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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) A63F
管理番号 1349164
審判番号 不服2017-18709  
総通号数 232 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2019-04-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2017-12-18 
確定日 2019-02-14 
事件の表示 特願2015-239165号「遊技機」拒絶査定不服審判事件〔平成29年6月15日出願公開、特開2017-104205号〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1 手続の経緯の概要
本願は、平成27年12月8日の出願であって、平成29年1月4日付けで拒絶の理由が通知され、同年3月13日に意見書及び手続補正書が提出され、同年4月21日付けで最後の拒絶の理由が通知され、同年6月15日に意見書及び手続補正書が提出されたところ、同年9月20日付け(発送日:同年9月26日)で、同年6月15日付け手続補正が却下されるとともに拒絶査定がなされ、それに対して、同年12月18日に拒絶査定不服審判の請求がなされると同時に手続補正がなされ、これに対し、当審において、平成30年8月30日付けで拒絶の理由が通知され、同年10月29日に意見書及び手続補正書が提出されたものである。

2 本願発明
本願の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、平成30年10月29日付け手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された、次のとおりのものである。
「A 遊技球が入球可能な第1始動口に向けて遊技球が流下し易い第1遊技領域と、前記第1始動口に向けて遊技球が流下し難く、遊技球が入球可能な第2始動口に向けて遊技球が流下し易い第2遊技領域と、遊技の進行を制御する遊技制御手段と、演出表示手段における遊技演出を制御する演出制御手段と、情報の報知を行う報知手段とを有する遊技機において、
B 前記遊技制御手段は、
B1 前記第1遊技領域に遊技球を流下させた方が遊技者に有利な第1遊技状態と、前記第2遊技領域に遊技球を流下させた方が遊技者に有利な第2遊技状態と、により遊技を進行制御するとともに、
B2 遊技球が前記第1始動口又は前記第2始動口へ入球することを条件として、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの特別遊技判定を行い、
C 前記演出制御手段は、
C1 前記特別遊技判定が行われると、前記演出表示手段において、複数の装飾図柄の変動表示を開始させた後、該複数の装飾図柄を前記特別遊技判定による判定結果を報知する組み合わせで停止表示させる装飾図柄表示制御手段と、
C2 前記演出表示手段において、前記複数の装飾図柄の変動表示の開始に伴い複数の識別図柄の変動表示を開始させた後、該複数の装飾図柄の停止表示に伴い該複数の識別図柄を停止表示させる識別情報表示制御手段と、を備え、
D 前記報知手段は、
D1 前記第2遊技状態にて遊技が進行される場合、前記第2遊技領域への遊技球の発射を報知する第1の特定表示を表示可能とし、
D2 前記第2遊技状態にて遊技が進行される状態で、前記第1始動口に遊技球が入球した場合、前記第1の特定表示に加え第2の特定表示を表示可能とし、
D3 前記第1遊技状態にて遊技が進行される場合において、前記第1遊技領域への遊技球の発射を報知する第3の特定表示を表示可能とし、
D4 所定のエラーが発生した場合、当該所定のエラーが発生したことを報知するエラー表示を表示可能とし、
D5 前記複数の装飾図柄が停止表示する表示領域と前記複数の識別図柄が停止表示する表示領域とは重ならないように前記第1の特定表示を表示し、
D6 前記複数の装飾図柄が停止表示する表示領域とは重なるが前記複数の識別情報が停止表示する表示領域とは重ならないように前記第2の特定表示を表示し、
D7 前記第2遊技領域に設けられた所定の領域を遊技球が通過した場合に、前記第2の特定表示を終了させ、
E 前記第3の特定表示と前記エラー表示とは前記演出表示手段において並行して表示可能であって、前記第3の特定表示と前記エラー表示とを重ならないように表示する、
ことを特徴とする遊技機。」(記号A?Eは、分説するため当審で付した。)

3 拒絶の理由
平成30年8月30日付けの当審で通知した拒絶理由は、概略、次のとおりのものである。
本件出願の平成29年12月18日付け手続補正で補正された請求項1に係る発明は、その出願前日本国内において頒布された下記の刊行物1?5に記載された発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。


刊行物1:特開2015-160043号公報
刊行物2:特開2015-167786号公報
刊行物3:特開2011-167452号公報
刊行物4:特開2007-97974号公報
刊行物5:特開2013-252373号公

4 刊行物に記載された発明
(1) 刊行物1について
当審による拒絶理由において引用例1として引用された、本願の出願前に頒布された刊行物である特開2015-160043号公報には、図面とともに次の事項が記載されていると認められる(下線は当審で付した。以下同じ。)。
ア 記載事項
(ア)「【技術分野】
【0001】
ぱちんこ遊技機に関する。」

(イ)「【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような遊技機は従来から多く存在しているため、更なる斬新な遊技性が実現されるような機種の開発が望まれているという課題が存在する。」

(ウ)「【0016】
ここで、本実施形態においては、第1主遊技始動口A10と第2主遊技始動口B10とが離隔して設けられており、遊技領域D30の左側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球が、第1主遊技始動口A10に誘導され易い一方、第2主遊技始動口B10に誘導され難いよう構成されている。他方、遊技領域D30の右側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球は、第1主遊技始動口A10に誘導され難い一方、第2主遊技始動口B10に誘導され易いよう構成されている。尚、「誘導され易い」及び「誘導され難い」は、例えば、遊技球を右側及び左側にそれぞれ10000球発射した際の、入球数の大小で決定するものとする。」

(エ)「【0025】
次に、演出表示装置SGは、第1主遊技図柄・第2主遊技図柄と連動して変動・停止する装飾図柄を含む演出画像の表示等を実行する装置である。ここで、具体的構成としては、演出表示装置SGは、装飾図柄の変動表示等を含めて演出が実行される表示領域SG10を備える。ここで、表示領域SG10は、主遊技保留情報を表示する第1保留表示部SG12(及び第2保留表示部SG13)と、例えば、スロットマシンのゲームを模した複数列の装飾図柄変動の動画像を表示する装飾図柄表示領域SG11と、を有している。尚、演出表示装置SGは、本実施形態では液晶ディスプレーで構成されているが、機械式のドラムやLED等の他の表示手段で構成されていてもよい。次に、第1保留表示部SG12(及び第2保留表示部SG13)は、4個のランプから構成され、当該ランプは、主遊技図柄の保留ランプと連動している。
・・・
【0028】
次に、図2を参照しながら、ぱちんこ遊技機の背面側における基本構造を説明する。ぱちんこ遊技機は、ぱちんこ遊技機の全体動作を制御し、特に第1主遊技始動口A10(第2主遊技始動口B10)へ入球したときの抽選等、遊技動作全般の制御(即ち、遊技者の利益と直接関係する制御)を行う主制御基板Mと、遊技内容に興趣性を付与する演出表示装置SG上での各種演出に係る表示制御等を行う演出制御手段(サブメイン制御部)SMと、主に演出表示を実行するサブサブ制御部SSと、賞球タンクKT、賞球レールKR及び各入賞口への入賞に応じて賞球タンクKTから供給される遊技球を上球皿D20へ払い出す払出ユニットKE10等を備える賞球払出装置(セット基盤)KEと、払出ユニットKE10による払出動作を制御する賞球払出制御基板KHと、上球皿D20の遊技球(貯留球)を遊技領域D30へ1球ずつ発射する発射装置D42と、発射装置D42の発射動作を制御する発射制御基板D40と、ぱちんこ遊技機の各部へ電力を供給する電源供給ユニットEと、ぱちんこ遊技機の電源をオン・オフするスイッチである電源スイッチEa等が、前枠D14裏面(遊技側と反対側)に設けられている。」

(オ)「【0035】
次に、図4のブロック図を参照しながら、本実施形態に係るぱちんこ遊技機の各種機能について説明する。はじめに、主制御基板Mは、遊技に係る遊技周辺機器(第1主遊技周辺機器A、第2主遊技周辺機器B、第1・第2主遊技共用周辺機器C、補助遊技周辺機器H)、演出に係るサブメイン制御部SM(副遊技制御手段SM)、主制御基板Mからの払出指示に基づき所定数の賞球の払出制御を行う賞球払出制御基板KHと、情報伝達可能に接続されている。また、サブメイン制御部SM(副遊技制御手段SM)は、画像演出を実行するサブサブ制御部SS(演出表示手段SS)、各種遊技効果ランプD26(例えばサイドランプ)やスピーカD24等とも電気的に接続されている。更に、賞球払出制御基板KHは、ステッピングモータやスプロケット等を備えた賞球払出装置KEと電気的に接続されている。尚、主制御基板M、サブメイン制御部SM(副遊技制御手段SM)、サブサブ制御部SS(演出表示手段SS)、賞球払出制御基板KH等は、ハードウエア的にはデ-タやプログラムを格納するROMやRAM、演算処理に用いるCPU等の素子等から構成される。尚、以下で主制御基板Mに含まれるとする各手段を周辺機器(例えば、遊技周辺機器)に搭載される形で構成してもよい。例えば、周辺機器(例えば、遊技周辺機器)に含まれるとする各手段を主制御基板Mに搭載される形で構成してもよい。以下、上記各手段(装置)の詳細を説明する。
【0036】
まず、主制御基板Mは、遊技用の情報の取得を制御する遊技用情報制御手段MJと、遊技の内容を決定するための遊技内容決定手段MNと、特別遊技や特定遊技等の遊技の進行を司る遊技進行手段MPと、遊技状態等に係る情報を一時記憶するための遊技状態一時記憶手段MBと、遊技周辺機器側に各種遊技情報{例えば、停止図柄情報、停止図柄の属性情報{例えば、16R大当り、8R大当り、4R大当り、ハズレ}、変動態様に関する情報(例えば、変動時間)、特別遊技の開始信号・状態情報・終了信号、保留情報等}を送信するための情報送信制御手段MT(及び未送信コマンドを蓄積するコマンド送信用バッファMT10)と、各種入賞口への遊技球の入賞に基づき所定の賞球の払出を行うように賞球払出制御基板KHを制御する賞球払出決定手段MHと、を有している。」

