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審決分類 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) H04N
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) H04N
審判 査定不服 4号2号請求項の限定的減縮 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) H04N
管理番号 1354798
審判番号 不服2018-3051  
総通号数 238 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2019-10-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2018-03-02 
確定日 2019-08-29 
事件の表示 特願2017- 50049「サーバ装置、及びそれに用いられるコンピュータプログラム」拒絶査定不服審判事件〔平成30年10月 4日出願公開、特開2018-153231〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 経緯
1 手続の経緯
本願は、平成29年3月15日の出願であって、その手続の経緯は、以下のとおりである。

平成29年 7月21日:拒絶理由通知
平成29年 9月29日:意見書、手続補正書の提出
平成29年11月28日:拒絶査定
平成29年12月 5日:拒絶査定の謄本の送達
平成30年 3月 2日:審判請求書、手続補正書の提出
平成31年 2月19日:拒絶理由通知(最後)
平成31年 4月22日:意見書、手続補正書の提出

2 平成31年2月19日付けの拒絶の理由
平成31年2月19日付けの拒絶の理由は、次のとおりのものである。

この出願の請求項1?4に係る発明は、その出願前日本国内又は外国において頒布された下記の引用文献1、2に記載された発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

1.特開2016-118854号公報
2.特開2015-16104号公報

第2 平成31年4月22日付けの手続補正についての補正却下の決定

[補正却下の決定の結論]
平成31年4月22日付けの手続補正(以下、「本件補正」という。)を却下する。

[理由]
1 補正の内容
本件補正前の平成30年3月2日付け手続補正書の特許請求の範囲の請求項1?4の記載は、以下のとおりである。

「【請求項1】
ゲーム端末が提供するゲームに関連する複数の動画を表示するための動画データを記憶する動画データ記憶手段を備え、各動画と各動画の内容に関する内容情報とを関連付けて管理している場合に、ネットワークを介して接続される動画表示端末の要求及び前記内容情報に基づいて前記複数の動画から一部の動画を抽出し、当該一部の動画に対応する前記動画データを前記動画表示端末に配信するサーバ装置であって、
各ユーザを識別するためのユーザ識別情報と各ユーザに固有の固有情報とが関連付けられるように記述された固有情報データを記憶する固有データ記憶手段と、
前記動画表示端末の要求に伴い当該動画表示端末を通じて前記ユーザ識別情報が提供された場合に、前記固有情報データ及び前記内容情報に基づいて前記ユーザ識別情報を基準に各ユーザの前記固有情報に関連する関連動画を前記複数の動画から抽出する動画抽出手段と、
前記複数の動画のうち前記関連動画を除く残りの動画が前記一部の動画として機能するように、前記関連動画に対応する前記動画データの配信を制限する配信制限手段と、
を備え、
前記動画抽出手段は、前記固有情報が各ユーザの前記ゲームに関するプレイ実績の情報を含む場合に、当該プレイ実績の情報を前記固有情報として使用することにより、前記関連動画を前記プレイ実績の情報に基づいて抽出し、
前記配信制限手段は、前記固有情報が各ユーザの前記ゲームに関するプレイ実績の情報を含む場合に、前記関連動画の抽出に使用された前記プレイ実績の情報に関連する基準に基づく配置を利用することにより前記残りの動画が前記プレイ実績に応じたユーザ毎の配置を通じて選択されるように、前記動画データの配信の制限を実行する、サーバ装置。
【請求項2】
前記動画抽出手段は、前記固有情報として前記プレイ実績の情報を利用し、前記ユーザ識別情報のユーザの前記プレイ実績の情報及び前記内容情報に基づいて前記関連動画を抽出する、請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項3】
前記プレイ実績の情報及び前記内容情報は、前記ゲームの進行度合いを示す進行情報をいずれも含み、
前記動画抽出手段は、前記プレイ実績の情報及び前記内容情報の前記進行情報に基づいて、当該ユーザ識別情報のユーザの進行度合いよりも進行度合いの高い動画を前記関連動画として抽出する、請求項2に記載のサーバ装置。
【請求項4】
前記動画データ記憶手段及び前記固有データ記憶手段を備えるコンピュータを、請求項1?3のいずれか一項に記載のサーバ装置の各手段として機能させるように構成されたコンピュータプログラム。」

それに対して、本件補正による特許請求の範囲の請求項1、2の記載は、以下のとおりである。

「【請求項1】
ゲーム端末が提供するゲームに関連する複数の動画を表示するための動画データを記憶する動画データ記憶手段を備え、各動画と各動画の内容に関する内容情報とを関連付けて管理している場合に、ネットワークを介して接続される動画表示端末の要求及び前記内容情報に基づいて前記複数の動画から一部の動画を抽出し、当該一部の動画に対応する前記動画データを前記動画表示端末に配信するサーバ装置であって、
各ユーザを識別するためのユーザ識別情報と各ユーザに固有の固有情報とが関連付けられるように記述された固有情報データを記憶する固有データ記憶手段と、
前記動画表示端末の要求に伴い当該動画表示端末を通じて前記ユーザ識別情報が提供された場合に、前記固有情報データ及び前記内容情報に基づいて前記ユーザ識別情報を基準に各ユーザの前記固有情報に関連する関連動画を前記複数の動画から抽出する動画抽出手段と、
前記複数の動画のうち前記関連動画を除く残りの動画が前記一部の動画として機能するように、前記関連動画に対応する前記動画データの配信を制限する配信制限手段と、
を備え、
前記動画抽出手段は、前記固有情報が各ユーザの前記ゲームに関するプレイ実績の情報を含む場合に、当該プレイ実績の情報を前記固有情報として使用することにより、前記関連動画を前記プレイ実績の情報に基づいて抽出し、
前記配信制限手段は、前記固有情報が各ユーザの前記ゲームに関するプレイ実績の情報を含む場合に、前記関連動画の抽出に使用された前記プレイ実績の情報に関連する基準に基づく配置を利用することにより前記残りの動画が前記プレイ実績に応じたユーザ毎の配置を通じて選択されるように、前記動画データの配信の制限を実行し、
前記動画抽出手段は、前記固有情報として前記プレイ実績の情報を利用し、前記ユーザ識別情報のユーザの前記プレイ実績の情報及び前記内容情報に基づいて前記関連動画を抽出し、
前記プレイ実績の情報及び前記内容情報は、前記ゲームの進行度合いを示す進行情報をいずれも含み、
前記動画抽出手段は、前記プレイ実績の情報及び前記内容情報の前記進行情報に基づいて、当該ユーザ識別情報のユーザの進行度合いを含まない当該ユーザの進行度合いよりも進行度合いの高い動画を前記関連動画として抽出する、サーバ装置。
【請求項2】
前記動画データ記憶手段及び前記固有データ記憶手段を備えるコンピュータを、請求項1に記載のサーバ装置の各手段として機能させるように構成されたコンピュータプログラム。」

なお、下線は補正箇所である。

2 新規事項の有無、単一性、補正の目的について
本件補正は、同日付けの意見書も参酌すると次のように補正するものである。
なお、平成30年3月2日付け手続補正書の特許請求の範囲の請求項1ないし請求項4を、以下、「旧請求項1」ないし「旧請求項4」といい、平成31年4月22日付け手続補正書の特許請求の範囲の請求項1ないし2を、以下、「新請求項1」ないし「新請求項2」という。

(1)旧請求項1に旧請求項2及び旧請求項3の発明特定事項を追加し、更に、旧請求項3の発明特定事項の「前記動画抽出手段は、前記プレイ実績の情報及び前記内容情報の前記進行情報に基づいて、当該ユーザ識別情報のユーザの進行度合いよりも進行度合いの高い動画を前記関連動画として抽出する」を、「前記動画抽出手段は、前記プレイ実績の情報及び前記内容情報の前記進行情報に基づいて、当該ユーザ識別情報のユーザの進行度合いを含まない当該ユーザの進行度合いよりも進行度合いの高い動画を前記関連動画として抽出する」と限定し、新請求項1とする。
(2)旧請求項2ないし3を削除する。
(3)旧請求項4の「請求項1?3に記載のサーバ装置」を、「請求項1に記載のサーバ装置」にし、新請求項2とする。

