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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 G01P
審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 取り消して特許、登録 G01P
管理番号 1350562
審判番号 不服2018-2317  
総通号数 233 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2019-05-31 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2018-02-19 
確定日 2019-04-23 
事件の表示 特願2016-530005「光学式慣性センサ」拒絶査定不服審判事件〔平成27年 6月18日国際公開、WO2015/088738、平成29年 2月 2日国内公表、特表2017-504004、請求項の数(23)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、2014年(平成26年)11月20日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2013年12月13日(以下「優先日」という。)、アメリカ合衆国)を国際出願日とする出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
平成29年 3月10日付け:拒絶理由通知書(以下「拒絶理由1」とい
う。発送日:同年同月14日)
平成29年 6月14日 :意見書、手続補正書の提出
平成29年10月12日付け:拒絶査定(以下「原査定」という。送達日:
同年同月17日)
平成30年 2月19日 :審判請求書、手続補正書の提出
平成30年11月13日付け:拒絶理由通知書(以下「当審拒絶理由」とい
う。発送日:同年同月20日)
平成31年 2月19日 :意見書、手続補正書の提出

第2 原査定の概要
原査定の概要は次のとおりである。

4.(進歩性)本願の下記の請求項に係る発明は、本願の優先日前に日本国内又は外国において頒布された刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、本願の優先日前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

・請求項 22,23
・引用文献等 1,5

<審査を行っていない請求項>
平成29年 6月14日付け手続補正書による補正後の請求項( 1-21 )に係る発明は、「レーザ装置または検出器のうちいずれか一方は試験質量に取り付けられている」構成について、先の拒絶理由通知の際に審査対象としていないため、当該請求項に係る発明については審査を行っていない。

<引用文献等一覧>
1.特開平06-050984号公報
2.米国特許第6807331号明細書
3.特表2005-524077号公報(周知技術を示す文献)
4.特表2012-528335号公報
5.特表2008-534979号公報(周知技術を示す文献)

第3 当審拒絶理由の概要
当審拒絶理由の概要は次のとおりである。

1.(明確性)本願は、特許請求の範囲の記載が下記の点で、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。

・請求項 1?23
ア 請求項1、22には「微少電気機械システム(MEMS)」と記載されているが、何が「微少」なのか、明確でない。

イ 請求項1の記載では、「フレーム」と「試験質量」との関係が明確でない。
請求項20、22の記載においても同様である。

ウ 請求項1の「前記第1または第2の導波路は前記MEMS装置の、フレームに対する試験質量の慣性変化に応じて可動である」という記載は、発明の詳細な説明に照らして明確でない。
請求項20の「前記第1または第2の導波路は前記装置の、フレームに対する試験質量の慣性変化に応じて可動である」、請求項22の「前記第1または第2の導波路は前記計算デバイスの、フレームに対する試験質量の慣性変化に応じて可動である」という記載においても同様である。

エ 請求項3の「前記第2の導波路は、対応する複数の端面の一つであり、対応する複数の導波路は前記第1の導波路の端面との光学的結合を介して、前記光ビームの一部を受け取るように構成されている」という記載は、以下の点で明確でない。
(ア)「前記第2の導波路は、対応する複数の端面の一つであり」とあるが、「導波路」と「端面」とは、「・・・導波路は・・・端面・・・であり」という関係にはない。
(イ)「対応する複数の導波路」の「導波路」は、「第1の導波路」なのか「第2の導波路」なのかが明確でない。
(ウ)「対応する複数の導波路は前記第1の導波路の端面との光学的結合を介して、前記光ビームの一部を受け取る」とあるが、「・・・導波路」は、「光学的結合」をするにあたって、「・・・導波路の端面」と対応する関係にはない。

オ 上記エの(イ)の点は、請求項4、5、6、7、8、9の記載においても同様である。

カ 請求項4は「MEMS装置」の発明(物の発明)でありながら、「・・・するステップはさらに、・・・するステップをさらに含む、」と、方法の発明のような記載になっており、請求項4の上記記載により、「MEMS装置」の構成がどのように特定されるのか、明確でない。

キ 請求項10には「・・・第1の試験質量をさらに有し、」と記載されているが、間接的に引用する請求項1の「試験質量」と、「第1の試験質量」との関係が明確でない。

ク 上記キのように「試験質量」と「第1の試験質量」との関係が明確でないため、請求項10の「第1の試験質量」という記載以降の、請求項10、11、12の「前記試験質量」という記載は、「第1の試験質量」を指すのか、あるいは、これとは別の「試験質量」を指すのか、明確でない。

ケ 請求項14の「前記光ビーム」という記載が、「第1の導波路」が出力する「光ビーム」を指すのか、「第3の導波路」が出力する「第2の光ビーム」を指すのか、明確でない。

コ 請求項10に従属する請求項15では、「前記第2の試験質量の動きにより、前記第1の導波路と第2の導波路の端面同士のアライメントが変化」し、かつ、「前記(第1の)試験質量の動きにより、前記第1の導波路と第2の導波路の端面同士のアライメントが変化する」ことになり、両者の関係が明確でない。

