• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 C08G
審判 査定不服 特17 条の2 、4 項補正目的 特許、登録しない。 C08G
審判 査定不服 4号2号請求項の限定的減縮 特許、登録しない。 C08G
管理番号 1350944
審判番号 不服2018-13345  
総通号数 234 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2019-06-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2018-10-05 
確定日 2019-04-17 
事件の表示 特願2016-524192「シム処理用途のための高弾性率エポキシ接着剤」拒絶査定不服審判事件〔平成26年12月31日国際公開、WO2014/210298、平成28年 8月 8日国内公表、特表2016-523313〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本件審判請求に係る出願(以下「本願」という。)は、2014年6月26日(パリ条約に基づく優先権主張:2013年6月28日、欧州特許庁)の国際出願日に出願されたものとみなされる特許出願であって、以降の手続の経緯は以下のとおりのものである。

平成27年12月25日 国内書面(翻訳文提出)
平成28年12月 7日 手続補正書
同日 出願審査請求
平成29年 8月 3日付け 拒絶理由通知
平成29年11月 7日 意見書・手続補正書
平成29年12月25日付け 拒絶理由通知(最後)
平成30年 4月 6日 意見書・手続補正書
平成30年 5月30日付け 補正の却下の決定
同日付け 拒絶査定
平成30年10月 5日 本件審判請求
同日 手続補正書
同日 早期審理事情説明書
平成30年10月11日付け 審査前置移管
平成30年10月24日付け 前置報告書
平成30年10月26日付け 審査前置解除

第2 平成30年10月5日付け手続補正の却下の決定

<結論>
平成30年10月5日付けの手続補正を却下する。

<却下の理由>
I.補正の内容
上記手続補正(以下「本件補正」という。)では、特許請求の範囲につき下記の補正がされている。

1.補正前(平成29年11月7日付け手続補正後のもの)
「【請求項1】
組立体の2つの組み立てられた部分間の間隙を充填するための硬化性シムとしての、エポキシノボラックを含む少なくとも1つの芳香族エポキシ樹脂及び少なくとも1つのエポキシ硬化性組成物を含む、硬化性組成物であって、前記エポキシ硬化性組成物が、少なくとも第1及び第2の硬化剤を含み、
前記第1の硬化剤が、少なくとも1つの第1級アミノ(-NH_(2))基を有する環状アミンから選択され、
前記第2の硬化剤が、少なくとも1つのポリエーテル単位と、そこから連結基で分離された少なくとも1つのポリアミン単位と、を含む少なくとも1つのポリエーテルポリアミンから選択され、
前記第2の硬化剤は、少なくとも1つの末端アミノアルキル残基を更に含み、
前記末端アミノアルキル残基は、分岐しており、第1級アミノ基(-NH_(2))と前記第1級アミノ基に対してα、β、又はγ位のアルキル分岐とを含み、
前記アルキル分岐が、1?6個の炭素原子を含有する、
硬化性組成物。」
(以下、「旧請求項」という。)

2.補正後(下線部が補正されている部分である。)
「【請求項1】
組立体の2つの組み立てられた部分間の間隙を充填するための硬化性シムとしての、三価フェノールのグリシジルエーテルおよびトリス(ヒドロキシフェニル)メタンのグリシジルエーテルの少なくともいずれか一つを含む少なくとも1つの芳香族エポキシ樹脂及び少なくとも1つのエポキシ硬化性組成物を含む、硬化性組成物であって、前記エポキシ硬化性組成物が、少なくとも第1及び第2の硬化剤を含み、
前記第1の硬化剤が、少なくとも1つの第1級アミノ(-NH_(2))基を有する環状アミンから選択され、
前記第2の硬化剤が、少なくとも1つのポリエーテル単位と、そこから連結基で分離された少なくとも1つのポリアミン単位と、を含む少なくとも1つのポリエーテルポリアミンから選択され、
前記第2の硬化剤は、少なくとも1つの末端アミノアルキル残基を更に含み、
前記末端アミノアルキル残基は、分岐しており、第1級アミノ基(-NH_(2))と前記第1級アミノ基に対してα、β、又はγ位のアルキル分岐とを含み、
前記アルキル分岐が、1?6個の炭素原子を含有する、
硬化性組成物。」
(以下、「新請求項」という。)

II.本件補正に係る検討

1.新規事項の追加の有無
まず、本件補正に係る事項が、特許法第184条の6第2項の規定により、本願の願書に最初に添付した明細書又は特許請求の範囲とみなされる国際出願日における明細書又は請求の範囲の各翻訳文(以下「本願当初明細書」という。)に記載した事項の範囲内のものかにつき検討すると、本件補正に係る事項は、本願当初明細書に記載しているか、本願当初明細書に記載した事項に基づき当業者に一応自明な事項のみである(【0048】?【0057】)。
したがって、本件補正は、本願当初明細書に記載した事項の範囲内で行われたものと認められる。

2.補正の目的の適否
次に、本件補正は、上記I.のとおり、特許請求の範囲に係る補正事項を含むので、特許法第17条の2第5項各号に掲げる事項を目的とするものか否かにつき検討する。

(1)補正内容
本件補正では、旧請求項における「エポキシノボラックを含む少なくとも1つの芳香族エポキシ樹脂」との事項が、新請求項では「三価フェノールのグリシジルエーテルおよびトリス(ヒドロキシフェニル)メタンのグリシジルエーテルの少なくともいずれか一つを含む少なくとも1つの芳香族エポキシ樹脂」に補正されている。

(2)検討

ア.「エポキシノボラック」について(前提事項)
上記補正につき検討するにあたり、前提として「エポキシノボラック」につき確認する。

「エポキシノボラック」は、ノボラック(樹脂)のフェノール性水酸基が、エポキシ基を有する置換基(例えばグリシジル基等)により置換されエーテル化された(芳香族)エポキシ樹脂一般を指すものと認められる。
そして、上記「ノボラック(樹脂)」については、フェノール(類)と(パラ)ホルムアルデヒドとの酸性触媒存在下における縮合物を指すものと認められる(必要ならば下記参考文献参照)。
してみると、「エポキシノボラック」は、フェノール(類)と(パラ)ホルムアルデヒドとの酸性触媒存在下における縮合物のフェノール性水酸基が、エポキシ基を有する置換基(例えばグリシジル基等)により置換されエーテル化された(芳香族)エポキシ樹脂一般を意味するものと定義でき、それ以外のものは「エポキシノボラック」の範ちゅうに属するものではないと理解すべきものである。

参考文献:「化学大辞典6(縮刷版)」、1997年9月20日(縮刷版第36刷)、共立出版株式会社発行、第933頁(「ノボラック」の項)

