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審決分類 審判 訂正 ただし書き3号明りょうでない記載の釈明 訂正する E05B
管理番号 1349007
審判番号 訂正2018-390185  
総通号数 232 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2019-04-26 
種別 訂正の審決 
審判請求日 2018-11-28 
確定日 2019-01-31 
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第6293708号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 特許第6293708号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1-14〕について訂正することを認める。 
理由 第1 手続の経緯
本件訂正審判の請求に係る特許第6293708号(以下「本件特許」という。)は、2012年(平成24年)6月21日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2011年6月21日、英国)を国際出願日とする特願2014-516360号の一部を平成27年7月16日に新たな特許出願としたものであって、平成30年2月23日にその特許権の設定登録がなされ、その後、平成30年11月28日に本件訂正審判が請求されたものである。

第2 請求の趣旨及び訂正の内容
本件訂正審判の請求の要旨は、本件特許の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり訂正すること認める、との審決を求めるものであって、その請求に係る訂正(以下「本件訂正」という。)の内容は、以下のとおりである。(下線は訂正箇所を示す。)

1 訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1に「前記ハンドルがピボット前記回転軸の周りを回転するように」とあるのを、「前記ハンドルが前記回転軸の周りを回転するように」に訂正する。

2 訂正事項2
特許請求の範囲の請求項1に「前記ハンドルを収納状態から展開状態に移動させるために前記モータが駆動されるように」とあるのを、「前記ハンドルを収納状態から展開状態に移動させるように」に訂正する。

第3 当審の判断
1 訂正事項1
(1)訂正の目的の適否について
訂正事項1に関して、請求項1において「ピボット」という用語は「ピボット前記回転軸」以外では使用されておらず、「ピボット前記回転軸」という用語は何を意味しているのか不明瞭であるので、「ピボット」という用語を削除する訂正事項1は、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。

(2)実質上特許請求の範囲の範囲を拡張し、又は変更するか否かについて
上記(1)で説示したように、訂正事項1は明瞭でない記載の釈明に係るものであり、発明のカテゴリーや対象、目的を変更するものでないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

(3)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるか否かについて
上記(1)で説示したように、訂正事項1は明瞭でない記載に係る「ピボット」という用語を削除するものであり、新たな事項を追加するものではないから、訂正事項1は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることは明らかである。

2 訂正事項2
(1)訂正の目的の適否について
訂正事項2に関して、請求項1において、一連の構成の中に「ユーザが前記アンロックボタンを押したことに呼応して、前記モータが駆動され・・・前記モータが駆動される」と、「モータが駆動され」ることが2度記載されており、その意味するところが不明瞭であるので、後者の「前記モータが駆動される」という用語を削除する訂正事項2は、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。

(2)実質上特許請求の範囲の範囲を拡張し、又は変更するか否かについて
上記(1)で説示したように、訂正事項2は明瞭でない記載の釈明に係るものであり、発明のカテゴリーや対象、目的を変更するものでないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

(3)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるか否かについて
上記(1)で説示したように、訂正事項2は明瞭でない記載に係る「前記モータが駆動される」という用語を削除するものであり、新たな事項を追加するものではないから、訂正事項2は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることは明らかである。

3 一群の請求項について
訂正前の請求項1?14は、請求項2?14が、訂正の請求の対象である請求項1の記載を引用する関係にあるから、訂正前の請求項1?14は、訂正前において一群の請求項に該当するものである。したがって、本件訂正の請求は、特許法第126条第3項に規定する一群の請求項ごとにされたものである。

第4 むすび
以上のとおり、訂正事項1、2は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とし、かつ同条第5項及び第6項の規定に適合する。
よって、結論のとおり審決する。
 
