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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) H01L
管理番号 1350983
審判番号 不服2017-15629  
総通号数 234 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2019-06-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2017-10-20 
確定日 2019-04-17 
事件の表示 特願2016-509408「オプトエレクトロニクス半導体部品及びオプトエレクトロニクス半導体部品の製造方法」拒絶査定不服審判事件〔平成26年10月30日国際公開、WO2014/173825、平成28年 7月14日国内公表、特表2016-521005〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1 手続の経緯
本願は、2014年4月17日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2013年4月25日、ドイツ)を国際出願日とする出願であって、平成29年6月29日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、同年10月20日に拒絶査定不服審判が請求されるとともに手続補正書が提出され、平成30年1月29日に上申書が提出された。その後当審において、同年7月10日付けで拒絶理由が通知され、同年9月12日に意見書及び手続補正書が提出されたものである。

2 当審の拒絶理由
当審において平成30年7月10日付けで通知した拒絶の理由の概要は、
「●理由1(進歩性)
本件出願の請求項1ないし19に係る発明は、その出願前に日本国内または外国において頒布された「国際公開WO2011/080144号」(以下「引用例1」という。)に記載された発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。」というもの、
「●理由2(サポート要件)
本件出願は、特許請求の範囲の記載が下記の点で不備のため、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない。」というもの、及び
「●理由3(明確性要件)
本件出願は、特許請求の範囲の記載が下記の点で不備のため、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。」というものである。

3 本願発明
本願の請求項1?18に係る発明は、平成30年9月12日に提出された手続補正書により補正された明細書、特許請求の範囲及び図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1?18に記載されている事項により特定されるとおりのものであり、そのうちの請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、その請求項1に記載されている事項により特定される次のとおりのものである。

「【請求項1】
p型ドープ層(7)と、第1の層(2)、第2の層(5)を有するn型ドープ層(2,5)と、中間層(4)と、前記n型ドープ層(2,5)および前記p型ドープ層(7)の間に配置された電磁放射を生成するための活性ゾーン(6)とを備える積層体を備えるオプトエレクトロニクス半導体部品であって、
前記n型ドープ層(2,5)は、少なくともGaNを含み、
前記第1および第2の層は、窒化物ベースの層であり、
前記第1の層は、複数の穴、クラック、切欠き部を有し、
前記中間層(4)が、前記n型ドープ層(2,5)内に配置され、
前記中間層は、Al_(x)Ga_(1-x)N(0<x≦1)を含み、
前記中間層は、p型ドーパントとしてマグネシウムを含み、n型ドーパントとしてシリコンまたはゲルマニウムを含む、
オプトエレクトロニクス半導体部品。」

4 引用例の記載と引用発明
(1)引用例1の記載
引用例1には、図1?11とともに、以下の事項が記載されている(下線は当審で付加した。以下同じ。)。

ア 「【技術分野】
【0001】
AlGaNをベースとする中間層を備えたオプトエレクトロニクス半導体チップを開示する。さらには、AlGaNをベースとする中間層の使用を開示する。」

イ 「【0004】
本半導体チップの少なくとも一実施形態によると、半導体積層体は、p型にドープされた積層体と、n型にドープされた積層体と、これらp型にドープされた積層体とn型にドープされた積層体との間に位置する活性ゾーンと、を備えている。…(略)…
【0005】
本オプトエレクトロニクス半導体チップの少なくとも一実施形態によると、活性ゾーンは、半導体チップの動作時、紫外線、可視光、近赤外線のうちの少なくとも1つのスペクトル領域の電磁放射を生成するように設計されている。…(略)…」

ウ 「【0010】
本オプトエレクトロニクス半導体チップの少なくとも一実施形態によると、オプトエレクトロニクス半導体チップは、GaN、InGaN、AlGaN、InAlGaNのうちの少なくとも1種類をベースとする、好ましくはエピタキシャル成長させた半導体積層体、を備えている。半導体積層体は、p型にドープされた積層体と、n型にドープされた積層体と、電磁放射を生成するための活性ゾーンであって、p型にドープされた積層体とn型にドープされた積層体との間に位置する活性ゾーンと、を備えている。さらには、半導体積層体は、Al_(x)Ga_(1-x)N(0<x≦1)をベースとする、ドープされていない、またはn型にドープされた少なくとも1層の中間層、を備えている。中間層は、半導体積層体の中に位置していることが好ましく、特に、低い粘性を有する液体に対する固有の薬剤浸透性は、中間層に隣接する半導体積層体の領域または層の固有の薬剤浸透性よりも小さい。
【0011】
このような中間層を使用することによって、薬液(例えば硝酸)に対する半導体積層体の浸透性を効果的に減少させることができる。結果として、製造時の高い歩留りと、半導体チップの高い信頼性とを達成することができる。薬液または蒸気に対する、半導体積層体の層の浸透性は、例えば転位(例えばいわゆる貫通転位)に起因するものであり、転位によって半導体材料内に溝や穴が形成されうる。例えば、割れは転位線である。中間層のAlGaNは、割れや穴の中に堆積する、あるいは割れや穴に結合し、結果として、割れ、穴、転位の核の大きさを低減することができる。
【0012】
本半導体チップの少なくとも一実施形態によると、n型にドープされた積層体の層または半導体積層体の層のうち、中間層に隣接する層は、中間層の主延在方向を横切る方向に延びる割れもしくは穴またはその両方を有する。割れもしくは穴またはその両方の、横方向(すなわち半導体積層体の成長方向に垂直な方向)に沿った横方向の大きさは、ナノメートルまたはマイクロメートルのオーダーである。割れまたは穴の横方向の大きさは、例えば、最大で25nm、最大で50nm、最大で0.10μm、最大で0.25μm、または最大で0.40μmである。
【0013】
本オプトエレクトロニクス半導体チップの少なくとも一実施形態によると、中間層は、割れもしくは穴またはその両方の少なくとも一部分をふさいでいる。言い換えれば、中間層は、割れもしくは穴またはその両方の少なくとも一部分を完全に覆っている。特に、中間層は、活性ゾーンから遠ざかる方向、もしくは活性ゾーンに向かう方向、またはこの両方向に、割れまたは穴の中に延びる突出部を有する。突出部(中間層と同じ材料によって形成されていることが好ましい)は、部分的に、割れまたは穴が形成されている層の材料に物理的に直接接触している。
【0014】
本オプトエレクトロニクス半導体チップの少なくとも一実施形態によると、中間層は、割れもしくは穴またはその両方の直径もしくは横方向の大きさまたはその両方を低減する。すなわち、割れもしくは穴またはその両方の少なくとも一部分、例えば割れもしくは穴またはその両方の80%以上、95%以上、または99%以上が、成長方向に沿って見たとき中間層の下流において、中間層の上流におけるよりも小さい。「小さい」とは、割れもしくは穴またはその両方が、中間層によって完全に覆われている、遮られている、または途中で切れている状態を含む。」

