• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 全部申し立て 1項3号刊行物記載  A63F
審判 全部申し立て 特174条1項  A63F
審判 全部申し立て 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備  A63F
審判 全部申し立て 2項進歩性  A63F
管理番号 1356797
異議申立番号 異議2018-701052  
総通号数 240 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2019-12-27 
種別 異議の決定 
異議申立日 2018-12-26 
確定日 2019-09-25 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第6348144号発明「スロットマシン」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第6348144号の明細書及び特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正明細書及び訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。 特許第6348144号の請求項1に係る特許を維持する。 
理由 【目次】

第1 手続の経緯

第2 訂正請求について
1 請求の趣旨
2 訂正の内容
3 訂正の適否
4 まとめ

第3 特許異議の申立について
1 本件訂正発明
2 取消理由の概要
3 当審における判断
(1)取消理由通知に記載した取消理由について
ア 理由1(新規事項)について
イ 理由2(サポート要件)について
ウ 理由3(明確性)について
エ 理由4(新規性)及び理由5(進歩性)について
(2)特許異議申立理由について
(3)特許異議申立人の意見について

第4 むすび


【本文】

第1 手続の経緯
特許第6348144号(以下「本件特許」という。)の請求項1に係る特許についての出願は、平成23年12月29日に出願した特願2011-290384号の一部を平成28年6月20日に新たな特許出願(特願2016-121647号)としたものであって、平成30年6月8日にその特許権の設定登録がされ、同年6月27日に特許掲載公報が発行された。その後、その特許について、同年12月26日に特許異議申立人日本電動式遊技機特許株式会社により特許異議の申立てがされ、当審において平成31年4月17日付けで取消理由を通知した。特許権者である株式会社三共は、その指定期間内である同年(令和1年)6月17日に意見書の提出及び訂正の請求(以下、「本件訂正請求」という。)を行い、これに対して、特許異議申立人は、同年8月5日に意見書を提出した。

第2 訂正請求について
1 請求の趣旨
本件訂正請求の趣旨は、特許第6348144号の明細書、特許請求の範囲を訂正請求書に添付した訂正明細書、訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを求める、というものである。

2 訂正の内容
本件訂正請求による訂正の内容は、次のとおりである。

(1)訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1において、
「遊技状態制御手段とを備え、」と記載されているのを、
「遊技状態制御手段と、
表示結果を導出させる際に操作される導出操作手段と、
前記導出操作手段の操作態様を報知可能な報知期間に、所定ゲーム数にわたって制御する報知制御手段と、を備え、」(下線は、訂正箇所を示す。以下同様。)に訂正する。

(2)訂正事項2
特許請求の範囲の請求項1において、
「前記特定遊技状態への制御が開始した後に該特定遊技状態への制御が中断した場合であっても、前記所定期間が経過していなければ、前記特定遊技状態信号が前記所定期間以上の期間にわたって出力されるように該特定遊技状態信号の出力を継続し、」と記載されているのを、
「前記報知期間中において前記特定遊技状態への制御が開始し該特定遊技状態への制御に基づいて前記特定遊技状態信号の出力を開始した後に、該報知期間中において該特定遊技状態への制御が中断した場合であっても、前記所定期間が経過していなければ、該特定遊技状態信号が前記所定期間以上の期間にわたって出力されるように該特定遊技状態信号の出力を継続し、」に訂正する。

(3)訂正事項3
特許請求の範囲の請求項1において、
「前記特定遊技状態への制御が中断した後、再度前記特定遊技状態へ制御されたときは、前記特定遊技状態への制御に基づいて前記特定遊技状態信号の出力を開始せず、」と記載されているのを、
「前記報知期間中において前記特定遊技状態への制御が開始し該特定遊技状態への制御に基づいて前記特定遊技状態信号の出力を開始した後に、該報知期間中において該特定遊技状態への制御が中断した後、該報知期間中において前記特定遊技状態へ再度制御されたときは、該特定遊技状態への再度の制御に基づいて前記特定遊技状態信号の再度の出力を開始せず、」に訂正する。

(4)訂正事項4
本件特許の願書に添付した明細書(以下、「本件特許明細書」という。)の段落[0009]に、
「各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンにおいて、
ゲームを進行可能な状態において進行操作がなされた場合に、ゲームを進行させる制御を行うゲーム進行制御手段と、
ゲームに関連する信号を外部出力する制御を行う外部出力制御手段と、
遊技用価値の付与を伴う付与表示結果と遊技用価値が用いられることなく次のゲームを行うことが可能な再遊技表示結果とを含む複数種類の表示結果のうちのいずれかの導出を許容する事前決定手段と、
ゲームの結果に応じて、前記事前決定手段によって前記再遊技表示結果の導出が許容される確率が所定遊技状態よりも高い特定遊技状態に制御する遊技状態制御手段とを備え、
前記外部出力制御手段は、
遊技に用いられる賭数を示す賭数信号を出力する賭数信号出力手段と、
前記特定遊技状態への制御に基づいて、該特定遊技状態に制御された最初のゲームにおける前記賭数信号が出力される前に特定遊技状態信号の出力を開始可能な特定遊技状態信号出力手段と、
前記付与表示結果が導出されたときに付与信号を出力する付与信号出力手段とを含み、
前記特定遊技状態信号出力手段は、
前記特定遊技状態信号の出力を開始してから該特定遊技状態信号が所定期間以上の期間にわたって出力されるように該特定遊技状態信号の出力を継続し、
前記特定遊技状態への制御が開始した後に該特定遊技状態への制御が中断した場合であっても、前記所定期間が経過していなければ、前記特定遊技状態信号が前記所定期間以上の期間にわたって出力されるように該特定遊技状態信号の出力を継続し、
前記特定遊技状態への制御が中断した後、再度前記特定遊技状態へ制御されたときは、前記特定遊技状態への制御に基づいて前記特定遊技状態信号の出力を開始せず、
前記特定遊技状態信号の出力を開始した以降で開始される所定ゲームにおいて、前記付与表示結果が導出されずに前記付与信号が出力されなかったときには前記特定遊技状態信号の出力を終了する一方、前記付与表示結果が導出されて前記付与信号が出力されたときには前記特定遊技状態信号の出力を前記付与信号の出力が終了するまで継続させた後に終了する。」と記載されているのを、
「各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンにおいて、
ゲームを進行可能な状態において進行操作がなされた場合に、ゲームを進行させる制御を行うゲーム進行制御手段と、
ゲームに関連する信号を外部出力する制御を行う外部出力制御手段と、
遊技用価値の付与を伴う付与表示結果と遊技用価値が用いられることなく次のゲームを行うことが可能な再遊技表示結果とを含む複数種類の表示結果のうちのいずれかの導出を許容する事前決定手段と、
ゲームの結果に応じて、前記事前決定手段によって前記再遊技表示結果の導出が許容される確率が所定遊技状態よりも高い特定遊技状態に制御する遊技状態制御手段と、
表示結果を導出させる際に操作される導出操作手段と、
前記導出操作手段の操作態様を報知可能な報知期間に、所定ゲーム数にわたって制御する報知制御手段と、を備え、
前記外部出力制御手段は、
遊技に用いられる賭数を示す賭数信号を出力する賭数信号出力手段と、
前記特定遊技状態への制御に基づいて、該特定遊技状態に制御された最初のゲームにおける前記賭数信号が出力される前に特定遊技状態信号の出力を開始可能な特定遊技状態信号出力手段と、
前記付与表示結果が導出されたときに付与信号を出力する付与信号出力手段とを含み、
前記特定遊技状態信号出力手段は、
前記特定遊技状態信号の出力を開始してから該特定遊技状態信号が所定期間以上の期間にわたって出力されるように該特定遊技状態信号の出力を継続し、
前記報知期間中において前記特定遊技状態への制御が開始し該特定遊技状態への制御に基づいて前記特定遊技状態信号の出力を開始した後に、該報知期間中において該特定遊技状態への制御が中断した場合であっても、前記所定期間が経過していなければ、該特定遊技状態信号が前記所定期間以上の期間にわたって出力されるように該特定遊技状態信号の出力を継続し、
前記報知期間中において前記特定遊技状態への制御が開始し該特定遊技状態への制御に基づいて前記特定遊技状態信号の出力を開始した後に、該報知期間中において該特定遊技状態への制御が中断した後、該報知期間中において前記特定遊技状態へ再度制御されたときは、該特定遊技状態への再度の制御に基づいて前記特定遊技状態信号の再度の出力を開始せず、
前記特定遊技状態信号の出力を開始した以降で開始される所定ゲームにおいて、前記付与表示結果が導出されずに前記付与信号が出力されなかったときには前記特定遊技状態信号の出力を終了する一方、前記付与表示結果が導出されて前記付与信号が出力されたときには前記特定遊技状態信号の出力を前記付与信号の出力が終了するまで継続させた後に終了する。」に訂正する。

3 訂正の適否
(1)訂正事項1
ア 訂正の目的について
訂正事項1は、「表示結果」の導出に関し、「表示結果を導出させる際に操作される導出操作手段」を備えること、及び、これに関連して「前記導出操作手段の操作態様を報知可能な報知期間に、所定ゲーム数にわたって制御する報知制御手段」を備えること、との発明特定事項を加えることで特許請求の範囲を減縮しようとするものであるから、訂正事項1は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

イ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項1は、「表示結果」の導出に関する発明特定事項を新たに加えるものであり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第6項に適合するものである。

ウ 本件特許明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
訂正事項1のうち、「表示結果を導出させる際に操作される導出操作手段」を備えるとする訂正について、本件特許明細書の段落[0045]に「…前記可変表示装置に表示結果を導出させる際に操作される導出操作手段(例えば、ストップスイッチ8L、8C、8R)とを備え…」(なお、“…”は、転記を省略している箇所を示す。以下同様。)と記載されている。
また、訂正事項1のうち、「前記導出操作手段の操作態様を報知可能な報知期間に、所定ゲーム数にわたって制御する報知制御手段」を備えるとする訂正について、本件特許明細書の段落[0045]に「…前記導出操作手段の操作態様(例えば、正解の押し順や不正解の押し順)…」と、段落[0338]に「…遊技状態がRT0?3であるときに、サブ制御部91により、内部抽選結果を報知するナビ演出を実行可能な報知期間となるアシストタイム(以下、ATという)に演出状態を制御可能となっている。…」と、段落[0350]に「ナビストック数とは、所定ゲーム数(本実施例では50ゲーム)にわたりATに制御される権利の数を示す。ナビストック数を1消費(減算)することにより、所定ゲーム数の間、ATに制御され、その間ナビ演出が実行される。…」と、段落[0361]に「サブ制御部91は、ATに制御されている場合には、遊技状態に応じたナビ対象役に当選することにより、ナビ演出を実行する。…」と、段落[0364]に「また、押し順ベルのいずれかに当選したときのナビ演出としては、右下がりベルまたは中段ベルを確実に入賞させるための押し順(図19参照)が報知される。…」と、段落[0893]に「…一連のATとは、たとえば、初当りのATからサブ制御部91により制御することが決定されるATが終了するまでや、ナビストック1に対応する50ゲームのATなどをいい、潜伏期間や遊技者の操作ミスなどにより制御される非AT中を含む概念をいう。…」と、記載されている。
よって、訂正事項1は、本件特許明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項に適合するものである。

(2)訂正事項2
ア 訂正の目的について
訂正事項2は、本件訂正前に「前記特定遊技状態への制御が開始した後に該特定遊技状態への制御が中断した場合であっても」とあったものを、「前記報知期間中において前記特定遊技状態への制御が開始し該特定遊技状態への制御に基づいて前記特定遊技状態信号の出力を開始した後に、該報知期間中において該特定遊技状態への制御が中断した場合であっても」とすることで、「特定遊技状態信号」の「出力」に関して、特定遊技状態への制御が開始し、かつ該特定遊技状態への制御が中断する期間が報知期間中である点、及び、特定遊技状態への制御が開始したときの該特定遊技状態への制御に基づいて特定遊技状態信号の出力が開始する点を限定することで、特許請求の範囲を減縮しようとするものであるから、訂正事項2は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

イ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
上記アのとおり、訂正事項2は、「特定遊技状態信号」の「出力」に関する発明特定事項を限定するものであり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第6項に適合するものである。

ウ 本件特許明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
訂正事項2について、本件特許明細書の段落[0400]に「外部出力制御処理では、まず、RT2信号の出力命令が設定されているか否かを判定し(Sk101)、RT2信号の出力命令が設定されていればSk102に移行する。RT2信号の出力命令は、前述したように、次ゲームから通常・RT2が開始する場合及び通常・RT2が当該ゲームで終了した場合に設定される。」と、段落[0401]に「Sk102においては、出力命令をクリアし、Sk103においてRT2信号の出力を開始し、Sk104においてRT2信号を出力している期間を特定するためのRT2出力中カウンタの値を1加算し、Sk114に移行する。RT2出力中カウンタの値は、RAM41cにおいて記憶される。」と、段落[0403]に「Sk105において、RT2信号が出力中であると判定されたときには、Sk106においてRT2出力中カウンタの値を1加算し、Sk107に移行する。Sk107においては、1ゲームが終了したときで、かつメダルOUT信号を出力していた場合にはその出力が完了した後であるか否かが判定される。具体的には、RT2信号の出力を開始してから新たに開始されたゲームが終了して、図22のSd6におけるゲーム終了時処理に移行されたか否か、およびメダルOUT信号を出力中でないか否かが判定される。Sk107では、1ゲームが終了し、かつメダルOUT信号が出力されていないときか、あるいは1ゲームが終了した後でかつメダルOUT信号の出力が完了したときにSk108に移行する。」と、段落[0404]に「Sk107において、1ゲームが終了したときであって、かつメダルOUT信号を出力していた場合にはその出力が完了した後であると判定されたときには、Sk108において、RT2出力中カウンタの値が、2000ms以上相当の値に到達したか否かが判定される。2000ms以上相当の値とは、本実施例においては、2000÷(外部出力制御処理が実行される間隔=0.56×4)≒892.8であるから、893以上の値となる。Sk108では、RT2信号の出力を開始してから新たに開始されたゲームが終了するまでに2000ms以上経過していれば、2000ms以上相当の値に到達したと判定される。」と、段落[0405]に「Sk108においてRT2出力中カウンタの値が2000ms以上相当の値に到達していると判定されたときには、Sk109においてRT2信号の出力を停止させるとともに、RT2出力中カウンタの値をリセットしてSk114へ移行する。」と、段落[0406]に「一方、Sk108において、RT2出力中カウンタの値が2000ms以上相当の値に到達していないと判定されたときには、Sk110において到達していない旨を示す時間未達フラグをRAM41cに設定する。時間未達フラグが設定されるのは、RT2信号の出力を開始してから2000ms経過するまでに、新たにゲームを開始して終了させたときである。このため、時間未達フラグが設定される場合とは、たとえば、前回ゲームが終了してから今回ゲームを即座に開始させた後、直ちにストップスイッチを操作して終了させた場合などが該当する。Sk110において時間未達フラグが設定された場合には、RT2信号の出力を停止させることなく、Sk114へ移行させる。」と、段落[0421]に「RT2信号とメダルIN信号が被って出力されると、メダルIN信号により特定される消費メダル数が通常・RT2の開始後のものであるのか、通常・RT2の開始前のものであるのか、や通常・RT2の終了後のものであるのか、通常・RT2の終了前のものであるのか、を確実に特定できなかったり、メダルIN信号により特定されるゲームが、通常・RT2の開始後のゲームであるのか、通常・RT2の開始前のゲームであるのか、や通常・RT2の終了後のゲームであるのか、通常・RT2の終了前のゲームであるのか、を確実に特定できなかったりするという問題が生じる。」と、段落[0431]に「また、本実施例においてメイン制御部41は、RT2信号の出力制御中、すなわちRT2信号の出力開始後、出力制御が終了する前に、再度、RT2信号の出力命令が設定された場合(RT2開始後即座に終了してしまった場合など)には、RT2信号の出力を完了させた後、再びRT2信号を出力するようになっている。…」と、段落[0439]に「ATが開始した後、通常・RT1においてリプレイGR1?6のいずれかが当選すると、サブ制御部91により昇格リプレイを入賞させるためのナビ演出が実行され、これに従って停止操作を行うことで昇格リプレイが入賞し、通常・RT1から通常・RT0に移行し、さらに通常・RT1においてリプレイGR11?15のいずれかが当選すると、サブ制御部91により特殊リプレイを入賞させるためのナビ演出が実行され、これに従って停止操作を行うことで特殊リプレイが入賞し、通常・RT0から通常・RT2に移行する。…」と、段落[0893]に「(2) 前述した実施例におけるスロットマシン1においては、通常・RT2への制御に関連してRT2信号を毎回出力する例について説明した。しかし、AT中であって通常・RT2中において、遊技者の操作ミスやボーナスの当選などによりATおよび通常・RT2が中断された場合に、その後、再びATおよび通常・RT2へ移行させることも可能となるが、この場合、一連のATに対してRT2信号を複数回送信してしまい、外部機器において初当りAT回数を正確に把握することができない。よって、一連のAT中において1回だけRT2信号を出力するようにしてもよい。一連のATとは、たとえば、初当りのATからサブ制御部91により制御することが決定されるATが終了するまでや、ナビストック1に対応する50ゲームのATなどをいい、潜伏期間や遊技者の操作ミスなどにより制御される非AT中を含む概念をいう。…」と、記載されていることから、当該訂正事項2は、本件特許明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項に適合するものである。

(3)訂正事項3
ア 訂正の目的について
訂正事項3は、本件訂正前に「前記特定遊技状態への制御が中断した後、再度前記特定遊技状態へ制御されたときは」とあったものを、「前記報知期間中において前記特定遊技状態への制御が開始し該特定遊技状態への制御に基づいて前記特定遊技状態信号の出力を開始した後に、該報知期間中において該特定遊技状態への制御が中断した後、該報知期間中において前記特定遊技状態へ再度制御されたときは」とすることで、「特定遊技状態信号」の「出力」に関して、特定遊技状態への制御が開始し、かつ該特定遊技状態への制御が中断し、さらに特定遊技状態へ再度制御される期間が報知期間中である点、及び、特定遊技状態への制御が開始したときの該特定遊技状態への制御に基づいて特定遊技状態信号の出力が開始する点を限定し、また、本件訂正前に「前記特定遊技状態への制御に基づいて前記特定遊技状態信号の出力を開始せず」とあったものを、「該特定遊技状態への再度の制御に基づいて前記特定遊技状態信号の再度の出力を開始せず」とすることで、「特定遊技状態信号」の「出力」に関して、特定遊技状態への再度の制御に基づいて特定遊技状態信号の再度の出力を開始しない点を限定することで、特許請求の範囲を減縮しようとするものであるから、訂正事項3は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

イ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
上記アのとおり、訂正事項3は、「特定遊技状態信号」の「出力」に関して、発明特定事項を限定するものであり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第6項に適合するものである。

ウ 本件特許明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
訂正事項3について、本件特許明細書の段落[0400]に「外部出力制御処理では、まず、RT2信号の出力命令が設定されているか否かを判定し(Sk101)、RT2信号の出力命令が設定されていればSk102に移行する。RT2信号の出力命令は、前述したように、次ゲームから通常・RT2が開始する場合及び通常・RT2が当該ゲームで終了した場合に設定される。」と、段落[0401]に「Sk102においては、出力命令をクリアし、Sk103においてRT2信号の出力を開始し、Sk104においてRT2信号を出力している期間を特定するためのRT2出力中カウンタの値を1加算し、Sk114に移行する。RT2出力中カウンタの値は、RAM41cにおいて記憶される。」と、段落[0439]に「ATが開始した後、通常・RT1においてリプレイGR1?6のいずれかが当選すると、サブ制御部91により昇格リプレイを入賞させるためのナビ演出が実行され、これに従って停止操作を行うことで昇格リプレイが入賞し、通常・RT1から通常・RT0に移行し、さらに通常・RT1においてリプレイGR11?15のいずれかが当選すると、サブ制御部91により特殊リプレイを入賞させるためのナビ演出が実行され、これに従って停止操作を行うことで特殊リプレイが入賞し、通常・RT0から通常・RT2に移行する。…」と、段落[0893]に「(2) 前述した実施例におけるスロットマシン1においては、通常・RT2への制御に関連してRT2信号を毎回出力する例について説明した。しかし、AT中であって通常・RT2中において、遊技者の操作ミスやボーナスの当選などによりATおよび通常・RT2が中断された場合に、その後、再びATおよび通常・RT2へ移行させることも可能となるが、この場合、一連のATに対してRT2信号を複数回送信してしまい、外部機器において初当りAT回数を正確に把握することができない。よって、一連のAT中において1回だけRT2信号を出力するようにしてもよい。一連のATとは、たとえば、初当りのATからサブ制御部91により制御することが決定されるATが終了するまでや、ナビストック1に対応する50ゲームのATなどをいい、潜伏期間や遊技者の操作ミスなどにより制御される非AT中を含む概念をいう。…」と、記載されていることから、当該訂正事項3は、本件特許明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項に適合するものである。

(4)訂正事項4
ア 訂正の目的について
訂正事項4は、訂正事項1?3により、本件特許明細書の段落[0009]の記載が特許請求の範囲の記載と整合が取れなくなったことを是正するものであるから、訂正事項4は、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。

イ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
上記アのとおり、訂正事項4は、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第6項に適合するものである。

ウ 本件特許明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
訂正事項4は、本件特許明細書の段落[0009]の記載を、特許請求の範囲の記載と整合を取るためのものであるから、訂正事項1?3それぞれのウで説明したとおり、訂正事項4は、本件特許明細書中の発明の詳細な説明に基づいて導き出される構成である。

4 まとめ
上記1?3において検討したとおりであるから、本件訂正請求に係る上記訂正事項1?3に係る訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合し、上記訂正事項4に係る訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するので、本件訂正請求に係る訂正を認める。

第3 特許異議の申立について
1 本件訂正発明
本件訂正請求により訂正された請求項1に係る発明(以下、「本件訂正発明」という。)は、訂正特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される、次のとおりのものである(当審にて請求項1をA?J、K’、L’、M、X1、X2に分説した。なお、K’、L’は、本件訂正前の本件特許の請求項1に係る発明の構成K、Lに対応する)。

「【請求項1】
A 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
B 前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンにおいて、
C ゲームを進行可能な状態において進行操作がなされた場合に、ゲームを進行させる制御を行うゲーム進行制御手段と、
D ゲームに関連する信号を外部出力する制御を行う外部出力制御手段と、
E 遊技用価値の付与を伴う付与表示結果と遊技用価値が用いられることなく次のゲームを行うことが可能な再遊技表示結果とを含む複数種類の表示結果のうちのいずれかの導出を許容する事前決定手段と、
F ゲームの結果に応じて、前記事前決定手段によって前記再遊技表示結果の導出が許容される確率が所定遊技状態よりも高い特定遊技状態に制御する遊技状態制御手段と、
X1 表示結果を導出させる際に操作される導出操作手段と、
X2 前記導出操作手段の操作態様を報知可能な報知期間に、所定ゲーム数にわたって制御する報知制御手段と、を備え、
G 前記外部出力制御手段は、
遊技に用いられる賭数を示す賭数信号を出力する賭数信号出力手段と、
H 前記特定遊技状態への制御に基づいて、該特定遊技状態に制御された最初のゲームにおける前記賭数信号が出力される前に特定遊技状態信号の出力を開始可能な特定遊技状態信号出力手段と、
I 前記付与表示結果が導出されたときに付与信号を出力する付与信号出力手段とを含み、
J 前記特定遊技状態信号出力手段は、
前記特定遊技状態信号の出力を開始してから該特定遊技状態信号が所定期間以上の期間にわたって出力されるように該特定遊技状態信号の出力を継続し、
K’ 前記報知期間中において前記特定遊技状態への制御が開始し該特定遊技状態への制御に基づいて前記特定遊技状態信号の出力を開始した後に、該報知期間中において該特定遊技状態への制御が中断した場合であっても、前記所定期間が経過していなければ、該特定遊技状態信号が前記所定期間以上の期間にわたって出力されるように該特定遊技状態信号の出力を継続し、
L’ 前記報知期間中において前記特定遊技状態への制御が開始し該特定遊技状態への制御に基づいて前記特定遊技状態信号の出力を開始した後に、該報知期間中において該特定遊技状態への制御が中断した後、該報知期間中において前記特定遊技状態へ再度制御されたときは、該特定遊技状態への再度の制御に基づいて前記特定遊技状態信号の再度の出力を開始せず、
M 前記特定遊技状態信号の出力を開始した以降で開始される所定ゲームにおいて、前記付与表示結果が導出されずに前記付与信号が出力されなかったときには前記特定遊技状態信号の出力を終了する一方、前記付与表示結果が導出されて前記付与信号が出力されたときには前記特定遊技状態信号の出力を前記付与信号の出力が終了するまで継続させた後に終了する、スロットマシン。」

2 取消理由の概要
当審において平成31年4月17日付けで特許権者に通知した取消理由の要旨は次の(1)?(5)のとおりである。

(1)理由1.(新規事項)平成29年12月4日付け手続補正書でした補正が、本件訂正前の本件特許の請求項1に係る発明の構成K、Lについて、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下、「当初明細書等」という。)に記載した事項の範囲内においてしたものでなく、本件特許は、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たしていない補正をした特許出願についてされたものである。

(2)理由2.(サポート要件)本件訂正前の本件特許の請求項1に係る発明の構成K、Lは本件特許明細書に記載されておらず、本件特許は、特許請求の範囲の記載が、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない特許出願についてされたものである。

(3)理由3.(明確性)本件訂正前の本件特許の請求項1に係る発明は構成K、Lについて明確でなく、本件特許は、特許請求の範囲の記載が、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない特許出願についてされたものである。

(4)理由4.(新規性)本件訂正前の本件特許の請求項1に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された刊行物(甲第3号証)に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明であって、特許法第29条第1項第3号に該当するから、本件請求項1に係る特許は、特許法第29条第1項の規定に違反してされたものである。

(5)理由5.(進歩性)本件訂正前の本件特許の請求項1に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された刊行物(甲第3、4号証)に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、本件請求項1に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものである。

<証拠方法>
甲第3号証:特開2013-138747号公報(公知日:平成25年7月18日)
甲第4号証:特開2012-40118号公報(公知日:平成24年3月1日)

3 当審における判断
(1)取消理由通知に記載した取消理由について
ア 理由1(新規事項)について
(ア)はじめに
取消理由1は、本件訂正発明の構成K’、L’に関して、本件訂正前の本件特許の請求項1に係る発明の構成K、Lの発明特定事項は、平成29年12月4日付け手続補正書でした補正により加入されたものであるが、当該補正は新規事項を追加するものであるというものであった。
そこで、本件訂正発明の構成K’、L’について、検討する。

(イ)「中断」について
構成K’、L’のいずれにも「特定遊技状態への制御が中断した」ことが特定されている。そこで、この「中断」について、当初明細書等の記載に基づいて、まず検討する。当初明細書等には、「中断」について、以下の3箇所に記載がある。

a 段落[0045]
段落[0045]には、
「(6) (1)のスロットマシンにおいて、前記ゲーム進行制御手段から送信される制御情報(コマンド)に基づいて演出の制御を行う演出制御手段(サブ制御部91)と、
・・・
前記演出制御手段は、
前記決定結果情報送信手段から送信された前記決定結果情報を受信する決定結果情報受信手段と、
遊技者にとって有利な有利期間(例えば、AT)に制御する有利期間制御手段と、
前記導出操作手段の操作態様を特定可能な情報を報知する操作態様報知手段とを備え、
前記操作態様報知手段は、
前記有利期間制御手段によって前記有利期間に制御されている場合において、前記決定結果情報受信手段が前記第2決定結果を示す前記決定結果情報を受信したときには、前記価値付与手段によって有利な価値が付与される操作態様(例えば、正解の押し順)を特定可能な情報を報知し(例えば、正解の押し順のナビ演出を実行するサブ制御部91の制御)、
前記決定結果情報受信手段が前記第1決定結果を示す前記決定結果情報を受信した場合において、前記正解操作の連続回数(例えば、正解カウンタの値)が所定回(例えば、3回)となる可能性があり、かつ前記特定遊技状態信号を外部出力すると判別したとき(例えば、初当りAT時)には、前記決定結果情報から特定される前記操作態様(例えば、正解の内部押し順)を特定可能な情報を報知する一方で、前記正解操作の連続回数が所定回となる可能性があり、且つ前記特定遊技状態信号を外部出力しないと判別したとき(例えば、中断後AT時)には、該特定される操作態様とは異なる操作態様を特定可能な情報を報知し、
前記特定遊技状態信号出力手段は、前記特定遊技状態において、前記操作態様決定手段が決定した操作態様で前記導出操作手段を操作する正解操作が所定回連続(例えば、3回)して行われた場合、前記特定遊技状態信号を出力する(変形例(2)の(b)参照)。」
と記載されている。この記載における「中断後AT時」を検討するために、当初明細書等の記載を参照する。
上記段落[0045]の記載において、「(1)のスロットマシンにおいて」として参照される段落[0010]には、以下のように記載されている。
「なお、以下の構成を備えるものであってもよい。
(1) 遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置(リール2L、2C、2R)に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシン(スロットマシン1)であって、
・・・
ゲームに関連する信号(外部出力信号)を外部出力する制御を行う外部出力制御手段(メイン制御部41、図23)とを備え、
前記外部出力制御手段は、
前記複数の遊技状態のうち特定遊技状態(通常・RT2)の制御を条件として、前記特定遊技状態に対応する特定遊技状態信号(RT2信号)を出力する特定遊技状態信号出力手段(図23のSk101?Sk113)と、
・・・。」
このことからすると、上記段落[0045]の記載における、「特定遊技状態」とは「通常・RT2」であり、「特定遊技状態信号」とは「RT2信号」である。また、上記段落[0045]の記載において、「(変形例(2)の(b)参照)」として参照される、段落[0904]から[0911]の記載を見ると、段落[0904]には、
「(b) 通常・RT2において、操作手順に関わらず入賞可能な所定役に当選したときにメイン制御部41により操作手順を決定し、当該操作手順を特定するための情報を特定するためのコマンドをサブ制御部91に送信し、サブ制御部91では、一連のATに制御されてからRT2信号を1回出力するまで(すなわち操作手順が所定回数連続して正解するまで)は、所定役に当選したときにコマンドから特定される操作手順を示唆するナビ演出を実行し、メイン制御部41では所定役当選ゲームにおける操作手順が所定回数連続して決定した操作手順と合致したと判定したときにRT2信号を出力するようにし、サブ制御部91では、一連のATに制御されてからRT2信号を1回出力した後は(すなわち操作手順が所定回数連続して正解した後)は、所定役に当選したときに操作手順が所定回数連続してメイン制御部41側で決定した操作手順と合致しないようにナビ演出を実行して、メイン制御部41からさらにRT2信号が出力されないようにしてもよい。このように構成する場合には、通常・RT2が終了したときにRT2信号を出力しないようにする。以下、より具体的に説明する。」
と、段落[0908]には、
「一方、サブ制御部91は、一連のAT中の、通常・RT2において、すでにRT2信号出力済フラグが設定されているときであって、通常リプレイ当選したときで、さらに正解カウンタの値が所定値より1少ない値(たとえば2)であるときには、内部当選コマンドから特定されるリールと異なるリールを示唆する特殊ナビ演出を実行することにより、メイン制御部41からRT2信号を出力させないようにする。」
と、段落[0909]から[0910]には、
「[0909] 以上のように構成することにより、サブ制御部91は、RT2信号を外部出力する必要があるか否かに応じて、メイン制御部41が決定した操作手順を報知するか否かを決定し、メイン制御部41は正解操作の連続回数を基にRT2信号を外部に出力するため、サブ制御部91の正確な制御状態を示す情報を外部に出力することができる。従って、サブ制御部91の制御状態もメイン制御部41が外部に出力することができるため、外部出力するための信号経路を複雑にすることなく、サブ制御部91の制御状態であっても、正確にスロットマシン外部に伝達することができる。
[0910] なお、一連のATをナビストック1に対応する50ゲームのATとした場合には、ナビストック1に対応してRT2信号を1回出力することができ、その結果、外部機器において、ナビストック1に対応するATに制御された回数を正確に認識することができる。」
と、記載されている。これらのことからすると、上記段落[0045]の記載における、「前記正解操作の連続回数が所定回となる可能性があり、且つ前記特定遊技状態信号を外部出力しないと判別したとき」とは、通常・RT2において、一連のATに制御されてからRT2信号を1回出力した後のときであり、そのときにRT2信号を出力させないような構成とすることで、外部機器においてATに制御された回数を正確に認識することができるものである。
また、段落[0046]には、
「このような構成によれば、演出制御手段は、操作態様決定手段が決定した操作態様で導出操作手段を操作する正解操作の連続回数及び特定遊技状態信号を外部出力する必要があるか否かに応じて、操作態様決定手段が決定した操作態様を報知するか否かを決定することができる。そして、演出制御手段が特定遊技状態信号を外部出力する必要があると判別した場合に操作態様決定手段が決定した操作態様を報知するため、ゲーム進行制御手段は、正解操作が所定回連続して行われたことに応じて特定遊技状態信号を外部出力し、必要に応じて演出制御手段の制御状態を示す情報を外部に出力することができる。ここで、演出制御手段の制御状態を示す情報を外部に出力することができない場合や、不要な場合であっても演出制御手段の制御状態を示す情報を外部に出力してしまう場合等、外部に出力するスロットマシンの情報としては、正確なものとは言えない。しかしながら、演出制御手段は、特定遊技状態信号を外部出力する必要があるか否かに応じて、操作態様決定手段が決定した操作態様を報知するか否かを決定し、ゲーム進行制御手段は正解操作の連続回数を基に演出制御手段の制御状態を示す特定遊技状態信号を外部に出力するため、演出制御手段の正確な制御状態を示す情報を外部に出力することができる。従って、演出制御手段の制御状態もゲーム進行制御手段が外部に出力することができるため、外部出力するための信号経路を複雑にすることなく、演出制御手段の制御状態であっても、正確にスロットマシン外部に伝達することができる。」
と記載されており、段落[0045]に記載されるような構成を取ることで、演出制御手段の正確な制御状態を示す情報を外部に出力することができるとしている。
以上の点を踏まえると、段落[0045]に記載された「中断後AT時」における「中断」とは、一連のATに制御されている状態において、通常・RT2から、通常・RT2ではなくなることを意味していると認められる。

b 段落[0439]
段落[0438]から[0439]には、次のとおり記載されている。
「[0438] また、本実施例では、図30に示すように、ナビストック抽選に当選し、1以上のナビストックを獲得すると、0?32ゲームの潜伏期間を経た後、ATの制御が開始される。このATは、通常・RT2に移行した時点から、所定ゲーム数(本実施例では50ゲーム+α(上乗せ数))経過するまで1セットのATとして継続する。
[0439] ATが開始した後、通常・RT1においてリプレイGR1?6のいずれかが当選すると、サブ制御部91により昇格リプレイを入賞させるためのナビ演出が実行され、これに従って停止操作を行うことで昇格リプレイが入賞し、通常・RT1から通常・RT0に移行し、さらに通常・RT1においてリプレイGR11?15のいずれかが当選すると、サブ制御部91により特殊リプレイを入賞させるためのナビ演出が実行され、これに従って停止操作を行うことで特殊リプレイが入賞し、通常・RT0から通常・RT2に移行する。以後、特別役の当選などにより中断する場合を除きナビ演出に従って停止操作を行っていれば、ATが終了するまでは、通常・RT2に制御されることとなる。」
また、段落[0324]には、
「通常・RT2は、通常・RT0において特殊リプレイが入賞したときに移行する。この際、遊技状態フラグの値は、通常遊技状態を示す0000から変わらず、RTフラグの値が、RT2を示す0010に更新される。そして、通常・RT2は、移行出目が停止して通常・RT1に移行するか、特別役が当選して内部中1または内部中2に移行することで終了する。」
との記載がある。
これらの記載からすると、段落[0439]の「中断」とは、ATの制御が開始され、通常・RT2に移行した後、移行出目が停止して通常・RT1に移行するか、特別役が当選して内部中1または内部中2に移行することにより、1セットのATは継続しているが、通常・RT2が終了することを意味していると認められる。

c 段落[0893]
段落[0893]には、
「(2) 前述した実施例におけるスロットマシン1においては、通常・RT2への制御に関連してRT2信号を毎回出力する例について説明した。しかし、AT中であって通常・RT2中において、遊技者の操作ミスやボーナスの当選などによりATおよび通常・RT2が中断された場合に、その後、再びATおよび通常・RT2へ移行させることも可能となるが、この場合、一連のATに対してRT2信号を複数回送信してしまい、外部機器において初当りAT回数を正確に把握することができない。よって、一連のAT中において1回だけRT2信号を出力するようにしてもよい。一連のATとは、たとえば、初当りのATからサブ制御部91により制御することが決定されるATが終了するまでや、ナビストック1に対応する50ゲームのATなどをいい、潜伏期間や遊技者の操作ミスなどにより制御される非AT中を含む概念をいう。以下に具体例を説明する。」
と記載されている。また、「以下に具体例を説明する」として記載される段落[0894]から[0911]の記載を見ると、段落[0894]には、
「(a) 通常・RT2中において、操作手順に応じて第1の入賞役(たとえば下段リプレイ)か第2の入賞役(たとえば通常リプレイ)を入賞させ得る特定の抽選対象役について抽選し、一連のATに制御されてからRT2信号を1回出力するまで(すなわち下段リプレイが1回入賞するまで)は、特定の抽選対象役に当選したときに第1の入賞役を入賞させ得る操作手順を示唆するナビ演出を実行し、RT2信号がすでに出力済みの一連のATにおいて特定の抽選対象役に当選したときには第2の入賞役を入賞させ得る操作手順を示唆するナビ演出を実行するようにし、第1の入賞役が入賞したときにRT2信号を出力するようにしてもよい。このように構成する場合には、通常・RT2が終了したときにRT2信号を出力しないようにする。以下、より具体的に説明する。」
と、段落[0898]から[0901]には、
「[0898] 以上のように構成することにより、一連のAT中においてリプレイGR41?リプレイGR44のいずれかに当選したときに、サブ制御部91は、RT2信号出力済フラグが設定されているか否かを判定して、RT2信号出力済フラグが設定されていないときには下段リプレイを入賞させるための操作手順を示唆して下段リプレイ入賞させ、その結果、RT2信号を出力させるのに対し、RT2信号出力済フラグが設定されているときには通常リプレイを入賞させるための操作手順を示唆して通常リプレイ入賞させて、RT2信号を出力させないようにすることができる。すなわち、一連のAT中において1回だけRT2信号を出力するように構成されている。
[0899] これにより、サブ制御部91によって一連のAT中においてすでにRT2信号を出力したか否かにより、メイン制御部41からRT2信号を出力させるか否かをコントロールできるようになる。このため、外部機器において一連のATに制御された回数を正確に認識することができる。
[0900] また、サブ制御部91は、RT2信号を外部出力する必要があるか否かに応じて、メイン制御部41が決定した操作手順を報知するか否かを決定し、メイン制御部41は下段リプレイ入賞を基にRT2信号を外部に出力するため、サブ制御部91の正確な制御状態を示す情報を外部に出力することができる。従って、サブ制御部91の制御状態もメイン制御部41が外部に出力することができるため、外部出力するための信号経路を複雑にすることなく、サブ制御部91の制御状態であっても、正確にスロットマシン外部に伝達することができる。
[0901] なお、一連のATをナビストック1に対応する50ゲームのATとした場合には、ナビストック1に対応してRT2信号を1回出力することができ、その結果、外部機器において、ナビストック1に対応するATに制御された回数を正確に認識することができる。」
と、記載されている。また、段落[0904]から[0911]には、上記「(ア)段落[0045]」において摘記したとおりの記載がされている。
これらのことからすると、上記段落[0893]の記載における、「AT中であって通常・RT2中において、遊技者の操作ミスやボーナスの当選などによりATおよび通常・RT2が中断された場合」とは、AT中であって通常・RT2中において、遊技者の操作ミスやボーナスの当選などによりATおよび通常・RT2が中断された場合であって、そのような場合でも、一連のAT中において1回だけRT2信号を出力するように構成することで、外部機器において一連のATに制御された回数を正確に認識することができるものである。
そうすると、段落[0893]の記載における、「中断」とは、一連のAT中において、通常・RT2から、通常・RT2ではなくなることを意味していると認められる。

d 「通常・RT2ではなくなること」について
「本実施例の遊技状態及びRTの移行状況について説明する」([0339])として記載される段落[0346]から[0347]には、
「[0346]
通常・RT2では、特別役が当選することで、当選した特別役の種類に応じて内部中1または内部中2に移行する。
[0347]
通常・RT2において左ベル1?4、中ベル1?4、右ベル1?4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止する。このため、通常・RT2では、左ベル1?4、中ベル1?4、右ベル1?4のいずれかが当選し、小役を入賞させることができなかった場合に通常・RT1へ移行することとなる。」
と記載されており、「通常・RT2ではなくなること」とは、特別役が当選することで、内部中1または内部中2に移行すること、または、移行出目が停止した場合に通常・RT1へ移行することを意味していると認められる。
また、段落[0338]には、
「また、本実施例におけるスロットマシンは、遊技状態がRT0?3であるときに、サブ制御部91により、内部抽選結果を報知するナビ演出を実行可能な報知期間となるアシストタイム(以下、ATという)に演出状態を制御可能となっている。また、特に、遊技者にとって有利な通常・RT2においてATに制御されている状態をアシストリプレイタイム(以下、ARTという)と呼ぶ。」
と記載されており、ATとなるのは、遊技状態がRT0?3であるときであり、内部中1または内部中2ではATにはならないものと認められる。

e 「中断」についてのまとめ
以上のことからすると、当初明細書等において、「中断」とは、一連のATに制御されている状態において、通常・RT2から、AT状態が継続したまま通常・RT1へ移行することで、または、内部中1または内部中2に移行してAT状態ではなくなることで、通常・RT2ではなくなることを、意味していると認められる。

(ウ)構成K’について
a 「中断」について
本件訂正発明には「前記報知期間中において前記特定遊技状態への制御が開始し該特定遊技状態への制御に基づいて前記特定遊技状態信号の出力を開始した後に、該報知期間中において該特定遊技状態への制御が中断した場合」と特定されており、この「中断した場合」は、「前記報知期間中において前記特定遊技状態への制御が開始し該特定遊技状態への制御に基づいて前記特定遊技状態信号の出力を開始した後に」、「該報知期間中において該特定遊技状態への制御が中断した場合」であることが特定されている。当該特定の「報知期間中」、「特定遊技状態」及び「特定遊技状態信号」はそれぞれ本件特許明細書に記載した事項である「AT中」、「通常・RT2」及び「RT2信号」に対応することからすると、上記特定は、「AT中(前記報知期間中)において通常・RT2(前記特定遊技状態)への制御が開始し通常・RT2(該特定遊技状態)への制御に基づいてRT2信号(前記特定遊技状態信号)の出力を開始した後に、AT中(該報知期間中)において通常・RT2(該特定遊技状態)への制御が中断した場合」ということになる。そうすると、上記特定では「AT中(前記報知期間中)において」との点が特定されており、上記(イ)eで示した「中断」の意味に合致しており、上記特定は当初明細書等に記載した事項の範囲内のものである。

b 「継続」について
構成K’の「該特定遊技状態信号が前記所定期間以上の期間にわたって出力されるように該特定遊技状態信号の出力を継続し」との特定は、構成Jに「前記特定遊技状態信号出力手段は、」「該特定遊技状態信号が所定期間以上の期間にわたって出力されるように該特定遊技状態信号の出力を継続し」と特定されていることに対応するものである。そして、構成K’において、「前記報知期間中において前記特定遊技状態への制御が開始し該特定遊技状態への制御に基づいて前記特定遊技状態信号の出力を開始した後に、該報知期間中において該特定遊技状態への制御が中断した場合であっても、前記所定期間が経過していなければ」という場合に、「該特定遊技状態信号が前記所定期間以上の期間にわたって出力されるように該特定遊技状態信号の出力を継続」することについては、以下のとおりである。
当初明細書等には、RT2信号の出力の開始及び停止に関し、段落[0399]から[0410]に記載があり、この記載からすると、RT2信号の出力中に、RT2信号の出力が停止するのは、「1ゲームが終了し、かつメダルOUT信号が出力されていないときか、あるいは1ゲームが終了した後でかつメダルOUT信号の出力が完了したとき」(段落[0403]。Sk107でY)に、「RT2出力中カウンタの値が2000ms以上相当の値に到達していると判定されたとき」(段落[0405]。Sk108でY)に、RT2信号の出力を停止させる(段落[0405]。Sk109)場合、または、「1ゲーム終了時でないか、1ゲーム終了時であってもメダルOUT信号を出力中であると判定されたとき」(段落[0407]。Sk107でN)において、「時間未達フラグが設定されている」、すなわち、「RT2信号を出力させた後であって新たに1ゲームが終了した後であるが、当該1ゲームが終了したときに2000ms経過していなかったために、未だRT2信号を出力している状態である」(段落[0407]。Sk111でY)と判定されたとき、「メダルIN信号の出力制御を終了したタイミングである」(段落[0408]。Sk112でY)と判定されたときに、RT2信号の出力を停止させる(段落[0409]。Sk113)場合である。すなわち、RT2信号の出力が停止するのは、RT2信号の出力を開始してから、2000ms経過した後に次のゲームが終了したとき(段落[0427]から[0428]、図24)、2000ms経過した後に次のゲームが終了したときで、メダルOUT信号の出力が完了したとき(段落[0429]、図25)、2000ms経過するまでに次のゲームが終了したとき、さらに次々ゲームが開始されてメダルIN信号の所定期間に亘る出力が完了したとき(段落[0430]、図26)であり、いずれの場合にも、所定期間(2000ms)以上の期間にわたってRT2信号は出力されている。
そして、構成K’の「前記報知期間中において前記特定遊技状態への制御が開始し該特定遊技状態への制御に基づいて前記特定遊技状態信号の出力を開始した後に、該報知期間中において該特定遊技状態への制御が中断した場合」とは、当初明細書等における「中断」の意味を踏まえると、「AT中(前記報知期間中)において通常・RT2(前記特定遊技状態)への制御が開始し通常・RT2(該特定遊技状態)への制御に基づいてRT2信号(前記特定遊技状態信号)の出力を開始した後に、AT中(該報知期間中)において通常・RT2(該特定遊技状態)への制御が」、「一連のATに制御されている状態において、通常・RT2から、AT状態が継続したまま通常・RT1へ移行することで、または、内部中1または内部中2に移行してAT状態ではなくなることで、通常・RT2ではなくなる」場合であるが、このような場合でも、RT2信号については、上述のとおり、所定期間以上の期間にわたってRT2信号は出力されている。
そうすると、構成K’における「継続」との特定についても、当初明細書等に記載した事項の範囲内のものである。

