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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 A61B |
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管理番号 | 1354778 |
審判番号 | 不服2018-9842 |
総通号数 | 238 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2019-10-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2018-07-18 |
確定日 | 2019-09-24 |
事件の表示 | 特願2015-548595「OCT光源および走査光学系を使用する2次元の共焦点撮像」拒絶査定不服審判事件〔平成26年 6月26日国際公開、WO2014/096262、平成28年 1月12日国内公表、特表2016-500327、請求項の数(10)〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 |
理由 |
第1 手続の概要 本願は、2013年(平成25年)12月19日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2012年12月21日、米国)を国際出願日とする出願であって、平成29年4月28日付けで拒絶理由が通知され、同年10月13日付で意見書が提出されるとともに、手続補正がなされたが、平成30年3月9日付けで拒絶査定(以下、「原査定」という。)がなされた。 本件は、これに対して、平成30年7月18日に拒絶査定に対する審判請求がなされ、同時に手続補正がなされたものである。 その後、当審において、平成31年2月4付けで拒絶理由(以下、「当審拒絶理由」という。)が通知され、令和元年8月5日付で意見書が提出されるとともに、手続補正がなされた。 第2 原査定の概要 原査定の概要は次のとおりである。 本願請求項1?12に係る発明は、以下の引用文献1?5に記載された発明に基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 引用文献等一覧 1.米国特許出願公開第2006/0158655号明細書 2.特表2009-535164号公報 3.特表2009-192832号公報 4.A. Gh. Podoleanu et. al.、"Combined optical coherence tomograph and scanning laser ophthalmoscope"、Electronics Letters、Vol. 34、Issue 11、pp. 1088-1090、1998年3月28日 5.米国特許出願公開第2008/0088852号明細書 第3 当審拒絶理由の概要 当審拒絶理由の概要は次のとおりである。 本願請求項1?7、9、11に係る発明は、以下の引用文献A?Bに記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 引用文献等一覧 A.A. Gh. Podoleanu et. al.、"Combined optical coherence tomograph and scanning laser ophthalmoscope"、Electronics Letters、Vol. 34、Issue 11、pp. 1088-1090、1998年3月28日(拒絶査定時の引用文献4) B.特表2009-192832号公報(拒絶査定時の引用文献3) 第4 本願発明 本願の請求項1?10に係る発明(以下、それぞれ、「本願発明1」?「本願発明10」という。)は、令和元年8月5日付の手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1?10に記載された事項により特定されるものと認められるところ、本願発明1?10は、次のとおりのものである。 「 【請求項1】 光コヒーレンス断層撮影(OCT)および共焦点走査レーザ検眼鏡検査(CSLO)を同時に実行するシステムであって、 放射ビームを生成するように構成された光源と、 サンプル・アームおよび参照アームに沿って前記放射ビームを分離するビーム分割器と、 前記サンプル・アーム内でサンプル上の1組の横軸位置にわたって前記放射ビームを走査する光学系と、 前記ビーム分割器と前記走査する光学系との間に位置するミラーであって、前記ミラーは、サンプル・ビームの軸と位置合わせされた透過領域を有し、該サンプルから戻ってくる光の第1の部分が、透過領域を透過され、該サンプルから戻ってくる該光のうち、透過領域の径方向外側に位置する第2の部分が、前記ミラーによって反射される、前記ミラーと、 前記サンプルから戻ってくる光の第1の部分および前記参照アームから戻ってくる放射を測定し、その測定に応じて第1の組の出力信号を生成する第1の検出器と、 前記第1の組の出力信号をOCT画像データに変換する第1のプロセッサと、 前記サンプルから戻ってくる前記光の該第2の部分を測定し、その測定に応じて第2の組の出力信号を生成する第2の検出器と、 該第2の組の出力信号をCSLO画像データに変換する第2のプロセッサとを備え、 前記透過領域が、実質上円形であり、 前記システムは、 前記サンプル・アームのビームの経路に沿って前記ビーム分割器と前記走査する光学系との間に位置する視準レンズと、 前記サンプルから戻ってくる光を集めるように前記ミラーと前記第1の検出器との間に位置する光ファイバと、をさらに備え、 前記ミラーが、前記サンプル・アームのビームの経路に沿って前記視準レンズと前記サンプルとの間に位置し、前記光ファイバが開口数(NA)を有し、前記視準レンズが焦点距離fを有し、 前記ミラーの前記円形の透過領域が、少なくとも2*NA*fの直径を有し、 前記ビーム分割器、前記光ファイバ、前記視準レンズ、前記ミラー、前記走査する光学系、前記サンプルは、この順番で配置されている、システム。 【請求項2】 前記透過領域が開口である、請求項1に記載のシステム。 【請求項3】 前記透過領域が透過性材料である、請求項1に記載のシステム。 【請求項4】 前記透過性材料が反射防止コーティングを有する、請求項3に記載のシステム。 【請求項5】 前記サンプルから戻ってくる光の外側成分を前記第2の検出器上へ集束するように前記ミラーと前記第2の検出器との間に位置するレンズをさらに備える、請求項1に記載のシステム。 【請求項6】 光コヒーレンス断層撮影(OCT)および共焦点走査レーザ検眼鏡検査(CSLO)を同時に実行するシステムであって、 放射ビームを生成するように構成された光源と、 サンプル・アームおよび参照アームに沿って前記放射ビームを分離するビーム分割器と、 前記サンプル・アーム内でサンプル上の1組の横軸位置にわたって前記放射ビームを走査する光学系と、 前記ビーム分割器と前記走査する光学系との間に位置するミラーであって、前記ミラーは、サンプル・ビームの軸と位置合わせされた透過領域を有し、該サンプルから戻ってくる光の第1の部分が、透過領域を透過され、該サンプルから戻ってくる該光のうち、透過領域の径方向外側に位置する第2の部分が、前記ミラーによって反射される、前記ミラーと、 前記サンプルから戻ってくる光の第1の部分および前記参照アームから戻ってくる放射を測定し、その測定に応じて第1の組の出力信号を生成する第1の検出器と、 前記第1の組の出力信号をOCT画像データに変換する第1のプロセッサと、 前記サンプルから戻ってくる前記光の該第2の部分を測定し、その測定に応じて第2の組の出力信号を生成する第2の検出器と、 該第2の組の出力信号をCSLO画像データに変換する第2のプロセッサとを備え、 前記透過領域が実質上円形であり、 前記システムは、 前記サンプル・アームのビームの経路に沿って前記ビーム分割器と前記走査する光学系との間に位置する視準レンズと、 前記サンプルから戻ってくる光を集めるように前記ミラーと前記第1の検出器との間に位置する光ファイバと、をさらに備え、 前記ミラーが、前記サンプル・アームのビームの経路に沿って前記視準レンズと前記第1の検出器との間に位置し、 前記光ファイバが開口数(NA)を有し、 前記ミラーの円形の透過領域が少なくとも2*NA*sの直径を有し、sが前記ミラーと該光ファイバとの間の距離であり、 前記ビーム分割器、前記光ファイバ、前記ミラー、前記視準レンズ、前記走査する光学系、前記サンプルは、この順番で配置されている、システム。 