エ 「【0030】
図1は、オプトエレクトロニクス半導体チップ100の例示的な実施形態を示している。半導体チップ100は、特に、動作時にインコヒーレントな放射を放出する発光ダイオードである。
【0031】
半導体積層体1は、成長基板11の上にエピタキシャル成長させたものである。半導体積層体1は、GaN、InGaN、AlGaN、InAlGaNのうちの少なくとも1種類をベースとする。半導体積層体1の合計厚さGは、例えば、1.0μm?10μmの範囲内(両端値を含む)、特に、1.5μm?7.0μmの範囲内(両端値を含む)、特に、約5μm?6μmである。
【0032】
成長基板11のすぐ後ろに、ドープされていないGaN層15が位置している。このドープされていない層15は、例えば、300nm?400nmの範囲内(両端値を含む)の厚さを有する。成長基板11とは反対側の、ドープされていない層15の面には、n型にドープされた部分層17が形成されており、この部分層17は、半導体積層体1のn型にドープされた積層体4の一部分である。層15および層17の一方のみを設けることも可能である。
【0033】
成長基板11とは反対側の、n型にドープされた積層体4の面には、活性ゾーン3が位置しており、その後ろに、p型にドープされた積層体2が続いている。n型にドープされた積層体4と、p型にドープされた積層体2との間に配置されている活性ゾーン3は、特に、所望の次元の少なくとも1つの量子井戸構造、好ましくは複数の量子井戸構造を有する。動作時、活性ゾーンにおいて、一例として、紫外線、青色光、または緑色光が生成される。
【0034】
n型にドープされた積層体4は、中間層5を備えている。中間層5は、n型にドープされた積層体4の中、部分層17とn型にドープされた電流拡散層7(n型にドープされた積層体4の一部である)との間に位置している。言い換えれば、中間層5は、成長基板11と活性ゾーン3のいずれとも直接には接触していない。したがって、ドープされていない層15もしくは部分層17またはその両方の最小厚さは、少なくとも次の条件が満たされるように決められる。すなわち、これらの層15,17の少なくとも一方によって成長基板11が実質的に完全に覆われ、かつ成長基板11とは反対側の層15,17の面が実質的に平坦に形成されるように、決められる。
【0035】
中間層5の厚さTは、好ましくは15nm?500nmの範囲内(両端値を含む)、特に、25nm?150nmの範囲内(両端値を含む)である。中間層5は、AlGaNをベースとしており、この場合、純粋なGaNと比較して、ガリウムの格子位置の3%?20%の範囲内(両端値を含む)、特に、約10%の割合が、アルミニウム原子によって占有されている。この例示的な実施形態においては、中間層のドーパント濃度は、好ましくは4×10^(18)/cm^(3)?5×10^(19)/cm^(3)の範囲内(両端値を含む)、特に、6×10^(18)/cm^(3)?2×10^(19)/cm^(3)の範囲内(両端値を含む)である。ドーパントは、例えばシリコンである。中間層5は、連続的な閉じた層である。言い換えれば、中間層5には、開口および孔のいずれも意図的には形成されていない。
【0036】
半導体積層体1のバッファ層6は、部分層17と、中間層5と、電流拡散層7とによって形成されており、n型にドープされた積層体4を備えている。バッファ層6の厚さは、例えば、300nm?6μmの範囲内(両端値を含む)、好ましくは500nm?1.8μmの範囲内(両端値を含む)である。バッファ層6の厚さは、p型にドープされた積層体2(図1による例示的な実施形態では1層のみによって形成されている)の厚さよりも大きく、好ましくは少なくとも10倍、または少なくとも20倍である。
【0037】
図2による半導体チップ100の例示的な実施形態は、例えば、図1による半導体チップ100の発展形態である。活性ゾーン3とは反対側の、p型にドープされた積層体2の面20に、p型コンタクト層12pが形成されている。p型コンタクト層12pは、特に、1層または複数の金属層によって形成されており、活性ゾーン3において生成される放射に対するミラー16を構成している、またはミラー16を備えている。活性ゾーン3とは反対側のp型コンタクト層12pの面には、キャリア9が結合されており、半導体チップ100を機械的に支えている。キャリア9の厚さは、40μm?600μmの範囲内(両端値を含む)であることが好ましい。キャリア9により、いわゆるピックアンドプレイス工程(pick-and-place process)によって半導体チップ100を扱うことが可能になる。
【0038】
n型にドープされた積層体4の部分層17には、活性ゾーン3とは反対側の面40に、例えばエッチングによって、粗面8が形成されている。粗面8は、中間層5には達していない。粗面8を形成する結果として、図1による、ドープされていない層15を完全に除去することが可能である。粗面8によって、半導体チップ100からの放射の取り出し効率を高めることができる。粗面8の平均粗さは、好ましくは0.4μm?4.0μmの範囲内(両端値を含む)、特に、0.5μm?1.5μmの範囲内(両端値を含む)である。さらには、粗面8が形成されている面40に、n型コンタクト接続部12nが形成されている。このn型コンタクト接続部12nは、特に、1層または複数の金属層、もしくは透明導電性酸化物(transparent conductive oxide)、またはその両方によって、形成されている。特に、n型コンタクト接続部12nは、いわゆるボンディングパッドである。したがって、図2によると、電流フローは中間層5を介して達成され、したがって、中間層5を導電性として(すなわち、特にn型にドープされるように)具体化する必要がある。
【0039】
図2による半導体チップ100は、図1による半導体チップ100から、以下のように製造することができる。成長基板11の上に半導体積層体100を成長させた後、p型コンタクト接続部12pを設け、次いで、このp型コンタクト接続部12pの上にキャリア9を結合する。その後、半導体積層体1およびキャリア9から、特にレーザリフトオフ法によって成長基板11を除去する。この場合、n型にドープされた積層体4のうち、成長基板11の近くに位置する薄い領域(具体的には、ドープされていない層15の一部)を分解させる。半導体積層体1から成長基板11を除去した後、n型にドープされた積層体4の部分層17の面40に、特にエッチングによって、粗面8を形成する。」