(エ)構成L’について
本件訂正発明の構成L’には、「前記報知期間中において前記特定遊技状態への制御が開始し該特定遊技状態への制御に基づいて前記特定遊技状態信号の出力を開始した後に、該報知期間中において該特定遊技状態への制御が中断した場合」と特定されているが、この特定については、上記(ウ)aで示したことと同様、上記(イ)eで示した「中断」の意味に合致しており、上記特定は当初明細書等に記載した事項の範囲内のものである。

(オ)まとめ
以上(ア)?(エ)のとおり、本件訂正発明の構成K’、L’について、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものとすることはできず、本件特許が、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たしていない補正をした出願に対してされたとすることはできない。

イ 理由2(サポート要件)について
取消理由2は、本件訂正発明の構成K’、L’に関して、本件訂正前の本件特許の請求項1に係る発明の構成K、Lにおける「特定遊技状態への制御が中断」は、「一連のATに制御されている状態」ではないときに、あるいは、「一連のATに制御されている状態」と関係なく、「特定遊技状態への制御が中断」されることも含むものであるが、この点については、当初明細書等に記載されておらず、また自明でもないというものであった。
しかるに、本件訂正発明の構成K’、L’については、上記アで示したとおり、「AT中(前記報知期間中)において」との点が特定されており、当初明細書等に記載した事項の範囲内のものとなっているとともに、上記第2 3(2)ウ、(3)ウで示したとおり、本件特許明細書に記載した事項の範囲内のものである。
そうすると、本願の特許請求の範囲の記載は特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしている。

ウ 理由3(明確性)について
取消理由3は、本件訂正発明の構成K’、L’に関して、本件訂正前の本件特許の請求項1に係る発明の構成K、Lについて、構成Kでは、特定遊技状態への制御が中断した場合であっても、特定遊技状態信号の出力を継続するのに対し、構成Lでは、特定遊技状態への制御が中断した後に、特定遊技状態信号の出力を開始しないことになり、互いに矛盾した動作となっており、発明が明確でないというものであった。
ここで、本件訂正発明の構成K’、L’は、いずれも「前記報知期間中において前記特定遊技状態への制御が開始し該特定遊技状態への制御に基づいて前記特定遊技状態信号の出力を開始した後に、該報知期間中において該特定遊技状態への制御が中断した」点で共通しており、構成K’では、該特定遊技状態への制御が中断した場合であっても、「前記所定期間が経過していなければ、該特定遊技状態信号が前記所定期間以上の期間にわたって出力されるように該特定遊技状態信号の出力を継続」するというものであり、構成L’では、該特定遊技状態への制御が中断した後、「該報知期間中において前記特定遊技状態へ再度制御されたときは、該特定遊技状態への再度の制御に基づいて前記特定遊技状態信号の再度の出力を開始」しないというものである。「特定遊技状態信号」に着目して見ると、構成K’では、特定遊技状態への制御に基づいて出力を開始した特定遊技状態信号が、特定遊技状態への制御が中断した場合であっても、その出力を継続するというものである。一方、構成L’では、特定遊技状態への制御に基づいて出力を開始した特定遊技状態信号が、特定遊技状態への制御が中断した後に、特定遊技状態へ再度制御されたときは、該特定遊技状態への再度の制御に基づいて前記特定遊技状態信号の再度の出力を開始しないというものであり、「特定遊技状態への制御に基づいて出力を開始した特定遊技状態信号」と、「特定遊技状態への再度の制御に基づいて」「再度の出力」がされうる「特定遊技状態信号」とは、異なる時点で出力される特定遊技状態信号であり、この後者の特定遊技状態信号について、「特定遊技状態への再度の制御に基づいて前記特定遊技状態信号の再度の出力を開始しない」とするものである。そうすると、構成K’の「特定遊技状態信号の出力を継続し」における特定遊技状態信号と、構成L’の「特定遊技状態への制御に基づいて出力を開始した特定遊技状態信号」は、「前記報知期間中において前記特定遊技状態への制御が開始し該特定遊技状態への制御に基づいて前記特定遊技状態信号の出力を開始した」ものである特定遊技状態信号である点では共通するが、構成L’の「前記特定遊技状態信号の再度の出力を開始せず」における再度の出力が開始されない「特定遊技状態信号」は、「該報知期間中において該特定遊技状態への制御が中断した後、該報知期間中において前記特定遊技状態へ再度制御されたとき」に「再度の出力」がされうる「特定遊技状態信号」であり、上記構成K’と構成L’とで共通する特定遊技状態信号とは異なる時点で出力される異なる特定遊技状態信号であって、異なる特定遊技状態信号に対して、構成K’では出力を継続し、構成L’では出力を開始しないとすることが、互いに矛盾した動作となるものではない。
そうすると、本件訂正発明は、本件発明の構成K’、L’について明確でないとすることはできず、この点で本願は、特許請求の範囲の記載が特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていないとすることはできない。

エ 理由4(新規性)及び理由5(進歩性)について
取消理由通知においては、本件出願の出願日について、本件訂正発明の構成K’、L’に関して、本件訂正前の本件特許の請求項1に係る発明の構成K、Lの発明特定事項は、原出願の当初明細書等に記載がなく、分割出願の明細書等に記載された事項が、原出願の出願当初の明細書等に記載された事項の範囲内ではないから、本件出願は不適法な分割出願であり、特許法第44条第2項の遡及効を得ることはできず、本件の出願日は現実の出願日(平成28年6月20日)であるとした上で、新規性及び進歩性の取消理由を通知した。
一方、上記アで示したとおり、本件訂正請求により本件訂正発明の構成K’、L’についての特定は、当初明細書等に記載した事項の範囲内のものであり、また、本件訂正発明の構成K’、L’については、上記第2 3(2)ウ、(3)ウで示したとおり、本件特許明細書に記載した事項の範囲内のものであり、この点は、原出願の当初明細書等にも記載されている。
そうすると、本件出願は、適法な分割出願であり、その出願日は原出願の出願日(平成23年12月29日)とみなされる。
そして、取消理由通知の理由4(新規性)及び理由5(進歩性)で引用した刊行物(甲第3、4号証)は、いずれも本件出願の出願遡及日より後に公知となったものであり、これらの刊行物に基づいて、本件訂正発明の新規性及び進歩性を否定することはできない。
したがって、本件特許の請求項1に係る特許は、特許法第29条第1項及び同法同条第2項の規定に違反してされたものとすることはできない。

(2)特許異議申立理由について
当審における平成31年4月17日付け取消理由通知は、特許異議申立の理由を全て含むものであることから、特許異議申立理由は、上記第3 3(1)において検討済みである。

(3)特許異議申立人の意見について
a 特許異議申立人の主張
特許異議申立人は、令和1年8月5日に提出した意見書において、以下の主張をしている。

(a)「(2)構成K、Lの新規事項について」
「(2-3)平成29年12月4日提出の手続補正書による補正の適法性
a.「該特定遊技状態信号の出力を継続」について
権利者は、平成29年12月4日提出の意見書において、構成Kに含まれる「特定遊技状態信号の出力を継続する」という事項は、当初明細書等の段落[0431]に記載されていると主張しているが、段落[0431]の記載は、以下のとおりであり、「継続」に関する記載は全くない。
「【0431】
また、本実施例においてメイン制御部411は、RT2信号の出力制御中、すなわちRT2信号の出力開始後、出力制御が終了する前に、再度、RT2信号の出力命令が設定された場合(RT2開始後即座に終了してしまった場合など)には、RT2信号の出力を完了させた後、再びRT2信号を出力するようになっている。一方、電源投入時において電断前の状態に復帰する際に、RT2信号の出力制御中の状態に復帰する場合には、復帰前にRT2信号の出力命令が設定され、その時点から改めてRT2信号を出力するようになっている。」

また、当初明細書等の段落[0431]は、段落[0432](「このため」より明らか)につながり、この段落[0432]には、図27、図28に関しての説明が記載されている。そして、図27、図28には、以下のように、RT2への制御は、電断により中断すること、および、復帰後にRT2信号は一旦offとなり、それからonとなっていることが示されている。
しかしながら、いずれの図にも、このRT2への制御が中断した場合に、RT2信号の出力を継続することは示されていない。すなわち、「該特定遊技状態信号の出力を継続」についての記載はない。

(図面省略)


(b)「(2)構成K、Lの新規事項について」
「(2-3)平成29年12月4日提出の手続補正書による補正の適法性」
「b.「前記特定遊技状態への制御が中断した後、・・前記特定遊技状態信号の出力を開始しない」について
当初明細書等の段落[0893]には、「一連のAT中において1回だけRT2信号を出力するようにしてもよい。」という記載は確かにある。しかし、段落[0893」の該当箇所の記載は、正確には以下のとおりである。
「【0893】
・・・前述した実施例におけるスロットマシン1においては、通常・RT2への制御に関連してRT2信号を毎回出力する例について説明した。しかし、AT中であって通常・RT2中において、遊技者の操作ミスやボーナスの当選などによりATおよび通常・RT2が中断された場合に、その後、再びATおよび通常・RT2へ移行させることも可能となるが、この場合、一連のATに対してRT2信号を複数回送信してしまい、外部機器において初当りAT回数を正確に把握することができない。よって、一連のAT中において1回だけRT2信号を出力するようにしてもよい。一連のATとは、たとえば、・・・」

上記段落[0893]の後段に記載されているものは、前述した実施例(図27、図28を含む)とは別の実施例の説明であり、本件特許発明は、当初明細書等の段落[0065]から始まる本実施例(前述した実施例)に関する発明であり、本実施例と別の実施例を補正により追加することはできない。」

(c)「(3)権利者による訂正請求及び意見書について
令和1年6月17日提出の訂正請求書と意見書について、意見書に対して、反論する。訂正請求により前述の構成K、Lは、それぞれ構成K’、L’となった。

(3-1)構成K’について
権利者は意見書の第6頁第6行?第8行において、構成K’の根拠として、当初明細書等の段落[0400]、[0401]、[0403]から[0406]、[0421]、[0431]、および図24をあげ、「通常・RT2への制御が開始し該通常・RT2への制御に基づいてRT2信号の出力を開始する点、通常・RT2への制御が中断した場合であっても、2000msが経過していなければ、該RT2信号の出力を継続する点が開示されています。」と主張している。
しかしながら、上記根拠個所である当初明細書等の段落[0400]、[0401]、[0403]から[0406]、[0421]、[0431]、および図24には、「中断」、「継続」に関する記載はない。

もっとも、上記根拠個所以外の段落である当初明細書等の段落[0430]には、図26の説明があり、ゲームの終了を「中断」ととらえると、権利者の上記主張に類似する記載はある。しかし、構成K’では、「前記報知期間中において前記特定遊技状態への制御が開始し該特定遊技状態への制御に基づいて前記特定遊技状態信号の出力を開始した後に、該報知期間中において該特定遊技状態への制御が中断」とあるように、特定遊技状態への制御、すなわち、RTへの制御の中断を、「中断」としている。したがって、ゲームの終了を「中断」ととらえることはできない。
また、以下のように、図26には、RT2への制御の中断は示されていない。
したがって、段落[0430]にも、構成K’の「該報知期間中において該特定遊技状態への制御が中断した場合であっても、前記所定期間が経過していなければ、前記特定遊技状態信号が前記所定期間以上の期間にわたって出力されるように該特定遊技状態信号の出力を継続し」という事項は記載されていない。

(図面省略)

したがって、構成Kの文言を残した構成K’は新規事項を含んでいるから訂正によっても理由1(新規事項)は解消されていない。
なお、訂正請求書における訂正事項2(構成K’)では、根拠個所が意見書と整合しておらず、上記に加えて、段落[0439]、[0893]も存在する。特に段落[0893]には構成K’の根拠となる記載は見当たらない。」

(d)「(3-2)構成L’について
権利者は、意見書の第6頁22行?第7頁5行において、構成L’の根拠として当初明細書等の段落[0439]と段落[0893]とをあげ、「一連のAT中において通常・RT2への制御を開始し、該通常・RT2への制御が中断された後に、該一連のAT中において通常・RT2へ再度制御されることがあった場合でも、該通常・RT2への再度の制御に基づいてRT2信号の再度の出力を開始しない点が開示されています。」と主張している。

しかしながら、上記「(2-3)b.「前記特定遊技状態への制御が中断した後、・・前記特定遊技状態信号の出力を開始しない」について」で記載したとおり、上記段落[0893]の後段に記載されているものは本実施例とは別の実施例の説明である。そして、この別の実施例は、「前記の実施例のように、通常・RT2への制御に関連してRT2信号を毎回出力すると、一連のATに対してRT2信号を複数回送信してしまい、外部機器において初当りAT回数を正確に把握することができない。よって、通常・RT2への制御に関連してRT2信号を毎回出力する替わりに、一連のAT中において1回だけRT2信号を出力する」という実施例である。すなわち、別の実施例は、「通常・RT2への制御に関連してRT2信号を毎回出力しない」ことを前提とする実施例である。
一方、構成K’は、「前記所定期間が経過していなければ、前記特定遊技状態信号が前記所定期間以上の期間にわたって出力されるように該特定遊技状態信号の出力を継続」という事項を含むことから、当初明細書等の段落[0882]に記載されているように、「RT2信号を検出するのに比較的長い時間を要する古い外部機器でもRT2信号を確実に検出できる」ようにすることを課題とする発明の発明特定事項である。そして、この発明は、当初明細書等の段落[0065]から始まる「「通常・RT2への制御に関連してRT2信号を毎回出力する」ことを前提とする本実施例に関する発明である。
したがって、構成L’は、構成K’を含む発明の本実施例とは別の実施例の構成である。
このように、前提が相反する本実施例に別の実施例の構成を追加することはできない。また、当初明細書等には、追加してよいとの記載もない。
すなわち、構成Lから構成L’へ訂正しても、上記「(2-3)b.「前記特定遊技状態への制御が中断した後、・・前記特定遊技状態信号の出力を開始しない」について」で説明した、構成Lが新規事項を含むという取消理由は解消されておらず、構成Lの文言を残した構成L’は新規事項を含んだままである。」

(e)「また、理由3(明確性)についても、訂正によっても解消していない。すなわち、本件特許の請求項1に係る発明は、構成K、Lを構成K’、L’にする訂正によっても、依然として、明確でない。

訂正後の本件発明の構成K’、L’についてみると、構成K’では、「前記報知期間中において前記特定遊技状態への制御が開始し該特定遊技状態への制御に基づいて前記特定遊技状態信号の出力を開始した後に、該報知期間中において該特定遊技状態への制御が中断した場合であっても、・・・該特定遊技状態信号の出力を継続し」とある一方、構成L’では、「前記報知期間中において前記特定遊技状態への制御が開始し該特定遊技状態への制御に基づいて前記特定遊技状態信号の出力を開始した後に、該報知期間中において前記特定遊技状態への制御が中断した後、・・・、該特定遊技状態への再度の制御に基づいて前記特定遊技状態信号の再度の出力を開始せず、」とされており、構成K’では、特定遊技状態への制御が中断した場合であっても、特定遊技状態信号の出力を継続するのに対し、構成L’では、特定遊技状態への制御が中断した後に、特定遊技状態信号の再度の出力を開始しないことになり、互いに矛盾した動作となる。

したがって、訂正後の本件特許の請求項1に係る発明は、構成K’L’について、明確でなく、本願は、特許請求の範囲の記載が特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。

なお、権利者は、意見書の第9頁第17行?第20行において、「つまり、構成L’で規定された、特定遊技状態への再度の制御に基づいて出力が開始しない特定遊技状態信号は、構成K’で規定された、特定遊技状態への制御が開始したときに出力されかつ継続している特定遊技状態信号と別の信号のことを指しており、構成K’と構成L’との間で何ら矛盾した動作はありません。」と主張している。
しかしながら、当初明細書等においては、段落[0010]、[0017]、[0058]、[0060]、[0062]に記載されているように、「特定遊技状態信号」は、RT2信号に対応するとの記載しかない。
したがって、発生の根拠とする制御はどうあれ、構成K’および構成L’のいずれの特定遊技状態信号も、当初明細書等の同じRT2信号に対応する。
また、当初明細書等には、発生の根拠とする制御が異なるRT2信号を受信した外部機器が、根拠とする制御の違いをどのように判別するかの開示はない。つまり、権利者が主張する、構成L’で規定された特定遊技状態信号と、構成K’で規定された特定遊技状態信号とが別の信号であるということは、特定遊技状態信号を受信した外部機器が、構成K’で規定された特定遊技状態信号であるか、構成L’で規定された特定遊技状態信号であるかを判別できないので、全く理解できないことである。」

b 当審における判断
特許異議申立人の上記各主張については、以下のとおり、いずれも採用することができない。

(a)特許異議申立人は、訂正前の本件特許の請求項1に係る発明の構成Kの「継続」に関して、段落[0431]に記載はないと主張する。これに対して、「継続」については、当初明細書等の段落[0431]に「継続」とのことばの直接的な記載はないものの、上記第3 3(1)ア(ウ)bで示したとおり、本件訂正発明の構成K’の「該特定遊技状態信号が前記所定期間以上の期間にわたって出力されるように該特定遊技状態信号の出力を継続し」との特定は、構成Jに「前記特定遊技状態信号出力手段は、」「該特定遊技状態信号が所定期間以上の期間にわたって出力されるように該特定遊技状態信号の出力を継続し」と特定されていることに対応するものであること、及び、当該個所で示した検討内容から見て、本件訂正発明の構成K’における「継続」との特定は、当初明細書等に記載した事項の範囲内のものであって、新規事項を含むものではない。
また、特許異議申立人は、「当初明細書等の段落[0431]は、段落[0432](「このため」より明らか)につながり」と主張するが、段落[0431]は、前段の「また、本実施例においてメイン制御部41は、RT2信号の出力制御中、すなわちRT2信号の出力開始後、出力制御が終了する前に、再度、RT2信号の出力命令が設定された場合(RT2開始後即座に終了してしまった場合など)には、RT2信号の出力を完了させた後、再びRT2信号を出力するようになっている。」との記載と、後段の「一方、電源投入時において電断前の状態に復帰する際に、RT2信号の出力制御中の状態に復帰する場合には、復帰前にRT2信号の出力命令が設定され、その時点から改めてRT2信号を出力するようになっている。」との記載からなっており、後段が「一方」として記載されていることからして、前段に記載されたRT2信号の出力の制御と、後段に記載された電源投入時のRT2信号の出力の制御とは、異なる場合におけるものである。
すなわち、前段の記載は、「(RT2開始後即座に終了してしまった場合など)」の場合には、「RT2信号の出力命令は、前述したように、次ゲームから通常・RT2が開始する場合及び通常・RT2が当該ゲームで終了した場合に設定される」(段落[0400])ことから、「次ゲームから通常・RT2が開始する場合」及び「通常・RT2が当該ゲームで終了した場合」それぞれの「RT2信号の出力命令」が設定され、「次ゲームから通常・RT2が開始する場合」に設定された「RT2信号の出力命令」によるRT2信号の出力制御中に、「通常・RT2が当該ゲームで終了した場合」の「RT2信号の出力命令」が設定されることとなるが、その場合でも、「RT2信号の出力を完了させた後、再びRT2信号を出力するようになっている」とするものである。そして、電源投入によっても、電断前に通常・RT2の状態であれば、通常・RT2は終了せずに、通常・RT2の状態は継続しており(段落[0432]から[0434]、図27、図28)、前段の「RT2信号の出力制御中、すなわちRT2信号の出力開始後、出力制御が終了する前に、再度、RT2信号の出力命令が設定された場合」には、電断及び電源投入の場合は含まれない。
また、後段の記載は、「電源投入時において電断前の状態に復帰する際」であって、電断前に「RT2信号の出力制御中の状態」であった場合に、「復帰前にRT2信号の出力命令が設定され、その時点から改めてRT2信号を出力するようになっている」とするものであり、「電源投入時において電断前の状態に復帰する際」ではなく、「RT2信号の出力を完了させ」るような、前段に記載された場合は含まれない。
してみれば、前段に記載されたRT2信号の出力の制御と、後段に記載されたRT2信号の出力の制御とは、前段ではRT2信号の出力制御中に、再度RT2信号の出力命令が設定された場合におけるものであり、後段では電源投入時において、RT2信号の出力制御中の状態に復帰する場合におけるものであるという、異なる場合におけるものである。
そして、段落[0432]には「このため」として電源投入後のことが記載されているが、これは段落[0431]の後段の記載を受けたものであり、段落[0431]の前段のRT2信号の出力の制御について記載したものではない。そうすると、段落[0431]前段の記載と、後段の記載とを区別していない特許異議申立人の主張は、採用することができない。

(b)特許異議申立人は、本実施例と別の実施例を補正により追加することはできないと主張する。これに対して、当初明細書等の段落[0888]には、「本発明は、上記の実施例に限られず、さらに種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な変形例について説明する。」と記載され、段落[0893]はその変形例の一つとして記載されている。また、段落[0893]には、「前述した実施例」では「外部機器において初当りAT回数を正確に把握することができない。よって、一連のAT中において1回だけRT2信号を出力するようにしてもよい。」と記載されており、「以下に具体例を説明する。」として、段落[0894]から[0903]に記載された構成により、「外部機器において一連のATに制御された回数を正確に認識することができる。」(段落[0899])ことや、「外部機器において、ナビストック1に対応するATに制御された回数を正確に認識することができる。」(段落[0901])ことが、段落[0904]から[0911]に記載された構成により、「外部機器において、ナビストック1に対応するATに制御された回数を正確に認識することができる。」(段落[0910])ことが記載されている。そうすると、当初明細書等の段落[0065]から始まる本実施例(前述した実施例)に対して、RT2信号の出力の制御に関して、段落[0894]から[0903]や、段落[0904]から[0911]に記載された具体例の構成で置換することで、一連のAT中において1回だけRT2信号を出力するようにすることは、当初明細書等の記載に基づくものであり、新規事項を含むものではない。
よって、特許異議申立人の主張は、採用することができない。

(c)特許異議申立人は、構成K’は新規事項を含んでいるから訂正によっても新規事項は解消されていないと主張する。これに対し、構成K’の「中断」、「継続」については、上記第3 3(1)ア(ウ)a、bで示したとおりであり、構成K’における「継続」との特定については、当初明細書等に記載した事項の範囲内のものであって、新規事項を含むものではない。

(d)特許異議申立人は、構成L’は、構成K’を含む発明の本実施例とは別の実施例の構成であると主張するが、これに対しては、上記(b)で示したとおり、本実施例について、RT2信号の出力の制御に関して、変形例の構成(段落[0893])で置換するものであって、新規事項を含むものではない。

(e)特許異議申立人の明確性に関する主張については、上記第3 3(1)ウで示したとおり、本件訂正発明は、本件発明の構成K’、L’について明確でないとすることはできず、この点で本願は、特許請求の範囲の記載が特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていないとすることはできない。