(カ)「【0044】
次に、遊技内容決定手段MNは、特別遊技への移行可否及び第2主遊技始動口電動役物B11dの開放可否を抽選する当否抽選手段MN10と、当否抽選の結果、当りである場合に特別遊技への移行決定をする(いわゆる条件装置を作動させる)特別遊技移行決定手段MN20と、各乱数に基づき、各図柄の停止図柄を決定するための図柄内容決定手段MN40と、各乱数に基づき、各図柄の変動態様(変動時間等)を決定するための変動態様決定手段MN50とを、有している。ここで、当否抽選手段MN10は、第1主遊技図柄に関しての当否抽選を行う第1主遊技当否抽選手段MN11-Aと、第2主遊技図柄に関しての当否抽選を行う第2主遊技当否抽選手段MN11-Bと、補助遊技図柄に関しての当否抽選を行う補助遊技当否抽選手段MN11-Hとを、有している。ここで、第1主遊技当否抽選手段MN11-A、第2主遊技当否抽選手段MN11-B及び補助遊技当否抽選手段MN11-Hは、第1主遊技図柄に関しての当否抽選を行う際に参照される第1主遊技用当否抽選テーブルMN11ta-Aと、第2主遊技図柄に関しての当否抽選を行う際に参照される第2主遊技用当否抽選テーブルMN11ta-Bと、補助遊技図柄に関しての当否抽選を行う際に参照される補助遊技用当否抽選テーブルMN11ta-Hを夫々有している。尚、詳細なテーブル構成の一例については後述する。」

(キ)「【0054】
ここで、本実施形態においては、時間短縮遊技中には、非時間短縮遊技中と比較して、第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄の変動時間が相対的に短縮される(時間短縮機能)。更に、補助遊技図柄が高確率で当り図柄となり且つ補助遊技図柄の変動時間も相対的に短縮されると共に、第2主遊技始動口電動役物B11dの開放延長時間が相対的に延長される(開放時間延長機能)。また、本実施形態における時間短縮遊技は、第1主遊技図柄の変動回数と第2主遊技図柄の変動回数の合計値が所定回数を超えた場合に終了する(時短回数制限無しの確率変動遊技を除く)。即ち、時短回数は、第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄の変動(停止)毎に減算されるよう構成されている。尚、上記の確変遊技終了条件判定手段MP51及び時短遊技終了条件判定手段MP52は、例えば、図柄変動の度に所定確率で特定遊技(例えば確率変動遊技や時間短縮遊技)から通常遊技への移行抽選を行
う機能を有していてもよい(いわゆる、転落抽選機能を有するぱちんこ遊技機の場合)。」

(ク)「【0063】
次に、演出表示制御手段(サブメイン制御部)SMは、主制御基板M側からの各種情報を受信するための表示情報受信手段SM10と、演出表示に係る演出内容の決定処理及び表示制御処理を司る演出表示制御手段SM20と、エラー発生時のエラー報知を制御するエラー報知制御手段SM30と、サブサブ制御部SS側との情報送受信を制御する情報送受信制御手段SM40と、を有している。以下、上記各手段を詳述する。
【0064】
まず、表示情報受信手段SM10は、主制御基板M側からの第1主遊技及び第2主遊技に関する図柄情報や表示指示情報を一時記憶するためのメイン側情報一時記憶手段SM11bを有している。
【0065】
次に、演出表示制御手段SM20は、装飾図柄の変動態様や停止図柄の決定処理及び表示制御処理を司る装飾図柄表示制御手段SM21と、装飾図柄の保留個数管理や保留表示処理を司る装図保留情報表示制御手段SM22と、背景画像の決定処理及び表示制御処理を司る背景演出表示制御手段SM23と、予告演出内容の決定処理及び表示制御処理を司る予告演出表示制御手段SM24と、リーチ演出内容の決定処理及び表示制御処理を司るリーチ演出表示制御手段SM25と、保留先読み演出の実行を司る保留先読み演出実行制御手段SM26と、遊技状態に合わせて遊技球の適正な発射位置報知を司る発射位置報知制御手段SM27と、遊技者にとってより高利益となる大当りが発生し得る旨の報知制御を司る手段であって、当該報知制御を第一の実行条件(当該実行条件については後述する)に基づき実行する第1示唆演出実行制御手段SM28と、遊技者にとってより高利益となる大当りが発生し得る旨の報知制御を司る手段であって、当該報知制御を第一の実行条件とは異なる第二の実行条件(当該実行条件については後述する)に基づき実行する第2示唆演出実行制御手段SM29と、を有している。」

(ケ)「【0089】
次に、図8は、図5におけるステップ1300のサブルーチンに係る、主遊技内容決定乱数取得処理のフローチャートである。まず、ステップ1302で、第1主遊技始動口入球判定手段MJ11-Aは、第1主遊技始動口A10の第1主遊技始動口入球検出装置A11sから第1主遊技始動口入球情報を受信したか否かを判定する。ステップ1302でYesの場合、ステップ1304で、第1主遊技乱数取得判定実行手段MJ21-Aは、第1主遊技始動口A10への遊技球の入球が検出された旨の情報である、第1主遊技始動口入球検出コマンドを、サブメイン制御部SMへ送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1930の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)する。
・・・
【0091】
次に、ステップ1322で、第2主遊技始動口入球判定手段MJ11-Bは、第2主遊技始動口B10の第2主遊技始動口入球検出装置B11sから第2主遊技始動口入球情報を受信したか否かを判定する。ステップ1322でYesの場合、ステップ1314で、第2主遊技乱数取得判定実行手段MJ21-Bは、第2主遊技始動口B10への遊技球の入球が検出された旨の情報である、第2主遊技始動口入球検出コマンドを、サブメイン制御部SMへ送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1930の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)する。」

(コ)「【0097】
ステップ1403でYesの場合、ステップ1405及びステップ1406で、保留消化制御手段MJ31は、第1主遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b-A(第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b-B)に一時記憶されている、今回の図柄変動に係る第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)を読み出すと共に、第1主遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b-A(第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b-B)から削除し、当該一時記憶されている残りの情報をシフトする(保留消化処理)。次に、ステップ1410-1で、当否抽選手段MN10は、各遊技状態に対応する第1主遊技用当否抽選テーブルMN11ta-A(第2主遊技用当否抽選テーブルMN11ta-B)を参照し、第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)(特に、当選抽選乱数)に基づき、主遊技図柄当否抽選を実行する。」

(サ)「【0140】
ここで、同図下のイメージ図に示すように、第1長開放示唆画像は、演出表示装置SG上に表示され、文字(本例では、「この演出中に大当りすれば長開放大当り!」の文字)等によって、当該画像が表示中に大当りとなる装飾図柄の組み合わせが停止表示されれば、確変大当りとなる(非確変大当りとならない)旨を報知し得るよう構成されている。尚、本例はあくまで一例であり、これには限定されず、例えば、その旨を音声による報知として実行する(又は、画像と音声による報知を同時に実行する)よう構成してもよい。」

(シ)「【0154】
次に、図23は、図17におけるステップ2500のサブルーチンに係る、装飾図柄表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ2502で、装飾図柄表示制御手段SM21は、装図表示関連情報一時記憶手段SM21bのフラグエリアを参照し、図柄内容決定フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2502でYesの場合、ステップ2504で、装飾図柄表示制御手段SM21は、装図表示関連情報一時記憶手段SM21bのフラグエリア内にある、図柄内容決定フラグをオフにする。次に、ステップ2506で、装飾図柄表示制御手段SM21は、装図表示関連情報一時記憶手段SM21bのフラグエリア内にある、図柄変動中フラグをオンにする。次に、ステップ2508で、装飾図柄表示制御手段SM21は、装図変動時間管理タイマSM21tをスタートし、ステップ2510に移行する。尚、ステップ2502でNoの場合にも、ステップ2510に移行する。
【0155】
次に、ステップ2510で、装飾図柄表示制御手段SM21は、装図表示関連情報一時記憶手段SM21bのフラグエリアを参照し、図柄変動中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2510でYesの場合、ステップ2511で、装飾図柄表示制御手段SM21は、装図変動時間管理タイマSM21tのタイマ値を確認する。次に、ステップ2512で、装飾図柄表示制御手段SM21は、装図変動時間管理タイマSM21tと装図表示関連情報一時記憶手段SM21bに一時記憶された変動態様とに基づき、装飾図柄の変動開始タイミングに到達したか否かを判定する。ステップ2512でYesの場合、ステップ2514で、装飾図柄表示制御手段SM21は、装飾図柄の変動表示コマンドをセット(ステップ2020の表示コマンド送信制御処理にて、サブサブ制御部SS側に送信される)し、ステップ2530に移行する。
【0156】
他方、ステップ2512でNoの場合、ステップ2516で、装飾図柄表示制御手段SM21は、装図変動時間管理タイマSM21tと装図表示関連情報一時記憶手段SM21bに一時記憶された変動態様とに基づき、装飾図柄の停止表示タイミング(仮停止表示タイミング)に到達したか否かを判定する。ステップ2516でYesの場合、ステップ2518で、装飾図柄表示制御手段SM21は、装飾図柄の停止表示コマンド(仮停止表示コマンド)をセット(ステップ2020の表示コマンド送信制御処理にて、サブサブ制御部SS側に送信される)し、ステップ2530に移行する。」