イ.検討
上記前提を踏まえて、補正後の新請求項における「三価フェノールのグリシジルエーテル」及び「トリス(ヒドロキシフェニル)メタンのグリシジルエーテル」につき検討すると、本願明細書の発明の詳細な説明には、「エポキシノボラック」(【0054】)と「三価フェノールのグリシジルエーテル」及び「トリス(ヒドロキシフェニル)メタンのグリシジルエーテル」(【0053】、【0056】及び【0057】)とが明らかに区別されて記載されているものと看取できるから、本願発明における「芳香族エポキシ樹脂」について、「エポキシノボラック」と「三価フェノールのグリシジルエーテル」又は「トリス(ヒドロキシフェニル)メタンのグリシジルエーテル」とは、別種のものであると認識されているものと解するのが自然であるところ、前者の「三価フェノールのグリシジルエーテル」は、「三価フェノール」が単なる「多価フェノール」であって「ノボラック(樹脂)」であるものとは認められず、また、後者の「トリス(ヒドロキシフェニル)メタンのグリシジルエーテル」は、そもそも「トリス(ヒドロキシフェニル)メタン」がフェノール(類)と(パラ)ホルムアルデヒドとの酸性触媒存在下における縮合物、すなわち「ノボラック(樹脂)」であるものとは認められないから、上記「三価フェノールのグリシジルエーテル」及び「トリス(ヒドロキシフェニル)メタンのグリシジルエーテル」は、いずれも「エポキシノボラック」の範ちゅうに属するものとは認められない。
してみると、上記補正は、「エポキシノボラックを含む」とされる「芳香族エポキシ樹脂」につき、「エポキシノボラック」に包含されない別種のものである「三価フェノールのグリシジルエーテル」又は「トリス(ヒドロキシフェニル)メタンのグリシジルエーテル」「の少なくともいずれか一つを含む」「芳香族エポキシ樹脂」に補正しているのであるから、上記補正は、補正前の旧請求項に記載した発明特定事項を限定するものではなく、特許請求の範囲を実質的に減縮するものでもない。
したがって、上記補正は、特許法第17条の2第5項第2号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものではない。
また、上記補正は、同法同条同項第1号、第3号又は第4号に掲げる請求項の削除、誤記(誤訳)の訂正又は明瞭でない記載の釈明を目的とするものとも認められない。

ウ.小括
以上のとおり、上記補正は、特許法第17条の2第5項各号に掲げる事項を目的とするものではない。

3.本件補正に係る検討のまとめ
よって、本件補正は、特許法第17条の2第5項(柱書)の規定に違反するものである。

III.補正の却下に係るまとめ
以上のとおり、本件補正は、特許法第17条の2第5項の規定に違反するものであるから、同法第159条第1項で読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により、却下すべきものである。

第3 本願についての当審の判断
平成30年10月5日付け手続補正は上記のとおり却下されたので、本願について、当該補正がされる前、すなわち、平成28年12月7日付け及び平成29年11月7日付けの各手続補正書により補正された明細書及び特許請求の範囲の記載内容に基づき、原審の拒絶査定における下記1.の拒絶理由と同一の理由が成立するか否かにつき、以下検討する。

1.原審の拒絶査定の概要
原審において、平成29年12月25日付け拒絶理由通知書(最後)で下記(1)の内容を含む拒絶理由が通知され、応答時に提出された平成30年4月6日付けの手続補正につき決定をもって却下された上で当該拒絶理由が解消されていない点をもって下記(2)の拒絶査定がされた。

(1)拒絶理由通知
「 理 由

1.(進歩性)この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

記 (引用文献等については引用文献等一覧参照)
●理由1(進歩性)について
・請求項 1
・引用文献等 1-4
・備考
引用文献1には先の拒絶理由通知に記載したとおりの事項が記載されている。
引用文献1には、エポキシ樹脂がエポキシノボラックを含むことについての記載はない。
しかしながら、アミン系硬化剤を含むエポキシ樹脂組成物において、エポキシ樹脂としてエポキシノボラック樹脂を含むものとすることは引用文献2に記載されている([0007])ように知られており、引用文献1に記載された発明において、エポキシ樹脂をエポキシノボラックを含むものとしたことが当業者にとって格別困難であったとはいえない。
また、本願発明において、エポキシ樹脂をエポキシノボラックを含むものとしたことにより格別の効果を奏するとはいえない。
ここで、平成29年11月7日付けの意見書には、「Tactix742がノボラック樹脂に相当する。」としたうえで本願発明の組成物が圧縮弾性率の向上、硬化性能の向上に優れている旨の記載がある。
しかしながら、本願明細書の表1をみれば、Tctix742は「トリス(ヒドロキシフェニル)メタン系エポキシ樹脂」であり、明細書[0056]をみると、これは「三価フェノールのグリシジルエーテル」であって、[0054]に記載された1価、2価、若しくは多価フェノールとアルデヒドとの縮合生成物とエポキシ基導入剤との反応生成物であるとはただちにいえないし、一般的にエポキシノボラック(要すれば文献3、4の特許請求の範囲に記載される化学式参照)として知られているものであるともいえない。
そうすると、上記意見書の主張をもって、本願発明が、エポキシ樹脂がエポキシノボラックを含むとしたことにより格別の効果を奏するとすることはできない。
なお、仮に「Tactix742」がエポキシノボラックであったとしても、当該特定の構造を有する樹脂を用いた際に奏される圧縮弾性率の向上、硬化性能の向上等の効果が、いかなるエポキシノボラックを使用しても奏されるとはただちにいえないし、また明細書全体をみても、エポキシノボラックを使用したものが、これを使用しないものに比して優れた効果を奏するということは確認できない。

<最後の拒絶理由通知とする理由>
この拒絶理由通知は、最初の拒絶理由通知に対する応答時の補正によって通知することが必要になった拒絶理由のみを通知するものである。

<引用文献等一覧>
1.国際公開第2012/121822号
2.特表2012-517507号公報
3.特開平7-292070号公報
(新たに引用する文献、周知技術を示す文献)
4.特開昭63-81118号公報
(新たに引用する文献、周知技術を示す文献)」
(なお、上記「1.」ないし「4.」の各引用文献を、以下それぞれ「引用例1」ないし「引用例4」という。)

(2)拒絶査定
「この出願については、平成29年12月25日付け拒絶理由通知書に記載した理由1によって、拒絶をすべきものです。
なお、意見書の内容を検討しましたが、拒絶理由を覆すに足りる根拠が見いだせません。

備考

平成30年4月6日付け手続補正書による補正は、本拒絶査定と同日付けの補正の却下の決定により、却下された。」

2.当審の判断
当審は、
本願は、原査定における上記「理由1」と同一の理由により、特許法第49条第2号の規定に該当し、拒絶すべきものである、
と判断する。以下、詳述する。