第4 むすび
以上のとおりであるから、取消理由通知に記載した取消理由及び特許異議申立書に記載した特許異議申立理由によっては、本件訂正請求により訂正された請求項1に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に本件訂正請求により訂正された請求項1に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
スロットマシン
【技術分野】
【0001】
本発明は、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、可変表示部を変動表示した後、可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンに関する。
【背景技術】
【0002】
スロットマシンは、一般に、外周部に識別情報としての複数種類の図柄が描かれた複数(通常は3つ)のリールを有する可変表示装置を備えており、まず遊技者のBET操作により賭数を設定し、規定の賭数が設定された状態でスタート操作することによりリールの回転が開始し、各リールに対応して設けられた停止ボタンを操作することにより回転を停止する。そして、全てのリールの回転を停止したときに入賞ライン上に予め定められた入賞図柄の組み合わせ(例えば、7-7-7、以下図柄の組み合わせを役とも呼ぶ)が揃ったことによって入賞が発生する。すなわち遊技者の操作によってゲームが進行するようになっている。
【0003】
これら入賞役には、遊技者にとって有利な特別遊技状態への移行を伴う特別役、メダルなどの遊技用価値の付与を伴う小役、遊技用価値を用いずにゲームを行うことが可能な再遊技の付与を伴う再遊技役などがある。これら入賞役は、スタート操作と同時に行われる内部抽選に当選したことを条件に当選役の入賞が可能となるものが一般的である。
【0004】
また、この種のスロットマシンでは、特別役の入賞に伴う特別遊技状態とは別に、特別遊技状態の一般遊技状態において再遊技役の当選確率などが高確率となることで遊技者にとって有利となるリプレイタイムなどの有利遊技状態に制御するものが提案されている。
【0005】
また、このように有利遊技状態に制御されるスロットマシンにおいては、有利遊技状態(特定一般遊技)の開始に伴って有利遊技状態に制御されている旨を示す信号を外部出力信号として、ホールコンピュータや情報表示器などの外部機器に出力することで、これら外部機器にてスロットマシンにおける有利遊技状態に制御された回数などを管理できるようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010-172388号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載のスロットマシンでは、有利遊技状態の開始に伴って有利遊技状態に制御されている旨を示す外部出力信号を出力するにあたり、外部機器にて確実に検出できるように所定時間(2秒)にわたり出力するとともに、この間に外部機器にて受信したその他の外部出力信号が有利遊技状態中ではない外部出力信号として特定されてしまうといった不都合の発生を防止するために、有利遊技状態に制御されている旨を示す外部出力信号の出力が停止するまで、ゲームの進行が停止される。このため、外部出力信号を出力する所定時間にわたり、ゲームの進行が阻害されてしまうという問題が生じる。
【0008】
本発明は、このような問題点に着目してなされたものであり、ゲームの進行を阻害することなく、外部機器にて特定遊技状態中の外部出力信号であるか否かを特定できるスロットマシンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンにおいて、
ゲームを進行可能な状態において進行操作がなされた場合に、ゲームを進行させる制御を行うゲーム進行制御手段と、
ゲームに関連する信号を外部出力する制御を行う外部出力制御手段と、
遊技用価値の付与を伴う付与表示結果と遊技用価値が用いられることなく次のゲームを行うことが可能な再遊技表示結果とを含む複数種類の表示結果のうちのいずれかの導出を許容する事前決定手段と、
ゲームの結果に応じて、前記事前決定手段によって前記再遊技表示結果の導出が許容される確率が所定遊技状態よりも高い特定遊技状態に制御する遊技状態制御手段と、
表示結果を導出させる際に操作される導出操作手段と、
前記導出操作手段の操作態様を報知可能な報知期間に、所定ゲーム数にわたって制御する報知制御手段と、を備え、
前記外部出力制御手段は、
遊技に用いられる賭数を示す賭数信号を出力する賭数信号出力手段と、
前記特定遊技状態への制御に基づいて、該特定遊技状態に制御された最初のゲームにおける前記賭数信号が出力される前に特定遊技状態信号の出力を開始可能な特定遊技状態信号出力手段と、
前記付与表示結果が導出されたときに付与信号を出力する付与信号出力手段とを含み、
前記特定遊技状態信号出力手段は、
前記特定遊技状態信号の出力を開始してから該特定遊技状態信号が所定期間以上の期間にわたって出力されるように該特定遊技状態信号の出力を継続し、
前記報知期間中において前記特定遊技状態への制御が開始し該特定遊技状態への制御に基づいて前記特定遊技状態信号の出力を開始した後に、該報知期間中において該特定遊技状態への制御が中断した場合であっても、前記所定期間が経過していなければ、該特定遊技状態信号が前記所定期間以上の期間にわたって出力されるように該特定遊技状態信号の出力を継続し、
前記報知期間中において前記特定遊技状態への制御が開始し該特定遊技状態への制御に基づいて前記特定遊技状態信号の出力を開始した後に、該報知期間中において該特定遊技状態への制御が中断した後、該報知期間中において前記特定遊技状態へ再度制御されたときは、該特定遊技状態への再度の制御に基づいて前記特定遊技状態信号の再度の出力を開始せず、
前記特定遊技状態信号の出力を開始した以降で開始される所定ゲームにおいて、前記付与表示結果が導出されずに前記付与信号が出力されなかったときには前記特定遊技状態信号の出力を終了する一方、前記付与表示結果が導出されて前記付与信号が出力されたときには前記特定遊技状態信号の出力を前記付与信号の出力が終了するまで継続させた後に終了する。
【0010】
なお、以下の構成を備えるものであってもよい。
(1) 遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置(リール2L、2C、2R)に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシン(スロットマシン1)であって、
ゲームを進行可能な状態(所定数の賭数が設定された状態、リール2L?2Rのいずれかが回転している状態)において進行操作(スタートスイッチ7の操作、ストップスイッチ8L?8Rの操作)がなされた場合に、ゲームを進行させる制御を行うゲーム進行制御手段(メイン制御部41、図22)と、
複数の遊技状態のうちいずれかの遊技状態に制御する遊技状態制御手段(メイン制御部41により遊技状態を移行するための処理)と、
ゲームに関連する信号(外部出力信号)を外部出力する制御を行う外部出力制御手段(メイン制御部41、図23)とを備え、
前記外部出力制御手段は、
前記複数の遊技状態のうち特定遊技状態(通常・RT2)の制御を条件として、前記特定遊技状態に対応する特定遊技状態信号(RT2信号)を出力する特定遊技状態信号出力手段(図23のSk101?Sk113)と、
前記ゲームを進行させる制御に伴ってゲームの進行を示すゲーム関連信号(メダルIN信号、メダルOUT信号など)を出力するゲーム関連信号出力手段(図23のSk114?Sk119)とを含み、
前記特定遊技状態信号出力手段は、前記特定遊技状態信号の出力を開始してから新たに次のゲームが開始された後であって前記ゲーム関連信号が出力され得るゲーム関連信号出力期間に含まれない特定タイミング(次のゲームのゲーム制御終了時(全リール回転停止時あるいはメダルOUT信号出力完了時)、あるいは次々ゲームのメダルIN信号出力完了時)に到達するまで、当該特定遊技状態信号の出力を継続する(図23のSk107?Sk113、図24?図28参照)。
【0011】
このような構成によれば、特定遊技状態信号の出力は、新たに次のゲームが開始された後であってゲーム関連信号出力期間に含まれない特定タイミングに到達するまで継続されるため、外部機器が特定遊技状態信号を受信するのに必要となる時間をゲームの進行を阻害することなく確保でき、かつゲーム関連信号の出力中に特定遊技状態信号が送信(出力終了)されることがないので、外部機器側において受信したゲーム関連信号が特定遊技状態中のものであるか否かを容易に特定することができる。
【0012】
尚、複数の遊技状態とは、例えば、特定の入賞の発生する確率が異なる遊技状態や、対象となる入賞の異なる遊技状態などが該当する。
【0013】
また、特定遊技状態とは、他の遊技状態と比較して遊技者にとって有利な遊技状態であっても良いし、他の遊技状態と比較して遊技者にとって不利な遊技状態であっても良い。
【0014】
また、「前記複数の遊技状態のうち特定遊技状態の制御を条件として、前記特定遊技状態に対応する特定遊技状態信号を出力する」とは、特定遊技状態に実際に制御される前に特定遊技状態信号を出力するものでも良いし、特定遊技状態に制御させた後に特定遊技状態信号を出力するものでも良い。
【0015】
また、ゲーム関連信号は、ゲームの進行に伴って出力される信号であれば良く、ゲームの開始や終了を示す信号など直接的にゲームの進行を示す信号であっても良いし、ゲームの進行以外の情報を示す信号(賭数の設定に用いられた遊技用価値を示す信号など)をゲームの進行に伴って必ず出力する場合には、このような信号をゲーム関連信号として用いても良い。
【0016】
また、ゲーム関連信号が出力され得るゲーム関連信号出力期間とは、進行操作がなされてからゲーム関連信号の出力が完了するまでの予め定められた期間(たとえば、スタートスイッチ7を操作してから賭数分のメダルIN信号の出力を完了するまでの期間、ストップスイッチ8L?8Rの操作のうち最終停止操作が行なわれてから、全リールが停止してメダル払出が発生しなかったときには当該全リール停止時までの期間であって、全リールが停止してメダル払出が発生したときにはメダルOUT信号の出力を完了するまでの期間)をいい、進行操作あるいはゲーム関連信号の種類に応じて異なる予め定められた期間であってもよく、また、進行操作やゲーム関連信号の種類に関わらず一定期間であってもよい。
【0017】
(2) (1)のスロットマシンにおいて、前記遊技状態制御手段は、特定表示結果(特殊リプレイ)が導出されたことを条件として前記特定遊技状態に制御し(図11)、
前記特定遊技状態信号出力手段は、前記特定表示結果が導出されて前記特定遊技状態に制御されたときに、前記特定遊技状態信号を出力する(特殊リプレイ入賞によりRT2信号の出力命令を設定するための処理)。
【0018】
このような構成によれば、特定遊技状態への制御契機が成立したときに特定遊技状態信号を出力することができるため、外部機器側において、特定遊技状態への制御タイミングを適切に特定することができる。
【0019】
なお、前記遊技状態制御手段が、所定遊技状態(通常・RT0)において前記特定表示結果が導出されたときに前記特定遊技状態に制御する場合においては、前記特定遊技状態信号出力手段は、前記特定表示結果が前記所定遊技状態において導出されたときに、前記特定遊技状態信号を出力するようにしてもよい。所定遊技状態に制御されている状態でかつ特定表示結果が導出されたときのみ特定遊技状態信号を出力する構成とする場合でも、遊技状態に応じて事前決定手段(たとえば内部抽選)により決定されうる決定結果(たとえば抽選対象役の種類など)を設計する際の自由度を広げることができる。
【0020】
なお、「前記特定表示結果が導出されて前記特定遊技状態に制御されたときに…出力する」とは、たとえば、特定表示結果が導出されると同時に特定遊技状態への制御が開始された場合には特定表示結果が導出されたときに出力するものとなり、また、特定表示結果が導出されたタイミングと特定遊技状態への制御が開始されたタイミングとに若干のズレが生じる場合(たとえば、一の割込処理において特定表示結果が導出されたと判定され、次の割込処理で特定遊技状態への制御が開始されるような場合)には、特定表示結果が導出されたときに出力するものであっても、特定遊技状態への制御が開始されたときに出力するものであってもよい。
【0021】
(3) (1)のスロットマシンにおいて、前記特定遊技状態信号出力手段は、前記特定遊技状態に制御されてから所定ゲーム数(ATなしの場合に通常・RT2が終了するゲーム数の期待値よりも多い特定ゲーム数)消化した後において未だ当該特定遊技状態への制御が維持されているときに、前記特定遊技状態信号を出力する。
【0022】
このような構成によれば、特定遊技状態に制御されてから所定ゲーム数消化した後の適切なタイミングで、特定遊技状態信号を出力することができる。
【0023】
なお、遊技者にとって有利な有利期間(AT)に制御する有利期間制御手段を備え、前記遊技状態制御手段は、前記特定遊技状態において所定の終了条件が成立したとき(移行出目停止時)に当該特定遊技状態への制御を終了し、前記有利期間制御手段は、前記特定遊技状態であって、前記有利期間であるときには、当該有利期間でないときよりも前記終了条件が成立し難くなるようにするための制御(ナビ演出)を行ない、前記所定ゲーム数は、前記有利期間でないときに前記終了条件が成立するのに要するゲーム数の期待値よりも多いゲーム数に設定されているものであってもよい。この場合、外部機器側においては、特定遊技状態信号から特定遊技状態であってかつ有利期間に制御されている可能性が高いことを特定することができる。
【0024】
(4) (1)?(3)のいずれかのスロットマシンにおいて、前記特定タイミングは、前記特定遊技状態信号の出力を開始してから新たに開始される次のゲームが終了したタイミングである。
【0025】
このような構成によれば、特定遊技状態信号を出力する期間として次のゲームが終了したタイミングまで確保することができる。
【0026】
なお、ゲームが終了するタイミングとは、たとえば、遊技用価値が付与されなかったゲームでは可変表示装置に表示結果が導出されるタイミングをいい、遊技用価値が付与されたゲームでは当該遊技用価値の付与が完了するタイミングをいう。
【0027】
また、特定タイミングは、次のゲームが実際に終了したタイミングであってもよく、また、次のゲームが実際に終了したタイミングと若干のズレが生じるタイミング(たとえば、一の割込処理において次のゲームが実際に終了したと判定され、次の割込処理で特定タイミングに到達したと判定されるような場合)であってもよい。
【0028】
(5) (1)のスロットマシンにおいて、前記ゲーム進行制御手段から送信される制御情報(コマンド)に基づいて演出の制御を行う演出制御手段(サブ制御部91)と、
前記可変表示装置に表示結果を導出させる際に操作される導出操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)とを備え、
前記ゲーム進行制御手段は、
前記可変表示装置に表示結果が導出される前に入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段(内部抽選)と、
前記事前決定手段の決定結果(内部抽選の結果)及び前記導出操作手段の操作態様(停止操作のタイミング、停止順など)に応じて前記可変表示装置に表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段とを含み、
前記導出制御手段は、前記事前決定手段の決定結果が所定結果(変形例におけるリプレイGR41?44)である場合に、所定の操作態様で前記導出操作手段が操作された場合に、第1の所定表示結果(下段リプレイ)を導出させる制御を行い、前記所定の操作態様とは異なる操作態様で前記導出操作手段が操作された場合に、前記第1の所定表示結果が導出された場合と有利度が変わらない第2の所定表示結果(通常リプレイ)を導出させる制御を行い、
前記外部出力制御手段は、前記特定遊技状態(通常・RT2)において前記第1の所定表示結果(下段リプレイ)が導出されたときに、前記特定遊技状態信号を出力し、
前記演出制御手段は、
前記事前決定手段の決定結果が前記所定結果(リプレイGR41?44)となった場合に、前記特定遊技状態信号の出力を伴う前記第1の所定表示結果(下段リプレイ)を導出させるか否かを判定する導出判定手段と、
前記導出判定手段が、前記第1の所定表示結果を導出させると判定した場合に、前記第1の所定表示結果(下段リプレイ)を導出させる操作態様を認識可能に報知し、前記第1の所定表示結果を導出させないと判定した場合に、前記第2の所定表示結果(通常リプレイ)を導出させる操作態様を認識可能に報知する所定操作態様報知手段(特殊ナビ演出)とを含む(変形例(2)の(a)参照)。
【0029】
このような構成によれば、外部出力制御手段は、第1の所定表示結果が導出されたときに、特定遊技状態信号を出力するとともに、事前決定手段の決定結果が第1の所定表示結果が導出されうる所定結果となった場合に、導出操作手段の操作態様に応じて第1の所定表示結果または第1の所定表示結果が導出された場合と有利度が変わらない第2の所定表示結果のいずれか一方が導出されるようになっており、演出制御手段は、事前決定手段の決定結果が所定結果となった場合に、特定遊技状態信号を出力させる場合には、第1の所定表示結果を導出させる操作態様を報知し、特定遊技状態信号を出力させない場合には、第2の所定表示結果を導出させる報知態様を報知し、遊技者に対して報知された操作態様での導出操作手段の操作を促すことにより、ゲーム進行制御手段の制御状態が同じであっても、特定遊技状態信号を演出制御手段によって出力させるか否かをコントロールできるようになるため、外部出力制御手段から出力される特定遊技状態信号により、ゲーム進行制御手段の制御状態が同じであっても、外部機器に対して異なる状況として認識させることができる。
【0030】
尚、導出操作手段の操作態様とは、導出操作手段が操作されたタイミングや、導出操作手段が複数ある場合の操作順などが該当する。
【0031】
また、所定操作態様報知手段は、操作態様を特定可能に報知されるものであれば良く、操作態様そのものを報知するものに限らず、操作態様を示唆する演出や操作態様を暗示する演出により操作態様を報知するものでも良い。
【0032】
また、導出判定手段は、前記事前決定手段の決定結果が前記所定結果となった場合に、前記演出制御手段が制御する制御状態に応じて前記特定遊技状態信号の出力を伴う前記第1の所定表示結果を導出させるか否かを判定するものでも良いし、ゲーム進行制御手段の制御状態の履歴または演出制御手段の制御状態の履歴に応じて前記特定遊技状態信号の出力を伴う前記第1の所定表示結果を導出させるか否かを判定するものでも良い。
【0033】
(5-1) (5)のスロットマシンにおいて、前記演出制御手段は、遊技者にとって有利な有利期間(AT)に制御する有利期間制御手段を含み、前記導出判定手段は、一の有利期間(一連のAT)において前記事前決定手段の決定結果が2回以上前記所定結果(リプレイGR41?44)となった場合であっても、該一の有利期間において1回のみ前記特定遊技状態信号の出力を伴う前記第1の所定表示結果が導出されるように、前記第1の所定表示結果(下段リプレイ)を導出させるか否かを判定するようにしてもよい(変形例(2)の(a)参照)。
【0034】
この場合、有利期間の開始後、該有利期間の終了条件が成立するまでに1回のみ第1の所定表示結果を導出させ、特定遊技状態信号を出力させることができるため、ゲーム進行制御手段の制御状態が変化せずに、演出制御手段により有利期間に制御される場合でも、ゲーム進行制御手段から1回の有利期間につき1回のみ特定遊技状態信号を出力させることが可能となり、外部出力信号を受信した外部機器に対して有利期間に制御された回数を認識させることができる。
【0035】
尚、前記導出判定手段が、一の有利期間において前記事前決定手段の決定結果が2回以上前記所定結果(リプレイGR41?44)となった場合であっても、該一の有利期間において1回のみ前記特定遊技状態信号(下段リプレイ信号)の出力を伴う前記第1の所定表示結果が導出されるように、前記第1の所定表示結果(下段リプレイ)を導出させるか否かを判定する方法としては、例えば、一の有利期間の開始後、該一の有利期間において未だ前記第1の所定表示結果が導出されていない場合には、前記事前決定手段の決定結果が前記所定結果(リプレイGR41?44)となった場合に、前記第1の所定表示結果(下段リプレイ)を導出させると判定し、該一の有利期間において既に前記第1の所定表示結果が導出されている場合には、前記事前決定手段の決定結果が前記所定結果(リプレイGR41?44)となった場合に、前記第2の所定表示結果(通常リプレイ)を導出させると判定するようにしたり、一の有利期間の開始後、該一の有利期間において前記所定操作態様報知手段が未だ前記第1の所定表示結果を導出させる操作態様を報知していない場合には、前記事前決定手段の決定結果が前記所定結果(リプレイGR41?44)となった場合に、前記第1の所定表示結果(下段リプレイ)を導出させると判定し、該一の有利期間において前記所定操作態様報知手段が既に未だ前記第1の所定表示結果を導出させる操作態様を報知している場合には、前記事前決定手段の決定結果が前記所定結果(リプレイGR41?44)となった場合に、前記第2の所定表示結果(通常リプレイ)を導出させると判定するようにすれば良い。
【0036】
(5-2) (5)または(5-1)のスロットマシンにおいて、前記演出制御手段は、遊技者にとって有利な有利期間(AT)に制御する有利期間制御手段を含み、前記導出判定手段は、一の有利期間の開始後、該一の有利期間において未だ前記第1の所定表示結果が導出されていない場合には、前記事前決定手段の決定結果が前記所定結果(リプレイGR41?44)となった場合に、前記第1の所定表示結果(下段リプレイ)を導出させると判定し、該一の有利期間において既に前記第1の所定表示結果が導出されている場合には、前記事前決定手段の決定結果が前記所定結果(リプレイGR41?44)となった場合に、前記第2の所定表示結果(通常リプレイ)を導出させると判定するように構成してもよい(変形例(2)の(a)参照)。
【0037】
この場合、有利期間の開始後、該有利期間の終了条件が成立するまでに1回のみ第1の所定表示結果を導出させ、特定遊技状態信号を出力させることができるため、ゲーム進行制御手段の制御状態が変化せずに、演出制御手段により有利期間に制御される場合でも、ゲーム進行制御手段から1回の有利期間につき1回のみ特定遊技状態信号を出力させることが可能となり、外部出力信号を受信した外部機器に対して有利期間に制御された回数を認識させることができる。
【0038】
(5-3) (5)、(5-1)、および(5-2)のいずれかのスロットマシンにおいて、前記演出制御手段は、遊技者にとって有利な有利期間(AT)に制御する有利期間制御手段を含み、前記導出判定手段は、一の有利期間の開始後、該一の有利期間の終了条件が成立し、該終了条件の成立後、継続して他の有利期間に制御する場合に、該他の有利期間において未だ前記第1の所定表示結果が導出されていない場合には、前記事前決定手段の決定結果が前記所定結果(リプレイGR41?44)となった場合に、前記第1の所定表示結果(下段リプレイ)を導出させると判定し、該他の有利期間において既に前記第1の所定表示結果が導出されている場合には、前記事前決定手段の決定結果が前記所定結果(リプレイGR41?44)となった場合に、前記第2の所定表示結果(通常リプレイ)を導出させると判定するように構成してもよい(変形例(2)の(a)参照)。
【0039】
この場合、一の有利期間の終了後における他の有利期間の開始後、該他の有利期間の終了条件が成立するまでに1回のみ第1の所定表示結果を導出させ、特定遊技状態信号を出力させることができるため、ゲーム進行制御手段の制御状態が変化せずに、演出制御手段により複数の有利期間に連続して制御される場合でも、ゲーム進行制御手段から1回の有利期間につき1回のみ特定遊技状態信号を出力させることが可能となり、外部出力信号を受信した外部機器に対して有利期間に制御された回数を認識させることができる。
【0040】
尚、有利期間の終了条件とは、該有利期間に制御されたゲーム数が所定ゲーム数(ATゲーム数)に到達すること、該有利期間において付与された遊技用価値の総数(付与されたメダルの総数)、または該有利期間において付与された遊技用価値の総数(付与されたメダルの総数)から該有利期間において使用された遊技用価値の総数(消費したメダルの総数)を減算した純増数(純増枚数)が、所定値に到達すること、該有利期間において前記事前決定手段により予め定められた決定結果となった回数(所定役の当選回数)、または前記可変表示装置の表示結果として特定の表示結果が導出された回数(所定出目の停止回数)が、所定値に到達することなどが該当する。
【0041】
(5-4) (5)、(5-1)?(5-3)のいずれかのスロットマシンにおいて、前記事前決定手段は、前記特定遊技状態(通常・RT2)においてのみ前記所定結果(リプレイGR41?44)を決定しうるように構成してもよい(変形例(2)の(a)参照)。
【0042】
この場合、ゲーム進行制御手段は、現在の遊技状態が特定遊技状態であるか否かの判断を行うことなく、第1の所定表示結果が導出されたときに、一律に特定遊技状態信号を出力する制御を行うことで、特定遊技状態に制御されている状態でかつ第1の所定表示結果が導出されたときのみ特定遊技状態信号を出力することができる。
【0043】
(5-5) (5)、(5-1)?(5-4)のいずれかのスロットマシンにおいて、前記外部出力制御手段は、前記第1の所定表示結果(下段リプレイ)が導出されたときに、現在の遊技状態が前記特定遊技状態(通常・RT2)であるか否かを判定し、前記特定遊技状態(通常・RT2)であると判定したことを条件に前記特定遊技状態信号(下段リプレイ信号)を出力する制御を行うように構成してもよい(変形例(2)の(a)参照)。
【0044】
この場合、特定遊技状態に制御されている状態でかつ第1の所定表示結果が導出されたときのみ特定遊技状態信号を出力する構成とする場合でも、遊技状態に応じて事前決定手段により決定されうる決定結果を設計する際の自由度を広げることができる。
【0045】
(6) (1)のスロットマシンにおいて、前記ゲーム進行制御手段から送信される制御情報(コマンド)に基づいて演出の制御を行う演出制御手段(サブ制御部91)と、 前記可変表示装置に表示結果を導出させる際に操作される導出操作手段(例えば、ストップスイッチ8L、8C、8R)とを備え、
前記ゲーム進行制御手段は、
前記可変表示装置に表示結果が導出される前に入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段(内部抽選)と、
前記事前決定手段の決定結果(内部抽選の結果)及び前記導出操作手段の操作態様(停止操作のタイミング、停止順など)に応じて前記可変表示装置に表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段と、
前記事前決定手段の決定結果が第1決定結果(例えば、通常リプレイを示す当選フラグ)である場合、前記導出操作手段の操作態様を複数種類のいずれかに決定する操作態様決定手段と、
前記事前決定手段の決定結果が第1決定結果である場合、前記導出操作手段が前記正解操作で操作されたか否かに関わらず同一の価値(例えば、通常リプレイの入賞)を付与する一方で、前記事前決定手段の決定結果が前記第1決定結果とは異なる第2決定結果(例えば、押し順ベル、押し順昇格リプレイ、押し順維持リプレイ、押し順突入リプレイ)である場合、前記導出操作手段の操作態様(例えば、正解の押し順や不正解の押し順)に応じて異なる価値(例えば、異なるメダル払出枚数や異なる遊技状態への遷移)を付与する価値付与手段と、
前記事前決定手段の決定結果及び前記操作態様決定手段の決定結果を特定可能な決定結果情報(例えば、内部当選コマンド)を前記演出制御手段に送信する決定結果情報送信手段とを備え、
前記演出制御手段は、
前記決定結果情報送信手段から送信された前記決定結果情報を受信する決定結果情報受信手段と、
遊技者にとって有利な有利期間(例えば、AT)に制御する有利期間制御手段と、
前記導出操作手段の操作態様を特定可能な情報を報知する操作態様報知手段とを備え、
前記操作態様報知手段は、
前記有利期間制御手段によって前記有利期間に制御されている場合において、前記決定結果情報受信手段が前記第2決定結果を示す前記決定結果情報を受信したときには、前記価値付与手段によって有利な価値が付与される操作態様(例えば、正解の押し順)を特定可能な情報を報知し(例えば、正解の押し順のナビ演出を実行するサブ制御部91の制御)、
前記決定結果情報受信手段が前記第1決定結果を示す前記決定結果情報を受信した場合において、前記正解操作の連続回数(例えば、正解カウンタの値)が所定回(例えば、3回)となる可能性があり、かつ前記特定遊技状態信号を外部出力すると判別したとき(例えば、初当りAT時)には、前記決定結果情報から特定される前記操作態様(例えば、正解の内部押し順)を特定可能な情報を報知する一方で、前記正解操作の連続回数が所定回となる可能性があり、且つ前記特定遊技状態信号を外部出力しないと判別したとき(例えば、中断後AT時)には、該特定される操作態様とは異なる操作態様を特定可能な情報を報知し、
前記特定遊技状態信号出力手段は、前記特定遊技状態において、前記操作態様決定手段が決定した操作態様で前記導出操作手段を操作する正解操作が所定回連続(例えば、3回)して行われた場合、前記特定遊技状態信号を出力する(変形例(2)の(b)参照)。
【0046】
このような構成によれば、演出制御手段は、操作態様決定手段が決定した操作態様で導出操作手段を操作する正解操作の連続回数及び特定遊技状態信号を外部出力する必要があるか否かに応じて、操作態様決定手段が決定した操作態様を報知するか否かを決定することができる。そして、演出制御手段が特定遊技状態信号を外部出力する必要があると判別した場合に操作態様決定手段が決定した操作態様を報知するため、ゲーム進行制御手段は、正解操作が所定回連続して行われたことに応じて特定遊技状態信号を外部出力し、必要に応じて演出制御手段の制御状態を示す情報を外部に出力することができる。ここで、演出制御手段の制御状態を示す情報を外部に出力することができない場合や、不要な場合であっても演出制御手段の制御状態を示す情報を外部に出力してしまう場合等、外部に出力するスロットマシンの情報としては、正確なものとは言えない。しかしながら、演出制御手段は、特定遊技状態信号を外部出力する必要があるか否かに応じて、操作態様決定手段が決定した操作態様を報知するか否かを決定し、ゲーム進行制御手段は正解操作の連続回数を基に演出制御手段の制御状態を示す特定遊技状態信号を外部に出力するため、演出制御手段の正確な制御状態を示す情報を外部に出力することができる。従って、演出制御手段の制御状態もゲーム進行制御手段が外部に出力することができるため、外部出力するための信号経路を複雑にすることなく、演出制御手段の制御状態であっても、正確にスロットマシン外部に伝達することができる。
【0047】
なお、同一の価値とは、導出操作手段がどの操作態様で操作されても、付与される遊技用価値が同数であるという意味や、移行する遊技状態は同一であるという意味、または遊技状態が移行しないという意味を含む。
【0048】
さらに、前記導出制御手段は、前記事前決定手段の決定結果が前記第1決定結果である場合、前記導出操作手段の操作態様に関わらず、同一の表示結果(例えば、「リプレイ・リプレイ・リプレイ」の組み合わせ)を導出させる制御を行っても良い(変形例(2)の(b)参照)。
【0049】
この場合、事前決定手段の決定結果が第1決定結果である場合、導出制御手段は、導出操作手段の操作態様に影響を受けずに同一の表示結果を導出させる制御を行うため、興趣の向上に寄与することができる。
【0050】
(7) (1)?(6)のいずれかのスロットマシンにおいて、前記特定遊技状態信号出力手段は、前記特定遊技状態信号を少なくとも所定期間(2秒)にわたり出力する。
【0051】
このような構成によれば、特定遊技状態信号を少なくとも所定期間にわたり出力することができる。
【0052】
所定期間とは、外部機器において、特定遊技状態信号を検出するのに要する期間以上である。これにより、特定遊技状態信号を検出するのに比較的長い時間を要する古いホールコンなどの外部機器でも特定遊技状態信号を確実に検出できる。
【0053】
なお、前記所定期間を設定するための所定期間設定手段(設定手段)をさらに備えるように構成してもよい。この場合、外部機器による特定遊技状態信号の検出時間に合わせて任意に設定することができる。
【0054】
(8) (7)のスロットマシンにおいて、前記特定遊技状態信号出力手段は、前記特定遊技状態信号の出力を開始してから前記所定期間経過するまでに前記特定タイミングに到達したときには、当該特定タイミング以降でかつ前記特定タイミングとは異なるタイミングであって、前記ゲーム関連信号出力期間に含まれない所定タイミング(メダルIN信号出力完了時)に到達するまで、当該特定遊技状態信号の出力を継続する(図23のSk110?Sk113、図26、図28参照)。
【0055】
このような構成によれば、外部機器において特定遊技状態信号を確実に検出できるとともに、検出タイミングが特定タイミングであったか所定タイミングであったかに応じて、受信したゲーム関連信号が特定遊技状態中におけるゲーム関連信号であるか否かを明確に特定することができる。
【0056】
(9) (7)のスロットマシンにおいて、前記特定タイミングは、前記進行操作がなされたタイミングに関わらず、前記特定遊技状態信号の出力を開始してから前記所定期間経過した後となるタイミングである。
【0057】
このような構成によれば、特定遊技状態信号の出力を開始してから特定タイミングに到達したときに未だ所定期間経過していないとった不都合の発生を未然に防止することができる。
【0058】
(10) (1)?(9)のいずれかのスロットマシンにおいて、前記スロットマシンへの電力供給が停止されても、遊技データの少なくとも一部を保持する遊技データ保持手段(バックアップ電源)と、
前記スロットマシンへの電力供給が開始された場合に、前記遊技データ保持手段(バックアップ電源)により保持されている遊技データに基づいて前記スロットマシンへの電力供給が停止される前の制御状態に復帰させる制御状態復帰手段(メイン制御部41)とを備え、
前記特定遊技状態信号出力手段は、前記制御状態復帰手段により前記特定遊技状態信号(RT2信号)の出力開始後、所定期間(2秒間)経過前の状態に復帰した場合に、該復帰後に少なくとも前記所定期間(2秒間)にわたり前記特定遊技状態信号(RT2信号)を出力する(図27参照)。
【0059】
このような特徴によれば、スロットマシンへの電力供給の開始後、特定遊技状態信号の出力中の状態に復帰しても、少なくとも所定期間にわたり特定遊技状態信号が出力されるので、外部機器側で、特定遊技状態信号を受信することができる。
【0060】
(11) (1)?(10)のいずれかのスロットマシンにおいて、前記スロットマシンへの電力供給が停止されても、遊技データの少なくとも一部を保持する遊技データ保持手段(バックアップ電源)と、
前記スロットマシンへの電力供給が開始された場合に、前記遊技データ保持手段(バックアップ電源)により保持されている遊技データに基づいて前記スロットマシンへの電力供給が停止される前の制御状態に復帰させる制御状態復帰手段(メイン制御部41)とを備え、
前記特定遊技状態信号出力手段は、前記特定遊技状態(通常・RT2)の開始時に所定期間(2秒間)にわたり前記特定遊技状態信号(RT2信号)を出力するとともに、前記制御状態復帰手段により前記特定遊技状態(通常・RT2)に復帰した場合にも、少なくとも前記所定期間(2秒間)にわたり前記特定遊技状態信号(RT2信号)を出力する(図21のSa15、Sa16)。
【0061】
このような構成によれば、外部機器側で電断復帰後の遊技状態が特定遊技状態であるか否かを特定することができるとともに、開店時に、前日の特定遊技状態が復帰した場合でも、外部機器に対して、当該特定遊技状態を本日の特定遊技状態として認識させることができる。
【0062】
(12) (1)?(11)のいずれかのスロットマシンにおいて、前記特定遊技状態(通常・RT2)の終了時に該特定遊技状態の終了を示す特定遊技状態終了信号(RT2信号)を出力する特定遊技状態終了信号出力手段を備える。
【0063】
この特徴によれば、外部機器側で特定遊技状態の終了時期を特定することができる。
尚、特定遊技状態終了信号は、少なくとも特定遊技状態の終了を特定可能な信号であれば良く、前記特定遊技状態信号と共通の信号(この場合には、外部機器にて特定遊技状態以外の遊技状態が特定されている状態において受信することで特定遊技状態信号として機能し、特定遊技状態が特定されている状態において受信することで特定遊技状態終了信号として機能することとなる)であっても良いし、前記特定遊技状態信号とは異なる信号(出力信号線が異なるものや、出力信号線は共通であっても出力時間等の出力態様が異なるもの)であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】実施例における遊技システムの構成を示すシステム構成図である。
【図2】スロットマシンの正面図である。
【図3】スロットマシンの内部構造図である。
【図4】リールの図柄配列を示す図である。
【図5】スロットマシンの構成を示すブロック図である。
【図6】メイン制御部の構成を示すブロック図である。
【図7】特別役の種類、特別役の図柄組み合わせ、及び特別役に関連する技術事項について説明するための図である。
【図8】小役の種類、小役の図柄組み合わせ、及び小役に関連する技術事項について説明するための図である。
【図9】再遊技役の種類、再遊技役の図柄組み合わせ、及び再遊技役に関連する技術事項について説明するための図である。
【図10】移行出目の図柄組み合わせ、及び移行出目に関連する技術事項について説明するための図である。
【図11】遊技状態及びRTの遷移を説明するための図である。
【図12】遊技状態及びRTの概要を示す図である。
【図13】遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組み合わせについて説明するための図である。
【図14】遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組み合わせについて説明するための図である。
【図15】遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組み合わせについて説明するための図である。
【図16】遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組み合わせについて説明するための図である。
【図17】抽選対象役により入賞が許容される役の組み合わせについて説明するための図である。
【図18】複数の再遊技役当選時のリール制御を説明するための図である。
【図19】複数の小役当選時のリール制御を説明するための図である。
【図20】外部出力信号の出力に関連するブロック図である。
【図21】メイン制御部が実行する起動処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図22】メイン制御部が実行するゲーム処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図23】メイン制御部が実行する外部出力制御処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図24】外部出力信号の出力状況を示すタイミングチャートである。
【図25】外部出力信号の出力状況を示すタイミングチャートである。
【図26】外部出力信号の出力状況を示すタイミングチャートである。
【図27】外部出力信号の出力状況を示すタイミングチャートである。
【図28】外部出力信号の出力状況を示すタイミングチャートである。
【図29】外部出力信号の出力状況を示すタイミングチャートである。
【図30】ATの制御状況とRT2信号との関係を示す図である。
【図31】実施例に用いた呼び出しランプ装置を示す分解斜視図である。
【図32】実施例における呼び出しランプ装置の構造を示すブロック図である。
【図33】実施例における遊技システムを構成する各装置間にて授受される各種信号並びに情報を示す図である。
【図34】実施例の呼び出しランプ装置における直近ゲームテーブルを示す図である。
【図35】実施例の呼び出しランプ装置における遊技情報テーブルを示す図である。
【図36】実施例の呼び出しランプ装置における遊技状態履歴テーブルを示す図である。
【図37】(a)は、実施例における収集ユニット50の構造を示すブロック図であり、(b)は、収集ユニット50から送信される台遊技情報データの構成を示す図である。
【図38】実施例の収集ユニット50における直近ゲームテーブルを示す図である。
【図39】実施例の収集ユニット50における遊技情報テーブルを示す図である。
【図40】実施例の収集ユニット50における遊技状態履歴テーブルを示す図である。
【図41】実施例に用いたホールコンピュータ140の構成を示すブロック図である。
【図42】実施例のホールコンピュータ140における本日遊技情報テーブルを示す図である。
【図43】実施例のホールコンピュータ140における台別遊技状態履歴テーブルを示す図である。
【図44】実施例のホールコンピュータ140におけるART関連設定画面を示す図である。
【図45】実施例のホールコンピュータ140における連続単位関連設定画面を示す図である。
【図46】実施例のART関連設定画面において選択可能な各タイプID毎の設定内容を示す図である。
【図47】実施例のART関連設定画面において選択可能な各タイプID毎の設定内容を示す図である。
【図48】実施例のART関連設定画面において選択可能な各タイプID毎の設定内容を示す図である。
【図49】実施例のART関連設定画面において選択可能な各タイプID毎の設定内容を示す図である。
【図50】実施例のART関連設定画面において選択可能な各タイプID毎の設定内容を示す図である。
【図51】実施例に用いた呼び出しランプ装置(収集ユニット)において実施される割込監視処理の処理内容を示す図である。
【図52】実施例に用いた呼び出しランプ装置(収集ユニット)において実施される投入関連処理の処理内容を示す図である。
【図53】実施例に用いた呼び出しランプ装置(収集ユニット)において実施される直近ゲームテーブル更新処理の処理内容を示す図である。
【図54】実施例に用いた呼び出しランプ装置(収集ユニット)において実施される払出関連処理の処理内容を示す図である。
【図55】実施例に用いた呼び出しランプ装置(収集ユニット)において実施されるART判定処理の処理内容を示す図である。
【図56】実施例に用いた呼び出しランプ装置(収集ユニット)において実施される遊技状態特定処理の処理内容を示す図である。
【図57】実施例に用いた呼び出しランプ装置(収集ユニット)において実施される1単位判定処理の処理内容を示す図である。
【図58】(a)?(c)は、実施例に用いた呼び出しランプ装置における表示内容を示す図である。
【図59】実施例に用いたホールコンピュータにおいて表示される台別遊技情報画面1を示す図である。
【図60】実施例に用いたホールコンピュータにおいて表示される台別遊技状態画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0065】
本発明に係る情報表示装置を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
図1は、本発明が適用された本実施例の遊技用システムの構成を示す図である。
【0066】
本実施例の遊技用システムは、図1に示すように、遊技場において複数配置された遊技島に並設された複数の機種のスロットマシン1と、該スロットマシン1に対して1対1に対応設置された呼び出しランプ装置200と、各スロットマシン1の遊技情報を収集する収集ユニット50、該収集ユニット50にて収集された各遊技情報に基づく遊技情報データをホールコンピュータ140に中継する中継ユニット60と、各中継ユニット60にて中継された当該遊技場に設置されている各スロットマシン1の遊技情報を含む遊技情報データを受信し、該受信した遊技情報データに含まれる各スロットマシン1の遊技情報等を管理するホールコンピュータ140とを含む。
【0067】
本実施例の遊技島には、図2に示すように、その側面に複数のスロットマシン1並びに該スロットマシン1において遊技を行うための遊技媒体であるメダルを貸し出すためのメダル貸出機102とが並設されているとともに、呼び出しランプ装置200が、対応するスロットマシン1の上方位置に設けられており、本実施例に用いた該呼び出しランプ装置200は、通常のランプの点灯機能に加えて、その前面に表示部を有することで、各種の遊技情報やメッセージ等の表示機能を有している。
【0068】
また、本実施例のスロットマシン1と収集ユニット50とは、図1並びに図33に示すように信号ケーブル59を介して接続されており、各収集ユニット50はさらに通信ケーブル61を介して中継ユニット60と接続されており、これら収集ユニット50と中継ユニット60とは簡易ローカルエリアネットワークにより双方向にデータ通信可能とされていて、収集ユニット50が各スロットマシン1から出力される後述する各種の信号の入力により収集した遊技情報含む遊技情報データや、遊技状態履歴(状態別データ)を含む遊技状態履歴データを送信するようになっている。
【0069】
更に、これら各中継ユニット60はハブ57を介して通信ケーブル58にてホールコンピュータ140に接続されていて、中継ユニット60とホールコンピュータ140とが、比較的高速のデータ通信可能なローカルエリアネットワークにより双方向にデータ通信可能とされており、前記中継ユニット60にて各収集ユニット50から送信された送信データが中継されてホールコンピュータ140に送信されることで、該ホールコンピュータ140が各スロットマシン1に関する情報を収集して集中管理できるようになっている。
【0070】
また、本実施例の呼び出しランプ装置200も、収集ユニット50と同様に中継ユニット60を介してホールコンピュータ140に接続されており、これら中継ユニット60を介して呼び出しランプ装置200とホールコンピュータ140とが、双方向のデータ通信を実施できるようになっており、各呼び出しランプ装置200が対応するスロットマシン1の機種設定や、遊技情報に関する各種の条件設定等をホールコンピュータ140において実施できるようになっている。
【0071】
まず、本実施例に用いたスロットマシン1について以下に説明すると、本実施例のスロットマシン1は、前面が開口する筐体2aと、この筐体2aの側端に回動自在に枢支された前面扉2bと、から構成されている。
【0072】
本実施例のスロットマシン1の筐体1aの内部には、図3に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リール)が水平方向に並設されており、図2に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
【0073】
リール2L、2C、2Rの外周部には、図4に示すように、それぞれ「黒7」、「網7(図中網掛け7)」、「白7」、「BAR」、「リプレイ」、「プラム」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」、「オレンジ」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、前面扉1bのリールパネル1c略中央に設けられた透視窓3において各々上中下三段に表示される。
【0074】
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図5参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
【0075】
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
【0076】
前面扉1bにおける各リール2L,2C,2Rに対応する位置には、リール2L,2C,2Rを前面側から透視可能とする横長長方形状の透視窓3が設けられており、該透視窓3を介して遊技者側から各リール2L,2C,2Rが視認できるようになっている。
【0077】
前面扉1bには、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施例ではいずれの遊技状態においても3)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出に用いるための演出用スイッチ56が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
【0078】
尚、本実施例では、回転を開始した3つのリール2L、2C、2Rのうち、最初に停止するリールを第1停止リールと称し、また、その停止を第1停止と称する。同様に、2番目に停止するリールを第2停止リールと称し、また、その停止を第2停止と称し、3番目に停止するリールを第3停止リールと称し、また、その停止を第3停止あるいは最終停止と称する。
【0079】
また、前面扉1bには、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられた遊技用表示部13が設けられている。
【0080】
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図5参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図5参照)がそれぞれ設けられている。
【0081】
また、前面扉1bにおけるストップスイッチ8L、8C、8Rの下方には、スロットマシン1のタイトルや配当表などが印刷された下部パネルが設けられている。
【0082】
前面扉1bの内側には、所定のキー操作により後述するエラー状態及び後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、後述のBB終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、後述のBB終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられた後述のホッパータンク34a(図3参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ(図示略)、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図5参照)が設けられている。
【0083】
筐体1a内部には、図3に示すように、前述したリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図5参照)からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34cからなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
【0084】
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35aが設けられており、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンクが満タン状態となったことを検出できるようになっている。
【0085】
電源ボックス100の前面には、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をon/offする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
【0086】
本実施例のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すれば良い。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインLN(図2参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施例では、規定数の賭数として遊技状態に関わらず3枚が定められて規定数の賭数が設定されると入賞ラインLNが有効となる。尚、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
【0087】
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組み合わせが入賞図柄の組み合わせであるかを判定するために設定されるラインである。本実施例では、図2に示すように、リール2Lの中段、リール2Cの中段、リール2Rの中段、すなわち中段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインLNのみが入賞ラインとして定められている。尚、本実施例では、1本の入賞ラインのみを適用しているが、複数の入賞ラインを適用しても良い。
【0088】
また、本実施例では、入賞ラインLNに入賞を構成する図柄の組み合わせが揃ったことを認識しやすくするために、入賞ラインLNとは別に、無効ラインLM1?4を設定している。無効ラインLM1?4は、これら無効ラインLM1?4に揃った図柄の組み合わせによって入賞が判定されるものではなく、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組み合わせが揃った際に、無効ラインLM1?4のいずれかに入賞ラインLNに揃った場合に入賞となる図柄の組み合わせ(例えば、ベル-ベル-ベル)が揃う構成とすることで、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組み合わせが揃ったことを認識しやすくするものである。本実施例では、図2に示すように、リール2Lの上段、リール2Cの上段、リール2Rの上段、すなわち上段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM1、リール2Lの下段、リール2Cの下段、リール2Rの下段、すなわち下段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM2、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM3、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM4の4種類が無効ラインLMとして定められている。
【0089】
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
【0090】
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、入賞ラインLN上に予め定められた図柄の組み合わせ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施例では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図2参照)から払い出されるようになっている。また、入賞ラインLN上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組み合わせが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組み合わせに応じた遊技状態に移行するようになっている。
【0091】
尚、本実施例では、3つのリール2L、2C、2Rを適用した例について説明しているが、1つのみリールを備え、この1つのリールの表示結果に応じて入賞が判定されるものでも良いし、2つのリールを備え、2つのリールの表示結果の組み合わせに応じて入賞が判定されるものでも良いし、4つ以上のリールを備え、これらリールの表示結果の組み合わせに応じて入賞が判定されるものでも良い。
【0092】
また、本実施例におけるスロットマシン1にあっては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。
【0093】
リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
【0094】
このため、例えば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8Rのうちいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの中段に表示されている図柄を含めて5コマ以内に配置されている図柄を入賞ライン上に表示させることができる。
【0095】
図5は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図5に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
【0096】
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40及び遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。また、後述するメイン制御部41からサブ制御部91へのコマンド伝送ラインと、遊技制御基板40から演出制御基板90に対して電源を供給する電源供給ラインと、が一系統のケーブル及びコネクタを介して接続されており、これらケーブルと各基板とを接続するコネクタ同士が全て接続されることで演出制御基板90側の各部が動作可能となり、かつメイン制御部41からのコマンドを受信可能な状態となる。このため、メイン制御部41からコマンドを伝送するコマンド伝送ラインが演出制御基板90に接続されている状態でなければ、演出制御基板90側に電源が供給されず、演出制御基板90側のみが動作してしまうことがない。
【0097】
また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
【0098】
遊技制御基板40には、前述したMAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述した払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
【0099】
また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、ペイアウト表示器13、1?3BETLED14?16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
【0100】
遊技制御基板40には、メイン制御部41、制御用クロック生成回路42、乱数用クロック生成回路43、スイッチ検出回路44、モータ駆動回路45、ソレノイド駆動回路46、LED駆動回路47、電断検出回路48、リセット回路49が搭載されている。
