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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G10L
管理番号 1353069
審判番号 不服2017-12253  
総通号数 236 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2019-08-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2017-08-17 
確定日 2019-07-03 
事件の表示 特願2016-127884「ピッチフィルタ及び関連する方法」拒絶査定不服審判事件〔平成28年11月17日出願公開、特開2016-194711〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、2011年(平成23年)6月23日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2010年7月2日、米国)を国際出願日として出願された特願2013-517203号の一部が平成27年5月7日に新たに特願2015-94729号として特許出願された後に、さらに当該特願2015-94729号の一部が平成28年6月28日に新たに特許出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。

平成28年10月25日付け:拒絶理由通知書
平成29年 2月 1日 :意見書、手続補正書の提出
同年 4月14日付け:拒絶査定
同年 8月17日 :審判請求書の提出

第2 本願発明
本願の請求項に係る発明は、特許請求の範囲の請求項1ないし15に記載された事項により特定されるものと認められるところ、その請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、以下のとおりのものである。
なお、各構成の符号(A)?(E)は、説明のために当審で付したものであり、以下、構成A?構成Eと称する。

(本願発明)
(A)オーディオビットストリームから生成された予備的オーディオ信号をフィルタするピッチエンハンスメントフィルタであって、前記ピッチエンハンスメントフィルタは
(B)(i)前記予備的オーディオ信号がフィルタリング情報を用いてフィルタされ、フィルタ後オーディオ信号が得られるアクティブモードと、
(ii)前記ピッチエンハンスメントフィルタがディスエーブルされる非アクティブモードと
のうち一つから選択される動作モードを有し、
(C)前記予備的オーディオ信号は、少なくとも2つの区別できる符号化モードから選択される符号化モードで動作するオーディオデコーダで生成され、
(D)前記オーディオデコーダが前記符号化モードで動作しているとき、前記ピッチエンハンスメントフィルタは、前記オーディオビットストリームに格納された制御情報に基づきアクティブモードまたは非アクティブモードで選択的に動作でき、
(E)前記オーディオビットストリームはオーディオコンテンツのフレームに分割され、前記制御情報はフレームタイプパラメータを含み、
前記フレームタイプパラメータの第1の値は前記ピッチエンハンスメントフィルタが前記アクティブモードで動作すべきことを示し、
前記フレームタイプパラメータの第2の値は前記ピッチエンハンスメントフィルタが前記非アクティブモードで動作すべきことを示す、
(A)ピッチエンハンスメントフィルタ。

第3 引用文献
1 引用文献1
(1)引用文献1の記載事項
原査定の拒絶の理由で引用された、本願の優先日前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開平9-261184号公報(以下、「引用文献1」という。)には、次の事項が記載されている。(以下、下線は強調のために当審で付したものである。)

「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は音声復号化装置に関し、特に音声符号が存在しない無音状態の背景雑音の生成にあたり消費電力を削減することができる音声復号化装置に関するものである。」

「【0007】図5を参照すると、従来の音声復号化装置の背景雑音生成方式は、受信情報を入力する入力端子51と、受信情報を記憶する受信情報記憶部52と、復号化処理に使用する符号を生成する符号生成部53と、符号の復号化処理を行う復号化処理部54と、出力信号を出力する出力端子55とにより構成されている。
【0008】以下、送信側で符号化すべき音声信号が存在する状態を有音、符号化すべき音声信号が存在しない状態を無音と呼ぶことにする。また、符号化側で音声信号を符号化した符号を単に符号と呼ぶことにする。
【0009】受信情報記憶部52は、受信符号格納部521と、有音/無音情報格納部522とを備えている。受信符号格納部521は、受信した符号を入力端子51から入力し、格納する。有音/無音情報格納部522は、現在の状態が有音であるか無音であるかという情報(以下、有音/無音情報と呼ぶ。)を入力端子51から入力し、格納する。」

「【0050】図1を参照すると、本発明による音声復号化装置の背景雑音生成方式の第1の実施の形態は、受信情報を入力する入力端子11と、受信情報を記憶する受信情報記憶部12と、復号化処理に使用する符号を生成する符号生成部13と、符号の復号化処理を行う復号化処理部14と、出力信号を出力する出力端子15とを含む。
【0051】受信情報記憶部12は、受信符号格納部121と、有音/無音情報格納部122とを備えている。受信符号格納部121は、受信した符号を入力端子11から入力し、格納する。有音/無音情報格納部122は、有音/無音情報を入力端子11から入力し、格納する。尚、受信情報記憶部12、受信符号格納部121、有音/無音情報格納部122の構成は、図5に示した従来の受信情報記憶部52、受信符号格納部521、有音/無音情報格納部522の構成と同一である。