(ス)「【0161】
次に、図25は、図17におけるステップ2700のサブルーチンに係る、発射位置報知制御処理のフローチャートである。まず、ステップ2702で、発射位置報知制御手段SM27は、メイン側情報一時記憶手段SM11bを参照し、現在の遊技状態が時間短縮遊技状態であるか否かを判定する。ステップ2702でYesの場合、ステップ2704で、発射位置報知制御手段SM27は、表示制御における第2レイヤー(装飾図柄を表示する第3レイヤーの前面レイヤー)に、第2報知画像を表示するコマンドをセットする。
【0162】
ここで、同図右のイメージ図に示すように、第1報知画像、第2報知画像、第3報知画像は、遊技者に対して右打ち(遊技領域D30の右側を遊技球が流下するよう、遊技球の発射強度を調節して遊技球を打ち出すことであり、遊技領域へ遊技球を放出可能とする第1発射強度と、第1発射強度よりも大きい発射強度であり且つ遊技領域へ遊技球を放出可能とする第2発射強度と、を定義した場合における第2発射強度を指示することを意味する)を指示する内容の画像である。また、表示制御における、第1レイヤー、第2レイヤー、第3レイヤー、第4レイヤーの概念についても、同イメージ図下段に示すように、第1レイヤーが最前面、第4レイヤーが最背面であり、表示する画像が重なる場合には、より前面のレイヤーに表示される画像が優先して表示されるよう構成されている。尚、装飾図柄は、第3レイヤーに表示されることとなる。
・・・
【0166】
ここで、本実施形態においては、時間短縮遊技状態又は特別遊技実行中において、メイン側から第1主遊技始動口入球検出コマンドを受信した場合に、第1報知画像を表示するよう構成したが、当該第1報知画像の表示と共に所定回数(例えば、3回)の音声報知(例えば、「右打ちしてください」との音声報知)を実行してもよい(例えば、「右打ちしてください」→所定期間の消音→「右打ちしてください」→所定期間の消音→「右打ちしてください」との音声報知を例示できる)。このように構成することで、遊技者に対して、現在右打ち(遊技領域D30の右側を遊技球が流下するよう、遊技球の発射強度を調節して遊技球を打ち出すこと)をした方が高利益である旨をより確実に伝えることができることとなる。また、第1報知画像の表示と共に音声報知を実行した場合には、当該音声報知の実行回数が前記所定回数に到達したタイミングで当該第1報知画像の表示を終了するよう構成してもよいし、更に、当該音声報知の実行回数が前記所定回数に到達する以前のタイミングにおいて、新たにメイン側から第1主遊技始動口入球検出コマンドを1又は複数回受信した場合には、当該タイミングから(もしくは、実行されている音声報知の終了タイミングから)再度所定回数の音声報知及び第1報知画像の表示を実行するよう構成してもよい。
【0167】
尚、本実施形態においては特に図示していないが、第1報知画像は固定された静止画像であり、第2報知画像は一定範囲内で動く動画像となっている。このように構成することで、第2報知画像は第1報知画像と比較して小さい表示となっていても、当該第2報知画像が一定範囲内で動く(動画像である)ことにより遊技者が認識し易くすることができる。
【0168】
以上のように構成することで、発射位置報知制御処理においては、遊技の進行上、右打ち(遊技領域D30の右側を遊技球が流下するよう、遊技球の発射強度を調節して遊技球を打ち出すこと)することが望ましい状況(本例では、第2主遊技始動口B10及び大入賞口が遊技領域D30の右側に設けられているため、時間短縮遊技中及び特別遊技中)においては、遊技者に対して右打ちするよう指示する画像を、遊技の状況に対応する複数のパターン(本例では、装飾図柄を第3レイヤーに表示し、時間短縮遊技状態中においては、第2レイヤーに第2報知画像を表示し、特に、第1主遊技始動口A10への入球を検出した場合であって、図柄変動中は第1レイヤーに第1報知画像を表示、図柄停止中は第4レイヤーに第1報知画像を表示する。また、特別遊技中においては、第3レイヤー上であって装飾図柄とは重ならない位置に第3報知画像を表示し、特に、第1主遊技始動口A10への入球を検出した場合は、第1レイヤーに第1報知画像を表示するパターン)にて表示し得るよう構成されており、遊技者に分かり易い遊技を提供することができるのである。」

(セ)「【0186】
また、ステップ2714でNoの場合、換言すれば、時間短縮遊技状態でなく、且つ特別遊技状態中でもない(右打ちする状況でない)場合、ステップ2742(変2)で、発射位置報知制御手段SM27は、メイン側情報一時記憶手段SM11bを参照し、新たに第2主遊技始動口入球検出コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2742(変2)でYesの場合、ステップ2744(変2)で、発射位置報知制御手段SM27は、表示制御における第1レイヤーに、第4報知画像を表示するコマンドをセットし、次の処理(ステップ2020の処理)に移行する。他方、ステップ2742(変2)でNoの場合も、次の処理(ステップ2020の処理)に移行する。
【0187】
ここで、第4報知画像とは、同図のイメージ図に示すように、遊技者に対して左打ち(遊技領域D30の左側を遊技球が流下するよう、遊技球の発射強度を調節して遊技球を打ち出すこと)するよう指示する画像である。
【0188】
以上のように変更することで、本実施形態からの変更例2に係る遊技機によれば、遊技の進行上、左打ち(遊技領域D30の左側を遊技球が流下するよう、遊技球の発射強度を調節して遊技球を打ち出すこと)することが望ましい状況(本例では、遊技領域D30の左側を流下する遊技球が第1主遊技始動口A10に入球し易いため、非時間短縮遊技中、且つ非特別遊技中)において、遊技領域D30の右側に設けられた入球口(本例では、特に、補助遊技始動口H10及び第2主遊技始動口B10)への入球が検出された場合、遊技者に対して左打ちするよう指示する画像を、表示し得るよう構成されており、遊技者に分かり易い遊技を提供することができるのである。」

イ 認定事項
(ソ)刊行物1には、【0025】に「演出表示装置SGは、・・・表示領域SG10を備える。・・・表示領域SG10は、・・・装飾図柄表示領域SG11・・・を有している。」と記載され、【0162】に「・・・第2報知画像・・・は、遊技者に対して右打ち・・・を指示する内容の画像である。」と記載され、【0168】に「・・・右打ち・・・することが望ましい状況・・・時間短縮遊技状態中においては、第2レイヤーに第2報知画像を表示し・・・」と記載されている。
そして、刊行物1の【図1】に、装飾図柄表示領域SG11が、表示領域SG10の中央部に表示されることが図示され、【図25】に、遊技者に対して右打ちするよう指示する画像である第2報知画像が、表示領域SG10の装飾図柄表示領域SG11に重ならない上辺右側部に表示されることが図示されている。



したがって、刊行物1には、「右打ちすることが望ましい時間短縮遊技状態中においては、表示領域SG10の装飾図柄表示領域SG11に重ならない上辺右側部に、遊技者に対して右打ちするよう指示する画像である第2報知画像を表示する」ことが示されていると認められる。

(タ)刊行物1の【図1】、【図25】には、「第1報知画像の「右打ち」の文字を、第1レイヤー上であって装飾図柄の表示領域に重なる位置に表示する」ことが図示されている。


ウ 上記アの(ア)?(セ)の記載事項、及び、上記イの(ソ)?(タ)の認定事項、及び、図面の図示内容を総合勘案すると、刊行物1には、次の発明(以下「刊行物発明」という。)が記載されているものと認められる(a?d7’は、本願発明のA?D7に対応させて付与した。)。

