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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 G06Q
管理番号 1355873
審判番号 不服2018-12736  
総通号数 239 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2019-11-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2018-09-25 
確定日 2019-10-29 
事件の表示 特願2014- 62853「見積提示装置、見積提示方法、プログラム及び記録媒体」拒絶査定不服審判事件〔平成27年10月22日出願公開、特開2015-185052、請求項の数(8)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成26年3月26日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
平成29年12月12日付け:拒絶理由通知書
平成30年 2月14日 :意見書、手続補正書の提出
平成30年 7月18日付け:拒絶査定
平成30年 9月25日 :審判請求書、手続補正書の提出


第2 原査定の概要
原査定(平成30年7月18日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。

本願請求項1-8に係る発明は、以下の引用文献1-5に基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

引用文献等一覧
1.特開2006-293761号公報
2.特開2003-50955号公報
3.特開2003-331198号公報
4.特開2005-4566号公報
5.特開2003-108812号公報


第3 本願発明
本願請求項1-8に係る発明(以下、「本願発明1」-「本願発明8」という。)は、平成30年9月25日の手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1-8に記載された事項により特定される発明であり、本願発明1は以下のとおりの発明である。

「【請求項1】
ガスタービンに掛かる費用の見積を提示する見積提示装置であって、
前記ガスタービンの複数種類の部品について該部品に関する情報を格納する部品情報格納部と、
前記ガスタービンの部品のうち、定期的にメンテナンスを必要とする部品をリース対象部品として、所望のリース期間貸し出すリース契約が締結される場合に、前記リース対象部品のリース料金を見積もるリース料金見積部と、
前記リース料金見積部が見積もったリース料金を含む、前記ガスタービンに掛かる費用の見積を提示する見積提示部と、
を備え、
前記リース料金見積部は、
少なくとも、所望のリース期間を示す指標と、前記部品情報格納部に格納されている情報のうち、前記リース対象部品の単価と、前記リース対象部品の余寿命期間を示す指標と、に基づいて、前記リース対象部品のリース料金を見積もり、
前記リース対象部品の交換が行われ、交換前のリース対象部品の単価と、交換後のリース対象部品の単価と、が異なる場合、前記リース契約を更新するにあたり、交換後のリース対象部品の単価が交換前のリース対象部品の単価よりも高いか否かにかかわらず、更新後のリース契約におけるリース対象部品のリース料金を見積もる
ことを特徴とする見積提示装置。」

また、本願発明2-8の概要は以下のとおりである。

本願発明2-5は、本願発明1を減縮した発明である。
本願発明6は、本願発明1に対応する「方法」の発明であり、本願発明1とカテゴリ表現が異なるだけの発明である。
本願発明7は、本願発明1に対応する「プログラム」の発明である。
本願発明8は、本願発明1に対応する「プログラム」を記録した「記録媒体」の発明である。


第4 引用文献、引用発明等
1 引用文献1について
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献1には、図面とともに次の事項が記載されている。なお、下線は当審において付加したものである。

ア 「【0022】
補修料金計算システム1は、CPU等によって構成される演算処理部2、キーボードやポインティングデバイス等の入力装置からの情報や、ネットワークなどを介して提供される情報を取得する情報取得部3、ディスプレイやプリンタ等の出力手段への情報の出力や、ネットワークなどへの情報の出力を行う情報出力部4、ROM5、RAM6、データベース(本明細書、図面において単に「DB」と表示することがある)7などを備えている。
【0023】
データベース7には、装置データベース71、料金計算データベース72が備えられている。
【0024】
装置データベース71には、本発明の補修料金計算システム1を用いて補修料金の計算が行われる装置が製造メーカーから事業主へ納入され、稼動開始した日時に関する情報、当該装置が製造メーカーから事業主へ納入される際に、製造メーカーと事業主との間で合意された当該装置についての稼動時間あたりの補修単価に関する情報などが、各装置に関連づけられて登録されている。
【0025】
料金計算データベース72には、本発明の補修料金計算システム1を用いて補修料金の計算が行われる装置について、製造メーカーと事業主との間での取り決めに基づいて、予め事業主から製造メーカーへ支払われた支払済み補修料金に関する情報、本発明の補修料金計算システム1において計算された補修料金などに関する情報などが、各装置に関連づけられて登録されている。」

