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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) H05K
管理番号 1349533
審判番号 不服2016-15462  
総通号数 232 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2019-04-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2016-10-17 
確定日 2019-03-04 
事件の表示 特願2013-532940「EMI遮蔽を備えた補強複合材料を提供するための方法および装置」拒絶査定不服審判事件〔平成24年 4月12日国際公開、WO2012/048097、平成25年10月31日国内公表、特表2013-540360〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯

本願は、2011年10月6日(パリ条約による優先権主張 外国庁受理 2010年10月6日 米国(US))を国際出願日とする出願であって、手続の概要は以下のとおりである。

手続補正 :平成25年 6月21日
拒絶理由通知 :平成27年 7月15日(起案日)
意見書 :平成28年 1月21日
手続補正 :平成28年 1月21日
拒絶査定 :平成28年 6月 1日(起案日)
拒絶査定不服審判請求 :平成28年10月17日
理由補充 :平成28年11月25日
拒絶理由通知(当審) :平成29年 6月 2日(起案日)
意見書 :平成29年12月 5日
誤訳訂正 :平成29年12月 5日
拒絶理由通知(当審) :平成30年 1月19日(起案日)
意見書 :平成30年 7月23日
手続補正 :平成30年 7月23日

2.本願発明

本願の請求項1ないし21に係る発明は、平成30年7月23日付け手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし21に記載された事項により特定されるとおりのものと認められるところ、請求項12に係る発明(以下「本願発明」という。)は、次のとおりのものである。

「 【請求項12】
電磁障害の遮蔽機能を有する物品を形成する方法であって、
インライン混合押出圧縮成形装置の第1の二重スクリュー混合押出成形機に複数のペレットの形態の第1の重合体を挿入するステップであって、前記第1の二重スクリュー混合押出成形機は前記複数のペレットを加熱し、第1の溶融充填物を提供する、前記第1の重合体を挿入するステップと、
インライン混合押出圧縮成形装置の第2の二重スクリュー混合押出成形機に前記第1の溶融充填物を押し出すステップであって、前記第2の二重スクリュー混合押出成形機が、連続繊維を前記第2の二重スクリュー混合押出成形機に導入する繊維供給装置を介して前記第1の溶融充填物に複数の導電性繊維を導入し、前記第2の二重スクリュー混合押出成形機が、前記第1の溶融充填物および前記複数の導電性繊維を含む第2の溶融充填物を提供する、前記第1の溶融充填物を押し出す、ステップと、
ロボットを介して、前記インライン混合押出圧縮成形装置の圧縮型の少なくとも1つのダイの上に前記第2の溶融充填物を置くステップと、
前記物品を形成するために前記インライン混合押出圧縮成形装置の垂直プレスで前記第2の溶融充填物に対して前記圧縮型を閉じ、前記圧縮型は更に、各々接触面を有する雌形の半分および雄形の半分を有し、前記雌形の半分および雄形の半分の接触面は互いに相補形状をなしている、前記圧縮型を閉じるステップと
を含む方法。」

3.引用例

当審の拒絶理由通知に引用した特表2009-512774号公報(平成21年3月26日公表、以下「引用例1」という。)には、図面と共に、以下の記載がある。(なお、下線は当審で付与した。)

(1)「【請求項6】
複合材料製品を製造する方法であって、
熱可塑性材料を溶融する工程、
導電繊維を該溶融熱可塑性材料に添加する工程、
該導電繊維を所定の長さに切断する工程及び
熱可塑性材料を射出成形して、電磁シールド効率が少なくとも70dBである複合材料製品を形成する工程、
を含むことを特徴とする方法。」

(2)「【0001】
発明の技術分野及び産業上の利用性
本発明は、電気的な電磁妨害(EMI)シールドを提供するために導電繊維を含むポリマー製品及びそれらの製造方法に関する。より具体的には、本発明は、押出法への導電繊維の直接射出を介してポリマー材料に導電繊維を含浸することによりシールド材料を形成する方法に関する。本発明のEMIシールドされたポリマーは、幅広い種々の製品、例えば、無線周波数及び電磁シールドされたプラスチック製品に形成され得る。(略)」