【0101】
メイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータにて構成され、後述するROM506に記憶された制御プログラムを実行して、遊技の進行に関する処理を行うととともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
【0102】
制御用クロック生成回路42は、メイン制御部41の外部にて、所定周波数の発振信号となる制御用クロックCCLKを生成する。制御用クロック生成回路42により生成された制御用クロックCCLKは、例えば図6に示すようなメイン制御部41の制御用外部クロック端子EXCを介してクロック回路502に供給される。乱数用クロック生成回路43は、メイン制御部41の外部にて、制御用クロックCCLKの発振周波数とは異なる所定周波数の発振信号となる乱数用クロックRCLKを生成する。乱数用クロック生成回路43により生成された乱数用クロックRCLKは、例えば図6に示すようなメイン制御部41の乱数用外部クロック端子ERCを介して乱数回路509に供給される。一例として、乱数用クロック生成回路43により生成される乱数用クロックRCLKの発振周波数は、制御用クロック生成回路42により生成される制御用クロックCCLKの発振周波数以下となるようにすれば良い。
【0103】
スイッチ検出回路44は、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を取り込んでメイン制御部41に伝送する。モータ駆動回路45は、メイン制御部41から出力されたモータ駆動信号をリールモータ32L、32C、32Rに伝送する。ソレノイド駆動回路46は、メイン制御部41から出力されたソレノイド駆動信号を流路切替ソレノイド30に伝送する。LED駆動回路は、メイン制御部41から出力されたLED駆動信号を遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDに伝送する。電断検出回路48は、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する。リセット回路49は、電源投入時または電源遮断時などの電源が不安定な状態においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与える。また、リセット回路49は、ウォッチドッグタイマを内蔵し、ウォッチドッグタイマがタイムアップした場合、すなわちメイン制御部41のCPU505の動作が一定時間停止した場合においてメイン制御部41にユーザリセット信号を与える。
【0104】
図6は、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41の構成例を示している。図6に示すメイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータであり、外部バスインタフェース501と、クロック回路502と、固有情報記憶回路503と、リセット/割込コントローラ504と、CPU505と、ROM506と、RAM507と、CTC(カウンタ/タイマサーキット)508と、乱数回路509と、PIP(パラレルインプットポート)510と、シリアル通信回路511と、アドレスデコード回路512とを備えて構成される。
【0105】
図6に示すメイン制御部41が備える外部バスインタフェース501は、メイン制御部41を構成するチップの外部バスと内部バスとのインタフェース機能や、アドレスバス、データバス及び各制御信号の方向制御機能などを有するバスインタフェースである。例えば、外部バスインタフェース501は、メイン制御部41に外付けされた外部メモリや外部入出力装置などに接続され、これらの外部装置との間でアドレス信号やデータ信号、各種の制御信号などを送受信するものであれば良い。この実施の形態において、外部バスインタフェース501には、内部リソースアクセス制御回路501Aが含まれている。
【0106】
内部リソースアクセス制御回路501Aは、外部バスインタフェース501を介した外部装置からメイン制御部41の内部データに対するアクセスを制御して、例えばROM506に記憶されたゲーム制御用プログラムや固定データといった、内部データの不適切な外部読出を制限するための回路である。ここで、外部バスインタフェース501には、例えばインサーキットエミュレータ(ICE)といった回路解析装置が、外部装置として接続されることがある。
【0107】
メイン制御部41が備えるクロック回路502は、例えば制御用外部クロック端子EXCに入力される発振信号を2分周することなどにより、内部システムクロックSCLKを生成する回路である。本実施例では、制御用外部クロック端子EXCに制御用クロック生成回路42が生成した制御用クロックCCLKが入力される。クロック回路502により生成された内部システムクロックSCLKは、例えばCPU505といった、メイン制御部41において遊技の進行を制御する各種回路に供給される。また、内部システムクロックSCLKは、乱数回路509にも供給され、乱数用クロック生成回路43から供給される乱数用クロックRCLKの周波数を監視するために用いられる。さらに、内部システムクロックSCLKは、クロック回路502に接続されたシステムクロック出力端子CLKOから、メイン制御部41の外部へと出力されても良い。
【0108】
メイン制御部41が備える固有情報記憶回路503は、例えばメイン制御部41の内部情報となる複数種類の固有情報を記憶する回路である。一例として、固有情報記憶回路503は、ROMコード、チップ個別ナンバー、IDナンバーといった3種類の固有情報を記憶する。ROM506コードは、ROM506の所定領域における記憶データから生成される4バイトの数値であり、生成方法の異なる4つの数値が準備されれば良い。チップ個別ナンバーは、メイン制御部41の製造時に付与される4バイトの番号であり、メイン制御部41を構成するチップ毎に異なる数値を示している。IDナンバーは、メイン制御部41の製造時に付与される8バイトの番号であり、メイン制御部41を構成するチップ毎に異なる数値を示している。ここで、チップ個別ナンバーはユーザプログラムから読み取ることができる一方、IDナンバーはユーザプログラムから読み取ることができないように設定されていれば良い。尚、固有情報記憶回路503は、例えばROM506の所定領域を用いることなどにより、ROM506に含まれるようにしても良い。或いは、固有情報記憶回路503は、例えばCPU505の内蔵レジスタを用いることなどにより、CPU505に含まれるようにしても良い。
【0109】
メイン制御部41が備えるリセット/割込コントローラ504は、メイン制御部41の内部や外部にて発生する各種リセット、割込要求を制御するためのものである。リセット/割込コントローラ504が制御するリセットには、システムリセットとユーザリセットが含まれている。システムリセットは、外部システムリセット端子XSRSTに一定の期間にわたりローレベル信号(システムリセット信号)が入力されたときに発生するリセットである。ユーザリセットは、外部ユーザリセット端子XURSTに一定の期間にわたりローレベルの信号(ユーザリセット信号)が入力されたとき、または内蔵ウォッチドッグタイマ(WDT)のタイムアウト信号が発生したことや、指定エリア外走行禁止(IAT)が発生したことなど、所定の要因により発生するリセットである。尚、本実施例では前述のように内蔵ウォッチドッグタイマを使用せずにリセット回路49に搭載されたウォッチドッグタイマ(WDT)を用いているため、外部ユーザリセット端子XURSTにユーザリセット信号が入力されるか、指定エリア外走行禁止(IAT)が発生することでユーザリセットが発生することとなる。
【0110】
リセット/割込コントローラ504が制御する割込には、ノンマスカブル割込NMIとマスカブル割込INTが含まれている。ノンマスカブル割込NMIは、CPU505の割込禁止状態でも無条件に受け付けられる割込であり、外部ノンマスカブル割込端子XNMI(入力ポートP4と兼用)に一定の期間にわたりローレベル信号が入力されたときに発生する割込である。マスカブル割込INTは、CPU505の設定命令により、割込要求の受け付けを許可/禁止できる割込であり、優先順位設定による多重割込の実行が可能である。マスカブル割込INTの要因としては、外部マスカブル割込端子XINT(入力ポートP3と兼用)に一定の期間にわたりローレベル信号が入力されたこと、CTC508に含まれるタイマ回路にてタイムアウトが発生したこと、シリアル通信回路511にてデータ送信による割込要因が発生したこと、乱数回路509にて乱数値となる数値データの取り込みによる割込要因が発生したことなど、複数種類の割込要因が予め定められていれば良い。
【0111】
メイン制御部41が備えるCPU505は、ROM506から読み出したプログラムを実行することにより、スロットマシン1におけるゲームの進行を制御するための処理などを実行する。このときには、CPU505がROM506から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU505がRAM507に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU505がRAM507に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU505が外部バスインタフェース501やPIP510などを介してメイン制御部41の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU505が外部バスインタフェース501やシリアル通信回路511などを介してメイン制御部41の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
【0112】
このように、メイン制御部41では、CPU505がROM506に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、メイン制御部41(又はCPU505)が実行する(又は処理を行う)ということは、具体的には、CPU505がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、遊技制御基板40以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
【0113】
メイン制御部41が備えるROM506には、ゲーム制御用のユーザプログラムや固定データ等が記憶されている。また、ROM506には、セキュリティチェックプログラム506Aが記憶されている。 CPU505は、スロットマシン1の電源投入やシステムリセットの発生に応じてメイン制御部41がセキュリティモードに移行したときに、ROM506に記憶されたセキュリティチェックプログラム506Aを読み出し、ROM506の記憶内容が変更されたか否かを検査するセキュリティチェック処理を実行する。尚、セキュリティチェックプログラム506Aは、ROM506とは異なる内蔵メモリに記憶されても良い。また、セキュリティチェックプログラム506Aは、例えば外部バスインタフェース501を介してメイン制御部41に外付けされた外部メモリの記憶内容を検査するセキュリティチェック処理に対応したものであっても良い。
【0114】
メイン制御部41が備えるRAM507は、ゲーム制御用のワークエリアを提供する。ここで、RAM507の少なくとも一部は、バックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであれば良い。すなわち、スロットマシンへの電力供給が停止しても、所定期間はRAM507の少なくとも一部の内容が保存される。尚、本実施例では、RAM507の全ての領域がバックアップRAMとされており、スロットマシンへの電力供給が停止しても、所定期間はRAM507の全ての内容が保存される。
【0115】
メイン制御部41が備えるCTC508は、例えば8ビットのプログラマブルタイマを3チャネル(PTC0-PTC2)内蔵して構成され、リアルタイム割込の発生や時間計測を可能とするタイマ回路を含んでいる。各プログラマブルタイマPTC0-PTC2は、内部システムクロックSCLKに基づいて生成されたカウントクロックの信号変化(例えばハイレベルからローレベルへと変化する立ち下がりタイミング)などに応じて、タイマ値が更新されるものであれば良い。また、CTC508は、例えば8ビットのプログラマブルカウンタを4チャネル(PCC0-PCC3)内蔵しても良い。各プログラマブルカウンタPCC0-PCC3は、内部システムクロックSCLKの信号変化、或いは、プログラマブルカウンタPCC0-PCC3のいずれかにおけるタイムアウトの発生などに応じて、カウント値が更新されるものであれば良い。CTC508は、セキュリティ時間を延長する際の延長時間(可変設定時間)をシステムリセット毎にランダムに決定するために用いられるフリーランカウンタや、乱数回路509にて生成される乱数のスタート値をシステムリセット毎にランダムに決定するために用いられるフリーランカウンタなどを、含んでも良い。或いは、これらのフリーランカウンタは、例えばRAM507のバックアップ領域といった、CTC508とは異なるメイン制御部41の内部回路に含まれても良い。
【0116】
メイン制御部41が備える乱数回路509は、例えば16ビット乱数といった、所定の更新範囲を有する乱数値となる数値データを生成する回路である。本実施例では、遊技制御基板40の側において、後述する内部抽選用の乱数値を示す数値データがカウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられても良い。CPU505は、乱数回路509から抽出した数値データに基づき、乱数回路509とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを加工或いは更新することで、内部抽選用の乱数値を示す数値データをカウントするようにしても良い。以下では、内部抽選用の乱数値を示す数値データが、ハードウェアとなる乱数回路509からCPU505により抽出された数値データをソフトウェアにより加工しないものとする。尚、乱数回路509は、メイン制御部41に内蔵されるものであっても良いし、メイン制御部41とは異なる乱数回路チップとして、メイン制御部41に外付けされるものであっても良い。
【0117】
内部抽選用の乱数値は、複数種類の入賞について発生を許容するか否かを判定するために用いられる値であり、本実施例では、「0」?「65535」の範囲の値をとる。
【0118】
メイン制御部41が備えるPIP510は、例えば6ビット幅の入力専用ポートであり、専用端子となる入力ポートP0?入力ポートP2と、機能兼用端子となる入力ポートP3?入力ポートP5とを含んでいる。入力ポートP3は、CPU505等に接続される外部マスカブル割込端子XINTと兼用される。入力ポートP4は、CPU505等に接続される外部ノンマスカブル割込端子XNMIと兼用される。入力ポートP5は、シリアル通信回路511が使用する第1チャネル受信端子RXAと兼用される。入力ポートP3?入力ポートP5の使用設定は、プログラム管理エリアに記憶される機能設定KFCSにより指示される。
【0119】
図6に示すメイン制御部41が備えるアドレスデコード回路512は、メイン制御部41の内部における各機能ブロックのデコードや、外部装置用のデコード信号であるチップセレクト信号のデコードを行うための回路である。チップセレクト信号により、メイン制御部41の内部回路、或いは、周辺デバイスとなる外部装置を、選択的に有効動作させて、CPU505からのアクセスが可能となる。
【0120】
メイン制御部41が備えるROM506には、ゲーム制御用のユーザプログラムやセキュリティチェックプログラム506Aの他に、ゲームの進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納される。例えば、ROM506には、CPU505が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM506には、CPU505が遊技制御基板40から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータなどが記憶されている。
【0121】
メイン制御部41が備えるRAM507には、スロットマシン1におけるゲームの進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、遊技制御用データ保持エリア590が設けられている。RAM507としては、例えばDRAMが使用されており、記憶しているデータ内容を維持するためのリフレッシュ動作が必要になる。CPU505には、このリフレッシュ動作を行うためのリフレッシュレジスタが内蔵されている。例えば、リフレッシュレジスタは8ビットからなり、そのうち下位7ビットはCPU505がROM506から命令フェッチするごとに自動的にインクリメントされる。したがって、リフレッシュレジスタにおける格納値の更新は、CPU505における1命令の実行時間ごとに行われることになる。
【0122】
メイン制御部41は、シリアル通信回路511を介してサブ制御部91に各種のコマンドを送信する。メイン制御部41からサブ制御部91へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、サブ制御部91からメイン制御部41へ向けてコマンドが送られることはない。
【0123】
メイン制御部41は、遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が入力ポートから入力される。そしてメイン制御部41は、これら入力ポートから入力される各種スイッチ類の検出状態に応じて段階的に移行する基本処理を実行する。
【0124】
また、メイン制御部41は、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっている。本実施例では、CTC508に含まれるタイマ回路にてタイムアウトが発生したこと、すなわち一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎に後述するタイマ割込処理(メイン)を実行する。
【0125】
また、メイン制御部41は、割込処理の実行中に他の割込を禁止するように設定されているとともに、複数の割込が同時に発生した場合には、予め定められた順位によって優先して実行する割込が設定されている。尚、割込処理の実行中に他の割込要因が発生し、割込処理が終了してもその割込要因が継続している状態であれば、その時点で新たな割込が発生することとなる。
【0126】
メイン制御部41は、基本処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。また、メイン制御部41は、一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎にタイマ割込処理(メイン)を実行する。尚、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、基本処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
【0127】
演出制御基板90には、演出用スイッチ56が接続されており、この演出用スイッチ56の検出信号が入力されるようになっている。
【0128】
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図2参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、前述したリールLED55等の演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
【0129】
尚、本実施例では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の演出装置の出力制御が行われる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行う出力制御部を演出制御基板90または他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行う構成としても良く、このような構成では、サブ制御部91及び出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行われることとなる。
【0130】
また、本実施例では、演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、例えば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用しても良い。
【0131】
演出制御基板90には、メイン制御部41と同様にサブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行うサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行うLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、演出制御基板90に接続された演出用スイッチ56から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路96、日付情報及び時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98、その他の回路等、が搭載されており、サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
【0132】
リセット回路95は、遊技制御基板40においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与えるリセット回路49よりもリセット信号を解除する電圧が低く定められており、電源投入時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも早い段階で起動するようになっている。一方で、電断検出回路98は、遊技制御基板40においてメイン制御部41に電圧低下信号を出力する電断検出回路48よりも電圧低下信号を出力する電圧が低く定められており、電断時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも遅い段階で停電を検知し、後述する電断処理(サブ)を行うこととなる。
【0133】
サブ制御部91は、メイン制御部41と同様に、割込機能を備えており、メイン制御部41からのコマンド受信時に割込を発生させて、メイン制御部41から送信されたコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、サブ制御部91は、システムクロックの入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定間隔毎に割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。
【0134】
また、サブ制御部91は、メイン制御部41とは異なり、コマンドの受信に基づいて割込が発生した場合には、タイマ割込処理(サブ)の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を実行し、タイマ割込処理(サブ)の契機となる割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を最優先で実行するようになっている。
【0135】
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
【0136】
本実施例のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1?6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
【0137】
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をon状態としてからスロットマシン1の電源をonする必要がある。設定キースイッチ37をon状態として電源をonすると、設定値表示器24にRAM507から読み出された設定値が表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更状態に移行する。設定変更状態において、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると表示値を設定値として確定する。そして、設定キースイッチ37がoffされると、確定した表示値(設定値)がメイン制御部41のRAM507に格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。
【0138】
また、設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をon状態とすれば良い。このような状況で設定キースイッチ37をon状態とすると、設定値表示器24にRAM507から読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をoff状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰することとなる。
【0139】
本実施例のスロットマシン1においては、メイン制御部41は、タイマ割込処理(メイン)を実行する毎に、電断検出回路48からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定する停電判定処理を行い、停電判定処理において電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、電断処理(メイン)を実行する。電断処理(メイン)では、レジスタを後述するRAM507のスタックに退避し、RAM507にいずれかのビットが1となる破壊診断用データ(本実施例では、5AH)、すなわち0以外の特定のデータを格納するとともに、RAM507の全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM507に格納する処理を行うようになっている。尚、RAMパリティとはRAM507の該当する領域(本実施例では、全ての領域)の各ビットに格納されている値の排他的論理和として算出される値である。このため、RAM507の全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0であれば、RAMパリティ調整用データは0となり、RAM507の全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが1であれば、RAMパリティ調整用データは1となる。
【0140】
そして、メイン制御部41は、システムリセットによるかユーザリセットによるかに関わらず、その起動時においてRAM507の全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算するとともに、破壊診断用データの値を確認し、RAMパリティが0であり、かつ破壊診断用データの値も正しいことを条件に、RAM507に記憶されているデータに基づいてメイン制御部41の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)や破壊診断用データの値が正しくない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。尚、RAM異常エラー状態は、通常のエラー状態と異なり、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38を操作しても解除されないようになっており、前述した設定変更状態において新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
【0141】
尚、本実施例では、RAM507に格納されている全てのデータが停電時においてもバックアップ電源により保持されるとともに、メイン制御部41は、電源投入時においてRAM507のデータが正常であると判定した場合に、RAM507の格納データに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成であるが、RAM507に格納されているデータのうち停電時において制御状態の復帰に必要なデータのみをバックアップし、電源投入時においてバックアップされているデータに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成としても良い。
【0142】
また、電源投入時において電断前の制御状態に復帰させる際に、全ての制御状態を電断前の制御状態に復帰させる必要はなく、遊技者に対して不利益とならない最低限の制御状態を復帰させる構成であれば良く、例えば、入力ポートの状態などを全て電断前の状態に復帰させる必要はない。
【0143】
次に、メイン制御部41のRAM507の初期化について説明する。メイン制御部41のRAM507の格納領域は、重要ワーク、非保存ワーク、一般ワーク、特別ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
【0144】
重要ワークは、各種表示器やLEDの表示用データ、I/Oの入出力データ、遊技時間の計時カウンタ等、初期化すると不都合があるデータに加え、後述するRTフラグ及びRT残りゲーム数が格納されるワークである。非保存ワークは、各種スイッチ類の状態を保持するワークであり、起動時にRAM507のデータが破壊されているか否かに関わらず必ず値が設定されることとなる。一般ワークは、停止制御テーブル、停止図柄、メダルの払出枚数、BB中のメダル払出総数、後述する遊技状態フラグ等、BB終了時に初期化可能なデータが格納されるワークである。特別ワークは、各種ソフトウェア乱数等、設定開始前にのみ初期化されるデータが格納されるワークである。未使用領域は、RAM507の格納領域のうち使用していない領域であり、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなる。スタック領域は、メイン制御部41のレジスタから退避したデータが格納される領域であり、このうちの未使用スタック領域は、未使用領域と同様に、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなるが、使用中スタック領域は、プログラムの続行のため、初期化されることはない。
【0145】
本実施例においてメイン制御部41は、設定キースイッチ37がonの状態での起動時、RAM異常エラー発生時、BB終了時、設定キースイッチ37がoffの状態での起動時でRAM507のデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の5つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる4種類の初期化を行う。
【0146】
初期化1は、起動時において設定キースイッチ37がonの状態であり、設定変更状態へ移行する場合において、その前に行う初期化、またはRAM異常エラー発生時に行う初期化であり、初期化1では、RAM507の格納領域のうち、重要ワーク及び使用中スタック領域を除く全ての領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)、すなわち非保存ワークから未使用スタック領域までの領域が初期化される。初期化2は、BB終了時に行う初期化であり、初期化2では、RAM507の格納領域のうち、一般ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域、すなわち一般ワークから未使用スタック領域までの領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37がoffの状態であり、かつRAM507のデータが破壊されていない場合において行う初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行う初期化であり、初期化4では、RAM507の格納領域のうち、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。
【0147】
尚、本実施例では、初期化1を設定変更状態の移行前に行っているが、設定変更状態の終了時に行ったり、設定変更状態移行前、設定変更状態終了時の双方で行うようにしても良い。
【0148】
このように本実施例では、電源投入時などにRAM異常エラーが発生した場合には、初期化1が実行され、それ以前の制御状態が初期化されることとなるが、この際、重要ワークに割り当てられたRTフラグやRT残りゲーム数は初期化されることなく保持されるようになっている。一方で、一般ワークに割り当てられた遊技状態フラグについては、初期化1が実行されることに伴って初期化されることとなる。
【0149】
本実施例のスロットマシン1は、前述のように遊技状態(通常、内部中、BB(RB))に応じて設定可能な賭数の規定数が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。尚、本実施例では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、入賞ラインLNが有効化される。
【0150】
本実施例のスロットマシン1は、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン(本実施例の場合、常に全ての入賞ラインが有効化されるため、以下では、有効化された入賞ラインを単に入賞ラインと呼ぶ)上に役と呼ばれる図柄の組み合わせが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組み合わせであっても良いし、異なる図柄を含む組み合わせであっても良い。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技者にとって有利な遊技状態への移行を伴う特別役と、がある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM507に設定されている必要がある。
【0151】
尚、これら各役の当選フラグのうち、小役及び再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組み合わせが揃うまで有効とされ、許容された役の組み合わせが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、例え、当該フラグにより許容された役の組み合わせを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されることとなる。
【0152】
以下、本実施例の内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7の検出時)決定するものである。内部抽選では、まず、スタートスイッチ7の検出時に内部抽選用の乱数値(0?65535の整数)を取得する。詳しくは、RAM507に割り当てられた乱数値格納ワークの値を同じくRAM507に割り当てられた抽選用ワークに設定する。そして、遊技状態及び特別役の持ち越しの有無に応じて定められた各役について、抽選用ワークに格納された数値データと、遊技状態を特定するための遊技状態フラグの値、後述するRTを特定するためのRTフラグの値、賭数及び設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて行われる。
【0153】
乱数値格納ワークは、スタートスイッチ7の操作と同時にラッチされた数値データが格納される記憶領域であり、新たな数値データがラッチされる毎に、ラッチされた数値データがその後のタイマ割込処理(メイン)において読み出され、乱数値格納ワークに格納された数値データが新たにラッチされた最新の数値データに更新されるようになっている。
【0154】
内部抽選では、内部抽選の対象となる役、現在の遊技状態フラグ値、RTフラグ値及び設定値に対応して定められた判定値数を、内部抽選用の乱数値(抽選用ワークに格納された数値データ)に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。このため、判定値数の大小に応じた確率(判定値数/65536)で役が当選することとなる。
【0155】
そして、いずれかの役の当選が判定された場合には、当選が判定された役に対応する当選フラグをRAM507に割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。詳しくは、特別役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、一般役が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。尚、いずれの役及び役の組み合わせにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアする。
【0156】
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。
メイン制御部41は、リールの回転が開始したとき、及びリールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM506Aに格納されているテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行う。
【0157】
テーブルインデックスには、内部抽選による当選フラグの設定状態(以下、内部当選状態と呼ぶ)別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレスから、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されている。これにより内部当選状態に応じた差分を取得し、基準アドレスに対してその差分を加算することで該当するインデックスデータを取得することが可能となる。尚、役の当選状況が異なる場合でも、同一の制御が適用される場合においては、インデックスデータとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。
【0158】
テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた滑りコマ数を示す停止制御テーブルと、リールの停止状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスと、からなる。
【0159】
リールの停止状況に応じて参照される停止制御テーブルは、全てのリールが回転しているか、左リールのみ停止しているか、中リールのみ停止しているか、右リールのみ停止しているか、左、中リールが停止しているか、左、右リールが停止しているか、中、右リールが停止しているか、によって異なる場合があり、更に、いずれかのリールが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合があるので、それぞれの状況について、参照すべき停止制御テーブルのアドレスが回転中のリール別に登録されており、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて、それぞれの状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスが特定可能とされ、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定できるようになっている。尚、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の停止制御テーブルが適用される場合においては、停止制御テーブルのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の停止制御テーブルが参照されることとなる。
【0160】
停止制御テーブルは、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能なデータである。本実施例では、リールモータ32L、32C、32Rに、336ステップ(0?335)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを336ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して16ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から0?20の領域番号が割り当てられている。一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から0?20の図柄番号が割り当てられているので、0番図柄から20番図柄に対して、それぞれ0?20の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、停止制御テーブルには、領域番号別の滑りコマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、停止制御テーブルを展開することによって領域番号別の滑りコマ数を取得できるようになっている。
【0161】
前述のようにテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して作成される停止制御テーブルは、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施例では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の滑りコマ数がそれぞれ設定されたテーブルである。
【0162】
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、まず、リール回転開始時においては、そのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。具体的には、まずテーブルインデックスを参照し、内部当選状態に対応するインデックスデータを取得し、そして取得したインデックスデータに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリールが回転中の状態に対応する各リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して全てのリールについて停止制御テーブルを作成する。
【0163】
また、いずれか1つのリールが停止したとき、またはいずれか2つのリールが停止したときには、リール回転開始時に取得したインデックスデータ、すなわちそのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリール及び当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
【0164】
次に、メイン制御部41がストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する滑りコマ数を取得する。そして、取得した滑りコマ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した滑りコマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から滑りコマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施例では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
【0165】
本実施例のテーブルインデックスには、一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するインデックスデータとして1つのアドレスのみが格納されており、更に、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。すなわち一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するテーブル作成用データ、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部当選状態、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行われることとなる。
【0166】
また、本実施例では、滑りコマ数として0?4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
【0167】
本実施例では、いずれかの役に当選している場合には、当選役を入賞ライン上に4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が入賞ライン上に揃わないように引き込む滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も揃わない滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行われることとなる。
【0168】
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合など、特別役と小役が同時に当選している場合には、当選した小役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められているとともに、当選した小役を入賞ラインに最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特別役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行われることとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる。尚、特別役と小役を同時に引き込める場合には、小役のみを引き込み、特別役と同時に小役が入賞ライン上に揃わないようになっている。
【0169】
尚、本実施例では、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合や新たに特別役と小役が同時に当選した場合など、特別役と小役が同時に当選している場合には、当選した特別役よりも当選した小役が優先され、小役が引き込めない場合のみ、特別役を入賞ライン上に揃える制御を行っているが、特別役と小役が同時に当選している場合に、小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞ライン上に揃える制御を行っても良い。
【0170】
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合など、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行われる。尚、この場合、再遊技役を構成する図柄または同時当選する再遊技役を構成する図柄は、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができるので、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。尚、特別役と再遊技役を同時に引き込める場合には、再遊技役のみを引き込み、再遊技役と同時に特別役が入賞ライン上に揃わないようになっている。
【0171】
本実施例においてメイン制御部41は、リール2L、2C、2Rの回転が開始した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。尚、リール回転エラーの発生により、一時的にリールの回転が停止した場合でも、その後リール回転が再開した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。
【0172】
尚、本実施例では、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっているが、リールの回転が開始してから、予め定められた自動停止時間が経過した場合に、リールの停止操作がなされない場合でも、停止操作がなされたものとみなして自動的に各リールを停止させる自動停止制御を行うようにしても良い。この場合には、遊技者の操作を介さずにリールが停止することとなるため、例え、いずれかの役が当選している場合でもいずれの役も構成しない表示結果を導出させることが好ましい。
【0173】
次に、メイン制御部41がサブ制御部91に対して送信するコマンドについて説明する。
【0174】
本実施例では、メイン制御部41がサブ制御部91に対して、BETコマンド、クレジットコマンド、内部当選コマンド、フリーズコマンド、リール回転開始コマンド、リール停止コマンド、入賞判定コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、遊技状態コマンド、待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、復帰コマンド、設定コマンド、設定確認コマンド、操作検出コマンドを含む複数種類のコマンドを送信する。
【0175】
これらコマンドは、コマンドの種類を示す1バイトの種類データとコマンドの内容を示す1バイトの拡張データとからなり、サブ制御部91は、種類データからコマンドの種類を判別できるようになっている。
【0176】
BETコマンドは、メダルの投入枚数、すなわち賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されていない状態において、メダルが投入されるか、MAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたときに送信される。また、BETコマンドは、賭数の設定操作がなされたときに送信されるので、BETコマンドを受信することで賭数の設定操作がなされたことを特定可能である。
【0177】
クレジットコマンドは、クレジットとして記憶されているメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されている状態において、メダルが投入されてクレジットが加算されたときに送信される。
【0178】
内部当選コマンドは、内部当選フラグの当選状況、並びに成立した内部当選フラグの種類を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。また、内部当選コマンドは、スタートスイッチ7が操作されたときに送信されるので、内部当選コマンドを受信することでスタートスイッチ7が操作されたことを特定可能である。
【0179】
フリーズコマンドは、後述するフリーズ状態に制御する旨が決定された場合に、フリーズ状態に制御するか否か及びフリーズ状態に制御する場合にはそのタイミングを示すコマンドであり、後述するフリーズ抽選の終了時に送信される。
【0180】
リール回転開始コマンドは、リールの回転の開始を通知するコマンドであり、リール2L、2C、2Rの回転が開始されたときに送信される。
【0181】
リール停止コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれかであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号、該当するリールの停止位置の領域番号、を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に送信される。また、リール停止コマンドは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに送信されるので、リール停止コマンドを受信することでストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたことを特定可能である。
【0182】
入賞判定コマンドは、入賞ラインLNに揃った図柄の組み合わせ、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドであり、全リールが停止して入賞判定が行われた後に送信される。
【0183】
払出開始コマンドは、メダルの払出開始を通知するコマンドであり、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに送信される。また、払出終了コマンドは、メダルの払出終了を通知するコマンドであり、入賞及びクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに送信される。
【0184】
遊技状態コマンドは、次ゲームの遊技状態及びRTの種類、RTの残りゲーム数を特定可能なコマンドであり、ゲームの終了時に送信される。
【0185】
待機コマンドは、待機状態へ移行する旨を示すコマンドであり、1ゲーム終了後、賭数が設定されずに一定時間経過して待機状態に移行するとき、クレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が終了し、払出終了コマンドが送信された後に送信される。
【0186】
打止コマンドは、打止状態の発生または解除を示すコマンドであり、BB終了後、エンディング演出待ち時間が経過した時点で打止状態の発生を示す打止コマンドが送信され、リセット操作がなされて打止状態が解除された時点で、打止状態の解除を示す打止コマンドが送信される。
【0187】
エラーコマンドは、エラー状態の発生または解除、エラー状態の種類を示すコマンドであり、エラーが判定され、エラー状態に制御された時点でエラー状態の発生及びその種類を示すエラーコマンドが送信され、リセット操作がなされてエラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドが送信される。
【0188】
復帰コマンドは、メイン制御部41が電断前の制御状態に復帰した旨を示すコマンドであり、メイン制御部41の起動時において電断前の制御状態に復帰した際に送信される。
【0189】
設定コマンドは、設定変更状態の開始または終了、設定変更後設定値を示すコマンドであり、設定変更状態に移行する時点で設定変更状態の開始を示す設定コマンドが送信され、設定変更状態の終了時に設定変更状態の終了及び設定変更後の設定値を示す設定コマンドが送信される。また、設定変更状態への移行に伴ってメイン制御部41の制御状態が初期化されるため、設定開始を示す設定コマンドによりメイン制御部41の制御状態が初期化されたことを特定可能である。
【0190】
設定確認コマンドは、設定確認状態の開始または終了を示すコマンドであり、設定確認状態に移行する際に設定確認開始を示す設定確認コマンドが送信され、設定確認状態の終了時に設定確認終了を示す設定確認コマンドが送信される。
【0191】
操作検出コマンドは、操作スイッチ類(MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R)のうち検出状態(on/off)が変化したスイッチ、検出状態がoffからonに変化したのか、onからoffに変化したのか及び他のスイッチの検出状態(on/off)を示すコマンドであり、これら操作スイッチ類のいずれかの検出状態が変化したときに送信される。
【0192】
これらコマンドのうちドアコマンド及び操作検出コマンド以外のコマンドは、基本処理において生成され、非初期化領域に割り当てられたコマンドバッファ内のコマンドデータを新たに生成したコマンドデータに更新するとともに、シリアル通信回路511の送信データレジスタ561に転送することで、サブ制御部91に送信される。
【0193】
また、操作検出コマンドは、タイマ割込処理(メイン)のスイッチ入力判定処理において、いずれかのスイッチの検出状態の変化が検出された場合(いずれかのスイッチのエッジデータが設定された場合)に生成され、操作検出コマンド格納領域に格納されるとともに、操作検出コマンド送信要求が設定されることにより操作検出コマンド格納領域に格納されている操作検出コマンドの送信が命令され、その後実行されるタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理において、コマンドバッファに格納され、シリアル通信回路511に転送することで、サブ制御部91に送信される。
【0194】
次に、メイン制御部41が演出制御基板90に対して送信するコマンドに基づいてサブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。
【0195】
サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドを受信した際に、コマンド受信割込処理を実行する。コマンド受信割込処理では、RAM91cに設けられた受信用バッファに、コマンド伝送ラインから取得したコマンドを格納する。
【0196】
受信用バッファには、最大で16個のコマンドを格納可能な領域が設けられており、複数のコマンドを蓄積できるようになっている。
【0197】
サブ制御部91は、タイマ割込処理(サブ)において、受信用バッファに未処理のコマンドが格納されているか否かを判定し、未処理のコマンドが格納されている場合には、そのうち最も早い段階で受信したコマンドに基づいてROM91bに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の各種演出装置の出力制御を行う。
【0198】
制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターン毎に、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53、54の出力態様、リールLEDの点灯態様等、これら演出装置の制御パターンが登録されており、サブ制御部91は、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91cに設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の出力制御を行う。これにより演出パターン及び遊技の進行状況に応じた演出が実行されることとなる。
【0199】
