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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) H04N
審判 査定不服 4号2号請求項の限定的減縮 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) H04N
管理番号 1352924
審判番号 不服2016-16702  
総通号数 236 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2019-08-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2016-11-08 
確定日 2019-06-25 
事件の表示 特願2014-183872「オンデマンドメディアを補充するためのシステムおよび方法。」拒絶査定不服審判事件〔平成27年 2月12日出願公開、特開2015- 29307〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、2001年(平成13年)10月9日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2000年10月11日、米国、2000年11月20日、米国、2001年2月21日、米国)を国際出願日とする出願である特願2002-535395号の一部を、数次の分割を経て平成26年9月10日に新たな特許出願としたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。

平成27年 2月 3日:手続補正書
平成27年12月11日:拒絶理由通知
平成28年 6月16日:意見書、手続補正書
平成28年 7月 6日:拒絶査定
平成28年11月 8日:拒絶査定不服審判請求、手続補正書
平成29年12月18日:拒絶理由通知(当審)
平成30年 4月 2日:意見書、手続補正書
平成30年 9月12日:拒絶理由通知(当審)(最後)
平成30年12月13日:意見書、手続補正書

第2 平成30年12月13日付けの手続補正についての補正の却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
平成30年12月13日付けの手続補正を却下する。

[理由]
1 本件補正の内容
平成30年12月13日付けの手続補正(以下、「本件補正」という。)は、平成30年4月2日付けの手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし14を、本件補正による特許請求の範囲の請求項1ないし14に補正するものであり、本件補正は、請求項1に係る次の補正事項を含むものである(下線は補正箇所を示す。)。

(補正前の請求項1)
【請求項1】
補充内容と共にオンデマンドメディアを提供する方法であって、前記方法は、
オンデマンドメディアのユーザ選択を受け取ることと、
補充内容に関連する少なくとも1つのオプションのユーザ選択を受け取ることであって、前記補充内容は、前記オンデマンドメディアの一部分に文脈的に関連しており、かつ、前記オンデマンドメディアの残りに文脈的に関連していない、ことと、
前記補充内容を表示することなく、前記選択されたオンデマンドメディアが表示されるようにすることと、
前記オンデマンドメディア内に埋め込まれたメタデータにアクセスすることと、
前記オンデマンドメディア内に埋め込まれた前記メタデータの内容に基づいて、前記オンデマンドメディア内に埋め込まれた前記メタデータが前記補充内容を取り出すための命令を含むことを決定することと、
前記補充内容が、表示される前記オンデマンドメディアの前記一部分に文脈的に関連する場合に、前記オンデマンドメディアの表示の間、更なるユーザ入力なしで、前記補充内容が前記オンデマンドメディアの前記一部分と同時に表示されるようにすることと
を含む、方法。

(補正後の請求項1)
【請求項1】
補充内容と共にオンデマンドメディアを提供する方法であって、前記方法は、
オンデマンドメディアのユーザ選択を受け取ることと、
補充内容に関連する少なくとも1つのオプションのユーザ選択を受け取ることであって、前記補充内容は、前記オンデマンドメディアの一部分に文脈的に関連しており、かつ、前記オンデマンドメディアの残りに文脈的に関連していない、ことと、
前記補充内容を表示することなく、前記選択されたオンデマンドメディアが表示されるようにすることと、
前記オンデマンドメディア内に埋め込まれたメタデータにアクセスすることと、
前記オンデマンドメディア内に埋め込まれた前記メタデータの内容に基づいて、前記オンデマンドメディア内に埋め込まれた前記メタデータが、前記補充内容を取り出すための命令と前記補充内容を局所的にキャッシュするための命令とを含むことを決定することであって、前記補充内容を局所的にキャッシュするための前記命令は、前記オンデマンドメディアの再生が後の時点においてスケジューリングされていることを決定することに応答して実行される、ことと、
前記補充内容が、表示される前記オンデマンドメディアの前記一部分に文脈的に関連する場合に、前記オンデマンドメディアの表示の間、更なるユーザ入力なしで、前記補充内容が前記オンデマンドメディアの前記一部分と同時に表示されるようにすることと
を含む、方法。

2 補正の適合性
(1)補正事項
請求項1に係る補正は、補正後の請求項1に、メタデータが「前記補充内容を局所的にキャッシュするための命令」を含むという事項を追加する(以下、「補正事項1」という。)とともに、「前記補充内容を局所的にキャッシュするための前記命令は、前記オンデマンドメディアの再生が後の時点においてスケジューリングされていることを決定することに応答して実行される」という事項を追加する(以下、「補正事項2」という。)補正である。

(2)補正の目的について
補正事項1は、補正後の請求項1に、メタデータが「前記補充内容を局所的にキャッシュするための命令」を含むという事項を追加する補正であるが、補正前の請求項1には、「前記補充内容を局所的にキャッシュするための命令」に対応する命令は何ら記載されていなかったのであるから、補正事項1に係る補正は、補正前の請求項1に記載されていた発明特定事項を下位概念化するものではなく、特許請求の範囲の限定的減縮とはいえない。

また、補正事項2は、補正後の請求項1に、「前記補充内容を局所的にキャッシュするための前記命令は、前記オンデマンドメディアの再生が後の時点においてスケジューリングされていることを決定することに応答して実行される」という事項を追加する補正であるが、補正前の請求項1には、「命令」が実行されるタイミングについては何の記載もなく、また、オンデマンドメディアの再生が後の時点においてスケジューリングされることも何ら記載されていなかったのであるから、補正事項2に係る補正は、補正前の請求項1に記載されていた発明特定事項を下位概念化するものではなく、特許請求の範囲の限定的減縮とはいえない。

以上によれば、請求項1に係る補正は、特許請求の範囲の限定的減縮とはいえず、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第4項第2号に掲げる事項を目的とするものとはいえない。

また、請求項1に係る補正は、請求項の削除、誤記の訂正、明りょうでない記載の釈明のいずれにも該当しないから、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第4項第1号、第3号、第4号に掲げる事項を目的とするものともいえない。

よって、請求項1に係る補正は、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第4項各号に掲げるいずれの事項を目的とするものでもなく、同法第17条の2第4項に規定する要件に違反するものである。

3 まとめ
以上のとおり、本件補正は、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第4項に規定する要件に違反するものであるから、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。
よって、上記補正の却下の決定の結論のとおり決定する。

第3 本願発明について
1 本願発明
平成30年12月13日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項に係る発明は、平成30年4月2日付けの手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし14に記載された事項により特定されるものであり、そのうち、請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、次のとおりのものである。なお、本願発明の各構成の符号は、説明のために当審において付与したものであり、以下、構成A?構成Gと称する。

(本願発明)
(A)補充内容と共にオンデマンドメディアを提供する方法であって、前記方法は、
(B)オンデマンドメディアのユーザ選択を受け取ることと、
(C)補充内容に関連する少なくとも1つのオプションのユーザ選択を受け取ることであって、前記補充内容は、前記オンデマンドメディアの一部分に文脈的に関連しており、かつ、前記オンデマンドメディアの残りに文脈的に関連していない、ことと、
(D)前記補充内容を表示することなく、前記選択されたオンデマンドメディアが表示されるようにすることと、
(E)前記オンデマンドメディア内に埋め込まれたメタデータにアクセスすることと、
(F)前記オンデマンドメディア内に埋め込まれた前記メタデータの内容に基づいて、前記オンデマンドメディア内に埋め込まれた前記メタデータが前記補充内容を取り出すための命令を含むことを決定することと、
(G)前記補充内容が、表示される前記オンデマンドメディアの前記一部分に文脈的に関連する場合に、前記オンデマンドメディアの表示の間、更なるユーザ入力なしで、前記補充内容が前記オンデマンドメディアの前記一部分と同時に表示されるようにすることと
(A)を含む、方法。

2 当審の拒絶の理由
平成30年9月12日付けで当審が通知した拒絶の理由は、概略、以下のとおりである。

(進歩性)この出願の請求項1?14に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。


1.特開平10-304321号公報
2.国際公開第00/33197号
3.特表平11-512903号公報
4.特開平7-321748号公報
5.特開平10-174007号公報
6.特開2000-253337号公報

3 引用文献
(1)引用文献1
ア 引用文献1の記載事項
当審の拒絶の理由に引用された引用文献1である特開平10-304321号公報には、「テレビジョン放送システムおよびテレビジョン放送システム用受信装置」(発明の名称)に関し、図面とともに次に掲げる事項が記載されている。
なお、下線は、強調のために当審で付したものである。

(ア)「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放送局側から放送番組を放送し、各家庭側で放送番組を受信して再生するテレビジョン放送システムに係わり、特に放送番組に付随する補助的なデータを利用して、各家庭側で受信した放送番組や情報を多彩な再生方式で再生するテレビジョン放送システムおよびテレビジョン放送システム用受信装置に関する。」