よって、いずれの補正についても、請求項の削除もしくは特許請求の範囲の限定的減縮を目的とするものに該当する。

そして、上記(1)?(3)の補正は、明細書の記載に基づくものであり、新規事項を追加する補正でなく、発明の特別な技術的特徴を変更する補正でもない。

したがって、本件補正は、特許法第17条の2第3項、第4項の規定に適合するものであり、同条第5項第1号の請求項の削除もしくは第2号の特許請求の範囲を減縮することを目的とするものに該当する。

3 独立特許要件について
本件補正は、特許請求の範囲の減縮を目的とする補正を含むものであるから、上記補正後の請求項1に係る発明が、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるかどうかについて以下に検討する。

(1)補正後発明
補正後の請求項1に係る発明(以下、「補正後発明」という。)は、上記の本件補正後の特許請求の範囲の請求項1に記載された次のとおりのものと認める。
なお、(A)?(E)については、説明のために当審にて付したものである。(以下、「構成A」?「構成E」という。)

(補正後発明)
(A)(A1)ゲーム端末が提供するゲームに関連する複数の動画を表示するための動画データを記憶する動画データ記憶手段を備え、
(A2)各動画と各動画の内容に関する内容情報とを関連付けて管理している場合に、
(A3)ネットワークを介して接続される動画表示端末の要求及び前記内容情報に基づいて前記複数の動画から一部の動画を抽出し、
(A4)当該一部の動画に対応する前記動画データを前記動画表示端末に配信するサーバ装置であって、
(B)各ユーザを識別するためのユーザ識別情報と各ユーザに固有の固有情報とが関連付けられるように記述された固有情報データを記憶する固有データ記憶手段と、
(C)前記動画表示端末の要求に伴い当該動画表示端末を通じて前記ユーザ識別情報が提供された場合に、前記固有情報データ及び前記内容情報に基づいて前記ユーザ識別情報を基準に各ユーザの前記固有情報に関連する関連動画を前記複数の動画から抽出する動画抽出手段と、
(D)前記複数の動画のうち前記関連動画を除く残りの動画が前記一部の動画として機能するように、前記関連動画に対応する前記動画データの配信を制限する配信制限手段と、
を備え、
(C1)前記動画抽出手段は、前記固有情報が各ユーザの前記ゲームに関するプレイ実績の情報を含む場合に、当該プレイ実績の情報を前記固有情報として使用することにより、前記関連動画を前記プレイ実績の情報に基づいて抽出し、
(D1)前記配信制限手段は、前記固有情報が各ユーザの前記ゲームに関するプレイ実績の情報を含む場合に、前記関連動画の抽出に使用された前記プレイ実績の情報に関連する基準に基づく配置を利用することにより前記残りの動画が前記プレイ実績に応じたユーザ毎の配置を通じて選択されるように、前記動画データの配信の制限を実行し、
(C2)前記動画抽出手段は、前記固有情報として前記プレイ実績の情報を利用し、前記ユーザ識別情報のユーザの前記プレイ実績の情報及び前記内容情報に基づいて前記関連動画を抽出し、
(E)前記プレイ実績の情報及び前記内容情報は、前記ゲームの進行度合いを示す進行情報をいずれも含み、
(C3)前記動画抽出手段は、前記プレイ実績の情報及び前記内容情報の前記進行情報に基づいて、当該ユーザ識別情報のユーザの進行度合いを含まない当該ユーザの進行度合いよりも進行度合いの高い動画を前記関連動画として抽出する、
(A)サーバ装置。

(2)引用文献について
ア 引用文献1
(ア)引用文献1の記載事項
平成31年2月19日付けの拒絶理由通知に、引用文献1として引用された特開2016-118854号公報には、「情報処理システム、サーバ、プログラム、及び情報処理方法」(発明の名称)として図面とともに以下の事項が記載されている。
なお、下線は、説明のために当審にて付したものである。

【0001】
本発明は、情報処理システム、サーバ、プログラム、及び情報処理方法に関する。

【0006】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、ゲーム実行中のプレイヤーに対して、当該ゲームの参考となり得る画像を容易に閲覧可能とさせることを目的とする。

【0029】
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理システムの構成を示している。
図1に示す情報処理システムは、サーバ1と、端末2-1,2-2の各々が、図示せぬインターネット等の所定のネットワークを介して相互に接続されることで構成されている。なお、図1には2台の端末2-1、2-2しか図示されていないが、これは本発明の説明を容易にするためである。実際には、情報処理システムにおけるサーバ1には、多数の端末が接続され得る。

【0035】
サーバ1は、管理部11と、プレイ動画記憶部12と、メタデータ記憶部13と、動画ランキング部14とを備えている。
(中略)
【0037】
本実施形態では、所定のゲームに関連する画像データとしてプレイ動画が採用されており、当該プレイ動画はプレイ動画記憶部12に記憶される。ここで、図1においては、プレイ動画は端末2-1のみによって生成されるように図示されているが、実際には、サーバ1と接続される任意の端末(端末2-2含む)によって生成され得る。
従って本実施形態では、管理部11は、プレイ動画記憶部12に記憶された複数のプレイ動画を管理する。なお、詳細については後述するが、プレイ動画の記憶場所は、特にプレイ動画記憶部12に限定されず、サーバ1以外の場所であってもよい。このようにサーバ1以外の場所にプレイ動画が記憶されている場合、当該場所を示すデータ(例えばURL)が所在データとして、管理部11により管理される。
【0038】
このような複数のプレイ動画の夫々に対応付けられた複数のメタデータは、メタデータ記憶部13に記憶されている。
メタデータの詳細や具体例については後述するが、本実施形態のメタデータには、ゲームの進行状況を示すメタデータと、ゲームのプレイヤーの状態を示すメタデータとが含まれている。即ち、プレイ動画が生成された際のゲームの進行状況やプレイヤーの状態を示すメタデータが、当該プレイ動画と対応付けられてメタデータ記憶部13に記憶されている。
従って、管理部11は、プレイ動画記憶部12に記憶された各プレイ動画と、メタデータ記憶部13に記憶された各メタデータとの夫々の対応関係(プレイ動画とメタデータとの組)を管理する。
【0039】
動画ランキング部14は、相関量算出部21と、画像送信制御部22とを備える。

【0042】
端末2-2は、ゲーム実行部41と、メタデータ生成部42と、メタデータ保持部43と、送信条件検出部44と、メタデータ送信制御部45と、表示制御部46とを備える。
【0043】
ゲーム実行部41は、所定のゲームを実行する。
メタデータ生成部42は、当該所定のゲームの実行中においてメタデータを逐次生成する。メタデータ保持部43は、このようにして逐次生成されるメタデータを保持する。即ち、ゲームの進行状況やプレイヤーの状態は刻々と変化していくが、このようなゲームの進行状況やプレイヤーの状態を示すメタデータが逐次(リアルタイムに)取得されて保持されていく。
送信条件検出部44は、このようにリアルタイムに取得されるメタデータについて、サーバ1へ送信するための条件(以下、「送信条件」と呼ぶ)が満たされたか否かを検出する。
メタデータ送信制御部45は、ゲームの実行中において所定のタイミングで生成されたメタデータを、サーバ1に送信する制御を実行する。本実施形態では、送信条件が満たされたときが所定のタイミングに該当する。つまり、本実施形態では、メタデータは、リアルタイムに逐次生成されているが、サーバ1に常に送信されるわけではなく、送信条件が満たされたタイミングで送信される。
【0044】
表示制御部46は、メタデータの送信に基づいてサーバ1から送信されてきた画像データ又は所在情報により特定される画像データの表示を制御する。ここで、サーバ1から送信されてきた画像データ等は、送信条件が満たされた際のゲームの進行状況やプレイヤーの状態が類似しているプレイ動画等である。ここで、送信条件として、所定端末(図1の例では端末2-2)でゲームをしているプレイヤーにとって、ゲームを進められない等の不利な状況、例えばゲームオーバーが続いた状況等が採用されているものとする。この場合、プレイヤーは、そのような不利な状況を脱却すべく、攻略サイト等に頼ることなく、つまりゲームを中断せずに、他人のプレイ動画を参考にしてゲームを続行することができる。
【0045】
端末2-1は、ゲーム実行部31と、プレイ動画生成部32と、プレイ動画保持部33と、メタデータ生成部34と、メタデータ保持部35とを備える。
【0046】
ゲーム実行部31は、所定のゲームを実行する。
プレイ動画生成部32は、当該ゲームの実行中の所定タイミング、例えば所定のイベント発生時において、プレイ動画を生成する。プレイ動画保持部33は、生成されたプレイ動画を保持する。当該プレイ動画は、適宜サーバ1にアップロードされて、プレイ動画記憶部12に記憶される。
メタデータ生成部34は、当該所定のゲームの実行中において、少なくともプレイ動画が生成された際にメタデータを生成する。メタデータ保持部35は、生成されたメタデータを保持する。当該メタデータは、対応するプレイ動画がサーバ1にアップロードされた際に、サーバ1にアップロードされてメタデータ記憶部13に記憶される。