(3)「【0007】
本発明の詳細な説明及び好ましい実施態様
好ましくはペレットの形態にある熱可塑性樹脂が、樹脂供給14から樹脂第1押出機12に提供される。樹脂は、意図される生産目的のための、種々の許容可能な熱可塑性樹脂のいずれか、例えば、ポリプロピレン、ナイロン、ポリウレタン及びポリエステルであってもよい。溶融スクリュー16は、押出機10の溶融バレル18内で回転する。溶融スクリュー16の剪断力により、ポリマーを溶融し及び調節(condition)するのに十分な加熱が提供され得るが、溶融バレル18は、当該技術分野において知られているように追加熱源が備わっていてもよい。
流れ調節プレート20は、バレル40の下流末端で使用されて、樹脂15の流れを、押出機バレル18から外へ及びコーティングダイ22の中へ調節することができる。プレート20は、典型的には、樹脂15の流れを制限するが、これは、直径の低減によるもの又は他の方法でバレル18内の流れを制限することによるものである。樹脂15と接触するコーティングダイ22及び装置は、樹脂の所望温度を維持するための適切な加熱要素を含んでいてもよい。コーティングダイ内の圧力は、溶融スクリュー16の駆動モーター17へ制御信号を提供する圧力トランスデューサによりモニターすることができる。
繊維スプール24により、シールド繊維26のトウが直接供給される。シールド繊維は、適切な組成、例えば、ニッケル、銅及び/又は導電材料(炭素、アラミド、ガラス又は他の適切な支持体に被覆される)を有していてもよく、あるいはまた、ステンレス鋼、銅又は同様の金属繊維を使用してもよい。繊維は、噴射ノズル28を通して、コーティングダイ22のコーティングチャンバー32へ引っ張られる。シールド繊維26は、次いで、均質にブレンドされ及び溶融ポリマー材料15で被覆される。被覆されたシールド繊維26は、次いで、可変インサート30のダイオリフィス36を通してコーティングダイ22を出る。ダイオリフィス36の直径は、インサート30を変更することにより調節して、シールド繊維26の樹脂15に対する比を制御することができる。」

(4)「【0008】
樹脂15と繊維26の混合物は、コーティングダイ22を出て及びシールド繊維26は、ハウジング54、56における切断室50においてブレード52により切断され得る。樹脂15と繊維26の混合物は、切断室50を出て、オリフィス58を介して、押出機60へと運ばれる。押出機60は、典型的には、樹脂15と繊維26の混合物を押出ダイ64へ供給するバレル62を含む。供給スクリュー66は、バレル62内で回転し及び場合により、軸72に沿って往復して、成形材料の充填物を、オリフィス63を通して、ダイ64の成形用キャビティ68に供給し得る。供給スクリュー66は、電源装置70により駆動させる。(略)」

上記摘示事項及び図面の記載から以下のことがいえる。

(a)引用例1には、「電気的な電磁妨害(EMI)シールドを提供するために導電繊維を含むポリマー製品の製造方法」が記載されている(摘示事項(2))。

(b)ペレットの形態にある熱可塑性樹脂が、樹脂供給14から樹脂第1押出機12に提供され、溶融スクリュー16の剪断力により、ポリマーを溶融し及び調節(condition)するのに十分な加熱が提供される(摘示事項(3))。

(c)樹脂15は、樹脂第1押出機12からコーティングダイ22へ流れる(図2)。

(d)繊維スプール24により、シールド繊維26のトウが直接供給され、繊維は、噴射ノズル28を通して、コーティングダイ22のコーティングチャンバー32へ引っ張られ、シールド繊維26は、次いで、均質にブレンドされ及び溶融ポリマー材料15で被覆される(摘示事項(3))。

(e)樹脂15と繊維26の混合物は、コーティングダイ22を出て及びシールド繊維26は、ハウジング54、56における切断室50においてブレード52により切断される(摘示事項(4))。

(f)樹脂15と繊維26の混合物は、切断室50を出て、押出機60へと運ばれ、供給スクリュー66は、バレル62内で回転し及び場合により、軸72に沿って往復して、成形材料の充填物を、ダイ64の成形用キャビティ68に供給し(摘示事項(4))、射出成形する(摘示事項(1))。

