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審決分類 |
審判 全部申し立て 2項進歩性 E06B |
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管理番号 | 1351456 |
異議申立番号 | 異議2018-700876 |
総通号数 | 234 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許決定公報 |
発行日 | 2019-06-28 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2018-10-31 |
確定日 | 2019-05-14 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 特許第6379466号発明「扉用基材及び扉用化粧材」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 |
結論 | 特許第6379466号の請求項1ないし6に係る特許を維持する。 |
理由 |
1 手続の経緯 特許第6379466号の請求項1ないし6に係る特許についての出願は、平成25年9月27日に出願され、平成30年8月10日にその特許権の設定登録がされ、平成30年8月29日に特許掲載公報が発行された。その後、その特許に対し、平成30年10月31日に特許異議申立人 須藤 亘(以下「申立人」という。)は、特許異議の申立てを行った。 2 本件発明 特許第6379466号の請求項1ないし6の特許に係る発明(以下、「本件発明1」等といい、全体を「本件発明」という。)は、それぞれ、その特許請求の範囲の請求項1ないし6に記載された事項により特定される次のとおりのものである。 「【請求項1】 1層又は複数層の木質基板からなり、本体部に扉開閉時に指が掛かる凹状の把手部が形成された扉用基材において、 前記木質基板は、中密度木質繊維板(MDF)、高密度木質繊維板(HDF)、又は、パーティクルボード(PB)であり、 前記把手部の表面には、前記本体部の後面に沿って延びる底面部分が含まれ、 少なくとも前記底面部分を構成する厚さ0.1mmの範囲は、密度が0.8g/cm^(3)以上である扉用基材。 【請求項2】 複数層の木質基板からなり、 後面側の木質基板の一方の面が前記本体部の後面をなし、 前記後面側の木質基板の他方の面の一部分が前記底面部分となるように前記把手部が形成されており、 前記後面側の木質基板の一方の面を構成する厚さ0.1mmの範囲や、前記後面側の木質基板の他方の面を構成する厚さ0.1mmの範囲は、密度が0.8g/cm^(3)以上である請求項1に記載の扉用基材 【請求項3】 3層以上の木質基板からなり、 前面側の木質基板の一方の面が前記本体部の前面をなし、 前記前面側の木質基板の一方の面を構成する厚さ0.1mmの範囲や、前記前面側の木質基板の他方の面を構成する厚さ0.1mmの範囲は、密度が0.8g/cm^(3)以上である請求項2に記載の扉用基材。 【請求項4】 前記把手部は、前記本体部の前面と連続する前面側縁部と、前記本体部の後面と連続する後面側縁部と、前記前面側縁部及び前記後面側縁部の間の凹溝とによって形成される請求項1?3のいずれかに記載の扉用基材。 【請求項5】 請求項1?4のいずれかに記載の扉用基材の表面に化粧シートが貼り付けられてなる扉用化粧材。 【請求項6】 前記化粧シートのJIS Z-8741-1997による測定のグロス値が60以上である請求項5に記載の扉用化粧材。」 3 申立理由の概要 本件発明1ないし6は、甲第1号証ないし甲第4号証に記載の発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであり、請求項1ないし6に係る特許は、取り消されるべきものである。 [証拠] 甲第1号証:特許第4725303号公報 甲第2号証:特開2004-19290号公報 甲第3号証:実願平4-41670号(実開平5-91839号)のCD-ROM 甲第4号証:特許第4809716号公報 4 証拠の記載事項 (1)甲第1号証 ア 甲第1号証の記載 甲第1号証には、図面とともに以下のように記載されている(下線は当決定で付した。