(1)本願の特許請求の範囲の記載及び本願発明
本願特許請求の範囲の請求項1には、平成29年11月7日付け手続補正書により補正されたとおりの、再掲すると以下の事項が記載されている。
「組立体の2つの組み立てられた部分間の間隙を充填するための硬化性シムとしての、エポキシノボラックを含む少なくとも1つの芳香族エポキシ樹脂及び少なくとも1つのエポキシ硬化性組成物を含む、硬化性組成物であって、前記エポキシ硬化性組成物が、少なくとも第1及び第2の硬化剤を含み、
前記第1の硬化剤が、少なくとも1つの第1級アミノ(-NH_(2))基を有する環状アミンから選択され、
前記第2の硬化剤が、少なくとも1つのポリエーテル単位と、そこから連結基で分離された少なくとも1つのポリアミン単位と、を含む少なくとも1つのポリエーテルポリアミンから選択され、
前記第2の硬化剤は、少なくとも1つの末端アミノアルキル残基を更に含み、
前記末端アミノアルキル残基は、分岐しており、第1級アミノ基(-NH_(2))と前記第1級アミノ基に対してα、β、又はγ位のアルキル分岐とを含み、
前記アルキル分岐が、1?6個の炭素原子を含有する、
硬化性組成物。」
(以下、上記請求項の記載事項で特定される発明を「本願発明」という。)

(2)各引用例に記載された事項
上記各引用例には、それぞれ、以下の事項が記載されている
なお、各摘示における下線部は、元来あったものを除き、当審が付したものである。

ア.引用例1(国際公開第2012/121822号)
上記引用例1は、英文で記載された国際出願に係る国際公開文献であるところ、以下の摘示においては、同一の国際出願に係る国内公表公報である特表2014-506953号公報を訳文とし、その記載をもって摘示し、原文の記載箇所を併せて摘記することとする。

(1a)
「【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリエーテルアミンとアルキルアクリレート及びポリアルキレンイミンとの2段階反応によって得ることができるポリエーテル-アミド-アミン化合物であって、前記ポリエーテルアミン及び前記ポリアルキレンイミンが、少なくとも1つの一級又は二級アミン基を有し、第1の段階が、前記ポリエーテルアミンと前記アルキルアクリレートとの反応を含み、第2の段階が、前記ポリアルキレンイミンと前記第1の段階の生成物との反応を含む、化合物。
・・(中略)・・
【請求項3】
前記ポリエーテルアミンが、一般式Ia又はIb:
【化1】


【化2】


(式中、X、Yは独立して、アルキレン又はアリーレンから選択される、置換又は非置換の分枝状又は非分枝状の二価基、特に、エチレン、n-プロピレン、i-プロピレン、n-ブチレン、i-ブチレン、t-ブチレン、フェニレン、トリレン、又はキシリレンであり、Zは、置換又は非置換の分枝状又は非分枝状のi価アルキル、アリール残基であり、iは、1?5、好ましくは2又は3の整数であり、lは、2?200、好ましくは3?10の整数である)を有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の化合物。
【請求項4】
前記ポリエーテルアミンが、少なくとも1つの末端に存在するイソプロピルアミン、イソブチルアミン、又はt-ブチルアミン基を含むことを特徴とする、請求項1?3のいずれか一項に記載の化合物。
・・(中略)・・
【請求項8】
一般式III:
【化4】


(式中、x:1?200、y:0?200、z:1?100、m、n:0?2、m+n≧0.1、R=一価の一級脂肪族若しくは芳香族残基、又はアミノ残基、特に、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、s-ブチル、又はt-ブチル残基であるか、あるいはエチルアミン、n-プロピルアミン、イソプロピルアミン、n-ブチルアミン、s-ブチルアミン、又はt-ブチルアミン残基)、
特に、一般式V:
【化5】


(式中、x:1?200、y:0?200、z:1?100、m、n:0?2、m+n≧0.1)、
又は一般式IV若しくはVI:
【化6】


(式中、x:1?200、y:0?200、z:1?100、m、n:0?2、m+n≧0.1)、
【化7】


(式中、x、y、z:1?200、n:1?100、m≧0.1)のポリエーテル-アミド-アミン化合物。
・・(中略)・・
【請求項10】
特にエポキシ又はイソシアネート系のための硬化剤としての、請求項1?8のいずれか一項に記載のポリエーテル-アミド-アミン化合物の使用。
【請求項11】
硬化性化合物、好ましくはエポキシ又はイソシアネート樹脂と、硬化剤としての請求項1?8のいずれか一項に記載の少なくとも1つのポリエーテル-アミド-アミン化合物とを含む、硬化性組成物、特に、コーティング、樹脂、シーラント、構造用接着剤、又は複合材組成物。
【請求項12】
前記組成物が、使用前に混合される第1の部分と第2の部分とを含み、前記硬化性化合物が前記第1の部分に存在し、前記硬化剤が前記第2の部分に存在することを特徴とする、請求項11に記載の硬化性組成物。
【請求項13】
前記硬化性組成物が、反応性修飾剤、反応性希釈剤、油変位剤、腐食阻害剤、酸化防止剤、充填剤、可塑剤、安定剤、分子ふるい、更なる硬化剤及び加速剤を含む群から選択される少なくとも1つの物質を含むことを特徴とする、請求項11又は12に記載の硬化性組成物。
【請求項14】
請求項11?13のいずれか一項に記載の硬化性組成物の反応生成物を含む、硬化済み組成物。
・・(中略)・・
【請求項16】
少なくとも2つの基材を接着する方法であって、
・請求項11?13のいずれか一項に記載の硬化性組成物を提供することと、
・一方又は両方の前記基材の表面を前記硬化性組成物で少なくとも部分的に被覆することと、
・前記基材を、前記硬化性組成物で被覆された表面部分と接触させることと、
・前記硬化性組成物を硬化させることと、を含む、方法。
【請求項17】
前記硬化性組成物が、噴霧、ブラッシング、塗装、ディップコーティング、フローコーティング、ナイフコーティング、ローラーコーティング、バーコーティングによって前記基材の表面に適用されることを特徴とする、請求項15又は16に記載の方法。」
(原文第38頁?第41頁「CLAIMS」の欄)

(1b)
「【0001】
本発明は、ポリエーテル-アミド-アミン化合物に関し、これは、特にエポキシ又はイソシアネート系のための硬化剤として特に有用である。また、本発明は、2段階反応によってポリエーテル-アミド-アミン化合物を合成する方法に関する。本発明の別の目的は、本発明の少なくとも1つのポリエーテル-アミド-アミン化合物を含有する硬化性組成物、及び基材の表面をコーティングする方法、又はこのような硬化性組成物を用いて少なくとも2つの基材を接着する方法、又は硬化済み樹脂、シーラント、若しくは複合材を提供する方法である。」
(原文第1頁第2行?第7行)