以上を総合勘案すると、引用例1には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されているものと認める。

「電気的な電磁妨害(EMI)シールドを提供するために導電繊維を含むポリマー製品の製造方法であって、
ペレットの形態にある熱可塑性樹脂が、樹脂供給14から樹脂第1押出機12に提供され、溶融スクリュー16の剪断力により、ポリマーを溶融し及び調節(condition)するのに十分な加熱が提供され、
樹脂15は、樹脂第1押出機12からコーティングダイ22へ流れ、
繊維スプール24により、シールド繊維26のトウが直接供給され、繊維は、噴射ノズル28を通して、コーティングダイ22のコーティングチャンバー32へ引っ張られ、シールド繊維26は、次いで、均質にブレンドされ及び溶融ポリマー材料15で被覆され、
樹脂15と繊維26の混合物は、コーティングダイ22を出て及びシールド繊維26は、ハウジング54、56における切断室50においてブレード52により切断され、
樹脂15と繊維26の混合物は、切断室50を出て、押出機60へと運ばれ、供給スクリュー66は、バレル62内で回転し及び場合により、軸72に沿って往復して、成形材料の充填物を、ダイ64の成形用キャビティ68に供給し、射出成形する方法。」

4.対比

そこで、本願発明と引用発明とを対比する。

(1)電磁障害の遮蔽機能を有する物品を形成する方法
引用発明は、「電気的な電磁妨害(EMI)シールドを提供するために導電繊維を含むポリマー製品の製造方法」であるから、本願発明と引用発明とは、「電磁障害の遮蔽機能を有する物品を形成する方法」である点で一致する。

(2)インライン混合押出圧縮成形装置
引用発明において、樹脂供給14、樹脂第1押出機12、コーティングダイ22、切断室50、押出機60及びダイ64は、直列に接続され、樹脂15と繊維26とを混合するから、「インライン混合押出成形装置」といえる。
もっとも、「インライン混合押出成形装置」について、本願発明は、「圧縮成形」を行うものであるのに対して、引用発明は、「射出成形」を行うものである点で相違する。

(3)第1の重合体を挿入するステップ
引用発明における「樹脂第1押出機12」は、「溶融スクリュー16の剪断力により、ポリマーを溶融し及び調節(condition)するのに十分な加熱が提供され」るものであるから、「スクリュー混合押出成形機」といえる。そして、引用発明における「ペレットの形態にある熱可塑性樹脂」は、「複数のペレットの形態の重合体」といえる。
したがって、本願発明と引用発明とは、「インライン混合押出成形装置の第1のスクリュー混合押出成形機に複数のペレットの形態の第1の重合体を挿入するステップであって、前記第1のスクリュー混合押出成形機は前記複数のペレットを加熱し、第1の溶融充填物を提供する、前記第1の重合体を挿入するステップ」を含む点で一致する。
もっとも、「第1のスクリュー混合押出成形機」のスクリューの数について、本願発明は、「二重」であるのに対して、引用発明は、特定がない点で相違する。

(4)第1の溶融充填物を押し出すステップ
引用発明において、「樹脂15は、樹脂第1押出機12からコーティングダイ22へ流れ、繊維スプール24により、シールド繊維26のトウが直接供給され、繊維は、噴射ノズル28を通して、コーティングダイ22のコーティングチャンバー32へ引っ張られ、シールド繊維26は、次いで、均質にブレンドされ及び溶融ポリマー材料15で被覆され、樹脂15と繊維26の混合物は、コーティングダイ22を出て及びシールド繊維26は、ハウジング54、56における切断室50においてブレード52により切断され」るから、本願発明の「第2の二重スクリュー混合押出成形機」と引用発明の「コーティングダイ22及び切断室50」とは、「第1のスクリュー混合押出成形機」に接続する部材であって、繊維供給装置(引用発明における「繊維スプール24」)を介して第1の溶融充填物(引用発明における「樹脂15」)に導電性繊維(引用発明における「シールド繊維26」)を導入し、第1の溶融充填物および導電性繊維を含む第2の溶融充填物を提供するものである点で対応する。
したがって、本願発明と引用発明とは、「インライン混合押出成形装置の第1のスクリュー混合押出成形機に接続する部材に前記第1の溶融充填物を押し出すステップであって、前記第1のスクリュー混合押出成形機に接続する部材が、連続繊維を前記第1のスクリュー混合押出成形機に接続する部材に導入する繊維供給装置を介して前記第1の溶融充填物に導電性繊維を導入し、前記第1のスクリュー混合押出成形機に接続する部材が、前記第1の溶融充填物および前記導電性繊維を含む第2の溶融充填物を提供する、前記第1の溶融充填物を押し出す、ステップ」を含む点で一致する。
もっとも、「第1のスクリュー混合押出成形機に接続する部材」について、本願発明は、「第2の二重スクリュー混合押出成形機」であるのに対し、引用発明は、「コーティングダイ22及び切断室50」である点、及び、「導電性繊維」の数について、本願発明は、「複数」であるのに対し、引用発明は特定がない点で相違する。