(イ)【0021】
【発明の実施の形態】
《実施の形態の構成》図1は本発明によるテレビジョン放送システムおよびテレビジョン放送システム用受信装置の実施の形態を示すブロック図である。
【0022】この図に示すテレビジョン放送システム1は、放送局側に設けられ、番組製作装置2、および多重化送出装置3を有する送信装置4と、各家庭に設けられ、受信分離装置5、再生表示装置6、および選択指示装置7を有する受信装置8とを備えており、放送局側では、送信装置4から放送番組信号とこの放送番組信号を特徴づける関連データなどの補助的なデータとを多重化した放送信号を送出する一方、各家庭では、各受信装置8によって前記放送信号を受信し、この放送信号中に含まれる補助的なデータと、放送番組信号とを蓄積する。また、視聴者側からの指示に応じて、番組の概要や出演者など、放送番組に関連する情報の視聴を可能にし、放送番組の繰り返し視聴や短縮視聴、可変速視聴などを可能にする。
【0023】送信装置4の番組製作装置2は、放送番組の内容となる符号化された映像信号、音声信号(以下、これらを「放送番組信号」と総称する)を送出する映像/音声送出部9と、この映像/音声送出部9から送出される放送番組信号の内容(放送番組)を特徴づける情報や放送番組に関連する付随情報、例えば放送番組の概要や出演者の氏名などの情報(補助的なデータ)を蓄積する蓄積部10と、この蓄積部10に蓄積されている補助的なデータを読み出して、デジタル伝送路などの伝送路15に適した形に符号化するとともに、パケット化など必要な信号変換を行うデータ生成送出部11とを備えており、放送対象となっている放送番組信号と、この放送番組信号に対応する補助的なデータとを多重化送出装置3に供給する。
【0024】多重化送出装置3は、時刻信号(基準時刻を示す信号)を生成する時刻信号発生部12と、番組製作装置2から出力される放送番組信号、補助的なデータに対し、時刻信号発生部12から出力される時刻信号を各々、多重化するとともに、その内容や種別を表わす識別子を付加して、ビット列などのような適切な信号形式に変換する多重化部13と、この多重化部13から出力される多重化信号を伝送路15に適した形に信号変換、例えば誤り訂正符号の付加、変調処理、増幅処理などを行って放送信号を生成する送出部14とを備えており、番組製作装置2から出力される放送番組信号、補助的なデータに時刻信号を各々、多重化するとともに、その内容や種別を表わす識別子を付加して、伝送路15に適した形式の信号(放送信号)を生成し、これを伝送路15上に送出して、各受信装置8に供給する。
【0025】受信装置8の受信分離装置5は、伝送路15を介して供給される放送信号を受信して、復調処理、誤り訂正処理など、送出部14と逆の変換を行って前記放送信号から多重化信号を再生する受信処理部16と、この受信処理部16から出力される多重化信号のビット列を各パケットに区分するとともに、各識別子に基づき、各パケットを放送番組信号と、補助的なデータとに分離した後、選択指示装置7から出力される番組選択信号で指定された番組のパケットを選択するパケット分離部17とを備えており、伝送路15を介して供給される放送信号を受信し、この放送信号に多重化されている放送番組信号と、補助的なデータとを分離するとともに、選択指示装置7から出力される番組選択信号に基づき、指定された番組の放送番組信号と、補助的なデータとを選択し、これらを再生表示装置6に供給する。
【0026】再生表示装置6は、受信分離装置5から出力される放送番組信号を復号化してこの放送番組信号に含まれる映像信号、音声信号を再生する復号部18と、受信分離装置5から出力される補助的なデータ、および放送番組信号を蓄積しながら、選択指示装置7から出力される再生指示信号に応じた再生形式で、蓄積している補助的なデータ、放送番組信号を再生して映像信号、音声信号を生成するノンリニア視聴処理部19と、選択指示装置7から出力される指示信号に基づき、アイコンなど指定された選択指示用画面に相当する映像信号などを発生する画像発生部20と、選択指示装置7から出力される選択指示信号に基づき、復号部18から出力される映像信号、音声信号、ノンリニア視聴処理部19から出力される映像信号、音声信号、画像発生部20から出力される映像信号などのいずれかを選択したり、合成したりする選択/合成処理部21と、この選択/合成処理部21から出力される映像信号、音声信号に応じた音声を発するとともに、画像を表示する表示部22とを備えている。
【0027】そして、この再生表示装置6は、選択指示装置7から出力される指示信号などに応じて、受信分離装置5から出力される放送番組信号を復号化し、この放送番組信号に含まれる映像信号、音声信号をリアルタイムで再生して、視聴者に視聴させたり、受信分離装置5から出力される放送番組信号と、補助的なデータとを蓄積して、指定された放送番組を指定された再生形式、例えば番組の概要や出演者など、放送番組に関連する情報の再生や、放送番組の繰り返し再生、短縮再生、あるいは可変速再生をして、視聴者の好みに応じた番組を視聴させる。
【0028】また、選択指示装置7は、番組を選択する際や再生形式を指定する際に視聴者によって操作され、リモコン信号などを生成する遠隔制御部23と、この遠隔制御部23から出力されるリモコン信号などに応じて、受信分離装置5、および再生表示装置6を制御して、指定された放送番組を指定された再生形式、例えば放送番組や付随するデータを蓄積させて、番組の概要や出演者など、放送番組に関連する情報を再生させたり、放送番組の繰り返し再生や短縮再生、可変速再生などを行わせるCPU24とを備えている。

(ウ)【0029】次に、図2に示すブロック図を参照しながら、図1に示すノンリニア視聴処理部19について、詳細に説明する。
【0030】この図に示すノンリニア視聴処理部19は、選択指示装置7から出力される指示信号に応じた制御信号などを生成する制御部25と、受信分離装置5から出力される放送番組信号の番組特徴を抽出するとともに、放送番組信号を蓄積しながら、制御部25から出力される制御信号に基づき、蓄積している放送番組信号を読み出して出力する番組蓄積部26と、受信分離装置5から出力される補助的なデータを蓄積しながら、制御部25から出力される制御信号に基づき、蓄積している補助的なデータを読み出して出力するデータ蓄積部27と、番組蓄積部26から出力される放送番組信号に含まれる時刻情報、受信分離装置5から出力される放送番組信号に含まれる時刻情報、データ蓄積部27から出力される補助的なデータに含まれる時刻情報のうち、指定された各時刻情報を比較して、比較結果を制御部25に供給する時刻比較部28と、制御部25から出力される制御信号に応じて、番組蓄積部26から出力される放送番組信号、データ蓄積部27から出力される補助的なデータを復号化して映像信号、音声信号を再生する復号部29とを備えており、受信分離装置5から出力される放送番組信号と、補助的なデータとを蓄積して、指定された放送番組を指定された再生形式、例えば番組の概要や出演者など、放送番組に関連する情報を再生したり、放送番組の繰り返し再生や短縮再生、可変速再生などを行ったりし、これによって得られた映像信号と、音声信号とを選択/合成処理部21に供給する。
【0031】この場合、番組蓄積部26は、制御部25から特徴検出指示を示す制御信号が出力されているとき、受信分離装置5から出力される放送番組信号で示される各番組の特徴を検出して、各番組の切り替わり点などを制御部25に知らせる番組特徴検出回路30と、放送番組信号を記憶するのに必要な数百メガバイト程度の記憶容量を持つ蓄積回路31と、番組特徴検出回路30から出力される放送番組信号を取り込み、予め設定されている相対時刻Tだけずれた時刻を付加して蓄積回路31に蓄積させながら、制御部25から出力される制御信号に基づき、蓄積回路31に蓄積されている放送番組信号のうち、指示された番組に対応する放送番組信号を読み出す蓄積処理回路32とを備えており、制御部25から出力される指示信号で特徴検出動作が指示されているとき、受信分離装置5から出力される放送番組信号で示される番組の特徴を検出して、この検出結果を制御部25に供給するとともに、前記放送番組信号を蓄積しながら、蓄積している放送番組信号のうち、制御部25から出力される制御信号で指示された放送番組信号を読み出し、これを時刻比較部28と、復号部29とに供給する。また、制御部25から出力される制御信号で特徴検出が指示されていないとき、受信分離装置5から出力される放送番組信号を蓄積しながら、蓄積している放送番組信号のうち、制御部25から出力される制御信号で指示された放送番組信号を読み出し、これを時刻比較部28と、復号部29とに供給する。
【0032】また、データ蓄積部27は、信号分離装置5から出力される補助的なデータを信号変換した、静止画データ、時刻情報、説明情報、重要度情報などに分離する信号変換/分離回路33と、所定量のデータを記憶するのに必要な記憶容量を持つメモリ回路34と、信号変換/分離回路33から出力される補助的なデータを復号して、図3に示すように、各時刻と説明と重要度とが関係づけられた表35や静止画データなどを作成し、これらをメモリ回路34に一時記憶させながら、制御部25から出力される制御信号で指示されたメニュー表示に必要な部分を読み出す復号/制御回路36とを備えており、信号分離装置5から出力される補助的なデータのうち、ノンリニア視聴に必要なデータを分離した後、これを復号してメモリ回路34内に記憶させながら、制御部25から出力される制御信号で指示されたメニュー表示に必要な部分を切り出し、これによって得られた時刻情報、説明情報、静止画データ、重要度情報などを時刻比較部28、復号部29、制御部25に各々、供給する。
【0033】また、時刻比較部28は、受信分離装置5から出力される放送番組信号中に含まれている時刻信号を分離する時刻信号分離回路37と、この時刻信号分離回路37から出力される時刻信号を復号して時刻情報を再生する時刻信号復号回路38と、番組蓄積部26から出力される放送番組信号中に含まれている時刻信号を分離する時刻信号分離回路39と、制御部25から出力される制御信号に基づき、時刻信号分離回路39から出力される時刻信号を復号して相対時刻Tだけ元に戻した時刻情報を再生する時刻信号変換復号回路40と、この時刻信号変換復号回路40から出力される時刻情報、時刻信号復号回路38から出力される時刻情報、データ蓄積部27から出力される時刻情報のうち、指定された2つの時刻情報を比較し、これの時刻情報で示される時刻が一致しているかどうかを判定するとともに、判定結果を制御部25に供給する比較回路41とを備えており、受信分離装置5から出力される放送番組信号中に含まれている時刻情報と、番組蓄積部26から出力される放送番組信号中に含まれている時刻情報とを復号するとともに、制御部25から出力される制御信号に基づき、前記各時刻情報、データ蓄積部27から出力される時刻情報のうち、指定された2つの時刻情報を比較し、この比較結果を制御部25に供給する。
【0034】また、制御部25は、選択指示装置7のCPU24から出力される指示信号に基づき、番組蓄積部26と、データ蓄積部27と、時刻比較部28と、復号部29とを制御する制御回路42を備えており、選択指示装置7から出力される指示信号に基づき、番組蓄積部26と、データ蓄積部27と、時刻比較部28と、復号部29とを制御して、指定された放送番組、指定された補助的なデータを選択させ、指定された再生形態で、これを再生させる。
【0035】また、復号部29は、制御部25から出力される制御信号に基づき、番組蓄積部26から出力される放送番組信号、データ蓄積部27から出力される静止画データ、説明情報などを復号して、映像信号、音声信号を生成する復号回路43を備えており、制御部25から出力される制御信号に基づき、番組蓄積部26から出力される放送番組信号、データ蓄積部27から出力される静止画データ、説明情報などを選択的に復号して、指定された再生形態の映像信号、音声信号を再生し、これを選択/合成処理部21に供給する。」