(1c)
「【0046】
一部の市販の式(VIII)のジグリシジルエーテルエポキシ樹脂は、ビスフェノールAから誘導される(すなわち、ビスフェノールAは、4,4’-ジヒドロキシジフェニルメタン(審決注:「2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン」の誤記であるものと認められる。)である)。例としては、Hexion Specialty Chemicals,Inc.(Houston,TX)から商品名EPON(例えば、EPON 828、EPON 872及びEPON 1001)で入手可能なもの、Dow Chemical Co.(Midland,MI)から商品名DER(例えば、DER 331、DER 332及びDER 336)で入手可能なもの、並びに、大日本インキ化学工業株式会社(日本、千葉)から商品名EPICLON(例えば、EPICLON 850)で入手可能なものが挙げられるが、これらに限定されない。他の市販のジグリシジルエーテルエポキシ樹脂は、ビスフェノールFから誘導される(すなわち、ビスフェノールFは、2,2’-ジヒドロキシジフェニルメタン(審決注:「4,4’-ジヒドロキシジフェニルメタン」の誤記であるものと認められる。)である)。例としては、Dow Chemical Co.から商品名DER(例えば、DER 334)で入手可能なもの、及び、大日本インキ化学工業株式会社から商品名EPICLON(例えば、EPICLON 830)で入手可能なものが挙げられるが、これらに限定されない。
・・(中略)・・
【0052】
反応性希釈剤の例としては、レゾルシノールのジグリシジルエーテル、シクロヘキサンジメタノールのジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールのジグリシジルエーテル、及びトリメチロールプロパンのトリグリシジルエーテルが挙げられるが、これらに限定されない。シクロヘキサンジメタノールのジグリシジルエーテルは、Hexion Specialty Chemicals(Columbus,OH)から商品名HELOXY MODIFIER 107で、及び、Air Products and Chemical Inc.(Allentonwn,PA)から商品名EPODIL 757で市販されている。」
(原文第11頁第4行?第12頁第10行)

(1d)
「【0058】
更なる硬化剤は、少なくとも2個の一級アミノ基、少なくとも2個の二級アミノ基、又はこれらの組み合わせを有する。すなわち、硬化剤は、式-NR^(21)H(式中、R^(21)は、水素、アルキル、アリール、又はアルキルアリールから選択される)の基を少なくとも2個有する。好適なアルキル基は、多くの場合、1?12個の炭素原子、1?8個の炭素原子、1?6個の炭素原子、又は1?4個の炭素原子を有する。アルキル基は、環状、分枝状、直鎖、又はこれらの組み合わせであることができる。好適なアリール基は、通常、フェニル基のように6?12個の炭素原子を有する。好適なアルキルアリール基は、アリールで置換されたアルキルか又はアルキルで置換されたアリールかのいずれかであることができる。上記と同じアリール及びアルキル基をアルキルアリール基で用いることができる。
【0059】
硬化性組成物の第1の部分と第2の部分を一緒に混合すると、硬化剤の一級及び/又は二級アミノ基は、エポキシ樹脂のオキシラン基と反応する。この反応は、オキシラン基を開環させ、エポキシ樹脂に硬化剤を共有結合する。この反応により、式-C(OH)H-CH_(2)-NR^(21)-の二価の基が形成される。
【0060】
硬化剤から少なくとも2個のアミノ基を除いたもの(すなわち、アミノ基ではない硬化剤の部分)は、任意の好適な芳香族基、脂肪族基、又はこれらの組み合わせであることができる。一部のアミン硬化剤は式(IV)を有するが、但し、少なくとも2個の一級アミノ基(すなわち、-NH_(2)基)、少なくとも2個の二級アミノ基(すなわち、-NHR^(21)基、式中、R^(21)は、アルキル、アリール、又はアルキルアリールに等しい)、又は少なくとも1個の一級アミノ基、及び少なくとも1個の二級アミノ基が存在するという更なる限定を有する。
・・(中略)・・
【0062】
一部のアミン硬化剤は、アルキレン基から選択されるR^(22)基を有することができる。例としては、エチレンジアミン、ジエチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、プロピレンジアミン、テトラエチレンペンタミン、ヘキサエチレンヘプタミン、ヘキサメチレンジアミン、2-メチル-1,5-ペンタメチレンジアミン、1-アミノ-3-アミノメチル-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン(イソホロンジアミンとも呼ばれる)、アミノエチルピペラジン及びこれらに類するものが挙げられるが、これらに限定されない。他のアミン硬化剤は、酸素ヘテロ原子を有するヘテロアルキレンのように、ヘテロアルキレン基から選択されるR^(22)基を有することができる。例えば、硬化剤は、アミノエチルピペラジン、4,7,10-トリオキサトリデカン-1,13-ジアミン(TTD)(TCI America(Portland,OR)から入手可能)、又はポリ(エチレンオキシド)ジアミン、ポリ(プロピレンオキシド)ジアミン等のポリ(アルキレンオキシド)ジアミン(ポリエーテルジアミンとも呼ばれる)、又はこれらのコポリマーといった化合物であることができる。市販のポリエーテルジアミンは、Huntsman Corporation(The Woodlands,TX)から商品名JEFFAMINEで市販されている。
・・(中略)・・
【0066】
更なる硬化剤は、典型的には、第2の硬化剤と考えられるこれらの他の硬化剤を含んでよいが、それは、式-NHR^(21)の基を少なくとも2個有する硬化剤と比較して、これらが、室温にてエポキシ樹脂のオキシラン環とそれほど反応性ではないためである。これら第2の硬化剤は、多くの場合、イミダゾール若しくはその塩、イミダゾリン若しくはその塩、又は三級アミノ基で置換されたフェノールである。三級アミノ基で置換された好適なフェノールは、式(IXa)を有することができる。
・・(中略)・・
【0068】
本発明によれば、更なる硬化剤は、反応性希釈能等の他の機能を有する物質から選択してよい。反応性希釈剤としても機能する更なる硬化剤の例は、1-(2-アミノエチル)ピペラジン(AEP)及び4-(3-アミノプロピル)モルホリン(APM)である。」
(原文第13頁第5行?第15頁第26行)