サ 請求項16の「前記試験質量」という記載は、「第1の試験質量」を指すのか、「第2の試験質量」を指すのか、明確でない。

シ 請求項18には「前記第1の試験質量は前記第2の試験質量上に配置されている」と記載されているが、請求項18が引用する請求項17では「前記フレームの外部回転により前記第2の試験質量が動く」とされており、両者の関係が明確でない。

ス 請求項20には「光源発生ユニット」と記載されているが、「光源」と「発生」の関係が明確でない。

セ 請求項20の「前記第1の導波路は第2の導波路の端面に光学的に結合され、前記第2の導波路に前記光ビームの少なくとも一部を伝送させる導波路を有し」という記載は、以下の点で明確でない。
(ア)「第2の導波路の端面に光学的に結合され」るのは何なのか、明確でない。
(イ)単に「光学的に結合され」ると特定するだけでは、「前記第1の導波路は第2の導波路の端面に光学的に結合され、前記第2の導波路に前記光ビームの少なくとも一部を伝送させる導波路を有」することが、「前記第1または第2の導波路は前記装置の・・・慣性変化に応じて可動である・・・前記装置の検出モジュールが、前記装置の慣性変化に応じて、前記第2の導波路により伝送される前記光ビームの一部の光強度の変化を検出する・・・前記変化は前記第2または第1の導波路に対する前記第1または第2の導波路の動きにより生じ、前記変化は前記装置の慣性変化の尺度を示す」ということに、技術的にどのように関係するのか、明確でない。

ソ 請求項22の「前記光ビームの位置の光強度の変化」という記載の意味が明確でない。

よって、請求項1?23に係る発明は明確でない。

第4 本願発明
本願の請求項1-23に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」-「本願発明23」という。)は、平成31年2月19日付けの手続補正(以下「本件補正」という。)で補正された特許請求の範囲の請求項1-23に記載された事項により特定される発明であり、本願発明1、20、22は以下のとおりの発明である。

「【請求項1】
微小電気機械システム(MEMS)装置であって、
光ビームを発生するように構成されたレーザ装置と、
前記光ビームを受け取り出力するように構成された第1の導波路と、
前記第1の導波路と端面同士が実質的にアライメントされた第2の導波路であって、前記実質的にアライメントされた端面を通した光学的結合により前記第1の導波路から前記光ビームの少なくとも一部を受け取るように構成された第2の導波路と、
前記光ビームの一部の光強度の変化を検出するように構成された、前記第2の導波路に結合した検出器とを有し、
前記第1または第2の導波路は前記MEMS装置の慣性変化に応じて可動であるように構成され、
前記検出器は、前記第1または第2の導波路の動きにより、前記慣性変化の尺度を示す、前記光ビームの一部の光強度に対応する変化を決定し、
試験質量がフレームに対して少なくとも一方向で可動であり、
前記レーザ装置または検出器のうちいずれか一方は前記試験質量に取り付けられている、
MEMS装置。」

「【請求項20】
装置における慣性変化を検出する方法であって、
装置の光ビームを発生する光源が、第1の導波路に光ビームを供給するステップであって、前記第1の導波路と第2の導波路とは端面同士が実質的にアライメントされ、前記実質的にアライメントされた端面を通した光学的結合により前記第1の導波路から前記第2の導波路に前記光ビームの少なくとも一部を伝送させ、前記第1または第2の導波路は前記装置の慣性変化に応じて可動であるステップと、
前記装置の検出モジュールが、前記装置の慣性変化に応じて、前記第2の導波路により伝送される前記光ビームの一部の光強度の変化を検出するステップであって、前記変化は前記第2または第1の導波路に対する前記第1または第2の導波路の動きにより生じ、前記変化は前記装置の慣性変化の尺度を示す、ステップとを含み、
試験質量がフレームに対して少なくとも一方向で可動であり、
前記光ビームを発生する光源または前記検出モジュールのうちいずれか一方は前記試験質量に取り付けられている、
方法。」

「【請求項22】
計算デバイスであって、
プロセッサと、
前記プロセッサに結合した微小電気機械システム(MEMS)装置とを有し、
前記MEMS装置は、
光ビームを発生するように構成されたレーザ装置と、
前記光ビームを受け取り出力するように構成された第1の導波路と、
前記第1の導波路と端面同士が実質的にアライメントされた第2の導波路であって、前記実質的にアライメントされた端面を通した光学的結合により前記第1の導波路から前記光ビームの少なくとも一部を受け取るように構成された第2の導波路と、
前記光ビームの一部の光強度の変化を検出し、前記プロセッサに光強度の尺度を示す信号を出力するように構成された、前記第2の導波路に結合した検出器とを有し、
前記第1または第2の導波路は前記計算デバイスの慣性変化に応じて可動であるように構成され、
前記検出器は、前記第1のまたは第2の導波路の動きにより、前記光ビームの一部の光強度の変化を決定し、
前記プロセッサは、前記信号に基づき前記計算デバイスの慣性変化を決定するように構成され、
試験質量がフレームに対して少なくとも一方向で可動であり、
前記レーザ装置または検出器のうちいずれか一方は前記試験質量に取り付けられている、
計算デバイス。」