【0055】
先ず、プレイヤーの状態を示すメタデータP、Rは、プレイヤーのレベルや各種パラメータ、所有アイテム、所有スキル等のプレイヤーのゲーム内の属性情報を、次の式(1)で示すようなn次元のベクトルとして表現したものである。(略)
【0057】
次に、ゲームの進行状態を示すメタデータQ、Sは、ゲームの進行状態や、ゲームの仮想空間上の場所を示すデータの集合として表現される。(略)

【0069】
ステップS11において、サーバ1の相関量算出部21は、端末2-2から受信したメタデータと、メタデータ記憶部13に記憶されている全てのメタデータの夫々との間で上述の相関量を算出する。
【0070】
ステップS12において、サーバ1の画像送信制御部22は、ステップS11で算出された相関量の高いものから順に所定の最大件数までのメタデータのリストを作成し、当該リストに基づいて、各メタデータに対応付けられた各プレイ動画を含むプレイ動画推薦画面(図2参照)のデータを作成し、端末2-2に送信する。(略)
【0072】
ステップS6において、表示制御部46は、受信したプレイ動画推薦画面のデータに基づいて、端末2-2のディスプレイ上に図2のようなプレイ動画推薦画面を表示する。
【0073】
ステップS7において、表示制御部46は、閲覧処理を実行する。即ち、表示制御部46は、端末2-2のプレイヤーの操作として、プレイ動画推薦画面から所望のプレイ動画の選択操作を受け付ける。表示制御部46は、選択されたプレイ動画を再生してプレイヤーに閲覧させる。(略)

(イ)引用発明
上記記載、並びにこの分野における技術常識を考慮し、引用文献1に記載される発明を以下に検討する。

(a)段落0001、0006、0035の記載から、引用文献1には、プレイヤーに対して、当該ゲームの参考となり得る動画を容易に閲覧可能とさせるサーバに関する発明であって、サーバは、管理部とプレイ動画記憶部とメタデータ記憶部と動画ランキング部を備えることが記載されている。

(b)段落0029の記載から、引用文献1に記載のサーバは、端末2-1、端末2-2の各々と多数の端末がネットワークを介して接続されている。

(c)段落0037の記載から、引用文献1に記載のサーバのプレイ動画記憶部は、端末2-1及び端末2-2を含む任意の端末によって生成され得る所定のゲームに関連する画像データであるプレイ動画を記憶するものである。また、段落0042、0043、0045、0046の記載から、端末2-1及び端末2-2は、所定のゲームを実行するゲーム実行部を備えるものである。

(d)段落0038の記載から、引用文献1に記載のサーバのプレイ動画記憶部に記憶される複数のプレイ動画の夫々に対応付けられた複数のプレイ動画が生成された際のゲームの進行状況やプレイヤーの状態を示すメタデータは、メタデータ記憶部に記憶されている。また、段落0055、0057の記載から、当該プレイヤーの状態を示すメタデータは、プレイヤーのレベルや各種パラメータ、所有アイテム、所有スキル等のプレイヤーのゲーム内の属性情報であり、当該ゲームの進行状態を示すメタデータは、ゲームの進行状態や、ゲームの仮想空間上の場所を示すデータの集合である。

(e)段落0038の記載から、各プレイ動画と各メタデータとの夫々の対応関係は、管理部で管理されている。

(f)(f1)段落0039の記載から、引用文献1に記載のサーバの動画ランキング部は、相関量算出部と、画像送信制御部とを備えている。
(f2)段落0042、0043、0069の記載から、引用文献1に記載のサーバの相関量算出部は、所定のゲームの実行中においてゲームの進行状況やプレイヤーの状態を示すメタデータを逐次生成する端末2-2から、送信条件が満たされたタイミングで送信されるメタデータを受信し、端末2-2から受信したメタデータと、メタデータ記憶部に記憶されている全てのメタデータの夫々との間で相関量を算出する。
(f3)段落0070の記載から、引用文献1に記載のサーバの画像送信制御部は、相関量の高いものから順に所定の最大件数までのメタデータのリストを作成し、当該リストに基づいて、各メタデータに対応付けられた各プレイ動画を含むプレイ動画推薦画面のデータを作成し、プレイ動画推薦画面のデータを端末2-2に送信する。

(g)段落0072、0073の記載から、端末2-2は、受信したプレイ動画推薦画面のデータに基づいて、ディスプレイ上にプレイ動画推薦画面を表示させ、端末2-2のプレイヤーの操作として、プレイ動画推薦画面から所望のプレイ動画の選択操作を受け付け、選択されたプレイ動画を再生してプレイヤーに閲覧させる。

(h)段落0044の記載から、前記送信条件は、端末2-2でゲームをしているプレイヤーにとって、ゲームを進められない等の不利な状況等が採用されており、この場合、プレイヤーは、そのような不利な状況を脱却すべく、他人のプレイ動画を参考にしてゲームを続行することができることが記載されている。

(g)上記(a)?(h)より、引用文献1には、以下の発明(以下、「引用発明」という。)が開示されている。
なお、(a)?(h)については、説明のために当審にて付したものである。(以下、「構成a」?「構成h」という。)

(引用発明)
(a)プレイヤーに対して、当該ゲームの参考となり得る動画を容易に閲覧可能とさせるサーバであって、サーバは、管理部とプレイ動画記憶部とメタデータ記憶部と動画ランキング部を備え、
(b)端末2-1、端末2-2の各々と多数の端末がネットワークを介して接続され、
(c)プレイ動画記憶部は、所定のゲームを実行するゲーム実行部を備える端末2-1及び端末2-2を含む任意の端末によって生成され得る所定のゲームに関連する画像データであるプレイ動画を記憶し、
(d)メタデータ記憶部は、プレイ動画記憶部に記憶される複数のプレイ動画の夫々に対応付けられた複数のプレイ動画が生成された際のゲームの進行状況やプレイヤーの状態を示すメタデータを記憶し、
ゲームの進行状態を示すメタデータは、ゲームの進行状態や、ゲームの仮想空間上の場所を示すデータの集合であり、
プレイヤーの状態を示すメタデータは、プレイヤーのレベルや各種パラメータ、所有アイテム、所有スキル等のプレイヤーのゲーム内の属性情報であり、
(e)管理部は、各プレイ動画と各メタデータとの夫々の対応関係を管理し、
(f)(f1)動画ランキング部は、相関量算出部と、画像送信制御部とを備え、
(f2)相関量算出部は、所定のゲームの実行中においてゲームの進行状況やプレイヤーの状態を示すメタデータを逐次生成する端末2-2から、送信条件が満たされたタイミングで送信されるメタデータを受信し、端末2-2から受信したメタデータと、メタデータ記憶部に記憶されている全てのメタデータの夫々との間で相関量を算出し、
(f3)画像送信制御部は、相関量の高いものから順に所定の最大件数までのメタデータのリストを作成し、当該リストに基づいて、各メタデータに対応付けられた各プレイ動画を含むプレイ動画推薦画面のデータを作成し、プレイ動画推薦画面のデータを端末2-2に送信し、
(g)端末2-2は、受信したプレイ動画推薦画面のデータに基づいて、ディスプレイ上にプレイ動画推薦画面を表示させ、端末2-2のプレイヤーの操作として、プレイ動画推薦画面から所望のプレイ動画の選択操作を受け付け、選択されたプレイ動画を再生してプレイヤーに閲覧させ、
(h)前記送信条件は、端末2-2でゲームをしているプレイヤーにとって、ゲームを進められない等の不利な状況等が採用されており、この場合、プレイヤーは、そのような不利な状況を脱却すべく、他人のプレイ動画を参考にしてゲームを続行することができる
(a)サーバ。