イ 「【0031】
次に、本発明の補修料金計算システム1を用いた補修料金の計算方法について、補修対象となる装置が、第一段静翼、第一段動翼、第一段シュラウド、第二段静翼、第二段動翼、第二段シュラウドなどといった複数の構成要素からなる発電設備のガスタービンである場合の一例を図2を参照して以下に説明する。
【0032】
まず、ガスタービンの製造メーカーから事業主にガスタービンが納品され、保守契約が締結されるにあたって、当該ガスタービンについての稼動時間あたりの補修単価が製造メーカーと事業主との間で定められ、当該ガスタービンに関する情報に関連づけられて装置データベース71に登録される(ステップ201)。
【0033】
この場合、ガスタービン全体について稼動時間あたりの補修単価を定めておくこともできるし、ガスタービンを構成する第一段静翼、第一段動翼、第一段シュラウド、第二段静翼、第二段動翼、第二段シュラウドなどといった複数の構成要素それぞれを「装置」とみなして、各構成要素ごとに稼動時間あたりの補修単価を定め、各構成要素に関連づけて装置データベース71に登録することも、あるいは、ガスタービン全体についての稼動時間あたりの補修単価と各構成要素の稼動時間あたりの補修単価との双方を定めて、ガスタービンに関する情報に関連づけて、あるいは、各構成要素に関連づけてそれぞれ装置データベース71に登録することも可能である。
【0034】
ガスタービンが稼動開始した日時に関する情報が当該ガスタービンに関する情報に関連づけられて装置データベース71に登録される(ステップ202)。
【0035】
この場合も、ガスタービン全体について稼動開始した日時に関する情報を装置データベース71に登録する形態にすることも、各構成要素毎に稼動開始した日時に関する情報を装置データベース71に登録する形態にすることもできる。
【0036】
なお、ガスタービンの製造メーカーからガスタービンが納品され、保守契約が締結されるにあたって、予め所定の額の補修料金を支払うこととされ、契約締結時に、又は、契約締結時及び稼動開始後の予め定められている所定の期間ごと、若しくは、稼動開始後の予め定められている所定の期間ごとに、予め定められている所定の金額の補修料金が事業主から製造メーカーへ支払われる場合には、キーボードなどの情報入力手段を介して、このような予め補修料金が支払われている対象になっているガスタービン(あるいは、各構成要素毎)に関連づけて、支払済みの補修料金の額を料金計算データベース72に登録する処理が行われる。
【0037】
定期点検等の結果、「補修が必要である」となった場合には、キーボードなどの情報入力手段を介して、補修するガスタービン(あるいは、補修する構成要素)を特定して補修料金計算指令情報を入力すると(ステップ203)、稼働時間算出処理部21が、当該補修料金計算指令情報で特定されているガスタービン(あるいは、ガスタービンを構成している第一段静翼、等々の構成要素)について、装置データベース71に登録されている当該ガスタービンが稼動開始した日時に関する情報や、各構成要素が稼動開始した日時に関する情報を参照して、ガスタービン(あるいは、ガスタービンを構成している第一段静翼、等々の構成要素)の稼働時から当該保守料金計算指令情報を取得した時までの当該ガスタービン(あるいは、ガスタービンを構成している第一段静翼、等々の構成要素)の稼働時間を算出(ステップ204)する。
【0038】
なお、引き続き、この稼働時間算出処理部21で算出された稼動時間を、前記の補修料金計算指令情報で特定された補修するガスタービン(あるいは、補修する構成要素)に関連づけて、装置データベース71に登録するようにできる(ステップ205)。
【0039】
次いで、必要補修料金算出処理部22によって、稼働時間算出処理部21で算出された前記の稼動時間と、装置データベース71に登録されている前記補修料金計算指令情報で特定された補修するガスタービン(あるいは、補修する構成要素)についての稼動時間あたりの補修単価を参照して必要補修料金が算出される(ステップ206)。
【0040】
引き続き、この必要補修料金算出処理部22で算出された必要補修料金を、前記の補修料金計算指令情報で特定された補修するガスタービン(あるいは、補修する構成要素)に関連づけて、料金計算データベース72に登録するようにできる(ステップ207)。
【0041】
次に、支払補修料金算出処理部23によって、必要補修料金算出処理部22で算出された必要補修料金から料金計算データベース72に記憶されている当該ガスタービン(あるいは、補修する構成要素)についての支払済み補修料金を減算して支払補修料金が算出される(ステップ208)。」