尚、サブ制御部91は、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行するようになっている。すなわち演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、受信した新たなコマンドが新たな演出の契機となるコマンドではない場合を除いて実行していた演出はキャンセルされて新たなコマンドに基づく演出が実行されることとなる。
【0200】
特に、本実施例では、演出の実行中に賭数の設定操作がなされたとき、すなわちサブ制御部91が、賭数が設定された旨を示すBETコマンドを受信したときに、実行中の演出を中止するようになっている。このため、遊技者が、演出を最後まで見るよりも次のゲームを進めたい場合には、演出がキャンセルされ、次のゲームを開始できるので、このような遊技者に対して煩わしい思いをさせることがない。また、演出の実行中にクレジットまたは賭数の精算操作がなされたとき、すなわちサブ制御部91が、ゲームの終了を示す遊技状態コマンドを受信した後、ゲームの開始を示す内部当選コマンドを受信する前に、払出開始コマンドを受信した場合には、実行中の演出を中止するようになっている。クレジットや賭数の精算を行うのは、遊技を終了する場合であり、このような場合に実行中の演出を終了させることで、遊技を終了する意志があるのに、不要に演出が継続してしまわないようになっている。
【0201】
演出パターンは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91cに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91bに格納された演出テーブルに登録されており、サブ制御部91は、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じて演出テーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて複数種類の演出パターンからいずれかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定するようになっており、同じコマンドを受信しても内部当選コマンドの受信時に選択された演出パターンによって異なる制御パターンが選択されるため、結果として演出パターンによって異なる演出が行われることがある。
【0202】
本実施例のスロットマシン1においては、いずれかの入賞ライン上に役図柄が揃うと、入賞となる。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、ビッグボーナス、レギュラーボーナスへの移行を伴う特別役と、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役とがある。
【0203】
尚、ビッグボーナスをBBと示し、レギュラーボーナスをRBと示す場合がある。また、ビッグボーナス、レギュラーボーナスを単にボーナスという場合もある。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、内部抽選に当選して、当該役の入賞を許容する旨の当選フラグがRAM507に設定されている必要がある。
【0204】
図7?図10は、入賞役の種類、入賞役の図柄組み合わせ、及び入賞役に関連する技術事項について説明するための図である。また、図11は、メイン制御部41により制御される遊技状態及びRTの遷移を説明するための図であり、図12は、遊技状態及びRTの概要を示す図である。
【0205】
本実施例におけるスロットマシンは、図11に示すように、通常遊技状態、内部中1、2、RB、BB(RB)のいずれかに制御され、さらに通常遊技状態(以下、通常遊技状態を通常と称す)においては、RT0?4のいずれかに制御される。
【0206】
図7を参照して、入賞役のうち特別役には、ビッグボーナス1?4(以下、各々のビッグボーナスをBBと称する)、レギュラーボーナス1、2(以下、各々のレギュラーボーナスをRBと称する)の6種類のボーナスが含まれる。
【0207】
BB1は、入賞ラインに「黒7-黒7-黒7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。BB2は、入賞ラインに「網7-網7-網7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。BB3は、入賞ラインに「白7-白7-白7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。BB4は、入賞ラインに「BAR-BAR-BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。BB4は、入賞ラインに「黒7-白7-網7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
【0208】
BB1?BB4のいずれかに入賞すると、BB中レギュラーボーナス(以下、BBRBと称する)に毎ゲーム制御されるビッグボーナスに移行される。
【0209】
BB1?BB4のいずれかの入賞に起因して発生したビッグボーナスは、316枚以上メダルが払い出されたことを条件として終了する。
【0210】
RB1は、入賞ラインに「網7-網7-黒7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。RB2は、入賞ラインに「白7-白7-黒7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
【0211】
RB1、RB2のいずれかに入賞すると、レギュラーボーナス(以下、RBと称する)に移行される。
【0212】
RB1、RB2のいずれかの入賞に起因して発生したレギュラーボーナスは、いずれかの役が6回入賞するか、12ゲーム消化したことを条件として終了する。
【0213】
図11に示すように、BB1、BB3、RB2のいずれかに内部当選してから入賞するまでは、内部中1・RT0に制御され、BB2、BB4、RB1のいずれかに内部当選してから入賞するまでは、内部中2・RT0に制御される。また、図11に示すように、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナス(まとめてボーナスと呼ぶ)が終了した後は、通常・RT4に制御される。
【0214】
後述する内部抽選においてBB1?BB4、RB1、RB2のうちいずれかに当選していても、ストップスイッチ8L、8C、8Rをこれらの役に入賞可能とする適正なタイミングで操作しなければ、これらの役に入賞することはない。BB1?BB4、RB1、RB2を構成する図柄(「黒7」、「白7」、「網7」))は、各々、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されていないためである。
【0215】
次に、図8を参照して、入賞役のうち小役について説明する。入賞役のうち小役には、中段ベル、右下がりベル、上段ベル1?8、中段スイカ、右下がりスイカ、上段スイカ、下段チェリー、中段チェリー、1枚役、右上がりベルが含まれる。
【0216】
中段ベルは、入賞ラインLNに「ベル-ベル-ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、8枚のメダルが払い出される。
【0217】
ここで、図4を参照すると、ベルは、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において中段ベルに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L?8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
【0218】
右下がりベルは、入賞ラインLNに「リプレイ-ベル-リプレイ」、「リプレイ-ベル-プラム」、「プラム-ベル-リプレイ」、「プラム-ベル-プラム」のいずれかの組み合わせが揃ったときに入賞となり、8枚のメダルが払い出される。
【0219】
ここで、図4を参照すると、左リール2Lのリプレイ及びプラムは、ベルの1つ下の位置に配置されており、右リール2Rのリプレイ及びプラムは、ベルの1つ上の位置に配置されているので、「リプレイ-ベル-リプレイ」、「リプレイ-ベル-プラム」、「プラム-ベル-リプレイ」、「プラム-ベル-プラム」のいずれかの組み合わせが揃うと、「ベル-ベル-ベル」の組み合わせが右下がり、すなわち無効ラインLM3に揃うこととなる。
【0220】
また、プラム、リプレイのいずれか一方は、左リール2L、右リール2R各々において5コマ以内に配置されており、ベルは、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において右下がりベルに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L?8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
【0221】
次に、上段ベル1?8について説明する。上段ベル1は、入賞ラインLNに「リプレイ-オレンジ-オレンジ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル2は、入賞ラインLNに「リプレイ-オレンジ-BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル3は、入賞ラインLNに「リプレイ-BAR-オレンジ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル4は、入賞ラインLNに「リプレイ-BAR-BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル5は、入賞ラインLNに「プラム-オレンジ-オレンジ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル6は、入賞ラインLNに「プラム-オレンジ-BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル7は、入賞ラインLNに「プラム-BAR-オレンジ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル8は、入賞ラインLNに「プラム-BAR-BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
【0222】
ここで、図4を参照すると、左リール2Lのリプレイ及びプラム、中リールのBAR及びオレンジ、右リール2RのBAR及びオレンジは、ベルの1つ下の位置に配置されているので、「リプレイ-オレンジ-オレンジ」、「リプレイ-オレンジ-BAR」、「リプレイ-BAR-オレンジ」、「リプレイ-BAR-BAR」、「プラム-オレンジ-オレンジ」、「プラム-オレンジ-BAR」、「プラム-BAR-オレンジ」、「プラム-BAR-BAR」のいずれかの組み合わせが揃うと、「ベル-ベル-ベル」の組み合わせが上段、すなわち無効ラインLM1に揃うこととなる。
【0223】
また、左リール2Lにおいて、リプレイ及びプラムは、5コマ以内に配置されておらず、中リール2C、右リール2Rの各々について、オレンジ及びBARは、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において上段ベル1?8のいずれかに当選していても、当選している上段ベルの構成図柄に対応するストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、当選している上段ベルに入賞することはない。
【0224】
中段スイカは、入賞ラインLNに「黒7-スイカ-スイカ」、「白7-スイカ-スイカ」、「スイカ-スイカ-スイカ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。中段スイカが入賞すると5枚メダルが払い出される。
【0225】
ここで、図4を参照すると、左リール2Lにおいて、黒7、白7、スイカのいずれかは、5コマ以内に配置されているが、中リール2C、右リール2Rの各々について、スイカは、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において中段スイカに当選していても、中リール2C、右リール2Rに対応するストップスイッチ8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、中段スイカに入賞することはない。
【0226】
右下がりスイカは、入賞ラインLNに「ベル-スイカ-黒7」、「ベル-スイカ-白7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。右下がりスイカが入賞すると5枚メダルが払い出される。
【0227】
ここで、図4を参照すると、左リール2Lのベルは、黒7、白7、スイカのいずれかの1つ下の位置に配置されており、右リール2Rの黒7、白7は、スイカの1つ上の位置に配置されているので、「ベル-スイカ-黒7」、「ベル-スイカ-白7」のいずれかの組み合わせが揃うと、「黒7-スイカ-スイカ」、「白7-スイカ-スイカ」、「スイカ-スイカ-スイカ」の組み合わせが右下がり、すなわち無効ラインLM3に揃うこととなる。
【0228】
また、左リール2Lにおいて、ベルは、5コマ以内に配置されているが、中リール2Cのスイカ、右リール2Rの黒7、白7は、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において右下がりスイカに当選していても、中リール2C、右リール2Rに対応するストップスイッチ8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、右下がりスイカに入賞することはない。
【0229】
上段スイカは、入賞ラインLNに「ベル-黒7-リプレイ」、「ベル-白7-リプレイ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段スイカが入賞すると5枚メダルが払い出される。
【0230】
ここで、図4を参照すると、左リール2Lのベルは、黒7、白7、スイカのいずれかの1つ下の位置に配置されており、中リール2Cの黒7、白7は、スイカの1つ下の位置に配置されており、右リール2Rのリプレイは、スイカの1つ下の位置に配置されているので、「ベル-黒7-リプレイ」、「ベル-白7-リプレイ」のいずれかの組み合わせが揃うと、「黒7-スイカ-スイカ」、「白7-スイカ-スイカ」、「スイカ-スイカ-スイカ」の組み合わせが上段、すなわち無効ラインLM1に揃うこととなる。
【0231】
また、左リール2Lにおいて、ベルは、5コマ以内に配置されているが、中リール2Cの黒7、白7、右リール2Rのリプレイは、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において上段スイカに当選していても、中リール2C、右リール2Rに対応するストップスイッチ8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、上段スイカに入賞することはない。
【0232】
下段チェリーは、入賞ラインLNに「BAR-オレンジ-ANY(ANYはいずれの図柄でも可)」、「BAR-BAR-ANY」、「BAR-ベル-ANY」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。下段チェリーが入賞すると2枚メダルが払い出される。
【0233】
ここで、図4を参照すると、左リール2LのBARは、チェリーの1つ上の位置に配置されているので、「BAR-オレンジ-ANY(ANYはいずれの図柄でも可)」、「BAR-BAR-ANY」、「BAR-ベル-ANY」のいずれかの組み合わせが揃うと、左リールの「チェリー」が下段に停止することとなり、「チェリー-ANY-ANY」の組み合わせが下段及び右上がり、すなわち無効ラインLM2及びLM4に揃うこととなる。
【0234】
また、中リール2Cにおいてオレンジ、BAR、ベルのいずれかは、5コマ以内に配置されているが、左リール2Lにおいて、BARは、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において下段チェリーに当選していても、左リール2Lに対応するストップスイッチ8Lを適正なタイミングで操作しなければ、下段チェリーに入賞することはない。
【0235】
中段チェリーは、入賞ラインLNに「チェリー-ANY-ANY」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。中段チェリーが入賞すると1枚メダルが払い出される。
【0236】
ここで、図4を参照すると、左リール2Lにおいて、チェリーは、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において中段チェリーに当選していても、左リール2Lに対応するストップスイッチ8Lを適正なタイミングで操作しなければ、中段チェリーに入賞することはない。
【0237】
1枚役は、入賞ラインLNに「黒7-チェリー-網7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。1枚役が入賞すると1枚メダルが払い出される。
【0238】
ここで、図4を参照すると、左リール2Lの黒7、中リールのチェリー、右リールの網7は、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において1枚役に当選していても、左リール2L、中リール2C、右リール2Rに対応するストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、1枚役に入賞することはない。
【0239】
右上がりベルは、入賞ラインLNに「黒7-ベル-オレンジ」、「白7-ベル-オレンジ」、「スイカ-ベル-オレンジ」、「黒7-ベル-BAR」、「白7-ベル-BAR」、「スイカ-ベル-BAR」のいずれかの組み合わせが揃ったときに入賞となり、10枚のメダルが払い出される。
【0240】
ここで、図4を参照すると、左リール2Lの黒7、白7、スイカは、ベルの1つ上の位置に配置されており、右リール2Rのオレンジ、BARは、ベルの1つ下の位置に配置されているので「黒7-ベル-オレンジ」、「白7-ベル-オレンジ」、「スイカ-ベル-オレンジ」、「黒7-ベル-BAR」、「白7-ベル-BAR」、「スイカ-ベル-BAR」のいずれかの組み合わせが揃うと、「ベル-ベル-ベル」の組み合わせが右上がり、すなわち無効ラインLM4に揃うこととなる。
【0241】
また、左リール2Lにおいて黒7、白7、スイカの1つは、5コマ以内に配置されており、中リール2Cにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてオレンジ、BARの1つは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において右上がりベルに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L?8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
【0242】
次に、図9を参照して、入賞役のうち再遊技役について説明する。入賞役のうち再遊技役には、通常リプレイ、下段リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイ1、2、特殊リプレイが含まれる。
【0243】
通常リプレイは、入賞ラインLNに「リプレイ-リプレイ-リプレイ」、「リプレイ-リプレイ-プラム」、「プラム-リプレイ-リプレイ」、「プラム-リプレイ-プラム」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。リプレイ、プラムは、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されている。よって、通常リプレイについては、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L?8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
【0244】
下段リプレイは、入賞ラインLNに「ベル-オレンジ-オレンジ」、「ベル-オレンジ-チェリー」、「ベル-オレンジ-スイカ」、「ベル-オレンジ-黒7」、「ベル-オレンジ-網7」、「ベル-オレンジ-白7」、「ベル-BAR-オレンジ」、「ベル-BAR-チェリー」、「ベル-BAR-スイカ」、「ベル-BAR-黒7」、「ベル-BAR-網7」、「ベル-BAR-白7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
【0245】
ここで、図4を参照すると、左リール2Lのベルは、リプレイまたはプラムの1つ上の位置に配置されており、中リール2Cのオレンジ、BARは、リプレイの1つ上の位置に配置されているので「ベル-オレンジ-オレンジ」、「ベル-オレンジ-チェリー」、「ベル-オレンジ-スイカ」、「ベル-オレンジ-黒7」、「ベル-オレンジ-網7」、「ベル-オレンジ-白7」、「ベル-BAR-オレンジ」、「ベル-BAR-チェリー」、「ベル-BAR-スイカ」、「ベル-BAR-黒7」、「ベル-BAR-網7」、「ベル-BAR-白7」のいずれかの組み合わせが揃うと、「リプレイ-リプレイ-スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」、「リプレイ-プラム-リプレイ-リプレイ-スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」、「プラム-リプレイ-リプレイ-リプレイ-スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」、「プラム-プラム-リプレイ-リプレイ-スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」の組み合わせが下段、すなわち無効ラインLM2に揃うこととなる。
【0246】
また、左リール2Lにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、中リールにおいてオレンジ、BARは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてオレンジ、チェリー、スイカ、黒7、網7、白7の1つは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において下段リプレイに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L?8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
【0247】
転落リプレイは、入賞ラインLNに「ベル-リプレイ-ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
【0248】
ここで、図4を参照すると、左リール2Lのベルは、リプレイまたはプラムの1つ上の位置に配置されており、右リール2Rのベルは、リプレイの1つ下の位置に配置されているので「ベル-リプレイ-ベル」の組み合わせが揃うと、「リプレイ-リプレイ-リプレイ」、「リプレイ-リプレイ-プラム」、「プラム-リプレイ-リプレイ」、「プラム-リプレイ-プラム」の組み合わせが右上がり、すなわち無効ラインLM4に揃うこととなる。
【0249】
また、左リール2Lにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、中リールにおいてリプレイは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてベルは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において転落リプレイに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L?8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
【0250】
図11に示すように、通常・RT0において転落リプレイに入賞した後は、RT1に制御される。
【0251】
昇格リプレイ1は、入賞ラインLNに「リプレイ-リプレイ-ベル」、「プラム-リプレイ-ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。左リール2Lにおいてリプレイ、プラムの1つは、5コマ以内に配置されており、中リール2Cにおいてリプレイは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてベルは、5コマ以内に配置されている。よって、昇格リプレイ1については、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L?8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
【0252】
昇格リプレイ2は、入賞ラインLNに「ベル-オレンジ-リプレイ」、「ベル-オレンジ-プラム」、「ベル-BAR-リプレイ」、「ベル-BAR-プラム」のいずれかの組み合わせが揃ったときに入賞となる。
【0253】
ここで、図4を参照すると、左リール2Lのベルは、リプレイまたはプラムの1つ上の位置に配置されており、中リール2Cのオレンジ、BARは、リプレイの1つ上の位置に配置されており、右リール2Rのリプレイ、プラムは、ベルの1つ上の位置に配置されているので「ベル-オレンジ-リプレイ」、「ベル-オレンジ-プラム」、「ベル-BAR-リプレイ」、「ベル-BAR-プラム」の組み合わせが揃うと、「リプレイ-リプレイ-ベル」、「プラム-リプレイ-ベル」の組み合わせが下段、すなわち無効ラインLM2に揃うこととなる。
【0254】
また、左リール2Lにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、中リールにおいてオレンジ、BARは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてリプレイ、プラムは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において昇格リプレイ2に当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L?8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
【0255】
図11に示すように、通常・RT1において昇格リプレイ(昇格リプレイ1または昇格リプレイ2)に入賞した後は、通常・RT0に制御される。後述するように、昇格リプレイは、通常・RT2、通常・RT3における内部抽選においては単独で当選しないように設定されている。また、通常・RT2、通常・RT3における内部抽選において特別役と昇格リプレイが同時に当選した場合には、その時点で内部中1・RT0または内部中2・RT0に制御される。このため、通常・RT2、通常・RT3においては昇格リプレイに入賞しない。その結果、通常・RT2、通常・RT3から通常・RT0に制御されないように構成されており、通常・RT1であるときにのみ昇格リプレイ入賞し、当該通常・RT1からのみ通常・RT0に制御されるように構成されている。
【0256】
特殊リプレイは、入賞ラインLNに「ベル-リプレイ-リプレイ」、「ベル-リプレイ-プラム」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。左リール2Lにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、中リール2Cにおいてリプレイは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてリプレイ、プラムの1つは、5コマ以内に配置されている。よって、特殊リプレイについては、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L?8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
【0257】
図11に示すように、通常・RT0において特殊リプレイに入賞した後は、通常・RT2に制御される。後述するように、特殊リプレイは、通常・RT1、通常・RT3における内部抽選においては単独で当選しないように設定されている。また、通常・RT1、通常・RT3における内部抽選において特別役と特殊リプレイが同時に当選した場合には、その時点で内部中1・RT0または内部中2・RT0に制御される。このため、通常・RT1、通常・RT3においては特殊リプレイに入賞しない。その結果、通常・RT1、通常・RT3から通常・RT2に制御されないように構成されており、通常・RT0であるときにのみ特殊リプレイ入賞し、当該通常・RT0からのみ通常・RT2に制御されるように構成されている。
【0258】
次に、図10を参照して、移行出目について説明する。移行出目は、図10に示すように、「リプレイ-オレンジ-ベル」、「リプレイ-BAR-ベル」、「プラム-オレンジ-ベル」、「プラム-BAR-ベル」、「リプレイ-ベル-オレンジ」、「リプレイ-ベル-BAR」、「プラム-ベル-オレンジ」、「プラム-ベル-BAR」、「黒7-オレンジ-オレンジ」、「黒7-オレンジ-BAR」、「黒7-BAR-オレンジ」、「黒7-BAR-BAR」、「白7-オレンジ-オレンジ」、「白7-オレンジ-BAR」、「白7-BAR-オレンジ」、「白7-BAR-BAR」、「スイカ-オレンジ-オレンジ」、「スイカ-オレンジ-BAR」、「スイカ-BAR-オレンジ」、「スイカ-BAR-BAR」からなる20種類の組み合わせである。本実施例では、後述する左ベル1?4、中ベル1?4、右ベル1?4が当選し、右下がりベルあるいは中段ベルの入賞条件となるリール以外を第1停止とし、かつ当選している上段ベルを取りこぼした場合に、上記の移行出目が入賞ラインLNに揃う。
【0259】
図11に示すように、通常・RT0、通常・RT2、通常・RT3において移行出目が入賞ラインLNに揃った後は、通常・RT1に制御される。尚、通常・RT1において移行出目が入賞ラインLNに揃った場合には、通常・RT1が維持されることとなる。
【0260】
次に、図13?図17を参照して、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組み合わせについて説明する。本実施例では、遊技状態が、通常遊技状態であるか、内部中1(BB1、BB3、RB2が当選している状態)であるか、内部中2(BB2、BB4、RB1が当選している状態)であるか、BB(RB)であるか、RBであるか、によって内部抽選の対象となる役及びその当選確率が異なる。さらに遊技状態が通常遊技状態であれば、RT0?4の種類によって、内部抽選の対象となる再遊技役及びその当選確率の少なくとも一方が異なる。尚、抽選対象役として後述するように、複数の入賞役が同時に読出されて、重複して当選し得る。図13?図17においては、入賞役の間に“+”を表記することにより、内部抽選において同時に抽選対象役として読み出されることを示す。
【0261】
図13?図17においては、縦の欄に抽選対象役を示し、横の欄に遊技状態を示す。また、遊技状態と抽選対象役とが交差する欄の○印は、当該遊技状態であるときに当該抽選対象役が読み出されることを示し、×印は、当該遊技状態であるときに当該抽選対象役が読み出されないことを示している。
【0262】
また、○印の下に示す数値は、所定の設定値(例えば設定値1)の判定値数を示す。当該判定値数を用いて内部抽選が行われる。尚、判定値数の分母は、内部抽選用の乱数(0?65535の整数)に対応させて、「65536」に設定されている。このため、例えば、判定値数として「300」が設定されている抽選対象役の当選確率は、300/65536となる。
【0263】
また、図13及び図14は、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される特別役の組み合わせを示し、図15は、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される小役の組み合わせを示し、図16は、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される再遊技役の組み合わせを示している。また、図17は、図13?15に示す同時当選役を構成する役の組み合わせを示している。
【0264】
通常・RT0であるときには、BB1、BB1+弱スイカ、BB1+強スイカ、BB1+弱チェリー、BB1+強チェリー、BB1+中段チェリー、BB1+1枚役、BB1+通常リプレイ、BB1+転落リプレイ、BB1+昇格リプレイ、BB1+特殊リプレイ、BB2、BB2+弱スイカ、BB2+強スイカ、BB2+弱チェリー、BB2+強チェリー、BB2+中段チェリー、BB2+1枚役、BB2+通常リプレイ、BB2+転落リプレイ、BB2+昇格リプレイ、BB2+特殊リプレイ、BB3、BB3+弱スイカ、BB3+強スイカ、BB3+弱チェリー、BB3+強チェリー、BB3+中段チェリー、BB3+1枚役、BB3+通常リプレイ、BB3+転落リプレイ、BB3+昇格リプレイ、BB3+特殊リプレイ、BB4、BB4+中段チェリー、BB4+1枚役、BB4+特殊リプレイ、RB1、RB1+強スイカ、RB1+弱チェリー、RB1+強チェリー、RB1+1枚役、RB2、RB2+弱スイカ、RB2+強スイカ、RB2+弱チェリー、RB2+強チェリー、RB2+1枚役、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、リプレイGR11、リプレイGR12、リプレイGR13、リプレイGR14、リプレイGR15が内部抽選の対象役となる。
【0265】
通常・RT1であるときには、BB1、BB1+弱スイカ、BB1+強スイカ、BB1+弱チェリー、BB1+強チェリー、BB1+中段チェリー、BB1+1枚役、BB1+通常リプレイ、BB1+転落リプレイ、BB1+昇格リプレイ、BB1+特殊リプレイ、BB2、BB2+弱スイカ、BB2+強スイカ、BB2+弱チェリー、BB2+強チェリー、BB2+中段チェリー、BB2+1枚役、BB2+通常リプレイ、BB2+転落リプレイ、BB2+昇格リプレイ、BB2+特殊リプレイ、BB3、BB3+弱スイカ、BB3+強スイカ、BB3+弱チェリー、BB3+強チェリー、BB3+中段チェリー、BB3+1枚役、BB3+通常リプレイ、BB3+転落リプレイ、BB3+昇格リプレイ、BB3+特殊リプレイ、BB4、BB4+中段チェリー、BB4+1枚役、BB4+特殊リプレイ、RB1、RB1+強スイカ、RB1+弱チェリー、RB1+強チェリー、RB1+1枚役、RB2、RB2+弱スイカ、RB2+強スイカ、RB2+弱チェリー、RB2+強チェリー、RB2+1枚役、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、通常リプレイ、リプレイGR1、リプレイGR2、リプレイGR3、リプレイGR4、リプレイGR5、リプレイGR6が内部抽選の対象役となる。
【0266】
通常・RT2であるときには、BB1、BB1+弱スイカ、BB1+強スイカ、BB1+弱チェリー、BB1+強チェリー、BB1+中段チェリー、BB1+1枚役、BB1+通常リプレイ、BB1+転落リプレイ、BB1+昇格リプレイ、BB1+特殊リプレイ、BB2、BB2+弱スイカ、BB2+強スイカ、BB2+弱チェリー、BB2+強チェリー、BB2+中段チェリー、BB2+1枚役、BB2+通常リプレイ、BB2+転落リプレイ、BB2+昇格リプレイ、BB2+特殊リプレイ、BB3、BB3+弱スイカ、BB3+強スイカ、BB3+弱チェリー、BB3+強チェリー、BB3+中段チェリー、BB3+1枚役、BB3+通常リプレイ、BB3+転落リプレイ、BB3+昇格リプレイ、BB3+特殊リプレイ、BB4、BB4+中段チェリー、BB4+1枚役、BB4+特殊リプレイ、RB1、RB1+強スイカ、RB1+弱チェリー、RB1+強チェリー、RB1+1枚役、RB2、RB2+弱スイカ、RB2+強スイカ、RB2+弱チェリー、RB2+強チェリー、RB2+1枚役、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、通常リプレイが内部抽選の対象役となる。
【0267】
通常・RT3であるときには、BB1、BB1+弱スイカ、BB1+強スイカ、BB1+弱チェリー、BB1+強チェリー、BB1+中段チェリー、BB1+1枚役、BB1+通常リプレイ、BB1+転落リプレイ、BB1+昇格リプレイ、BB1+特殊リプレイ、BB2、BB2+弱スイカ、BB2+強スイカ、BB2+弱チェリー、BB2+強チェリー、BB2+中段チェリー、BB2+1枚役、BB2+通常リプレイ、BB2+転落リプレイ、BB2+昇格リプレイ、BB2+特殊リプレイ、BB3、BB3+弱スイカ、BB3+強スイカ、BB3+弱チェリー、BB3+強チェリー、BB3+中段チェリー、BB3+1枚役、BB3+通常リプレイ、BB3+転落リプレイ、BB3+昇格リプレイ、BB3+特殊リプレイ、BB4、BB4+中段チェリー、BB4+1枚役、BB4+特殊リプレイ、RB1、RB1+強スイカ、RB1+弱チェリー、RB1+強チェリー、RB1+1枚役、RB2、RB2+弱スイカ、RB2+強スイカ、RB2+弱チェリー、RB2+強チェリー、RB2+1枚役、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、通常リプレイが内部抽選の対象役となる。
【0268】
内部中1・RT0、内部中2・RT0であるときには、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、通常リプレイ、下段リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイ、特殊リプレイが内部抽選の対象役となる。
【0269】
BBRB・RT0であるときには、弱チェリー、右上がりベルが内部抽選の対象役となり、RB・RT0であるときには、右上がりベルが内部抽選の対象役となる。
【0270】
尚、図17に示すように、弱スイカとは、上段スイカ+右下がりスイカである。強スイカとは中段スイカ+右下がりスイカである。すなわち中段スイカが入賞した場合に、強スイカであることを認識できる。弱チェリーとは、下段チェリー単独であり、強チェリーとは、下段チェリー+1枚役であり、弱チェリーでは、中段に「BAR-BAR-BAR」の組み合わせが導出可能に制御されるのに対して、強チェリーでは、中段に「BAR-BAR-BAR」の組み合わせが導出可能に制御されるようになっており、左リール2Lの下段にチェリーが停止し、かつ中段に「BAR-BAR-BAR」の組み合わせが揃うことで強チェリーであることを認識できる。
【0271】
ベルとは、中段ベル+右下がりベルである。左ベル1とは、右下がりベル+上段ベル5+上段ベル8であり、左ベル2とは、右下がりベル+上段ベル6+上段ベル7であり、左ベル3とは、右下がりベル+上段ベル2+上段ベル3であり、左ベル4とは、右下がりベル+上段ベル2+上段ベル4である。左ベル1?4を単に左ベルとも呼ぶ。中ベル1とは、中段ベル+上段ベル2+上段ベル5であり、中ベル2とは、中段ベル+上段ベル1+上段ベル6であり、中ベル3とは、中段ベル+上段ベル4+上段ベル7であり、中ベル4とは、中段ベル+上段ベル3+上段ベル8である。中ベル1?4を単に中ベルとも呼ぶ。右ベル1とは、中段ベル+上段ベル3+上段ベル5であり、右ベル2とは、中段ベル+上段ベル1+上段ベル7であり、右ベル3とは、中段ベル+上段ベル4+上段ベル6であり、右ベル4とは、中段ベル+上段ベル2+上段ベル8である。右ベル1?4を単に右ベルとも呼ぶ。また、これら左ベル1?4、中ベル1?4、右ベル1?4を単に押し順ベルとも呼ぶ。
【0272】
昇格リプレイとは、昇格リプレイ1+昇格リプレイ2である。
リプレイGR1とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1であり、リプレイGR2とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2であり、リプレイGR3とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1+下段リプレイであり、リプレイGR4とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2+下段リプレイであり、リプレイGR5とは、通常リプレイ+昇格リプレイ2であり、リプレイGR6とは、通常リプレイ+昇格リプレイ2+下段リプレイである。
【0273】
リプレイGR11とは、転落リプレイ+特殊リプレイであり、リプレイGR12とは、転落リプレイ+特殊リプレイ+通常リプレイであり、リプレイGR13とは、転落リプレイ+特殊リプレイ+下段リプレイであり、リプレイGR14とは、転落リプレイ+特殊リプレイ+通常リプレイ+下段リプレイであり、リプレイGR15とは、転落リプレイ+特殊リプレイ+昇格リプレイ1である。
【0274】
また、通常・RT0?3などにおいて、BB1?BB4、RB1、RB2のいずれかと同時当選し得る弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、通常リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイの判定値数は、内部中1・RT0、内部中2・RT0においては、各々、ボーナスと別個に読み出される、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、通常リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイに加算されているため、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、通常リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイ各々の当選確率が一定となるように担保されている。
【0275】
このように、遊技状態が通常遊技状態であるか、内部中1、2であるか、BB(RB)であるか、RBであるか、によって内部抽選の対象役が異なるとともに、BB(RB)やRBでは、小役の当選確率が通常遊技状態及び内部中よりも高く定められた抽選テーブルを用いて内部抽選が行われる。
【0276】
また、遊技状態が内部中1、2である場合には、内部中1であるか、内部中2であるか、によって内部抽選の対象役は変わらないが、内部中1であるか、内部中2であるか、によって対象となる再遊技役の当選確率が異なる抽選テーブルを用いて内部抽選が行われる。
【0277】
また、遊技状態が通常遊技状態である場合には、RT0?3のいずれかであるかによって、内部抽選の対象となる再遊技役が異なるとともに、RT0?3のいずれかであるかによって、対象となる再遊技役及びその当選確率が異なる抽選テーブルを用いて内部抽選が行われる。
【0278】
本実施例では、複数種類の再遊技役が同時に当選している場合には、図18に示すように、同時当選した再遊技役の種類及び停止操作順に応じて定められた再遊技役を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行われる。図18は、複数のリプレイが同時当選したときのリール制御を説明するための図である。
【0279】
リプレイGR1(通常リプレイ+昇格リプレイ1)が当選し、左中右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左中右以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
【0280】
リプレイGR2(通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2)が当選し、左右中の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左右中以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
【0281】
リプレイGR3(通常リプレイ+昇格リプレイ1+下段リプレイ)が当選し、中左右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中左右以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
【0282】
リプレイGR4(通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2+下段リプレイ)が当選し、中右左の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中右左以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
【0283】
リプレイGR5(通常リプレイ+昇格リプレイ2)が当選し、右左中の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ2の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右左中以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
【0284】
リプレイGR6(通常リプレイ+昇格リプレイ2+下段リプレイ)が当選し、右中左の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ2の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右中左以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
【0285】
図4に示すように、昇格リプレイ1、昇格リプレイ2及び通常リプレイを構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの全てにおいて5コマ以内の間隔で配置されているため、停止操作順に応じて、ストップスイッチ8L?8Rの停止操作タイミングに関わらず、昇格リプレイ1、昇格リプレイ2または通常リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行われる。
【0286】
このように、リプレイGR1?6とで、昇格リプレイ1、2に入賞させるための操作態様として異なる操作態様が設定されている。
【0287】
このため、リプレイGR1?6が内部抽選の対象となる通常・RT1において、リプレイGR1?6のいずれかが当選していれば1/6の確率で昇格リプレイが入賞することとなり、通常・RT0に移行することとなる。
【0288】
リプレイGR11(転落リプレイ+特殊リプレイ)が当選し、左中右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左中右以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
【0289】
リプレイGR12(転落リプレイ+特殊リプレイ+通常リプレイ)が当選し、左右中の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左右中以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
【0290】
リプレイGR13(転落リプレイ+特殊リプレイ+下段リプレイ)が当選し、中左右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中左右以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
【0291】
リプレイGR14(転落リプレイ+特殊リプレイ+通常リプレイ+下段リプレイ)が当選し、中右左の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中右左以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
【0292】
リプレイGR15(転落リプレイ+特殊リプレイ+昇格リプレイ1)が当選し、右押し、すなわち右リール2Rを第1停止させる操作態様で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押し、すなわち左リール2Lを第1停止させる操作態様または中押し、すなわち中リール2Cを第1停止させる操作態様で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
【0293】
図4に示すように、特殊リプレイ及び転落リプレイを構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの全てにおいて5コマ以内の間隔で配置されているため、停止操作順に応じて、ストップスイッチ8L?8Rの停止操作タイミングに関わらず、特殊リプレイまたは転落リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行われる。
【0294】
このように、リプレイGR11?15とで、特殊リプレイに入賞させ、かつ転落リプレイを回避するため操作態様として異なる操作態様が設定されている。
【0295】
このため、リプレイGR11?15が内部抽選の対象となる通常・RT0において、リプレイGR11?15のいずれかが当選していれば1/5の確率で特殊リプレイが入賞して通常・RT2に移行することとなる一方で、4/5の確率で転落リプレイが入賞して通常・RT1に移行することとなる。
【0296】
次に、複数種類の小役が同時に当選している場合には、図19に示すように、同時当選した小役の種類及び停止操作順に応じて定められた小役を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行われる。図19は、複数の小役が同時当選したときのリール制御を説明するための図である。
【0297】
左ベル1(右下がりベル+上段ベル6+上段ベル7)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル6、上段ベル7または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
【0298】
左ベル2(右下がりベル+上段ベル5+上段ベル8)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル5、上段ベル6または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
【0299】
左ベル3(右下がりベル+上段ベル2+上段ベル3)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2、上段ベル3または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
【0300】
左ベル4(右下がりベル+上段ベル2+上段ベル4)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2、上段ベル4または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
【0301】
図4に示すように、右下がりベルの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内の間隔で配置されており、左ベル1?4が当選した場合に、左押しにて停止操作を行った場合には、停止操作のタイミングに関わらず、必ず右下がりベルを入賞ラインLNに揃える制御が行われる一方で、上段ベル1?8を構成する図柄は、全てのリールにおいて5コマ以上の間隔で配置されている箇所があるため、左ベル1?4が当選した場合でも、中押しまたは右押しにて停止操作を行った場合には、当選した上段ベル1?8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで停止操作を行わなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできず、その場合には、移行出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。
【0302】
中ベル1(中段ベル+上段ベル2+上段ベル5)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2、上段ベル5または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
【0303】
中ベル2(中段ベル+上段ベル1+上段ベル6)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル1、上段ベル6または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
【0304】
中ベル3(中段ベル+上段ベル4+上段ベル7)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル4、上段ベル7または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
【0305】
中ベル4(中段ベル+上段ベル3+上段ベル8)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル3、上段ベル8または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
【0306】
図4に示すように、中段ベルの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内の間隔で配置されており、中ベル1?4が当選した場合に、中押しにて停止操作を行った場合には、停止操作のタイミングに関わらず、必ず中段ベルを入賞ラインLNに揃える制御が行われる一方で、上段ベル1?8を構成する図柄は、全てのリールにおいて5コマ以上の間隔で配置されている箇所があるため、中ベル1?4が当選した場合でも、左押しまたは右押しにて停止操作を行った場合には、当選した上段ベル1?8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで停止操作を行わなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできず、その場合には、移行出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。
【0307】
右ベル1(中段ベル+上段ベル3+上段ベル5)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル3、上段ベル5または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
【0308】
右ベル2(中段ベル+上段ベル1+上段ベル7)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル1、上段ベル7または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
【0309】
右ベル3(中段ベル+上段ベル4+上段ベル6)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル4、上段ベル6または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
【0310】
右ベル4(中段ベル+上段ベル2+上段ベル8)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2、上段ベル8または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
【0311】
図4に示すように、中段ベルの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内の間隔で配置されており、右ベル1?4が当選した場合に、右押しにて停止操作を行った場合には、停止操作のタイミングに関わらず、必ず中段ベルを入賞ラインLNに揃える制御が行われる一方で、上段ベル1?8を構成する図柄は、全てのリールにおいて5コマ以上の間隔で配置されている箇所があるため、右ベル1?4が当選した場合でも、左押しまたは中押しにて停止操作を行った場合には、当選した上段ベル1?8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで停止操作を行わなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできず、その場合には、移行出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。
【0312】
このように本実施例では、左ベル、中ベル、右ベル、すなわち押し順ベルのいずれかが当選した場合には、当選役の種類に応じた特定の操作態様で停止操作を行うことで、右下がりベルまたは中段ベルが必ず入賞する一方で、当選役の種類に応じた特定の操作態様以外の操作態様で停止操作を行うことで、1/4で上段ベルが揃うが、3/4で上段ベルが揃わず移行出目が揃うこともある。
【0313】
このため、押し順ベルの当選時には、当選役の種類に応じた特定の操作態様で操作されたか否かによって払い出されるメダル数の期待値を変えることができる。すなわち押し順ベルのいずれかが当選しても、その種類が分からなければ意図的に特定の操作態様を選択することはできないことから、1/3の割合で右下がりベルまたは中段ベルを確実に入賞させることにより確実にメダルを獲得できるものの、2/3の割合ではさらに1/4でしか上段ベルを入賞させることができず、確実にメダルを獲得することができない。
【0314】
また、特に図示しないが、ベル(中段ベル+右下がりベル)が当選した場合には、リールの停止順及び操作のタイミングに関わらず、入賞ラインLNに「ベル-ベル-ベル」の組み合わせが揃うように制御される。
【0315】
本実施例では、図11及び図12に示すように、通常遊技状態、内部中1、内部中2、RB、BB(RB)のいずれかに制御され、さらに通常遊技状態においては、RT0?3のいずれかに制御される。
【0316】
前述のように、メイン制御部41のRAM507には、遊技状態を特定可能な遊技状態フラグが格納される領域と、RTの種類を特定可能なRTフラグが格納される領域と、が割り当てられている。遊技状態フラグは、4ビットのデータであり、0000が通常遊技状態を示し、0001が内部中1を示し、0010が内部中2を示し、0100がRBを示し、1100がBB(RB)を示す。RTフラグは、4ビットのデータであり、0000がRT0を示し、0001がRT1を示し、0010がRT2を示し、0011がRT3を示し、0100がRT4を示す。