オ 「【0051】
図8は、中間層5を有する半導体チップ100の例示的な実施形態を示しており、半導体積層体1から成長基板11を分離した後の状態である。記載した形態のバリエーションとして、層15および層17のうちの一方のみを設けることも可能である。図8による半導体積層体1においても、n型にドープされた積層体4の面40からp型コンタクト接続部12pの方に、割れ14や穴14が延び、例えばレーザリフトオフ法の結果として、分離された成長基板11の側の面40に現れる。
【0052】
しかしながら、図8によると、面40から活性ゾーン3の方に延びている割れ14や穴14のすべて、または少なくとも一部が、中間層5によって覆われて閉じられている。この場合、半導体積層体1または中間層5を成長させるとき、中間層5の突出部50が活性ゾーン3から成長基板11の方に延びる。突出部50は、中間層5と同じ材料によって形成されている。したがって、突出部50は、割れ14や穴14の少なくとも一部の中に栓のように入り込み、半導体積層体1の成長方向に垂直な方向には、割れ14や穴14の横方向の境界領域の少なくとも一部分に直接結合される。同様に、割れ14や穴14の少なくとも一部を突出部50の材料によって完全に満たすことも可能である。
【0053】
したがって、中間層5は、割れ14や穴14に対して一種の栓または蓋となる層として使用されている。これが可能であるのは、特に、中間層5および突出部50が、GaNではなくAlGaNによって形成されているためである。表面におけるエピタキシャル成長時、アルミニウム原子は、ガリウム原子よりも移動性が小さい。これにより、割れ14や穴14を閉じて、その一部分に入り込むことができる。
【0054】
さらに半導体積層体1をエピタキシャル成長させるとき、割れ14や穴14(例えば、成長基板11とは反対側の、n型にドープされた積層体の面40から、p型コンタクト接続部12pに達する)が発生しうるが、活性ゾーン3とは反対側の層15,17の面から、p型コンタクト接続部12pまたはミラー16b(図3および図6)まで途切れずに連続的に延びる割れ14や穴14は存在しない。結果として、以降の工程ステップ時、特に、低い粘性の薬液が使用される工程時に、ミラー16,16a,16b、あるいは、めっきスルーホール10またはコンタクト接続部12n,12pのそれ以外の材料(例えば、Al、WN、Ti)は、損傷を受けない。特に、半導体積層体1の粗面8または外側境界領域とミラー16,16a,16bとの間の距離が特に小さいとき、特に、図3および図6による例示的な実施形態の場合、割れ14や穴14を中間層5によってふさぐ効果は重要である。」

カ 図2、8は以下のとおりのものである。

図8から、部分層17は、複数の割れ14や穴14を有することが見てとれる。



(2)引用発明
引用例1の上記(1)の摘記事項及び図8を参酌してまとめると、引用例1には、図2による半導体チップ100に関し、以下の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。

「GaN、InGaN、AlGaN、InAlGaNのうちの少なくとも1種類をベースとする半導体積層体1を備えている、オプトエレクトロニクス半導体チップ100であって、
前記半導体積層体1は、p型にドープされた積層体2と、n型にドープされた積層体4と、電磁放射を生成するための活性ゾーン3であって、前記p型にドープされた積層体2と前記n型にドープされた積層体4との間に位置する活性ゾーン3と、を備えており、
前記n型にドープされた積層体4には、n型にドープされた部分層17とn型にドープされた電流拡散層7(n型にドープされた積層体4の一部である)が形成されており、
前記n型にドープされた積層体4は、中間層5を備えており、中間層5は、n型にドープされた積層体4の中、前記部分層17と前記電流拡散層7との間に位置しており、
前記部分層17は、複数の割れ14や穴14を有し、
前記中間層5は、AlGaNをベースとしており、
前記中間層5は、n型ドーパントとしてシリコンを含み、
電流フローは中間層5を介して達成され、したがって、中間層5を導電性として(すなわち、特にn型にドープされるように)具体化する必要があり、
前記中間層5の突出部50が、割れ14や穴14の少なくとも一部の中に栓のように入り込み、半導体積層体1の成長方向に垂直な方向には、割れ14や穴14の横方向の境界領域の少なくとも一部分に直接結合されて、割れ14や穴14のすべて、または少なくとも一部が、中間層5によって覆われて閉じられている、
オプトエレクトロニクス半導体チップ100。」

5 対比
本願発明と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。

(1)引用発明の「p型にドープされた積層体2」、「n型にドープされた部分層17」、「n型にドープされた電流拡散層7」、「『n型にドープされた部分層17』と『n型にドープされた電流拡散層7』」、「中間層5」、「電磁放射を生成するための活性ゾーン3」、「半導体積層体1」、「オプトエレクトロニクス半導体チップ100」は、それぞれ、本願発明の「p型ドープ層(7)」、「第1の層(2)」、「第2の層(5)」、「n型ドープ層(2,5)」、「中間層(4)」、「電磁放射を生成するための活性ゾーン(6)」、「積層体」、「オプトエレクトロニクス半導体部品」に相当する。

(2)引用発明は、「GaN、InGaN、AlGaN、InAlGaNのうちの少なくとも1種類をベースとする半導体積層体1を備えている」ものであり、また、半導体積層体1が備えている「前記n型にドープされた積層体4」には、「『n型にドープされた部分層17とn型にドープされた電流拡散層7』(n型ドープ層)が形成されて」いるものであるから、本願発明と引用発明とは、「前記n型ドープ層は、少なくともGaNを含み、前記第1および第2の層は、窒化物ベースの層であ」る点で共通する。

(3)引用発明の「複数の割れ14や穴14」は、本願発明の「穴、クラック、切欠き部」に相当する。

(4)引用発明では、「前記n型にドープされた積層体4には、n型にドープされた部分層17とn型にドープされた電流拡散層7(n型にドープされた積層体4の一部である)が形成されており、前記n型にドープされた積層体4は、中間層5を備えており、中間層5は、n型にドープされた積層体4の中、前記部分層17と前記電流拡散層7との間に位置してお」るものであるから、中間層5は、「『n型にドープされた部分層17』と『n型にドープされた電流拡散層7』」(n型ドープ層)内に配置されたものであるといえる。
したがって、本願発明と引用発明とは、「前記中間層が、前記n型ドープ層内に配置され」たものである点で一致する。

(5)したがって、本願発明と引用発明との間には、次の一致点、相違点がある。
<一致点>
「p型ドープ層と、第1の層、第2の層を有するn型ドープ層と、中間層と、前記n型ドープ層および前記p型ドープ層の間に配置された電磁放射を生成するための活性ゾーンとを備える積層体を備えるオプトエレクトロニクス半導体部品であって、
前記n型ドープ層は、少なくともGaNを含み、
前記第1および第2の層は、窒化物ベースの層であり、
前記第1の層は、複数の穴、クラック、切欠き部を有し、
前記中間層が、前記n型ドープ層内に配置され、
前記中間層は、Al_(x)Ga_(1-x)N(0<x≦1)を含み、
前記中間層は、n型ドーパントとしてシリコンを含む、
オプトエレクトロニクス半導体部品。」

<相違点>
<相違点1A>
n型ドーパントとしてシリコンを含む中間層について、本願発明では、「p型ドーパントとしてマグネシウムを含」むのに対し、引用発明では、p型ドーパントを含まない点。

6 相違点についての判断
(1)相違点1Aについて
ア 引用発明は、「前記中間層5の突出部50が、割れ14や穴14の少なくとも一部の中に栓のように入り込み、半導体積層体1の成長方向に垂直な方向には、割れ14や穴14の横方向の境界領域の少なくとも一部分に直接結合されて、割れ14や穴14のすべて、または少なくとも一部が、中間層5によって覆われて閉じられている」ものである。
また、上記4(1)ウに摘記したように、引用例1の段落【0011】には、「このような中間層を使用することによって、薬液(例えば硝酸)に対する半導体積層体の浸透性を効果的に減少させることができる。結果として、製造時の高い歩留りと、半導体チップの高い信頼性とを達成することができる。薬液または蒸気に対する、半導体積層体の層の浸透性は、例えば転位(例えばいわゆる貫通転位)に起因するものであり、転位によって半導体材料内に溝や穴が形成されうる。例えば、割れは転位線である。中間層のAlGaNは、割れや穴の中に堆積する、あるいは割れや穴に結合し、結果として、割れ、穴、転位の核の大きさを低減することができる。」)と記載されている。