【0052】符号生成部13は、背景雑音用符号生成部131と、符号制御部c131と、符号切替部s131とを備えている。符号制御部c131は有音/無音情報格納部122より入力した有音/無音情報に基づき、背景雑音用符号生成部131及び符号切替部s131の動作を以下のように制御する。
【0053】有音の場合は受信符号格納部121に格納されている受信符号をそのまま復号化処理部14へ出力する。無音の場合は背景雑音用符号生成部131を駆動し、受信符号格納部121より入力した前記符号から背景雑音生成用の符号を生成し、復号化処理部14に出力する。
【0054】尚、符号生成部13、背景雑音用符号生成部131、符号制御部c131、符号切替部s131の構成は、図5で示した従来の符号生成部53、背景雑音用符号生成部531、符号制御部c531、符号切替部s531の構成と同一である。
【0055】復号化処理部14は励振信号生成部141と、合成信号生成部142と、ポストフィルタ部143と、ポストフィルタ状態更新部144と、ポストフィルタ制御部c144と、ポストフィルタ切替部s144と、出力信号補間処理部145と、出力信号制御部c145と、出力信号切替部s145とを備える。
【0056】符号生成部13より入力された符号は励振信号生成部141、合成信号生成部142、ポストフィルタ部143に伝送される。
【0057】励振信号生成部141は符号生成部13より入力した符号より励振信号を生成し、出力する。励振信号生成部141の構成は、図5で示した従来の励振信号生成部541の構成と同一である。
【0058】合成信号生成部142は入力した励振信号を合成フィルタに通して合成信号を生成し、出力する。合成信号生成部142の構成は、図5で示した従来の合成信号生成部542の構成と同一である。
【0059】ポストフィルタ制御部c144は、有音/無音情報格納部122に格納されている有音/無音情報により、ポストフィルタ部143、ポストフィルタ状態更新部144、ポストフィルタ切替部s148の動作を制御する。
【0060】有音の場合は、ポストフィルタ制御部c144は、ポストフィルタ部143を駆動する。ポストフィルタ部543は合成信号生成部542で生成された合成信号をポストフィルタに通してポストフィルタ出力信号を生成し、出力する。ポストフィルタ部143の構成は、図5で示した従来のポストフィルタ部543の構成と同一である。
【0061】無音の場合は、ポストフィルタ制御部c144は、ポストフィルタ状態更新部144を駆動する。ポストフィルタ状態更新部144は、合成信号生成部142から出力された無音時の合成信号である背景雑音信号をそのまま出力すると同時に、前記背景雑音信号によりポストフィルタ部143のフィルタの内部状態を更新する。これは、有音/無音でポストフィルタを駆動する/しないを切り替える際の出力信号の不連続感を軽減するためである。」

「【0079】有音の場合は、ポストフィルタ制御部c144はポストフィルタ部143を駆動する。ポストフィルタ部143は符号生成部13より入力した符号のうち、音声信号のスペクトル包絡情報、ピッチ情報を表す符号よりポストフィルタを形成し、合成信号生成部142より出力される合成信号をポストフィルタに通してポストフィルタ出力信号を生成し、出力する(ステップA6)。尚、ステップA6の動作は、図6に示した従来のステップB5の動作と同一である具体的なポストフィルタの生成方法の一例を以下に述べる。有音区間における合成音声信号の主観品質を向上させるためのポストフィルタの構成形式としては、例えば、合成音声信号のピッチ成分を強調するピッチ強調フィルタと高域の周波数成分を強調する高域強調フィルタとスペクトル包絡を強調するスペクトル整形フィルタとの縦続接続という形が挙げられる。
【0080】ピッチ成分を強調するピッチ強調フィルタの伝達関数P(z)としては、例えば次のような形が挙げられる。
【0081】
【数5】