イ 引用文献2
(ア)引用文献2の記載事項
平成31年2月19日付けの拒絶理由通知に、引用文献2として引用された特開2015-16104号公報には、「コンテンツ提供方法、コンテンツ提供サーバ、およびコンテンツ提供システム」(発明の名称)として図面とともに以下の事項が記載されている。
なお、下線は、説明のために当審にて付したものである。

【0041】
コンテンツ提供サーバ62は、ゲーム主体であるクライアント端末10から要求されたゲームの処理を、ストリーミングサーバ60のいずれかに割り当てる。コンテンツ提供サーバ62はさらに、ストリーミングサーバ60で実行中あるいは終了したゲームプレイの内容を、記録された評価項目情報に基づいて評価し、観戦対象や閲覧対象の候補とすべきゲームプレイを抽出する。抽出した観戦対象候補のゲームプレイや閲覧対象候補の動画は、それぞれの公開用画像によって公開する。

【0060】
コンテンツ提供サーバ62はさらに、送信された評価項目情報に基づきゲームプレイを評価するプレイ評価部96、評価基準を格納する評価基準記憶部102、観戦対象候補や閲覧対象候補の公開用画像のデータを生成する公開用画像生成部100、観戦可能なゲームプレイや閲覧可能な動画をユーザによって制限するフィルタリング条件を格納するフィルタリング条件記憶部104、フィルタリングに用いるユーザの情報を格納するユーザ情報記憶部105、および、観戦主体や動画閲覧主体のクライアント端末10において出力されるデータを送信する出力データ送信部108を含む。

【0068】
いずれにしろ、実況画像や動画をユーザによらず公開してしまうと、ゲーム未購入のユーザまでもがゲームの全貌を知ってしまったり挑戦できたりしてしまい、ゲームアプリケーションの販売に支障をきたすことが考えられる。またゲーム購入者であっても、ロールプレイングゲームのようにストーリー性のあるゲームを途中まで進んだユーザにとっては、その先を知りたくない場合もある。
【0069】
そこで公開用画像生成部100は、ユーザによって公開画像に含めるゲームプレイを制限する。そのためのフィルタリング条件およびユーザの情報は、フィルタリング条件記憶部104およびユーザ情報記憶部105にあらかじめ格納しておく。フィルタリング条件記憶部104およびユーザ情報記憶部105は、図3の記憶部24などで実現する。

【0081】
図10は、コンテンツ提供サーバ62のフィルタリング条件記憶部104が保持する、フィルタリング条件のデータ構造例を示している。フィルタリング条件テーブル208は、フィルタリング項目欄210aおよび条件値欄210bからなり、フィルタリング対象となる項目と、観戦や閲覧を許可する条件値とを対応づけている。条件値はフィルタリング項目によって、ゲームごとに共通としてもよいし、所定の分割単位ごとに設定してもよい。例えば図8で示したプレイデータが得られるゲームプレイの場合、「第1ステージ」の観戦や動画閲覧に対しては、当該ゲーム、および「第1ステージ」に対し設定されたフィルタリングの条件値が参照される。
【0082】
図示したフィルタリング条件テーブル208の例では、ゲームプレイの観戦や動画閲覧を、ゲームアプリケーションの購入者のみに制限したり(2行目)、同じゲームやステージをすでにクリア済みのユーザのみに制限したり(3行目)している。また、ゲームプレイのプレイヤと事前に「フレンド登録」しているユーザのみに制限している(8行目)。なお図10で示したフィルタリング条件は一例であり、実際にはいくつかの項目を無効にしたりさらに別の項目を追加したりしてよい。条件値を設定する単位は動画の生成単位と同じでよく、ステージごとのほか、敵ごとに設定してもよい。
【0083】
図11は、コンテンツ提供サーバ62のユーザ情報記憶部105が保持する、ユーザ情報のデータ構造例を示している。ユーザ情報テーブル212は、項目欄214aおよび実値欄214bからなる。項目欄214aに記載される項目は、基本的に図10のフィルタリング条件テーブル210におけるフィルタリング項目欄210aと同じであり、それらの項目についてユーザ個々の実値を対応づける。
【0084】
ユーザ情報テーブル212をユーザごと、ゲームごとに準備しておき、該当ユーザがゲームアプリケーションを購入したりゲームをプレイする都度、必要に応じて実値欄214bを更新する。そして観戦対象候補や閲覧対象候補の公開用画像を生成する際に、フィルタリング条件と公開用画像要求元のクライアント端末10のユーザ情報とをつき合わせることにより、公開用画像に含めてよいゲームプレイのみを抽出して掲載する。

【0110】
一方、ゲーム主体でないクライアント端末10cは、動画閲覧を要求する操作がユーザよりなされたとき、コンテンツ提供サーバ62に対し、閲覧対象候補の公開用画像のデータ送信を要求する(S72)。この処理も観戦時と同様、ゲーム関連のホームページにおける動画閲覧用ページへのアクセス要求に応じて開始してもよい。例えばユーザが、図15に示したホームページのGUI領域216bのうち、動画閲覧用ページへのリンクを表すGUIを操作したときに開始する。
【0111】
コンテンツ提供サーバ62は、第1ストリーミングサーバ60aなどからデータ送信された動画をサムネイルなどで表した公開用画像を作成し、クライアント端末10cにデータ送信する(S74)。この公開用画像も観戦対象候補の公開用画像と同様、1つのゲームプレイの動画のサムネイルのみで構成してもよいし、他のスーパープレイの動画のサムネイルが含まれていてもよい。また動画サムネイルに限らず、静止画サムネイルや文字情報のみなどでもよい。また要求元のクライアント端末10cのユーザ識別情報に基づきユーザ情報記憶部105から読み出したユーザの情報と、フィルタリング条件記憶部104から読み出したフィルタリング条件とをつき合わせ、表示対象をユーザごとに選別する。
【0112】
クライアント端末10cでは、データ送信された公開用画像を表示したうえ、ユーザが動画を選択したりして閲覧開始操作を行ったとき、コンテンツ提供サーバ62に、選択された動画の閲覧開始を要求する(S76)。コンテンツ提供サーバ62は、要求された動画のデータをクライアント端末10cへ送信する(S78)。これにより、クライアント端末10cでは選択された動画が表示される(S80)。


(イ)文献2技術
上記記載、並びにこの分野における技術常識を考慮し、引用文献2に記載される技術を以下に検討する。

(a)段落0041、0060の記載から、引用文献2には、閲覧対象の候補とすべきゲームプレイを抽出し、抽出した閲覧対象候補の動画を公開用画像によって公開するコンテンツ提供サーバであって、コンテンツ提供サーバは、閲覧可能な動画をユーザによって制限するフィルタリング条件を格納するフィルタリング条件記憶部、フィルタリングに用いるユーザの情報を格納するユーザ情報記憶部を含む技術が記載されている。

(b)段落0068、0069の記載から、引用文献2に記載のコンテンツ提供サーバは、ストーリー性のあるゲームを途中まで進んだユーザにとっては、その先を知りたくない場合もあるため、ユーザによって公開画像に含めるゲームプレイを制限するものである。

(c)段落0081、0082及び図10の3行目の記載から、フィルタリング条件記憶部は、フィルタリング条件として、ステージをすでにクリア済みのユーザのみに制限するためのフィルタリング項目(ステージの状況)と閲覧を許可する条件値(クリア済み)を保持している。

(d)段落0083、0084及び図11の3行目の記載から、ユーザ情報記憶部は、ユーザごと、ゲームごとに、項目(ステージの状況)とユーザ情報の実値(クリア済み)を保持している。