「a 第1主遊技始動口A10に誘導され易いように遊技球が流下する遊技領域D30の左側と、第1主遊技始動口A10に誘導され難い一方、第2主遊技始動口B10に誘導され易いように遊技球が流下する遊技領域D30の右側とからなる遊技領域D30(【0016】)と、
特別遊技や特定遊技等の遊技の進行を司る遊技進行手段MPを有し、遊技動作全般の制御を行う主制御基板M(【0028】、【0036】)と、
演出表示装置SG上での各種演出に係る表示制御等を行う演出制御手段SM(【0028】)と、
演出表示制御手段SMの演出表示制御手段SM20が有する、遊技状態に合わせて遊技球の適正な発射位置報知を司る発射位置報知制御手段SM27(【0063】?【0065】)と
を備えるぱちんこ遊技機において(【0001】)、

b 主制御基板Mは、
b1 遊技進行手段MPによって、遊技領域D30の左側を流下する遊技球が第1主遊技始動口A10に入球し易い非時間短縮遊技、非特別遊技や、第2主遊技始動口B10及び大入賞口が遊技領域D30の右側に設けられているため、遊技領域D30の右側を遊技球が流下するよう、遊技球を打ち出すことが望ましい時間短縮遊技、特別遊技等の遊技の進行を司り(【0036】、【0054】、【0168】、【0188】)、
b2 第1主遊技始動口A10、又は、第2主遊技始動口B10への遊技球の入球が検出されたことに基づいて主遊技図柄当否抽選を実行し(【0089】、【0091】、【0097】)、

c 演出制御手段SMが有する、装飾図柄の変動態様や停止図柄の決定処理及び表示制御処理を司る装飾図柄表示制御手段SM21(【0065】)は、
c1 当否抽選の結果に基づいて決定される各図柄の変動態様(変動時間等)により、装飾図柄の変動開始タイミングに到達した場合、演出表示装置SGの表示領域SG10における装飾図柄の変動表示を開始するための装飾図柄の変動表示コマンドをセットし、装飾図柄の停止表示タイミングに到達した場合、演出表示装置SGの表示領域SG10における装飾図柄の変動表示を所定の図柄の組合せにより停止するための装飾図柄の停止表示コマンドをセットし(【0025】、【0044】、【0140】、【0155】、【0156】)、

d 発射位置報知制御手段SM27は、
d1、d5’右打ちすることが望ましい時間短縮遊技状態中においては、表示領域SG10の装飾図柄表示領域SG11に重ならない上辺右側部に、遊技者に対して右打ちするよう指示する画像である第2報知画像を表示し(認定事項(ソ))、
d2 第2報知画像を表示しているときに、第1主遊技始動口A10への入球を検出した場合であって、図柄変動中は第1レイヤーに、遊技者に対して右打ちするよう指示する画像である第1報知画像を表示し(【図25】、【0162】、【0168】)、
d3 左打ちすることが望ましい状況において、遊技領域D30の右側に設けられた入球口(補助遊技始動口H10及び第2主遊技始動口B10)への入球が検出された場合、遊技者に対して左打ちするよう指示する画像を表示し(【0188】)、
d4’エラー発生時のエラー報知を制御するエラー報知制御手段SM30を備え(【0063】)、
d 発射位置報知制御手段SM27は、
d6’第1報知画像の「右打ち」の文字を、第1レイヤー上であって装飾図柄の表示領域に重なる位置に表示し(認定事項(タ))、
d7’時間短縮遊技状態又は特別遊技実行中に第1報知画像の表示と共に音声報知を実行した場合には、当該音声報知の実行回数が前記所定回数に到達したタイミングで当該第1報知画像の表示を終了させる(【0166】)
ぱちんこ遊技機。」

(2)刊行物2について
当審による拒絶理由において刊行物2として引用された、本願の出願前に頒布された刊行物である特開2015-167786号公報には、図面とともに次の事項が記載されていると認められる(下線は当審で付した。以下同じ。)。
ア 記載事項
(ア)「【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技を行うことが可能な遊技機に関する。」

(イ)「【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した従来の遊技機では、飾り図柄の可変表示態様が所定のリーチ態様となる演出であるリーチ演出等の特定演出が実行されている場合に、インタフェース画像が表示されると、インタフェース画像が特定演出の妨げとなり演出効果を低下させる場合がある。
【0006】
この発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、演出効果の低下を防止した遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)上記目的を達成するため、本願の第1の観点に係る遊技機は、
遊技を行うことが可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技者が操作可能な操作手段(例えば、操作ノブ31C)と、
表示を実行可能な表示手段(例えば、画像表示装置5)と、
前記表示手段の表示領域(例えば、インタフェース領域5K)において、特定領域(例えば、インタフェース枠画像)の表示を実行する特定領域表示手段(例えば、演出制御用CPU120の制御に応じて、図15のステップS604、ステップS616においてインタフェース枠画像を表示する画像表示装置5)と、
前記特定領域において、特定情報である前記操作手段の操作方法の指示表示(例えば、打ち方指示の画像)を実行する指示表示手段(例えば、演出制御用CPU120の制御に応じて、図15のステップS617において左打ち指示画像を表示し、図17のステップS653において右打ち指示画像を表示し、図18のステップS673において左打ち指示画像を表示する画像表示装置5)と、
前記表示手段において特定演出(例えば、リーチ演出)を実行する特定演出実行手段(例えば、図14の演出制御プロセス処理のステップS172の可変表示中演出処理においてリーチ演出を実行する演出制御用CPU120)と、
前記特定演出の実行中において、前記特定領域の表示の実行を制限する特定領域制限手段(例えば、演出制御用CPU120の制御に応じて、図16のステップS623において、インタフェース枠画像を消去する画像表示装置5)と、
を備え、
前記指示表示手段は、前記特定領域の表示の実行が制限されている場合であっても、前記指示表示の実行を継続すること(例えば、演出制御用CPU120の制御に応じて、図16のステップS623において、画像表示装置5が、打ち方指示の画像を消去せずに表示を継続すること)を特徴とする。
【0008】
このような構成によれば、特定演出の実行中では、特定領域の表示の実行が制限される一方で、特定情報の表示の実行が継続されるため、特定領域の表示の実行による特定演出の演出効果の低下を防止することができる。
【0009】
(2)上記(1)の遊技機において、
前記表示手段の前面に進出するとともに、前記表示手段の少なくとも一部を隠蔽する可動手段(例えば、可動演出部材60)を備え、
前記可動手段は、前記指示指示を隠蔽しない態様で前記表示手段の前面に進出する(例えば、演出制御用CPU120の制御に応じて、可動演出部材60がインタフェース画像の表示領域外で可動すること)ようにしてもよい。
【0010】
この構成によれば、可動手段は、操作手段の操作方法の指示表示を隠蔽しない態様で表示手段の前面に進出するため、操作手段の操作方法の指示表示が隠蔽されず、遊技者はその操作手段の操作方法の指示を認識することができる。
【0011】
(3)上記(1)又は(2)の遊技機において、
前記特定情報は複数であり、それぞれが内容の異なる遊技に関する情報(例えば、保留記憶数、打ち方指示、小図柄の画像)であるようにしてもよい。」

(ウ)「【0026】
また、画像表示装置5の画面上であって、始動入賞記憶表示エリア5Hの下部には、インタフェース領域5Kが設けられる。インタフェース領域5Kには、遊技に関する各情報の表示枠であるインタフェース枠画像が表示されるとともに、遊技に関する各情報に対応するインタフェース画像として、保留記憶数、打ち方指示、小図柄の画像が表示される。」

(エ)「【0068】
演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。」

(オ)「【0196】
初期出目表示済みフラグがオフである場合(ステップS612;No)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに初期出目画像を表示する制御を行う(ステップS613)。例えば、演出制御用CPU120は、表示制御部123に対して初期出目画像の表示制御指令を出力する。表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令に基づいて、初期出目画像の画像データを生成し、画像表示装置5へ出力する。画像表示装置5は、入力された画像データに応じた初期出目画像を図柄表示エリア5L、5C、5Rに表示する。これにより、図21(A)に示すように、初期出目である飾り図柄の画像201が表示される。
【0197】
次に、演出制御用CPU120は、初期出目表示済みフラグをオンに設定する(ステップS614)。
【0198】
ステップS614において、初期出目表示済みフラグをオンに設定した後、又は、ステップS612において、初期出目表示済みフラグがオンであると判定した場合(ステップS612;Yes)、演出制御用CPU120は、時短状態でない場合において操作ノブ31Cの操作により遊技球を遊技領域の左側に発射すべきであることを指示する左打ち指示画像が表示済みであるか否かを示す左打ち指示表示済みフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS615)。例えば、左打ち指示表示済みフラグはRAM122内に設定されている。
【0199】
左打ち指示表示済みフラグがオンである場合(ステップS615;Yes)、一連の動作が終了する。一方、左打ち指示表示済みフラグがオフである場合(ステップS615;No)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5のインタフェース領域5Kに、インタフェース枠画像を表示する制御を行う(ステップS616)。具体的な制御は、ステップS604と同様である。これにより、例えば、図21(A)に示すように、画像表示装置5の表示領域のうち、下部の表示領域であるインタフェース領域5Kにインタフェース枠画像210が表示される。
【0200】
次に、演出制御用CPU120は、インタフェース領域5Kであって、インタフェース枠画像によって囲まれた各表示領域のうち、打ち方指示の画像を表示すべき表示領域に、インタフェース画像である左打ち指示画像を表示する制御を行う(ステップS617)。例えば、演出制御用CPU120は、表示制御部123に対して左打ち指示画像の表示制御指令を出力する。表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令に基づいて、左打ち指示画像の画像データを生成し、画像表示装置5へ出力する。画像表示装置5は、入力された画像データに応じた左打ち指示画像を表示する。これにより、例えば、図21(A)に示すように、インタフェース枠画像210によって囲まれた各表示領域のうち、右の表示領域に左打ち指示画像216が表示される。」