【0082】ただし、lagを励振信号のピッチ周期の値(例えば20?146)とする。また、定数gcは重み付け係数(例えば0.7)とする。」

「【図1】



(2)引用文献1に記載の技術的事項
上記(1)に摘記した記載から、引用文献1には、以下(ア)?(ケ)の技術的事項が記載されているものと認められる。

(ア)音声復号化装置
段落0001から、引用文献1には、「音声復号化装置」が記載されている。

(イ)受信情報記憶部
段落0050には、前記音声復号化装置は、「受信情報を入力する入力端子11と、受信情報を記憶する受信情報記憶部12と、復号化処理に使用する符号を生成する符号生成部13と、符号の復号化処理を行う復号化処理部14と、出力信号を出力する出力端子15とを含む」ことが記載されている。
ここで、段落0051には、受信情報記憶部12の構成は図5に示した従来の受信情報記憶部52の構成と同一であること、同じく、段落0054には、符号生成部13の構成は、図5で示した従来の符号生成部53の構成と同一であることが記載されている。そして、従来の受信情報記憶部について記載されている段落0008、段落0009の記載によれば、入力端子から入力する前記受信情報は、「符号」と「有音/無音情報」であること、また、前記「符号」は、音声信号を符号化した符号であることが記載されている。
また、段落0051には、「受信情報記憶部12は、受信符号格納部121と、有音/無音情報格納部122とを備え」ることが記載され、さらに、前記「受信符号格納部121」は「受信した符号を入力端子11から入力し、格納する」ものであること、及び、前記「有音/無音情報格納部122」は「有音/無音情報を入力端子11から入力し、格納する」ものであることが、それぞれ記載されている。
よって、これらの記載を総合すると、
「受信情報を入力する入力端子11と、受信情報(音声信号を符号化した「符号」と「有音/無音情報」)を記憶する受信情報記憶部12と、復号化処理に使用する符号を生成する符号生成部13と、符号の復号化処理を行う復号化処理部14と、出力信号を出力する出力端子15とを含む音声復号化装置において、
前記受信情報記憶部12は、受信した符号を入力端子11から入力し、格納する受信符号格納部121と、有音/無音情報を入力端子11から入力し、格納する有音/無音情報格納部122とを備え」ることが記載されている。

(ウ)符号生成部
段落0052、段落0053から、前記符号生成部13は、「有音の場合は受信符号格納部121に格納されている受信符号をそのまま復号化処理部14へ出力する。無音の場合は背景雑音用符号生成部131を駆動し、受信符号格納部121より入力した前記符号から背景雑音生成用の符号を生成し、復号化処理部14に出力する」ことが記載されている。

(エ)復号化処理部
段落0055から、前記復号化処理部14は、「励振信号生成部141と、合成信号生成部142と、ポストフィルタ部143と、ポストフィルタ状態更新部144と、ポストフィルタ制御部c144を備え」ることが記載されている。
段落0057から、前記励振信号生成部141は、「符号生成部13より入力した符号より励振信号を生成し、出力する」ことが、段落0058から、前記合成信号生成部142は、「入力した励振信号を合成フィルタに通して合成信号を生成し、出力する」ことが、段落0059から、前記ポストフィルタ制御部c144は、「有音/無音情報格納部122に格納されている有音/無音情報により、ポストフィルタ部143、ポストフィルタ状態更新部144の動作を制御する」ことが記載されている。

よって、これらの記載を総合すると、前記復号化処理部14は、「符号生成部13より入力した符号より励振信号を生成し、出力する励振信号生成部141と、入力した励振信号を合成フィルタに通して合成信号を生成し、出力する合成信号生成部142と、ポストフィルタ部143と、ポストフィルタ状態更新部144と、前記有音/無音情報により前記ポストフィルタ部143及びポストフィルタ状態更新部144の動作を制御するポストフィルタ制御部c144を備え」ることが記載されている。

(オ)ポストフィルタ部
段落0055から、引用文献1には、「音声復号化装置の前記復号化処理部が備えるポストフィルタ部」が記載されている。

(カ)段落0079から、前記ポストフィルタ部は、「符号生成部13より入力した符号のうち、音声信号のスペクトル包絡情報、ピッチ情報を表す符号よりポストフィルタを形成」すること、前記ポストフィルタの構成形式としては、「合成音声信号のピッチ成分を強調するピッチ強調フィルタと高域の周波数成分を強調する高域強調フィルタとスペクトル包絡を強調するスペクトル整形フィルタとの縦続接続という形」であることが記載されている。

(キ)段落0080?段落0082から、ピッチ成分を強調する前記ピッチ強調フィルタは、伝達関数P(z)が「lagを励振信号のピッチ周期の値(例えば20?146)とする」ものであることが記載されている。

(ク)段落0060から、「有音の場合は、ポストフィルタ制御部c144は、ポストフィルタ部143を駆動する。ポストフィルタ部543は合成信号生成部542で生成された合成信号をポストフィルタに通してポストフィルタ出力信号を生成し、出力する」ことが記載されている。

(ケ)段落0061から、「無音の場合は、ポストフィルタ制御部c144は、ポストフィルタ状態更新部144を駆動する。ポストフィルタ状態更新部144は、合成信号生成部142から出力された無音時の合成信号である背景雑音信号をそのまま出力する」ことが記載されている。

(3)引用発明
上記(2)より、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
なお、各構成の符号(a)?(i)は、説明のために当審で付したものであり、以下、構成a?構成iと称する。