なお、本願発明2-19は、本願発明1を減縮した発明であり、
本願発明21は、本願発明20を減縮した発明であり、
本願発明23は、本願発明22を減縮した発明である。

第5 引用文献、引用発明等
1.引用文献1について
(1)原査定の拒絶の理由において引用された特開平06-050984号公報(引用文献1)には、図面とともに次の事項が記載されている。(下線は当審による。以下同様。)
「【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、本請求項1の上位概念に記載されている通りの加速度センサに関するものである。このような特徴を有する加速度センサは、例えば、米国特許第3,789,674号から公知である。特に、本発明は、例えば、シリコン-マイクロ機器として仕上げられており、しかも然るべく運動する測定すべき加速度に反応することが出来るように、1本又は複数本のウエブにより支持されているプレート状の地震性質量で構成される加速度センサを目指すものである。」

「【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の解決策として、実現可能な加速度センサの完全組み込みタイプが挙げられている。これは、1本又は複数本のウエブを使い、固定フレームの内部に例えば、ジブ状に支持されており、プレート状の地震性質量、光源から光を供給される、例えば、酸化珪素トラックを支える光波導管トラックのフォームの最初の光波導管並びに、固定フレーム上で平らな層状の波導管トラックの形状のその他の少なくとも1本の波導管を包括しており、これは、オプティカル検波装置の一部であり、しかも、最初の光波導管を通って案内され、そのうえ、地震性質量の運動と関係して回折された光線を受け取り、更に、例えば、1又は複数本のフォトデテクタへ引き渡す働きをするものである。最初の光波導管の場合、例えば、ランプ、LED又はレーザーダイオードのような光を供給可能である。・・・(中略)・・・この装置は極めてコンパクトであり、しかも、例えばシリコン-マイクロ機器として廉価に製造可能である。地震性質量の上に装着されるオプティカルファイバーを利用する考慮に入れられている解決策に比べると、かなり高度な精度及び感度を達成可能である。地震性質量の運動反応は、光波導管トラックによっては変化不可能とされている。そのうえ、酸化珪素のトラック又は酸化珪素のベルトは、地震性質量の中で正確に埋め込まれていなければならないと思われるオプティカルファイバーに比べて装着がより簡単である。従って、更に大幅な小型化を達成することが出来ると同時に、大量生産の可能性も開かれる。」

「【0013】割り当てられた受信信号のある、なしに基づいて地震性質量の回折について逆推論することは、並置されている発信-又は光受信波導管もしくは、発信-又は受信オプティカルファイバーを利用することにより可能となる。本発明に記載されている通りの光学的な解決策によると、そのほかにさまざまな方向からの加速度を測定するための簡単な配置を提供可能である。(シリコン-フレームによって固定されている面と平行な)1レベルにおいて、2方向への加速度の受取りを可能とする、例えば、それぞれ個々に狭く、しかも、深さの深い2個の地震性質量を使って作業する方法以外に、請求項6に従う下記解決策は複数の方向から掛けられる加速度のためのコンパクトなセンサを提供するために優先的に取り扱われる。」

「【0021】別のオプティカルファイバー6は、(例えば、フォトダイオードのような図示されていない光源から)オプティカルファイバー4によって案内される光線の束のための受取りファイバーとして使われる。この受取り用のオプティカルファイバー4に図示されていない光検波装置(シリコンフォトダイオード又はシリコンフォトトランジスタ)が接続されており、これは、矢印で示されており、加速度を制限された、地震性質量2が回折する場合、光の伝達の差異をオプティカルファイバー4で把握する。光のコネクタとプラグの科学技術から公知となっている通り、ファイバーの両端が十分密に配列されていると、約1.5倍の振動振幅までの光の伝達は十分線形である。ファイバーの端と端の間の隔たりは、ここでは、ファイバーコアの直径より短くされているので、特に好都合である。ファイバーの加速度に関して条件をつけられた移動は、簡単にぴったりと向かい合うことの出来るファイバー間で伝達される光を変化させることにより突き止められる。約1%の精度付きの測定は、ファイバーコアの半径の約1.6倍以下の移動の場合には可能である。」

「【0023】・・・(前略)・・・最初の実施例の場合と同様に、運動振幅と依存関係にある線形の変更を示す検波された光線の強度を変更することにより地震性質量の回折をここでも確認することが出来る。」

「【0025】その他の実施例は図4中に示されており、そこでは、更に小型化することが出来、オプティカルファイバーを完全に省略している。この実施例の場合、地震性質量2は、フレーム1と結ばれている1本だけのウエブ3に支持されている。最初の光波導管7中へ図示されていない光源から光が供給され、又、第2の光波導管8により受け取られた光は、引き続いて、同じく図示されていない光電気の検波ユニットへ引き渡される。
【0026】図1ないし図3とは異なり、センサがウエファーにより固定されているレベルを通る方向への加速度を実現しなければならないとすると、このために使われるのは、幅が非常に狭く、しかも、深さ(ウエファーの上面から下面まで)に大きな厚みを有する例えば地震性質量の支持のための1本のウエブを使用する。このようなジブ状の構造物を互いに鉛直なレベルに設置すると、平らな2方向において加速度を測定することが出来る。」