【請求項7】 光コヒーレンス断層撮影(OCT)および共焦点走査レーザ検眼鏡検査(CSLO)を同時に実行するシステムであって、 放射ビームを生成するように構成された光源と、 サンプル・アームおよび参照アームに沿って前記放射ビームを分離するビーム分割器と、 前記サンプル・アーム内でサンプル上の1組の横軸位置にわたって前記放射ビームを走査する光学系と、 前記ビーム分割器と前記走査する光学系との間に位置する反射面であって、前記反射面は、サンプル・ビームの軸と位置合わせされた円形の形状を有し、前記サンプルから戻ってくる光の第1の部分が、前記反射面によって反射され、前記サンプルから戻ってくる光のうち、前記反射面の径方向外側の位置にある第2の部分が、前記反射面を透過される、前記反射面と、 前記サンプルから戻ってくる該光の該第1の部分および該参照アームから戻ってくる放射を測定し、その測定に応じて第1の組の出力信号を生成する第1の検出器と、 前記第1の組の出力信号をOCT画像データに変換する第1のプロセッサと、 前記サンプルから戻ってくる該光の該第2の部分を測定し、その測定に応じて第2の組の出力信号を生成する第2の検出器と、 該第2の組の出力信号をCSLO画像データに変換する第2のプロセッサとを備え、 前記システムは、 前記サンプル・アームのビームの経路に沿って前記ビーム分割器と前記走査する光学系との間に位置する視準レンズと、 前記サンプルから戻ってくる光を集めるように前記反射面と前記第1の検出器との間に位置する光ファイバと、をさらに備え、 前記反射面が、前記サンプル・アームのビームの経路に沿って前記視準レンズと前記サンプルとの間に位置し、 前記光ファイバが開口数(NA)を有し、前記視準レンズが焦点距離fを有し、 前記反射面が、少なくとも2*NA*fの直径を有し、 前記ビーム分割器、前記光ファイバ、前記視準レンズ、前記反射面、前記走査する光学系、前記サンプルは、この順番に配置されている、システム。 【請求項8】 光コヒーレンス断層撮影(OCT)および共焦点走査レーザ検眼鏡検査(CSLO)を同時に実行するシステムであって、 放射ビームを生成するように構成された光源と、 サンプル・アームおよび参照アームに沿って前記放射ビームを分離するビーム分割器と、 前記サンプル・アーム内でサンプル上の1組の横軸位置にわたって前記放射ビームを走査する光学系と、 前記ビーム分割器と前記走査する光学系との間に位置する反射面であって、前記反射面は、サンプル・ビームの軸と位置合わせされた円形の形状を有し、前記サンプルから戻ってくる光の第1の部分が、前記反射面によって反射され、前記サンプルから戻ってくる光のうち、前記反射面の径方向外側の位置にある第2の部分が、前記反射面を透過される、前記反射面と、 前記サンプルから戻ってくる該光の該第1の部分および該参照アームから戻ってくる放射を測定し、その測定に応じて第1の組の出力信号を生成する第1の検出器と、 前記第1の組の出力信号をOCT画像データに変換する第1のプロセッサと、 前記サンプルから戻ってくる該光の該第2の部分を測定し、その測定に応じて第2の組の出力信号を生成する第2の検出器と、 該第2の組の出力信号をCSLO画像データに変換する第2のプロセッサとを備え、 前記システムは、 前記サンプル・アームのビームの経路に沿って前記ビーム分割器と前記走査する光学系との間に位置する視準レンズと、 前記サンプルから戻ってくる光を集めるように前記反射面と前記第1の検出器との間に位置する光ファイバと、をさらに備え、 前記反射面が、前記サンプル・アームのビームの経路に沿って前記視準レンズと前記第1の検出器との間に位置し、 前記光ファイバが開口数(NA)を有し、 前記反射面が少なくとも2*NA*sの直径を有し、sが前記反射面と該光ファイバとの間の距離であり、 前記ビーム分割器、前記光ファイバ、前記反射面、前記視準レンズ、前記走査する光学系、前記サンプルは、この順番に配置されている、システム。 【請求項9】 光コヒーレンス断層撮影(OCT)および共焦点走査レーザ検眼鏡検査(CSLO)を同時に実行するシステムであって、 放射ビームを生成するように構成された光源と、 サンプル・アームおよび参照アームに沿って前記放射ビームを分離するビーム分割器と、 前記サンプル・アーム内でサンプル上の1組の横軸位置にわたって前記放射ビームを走査する光学系と、 前記ビーム分割器と前記走査する光学系との間に位置し、第1の部分および第2の部分を有する反射面であって、前記第1の部分が、前記第2の部分とは異なる角度に配向されて、前記サンプルから戻ってくる光の第1の部分が、前記反射面の第1の部分によって1つの方向に反射され、前記サンプルから戻ってくる光の第2の部分が、前記反射面の第2の部分によって異なる方向に反射される、前記反射面と、 前記サンプルから戻ってくる光の該第1の部分および参照アームから戻ってくる放射ビームを測定し、その放射に応じて第1の組の出力信号を生成する第1の検出器と、 前記第1の組の出力信号をOCT画像データに変換する第1のプロセッサと、 前記サンプルから戻ってくる光の第2の部分を測定し、その測定に応じて第2の組の出力信号を生成する第2の検出器と、 前記第2の組の出力信号をCSLO画像データに変換する第2のプロセッサとを備え、 前記第1の部分は、サンプル・ビームの軸と位置合わせされ、前記第2の部分は、前記第1の部分の径方向外側の位置にあり、 前記システムは、 前記サンプル・アームのビームの経路に沿って前記ビーム分割器と前記走査する光学系との間に位置する視準レンズと、 前記サンプルから戻ってくる光を集めるように前記反射面と前記第1の検出器との間に位置する光ファイバと、をさらに備え、 前記反射面が、前記サンプル・アームのビームの経路に沿って前記視準レンズと前記サンプルとの間に位置し、 前記光ファイバが開口数(NA)を有し、前記視準レンズが焦点距離fを有し、 前記反射面の第1の部分が、少なくとも2*NA*fの直径を有し、 前記ビーム分割器、前記光ファイバ、前記視準レンズ、前記反射面、前記走査する光学系、前記サンプルは、この順番に配置されている、システム。 【請求項10】 光コヒーレンス断層撮影(OCT)および共焦点走査レーザ検眼鏡検査(CSLO)を同時に実行するシステムであって、 放射ビームを生成するように構成された光源と、 サンプル・アームおよび参照アームに沿って前記放射ビームを分離するビーム分割器と、 前記サンプル・アーム内でサンプル上の1組の横軸位置にわたって前記放射ビームを走査する光学系と、 前記ビーム分割器と前記走査する光学系との間に位置し、第1の部分および第2の部分を有する反射面であって、前記第1の部分が、前記第2の部分とは異なる角度に配向されて、前記サンプルから戻ってくる光の第1の部分が、前記反射面の第1の部分によって1つの方向に反射され、前記サンプルから戻ってくる光の第2の部分が、前記反射面の第2の部分によって異なる方向に反射される、前記反射面と、 前記サンプルから戻ってくる光の該第1の部分および参照アームから戻ってくる放射ビームを測定し、その放射に応じて第1の組の出力信号を生成する第1の検出器と、 前記第1の組の出力信号をOCT画像データに変換する第1のプロセッサと、 前記サンプルから戻ってくる光の第2の部分を測定し、その測定に応じて第2の組の出力信号を生成する第2の検出器と、 前記第2の組の出力信号をCSLO画像データに変換する第2のプロセッサとを備え、 前記第1の部分は、サンプル・ビームの軸と位置合わせされ、前記第2の部分は、前記第1の部分の径方向外側の位置にあり、 前記システムは、 前記サンプル・アームのビームの経路に沿って前記ビーム分割器と前記走査する光学系との間に位置する視準レンズと、 前記サンプルから戻ってくる光を集めるように前記反射面と前記第1の検出器との間に位置する光ファイバと、をさらに備え、 前記反射面が、前記サンプル・アームのビームの経路に沿って前記視準レンズと前記第1の検出器との間に位置し、 前記光ファイバが開口数(NA)を有し、 前記反射面の第1の部分が少なくとも2*NA*sの直径を有し、sが前記反射面と該光ファイバとの間の距離であり、 前記ビーム分割器、前記光ファイバ、前記反射面、前記視準レンズ、前記走査する光学系、前記サンプルは、この順番に配置されている、システム。」 第5 引用文献、引用発明等 1 引用文献Aについて 当審拒絶理由に引用された引用文献Aには、次の事項が記載されている。