(1e)
「【0128】
硬化性組成物は、室温にて硬化することができ、室温にて及び続いて高温(例えば、100℃超、120℃超、又は150℃超)にて硬化することができ、又は高温にて硬化することができる。一部の実施形態では、接着剤は、室温にて少なくとも3時間にわたって、少なくとも6時間にわたって、少なくとも12時間にわたって、少なくとも18時間にわたって、少なくとも24時間にわたって、少なくとも48時間にわたって、又は少なくとも72時間にわたって、硬化することができる。他の実施形態では、組成物は、室温にて任意の好適な長さの時間にわたって硬化し、続いて、例えば、180℃にて最長10分にわたって、最長20分にわたって、最長30分にわたって、最長60分にわたって、最長120分にわたって、又は更には120分超にわたって等、高温にて更に硬化することができる。
【0129】
組成物は、短時間熱硬化した後、所望の凝集強度に達し得る。凝集強度は、多くの場合、同一又は異なる条件下での更なる硬化中に増加させることができ、この種の硬化は、本明細書では部分硬化と呼ばれる。原理上は、部分硬化は任意の種類の加熱を用いて実施することができる。一部の実施形態では、誘導硬化(例えば、局部誘導硬化又は環誘導硬化)が部分硬化のために使用され得る。誘導硬化は、硬化済み組成物の近傍に交流が流れる誘導コイルを配置することによって、電導材料中に熱を発生させるための、電力を使用した非接触式加熱法である。ワークコイル内の交流は、被加工物中に循環電流を発生させる電磁場を確立する。この被加工物中の循環電流は、材料の固有抵抗に逆らって流れ、熱を発生する。誘導硬化装置は、例えば、IFF-GmbH(Ismaning,Germany)からのEWSを市販品として入手可能である。誘導硬化は、例えば、80℃?180℃の範囲の温度にて、最長120秒、最長90秒、最長60秒、最長45秒、又は最長30秒の曝露時間で生じることができる。更なる実施形態では、この組成物は、誘導硬化に続いて、室温、高温又はこれらの両方で更に硬化させてもよい。
【0130】
硬化済み接着剤組成物は、多くの場合、1つ以上の基材と頑強な接合を形成する。接合は、典型的には、重ね剪断試験で試験した際にその接合が高剪断力値にて粘着して離れる場合、並びに、T剥離試験で試験した際に高いT剥離強度値が得られる場合に、頑強であると考えられる。接着は以下の3つの異なるモードで離れ得る、(1)凝集破壊モードで、接着剤が、両方の金属表面に付着した接着剤の接着部分を残して裂ける、(2)接着破壊モードで、どちらかの金属表面から接着剤が引き離される、又は(3)接着及び凝集破壊の組み合わせ(すなわち、組み合わせ破壊モード)。
【0131】
硬化済み接着剤組成物は、典型的には、きれいな金属表面に、並びに、様々な油及び潤滑剤等の炭化水素含有物質で汚染された金属表面に、接着することができる。硬化済み接着剤組成物は、多くの場合、重ね剪断力強度により測定されると、少なくとも2500psi(17.2MPa)の凝集強度を有する。例えば、重ね剪断強度は、少なくとも3000psi(20.7MPa)、少なくとも3200psi(22.1MPa)、又は少なくとも3500psi(24.1MPa)であることができる。
【0132】
硬化済み接着剤組成物は、接合する2つの部分の間(すなわち、2つの基材の2つの表面の間)に硬化性接着剤組成物を適用し、接着剤を硬化させて接着された接着部を形成することにより、溶接体又は機械的締結具を補助する又は完全に省くために使用されてもよい。その上に本発明の接着剤を適用することができる好適な基材としては、金属(例えば、スチール、鉄、銅、アルミニウム、又はこれらの合金)、炭素繊維、ガラス繊維、ガラス、エポキシ繊維複合材料、木材、及びこれらの混合物が挙げられる。一部の実施形態では、基材の少なくとも1つは金属である。他の実施形態では、基材の両方が金属である。」
(原文第28頁第29行?第29頁第34行)

(1f)
「【0135】
硬化済み接着剤組成物は、溶接又は機械的締結により増強することができる。溶接は、点溶接、連続シーム溶接、又は接着剤組成物と組み合わせることが可能な任意のその他の溶接技術によって行い、機械的にしっかりした接合を形成することができる。
【0136】
硬化済み接着剤組成物は、構造用接着剤として使用され得る。特に、それらは、船、航空機、又は車及びモーターバイク等のモータークラフト車の組立等の機体組立における構造用接着剤として使用してよい。特に、接着剤組成物は、周辺部フランジ接着剤として、又は本体フレーム構成体の中に使用されてもよい。接着剤組成物はまた、建築用途で構造用接着剤として、又は様々な家庭及び産業用途で構造用接着剤として使用してもよい。」
(原文第30頁第8行?第16行)

イ.引用例2(特表2012-517507号公報)

(2a)
「【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1種類の脂環式ポリアミン硬化剤と、a)脂肪族ポリアミドアミン及びb)過剰量の非分枝ポリエーテルジアミンのエポキシ樹脂との付加物から選択される少なくとも1種類の第2の硬化剤と、を含む、エポキシ硬化剤。
【請求項2】
前記少なくとも1種類の第2の硬化剤が、a)脂肪族ポリアミドアミンである、請求項1に記載のエポキシ硬化剤。
【請求項3】
前記少なくとも1種類の第2の硬化剤が、b)過剰量の非分枝ポリエーテルジアミンのエポキシ樹脂との付加物である、請求項1に記載のエポキシ硬化剤。
【請求項4】
前記非分枝ポリエーテルジアミンが式I:
H_(2)N-[(CH_(2))_(x)O]_(y)-(CH_(2))_(x)-NH_(2) [I]
[式中、yは1、2、3又は4であり、xはそれぞれ独立して2、3又は4から選択される]の化合物である、請求項3に記載のエポキシ硬化剤。
・・(中略)・・
【請求項9】
隙間を充填するための方法であって、
a)エポキシ樹脂を含むエポキシ成分と、請求項1に記載のエポキシ硬化剤とを混合して混合物を形成する工程と、
b)前記隙間を前記混合物で充填する工程と、
c)前記混合物を硬化させる工程と、を含む、方法。
・・(中略)・・
【請求項11】
隙間を充填するための方法であって、
a)エポキシノボラック樹脂を含むエポキシ成分と、請求項3に記載のエポキシ硬化剤とを混合して混合物を形成する工程と、
b)前記隙間を前記混合物で充填する工程と、
c)前記混合物を硬化させる工程と、を含む、方法。
・・(中略)・・
【請求項16】
a)エポキシ樹脂を含むエポキシ成分と、b)請求項3に記載のエポキシ硬化剤とを混合して硬化させることによって得られる組成物。
【請求項17】
前記エポキシ成分がエポキシノボラック樹脂を含む、請求項16に記載の組成物。
【請求項18】
a)エポキシ樹脂を含むエポキシ成分と、b)請求項4に記載のエポキシ硬化剤とを混合して硬化させることによって得られる組成物。
【請求項19】
a)エポキシ樹脂を含むエポキシ成分と、b)請求項5に記載のエポキシ硬化剤とを混合して硬化させることによって得られる組成物。
・・(後略)」

(2b)
「【0002】
(発明の分野)
本開示は、硬化性組成物、及び、液体シムの用途において有用でありうる硬化剤液とエポキシ樹脂液とからなる2液型組成物、並びにその使用方法に関する。
【背景技術】
【0003】
シムは、組み立てられる部品を位置決めし、部品間の隙間を埋めるために組立て作業の多くの場面で使用されている。シム処理の必要性は、厳密な公差の要求及び接合部における隙間をなくす必要のために航空宇宙産業における組立て作業において特に喫緊である。組立て作業で用いられるシムは、大きく3つのカテゴリーに分けられる。固体シムは、一部の例では、接合する部品と同じ材料で形成される。積層剥離型シムは、良好な密着度が得られるまで1層ずつ剥離することが可能な箔層で形成することができる。液体シム材料は不規則な、又はテーパした接合部を埋めるうえで有用でありうる。液体シム材料は、幅が0.7mmを超えない隙間を埋めるために通常使用される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、エポキシ組成物、硬化剤組成物、及び、液体シムの用途として有用でありうる本発明のエポキシ組成物と硬化剤組成物とからなる2液型組成物、並びにそれらの使用方法を提供する。」