(エ)「【0058】<放送番組とともに、番組の概要などを提示する場合>また、視聴者によって遠隔制御部23が操作されて、蓄積した放送番組とともに、番組の概要などを提示する指示が入力されると、選択指示装置7のCPU24によって、ノンリニア視聴処理部19の制御部25が制御されて、番組蓄積部26に蓄積されている放送番組信号の再生開始、データ蓄積部27に蓄積されている補助的なデータの再生開始が指示される。
【0059】これにより、ノンリニア視聴処理部15の制御部25によって、番組蓄積部26、データ蓄積部27、時刻比較部28、復号部29が制御されて、番組蓄積部26に蓄積されている放送番組信号のうち、指定された番組の放送番組信号が選択的に読み出され、これが時刻比較部28に供給されて、時刻情報が復号されるとともに、前記放送番組信号が復号部29に供給されて、映像信号、音声信号が復号され、これが選択/合成処理部21によって選択されて、表示部22上に前記映像信号に対応する映像が表示されるとともに、表示部22から前記音声信号に対応する音声が出力される。
【0060】この状態で、視聴者によって選択指示装置7の遠隔制御部23が操作され、表示部22上に表示されている番組の概要や出演者などの各種付加情報を再生する指示が入力されると、制御部25によって、データ蓄積部27が制御されて、データ蓄積部27に蓄積されているデータが順次、読み出され、これが時刻比較部28に供給されて、この補助的なデータに含まれる時刻情報が再生されるとともに、この時刻情報と、番組蓄積部26から出力されている放送番組信号の時刻情報とが比較される。
【0061】そして、これらの各時刻情報が一致したとき、制御部25によって、復号部29が制御されて、番組蓄積部26から出力される放送番組信号の復号とともに、データ蓄積部27から読み出されている補助的なデータの復号が行われて、番組の概要や出演者の氏名などを表わす情報が再生されるとともに、選択/合成視聴処理部21によって、放送番組信号の映像信号中に、前記情報が合成されて、表示部22に表示されている番組の映像上に、番組の概要や出演者の氏名などを表わす文字や静止画などが重ねて表示される。
【0062】このように、番組の内容を視聴している視聴者が遠隔制御部23を操作して、現在、視聴している番組の情報などを要求したときには、表示部22上に表示されている番組の映像上に、この番組の概要や出演者の氏名などが重ねて表示される。
【0063】また、この再生動作では、番組に関する情報として、データ蓄積部27に蓄積されている補助的なデータを使用するようにしているが、選択指示装置7のCPU24によって受信分離装置5のパケット分離部17、ノンリニア視聴処理部19の番組蓄積部26を制御して、パケット分離部17から1つの信号ラインで、放送番組信号とともに、補助的なデータを出力させて、番組蓄積部26に、これら放送番組信号、補助的なデータを蓄積させ、これら放送番組信号、補助的なデータを使用して、上述した番組の概要などの提示動作を行うようにしても良い。」

イ 引用文献1に記載された発明
引用文献1に記載された発明を以下に認定する。

(ア)テレビジョン放送システム用受信装置について
上記ア(ア)によれば、引用文献1には、『放送番組に付随する補助的なデータを利用して、各家庭側で受信した放送番組や情報を多彩な再生方式で再生するテレビジョン放送システム用受信装置』の発明が記載されている。

(イ)受信分離装置について
上記ア(イ)によれば、「受信装置8」は、「受信分離装置5」を有することが記載されている。
また、ア(イ)によれば、「受信装置8の受信分離装置5」は、「伝送路15を介して供給される放送信号を受信し、この放送信号に多重化されている放送番組信号と、補助的なデータとを分離するとともに、選択指示装置7から出力される番組選択信号に基づき、指定された番組の放送番組信号と、補助的なデータとを選択し、これらを再生表示装置6に供給する」と記載されている。

以上によれば、引用文献1には、『受信装置の受信分離装置は、伝送路を介して供給される放送信号を受信し、この放送信号に多重化されている放送番組信号と、補助的なデータとを分離するとともに、選択指示装置から出力される番組選択信号に基づき、指定された番組の放送番組信号と、補助的なデータとを選択し、これらを再生表示装置に供給する』ことが記載されている。

(ウ)再生表示装置について
上記ア(イ)によれば、「受信装置8」は、「再生表示装置6」を有することが記載されている。
また、ア(イ)によれば、「この再生表示装置6は、選択指示装置7から出力される指示信号などに応じて」、「受信分離装置5から出力される放送番組信号と、補助的なデータとを蓄積して、指定された放送番組を指定された再生形式、例えば番組の概要や出演者など、放送番組に関連する情報の再生や、放送番組の繰り返し再生、短縮再生、あるいは可変速再生をして、視聴者の好みに応じた番組を視聴させる」と記載されている。

以上によれば、引用文献1には、『受信装置の再生表示装置は、選択指示装置から出力される指示信号などに応じて、受信分離装置から出力される放送番組信号と、補助的なデータとを蓄積して、指定された放送番組を指定された再生形式、例えば番組の概要や出演者など、放送番組に関連する情報の再生や、放送番組の繰り返し再生、短縮再生、あるいは可変速再生をして、視聴者の好みに応じた番組を視聴させる』ことが記載されている。

(エ)選択指示装置について
上記ア(イ)によれば、「受信装置8」は、「選択指示装置7」を有することが記載されている。
また、ア(イ)によれば、「選択指示装置7は、番組を選択する際や再生形式を指定する際に視聴者によって操作され、リモコン信号などを生成する遠隔制御部23と、この遠隔制御部23から出力されるリモコン信号などに応じて、受信分離装置5、および再生表示装置6を制御して、指定された放送番組を指定された再生形式、例えば放送番組や付随するデータを蓄積させて、番組の概要や出演者など、放送番組に関連する情報を再生させたり、放送番組の繰り返し再生や短縮再生、可変速再生などを行わせるCPU24とを備えている」と記載されている。

以上によれば、引用文献1には、『受信装置の選択指示装置の遠隔制御部は、番組を選択する際や再生形式を指定する際に視聴者によって操作され、リモコン信号などを生成し、受信装置の選択指示装置のCPUは、この遠隔制御部から出力されるリモコン信号などに応じて、受信分離装置、および再生表示装置を制御して、指定された放送番組を指定された再生形式、例えば放送番組や付随するデータを蓄積させて、番組の概要や出演者など、放送番組に関連する情報を再生させたり、放送番組の繰り返し再生や短縮再生、可変速再生などを行わせる』ことが記載されている。

(オ)ノンリニア視聴処理部について
上記ア(イ)によれば、「受信装置8」は、「再生表示装置6」を有することが記載されている。
また、上記ア(イ)によれば、「再生表示装置6」は、「受信分離装置5から出力される補助的なデータ、および放送番組信号を蓄積しながら、選択指示装置7から出力される再生指示信号に応じた再生形式で、蓄積している補助的なデータ、放送番組信号を再生して映像信号、音声信号を生成するノンリニア視聴処理部19」を備えることが記載されている。
また、上記ア(ウ)によれば、「ノンリニア視聴処理部19」は、「受信分離装置5から出力される放送番組信号の番組特徴を抽出するとともに、放送番組信号を蓄積しながら、制御部25から出力される制御信号に基づき、蓄積している放送番組信号を読み出して出力する番組蓄積部26と、受信分離装置5から出力される補助的なデータを蓄積しながら、制御部25から出力される制御信号に基づき、蓄積している補助的なデータを読み出して出力するデータ蓄積部27」を備えることが記載されている。