(当審訳中の下線は、当審が付したものである。) (1)「Combined optical coherence tomograph and scanning laser ophthalmoscope」 (当審訳) 「組み合わされた光コヒーレンストモグラフィと走査レーザ検眼鏡」 (2)「Introduciton : For the investigation of the eye fundus, visual scientists and ophthalmologists use scanning laser ophthalmoscopes (SLOs), which are confocal imaging systems [1]. An SLO system provides an indirect en-face image by scanning a laser beam across the eye; the depth resolution of the existing commercial instruments is 300 μm, dictated by the limited entrance aperture of the eye. A recent advance in depth resolution has been prvided by optical coherence tomography (OCT) [2-5] which has the potential to achieve much better depth resolution, as the limit in this case is not set by the eye, but by the coherence length of the source. Suitable sources for OCTs are super luminiscent diodes (SLDs) [6] with a coherence length < 20μm and Kerr lens modelocked lasers (KLMLL)[5] with a coherence length <4μm. Recently, we have demonstrated OCT [3] transversal images for the living eye with a depth resolution better than 20μm, which represents more than a 10 times improvement in comparison with state of the art SLOs. The axial positions of the structures throughout the retina can now be determined with much higher precision. Such a system, with frame rates of 5s^(-1), can collect stacks of transversal images at different depths, enabling the reconstruction of the 3D profiles and software inferred longitudinal images [5]. However, owing to such a narrow sectioning depth interval,the OCT images show only fragments of the retina and are difficult to interpret. The lower the coherence length, the more fragmented the image appears. The usefulness of these images for ophthalmologists can be greatly improved if the fragments sampled by OCT of the fundus are uniquely in correspondence with fundus images produced by SLO. The utilisation of an OCT and an SLO operating in parellel via specially designed transfer optics, although possible, presents the following disadvantages : (i) the transfer optics will reduced the quality of OCT and SLO images; (ii) the images cannot be superimposed in real time, as SLOs work at video rate [1], 15kHz, whilst the line scanning rates for the OCT are below a few hundred Hertz [2-5]. Experimental setup and results : In this Letter, we present a new instrument (Fig. 1), which combines the principles of OCT and SLO. Light from a pigtailed SLD, central wavelength λ= 0.85μm, coherence length = 32μm , is injected into a singlemode directional coupler, DC1. Light in the object arm propagates through fibre wrapped around a piezo-cylinder acting as a phase modulator (PM) then, via the microscope objective C3 and plate beamsplitter PB, enters the orhtogonal scanning mirror pair , MX, MY. PM is driven by the sinusoidal generator SG. The OCT signal is phase modulated by a combined effect resulting from the galvo-mirror path modulation and the modulation introduced by PM as explained in [3]. The converging lens L1 sends the beam towards the retina (R) of the human eye (HE) via the eye lens (EL). The reference beam is directed via microscope objectives C1 and C2 and the corner cube CC to receive coupler DC2. CC is mounted on a computer controlled translation stage (TS) used to alter the reference path length. Two photodetectors, PD1 and PD2, collect the OCT returned optical signals, and their outputs are applied to the two inputs of a differential amplifier (DA) in a balanced detection configuration. The OCT signal is then demodulated in the demodulator block (DMOD) which drives the OCT input of a dual variable scan framegrabber (VSG) under personal computer (PC) control. Ramp generators TX, Y drive the transversal scanners equiped with the mirrors MX and MY, respectively, and also trigger signal acquisition by the frame grabber. The plate beamsplitter (PB) which reflects χ% of the returned light from the object to a photodetector PD3, a lens L2 and a pinhole