(2c)
「【0009】
任意の適当なエポキシ組成物を、本開示の2液型組成物において使用することができる。通常は、分子1個当たり3個以上のエポキシ基を有する多官能性樹脂が用いられる。特定の実施形態では、エポキシノボラック樹脂を使用することができる。特定の実施形態では、ERISYS GA 240などのm-キシレンジアミンに基づいたエポキシ樹脂を使用することができる。こうしたエポキシ組成物は耐衝撃性改良剤、充填剤、レオロジー変性剤、及び/又は色素を含む添加剤を更に含んでもよい。」

(2d)
「【0010】
任意の適当な硬化剤組成物を、本開示の2液型組成物において使用することができる。硬化剤組成物は、通常はポリアミン類である2種類以上の硬化剤を通常含む。特定の実施形態では、硬化剤組成物は少なくとも1種類の脂環式ポリアミンを含む。特定の実施形態では、硬化剤組成物は過剰量の、一般的には200%よりも多い、・・(中略)・・実施形態によっては400%よりも多い、非分枝ポリエーテルジアミンのエポキシ樹脂との少なくとも1種類の付加物を含む。特定の実施形態では、硬化剤組成物は過剰量の非分枝ポリエーテルジアミンのエポキシ樹脂との付加物を含み、その過剰量は一般的には800%未満、・・(中略)・・より一般的には450%未満である。非分枝ポリエーテルジアミンは一般的には500未満、・・(中略)・・より一般的には240未満の分子量を有する。非分枝ポリエーテルジアミンは一般的には少なくとも130、・・(中略)・・より一般的には少なくとも200の分子量を有する。非分枝ポリエーテルジアミンは一般的に1?4個のエーテル酸素、より一般的には2個又は3個のエーテル酸素を有する。特定の実施形態では、非分枝ポリエーテルジアミンは式I:
H_(2)N-[(CH_(2))_(x)O]_(y)-(CH_(2))_(x)-NH_(2) [I]
(式中、yは1、2、3又は4であり、より一般的には2又は3であり、xはそれぞれ独立して2、3又は4、より一般的には2又は3から選択される)の化合物であってよい。特定の実施形態では、yは2である。特定の実施形態では、yは2であり、xはそれぞれ独立して2又は3から選択される。特定の実施形態では、yは3である。特定の実施形態では、yは3であり、xはそれぞれ独立して2又は3から選択される。特定の実施形態では、非分枝ポリエーテルジアミンは4,7,10-トリオキサトリデカン1,13-ジアミン(TTD)であってよい。特定の実施形態では、非分枝ポリエーテルジアミンは、Jeffamine(登録商標)EDR 176として市販される4,7-ジオキサデカン1,10-ジアミンであってよい。
【0011】
特定の実施形態では、硬化剤組成物は非分枝ポリエーテルジアミン/エポキシ付加物及び少なくとも1種類の脂環式ポリアミンの両方を含む。・・(後略)」

(2e)
「【実施例】
【0016】
特に断らないかぎり、すべての試薬は、アルドリッチ・ケミカル社(Aldrich Chemical Co.)(ウィスコンシン州ミルウォーキー)より入手したか、又は販売されるものであり、あるいは公知の方法で合成することができるものである。
【0017】
エポキシ樹脂組成物
表Iに示されるエポキシ樹脂組成物を、小型の実験用ミキサー中で混合することによって調製した。配合物B4の製造は、2Lのdoppel Z実験用モーグル(mogul)中で行なった。ノボラック樹脂をモーグルに導入し、Kane Ace 156と混合した。約30分間の混合後、Aerosilを加え、次いで二酸化チタン粉末を加えた。次いで、全体を真空下で少なくとも40分間混合した。これにより均質な白色のペーストを得た。
【0018】
【表1】


【0019】
硬化剤組成物
表IIに示す硬化剤組成物を、小型の実験用ミキサー中で混合することによって調製した。配合物A1及びA2の製造は、B4液について述べたものと同じモーグル中で行なった。最初の工程として、Ancamine 2167及び硝酸カルシウムを導入した。これらを80℃に加熱して1時間混合した。室温(RT)にまで冷却した後、Aerosilを加え、均一になるまで混合した。この後、TTDとEpikote 828との付加物を導入し、室温で約30分間混合した。この後、Minsil及びカーボンブラックを加え、真空下で1時間混合した。TTDとEpikote 828との付加物は、180部のTTDを60部のEpikote 828と反応させることによって調製した。これら2成分を室温で1時間混合した後、80℃まで加熱した。温度を1時間維持して予備重合反応を完了させた。
【0020】
【表2】


【0021】
樹脂/硬化剤の組み合わせ
本開示では、B1/A0、B1/A1、B1/A2、B2/A0、B2/A1、B2/A2、B3/A0、B3/A1、B3/A2、B4/A0、B4/A1及びB4/A2など、B液とA液との任意の組み合わせについても検討する。以下のB液とA液との組み合わせを1体積部のAに対して2体積部のBの比で調製した。すなわち、B1/A0、B2/A0、B3/A0、B4/A1及びB4/A2。配合物B4/A1及びB4/A2の混合粘度をHaake RheoWin装置で測定したところ、600パスカル(Pa)よりも低かった。
・・(中略)・・
【0025】
結果-機械的試験
Airbus AIMS資格10-07-001に従って機械的試験を行なった。結果を表IV、V及びVIに開示する。
【0026】
【表4】


【0027】
【表5】


【0028】
【表6】


【0029】
配合物B1/A0及びB4/A2は最も良好な機械的特性を示した。配合物B4/A2について、流動抵抗及びエイジング試験などの更なる特性評価を行ない、表VII、VIII及びIXに示した。
【0030】
【表7】


【0031】
【表8】


【0032】
【表9】




ウ.引用例3(特開平7-292070号公報)

(3a)
「【特許請求の範囲】
【請求項1】 下記一般式(1)で示される置換、または未置換ノボラック型エポキシ樹脂のエポキシ基の1から15モル%を一価または二価の脂肪族アルコールを付加反応せしめて得られる改良されたノボラック型エポキシ樹脂。
【化1】


(式中、R_(1)は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、またはアリル基を、R_(2)は水素原子、アルキル基、アリル基、置換基を有するアリル基であってその置換基がグリシジルエーテルであってもよい群から選択される基を示し、nは0以上の整数を表す。)
・・(中略)・・
【請求項4】 改良されたノボラック型エポキシ樹脂が改良されたオルソクレゾールノボラックエポキシ樹脂である事を特徴とする請求項1記載のエポキシ樹脂。
【請求項5】 改良されたノボラック型樹脂と硬化剤を必須成分として含有する事を特徴とする電子部品封止用樹脂組成物。
【請求項6】 請求項5でえられた封止用樹脂組成物で封止された電子部品。」

エ.引用例4(特開昭63-81118号公報)

(4a)
「一般式


(式中、Rは水素原子又は炭素数10以下のアルキル基であり、nは1、2又は3を示す)で表わされる4核体フェノール類ノボラック型エポキシ化合物を30重量%以上含み、2核体フェノール類ノボラック型エポキシ化合物の量が15重量%以下であるフェノール類ノボラック型エポキシ樹脂。」
(第1頁左下欄、「特許請求の範囲」欄)