以上によれば、引用文献1には、『受信装置の再生表示装置のノンリニア視聴処理部は、受信分離装置から出力される補助的なデータ、および放送番組信号を蓄積しながら、選択指示装置から出力される再生指示信号に応じた再生形式で、蓄積している補助的なデータ、放送番組信号を再生して映像信号、音声信号を生成し、ノンリニア視聴処理部の番組蓄積部は、受信分離装置から出力される放送番組信号の番組特徴を抽出するとともに、放送番組信号を蓄積しながら、制御部から出力される制御信号に基づき、蓄積している放送番組信号を読み出して出力し、ノンリニア視聴処理部のデータ蓄積部は、受信分離装置から出力される補助的なデータを蓄積しながら、制御部から出力される制御信号に基づき、蓄積している補助的なデータを読み出して出力する』ことが記載されている。

(カ)データ蓄積部について
上記ア(ウ)によれば、「データ蓄積部27は、信号分離装置5から出力される補助的なデータを信号変換した、静止画データ、時刻情報、説明情報、重要度情報などに分離する信号変換/分離回路33」を備え、「信号分離装置5から出力される補助的なデータのうち、ノンリニア視聴に必要なデータを分離した後、これを復号してメモリ回路34内に記憶させながら、制御部25から出力される制御信号で指示されたメニュー表示に必要な部分を切り出し、これによって得られた時刻情報、説明情報、静止画データ、重要度情報などを時刻比較部28、復号部29、制御部25に各々、供給する」ことが記載されている。

以上によれば、引用文献1には、『データ蓄積部の信号変換/分離回路は、信号分離装置から出力される補助的なデータを信号変換した、静止画データ、時刻情報、説明情報、重要度情報などに分離し、データ蓄積部は、信号分離装置から出力される補助的なデータのうち、ノンリニア視聴に必要なデータを分離した後、これを復号してメモリ回路内に記憶させながら、制御部から出力される制御信号で指示されたメニュー表示に必要な部分を切り出し、これによって得られた時刻情報、説明情報、静止画データ、重要度情報などを時刻比較部、復号部、制御部に各々、供給する』ことが記載されている。

(キ)放送番組と番組の概要などの提示について
上記ア(エ)によれば、「視聴者によって遠隔制御部23が操作されて、蓄積した放送番組とともに、番組の概要などを提示する指示が入力されると、選択指示装置7のCPU24によって、ノンリニア視聴処理部19の制御部25が制御されて、番組蓄積部26に蓄積されている放送番組信号の再生開始、データ蓄積部27に蓄積されている補助的なデータの再生開始が指示される」と記載されている。
また、上記ア(エ)によれば、「これにより、ノンリニア視聴処理部15の制御部25によって、番組蓄積部26、データ蓄積部27、時刻比較部28、復号部29が制御されて、番組蓄積部26に蓄積されている放送番組信号のうち、指定された番組の放送番組信号が選択的に読み出され、これが時刻比較部28に供給されて、時刻情報が復号されるとともに、前記放送番組信号が復号部29に供給されて、映像信号、音声信号が復号され、これが選択/合成処理部21によって選択されて、表示部22上に前記映像信号に対応する映像が表示されるとともに、表示部22から前記音声信号に対応する音声が出力される」と記載されている。
また、上記ア(エ)によれば、「この状態で、視聴者によって選択指示装置7の遠隔制御部23が操作され、表示部22上に表示されている番組の概要や出演者などの各種付加情報を再生する指示が入力されると、制御部25によって、データ蓄積部27が制御されて、データ蓄積部27に蓄積されているデータが順次、読み出され、これが時刻比較部28に供給されて、この補助的なデータに含まれる時刻情報が再生されるとともに、この時刻情報と、番組蓄積部26から出力されている放送番組信号の時刻情報とが比較される」と記載されている。
また、上記ア(エ)によれば、「これらの各時刻情報が一致したとき、制御部25によって、復号部29が制御されて、番組蓄積部26から出力される放送番組信号の復号とともに、データ蓄積部27から読み出されている補助的なデータの復号が行われて、番組の概要や出演者の氏名などを表わす情報が再生されるとともに、選択/合成視聴処理部21によって、放送番組信号の映像信号中に、前記情報が合成されて、表示部22に表示されている番組の映像上に、番組の概要や出演者の氏名などを表わす文字や静止画などが重ねて表示される」と記載されている。

以上によれば、引用文献1には、『視聴者によって遠隔制御部が操作されて、蓄積した放送番組とともに、番組の概要などを提示する指示が入力されると、選択指示装置のCPUによって、ノンリニア視聴処理部の制御部が制御されて、番組蓄積部に蓄積されている放送番組信号の再生開始、データ蓄積部に蓄積されている補助的なデータの再生開始が指示され、これにより、ノンリニア視聴処理部の制御部によって、番組蓄積部に蓄積されている放送番組信号のうち、指定された番組の放送番組信号が選択的に読み出され、これが時刻比較部に供給されて、時刻情報が復号されるとともに、前記放送番組信号が復号部に供給されて、映像信号、音声信号が復号され、これが選択/合成処理部によって選択されて、表示部上に前記映像信号に対応する映像が表示されるとともに、表示部から前記音声信号に対応する音声が出力され、この状態で、視聴者によって選択指示装置の遠隔制御部が操作され、表示部上に表示されている番組の概要や出演者などの各種付加情報を再生する指示が入力されると、制御部によって、データ蓄積部が制御されて、データ蓄積部に蓄積されているデータが順次、読み出され、これが時刻比較部に供給されて、この補助的なデータに含まれる時刻情報が再生されるとともに、この時刻情報と、番組蓄積部から出力されている放送番組信号の時刻情報とが比較され、これらの各時刻情報が一致したとき、制御部によって、復号部が制御されて、番組蓄積部から出力される放送番組信号の復号とともに、データ蓄積部から読み出されている補助的なデータの復号が行われて、番組の概要や出演者の氏名などを表わす情報が再生されるとともに、選択/合成視聴処理部によって、放送番組信号の映像信号中に、前記情報が合成されて、表示部に表示されている番組の映像上に、番組の概要や出演者の氏名などを表わす文字や静止画などが重ねて表示される』ことが記載されている。

(ク)まとめ
以上より、引用文献1に記載された発明として、上記(ア)の「テレビジョン放送システム用受信装置」が実行する「受信方法」の発明を認定すると、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。引用発明の各構成については、以下、構成a?構成iと称する。

(引用発明)
(a)放送番組に付随する補助的なデータを利用して、各家庭側で受信した放送番組や情報を多彩な再生方式で再生するテレビジョン放送システム用受信装置が実行する受信方法であって、
(b)受信装置の受信分離装置は、伝送路を介して供給される放送信号を受信し、この放送信号に多重化されている放送番組信号と、補助的なデータとを分離するとともに、選択指示装置から出力される番組選択信号に基づき、指定された番組の放送番組信号と、補助的なデータとを選択し、これらを再生表示装置に供給し、
(c)受信装置の再生表示装置は、選択指示装置から出力される指示信号などに応じて、受信分離装置から出力される放送番組信号と、補助的なデータとを蓄積して、指定された放送番組を指定された再生形式、例えば番組の概要や出演者など、放送番組に関連する情報の再生や、放送番組の繰り返し再生、短縮再生、あるいは可変速再生をして、視聴者の好みに応じた番組を視聴させ、
(d)受信装置の選択指示装置の遠隔制御部は、番組を選択する際や再生形式を指定する際に視聴者によって操作され、リモコン信号などを生成し、受信装置の選択指示装置のCPUは、この遠隔制御部から出力されるリモコン信号などに応じて、受信分離装置、および再生表示装置を制御して、指定された放送番組を指定された再生形式、例えば放送番組や付随するデータを蓄積させて、番組の概要や出演者など、放送番組に関連する情報を再生させたり、放送番組の繰り返し再生や短縮再生、可変速再生などを行わせ、
(e)受信装置の再生表示装置のノンリニア視聴処理部は、受信分離装置から出力される補助的なデータ、および放送番組信号を蓄積しながら、選択指示装置から出力される再生指示信号に応じた再生形式で、蓄積している補助的なデータ、放送番組信号を再生して映像信号、音声信号を生成し、ノンリニア視聴処理部の番組蓄積部は、受信分離装置から出力される放送番組信号の番組特徴を抽出するとともに、放送番組信号を蓄積しながら、制御部から出力される制御信号に基づき、蓄積している放送番組信号を読み出して出力し、ノンリニア視聴処理部のデータ蓄積部は、受信分離装置から出力される補助的なデータを蓄積しながら、制御部から出力される制御信号に基づき、蓄積している補助的なデータを読み出して出力し、
(f)データ蓄積部の信号変換/分離回路は、信号分離装置から出力される補助的なデータを信号変換した、静止画データ、時刻情報、説明情報、重要度情報などに分離し、データ蓄積部は、信号分離装置から出力される補助的なデータのうち、ノンリニア視聴に必要なデータを分離した後、これを復号してメモリ回路内に記憶させながら、制御部から出力される制御信号で指示されたメニュー表示に必要な部分を切り出し、これによって得られた時刻情報、説明情報、静止画データ、重要度情報などを時刻比較部、復号部、制御部に各々、供給し、
(g)視聴者によって遠隔制御部が操作されて、蓄積した放送番組とともに、番組の概要などを提示する指示が入力されると、選択指示装置のCPUによって、ノンリニア視聴処理部の制御部が制御されて、番組蓄積部に蓄積されている放送番組信号の再生開始、データ蓄積部に蓄積されている補助的なデータの再生開始が指示され、
(h)これにより、ノンリニア視聴処理部の制御部によって、番組蓄積部に蓄積されている放送番組信号のうち、指定された番組の放送番組信号が選択的に読み出され、これが時刻比較部に供給されて、時刻情報が復号されるとともに、前記放送番組信号が復号部に供給されて、映像信号、音声信号が復号され、これが選択/合成処理部によって選択されて、表示部上に前記映像信号に対応する映像が表示されるとともに、表示部から前記音声信号に対応する音声が出力され、
(i)この状態で、視聴者によって選択指示装置の遠隔制御部が操作され、表示部上に表示されている番組の概要や出演者などの各種付加情報を再生する指示が入力されると、制御部によって、データ蓄積部が制御されて、データ蓄積部に蓄積されているデータが順次、読み出され、これが時刻比較部に供給されて、この補助的なデータに含まれる時刻情報が再生されるとともに、この時刻情報と、番組蓄積部から出力されている放送番組信号の時刻情報とが比較され、これらの各時刻情報が一致したとき、制御部によって、復号部が制御されて、番組蓄積部から出力される放送番組信号の復号とともに、データ蓄積部から読み出されている補助的なデータの復号が行われて、番組の概要や出演者の氏名などを表わす情報が再生されるとともに、選択/合成視聴処理部によって、放送番組信号の映像信号中に、前記情報が合成されて、表示部に表示されている番組の映像上に、番組の概要や出演者の氏名などを表わす文字や静止画などが重ねて表示される
(a)受信方法。