〔引用発明〕
(a)受信情報を入力する入力端子と、受信情報(音声信号を符号化した符号と、有音/無音情報)を記憶する受信情報記憶部と、復号化処理に使用する符号を生成する符号生成部と、符号の復号化処理を行う復号化処理部と、出力信号を出力する出力端子とを含む音声復号化装置において、
(b)前記受信情報記憶部は、受信した符号を入力端子から入力し、格納する受信符号格納部と、有音/無音情報を入力端子から入力し、格納する有音/無音情報格納部とを備え、
(c)前記符号生成部は、有音の場合は受信符号格納部に格納されている受信符号をそのまま復号化処理部へ出力し、無音の場合は背景雑音用符号生成部を駆動し、受信符号格納部より入力した前記符号から背景雑音生成用の符号を生成し、復号化処理部に出力し、
(d)前記復号化処理部は、符号生成部より入力した符号より励振信号を生成し、出力する励振信号生成部と、入力した励振信号を合成フィルタに通して合成信号を生成し、出力する合成信号生成部と、ポストフィルタ部と、ポストフィルタ状態更新部と、前記有音/無音情報により前記ポストフィルタ部及びポストフィルタ状態更新部の動作を制御するポストフィルタ制御部を備え、
(e)前記音声復号化装置の前記復号化処理部が備えるポストフィルタ部であって、
(f)前記ポストフィルタ部は、符号生成部より入力した符号のうち、音声信号のスペクトル包絡情報、ピッチ情報を表す符号よりポストフィルタを形成し、
前記ポストフィルタの構成形式としては、合成音声信号のピッチ成分を強調するピッチ強調フィルタと高域の周波数成分を強調する高域強調フィルタとスペクトル包絡を強調するスペクトル整形フィルタとの縦続接続という形であり、
(g)前記ピッチ強調フィルタの伝達関数P(z)は、lagを励振信号のピッチ周期の値(例えば20?146)とするものであり、
(h)有音の場合は、前記ポストフィルタ制御部は、前記ポストフィルタ部を駆動し、前記ポストフィルタ部は前記合成信号生成部で生成された合成信号をポストフィルタに通してポストフィルタ出力信号を生成し、出力するものであり、
(i)無音の場合は、前記ポストフィルタ制御部は、前記ポストフィルタ状態更新部を駆動し、前記ポストフィルタ状態更新部は前記合成信号生成部から出力された無音時の合成信号である背景雑音信号をそのまま出力するものである
(e)音声復号化装置の前記復号化処理部が備えるポストフィルタ部。

2 引用文献2
(1)引用文献2の記載事項
原査定の拒絶の理由で引用された、本願の優先日前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった国際公開第2010/040522号(以下、「引用文献2」という。)には、次の事項が記載されている。

「The present invention is related to audio coding and, particularly, to low bit rate audio coding schemes.」(1頁7?8行)
(仮訳:本発明は、オーディオ符号化に関し、特に低ビットレートでのオーディオ符号化スキームに関する。)

「Fig. 2a illustrates a preferred encoding scheme in accordance with a second aspect of the invention.」(15頁24?25行)
(仮訳:図2aは、本発明の第2の態様に従う好適な符号化スキームを示す。)

「Preferably, the decision stage 300 receives the signal input into block 101 or input into block 102 in order to decide between, for example, a music mode or a speech mode. In the music mode, the upper encoding branch 400 is selected, while, in the speech mode, the lower encoding branch 500 is selected.」(16頁5?8行)
(仮訳:好適には、判定ステージ300はブロック101に入力された信号やブロック102に入力された信号を受け取り、例えば音楽モード又はスピーチモードを判定する。音楽モードの場合には上方の符号化分枝400が選択され、スピーチモードの場合には下方の符号化分枝500が選択される。)

「In the first coding branch 400, a spectral converter preferably comprises a specifically adapted MDCT operation having certain window functions followed by a quantization/entropy encoding stage which may consist of a single vector quantization stage, but preferably is a combined scalar quantizer/entropy coder similar to the quantizer/coder in the frequency domain coding branch, i.e., in item 421 of Fig. 2a.」(16頁34?38行)
(仮訳:第1符号化分枝400においては、スペクトル変換器は、好適には、所定の窓関数を有する特別に適合化されたMDCT操作と、それに続く量子化/エントロピー符号化ステージとを含んでいる。この量子化/エントロピー符号化ステージは単一のベクトル量子化ステージで構成されても良いが、好適には、周波数ドメイン符号化分枝内、即ち図2aのステージ421内の量子化/符号化器に類似した結合型のスカラー量子化/エントロピー符号化器が望ましい。)

「In the second coding branch, there is the LPC block 510 followed by a switch 521, again followed by an ACELP block 526 or an TCX block 527. ACELP is described in 3GPP TS 26.190 and TCX is described in 3GPP TS 26.290. Generally, the ACELP block 526 receives an LPC excitation signal as calculated by a procedure as described in Fig. 7e. The TCX block 527 receives a weighted signal as generated by Fig. 7f.」(17頁2?6行)
(仮訳:第2符号化分枝には、LPCブロック510とそれに続くスイッチ521があり、さらにACELPブロック526又はTCXブロック527が続いている。ACELPは3GPP TS 26.190に記載され、TCXは3GPP TS 26.290に記載されている。一般的に、ACELPブロック526は図7eに記載の処理によって計算されたLPC励振信号を受け取り、TCXブロック527は図7fによって生成された重み付き信号を受け取る。)