イ 一方、III族窒化物系化合物系半導体チップにおいて、窒化物半導体基板の表面の貫通転位や貫通転位に起因するピット(穴)を低減する必要があることは技術常識であるところ(必要であれば、下記周知例1の段落【0004】?【0006】など、下記周知例2の段落【0004】を参照。)、横方向成長を速くさせたIII族窒化物化合物半導体層を成長すると、貫通転位が、基板表面に水平な方向、すなわち横方向に折り曲げられ、上下方向に伝搬する貫通転位の低減が図られることは周知技術であり、例えば、下記周知例2(段落【0041】などを参照。)、下記周知例3(段落【0062】、【0077】?【0078】などを参照。)、下記周知例4(段落【0043】を参照。)に記載されている。
また、下記周知例1(段落【0013】?【0014】を参照。)には、ピットPを有する第1のIII族窒化物系化合物半導体層31を形成後、横方向成長的にピットの底部Sを第2のIII族窒化物系化合物半導体層4で覆ったのち、再度第1のIII族窒化物系化合物半導体層32を形成すべくエピタキシャル成長を行うことなどが記載されている。

一方、III族窒化物化合物半導体層の横方向成長を促進するための手法として、マグネシウムなどのp型ドーパントを添加することは周知・慣用手段であり、例えば、下記周知例2(段落【0041】などを参照。)、下記周知例3(段落【0045】、【0083】、【0140】などを参照。)、下記周知例4(段落【0043】などを参照。)、下記周知例1(段落【0026】などを参照。)、下記周知例5(段落【0022】?【0023】、【0029】などを参照。)に記載されており、これらの周知例の記載のうち、下記周知例2(段落【0041】を参照。)、下記周知例3(段落【0134】、【0138】?【0140】などを参照。)には、n型不純物とp型不純物を同時ドープさせることも記載されている。

ウ 上記アに記載したように、引用発明は、「前記中間層5の突出部50が、割れ14や穴14の少なくとも一部の中に栓のように入り込み、半導体積層体1の成長方向に垂直な方向には、割れ14や穴14の横方向の境界領域の少なくとも一部分に直接結合されて、割れ14や穴14のすべて、または少なくとも一部が、中間層5によって覆われて閉じられている」ものであり、引用例1の段落【0011】には、「中間層のAlGaNは、割れや穴の中に堆積する、あるいは割れや穴に結合し、結果として、割れ、穴、転位の核の大きさを低減することができる。」と記載されており、また、周知例1には、横方向成長的にピット(すなわち、穴やくぼみ)の底部をIII族窒化物系化合物半導体層4で覆う旨が開示されているので、引用発明において、中間層5の突出部50の割れ14や穴14の横方向の境界領域への直接結合を効果的なものとするために、中間層5を横方向成長が促進されたものとする動機付けがあるといえる。
したがって、引用発明において、周知例1?5に記載の技術に基づき、n型ドーパントとしてシリコンを含む中間層5を、横方向成長を促進させて貫通転位や貫通転位に起因するピットを低減すべく、さらに、p型トーパントとしてマグネシウムを含むものを採用することは、当業者であれば容易になし得たことである。
したがって、引用発明において、相違点1Aに係る本願発明の構成を採用することは、当業者が容易になし得たことである。

・周知例1:特開2003-68662号公報
「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はIII族窒化物系化合物半導体の製造方法に関する。尚、III族窒化物系化合物半導体とは、例えばAlN、GaN、InNのような2元系、…(略)…なお、本明細書においては、特に断らない限り、単にIII族窒化物系化合物半導体と言う場合は、伝導型をp型あるいはn型にするための不純物がドープされたIII族窒化物系化合物半導体をも含んだ表現とする。
【0002】
【従来の技術】III族窒化物系化合物半導体は、例えば発光素子とした場合、発光スペクトルが紫外から赤色の広範囲に渡る直接遷移型の半導体であり、発光ダイオード(LED)やレーザダイオード(LD)等の発光素子に応用されている。…(略)…このIII族窒化物系化合物半導体では、サファイアを基板とし、その上に形成した素子の他、炭化ケイ素(SiC)基板やシリコン(Si)基板を用いるものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】III族窒化物系化合物半導体を基板上にエピタキシャル成長させる際、基板が完全に洗浄されていない場合や微細なきずを有する場合、又は成長条件が最適でない場合など、バッファ層を介しても基板の汚れやきずの上部には単結晶のIII族窒化物系化合物半導体が形成されない場合がある。このような基板の汚れやきずが極めて小さい領域であっても、単結晶のIII族窒化物系化合物半導体が形成されない領域は、III族窒化物系化合物半導体を厚膜にエピタキシャル成長させるほど広がっていく。これはピットと呼ばれるもので、III族窒化物系化合物半導体においては、一般的に側面を{1-101}面とする倒立六角錐状のものとして現れる。この側面は、III族窒化物系化合物半導体の成長面がc面{0001}面である場合、それらのなす角度が約62度で、場合によってはIII族窒化物系化合物半導体をエピタキシャル成長させた膜厚程度の大きさのピットとなる場合も有り得る。
【0004】また、III族窒化物系化合物半導体と格子定数や熱膨張率の近い基板は安価に得られるものが無い。そのためサファイア、シリコン、SiC、スピネル(MgAl_(2)O_(4))などの異種基板を用いることが一般的である。しかし、サファイア、シリコン、SiC、スピネル(MgAl_(2)O_(4))などの異種基板上にIII族窒化物系化合物半導体をエピタキシャル成長させると、極めて多量の貫通転位を有するIII族窒化物系化合物半導体が形成されてしまう。この貫通転位も、上記ピット形成の始点となる場合がある。
【0005】この様子を図4に示す。図4は、基板1に、バッファ層2を介してIII族窒化物系化合物半導体層3を形成する様子を示している。基板1にSで示した小さい面積の領域が、汚れを有していたり、傷を有していたりしたとすると、図4に示すようにその部分をバッファ層2が覆わない様な場合がある。このままIII族窒化物系化合物半導体層3をエピタキシャル成長させたことで、エピタキシャル成長面Cと、約62度の角度を成す{1-101}面M'を有するピットP_(1)が形成されてしまう。即ち、本来エピタキシャル成長面C上にどんどんIII族窒化物系化合物半導体が積層されていくはずが、下層にエピタキシャル成長面が無い部分についてはエピタキシャル成長が無いか非常に遅いからである。また、基板1との格子定数の差から、貫通転位D_(1)、D_(2)、D_(3)、D_(4)が形成される。貫通転位D_(1)のようにバッファ層2の範囲で消滅するもの、貫通転位D_(2)のようにIII族窒化物系化合物半導体層3の成長中に消滅するもの、貫通転位D_(3)のようにIII族窒化物系化合物半導体層3の成長中に消滅せず、成長面Cに追随して成長していくものの他、ある時点からピットP_(2)を生成してしまう貫通転位D_(4)もある。
【0006】このように、一度ピットが形成されてしまうと、通常のエピタキシャル成長中にはピットが消滅することは無かった。また、ピットが形成されてしまうと、その部分を含む領域に形成されるIII族窒化物系化合物半導体素子は、その特性が著しく低下する。また、III族窒化物系化合物半導体多層膜を形成してもIII族窒化物系化合物半導体が平坦でない部分を有するので、素子寿命も短いものとなる。また、設計通りの特性を有しない素子となってしまう。このように、従来はピットが形成されてしまうと、その上層に形成されるIII族窒化物系化合物半導体素子は不良品となり、歩留まりの悪化をもたらしていた。」