以下同様。)。 (ア)「【0001】 本発明は、容易に化粧シートを貼付することができる扉に関するものである。」 (イ)「【0012】 図2(a)は、本発明に係る扉Aの把手部2の断面図であり、図2(b)は、化粧シート7を圧着中の扉Aの把手部2の断面図である。なお、化粧シート7を明確にするため、ハッチは省略している。本発明に係る扉Aは、扉本体1と把手部を2備えており、図2に示すように、把手部2は、扉本体1の端面に設けられた表面側縁部5と裏面側縁部6及びこの両者の間に形成された溝部3によって構成される。表面側縁部5は裏面側縁部6よりも短い。」 (ウ)「【0016】 表面側縁部5近傍の曲率半径を裏面側縁部6近傍の曲率半径の1.5倍以上にすると、化粧シート7を扉Aに貼付する際、ラミネータのローラCの押さえ付け部20を把手部2の溝部3に対して適度な角度をもって当接させることができるため、当該溝部3に対して化粧シート7を強固に圧着させることができる。また、表面側縁部5近傍の曲率半径が裏面側縁部6近傍の曲率半径の4倍以下にすると、表面側縁部5近傍に適度な窪みを形成することができる。このため、把手部2の指の引っ掛かりがよくなり、把手としての機能を増大させることができる。 【0017】 把手部2は、扉本体1とは別部材として形成してもよいし、扉本体1と一体として形成してもよい。把手部2を別部材として形成する場合には、合成樹脂の押し出し成型(射出成型)によって形成することもできるし、木材(角材)を切削して形成することもできる。そして、接着剤やだぼその他適当な方法で両者を固定する。把手部2を扉本体1と一体に形成する場合、扉本体1を木材で形成するときは、扉本体1の端面を切削して、把手部2を形成することもできるし、扉本体1を合成樹脂で形成するのであれば、型枠で扉本体1と把手部2を一体に形成することもできる。」 (エ)「【図1】 」 図1から以下のことが看て取れる。 「扉Aが板状であること。」 (オ)「図2(a) 」 図2(a)において、「扉A」の対向する2面のうち、「裏面側縁部6」側が、「扉A」の裏面であることは明らかであるから、図2(a)から以下のことが看て取れる。 「溝部3が、扉Aの裏面と平行な面を有すること。」 イ 甲第1号証に記載された発明 上記アから、甲第1号証には以下の発明(「甲1発明」という。)が記載されていると認められる。 「扉本体1と把手部2を備えた板状の扉Aにおいて、 扉本体1は木材で形成されており、 把手部2は、指が引っ掛かるものであり、扉本体1の端面を切削することにより形成され、扉本体1の端面に設けられた表面側縁部5と裏面側縁部6及びこの両者の間に形成された溝部3によって構成されており、 溝部3は、扉Aの裏面と平行な面を有する、扉A。」 (2)甲第2号証 ア 甲第2号証の記載 甲第2号証には、図面とともに以下のように記載されている。 (ア)「【0001】 【産業上の利用分野】 本発明は手掛け扉に関する。」 (イ)「【0006】 【発明の実施形態】 以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の手掛け扉10の斜視図であり、図2は図1中の線A-Aに沿う断面図である。手掛け扉10は中密度繊維板1からなり、表面と裏面には化粧材2として、耐久性、耐衝撃性、耐摩耗性などの諸物性に優れるメラミン樹脂化粧板が接着剤を用いて接着されている。表面、裏面に接着される化粧材2としては意匠性のあるものであれば特に制約はなく、例えば、ジアルフタレート樹脂化粧板、化粧合板、突板シート、塩ビシートなどが挙げられる。」 イ 甲第2号証に記載の技術事項 上記アから、以下の技術事項(「甲2の技術事項」という。)が記載されていると認められる。 「手掛け扉10が、中密度繊維板1からなること。」 (3)甲第3号証 ア 甲第3号証の記載 甲第3号証には、図面とともに以下のように記載されている。 (ア)「【0001】 【産業上の利用分野】 本考案は、構造材料を始め建築の表装、内装および家具あるいはコンクリート型枠等に使用される積層板に関する。」 (イ)「【0009】 以下本考案の積層板の実施例を図面に基づいて説明する。 本考案の積層板は、図1に示すような構成であり、表裏層に硬質層10,11と、その間に中心層12が形成された一体成形により得られ3層構造からなる中層木質繊維板1を中心として、この中層木質繊維板1の表面側に、表裏層に硬質層20,21とその間に中心層22が形成された一体成形により得られ3層構造からなる表層木質繊維板2が積層され、また、中層木質繊維板1の裏面側に、表裏層に硬質層30,31とその間に中心層32が形成された一体成形により得られ3層構造からなる裏層木質繊維板3とが積層された積層板を示している。 【0010】 本考案の中層木質繊維板1はその平均比重が0.4?0.8g/cm^(3)であり、その表裏層に形成される硬質層10,11は、その部分の比重が平均して0.8?1.2g/cm^(3)の範囲であり、その間の中心層12の比重に比べ0.1?0.5g/cm^(3)高く形成されるのが好ましい。」 (ウ)「【0016】 また、この中層木質繊維板1の表裏に積層接着する表層木質繊維板2および裏層木質繊誰板3は、その平均比重が0.8?1.2g/cm^(3)の板材で、その表裏層に硬質層20,21および30,31を有するもので、この硬質層20,21および30,31は、その部分の比重が平均して0.9?1.4g/cm^(3)の範囲であり、その間の中心層22および32の比重に比べ0.1?0.5g/cm^(3)高く形成されるのが好ましい。」 イ 甲第3号証に記載の技術事項 上記アから、甲第3号証には、以下の技術事項(「甲3の技術事項」という。)が記載されていると認められる。 「中層木質繊維板1の表面側及び裏面側に、それぞれ、表層木質繊維板2及び裏層木質繊維板3が積層された積層板において、 中層木質繊維板1は、表裏層に硬質層10,11と、その間に中心層12が形成された3層構造で、硬質層10,11は、その部分の比重が平均して0.8?1.2g/cm^(3)の範囲であり、 表層木質繊維板2及び裏層木質繊維板3は、その表裏層に硬質層20,21および30,31を有するもので、この硬質層20,21および30,31は、その部分の比重が平均して0.9?1.4g/cm^(3)の範囲であること。」 (4)甲第4号証 ア 甲第4号証の記載 甲第4号証には、図面とともに以下のように記載されている。 (ア)「【0001】 本発明は、複数枚の木質板材が接合してあり、しかも、窓を設けてある化粧板材及び化粧板材の製造方法に関する。」 (イ)「【0047】 図2は、化粧板材1の構成を示す斜視図であり、図3は、同じく横断面図である。 化粧板材1は、2枚の外側板材41,42の間に、1枚のガラス板材2と1枚の内側板材3とを挟持してなる。 外側板材41,42夫々と内側板材3とは、木質繊維板(具体的にはMDF板材)を用いてなる。 次に、木質繊維板の性質について説明する。 【0048】 図4は、外側板材41,42及び内側板材3として用いられる木質繊維板の板厚と密度との関係を示す特性図である。図中横軸は木質繊維板の板厚[mm]であり、縦軸は木質繊維板の密度[kg/m^(3) ]である。 図4に示す木質繊維板は板厚が16mmである。 ここでは、板厚0mmが木質繊維板の表面、板厚16mmが木質繊維板の裏面とする。 【0049】 木質繊維板の表面近傍及び裏面近傍は、図4中の点P1,P2に示すような約1000kg/m^(3 )の高密度層であり、木質繊維板の中央部は、点P3に示すような約600kg/m^(3)の低密度層である。 仮に、木質繊維板の裏面を切削してガラス板材2を嵌め込む嵌込穴を形成した場合、嵌込穴の内部には、点P4に示すような約700kg/m^(3 )の低密度層が露出する。」 (ウ)「【0069】 なお、外側板材41,42及び/又は内側板材3として、MDFに限らず、HDF、合板、パーティクルボード、ムク板等の木質板材を用いてもよい。 また、窓用板材としては、一般に木質板材よりも結露し易い材料が用いられ、ガラス板材2の代わりに、アクリルのような合成樹脂板材を用いてもよい 更に、化粧板材1の表面に、オレフィンシート51,52の表面側から、例えばモール材を貼着して、化粧板材1の意匠性を向上させてもよい。」 