【0317】
図12に示すように、遊技状態フラグの値が0000、RTフラグの値が0000の場合は、通常遊技状態かつRT0であることを示し、遊技状態フラグの値が0000、RTフラグの値が0001の場合は、通常遊技状態かつRT1であることを示し、遊技状態フラグの値が0000、RTフラグの値が0010の場合は、通常遊技状態かつRT2であることを示し、遊技状態フラグの値が0000、RTフラグの値が0011の場合は、通常遊技状態かつRT3であることを示し、遊技状態フラグの値が0001、RTフラグの値が0000の場合は、内部中1であることを示し、遊技状態フラグの値が0010、RTフラグの値が0000の場合は、内部中2であることを示し、遊技状態フラグの値が0100、RTフラグの値が0000の場合は、RBであることを示し、遊技状態フラグの値が1100、RTフラグの値が0000の場合は、BB(RB)であることを示す。
【0318】
一方、本実施例では、対象役の判定値数が定められた抽選テーブルとして、内部中1用の抽選テーブル、内部中2用の抽選テーブル、RB用の抽選テーブル、BB(RB)用の抽選テーブル、通常遊技状態用の抽選テーブルをそれぞれ有しており、さらに通常遊技状態用の抽選テーブルとして、RT0用の抽選テーブル、RT1用の抽選テーブル、RT2用の抽選テーブル、RT3用の抽選テーブルをそれぞれ有している。
【0319】
そして、内部抽選処理においてRAM507に格納されている遊技状態フラグの値及びRTフラグの値を参照して遊技状態及びRTの種類を特定し、それに応じて抽選テーブルを選択し、選択した抽選テーブルを用いて抽選を行うことにより、遊技状態及びRTの種類に応じた抽選対象役について、遊技状態及びRTの種類に応じた当選確率にて抽選が行われるようになっている。
【0320】
通常・RT0は、通常・RT1において昇格リプレイが入賞したとき(リプレイGR1?6のいずれかが当選し、昇格リプレイが入賞する順番で停止操作がなされたとき)、通常・RT1、通常・RT2が規定ゲーム数の消化により終了したときに移行する。この際、遊技状態フラグの値は、通常遊技状態を示す0000から変わらず、RTフラグの値が、RT0を示す0000に更新される。そして、通常・RT0は、通常・RT0に移行してからのゲーム数に関わらず、転落リプレイの入賞または移行出目の停止により通常・RT1に移行するか、特殊リプレイの入賞により通常・RT2に移行するか、特別役が当選して内部中1または内部中2に移行することで終了する。
【0321】
通常・RT0における特別役の当選確率は通常(約1/239)、再遊技役の当選確率は高確率(約1/1.4)、小役の当選確率は通常(約1/3.5、ただし入賞確率は約1/6.1)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1以上となる。また、通常・RT0では、特別役と同時に当選する場合を除いて、再遊技役のうちリプレイGR11?15のみが内部抽選の対象となる。
【0322】
通常・RT1は、通常・RT0、通常・RT2、通常・RT3において移行出目が停止するか、通常・RT0において転落リプレイが入賞したときに移行する。この際、遊技状態フラグの値は、通常遊技状態を示す0000から変わらず、RTフラグの値が、RT1を示す0001に更新される。そして、通常・RT1は、昇格リプレイが入賞することで通常・RT0に移行するか、特別役が当選して内部中1または内部中2に移行することで終了する。
【0323】
通常・RT1における特別役の当選確率は通常・RT0と同じく通常(約1/239)、再遊技役の当選確率は通常・RT0よりも低く通常(約1/7.3)、小役の当選確率は通常・RT0と同じく通常(約1/3.5、ただし入賞確率は約1/6.1)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となる。また、通常・RT1では、再遊技役のうち通常リプレイ、リプレイGR1?6のみが内部抽選の対象となる。
【0324】
通常・RT2は、通常・RT0において特殊リプレイが入賞したときに移行する。この際、遊技状態フラグの値は、通常遊技状態を示す0000から変わらず、RTフラグの値が、RT2を示す0010に更新される。そして、通常・RT2は、移行出目が停止して通常・RT1に移行するか、特別役が当選して内部中1または内部中2に移行することで終了する。
【0325】
通常・RT2における特別役の当選確率は通常・RT0と同じく通常(約1/239)、再遊技役の当選確率はRT(0)とほとんど変わらず高確率(約1/1.4)、小役の当選確率は通常・RT0と同じく通常(約1/3.5、ただし入賞確率は約1/6.1)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1以上となる。また、通常・RT2では、特別役と同時に当選する場合を除いて、再遊技役のうち通常リプレイのみが内部抽選の対象となる。
【0326】
通常・RT3は、BB(RB)、RBの終了時に移行する。この際、遊技状態フラグの値は、通常遊技状態を示す0000から変わらず、RTフラグの値が、RT3を示す0011に更新される。そして、通常・RT3は、通常・RT3に移行してからのゲーム数に関わらず、移行出目が停止してRT1に移行するか、特別役が当選して内部中1または内部中2に移行することで終了する。
【0327】
通常・RT3における特別役の当選確率は通常(約1/239)、再遊技役の当選確率は通常・RT0よりも低く通常(約1/7.3)、小役の当選確率は通常・RT0と同じく通常(約1/3.5、ただし入賞確率は約1/6.1)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となる。また、通常・RT4では、特別役と同時に当選する場合を除いて、再遊技役のうち通常リプレイのみが内部抽選の対象となる。
【0328】
内部中1は、通常遊技状態において特別役のうちBB1、BB3、RB2が当選したときに移行する。この際、遊技状態フラグの値は、内部中1を示す0001に更新され、RTフラグの値が、RT0を示す0000に更新される。そして、内部中1は、内部中に移行してからのゲーム数に関わらず、内部中1に移行する契機となった特別役が入賞してBB(RB)またはRBに移行することで終了する。
【0329】
内部中1においては、特別役が内部抽選の対象外となり、再遊技役の当選確率は通常・RT0、通常・RT2よりは低いが、通常・RT1、通常・RT3よりも高く高確率(約1/4.2)、小役の当選確率は通常(約1/3.5、ただし入賞確率は約1/6.1)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となる。また、内部中1では、再遊技役のうち通常リプレイ及び下段リプレイのみが内部抽選の対象となる。
【0330】
内部中2は、通常遊技状態において特別役のうちBB2、BB4、RB1が当選したときに移行する。この際、遊技状態フラグの値は、内部中2を示す0010に更新され、RTフラグの値が、RT0を示す0000に更新される。そして、内部中2は、内部中に移行してからのゲーム数に関わらず、内部中2に移行する契機となった特別役が入賞してBB(RB)またはRBに移行することで終了する。
【0331】
内部中2においては、特別役が内部抽選の対象外となり、再遊技役の当選確率は通常・RT0、通常・RT2よりは低いが、通常・RT1、通常・RT3、内部中1よりも高く高確率(約1/2.9)、小役の当選確率は通常(約1/3.5、ただし入賞確率は約1/6.1)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となる。また、内部中2では、再遊技役のうち通常リプレイ及び下段リプレイのみが内部抽選の対象となる。
【0332】
RBは、内部中1、2においてRB1またはRB2が入賞したときに移行する。この際、遊技状態フラグの値は、RBを示す0100に更新され、RTフラグの値は、RT(0)を示す0000から変わらない。そして、RBは、6ゲーム消化するか、6回入賞することで終了する。
【0333】
RBにおいては、特別役及び再遊技役が内部抽選の対象外となり、小役の当選確率は、通常遊技状態、内部中1、2よりも高く高確率(約1/1.01)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1以上となる。
【0334】
BB(RB)は、内部中においてBBが入賞したときに移行する。この際、遊技状態フラグの値は、BB(RB)を示す1100に更新され、RTフラグの値は、RT(0)を示す0000から変わらない。そして、BB(RB)は、BB(RB)に移行してからのゲーム数に関わらず、BB(RB)に払い出されたメダルの総数が規定数を超えることで終了する。
【0335】
BB(RB)においては、特別役及び再遊技役が内部抽選の対象外となり、小役の当選確率は、通常遊技状態、内部中1、2よりも高く高確率(約1/1.00)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1以上となる。
【0336】
通常遊技状態、内部中1、2、RB、BB(RB)のうち、RB及びBB(RB)が1ゲームあたりのメダルの払出率がもっとも高く、最も有利な遊技状態である。
【0337】
また、通常遊技状態におけるRT0?3のうちRT0、2は、再遊技役の当選確率が高確率となり、1ゲームあたりのメダルの払出率がRT1、3に比較して高い点において、RT1、3よりも遊技者にとって有利な状態といえる。
【0338】
また、本実施例におけるスロットマシンは、遊技状態がRT0?3であるときに、サブ制御部91により、内部抽選結果を報知するナビ演出を実行可能な報知期間となるアシストタイム(以下、ATという)に演出状態を制御可能となっている。また、特に、遊技者にとって有利な通常・RT2においてATに制御されている状態をアシストリプレイタイム(以下、ARTという)と呼ぶ。
【0339】
ここで本実施例の遊技状態及びRTの移行状況について説明すると、図11に示すように、RBまたはBB(RB)が終了すると、通常・RT3に移行する。
【0340】
通常・RT3では、移行出目が停止することで、RT1に移行し、特別役が当選することで、当選した特別役の種類に応じて内部中1または内部中2に移行する。
【0341】
通常・RT3において左ベル1?4、中ベル1?4、右ベル1?4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止することとなるため、RBまたはBB(RB)の終了後に移行した通常・RT3において左ベル1?4、中ベル1?4、右ベル1?4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に、通常・RT1に移行することとなる。
【0342】
通常・RT1では、昇格リプレイが入賞することで通常・RT0に移行し、特別役が当選することで、当選した特別役の種類に応じて内部中1または内部中2に移行する。
【0343】
通常・RT1においてリプレイGR1?6が当選し、停止順が正解することで昇格リプレイが入賞することとなるため、通常・RT1では、リプレイGR1?6が当選し、停止順に正解することで通常・RT0へ移行することとなる。
【0344】
通常・RT0では、転落リプレイが入賞するか、移行出目が停止することで通常・RT1に移行し、特殊リプレイが入賞することで通常・RT2へ移行し、特別役が当選することで、当選した特別役の種類に応じて内部中1または内部中2に移行する。
【0345】
通常・RT0においてリプレイGR11?15が当選し、停止順が正解することで特殊リプレイが入賞し、不正解であると転落リプレイが入賞する。また、通常・RT0において左ベル1?4、中ベル1?4、右ベル1?4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止する。このため、通常・RT0では、リプレイGR11?15が当選し、停止順が正解することで通常・RT2へ移行し、リプレイGR11?15が当選し、停止順が不正解となるか、左ベル1?4、中ベル1?4、右ベル1?4のいずれかが当選し、小役を入賞させることができなかった場合に通常・RT1へ移行することとなる。
【0346】
通常・RT2では、特別役が当選することで、当選した特別役の種類に応じて内部中1または内部中2に移行する。
【0347】
通常・RT2において左ベル1?4、中ベル1?4、右ベル1?4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止する。このため、通常・RT2では、左ベル1?4、中ベル1?4、右ベル1?4のいずれかが当選し、小役を入賞させることができなかった場合に通常・RT1へ移行することとなる。
【0348】
内部中1、2では、当該内部中へ移行する契機となった特別役が入賞することでRBまたはBB(RB)に移行する。
【0349】
サブ制御部91は、ATに制御するか否かのナビストック抽選を行う。ナビストック抽選では、ナビストック数を付与するか否か、ナビストック数をいくら付与するかが決定される。
【0350】
ナビストック数とは、所定ゲーム数(本実施例では50ゲーム)にわたりATに制御される権利の数を示す。ナビストック数を1消費(減算)することにより、所定ゲーム数の間、ATに制御され、その間ナビ演出が実行される。このため、決定されたナビストック数が多い程、遊技者にとって有利度合いが高いといえる。
【0351】
サブ制御部91は、ナビストック抽選において1以上のナビストック数が決定されたときに、ナビストック数をRAM91cの所定領域に格納する。サブ制御部91は、RAM91cのナビストック数の有無に基づき、ATに制御するか否かを特定する。そして、1以上のナビストック数が残っている場合には、0?32ゲームの潜伏期間を経た後、ATに制御する。
【0352】
尚、ナビストック数が残っているときに、ナビストック数を獲得したときには、残っているナビストック数に今回獲得したナビストック数を上乗せ加算させる。
【0353】
サブ制御部91は、通常・RT1?3であるときに、ナビストックを消費してATへの制御が可能となる。
【0354】
具体的に、サブ制御部91は、通常・RT1?3(主にRT1)において、ナビストックが残っているときには、ATに制御する。通常・RT1から通常・RT0に移行するまでの期間においては、ナビストック数を消費(減算)することなく、ATに制御され、ナビ演出が実行可能となる。この際、後述のように通常・RT1においては、リプレイGR1?6の当選時にナビ演出の対象となり、ナビ演出では、リプレイGR1?6の当選時に昇格リプレイを入賞させる押し順が報知されるので、報知された押し順に従って停止操作を行うことにより通常・RT1から通常・RT0に移行させることが可能となる。また、ATの制御開始後、通常・RT1から通常・RT0へ移行する間も押し順ベルの当選時にはベルを入賞させる押し順が報知されるので、報知された押し順に従って停止操作を行うことにより、確実にメダルを獲得することも可能となる。
【0355】
ATに制御されているときであって、通常・RT0から通常・RT2に移行したときには、ナビストック数を1消費(減算)して、所定ゲーム数が経過するまでの間、ATに制御する。尚、ナビストック数を1消費したときには、ナビストック数が1減算される。この間、後述のように通常・RT0であれば、リプレイGR11?15の当選時にナビ演出の対象となり、押し順ベルは、ATの制御開始後は、通常・RT1、通常・RT0、通常・RT2に関わらずナビ演出の対象となる。ナビ演出では、通常・RT0においては、リプレイGR11?15の当選時に特殊リプレイを入賞させる押し順が報知されるので、報知された押し順に従って停止操作を行うことにより通常・RT0から通常・RT1に移行させることなく通常・RT2へ移行させることが可能となる。また、通常・RT0、通常・RT2においては、ともに押し順ベルの当選時に移行出目を回避し、ベルを入賞させる押し順が報知されるので、報知された押し順に従って停止操作を行うことにより、通常・RT0または通常・RT2から通常・RT1に移行させることなく、かつメダルを獲得することが可能となる。
【0356】
サブ制御部91は、ナビストックを1消費したとき、すなわち通常・RT0から通常・RT2に移行したときに、当該ナビストックにより実行されるナビ演出が実行されるゲーム数(本実施例では50ゲーム)をRAM91cの所定領域に格納する。サブ制御部91は、RAM91cのゲーム数が0となるまでの期間において、ATに制御する。ゲーム数が残っているときに、ナビの対象役が当選した場合には、ナビ演出を実行する。
【0357】
また、AT開始後、所定ゲーム数が経過してATが終了するまでの間に、上乗せ対象役(例えば、チェリー、スイカ等)が当選した場合に、AT終了までのゲーム数に新たにゲーム数を上乗せするか否かを決定する上乗せ抽選を行い、上乗せ抽選に当選した場合には、当選した上乗せゲーム数がRAM91cの所定領域に格納された所定ゲーム数に加算されるようになっている。すなわちAT中に上乗せ対象役が当選し、上乗せ抽選に当選するとその分だけ、長い期間にわたりATに制御されることとなる。
【0358】
また、サブ制御部91は、ATであるときには、残りゲーム数が0となったときには非ATに制御する。
【0359】
非ATに制御されたときには、ナビ演出が実行されない。これにより、通常・RT2であるときには、移行出目が揃う可能性が高まり、通常・RT1に制御される可能性が高まる。
【0360】
また、非ATに制御された後、ナビストックが残っている場合には、新たにナビストックが当選した場合と同様に0?32ゲームの潜伏期間を経た後、再度ATに制御する。これにより、ナビストック数が0となるまで、ATと潜伏期間に繰り返し制御されることとなる。
【0361】
サブ制御部91は、ATに制御されている場合には、遊技状態に応じたナビ対象役に当選することにより、ナビ演出を実行する。遊技状態に応じたナビ対象役とは、通常・RT1であるときにはリプレイGR1?6であり、通常・RT0であるときにはリプレイGR11?15である。また、通常・RT0?2では、押し順ベルが共通のナビ対象役である。
【0362】
リプレイGR1?6に当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じて昇格リプレイを入賞させるための押し順(図18参照)が報知される。例えば、リプレイGR1に当選したときのナビ演出としては、「左中右!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR2に当選したときのナビ演出としては、「左右中!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR3に当選したときのナビ演出としては、「中左右!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR4に当選したときのナビ演出としては、「中右左!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR5に当選したときのナビ演出としては、「右左中!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR6に当選したときのナビ演出としては、「右中左!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。
【0363】
リプレイGR11?15に当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じて特殊リプレイを入賞させるための押し順(図18参照)が報知される。例えば、リプレイGR11に当選したときのナビ演出としては、「左中右!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR12に当選したときのナビ演出としては、「左右中!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR13に当選したときのナビ演出としては、「中左右!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR14に当選したときのナビ演出としては、「中右左!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR15に当選したときのナビ演出としては、「右!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。
【0364】
また、押し順ベルのいずれかに当選したときのナビ演出としては、右下がりベルまたは中段ベルを確実に入賞させるための押し順(図19参照)が報知される。例えば、左ベルに当選したときには、左リールを第1停止リールとして停止させることにより右下がりベルを確実に入賞させることができるため、左リールを第1停止リールとして停止させるための「左!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、中ベルに当選したときには、中リールを第1停止リールとして停止させることにより中段ベルを確実に入賞させることができるため、中リールを第1停止リールとして停止させるための「中!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、右ベルに当選したときには、右リールを第1停止リールとして停止させることにより中段ベルを確実に入賞させることができるため、右リールを第1停止リールとして停止させるための「右!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。
【0365】
以上のように、本実施例におけるナビ演出は、遊技者にとって有利となる操作態様を想起させるメッセージが、ナビ対象役の種類に関わらず同じ態様で報知される。このため、遊技者は、当選したナビ対象役の種類を意識せずに遊技者にとって有利となる操作態様で操作することができる。
【0366】
尚、ナビ演出の態様は、このような態様に限らず、遊技者が当選状況に応じて区別可能な態様であればどのようなものであっても良い。また、ナビ演出は、液晶表示器51に表示するものに限らず、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等を用いて実行するものであっても良い。
【0367】
そして、ナビ演出が実行されることにより、意図的に当選した昇格リプレイ入賞、特殊リプレイ入賞、ベル入賞を入賞させること、転落リプレイ入賞回避させることができる。
【0368】
本実施例のスロットマシン1は、遊技状態やエラーの発生状況などを示す外部出力信号を出力する。
【0369】
これら外部出力信号は、図20に示すように、メイン制御部41の制御により遊技制御基板40より出力され、外部出力基板1000、スロットマシン1が設置される遊技店(ホール)の情報提供端子板1010を介してホールコンピュータやスロットマシン1に対応して設置されたデータ表示端末などの外部機器に出力されるようになっている。
【0370】
遊技制御基板40から外部出力基板1000に対しては、賭数の設定に用いられたメダル数を示すメダルIN信号、入賞の発生により遊技者に付与されたメダル数を示すメダルOUT信号、遊技状態が後述するRB中の旨を示すRB中信号、遊技状態が後述するBB中の旨を示すBB中信号、通常・RT2の開始及び終了のいずれか一方を示すRT2信号、前面扉1bが開放中の旨を示すドア開放信号、後述する設定変更モードに移行している旨を示す設定変更信号、メダルセレクタの異常を示す投入エラー信号、ホッパーユニット34の異常を示す払出エラー信号がそれぞれ出力される。
【0371】
尚、本実施例では、他のスロットマシンとの共通化を図るため、遊技制御基板40と外部出力基板1000との間には、上記の信号を出力する信号線に加えて、遊技状態を示す予備の信号線が接続されており、さらに将来拡張する可能性のあるエラー出力用の信号線が接続されている。
【0372】
外部出力基板1000には、リレー回路1001、パラレル・シリアル変換回路1002、出力信号毎の端子が設けられ、情報提供端子板1010の回路と電気的に接続するための接続されるコネクタ1003が設けられている。
【0373】
遊技制御基板40から出力された信号のうち、メダルIN信号、メダルOUT信号、RB中信号、BB中信号、RT2信号は、リレー回路1001を介して、そのままパルス信号として情報提供端子板1010に出力される。
【0374】
これに対してドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号は、パラレル・シリアル変換回路1002にて、これらの信号を個別に識別可能なシリアル信号であるセキュリティ信号に変換して情報提供端子板1010に出力される。
【0375】
これら外部出力基板1000から出力されたメダルIN信号、メダルOUT信号、RB中信号、BB中信号、RT2信号は、情報提供端子板1010を介して外部機器へ出力される。一方、外部出力基板1000から出力されたセキュリティ信号は、情報提供端子板1010にて再度、ドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号に再変換されて外部機器へ出力されることとなる。
【0376】
外部出力信号は、ドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号を含むが、これらドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号は、頻繁に出力される信号ではないため、これらの信号に対して個々に外部出力用の端子を設ける必要性は低い。
【0377】
このため本実施例では、上述のように遊技制御基板40から出力された外部出力信号を、外部出力基板1000を介して、外部機器に出力するとともに、これら外部出力信号のうちドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号を、外部出力基板1000に搭載されたパラレル・シリアル変換回路1002によって、これらの信号を個別に識別可能なシリアル信号であるセキュリティ信号に変換して外部に出力するようになっており、これらドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号を1本の端子から出力することが可能となり、必要以上に多くの端子を設ける必要がなくなる。
【0378】
次に、本実施例におけるメイン制御部41が実行する各種制御内容、特に外部出力制御に関連する制御内容を中心に、図21?図23に基づいて以下に説明する。
【0379】
メイン制御部41は、リセット回路49からシステムリセット信号が入力されると、図21のフローチャートに示す起動処理(メイン)を行う。また、ユーザリセット信号が入力された場合には、起動処理(メイン)のSa2のステップから処理を開始する。すなわち電源投入に伴う起動の場合のみセキュリティチェック処理を行うセキュリティモードから開始する一方、ウォッチドッグタイマのタイムアップによる起動の場合には、セキュリティチェック処理を省略してROM506に記憶されたユーザプログラムを実行するユーザモードから開始されることになる。
【0380】
システムリセット信号の入力に伴う起動処理(メイン)では、まず、CPU505がROM506から読み出したセキュリティチェックプログラム506Aに基づき、セキュリティチェック処理を実行する(Sa1)。このとき、メイン制御部41は、セキュリティモードとなり、ROM506に記憶されているゲーム制御用のユーザプログラムは未だ実行されない状態となる。
【0381】
Sa1のステップにおけるセキュリティチェック処理の終了後、メイン制御部41の動作状態がセキュリティモードからユーザモードへと移行し、ROM506に記憶されたユーザプログラムの実行が開始されることになる。尚、前述のようにユーザリセット信号の入力に伴う起動時には、セキュリティモードを経ずにユーザモードから開始することとなる。
【0382】
ユーザモードではまず、シリアル通信回路511等の内蔵デバイスや周辺IC、割込モード、スタックポインタ、スイッチ類の検出状態、外部出力信号の出力状態等を初期化した後(Sa2)、Iレジスタ及びIYレジスタの値を初期化する(Sa3)。Iレジスタ及びIYレジスタの初期化により、Iレジスタには、割込発生時に参照する割込テーブルのアドレスが設定され、IYレジスタには、RAM507の格納領域を参照する際の基準アドレスが設定される。これらの値は、固定値であり、起動時には常に初期化されることとなる。
【0383】
次いで、RAM507へのアクセスを許可し(Sa4)、RAM507の全ての格納領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)のRAMパリティを計算する(Sa5)。次いで、打止スイッチ36、自動精算スイッチ29の状態を取得し、メイン制御部41の特定のレジスタに打止機能、自動精算機能の有効/無効を設定した後(Sa6)、停電が検知された旨を示す電断フラグをクリアする(Sa7)。
【0384】
次いで、Sa5のステップにおいて計算したRAMパリティが0か否かを判定する(Sa8)。正常に電断割込処理(メイン)が行われていれば、RAMパリティが0になるはずであり、Sa8のステップにおいてRAMパリティが0でなければ、RAM507に格納されているデータが正常ではなく、この場合には、RAM507の格納領域のうち、使用中スタック領域、非初期化領域を除く全ての格納領域を初期化する初期化1を実行した後(Sa22)、設定キースイッチ37がonか否かを判定し(Sa23)、設定キースイッチ37がonであれば、割込を許可して(Sa21)、設定変更処理、すなわち設定変更状態に移行する。
【0385】
Sa23のステップにおいて設定キースイッチ37がoffであれば、RAM異常を示すエラーコードをレジスタに設定し(Sa24)、割込を許可して(Sa25)、エラー処理、すなわちRAM異常エラー状態に移行する。
【0386】
Sa8のステップにおいて、RAMパリティが0であれば、更に破壊診断用データが正常か否かを判定する(Sa9)。正常に電断処理(メイン)が行われていれば、破壊診断用データが設定されているはずであり、Sa9のステップにおいて破壊診断用データが正常でない場合(破壊診断用データが電断時に格納される5A(H)以外の場合)にも、RAM507のデータが正常ではないので、Sa22のステップに移行して初期化1を実行し、その後、Sa23のステップにおいて設定キースイッチ37がonであれば、割込を許可して(Sa21)、設定変更処理に移行する。また、Sa23のステップにおいて設定キースイッチ37がoffであれば、RAM異常を示すエラーコードの設定(Sa24)、割込を許可して(Sa25)、エラー処理に移行する。
【0387】
Sa9のステップにおいて破壊診断用データが正常であると判定した場合には、RAM507のデータは正常であるので、破壊診断用データをクリアし(Sa10)、RAM507の非保存ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域を初期化する初期化3を行った後(Sa11)、設定キースイッチ37がonか否かを判定し(Sa12)、設定キースイッチ37がonであれば、Sa20のステップに移行して初期化1を実行し、割込を許可して(Sa21)、設定変更処理に移行する。
【0388】
Sa12のステップにおいて設定キースイッチ37がoffであれば、各レジスタを電断前の状態、すなわちスタックに保存されている状態に復帰し(Sa13)、復帰後の状態において後述するRT2信号の出力制御中であるかを判定する(Sa14)。Sa14のステップにおいて復帰後の状態においてRT2信号の出力制御中でなければ、さらに復帰後の状態が通常・RT2であるか否かを判定する(Sa15)。Sa15のステップにおいて復帰後の状態が通常・RT2でなければ、Sa17のステップに進み、Sa14のステップにおいて復帰後の状態においてRT2信号の出力制御中であるか、Sa15のステップにおいて復帰後の状態が通常・RT2であれば、RT2信号の出力命令をRAM41cに設定した後(Sa16)、Sa17のステップに進む。
【0389】
Sa17のステップでは、復帰後の遊技状態がBB中であるか否か、RB中であるか否か、を判定し、復帰後の遊技状態がBB中でもなく、RB中でもなければSa18のステップに進み、復帰後の遊技状態がBB中またはRB中であれば、BB中信号、RB中信号の変更命令をRAM41cに設定した後(Sa18)、Sa18のステップに進む。Sa18のステップでは、復帰後の遊技状態がBB中であれば、BB中信号をONに変更する旨の変更命令を設定し、RB中であれば、RB中信号をONに変更する旨の変更命令を設定する。尚、本実施例では、BB中は常にRBに制御されることとなるため、復帰後の遊技状態がBB中であれば、BB中信号及びRB中信号双方をONに変更する旨の変更命令が設定されることとなる。
【0390】
Sa19のステップでは、割込を許可し、その後、電断前の最後に実行していた処理に戻る。
【0391】
図22は、メイン制御部41が設定変更処理の後に実行するゲーム処理の制御内容を示すフローチャートである。
【0392】
ゲーム処理では、BET処理(Sd1)、内部抽選処理(Sd2)、リール回転処理(Sd3)、入賞判定処理(Sd4)、払出処理(Sd5)、ゲーム終了時処理(Sd6)を順に実行し、ゲーム終了時処理が終了すると、再びBET処理に戻る。
【0393】
Sd1のステップにおけるBET処理では、賭数を設定可能な状態で待機し、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作された時点でゲームを開始させる処理を実行する。また、BET処理では、ゲームを開始させる処理として、スタートスイッチ7が操作された時点で、設定された賭数に用いられたメダル数分のメダルIN信号の出力を命令する出力命令をRAM41cに設定する。
【0394】
Sd2のステップにおける内部抽選処理では、Sd1のステップにおけるスタートスイッチ7の検出によるゲーム開始と同時にラッチされた内部抽選用の乱数値に基づいて上記した各役への入賞を許容するかどうかを決定する処理を行う。この内部抽選処理では、それぞれの抽選結果に基づいて、RAM507に当選フラグが設定される。
【0395】
Sd3のステップにおけるリール回転処理では、各リール2L、2C、2Rを回転させる処理、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことに応じて対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる処理を実行する。
【0396】
Sd4のステップにおける入賞判定処理では、Sd3のステップにおいて全てのリール2L、2C、2Rの回転が停止したと判定した時点で、各リール2L、2C、2Rに導出された表示結果に応じて入賞が発生したか否かを判定する処理を実行する。
【0397】
Sd5のステップにおける払出処理では、Sd4のステップにおいて入賞の発生が判定された場合に、その入賞に応じた払出枚数に基づきクレジットの加算並びにメダルの払出等の処理を行う。また、払出処理では、クレジットの加算並びにメダルの払出により遊技者に対して付与されたメダル数分のメダルOUT信号の出力を命令する出力命令をRAM41cに設定する。
【0398】
Sd6のステップにおけるゲーム終了時処理では、次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理を実行する。また、ゲーム終了時処理では、次ゲームからBBに移行する場合にはBB中信号をONに変更する旨の変更命令をRAM41cに設定し、次ゲームからRBに移行する場合にはRB中信号をONに変更する旨の変更命令をRAM41cに設定する。一方、BBが当該ゲームで終了した場合にはBB中信号をOFFに変更する旨の変更命令をRAM41cに設定し、RBが当該ゲームで終了した場合にはRB中信号をOFFに変更する旨の変更命令をRAM41cに設定する。また、次ゲームから通常・RT2が開始する場合及び通常・RT2が当該ゲームで終了した場合には、RT2信号の出力命令をRAM41cに設定する。すなわち、RT2信号の出力命令は、通常・RT2への制御契機となる特殊リプレイに入賞したとき、および通常・RT2の終了契機となる移行出目が停止したときに設定される。
【0399】
図23は、メイン制御部41が定期的(約0.56ms)にゲーム処理等に割り込んで実行する前述したタイマ割込処理(メイン)を4回実行する毎に1回実行する外部出力制御処理の制御内容を示すフローチャートである。
【0400】
外部出力制御処理では、まず、RT2信号の出力命令が設定されているか否かを判定し(Sk101)、RT2信号の出力命令が設定されていればSk102に移行する。RT2信号の出力命令は、前述したように、次ゲームから通常・RT2が開始する場合及び通常・RT2が当該ゲームで終了した場合に設定される。
【0401】
Sk102においては、出力命令をクリアし、Sk103においてRT2信号の出力を開始し、Sk104においてRT2信号を出力している期間を特定するためのRT2出力中カウンタの値を1加算し、Sk114に移行する。RT2出力中カウンタの値は、RAM41cにおいて記憶される。
【0402】
一方、Sk101においてRT2信号の出力命令が設定されていないと判定されたときには、Sk105に移行して、RT2信号を出力中(出力制御中)であるか否かを判定する。
【0403】
Sk105において、RT2信号が出力中であると判定されたときには、Sk106においてRT2出力中カウンタの値を1加算し、Sk107に移行する。Sk107においては、1ゲームが終了したときで、かつメダルOUT信号を出力していた場合にはその出力が完了した後であるか否かが判定される。具体的には、RT2信号の出力を開始してから新たに開始されたゲームが終了して、図22のSd6におけるゲーム終了時処理に移行されたか否か、およびメダルOUT信号を出力中でないか否かが判定される。Sk107では、1ゲームが終了し、かつメダルOUT信号が出力されていないときか、あるいは1ゲームが終了した後でかつメダルOUT信号の出力が完了したときにSk108に移行する。
【0404】
Sk107において、1ゲームが終了したときであって、かつメダルOUT信号を出力していた場合にはその出力が完了した後であると判定されたときには、Sk108において、RT2出力中カウンタの値が、2000ms以上相当の値に到達したか否かが判定される。2000ms以上相当の値とは、本実施例においては、2000÷(外部出力制御処理が実行される間隔=0.56×4)≒892.8であるから、893以上の値となる。Sk108では、RT2信号の出力を開始してから新たに開始されたゲームが終了するまでに2000ms以上経過していれば、2000ms以上相当の値に到達したと判定される。
【0405】
Sk108においてRT2出力中カウンタの値が2000ms以上相当の値に到達していると判定されたときには、Sk109においてRT2信号の出力を停止させるとともに、RT2出力中カウンタの値をリセットしてSk114へ移行する。
【0406】
一方、Sk108において、RT2出力中カウンタの値が2000ms以上相当の値に到達していないと判定されたときには、Sk110において到達していない旨を示す時間未達フラグをRAM41cに設定する。時間未達フラグが設定されるのは、RT2信号の出力を開始してから2000ms経過するまでに、新たにゲームを開始して終了させたときである。このため、時間未達フラグが設定される場合とは、たとえば、前回ゲームが終了してから今回ゲームを即座に開始させた後、直ちにストップスイッチを操作して終了させた場合などが該当する。Sk110において時間未達フラグが設定された場合には、RT2信号の出力を停止させることなく、Sk114へ移行させる。
【0407】
Sk107において、1ゲーム終了時でないか、1ゲーム終了時であってもメダルOUT信号を出力中であると判定されたときには、Sk111において時間未達フラグが設定されているか否かが判定される。すなわち、RT2信号を出力させた後であって新たに1ゲームが終了した後であるが、当該1ゲームが終了したときに2000ms経過していなかったために、未だRT2信号を出力している状態であるか否かが判定される。
【0408】
Sk111において、時間未達フラグが設定されていると判定されたときには、Sk112においてメダルIN信号の出力制御を終了したタイミングであるか否かが判定される。すなわち、RT2信号を出力させた後であって新たに開始された1ゲームが終了し、次に開始されたゲームのメダルIN信号の出力を終了したタイミングであるか否かが判定される。
【0409】
Sk112においてメダルIN信号の出力制御を終了したタイミングであると判定されたときには、Sk113においてRT2信号の出力を停止させるとともに、RT2出力中カウンタの値をリセットし、時間未達フラグをクリアして、Sk114へ移行する。
【0410】
Sk105においてRT2信号を出力中でないと判定されたとき、Sk111において時間未達フラグが設定されていないと判定されたとき、あるいは、Sk112においてメダルIN信号の出力制御を終了したタイミングでないと判定されたときは、Sk114へ移行する。
【0411】
Sk114においては、メダルIN信号の出力制御中か否かを判定する。メダルIN信号は、約25msの信号が、メダルIN信号の出力命令により指定されたメダル数分、約25msの間隔を空けて出力されるようになっており、メダルIN信号の出力命令が設定された後、未だ指定された数のメダルIN信号の出力制御が終了していない状態であればSk116のステップに進む。一方、メダルIN信号の出力制御中でなければ、メダルIN信号の出力命令が設定されているか否かを判定し(Sk115)、メダルIN信号の出力命令が設定されていれば、Sk116のステップに進む。
【0412】
Sk116のステップでは、メダルIN信号出力処理を行った後、外部出力制御処理を終了し、タイマ割込処理(メイン)のもとの位置に復帰する。メダルIN信号出力処理では、メダルIN信号の出力命令が設定されている場合には、メダルIN信号の出力命令をクリアするとともに、メダルIN信号の出力命令により指定されたメダル数分のメダルIN信号の出力制御を開始し、約25msの信号を、メダルIN信号の出力命令により指定されたメダル数分、約25msの間隔を空けて出力する制御を行うとともに、メダルIN信号の出力制御中であり、メダルIN信号の出力命令により指定されたメダル数分のメダルIN信号の出力制御が完了していない状態であれば、引き続きメダルIN信号の出力制御を行い、メダルIN信号の出力命令により指定されたメダル数分のメダルIN信号の出力が完了していれば、メダルIN信号の出力制御を終了する。
【0413】
Sk115のステップにおいて、メダルIN信号の出力命令が設定されていない場合には、メダルOUT信号の出力制御中か否かを判定する(Sk117)。メダルOUT信号は、約25msの信号が、メダルOUT信号の出力命令により指定されたメダル数分、約25msの間隔を空けて出力されるようになっており、メダルOUT信号の出力命令が設定された後、未だ指定された数のメダルOUT信号の出力が終了していない状態であればSk119のステップに進む。一方、メダルOUT信号の出力制御中でなければ、メダルOUT信号の出力命令が設定されているか否かを判定し(Sk118)、メダルOUT信号の出力命令が設定されていれば、Sk119のステップに進む。
【0414】
Sk119のステップでは、メダルOUT信号出力処理を行った後、外部出力制御処理を終了し、タイマ割込処理(メイン)のもとの位置に復帰する。メダルOUT信号出力処理では、メダルOUT信号の出力命令が設定されている場合には、メダルOUT信号の出力命令をクリアするとともに、メダルOUT信号の出力命令により指定されたメダル数分のメダルOUT信号の出力制御を開始し、約25msの信号を、メダルOUT信号の出力命令により指定されたメダル数分、約25msの間隔を空けて出力する制御を行うとともに、メダルOUT信号の出力制御中であり、メダルOUT信号の出力命令により指定されたメダル数分のメダルOUT信号の出力制御が完了していない状態であれば、引き続きメダルOUT信号の出力制御を行い、メダルOUT信号の出力命令により指定されたメダル数分のメダルOUT信号の出力が完了していれば、メダルOUT信号の出力制御を終了する。
【0415】
Sk118のステップにおいて、メダルOUT信号の出力命令が設定されていない場合には、BB中信号またはRB中信号の変更命令が設定されているか否かを判定し(Sk120)、BB中信号またはRB中信号の変更命令が設定されている場合には、命令に応じてBB中信号またはRB中信号の出力状態(ON/OFF)を変更するとともに変更命令をクリアし(Sk121)、外部出力制御処理を終了し、タイマ割込処理(メイン)のもとの位置に復帰する。
【0416】
また、Sk120のステップにおいてBB中信号またはRB中信号の変更命令が設定されていない場合には、そのまま外部出力制御処理を終了し、タイマ割込処理(メイン)のもとの位置に復帰する。
【0417】
このように本実施例のスロットマシン1におけるメイン制御部41は、起動処理(メイン)やゲーム処理において外部出力信号の出力命令等を設定し、その後、起動処理やゲーム処理に割り込んで実行されるタイマ割込処理(メイン)において設定された出力命令等に応じて外部出力信号の出力制御を行うようになっている。
【0418】
これにより、BET処理においてゲームの開始条件となる賭数が設定され、ゲーム開始操作が行われることでゲームを開始させる制御が行なわれる毎に、当該ゲームの賭数の設定に用いられた数分のメダルIN信号を出力する制御が行なわれる。また、払出処理においてメダルが払い出されたときに、払出メダル数分のメダルOUT信号を出力する制御が行なわれる。また、ゲーム終了時処理における遊技状態の移行に応じて、BB中信号、RB中信号、およびRT2信号を出力する制御が行なわれる。このうち、RT2信号の出力は、メダルIN信号やメダルOUT信号が出力され得ない期間である、次ゲーム終了時や次々ゲームにおけるメダルIN信号の出力停止時に終了される。
【0419】
外部機器では、RT2信号に基づいて通常・RT2、すなわち遊技者にとって有利な遊技状態の開始及び終了を特定することが可能であり、メダルIN信号に基づいて消費されたメダル数を特定し、メダルOUT信号に基づいて払い出されたメダル数を特定することが可能となる。また、メダルIN信号は、ゲームの開始に伴って出力させる信号であるため、メダルIN信号の出力をゲームの開始と判断することも可能である。
【0420】
RT2信号を最短でも2000msにわたり出力するのは、遊技状態の信号を検出するのに比較的長い時間を要する古いホールコンなどの外部機器でもRT2信号を確実に検出できるようにするものであるが、この時間は、ゲーム終了後、遊技者がゲームの開始条件となる賭数の設定操作を行い、かつゲームの開始操作を行うまでに要する時間よりも長い時間であるため、RT2信号の出力開始から2000ms経過するまでに、遊技者がゲームの開始条件となる賭数の設定操作を行い、ゲームの開始操作が行われてゲームを開始させる制御が行われた場合には、RT2信号と被ってメダルIN信号が出力される可能性がある。特に、本実施例のように特殊リプレイの入賞を契機に通常・RT2へ移行する場合には、次ゲームの賭数が自動的に行われるため、このような場合には、RT2信号と被ってメダルIN信号が出力される可能性が一層高まることとなる。
【0421】
RT2信号とメダルIN信号が被って出力されると、メダルIN信号により特定される消費メダル数が通常・RT2の開始後のものであるのか、通常・RT2の開始前のものであるのか、や通常・RT2の終了後のものであるのか、通常・RT2の終了前のものであるのか、を確実に特定できなかったり、メダルIN信号により特定されるゲームが、通常・RT2の開始後のゲームであるのか、通常・RT2の開始前のゲームであるのか、や通常・RT2の終了後のゲームであるのか、通常・RT2の終了前のゲームであるのか、を確実に特定できなかったりするという問題が生じる。
【0422】
このような問題を解消するために、RT2信号の出力期間が終了するまで、次ゲームの賭数の設定操作またはゲームの開始操作を無効化する方法も考えられるが、このような構成とすることで、RT2信号とメダルIN信号の出力が被ることはないものの、ゲームの進行が遅れてしまうこととなり、賭数の設定操作またはゲームの開始操作が無効化されることで、遊技者に対して違和感を与えてしまう虞もある。
【0423】
これに対して本実施例では、通常・RT2が開始する直前のゲームの終了時、及び通常・RT2が終了するゲームの終了時にRT2信号を外部出力信号として出力する制御を開始するとともに、RT2信号が出力中であっても、RT2信号が出力されていないときと同じように、ゲームの進行に応じて、メダルIN信号およびメダルOUT信号を出力させた後、当該ゲームを終了させる。
【0424】
また、RT2信号は、出力を開始した後に新たに開始されたゲームが終了したタイミング、すなわち、メダルIN信号やメダルOUT信号が出力され得る予め定められた期間に含まれない特定タイミングで停止される。なお、ゲームが終了したタイミングが、RT2信号出力開始から2000ms経過していないときには、前述したように外部機器で当該信号を確実に特定できない虞があるため、さらに次のゲームにおいてメダルIN信号の出力制御を終了したタイミング、すなわち、メダルIN信号やメダルOUT信号が出力され得る予め定められた期間に含まれない所定タイミングで停止される。
【0425】
これにより、外部機器では、たとえば、通常・RT2であることが特定されていないときに、RT2信号の出力が停止したときに、通常・RT2に制御されたことを特定し、終了タイミングが1ゲーム終了時であったときには当該終了したゲームにおけるメダルIN信号およびメダルOUT信号から特定されるメダルを、通常・RT2中におけるメダルと判定し、終了タイミングがメダルIN信号の出力制御を終了したタイミングであったときには、実行中の今回ゲームおよび前回ゲームにおけるメダルIN信号およびメダルOUT信号から特定されるメダルを通常・RT2中におけるメダルと判定する。
【0426】
また、外部機器では、たとえば、通常・RT2であることが特定されているときに、RT2信号の出力が停止したときに、通常・RT2が終了したことを特定し、終了タイミングが1ゲーム終了時であったときには当該終了したゲームにおけるメダルIN信号およびメダルOUT信号から特定されるメダルを、通常・RT2中ではないメダルと判定し、終了タイミングがメダルIN信号の出力制御を終了したタイミングであったときには、実行中の今回ゲームおよび前回ゲームにおけるメダルIN信号およびメダルOUT信号から特定されるメダルを通常・RT2中ではないメダルと判定する。
【0427】
ここで、図24?図28を参照して、RT2信号出力の開始タイミングおよび終了タイミングについて説明する。図24および図25は、特殊リプレイに入賞したゲームのゲーム制御が終了しRT2信号の出力を開始してから、2000ms経過した後に次のゲームが終了したときのタイミングチャートであり、図24は、次のゲームでメダル払出がなかった場合を示し、図25は、次のゲームでメダル払出が生じた場合を示している。
【0428】
図24および図25に示すように、RT2信号の出力は、特殊リプレイに入賞したゲームのゲーム制御が終了したときに開始される。その後、次のゲームのゲーム開始操作が行なわれて、新たに次のゲームが開始されたときにメダルIN信号が所定期間に亘り出力され、当該ゲームのゲーム制御が終了したときに、RT2信号の出力が終了する。メダルIN信号が出力される期間は、メダルの賭数に応じて一定となるように定められている。賭数が3であるときのメダルIN信号が出力される期間は、図24に示すように、25×5=125msとなる。
【0429】
図25では、次のゲームにおいてメダル払出が生じているため、メダルOUT信号が所定期間に亘り出力された後にゲーム制御が終了している。メダルOUT信号が出力される期間は、メダルの払出数に応じて一定となるように定められている。払出数が8であるときのメダルOUT信号が出力される期間は、図25に示すように、25×(8+7)=375msとなる。RT2信号の出力を停止するゲームにおいてメダルの払出が発生した場合には、全リールが停止してからメダルOUT信号が出力される期間経過した後であってメダルOUT信号の出力が完了した後に、RT2信号の出力を停止させる。
【0430】
図26は、特殊リプレイに入賞したゲームのゲーム制御が終了しRT2信号の出力を開始してから、2000ms経過するまでに次のゲームが終了したときのタイミングチャートである。RT2信号の出力は、出力開始後において新たに開始された次のゲームが終了しても終了せず、さらに次々ゲームが開始されてメダルIN信号の所定期間に亘る出力が完了した後にRT2信号の出力を終了している。
【0431】
また、本実施例においてメイン制御部41は、RT2信号の出力制御中、すなわちRT2信号の出力開始後、出力制御が終了する前に、再度、RT2信号の出力命令が設定された場合(RT2開始後即座に終了してしまった場合など)には、RT2信号の出力を完了させた後、再びRT2信号を出力するようになっている。一方、電源投入時において電断前の状態に復帰する際に、RT2信号の出力制御中の状態に復帰する場合には、復帰前にRT2信号の出力命令が設定され、その時点から改めてRT2信号を出力するようになっている。
【0432】
このため、図27および図28に示すように、スロットマシン1の電源投入後、RT2信号の出力制御中の状態に復帰した場合でも、改めてRT2信号が出力されるので、外部機器側で、RT2信号を確実に受信することができる。なお、図27は、改めてRT2信号の出力を開始してから2000ms経過した後にゲームが終了したときの例を示し、図28は、改めてRT2信号の出力を開始してから2000ms経過するまでにゲームが終了したときの例を示している。
【0433】
このため、図28に示すように、スロットマシン1の電源投入後、通常・RT2の状態に復帰した場合には、通常・RT2の開始時または終了時でなくともRT2信号が出力されるので、前日の通常・RT2の状態が残ったままの状態で開店した場合でも、外部機器に対して、当該通常・RT2態を本日の通常・RT2として認識させることができる。
【0434】
特に本実施例のように、通常・RT2の開始時にも終了時にもRT2信号を出力する構成においては、開店時において前日から続く通常・RT2が継続している場合に、電源投入時にRT2信号が出力されないと、通常・RT2の終了時にその日初めてRT2信号が出力されることとなるが、このような場合、外部機器側で、通常・RT2の終了をその日における最初の通常・RT2の開始と誤って判断してしまう可能性があるが、上記のように、電源投入後、通常・RT2の状態に復帰した場合には、通常・RT2の開始時または終了時でなくともRT2信号が出力されることで、外部機器側で通常・RT2の開始または終了の判定が誤って行われてしまうことも防止できる。
【0435】
また、本実施例では、通常・RT2の開始時にも終了時にもRT2信号を出力するようになっており、外部機器側で、通常・RT2の開始だけでなく、通常・RT2の終了も認識することが可能となり、外部機器側で通常・RT2に制御されている間に生じた事象を正確に把握することが可能となる。
【0436】
尚、本実施例では、通常・RT2の開始時、終了時の双方でRT2信号を同じ期間だけ、同一信号端子から出力する構成であるが、通常・RT2の開始時と、通常・RT2の終了時と、で異なる信号端子から出力する構成としたり、出力される信号端子は同一であるが、通常・RT2の開始時と、通常・RT2の終了時と、で出力時間が異なる構成、すなわち異なる出力態様とする構成としたりしても良く、これらのような構成とすることで、外部機器側で、通常・RT2の開始と、通常・RT2の終了と、を正確に特定することが可能となる。
【0437】
また、本実施例では、図26および図28で示したように、RT2信号の出力を開始してから2000ms経過するまでに、次のゲームが終了したときには、次々ゲームにおけるメダルIN信号の出力を完了した後に、RT2信号の出力を停止する例について説明したが、メダルIN信号やメダルOUT信号が出力され得ない期間に出力するものであり、かつ、2000ms以上経過していたときに停止するタイミング(本実施例では次のゲームのゲーム制御終了時)と異なるタイミングであれば、どのようなタイミングでRT2信号の出力を停止するものであってもよい。また、RT2信号の出力を開始してから2000ms経過するまでに、次のゲームが終了したときには、図29に示すように、RT2信号の出力を開始してから2000ms経過したときであって、メダルIN信号やメダルOUT信号が出力され得ない期間において、RT2信号の出力を停止するようにしてもよい。
【0438】
また、本実施例では、図30に示すように、ナビストック抽選に当選し、1以上のナビストックを獲得すると、0?32ゲームの潜伏期間を経た後、ATの制御が開始される。このATは、通常・RT2に移行した時点から、所定ゲーム数(本実施例では50ゲーム+α(上乗せ数))経過するまで1セットのATとして継続する。
【0439】
ATが開始した後、通常・RT1においてリプレイGR1?6のいずれかが当選すると、サブ制御部91により昇格リプレイを入賞させるためのナビ演出が実行され、これに従って停止操作を行うことで昇格リプレイが入賞し、通常・RT1から通常・RT0に移行し、さらに通常・RT1においてリプレイGR11?15のいずれかが当選すると、サブ制御部91により特殊リプレイを入賞させるためのナビ演出が実行され、これに従って停止操作を行うことで特殊リプレイが入賞し、通常・RT0から通常・RT2に移行する。以後、特別役の当選などにより中断する場合を除きナビ演出に従って停止操作を行っていれば、ATが終了するまでは、通常・RT2に制御されることとなる。
【0440】
そして、所定ゲーム数を消化して当該ATが終了した場合には、一端非ATの状態となり、その後、押し順ベルが当選し、移行出目が停止することで、通常・RT1に移行することとなる。
【0441】
また、AT終了時にナビストックが残っている場合でも、一端非ATの状態となり、0?32ゲームの潜伏期間を経て再びATに制御されることとなるため、このような場合も、AT終了後は、通常・RT2から通常・RT1に移行し、再度ATの開始に伴い通常・RT0を経て通常・RT2へ移行する可能性が高い。
【0442】
そして、本実施例では、図30に示すように、通常・RT2の開始時及び終了時にRT2信号が出力されることとなるため、ATに制御された旨を示す外部出力信号を出力する構成を有していない場合であっても、RT2信号により、外部機器にてATに制御された回数を特定することが可能であり、さらにATの開始と終了は、通常・RT2の開始及び終了とほぼ一致することから、大まかではあるもののRT2信号により外部機器にてATの開始及び終了を特定することも可能となる。