「Fig. 2b illustrates a decoding scheme corresponding to the encoding scheme of Fig. 2a. The bitstream generated by bitstream multiplexer 800 of Fig. 2a is input into a bitstream demultiplexer 900. Depending on an information derived for example from the bitstream via a mode detection block 601, a decoder-side switch 600 is controlled to either forward signals from the upper branch or signals from the lower branch to the bandwidth extension block 701.」(18頁16?21行)
(仮訳:図2bは、図2aの符号化スキームに対応する復号化スキームを示す。図2aのビットストリームマルチプレクサ800により生成されるビットストリームは、ビットストリーム・デマルチプレクサ900へと入力される。例えばモード検出ブロック601を介してビットストリームから導出される情報に依存して、復号器側スイッチ600は、上方の分枝からの信号又は下方の分枝からの信号のどちらかを帯域拡張ブロック701へと送り出す。)









(2)引用文献2に記載の技術的事項
上記(1)に摘記した記載から、引用文献2には以下の周知技術(以下、「引用文献2に記載の周知技術」という。)が記載されていると認められる。

(引用文献2に記載の周知技術)
音楽モードとスピーチモードに応じて、MDCT操作及び量子化/エントロピー符号化による符号化/復号化処理と、LPC及びACELPによる符号化/復号化処理を選択するオーディオ信号の符号化/復号化技術。

3 引用文献3
(1)引用文献3の記載事項
原査定の拒絶の理由で引用された、本願の優先日前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2001-147700号公報(以下、「引用文献3」という。)には、次の事項が記載されている。

「【0010】
【発明が解決しようとする課題】CELP方式におけるポストフィルタにおいて問題となるのは、ピッチ強調の処理が符号化/復号化と同様に、フレーム単位で行われる(音声符号化という利用分野ではフレーム単位で行わざるをえない)ことである。つまり、フレーム内では信号の音響特性が一定であるという前提にたって処理が行われるために、フレーム長がある程度長い場合(例えば10msec以上)で、ピッチ周期やピッチ周期性の特性がフレーム内で変化しているような過渡的な特性の部分ではフレーム内でピッチ周期やピッチの周期性の度合などが一定であると仮定する処理では十分な品質を得ることができないという問題がある。」

(2)引用文献3に記載の技術的事項
上記(1)に摘記した記載から、引用文献3には以下の周知技術(以下、「引用文献3に記載の周知技術」という。)が記載されていると認められる。

(引用文献3に記載の周知技術)
音声符号化/復号化の分野において、符号化/復号化の処理と同様にフレーム単位でポストフィルタの処理を行う技術。

第4 対比
本願発明と引用発明とを対比する。

1 構成Aについて
引用発明の構成fの「ピッチ強調フィルタ」は、合成音声信号のピッチ成分を強調するものであるから、当該音声信号のピッチ成分を強調するフィルタ機能からみて、「ピッチエンハンスメントフィルタ」といえる。
また、当該「合成音声信号」は「オーディオ信号」といえ、そして、構成fの「ピッチ強調フィルタ」に入力する入力信号であるから、構成fの「合成音声信号」は、構成Aの「ピッチエンハンスメントフィルタ」に入力される「予備的オーディオ信号」に相当する。

よって、引用発明の「ピッチ強調フィルタ」と、本願発明の「ピッチエンハンスメントフィルタ」は、「予備的オーディオ信号をフィルタするピッチエンハンスメントフィルタ」である点で共通する。
しかしながら、当該予備的オーディオ信号について、本願発明は、「オーディオビットストリームから生成された」ものである(構成A)のに対し、引用発明は、そのような点が特定されていない点で、両者は相違する。

2 構成Cについて
引用発明の構成dの「符号生成部より入力した符号より励振信号を生成し、出力する励振信号生成部と、入力した励振信号を合成フィルタに通して合成信号を生成し、出力する合成信号生成部」は、音声信号を符号化した「符号」から合成信号を生成するものである。そして、構成fのポストフィルタ部は、「前記合成信号生成部で生成された合成信号をポストフィルタに通し」(構成h)、構成fのピッチ強調フィルタは、「合成音声信号のピッチ成分を強調する」と記載されていることから、当該「合成信号」と「合成音声信号」とは同じ信号であるといえる。
よって、構成dの「符号生成部より入力した符号より励振信号を生成し、出力する励振信号生成部と、入力した励振信号を合成フィルタに通して合成信号を生成し、出力する合成信号生成部」は、予備的オーディオ信号を生成するといえる。

