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審決分類 審判 一部申し立て 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備  D04H
審判 一部申し立て 特174条1項  D04H
審判 一部申し立て 1項3号刊行物記載  D04H
審判 一部申し立て 2項進歩性  D04H
管理番号 1354934
異議申立番号 異議2018-701063  
総通号数 238 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2019-10-25 
種別 異議の決定 
異議申立日 2018-12-27 
確定日 2019-08-01 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第6364771号発明「炭素繊維不織布およびそれを用いた固体高分子形燃料電池のガス拡散電極、固体高分子形燃料電池、炭素繊維不織布の製造方法ならびに複合シート」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第6364771号の特許請求の範囲を、訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項[1-6]について訂正することを認める。 本件特許異議の申立てを却下する。 
理由 1.手続の経緯
特許第6364771号の請求項1?9に係る特許についての出願は、平成25年11月27日(優先権主張平成24年12月5日、日本国)を国際出願日とする出願であって、平成30年7月13日にその特許権の設定登録(特許掲載公報発行 平成30年8月1日)がされ、その後、請求項1及び2に係る特許について、特許異議申立人中川賢治(以下「申立人」という。)により特許異議の申立てがされ、当審において令和1年5月9日付けで取消理由を通知し、その指定期間内である令和1年7月8日に意見書の提出及び訂正の請求(以下「本件訂正請求」という。)がされたものである。
なお、本件訂正請求による訂正(以下「本件訂正」という。)は、請求項の削除のみであり、特許法第120条の5第5項ただし書に規定する特許異議申立人に意見書を提出する機会を与える必要がないとされる特別な事情にあたると認められるため、申立人に、意見書を提出する機会は与えなかった。

2.訂正の適否についての判断
(1)訂正の内容
本件訂正請求は、本件特許の特許請求の範囲を、訂正請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1?6について訂正することを求めるものであり、本件訂正の内容は、本件特許に係る願書に添付した特許請求の範囲を、次のア.?カ.のように訂正するものである。
ア.訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1を削除する。
イ.訂正事項2
特許請求の範囲の請求項2を削除する。
ウ.訂正事項3
特許請求の範囲の請求項3を削除する。
エ.訂正事項4
特許請求の範囲の請求項4を削除する。
オ.訂正事項5
特許請求の範囲の請求項5を削除する。
カ.訂正事項6
特許請求の範囲の請求項6を削除する。

(2)訂正の適否
ア.訂正事項1?6の訂正は、それぞれ、請求項1?6を削除するものであり、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。また、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載された事項の範囲内においてするものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもないから、訂正事項1?6の訂正は、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。
イ.訂正事項3?6の訂正は、特許異議の申立てがされていない請求項3?6に係る訂正であるが、いずれも、請求項を削除する訂正であり、特許法第120条の5第9項で読み替えて準用する特許法第126条第7項で規定する、いわゆる独立特許要件について判断する対象の請求項が存在しない。
ウ.訂正前の請求項2?6は、訂正前の請求項1を直接又は間接に引用するものであるから、本件訂正請求は、特許法第120条の5第4項に規定する、一群の請求項ごとにされたものである。
エ.以上のとおりであるから、本件訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する事項を目的とするものであり、かつ、同条第4項、並びに、同条第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するので、訂正後の請求項〔1-6〕について訂正することを認める。

3.特許異議の申立てについての判断
申立人による特許異議の申立ては、請求項1及び2に係る特許についてのみされたものであるが、前記「2.訂正の適否についての判断」で述べたように、本件訂正により、請求項1及び2は削除されたため、特許異議の申立ての対象となる請求項が存在しないものとなった。
したがって、本件特許異議の申立ては、不適法であって、その補正をすることができないものであることから、特許法第120条の8第1項において準用する特許法第135条の規定により、却下すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (57)【特許請求の範囲】
【請求項1】(削除)
【請求項2】(削除)
【請求項3】(削除)
【請求項4】(削除)
【請求項5】(削除)
【請求項6】(削除)
【請求項7】
炭化収率が30%以上90%以下の繊維からなるウエブと炭化収率が20%以下の繊維布帛を積層し、ニードルパンチおよび/またはウォータージェットパンチにより結合する結合工程と、結合した前記ウエブと前記繊維布帛を熱プレスして複合シートを作成する熱プレス工程と、該複合シートを焼成して炭素繊維化する焼成工程とを有する炭素繊維不織布の製造方法。
【請求項8】
前記結合工程において、前記ウエブを前記繊維布帛の片面に積層する請求項7に記載の炭素繊維不織布の製造方法。
【請求項9】
前記焼成工程において、一旦焼成して炭素繊維化した前記複合シートに、炭化収率が30%以上のバインダー前駆体を付着させて再び焼成して炭素化処理を行う請求項7または8に記載の炭素繊維不織布の製造方法。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2019-07-24 
出願番号 特願2013-554737(P2013-554737)
審決分類 P 1 652・ 121- XA (D04H)
P 1 652・ 537- XA (D04H)
P 1 652・ 55- XA (D04H)
P 1 652・ 113- XA (D04H)
最終処分 決定却下  
前審関与審査官 清水 晋治  
特許庁審判長 久保 克彦
特許庁審判官 井上 茂夫
白川 敬寛
登録日 2018-07-13 
登録番号 特許第6364771号(P6364771)
権利者 東レ株式会社
発明の名称 炭素繊維不織布およびそれを用いた固体高分子形燃料電池のガス拡散電極、固体高分子形燃料電池、炭素繊維不織布の製造方法ならびに複合シート  

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