(e)段落0110?0112の記載から、動画閲覧を要求する操作がユーザよりなされ、クライアント端末から閲覧対象候補の公開用画像のデータ送信を要求されると、
コンテンツ提供サーバは、要求元のクライアント端末のユーザ識別情報に基づきユーザ情報記憶部から読み出したユーザの情報と、フィルタリング条件記憶部から読み出したフィルタリング条件とをつき合わせ、表示対象をユーザごとに選別し、動画をサムネイルなどで表した公開用画像を作成し、クライアント端末にデータ送信し、
クライアント端末で、データ送信された公開用画像を表示したうえ、ユーザが動画を選択したりして閲覧開始操作を行ったとき、選択された動画の閲覧開始を要求されると、
コンテンツ提供サーバは、要求された動画のデータをクライアント端末へ送信し、クライアント端末では選択された動画が表示されることが記載されている。

(f)上記(a)?(e)より、引用文献2には、以下の技術(以下、「文献2技術」という。)が開示されている。

(文献2技術)
閲覧対象の候補とすべきゲームプレイを抽出し、抽出した閲覧対象候補の動画を公開用画像によって公開するコンテンツ提供サーバであって、
コンテンツ提供サーバは、閲覧可能な動画をユーザによって制限するフィルタリング条件を格納するフィルタリング条件記憶部、フィルタリングに用いるユーザの情報を格納するユーザ情報記憶部を含み、
ストーリー性のあるゲームを途中まで進んだユーザにとっては、その先を知りたくない場合もあるため、ユーザによって公開画像に含めるゲームプレイを制限するものであり、
ユーザ情報記憶部は、ユーザごと、ゲームごとに、項目(ステージの状況)とユーザ情報の実値(クリア済み)を保持し、
フィルタリング条件記憶部は、フィルタリング条件として、ステージをすでにクリア済みのユーザのみに制限するためのフィルタリング項目(ステージの状況)と閲覧を許可する条件値(クリア済み)を保持し、
動画閲覧を要求する操作がユーザよりなされ、クライアント端末から閲覧対象候補の公開用画像のデータ送信を要求されると、
コンテンツ提供サーバは、要求元のクライアント端末のユーザ識別情報に基づきユーザ情報記憶部から読み出したユーザの情報と、フィルタリング条件記憶部から読み出したフィルタリング条件とをつき合わせ、表示対象をユーザごとに選別し、動画をサムネイルなどで表した公開用画像を作成し、クライアント端末にデータ送信し、
クライアント端末で、データ送信された公開用画像を表示したうえ、ユーザが動画を選択したりして閲覧開始操作を行ったとき、選択された動画の閲覧開始を要求されると、
コンテンツ提供サーバは、要求された動画のデータをクライアント端末へ送信し、クライアント端末では選択された動画が表示される
技術。

(3)補正後発明と引用発明の対比と、一致点・相違点の認定
ア 対比
(a)構成A1について
構成bの「端末2-1、端末2-2の各々と多数の端末」及び構成cの「端末2-1及び端末2-2を含む任意の端末」は、所定のゲームを実行するゲーム実行部を備えてゲームを実行する端末であるから、構成A1の「ゲーム端末」に相当する。
構成cの「所定のゲームに関連する画像データであるプレイ動画」は、ゲームを実行する端末で生成され得ること、また、構成f3及び構成gのように、端末2-2で閲覧すなわち表示するための動画データであるので、構成A1の「ゲーム端末が提供するゲームに関連する複数の動画を表示するための動画データ」に相当する。
よって、構成cのプレイ動画を記憶する「プレイ動画記憶部」は、構成A1の「動画データ記憶手段」に相当する。

(b)構成A2について
上記(a)で検討したとおり、構成cの「プレイ動画」は構成A1の「複数の動画データ」に相当するから、構成dの「複数のプレイ動画」は、構成A2の「各動画」に相当する。
構成dの「メタデータ記憶部」が記憶する「複数のプレイ動画の夫々に対応付けられた複数のプレイ動画が生成された際のゲームの進行状況やプレイヤーの状態を示すメタデータ」は、「複数のプレイ動画が生成された際のゲームの進行状況」及び「プレイヤーの状態」であるから、各プレイ動画の「内容に関する内容情報」といえ、構成A2の「各動画の内容に関する内容情報」に相当する。
さらに、構成dの「メタデータ記憶部」は「複数のプレイ動画の夫々に対応付けられた」「メタデータ」を記憶し、構成eの「管理部」は、「各プレイ動画と各メタデータの各々の対応関係」を管理していることから、構成dの「メタデータ記憶部」及び構成eの「管理部」は、構成A2の「各動画と各動画の内容に関する内容情報とを関連付けて管理している場合」を実現する構成を有しているものといえる。
よって、構成dの「メタデータ記憶部」及び構成eの「管理部」は、構成A2に相当する。

(c)構成A3について
構成fの「端末2-2」は、「選択されたプレイ動画を再生してプレイヤーに閲覧」させる(構成g)、すなわち動画を表示する端末であり、サーバとネットワークを介して接続している(構成b)から、構成A3の「ネットワークを介して接続される動画表示端末」に相当する。
構成f2の「端末2-2から、送信条件が満たされたタイミングで送信されるメタデータ」は、構成f3の「プレイ動画推薦画面のデータ」の端末2-2への送信を起動させるものであるから、端末2-2から「プレイ動画推薦画面のデータ」を要求するためのデータといえる。
よって、構成f2の「端末2-2から、送信条件が満たされたタイミングで送信されるメタデータ」である「端末2-2から受信したメタデータ」は、構成A3の「動画表示端末の要求」に相当する。

構成f2の、メタデータ記憶部に記憶されている「メタデータ」は、上記(b)で検討したように、構成A2の「各動画の内容に関する内容情報」に相当するものであり、構成A3の「前記内容情報」に相当する。

構成f3の「メタデータのリスト」は、構成f2の「相関量算出部」及び構成f3の「画像送信制御部」において、構成A3の「動画表示端末の要求」に相当する「端末2-2から受信したメタデータ」と、構成A3の「前記内容情報」に相当する「メタデータ記憶部に記憶されている全てのメタデータ」の夫々との間で相関量を算出した相関量の高いものから順に作成された「当該リスト」である。

そして、構成f3の「プレイ動画推薦画面」に含まれる「各メタデータに対応付けられた各プレイ動画」は、構成dの「複数のプレイ動画」から当該リストに基づいて抽出したプレイ動画といえるから、構成A3の「複数の動画」から抽出した「一部の動画」に相当する。
よって、構成fの「相関量算出部」及び「画像送信制御部」を備える「動画ランキング部」は、「ネットワークを介して接続される動画表示端末の要求及び前記内容情報に基づいて前記複数の動画から一部の動画を抽出」するものであるから、構成A3を実現する構成を有しているものといえる。
以上から、構成fの「動画ランキング部」は、構成A3に相当する。

(d)構成A4について
上記(c)で検討したとおり、構成f3の「プレイ動画推薦画面のデータ」に含まれる「各プレイ動画」は、構成A3の「一部の動画」に対応するから、構成A4の「当該一部の動画に対応する前記動画データ」に相当する。
そして、構成f3の「画像送信制御部」は、「各プレイ動画を含むプレイ動画推薦画面のデータ」を構成A3及び構成A4の「動画表示端末」に相当する「端末2-2」に送信するから、構成A4の「当該一部の動画に対応する前記動画データを前記動画表示端末に配信する」構成を有しているものといえる。
よって、構成f3の「画像送信制御部」は、構成A4に相当する。

(e)構成Aについて
上記(a)?(d)より、引用発明は、補正後発明の構成Aに一致する構成を含むものである。

(f)「各ユーザに固有の固有情報」について
構成f2の「端末2-2から、送信条件が満たされたタイミングで送信されるメタデータ」は、「所定のゲームの実行中においてゲームの進行状況やプレイヤーの状態」を示し、「メタデータ記憶部に記憶されている全てのメタデータの夫々との間で相関量を算出」するものであるから、構成dの「メタデータ」と同じく、「プレイヤーのレベルや各種パラメータ、所有アイテム、所有スキル等のプレイヤーのゲーム内の属性情報」及び「ゲームの進行状態や、ゲームの仮想空間上の場所を示すデータの集合」を示すメタデータである。
よって、構成f2の「端末2-2から、送信条件が満たされたタイミングで送信されるメタデータ」である「端末2-2から受信したメタデータ」は、端末2-2において所定のゲームを実行するプレイヤーの固有の情報といえるから、構成Bの「各ユーザに固有の固有情報」、構成Cの「各ユーザの前記固有情報」、構成C1、構成D1及び構成C2の「前記固有情報」に相当する。