【図4】

【0025】の記載及び図4より、光源はフレーム1の外側に配置され、検波ユニットはフレーム1の外側に配置されていることが見て取れる。

(2)したがって、上記引用文献1には次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「シリコン-マイクロ機器として仕上げられており、しかも然るべく運動する測定すべき加速度に反応することが出来るように、1本又は複数本のウエブにより支持されているプレート状の地震性質量で構成される加速度センサ(【0001】より。以下同様。)において、
加速度センサは、プレート状の地震性質量、光源から光を供給される、光波導管トラックのフォームの最初の光波導管並びに、最初の光波導管を通って案内され、そのうえ、地震性質量の運動と関係して回折された光線を受け取り、更に、1又は複数本のフォトデテクタへ引き渡す働きをする、波導管トラックの形状のその他の少なくとも1本の波導管を包括しており、
最初の光波導管の場合、レーザーダイオードのような光を供給可能であり(【0008】)、
別のオプティカルファイバー6は、(光源から)オプティカルファイバー4によって案内される光線の束のための受取りファイバーとして使われ、この受取り用のオプティカルファイバー4に光検波装置が接続されており、加速度を制限された、地震性質量2が回折する場合、光の伝達の差異をオプティカルファイバー4で把握し、ファイバーの両端が十分密に配列されていると、約1.5倍の振動振幅までの光の伝達は十分線形であり、ファイバーの加速度に関して条件をつけられた移動は、簡単にぴったりと向かい合うことの出来るファイバー間で伝達される光を変化させることにより突き止められ(【0021】)、
運動振幅と依存関係にある線形の変更を示す検波された光線の強度を変更することにより地震性質量の回折を確認することが出来(【0023】)、
オプティカルファイバーを完全に省略している場合、最初の光波導管7中へ光源から光が供給され、又、第2の光波導管8により受け取られた光は、引き続いて、光電気の検波ユニットへ引き渡され(【0025】)、
光源はフレーム1の外側に配置され、検波ユニットはフレーム1の外側に配置され(【0025】、図4)、
地震性質量2は、フレーム1と結ばれている1本だけのウエブ3に支持され(【0025】)、
幅が非常に狭く、深さに大きな厚みを有する1本のウエブを使用し、2方向において加速度を測定することが出来る(【0026】)、
加速度センサ(【0001】)。」

2.引用文献2について
(1)拒絶理由1において引用された米国特許第6807331号明細書(引用文献2)には、図面とともに次の事項が記載されている。
「FIG. 1 is a schematic representation of an optical switch that has a thermal compensation flexure which compensates for thermal distortion. In FIG. 1, the optical switch is capable of switching the incoming light (A) to any of the output channels B, C, D by moving the position of the suspended structure 10 relative to fixed structures 14, 15. As shown in FIG. 1, the suspended structure 10 is positioned such that an incoming optical signal from input port (A) passes through waveguide 16 on fixed structure 14 to the middle waveguide 20 on suspended structure 10, and then to the middle waveguide 17 on fixed structure 15 to output port (C). For example, if the suspended structure 10 were moved (say, downward) relative to fixed structures 14, 15, the incoming optical signal from input port (A) would pass through waveguide 16 on fixed structure 14 to the upper waveguide 20 on suspended structure 10, and then to the upper waveguide 17 on fixed structure 15 to output port (B). Likewise, if the suspended structure 10 were moved upward relative to fixed structures 14, 15, the incoming optical signal from input port (A) would pass through waveguide 16 on fixed structure 14 to the lower waveguide 20 on suspended structure 10, and then to the lower waveguide 17 on fixed structure 15 to output port (D). Of course, numerous variations to the optical switch are possible so that the optical switch may employ any number of input ports, any number of output ports, any number of fixed waveguides, any number of movable waveguides, any number of movable or suspended structures, any number of fixed structures, and any possible combination of these numbers. To move the structure 10, an electrical voltage is applied across the electrodes 18, 19.」(第4欄第25-55行)(当審訳:図1は、熱歪みを補償する熱補償撓み部を有する光スイッチの概略図である。図1では、光スイッチが、固定構造体14、15に対して懸架構造10の位置を移動させることにより、入射光(A)を出力チャンネルB、C、Dのいずれかに切り換えることができる。図1に示すように、懸架構造10は、入力ポート(A)からの入射光信号が固定構造体14の導波路16を通って懸架構造10の中間導波路20へ、そして固定構造体15の出力ポート(C)につながる中間導波路17へ通過するように配置される。例えば、懸垂構造10が固定構造体14、15に対して(例えば下向きに)移動されたならば、入力ポート(A)からの入射光信号は固定構造体14の導波路16を通って懸架構造10の上側導波路20へ、そして固定構造体15の出力ポート(B)につながる上側導波路17へ通過する。同様に、懸垂構造10が固定構造体14、15に対して上向きに移動される場合、入力ポート(A)からの入射光信号は固定構造体14の導波路16を通って懸架構造10の下側導波路20へ、そして固定構造体15の出力ポート(D)につながる下側導波路17へ通過する。 もちろん、光スイッチは多くの変形が可能であり、光スイッチは任意数の入力ポート、任意数の出力ポート、任意数の固定導波路、任意数の可動導波路、任意数の可動又は懸架構造、任意数の固定構造、及びそれらの任意の可能な組合せを採用することができる。構造10を移動させるために、電極18、19間に電圧が印加される。)