(3)検討

ア.各引用例に記載された発明
引用例1及び2に記載された発明につき、以下認定する。

(ア)引用例1
上記引用例1には、「エポキシ樹脂」である「硬化性化合物」と「硬化剤としての」「ポリエーテルアミンとアルキルアクリレート及びポリアルキレンイミンとの2段階反応によって得ることができるポリエーテル-アミド-アミン化合物であって、前記ポリエーテルアミン及び前記ポリアルキレンイミンが、少なくとも1つの一級又は二級アミン基を有し、第1の段階が、前記ポリエーテルアミンと前記アルキルアクリレートとの反応を含み、第2の段階が、前記ポリアルキレンイミンと前記第1の段階の生成物との反応を含む、化合物」「とを含む」、「シーラント、構造用接着剤、又は複合材組成物」として有用な「硬化性組成物」が記載されており(摘示(1a)【請求項1】及び【請求項11】)、当該「ポリエーテル-アミド-アミン化合物」として、「ポリエーテルアミンが、少なくとも1つの末端に存在するイソプロピルアミン、イソブチルアミン、又はt-ブチルアミン基を含む」ものを使用した(摘示(1a)【請求項4】)「一般式V」又は「一般式VI」で表されるものであること(摘示(1a)【請求項8】)、「更なる硬化剤」として、「1-(2-アミノエチル)ピペラジン(AEP)及び4-(3-アミノプロピル)モルホリン(APM)」を使用すること(摘示(1d)【0058】?【0068】)並びに接着剤として使用する場合において、「硬化済み接着剤組成物は、接合する2つの部分の間(すなわち、2つの基材の2つの表面の間)に硬化性接着剤組成物を適用し、接着剤を硬化させて接着された接着部を形成することにより、溶接体又は機械的締結具を補助する又は完全に省くために使用されてもよい」こと及び「船、航空機、又は車及びモーターバイク等のモータークラフト車の組立等の機体組立における構造用接着剤として使用して」よく「特に、接着剤組成物は、周辺部フランジ接着剤として、又は本体フレーム構成体の中に使用されてもよい」こと(摘示(1e)【0132】及び(1f)【0136】)も記載されている。
してみると、上記引用例1には、上記(1a)ないし(1f)の記載(特に下線部)からみて、
「エポキシ樹脂である硬化性化合物と硬化剤としてのポリエーテルアミンとアルキルアクリレート及びポリアルキレンイミンとの2段階反応によって得ることができるポリエーテル-アミド-アミン化合物であって、前記ポリエーテルアミン及び前記ポリアルキレンイミンが、少なくとも1つの一級又は二級アミン基を有し、第1の段階が、前記ポリエーテルアミンと前記アルキルアクリレートとの反応を含み、第2の段階が、前記ポリアルキレンイミンと前記第1の段階の生成物との反応を含む化合物とを含むシーラント、構造用接着剤又は複合材組成物として有用な硬化性組成物。」
に係る発明(以下、「引用発明1」という。)が記載されているものといえる。

(イ)引用例2
上記引用例2には、「少なくとも1種類の脂環式ポリアミン硬化剤と、a)脂肪族ポリアミドアミン及びb)過剰量の非分枝ポリエーテルジアミンのエポキシ樹脂との付加物から選択される少なくとも1種類の第2の硬化剤と、を含む、エポキシ硬化剤」と、「エポキシノボラック樹脂を含む」「エポキシ成分」とを含む「隙間を充填するための」「混合物」(摘示(2a)【請求項1】、【請求項9】及び【請求項11】)が記載されており、当該「混合物」が「液体シムの用途において有用でありうる」「2成分組成物」であることも記載されている(摘示(2b)【0001】及び【0004】)。
してみると、上記引用例2には、上記(2a)ないし(2e)の記載(特に下線部)からみて、
「少なくとも1種類の脂環式ポリアミン硬化剤と、a)脂肪族ポリアミドアミン及びb)過剰量の非分枝ポリエーテルジアミンのエポキシ樹脂との付加物から選択される少なくとも1種類の第2の硬化剤とを含むエポキシ硬化剤と、エポキシノボラック樹脂を含むエポキシ成分とを含む隙間を充填するための混合物。」
に係る発明(以下、「引用発明2」という。)が記載されているものといえる。

イ.対比・検討

(ア)対比
本願発明と上記引用発明1とを対比すると、引用発明1における「硬化剤としてのポリエーテルアミンとアルキルアクリレート及びポリアルキレンイミンとの2段階反応によって得ることができるポリエーテル-アミド-アミン化合物」は、エポキシ樹脂に対するアミン硬化剤であることが当業者に自明であるから、本願発明における「硬化剤」に相当することが明らかである。
また、引用発明1における「エポキシ樹脂である硬化性化合物」は、本願発明における「エポキシノボラックを含む少なくとも1つの芳香族エポキシ樹脂」との間で、「エポキシ樹脂」である点で重複する。
そして、引用発明1における「シーラント、構造用接着剤又は複合材組成物として有用な硬化性組成物」は、「シーラント」が2つの部材間の空隙に充填して硬化されることにより使用されること、「構造用接着剤」が2つの構造部材間に挟持されて硬化することにより両部材を接着すること及び「複合材組成物」が他の1つ以上の部材と組み合わされて硬化されることにより複合材を形成する材料であることがそれぞれ当業者の技術常識であることからみて、本願発明における「組立体の2つの組み立てられた部分間の間隙を充填するための・・硬化性組成物」に相当することも明らかである。
してみると、本願発明と上記引用発明1とは、
「組立体の2つの組み立てられた部分間の間隙を充填するための、少なくとも1つのエポキシ樹脂及び少なくとも1つのエポキシ硬化剤を含む、硬化性組成物。」
の点で一致し、下記の点で相違するものといえる。

相違点1:本願発明では「エポキシノボラックを含む少なくとも1つの芳香族エポキシ樹脂」であるのに対して、引用発明1では「エポキシ樹脂である硬化性化合物」である点
相違点2:本願発明では「エポキシ硬化性組成物が、少なくとも第1及び第2の硬化剤を含み、前記第1の硬化剤が、少なくとも1つの第1級アミノ(-NH_(2))基を有する環状アミンから選択され、前記第2の硬化剤が、少なくとも1つのポリエーテル単位と、そこから連結基で分離された少なくとも1つのポリアミン単位と、を含む少なくとも1つのポリエーテルポリアミンから選択され、前記第2の硬化剤は、少なくとも1つの末端アミノアルキル残基を更に含み、前記末端アミノアルキル残基は、分岐しており、第1級アミノ基(-NH_(2))と前記第1級アミノ基に対してα、β、又はγ位のアルキル分岐とを含み、前記アルキル分岐が、1?6個の炭素原子を含有する」のに対して、引用発明1では「硬化剤としてのポリエーテルアミンとアルキルアクリレート及びポリアルキレンイミンとの2段階反応によって得ることができるポリエーテル-アミド-アミン化合物であって、前記ポリエーテルアミン及び前記ポリアルキレンイミンが、少なくとも1つの一級又は二級アミン基を有し、第1の段階が、前記ポリエーテルアミンと前記アルキルアクリレートとの反応を含み、第2の段階が、前記ポリアルキレンイミンと前記第1の段階の生成物との反応を含む化合物」である点
相違点3:本願発明では「組立体の2つの組み立てられた部分間の間隙を充填するための硬化性シムとしての・・硬化性組成物」であるのに対して、引用発明1では「シーラント、構造用接着剤又は複合材組成物として有用な硬化性組成物」であり「硬化性シム」であると特定されていない点