(2)引用文献2
ア 引用文献2の記載事項
当審の拒絶の理由に引用された引用文献2である国際公開第00/33197号には、「METHOD AND APPARATUS FOR CONTENT-LINKING SUPPLEMENTAL INFORMATION WITH TIME-SEQUENCE DATA」(仮訳:補助的な情報を時系列データとコンテンツリンクするための方法および装置)(発明の名称)に関し、図面とともに次に掲げる事項が記載されている。
なお、括弧内に当審で作成した仮訳を添付する。また、下線は、強調のために当審で付したものである。

(ア)「FIELD OF THE INVENTION
The present invention is directed to the field of delivering animation, audio and video data via broadcasting or network mechanisms, and in particular to systems for providing value-added content to animation, audio and video programming.」(第1頁第4?7行目)
(発明の技術分野
本発明は、放送やネットワーク機構を介したアニメーション、音声およびビデオデータの配信の分野に関し、特に、アニメーション、音声およびビデオ番組に付加価値コンテンツを提供するシステムに関する。)

(イ)「The embodiments of the invention are able to differentiate time-sequence data from conventional broadcast time-sequence data by providing a content-based linkage with the supplemental information, action or both. Further, the embodiments provide a non-interfering mechanism for providing the supplemental information, action or both with respect to both the time-sequence data itself and the delivery mechanism used to deliver the time-sequence data. That is, no modification of the time-sequence data or its delivery mechanism is required. All existing time-sequence data can be used. For example, a video delivered on demand over a network to an end-user does not require any modification and can be sourced from a digital video disc (DVD) without change or embedding additional information prior to transmission.」(第9頁第4?13行目)
(本発明の実施形態は、補助的な情報、アクション、またはその両方とのコンテンツベースのリンケージを提供することにより、時系列データを従来の放送の時系列データから差異化することができる。さらに、実施形態は、時系列データそのものと、時系列データを配信するために用いられる配信機構の両方に関連して、補助的な情報、アクション、またはその両方を提供するための非干渉機構を提供する。すなわち、時系列データまたはその配信機構の変更は必要とされない。全ての既存の時系列データを用いることができる。例えば、ネットワークを介してエンドユーザにオンデマンドで配信されるビデオは、いかなる変更も必要とされず、かつ、伝送前に変更又は追加情報を埋め込まれることなく、デジタル・ビデオ・ディスク(DVD)から得ることができる。)

(ウ)「Consider a video program that airs at 8:00 PM and finishes at 8:30 PM. For this program, advertisers can buy slots that are variable length in time. These slots can be displayed at fixed points in time during the broadcast of the program. An advertiser for watches might display a watch advertisement while a lead actor in the video program is wearing the watch, which the advertiser wants to sell to the viewers. At the same time, another advertiser for suits display a clothing advertisement, which might be longer or shorter than the watch advertisement. For on-demand type scenarios, the start time of the advertisements is with respect to the beginning of the program rather than in absolute time. The advertiser can get charged by the service provider based on a number of factors, including the length of the advertisement slot, the placement of an advertisement during the program, and whether or not the slot is shared with someone.」(第13頁第21行目?第14頁第2行目)
(午後8時に放送され、午後8時30分に終了するビデオ番組を考える。この番組のために、広告主は、可変長時間のスロットを購入することができる。これらのスロットは、番組の放送中に定められた時点で表示することができる。腕時計の広告主は、広告主が視聴者に販売したい腕時計をビデオ番組の主演俳優が装着している間に、腕時計の広告を表示することができる。同時に、スーツの別の広告主は、服の広告を表示し、それは、腕時計の広告よりも長くても短くてもよい。オンデマンド型のシナリオの場合、広告の開始時間は、絶対時間ではなく、番組の開始に関してである。広告主は、広告スロットの長さ、番組中の広告の配置、スロットが誰かと共有されるか否かを含むいくつかの要因に基づいて、サービスプロバイダにより課金される。)

イ 引用文献2に記載された技術
以上によれば、引用文献2には、次の技術(以下、「文献2技術」という。)が記載されている。

(文献2技術)
「放送やネットワーク機構を介したアニメーション、音声およびビデオデータの配信の際に、アニメーション、音声およびビデオ番組に付加価値コンテンツを提供するシステムにおいて、
ビデオは、ネットワークを介してエンドユーザにオンデマンドで配信され、
補助的な情報、アクション、またはその両方とのコンテンツベースのリンケージを提供することにより、
ビデオ番組において、腕時計の広告主は、広告主が視聴者に販売したい腕時計をビデオ番組の主演俳優が装着している間に、腕時計の広告を表示することができる技術。」

(3)引用文献3
当審の拒絶の理由に引用された引用文献3である特表平11-512903号公報には、「双方向性広告のためのマルチメディア・アーキテクチャ」(発明の名称)に関し、図面とともに次に掲げる事項が記載されている。
なお、下線は、強調のために当審で付したものである。

ア「 本発明は、個々の加入者、例えばテレビセット、に双方向性のビデオプログラムを提供するマルチメディア・アーキテクチャに関し、特に、例えば広告等の二次的プログラムを挿入したオンデマンドのプログラムを加入者に提供し、その二次的プログラムの内容が視聴者について集めた情報に基づくマルチメディアーキテクチャに関する。」(第4頁第4?8行目)

(4)引用文献4
当審の拒絶の理由に引用された引用文献4である特開平7-321748号公報には、「ビデオ・オン・デマンド・システム」(発明の名称)に関し、図面とともに次に掲げる事項が記載されている。
なお、下線は、強調のために当審で付したものである。

ア「【0001】
【産業上の利用分野】本発明はビデオ・オン・デマンド(VOD)システムに関する。」

イ「【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、センタより各TVシステムへリクエストにより番組を配信するビデオ・オン・デマンド・システムにおいて、センタに各番組に対応付けて、番組の映像とこの番組で表示される物に関連する詳細情報とを蓄積しておき、TVシステムからリクエストされた番組の映像を配信すると共に、この番組に関連する詳細情報を配信し、テレビシステムで配信された番組を放映中、画面で指定されたことに応じて、指定された物に関連する詳細情報をTVシステムの画面に表示するものである。」

(5)引用文献5
ア 引用文献5の記載事項
当審の拒絶の理由に引用された引用文献5である特開平10-174007号公報には、「マルチ機能テレビジョン装置」(発明の名称)に関し、図面とともに次に掲げる事項が記載されている。
なお、下線は、強調のために当審で付したものである。

(ア)「【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、受信されたスクリプトを解析して処理を行う機能を有するマルチ機能テレビジョン装置に関するものである。」

(イ)「【0021】さらに上記のチューナ112の出力信号は、VBIデータデコーダ120に入力される。このVBIデータデコーダ120は、垂直ブランキング期間(VBI)に多重されているデータ放送信号をデコードするものである。データ放送信号の中には、文字多重信号、現在の放送番組を補完するために送られてくる等の補完データがある。この補完データとしては、放送局側の希望により種々のデータがある。例えば、ドラマの登場人物や映出された風景の補足説明文、補足の画像データ(静画・動画)および音声データ、商品説明等のテキストデータ、商品等の注文先、この注文先の電話番号データ、スクリーン上の画像配置位置を制御するためのレイアウト制御データ、送られたきたデータをインタラクティブに処理するためのスクリプト等であり、これらの補完データは第1のオブジェクトデータとなっている。」