(2)したがって、上記引用文献2には次の技術(以下「引用文献2に記載された技術」という。)が記載されていると認められる。
「固定構造体14、15に対して懸架構造10の位置を移動させることにより、入射光(A)を出力チャンネルB、C、Dのいずれかに切り換える光スイッチであって、
懸架構造10は、入力ポート(A)からの入射光信号が固定構造体14の導波路16を通って懸架構造10の中間導波路20へ、そして固定構造体15の出力ポート(C)につながる中間導波路17へ通過するように配置されるが、
懸垂構造10が固定構造体14、15に対して下向きに移動されたならば、入力ポート(A)からの入射光信号は固定構造体14の導波路16を通って懸架構造10の上側導波路20へ、そして固定構造体15の出力ポート(B)につながる上側導波路17へ通過し、
懸垂構造10が固定構造体14、15に対して上向きに移動される場合、入力ポート(A)からの入射光信号は固定構造体14の導波路16を通って懸架構造10の下側導波路20へ、そして固定構造体15の出力ポート(D)につながる下側導波路17へ通過する、光スイッチ。」

3.引用文献3について
拒絶理由1において周知技術を示す文献として引用された特表2005-524077号公報(引用文献3)には、【0002】-【0003】の記載より、概略、MEMSデバイスをセンサ及びアクチュエータとして使用し、回転の角速度を測定するために振動しているエレメントの動作を使用して、ジャイロスコープにおいて使用する技術が記載されていると認められる。

4.引用文献4について
(1)拒絶理由1において引用された特表2012-528335号公報(引用文献4)には、図面とともに次の事項が記載されている。
「【0018】
幾つかの態様では、駆動コム40A?Bおよび検出コム50A?Bが互いと同じ寸法を有し、ジャイロスコープ10が三回対称ジャイロスコープ(3FSG)であってもよい。すなわち、ジャイロスコープ10は、X軸と平行な中心線についての、Y軸と平行な中心線についての、およびジャイロスコープ10の対角線についての、3つの幾何学的対称性を有する。そのような対称性は、前記ジャイロスコープ10の駆動モードおよび検出モードの適合に役立つ。駆動コム40A?Bは、バネ-質量-ダンパシステムの(例えばX方向での)作動のために使用される。回転速度が(例えばZ方向に)加えられると、外積方向(例えばY方向)のコリオリの力を検出するために検出コム50A?Bが使用される。幾つかの態様では、コム40A?B、50A?Bが結晶Siから作製される。」

「【0020】
図1Bは、本発明のMEMSジャイロスコープ10'の他の態様、具体的にはジンバル状のMEMSジャイロスコープ10'を示している。この態様では、前記ジャイロスコープ10'を該ジャイロスコープ10'が載置される基板に対して固定するまたは「アンカー固定する」ために4つのアンカー30A'?30D'が使用される。この場合、外側プルーフマス(またはジンバル)20A'を支持するために外側サスペンション60A'が面外に(または、サスペンションから外側に)延びる。このとき、内側サスペンション60B'が前記外側プルーフマス20A'から面外に延びる。前記内側サスペンション60B'の上端に載置されるのは内側プルーフマス20B'である。図1Bから分かるように、この態様では、プルーフマス20A'?B'は、(図1Aの場合のように)それらのそれぞれのサスペンション60A'?B'の下側に吊るされているのではなく、それらのそれぞれのサスペンション60A'?B'の上端に載置される。この態様では、外側プルーフマス20A'が駆動モード(X軸)で振動し得、一方、内側プルーフマス20B'が検出モード(Y軸)で振動し得る。そのような形態は、検出動作を2つの直交方向に分離し得る。」

(2)したがって、上記引用文献4には次の技術(以下「引用文献4に記載された技術」という。)が記載されていると認められる。
「ジャイロスコープ10'を基板に対して固定するために4つのアンカー30A'?30D'が使用され、外側プルーフマス20A'を支持するために外側サスペンション60A'が面外に延び、内側サスペンション60B'が前記外側プルーフマス20A'から面外に延び、内側プルーフマス20B'が内側サスペンション60B'の上端に載置され、外側プルーフマス20A'が駆動モード(X軸)で振動し得、一方、内側プルーフマス20B'が検出モード(Y軸)で振動し得(【0020】)、
回転速度が(例えばZ方向に)加えられると、外積方向(例えばY方向)のコリオリの力を検出する(【0018】)、
MEMSジャイロスコープ10'(【0020】)。」