「【0013】
【作用及び発明の効果】本発明の概要を図1を参照しながら説明する。今、何等かの小領域Sが原因となり、ピットPを有する第1のIII族窒化物系化合物半導体層31が形成されているとする(図1の(a))。ここで所定条件で、供給源量を切換えて、組成の異なる第2のIII族窒化物系化合物半導体層4を形成する。このとき、第2のIII族窒化物系化合物半導体層4が縦方向よりも横方向成長の速いような成長条件であるので第1のIII族窒化物系化合物半導体層31が覆えなかった小領域Sを、第2のIII族窒化物系化合物半導体層4が覆えるようになる(図1の(b))。こうして、いわば横方向成長的にピットの底部(倒立六角錐の頂点)Sを第2のIII族窒化物系化合物半導体4が覆ったのち、再度第1のIII族窒化物系化合物半導体層32を形成すべくエピタキシャル成長を行えば(図1の(c))、例え凹部が残っていても、その凹部には急速にIII族窒化物系化合物半導体32が形成され、結局極めて平坦なc面が形成される(図1の(d)、請求項1)。
【0014】第2のIII族窒化物系化合物半導体層にアルミニウムを含むことで、容易に横方向成長の速いような成長条件を設けることができる(請求項2)。第1、第2のIII族窒化物系化合物半導体層のアルミニウム組成の差は5%以上、更には10%以上であることが望ましい(請求項3)。例えば第1のIII族窒化物系化合物半導体がGaNならば、第2のIII族窒化物系化合物半導体の組成をAl_(0.1)Ga_(0.9)N又はAl_(0.15)Ga_(0.85)Nとすることで確実にピットを埋めることができることを本発明者らは見出している。ここにおいて、第1のIII族窒化物系化合物半導体のIII族中のアルミニウム組成がモル比5パーセント以下、第2のIII族窒化物系化合物半導体のIII族中のアルミニウム組成がモル比10パーセント以上であれば(請求項4)、又は第1のIII族窒化物系化合物半導体のIII族中のアルミニウム組成がモル比0パーセント以上2パーセント以下、第2のIII族窒化物系化合物半導体のIII族中のアルミニウム組成がモル比7パーセント以上であれば(請求項5)、本願発明が適用できる。」

「【0026】第2のIII族窒化物系化合物半導体のアルミニウム組成は、第1のIII族窒化物系化合物半導体のアルミニウム組成よりも5パーセント以上、好ましくは10パーセント以上多いものとすることが望ましい。即ち、例えば第1のIII族窒化物系化合物半導体がGaNならば、第2のIII族窒化物系化合物半導体はAl_(0.05)Ga_(0.95)N、好ましくはAl_(0.1)Ga_(0.9)N等とすることが望ましい。アルミニウム組成がより多い第2のIII族窒化物系化合物半導体を導入することで、アルミニウム組成が少ない第1のIII族窒化物系化合物半導体が覆えないピットの底部を覆うことができる。尚、ドーパントにより横方向成長を速くさせることも可能である。III族と置き換わってアクセプタとなるII族元素を供給することにより、アルミニウムが無くても、また、アルミニウム組成がより多い第2のIII族窒化物系化合物半導体を形成する場合は更に横方向成長を速くさせることも可能である。」

・周知例2:特開2002-313739号公報
「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発光ダイオード、レーザダイオード等の発光素子、あるいは太陽電池、光センサー等の受光素子、又は電子デバイスなどに使用される窒化ガリウム系化合物半導体素子(In_(x)Al_(y)Ga_(1-x-y)N、0≦X、0≦Y、X+Y≦1)を有する窒化ガリウム系化合物半導体基板、及びその成長方法に関する。」

「【0004】窒化物半導体基板とするには、基板と窒化物半導体との格子定数差から、基板上に窒化物半導体を直接成長させると、貫通転位が10^(10)個cm^(-2)程度発生するため、このような結晶性のよくない窒化物半導体基板上にLEDやLD等の半導体素子を成長させた場合は、寿命特性や素子特性が悪く、そのため結晶性を向上させるために基板上に900℃以下の低温で窒化物半導体から成るバッファ層を成長させる方法が用いられている。このバッファ層を成長させることにより、貫通転位を10^(8)個cm^(-2)まで低減し、平坦で鏡面となる窒化物半導体基板の成長が可能となった。」

「【0041】第1?第3の窒化物半導体層には、アンドープに限らず、n型不純物としてSi、Ge、Sn及びS等の少なくとも1種類をドープしたもの、又は、Mg、Be、Cr、Mn、Ca、Zn等のp型不純物をドープしたもの等を用いることができる。このようなn型不純物をドープすれば、縦方向に成長が促進される。そのため、第1の窒化物半導体層や第3の窒化物半導体層にはn型不純物をドープし、縦方向の成長を促進させて、クレーター、や凸型の斜面を形成させるのが好ましい。また、第2の窒化物半導体層や第4の窒化物半導体層にはp型不純物をドープするか、n型不純物とp型不純物を同時ドープさせて、横方向と縦方向の成長を促進させて、貫通転位の成長方向を曲げて収束させることで転位を低減することができ好ましい。」

・周知例3:特開2001-267692号公報
「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、GaN(窒化ガリウム)、AlN(窒化アルミニウム)、InN(窒化インジウム)、BN(窒化ホウ素)もしくはTlN(窒化タリウム)またはこれらの混晶等のIII -V族窒化物系半導体(以下、窒化物系半導体と呼ぶ)およびこれら混晶にAs、PおよびSbのうち少なくとも1つの元素を含む混晶等のIII -V族窒化物系半導体からなる化合物半導体層を有する窒化物系半導体素子およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】今日、GaN系半導体を利用した半導体素子の開発が盛んに行われている。このようなGaN系半導体素子の製造の際には、GaNからなる基板の製造が困難であるため、サファイア、SiC、Si等からなる基板上にGaN系半導体層をエピタキシャル成長させている。
【0003】この場合、サファイア等の基板とGaNとでは格子定数が異なるため、サファイア等の基板上に成長させたGaN系半導体層においては、基板から上下方向に延びる転位(格子欠陥)が存在している。このようなGaN系半導体層における転位は、半導体素子の素子特性の劣化および信頼性の低下を招く。」