したがって、上記引用文献1には次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。

「CPU等によって構成される演算処理部2、ディスプレイやプリンタ等の出力手段への情報の出力やネットワークなどへの情報の出力を行う情報出力部4及びデータベース7などを備えた補修料金計算システム1であって(【0022】)、
前記データベース7には、装置データベース71、料金計算データベース72が備えられており(【0023】)、
前記装置データベース71には、前記補修料金計算システム1を用いて補修料金の計算が行われる装置が製造メーカーから事業主へ納入され、稼動開始した日時に関する情報、当該装置についての稼動時間あたりの補修単価に関する情報などが、各装置に関連づけられて登録されており(【0024】)、
前記料金計算データベース72には、予め事業主から製造メーカーへ支払われた支払済み補修料金に関する情報、前記補修料金計算システム1において計算された補修料金などに関する情報などが、各装置に関連づけられて登録されており(【0025】)、
当該補修料金計算システム1を用いた補修料金の計算方法として、
例えば、補修対象となる装置が、複数の構成要素からなる発電設備のガスタービンである場合(【0031】)、
ガスタービンを構成する複数の構成要素それぞれを「装置」とみなして、各構成要素ごとに稼動時間あたりの補修単価を定め、各構成要素に関連づけて前記装置データベース71に登録することも可能であり(【0033】)、
ガスタービンの製造メーカーからガスタービンが納品され、保守契約が締結されるにあたって、予め所定の額の補修料金を支払うこととされ、契約締結時に、又は、契約締結時及び稼動開始後の予め定められている所定の期間ごと、若しくは、稼動開始後の予め定められている所定の期間ごとに、予め定められている所定の金額の補修料金が事業主から製造メーカーへ支払われる場合には、ガスタービン(あるいは、各構成要素毎)に関連づけて、支払済みの補修料金の額を前記料金計算データベース72に登録する処理が行われ(【0036】)、
定期点検等の結果、「補修が必要である」となった場合には、ガスタービン(あるいは、ガスタービンを構成している第一段静翼、等々の構成要素)について、ガスタービン(あるいは、ガスタービンを構成している第一段静翼、等々の構成要素)の稼働時からの稼働時間を算出(ステップ204)し(【0037】)、
次いで、前記の稼動時間と、稼動時間あたりの補修単価を参照して必要補修料金が算出され(【0039】)、
次に、必要補修料金から支払済み補修料金を減算して支払補修料金が算出される(【0041】)、
補修料金計算システム1。」

2 引用文献2について
原査定の拒絶の理由に引用された上記引用文献2の段落【0004】-【0006】【0031】の記載からみて、当該引用文献2には、「移動式機械の新品価格、残存価格、メンテナンス費用等に基づいて、採算があうように、前記移動式機械のリース料金を算出するメンテナンス付リース料金算出システム。」という技術的事項が記載されていると認められる。

3 引用文献3について
原査定の拒絶の理由に引用された上記引用文献3の段落【0036】【0067】-【0071】及び【図5】【図10】の記載からみて、当該引用文献3には、「商品のアップグレードによる商品価値の増大が、アップグレードに伴うネットコストより大きい場合に、前記アップグレードの商品性有りとの結果を通知し、さらに、製品販売価格、入れ替えコスト、残価格等に基づいて、リース契約期間における総額を算出する。」という技術的事項が記載されていると認められる。

4 引用文献4について
原査定の拒絶の理由に引用された上記引用文献4の段落【0012】-【0015】の記載からみて、当該引用文献4には、「建物内機器類の調達を支援する支援システムであって、建物内機器類のうち、リース利用と入力された品目のリース金額を算出し、また、購入と入力された品目の金額を算出し、これらの金額情報を有する見積書を作成する調達の支援システム。」という技術的事項が記載されていると認められる。