したがって、構成dの「符号生成部より入力した符号より励振信号を生成し、出力する励振信号生成部と、入力した励振信号を合成フィルタに通して合成信号を生成し、出力する合成信号生成部」と、構成Cの「オーディオデコーダ」は、予備的オーディオ信号を生成するオーディオデコーダである点で共通する。
しかしながら、当該予備的オーディオ信号について、本願発明は、「少なくとも2つの区別できる符号化モードから選択される符号化モードで動作するオーディオデコーダで生成され」る構成である(構成C)のに対し、引用発明は、そのような構成を有していない点で、両者は相違する。

3 構成Bについて
構成gの前記ピッチ強調フィルタの伝達関数P(z)は、「励振信号のピッチ周期の値lag」を関数の係数とするものであり、当該「励振信号のピッチ周期の値lag」はフィルタの特性に関する情報といえるから、構成Bの「フィルタリング情報」に相当する。
また、構成hの「ポストフィルタ出力信号」は、合成信号をポストフィルタ部のピッチ強調フィルタに通して生成し、出力する出力信号であって、前記ピッチ強調フィルタの伝達関数P(z)を用いてフィルタされる信号といえるから、構成Bの「フィルタ後オーディオ信号」に相当する。
そして、構成hは、ポストフィルタ部が駆動されて、「前記ポストフィルタ部」は「合成信号をポストフィルタに通してポストフィルタ出力信号を生成し、出力する」ことから、引用発明のポストフィルタ部は、「ポストフィルタ部が駆動されてポストフィルタ出力信号が得られる」動作モードを有しているといえる。
また、構成iは、ポストフィルタ状態更新部が駆動されて、「前記合成信号生成部」から出力された「背景雑音信号をそのまま出力する」ことから、構成iは、前記ポストフィルタ部が駆動されないものと解される。よって、引用発明のポストフィルタ部は、「ポストフィルタ部が駆動しない」動作モードを有しているといえる。

したがって、引用発明のポストフィルタ部が「駆動されてポストフィルタ出力信号が得られる」動作モードと「駆動しない」動作モードを有していることは、本願発明のピッチエンハンスメントフィルタが構成Bの「(i)前記予備的オーディオ信号がフィルタリング情報を用いてフィルタされ、フィルタ後オーディオ信号が得られるアクティブモードと、(ii)前記ピッチエンハンスメントフィルタがディスエーブルされる非アクティブモードとのうち一つから選択される動作モードを有し」ていることと一致する。

4 構成Dについて
構成a、構成b及び構成dの「有音/無音情報」は、ポストフィルタ制御部がポストフィルタ部の動作を制御するために用いる情報であり(構成d)、ポストフィルタ部の「駆動されてポストフィルタ出力信号が得られる」動作モード(構成h)と「駆動しない」動作モード(構成i)を選択的に動作させるものであるから、構成Dの「制御情報」に相当する。

したがって、引用発明のポストフィルタ部が、「有音/無音情報」に基づき「駆動されてポストフィルタ出力信号が得られる」動作モード(構成h)または「駆動しない」動作モード(構成i)で選択的に動作できることと、本願発明のピッチエンハンスメントフィルタの構成Dとは、「制御情報に基づきアクティブモードまたは非アクティブモードで選択的に動作でき」る構成を備えている点で共通する。
しかしながら、当該ピッチエンハンスメントフィルタが「制御情報に基づきアクティブモードまたは非アクティブモードで選択的に動作でき」る構成について、本願発明は、「前記オーディオデコーダが前記符号化モードで動作しているとき」である(構成D)のに対し、引用発明は、そのような構成を有していない点で、両者は相違する。
加えて、当該「制御情報」について、本願発明は「前記オーディオビットストリームに格納された」ものである(構成D)のに対し、引用発明は、そのような点が特定されていない点で、両者は相違する。

5 構成Eについて
上記4で検討したとおり、構成a、構成b及び構成dの「有音/無音情報」は、ポストフィルタ制御部がポストフィルタ部の動作を制御するために用いる情報であり(構成d)、当該「有音/無音情報」は、ポストフィルタ部の動作モードを、「有音の場合」は「駆動されてポストフィルタ出力信号が得られる」動作モード(構成h)で動作すべきことを示し、「無音の場合」は「駆動しない」動作モード(構成i)で動作すべきことを示すものといえる。
そして、当該「有音/無音情報」は、「有音の場合」または「無音の場合」におけるポストフィルタ部が動作すべき動作モードを示すパラメータであって、「有音の場合」を示す第1の値と「無音の場合」を示す第2の値を含んでいるといえる。