「【0020】
【課題を解決するための手段および発明の効果】本発明に係る窒化物系半導体素子は、表面に凹凸パターンを有する下地と、下地上に形成されかつマグネシウムを含む第1のIII 族窒化物系半導体層と、第1のIII 族窒化物系半導体層上に形成されかつ素子領域を含む第2のIII 族窒化物系半導体層とを備えたものである。
【0021】本発明に係る窒化物系半導体素子においては、表面に凹凸パターンを有する下地上に、マグネシウムを含み平坦な表面を有する第1のIII 族窒化物系半導体層が形成されている。
【0022】ここで、マグネシウムを含む第1のIII 族窒化物系半導体層は、マグネシウムを含まないIII 族窒化物系半導体層に比べて成長時における横方向成長の速度が大きい。したがって、第1のIII 族窒化物系半導体層の成長時においては横方向成長が促進される。このため、第1のIII 族窒化物系半導体層は小さな膜厚で平坦化が可能である。」

「【0043】本発明に係る窒化物系半導体素子の製造方法は、表面に凹凸パターンを有する下地を形成する工程と、下地上にマグネシウムを含む第1のIII 族窒化物系半導体層を形成する工程と、第1のIII 族窒化物系半導体層上に素子領域を含む第2のIII 族窒化物系半導体層を形成する工程とを備えたものである。
【0044】本発明に係る窒化物系半導体素子の製造方法においては、表面に凹凸パターンを有する下地上にマグネシウムを含む第1のIII 族窒化物系半導体層を形成し、結晶成長表面を平坦化する。そして、この平坦な表面を有する第1のIII 族窒化物系半導体層上に第2のIII 族窒化物系半導体層を形成する。
【0045】ここで、マグネシウムを含む第1のIII 族窒化物系半導体層は、マグネシウムを含まないIII 族窒化物系半導体層に比べて成長時における横方向成長の速度が大きい。このため、マグネシウムを含む第1のIII 族窒化物系半導体層の成長時には横方向成長が促進される。それにより、第1のIII 族窒化物系半導体層は小さな膜厚で平坦化することが可能である。したがって、上記の窒化物系半導体素子の製造方法によれば、第1のIII 族窒化物系半導体層を形成することにより、小さな膜厚で結晶成長表面を平坦化することができる。」

「【0051】下地は、表面の少なくとも一部の領域がIII 族窒化物系半導体からなってもよい。
…(略)…
【0059】下地を形成する工程は、基板上に複数の第3のIII 族窒化物系半導体層を分散的に形成する工程を含み、第1のIII 族窒化物系半導体層を形成する工程は、基板上および第3のIII 族窒化物系半導体層上に第1のIII 族窒化物系半導体層を形成する工程を含んでもよい。この場合、基板および第3のIII 族窒化物系半導体層により下地の表面の凹凸パターンが形成される。この凹凸パターン上に第1のIII 族窒化物系半導体層を形成して表面を平坦化する。それにより、小さな膜厚で結晶成長表面を平坦化することが可能となる。
【0060】ここで、基板と窒化物系半導体とでは格子定数が異なることから、第1のIII族窒化物系半導体層の成長時においては、第3のIII 族窒化物系半導体層を介することなく第1のIII 族窒化物系半導体層を基板上に成長させるのは困難である。このため、第1のIII 族窒化物系半導体層は、成長初期において第3のIII 族窒化物系半導体層上に選択的に成長する。この場合、第1のIII 族窒化物系半導体層は、第3のIII 族窒化物系半導体層上において縦方向に成長する。
【0061】第1のIII 族窒化物系半導体層の縦方向の成長が進むと、第3のIII 族窒化物系半導体層上に成長した第1のIII 族窒化物系半導体層はさらに横方向にも成長する。それにより、第3のIII 族窒化物系半導体層の間で露出した基板上に第1のIII 族窒化物系半導体層が形成される。さらに、前述のように第1のIII 族窒化物系半導体層は横方向における成長速度が大きいため、第1のIII 族窒化物系半導体層において横方向成長が促進される。それにより、第1のIII 族窒化物系半導体層が連続膜となり、表面が平坦化される。
【0062】上記のような第1のIII 族窒化物系半導体層の横方向成長に伴って、基板から縦方向に伝播する転位は横方向に折れ曲がる。それにより、第1のIII 族窒化物系半導体層において縦方向に伝播する転位の低減が図られ、良好な結晶性が実現される。」

「【0077】ここで、開口部内のアンドープGaN層3上におけるアンドープGaN層4の成長時には、GaNの〈0001〉方向(図中の矢印Yの方向)の成長速度が最も大きくなるように成長条件を設定する。それにより、アンドープGaN層4は、斜面に(1101)面が露出した三角形状のファセット構造を形成しながら成長する。さらに、成長が進むにつれてアンドープGaN層4は横方向(図中の矢印Xの方向)にも成長し、酸化膜マスク50上にもアンドープGaN層4が形成される。
【0078】ここで、アンドープGaN層3からアンドープGaN層4に伝播した多数の貫通転位は、アンドープGaN層4の横方向成長に伴い、サファイア基板1の表面(C面)に水平な方向、すなわち横方向に折り曲げられる。このため、開口部内に露出したアンドープGaN層3上に成長したGaNにおいては、上下方向に伝播する貫通転位の低減が図られる。
【0079】貫通転位が全て横方向に折れ曲がるのに要するアンドープGaN層4の膜厚t_(1 )は、酸化膜マスク50の開口部の幅S_(2) と同じ程度の大きさである。したがって、このような膜厚t_(1 )までアンドープGaN層4を成長させる。
【0080】上記のようにして形成したアンドープGaN層3上のアンドープGaN層4の領域においては、貫通転位が横方向に折り曲げられるため転位密度が低減される。また、酸化膜マスク50上のアンドープGaN層4の領域においては、酸化膜マスク50によりアンドープGaN層3から伝播した貫通転位が止まるため、転位密度が低減される。以上のことから、アンドープGaN層4の表面においては、転位密度の低減が図られる。
…(略)…
【0082】続いて、図1(c)に示すように、基板温度を1150℃に保った状態で、ファセット構造のアンドープGaN層4上にMgドープGaN層5を成長させる。このMgドープGaN層5は、凹凸パターンが埋め込まれて表面が平坦化されるまで成長させる。
【0083】ここで、MgドープGaN層5においては、Mgがドープされているため、サファイア基板1の面内方向、すなわち〈0001〉方向以外の方向におけるGaNの横方向成長が促進される。このため、MgドープGaN層5は、Mgがドープされていない層を成長させた場合に比べて、短い時間かつ小さな膜厚t_(2 )で結晶成長表面を平坦化することができる。このように薄膜化が図られることから、MgドープGaN層5はMOVPE法により成長させることができる。」