(5)第2の溶融充填物を置くステップ及び圧縮型を閉じるステップ
本願発明は、「ロボットを介して、前記インライン混合押出圧縮成形装置の圧縮型の少なくとも1つのダイの上に前記第2の溶融充填物を置くステップと、前記物品を形成するために前記インライン混合押出圧縮成形装置の垂直プレスで前記第2の溶融充填物に対して前記圧縮型を閉じ、前記圧縮型は更に、各々接触面を有する雌形の半分および雄形の半分を有し、前記雌形の半分および雄形の半分の接触面は互いに相補形状をなしている、前記圧縮型を閉じるステップとを含む」のに対し、引用発明は、「樹脂15と繊維26の混合物は、切断室50を出て、押出機60へと運ばれ、供給スクリュー66は、バレル62内で回転し及び場合により、軸72に沿って往復して、成形材料の充填物を、ダイ64の成形用キャビティ68に供給し、射出成形する」点で相違する。

そうすると、本願発明と引用発明とは、次の点で一致する。

<一致点>

「電磁障害の遮蔽機能を有する物品を形成する方法であって、
インライン混合押出成形装置の第1のスクリュー混合押出成形機に複数のペレットの形態の第1の重合体を挿入するステップであって、前記第1のスクリュー混合押出成形機は前記複数のペレットを加熱し、第1の溶融充填物を提供する、前記第1の重合体を挿入するステップと、
インライン混合押出成形装置の第1のスクリュー混合押出成形機に接続する部材に前記第1の溶融充填物を押し出すステップであって、前記第1のスクリュー混合押出成形機に接続する部材が、連続繊維を前記第1のスクリュー混合押出成形機に接続する部材に導入する繊維供給装置を介して前記第1の溶融充填物に導電性繊維を導入し、前記第1のスクリュー混合押出成形機に接続する部材が、前記第1の溶融充填物および前記導電性繊維を含む第2の溶融充填物を提供する、前記第1の溶融充填物を押し出す、ステップと
を含む方法。」の点。

そして、次の点で相違する。

<相違点>

(1)「インライン混合押出形成装置」について、本願発明は、「圧縮成形」を行うものであるのに対して、引用発明は、「射出成形」を行うものである点。

(2)「第1のスクリュー混合押出成形機」のスクリューの数について、本願発明は、「二重」であるのに対して、引用発明は、特定がない点。

(3)「第1のスクリュー混合押出成形機に接続する部材」について、本願発明は、「第2の二重スクリュー混合押出成形機」であるのに対し、引用発明は、「コーティングダイ22及び切断室50」である点。

(4)「導電性繊維」の数について、本願発明は、「複数」であるのに対し、引用発明は特定がない点。

(5)本願発明は、「ロボットを介して、前記インライン混合押出圧縮成形装置の圧縮型の少なくとも1つのダイの上に前記第2の溶融充填物を置くステップと、前記物品を形成するために前記インライン混合押出圧縮成形装置の垂直プレスで前記第2の溶融充填物に対して前記圧縮型を閉じ、前記圧縮型は更に、各々接触面を有する雌形の半分および雄形の半分を有し、前記雌形の半分および雄形の半分の接触面は互いに相補形状をなしている、前記圧縮型を閉じるステップとを含む」のに対し、引用発明は、「樹脂15と繊維26の混合物は、切断室50を出て、押出機60へと運ばれ、供給スクリュー66は、バレル62内で回転し及び場合により、軸72に沿って往復して、成形材料の充填物を、ダイ64の成形用キャビティ68に供給し、射出成形する」点。