発明の名称 (57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
格納可能なハンドル構造であって、
パネル内に面一に設けられるように構成され、収納状態と展開状態との間を移動可能であり、アンロックボタンを有するハンドルと、
モータと、
前記モータが第1の方向に駆動されたときに、前記ハンドルを収納状態から展開状態に移動させるために前記モータを前記ハンドルに連結するように構成されたトランスミッション装置とを有し、
前記ハンドルは、回転軸の回りに回転可能で、第1および第2の端部を含む細長い部材を有し、前記ハンドルを収納状態から展開状態に移動させるとき、前記ハンドルが前記回転軸の周りを回転するように構成され、
前記ハンドルは、前記ハンドルの内側面から突出する作動部材を有し、
前記ハンドル構造は、ユーザが前記アンロックボタンを押したことに呼応して、前記モータが駆動され、前記作動部材に力を加えて前記ハンドルを前記回転軸の回りに回転させて、前記ハンドルを収納状態から展開状態に移動させるように構成されている、ハンドル構造。
【請求項2】
前記回転軸は、前記ハンドルの前記第1の端部に隣接して配置されている、請求項1に記載の格納可能なハンドル構造。
【請求項3】
前記作動部材は、前記ハンドルの長手方向に沿って、前記第1の端部から前記回転軸を規定する回転手段と同じ距離の位置に配置されている、請求項2に記載の格納可能なハンドル構造。
【請求項4】
前記アンロックボタンは、少なくとも1つの感圧式ボタンおよびマイクロスイッチとを有する、請求項1に記載の格納可能なハンドル構造。
【請求項5】
前記ハンドルを収納状態に付勢するように構成された伸縮ばねを有する、請求項1に記載の格納可能なハンドル構造。
【請求項6】
前記アンロックボタンは、前記回転軸と前記ハンドルの前記第1の端部との間
に配置されている、請求項4または5に記載の格納可能なハンドル構造。
【請求項7】
前記ハンドルは、前記アンロックボタンを手動で押圧することにより展開状態に移動させることができる、請求項6に記載の格納可能なハンドル構造。
【請求項8】
請求項1?7のいずれか1に記載の格納可能なハンドル構造の前記ハンドルを収容する開口を含む外面を有するパネルを備えた、乗物用の本体コンポーネントであって、
前記開口が前記ハンドルをぴったりと収容し、前記ハンドルの前記外面は前記ハンドルが収納状態にあるとき前記外側パネルの形状に合致して該外側パネルに面一になるように形作られている、本体コンポーネント。
【請求項9】
前記ハンドルの前記回転軸は、前記ハンドルの前記回転軸と前記第1の端部との間の第1の部分が前記パネルの内側に回転し、前記ハンドルの前記回転軸と前記第2の端部との間の第2の部分が前記パネルの外側に回転するように構成されている、請求項1?7のいずれか1に従属する請求項8に記載の本体コンポーネント。
【請求項10】
前記ハンドルは、前記第2の部分を握ることができるようにするために、前記第1の部分を押すことにより手動で操作可能である、請求項9に記載の本体コンポーネント。
【請求項11】
前記ハンドルと前記開口の間に柔軟なシール部材が設けられている、請求項9または10に記載の本体コンポーネント。
【請求項12】
請求項1?7のいずれか1に記載の格納可能なハンドル構造をそれぞれ有する複数のドアまたはその他の閉鎖部を備えた車両であって、
前記車両に搭載されたすべての前記ハンドル構造に連結された制御モジュールを備えた、車両。
【請求項13】
制御モジュールは、前記ハンドル構造のうちの1つの前記アンロックボタンをユーザが押したことに呼応して、関連する前記ドアをアンロックし、関連する前記ハンドルを収納状態から展開状態に移動するように前記ハンドル構造の前記モータを制御する、請求項12に記載の車両。
【請求項14】
前記制御モジュールは、関連する前記ドアがロックされたこと、又は車両が閾値速度を超えた速度で走行していることを判断したとき、関連する前記ハンドルを展開状態から収納状態に移動させるように前記ハンドル構造の前記モータを制御する、請求項13に記載の車両。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
審理終結日 2019-01-07 
結審通知日 2019-01-09 
審決日 2019-01-23 
出願番号 特願2015-142261(P2015-142261)
審決分類 P 1 41・ 853- Y (E05B)
最終処分 成立  
前審関与審査官 佐藤 美紗子  
特許庁審判長 小野 忠悦
特許庁審判官 住田 秀弘
井上 博之
登録日 2018-02-23 
登録番号 特許第6293708号(P6293708)
発明の名称 ドア又は同様のもののための格納可能なハンドル構造  
代理人 鮫島 睦  
代理人 鮫島 睦  
代理人 前田 厚司  
代理人 前田 厚司  

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