したがって、引用発明の「有音/無音情報」と、本願発明の「制御情報」とは、「パラメータを含み、前記パラメータの第1の値は前記ピッチエンハンスメントフィルタが前記アクティブモードで動作すべきことを示し、前記パラメータの第2の値は前記ピッチエンハンスメントフィルタが前記非アクティブモードで動作すべきことを示す」構成を備えている点で共通する。
しかしながら、当該「制御情報」について、本願発明は、「制御情報」が格納される「前記オーディオビットストリームはオーディオコンテンツのフレームに分割され」る構成を有する(構成E)のに対して、引用発明は、そのような構成を有していない点で、両者は相違する。
加えて、当該制御情報に含まれる「パラメータ」について、本願発明は、「フレームタイプ」という構成を有している(構成E)のに対し、引用発明はそのような構成が特定されていない点で、両者は相違する。

5 一致点、相違点
以上のことから、本願発明と引用発明との一致点及び相違点は、次のとおりである。

(一致点)
(A’)予備的オーディオ信号をフィルタするピッチエンハンスメントフィルタであって、前記ピッチエンハンスメントフィルタは
(B)(i)前記予備的オーディオ信号がフィルタリング情報を用いてフィルタされ、フィルタ後オーディオ信号が得られるアクティブモードと、
(ii)前記ピッチエンハンスメントフィルタがディスエーブルされる非アクティブモードと
のうち一つから選択される動作モードを有し、
(C’)前記予備的オーディオ信号はオーディオデコーダで生成され、
(D’)前記ピッチエンハンスメントフィルタは、制御情報に基づきアクティブモードまたは非アクティブモードで選択的に動作でき、
(E’)前記制御情報はパラメータを含み、
前記パラメータの第1の値は前記ピッチエンハンスメントフィルタが前記アクティブモードで動作すべきことを示し、
前記パラメータの第2の値は前記ピッチエンハンスメントフィルタが前記非アクティブモードで動作すべきことを示す、
(A)ピッチエンハンスメントフィルタ。

(相違点)
(相違点1)(構成A)
予備的オーディオ信号について、本願発明は、「オーディオビットストリームから生成された」ものであるに対し、引用発明はそのような点が特定されていない点。

(相違点2)(構成C)
予備的オーディオ信号について、本願発明は「少なくとも2つの区別できる符号化モードから選択される符号化モードで動作するオーディオデコーダで生成され」る構成を有しているのに対し、引用発明はそのような構成を有していない点。

(相違点3)(構成D)
ピッチエンハンスメントフィルタが「制御情報に基づきアクティブモードまたは非アクティブモードで選択的に動作でき」る構成について、本願発明は、「前記オーディオデコーダが前記符号化モード(少なくとも2つの区別できる符号化モードから選択される符号化モード)で動作しているとき」であるのに対し、引用発明は、そのような構成を有していない点。

(相違点4)(構成D)
制御情報について、本願発明は「前記オーディオビットストリームに格納された」ものであるのに対し、引用発明はそのような点が特定されていない点。

(相違点5)(構成E)
制御情報について、本願発明は、制御情報が格納される「前記オーディオビットストリームはオーディオコンテンツのフレームに分割され」る構成を有するのに対し、引用発明はそのような構成を有していない点。

(相違点6)(構成E)
制御情報に含まれるパラメータについて、本願発明は「フレームタイプ」という構成を有しているのに対し、引用発明はそのような構成が特定されていない点。

第5 判断
上記の各相違点について検討する。

1 相違点1について
本願発明の構成Aに関する相違点1である「当該予備的オーディオ信号がオーディオビットストリームから生成された」と記載されていることが、本願発明のピッチエンハンスメントフィルタの発明特定事項の構造や機能等にどのような意味を有するのか検討する。

構成Bは、ピッチエンハンスメントフィルタは、当該予備的オーディオ信号がフィルタされるアクティブモードとピッチエンハンスメントフィルタがディスエーブルされる非アクティブモードとのうち一つから選択される動作モードを有していることを特定している。また、構成Dは、前記オーディオデコーダが前記符号化モードで動作しているとき、ピッチエンハンスメントフィルタはアクティブモードまたは非アクティブモードで選択的に動作できることを特定している。また、構成Eは、前記制御情報はフレームタイプパラメータを含み、前記フレームタイプパラメータの第1の値及び第2の値はピッチエンハンスメントフィルタのいずれの動作モードで動作すべきことを示すことを特定している。
よって、構成B、構成D及び構成Eにおいて、当該予備的オーディオ信号がオーディオビットストリームから生成されたことは、ピッチエンハンスメントフィルタの動作モードの機能や制御に差異を生じさせていないから、ピッチエンハンスメントフィルタの構造や機能等に意味を有するものとはいえない。
そして、構成Cは、当該予備的オーディオ信号はオーディオデコーダで生成されたことを特定しており、ピッチエンハンスメントフィルタの構造や機能等を特定するものではない。