(g)「進行情報」及び構成Eについて
構成dのメタデータ記憶部が記憶する「メタデータ」及び構成f2の「端末2-2から受信したメタデータ」が示す「ゲームの進行状態や、ゲームの仮想空間上の場所を示すデータの集合」は、所定のゲームを実行するプレイヤーのゲームの進行度合いを示すものといえるから、構成Eの「前記ゲームの進行度合いを示す進行情報」に相当する。
そして、構成f2の「ゲームの進行状況を示すメタデータ」は、進行情報を含むゲームに関するプレイ実績の情報といえるから、構成C1、構成D1、構成C2、構成E及び構成C3の「プレイ実績の情報」に相当する。
上記(b)で検討したとおり、構成dの「ゲームの進行状況やプレイヤーの状態を示すメタデータ」は、構成A2の「各動画の内容に関する内容情報」に相当するから、構成C2、構成E及び構成C3の「内容情報」に相当する。

よって、構成d及び構成f2の「ゲームの進行状況を示すメタデータ」は、構成Eの「前記プレイ実績の情報及び前記内容情報は、前記ゲームの進行度合いを示す進行情報をいずれも含」む構成に相当する構成を含むものである。

(h)構成B及び構成Cについて
上記(c)で検討したとおり、構成f3の「各プレイ動画」は、構成dの「複数のプレイ動画」から抽出した各プレイ動画であるから、構成f3の「各プレイ動画を含むプレイ動画推薦画面のデータを作成」する際に、「各プレイ動画」を「複数のプレイ動画」から抽出するものといえる。
そうすると、構成f2及び構成f3より、構成fの「動画ランキング部」は、「端末2-2から、」「メタデータを受信し、端末2-2から受信したメタデータと、メタデータ記憶部に記憶されている全てのメタデータの夫々」とに基づいて、「各プレイ動画」を「複数のプレイ動画」から抽出するものである。

上記(c)で検討したとおり、構成f2の「端末2-2から受信したメタデータ」は構成A3の「動画表示端末の要求」に相当するから、構成Cの「前記動画表示端末の要求」に相当する。
上記(f)で検討したとおり、構成f2の「端末2-2から受信したメタデータ」は、構成Bの「各ユーザに固有の固有情報」及び構成Cの「各ユーザの前記固有情報」に相当する。
上記(b)で検討したとおり、構成dの「メタデータ」は、構成A2の「各動画の内容に関する内容情報」に相当するから、構成f2の「メタデータ記憶部に記憶されている全てのメタデータ」は、構成Cの「前記内容情報」に相当する。

また、構成f3の「各プレイ動画」は、「相関量の高いものから順にメタデータのリストを作成し、当該リストに基づいて、各メタデータに対応付けられた各プレイ動画」であるから、「各プレイヤーの各メタデータに関連する関連動画」といえる。

以上のことから、構成fの「動画ランキング部」と構成Cの「動画抽出手段」とは、「前記動画表示端末の要求に伴い、固有情報に関連する情報及び前記内容情報に基づいて各ユーザの前記固有情報に関連する関連動画を前記複数の動画から抽出する動画抽出手段」である点で共通する。

しかしながら、関連動画を抽出することについて、
補正後発明は、「各ユーザを識別するためのユーザ識別情報と各ユーザに固有の固有情報とが関連付けられるように記述された固有情報データを記憶する固有データ記憶手段」(構成B)を備えるのに対して、引用発明は、そのような構成を有しておらず、引用発明が構成Bを有していないことに起因して、補正後発明は「当該動画表示端末を通じて前記ユーザ識別情報が提供された場合に」、「前記ユーザ識別情報を基準に」関連動画を抽出するのに対して、引用発明は、そのような構成を有しておらず、固有情報に関連する情報に関して、補正後発明は「固有情報データ」であるのに対して、引用発明は「固有情報」である点(相違点1)で相違する。

(i)構成C1、構成C2及び構成C3について
上記(f)で検討したとおり、構成f2の「端末2-2から受信したメタデータ」は、構成C1及び構成C2の「前記固有情報」に相当する。
上記(g)で検討したとおり、構成f2の「ゲームの進行状況を示すメタデータ」は、構成C1、構成C2及び構成C3の「プレイ実績の情報」に相当する。
上記(b)で検討したとおり、構成dの「メタデータ」は、構成A2の「各動画の内容に関する内容情報」に相当するから、構成f2の「メタデータ記憶部に記憶されている全てのメタデータ」は、構成C2及び構成C3の「前記内容情報」に相当する。
上記(h)で検討したとおり、構成f3の「各プレイ動画」は、構成Cの「各ユーザの前記固有情報に関連する関連動画」に相当するから、構成C1の「前記関連動画」に相当する。
上記(g)で検討したとおり、構成f2の「端末2-2から受信したメタデータ」が示す「ゲームの進行状態や、ゲームの仮想空間上の場所を示すデータの集合」は、構成Eの「前記ゲームの進行度合いを示す進行情報」に相当する。

構成f2及び構成f3より、構成fの「動画ランキング部」は、「ゲームの進行状況を示すメタデータ」を「端末2-2から受信」し、「ゲームの進行状況を示すメタデータ」を使用することにより、「各プレイ動画」を「ゲームの進行状況を示すメタデータ」に基づいて抽出するものである。
ここで、「ゲームの進行状況を示すメタデータ」を「端末2-2から受信」することは、「端末2-2から受信したメタデータ」が、所定のゲームを実行するプレイヤーの「ゲームの進行状況を示すメタデータ」を含むものである。
よって、構成fの「動画ランキング部」と構成C1の「動画抽出手段」とは、上記(h)で検討した相違点1に係る相違を除き、「前記固有情報が各ユーザの前記ゲームに関するプレイ実績の情報を含む場合に、当該プレイ実績の情報を前記固有情報として使用することにより、前記関連動画を前記プレイ実績の情報に基づいて抽出」する構成を有している点で共通する。

また、構成fの「動画ランキング部」は、「ゲームの進行状況を示すメタデータ」を利用し、「ゲームの進行状況を示すメタデータ」及び「メタデータ記憶部に記憶されている全てのメタデータ」に基づいて「各プレイ動画」を抽出するものである。
よって、構成fの「動画ランキング部」と構成C2の「動画抽出手段」とは、上記(h)で検討した相違点1に係る相違を除き、「前記固有情報として前記プレイ実績の情報を利用し、ユーザの前記プレイ実績の情報及び前記内容情報に基づいて前記関連動画を抽出」する構成を有している点で共通する。
しかしながら、関連動画を抽出するのに用いられるユーザのプレイ実績情報及び内容情報におけるユーザについて、補正後発明は、「前記ユーザ識別情報のユーザ」であるのに対し、引用発明は、そのような限定がされていない点で相違する。

さらに、構成fの「動画ランキング部」は、「ゲームの進行状況を示すメタデータ」及び「メタデータ記憶部に記憶されている全てのメタデータ」の「ゲームの進行状態や、ゲームの仮想空間上の場所を示すデータの集合」に基づいて、動画を「各プレイ動画」として抽出するものである。
よって、構成fの「動画ランキング部」と構成C3の「動画抽出手段」とは、上記(h)で検討した相違点1に係る相違を除き、「前記プレイ実績の情報及び前記内容情報の前記進行情報に基づいて」、「所定の動画を前記関連動画として抽出」する構成を有している点で共通する。
しかしながら、動画抽出手段について、補正後発明は、
「当該ユーザ識別情報のユーザの進行度合いを含まない当該ユーザの進行度合いよりも進行度合いの高い」動画を前記関連動画として抽出する(構成C3)構成であるのに対して、引用発明は、そのような構成を有していない点で相違する。