H are used to produce the confocal signal. The images produced by the SLO and the OCT are, in this way, in strict correspondence pixel to pixel and are produced simultaneously at the same rate. The OCT itself has a confocal profile for the receiving fibre (object arm and collimator C3), which can in principle be used to build a confocal receiver. However, such an attractive and simple solution is not viable due to : (i) the main reason, the noise associated with the large power in the OCT reference arm requires the refernce arm to be blocked to produce a good SLO images, thus preventing the simultaneous acquisition of OCT and SLO images ; (ii) the confocal aperture is fixed by the effective core size of the fibre making it impossible to optimise the signal-to-noise ratio. Hence, a separate optical channel for the SLO is required,as shown in Fig. 1. An optimised design should address the trade-off between the percentage of the light diverted from the OCT by the plate beamsplitter, and the SLO depth resolution. The higher χ, the higher the power collected by the SLO photodetector PD3, and smaller size for the pinhole H, could be achieved before reaching the noise floor. The smaller the pinhole size, the better the SLO depth resolution [1] which the limit at ?300μm. However, at the same time, with the increase in χ, the signal-to-noise ratio in the OCT image worsens. To maintain a good OCT singal, we need χ to be 5% and managed to obtain better than 40 dB singal-to-noise ratio SLO image from the retina with a power of 150μW at the eye (<200μW safety limit quoted elsewhere [2,3]).With a 50μm pinhole and a 10 × microscope objective (L2), the FWHM confocal profile [1] was 5mm. As the depth resolution of the OCT image is very high, there may be no need to improve the SLO depth resolution provided that it is sufficient to reject the light reflected by the eye lens. However, a more sophisticated design, in which both χand the pinhole diameter could be varied, would allow the confocal resolution to be controlled from a large depth resolution to the minimum set by the eye aperture. We have found that it is useful to superimpose the OCT and SLO images, to provide a combined OCT/SLO images. A summator, Σ, and two potentiometers, P1 and P2, are used to alter the ratio of the signals supplied to the VSG. The relative weights of the two signals in the final image is a matter of choice and is determined by the specific target. In this way, the OCT/SLO instrument can provide images with a depth resolution given by the confocal receiver acting as an SLO image which can be achieved by adjusting the pinhole aperture. The optimum adjustment depends on the specific object under investigation. Conclusion : This system represents a major breakthrough in instrumentation for ocular studies as it allows the depth resolution of the SLO used by ophthalmologists to be improved by at least an order of magnitude, which will hopefully lead to a greater understanding of the causes of blindness in the human eye. The system delivers two transversal images with diferent depth resolutions, an image with the SLO depth resolution, which can be adjustable from a few millimeters to the minimum achievable to date, 300μm, and a second image with OCT depth resolution fixed and determined by half of the source coherence length, 16μm in our case. The tranversal resolution is the same for both OCT and SLO systems, determined by the Airy disk of the beam projected on the retina, which could be as small as 10μm. 」 (当審訳) 「はじめに:眼底の検査のために、視覚科学者および眼科医は、共焦点撮像システム[1]である走査レーザ検眼鏡(SLO)を使用する。SLOシステムは、眼を横切ってレーザビームを走査することによって間接的な正面画像を提供し、既存の市販機器の深さ分解能は、眼の制限された入口開口部によって決定される、300μmである。 この場合の深さ分解能の最近の進歩は、限界が、目ではなく、光源のコヒーレンス長によって決まるので、より良好な深さ分解能を達成する可能性を有する、光コヒーレンストモグラフィ(OCT)[2-5]によってもたらされてきた。