以上のとおり、本願発明において、予備的オーディオ信号が「オーディオビットストリームから生成された」ものであることは、本願発明の「ピッチエンハンスメントフィルタ」の構造や機能等を何ら特定しているとはいえない。よって、相違点1は、記載上の差異ではあるが、構造や機能等の差異ではない。
したがって、本願発明と引用発明は、相違点1について実質的に相違しているとはいえない。

2 相違点2について
本願発明の構成Cに関する相違点2である「予備的オーディオ信号は、少なくとも2つの区別できる符号化モードから選択される符号化モードで動作するオーディオデコーダで生成され」と記載されていることが、本願発明のピッチエンハンスメントフィルタの発明特定事項の構造や機能等にどのような意味を有するのか検討する。

上記1の検討と同様であり、本願発明が、予備的オーディオ信号は「少なくとも2つの区別できる符号化モードから選択される符号化モードで動作するオーディオデコーダで生成され」たものであることは、本願発明の「ピッチエンハンスメントフィルタ」の構造や機能等を何ら特定しているとはいえない。よって、相違点2は、記載上の差異ではあるが、構造や機能等の差異ではない。
したがって、本願発明と引用発明は、相違点2について実質的に相違しているとはいえない。

3 相違点3について
上記第3の2(2)のとおり、引用文献2に記載の周知技術を再掲すると、以下のとおりである。

(引用文献2に記載の周知技術)
音楽モードとスピーチモードに応じて、MDCT操作及び量子化/エントロピー符号化による符号化/復号化処理と、LPC及びACELPによる符号化/復号化処理を選択するオーディオ信号の符号化/復号化技術。

引用発明において、オーディオ信号の符号化/復号化に関する引用文献2に記載の周知技術を採用することは、当業者が適宜なし得る設計的事項である。
よって、引用発明の復号化処理部の構成において、少なくとも2つの区別できる符号化モードから選択される符号化モードで動作するオーディオデコーダを採用することは、当業者が適宜なし得る設計的事項であるから、引用発明のポストフィルタ部が「制御情報に基づきアクティブモードまたは非アクティブモードで選択的に動作でき」る構成について「前記オーディオデコーダが、前記符号化モード(少なくとも2つの区別できる符号化モードから選択される符号化モード)で動作しているとき」とすることは、当業者が容易になし得ることである。

4 相違点4について
本願発明の構成Dに関する相違点4である「制御情報は、「前記オーディオビットストリームに格納された」と記載されていることが、本願発明のピッチエンハンスメントフィルタの発明特定事項の構造や機能等にどのような意味を有するのか検討する。

上記1の検討と同様であり、当該制御情報がオーディオビットストリームに格納されたことは、ピッチエンハンスメントフィルタの動作モードの機能や制御に差異を生じさせていないから、ピッチエンハンスメントフィルタの構造や機能等に意味を有するものとはいえない。よって、相違点4は、記載上の差異ではあるが、構造や機能等の差異ではない。
したがって、本願発明と引用発明は、相違点4について実質的に相違しているとはいえない。

5 相違点5及び相違点6について
引用文献3に記載されているように、音声符号化/復号化の分野において、符号化/復号化の処理と同様にフレーム単位でポストフィルタの処理を行う技術は周知技術であり、引用発明において、引用文献3に記載の周知技術を採用することは、当業者が適宜なし得る設計的事項である。
よって、引用発明の復号化処理部のポストフィルタ制御部に入力する有音/無音情報を、引用文献3に記載の周知技術と同様に音声信号のフレーム単位とするように構成することは、当業者が適宜なし得る設計的事項であり、その際に、引用発明の有音/無音情報が含むパラメータを「フレームタイプ」とすることも、当業者が適宜なし得ることである。
よって、引用発明に引用文献3に記載の周知技術を採用して、相違点5及び相違点6の構成とすることは当業者が容易になし得ることである。

6 小括
そして、本願発明の奏する作用効果は、引用発明及び周知技術の奏する作用効果から予測される範囲内のものにすぎず、格別顕著なものということはできない。
よって、本願発明は、引用発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。

第6 むすび
以上のとおり、本願発明は、引用文献1に記載された発明及び引用文献2、3に記載の周知技術に基づいて、その出願前にその発明の属する技術の分
野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
別掲
 
審理終結日 2019-01-31 
結審通知日 2019-02-05 
審決日 2019-02-19 
出願番号 特願2016-127884(P2016-127884)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (G10L)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 菊池 智紀  
特許庁審判長 鳥居 稔
特許庁審判官 樫本 剛
坂東 大五郎
発明の名称 ピッチフィルタ及び関連する方法  
代理人 大貫 進介  
代理人 伊東 忠彦  
代理人 伊東 忠重  
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