(イ)検討
事案に鑑み、相違点2につきまず検討し、次に相違点1及び3につき併せて検討する。

(a)相違点2について
上記相違点2につき検討すると、引用例1には、引用発明1における「硬化剤としてのポリエーテルアミンとアルキルアクリレート及びポリアルキレンイミンとの2段階反応によって得ることができるポリエーテル-アミド-アミン化合物であって、前記ポリエーテルアミン及び前記ポリアルキレンイミンが、少なくとも1つの一級又は二級アミン基を有し、第1の段階が、前記ポリエーテルアミンと前記アルキルアクリレートとの反応を含み、第2の段階が、前記ポリアルキレンイミンと前記第1の段階の生成物との反応を含む化合物」に係る具体例として、「(一般)式V」又は「(一般)式VI」で表されるものが例示されているところ、当該各一般式で表される化合物は、本願発明における「第2の硬化剤」に係る「少なくとも1つのポリエーテル単位と、そこから連結基で分離された少なくとも1つのポリアミン単位と、を含む少なくとも1つのポリエーテルポリアミンから選択され、前記第2の硬化剤は、少なくとも1つの末端アミノアルキル残基を更に含み、前記末端アミノアルキル残基は、分岐しており、第1級アミノ基(-NH_(2))と前記第1級アミノ基に対してα、β、又はγ位のアルキル分岐とを含み、前記アルキル分岐が、1?6個の炭素原子を含有する」ものの具体例である「(一般)式(III)」又は「(一般)式(V)」と同一であり、末端の一級アミノ基に対してα位の炭素にメチル分岐を有するものであるから、両者の間に実質的な差異が存するものとは認められない。
また、引用例1には、引用発明1において、「更なる硬化剤」としての「1-(2-アミノエチル)ピペラジン(AEP)」又は「4-(3-アミノプロピル)モルホリン(APM)」を併用すること(摘示(1d)【0058】?【0068】)が記載されているところ、当該各化合物は、本願発明における「第1の硬化剤」に係る「1つの第1級アミノ(-NH_(2))基を有する環状アミン」に該当することが明らかである。
そして、引用例1には、「(一般)式V」に該当する「CA-1」なる硬化剤と「AMP」(審決注:「APM」の誤記であるものと認められる。)なる硬化剤とを併用してなる実施例についても記載されている(【表3】参照)。
したがって、引用発明1において、上記「(一般)式V」又は「(一般)式VI」で表される「ポリエーテル-アミド-アミン化合物」と「更なる硬化剤」としての「1-(2-アミノエチル)ピペラジン(AEP)」又は「4-(3-アミノプロピル)モルホリン(APM)」とを併用して硬化剤として使用し、シーラント等として有用な(硬化性)組成物を構成することは、引用例1の記載に基づき、当業者が適宜なし得ることである。

(b)相違点1及び3について
上記相違点1及び3につき併せて検討すると、上記引用例2には、引用発明2に係る「少なくとも1種類の脂環式ポリアミン硬化剤と、a)脂肪族ポリアミドアミン及びb)過剰量の非分枝ポリエーテルジアミンのエポキシ樹脂との付加物から選択される少なくとも1種類の第2の硬化剤とを含むエポキシ硬化剤と、エポキシノボラック樹脂を含むエポキシ成分とを含む隙間を充填するための混合物」として「硬化性シム」とした実施例において、エポキシビスフェノールAをエポキシ樹脂とした場合に比して、高温下(120℃)における重なり剪断力、剥離負荷、圧縮強度の点において優れることが記載されている(摘示(2e)【表4】ないし【表6】)から、「隙間を充填するための混合物」であるシーラント等に有用な引用発明1において、「隙間を充填するための混合物」である点でシーラント等と共通する引用発明2に基づき、「隙間を充填するための混合物」としての「硬化性シム」とした際の高温下における圧縮強度等の改善を意図して、エポキシ樹脂としてエポキシノボラックを使用し「隙間を充填するための混合物」としての「硬化性シム」を構成することは、当業者が適宜なし得ることである。
したがって、上記相違点1及び3は、いずれも、引用発明1において、引用発明2を組み合わせることにより、当業者が適宜なし得ることである。

(c)本願発明の効果について
本願発明の効果について本願明細書の発明の詳細な説明に基づき検討すると、実施例(比較例)の記載(【0092】?【0095】)からみて、「Tactix742」なる商品名のものと「Epikote828」なる商品名のものとの2種のエポキシ樹脂を含有する「B成分」なる組成物及び「BAPP-付加物」なる第1の硬化剤と3種の第2の硬化剤とを含有する3種の「A成分」なる組成物の3種の組合せが記載されているところ、上記2種のエポキシ樹脂はいずれもエポキシノボラックであるとは認められず、本願発明に係る「エポキシノボラックを含む少なくとも1つの芳香族エポキシ樹脂」に該当するものではないから、上記実施例の記載に基づき、本願発明の効果について認識することはできない。
また、本願明細書の発明の詳細な説明の他の記載に基づき、上記各相違点により本願発明が特段の効果を奏するものとは認められない。
してみると、本願発明が、上記引用発明1に引用発明2を組み合わせた発明に係る効果に比して、当業者が予期し得ない効果を奏するものとも認められない。

(ウ)小括
したがって、本願発明は、引用発明1に基づいて、引用発明2を組み合わせることにより、当業者が容易に発明をすることができたものと認められる。

ウ.検討のまとめ
以上のとおりであるから、本願発明は、引用発明1に基づいて、引用発明2を組み合わせることにより、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができるものではない。

(4)まとめ
以上のとおり、本願の請求項1に係る発明は、特許法第29条の規定により特許を受けることができるものではないから、本願は、同法第49条第2号の規定に該当し拒絶すべきものである。

第4 むすび
以上のとおりであるから、本願は、その余について検討するまでもなく、拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
別掲
 
審理終結日 2018-11-19 
結審通知日 2018-11-20 
審決日 2018-12-03 
出願番号 特願2016-524192(P2016-524192)
審決分類 P 1 8・ 57- Z (C08G)
P 1 8・ 121- Z (C08G)
P 1 8・ 572- Z (C08G)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 楠 祐一郎海老原 えい子  
特許庁審判長 大熊 幸治
特許庁審判官 井上 猛
橋本 栄和
発明の名称 シム処理用途のための高弾性率エポキシ接着剤  
代理人 赤澤 太朗  
代理人 野村 和歌子  
代理人 佃 誠玄  

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