5.引用文献5について
原査定の拒絶の理由において周知技術を示す文献として引用された特表2008-534979号公報(引用文献5)には、【0001】-【0003】の記載より、概略、加速度センサーを有する小型携帯電子デバイスが記載されていると認められる。

第6 対比・判断
1.本願発明22について
(1)対比
本願発明22と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。
ア 引用発明における「シリコン-マイクロ機器として仕上げられて」いる「加速度センサ」は、本願発明22における、「プロセッサと、前記プロセッサに結合した微小電気機械システム(MEMS)装置とを有」する「計算デバイス」と、「微小電気機械システム(MEMS)装置を有するデバイス」である点で共通する。

イ 引用発明における、「光源から光を供給され」、その光を「その他の少なくとも1本の波導管」へ「案内」する「最初の光波導管」は、「レーザーダイオード」から「光を供給可能であ」るから、引用発明における「レーザーダイオード」は、本願発明22の「光ビームを発生するように構成されたレーザ装置」に相当し、引用発明における、「レーザーダイオード」から「光を供給され」、その光を「その他の少なくとも1本の波導管」へ「案内」する「最初の光波導管」は、本願発明22の「前記光ビームを受け取り出力するように構成された第1の導波路」に相当する。

ウ 引用発明における、「最初の光波導管を通って案内され、そのうえ、地震性質量の運動と関係して回折された光線を受け取」る「その他の少なくとも1本の波導管」は、上記イを踏まえると、本願発明22の「前記第1の導波路から前記光ビームの少なくとも一部を受け取るように構成された第2の導波路」に相当する。

エ 引用発明は、「オプティカルファイバー」を用いる場合において、「オプティカルファイバー4」と「受取り用の」「別のオプティカルファイバー6」と「の両端が十分密に配列されていると」、「ファイバーの加速度に関して条件をつけられた移動は、簡単にぴったりと向かい合うことの出来るファイバー間で伝達される光を変化させることにより突き止められ」、「加速度を制限された、地震性質量2が回折する場合、光の伝達の差異を」「把握」できるものである。
そして、このことは、「オプティカルファイバー」を「光波導管」で置き換えて、「最初の光波導管7中へ光源から光が供給され、又、第2の光波導管8により受け取られた光は、引き続いて、光電気の検波ユニットへ引き渡される」場合においても同様のことがいえることは明らかである。
そうすると、引用発明においては、「最初の光波導管」と、「その他の少なくとも1本の波導管」である「第2の光波導管」と「の両端が十分密に配列されていると」、「光波導管」「の加速度に関して条件をつけられた移動は、簡単にぴったりと向かい合うことの出来る」「光波導管」「間で伝達される光を変化させることにより突き止められ」、「加速度を制限された、地震性質量2が回折する場合、光の伝達の差異を」「把握」できる、ということができる。

オ 上記エに記載した点について、引用発明における、「最初の光波導管」と、「その他の少なくとも1本の波導管」である「第2の光波導管」と「の両端が十分密に配列され」、両「光波導管」が「ぴったりと向かい合う」ことは、上記イ、ウを踏まえると、本願発明22における、「第2の導波路」が「前記第1の導波路と端面同士が実質的にアライメントされ」ていることに相当する。
また、引用発明における、「最初の光波導管」から「その他の少なくとも1本の波導管」である「第2の光波導管」へ、「光」が、「ぴったりと向かい合うことの出来る」「光波導管」「間で伝達される」ことは、上記イ、ウを踏まえると、本願発明22における、「第2の導波路」が、「前記実質的にアライメントされた端面を通した光学的結合により前記第1の導波路から前記光ビームの少なくとも一部を受け取る」ことに相当する。

カ 引用発明では、「第2の光波導管8により受け取られた光は、引き続いて、光電気の検波ユニットへ引き渡される」から、「その他の少なくとも1本の波導管」である「第2の光波導管8により受け取られた光」が「引き渡される」「検波ユニット」は、上記ウを踏まえると、本願発明22における「前記第2の導波路に結合した検出器」に相当する。

キ 上記ウ、エ、カ、及び引用発明における「運動振幅と依存関係にある線形の変更を示す検波された光線の強度を変更することにより地震性質量の回折を確認することが出来」る点を踏まえると、引用発明では、「その他の少なくとも1本の波導管」が、「最初の光波導管を通って案内され、そのうえ、地震性質量の運動と関係して回折された光線を受け取」ると、「その他の少なくとも1本の波導管」である「第2の光波導管8により受け取られた光」が「引き渡される」「検波ユニット」は、「加速度を制限された、地震性質量2が回折する場合、光の伝達の差異を」「把握」し、「運動振幅と依存関係にある線形の変更を示す検波された光線の強度」「により地震性質量の回折を確認する」ものであるといえる。
ここでの、引用発明における「運動振幅と依存関係にある線形の変更を示す検波された光線の強度」は、本願発明22における「光強度の尺度」に相当し、引用発明における「検波ユニット」が、「運動振幅と依存関係にある線形の変更を示す検波された光線の強度」についての「光の伝達の差異」を「把握」することは、上記ウ、カを踏まえると、本願発明22における、「検出器」が「前記光ビームの一部の光強度の変化を検出」することに相当する。
また、引用発明は「加速度センサ」であるから、その「運動振幅と依存関係にある線形の変更を示す検波された光線の強度」を、何らかの信号として外部に出力していることは明らかである。