OCTに適した光源は、コヒーレンス長<20μmであるスーパールミネッセントダイオード(SLD)[6]と、コヒーレンス長<4μmであるカーレンズモード同期レーザ(KLMLL)[5]である。 最近、我々は、20μmよりも良好な深さ分解能を有する生きた眼用のOCT[3]断画像を実証し、これは、最新技術のSLOと比較して10倍以上の改善を示した。 網膜を貫通する構造体の軸方向位置は、今や非常に高い精度で測定することができる。5s^(-1)のフレームレートを有するこのようなシステムは、異なる深さで断面像のスタックを収集することができ、3Dプロファイルおよびソフトウェア推定長手方向画像の再構成を可能にする[5]。しかしながら、このような狭い区分深さ間隔のために、OCT画像は、網膜の断片のみを示し、解釈するのは困難である。コヒーレンス長が短いほど、画像はより細分化される。眼底のOCTによりサンプリングされた断片が、SLOによって生成された眼底画像に一意に対応する場合、眼科医のためのこれらの画像の有用性は、大幅に改善され得る。 特に設計されたトランファオプティクスを介して並行して動作するOCTおよびSLOの利用が可能であるが、以下の欠点を提示する:(i)トランファオプティクスはOCT画像およびSLO画像の品質を低下させる;(ii)SLOがビデオレート[1]、15kHzで動作する一方、OCTのラインスキャンレートは数100ヘルツ[2-5]より低いので、両画像をリアルタイムで重ね合わせることができない。 実験の設定および結果:このレターでは、我々は、OCTおよびSLOの原理を組み合わせたものである、新規な機器を提示する(図1)。ピグテール付きSLDからの、中心波長λ=0.85μm、コヒーレンス長=32μmの光が、シングルモード方向性結合器DC1に入射される。物体アーム内の光は、位相変調器(PM)として作用するピエゾシリンダの周囲に巻き付けられたファイバを通って伝播し、次いで顕微鏡対物レンズC3およびプレートビームスプリッタPBを介して、直角走査ミラー対MX、MYに入射する。PMは、正弦波発生器SGによって駆動される。OCT信号は、[3]で説明したように、ガルバノミラーパス変調とPMによって導入された変調とに起因する合成効果によって位相変調される。集束レンズL1は、眼レンズ(EL)を介して人間の眼(HE)の網膜(R)に向けてビームを送出する。参照ビームは、顕微鏡対物レンズC1およびC2およびコーナーキューブCCを介して受信カプラDC2に導かれる。CCは、基準の長さを変更するために使用されるコンピュータ制御された並進ステージ(TS)上に搭載される。2つの光検出器PD1およびPD2は、OCT帰還光信号を収集し、それらの出力は、平衡型検出構成の差動増幅器(DA)の2つの入力に印加される。次に、OCT信号は、パーソナルコンピュータ(PC)制御の下でデュアル可変走査フレームグラバー(VSG)のOCT入力を駆動する復調器ブロック(DMOD)内で復調される。ランプ発生器TX、Yは、ミラーMXおよびMYをそれぞれ備えたトランスバーサルスキャナ装置を駆動すると共に、フレームグラバーを介して信号を捕捉する。物体からの戻り光のχ%を光検出器PD3、レンズL2およびピンホールHに反射するプレートビームスプリッタ(PB)は、共焦点信号を生成するために使用される。SLOおよびOCTによって生成された画像は、このように、厳密に対応するピクセル対ピクセルであり、同時に同じレートで生成される。 OCT自体は、基本的に共焦点受信機を構築するために使用することができる、受信ファイバ(物体アームおよびコリメータC3)の共焦点プロファイルを有する。しかしながら、このような魅力的で単純な解決策は、(i)OCT参照アームにおける大きな電力に関連するノイズが、参照アームに、良好なSLO画像を生成することをブロックさせて、OCT画像およびSLO画像の同時取得を妨げ、(ii)ファイバの有効コアサイズによって共焦点開口が固定されて、信号対雑音比を最適化することを不可能にすることにより、実行可能ではない。したがって、図1に示されるように、SLO用の別個の光チャネルが必要とされる。 最適化された設計は、プレートビームスプリッタによってOCTから分離された光のパーセンテージとSLO深さ分解能との間のトレードオフに対処するべきである。より高いχ、すなわち、SLO光検出器PD3によって収集されたより高い電力とピンホールHのより小さいサイズが、ノイズフロアに到達する前に達成される。ピンホールのサイズが小さいほど、SLOの深さ分解能[1]が良好であり、?300μmの限界を有する。しかしながら、同時に、χの増加に伴って、OCT画像における信号対雑音比は悪化する。良好なOCTを維持するために、我々は、χが5%で、眼の150μWの電力(<200μW 他の文献[2、3]に引用された安全限界)で網膜から40dBを超える信号対雑音比のSLO画像を得ることを必要とした。50μmのピンホールおよび10倍の顕微鏡対物レンズ(L2)を用いた、FWHM共焦点プロファイル[1]は5mmであった。OCT画像の深さ分解能が非常に高いので、眼レンズによって反射された光を除外するのに十分であれば、SLO深さ分解能を改善する必要はない。しかしながら、χとピンホールの直径の両方を変えることができる、より洗練された設計は、共焦点分解能を大きな深さ分解能から眼開口部によって決まる最小値まで制御することを可能にするであろう。 OCT画像とSLO画像とを重ね合わせて、合成OCT/SLO画像を提供することが有用であることを、我々は見出した。加算器、2つのポテンショメータP1及びP2が、VSGに供給される信号の比率を変更するために使用される。最終画像における2つの信号の相対的な重みは、選択の問題であり、特定の目標によって決定される。このように、OCT/SLO機器は、ピンホール開口を調整することによって達成され得るSLO画像として作用する共焦点受信器によって与えられる深さ分解能を有する画像を提供することができる。最適な調整は、検査中の特定の物体に依存する。 結論:このシステムは、眼科医によって使用されるSLOの深さ分解能を少なくとも1桁改善することができるため、眼の研究のための機器の大きなブレークスルーを意味し、これは、ヒトの眼における失明の原因のより大きな理解につながることが望まれる。システムは、異なる深さ分解能を有する2つ断面像、すなわち、数ミリメートルから現在達成可能な最小値である300μmまで調整することが可能なSLO深さ分解能を有する画像、光源のコヒーレンス長の半分、我々のケースでは16μmに決められ、固定されたOCTの深さ分解能を有する第2の画像を提供する。断面像の分解能は、OCTとSLOの両システムで同じであり、網膜上に投影されたビームのエアリーディスクによって決定され、10μmの小ささであってもよい。」 (3)「 」 (当審訳) 「図1 装置の詳細な模式図」 (4)上記(3)の図1から、以下のような技術事項が看取できる。 ア 「ピグテール付きSLD」から「シングルモード方向性結合器DC1」に入射された光は、「顕微鏡対物レンズC1およびC2およびコーナーキューブCC」に導かれるファイバと「顕微鏡対物レンズC3およびプレートビームスプリッタPB」に導かれるファイバの2つに分けられる。 そして、上記(2)の記載事項も参照すると、「顕微鏡対物レンズC1およびC2およびコーナーキューブCC」に導かれるファイバ、「顕微鏡対物レンズC3およびプレートビームスプリッタPB」に導かれるファイバが、それぞれ、「参照アーム」、「物体アーム」に含まれるものである。 イ 「物体アーム」において、「シングルモード方向性結合器DC1」、「ファイバ」、「顕微鏡対物レンズC3」、「プレートビームスプリッタPB」、「直角走査ミラー対MX、MY」、「人間の眼(HE)の網膜(R)」の順に並べられている。 ウ 「次に、OCT信号は、パーソナルコンピュータ(PC)制御の下でデュアル可変走査フレームグラバー(VSG)のOCT入力を駆動する復調器ブロック(DMOD)内で復調される。」との記載、及び、図1の記載から、「SLO画像」も、「パーソナルコンピュータ(PC)」制御の下で生成されることは明らかである。 すると、上記引用文献Aには、以下の発明(以下「引用発明A」という。)が記載されている。 