(カ)「【0218】
次に、演出制御用CPU120は、インタフェース枠/保留表示図柄消去済みフラグをオフに設定する(ステップS649)。
【0219】
ステップS649において、インタフェース枠/保留表示図柄消去済みフラグをオフに設定した後、又は、ステップS646において、インタフェース枠/保留表示図柄消去済みフラグがオフであると判定した場合(ステップS646;Yes)、図17の動作に移行し、演出制御用CPU120は、時短状態において操作ノブ31Cの操作により遊技球を遊技領域の右側に発射すべきであることを指示する右打ち指示画像が表示済みであるか否かを示す右打ち指示表示済みフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS651)。例えば、右打ち指示表示済みフラグはRAM122内に設定されている。
【0220】
右打ち指示表示済みフラグがオフである場合(ステップS651;No)、演出制御用CPU120は、演出プロセスフラグの値が“4”であるか否かを判定する(ステップS652)。後述するように、演出プロセスフラグの値が“4”である場合には、インタフェース画像表示制御処理の後にステップS174の特図当り待ち処理が実行される。
【0221】
演出プロセスフラグの値が“4”である場合(ステップS652;Yes)、演出制御用CPU120は、インタフェース領域5Kであって、インタフェース枠画像によって囲まれた各表示領域のうち、打ち方指示の画像を表示すべき表示領域に、インタフェース画像である右打ち指示画像を表示する制御を行う(ステップS653)。例えば、演出制御用CPU120は、表示制御部123に対して右打ち指示画像の表示制御指令を出力する。表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令に基づいて、右打ち指示画像の画像データを生成し、画像表示装置5へ出力する。画像表示装置5は、入力された画像データに応じた右打ち指示画像を表示する。」

(キ)「【0243】
再び、図14に戻って説明する。ステップS160におけるインタフェース画像表示制御処理の後、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域(例えば演出制御フラグ設定部)に設けられた演出プロセスフラグの値(最初は、“0”である。)に応じて、以下のようなステップS170?S177の処理のいずれかを選択して実行する。
・・・
【0245】
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類などに応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理などを含んでいる。可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“2”に更新されて終了する。」

(ク)「【0264】
図23及び図24は、図14におけるステップS172の可変表示演出処理内のインタフェース画像表示処理の一例を示すフローチャートである。まず、演出制御用CPU120は、変動時間が経過したか否かを判定する(ステップS700)。変動時間は、図11に示すように変動パターンに対応して定められており、演出制御用CPU120は、変動パターンに対応する演出制御パターンに基づいて、変動時間が経過したか否かを判定する。
【0265】
変動時間が経過していない場合(ステップS700;No)、演出制御用CPU120は、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに表示される飾り図柄の画像よりも小さく、飾り図柄と同一の表示を行う小図柄の画像の変動表示が済んでいるか否かを示す小図柄変動表示済みフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS701)。例えば、小図柄変動表示済みフラグはRAM122内に設定されている。
・・・
【0272】
図柄確定指定コマンド及び大当り開始指定コマンドが入力されていない場合には(ステップS721;No)、一連の動作が終了する。一方、図柄確定指定コマンド及び大当り開始指定コマンドが入力された場合(ステップS721;Yes)、演出制御用CPU120は、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに表示されている飾り図柄を停止表示させ、確定飾り図柄の画像を表示する制御を行う(ステップS722)。例えば、演出制御用CPU120は、表示制御部123に対して確定飾り図柄画像の表示制御指令を出力する。表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令に基づいて、確定飾り図柄画像の画像データを生成し、画像表示装置5へ出力する。画像表示装置5は、入力された画像データに応じた確定飾り図柄を表示する。
【0273】
次に、演出制御用CPU120は、インタフェース領域5Kであって、インタフェース枠画像によって囲まれた各表示領域のうち、小図柄画像を表示すべき表示領域に表示されている小図柄を停止表示させ、確定小図柄の画像を表示する制御を行う(ステップS702)。例えば、演出制御用CPU120は、表示制御部123に対して確定小図柄画像の表示制御指令を出力する。表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令に基づいて、確定小図柄画像の画像データを生成し、画像表示装置5へ出力する。画像表示装置5は、入力された画像データに応じた確定小図柄画像を表示する。
【0274】
次に、演出制御用CPU120は、大当り開始指定コマンドに応じて、例えばRAM122に、大当りの遊技状態が開始されるまでの待ち時間を設定する(ステップS724)。更に、演出制御用CPU120は、演出プロセスフラグの値を“3”に設定して(ステップS725)、一連の動作を終了する。
【0275】
図25は、インタフェース枠画像の表示が制限される場合の画像表示の遷移の一例を示す図である。まず図25(A)に示すように飾り図柄画像201が停止した状態において、インタフェース枠画像210、第1保留記憶数画像212a、第2保留記憶数画像21s2b、小図柄画像214、左打ち指示画像216が表示される。その後、可変表示が開始されると、図25(B)に示すように、可変表示中の飾り図柄画像201及び小図柄画像214が表示される。更に、可変表示中に第1始動入賞口指定コマンドが入力された場合には、図25(C)に示すように、第1始動入賞口指定コマンドの入力数、換言すれば、第1特図保留記憶数に応じた第1保留記憶数画像212a及び第1保留表示図柄画像218aが表示される。
【0276】
その後、図25(D)に示すように、リーチ状態となると、飾り図柄画像201がリーチ態様となり、更に、図25(E)に示すように、インタフェース枠画像210及び第1保留表示図柄画像218aが消去され、飾り図柄画像201がリーチ演出画像250aに変更される。更に、図25(F)に示すように、リーチ演出画像250aがリーチ演出画像250bに変更されるとともに、可動演出部材60が、第1保留記憶数画像212a、第2保留記憶数画像212b、小図柄画像214、左打ち指示画像216を隠蔽しない態様で傾動する。」

イ 認定事項
(ケ)刊行物2には、【0196】に「演出制御用CPU120は、画像表示装置5の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに・・・画像を表示する制御を行う・・・表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令に基づいて、画像データを生成し、画像表示装置5へ出力する。」と記載され、
【0200】に「表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令に基づいて、・・・画像表示装置5は、入力された画像データに応じた左打ち指示画像を表示する。・・・インタフェース枠画像210によって囲まれた各表示領域のうち、右の表示領域に左打ち指示画像216が表示される。」と記載され、
【0273】に「次に、演出制御用CPU120は、インタフェース領域5Kであって、インタフェース枠画像によって囲まれた各表示領域のうち、小図柄画像を表示すべき表示領域に表示されている小図柄を停止表示させ」と記載され、
【0275】に「飾り図柄画像201・・・可変表示が開始されると、・・・可変表示中の飾り図柄画像201及び小図柄画像214が表示される。」と記載されている。
また、刊行物2の【図21】(A)には、画像表示装置5に、飾り図柄の画像201、左打ち指示画像216、小図柄画像214の表示が、それぞれ異なる表示領域に表示されることが図示されている。



したがって、刊行物2には、「演出制御用CPU120からの表示制御指令に基づいて、画像表示装置5の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rへの飾り図柄の画像201の表示と、画像表示装置5のうちのインタフェース枠画像210によって囲まれた、右の表示領域への左打ち指示画像216の表示と、画像表示装置5のうちのインタフェース枠画像210によって囲まれた小図柄画像を表示すべき表示領域への小図柄画像214の表示とを、それぞれ区別して表示させる表示制御部123」について示されているものと認められる。

ウ 上記アの(ア)?(ク)の記載事項、上記イの(ケ)の認定事項、及び、図面の図示内容を総合勘案すると、刊行物2には、次の発明(以下「刊行物2発明」という。)が記載されているものと認められる(a’?d6’は、本願発明のA?D6に対応させて付与した。)。

「a’’演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120を備えた遊技機(【0001】、【0068】)において、

c 演出制御用CPU120は、
c2’’特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5における飾り図柄の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて初期出目画像の可変表示を行い(【0196】、【0243】、【0245】)、インタフェース枠画像によって囲まれた各表示領域のうち、小図柄画像を表示すべき表示領域に、飾り図柄の画像よりも小さく、飾り図柄と同一の表示を行う、小図柄画像を表示する制御を行い、図柄確定指定コマンドが入力された場合、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに表示されている飾り図柄を停止表示させ、次に、小図柄を停止表示させ(【0265】、【0272】、【0273】)、

d 演出制御用CPU120は、
d1 時短状態において、インタフェース枠画像によって囲まれた各表示領域のうち、打ち方指示の画像を表示すべき表示領域に、遊技球を遊技領域の右側に発射すべきであることを指示する右打ち指示画像を表示する制御を行い(【0219】、【0221】)、
d3 時短状態でない場合において、インタフェース枠画像によって囲まれた各表示領域のうち、打ち方指示の画像を表示すべき表示領域に、遊技球を遊技領域の左側に発射すべきであることを指示する左打ち指示画像を表示する制御を行い(【0198】、【0200】)、
d5’’演出制御用CPU120からの表示制御指令に基づいて、画像表示装置5の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rへの飾り図柄の画像201の表示と、画像表示装置5のうちのインタフェース枠画像210によって囲まれた、右の表示領域への左打ち指示画像216の表示と、画像表示装置5のうちのインタフェース枠画像210によって囲まれた、小図柄画像を表示すべき表示領域への小図柄画像214の表示とを、それぞれ異なる表示領域に表示させる表示制御部123(認定事項(ケ))を備え、
d 演出制御用CPU120は、
d6’’特定演出(リーチ演出)の実行中において、飾り図柄画像201がリーチ演出画像250aに変更され、リーチ演出画像250aがリーチ演出画像250bに変更されている場合であっても、可動演出部材60が、小図柄画像214、左打ち指示画像216を隠蔽しない態様で傾動し、特定情報(打ち方指示、小図柄画像)の表示の実行を継続する(【0007】?【0011】、【0276】)
遊技機(【0001】)。」