ク 上記カ、キをまとめると、引用発明における、「その他の少なくとも1本の波導管」である「第2の光波導管8により受け取られた光」が「引き渡され」、「運動振幅と依存関係にある線形の変更を示す検波された光線の強度」についての「光の伝達の差異」を「把握」し、「運動振幅と依存関係にある線形の変更を示す検波された光線の強度」を外部に出力する「検波ユニット」は、本願発明22における、「前記光ビームの一部の光強度の変化を検出し、前記プロセッサに光強度の尺度を示す信号を出力するように構成された、前記第2の導波路に結合した検出器」と、「前記光ビームの一部の光強度の変化を検出し、光強度の尺度を示す信号を出力するように構成された、前記第2の導波路に結合した検出器」である点で共通する。

ケ 引用発明は、「加速度センサ」が「運動する測定すべき加速度に反応する」「地震性質量で構成され」、「最初の光波導管を通って案内され」た「光線」が、「地震性質量の運動と関係して回折され」るものであるから、「最初の光波導管」は、「加速度センサ」の「加速度に反応する」「地震性質量」とともに「運動」するものであるといえる。
このことは、上記ア、イを踏まえると、本願発明22における「前記第1または第2の導波路は前記計算デバイスの慣性変化に応じて可動であるように構成され」ることと、「前記第1または第2の導波路は前記デバイスの慣性変化に応じて可動であるように構成され」る点で共通する。

コ 上記キに記載したように、引用発明では、「その他の少なくとも1本の波導管」が、「最初の光波導管を通って案内され、そのうえ、地震性質量の運動と関係して回折された光線を受け取」ると、「その他の少なくとも1本の波導管」である「第2の光波導管8により受け取られた光」が「引き渡される」「検波ユニット」は、「加速度を制限された、地震性質量2が回折する場合、光の伝達の差異を」「把握」し、「運動振幅と依存関係にある線形の変更を示す検波された光線の強度」「により地震性質量の回折を確認する」ものである。
また、上記ケに記載したように、引用発明における「最初の光波導管」は、「加速度センサ」の「加速度に反応する」「地震性質量」とともに「運動」するものである。
そうすると、引用発明における、「加速度センサ」の「加速度に反応する」「地震性質量」とともに「運動」する「最初の光波導管を通って案内され、そのうえ、地震性質量の運動と関係して回折された光線」が「引き渡される」「検波ユニット」が、「運動振幅と依存関係にある線形の変更を示す検波された光線の強度」についての「光の伝達の差異」を「把握」することは、上記イ、カ、キを踏まえると、本願発明22における、「前記検出器は、前記第1のまたは第2の導波路の動きにより、前記光ビームの一部の光強度の変化を決定」することに相当する。

サ 引用発明における「地震性質量2」、「フレーム1」は、それぞれ、本願発明22の「試験質量」、「フレーム」に相当する。
また、引用発明では、「地震性質量2は、フレーム1と結ばれている1本だけのウエブ3に支持され」、「2方向において加速度を測定することが出来る」から、「地震性質量2」が「フレーム1」に対して「2方向において加速度」を受ける、すなわち「2方向において」可動であることは明らかである。
そうすると、引用発明における、「地震性質量2」が「フレーム1」に対して「2方向において」可動であることは、本願発明22における「試験質量がフレームに対して少なくとも一方向で可動であ」ることに相当する。

したがって、本願発明22と引用発明との間には、次の一致点、相違点があるといえる。
(一致点)
「デバイスであって、
微小電気機械システム(MEMS)装置を有し、
前記MEMS装置は、
光ビームを発生するように構成されたレーザ装置と、
前記光ビームを受け取り出力するように構成された第1の導波路と、
前記第1の導波路と端面同士が実質的にアライメントされた第2の導波路であって、前記実質的にアライメントされた端面を通した光学的結合により前記第1の導波路から前記光ビームの少なくとも一部を受け取るように構成された第2の導波路と、
前記光ビームの一部の光強度の変化を検出し、光強度の尺度を示す信号を出力するように構成された、前記第2の導波路に結合した検出器とを有し、
前記第1または第2の導波路は前記デバイスの慣性変化に応じて可動であるように構成され、
前記検出器は、前記第1のまたは第2の導波路の動きにより、前記光ビームの一部の光強度の変化を決定し、
試験質量がフレームに対して少なくとも一方向で可動である、
デバイス。」