「光コヒーレンストモグラフィ(OCT)及び共焦点撮像システム[1]である走査レーザ検眼鏡(SLO)の原理を組み合わせたものである、組み合わされた光コヒーレンストモグラフィと走査レーザ検眼鏡であって、 ピグテール付きスーパールミネッセントダイオード(SLD)からの、中心波長λ=0.85μm、コヒーレンス長=32μmの光が、シングルモード方向性結合器DC1に入射され、参照アームに含まれる、顕微鏡対物レンズC1およびC2およびコーナーキューブCCに導かれるファイバと、物体アームに含まれる、顕微鏡対物レンズC3およびプレートビームスプリッタPBに導かれるファイバの2つに分けられ、 物体アーム内の光は、位相変調器(PM)として作用するピエゾシリンダの周囲に巻き付けられたファイバを通って伝播し、次いで顕微鏡対物レンズC3およびプレートビームスプリッタPBを介して、直角走査ミラー対MX、MYに入射し、集束レンズL1は、眼レンズ(EL)を介して人間の眼(HE)の網膜(R)に向けてビームを送出し、 参照ビームは、顕微鏡対物レンズC1およびC2およびコーナーキューブCCを介して受信カプラDC2に導かれ、 2つの光検出器PD1およびPD2は、OCT帰還光信号を収集し、それらの出力は、平衡型検出構成の差動増幅器(DA)の2つの入力に印加され、次に、OCT信号は、パーソナルコンピュータ(PC)制御の下でデュアル可変走査フレームグラバー(VSG)のOCT入力を駆動する復調器ブロック(DMOD)内で復調され、 物体からの戻り光のχ%を光検出器PD3、レンズL2およびピンホールHに反射するプレートビームスプリッタ(PB)は、共焦点信号を生成するために使用され、パーソナルコンピュータ(PC)制御の下でSLO画像が生成され、 SLOおよびOCTによって生成された画像は、このように、厳密に対応するピクセル対ピクセルであり、同時に同じレートで生成される、 組み合わされた光コヒーレンストモグラフィ(OCT)と走査レーザ検眼鏡(SLO)。」 2 引用文献Bについて 当審拒絶理由に引用された引用文献Bには、次の事項が記載されている。(下線は、当審が付したものである。) (1)「【0017】 (第1実施形態) 【0018】 先ず、第1実施形態に係る観察装置について説明する。図1は、第1実施形態に係る観察装置1の構成図である。この図に示される観察装置1は、対象物として眼90の眼底91を観察する走査型眼底イメージングに適用される装置であって、光源部10、二軸走査系20、波面変調部30、光分岐部40、光検出部50、波面検出部60および制御部70等を備える。 【0019】 光源部10は、眼底91に照射されるべき光を出力するものであって、例えばレーザダイオード(LD)やスーパールミネッセントダイオード(SLD)等の点光源と見做すことができる発光素子を含むのが好適である。この光源部10から出力される光は、レンズL_(0)によりコリメートされ、ハーフミラーHMを透過して、二軸走査系20に入力される。 【0020】 二軸走査系20は、光源部10から出力される光を眼底91に照射するともに当該光照射位置を走査するものであって、レンズL_(1)、ミラーM_(1)?M_(7)、水平走査機構HSおよび垂直走査機構VSを含む。ミラーM_(1)?M_(5)それぞれの反射面は凹面であり、ミラーM_(6),M_(7)それぞれの反射面は平面である。ハーフミラーHMから二軸走査系20に入力された光は、レンズL_(1)、ミラーM_(7)、ミラーM_(6)、ミラーM_(5)、水平走査機構HS、ミラーM_(4)、ミラーM_(3)、垂直走査機構VS、ミラーM_(2)およびミラーM_(1)を順に経て、更に眼90の瞳面92を経て眼底91に集光照射される。 【0021】 眼底91における光照射位置は、水平走査機構HSおよび垂直走査機構VSにより二次元走査される。光源部10からレンズL_(0),ハーフミラーHMおよび二軸走査系20を経て眼底91に到る光学系は、光源部10から出力された光を対象物(眼底91)へ照射する照射光学系を構成している。 【0022】 二軸走査系20により眼底91に光が集光照射されると、その集光位置で反射光または散乱光が発生する。眼底91における集光位置で発生した光は、瞳面92を経て二軸走査系20に入力され、二軸走査系20において照射時とは逆の経路を辿って二軸走査系20からハーフミラーHMへ出力され、ハーフミラーHMで反射され、レンズL_(2)およびレンズL_(3)を経て波面変調部30に入力される。眼底91から二軸走査系20,ハーフミラーHM,レンズL_(2)およびレンズL_(3)を経て波面変調部30に到る光学系は、照射光学系による対象物(眼底91)への光照射に伴って発生した光を波面変調部30へ導く検出光学系を構成している。 【0023】 波面変調部30は、入力光の波面形状を調整して当該調整後の光を出力するものであって、好適には位相変調型の空間光変調器を含む。位相変調型の空間光変調器は、複数の画素が二次元配列されており、これら複数の画素それぞれにおいて入力光の位相を変調する位相パターンを呈示して、その位相変調後の光を出力する。また、位相変調型の空間光変調器は、反射型のものであってもよいし、透過型のものであってもよい。反射型の空間光変調器としては、LCOS(Liquid Crystal on Silicon)型、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)型および光アドレス型の何れであってもよい。また、透過型の空間光変調器としてはLCD(LiquidCrystal Display)等であってもよい。図1では、波面変調部30として反射型で位相変調型の空間光変調器が示されている。 【0024】 波面変調部30は、入力光の収差を補償する補償用位相パターンを呈示するとともに、入力光を第1および第2の光に分岐する分岐用位相パターンを呈示する。特に、本実施形態では、波面変調部30は、補償用位相パターンと分岐用位相パターンとが重畳された位相パターンを呈示する波面変調素子を含む。そして、波面変調部30は、検出光学系により導かれた光を入力して、その入力した光を補償用位相パターンおよび分岐用位相パターンにより位相変調して出力する。補償用位相パターンは、照射光学系および検出光学系を光が伝搬する間に生じた波面収差を補償する位相変調を光に与える。一方、分岐用位相パターンは、光回折効率が高く、特定の2つの次数に回折のエネルギーが集中し、それらの強度比が制御できるものが望ましく、例えば0次光と1次回折光とに分岐するブレーズ位相回折格子である。この場合、0次光および1次回折光のうち、一方が第1の光となり、他方が第2の光となる。 【0025】 波面変調部30から分岐用位相パターンの作用により分岐されて出力された第1および第2の光は、レンズL_(4)を経て、光分岐部40により互いに異なる方向に進む。光分岐部40から出力された光のうち、第1の光はレンズL_(5)およびピンホール51を経て光検出部50に入力され、第2の光はレンズL_(6)を経て波面検出部60に入力される。波面変調部30からレンズL_(4),光分岐部40およびレンズL_(5),L_(6)を経て光検出部50および波面検出部60それぞれに到る光学系は、波面変調部30から分岐用位相パターンの作用により分岐されて出力される第1および第2の光を互いに異なる方向へ導く分岐光学系を構成している。」 (2)「【0043】 図5は、光分岐部40の構成例を示す図である。同図(a)に示される構成例の光分岐部40は、円状の反射部401と、この反射部401の周囲に設けられる透過部402とを有する。同図(b)に示される構成例の光分岐部40は、円状の透過部402と、この透過部402の周囲に設けられる反射部401とを有する。同図(c)に示される構成例の光分岐部40は、反射部401と透過部402とが直線状の境界で区切られている。同図(d)に示される構成例の光分岐部40は、プリズム形状のものであって、互い異なる 2つの面が反射部403,404とされている。 【0044】 なお、同図(a)?(c)において、透過部402は、透明な媒質からなるものであってもよいし、特に何ら媒質を設けないもの(開口等)であってもよい。同図(a)?(c)の各構成例の光分岐部40は、波面変調部30から出力される第1および第2の光のうち、一方を反射部401で反射させ、他方を透過部402で透過させる。同図(d)の構成例の光分岐部40は、波面変調部30から出力される第1および第2の光のうち、一方を反射部403で反射させ、他方を反射部404で反射させる。」 (3)「【図1】 【図5】 」 すると、引用文献Bには、「走査型眼底イメージングに適用される」「観察装置1」(段落【0018】)において、「二軸走査系20に入力され、」「二軸走査系20からハーフミラーHMへ出力され」た「眼底91における集光位置で発生した光」は、「ハーフミラーHMで反射され」(段落【0022】)、「光分岐部により互いに異なる方向に進む。光分岐部40から出力された光のうち、第1の光はレンズL_(5)及びピンホール51を経て光検出部50に入力され、第2の光はレンズL_(6)を経て波面検出部60に入力される」(段落【0025】)構成であって、「光分岐部40」は、「円状の透過部402とこの透過部402の周囲に設けられる反射部401とを有する」(段落【0043】)ものである構成が開示されている。 