5 対比
本願発明と刊行物発明とを、分説に従い対比する。
(a)刊行物発明における「第1主遊技始動口A10」、「遊技球が流下する遊技領域D30の左側」は、それぞれ、本願発明における「遊技球が入球可能な第1始動口」、「第1遊技領域」に相当することから、刊行物発明における「第1主遊技始動口A10に誘導され易いように遊技球が流下する遊技領域D30の左側」は、本願発明における「遊技球が入球可能な第1始動口に向けて遊技球が流下し易い第1遊技領域」に相当する。
同様に、刊行物発明における「第2主遊技始動口B10」、「遊技球が流下する遊技領域D30の右側」は、それぞれ、本願発明における「遊技球が入球可能な第2始動口」、「第2遊技領域」に相当することから、刊行物発明における「第1主遊技始動口A10に誘導され難い一方、第2主遊技始動口B10に誘導され易いように遊技球が流下する遊技領域D30の右側」は、本願発明における「第1始動口に向けて遊技球が流下し難く、遊技球が入球可能な第2始動口に向けて遊技球が流下し易い第2遊技領域」に相当する。
また、刊行物発明における「特別遊技や特定遊技等の遊技の進行を司る遊技進行手段MPを有し、遊技動作全般の制御を行う主制御基板M」は、本願発明における「遊技の進行を制御する遊技制御手段」に相当する。
そして、刊行物発明における「演出表示装置SG」、「各種演出に係る表示制御等を行う」ことは、それぞれ、本願発明における「演出表示手段」、「遊技演出を制御する」ことに相当することから、刊行物発明における「演出表示装置SG上での各種演出に係る表示制御等を行う演出制御手段SM」は、本願発明における「演出表示手段における遊技演出を制御する演出制御手段」に相当する。
また、刊行物発明における「演出表示制御手段SMの演出表示制御手段SM20が有する、遊技状態に合わせて遊技球の適正な発射位置報知を司る発射位置報知制御手段SM27」は、本願発明における「情報の報知を行う報知手段」に相当する。
したがって、刊行物発明における構成aの「第1主遊技始動口A10に誘導され易いように遊技球が流下する遊技領域D30の左側と、第1主遊技始動口A10に誘導され難い一方、第2主遊技始動口B10に誘導され易いように遊技球が流下する遊技領域D30の右側とからなる遊技領域D30と、特別遊技や特定遊技等の遊技の進行を司る遊技進行手段MPを有し、遊技動作全般の制御を行う主制御基板Mと、演出表示装置SG上での各種演出に係る表示制御等を行う演出制御手段SMと、演出表示制御手段SMの演出表示制御手段SM20が有する、遊技状態に合わせて遊技球の適正な発射位置報知を司る発射位置報知制御手段SM27とを備えるぱちんこ遊技機」は、本願発明における構成Aの「遊技球が入球可能な第1始動口に向けて遊技球が流下し易い第1遊技領域と、前記第1始動口に向けて遊技球が流下し難く、遊技球が入球可能な第2始動口に向けて遊技球が流下し易い第2遊技領域と、遊技の進行を制御する遊技制御手段と、演出表示手段における遊技演出を制御する演出制御手段と、情報の報知を行う報知手段とを有する遊技機」に相当する。

(b、b1)上記(a)より、刊行物発明における「遊技領域D30の左側を流下する遊技球が第1主遊技始動口A10に入球し易い非時間短縮遊技、非特別遊技」中の状況は、本願発明における「第1遊技領域に遊技球を流下させた方が遊技者に有利な第1遊技状態」に相当する。
そして、刊行物発明における「第2主遊技始動口B10及び大入賞口が遊技領域D30の右側に設けられているため、遊技領域D30の右側を遊技球が流下するよう、遊技球を打ち出すことが望ましい時間短縮遊技、特別遊技」は、本願発明における「第2遊技領域に遊技球を流下させた方が遊技者に有利な第2遊技状態」に相当する。
また、刊行物発明における「遊技の進行を司」ることは、本願発明における「遊技を進行制御する」ことに相当する。
したがって、刊行物発明における構成b、b1の「遊技領域D30の左側を流下する遊技球が第1主遊技始動口A10に入球し易い非時間短縮遊技、非特別遊技や、第2主遊技始動口B10及び大入賞口が遊技領域D30の右側に設けられているため、遊技領域D30の右側を遊技球が流下するよう、遊技球を打ち出すことが望ましい時間短縮遊技、特別遊技等の遊技の進行を司」る「主制御基板M」の「遊技進行手段MP」は、本願発明における構成B、B1の「第1遊技領域に遊技球を流下させた方が遊技者に有利な第1遊技状態と、第2遊技領域に遊技球を流下させた方が遊技者に有利な第2遊技状態と、により遊技を進行制御する」「遊技制御手段」に相当する。

(b、b2)刊行物発明における「第1主遊技始動口A10、又は、第2主遊技始動口B10への遊技球の入球が検出されたことに基づ」くことは、本願発明における「遊技球が前記第1始動口又は前記第2始動口へ入球することを条件と」することに相当する。
そして、刊行物発明における「主遊技図柄当否抽選を実行」することは、本願発明における「遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの特別遊技判定を行」うことに相当する。
したがって、刊行物発明における構成b、b2の「第1主遊技始動口A10、又は、第2主遊技始動口B10への遊技球の入球が検出されたことに基づいて主遊技図柄当否抽選を実行」する「主制御基板M」は、本願発明における構成B、B2の「遊技球が前記第1始動口又は前記第2始動口へ入球することを条件として、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの特別遊技判定を行」う「遊技制御手段」に相当する。

(c、c1)上記(b、b2)より、刊行物発明における「当否抽選」が行われることは、本願発明における「特別遊技判定が行われる」ことに相当する。
そして、刊行物発明における「演出表示装置SGの表示領域SG10における装飾図柄の変動表示を開始するための装飾図柄の変動表示コマンドをセット」することは、「変動表示コマンド」に基づいて「各図柄」の変動表示を開始させることであるから、本願発明における「演出表示手段において、複数の装飾図柄の変動表示を開始させ」ることに相当する。
同様に、刊行物発明における「演出表示装置SGの表示領域SG10における装飾図柄の変動表示を所定の図柄の組合せにより停止するための装飾図柄の停止表示コマンドをセット」することは、「停止表示コマンド」に基づいて「所定の図柄の組合せ」を停止表示させることであるから、本願発明における「複数の装飾図柄を特別遊技判定による判定結果を報知する組み合わせで停止表示させる」ことに相当する。
したがって、刊行物発明における構成c、c1の「当否抽選の結果に基づいて決定される各図柄の変動態様(変動時間等)により、装飾図柄の変動開始タイミングに到達した場合、演出表示装置SGの表示領域SG10における装飾図柄の変動表示を開始するための装飾図柄の変動表示コマンドをセットし、装飾図柄の停止表示タイミングに到達した場合、演出表示装置SGの表示領域SG10における装飾図柄の変動表示を停止するための装飾図柄の停止表示コマンドをセット」する「演出制御手段SMが有する」「装飾図柄表示制御手段SM21」は、本願発明における「特別遊技判定が行われると、前記演出表示手段において、複数の装飾図柄の変動表示を開始させた後、該複数の装飾図柄を前記特別遊技判定による判定結果を報知する組み合わせで停止表示させる装飾図柄表示制御手段」を備える「演出制御手段」に相当する。

(d、d1)刊行物発明における「右打ちすることが望ましい時間短縮遊技状態中」は、構成aより、遊技球が「第2主遊技始動口B10に誘導され易い」遊技状態であるから、上記(b、b1)より、本願発明における「第2遊技状態にて遊技が進行される場合」に相当する。
そして、刊行物発明における「表示領域SG10の装飾図柄表示領域SG11に重ならない上辺右側部に、遊技者に対して右打ちするよう指示する画像である第2報知画像を表示」することは、本願発明における「第2遊技領域への遊技球の発射を報知する第1の特定表示を表示可能と」することに相当する。
したがって、刊行物発明における構成d、d1、d5’の「右打ちすることが望ましい時間短縮遊技状態中においては、表示領域SG10の装飾図柄表示領域SG11に重ならない上辺右側部に、遊技者に対して右打ちするよう指示する画像である第2報知画像を表示」する「発射位置報知制御手段SM27」は、本願発明における「第2遊技状態にて遊技が進行される場合、第2遊技領域への遊技球の発射を報知する第1の特定表示を表示可能と」する「報知手段」に相当する。