【0443】
以上、本発明の実施例1におけるスロットマシンを図面により説明してきたが、本発明におけるスロットマシンはこの実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
【0444】
例えば、本実施例では、RT2信号を最低でも2000msにわたり出力する構成であるが、少なくとも外部機器側で特定可能な時間であれば良く、接続が想定される外部機器に合わせて出力時間は適宜に選択可能である。また、スロットマシン側でRT2信号の最低出力時間を設定するための設定手段を備え、接続される外部機器に合わせて任意に設定できる構成としても良い。この場合、図23のSk108では、設定手段により設定された最低出力時間経過したか否かを判定し、経過している場合にはSk109へ移行し、経過していないときにはSK110へ移行するようにしてもよい。
【0445】
また、本実施例では、通常・RT2の開始時及び終了時にRT2信号を出力する構成であるが、開始時または終了時の一方のみRT2信号を出力する構成でも良く、さらには、通常・RT2の制御を特定可能な構成であれば、通常・RT2の開始から終了までの所定のタイミング(例えば、通常・RT2の開始して所定ゲーム数後など)、通常・RT2の開始前のタイミング(例えば、通常・RT2の開始よりも所定ゲーム数前など)、通常・RT2の開始後のタイミング(例えば、通常・RT2の開始よりも所定ゲーム数後など)でRT2信号を出力する構成でも良く、これらの構成により少なくとも外部機器側で通常・RT2に制御された回数を特定することが可能となる。
【0446】
また、本実施例では、所定期間にわたり外部出力信号を出力することで外部機器にその状態が通知される遊技状態として再遊技役の当選確率が高い通常・RT2を適用しているが、他の遊技状態、例えば、BBやRB、すなわち通常よりも小役の当選確率が高まる状態、全ての小役が許容される状態(リールの引込が一部制限されるとともに、全小役の入賞が許容されるCB(チャレンジボーナス)やCT(チャレンジタイム)など))、さらには、これら遊技者にとって有利な状態への移行確率が通常よりも高い遊技状態などを適用しても良い。さらに、遊技者にとって有利な遊技状態に限るものではなく、例えば、その遊技状態自体は、遊技者にとって不利であるが、一定ゲーム数後に有利な状態に移行し得るなど、当該遊技状態の開始や終了などを特定することで有用な情報を得られる遊技状態であれば不利な遊技状態を適用しても良い。
【0447】
また、実施例では、本発明を遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるスロットマシンに適用した例ついて説明したが、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンに適用しても良い。遊技球を遊技用価値として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、前記実施例1で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
【0448】
さらに、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のうちいずれか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、例えば、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値を併用できるものであっても良い。すなわち、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るスロットマシンを適用しても良い。
【0449】
次に、本実施例に用いた呼び出しランプ装置200に関して説明すると、本実施例の呼び出しランプ装置200は、図31に示すように、遊技島の側面上部位置に開閉可能に設けられているランプ板に取付けられる表示ユニット209と、該表示ユニット209と別体とされ、接続ケーブル271にて表示ユニット209と接続された制御基板270を内在する制御ユニット300とから構成されている。
【0450】
この本実施例に用いた表示ユニット209の構成は図31に示すように、基体280と該基体280の上部を覆うカバー体250とから成る筐体内に、表示基板260が収容された構成とされており、前記カバー体250は、基体280の両側端部位置に立設された係合爪部281が、カバー体250の側面に形成された係合孔254と係合することにより一体化されるようになっていて、図中の282は、前記表示基板260の四隅をねじ固定するための柱状突起である。
【0451】
前記カバー体250の前面には、前記表示基板260上に実装された液晶表示装置266の前面が外部より目視可能なように開口251が形成されている。また、該開口251の外周における下方近傍には、遊技者が操作可能とされた入力ボタン255a?dと、対応するリモコン(図示せず)からの赤外線を透過する受信窓257と、が形成され、前記表示基板260の上面260aには、前記入力ボタン255a?dに対応する入力スイッチ262a?dと、前記リモコンよりの赤外線信号を受信する受信ユニット265と、が実装されている。
【0452】
また、カバー体250の左右両側には、カバー体250の上方側より、赤色、黄色、青色の各透明樹脂材にて形成された報知ランプカバー部250aが形成され、前記表示基板260の上面260aには、前記報知ランプカバー部250aの各色に対応する位置に電球267が左右対称に装着されており、これら報知ランプカバー部250aと電球267により報知ランプが形成されている。
【0453】
この表示基板260に実装された液晶表示装置266は、平面ディスプレイである後述の液晶(LCD)パネル263がカバー体250の開口251に臨むように配置されて表示画面261が形成され、該表示画面261には、該呼び出しランプ装置200が接続されているスロットマシン1のレギュラーボーナス回数やビッグボーナス回数やボーナス間ゲーム回数やART回数等の遊技情報が表示されるとともに、該表示画面261の遊技者側となる下方表示領域には、前記入力ボタン255a?dにそれぞれ対応する入力メニューが、各入力ボタン255a?dに臨むそれぞれの位置に表示されるようになっている。
【0454】
この本実施例に用いたLCDパネル263は、フルカラー表示が可能なドットマトリックスLCDパネルを用いており、各種の文字や数字やグラフ等を、多種の表示色にて表示できるようになっている。
【0455】
このように本実施例では、表示画面261を形成する表示パネルとしてドットマトリックスLCDパネルを使用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら表示画面261を、例えば、ELパネルや、LEDパネルや、蛍光管表示装置や、セグメント表示器としても良い。
【0456】
また、該LCDパネル263の上部には、図示しない透明タッチパネルが設けられており、画面上において遊技者が選択した位置を特定可能な位置情報が、制御基板270の制御マイコン(MPU)279に出力されることで、該制御マイコン(MPU)279が、遊技者が選択した位置を特定し、該選択された位置に表示されている内容に応じた処理を実施できるようになっている。
【0457】
また、該LCDパネル263の下部には、ELバックライト295が配置され、該ELバックライト295に所定の高周波電源を供給するドライバ回路294を接続することにより面発光し、前記LCDパネル263を下方より照光するようになっており、前記LCDパネル263およびELバックライト295とは、表示基板260に設置される基台298上に配置され、該LCDパネル263の前面を覆う透明保護部材としてのポリカーボネート板290に設けられた係合突起291が前記基台298の4角に設けられた係合溝と係合することにより、LCDパネル263及びELバックライト295が挟持された形にて一体化されており、このように係合突起291を外すことによりポリカーボネート板290が容易に着脱できるようになっている。尚、ドライバ回路294は接続ポート272(図32参照)を介して制御マイコン279に接続され、制御マイコン279によりELバックライト295の点灯が制御される。
【0458】
このLCDパネル263は、表示基板260の下面260bに実装されたLCDドライバ264並びに接続ポート272(図32参照)を介して制御マイコン279に接続され、該制御マイコン279より出力される表示データに基づく表示がLCDパネル263に表示されるようになっている。また、該制御マイコン279には前記入力スイッチ262a?dが接続ポート272を介して接続されており、入力ボタン255a?dが操作され入力スイッチ262a?dが入力されると、前記制御マイコン279において、各画面での各入力スイッチ262a?dに該当する処理が実施される。
【0459】
尚、LCDドライバ264には、前述した透明タッチパネルの駆動(ドライバ)回路も内蔵されており、該LCDドライバ264並びに接続ポート272(図32参照)を介して制御マイコン279に前述した位置特定情報が出力される。
【0460】
また、前記受信ユニット265は、遊技場の店員により操作されるリモコン(図示せず)より送信される赤外線信号、例えば「決定(OK)」や、「不可(NG)」、「上」、「下」等に対応する所定信号を受信し、該受信信号を所定のデータ列に変換して後述する制御マイコン279に出力することで、該制御マイコン279が前記リモコンにて選択操作された「決定(OK)」や、「不可(NG)」、「上」、「下」等の操作内容を把握できるようになっている。
【0461】
また、表示基板264の下面260bには、電球267の点灯や消灯等の点灯制御を行う点灯制御回路268が実装されており、該点灯制御回路268も接続ポート272(図32参照)を介して制御マイコン279に接続されていて、該制御マイコン279の指示データに基づいて点灯制御回路268が各電球267を個別に点灯制御することで、制御マイコン279が左右各色の点灯や消灯を制御することができる。尚、本実施例では、制御マイコン279は、各電球267の点灯や消灯、並びに繰り返しタイミング等の状態を示す所定フォーマットの点灯制御データを点灯制御回路268に出力することで、点灯制御回路268が該点灯制御データに合致した点灯や消灯を実施する。
【0462】
これら表示ユニット209に設けられている、LCDドライバ264、点灯制御回路268、ドライバ回路294、入力スイッチ262a?dと、受信ユニット265とは、図31に示すように、表示基板260の下面260bより導出され、前記基体280の略中央部に形成された開口283を通じて外部に引き出された接続ケーブル271により前記制御基板270に接続されている。
【0463】
そして、この制御基板270には、図32に示すように、前記表示ユニット209に設けられている各種のデバイスや回路との各種信号の授受を実施するための接続ポート272や、呼び出しランプ装置200の表示動作や後述する各種の制御を行うためのプログラムが記憶され、該プログラムにより各種の制御を行う制御マイコン(MPU)279と、図35に示す遊技情報テーブルや図36に示す遊技状態履歴テーブルやホールコンピュータ140から送信される各種設定情報(付属されている各種のデータファイルや対応するスロットマシンの役構成や払出枚数のデータ等を含む)等が記憶される不揮発性のEEPROM276と、制御マイコン(MPU)279が実施する各種の制御処理における記憶に使用されるとともに、後述するゲーム数カウンタや表示カウンタ等の各種カウンタ等を有するRAM275と、該呼び出しランプ装置200における初期設定の入力を行うディップスイッチ277と、その時点に時刻情報やカレンダ情報を出力するリアルタイムクロック(RTC)273とが設けられている。
【0464】
尚、制御基板270には、電源から入力される交流電源を直流の動作電源に変換して当該制御基板270や表示ユニット209に供給する電源回路や、制御マイコン(MPU)279に動作クロックを供給する動作クロック発生回路や、制御マイコン(MPU)279をリセットするためのリセット回路等を含む。
【0465】
また、本実施例の制御基板270には、中継ユニット60を介してホールコンピュータ140とデータ通信を行うための通信部269を有しており、該通信部269を通じてホールコンピュータ140から送信される設定情報を受信できるようになっている(図33参照)。
【0466】
更に制御基板270には、図32に示すように、7つの信号入力部278a?278gと、2つの信号入出力部278L?278Rが設けられており、信号入力部278a、278b、278c、278d、278e、278f、278gに、それぞれ、スロットマシン1から出力されるBB信号、RB信号、メダルIN信号、メダルOUT信号、有利RT信号(RT2信号)(出力しない機種あり)、ドア開放信号、エラー信号が入力され、該信号入力部278a、278b、278c、278d、278e、278f、278gにおいて各信号の入力が検出されて信号検出に応じた出力が制御マイコン(MPU)279に出力されるようになっている。
【0467】
尚、本実施例では、スロットマシン1から出力される有利RT信号をRT2信号と呼んでいるため、以後、有利RT信号をRT2信号と呼ぶこととする。
【0468】
また、スロットマシンの1機種として前述した本実施例に使用したスロットマシン1のように、設定変更が実施されたときに、該設定変更がなされたことを示す設定変更信号を外部出力する機種である場合には、上記信号に加えて設定変更信号を入力し、これら設定変更の履歴を記憶、管理するようにしても良い。
【0469】
また、本実施例では、エラー信号を1つのみとしており、本実施例に使用したスロットマシン1のように、投入エラー信号や払出エラー信号を出力するものである場合には、各信号がエラー信号として入力され、いずれかのエラーが発生したときに信号が入力されるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、信号入力部を増やして、これら各エラー信号を個別に入力するようにしても良い。
【0470】
一方、信号入出力部278L、278Rには、隣接する呼び出しランプ装置200の各信号入出力部278L、278Rが接続されて、遊技島の一面に設置されている全呼び出しランプ装置200が相互接続されており、これら信号入出力部278L、278Rからは、ボーナスの発生時において、互いに接続されている遊技島の一面の呼び出しランプ装置200が連携して順次点灯状態となるランニング点灯が実施されるようにランニング信号が、信号入出力部278L、278Rの双方(つまり左右両方)から出力されるとともに、隣接する呼び出しランプ装置200からランニング信号の入力があったときには、該ランニング信号の入力が検出されて信号検出に応じた出力が制御マイコン(MPU)279に出力されることで、制御マイコン(MPU)279が実施するランニング点灯処理において、全電球267が1回点灯されるとともに、ランニング信号の入力側と反対側(終端設定が有るときは入力側)の信号入出力部278L、278Rにランニング信号が出力される。
【0471】
また、本実施例の制御基板270には、ディップスイッチ277が実装されており、該ディップスイッチ277においては、各種の設定を呼び出しランプ装置200側において実施するかホールコンピュータ140において実施するかの設定や、接続された各呼び出しランプ装置200にて連携してランニング点灯するランニング回数や、終端設定を設定できるようになっている。尚、本実施例では、ホールコンピュータ140が各呼び出しランプ装置200に接続されているので、これらディップスイッチ277の設定においては、各種の設定をホールコンピュータ140側において実施する設定がなされている。
【0472】
また、本実施例のRAM275には、図34に示すように、前回実施されたゲームから、所定数(本実施例では30)までの直近ゲームのゲーム内容等が記憶される直近ゲームテーブルが記憶されている。
【0473】
尚、本実施例では、直近ゲームテーブルに記憶されるゲーム数を30ゲームとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらのゲーム数は、使用するスロットマシン1の各機種の仕様等に応じて決定すれば良く、30ゲームよりも少ないゲーム数(例えば15ゲーム)としても良いし、30ゲームよりも多いゲーム数(例えば50ゲーム)としても良い。
【0474】
この直近ゲームテーブルには、営業開始時点からボーナス期間を除く各ゲームに付与されたゲーム番号に対応付けて、当該ゲームにおけるRT2信号の入力の有無、賭数、払出数、当該ゲームから後述するART関連設定画面(図44参照)において設定されている対応するスロットマシン1の機種が該当する所定ゲーム数(算出対象ゲーム数)前までのベースとリプレイ発生率と一般役発生率とアシストタイムにおける報知対象小役の小役発生率(AT小役発生率)が算出されて記憶されており、ボーナス中のゲームの除く直近30ゲームまでのゲーム内容や、各ゲームを最新ゲームとする算出対象ゲーム数前までのベース値並びにリプレイ発生率とを把握できるようになっている。つまり、ベース値並びにリプレイ発生率や一般役発生率やAT小役発生率は、ボーナス中のゲームに影響されないようになっている。
【0475】
つまり、本発明の遊技機であるスロットマシン1においては、異なる遊技用価値の大きさが付与される複数種類の入賞が発生可能であって、本発明の監視手段を構成する直近ゲームテーブルは、AT小役発生率を算出することで、これらスロットマシン1において発生する入賞のうち、本発明の特定入賞であるAT小役についてのみ発生状況を監視できるようになっており、これらAT小役発生率に基づいてARTの移行(開始)判定を実施することにより、AT小役(特定入賞)以外の入賞によってARTの移行(開始)判定の精度が低下してしまうことを防止できるようになっている。
【0476】
また、本実施例のEEPROM276には、図35に示す遊技情報テーブルと、図36に示す遊技状態履歴テーブルとが記憶されている。この本実施例の遊技情報テーブルには、本日を含む3日間の遊技情報、つまり、本日データ、前日データ、前々日データが記憶されている。尚、これらのデータの内、本日データについては、EEPROM276から読み出すよりも高速に読み出し処理できるようにするために、RAM275にも記憶するようにしており、これらRAM275の変更に伴って、EEPROM276の本日データも自動更新される。
【0477】
この本実施例の遊技情報テーブルには、図35に示すように、その時点の遊技状態(本日データのみ、通常、ART、BB、RB)と、メダルIN信号の入力回数に基づく総ゲーム数と、前回のビッグボーナスまたはレギュラーボーナスからのゲーム数であるボーナス間ゲーム数(本日データのみ)と、営業開始時点からのビッグボーナスの累計発生回数であるBB発生回数と、営業開始時点からのレギュラーボーナスの累計発生回数であるRB発生回数と、メダルIN信号に基づく営業開始時点からの投入メダルの累計数である総投入メダル数と、メダルOUT信号に基づく営業開始時点からの払出メダルの累計数である総払出メダル数と、総投入メダル数と総払出メダル数との差数である差メダル数と、営業開始時点からのARTの累計発生回数である総ART発生回数と、営業開始時点からのARTのうちで所定のゲーム数未満でゲーム数の上乗せがないARTの累計発生回数である上乗せなしART発生回数と、営業開始時点からのARTのうちで所定のゲーム数以上継続した上乗せ有りARTの累計発生回数である上乗せ有りART発生回数と、総ART発生回数を営業開始時点からの総ゲーム数で除した総ART確率と、上乗せなしART発生回数を営業開始時点からの総ゲーム数で除した上乗せなしART確率と、上乗せ有りART発生回数を営業開始時点からの総ゲーム数で除した上乗せ有りしART確率と、上乗せ有りART発生回数を総ART回数で除して得られる上乗せ有りART突入率と、ART期間中における平均ゲーム数であるART中の平均ゲーム数と、ART期間中におけるゲーム数の最大であるART中の最大ゲーム数と、ART期間中におけるゲーム数の最小であるART中の最小ゲーム数と、ART期間中において払い出されたメダル数の平均であるART中の平均払出枚数と、ART期間中において払い出されたメダル数の最大であるART中の最大払出枚数と、ART期間中において払い出されたメダル数の最小であるART中の最小払出枚数と、ART期間中において遊技者が獲得したメダル数の平均であるART中の平均獲得枚数と、ART期間中において遊技者が獲得したメダル数の最大であるART中の最大獲得枚数と、ART期間中において遊技者が獲得したメダル数の最小であるART中の最小獲得枚数と、後述する1単位判定処理(図57参照)において特定される各1単位の期間において発生したARTの平均回数である1単位平均ART回数と、1単位の期間において発生したARTの最大回数である1単位最大ART回数と、1単位の期間において発生したARTの最小回数である1単位最小ART回数と、1単位の期間において遊技者が獲得したメダル数の平均である1単位平均獲得枚数と、1単位の期間において払い出されたメダル数の平均である1単位平均払出し枚数とが記憶されており、これら遊技情報は、信号入力部278a?278gへの各種信号の入力により実施される後述する投入関連処理、払出関連処理、ART判定処理、遊技状態特定処理等により、逐次最新の情報に更新される。
【0478】
尚、本実施例では、図35に示す項目の遊技情報を集計、算出するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら項目以外の遊技情報を集計、算出するようにしても良い。
【0479】
また、ART中の平均ゲーム数やART中の平均払出枚数やART中の平均獲得枚数は、ARTの終了が判定されたときに、該終了が判定されたARTの期間におけるゲーム数や払出枚数や獲得枚数と、既に記憶されている値と総ART回数とに基づいて算出されて更新される。
【0480】
また、ART中の最小ゲーム数や最大ゲーム数、ART中の最大獲得枚数や最小獲得枚数は、ARTの終了が判定されたときに、遊技情報テーブルに記憶されている本日データの対応する値よりも大きい(最大)或いは小さい(最小)か、が比較され、大きい場合または小さい場合に、該新たな値に更新される。
【0481】
また、1単位平均ART回数、1単位平均獲得枚数、1単位平均払出し枚数の各データは、新たに1単位の開始が判定されて、その前の1単位の終了が確定したときに、該終了が判定された前の1単位の期間におけるART回数や獲得枚数や払出し枚数と、既に記憶されている平均ART回数や平均獲得枚数や平均払出し枚数と1単位の回数とに基づいて算出されて更新される。
【0482】
また、1単位最大ART回数と、1単位最小ART回数は、新たに1単位の開始が判定されて、その前の1単位の終了が確定したときに、遊技情報テーブルに記憶されている本日データの対応する値よりも大きい(最大)或いは小さい(最小)か、が比較され、大きい場合または小さい場合に、該新たな値に更新される。
【0483】
また、本実施例の遊技状態履歴テーブルには、図36に示すように、本日、前日、前々日、過去最高の4種類の遊技状態履歴(状態別データ)が記憶されており、各日毎に、遊技状態(通常;通常遊技状態、BB;ビッグボーナス、RB;レギュラーボーナス、ART;アシストリプレイタイム)および発生回数(n)と、当該遊技状態の発生時刻、当該遊技状態が属する1単位の単位番号と、当該遊技状態の発生時点の総ゲーム数と、当該遊技状態の期間中のゲーム数と、当該遊技状態の発生時点の総投入メダル数と、当該遊技状態の期間中の投入メダル数と、当該遊技状態の発生時点の総払出メダル数と、当該遊技状態の期間中の払出メダル数と、当該遊技状態の期間中の差メダル数(払出メダル数-投入メダル数)と、からなる状態別データ(遊技状態履歴)が、対応するスロットマシン1にて発生した順に格納されるようになっている。
【0484】
このように、遊技状態履歴テーブルにより、対応するスロットマシン1にて発生した全ての遊技状態の発生状況や、各遊技状態において実施されたゲーム数や、当該遊技状態における差メダル数を把握できるとともに、1単位の期間や、1単位に含まれる遊技状態の種別や、1単位の発生状況や、該1単位に含まれる各遊技状態の払出メダル数や差メダル数を合計することで、各1単位毎の払出メダル数や差メダル数(獲得メダル数;TY)並びにその平均を把握できるとともに、1単位に含まれるボーナスの数から単位ボーナス回数並びにその平均を把握でき、さらに1単位に含まれるARTの数から1単位平均ART回数や1単位最大ART回数や1単位最小ART回数を把握できるようになっている。
【0485】
つまり、本実施例の遊技状態履歴テーブルにおいては、1単位期間特定手段となる後述する1単位判定処理にて判定(特定)された1単位(1単位期間)、つまり1単位と判定されることで同一の単位番号が格納された状態別データにおける払出メダル数の合計や賭数と付与遊技媒体数との差数である差メダル数の合計である単位獲得メダル数(単位TY)が集計できるようになっている。
【0486】
また、本実施例の遊技状態履歴テーブルにおいては、後述する1単位判定処理において同一の単位番号が記憶されることで1単位と特定される1単位(1単位期間)中において発生したART、各種ボーナス(特別入賞役)の発生状況を特定可能な発生状況特定情報となる状態別データが記憶されており、1単位(1単位期間)中において発生したARTの回数や1単位(1単位期間)中において発生した各種ボーナス(特別入賞役)の発生回数を集計できるようになっている。
【0487】
この遊技状態履歴テーブルは、呼び出しランプ装置200の起動時において実施される起動処理において、図示しない遊技状態履歴テーブル初期化処理が実施されることにより初期化される。
【0488】
この本実施例の遊技状態履歴テーブル初期化処理においては、まず、遊技状態履歴の繰り越し処理を実施する。
【0489】
この繰り越し処理においては、具体的には、RTC273から出力される日付が変更されているかを確認し、変更されている場合には、当該日付を遊技状態履歴の繰り越し日付として格納するとともに、本日のデータを前日に、前日のデータを前々日に変更した後、本日のデータとして記憶されている遊技状態履歴(状態別データ)を全てリセットして処理を終了する。
【0490】
次に、本実施例に用いた収集ユニット50について説明すると、収集ユニット50は、図1並びに図33に示すように、4台のスロットマシン1(遊技機)に対して1台の収集ユニット50を配置して、該4台の各スロットマシン1から出力される各信号を1台の収集ユニット50に入力して、呼び出しランプ装置200と同様に各スロットマシン1の各種遊技情報を集計し、該集計した各スロットマシン1に関する各種遊技情報含む台遊技情報データや、遊技状態履歴(状態別データ)を含む遊技状態履歴データを、中継ユニット60を介してホールコンピュータ140に送信することで、該ホールコンピュータ140において各スロットマシン1の遊技情報や遊技状態履歴を集中管理できるようになっている。
【0491】
尚、本実施例では、多数の収集ユニット50を設置可能とするために中継ユニット60を使用した形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら中継ユニット60を介することなく、収集ユニット50とホールコンピュータ140とを直接接続するようにしても良い。
【0492】
ここで、本実施例に用いた収集ユニット50の構成を図37(a)に基づいて説明すると、収集ユニット50は、第1ポート581から第4ポート584までの4つのポートを有しており、該4つのポート581?584にそれぞれスロットマシン1が接続されることで、1台の収集ユニット50に4台のスロットマシン1を接続できるようになっている。
【0493】
これら4つの各ポート581?584は、収集ユニット50の動作を制御するための制御マイコン(MPU)579に接続されており、該制御マイコン(MPU)579が各ポート581?584における信号の入力の有無を検知することができるようになっている。
【0494】
また、制御マイコン(MPU)579には、該制御マイコン(MPU)579が実行する各種の制御を行うためのプログラムや当該収集ユニット50のユニットIDや各ポート581?584に接続されたスロットマシン1の台番号や、図39に示す遊技情報テーブル、図40に示す遊技状態履歴テーブル、並びにホールコンピュータ140から送信される各スロットマシン1毎の各種設定情報等(各ポートに対応するスロットマシン1の役構成や払出枚数のデータやARTの開始並びに終了を判断するための設定データ等を含む)が記憶された不揮発性のEEPROM576と、制御マイコン(MPU)579が実施する各種の制御処理における記憶に使用されるとともに、図示しないゲーム数カウンタ等の各種のカウンタや、図38に示す直近ゲームテーブルとが記憶されたRAM575と、その時点に時刻情報やカレンダ情報を出力するリアルタイムクロック(RTC)573と、中継ユニット60とのデータ通信を行うための通信部569が接続されており、該通信部569から図37(b)に示す各送信データ列の構成とされた前述の台遊技情報データ並びに遊技状態履歴データを送信する。
【0495】
また、各ポート581?584には、図37(a)において、ポート581に例示するように、7つの信号入力部581a?581gが設けられており、信号入力部581a、581b、581c、581d、581e、581f、581gに、それぞれ、スロットマシン1から出力されるBB信号、RB信号、メダルIN信号、メダルOUT信号、RT2信号(出力しない機種あり)、ドア開放信号、エラー信号が入力され、該信号入力部581a、581b、581c、581d、281e、581f、581gにおいて各信号の入力が検出されて信号検出に応じた出力が制御マイコン(MPU)579に出力されるようになっている。
【0496】
また、スロットマシンの1機種として前述した本実施例に使用したスロットマシン1のように、設定変更が実施されたときに、該設定変更がなされたことを示す設定変更信号を外部出力する機種である場合には、上記信号に加えて設定変更信号を入力し、これら設定変更の有無を管理コンピュータ140に送信するようにしても良い。
【0497】
また、本実施例では、エラー信号を1つのみとしており、本実施例に使用したスロットマシン1のように、投入エラー信号や払出エラー信号を出力するものである場合には、各信号がエラー信号として入力され、いずれかのエラーが発生したときに信号が入力されるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、信号入力部を増やして、これら各エラー信号を個別に入力し、各エラーの発生を個別に管理コンピュータ140に送信するようにしても良い。
【0498】
また、本実施例のRAM575に設けられている直近ゲームテーブルには、図38に示すように、接続されている各スロットマシン1の台番号毎に、営業開始時点からボーナス期間を除く各ゲームに付与されたゲーム番号に対応付けて、当該ゲームにおけるRT2信号の入力の有無、賭数、払出数、当該ゲームから後述するART関連設定画面(図44参照)において設定されている対応するスロットマシン1の機種が該当する所定ゲーム数(算出対象ゲーム数)前までのベースとリプレイ発生率と一般役発生率とアシストタイムにおける報知対象小役の小役発生率(AT小役発生率)が算出されて記憶されており、ボーナス中のゲームの除く直近30ゲームまでのゲーム内容や、各ゲームを最新ゲームとする算出対象ゲーム数前までのベース値並びにリプレイ発生率とを、接続されている各スロットマシン1毎について把握できるようになっている。つまり、ベース値並びにリプレイ発生率や一般役発生率やAT小役発生率は、ボーナス中のゲームに影響されないようになっている。
【0499】
つまり、本発明の遊技機であるスロットマシン1においては、異なる遊技用価値の大きさが付与される複数種類の入賞が発生可能であって、本発明の監視手段を構成する直近ゲームテーブルは、AT小役発生率を算出することで、これらスロットマシン1において発生する入賞のうち、本発明の特定入賞であるAT小役についてのみ発生状況を監視できるようになっており、これらAT小役発生率に基づいてARTの移行(開始)判定を実施することにより、AT小役(特定入賞)以外の入賞によってARTの移行(開始)判定の精度が低下してしまうことを防止できるようになっている。
【0500】
尚、本実施例では、直近ゲームテーブルに記憶されるゲーム数を30ゲームとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらのゲーム数は、使用するスロットマシン1の各機種の仕様等に応じて決定すれば良く、30ゲームよりも少ないゲーム数(例えば15ゲーム)としても良いし、30ゲームよりも多いゲーム数(例えば50ゲーム)としても良い。
【0501】
また、本実施例のEEPROM576には、接続されているスロットマシン1に対応して設けられている呼び出しランプ装置200に記憶されている遊技情報テーブルにおいて集計される遊技情報と同一の遊技情報(本日データのみ)を、各スロットマシン1毎に集計するための、図39に示す遊技情報テーブルが記憶されている。
【0502】
この本実施例の遊技情報テーブルには、図39に示すように、前述した呼び出しランプ装置200に記憶されている遊技情報テーブルと同様に、接続されている各スロットマシン1の台番号に対応付けて、その時点の遊技状態と、営業開始時点からのレギュラーボーナスの累計発生回数であるRB発生回数と、メダルIN信号に基づく営業開始時点からの投入メダルの累計数である総投入メダル数と、メダルOUT信号に基づく営業開始時点からの払出メダルの累計数である総払出メダル数と、総投入メダル数と総払出メダル数との差数である差メダル数と、営業開始時点からのARTの累計発生回数である総ART発生回数と、営業開始時点からのARTのうちで所定のゲーム数未満でゲーム数の上乗せがないARTの累計発生回数である上乗せなしART発生回数と、営業開始時点からのARTのうちで所定のゲーム数以上継続した上乗せ有りARTの累計発生回数である上乗せ有りART発生回数と、総ART発生回数を営業開始時点からの総ゲーム数で除した総ART確率と、上乗せなしART発生回数を営業開始時点からの総ゲーム数で除した上乗せなしART確率と、上乗せ有りART発生回数を営業開始時点からの総ゲーム数で除した上乗せ有りしART確率と、上乗せ有りART発生回数を総ART回数で除して得られる上乗せ有りART突入率と、ART期間中における平均ゲーム数であるART中の平均ゲーム数と、ART期間中におけるゲーム数の最大であるART中の最大ゲーム数と、ART期間中におけるゲーム数の最小であるART中の最小ゲーム数と、ART期間中において払い出されたメダル数の平均であるART中の平均払出枚数と、ART期間中において払い出されたメダル数の最大であるART中の最大払出枚数と、ART期間中において払い出されたメダル数の最小であるART中の最小払出枚数と、ART期間中において遊技者が獲得したメダル数の平均であるART中の平均獲得枚数と、ART期間中において遊技者が獲得したメダル数の最大であるART中の最大獲得枚数と、ART期間中において遊技者が獲得したメダル数の最小であるART中の最小獲得枚数と、後述する1単位判定処理(図57参照)において特定される各1単位の期間において発生したARTの平均回数である1単位平均ART回数と、1単位の期間において発生したARTの最大回数である1単位最大ART回数と、1単位の期間において発生したARTの最小回数である1単位最小ART回数と、1単位の期間において遊技者が獲得したメダル数の平均である1単位平均獲得枚数と、1単位の期間において払い出されたメダル数の平均である1単位平均払出し枚数とが記憶されており、これら遊技情報は、呼び出しランプ装置200の制御マイコン(MPU)279が実施する後述する投入関連処理、払出関連処理、直近ゲームテーブル更新処理、ART判定処理、遊技状態特定処理、1単位判定処理と同様の各処理が、各ポート581?584への各種信号の入力により、各ポート毎に制御マイコン(MPU)579によって実施されることにより、逐次最新の情報に更新される。
【0503】
尚、本実施例では、図39に示す項目の遊技情報を集計、算出するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら項目以外の遊技情報を集計、算出するようにしても良い。
【0504】
また、本実施例のEEPROM576には、接続されているスロットマシン1に対応して設けられている呼び出しランプ装置200に記憶されている前述した遊技状態履歴テーブル(図36参照)において管理される遊技状態履歴と同一の遊技状態履歴情報(本日データのみ)を、各スロットマシン1毎に集計するための、図40に示す遊技状態履歴テーブルが記憶されている。
【0505】
この本実施例の遊技状態履歴テーブルには、図40に示すように、前述した呼び出しランプ装置200に記憶されている遊技状態履歴テーブルと同様に、接続されている各スロットマシン1の台番号に対応付けて、遊技状態(通常;通常遊技状態、BB;ビッグボーナス、RB;レギュラーボーナス、ART;アシストリプレイタイム)および発生回数(n)と、当該遊技状態の発生時刻、当該遊技状態が属する1単位の単位番号と、当該遊技状態の発生時点の総ゲーム数と、当該遊技状態の期間中のゲーム数と、当該遊技状態の発生時点の総投入メダル数と、当該遊技状態の期間中の投入メダル数と、当該遊技状態の発生時点の総払出メダル数と、当該遊技状態の期間中の払出メダル数と、当該遊技状態の期間中の差メダル数(払出メダル数-投入メダル数)と、からなる状態別データ(遊技状態履歴)が、個々のスロットマシン1にて発生した順に格納されるようになっている。
【0506】
この遊技状態履歴テーブルは、呼び出しランプ装置200と同様に、ホールコンピュータ140の起動時において、ホールコンピュータ140から送信される接続確認要求の受信に応じて実施される初期化処理において、図示しない遊技状態履歴テーブル初期化処理と同様の処理が実施されることにより初期化(リセット並びに初期の遊技状態と初期値の記憶)される。
【0507】
そして、上述したように、遊技情報テーブルにおいて集計された各遊技情報と、台番号、収集ユニット50のユニットIDとを含む台遊技情報データとなる送信データ列1(図37(b)参照)が、ホールコンピュータ140からの所定時間毎(例えば10秒毎)の問い合わせに応じて送信されることで、ホールコンピュータ140において、各スロットマシン1毎の遊技情報が、後述する本日遊技情報テーブル(図42)において管理されるようになっている。
【0508】
尚、遊技状態がビッグボーナス、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナスに移行した場合には、ホールコンピュータ140からの問い合わせに基づくことなく、該移行時において台遊技情報データが、ホールコンピュータ140に送信される。
【0509】
また、同様に、遊技状態履歴テーブルにおいて確定された状態別データ(遊技状態履歴)と、台番号、収集ユニット50のユニットIDとを含む遊技状態履歴データとなる送信データ列2(図37(b)参照)が、スロットマシン1の遊技状態が変化することで、新たな遊技状態の状態別データが遊技状態履歴テーブルに追加されることにより、変化前の状態別データが確定されることに基づいて、ホールコンピュータ140に送信されることで、該ホールコンピュータ140において、各スロットマシン1毎の遊技状態履歴(状態別データ)が、後述する台別遊技状態履歴テーブル(図43)において管理されるようになっている。
【0510】
次に、本実施例に用いたホールコンピュータ140について説明すると、ホールコンピュータ140は、図41に示すように、コンピュータ内部にてデータの送受を行うデータバス141に、台遊技情報データの受信に応じて後述する本日遊技情報テーブルを更新するともに、各スロットマシン1の遊技情報を表示する表示処理や設定情報の送信処理等を実施するCPU142、ワークメモリ等として使用されるRAM143、時刻情報やカレンダ情報を出力するリアルタイムクロック(RTC)144、磁気ディスクや光磁気ディスクから成る記憶装置145、後述するART関連設定画面における機種タイプ(判定条件タイプ)の選択受付けや1単位関連設定画面において1単位の特定に使用される1単位継続判定ゲーム数等を入力するためのキーボードやマウス等の入力装置146、図59に示す台別遊技情報画面等を表示出力するための表示装置147や、該台別遊技情報画面等を印刷出力するためのプリンタ148、各中継ユニット60を介した収集ユニット50とのデータ通信並びに各呼び出しランプ装置200とのデータ通信を行う通信部149、が接続された通常のコンピュータである。
【0511】
また、記憶装置145には、該ホールコンピュータ140が実施する各種処理を実施するための処理プログラムに加えて、図42に示すように、各スロットマシン1の台番号に対応付けて、当該スロットマシン1の機種名、当該スロットマシン1に接続されている収集ユニット50のユニットID、当該スロットマシン1に接続されている呼び出しランプ装置200のユニットID、該機種のスロットマシン1におけるARTの開始並びに終了の判断を行うための判定条件のタイプID、その時点の遊技状態並びに総投入メダル数等の本日の各種遊技情報が更新記憶される本日遊技情報テーブルや、各スロットマシン1の台番号に対応付けて前日の各種遊技情報が記憶、管理される前日遊技情報テーブルや、各スロットマシン1の台番号に対応付けて前々日の各種遊技情報が記憶、管理される前々日遊技情報テーブル等の各種遊技情報テーブル、並びに、図43に示すように、各スロットマシン1の台番号に対応付けて、各スロットマシン1においてその当日において発生した遊技状態履歴が順次記憶、管理される台別遊技状態履歴テーブル(本日)、前日、前々日の遊技状態履歴が順次記憶、管理される台別遊技状態履歴テーブル(前日)、台別遊技状態履歴テーブル(前々日)や、スロットマシン1の各機種毎の設定別当選確率データ等が記憶されている。
【0512】
この本実施例の本日遊技情報テーブルには、図42に示すように、各スロットマシン1の台番号に対応付けて、当該スロットマシン1の機種名と、当該スロットマシン1に接続されている収集ユニット50のユニットIDと、当該スロットマシン1に接続されている呼び出しランプ装置200のユニットIDと、ARTの開始並びに終了判定を行うための判定条件のタイプIDと、その時点の遊技状態と、総投入メダル数と、総払出メダル数と、差メダル数と、総ゲーム数と、BB発生回数と、RB発生回数と、総ART発生回数と、上乗せなしART発生回数と、上乗せ有りART発生回数と、総ART確率と、上乗せなしART確率と、上乗せ有りしART確率と、上乗せ有りART突入率と、ART中の平均ゲーム数と、ART中の最大ゲーム数と、ART中の最小ゲーム数と、ART中の平均払出枚数と、ART中の最大払出枚数と、ART中の最小払出枚数と、ART中の平均獲得枚数と、ART中の最大獲得枚数と、ART中の最小獲得枚数と、1単位平均ART回数と、1単位最大ART回数と、1単位最小ART回数と、1単位平均獲得枚数と、1単位平均払出し枚数と、営業開始時点からビッグボーナスまたはレギュラーボーナスが初めて発生するまでのゲーム数並びに、各ビッグボーナスまたはレギュラーボーナスが発生する間のゲーム数であるボーナス間ゲーム回数とが記憶、管理されており、これらの各遊技情報は、各収集ユニット50から送信される図37(b)に示す台遊技情報データの受信に応じて、該受信した台遊技情報データに含まれる台番号に対応する各遊技情報が、当該台遊技情報データ(送信データ列1)に含まれる各遊技情報のデータに更新されることで、その当日の最新の遊技情報が、本日遊技情報テーブルにおいて集中管理され、該本日遊技情報テーブルに管理されている各スロットマシン1の遊技情報が、図59の台別遊技情報画面において表示出力されるようになっている。
【0513】
また、本実施例の本日、前日、前々日の各台別遊技状態履歴テーブルには、図43に示すように、各スロットマシン1の台番号に対応付けて、遊技状態(通常;通常遊技状態、BB;ビッグボーナス、RB;レギュラーボーナス、ART;アシストリプレイタイム)および発生回数(n)と、当該遊技状態の発生時刻、当該遊技状態が属する1単位の単位番号と、当該遊技状態の発生時点の総ゲーム数と、当該遊技状態の期間中のゲーム数と、当該遊技状態の発生時点の総投入メダル数と、当該遊技状態の期間中の投入メダル数と、当該遊技状態の発生時点の総払出メダル数と、当該遊技状態の期間中の払出メダル数と、当該遊技状態の期間中の差メダル数(払出メダル数-投入メダル数)と、からなる状態別データ(遊技状態履歴)が、各スロットマシン1にて発生した順に格納されて管理されるようになっており、これらの各状態別データ(遊技状態履歴)は、各収集ユニット50から送信される図37(b)に示す遊技状態履歴データ(送信データ列2)の受信に応じて、該受信した遊技状態履歴データに含まれる台番号に対応する最新の状態別データ(遊技状態履歴)として追加記憶されることで、その当日の遊技状態履歴が、台別遊技状態履歴テーブルにおいて集中管理され、該台別遊技状態履歴テーブルに管理されている各スロットマシン1の遊技状態履歴に基づいて、1単位の発生状況や1単位に含まれるART回数や1単位にて遊技者が獲得したメダル数等が算出されて、図49の台別遊技情報画面において表示出力されるようになっている。
【0514】
尚、台別遊技状態履歴テーブルのデータは、日付が変更されてホールコンピュータ140が起動される際に、本日の台別遊技状態履歴テーブルが前日の台別遊技状態履歴テーブルに繰り越され、前日の台別遊技状態履歴テーブルが前々日の台別遊技状態履歴テーブルに繰り越されるように繰り越し処理が実施される。
【0515】
また、本実施例のホールコンピュータ140においては、所定の操作を実施することで、図44に示すART関連設定画面が表示され、各呼び出しランプ装置200並びに収集ユニット50におけるARTの移行(開始)判定や終了判定の条件を、各スロットマシン1について該スロットマシン1の機種(仕様)に応じて設定できるようになっている。
【0516】
本実施例のART関連設定画面は、図44に示すように、設定対象とする呼び出しランプ装置200並びに収集ユニット50が対応するスロットマシン1を選択指定するための「設定対象台」の項目と、判定条件のタイプIDを選択するための「判定条件タイプ」の項目とが設けられている。
【0517】
このART関連設定画面における「設定対象台」の項目は、排他選択可能とされた「島単位」と「台単位」の各選択メニュー毎にチェックボックス並びに選択ウインドウとが設けられており、「島単位」を選択して島番号を入力することで、設定対象とする呼び出しランプ装置200並びに収集ユニット50が対応するスロットマシン1を「島単位」毎に指定可能とされているとともに、スロットマシン1の台番号を指定することで、1台のスロットマシン1に対応する呼び出しランプ装置200並びに収集ユニット50を設定対象として指定可能とされている。
【0518】
また、「判定条件タイプ」の項目には、1つの選択ウインドウが設けられており、該選択ウインドウにおいて、設定対象とする呼び出しランプ装置200並びに収集ユニット50が対応するスロットマシンが該当するタイプIDを、ポップアップウインドウから選択して設定できる。
【0519】
ここで、本実施例において選択可能とされている判定条件タイプについて、図46?図50に基づいて以下に説明する。
【0520】
本実施例では、スロットマシン1の仕様の違いにより、判定条件タイプをT1?T5に大きく分けているとともに、各T1?T5のタイプ毎に仕様の違いに基づいて1?最大24の小分類のタイプに分けて判定条件タイプを設けている。
【0521】
まず、大分類であるT1?T5について説明すると、タイプ1(T1)は、本実施例において詳述した前述のスロットマシン1と同様のタイプであって、移行した有利RT(遊技者にとって有利なRTであり、以下では、単にRTと呼ぶ)が規定ゲーム数で終了しない(終了条件に既定ゲーム数を含まない)とともに、ボーナスの終了でRTに移行しない(RTの開始条件にボーナスの終了を含まない)機種のスロットマシンが該当し、タイプ2(T2)は、タイプ1と同様に、ボーナスの終了でRTに移行しない(RTの開始条件にボーナスの終了を含まない)が、移行したRTが規定ゲーム数で終了する(終了条件に既定ゲーム数を含む)機種が該当し、タイプ3(T3)は、タイプ1と同様に、移行したRTが規定ゲーム数で終了しない(終了条件に既定ゲーム数を含まない)が、ボーナスの終了でのみRTに移行する(RTの開始条件にボーナスの終了を含む)機種のスロットマシンが該当し、タイプ4(T4)は、移行したRTが規定ゲーム数で終了する(終了条件に既定ゲーム数を含む)とともに、ボーナスの終了でのみRTに移行する(RTの開始条件にボーナスの終了を含む)機種のスロットマシンが該当し、タイプ5(T5)は、ボーナスの終了ではなくボーナスの内部当選によりリプレイタイムに移行し、当選したボーナスが入賞するまでRTが継続するが、該リプレイタイムにおいてアシストが付与されるか否かが不定であり、かつアシストが付与されていればメダルの払出率が1を越える一方、アシストが付与されなければメダルの払出率が1以下となる機種のスロットマシンが該当する。
【0522】
図46は、タイプ1に該当する機種のスロットマシンについて選択可能とされた判定条件タイプを示す図である。
【0523】
タイプ1には、図46に示すように、T1-1?T1-18まで、18種類の判定条件タイプが選択可能に設けられている。
【0524】
尚、図46?図50において、「○」が記載されている場合には、対象の仕様を備えていることを示し、「×」が記載されている場合には、対象の仕様を備えていないことを示し、「-」が記載されている場合には、対象の仕様を備えているか否かが不定であって、該仕様が判定に無関係であることを示している。
【0525】
設定対象の機種が、タイプ1に該当する機種であって、RTの開始時においてRT2信号を出力するとともに、該RTの終了時においてもRT2信号を出力し、報知対象小役(AT小役)が存在するタイプである場合には、タイプT1-1を選択すれば良い。
【0526】
このタイプT1-1を選択した場合には、直近ゲームテーブルにてAT小役発生率が算出される算出対象ゲーム数にNゲームが設定され、直近ゲームテーブルにて算出されるRT2信号の入力前後のNゲームのAT小役発生率が確率P以上であればARTの開始によるRT2信号の入力(ARTの開始)と判断するとともに、ART状態中にRT2信号が入力されたことを終了条件としてARTの終了を判断する。
【0527】
これらNゲームの値や確率Pの値としては、対象機種においてAT小役の発生確率等に基づいて設定すれば良く、例えば、Nゲームである10ゲーム中においてAT小役が8ゲーム以上発生している(確率P=80%以上)であれば開始と判断すれば良い。
【0528】
尚、本実施例では、ART状態中であるか否かを記憶しておくことで、RT2信号の入力がRTの開始に対応するものであるか、RTの終了に対応するものであるかを識別できるようにしている(スロットマシンSr2参照)が、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの判定に加えて、ARTの開始と同様に、例えば、一般入賞役の発生状況に関する終了条件を設けて、該終了条件が満たされた場合に、入力されたRT2信号がRTの終了であることを判断するようにしても良い。
【0529】
具体的には、終了条件として、例えば、Nゲームである5ゲーム中において一般入賞役が3ゲーム以下しか発生していない(確率P=60%以下)であれば終了と判断すれば良い。
【0530】
尚、終了条件の対象小役としては、AT小役発生率ではなく一般入賞役発生率を使用することで、迅速に終了を判定できるようになることから好ましいが、これら使用する発生率を開始時と同じくAT小役発生率としても良い。また、これらNゲームや確率Qは、対象の機種の仕様に合わせた値とすれば良い。
【0531】
設定対象の機種が、タイプ1に該当する機種であって、RTの開始時においてRT2信号を出力するとともに、該RTの終了時においてもRT2信号を出力するが、報知対象小役(AT小役)が存在しないタイプ(ARTにおいて入賞確率が向上する小役が存在しないタイプであって、転落(RTの終了)を回避する操作態様の報知がされるタイプ)である場合には、タイプT1-2を選択すれば良い。
【0532】
このタイプT1-2を選択した場合には、AT小役発生率に基づく判定が不能であるので、開始のRT2信号が入力されてから終了のRT2信号が入力されるまでの期間(ゲーム数)が、転落条件(RTの終了条件)が成立する確率に該当するゲーム数以上(例えば、転落役(RTの終了条件となる表示態様)の入賞確率が1/5.8であれば、6ゲーム数以上)、つまり、先のRT2信号が入力されてから転落条件が成立する確率に該当するゲーム数が次のRT2信号が入力されることなく経過したことを開始条件としてARTの開始を判断すれば良く、ARTの終了は、T1-1と同じく、開始が判断されたART中にRT2信号が入力されたことを終了条件とすれば良い。
【0533】
尚、該タイプT1-2の場合も、タイプT1-1の場合と同じく、ARTの開始と同様に、例えば、一般入賞役の発生状況に関する終了条件を設けて、該終了条件が満たされた場合に、入力されたRT2信号がRTの終了であることを判断するようにしても良い。
【0534】
設定対象の機種が、タイプ1に該当する機種であって、RTの開始時においてRT2信号を出力するとともに、該RTの終了時においてはRT2信号を出力しない(RT中においてRTの開始時のみにRT2信号を1回のみ出力する)タイプであって、報知対象小役(AT小役)が存在するとともに転落役の発生によりRTが終了し、該転落役を払出メダル数から識別可能なタイプである場合には、タイプT1-3を選択すれば良い。
【0535】
このタイプT1-3を選択した場合には、T1-1と同じく、直近ゲームテーブルにてAT小役発生率が算出される算出対象ゲーム数にNゲームが設定され、直近ゲームテーブルにて算出されるRT2信号の入力前後におけるNゲームのAT小役発生率が確率P以上であればARTの開始によるRT2信号の入力(ARTの開始)と判断し、ART状態中において払出メダル数から転落役の入賞があったことを終了条件としてARTの終了を判断する。
【0536】
設定対象の機種が、タイプ1に該当する機種であって、RTの開始時においてRT2信号を出力するとともに、該RTの終了時においてはRT2信号を出力しない(RT中においてRTの開始時のみにRT2信号を1回のみ出力する)タイプであって、報知対象小役(AT小役)が存在するとともに転落役を払出メダル数から識別できないタイプである場合には、タイプT1-4を選択すれば良い。
【0537】
このタイプT1-4を選択した場合には、T1-1と同じく、直近ゲームテーブルにてAT小役発生率が算出される算出対象ゲーム数にNゲームが設定され、直近ゲームテーブルにて算出されるRT2信号の入力前後におけるNゲームのAT小役発生率が確率P以上であればARTの開始によるRT2信号の入力(ARTの開始)と判断し、終了に関しては、該ARTの開始を判定した後においてNゲーム中の一般役発生率が確率Q以下であることを終了条件としてARTの終了を判断する。尚、これら一般役発生率に代えてAT小役発生率が確率Q以下であることを終了条件としてARTの終了を判断するようにしても良い。
【0538】
具体的には、終了条件として、例えば、Nゲームである5ゲーム中において一般入賞役が3ゲーム以下しか発生していない(確率P=60%以下)であれば終了と判断すれば良い。尚、これらNゲームや確率Qは、対象の機種の仕様に合わせた値とすれば良い。
【0539】
設定対象の機種が、タイプ1に該当する機種であって、RTの開始時においてRT2信号を出力するとともに、該RTの終了時においてはRT2信号を出力しない(RT中においてRTの開始時のみにRT2信号を1回のみ出力する)タイプであって、報知対象小役(AT小役)が存在しないが転落役を払出メダル数から識別可能なタイプである場合には、タイプT1-5を選択すれば良い。
【0540】
このタイプT1-5を選択した場合には、タイプT1-2と同じく、AT小役発生率に基づく判定が不能であるので、開始のRT2信号が入力されてから転落役が入賞するまでの期間(ゲーム数)が、転落役に入賞する確率に該当するゲーム数以上(例えば、転落役の入賞確率が1/5.8であれば、6ゲーム数以上)、つまり、先のRT2信号が入力されてから転落役に入賞する確率に該当するゲーム数が転落役に入賞することなく経過したことを開始条件としてARTの開始を判断する。一方、ARTの終了については、タイプT1-3の同じく、ART状態中において払出メダル数から転落役の入賞があったことを終了条件としてARTの終了を判断する。
【0541】
設定対象の機種が、タイプ1に該当する機種であって、RTの開始時においてRT2信号を出力するとともに、該RTの終了時においてはRT2信号を出力しない(RT中においてRTの開始時のみにRT2信号を1回のみ出力する)タイプであって、報知対象小役(AT小役)が存在しないとともに転落役を払出メダル数から識別できないタイプである場合には、タイプT1-6を選択すれば良い。
【0542】
このタイプT1-6を選択した場合には、タイプT1-2と同じく、AT小役発生率に基づく判定が不能であるので、開始のRT2信号が入力されてから転落役が入賞するまでの期間(ゲーム数)が、転落役に入賞する確率に該当するゲーム数以上(例えば、転落役の入賞確率が1/5.8であれば、6ゲーム数以上)、つまり、先のRT2信号が入力されてから転落役に入賞する確率に該当するゲーム数が転落役に入賞することなく経過したことを開始条件としてARTの開始を判断する。一方、ARTの終了については、タイプT1-4の同じく、該ARTの開始を判定した後においてNゲーム中の一般役発生率が確率Q以下であることを終了条件としてARTの終了を判断する。
【0543】
設定対象の機種が、タイプ1に該当する機種であって、RTの開始時においてRT2信号を出力しないが、RTに昇格する昇格役を払出メダル数から識別できるタイプであって、RTの終了時においてはRT2信号を出力し、報知対象小役(AT小役)が存在するタイプ(RT2信号をRTの終了時においてのみ出力するタイプ)である場合には、タイプT1-7を選択すれば良い。
【0544】
このタイプT1-7を選択した場合には、払出メダル数から昇格役の入賞があったことを検知したゲームから終了のRT2信号が入力されるまでの期間(ゲーム数)が、転落役に入賞する確率に該当するゲーム数以上(例えば、転落役の入賞確率が1/5.8であれば、6ゲーム数以上)、つまり、昇格役の入賞が発生してから転落役に入賞する確率に該当するゲーム数がRT2信号が入力されることなく経過したことを開始条件としてARTの開始を判断するとともに、該開始が判断されたART状態中にRT2信号が入力されたことを終了条件としてARTの終了を判断する。
【0545】