すなわち、眼底からの光を、「円状の透過部402とこの透過部402の周囲に設けられる反射部401とを有する」「光分岐部40」で、「光検出部50」及び「波面検出部60」という2つの検出部に分割する構成が開示されている。 第6 対比・判断 1 本願発明1について (1)対比 本願発明1と引用発明Aを対比する。 ア 引用発明Aの「眼レンズ(EL)を介して人間の眼(HE)の網膜(R)」及び「物体」は、本願発明1の「サンプル」に相当する。 イ 引用発明Aの「光コヒーレンストモグラフィ(OCT)及び共焦点撮像システムである走査レーザ検眼鏡(SLO)の原理を組み合わせたものである、」「SLOおよびOCTによって生成された画像は、このように、厳密に対応するピクセル対ピクセルであり、同時に同じレートで生成される、組み合わされた光コヒーレンストモグラフィと走査レーザ検眼鏡」は、 本願発明1の「光コヒーレンス断層撮影(OCT)および共焦点走査レーザ検眼鏡検査(CSLO)を同時に実行するシステム」に相当する。 ウ 引用発明Aの「ピグテール付きスーパールミネッセントダイオード(SLD)」は、本願発明1の「放射ビームを生成するように構成された光源」に相当する。 エ 引用発明Aの「参照アーム」、「物体アーム」が、それぞれ、本願発明1の「参照アーム」、「サンプル・アーム」に相当する。 すると、引用発明Aの「ピグテール付きスーパールミネッセントダイオード(SLD)からの、中心波長λ=0.85μm、コヒーレンス長=32μmの光が、」「入射され、参照アームに含まれる、顕微鏡対物レンズC1およびC2およびコーナーキューブCCに導かれるファイバと、物体アームに含まれる、顕微鏡対物レンズC3およびプレートビームスプリッタPBに導かれるファイバの2つに分けられ」る「シングルモード方向性結合器DC1」は、本願発明1の「サンプル・アームおよび参照アームに沿って前記放射ビームを分離するビーム分割器」に相当する。 オ 引用発明Aの「物体アーム内の光は、位相変調器(PM)として作用するピエゾシリンダの周囲に巻き付けられたファイバを通って伝播し、次いで顕微鏡対物レンズC3およびプレートビームスプリッタPBを介して、」「入射」する「直角走査ミラー対MX、MY」は、本願発明1の「前記サンプル・アーム内でサンプル上の1組の横軸位置にわたって前記放射ビームを走査する光学系」に相当する。 カ 引用発明Aにおいて、「シングルモード方向性結合器DC1に入射され、参照アームに含まれる、顕微鏡対物レンズC1およびC2およびコーナーキューブCCに導かれるファイバと、物体アームに含まれる、顕微鏡対物レンズC3およびプレートビームスプリッタPBに導かれるファイバの2つに分けられ、 物体アーム内の光は、位相変調器(PM)として作用するピエゾシリンダの周囲に巻き付けられたファイバを通って伝播し、次いで顕微鏡対物レンズC3およびプレートビームスプリッタPBを介して、直角走査ミラー対MX、MYに入射し、集束レンズL1は、眼レンズ(EL)を介して人間の眼(HE)の網膜(R)に向けてビームを送出し」た後、「人間の眼(HE)の網膜(R)」等で反射して、逆の径路である、「集束レンズL1」、「直角走査ミラー対MX、MY」を介して、「プレートビームスプリッタPB」に戻ってくること、また、「プレートビームスプリッタPB」は、「シングルモード方向性結合器DC1」と「直角走査ミラーMX、MY」との間に位置することは、明らかである。 また、引用発明Aの「物体からの戻り光のχ%を光検出器PD3、レンズL2およびピンホールHに反射するプレートビームスプリッタ(PB)」は、「物体からの戻り光のχ%」の残りを透過することも明らかである。 すると、引用発明Aの「物体からの戻り光のχ%を光検出器PD3、レンズL2およびピンホールHに反射するプレートビームスプリッタ(PB)」と、本願発明1の「前記ビーム分割器と前記走査する光学系との間に位置するミラーであって、前記ミラーは、サンプル・ビームの軸と位置合わせされた透過領域を有し、該サンプルから戻ってくる光の第1の部分が、透過領域を透過され、該サンプルから戻ってくる該光のうち、透過領域の径方向外側に位置する第2の部分が、前記ミラーによって反射される、前記ミラー」とは、 「前記ビーム分割器と前記走査する光学系との間に位置する透過・反射手段であって、前記透過・反射手段は、該サンプルから戻ってくる光の第1の部分が透過され、該サンプルから戻ってくる該光のうち、第2の部分が反射される、前記透過・反射手段」で共通する。 キ 引用発明Aの「OCT帰還光信号」には、上記カで検討した、「プレートビームスプリッタPB」に戻ってきた光のうちの透過した光と、「顕微鏡対物レンズC1およびC2およびコーナーキューブCCを介して受信カプラDC2に導かれ」た「参照ビーム」とが含まれることは明らかである。 すると、引用発明Aの「参照ビームは、顕微鏡対物レンズC1およびC2およびコーナーキューブCCを介して受信カプラDC2に導かれ、」「OCT帰還光信号を収集し、」「それらの出力は、平衡型検出構成の差動増幅器(DA)の2つの入力に印加され」る「2つの光検出器PD1およびPD2」は、本願発明1の「前記サンプルから戻ってくる光の第1の部分および前記参照アームから戻ってくる放射を測定し、その測定に応じて第1の組の出力信号を生成する第1の検出器」に相当する。 ク 引用発明Aの「物体からの戻り光のχ%を光検出器PD3、レンズL2およびピンホールHに反射するプレートビームスプリッタ(PB)は、共焦点信号を生成するために使用され」という記載は、「光検出器PD3」が「物体からの戻り光のχ%」を検出して「共焦点信号」を生成することを示すと認められるから、引用発明Aの「光検出器PD3」は、本願発明1の「前記サンプルから戻ってくる前記光の該第2の部分を測定し、その測定に応じて第2の組の出力信号を生成する第2の検出器」に相当する。 ケ 引用発明Aの「OCT信号は、パーソナルコンピュータ(PC)制御の下でデュアル可変走査フレームグラバー(VSG)のOCT入力を駆動する復調器ブロック(DMOD)内で復調され」ることは、本願発明1の「第1のプロセッサ」により「前記第1の組の出力信号をOCT画像データに変換する」ことに相当する。 また、引用発明Aの「パーソナルコンピュータ(PC)制御の下でSLO画像が生成され」ることは、本願発明1の「第2のプロセッサ」により「該第2の組の出力信号をCSLO画像データに変換する」ことに相当する。 コ 引用発明Aの 「ピグテール付きスーパールミネッセントダイオード(SLD)からの、中心波長λ=0.85μm、コヒーレンス長=32μmの光が、シングルモード方向性結合器DC1に入射され、参照アームに含まれる、顕微鏡対物レンズC1およびC2およびコーナーキューブCCに導かれるファイバと、物体アームに含まれる、顕微鏡対物レンズC3およびプレートビームスプリッタPBに導かれるファイバの2つに分けられ、 物体アーム内の光は、位相変調器(PM)として作用するピエゾシリンダの周囲に巻き付けられたファイバを通って伝播し、次いで顕微鏡対物レンズC3およびプレートビームスプリッタPBを介して、直角走査ミラー対MX、MYに入射し、集束レンズL1は、眼レンズ(EL)を介して人間の眼(HE)の網膜(R)に向けてビームを送出し、 参照ビームは、顕微鏡対物レンズC1およびC2およびコーナーキューブCCを介して受信カプラDC2に導かれ、 2つの光検出器PD1およびPD2は、OCT帰還光信号を収集し、」 との記載から、「顕微鏡対物レンズC3」は、「物体アーム」内で、「シングルモード方向性結合器DC1」と「直角走査ミラー対MX、MY」との間に位置し、 「ファイバ」は、「物体アーム」を含む、「プレートビームスプリッタPB」と「2つの光検出器PD1およびPD2」の間に位置し、 「プレートビームスプリッタPB」は、「物体アーム」内で、「顕微鏡対物レンズC3」と「人間の目(HE)の網膜(R)」との間に位置し、 「シングルモード方向性結合器DC1」、「ファイバ」、「顕微鏡対物レンズC3」、「プレートビームスプリッタPB」、「直角走査ミラーMX、MY」、「人間の目(HE)の木膜(R)」の順に、配列されていると認められる。 そして、引用発明Aの「ファイバ」が所定の開口数(NA)を、また、「顕微鏡対物レンズC3」が所定の焦点距離を有することは明らかである。 