(ウ)「【0024】以上は通常のテレビ受信機の構成である。このマルチ機能テレビジョン装置の場合は、通常のテレビ番組の視聴と、インターネット情報とが関連付けられている。即ち、VBIを利用して伝送される第1のオブジェクトデータには、インターネットのコンテンツが存在するURL等のアドレスを自動的にアクセスさせるための自動アクセスコマンドが含まれている。
【0025】本実施の形態のマルチ機能テレビジョン装置は、この自動アクセスコマンドが含まれた第1のオブジェクトデータが入力されると、CPU133による連動手段によってモデム131が予め設定登録されているインターネットのサービスプロバイダーへ自動的にダイアリングされてインターネットに接続された後、インターネットの該サーバーがアクセスされてインターネット情報が取り込まれる。」

(エ)「【0060】この説明では第1のオブジェクトデータがVBIに多重されて伝送されてくるとして説明したが、本発明はデジタル放送に適用することも可能である。この場合、放送局側から第1のオブジェクトを視聴している番組の補完情報としてパケットの形で送信し、受信側では番組の補完情報としてパケットの形で送られてきた第1のオブジェクトを受信すれば良い。また、番組のデータと別のデータとして独自に送られる場合には、番組の補完データとして第1のオブジェクトのパケットに関する情報が含まれていれば受信側で番組の補完情報であることを知ることができる。」

イ 引用文献5に記載された技術
以上によれば、引用文献5には、次の技術(以下、「文献5技術」という。)が記載されている。

(文献5技術)
「マルチ機能テレビジョン装置において、
デジタル放送で、放送局側から第1のオブジェクトを視聴している番組の補完情報としてパケットの形で送信し、受信側では番組の補完情報としてパケットの形で送られてきた第1のオブジェクトを受信し、
データ放送信号の中には、現在の放送番組を補完するために送られてくる等の補完データがあり、
補完データは、ドラマの登場人物や映出された風景の補足説明文、補足の画像データ(静画・動画)および音声データ、商品説明等のテキストデータ、商品等の注文先、この注文先の電話番号データ、スクリーン上の画像配置位置を制御するためのレイアウト制御データ、送られたきたデータをインタラクティブに処理するためのスクリプト等であり、
これらの補完データは第1のオブジェクトデータとなっており、
マルチ機能テレビジョン装置では、通常のテレビ番組の視聴と、インターネット情報とが関連付けられており、
第1のオブジェクトデータには、インターネットのコンテンツが存在するURL等のアドレスを自動的にアクセスさせるための自動アクセスコマンドが含まれており、
マルチ機能テレビジョン装置は、この自動アクセスコマンドが含まれた第1のオブジェクトデータが入力されると、インターネットの該サーバーがアクセスされてインターネット情報が取り込まれる技術。」

(6)引用文献6
ア 引用文献6の記載事項
当審の拒絶の理由に引用された引用文献6である特開2000-253337号公報には、「画面の制御方法および画面の制御装置および映像再生方法および映像再生装置および映像情報の記録方法および映像情報の記録装置およびコンピュータが読み取り可能な記録媒体」(発明の名称)に関し、図面とともに次に掲げる事項が記載されている。
なお、下線は、強調のために当審で付したものである。

(ア)「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画面の制御方法および画面の制御装置および映像再生方法および映像再生装置および映像情報の記録方法および映像情報の記録装置およびコンピュータが読み取り可能な記録媒体に関し、特にセマンティック・ブラウジング機能を具備する、画面の制御方法および画面の制御装置および映像再生方法および映像再生装置および映像情報の記録方法および映像情報の記録装置およびコンピュータが読み取り可能な記録媒体に関するものである。」

(イ)「【0122】メタ情報とは、各映像タイトル(例えば一本の放送番組や一本の映画やドラマなど)に係る関連情報をまとめた情報であり、その構成は、
(1)本編映像解説情報:
1.1)当該本編映像全体の紹介文または説明文のテキストデータまたは静止画データまたは音声データ
1.2)複数のシーンの連結から構成されるチャプタ毎の、紹介文または説明文のテキストデータまたは静止画データまたは音声データと、
(2)ショット・シーン情報:
2.1)本編映像を形成する各ショットの記録位置情報
2.2)各シーンの記録位置情報
2.3)各ショットの評価値や属性情報
2.4)各シーンの評価値や属性情報
と、
(3)相関情報
3.1)シーン番号と、このシーンを構成する各ショット番号とのリンク情報
3.2)シーン毎、またはショット毎、またはシーンとショットの混合の、映像の推移に沿った各評価値の積算値
との、各情報(1)と(2)と(3)が連結されて成る。」

(ウ)「【0403】また、本編映像と、それに関連するメタ情報を入手する方法の例としては、以下のものがある。
1.デジタル放送から、本編映像ファイルと、それに随伴したメタ情報を同時に受信して入手するか、別々に入手する
2.インターネット等のネットワークからダウンロードにより、メタ情報を入手する
3.パッケージメディア系により、本編映像と、随伴したメタ情報を一挙に入手する
4.放送系またはパッケージメディア系により本編映像を入手し、叉それとは別個に、データキャリア型メモリ装置(例えば、メモリスティックやメモリカードやメモリタグ等)またはパッケージメディア系からメタ情報を入手する」

イ 引用文献6に記載された技術
以上によれば、引用文献6には、次の技術(以下、「文献6技術」という。)が記載されている。

(文献6技術)
「映像再生装置において、
一本の放送番組等の映像タイトルに係る関連情報をまとめた情報をメタ情報とし、
デジタル放送から、本編映像ファイルと、それに随伴したメタ情報を同時に受信して入手する技術。」

4 対比
本願発明と、引用発明を対比する。

(1)構成Aについて
構成iの「補助的なデータ」は、「番組の概要や出演者の氏名などを表わす情報」(構成i)である。
そして、「番組の概要や出演者の氏名などを表わす情報」は、構成iの「番組蓄積部から出力される放送番組信号」を補充する内容であるといえるから、構成iの「補助的なデータ」は、構成Aの「補充内容」に相当する。

構成hの「番組蓄積部に蓄積されている放送番組信号」は、「視聴者によって遠隔制御部が操作されて、蓄積した放送番組とともに、番組の概要などを提示する指示が入力されると、選択指示装置のCPUによって、ノンリニア視聴処理部の制御部が制御されて、番組蓄積部に蓄積されている放送番組信号の再生開始、データ蓄積部に蓄積されている補助的なデータの再生開始が指示」される(構成g)ことにより再生されるものであるから、視聴者の要求に応じて再生されるメディア、すなわち、オンデマンドメディアであるといえる。
また、本願の発明の詳細な説明の段落0053には、「オンデマンド(例えば、ビデオオンデマンド、パーソナルビデオレコーダ等)」と記載されているから、構成Aの「オンデマンドメディア」には、パーソナルビデオレコーダで再生されるメディアも含まれ得るといえる。
よって、構成hの「番組蓄積部に蓄積されている放送番組信号」は、構成Aの「オンデマンドメディア」に相当する。

そして、構成iの「番組蓄積部から出力される放送番組信号の復号とともに、データ蓄積部から読み出されている補助的なデータの復号が行われて、番組の概要や出演者の氏名などを表わす情報が再生されるとともに、選択/合成視聴処理部によって、放送番組信号の映像信号中に、前記情報が合成されて、表示部に表示されている番組の映像上に、番組の概要や出演者の氏名などを表わす文字や静止画などが重ねて表示される」ことは、構成Aの「補充内容と共にオンデマンドメディアを提供する」ことに相当する。

したがって、本願発明と引用発明は、「補充内容と共にオンデマンドメディアを提供する方法」である点で一致する。

(2)構成Bについて
構成dの「CPU」は、「遠隔制御部から出力されるリモコン信号などに応じて、受信分離装置、および再生表示装置を制御して、指定された放送番組を指定された再生形式、例えば放送番組や付随するデータを蓄積させて、番組の概要や出演者など、放送番組に関連する情報を再生させたり、放送番組の繰り返し再生や短縮再生、可変速再生などを行わせる」(構成d)ものであり、構成dの「遠隔制御部」は、「番組を選択する際や再生形式を指定する際に視聴者によって操作され、リモコン信号などを生成する」(構成d)ものである。
よって、構成dの「CPU」は、「遠隔制御部」から、視聴者による放送番組の選択や再生形式の指定を示すリモコン信号を受け取るものといえる。

また、引用発明は、「視聴者によって遠隔制御部が操作されて、蓄積した放送番組とともに、番組の概要などを提示する指示が入力されると、選択指示装置のCPUによって、ノンリニア視聴処理部の制御部が制御されて、番組蓄積部に蓄積されている放送番組信号の再生開始、データ蓄積部に蓄積されている補助的なデータの再生開始が指示され」(構成g)、「番組蓄積部に蓄積されている放送番組信号のうち、指定された番組の放送番組信号」が選択的に読み出される(構成h)ものである。
よって、「蓄積した放送番組とともに、番組の概要などを提示する指示」が入力されるときには、構成dの「CPU」は、「遠隔制御部」から、視聴者による「番組蓄積部に蓄積されている放送番組信号」の「選択」を示すリモコン信号を受け取るといえる。