以上まとめると、関連動画を抽出するのに用いられるユーザのプレイ実績情報及び内容情報におけるユーザについて、補正後発明は、「前記ユーザ識別情報のユーザ」(構成C2)であり、動画抽出手段について、補正後発明は、「当該ユーザ識別情報のユーザの進行度合いを含まない当該ユーザの進行度合いよりも進行度合いの高い動画を前記関連動画として抽出する」(構成C3)構成であるのに対して、引用発明は、そのような構成を有していない点(相違点2)で相違する。

(j)構成D及びD1について
上記(a)、(b)で検討したとおり、構成cの「所定のゲームに関連する画像データであるプレイ動画」及び構成dの「複数のプレイ動画」は、構成A1の「複数の動画」に相当するから、構成Dの「前記複数の動画データ」に相当する。
上記(c)で検討したとおり、構成f3の「各プレイ動画」は、構成A3の「一部の動画」に相当するから、構成Dの「前記一部の動画」に相当する。

構成fの「動画ランキング部」は、「複数のプレイ動画」のうち、所定の動画が「各プレイ動画」として機能するように、前記動画データの配信を実行する手段といえる。
よって、構成fの「動画ランキング部」と構成Dの「配信制限手段」とは、「前記複数の動画のうち所定の動画が前記一部の動画として機能するように、前記動画データの配信を実行する手段」である点で共通する。

また、上記(f)で検討したとおり、構成f2の「端末2-2から受信したメタデータ」は、構成D1の「前記固有情報」に相当する。
上記(g)で検討したとおり、構成f2の「ゲームの進行状況を示すメタデータ」は、構成D1の「プレイ実績の情報」に相当する。
構成f3の「プレイ動画推薦画面のデータ」に含まれる「各プレイ動画」は、「相関量の高いものから順に所定の最大件数までのメタデータのリストを作成し、当該リストに基づいて、各メタデータに対応付け」られていること、当該「相関量の高いものから順に所定の最大件数までのメタデータのリスト」は、「ゲームの進行状況を示すメタデータ」の相関量に基づく配置といえることから、構成f3の「各プレイ動画」は、「前記プレイ実績に応じたユーザ毎の配置を通じて選択されるように」配信が実行されるといえる。
よって、構成fの「動画ランキング部」と構成D1の「配信制限手段」とは、「前記固有情報が各ユーザの前記ゲームに関するプレイ実績の情報を含む場合に、前記関連動画の抽出に使用された前記プレイ実績の情報に関連する基準に基づく配置を利用することにより所定の動画が前記プレイ実績に応じたユーザ毎の配置を通じて選択されるように、前記動画データの配信を実行する手段」である点で共通する。

しかしながら、「前記動画データの配信を実行する手段」について、補正後発明は、
前記複数の動画のうち「前記関連動画を除く残りの動画が」前記一部の動画として機能するように、前記関連動画に対応する前記動画データの配信を制限する「配信制限手段」(構成D)であり、「前記配信制限手段」は、「前記残りの動画が」選択されるように、前記動画データの配信の制限を実行(構成D1)する構成であるのに対して、引用発明は、そのような構成を有していない点(相違点3)で相違する。

イ 一致点・相違点
以上をまとめると、補正後発明と引用発明は、以下の点で一致ないし相違する。

(一致点)
(A)(A1)ゲーム端末が提供するゲームに関連する複数の動画を表示するための動画データを記憶する動画データ記憶手段を備え、
(A2)各動画と各動画の内容に関する内容情報とを関連付けて管理している場合に、
(A3)ネットワークを介して接続される動画表示端末の要求及び前記内容情報に基づいて前記複数の動画から一部の動画を抽出し、
(A4)当該一部の動画に対応する前記動画データを前記動画表示端末に配信するサーバ装置であって、
(C’)前記動画表示端末の要求に伴い、固有情報に関連する情報及び前記内容情報に基づいて各ユーザの前記固有情報に関連する関連動画を前記複数の動画から抽出する動画抽出手段と、
(D’)前記複数の動画のうち所定の動画が前記一部の動画として機能するように、前記動画データの配信を実行する手段とを備え、
(C1)前記動画抽出手段は、前記固有情報が各ユーザの前記ゲームに関するプレイ実績の情報を含む場合に、当該プレイ実績の情報を前記固有情報として使用することにより、前記関連動画を前記プレイ実績の情報に基づいて抽出し、
(D1’)前記動画データの配信を実行する手段は、前記固有情報が各ユーザの前記ゲームに関するプレイ実績の情報を含む場合に、前記関連動画の抽出に使用された前記プレイ実績の情報に関連する基準に基づく配置を利用することにより所定の動画が前記プレイ実績に応じたユーザ毎の配置を通じて選択されるように、前記動画データの配信を実行し、
(C2’)前記動画抽出手段は、前記固有情報として前記プレイ実績の情報を利用し、ユーザの前記プレイ実績の情報及び前記内容情報に基づいて前記関連動画を抽出し、
(E)前記プレイ実績の情報及び前記内容情報は、前記ゲームの進行度合いを示す進行情報をいずれも含み、
(C3’)前記動画抽出手段は、前記プレイ実績の情報及び前記内容情報の前記進行情報に基づいて、所定の動画を前記関連動画として抽出する、
(A)サーバ装置。

(相違点)
(相違点1)
関連動画を抽出することについて、補正後発明は、
「各ユーザを識別するためのユーザ識別情報と各ユーザに固有の固有情報とが関連付けられるように記述された固有情報データを記憶する固有データ記憶手段」(構成B)を備えるのに対して、引用発明は、そのような構成を有しておらず、引用発明が構成Bを有していないことに起因して、補正後発明は「当該動画表示端末を通じて前記ユーザ識別情報が提供された場合に」、「前記ユーザ識別情報を基準に」抽出するのに対して、引用発明は、そのような構成を有しておらず、固有情報に関連する情報に関して、補正後発明は「固有情報データ」であるのに対して、引用発明は「固有情報」である点。

(相違点2)
関連動画を抽出するのに用いられるユーザのプレイ実績情報及び内容情報におけるユーザについて、補正後発明は、「前記ユーザ識別情報のユーザ」(構成C2)であり、動画抽出手段について、補正後発明は、「当該ユーザ識別情報のユーザの進行度合いを含まない当該ユーザの進行度合いよりも進行度合いの高い動画を前記関連動画として抽出する」(構成C3)構成であるのに対して、引用発明は、そのような構成を有していない点

(相違点3)
前記動画データの配信を実行する手段について、補正後発明は、
前記複数の動画のうち「前記関連動画を除く残りの動画が」前記一部の動画として機能するように、前記関連動画に対応する前記動画データの配信を制限する「配信制限手段」(構成D)であり、「前記配信制限手段」は、「前記残りの動画が」選択されるように、前記動画データの配信の制限を実行(構成D1)する構成であるのに対して、引用発明は、そのような構成を有していない点。

(4)判断
ア 相違点1について
文献2技術は、「閲覧対象の候補とすべきゲームプレイを抽出し、抽出した閲覧対象候補の動画を公開するコンテンツ提供サーバにおいて、フィルタリングに用いるユーザの情報を格納するユーザ情報記憶部を備え、要求元のクライアント端末のユーザ識別情報に基づきユーザ情報記憶部からユーザの情報を読み出し、読み出したユーザの情報とフィルタリング条件とをつき合わせ、表示対象をユーザごとに選別する技術」である。

引用発明と文献2技術とは、端末のプレイヤーに対して、ゲームの参考となり得る動画を閲覧可能とさせるサーバに関する技術として共通するものであるから、引用発明に文献2技術を適用することは、当業者が容易に想到し得ることである。
よって、引用発明に文献2技術を適用して、ユーザ識別情報と各ユーザのメタデータとが関連付けられるように格納するユーザ情報記憶部を備え、要求元の端末のユーザ識別情報に基づきユーザ情報記憶部からユーザのメタデータを読み出し、読み出したユーザのメタデータとメタデータ記憶部に記憶されている全てのメタデータの夫々との間で相関量を算出するように構成することは、当業者が容易になし得ることである。
ここで、「要求元の端末のユーザ識別情報に基づきユーザ情報記憶部からユーザのメタデータ」を読み出すことは、ユーザ情報記憶部に格納されているユーザ識別情報と各ユーザのメタデータとの関連付け(構成Cの「固有情報データ」)に基づくものである。