(d、d2)刊行物発明における「第2報知画像を表示しているとき」は、構成d1より「右打ちすることが望ましい時間短縮遊技状態中」であるから、上記(d、d1)より、本願発明における「第2遊技状態にて遊技が進行される状態」であるときに相当する。
そして、刊行物発明における「第1主遊技始動口A10への入球を検出した場合」は、本願発明における「第1始動口に遊技球が入球した場合」に相当する。
また、刊行物発明における「図柄変動中は第1レイヤーに、遊技者に対して右 打ちするよう指示する画像である第1報知画像を表示」することは、「第2報知画像を表示しているときに」なされるものであるから、本願発明における「第1の特定表示に加え第2の特定表示を表示可能と」することに相当する。
したがって、刊行物発明における構成d、d2の「第2報知画像を表示しているときに、第1主遊技始動口A10への入球を検出した場合であって、図柄変動中は第1レイヤーに、遊技者に対して右打ちするよう指示する画像である第1報知画像を表示」する「発射位置報知制御手段SM27」は、本願発明における構成D、D2の「第2遊技状態にて遊技が進行される場合、第2遊技領域への遊技球の発射を報知する第1の特定表示を表示可能と」する「報知手段」に相当する。

(d、d3)刊行物発明における「左打ちすることが望ましい状況」は、構成b1より「非時間短縮遊技、非特別遊技」中の状況であるから、上記(b、b1)より、本願発明における「第1遊技状態にて遊技が進行される場合」に相当する。
そして、刊行物発明における「遊技者に対して左打ちするよう指示する画像を表示」することは、「第1遊技領域への遊技球の発射を報知する第3の特定表示を表示」を表示することに相当するから、刊行物発明における「遊技領域D30の右側に設けられた入球口(補助遊技始動口H10及び第2主遊技始動口B10)への入球が検出された場合、遊技者に対して左打ちするよう指示する画像を表示」することは、本願発明における「第1遊技領域への遊技球の発射を報知する第3の特定表示を表示可能と」することに相当する。
したがって、刊行物発明における構成d、d3の「左打ちすることが望ましい状況において、遊技領域D30の右側に設けられた入球口(本例では、特に、補助遊技始動口H10及び第2主遊技始動口B10)への入球が検出された場合、遊技者に対して左打ちするよう指示する画像を、表示し得え」る「発射位置報知制御手段SM27」は、本願発明における構成D、D3の「第1遊技状態にて遊技が進行される場合において、第1遊技領域への遊技球の発射を報知する第3の特定表示を表示可能と」する「報知手段」に相当する。

(d4’)刊行物発明における構成d4’の「エラー発生時のエラー報知を制御するエラー報知制御手段SM30」と、本願発明における構成D4の「所定のエラーが発生した場合、当該所定のエラーが発生したことを報知するエラー表示を表示可能と」する「報知手段」とは、「所定のエラーが発生した場合、当該所定のエラーが発生したことを報知する」「報知手段」である点で共通する。

(d、d5’)刊行物発明における構成d、d5’の「表示領域SG10の装飾図柄表示領域SG11に重ならない上辺右側部に、遊技者に対して右打ちするよう指示する画像である第2報知画像を表示」する「発射位置報知制御手段SM27」と、本願発明における構成D、D5の「複数の装飾図柄が停止表示する表示領域と複数の識別図柄が停止表示する表示領域とは重ならないように第1の特定表示を表示」する「報知手段」とは、「複数の装飾図柄が停止表示する表示領域」「とは重ならないように第1の特定表示を表示」する「報知手段」であることで共通する。

(d、d6’)刊行物発明における構成d、d6’の「第1報知画像の「右打ち」の文字を、第1レイヤー上であって装飾図柄の表示領域に重なる位置に表示」する「発射位置報知制御手段SM27」と、本願発明における構成D、D6の「複数の装飾図柄が停止表示する表示領域とは重なるが複数の識別情報が停止表示する表示領域とは重ならないように第2の特定表示を表示」する「報知手段」とは、「複数の装飾図柄が停止表示する表示領域と重なる」「ように第2の特定表示を表示」する「報知手段」であることで共通する。

(d、d7’)刊行物発明における構成d、d7’の「時間短縮遊技状態又は特別遊技実行中に第1報知画像の表示と共に音声報知を実行した場合には、当該音声報知の実行回数が前記所定回数に到達したタイミングで当該第1報知画像の表示を終了させ」る「発射位置報知制御手段SM27」と、本願発明における構成D、D7の「第2遊技領域に設けられた所定の領域を遊技球が通過した場合に、第2の特定表示を終了させ」る「報知手段」とは、「所定条件が成立した場合に、第2の特定表示を終了させ」る「報知手段」であることで共通する。

上記(a)?(d7’)における本願発明と刊行物発明との対比から、本願発明と刊行物発明とは、
「A 遊技球が入球可能な第1始動口に向けて遊技球が流下し易い第1遊技領域と、前記第1始動口に向けて遊技球が流下し難く、遊技球が入球可能な第2始動口に向けて遊技球が流下し易い第2遊技領域と、遊技の進行を制御する遊技制御手段と、演出表示手段における遊技演出を制御する演出制御手段と、情報の報知を行う報知手段とを有する遊技機において、
B 前記遊技制御手段は、
B1 前記第1遊技領域に遊技球を流下させた方が遊技者に有利な第1遊技状態と、前記第2遊技領域に遊技球を流下させた方が遊技者に有利な第2遊技状態と、により遊技を進行制御するとともに、
B2 遊技球が前記第1始動口又は前記第2始動口へ入球することを条件として、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの特別遊技判定を行い、
C 前記演出制御手段は、
C1 前記特別遊技判定が行われると、前記演出表示手段において、複数の装飾図柄の変動表示を開始させた後、該複数の装飾図柄を前記特別遊技判定による判定結果を報知する組み合わせで停止表示させる装飾図柄表示制御手段と、
を備え、
D 前記報知手段は、
D1 前記第2遊技状態にて遊技が進行される場合、前記第2遊技領域への遊技球の発射を報知する第1の特定表示を表示可能とし、
D2 前記第2遊技状態にて遊技が進行される状態で、前記第1始動口に遊技球が入球した場合、前記第1の特定表示に加え第2の特定表示を表示可能とし、
D3 前記第1遊技状態にて遊技が進行される場合において、前記第1遊技領域への遊技球の発射を報知する第3の特定表示を表示可能とし、
D4’所定のエラーが発生した場合、当該所定のエラーが発生したことを報知し、
D5’前記複数の装飾図柄が停止表示する表示領域とは重ならないように前記第1の特定表示を表示し、
D6’前記複数の装飾図柄が停止表示する表示領域とは重なるように前記第2の特定表示を表示し、
D7’所定条件が成立した場合に、前記第2の特定表示を終了させ、
る遊技機。」の点で一致し、構成C2、D4’?D7’、Eに関し、次の点で相違する。

[相違点1](構成C2)
演出制御手段に関して、
本願発明は、演出表示手段において、複数の装飾図柄の変動表示の開始に伴い複数の識別図柄の変動表示を開始させた後、該複数の装飾図柄の停止表示に伴い該複数の識別図柄を停止表示させる識別情報表示制御手段を備えるのに対して、
刊行物発明は、そのような構成を備えていない点。

[相違点2](構成D4)
エラーが発生したことの報知が、
本願発明は、エラー表示の表示により行われるのに対して、
刊行物発明は、どのような手段により行われるのか不明である点。

[相違点3](構成D5)
第1の特定表示の表示が、
本願発明は、複数の装飾図柄が停止表示する表示領域と複数の識別図柄が停止表示する表示領域とは重ならないように表示されるのに対して、
刊行物発明は、複数の装飾図柄が停止表示する表示領域は重ならないように表示されるが、複数の識別図柄の表示がなされないため、複数の識別図柄が停止表示する表示領域とは重ならないように表示されない点。

[相違点4](構成D6)
第2の特定表示の表示が、
本願発明は、複数の装飾図柄が停止表示する表示領域とは重なるが複数の識別情報が停止表示する表示領域とは重ならないように表示されるのに対して、
刊行物発明は、複数の装飾図柄が停止表示する表示領域とは重なるように表示されるが、複数の識別図柄の表示がなされないため、複数の識別図柄が停止表示する表示領域とは重ならないように表示されない点。

[相違点5](構成D7)
第2の特定表示の終了条件が、
本願発明は、第2遊技領域に設けられた所定の領域を遊技球が通過した場合であるのに対して、
刊行物発明は、音声報知の実行回数が所定回数に到達したタイミングで第1報知画像の表示を終了させるが、そのような構成を有するか否か明らかでない点。

[相違点6](構成E)
本願発明は、第3の特定表示とエラー表示とは演出表示手段において並行して表示可能であって、第3の特定表示と前記エラー表示とを重ならないように表示するのに対して、
刊行物発明は、そのような構成を有するか否か明らかでない点。