上記(1)のとおり、「番組蓄積部に蓄積されている放送番組信号」は、構成Bの「オンデマンドメディア」に相当する。
また、視聴者による「番組蓄積部に蓄積されている放送番組信号」の「選択」を示すリモコン信号は、構成Bの「オンデマンドメディアのユーザ選択」に相当する。
よって、構成dの「CPU」が、「遠隔制御部」から、視聴者による「番組蓄積部に蓄積されている放送番組信号」の「選択」を示すリモコン信号を受け取ることは、構成Bの「オンデマンドメディアのユーザ選択を受け取る」ことに相当する。

したがって、本願発明と引用発明は、「オンデマンドメディアのユーザ選択を受け取ること」を含む点で一致する。

(3)構成Cについて
上記(2)のとおり、構成dの「CPU」は、「遠隔制御部」から、視聴者による放送番組の選択や再生形式の指定を示すリモコン信号を受け取るものといえる。

また、引用発明は、「視聴者によって遠隔制御部が操作されて、蓄積した放送番組とともに、番組の概要などを提示する指示が入力される」(構成g)ものである。
よって、構成dの「CPU」は、「遠隔制御部」から、視聴者による「蓄積した放送番組とともに、番組の概要などを提示する指示」を示すリモコン信号を受け取るといえる。

また、引用発明は、「視聴者によって選択指示装置の遠隔制御部が操作され、表示部上に表示されている番組の概要や出演者などの各種付加情報を再生する指示が入力される」(構成i)ものである。
よって、構成dの「CPU」は、「遠隔制御部」から、視聴者による「表示部上に表示されている番組の概要や出演者などの各種付加情報を再生する指示」を示すリモコン信号を受け取るといえる。

また、構成iの「補助的なデータ」には、「時刻情報」が含まれ(構成i)、「この時刻情報と、番組蓄積部から出力されている放送番組信号の時刻情報とが比較され、これらの各時刻情報が一致したとき」に、「補助的なデータの復号が行われて、番組の概要や出演者の氏名などを表わす情報が再生される」(構成i)から、構成iの「補助的なデータ」における「番組の概要や出演者の氏名などを表わす情報」は、「時刻情報」により、番組蓄積部から出力されている放送番組信号と関連付けられたものといえる。

上記(1)のとおり、構成iの「補助的なデータ」は、「番組の概要や出演者の氏名などを表わす情報」(構成i)であり、構成Cの「補充内容」に相当する。
また、視聴者による「蓄積した放送番組とともに、番組の概要などを提示する指示」や、視聴者による「表示部上に表示されている番組の概要や出演者などの各種付加情報を再生する指示」は、構成Cの「補充内容に関連する少なくとも1つのオプションのユーザ選択」に相当する。
よって、構成dの「CPU」が、「遠隔制御部」から、視聴者による「蓄積した放送番組とともに、番組の概要などを提示する指示」を示すリモコン信号や、視聴者による「表示部上に表示されている番組の概要や出演者などの各種付加情報を再生する指示」を示すリモコン信号を受け取ることは、構成Cの「補充内容に関連する少なくとも1つのオプションのユーザ選択を受け取ること」に相当する。

上記(1)のとおり、「番組蓄積部に蓄積されている放送番組信号」は、構成Cの「オンデマンドメディア」に相当する。
また、構成iの「補助的なデータ」における「番組の概要や出演者の氏名などを表わす情報」が、「時刻情報」により、番組蓄積部に蓄積されている放送番組信号と関連付けられていることは、「補助的なデータに含まれる時刻情報」が番組蓄積部に蓄積されている放送番組信号の「時刻情報」に一致する部分に、「補助的なデータ」が関連付けられ、「補助的なデータに含まれる時刻情報」が番組蓄積部に蓄積されている放送番組信号の「時刻情報」に一致しない残りの部分には関連付けられないことといえるから、構成Cの「前記補充内容は、前記オンデマンドメディアの一部分に関連しており、かつ、前記オンデマンドメディアの残りに関連していない、こと」に相当する。

したがって、本願発明と引用発明は、「補充内容に関連する少なくとも1つのオプションのユーザ選択を受け取ることであって、前記補充内容は、前記オンデマンドメディアの一部分に関連しており、かつ、前記オンデマンドメディアの残りに関連していない、こと」を含む点で共通する。
ただし、補充内容とオンデマンドメディアの「関連」について、本願発明では、「文脈的に」関連であるのに対し、引用発明では、「文脈的に」関連とは特定されていない点で、両発明は相違する。

(4)構成Dについて
引用発明は、「番組蓄積部に蓄積されている放送番組信号のうち、指定された番組の放送番組信号が選択的に読み出され、これが時刻比較部に供給されて、時刻情報が復号されるとともに、前記放送番組信号が復号部に供給されて、映像信号、音声信号が復号され、これが選択/合成処理部によって選択されて、表示部上に前記映像信号に対応する映像が表示されるとともに、表示部から前記音声信号に対応する音声が出力」される(構成h)ものである。
また、引用発明は、「データ蓄積部に蓄積されているデータが順次、読み出され、これが時刻比較部に供給されて、この補助的なデータに含まれる時刻情報が再生されるとともに、この時刻情報と、番組蓄積部から出力されている放送番組信号の時刻情報とが比較され、これらの各時刻情報が一致したとき、制御部によって、復号部が制御されて、番組蓄積部から出力される放送番組信号の復号とともに、データ蓄積部から読み出されている補助的なデータの復号が行われて、番組の概要や出演者の氏名などを表わす情報が再生されるとともに、選択/合成視聴処理部によって、放送番組信号の映像信号中に、前記情報が合成されて、表示部に表示されている番組の映像上に、番組の概要や出演者の氏名などを表わす文字や静止画などが重ねて表示される」(構成i)ものである。

ここで、「補助的なデータに含まれる時刻情報」と、「番組蓄積部から出力されている放送番組信号の時刻情報」とが一致していないときは、表示部には、「番組の概要や出演者の氏名などを表わす情報」は表示されずに、番組蓄積部に蓄積されている「放送番組信号の映像信号」が表示されるといえる。

上記(1)のとおり、構成iの「補助的なデータ」は、「番組の概要や出演者の氏名などを表わす情報」(構成i)であり、構成Dの「補充内容」に相当する。
また、上記(2)のとおり、「番組蓄積部に蓄積されている放送番組信号」は、構成Dの「前記選択されたオンデマンドメディア」に相当する。
そして、「補助的なデータに含まれる時刻情報」と、「番組蓄積部から出力されている放送番組信号の時刻情報」とが一致していないときに、表示部に、「番組の概要や出演者の氏名などを表わす情報」は表示されずに、番組蓄積部に蓄積されている「放送番組信号の映像信号」が表示されることは、構成Dの「前記補充内容を表示することなく、前記選択されたオンデマンドメディアが表示されるようにすること」に相当する。

したがって、本願発明と引用発明は、「前記補充内容を表示することなく、前記選択されたオンデマンドメディアが表示されるようにすること」を含む点で一致する。

(5)構成Eについて
引用発明は、「前記オンデマンドメディア内に埋め込まれたメタデータにアクセスすること」を含んでいない。
したがって、本願発明は、「前記オンデマンドメディア内に埋め込まれたメタデータにアクセスすること」を含むのに対し、引用発明は、当該アクセスすることを含んでいない点で、両発明は相違する。

(6)構成Fについて
引用発明は、「前記オンデマンドメディア内に埋め込まれた前記メタデータの内容に基づいて、前記オンデマンドメディア内に埋め込まれた前記メタデータが前記補充内容を取り出すための命令を含むことを決定すること」を含んでいない。
したがって、本願発明は、「前記オンデマンドメディア内に埋め込まれた前記メタデータの内容に基づいて、前記オンデマンドメディア内に埋め込まれた前記メタデータが前記補充内容を取り出すための命令を含むことを決定すること」を含むのに対し、引用発明は、当該決定することを含んでいない点で、両発明は相違する。

(7)構成Gについて
引用発明は、「データ蓄積部に蓄積されているデータが順次、読み出され、これが時刻比較部に供給されて、この補助的なデータに含まれる時刻情報が再生されるとともに、この時刻情報と、番組蓄積部から出力されている放送番組信号の時刻情報とが比較され、これらの各時刻情報が一致したとき、制御部によって、復号部が制御されて、番組蓄積部から出力される放送番組信号の復号とともに、データ蓄積部から読み出されている補助的なデータの復号が行われて、番組の概要や出演者の氏名などを表わす情報が再生されるとともに、選択/合成視聴処理部によって、放送番組信号の映像信号中に、前記情報が合成されて、表示部に表示されている番組の映像上に、番組の概要や出演者の氏名などを表わす文字や静止画などが重ねて表示される」(構成i)ものである。

上記(1)のとおり、構成iの「補助的なデータ」は、「番組の概要や出演者の氏名などを表わす情報」(構成i)であり、構成Gの「補充内容」に相当する。
また、上記(2)のとおり、「番組蓄積部に蓄積されている放送番組信号」は、構成Gの「前記オンデマンドメディア」に相当する。
また、「補助的なデータに含まれる時刻情報」と、「番組蓄積部から出力されている放送番組信号の時刻情報」とが一致したときに、「放送番組信号の映像信号中に、前記情報が合成されて、表示部に表示されている番組の映像上に、番組の概要や出演者の氏名などを表わす文字や静止画などが重ねて表示される」ことは、視聴者の更なる入力を必要とするものではないから、構成Gの「前記補充内容が、表示される前記オンデマンドメディアの前記一部分に関連する場合に、前記オンデマンドメディアの表示の間、更なるユーザ入力なしで、前記補充内容が前記オンデマンドメディアの前記一部分と同時に表示されるようにすること」に相当する。