(相違点)
(相違点1)
本願発明22では、「計算デバイス」が「プロセッサ」を有し、
検出器が光強度の尺度を示す信号を「前記プロセッサに」出力し、
「前記プロセッサは、前記信号に基づき前記計算デバイスの慣性変化を決定するように構成され」ているのに対して、
引用発明では、「加速度センサ」が、「加速度を制限された、地震性質量2が回折する場合、光の伝達の差異を」「把握」し、「運動振幅と依存関係にある線形の変更を示す検波された光線の強度」「により地震性質量の回折を確認する」ものの、「加速度を測定する」ことを、具体的にどのような構成において計算するのか、明記されていない点。

(相違点2)
本願発明22では、「前記レーザ装置または検出器のうちいずれか一方は前記試験質量に取り付けられている」のに対して、
引用発明では、「光源はフレーム1の外側に配置され、検波ユニットはフレーム1の外側に配置され」ている点。

(2)相違点についての判断
事案に鑑み、相違点2について先に検討する。
ア 引用発明は「光源はフレーム1の外側に配置され、検波ユニットはフレーム1の外側に配置され」るものであって、光源または検波ユニットを地震性質量に取り付ける動機づけを見出すことはできない。

イ 引用文献2に記載された技術は、懸垂構造10の固定構造体14、15に対する移動に応答して、入力ポート(A)からの入射光信号の通過経路を、懸架構造10の上側、中間、下側導波路20、固定構造体15の上側、中間、下側導波路17、出力ポートB、C、D間で切り換える光スイッチに関するものであるが、FIG.1からも明らかなように、入射光を出射する光源は、固定構造体14のさらに上流に配置され、出力ポートB、C、Dから出力される光を検出する検波ユニットは、固定構造体15のさらに下流に配置されている。
よって、引用文献2に記載された技術からは、光源、検波ユニットを懸架構造10に取り付ける構成を採用する動機づけを見出すことはできない。
したがって、引用文献2に記載された技術は、引用発明において、光源または検波ユニットを地震性質量に取り付けることを動機づけるものではない。

ウ 引用文献4に記載された技術は、MEMSジャイロスコープに関するものであるが、振動の検出に、光導波路の端面間の光学的結合を用いるものではなく、相違点2に係る本願発明22の構成を動機づけるものではない。

エ 相違点2に係る本願発明22の構成は、引用文献3、5にも記載されておらず、また、本願の優先日前において周知技術であるともいえない。

(3)したがって、相違点1について判断するまでもなく、本願発明22は、当業者であっても引用文献1-5に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。

2.本願発明23について
本願発明23は、本願発明22を減縮した発明であり、相違点2に係る本願発明22の構成と同一の構成を備えるものである。
したがって、本願発明22と同じ理由により、本願発明23は、当業者であっても、引用文献1-5に基づいて容易に発明できたものとはいえない。

3.本願発明1について
本願発明1は、本願発明22に対応するMEMS装置の発明であり、本願発明22の上記相違点2に係る構成と同じ「前記レーザ装置または検出器のうちいずれか一方は前記試験質量に取り付けられている」という構成を備えるものである。
したがって、本願発明22と同じ理由により、本願発明1は、当業者であっても、引用文献1-5に基づいて容易に発明できたものとはいえない。

4.本願発明2-19について
本願発明2-19は、本願発明1を減縮した発明であり、本願発明1の「前記レーザ装置または検出器のうちいずれか一方は前記試験質量に取り付けられている」という構成と同一の構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用文献1-5に基づいて容易に発明できたものとはいえない。

5.本願発明20について
本願発明20は、本願発明22に対応する方法の発明であり、本願発明22の上記相違点2に係る構成に対応する、「前記光ビームを発生する光源または前記検出モジュールのうちいずれか一方は前記試験質量に取り付けられている」という構成を備えるものである。
したがって、本願発明22と同様の理由により、本願発明20は、当業者であっても、引用文献1-5に基づいて容易に発明できたものとはいえない。

6.本願発明21について
本願発明21は、本願発明20を減縮した発明であり、本願発明20の「前記光ビームを発生する光源または前記検出モジュールのうちいずれか一方は前記試験質量に取り付けられている」という構成と同一の構成を備えるものであるから、本願発明20と同じ理由により、当業者であっても、引用文献1-5に基づいて容易に発明できたものとはいえない。

第7 原査定についての判断
以上のとおりであって、本願発明1-23は、当業者であっても、引用文献1-5に基づいて容易に発明できたものとはいえない。したがって、原査定の理由を維持することはできない。

第8 当審拒絶理由についての判断
本件補正により、特許請求の範囲が補正され、特許法第36条第6項第2号に係る当審拒絶理由は解消した。

第9 むすび
以上のとおり、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審決日 2019-04-08 
出願番号 特願2016-530005(P2016-530005)
審決分類 P 1 8・ 537- WY (G01P)
P 1 8・ 121- WY (G01P)
最終処分 成立  
前審関与審査官 大森 努公文代 康祐  
特許庁審判長 清水 稔
特許庁審判官 中塚 直樹
中村 説志
発明の名称 光学式慣性センサ  
代理人 伊東 忠彦  
代理人 大貫 進介  
代理人 伊東 忠重  
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