5 引用文献5について
原査定の拒絶の理由に引用された上記引用文献5の段落【0036】-【0042】及び【図8】の記載からみて、当該引用文献5には、「自動車を、一括購入した場合、リースした場合、レンタルした場合、のそれぞれについてコストを算出して、その結果を対比して表示する。」という技術的事項が記載されていると認められる。


第5 対比・判断
1 本願発明1について
(1)対比
本願発明1と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。

ア 本願発明1の「見積提示装置」に関して
引用発明の『補修料金計算システム』は、『ガスタービン』を構成する構成要素の補修が必要になった場合に『支払補修料金』を『算出』するものであって、『情報出力部』を備えていることから、引用発明の『ガスタービン』に掛かる『支払補修料金』は、本願発明1の「ガスタービンに掛かる費用」に相当する。
したがって、引用発明において、当該ガスタービンに掛かる費用を『算出』する、『情報出力部』を備えた『補修料金計算システム』は、本願発明1の「費用の見積を提示する見積提示装置」に相当する。

イ 本願発明1の「部品情報格納部」に関して
引用発明の見積提示装置が備える『装置データベース71』には、ガスタービンを構成する複数の構成要素ごとの稼動時間あたりの補修単価が登録されており、引用発明の『ガスタービンを構成する複数の構成要素』は、本願発明1の「ガスタービンの複数種類の部品」に相当し、引用発明の『構成要素ごとの稼動時間あたりの補修単価』は、本願発明1の「該部品に関する情報」に相当する。
したがって、引用発明の見積提示装置が備える『装置データベース71』は、本願発明1の「前記ガスタービンの複数種類の部品について該部品に関する情報を格納する部品情報格納部」に相当する。

ウ 本願発明1の「リース料金見積部」に関して
引用発明の見積提示装置は、ガスタービンを構成する部品の『補修料金』を見積もるものであって、部品をリースして、その際の「リース料金」を見積もるものではないことから、引用発明は、本願発明1の「前記ガスタービンの部品のうち、定期的にメンテナンスを必要とする部品をリース対象部品として、所望のリース期間貸し出すリース契約が締結される場合に、前記リース対象部品のリース料金を見積もるリース料金見積部」に相当する構成を備えていない。

エ 本願発明1の「見積提示部」に関して
引用発明の見積提示装置は、上記アに示したとおり、ガスタービンに掛かる費用を見積もり、『情報出力部』を備えていることから、引用発明の『情報出力部』は、本願発明1の「ガスタービンに掛かる費用の見積を提示する見積提示部」に相当するといえる。ただし、引用発明の見積提示部が提示する費用(の見積)には、本願発明1の「リース料金」は含まれていない。

したがって、本願発明1と引用発明との間には、次の一致点、相違点があるといえる。

<一致点>
「ガスタービンに掛かる費用の見積を提示する見積提示装置であって、
前記ガスタービンの複数種類の部品について該部品に関する情報を格納する部品情報格納部と、
前記ガスタービンに掛かる費用の見積を提示する見積提示部と、
を備える、
ことを特徴とする見積提示装置。」

<相違点>
<相違点1>
本願発明1の見積提示装置は、「リース料金見積部」を備えているのに対し、引用発明の見積提示装置は、備えていない点。
より具体的には、本願発明1は、「前記ガスタービンの部品のうち、定期的にメンテナンスを必要とする部品をリース対象部品として、所望のリース期間貸し出すリース契約が締結される場合に、前記リース対象部品のリース料金を見積もるリース料金見積部」を備えており、当該「リース料金見積部」は、「少なくとも、所望のリース期間を示す指標と、前記部品情報格納部に格納されている情報のうち、前記リース対象部品の単価と、前記リース対象部品の余寿命期間を示す指標と、に基づいて、前記リース対象部品のリース料金を見積もり、前記リース対象部品の交換が行われ、交換前のリース対象部品の単価と、交換後のリース対象部品の単価と、が異なる場合、前記リース契約を更新するにあたり、交換後のリース対象部品の単価が交換前のリース対象部品の単価よりも高いか否かにかかわらず、更新後のリース契約におけるリース対象部品のリース料金を見積もる」のに対し、引用発明の見積提示装置は、そもそも『補修料金』を見積もるものであって、「リース料金見積部」を備えていない点。

