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審決分類 |
審判 訂正 ただし書き2号誤記又は誤訳の訂正 訂正する A61B |
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管理番号 | 1349879 |
審判番号 | 訂正2019-390004 |
総通号数 | 233 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2019-05-31 |
種別 | 訂正の審決 |
審判請求日 | 2019-01-24 |
確定日 | 2019-03-07 |
訂正明細書 | 有 |
事件の表示 | 特許第6046635号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 特許第6046635号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項10について訂正することを認める。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本件訂正審判の請求に係る特許第6046635号(以下、「本件特許」という。)は、2012年(平成24年)1月13日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2011年1月14日、アメリカ合衆国(US))を国際出願日とする特願2013-549599号に係り、平成28年11月25日に特許権の設定登録がなされ、平成31年1月24日に本件訂正審判の請求がなされたものである。 第2 請求の趣旨及び訂正の内容 1 請求の趣旨 本件訂正審判の請求の趣旨は、本件特許の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項10について訂正することを認める、との審決を求めるものである。 2 訂正の内容 本件訂正審判の請求に係る訂正の内容は、次の訂正事項のとおりである。(下線は訂正箇所を示す。) [訂正事項] 特許請求の範囲の請求項10に「請求項1に記載の手術用ステープル綴じデバイス。」と記載されているのを、「請求項2に記載の手術用ステープル綴じデバイス。」に訂正する。 第3 当審の判断 1 訂正の目的について 訂正前の特許請求の範囲において、請求項10は、「前記第2群のラチェット歯」(下線を付与した。以下同様。)と記載するとともに、請求項1を引用して記載するものである。 しかしながら、請求項1には、この「前記第2群のラチェット歯」の対象となる「第2群のラチェット歯」の記載はない。 一方、請求項2には、請求項1を引用するとともに「前記起動バーが、前記第1顎部の長手方向に沿って延在する第2群のラチェット歯を有し、」と記載されている。 そうすると、第2群のラチェット歯について、請求項10は、請求項1を引用するのでなく、請求項2を引用して記載するべきであったこと、すなわち、訂正前の請求項10に記載された「請求項1に記載の手術用ステープル綴じデバイス。」が、「請求項2に記載の手術用ステープル綴じデバイス。」の誤記であることは明らかである。 したがって、上記訂正事項に係る訂正は、誤記の訂正を目的とするものであるから、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる事項を目的とするものに該当する。 2 新規事項の追加について 上記訂正事項に係る訂正は、上記1のとおり、誤記の訂正を目的とするものであるから、本件特許の国際出願日における国際出願の明細書、請求の範囲又は図面に記載された事項の範囲内においてするものと認められる。 したがって、上記訂正事項に係る訂正は、特許法第126条第5項の規定に適合する。 3 特許請求の範囲の拡張又は変更について 上記訂正事項に係る訂正は、上記1のとおり、誤記の訂正を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 したがって、上記訂正事項に係る訂正は、特許法第126条第6項の規定に適合する。 4 独立特許要件について 上記訂正事項に係る訂正は、上記1のとおり、誤記の訂正を目的とするものであるから、特許要件の適否について見直すべき新たな事情は存在せず、訂正後の請求項10に係る発明が特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由はない。 したがって、上記訂正事項に係る訂正は、特許法第126条第7項の規定に適合する。 第4 むすび 以上のとおりであるから、本件訂正審判の請求に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第5項ないし第7項の規定に適合するものである。 よって、結論のとおり審決する。 |