「【0133】図8は本発明のさらに他の実施例における半導体レーザ素子を示す模式的斜視図である。
【0134】図8に示す半導体レーザ素子502においては、n-Si基板1A上に、n-AlGaNバッファ層2a、n-GaN層3aおよびn-GaN層4aが順に形成されている。さらにその上には、Mgがドープされるとともにn型不純物としてSiがドープされたn型のMgドープGaN層5aが形成されている。各層2a?5aは、n型不純物をドーピングする点を除いて、図1の方法と同様の方法によりn-Si基板1A上に形成される。なお、ここでは、電流を流れやすくするために、n型のMgドープGaN層5aを形成している。
【0135】n型のMgドープGaN層5a上には、n-AlGaInNクラック防止層102、n-AlGaN第2クラッド層103、n-GaN第1クラッド層104、MQW発光層105、p-GaN第1クラッド層106が順に形成されている。p-GaN第1クラッド層106上のストライプ状の領域にp-AlGaN第2クラッド層107が形成されている。それにより、p-AlGaN第2クラッド層107からなるリッジ部が形成されるとともに、p-GaN第1クラッド層106からなる平坦部が形成される。
【0136】p-GaN第1クラッド層106上およびp-AlGaN第2クラッド層107の側面にn-GaN電流狭窄層109が形成されている。この場合、p-AlGaN第2クラッド層107の上面にn-GaN電流狭窄層109のストライプ状の開口部が形成されている。n-GaN電流狭窄層109およびp-AlGaN第2クラッド層107上にp-GaNコンタクト層108が形成されている。この場合、p-GaNコンタクト層108はリッジ部および平坦部を有する。n-Si基板1Aの裏面にn側電極60が形成され、p-GaNコンタクト層108のリッジ部の上面にp側電極61が形成されている。
【0137】なお、半導体レーザ素子502の各層102?109の詳細については、半導体レーザ素子501の素子構造200において前述した通りである。
【0138】このような半導体レーザ素子502においては、n型のMgドープGaN層5aが第1のIII 族窒化物系半導体層に相当する。また、この場合においては、n-Si基板1Aおよび各層2a?4aにより下地が構成され、n-GaN層4aが第3のIII 族窒化物系半導体層に相当する。
【0139】上記の半導体レーザ素子502においては、選択横方向成長により転位密度の低減が図られたn-GaN層4a上に各層102?109が形成されている。したがって、各層102?109において良好な結晶性が実現される。それにより、半導体レーザ素子502は、良好な素子特性を有するとともに高い信頼性を有する。
【0140】また、上記の半導体レーザ素子502においては、選択横方向成長してファセット構造が形成されたn-GaN層4a上に、n型のMgドープGaN層5を表面が平坦化するまで成長させる。この場合、n-GaN層4aの表面は平坦化しないので、n-GaN層4aの膜厚を大きくする必要がない。また、Mgがドープされたn型のMgドープGaN層5aは、横方向成長の成長速度が大きいので、5μm以下のような小さな膜厚で表面を平坦化することができる。」

周知例3の図8は、以下のとおりである。


・周知例4:特開2005-235912号公報
「【技術分野】
【0001】
本発明は、GaN系化合物半導体受光素子に関する。」

「【0043】
〈1〉上記実施形態において、下地半導体層10のAlNの中間層12をMOCVD法で形成する過程において、微量のLi、Ca、Mg、Na等の微量のアルカリ金属元素または2属元素を原料ガス中に添加して、中間層12を形成するのも好ましい実施の形態である。ここで、Li、Ca、Mg、Na等は、AlNの結晶成長に対し、基板面に平行な横方向の結晶成長を促進させる作用があり、この結果、500nm以上の膜厚で上方(基板面に垂直な方向)に結晶成長する過程で、転位が横方向に結合して減少する効果が期待できる。特に、AlN或いはAlN組成比の高いAlGaNでは、GaNに比べて横方向の結晶成長が抑制されるため、上記のような横方向への結晶成長促進剤を添加することにより更に貫通転位を低減できる。」

・周知例5:特開2011-249843号公報
「【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体素子およびその製造方法に関し、特に、紫外発光ダイオードや電子デバイス等の半導体素子およびその製造方法に関する。」

「【0021】
本発明に従う半導体素子の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に従う半導体素子100の一例の模式的断面図を示したものである。
本発明に従う半導体素子100は、図1に示すように、基板1上に、バッファ2と、複数の窒化物半導体層を含む機能積層体3とを具え、この機能積層体3は、バッファ2側にn型またはi型である第1のAl_(x)Ga_(1-x)N層(0≦x<1)4を有し(図1ではn型)、バッファ2と機能積層体3との間に、第1のAl_(x)Ga_(1-x)N層4とAl組成が略等しいp型不純物を含むAl_(z)Ga_(1-z)N調整層(x-0.05≦z≦x+0.05、0≦z<1)5(以下、単に「調整層5」ともいう)を具えることを特徴とし、かかる構成を有することにより、バッファ2で改善された平坦性および結晶性を、有効に機能積層体3に引き継がせることで、機能積層体3の平坦性および結晶性を良好とすることができるものである。なお、機能積層体3とはLEDやHEMT等の半導体素子において電流が流れるなどデバイスとして機能する部分を意味し、調整層5が第1のAl_(x)Ga_(1-x)N層(0≦x<1)4と隣接していても、調整層5にデバイスとしての機能が付与されることはない。
【0022】
特に、バッファ2とn型Al_(x)Ga_(1-x)N層4との間にp型不純物を含むAl_(z)G_(a1-z)N調整層5を設けたことにより、基板1から機能積層体3への酸素(O)等の不純物の拡散を抑制することができ、その結果発光出力を向上させることができる。また、調整層5がp型不純物を含むため、調整層5内で横方向成長が促進され、調整層5ひいてはその上の各層の平坦性が向上する。さらに、p型不純物を含むAl_(z)Ga_(1-z)N調整層5のAl組成zをn型Al_(x)Ga_(1-x)N層4のAl組成xの±0.05の範囲とすることにより、バッファ2およびp型Al_(z)Ga_(1-z)N調整層5で改善された結晶性および平坦性をn型Al_(x)Ga_(1-x)N層4、さらにはその上層へ有効に引き継がせることができる。このため、本発明に従う半導体素子100は高い発光出力を得ることが可能となる。
【0023】
ここで、p型不純物は、Mg、Zn、CaまたはBeであることが好ましく、MgまたはZnであることがより好ましく、Mgであることが特に好ましい。窒化物半導体に対する偏析効果の観点からは、p型不純物としてMg、Zn、CaまたはBeを用いることができるところ、MgやZnは、AlGaNやGaNの横方向の結晶成長を促進するための横方向結晶成長促進物質として適しており、中でも、Mgは他の層へ拡散し難い点から横方向結晶成長促進物質として特に適しているからである。また、p型不純物を含むAl_(z)Ga_(1-z)N調整層とは、p型不純物が活性化してp型Al_(z)Ga_(1-z)N調整層となった場合のみならず、p型不純物をドープしたが、活性化処理を行っていないAl_(z)Ga_(1-z)N調整層も含まれる。
…(略)…
【0029】
調整層5は、マグネシウム(Mg)がドープされており、Mg濃度が5×10^(16)?2×10^(20)/cm^(3)の範囲であるのが好ましい。p型不純物としてMgを用いると、調整層5の横方向成長を促進することで平坦化を促進することができ、また、Mg濃度が5×10^(16)/cm^(3)未満だと、十分な表面平坦性が得られないおそれがあり、Mg濃度が2×10^(20)/cm^(3)を超えると、Mg濃度が過飽和となり、偏析が発生し、表面の平坦性が著しく損なわれるおそれがあるためである。」