すると、引用発明Aと本願発明1は、 「前記システムは、 前記サンプル・アームのビームの経路に沿って前記ビーム分割器と前記走査する光学系との間に位置する視準レンズと、 前記サンプルから戻ってくる光を集めるように前記透過・反射手段と前記第1の検出器との間に位置する光ファイバと、をさらに備え、 前記透過・反射手段が、前記サンプル・アームのビームの経路に沿って前記視準レンズと前記サンプルとの間に位置し、前記光ファイバが開口数(NA)を有し、前記視準レンズが焦点距離fを有し、 前記ビーム分割器、前記光ファイバ、前記視準レンズ、前記透過・反射手段、前記走査する光学系、前記サンプルは、この順番で配置されている」 点で、共通する。 (一致点) 上記ア?コでの検討から、本願発明1と引用発明Aは、 「光コヒーレンス断層撮影(OCT)および共焦点走査レーザ検眼鏡検査(CSLO)を同時に実行するシステムであって、 放射ビームを生成するように構成された光源と、 サンプル・アームおよび参照アームに沿って前記放射ビームを分離するビーム分割器と、 前記サンプル・アーム内でサンプル上の1組の横軸位置にわたって前記放射ビームを走査する光学系と、 前記ビーム分割器と前記走査する光学系との間に位置する透過・反射手段であって、前記透過・反射手段は、該サンプルから戻ってくる光の第1の部分が透過され、該サンプルから戻ってくる該光のうち、第2の部分が反射される、前記透過・反射手段と、 前記サンプルから戻ってくる光の第1の部分および前記参照アームから戻ってくる放射を測定し、その測定に応じて第1の組の出力信号を生成する第1の検出器と、 前記第1の組の出力信号をOCT画像データに変換する第1のプロセッサと、 前記サンプルから戻ってくる前記光の該第2の部分を測定し、その測定に応じて第2の組の出力信号を生成する第2の検出器と、 該第2の組の出力信号をCSLO画像データに変換する第2のプロセッサとを備え、 前記システムは、 前記サンプル・アームのビームの経路に沿って前記ビーム分割器と前記走査する光学系との間に位置する視準レンズと、 前記サンプルから戻ってくる光を集めるように前記透過・反射手段と前記第1の検出器との間に位置する光ファイバと、をさらに備え、 前記透過・反射手段が、前記サンプル・アームのビームの経路に沿って前記視準レンズと前記サンプルとの間に位置し、前記光ファイバが開口数(NA)を有し、前記視準レンズが焦点距離fを有し、 前記ビーム分割器、前記光ファイバ、前記視準レンズ、前記透過・反射手段、前記走査する光学系、前記サンプルは、この順番で配置されている、システム。」 で一致し、次の点で相違する。 (相違点) ア 透過・反射手段について、本願発明1では、 「ミラーであって、前記ミラーは、サンプル・ビームの軸と位置合わせされた透過領域を有し、該サンプルから戻ってくる光の第1の部分が、透過領域を透過され、該サンプルから戻ってくる該光のうち、透過領域の径方向外側に位置する第2の部分が、前記ミラーによって反射される、前記ミラー」であって、 「前記透過領域が、実質上円形であり、」 「前記ミラーの前記円形の透過領域が、少なくとも2*NA*fの直径を有」する のに対して、引用発明Aでは、 「物体からの戻り光のχ%を光検出器PD3、レンズL2およびピンホールHに反射するプレートビームスプリッタ(PB)」である点。 (2)判断 上記相違点について、以下、検討する。 上記「第5」「2」において検討したとおり、引用文献Bには、眼底からの光を、「光検出部50」及び「波面検出部60」という2つの検出部に分割する手段として、「円状の透過部402とこの透過部402の周囲に設けられる反射部401とを有する」「光分岐部40」を使用すること(以下、「引用文献B技術事項」という。)が開示されている。 そして、この引用文献B技術事項の「円状の透過部402とこの透過部402の周囲に設けられる反射部401とを有する」「光分岐部40」を使用することが、本願発明1の「前記ミラーは、サンプル・ビームの軸と位置合わせされた透過領域を有し、該サンプルから戻ってくる光の第1の部分が、透過領域を透過され、該サンプルから戻ってくる該光のうち、透過領域の径方向外側に位置する第2の部分が、前記ミラーによって反射され」、「前記透過領域が、実質上円形であ」ることに相当する。 すると、引用発明Aと引用文献B技術事項は、眼底からの光を2つの検査手段に分ける検査装置である点で共通するから、その眼底からの光を2つに分ける透過・反射手段について、引用発明Aの「プレートビームスプリッタ(PB)」に換えて、引用文献B技術事項の「円状の透過部402とこの透過部402の周囲に設けられる反射部401とを有する」「光分岐部40」を採用して、本願発明1の「ミラーであって、前記ミラーは、サンプル・ビームの軸と位置合わせされた透過領域を有し、該サンプルから戻ってくる光の第1の部分が、透過領域を透過され、該サンプルから戻ってくる該光のうち、透過領域の径方向外側に位置する第2の部分が、前記ミラーによって反射される、前記ミラー」であって、「前記透過領域が、実質上円形であ」る構成を得ることは、当業者が容易に想到し得たことである。 しかし、上記相違点のうちの「前記ミラーの前記円形の透過領域が、少なくとも2*NA*fの直径を有」する構成、すなわち、「視準レンズ」から「光ファイバ」への入射角が「光ファイバ」の開口数(当審註:NA=sinθ(θは入射角))以上となるように、「透過領域」の半径を設計することについては、引用文献A及びBには開示も示唆もされていない。 したがって、上記相違点のうちの「前記ミラーの前記円形の透過領域が、少なくとも2*NA*fの直径を有」する構成までもが、当業者が容易に想到し得たものとはいえない。 以上のとおり、引用発明Aに、引用文献B技術事項を組み合わせても、上記相違点のうちの一部に係る本願発明1の発明特定事項が容易に想到し得るとはいえない。 (3)小括 よって、本願発明1は、引用発明A及び引用文献B技術事項に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。 2 本願発明2?5について 本願発明2?5は、本願発明1を引用するものであり、本願発明1の上記相違点のうちの「前記ミラーの前記円形の透過領域が、少なくとも2*NA*fの直径を有」する構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、引用発明A及び引用文献B技術事項に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。 3 本願発明6?10について 本願発明6?10は、本願発明1の上記相違点のうちの「前記ミラーの前記円形の透過領域が、少なくとも2*NA*fの直径を有」する構成と同様の構成である、「前記ミラーの円形の透過領域が少なくとも2*NA*sの直径を有」する構成(本願発明6)、「前記反射面が、少なくとも2*NA*fの直径を有」する構成(本願発明7)、「前記反射面が少なくとも2*NA*sの直径を有」する構成(本願発明8)、「前記反射面の第1の部分が、少なくとも2*NA*fの直径を有」する構成(本願発明9)、「前記反射面の第1の部分が少なくとも2*NA*sの直径を有」する構成(本願発明10)を、それぞれ、備えるから、本願発明1と同じ理由により、引用発明A及び引用文献B技術事項に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。 第7 原査定についての判断 原査定は上記第2で示したとおりのものであるところ、令和元年8月5日付の手続補正により、補正後の請求項1?10は、「前記ミラーの前記円形の透過領域が、少なくとも2*NA*fの直径を有」する構成、あるいは、これと同様の構成を備えるものとなった。これらの構成は、原査定における引用文献4(当審拒絶理由の引用文献A)及び引用文献3(当審拒絶理由の引用文献B)のほか、引用文献1、2及び5にも、開示も示唆もされておらず、本願優先日前における周知技術でもないので、本願発明1?10は、原査定における引用文献1?5に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。 したがって、原査定を維持することはできない。 第8 むすび 以上のとおり、原査定の理由及び当審拒絶理由によっては、本願を拒絶することはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2019-09-09 |
出願番号 | 特願2015-548595(P2015-548595) |
審決分類 |
P
1
8・
121-
WY
(A61B)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 山口 裕之 |
特許庁審判長 |
福島 浩司 |
特許庁審判官 |
伊藤 昌哉 三木 隆 |
発明の名称 | OCT光源および走査光学系を使用する2次元の共焦点撮像 |
代理人 | 恩田 博宣 |
代理人 | 恩田 誠 |
代理人 | 本田 淳 |