発明の名称 |
(57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 第1顎部と、 前記第1顎部に対して開き位置及び閉じ位置を有する第2顎部と、 前記第1顎部内に配置されると共に、前記第1顎部の長手方向に沿って延在する第1群のラチェット歯を有する、起動バーと、 前記第1顎部の長手方向に沿って前記起動バーを揺動的に変位させるように構成されたラチェットピストンと、 少なくとも1つのステープル及び少なくとも1つのステープル駆動スロットを有すると共に前記第1顎部内に載置されたハウジングと、 少なくとも1つのステープル駆動用楔状部材を有するキャリッジであって、該キャリッジは、前記起動バーの前記第1群のラチェット歯に対して、各遠位方向ストロークに在るときに係合し且つ各近位方向ストロークに在るときに係合しないことで、前記ハウジングを通る遠位方向において近位方向終端位置から遠位方向終端位置まで、前記遠位方向終端位置と前記近位方向終端位置との間の距離であって、前記起動バーの揺動変位の1回のストローク長よりも大きい距離だけ当該キャリッジを平行移動させるキャリッジとを具備し、 前記ステープル駆動用楔状部材が、前記ハウジングを通る前記キャリッジの遠位方向移動の間において、前記ステープルを、前記ステープル駆動スロットを通して前記第2顎部に対して駆動する手術用ステープル綴じデバイス。 【請求項2】 前記起動バーが、前記第1顎部の長手方向に沿って延在する第2群のラチェット歯を有し、且つ、 前記キャリッジが更に、前記第2群のラチェット歯に対して、各近位方向ストロークに在るときに係合し且つ各遠位方向ストロークに在るときに係合しないことで、前記ハウジングを通る近位方向において前記遠位方向終端位置から前記近位方向終端位置まで当該キャリッジを平行移動させる請求項1に記載の手術用ステープル綴じデバイス。 【請求項3】 前記ラチェットピストンが油圧的に起動される請求項1に記載の手術用ステープル綴じデバイス。 【請求項4】 前記第1群のラチェット歯に係合することで前記キャリッジを前記遠位方向に平行移動させ、前記第2群のラチェット歯に係合することで前記キャリッジを前記近位方向に平行移動させるように構成された双方向掛止機構を更に具備する請求項2に記載の手術用ステープル綴じデバイス。 【請求項5】 前記双方向掛止機構が前記キャリッジに対してスプリング力伝達ピンを介して係合され、且つ、前記双方向掛止機構が前記スプリング力伝達ピンの回りでスプリング負荷される請求項4に記載の手術用ステープル綴じデバイス。 【請求項6】 前記起動バーが遠位端にて拡大開口を有し、該拡大開口は、前記スプリング負荷された双方向掛止機構が前記スプリング力伝達ピンの回りで回動して、前記第1群のラチェット歯からは係合解除され且つ前記第2群のラチェット歯に対しては係合することを許容するように寸法設定されている請求項5に記載の手術用ステープル綴じデバイス。 【請求項7】 前記ラチェットピストンが、当該ラチェットピストンシャフトの遠位端に載置された周縁凹所を備えるラチェットピストンシャフトを有し、前記起動バーが、当該起動バーの近位端に載置された力伝達リブを有し、該力伝達リブが、前記周縁凹所内に嵌合するように構成され、前記ラチェットピストンシャフトが、前記周縁凹所及び前記力伝達リブを介して前記ラチェットに対して力を伝達することで前記起動バーを揺動させるように構成される請求項1に記載の手術用ステープル綴じデバイス。 【請求項8】 前記ラチェットピストンが複動式ピストンである請求項1に記載の手術用ステープル綴じデバイス。 【請求項9】 前記第2顎部が、該第2顎部に対して前記キャリッジにより及ぼされた挟持力により、前記開き位置から前記閉じ位置まで移動可能である請求項1に記載の手術用ステープル綴じデバイス。 