<相違点2>
本願発明1の見積提示部が提示するガスタービンに掛かる費用(の見積)は、「前記リース料金見積部が見積もったリース料金」を「含む」のに対し、引用発明は、「リース料金見積部」を備えておらず、したがって、見積提示部が提示する見積には、「前記リース料金見積部が見積もったリース料金」が含まれない点。

(2)相違点についての判断
ア 上記相違点1について検討すると、本願発明1の、「リース料金見積部」という構成、及び、当該「リース料金見積部」が「少なくとも、所望のリース期間を示す指標と、前記部品情報格納部に格納されている情報のうち、前記リース対象部品の単価と、前記リース対象部品の余寿命期間を示す指標と、に基づいて、前記リース対象部品のリース料金を見積も」るという構成が、上記「第4」の引用文献2-5にも記載されていない。また、当該構成は公知技術又は周知技術であるともいえない。
また、仮に、上記構成が公知技術又は周知技術であるとしても、引用発明は『補修料金』を算出するものであるところ、当該『補修料金』は、定期点検等によって補修が必要と判断された場合に発生する費用であって、定期点検等に基づく補修の要否とは関係なく発生する「リース料金」とは性質を異にする費用であることから、『補修料金』を算出する引用発明に、上記構成を適用する動機付けがあるとはいえない。

イ 上記相違点2について検討すると、上記アに示したとおり、「リース料金見積部」という構成が、上記「第4」の引用文献2-5にも記載されておらず、また、当該構成は公知技術又は周知技術であるともいえない。

ウ 上記ア及びイのとおり、本願発明1は、当業者であっても、引用発明及び引用文献2-5に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。

2 本願発明2-5について
本願発明2-5も、本願発明1の「リース料金見積部」という構成、及び、当該「リース料金見積部」が「少なくとも、所望のリース期間を示す指標と、前記部品情報格納部に格納されている情報のうち、前記リース対象部品の単価と、前記リース対象部品の余寿命期間を示す指標と、に基づいて、前記リース対象部品のリース料金を見積も」るという構成と同一の構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明及び引用文献2-5に示された技術的事項に基づいて容易に発明できたものとはいえない。

3 本願発明6-8について
本願発明6-8は、それぞれ、本願発明1に対応する「方法」、「プログラム」、「プログラム」を記録した「記録媒体」の発明であるから、本願発明1と同様の理由により、当業者であっても、引用文献1-5に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。


第6 原査定について
審判請求時の補正により、本願発明1-5は、「リース料金見積部」が「少なくとも、所望のリース期間を示す指標と、前記部品情報格納部に格納されている情報のうち、前記リース対象部品の単価と、前記リース対象部品の余寿命期間を示す指標と、に基づいて、前記リース対象部品のリース料金を見積も」るという事項を有するものとなっており、上記「第5」で示したとおり、当業者であっても、拒絶査定において引用された引用文献1-5に基づいて、容易に発明できたものとはいえない。
さらに、審判請求時の補正により、本願発明1に対する「方法」、「プログラム」、「プログラム」を記録した「記録媒体」の発明である本願発明6-8は、上記事項に対応する構成を有するものとなっており、当業者であっても、拒絶査定において引用された引用文献1-5に基づいて、容易に発明できたものとはいえない。

したがって、原査定の理由を維持することはできない。


第7 むすび
以上のとおり、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審決日 2019-10-15 
出願番号 特願2014-62853(P2014-62853)
審決分類 P 1 8・ 121- WY (G06Q)
最終処分 成立  
前審関与審査官 谷川 智秀  
特許庁審判長 渡邊 聡
特許庁審判官 田中 秀樹
石川 正二
発明の名称 見積提示装置、見積提示方法、プログラム及び記録媒体  
代理人 伊藤 英輔  
代理人 松沼 泰史  
代理人 橋本 宏之  
代理人 鎌田 康一郎  
代理人 長谷川 太一  
代理人 古都 智  
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