(2)請求人の主張について
ア 請求人は、平成30年9月12日付け意見書において、次のような主張をしている。
「引用文献1において、中間層5がp型ドーパントを含むことは、p型ドーパントがn型導電性を低下させるという理由から、明らかに逆効果であると思料します。」(3ページ18?19行))
「引用文献4(周知例3)には、図8に関連して、実際の半導体デバイスの半導体層102,103等が成長する半導体基板を形成するn-Si基板1、n-AlGaNバッファ層2a、n-GaN層3a、n-GaN層4aおよびn型MgドープGaN層5aを有する半導体レーザー素子502が記載されています。
しかしながら、引用文献2,3の場合と同様に、n-AlGaNバッファ層2a、n-GaN層3a、n-GaN層4a、n型MgドープGaN層5aは、半導体レーザー素子502の半導体積層体の一部ではなく、適切な成長面を形成するために使用されるものです。
したがって、当業者にとって、引用文献1の積層体4の層の何れかを、n-AlGaNバッファ層2a、n-GaN層3a、n-GaN層4a、n型MgドープGaN層5aについて引用文献4に記載されている方法(ドーピング)で導電性を変更する動機付けはありません。
さらに言えば、引用文献4には、本願発明1?3の特徴事項に対応する「中間層は、p型ドーパントとしてマグネシウムを含み、n型ドーパントとしてシリコンまたはゲルマニウムを含む、すなわち同一層内においてp型ドーパントおよびn型ドーパントの両方を使用する」点について記載も示唆もありません。」(4ページ24?39行)
「引用文献2?6には、半導体積層体の一部がp型ドーパントを含むことに関する記載がない、つまり引用文献1の中間層5(半導体積層体の一部)に対してp型ドーパントを採用することの動機付けとなる記載は全くなく、当業者にとって、n型ドーパントとしてシリコンを含む中間層5を、横方向成長を促進させて貫通転位や貫通転位に起因するピットを低減すべく、さらに、p型ドーパントとしてマグネシウムを含むものを採用することは、容易になし得たことではないと思料します。」(5ページ25?30行))

イ しかしながら、周知例3(上記引用文献4)の図8(上記(1)を参照。)に示される半導体レーザー素子502は、n-Si基板1A上に、n-AlGaNバッファ層2a、n-GaN層3aおよびn-GaN層4aが順に形成され、さらにその上には、Mgがドープされるとともにn型不純物としてSiがドープされたn型のMgドープGaN層5aが形成されており、n型のMgドープGaN層5a上には、n-AlGaInNクラック防止層102、n-AlGaN第2クラッド層103、n-GaN第1クラッド層104、MQW発光層105、p-GaN第1クラッド層106が順に形成され、p-GaN第1クラッド層106上のストライプ状の領域にp-AlGaN第2クラッド層107が形成され、p-AlGaN第2クラッド層107上にp-GaNコンタクト層108が形成され、n-Si基板1Aの裏面にn側電極60が形成され、p-GaNコンタクト層108のリッジ部の上面にp側電極61が形成されており、電流を流れやすくするために、n型のMgドープGaN層5aを形成しているものである(段落【0134】?【0136】も参照。)。
したがって、周知例3に記載された半導体レーザ素子502は、「p型ドープ層(106、107、108)と、第1の層(2a、3a、4a)、第2の層(102、103、104)を有するn型ドープ層(2a、3a、4a、102、103、104)と、n型のMgドープGaN層5aと、前記n型ドープ層(2a、3a、4a、102、103、104)および前記p型ドープ層(106、107、108)の間に配置されたMQW発光層105とを備える積層体」を備えるものであって、「n型ドープ層(3a、4a、104)は、少なくともGaNを含み、第1および第2の層(2a、3a、4a、102、103、104)は、窒化物ベースの層であり」、「n型のMgドープGaN層5aが、n型ドープ層(2a、3a、4a、102、103、104)内に配置され」る層であるといえる。
以上のとおり、周知例3に開示された半導体レーザー素子502のn型のMgドープGaN層5aは、本願発明の中間層と同様に、「前記n型ドープ層内に配置され」たものであるといえるから、n-AlGaNバッファ層2a、n-GaN層3a、n-GaN層4a、n型MgドープGaN層5aが、「半導体レーザー素子502の半導体積層体」の一部ではないということはできない。

そして、当該n型のMgドープGaN層5aについて、上記(1)に摘記のとおり、周知例3の段落【0134】には、「Mgがドープされるとともにn型不純物としてSiがドープされたn型のMgドープGaN層5a」と記載されており、ここにおいて、「Mg」がp型ドーパントであることは技術常識(必要であれば、上記(1)に摘記の周知例2の段落【0041】を参照。)であるから、周知例3には、「n型のMgドープGaN層5aが、『p型ドーパントとしてマグネシウムを含み、n型ドーパントとしてシリコンを含む』」、すなわち「同一層内においてp型ドーパントおよびn型ドーパントの両方を使用する」点が開示ないし示唆されている。

また、動機付けについても、上記(1)ア?ウで検討したとおり、引用発明において、中間層5の突出部50の割れ14や穴14の横方向の境界領域への直接結合を効果的なものとするために、中間層5を横方向成長が促進されたものとする動機付けがあるといえるから、引用発明において、n型にドープされた積層体4の中間層5を、ドーパントとして、さらに、p型トーパントとしてのマグネシウムを含むものを採用する動機付けはあるといえる。

よって、請求人の上記主張を採用することはできない。

7 むすび
以上のとおり、本願発明は、当業者が、引用発明及び周知例1?5の記載の技術に基づいて、容易に発明をすることができたものであるであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、本願は、他の請求項について検討するまでもなく、拒絶をすべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
別掲
 
審理終結日 2018-11-16 
結審通知日 2018-11-20 
審決日 2018-12-05 
出願番号 特願2016-509408(P2016-509408)
審決分類 P 1 8・ 121- WZ (H01L)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 村井 友和  
特許庁審判長 森 竜介
特許庁審判官 星野 浩一
恩田 春香
発明の名称 オプトエレクトロニクス半導体部品及びオプトエレクトロニクス半導体部品の製造方法  
代理人 鷲田 公一  
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