【請求項10】 前記キャリッジが、第1群のキャリッジ歯及び第2群のキャリッジ歯を有し、前記キャリッジが、(i)前記第1群のラチェット歯に係合されて前記ハウジングを通して前記遠位方向に該キャリッジを平行移動させる前記第1群のキャリッジ歯、及び、(ii)前記第2群のラチェット歯に係合されて前記ハウジングを通して前記近位方向に該キャリッジを平行移動させる前記第2群のキャリッジ歯、の内の一方を介して前記起動バーに係合可能である請求項2に記載の手術用ステープル綴じデバイス。 【請求項11】 前記ラチェットピストンがラチェットピストンシャフト及び該ラチェットピストンシャフトの遠位端に載置された力伝達ピンを有し、前記起動バーが該起動バーの近位端に載置された力伝達スロットを有し、前記力伝達ピンが前記力伝達スロットに嵌合するように構成され、前記ラチェットピストンシャフトが、前記力伝達ピン及び前記力伝達スロットを介して前記起動バーに対して力を伝達することで前記起動バーを揺動させるように構成される請求項1に記載の手術用ステープル綴じデバイス。 【請求項12】 前記第1顎部の第1アンビルピンスロット及び前記第2顎部の第2アンビルピンスロット内に載置されたアンビル枢動ピンと、 前記アンビル枢動ピンを前記遠位方向に駆動して前記第2顎部に挟持力を及ぼして該第2顎部を前記開き位置から前記閉じ位置まで移動させるように構成され、且つ、前記アンビル枢動ピンを前記近位方向に駆動して前記第2顎部における前記挟持力を解除して該第2顎部を前記閉じ位置から前記開き位置まで移動させるように構成されたアンビルピストンと、を更に具備する請求項1に記載の手術用ステープル綴じデバイス。 【請求項13】 前記ラチェットピストンを収容するピストンハウジングと、 前記ピストンハウジングを前記第1顎部に対して解除可能に係合させるように構成されたヘッド解放ラッチと、を更に具備し、 前記ラチェットピストンは、前記ピストンハウジングが前記第1顎部と係合されているときに、前記起動バーと係合される請求項1に記載の手術用ステープル綴じデバイス。 【請求項14】 油圧ポンプを有する基礎ユニットと、 前記基礎ユニット及び前記ラチェットピストンと油圧連通する可撓シャフトとを更に具備し、 前記油圧ポンプにより生成された油圧力が、前記基礎ユニットから前記ラチェットピストンまで伝達可能である請求項1に記載の手術用ステープル綴じデバイス。 【請求項15】 前記基礎ユニットが少なくとも2つの単動式ピストンを含み、該少なくとも2つの単動式ピストンの内の1つが、前記ラチェットピストンの遠位側と流体連通され、該少なくとも2つの単動式ピストンの内の1つが、前記ラチェットピストンの近位側と流体連通され、且つ、 前記少なくとも2つの単動式ピストンの各々が、前記ラチェットピストンの遠位側又は近位側に正又は負の油圧を及ぼす請求項14に記載の手術用ステープル綴じデバイス。 【請求項16】 スイッチを有すると共に前記基礎ユニットと前記ラチェットピストンとの間に載置された制御デバイスを更に具備し、 前記スイッチが、前記基礎ユニットから前記ラチェットピストンへの油圧力の伝達を選択的に開始すべく、且つ、前記基礎ユニットから前記ラチェットピストンへの油圧力の伝達を選択的に終結させるべく作用し得る請求項14に記載の手術用ステープル綴じデバイス。 |
訂正の要旨 |
審決(決定)の【理由】欄参照。 |
審理終結日 | 2019-02-13 |
結審通知日 | 2019-02-15 |
審決日 | 2019-02-26 |
出願番号 | 特願2013-549599(P2013-549599) |
審決分類 |
P
1
41・
852-
Y
(A61B)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 中村 一雄、村上 聡 |
特許庁審判長 |
林 茂樹 |
特許庁審判官 |
高木 彰 瀬戸 康平 |
登録日 | 2016-11-25 |
登録番号 | 特許第6046635号(P6046635) |
発明の名称 | 手術用ステープル綴じデバイス及び方法 |
代理人 | 三橋 真二 |
代理人 | 青木 篤 |
代理人 | 青木 篤 |
代理人 | 伊藤 健太郎 |
代理人 | 伊藤 健太郎 |
代理人 | 伊藤 公一 |
代理人 | 三橋 真二 |
代理人 | 伊藤 公一 |