したがって、本願発明と引用発明は、「前記補充内容が、表示される前記オンデマンドメディアの前記一部分に関連する場合に、前記オンデマンドメディアの表示の間、更なるユーザ入力なしで、前記補充内容が前記オンデマンドメディアの前記一部分と同時に表示されるようにすること」を含む点で共通する。
ただし、上記(3)で述べたとおり、補充内容とオンデマンドメディアの「関連」について、本願発明では、「文脈的に」関連であるのに対し、引用発明では、「文脈的に」関連とは特定されていない点で、両発明は相違する。

(8)まとめ
以上によれば、本願発明と引用発明の一致点及び相違点は、以下のとおりである。

[一致点]
(A)補充内容と共にオンデマンドメディアを提供する方法であって、前記方法は、
(B)オンデマンドメディアのユーザ選択を受け取ることと、
(C’)補充内容に関連する少なくとも1つのオプションのユーザ選択を受け取ることであって、前記補充内容は、前記オンデマンドメディアの一部分に関連しており、かつ、前記オンデマンドメディアの残りに関連していない、ことと、
(D)前記補充内容を表示することなく、前記選択されたオンデマンドメディアが表示されるようにすることと、
(G’)前記補充内容が、表示される前記オンデマンドメディアの前記一部分に関連する場合に、前記オンデマンドメディアの表示の間、更なるユーザ入力なしで、前記補充内容が前記オンデマンドメディアの前記一部分と同時に表示されるようにすることと
(A)を含む、方法。

[相違点]
(相違点1)
補充内容とオンデマンドメディアの「関連」について、本願発明では、「文脈的に」関連(構成C、G)であるのに対し、引用発明では、「文脈的に」関連とは特定されていない点。

(相違点2)
本願発明は、「前記オンデマンドメディア内に埋め込まれたメタデータにアクセスすること」(構成E)を含むのに対し、引用発明は、当該アクセスすることを含んでいない点。

(相違点3)
本願発明は、「前記オンデマンドメディア内に埋め込まれた前記メタデータの内容に基づいて、前記オンデマンドメディア内に埋め込まれた前記メタデータが前記補充内容を取り出すための命令を含むことを決定すること」(構成F)を含むのに対し、引用発明は、当該決定することを含んでいない点。

5 判断
(1)相違点1について
上記3(2)イのとおり、引用文献2には、以下の(文献2技術)が記載されている。

(文献2技術)
「放送やネットワーク機構を介したアニメーション、音声およびビデオデータの配信の際に、アニメーション、音声およびビデオ番組に付加価値コンテンツを提供するシステムにおいて、
ビデオは、ネットワークを介してエンドユーザにオンデマンドで配信され、
補助的な情報、アクション、またはその両方とのコンテンツベースのリンケージを提供することにより、
ビデオ番組において、腕時計の広告主は、広告主が視聴者に販売したい腕時計をビデオ番組の主演俳優が装着している間に、腕時計の広告を表示することができる技術。」

ここで、文献2技術の「ビデオ番組において、腕時計の広告主は、広告主が視聴者に販売したい腕時計をビデオ番組の主演俳優が装着している間に、腕時計の広告を表示すること」は、広告の内容とビデオ番組が文脈的に関連していることといえる。

引用発明と文献2技術は、いずれも、放送番組に関連した情報を表示するものであるという点で共通するから、引用発明に文献2技術を適用し、補助的なデータを、放送番組信号に文脈的に関連したものとすることにより、相違点1に係る構成とすることは、当業者が容易に想到し得ることである。

(2)相違点2、3について
上記3(5)イのとおり、引用文献5には、以下の(文献5技術)が記載されている。

(文献5技術)
「マルチ機能テレビジョン装置において、
デジタル放送で、放送局側から第1のオブジェクトを視聴している番組の補完情報としてパケットの形で送信し、受信側では番組の補完情報としてパケットの形で送られてきた第1のオブジェクトを受信し、
データ放送信号の中には、現在の放送番組を補完するために送られてくる等の補完データがあり、
補完データは、ドラマの登場人物や映出された風景の補足説明文、補足の画像データ(静画・動画)および音声データ、商品説明等のテキストデータ、商品等の注文先、この注文先の電話番号データ、スクリーン上の画像配置位置を制御するためのレイアウト制御データ、送られたきたデータをインタラクティブに処理するためのスクリプト等であり、
これらの補完データは第1のオブジェクトデータとなっており、
マルチ機能テレビジョン装置では、通常のテレビ番組の視聴と、インターネット情報とが関連付けられており、
第1のオブジェクトデータには、インターネットのコンテンツが存在するURL等のアドレスを自動的にアクセスさせるための自動アクセスコマンドが含まれており、
マルチ機能テレビジョン装置は、この自動アクセスコマンドが含まれた第1のオブジェクトデータが入力されると、インターネットの該サーバーがアクセスされてインターネット情報が取り込まれる技術。」

そして、文献5技術における、「視聴している番組の補完情報」として送信された「第1のオブジェクト」のデータが、「テレビ番組の視聴」と関連付けられている「インターネット情報」の「インターネットのコンテンツが存在するURL等のアドレスを自動的にアクセスさせるための自動アクセスコマンド」を含むことは、「メディア内に埋め込まれたデータ」が「補充内容を取り出すための命令を含むこと」といえる。

また、上記3(6)イのとおり、引用文献6に、文献6技術として、「映像再生装置において、一本の放送番組等の映像タイトルに係る関連情報をまとめた情報をメタ情報とし、デジタル放送から、本編映像ファイルと、それに随伴したメタ情報を同時に受信して入手する技術」が記載されているように、一本の放送番組等の映像タイトルに係る関連情報をまとめた情報をメタ情報(すなわち、メタデータ)とすることは、映像再生装置の技術分野における周知技術であるといえ、当業者にとって格別の事項であるとはいえない。

そして、引用発明において、補助的なデータに含まれる番組の概要や出演者の氏名などを取得するために、文献5技術及び文献6技術のような周知技術を適用し、メディア内に埋め込まれたメタデータにアクセスし、メディア内に埋め込まれたメタデータの内容に基づいて、メディア内に埋め込まれたメタデータが補充内容を取り出すための命令を含むことを決定することにより、相違点2、3に係る構成とすることは、当業者が容易に想到し得ることである。

(3)予備的検討
上記4(1)では、構成iの「番組蓄積部に蓄積されている放送番組信号」は、構成Aの「オンデマンドメディア」に相当すると判断したが、本願の発明の詳細な説明の段落0053の「オンデマンド(例えば、ビデオオンデマンド、パーソナルビデオレコーダ等)」という記載に鑑み、本願発明の「オンデマンドメディア」を「ビデオオンデマンド」によるメディアと解釈した場合についても予備的に検討を行う。

本願発明の「オンデマンドメディア」を「ビデオオンデマンド」によるメディアと解釈すると、本願発明と引用発明は、以下の相違点4の点でも相違することとなる。

(相違点4)
メディアが、本願発明では、「オンデマンドメディア」(ビデオオンデマンドによるメディア)であるのに対し、引用発明では、番組蓄積部に蓄積されている放送番組信号であり、「オンデマンドメディア」(ビデオオンデマンドによるメディア)ではない点。

しかしながら、上記3(2)イ、(3)ア、(4)ア、イのとおり、引用文献2?4には、ビデオオンデマンドにおいて、番組に関連した情報を提供する技術が記載されており、当該技術は、ビデオ配信の技術分野における周知技術であるといえる。
そして、引用発明において、メディアとして、番組蓄積部に蓄積されている放送番組信号に代えて、周知技術であるビデオオンデマンドによるメディアを用いることにより、相違点4に係る構成とすることは、当業者が容易に想到し得ることである。

(4)効果等について
本願発明の構成は、上記のとおり当業者が容易に想到できたものであるところ、本願発明が奏する効果は、その容易想到である構成から当業者が容易に予測し得る範囲内のものであり、同範囲を超える顕著なものではない。

(5)まとめ
以上のように、本願発明は、引用文献1に記載された発明及び引用文献2?6に記載された技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。

第4 むすび
以上のとおり、本願発明は、引用文献1に記載された発明及び引用文献2?6に記載された技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

したがって、本願は、その余の請求項について検討するまでもなく、拒絶をすべきものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
別掲
 
審理終結日 2019-01-29 
結審通知日 2019-01-30 
審決日 2019-02-13 
出願番号 特願2014-183872(P2014-183872)
審決分類 P 1 8・ 121- WZ (H04N)
P 1 8・ 572- WZ (H04N)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 久保 光宏  
特許庁審判長 鳥居 稔
特許庁審判官 坂東 大五郎
小池 正彦
発明の名称 オンデマンドメディアを補充するためのシステムおよび方法。  
代理人 石川 大輔  
代理人 森下 夏樹  
代理人 山本 健策  
代理人 山本 秀策  
代理人 飯田 貴敏  

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