6 当審の判断
(1)相違点1、3、4(構成C2、D5、D6)
相違点1、3、4は、複数の識別図柄の変動表示の実行に関し、関連する技術であるのでまとめて検討する。
先ず、本願発明と刊行物2発明とを対比する。
刊行物2発明の構成c2の
「画像表示装置5」、
「飾り図柄の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて初期出目画 像の可変表示を行」うこと、
「飾り図柄と同一の表示を行う、小図柄画像を表示する制御を行」うこ と、
「図柄確定指定コマンドが入力された場合、飾り図柄表示エリア5L、 5C、5Rに表示されている飾り図柄を停止表示」させること、
「小図柄を停止表示させ」ることは、それぞれ、
本願発明における構成C2の
「演出表示手段」、
「複数の装飾図柄の変動表示の開始」をすること、
「複数の識別図柄の変動表示を開始させ」ること、
「複数の装飾図柄の停止表示」させること、
「複数の識別図柄を停止表示させる」ことに相当する。
したがって、刊行物2発明の構成c2は、本願発明における構成C2に相当する。

そして、刊行物2発明の構成d1の
「時短状態に」おけること、
「遊技球を遊技領域の右側に発射すべきであることを指示する」ことは、それぞれ、
本願発明における構成D1の
「第2遊技状態にて遊技が進行される場合」、
「第2遊技領域への遊技球の発射を報知する」ことに相当する。
したがって、刊行物2発明の構成d1の「右打ち指示画像を表示する制御を行」う「演出制御用CPU120」は、本願発明における構成D1の「第1の特定表示を表示可能と」する「報知手段」に相当する。

また、刊行物2発明の構成d3の
「時短状態でない場合」、
「遊技球を遊技領域の左側に発射すべきであることを指示する」ことは、それぞれ、
本願発明における構成D3の
「第1遊技状態にて遊技が進行される場合」、
「第1遊技領域への遊技球の発射を報知する」ことに相当する。
したがって、刊行物2発明の構成d3の「左打ち指示画像を表示する制御を行」う「演出制御用CPU120」は、本願発明における構成D3の「第3の特定表示を表示可能と」する「報知手段」に相当する。

さらに、刊行物2発明は、構成d5’?d6’によると、特定演出としてのリーチ演出の実行中において、飾り図柄の表示がなされない場合においても、「小図柄画像214の表示」と「左打ち指示画像216の表示」の実行を継続し、可動演出部材60の傾動によって、「小図柄画像214の表示」と「左打ち指示画像216の表示」とを隠蔽されないようにしたものである。

ここで、刊行物発明と刊行物2発明とは、遊技状態に応じて、遊技者に対する右打ち指示表示、あるいは、左打ち指示表示を行う遊技機である点で共通する。
そして、刊行物発明と刊行物2発明とは、演出効果の低下を防止した斬新な遊技機を提供するという共通の課題を解決するものである。

したがって、刊行物発明の構成cに刊行物2発明の構成c2’’を適用して、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を行うことに加えて、小図柄画像の可変表示を行うことにより本願発明の構成C2とし、
刊行物発明の構成d5’に刊行物2発明の構成d5’’を適用して、時間短縮遊技状態中(本願発明における「第2遊技状態にて遊技が進行される場合」)に、右打ち指示表示(本願発明における「第1の特定表示」に相当する。)を複数の装飾図柄が停止表示する表示領域と重ならない上辺右側部に表示することに加え、複数の識別図柄が停止表示する表示領域と重ならないように表示して本願発明の構成D5とし、
さらに、刊行物発明の構成d6’に刊行物2発明の構成d6’’を適用して、「第1報知画像の「右打ち」の文字」(本願発明における「第2の特定表示」に相当する。)を複数の装飾図柄の表示領域と重なることに加え、複数の識別図柄の表示領域とは重ならないように表示して本願発明の構成D6とすることは、当業者が容易になし得たものである。

(2)相違点2、6(構成D4、E)
相違点2、6は、エラー報知に関し、関連する技術であるのでまとめて検討する。
遊技機の技術分野において、エラー報知をエラー表示を表示することにより行うこと、及び、エラー表示と遊技球を打つ方向の指示表示とを演出表示手段において並行して表示可能とし、且つ、互いに重ならないように表示し、双方の表示内容を遊技者に報知することは、本願の出願前に周知の技術事項である(例えば、特開2015-77239号公報の【0265】、【0266】、【図34】には、「皿満タンエラー、玉を抜いて下さい」というエラー画像と、「右アタッカーを狙え」の文字表示とを並行に、かつ、互いを隠すことなく表示することが記載され、
特許第5826345号公報の【0667】?【0668】、【図72】には、エラー表示と、右打ち、左打ちを指示する表示を並行に、且つ、他の表示には影響を及ぼさないように表示することが記載されている。以下「周知の技術事項1」という。)。
そして、刊行物発明において、「エラー発生」は、任意の場合に発生し得るものであって、緊急性を要するものであり、「発射位置報知」を行っている際にも発生し得るものである。
また、情報処理一般の技術分野において、複数の内容の情報を動じに表示する必要の生じた場合に、各情報を区別してユーザーに表示し、その内容を報知することは、従来から広く行われている慣用手段でもある。
そうすると、刊行物発明において、「発射位置報知」を実行している際にエラーが発生した場合、「エラー報知」と「発射位置報知」とを同時に実行する必要があるという自明の課題を内在するものである。
したがって、刊行物発明に上記周知の技術事項1を適用して、エラー報知をエラー表示により行うと共に、エラー表示と、遊技球を打つ方向の指示表示のうちの左打ち指示表示とを並行、かつ、互いに重ならないように表示し、本願発明における構成D4、Eとすることは、当業者が容易になし得たものである。

(3)相違点5(構成D7)について
遊技機の技術分野において、正確な発射操作に関する報知を行うために、右打ち期間であることの注意喚起を、遊技球が右側の遊技領域を通過したことをもって終了させることは、本願出願前に周知の技術事項である(例えば、引用例3である特開2011-167452号公報の【0007】?【0008】、【0152】、【0203】、【0221】、【図21】や、引用例4である特開2007-97974号公報の【0006】?【0007】、【0117】?【0123】、【図8】を参照のこと。以下「周知の技術事項2」という。)。
そして、刊行物発明と上記周知の技術事項2とは、右打ち期間であることの注意喚起を行う遊技機である点で共通する。
また、刊行物発明は、発射位置報知制御処理を行うことにより、遊技者に分かり易い遊技を提供するという効果を奏するものである(【0168】)。
したがって、刊行物発明と上記周知の技術事項2とは、発射操作に関する報知を正確に分かり易く遊技者に伝えるという共通の作用効果を奏するものである。
よって、刊行物発明における構成d7’の「右打ちするよう指示する画像である第1報知画像」を終了表示させる制御に上記周知の技術事項2を適用して、遊技領域D30の右側を遊技球が通過することにより、「第1報知画像」の表示を終了させ、上記相違点5に係る本願発明の構成D7とすることは、当業者が容易になし得たものである。

(4)請求人の主張について
平成30年10月29日付け意見書において、請求人は、「本願発明では、第3の特定表示(左打ち表示)とエラー表示とは演出表示手段(画像表示装置)において並行して表示可能であって、第3の特定表示とエラー表示とを重ならないように表示するのに対し、引用文献1乃至引用文献5では、このようになっていない点。
上記相違点を有する本願発明は、第3の特定表示とエラー表示とを重ならないように表示するので、第3の特定表示を表示している際に所定のエラーが発生した場合であっても、双方の表示を遊技者に報知することができるとの効果を奏しています。」((6)補正後の請求項1に記載の発明(以下、「本願発明」という。)と引用文献1乃至引用文献5の対比)と主張する。

そこで、上記請求人の主張について検討する。
請求人の上記意見書において主張する「第3の特定表示(左打ち表示)とエラー表示とは演出表示手段(画像表示装置)において並行して表示可能であって、第3の特定表示とエラー表示とを重ならないように表示する」技術は、上記(2)において周知の技術事項1として認定したように、本願出願前に周知の技術事項である。
そして、上記(2)において検討したように、刊行物発明に上記周知の技術事項1を適用する動機付けは十分にあるから、刊行物発明に上記周知の技術事項1を適用して、本願発明における構成D4、Eとすることは、当業者が容易になし得たものである。
また、刊行物発明に上記周知の技術事項1を適用することによって奏される効果は、当業者が予測し得る効果の範囲内のものである。
よって、請求人の上記主張を採用することはできない。

(5)小括
本願発明により奏される効果は、刊行物発明、刊行物2発明、及び、周知の技術事項1?2から予測し得る効果の範囲内のものであって、格別なものではない。
よって、本願発明は、刊行物発明、刊行物2発明、及び、周知の技術事項1?2に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。

7 むすび
以上のとおりであるから、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、本願は、拒絶すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2018-12-04 
結審通知日 2018-12-11 
審決日 2018-12-25 
出願番号 特願2015-239165(P2015-239165)
審決分類 P 1 8・ 121- WZ (A63F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 瓦井 秀憲弓指 洋平  
特許庁審判長 安久 司郎
特許庁審判官 長崎 洋一
赤穂 州一郎
発明の名称 遊技機  
代理人 特許業務法人 エビス国際特許事務所  
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