イ 甲第4号証に記載の技術事項 上記アから、甲第4号証には、以下の技術事項(「甲4の技術事項」という。)が記載されていると認められる。 「2枚の外側板材41,42の間に、1枚のガラス板材2と1枚の内側板材3とを挟持してなる化粧板材1において、 外側板材41,42夫々と内側板材3とは、木質繊維板(具体的にはMDF板材)を用いてなり、HDF、合板、パーティクルボード、ムク板等の木質板材を用いてもよく、 外側板材41,42及び内側板材3として用いられる木質繊維板は、板厚が16mmで、表面近傍及び裏面近傍が、約1000kg/m^(3 )の高密度層であり、木質繊維板の中央部が、約600kg/m^(3)の低密度層であること。」 5 当審の判断 (1) 本件発明1について ア 対比 (ア)甲1発明において、「扉A」は、「扉本体1と把手部2を備えている」るから、本件発明1の、「本体部」に「把手部」が形成された「扉用基材」を含むものと解される。 また、甲1発明において、「扉A」は「板状」であり、「扉本体1」は、「木材で形成され」ていることが特定されているから、「扉A」は「木質基板」からなるといえる。 (イ)甲1発明において、「指が引っ掛かる」、「把手部2」の、「扉本体1の端面に設けられた表面側縁部5と裏面側縁部6及びこの両者の間に形成された溝部3」は、「扉開閉時に指が掛かる凹状」であると解される。 よって、甲1発明の「溝部3」から構成される「把手部」は、本件発明1の「扉開閉時に指が掛かる凹状の把手部」に相当する。 (ウ)甲1発明において、「把手部2」の「溝部3」が、「扉Aの裏面と平行な面を有する」ことは、本件発明1における「把手部の表面には、前記本体部の裏面に沿って延びる底面部分を有する」ことに相当する。 すると、本件発明1と甲1発明は、以下の一致点及び相違点を有する。 (一致点) 「木質基板からなり、本体部に扉開閉時に指が掛かる凹状の把手部が形成された扉用基材において、把手部の表面には、前記本体部の後面に沿って延びる底面部分が含まれている、扉用基材。」 (相違点1) 扉用基材について、本件発明1では、「中密度木質繊維板(MDF)、高密度木質繊維板(HDF)、又は、パーティクルボード(PB)」の1層又は複数層の木質基板からなるのに対し、甲1発明では、木質基板が1層又は複数層かの特定がなく、かつ、材料の特定もない点。 (相違点2) 把手部の底面部分について、本件発明1は、「少なくとも前記底面部分を構成する厚さ0.1mmの範囲は、密度が0.8g/cm^(3)以上である」構成を有するのに対し、甲1発明では、そのような構成は特定されていない点。 イ 判断 事案に鑑みて、相違点2について判断する。 甲2の技術事項には、相違点2に係る「少なくとも前記底面部分を構成する厚さ0.1mmの範囲は、密度が0.8g/cm^(3)以上である」ことが特定されていない。 また、甲3及び甲4の技術事項には、木質繊維板の表面または裏面近傍において、密度が0.8g/cm^(3)以上であることが特定されているものの、「底面部分」が、「少なくとも前記底面部分を構成する厚さ0.1mmの範囲は、密度が0.8g/cm^(3)以上である」ことが特定されていない。 さらに、把手部の底面部分を構成する木質基板の密度を高くすることについて、甲第2号証ないし甲第4号証には記載されておらず、当業者にとって自明なことではない。 してみると、甲1発明において、甲2ないし甲4の技術事項を参酌しても、「底面部分」について、「少なくとも前記底面部分を構成する厚さ0.1mmの範囲は、密度が0.8g/cm^(3)以上である」との上記相違点2に係る構成は、当業者が容易に想到することはできない。 ウ 申立人の主張 (ア)申立人は、異議申立書の第6頁第23行?第7頁第2行において、「甲1の扉本体1にMDFを用いる場合(甲1+甲2)に、凹状の把手部2が形成されるため表面側から見られやすい部分である裏面側縁部6(図2)の表面側部分・・・に、0.8g/cm^(3)以上の密度を有する硬質層が位置するように把手部3を形成することにより、この部分の表面平滑性を良好にして、化粧シート7により意匠性を良好に発揮させるようにすることは、当業者には容易に想到し得たことである。」