したがって、関連動画を抽出することについて、「各ユーザを識別するためのユーザ識別情報と各ユーザに固有の固有情報とが関連付けられるように記述された固有情報データを記憶する固有データ記憶手段」を備え、「当該動画表示端末を通じて前記ユーザ識別情報が提供された場合に」、「前記ユーザ識別情報を基準に」抽出し、固有情報に関連する情報に関して、「固有情報データ」とする構成とすることは、引用発明に文献2技術を適用することにより、当業者が容易になし得ることである。

よって、相違点1に係る構成は、格別のものではない。

イ 相違点2について
文献2技術は、「閲覧対象の候補とすべきゲームプレイを抽出し、抽出した閲覧対象候補の動画を公開するコンテンツ提供サーバにおいて、閲覧可能な動画をユーザによって制限するフィルタリング条件を格納するフィルタリング条件記憶部を備え、フィルタリング条件として、ステージをすでにクリア済みのユーザのみに制限するためのフィルタリング項目(ステージの状況)と閲覧を許可する条件値(クリア済み)を保持することを含み、ストーリー性のあるゲームを途中まで進んだユーザにとっては、その先を知りたくない場合もあるため、ユーザによって公開画像に含めるゲームプレイを制限する技術」である。

引用発明と文献2技術とは、端末のプレイヤーに対して、ゲームの参考となり得る動画を閲覧可能とさせるサーバに関する技術として共通するものであるから、引用発明に文献2技術を適用することは、当業者が容易に想到し得ることである。
よって、引用発明に文献2技術を適用して、端末のプレイヤーに閲覧させるプレイ動画をユーザによって制限するフィルタリング条件を格納するフィルタリング条件記憶部を備え、フィルタリング条件として、ステージをすでにクリア済みのユーザのみに制限するためのフィルタリング項目(ステージの状況)と閲覧を許可する条件値(クリア済み)を保持し、ユーザによってプレイ動画推薦画面のデータに含めるプレイ動画を制限するように構成することは、当業者が容易になし得ることである。
ここで、ストーリー性のあるゲームを途中まで進んだユーザにとっては、その先を知りたくない場合もあるため、「ステージをすでにクリア済みのユーザのみに制限する」をフィルタリング条件とすることは、「ユーザのユーザの進行度合い(即ち、クリア済みのステージ)を含まない当該ユーザの進行度合いよりも進行度合いの高い(未クリアのステージ)動画」を制限することといえる。
また、上記アで検討したように、引用発明に文献2技術を適用して、「ユーザ識別情報が提供された」構成となるから、ユーザは、「前記ユーザ識別情報のユーザ」である。

したがって、関連動画を抽出するのに用いられるユーザのプレイ実績情報及び内容情報におけるユーザについて、「前記ユーザ識別情報のユーザ」であり、動画抽出手段について、「前記動画抽出手段は、当該ユーザのユーザの進行度合いを含まない当該ユーザの進行度合いよりも進行度合いの高い動画を前記関連動画として抽出する」構成とすることは、引用発明に文献2技術を適用することにより、当業者が容易になし得ることである。

よって、相違点2に係る構成は、格別のものではない。

ウ 相違点3について
文献2技術の「ユーザ識別情報に基づきユーザ情報記憶部から読み出したユーザの情報と、フィルタリング条件記憶部から読み出したフィルタリング条件とをつき合わせ、表示対象をユーザごとに選別し、動画をサムネイルなどで表した公開用画像を作成」する技術において、
表示対象の公開用画像を「ステージをすでにクリア済みのユーザのみに制限する」ために、(ア)クリア済みステージのゲームプレイのみを抽出する動画抽出手段を採用するか、(イ)未クリアステージのゲームプレイのみを抽出する動画抽出手段及び全体のゲームプレイから当該未クリアステージのゲームプレイを除く残りのゲームプレイが選択されるように制限を実行する配信制限手段を採用するかは、当業者が適宜選択し得る程度の構成である。

したがって、前記動画データの配信を実行する手段について、前記複数の動画のうち「前記関連動画を除く残りの動画が」前記一部の動画として機能するように、前記関連動画に対応する前記動画データの配信を制限する「配信制限手段」(構成D)であり、「前記配信制限手段」は、「前記残りの動画が」選択されるように、前記動画データの配信の制限を実行(構成D1)する構成とすることは、引用発明に文献2技術を適用することにより、当業者が容易になし得ることである。

よって、相違点3に係る構成は、格別のものではない。

エ 相違点についてのまとめ
以上のように、各相違点については、格別のものではなく、また、補正後発明が奏する効果は、その容易想到である構成から当業者が容易に予測し得る範囲内のものであり、同範囲を超える顕著なものでもない。

(5)小括
したがって、補正後発明は、引用発明及び文献2技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

4 本件補正についてのむすび
よって、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。
よって、上記補正の却下の決定の結論のとおり決定する。

第3 本願発明について
1 本願発明
平成31年4月22日付けの手続補正は、上記のとおり却下されたので、本願の請求項に係る発明は、平成30年3月2日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1?4に記載された事項により特定されるものであるところ、その請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、その請求項1に記載された次のとおりのものと認める。

「ゲーム端末が提供するゲームに関連する複数の動画を表示するための動画データを記憶する動画データ記憶手段を備え、各動画と各動画の内容に関する内容情報とを関連付けて管理している場合に、ネットワークを介して接続される動画表示端末の要求及び前記内容情報に基づいて前記複数の動画から一部の動画を抽出し、当該一部の動画に対応する前記動画データを前記動画表示端末に配信するサーバ装置であって、
各ユーザを識別するためのユーザ識別情報と各ユーザに固有の固有情報とが関連付けられるように記述された固有情報データを記憶する固有データ記憶手段と、
前記動画表示端末の要求に伴い当該動画表示端末を通じて前記ユーザ識別情報が提供された場合に、前記固有情報データ及び前記内容情報に基づいて前記ユーザ識別情報を基準に各ユーザの前記固有情報に関連する関連動画を前記複数の動画から抽出する動画抽出手段と、
前記複数の動画のうち前記関連動画を除く残りの動画が前記一部の動画として機能するように、前記関連動画に対応する前記動画データの配信を制限する配信制限手段と、
を備え、
前記動画抽出手段は、前記固有情報が各ユーザの前記ゲームに関するプレイ実績の情報を含む場合に、当該プレイ実績の情報を前記固有情報として使用することにより、前記関連動画を前記プレイ実績の情報に基づいて抽出し、
前記配信制限手段は、前記固有情報が各ユーザの前記ゲームに関するプレイ実績の情報を含む場合に、前記関連動画の抽出に使用された前記プレイ実績の情報に関連する基準に基づく配置を利用することにより前記残りの動画が前記プレイ実績に応じたユーザ毎の配置を通じて選択されるように、前記動画データの配信の制限を実行する、サーバ装置。」

2 引用文献について
平成31年2月19日付けの拒絶の理由で引用された引用文献1、2の記載事項及び引用発明、文献2技術は、前記第2の3(2)に記載したとおりである。

3 対比・判断
本願発明の発明特定事項を全て含み、さらに他の事項を付加したものに相当する補正後発明が、前記第2の3に記載したとおり、引用発明及び文献2技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、引用発明及び文献2技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。

第4 むすび
以上のとおり、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないから、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2019-06-28 
結審通知日 2019-07-02 
審決日 2019-07-16 
出願番号 特願2017-50049(P2017-50049)
審決分類 P 1 8・ 121- WZ (H04N)
P 1 8・ 572- WZ (H04N)
P 1 8・ 575- WZ (H04N)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 富樫 明  
特許庁審判長 鳥居 稔
特許庁審判官 清水 正一
渡辺 努
発明の名称 サーバ装置、及びそれに用いられるコンピュータプログラム  
代理人 山本 晃司  
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