5.判断

そこで、上記相違点について検討する。

相違点(2)について
当審の拒絶理由通知に引用した米国特許第6676864号明細書(2004年1月13日発行、以下「引用例2」という。)の図7等、同じく米国特許第6186769号明細書(2001年2月13日発行、以下「引用例3」という。)の図7等、同じく米国特許第7169340号明細書(2007年1月30日発行、以下「引用例4」という。)の図7等及び同じく米国特許第6431847号明細書(2002年8月13日発行、以下「引用例5」という。)の図7等には、二重スクリュー混合押出成形機といえる構成が記載されており、引用発明において、樹脂第1押出機12として二重スクリュー混合押出成形機を採用することは、当業者が適宜為し得る。

相違点(3)について
引用例5(11欄3行?12欄24行、図7)には、相互作用するねじ142、144が繊維ストランドを引っ張り切断することが記載されている。そして、同引用例(図8)には、引用発明の「コーティングダイ22及び切断室50」といえる構成も開示されているから、引用発明において、シールド繊維26を引っ張り切断する構成として、「コーティングダイ22及び切断室50」に代えて、相互作用するねじの対を採用することは、当業者が容易に想到し得る。そして、相互作用するねじの対によってシールド繊維26を引っ張り切断する構成は、「二重スクリュー混合押出成形機」といえる。

相違点(4)について
引用例2の図1等、引用例3の図1等、引用例4の図1等及び引用例5の図1等には、複数の繊維を導入することが記載されており、引用発明において、繊維26の数を複数とすることは、当業者が適宜為し得る。

相違点(1)及び(5)について
引用例5(10欄19行?11欄2行、図5)には、ノズル101から吐出された成形材料の加熱された柔軟な塊を受けて搬送する板120を圧縮成形機124との間で往復移動させることが記載されている。そして、同引用例(図8)には、引用発明の「押出機60及びダイ64」といえる構成も開示されているから、引用発明において、射出成形を行う「押出機60及びダイ64」に代えて、ノズル101から吐出された成形材料の加熱された柔軟な塊を受けて搬送する板120を圧縮成形機124との間で往復移動させる構成を採用することは、当業者が容易に想到し得る。
そして、引用例5に記載された、ノズル101から吐出された成形材料の加熱された柔軟な塊を受けて搬送する板120を圧縮成形機124との間で往復移動させるための構成は、「ロボット」といえる。
また、前記物品を形成するために前記インライン混合押出圧縮成形装置の垂直プレスで前記第2の溶融充填物に対して前記圧縮型を閉じる動作、及び、前記圧縮型は更に、各々接触面を有する雌形の半分および雄形の半分を有し、前記雌形の半分および雄形の半分の接触面は互いに相補形状をなしている構成は、圧縮成形機の一般的な動作及び構成である。

また、明細書に記載された本願発明が奏する効果についてみても、本願発明の構成のものとして当業者であれば予測し得る程度のものに過ぎず、格別顕著なものがあるとは認められない。

6.むすび

以上のとおり、本願の請求項12に係る発明は、引用例1に記載された発明、周知技術及び引用例5に記載された技術的事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、本願は、その余の請求項について論及するまでもなく拒絶すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
別掲
 
審理終結日 2018-10-05 
結審通知日 2018-10-09 
審決日 2018-10-23 
出願番号 特願2013-532940(P2013-532940)
審決分類 P 1 8・ 121- WZ (H05K)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 佐久 聖子飯星 潤耶  
特許庁審判長 酒井 朋広
特許庁審判官 山澤 宏
関谷 隆一
発明の名称 EMI遮蔽を備えた補強複合材料を提供するための方法および装置  
代理人 竹内 茂雄  
代理人 小野 新次郎  
代理人 山本 修  
代理人 小林 泰  

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