と主張する。 しかしながら、把手部の表面側から見られやすい部分の表面平滑性を良好にするためには、様々な解決手段が想定されるところ、表面平滑性を良好にするための手段として、木質基板の密度を高めることは、当業者にとって自明とはいえない。 してみると、上記のとおり、把手部の表面側から見られやすい部分の木質基板の密度を高めることは当業者にとって自明ではないから、木質繊維板において、表面または裏面近傍における密度が0.8g/cm^(3)以上であることが特定された甲3及び甲4の技術事項を参酌しても、甲1発明において、把手部の底面部分において、「少なくとも前記底面部分を構成する厚さ0.1mmの範囲は、密度が0.8g/cm^(3)以上である」ようにすることは、当業者が容易に想到し得たものではない。 (イ)申立人は、第7頁第13行?末行において、「甲1の図2に示される実施例において、扉本体1の全厚に対する裏面側端部6の厚さ比を公報の図上で実測すると・・・したがって甲3の図1に示される3枚の木質繊維板からなる積層板を、甲1の図1に示される扉本体1に用いたときには、その裏面側単部6の裏面を含む微小厚さ部分・・・には、表層木質繊維板2の裏面側硬質層21および/または中層木質繊維板の表面側硬質層10が存在している蓋然性が大きく、これら硬質層21,10の密度はいずれも0.8g/cm^(3)以上である(甲3の段落0010,0016)。」と主張する。 しかしながら、甲第1号証または甲第3号証の図面は、各部位の寸法比を正確に表した図面であるか定かではないため、図面の実測の結果に基づいたものが、実際の値あるいは比を表しているとはいえず、仮に、甲第3号証の図面に記載された木質繊維板の積層板を、甲第1号証の図面の扉Aに適用したとしても、「少なくとも前記底面部分を構成する厚さ0.1mmの範囲は、密度が0.8g/cm^(3)以上である」とまではいえない。 してみると、申立人の主張は採用できない。 エ まとめ よって、相違点1について検討するまでもなく、本件発明1は、甲1発明 、及び、甲2ないし甲4の技術事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではないから、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものではない。 (2)本件発明2ないし6について 本件発明2ないし6は、本件発明1の発明特定事項をすべて含み、さらに構成を限定したものであるから、上記(1)に示した理由と同様の理由により、甲1発明、及び、甲2ないし甲4の技術事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではないから、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものではない。 6 むすび 以上のとおりであるから、特許異議の申立ての理由及び証拠によって、請求項1ないし6に係る特許を取り消すことはできない。 また、他に請求項1ないし6に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり決定する。 |
異議決定日 | 2019-04-23 |
出願番号 | 特願2013-201359(P2013-201359) |
審決分類 |
P
1
651・
121-
Y
(E06B)
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最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 家田 政明 |
特許庁審判長 |
井上 博之 |
特許庁審判官 |
富士 春奈 住田 秀弘 |
登録日 | 2018-08-10 |
登録番号 | 特許第6379466号(P6379466) |
権利者 | 大日本印刷株式会社 |
発明の名称 | 扉用基材及び扉用化粧材 |
代理人 | 特許業務法人三枝国際特許事務所 |