設定対象の機種が、タイプ1に該当する機種であって、RTの開始時においてRT2信号を出力しないとともに、RTに昇格する昇格役を払出メダル数から識別不能なタイプであって、RTの終了時においてはRT2信号を出力し、報知対象小役(AT小役)が存在するタイプ(RT2信号をRTの終了時においてのみ出力するタイプ)である場合には、タイプT1-8を選択すれば良い。
【0546】
このタイプT1-8を選択した場合には、直近ゲームテーブルにて算出されるNゲームのAT小役発生率が確率P以上であって、且つ、Nゲームの一般役発生率が確率R以上であることを開始条件としてARTの開始を判断するとともに、該開始が判断されたART状態中にRT2信号が入力されたことを終了条件としてARTの終了を判断する。
【0547】
これらNゲームの値や確率Pや確率Rの値としては、対象機種においてAT小役の発生確率や一般入賞役の発生確率等に基づいて設定すれば良く、例えば、Nゲームである10ゲーム中においてAT小役が5ゲーム以上発生している(確率P=50%以上)とともに、Nゲームである10ゲーム中において一般入賞役が8ゲーム以上発生している(確率P=80%以上)であれば開始と判断すれば良い。
【0548】
尚、これらAT小役発生率と一般役発生率とでNゲームの値を異なるものとしても良い。また、これらNゲームや確率Qや確率Rは、対象の機種の仕様に合わせた値とすれば良い。
【0549】
設定対象の機種が、タイプ1に該当する機種であって、RTの開始時においてRT2信号を出力しないが、RTに昇格する昇格役を払出メダル数から識別できるタイプであって、RTの終了時においてはRT2信号を出力し、報知対象小役(AT小役)が存在しないタイプである場合には、タイプT1-9を選択すれば良い。
【0550】
このタイプT1-9を選択した場合には、タイプT1-7と同じく、払出メダル数から昇格役の入賞があったことを検知したゲームから終了のRT2信号が入力されるまでの期間(ゲーム数)が、転落役に入賞する確率に該当するゲーム数以上(例えば、転落役の入賞確率が1/5.8であれば、6ゲーム数以上)、つまり、昇格役の入賞が発生してから転落役に入賞する確率に該当するゲーム数がRT2信号が入力されることなく経過したことを開始条件としてARTの開始を判断するとともに、該開始が判断されたART状態中にRT2信号が入力されたことを終了条件としてARTの終了を判断する。
【0551】
設定対象の機種が、タイプ1に該当する機種であって、RTの開始時においてRT2信号を出力しないとともにRTに昇格する昇格役を払出メダル数から識別不能なタイプであって、RTの終了時においてはRT2信号を出力し、報知対象小役(AT小役)が存在しないタイプである場合には、タイプT1-10を選択すれば良い。
【0552】
このタイプT1-10を選択した場合には、直近ゲームテーブルにて算出されるNゲームの一般役発生率が確率R以上となった時点から終了のRT2信号が入力されるまでの期間(ゲーム数)が、転落役に入賞する確率に該当するゲーム数以上(例えば、転落役の入賞確率が1/5.8であれば、6ゲーム数以上)、つまり、一般役発生率が確率R以上となってから転落役に入賞する確率に該当するゲーム数がRT2信号が入力されることなく経過したことを開始条件としてARTの開始を判断するとともに、該開始が判断されたART状態中にRT2信号が入力されたことを終了条件としてARTの終了を判断する。
【0553】
設定対象の機種が、タイプ1に該当する機種であって、RTの開始時と終了時にRT2信号を出力せずに、RTの期間中においてRT2信号を出力するタイプであって、RTに昇格する昇格役と転落役とを払出メダル数から識別可能なタイプであって、報知対象小役(AT小役)が存在するタイプである場合には、タイプT1-11を選択すれば良い。
【0554】
このタイプT1-11を選択した場合には、払出メダル数から昇格役の入賞があったことを検知したゲームから直近ゲームテーブルにて算出されるNゲームのAT小役発生率が確率P以上であることを開始条件として、該NゲームのAT小役発生率が確率P以上となったときに直前の昇格役の入賞があった時点を開始時点と判断するとともに、昇格役の入賞があった後に転落役の入賞があったことを終了条件としてARTの終了を判断する。但し、昇格役の入賞から転落役の入賞までの期間中にRT2信号の入力がない場合には、ARTとしては判断しない。
【0555】
つまり、具体的に、タイプT1-11の場合には、昇格役の入賞があった場合には、該昇格役の入賞があったことを記憶しておき、転落役の入賞を検知することなくRT2信号の入力があったときに、その前に昇格役の入賞があったことが記憶されていればARTの開始と判断し、昇格役の入賞があった時点をARTの開始時点と判断する一方、RT2信号の入力以前に転落役の入賞を検知した場合には、ARTの開始と判断せずに、該昇格役の入賞があったことの記憶を消去する。
【0556】
設定対象の機種が、タイプ1に該当する機種であって、RTの開始時と終了時にRT2信号を出力せずに、RTの期間中においてRT2信号を出力するタイプであって、転落役は払出メダル数から識別可能であるが昇格役を払出メダル数から識別不能であって、報知対象小役(AT小役)が存在するタイプである場合には、タイプT1-12を選択すれば良い。
【0557】
このタイプT1-12を選択した場合には、直近ゲームテーブルにて算出されるNゲームのAT小役発生率が確率P以上であって、且つ、Nゲームの一般役発生率が確率R以上であることを開始条件としてARTの開始を判断するとともに、該開始が判断されたART状態中に転落役の入賞があったことを終了条件としてARTの終了を判断する。但し、開始条件が成立してから転落役の入賞までの期間中にRT2信号の入力がない場合には、ARTとしては判断しない。
【0558】
つまり、具体的に、タイプT1-12の場合には、AT小役発生率が確率P以上であって一般役発生率が確率R以上である開始条件を満たしていることを記憶しておき、転落役の入賞を検知することなくRT2信号の入力があったときに、開始条件を満たしていることが記憶されていればARTの開始と判断し、該開始条件を満たした時点をARTの開始時点と判断する一方、RT2信号の入力以前に転落役の入賞を検知した場合には、ARTの開始と判断せずに、該開始条件を満たしていることの記憶を消去する。
【0559】
設定対象の機種が、タイプ1に該当する機種であって、RTの開始時と終了時にRT2信号を出力せずに、RTの期間中においてRT2信号を出力するタイプであって、昇格役は払出メダル数から識別可能であるが転落役を払出メダル数から識別不能なタイプであって、報知対象小役(AT小役)が存在するタイプである場合には、タイプT1-13を選択すれば良い。
【0560】
このタイプT1-13を選択した場合には、払出メダル数から昇格役の入賞があったことを検知したゲームから直近ゲームテーブルにて算出されるNゲームのAT小役発生率が確率P以上であることを開始条件として、該NゲームのAT小役発生率が確率P以上となったときに直前の昇格役の入賞があった時点を開始時点と判断するとともに、昇格役の入賞があった後においてNゲーム中の一般役発生率が確率Q以下であることを終了条件としてARTの終了を判断する。但し、開始条件が成立してから終了条件が成立するまでの期間中にRT2信号の入力がない場合には、ARTとしては判断しない。
【0561】
つまり、具体的に、タイプT1-13の場合には、昇格役の入賞があった場合には、該昇格役の入賞があったことを記憶しておき、Nゲーム中の一般役発生率が確率Q以下となることなくRT2信号の入力があったときに、その前に昇格役の入賞があったことが記憶されていればARTの開始と判断し、昇格役の入賞があった時点をARTの開始時点と判断する一方、RT2信号の入力以前にNゲーム中の一般役発生率が確率Q以下となった場合には、ARTと判断せずに、該昇格役の入賞があったことの記憶を消去する。
【0562】
設定対象の機種が、タイプ1に該当する機種であって、RTの開始時と終了時にRT2信号を出力せずに、RTの期間中においてRT2信号を出力するタイプであって、昇格役並びに転落役を払出メダル数から識別不能なタイプであって、報知対象小役(AT小役)が存在するタイプである場合には、タイプT1-14を選択すれば良い。
【0563】
このタイプT1-14を選択した場合には、直近ゲームテーブルにて算出されるNゲームのAT小役発生率が確率P以上であって、且つ、Nゲームの一般役発生率が確率R以上であることを開始条件としてARTの開始を判断するとともに、その後においてNゲーム中の一般役発生率が確率Q以下であることを終了条件としてARTの終了を判断する。但し、開始条件が成立してから終了条件が成立するまでの期間中にRT2信号の入力がない場合には、ARTとしては判断しない。
【0564】
つまり、具体的に、タイプT1-14の場合には、AT小役発生率が確率P以上であって一般役発生率が確率R以上である開始条件を満たしていることを記憶しておき、終了条件(Nゲーム中の一般役発生率が確率Q以下)を満たすことなくRT2信号の入力があったときに、開始条件を満たしていることが記憶されていればARTの開始と判断し、該開始条件を満たした時点をARTの開始時点と判断する一方、RT2信号の入力以前に終了条件(Nゲーム中の一般役発生率が確率Q以下)が満たされた場合には、ARTと判断せずに、該開始条件を満たしていることの記憶を消去する。
【0565】
設定対象の機種が、タイプ1に該当する機種であって、RTの開始時と終了時にRT2信号を出力せずに、RTの期間中においてRT2信号を出力するタイプであって、RTに昇格する昇格役と転落役とを払出メダル数から識別可能なタイプであって、報知対象小役(AT小役)が存在しないタイプである場合には、タイプT1-15を選択すれば良い。
【0566】
このタイプT1-15を選択した場合には、払出メダル数から昇格役の入賞があったことを検知したゲームから転落役の入賞があったことを検知するまでの期間(ゲーム数)が、転落役に入賞する確率に該当するゲーム数以上(例えば、転落役の入賞確率が1/5.8であれば、6ゲーム数以上)、つまり、昇格役の入賞が発生してから転落役に入賞する確率に該当するゲーム数が転落役に入賞することなく経過したことを開始条件としてARTの開始を判断し、該昇格役の入賞が発生した時点を開始時点と判断するとともに、該開始を判断した後に転落役の入賞があったことを終了条件としてARTの終了を判断する。但し、昇格役の入賞から転落役の入賞までの期間中にRT2信号の入力がない場合には、ARTとしては判断しない。
【0567】
つまり、具体的に、タイプT1-15の場合には、昇格役の入賞があった場合には、該昇格役の入賞があったことを記憶しておき、転落役の入賞を検知することなくRT2信号の入力があったときに、その前に昇格役の入賞があったことが記憶されていればARTの開始と判断し、昇格役の入賞があった時点をARTの開始時点と判断する一方、RT2信号の入力以前に転落役の入賞を検知した場合には、ARTと判断せずに、該昇格役の入賞があったことの記憶を消去する。
【0568】
設定対象の機種が、タイプ1に該当する機種であって、RTの開始時と終了時にRT2信号を出力せずに、RTの期間中においてRT2信号を出力するタイプであって、転落役は払出メダル数から識別可能であるが昇格役を払出メダル数から識別不能であって、報知対象小役(AT小役)が存在しないタイプである場合には、タイプT1-16を選択すれば良い。
【0569】
このタイプT1-16を選択した場合には、直近ゲームテーブルにて算出されるNゲームの一般役発生率が確率R以上となった時点から転落役の入賞があったことを検知するまでの期間(ゲーム数)が、転落役に入賞する確率に該当するゲーム数以上(例えば、転落役の入賞確率が1/5.8であれば、6ゲーム数以上)、つまり、一般役発生率が確率R以上となってから転落役に入賞する確率に該当するゲーム数が転落役に入賞することなく経過したことを開始条件としてARTの開始を判断し、該開始が判断されたART状態中に転落役に入賞することを終了条件としてARTの終了を判断する。但し、開始条件が成立してから転落役の入賞までの期間中にRT2信号の入力がない場合には、ARTとしては判断しない。
【0570】
つまり、具体的に、タイプT1-16の場合には、Nゲームの一般役発生率が確率R以上となったことを記憶しておき、転落役の入賞を検知することなくRT2信号の入力があったときに、一般役発生率が確率R以上となっていることが記憶されていればARTの開始と判断し、一般役発生率が確率R以上となった時点をARTの開始時点と判断する一方、RT2信号の入力以前に転落役の入賞を検知した場合には、ARTと判断せずに、該一般役発生率が確率R以上となったことの記憶を消去する。
【0571】
設定対象の機種が、タイプ1に該当する機種であって、RTの開始時と終了時にRT2信号を出力せずに、RTの期間中においてRT2信号を出力するタイプであって、昇格役は払出メダル数から識別可能であるが転落役を払出メダル数から識別不能であって、報知対象小役(AT小役)が存在しないタイプである場合には、タイプT1-17を選択すれば良い。
【0572】
このタイプT1-17を選択した場合には、払出メダル数から昇格役の入賞があったことを検知したゲームから終了条件であるNゲーム中の一般役発生率が確率Q以下となるまでの期間(ゲーム数)が、転落役に入賞する確率に該当するゲーム数以上(例えば、転落役の入賞確率が1/5.8であれば、6ゲーム数以上)、つまり、昇格役の入賞が発生してから転落役に入賞する確率に該当するゲーム数が、Nゲーム中の一般役発生率が確率Q以下となることなく経過したことを開始条件としてARTの開始を判断し、該昇格役の入賞が発生した時点を開始時点と判断するとともに、該開始を判断した後にNゲーム中の一般役発生率が確率Q以下となったことを終了条件としてARTの終了を判断する。但し、昇格役の入賞からNゲーム中の一般役発生率が確率Q以下となるまでの期間中にRT2信号の入力がない場合には、ARTとしては判断しない。
【0573】
つまり、具体的に、タイプT1-17の場合には、昇格役の入賞があった場合には、該昇格役の入賞があったことを記憶しておき、転落役の入賞を検知することなくRT2信号の入力があったときに、その前に昇格役の入賞があったことが記憶されていればARTの開始と判断し、昇格役の入賞があった時点をARTの開始時点と判断する一方、RT2信号の入力以前にNゲーム中の一般役発生率が確率Q以下となった場合には、ARTと判断せずに、該昇格役の入賞があったことの記憶を消去する。
【0574】
設定対象の機種が、タイプ1に該当する機種であって、RTの開始時と終了時にRT2信号を出力せずに、RTの期間中においてRT2信号を出力するタイプであって、昇格役も転落役も払出メダル数から識別不能であって、報知対象小役(AT小役)が存在しないタイプである場合には、タイプT1-18を選択すれば良い。
【0575】
このタイプT1-18を選択した場合には、直近ゲームテーブルにて算出されるNゲームの一般役発生率が確率R以上となった時点から終了条件であるNゲーム中の一般役発生率が確率Q以下となるまでの期間(ゲーム数)が、転落役に入賞する確率に該当するゲーム数以上(例えば、転落役の入賞確率が1/5.8であれば、6ゲーム数以上)、つまり、Nゲームの一般役発生率が確率R以上となってから転落役に入賞する確率に該当するゲーム数が、Nゲーム中の一般役発生率が確率Q以下となることなく経過したことを開始条件としてARTの開始を判断し、該一般役発生率が確率R以上となった時点を開始時点と判断するとともに、該開始を判断した後にNゲーム中の一般役発生率が確率Q以下となったことを終了条件としてARTの終了を判断する。但し、開始条件の成立から終了条件の成立までの期間内にRT2信号の入力がない場合には、ARTとしては判断しない。
【0576】
つまり、具体的に、タイプT1-18の場合には、Nゲームの一般役発生率が確率R以上となったことを記憶しておき、該Nゲームの一般役発生率が確率Q以下となることなくRT2信号の入力があったときに、一般役発生率が確率R以上となっていることが記憶されていればARTの開始と判断し、一般役発生率が確率R以上となった時点をARTの開始時点と判断する一方、RT2信号の入力以前にNゲームの一般役発生率が確率Q以下となった場合には、ARTと判断せずに、該一般役発生率が確率R以上となったことの記憶を消去する。
【0577】
尚、本実施例では、タイプT1-11?T1-18については、開始条件の成立から終了条件の成立までの期間内にRT2信号の入力がない場合には、ARTとしては判断しないようにすることで、RT2信号の入力の有無により、開始と終了の判断が正しかったことを確認できるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらRT2信号を出力しない機種についても、タイプT1-11?T1-18を設定し、開始条件の成立から終了条件の成立までの期間内にRT2信号の入力が無い場合であってもARTとして判断することで、ARTの開始と終了とを判断することが可能である。よって、図46中のタイプT1-11?T1-18については、途中信号に関して(×)も併記している。
【0578】
図47は、ボーナスの終了でRTに移行しない(RTの開始条件にボーナスの終了を含まない)が、移行したRTが規定ゲーム数で終了する(終了条件に既定ゲーム数を含む)タイプ2に該当する機種のスロットマシンについて選択可能とされた判定条件タイプを示す図である。
【0579】
本実施例においてタイプ2には、図47に示すように、T2-1?T2-24まで、24種類の判定条件タイプが選択可能に設けられている。
【0580】
設定対象の機種が、タイプ2に該当する機種であって、RTの開始時においてRT2信号を出力するとともに、該RTの終了時においてもRT2信号を出力し、報知対象小役(AT小役)が存在するタイプである場合には、タイプT2-1を選択すれば良い。
【0581】
このタイプT2-1を選択した場合には、直近ゲームテーブルにてAT小役発生率が算出される算出対象ゲーム数にNゲームが設定され、直近ゲームテーブルにて算出されるRT2信号の入力前後のNゲームのAT小役発生率が確率P以上であればARTの開始によるRT2信号の入力(ARTの開始)と判断するとともに、ART状態中にRT2信号が入力されたことを終了条件としてARTの終了を判断する。
【0582】
これらNゲームの値や確率Pの値としては、タイプT1-1と同様に設定すれば良い。尚、タイプT1-1と同様に、RT2信号の入力がRTの開始に対応するものであるか、RTの終了に対応するものであるかを一般入賞役の発生状況に関する終了条件を設けて、RT2信号の入力を契機に、該RT2信号の入力前後のNゲームについて該終了条件が満たされた場合に、入力されたRT2信号がRTの終了であることを判断するようにしても良い。
【0583】
設定対象の機種が、タイプ2に該当する機種であって、RTの開始時においてRT2信号を出力するとともに、該RTの終了時においてもRT2信号を出力するが、報知対象小役(AT小役)が存在しないタイプ(ARTにおいて入賞確率が向上する小役が存在しないタイプであって、転落を回避する操作態様の報知がされるタイプ)である場合には、タイプT2-2を選択すれば良い。
【0584】
このタイプT2-2を選択した場合には、AT小役発生率に基づく判定が不能であるので、開始のRT2信号が入力されてから終了のRT2信号が入力されるまでの期間(ゲーム数)が、転落条件が成立する確率に該当するゲーム数以上(例えば、転落役の入賞確率が1/5.8であれば、6ゲーム数以上)、つまり、先のRT2信号が入力されてから転落条件が成立する確率に該当するゲーム数が次のRT2信号が入力されることなく経過したことを開始条件としてARTの開始を判断すれば良く、ARTの終了は、T1-1と同じく、開始が判断されたART中にRT2信号が入力されたことを終了条件とすれば良い。
【0585】
尚、終了判定において、タイプT2-1と同じく、RT2信号の入力がRTの開始に対応するものであるか、RTの終了に対応するものであるかを一般入賞役の発生状況に関する終了条件を設けて、RT2信号の入力を契機に、該RT2信号の入力前後のNゲームについて該終了条件が満たされた場合に、入力されたRT2信号がRTの終了であることを判断するようにしても良い。
【0586】
設定対象の機種が、タイプ2に該当する機種であって、RTの開始時においてRT2信号を出力するとともに、該RTの終了時においてはRT2信号を出力しない(RT中においてRTの開始時のみにRT2信号を1回のみ出力する)タイプであって、報知対象小役(AT小役)が存在するとともに転落役の発生によりRTが終了し、該転落役を払出メダル数から識別可能なタイプである場合には、タイプT2-3を選択すれば良い。
【0587】
このタイプT2-3を選択した場合には、T2-1と同じく、直近ゲームテーブルにてAT小役発生率が算出される算出対象ゲーム数にNゲームが設定され、直近ゲームテーブルにて算出されるRT2信号の入力前後におけるNゲームのAT小役発生率が確率P以上であればARTの開始によるRT2信号の入力(ARTの開始)と判断し、ART状態中において払出メダル数から転落役の入賞があったこと或いは、開始と判断したRT2信号の入力時からのゲーム数がRTの規定ゲーム数となったことを終了条件としてARTの終了を判断する。
【0588】
設定対象の機種が、タイプ2に該当する機種であって、RTの開始時においてRT2信号を出力するとともに、該RTの終了時においてはRT2信号を出力しない(RT中においてRTの開始時のみにRT2信号を1回のみ出力する)タイプであって、報知対象小役(AT小役)が存在するとともに転落役の発生によりRTが終了し、該転落役を払出メダル数から識別不能なタイプである場合には、タイプT2-4を選択すれば良い。
【0589】
このタイプT2-4を選択した場合には、T2-1と同じく、直近ゲームテーブルにてAT小役発生率が算出される算出対象ゲーム数にNゲームが設定され、直近ゲームテーブルにて算出されるRT2信号の入力前後におけるNゲームのAT小役発生率が確率P以上であればARTの開始によるRT2信号の入力(ARTの開始)と判断し、終了に関しては、該ARTの開始を判定した後においてNゲーム中の一般役発生率が確率Q以下であること、或いは開始と判断したRT2信号の入力時からのゲーム数がRTの規定ゲーム数となったことを終了条件としてARTの終了を判断する。尚、これら一般役発生率に代えてAT小役発生率が確率Q以下であることを終了条件としてARTの終了を判断するようにしても良い。
【0590】
設定対象の機種が、タイプ2に該当する機種であって、RTの開始時においてRT2信号を出力するとともに、該RTの終了時においてはRT2信号を出力しない(RT中においてRTの開始時のみにRT2信号を1回のみ出力する)タイプであって、報知対象小役(AT小役)が存在しないとともに転落役の発生によりRTが終了し、該転落役を払出メダル数から識別可能なタイプである場合には、タイプT2-5を選択すれば良い。
【0591】
このタイプT2-5を選択した場合には、タイプT2-2と同じく、AT小役発生率に基づく判定が不能であるので、開始のRT2信号が入力されてから転落役が入賞するまでの期間(ゲーム数)が、転落役に入賞する確率に該当するゲーム数以上(例えば、転落役の入賞確率が1/5.8であれば、6ゲーム数以上)、つまり、先のRT2信号が入力されてから転落役に入賞する確率に該当するゲーム数が転落役に入賞することなく経過したことを開始条件としてARTの開始を判断する。一方、ARTの終了については、ART状態中において払出メダル数から転落役の入賞があったこと、或いは開始と判断したRT2信号の入力時からのゲーム数がRTの規定ゲーム数となったことを終了条件としてARTの終了を判断する。
【0592】
設定対象の機種が、タイプ2に該当する機種であって、RTの開始時においてRT2信号を出力するとともに、該RTの終了時においてはRT2信号を出力しない(RT中においてRTの開始時のみにRT2信号を1回のみ出力する)タイプであって、報知対象小役(AT小役)が存在しないとともに転落役の発生によりRTが終了し、該転落役を払出メダル数から識別不能なタイプである場合には、タイプT2-6を選択すれば良い。
【0593】
このタイプT2-6を選択した場合には、タイプT2-2と同じく、AT小役発生率に基づく判定が不能であるので、開始のRT2信号が入力されてから転落役が入賞するまでの期間(ゲーム数)が、転落役に入賞する確率に該当するゲーム数以上(例えば、転落役の入賞確率が1/5.8であれば、6ゲーム数以上)、つまり、先のRT2信号が入力されてから転落役に入賞する確率に該当するゲーム数が転落役に入賞することなく経過したことを開始条件としてARTの開始を判断する。一方、ARTの終了については、タイプT2-4の同じく、該ARTの開始を判定した後においてNゲーム中の一般役発生率が確率Q以下であること、或いは開始と判断したRT2信号の入力時からのゲーム数がRTの規定ゲーム数となったことを終了条件としてARTの終了を判断する。
【0594】
設定対象の機種が、タイプ2に該当する機種であって、RTの開始時においてRT2信号を出力するとともに、該RTの終了時においてはRT2信号を出力しない(RT中においてRTの開始時のみにRT2信号を1回のみ出力する)タイプであって、報知対象小役(AT小役)が存在するとともに、転落が発生せずにRTが規定ゲーム数を必ず消化するタイプ(完走タイプ)である場合には、タイプT2-7を選択すれば良い。
【0595】
このタイプT2-7を選択した場合には、直近ゲームテーブルにてAT小役発生率が算出される算出対象ゲーム数にNゲームが設定され、直近ゲームテーブルにて算出されるRT2信号の入力前後におけるNゲームのAT小役発生率が確率P以上であればARTの開始によるRT2信号の入力(ARTの開始)と判断し、終了に関しては、開始と判断したRT2信号の入力時からのゲーム数がRTの規定ゲーム数となったことを終了条件としてARTの終了を判断する。
【0596】
設定対象の機種が、タイプ2に該当する機種であって、RTの開始時においてRT2信号を出力するとともに、該RTの終了時においてはRT2信号を出力しない(RT中においてRTの開始時のみにRT2信号を1回のみ出力する)タイプであって、報知対象小役(AT小役)が存在しないとともに、転落が発生せずにRTが規定ゲーム数を必ず消化するタイプ(完走タイプ)である場合には、タイプT2-8を選択すれば良い。
【0597】
このタイプT2-8を選択した場合には、直近ゲームテーブルにて一般役発生率が算出される算出対象ゲーム数にNゲームが設定され、直近ゲームテーブルにて算出されるRT2信号の入力前後におけるNゲームの一般役発生率が確率R以上であればARTの開始によるRT2信号の入力(ARTの開始)と判断し、終了に関しては、開始と判断したRT2信号の入力時からのゲーム数がRTの規定ゲーム数となったことを終了条件としてARTの終了を判断する。
【0598】
設定対象の機種が、タイプ2に該当する機種であって、RTの開始時においてRT2信号を出力しないが、RTに昇格する昇格役を払出メダル数から識別できるタイプであって、RTの終了時においてはRT2信号を出力し(RT2信号をRTの終了時においてのみ出力するタイプ)、報知対象小役(AT小役)が存在するタイプである場合には、タイプT2-9を選択すれば良い。
【0599】
このタイプT2-9を選択した場合には、直近ゲームテーブルにてAT小役発生率が算出される算出対象ゲーム数にNゲームが設定され、直近ゲームテーブルにて算出される昇格役の入賞があったことを検知したゲーム前後のAT小役発生率が確率P以上であればARTの開始と判断し、昇格役の入賞があった時点をARTの開始時点と判断するとともに、終了に関しては、開始と判断した昇格役の入賞後においてRT2信号の入力があったことを終了条件としてARTの終了を判断する。
【0600】
設定対象の機種が、タイプ2に該当する機種であって、RTの開始時においてRT2信号を出力しないとともに、RTに昇格する昇格役を払出メダル数から識別不能なタイプであって、RTの終了時においてはRT2信号を出力し(RT2信号をRTの終了時においてのみ出力するタイプ)、報知対象小役(AT小役)が存在するタイプである場合には、タイプT2-10を選択すれば良い。
【0601】
このタイプT2-10を選択した場合には、直近ゲームテーブルにて算出されるNゲームのAT小役発生率が確率P以上であって、且つ、Nゲームの一般役発生率が確率R以上であることを開始条件としてARTの開始を判断するとともに、該開始が判断されたART状態中にRT2信号が入力されたことを終了条件としてARTの終了を判断する。
【0602】
これらNゲームの値や確率Pや確率Rの値としては、対象機種においてAT小役の発生確率や一般入賞役の発生確率等に基づいて設定すれば良く、例えば、Nゲームである10ゲーム中においてAT小役が5ゲーム以上発生している(確率P=50%以上)とともに、Nゲームである10ゲーム中において一般入賞役が8ゲーム以上発生している(確率P=80%以上)であれば開始と判断すれば良い。
【0603】
尚、これらAT小役発生率と一般役発生率とでNゲームの値を異なるものとしても良い。また、これらNゲームや確率Qや確率Rは、対象の機種の仕様に合わせた値とすれば良い。
【0604】
設定対象の機種が、タイプ2に該当する機種であって、RTの開始時においてRT2信号を出力しないが、RTに昇格する昇格役を払出メダル数から識別できるタイプであって、RTの終了時においてはRT2信号を出力し、報知対象小役(AT小役)が存在しないタイプである場合には、タイプT2-11を選択すれば良い。
【0605】
このタイプT2-11を選択した場合には、タイプT2-9と同じく、払出メダル数から昇格役の入賞があったことを検知したゲームから終了のRT2信号が入力されるまでの期間(ゲーム数)が、転落役に入賞する確率に該当するゲーム数以上(例えば、転落役の入賞確率が1/5.8であれば、6ゲーム数以上)、つまり、昇格役の入賞が発生してから転落役に入賞する確率に該当するゲーム数がRT2信号が入力されることなく経過したことを開始条件としてARTの開始を判断するとともに、該開始が判断されたART状態中にRT2信号が入力されたことを終了条件としてARTの終了を判断する。
【0606】
設定対象の機種が、タイプ2に該当する機種であって、RTの開始時においてRT2信号を出力しないとともにRTに昇格する昇格役を払出メダル数から識別不能なタイプであって、RTの終了時においてはRT2信号を出力し、報知対象小役(AT小役)が存在しないタイプである場合には、タイプT2-12を選択すれば良い。
【0607】
このタイプT2-12を選択した場合には、直近ゲームテーブルにて算出されるNゲームの一般役発生率が確率R以上となった時点から終了のRT2信号が入力されるまでの期間(ゲーム数)が、転落役に入賞する確率に該当するゲーム数以上(例えば、転落役の入賞確率が1/5.8であれば、6ゲーム数以上)、つまり、一般役発生率が確率R以上となってから転落役に入賞する確率に該当するゲーム数がRT2信号が入力されることなく経過したことを開始条件としてARTの開始を判断するとともに、該開始が判断されたART状態中にRT2信号が入力されたことを終了条件としてARTの終了を判断する。
【0608】
設定対象の機種が、タイプ2に該当する機種であって、RTの開始時と終了時にRT2信号を出力せずに、RTの期間中においてRT2信号を出力するタイプであって、RTに昇格する昇格役と転落役とを払出メダル数から識別可能なタイプであって、報知対象小役(AT小役)が存在するタイプである場合には、タイプT2-13を選択すれば良い。
【0609】
このタイプT2-13を選択した場合には、払出メダル数から昇格役の入賞があったことを検知したゲームから直近ゲームテーブルにて算出されるNゲームのAT小役発生率が確率P以上であることを開始条件として、該NゲームのAT小役発生率が確率P以上となったときに直前の昇格役の入賞があった時点を開始時点と判断するとともに、昇格役の入賞があった後に転落役の入賞があったこと、或いは昇格役の入賞後のゲーム数がRTの規定ゲーム数となったことを終了条件としてARTの終了を判断する。但し、昇格役の入賞から終了条件の成立までの期間内にRT2信号の入力がない場合には、ARTとしては判断しない。
【0610】
設定対象の機種が、タイプ2に該当する機種であって、RTの開始時と終了時にRT2信号を出力せずに、RTの期間中においてRT2信号を出力するタイプであって、転落役は払出メダル数から識別可能であるが昇格役を払出メダル数から識別不能であって、報知対象小役(AT小役)が存在するタイプである場合には、タイプT2-14を選択すれば良い。
【0611】
このタイプT2-14を選択した場合には、直近ゲームテーブルにて算出されるNゲームのAT小役発生率が確率P以上であって、且つ、Nゲームの一般役発生率が確率R以上であることを開始条件としてARTの開始を判断するとともに、該開始が判断されたART状態中に転落役の入賞があったことを終了条件としてARTの終了を判断する。但し、開始条件が成立してから転落役の入賞までの期間中にRT2信号の入力がない場合には、ARTとしては判断しない。
【0612】
設定対象の機種が、タイプ2に該当する機種であって、RTの開始時と終了時にRT2信号を出力せずに、RTの期間中においてRT2信号を出力するタイプであって、昇格役は払出メダル数から識別可能であるが転落役を払出メダル数から識別不能なタイプであって、報知対象小役(AT小役)が存在するタイプである場合には、タイプT2-15を選択すれば良い。
【0613】
このタイプT2-15を選択した場合には、払出メダル数から昇格役の入賞があったことを検知したゲームから直近ゲームテーブルにて算出されるNゲームのAT小役発生率が確率P以上であることを開始条件として、該NゲームのAT小役発生率が確率P以上となったときに直前の昇格役の入賞があった時点を開始時点と判断するとともに、昇格役の入賞があった後においてNゲーム中の一般役発生率が確率Q以下、或いは開始と判断した昇格役の入賞後のゲーム数がRTの規定ゲーム数となったことを終了条件としてARTの終了を判断する。但し、開始条件が成立してから終了条件が成立するまでの期間中にRT2信号の入力がない場合には、ARTとしては判断しない。
【0614】
設定対象の機種が、タイプ2に該当する機種であって、RTの開始時と終了時にRT2信号を出力せずに、RTの期間中においてRT2信号を出力するタイプであって、昇格役並びに転落役を払出メダル数から識別不能なタイプであって、報知対象小役(AT小役)が存在するタイプである場合には、タイプT2-16を選択すれば良い。
【0615】
このタイプT2-16を選択した場合には、直近ゲームテーブルにて算出されるNゲームのAT小役発生率が確率P以上であって、且つ、Nゲームの一般役発生率が確率R以上であることを開始条件としてARTの開始を判断するとともに、その後においてNゲーム中の一般役発生率が確率Q以下であることを終了条件としてARTの終了を判断する。但し、開始条件が成立してから終了条件が成立するまでの期間中にRT2信号の入力がない場合には、ARTとしては判断しない。
【0616】
設定対象の機種が、タイプ2に該当する機種であって、RTの開始時と終了時にRT2信号を出力せずに、RTの期間中においてRT2信号を出力するタイプであって、RTに昇格する昇格役と転落役とを払出メダル数から識別可能なタイプであって、報知対象小役(AT小役)が存在しないタイプである場合には、タイプT2-17を選択すれば良い。
【0617】
このタイプT2-17を選択した場合には、払出メダル数から昇格役の入賞があったことを検知したゲームから転落役の入賞があったことを検知するまでの期間(ゲーム数)が、転落役に入賞する確率に該当するゲーム数以上(例えば、転落役の入賞確率が1/5.8であれば、6ゲーム数以上)、つまり、昇格役の入賞が発生してから転落役に入賞する確率に該当するゲーム数が転落役に入賞することなく経過したことを開始条件としてARTの開始を判断し、該昇格役の入賞が発生した時点を開始時点と判断するとともに、該開始を判断した後に転落役の入賞があったこと、或いは昇格役の入賞後のゲーム数がRTの規定ゲーム数となったことを終了条件としてARTの終了を判断する。但し、昇格役の入賞から転落役の入賞までの期間中にRT2信号の入力がない場合には、ARTとしては判断しない。
【0618】
設定対象の機種が、タイプ2に該当する機種であって、RTの開始時と終了時にRT2信号を出力せずに、RTの期間中においてRT2信号を出力するタイプであって、転落役は払出メダル数から識別可能であるが昇格役を払出メダル数から識別不能であって、報知対象小役(AT小役)が存在しないタイプである場合には、タイプT2-18を選択すれば良い。
【0619】
このタイプT2-18を選択した場合には、直近ゲームテーブルにて算出されるNゲームの一般役発生率が確率R以上となった時点から転落役の入賞があったことを検知するまでの期間(ゲーム数)が、転落役に入賞する確率に該当するゲーム数以上(例えば、転落役の入賞確率が1/5.8であれば、6ゲーム数以上)、つまり、一般役発生率が確率R以上となってから転落役に入賞する確率に該当するゲーム数が転落役に入賞することなく経過したことを開始条件としてARTの開始を判断し、該開始が判断されたART状態中に転落役に入賞することを終了条件としてARTの終了を判断する。
【0620】
設定対象の機種が、タイプ2に該当する機種であって、RTの開始時と終了時にRT2信号を出力せずに、RTの期間中においてRT2信号を出力するタイプであって、昇格役は払出メダル数から識別可能であるが転落役を払出メダル数から識別不能であって、報知対象小役(AT小役)が存在しないタイプである場合には、タイプT2-19を選択すれば良い。
【0621】
このタイプT2-19を選択した場合には、払出メダル数から昇格役の入賞があったことを検知したゲームから終了条件であるNゲーム中の一般役発生率が確率Q以下となるまでの期間(ゲーム数)が、転落役に入賞する確率に該当するゲーム数以上(例えば、転落役の入賞確率が1/5.8であれば、6ゲーム数以上)、つまり、昇格役の入賞が発生してから転落役に入賞する確率に該当するゲーム数が、Nゲーム中の一般役発生率が確率Q以下となることなく経過したことを開始条件としてARTの開始を判断し、該昇格役の入賞が発生した時点を開始時点と判断するとともに、該開始を判断した後にNゲーム中の一般役発生率が確率Q以下となったこと、或いは昇格役の入賞後のゲーム数がRTの規定ゲーム数となったことを終了条件としてARTの終了を判断する。但し、昇格役の入賞からNゲーム中の一般役発生率が確率Q以下となるまでの期間中にRT2信号の入力がない場合には、ARTとしては判断しない。
【0622】
設定対象の機種が、タイプ2に該当する機種であって、RTの開始時と終了時にRT2信号を出力せずに、RTの期間中においてRT2信号を出力するタイプであって、昇格役も転落役も払出メダル数から識別不能で転落が発生するとともに、報知対象小役(AT小役)が存在しないタイプである場合には、タイプT2-20を選択すれば良い。
【0623】
このタイプT2-20を選択した場合には、直近ゲームテーブルにて算出されるNゲームの一般役発生率が確率R以上となった時点から終了条件であるNゲーム中の一般役発生率が確率Q以下となるまでの期間(ゲーム数)が、転落役に入賞する確率に該当するゲーム数以上(例えば、転落役の入賞確率が1/5.8であれば、6ゲーム数以上)、つまり、Nゲームの一般役発生率が確率R以上となってから転落役に入賞する確率に該当するゲーム数が、Nゲーム中の一般役発生率が確率Q以下となることなく経過したことを開始条件としてARTの開始を判断し、該一般役発生率が確率R以上となった時点を開始時点と判断するとともに、該開始を判断した後にNゲーム中の一般役発生率が確率Q以下となったことを終了条件としてARTの終了を判断する。但し、開始条件の成立から終了条件の成立までの期間内にRT2信号の入力がない場合には、ARTとしては判断しない。
【0624】
設定対象の機種が、タイプ2に該当する機種であって、RTの開始時と終了時にRT2信号を出力せずに、RTの期間中においてRT2信号を出力するタイプであって、昇格役は払出メダル数から識別可能であるが転落が発生しない完走タイプであって、報知対象小役(AT小役)が存在するタイプである場合には、タイプT2-21を選択すれば良い。
【0625】
このタイプT2-21を選択した場合には、払出メダル数から昇格役の入賞があったことを検知したゲームから直近ゲームテーブルにて算出されるNゲームのAT小役発生率が確率P以上であることを開始条件として、該NゲームのAT小役発生率が確率P以上となったときに直前の昇格役の入賞があった時点を開始時点と判断するとともに、開始と判断した昇格役の入賞後のゲーム数がRTの規定ゲーム数となったことを終了条件としてARTの終了を判断する。但し、開始条件が成立してから終了条件が成立するまでの期間中にRT2信号の入力がない場合には、ARTとしては判断しない。
【0626】
設定対象の機種が、タイプ2に該当する機種であって、RTの開始時と終了時にRT2信号を出力せずに、RTの期間中においてRT2信号を出力するタイプであって、昇格役は払出メダル数から識別不能であって転落が発生しない完走タイプであって、報知対象小役(AT小役)が存在するタイプである場合には、タイプT2-22を選択すれば良い。
【0627】
このタイプT2-22を選択した場合には、直近ゲームテーブルにて算出されるNゲームのAT小役発生率が確率P以上であって、且つ、Nゲームの一般役発生率が確率R以上であることを開始条件としてARTの開始を判断するとともに、その後においてNゲーム中の一般役発生率が確率Q以下であることを終了条件としてARTの終了を判断する。但し、開始条件が成立してから終了条件が成立するまでの期間中にRT2信号の入力がない場合には、ARTとしては判断しない。
【0628】
設定対象の機種が、タイプ2に該当する機種であって、RTの開始時と終了時にRT2信号を出力せずに、RTの期間中においてRT2信号を出力するタイプであって、RTに昇格する昇格役を払出メダル数から識別可能であって転落が発生しない完走タイプであって、報知対象小役(AT小役)が存在しないタイプである場合には、タイプT2-23を選択すれば良い。
【0629】
このタイプT2-23を選択した場合には、払出メダル数から昇格役の入賞があったことを検知したゲーム前後のNゲームの一般役発生率が確率R以上であることを開始条件としてARTの開始を判断するとともに、昇格役の入賞後のゲーム数がRTの規定ゲーム数となったことを終了条件としてARTの終了を判断する。但し、昇格役の入賞から転落役の入賞までの期間中にRT2信号の入力がない場合には、ARTとしては判断しない。
【0630】
設定対象の機種が、タイプ2に該当する機種であって、RTの開始時と終了時にRT2信号を出力せずに、RTの期間中においてRT2信号を出力するタイプであって、RTに昇格する昇格役を払出メダル数から識別不能で転落が発生しない完走タイプであって、報知対象小役(AT小役)が存在しないタイプである場合には、タイプT2-24を選択すれば良い。
【0631】
このタイプT2-24を選択した場合には、直近ゲームテーブルにて算出されるNゲームの一般役発生率が確率R以上となった時点から終了条件であるNゲーム中の一般役発生率が確率Q以下となるまでの期間(ゲーム数)が、転落役に入賞する確率に該当するゲーム数以上(例えば、転落役の入賞確率が1/5.8であれば、6ゲーム数以上)、つまり、Nゲームの一般役発生率が確率R以上となってから転落役に入賞する確率に該当するゲーム数が、Nゲーム中の一般役発生率が確率Q以下となることなく経過したことを開始条件としてARTの開始を判断し、該一般役発生率が確率R以上となった時点を開始時点と判断するとともに、該開始を判断した後にNゲーム中の一般役発生率が確率Q以下となったことを終了条件としてARTの終了を判断する。但し、開始条件の成立から終了条件の成立までの期間内にRT2信号の入力がない場合には、ARTとしては判断しない。
【0632】
尚、本実施例では、タイプT2-13?T2-24については、開始条件の成立から終了条件の成立までの期間内にRT2信号の入力がない場合には、ARTとしては判断しないようにすることで、RT2信号の入力の有無により、開始と終了の判断が正しかったことを確認できるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらRT2信号を出力しない機種についても、タイプT2-13?T2-24を設定し、開始条件の成立から終了条件の成立までの期間内にRT2信号の入力が無い場合であってもARTとして判断することで、ARTの開始と終了とを判断することが可能である。よって、図47中のタイプT2-13?T2-24については、途中信号に関して(×)も併記している。
【0633】
図48は、移行したRTが規定ゲーム数で終了しない(終了条件に既定ゲーム数を含まない)が、ボーナスの終了でRTに移行する(RTの開始条件にボーナスの終了を含む)タイプ3に該当する機種のスロットマシンについて選択可能とされた判定条件タイプを示す図である。
【0634】
設定対象の機種が、タイプ3に該当する機種であって、RTの開始時においてRT2信号を出力するとともに、該RTの終了時においてもRT2信号を出力し、報知対象小役(AT小役)が存在するタイプである場合には、タイプT3-1を選択すれば良い。
【0635】
このタイプT3-1を選択した場合には、ボーナスの終了(BB信号、RB信号がONからOFFに変化)に伴うRT2信号の入力であり、且つ、直近ゲームテーブルにてAT小役発生率が算出される算出対象ゲーム数にNゲームが設定され、直近ゲームテーブルにて算出されるRT2信号の入力後におけるNゲームのAT小役発生率が確率P以上であること開始条件とし、該開始条件を満たしていればARTの開始によるRT2信号の入力(ARTの開始)と判断するとともに、ボーナスの終了に伴うRT2信号の入力ではないRT2信号、つまり、BB信号、RB信号がONからOFFに変化に伴わないRT2信号が入力されたこと、具体的には、ART状態中にRT2信号が入力されたことを終了条件としてARTの終了を判断する。これらNゲームの値や確率Pの値としては、タイプT1-1と同様に設定すれば良い。
【0636】
設定対象の機種が、タイプ3に該当する機種であって、RTの開始時においてRT2信号を出力するとともに、該RTの終了時においてもRT2信号を出力するが、報知対象小役(AT小役)が存在しないタイプ(ARTにおいて入賞確率が向上する小役が存在しないタイプであって、転落を回避する操作態様の報知がされるタイプ)である場合には、タイプT3-2を選択すれば良い。
【0637】
このタイプT3-2を選択した場合には、ボーナスの終了(BB信号、RB信号がONからOFFに変化)に伴うRT2信号の入力であり、且つ、該RT2信号が入力されてから終了のRT2信号が入力されるまでの期間(ゲーム数)が、転落役が入賞する確率に該当するゲーム数以上(例えば、転落役の入賞確率が1/5.8であれば、6ゲーム数以上)、つまり、先のRT2信号が入力されてから転落入賞が成立する確率に該当するゲーム数が次のRT2信号が入力されることなく経過したことを開始条件としてARTの開始を判断すれば良く、ARTの終了は、T3-1と同じく、ボーナスの終了に伴うRT2信号の入力ではないRT2信号、つまり、BB信号、RB信号がONからOFFに変化に伴わないRT2信号が入力されたこと、具体的には、ART状態中にRT2信号が入力されたことを終了条件としてARTの終了を判断する。
【0638】
設定対象の機種が、タイプ3に該当する機種であって、RTの開始時においてRT2信号を出力するとともに、該RTの終了時においてはRT2信号を出力しない(RT中においてRTの開始時のみにRT2信号を1回のみ出力する)タイプであって、報知対象小役(AT小役)が存在するとともに転落役を払出メダル数から識別可能なタイプである場合には、タイプT3-3を選択すれば良い。
【0639】
このタイプT3-3を選択した場合には、T3-1と同じく、ボーナスの終了(BB信号、RB信号がONからOFFに変化)に伴うRT2信号の入力であり、且つ、直近ゲームテーブルにてAT小役発生率が算出される算出対象ゲーム数にNゲームが設定され、直近ゲームテーブルにて算出されるRT2信号の入力後におけるNゲームのAT小役発生率が確率P以上であること開始条件とし、該開始条件を満たしていればARTの開始によるRT2信号の入力(ARTの開始)と判断するとともに、ART状態中において払出メダル数から転落役の入賞があったことを終了条件としてARTの終了を判断する。
【0640】
設定対象の機種が、タイプ3に該当する機種であって、RTの開始時においてRT2信号を出力するとともに、該RTの終了時においてはRT2信号を出力しない(RT中においてRTの開始時のみにRT2信号を1回のみ出力する)タイプであって、報知対象小役(AT小役)が存在するとともに転落役を払出メダル数から識別できないタイプである場合には、タイプT3-4を選択すれば良い。
【0641】
このタイプT3-4を選択した場合には、T3-1と同じく、ボーナスの終了(BB信号、RB信号がONからOFFに変化)に伴うRT2信号の入力であり、且つ、直近ゲームテーブルにてAT小役発生率が算出される算出対象ゲーム数にNゲームが設定され、直近ゲームテーブルにて算出されるRT2信号の入力後におけるNゲームのAT小役発生率が確率P以上であること開始条件とし、該開始条件を満たしていればARTの開始によるRT2信号の入力(ARTの開始)と判断するとともに、終了に関しては、該ARTの開始を判定した後においてNゲーム中の一般役発生率が確率Q以下であることを終了条件としてARTの終了を判断する。尚、これら一般役発生率に代えてAT小役発生率が確率Q以下であることを終了条件としてARTの終了を判断するようにしても良い。
【0642】
設定対象の機種が、タイプ3に該当する機種であって、RTの開始時においてRT2信号を出力するとともに、該RTの終了時においてはRT2信号を出力しない(RT中においてRTの開始時のみにRT2信号を1回のみ出力する)タイプであって、報知対象小役(AT小役)が存在しないが転落役を払出メダル数から識別可能なタイプである場合には、タイプT3-5を選択すれば良い。
【0643】
このタイプT3-5を選択した場合には、タイプT3-2と同じく、ボーナスの終了(BB信号、RB信号がONからOFFに変化)に伴うRT2信号の入力であり、且つ、該RT2信号が入力されてから終了のRT2信号が入力されるまでの期間(ゲーム数)が、転落役が入賞する確率に該当するゲーム数以上(例えば、転落役の入賞確率が1/5.8であれば、6ゲーム数以上)、つまり、先のRT2信号が入力されてから転落入賞が成立する確率に該当するゲーム数が次のRT2信号が入力されることなく経過したことを開始条件としてARTの開始を判断する。一方、ARTの終了については、タイプT3-3と同じく、ART状態中において払出メダル数から転落役の入賞があったことを終了条件としてARTの終了を判断する。
【0644】
設定対象の機種が、タイプ3に該当する機種であって、RTの開始時においてRT2信号を出力するとともに、該RTの終了時においてはRT2信号を出力しない(RT中においてRTの開始時のみにRT2信号を1回のみ出力する)タイプであって、報知対象小役(AT小役)が存在しないとともに転落役を払出メダル数から識別できないタイプである場合には、タイプT3-6を選択すれば良い。
【0645】
このタイプT3-6を選択した場合には、タイプT3-2と同じく、タイプT3-2と同じく、ボーナスの終了(BB信号、RB信号がONからOFFに変化)に伴うRT2信号の入力であり、且つ、該RT2信号が入力されてから終了のRT2信号が入力されるまでの期間(ゲーム数)が、転落役が入賞する確率に該当するゲーム数以上(例えば、転落役の入賞確率が1/5.8であれば、6ゲーム数以上)、つまり、先のRT2信号が入力されてから転落入賞が成立する確率に該当するゲーム数が次のRT2信号が入力されることなく経過したことを開始条件としてARTの開始を判断する。一方、ARTの終了については、タイプT3-4の同じく、該ARTの開始を判定した後においてNゲーム中の一般役発生率が確率Q以下であることを終了条件としてARTの終了を判断する。
【0646】
設定対象の機種が、タイプ3に該当する機種であって、RTの開始時においてRT2信号を出力しないが、RTに移行するボーナスであるか否かをBB信号やRB信号から識別できるタイプであって、RTの終了時においてはRT2信号を出力し、報知対象小役(AT小役)が存在するタイプ(RT2信号をRTの終了時においてのみ出力するタイプ)である場合には、タイプT3-7を選択すれば良い。
【0647】
尚、RTに移行するボーナスであるか否かをBB信号やRB信号から識別できるタイプ(ボーナス区分が○)としては、例えば、ビッグボーナス(BB)であればRTに移行するが、レギュラーボーナスである場合にはRTに移行しない機種のように、BB信号やRB信号からRTに移行するボーナスであるか否かを識別できる機種が例示され、RTに移行するボーナスであるか否かをBB信号やRB信号から識別できないタイプ(ボーナス区分が×)としては、例えば、ビッグボーナス(BB)に複数のタイプ(BB1、BB2)が存在し、BB1はRTに移行するがBB2はRTに移行しない機種のように、BB信号によりRTに移行するボーナスであるか否かを識別できない機種が例示される。
【0648】
このタイプT3-7を選択した場合には、RT対象のボーナスの終了を検知してからのNゲームのAT小役発生率が確率P以上であることを開始条件としてARTの開始を判断するとともに、ボーナスの終了時点を該ARTの開始時点と判断し、該開始が判断されたART状態中にRT2信号が入力されたことを終了条件としてARTの終了を判断する。
【0649】
設定対象の機種が、タイプ3に該当する機種であって、RTの開始時においてRT2信号を出力しないとともに、RTに移行するボーナスを識別不能なタイプであって、RTの終了時においてはRT2信号を出力し、報知対象小役(AT小役)が存在するタイプ(RT2信号をRTの終了時においてのみ出力するタイプ)である場合には、タイプT3-8を選択すれば良い。
【0650】
このタイプT3-8を選択した場合には、ボーナスの終了を検知してからのNゲームのAT小役発生率が確率P以上であって、且つ、Nゲームの一般役発生率が確率R以上であることを開始条件としてARTの開始を判断するとともに、該開始が判断されたART状態中にRT2信号が入力されたことを終了条件としてARTの終了を判断する。
【0651】
設定対象の機種が、タイプ3に該当する機種であって、RTの開始時においてRT2信号を出力しないが、RTに移行するボーナスを識別可能なタイプであって、RTの終了時においてはRT2信号を出力し、報知対象小役(AT小役)が存在しないタイプである場合には、タイプT3-9を選択すれば良い。
【0652】
このタイプT3-9を選択した場合には、タイプT3-7と同じく、RT対象のボーナスの終了を検知したゲームから終了のRT2信号が入力されるまでの期間(ゲーム数)が、転落役に入賞する確率に該当するゲーム数以上(例えば、転落役の入賞確率が1/5.8であれば、6ゲーム数以上)、つまり、昇格役の入賞が発生してから転落役に入賞する確率に該当するゲーム数がRT2信号が入力されることなく経過したことを開始条件としてARTの開始を判断するとともに、該開始が判断されたART状態中にRT2信号が入力されたことを終了条件としてARTの終了を判断する。
【0653】
設定対象の機種が、タイプ3に該当する機種であって、RTの開始時においてRT2信号を出力しないとともにRTに移行するボーナスを識別不能なタイプであって、RTの終了時においてはRT2信号を出力し、報知対象小役(AT小役)が存在しないタイプである場合には、タイプT3-10を選択すれば良い。
【0654】
このタイプT3-10を選択した場合には、ボーナスの終了を検知してからのNゲームの一般役発生率が確率R以上であって、且つ、ボーナスの終了してから終了のRT2信号が入力されるまでの期間(ゲーム数)が、転落役に入賞する確率に該当するゲーム数以上(例えば、転落役の入賞確率が1/5.8であれば、6ゲーム数以上)、つまり、一般役発生率が確率R以上であって転落役に入賞する確率に該当するゲーム数がRT2信号が入力されることなく経過したことを開始条件としてARTの開始を判断するとともに、該開始が判断されたART状態中にRT2信号が入力されたことを終了条件としてARTの終了を判断する。
【0655】
設定対象の機種が、タイプ3に該当する機種であって、RTの開始時と終了時にRT2信号を出力せずに、RTの期間中においてRT2信号を出力するタイプであって、RTに移行するボーナスを識別可能で、転落役を払出メダル数から識別可能なタイプであって、報知対象小役(AT小役)が存在するタイプである場合には、タイプT3-11を選択すれば良い。
【0656】
このタイプT3-11を選択した場合には、RT対象のボーナスの終了を検知してからのNゲームのAT小役発生率が確率P以上であることを開始条件としてARTの開始を判断するとともに、ボーナスの終了時点を該ARTの開始時点と判断し、該ボーナスの終了後に転落役の入賞があったことを終了条件としてARTの終了を判断する。但し、ART対象のボーナスの終了から転落役の入賞までの期間中にRT2信号の入力がない場合には、ARTとしては判断しない。
【0657】
設定対象の機種が、タイプ3に該当する機種であって、RTの開始時と終了時にRT2信号を出力せずに、RTの期間中においてRT2信号を出力するタイプであって、RTに移行するボーナスを識別不能で、転落役を払出メダル数から識別可能なタイプであって、報知対象小役(AT小役)が存在するタイプである場合には、タイプT3-12を選択すれば良い。
【0658】
このタイプT3-12を選択した場合には、ボーナスの終了を検知してからのNゲームのAT小役発生率が確率P以上であって、且つ、Nゲームの一般役発生率が確率R以上であることを開始条件としてARTの開始を判断するとともに、該開始が判断されたART状態中に転落役の入賞があったことを終了条件としてARTの終了を判断する。但し、ART対象のボーナス終了から転落役の入賞までの期間中にRT2信号の入力がない場合には、ARTとしては判断しない。
【0659】
尚、この場合における確率Rとしては、転落役の入賞確率よりも高い値が設定されれば良く、このようにすることにより、転落役に入賞することなく一般入賞役が発生していることを条件とすることになる。
【0660】
設定対象の機種が、タイプ3に該当する機種であって、RTの開始時と終了時にRT2信号を出力せずに、RTの期間中においてRT2信号を出力するタイプであって、RTに移行するボーナスを識別可能であるが、転落役を払出メダル数から識別不能なタイプであって、報知対象小役(AT小役)が存在するタイプである場合には、タイプT3-13を選択すれば良い。
【0661】
このタイプT3-13を選択した場合には、RT対象のボーナスの終了を検知してからのNゲームのAT小役発生率が確率P以上であることを開始条件として、該NゲームのAT小役発生率が確率P以上となったときに直前のRT対象ボーナスの終了時点を開始時点と判断するとともに、RT対象ボーナスの終了後において、直近ゲームテーブルにて算出されるNゲーム中の一般役発生率が確率Q以下であることを終了条件としてARTの終了を判断する。但し、開始条件が成立してから終了条件が成立するまでの期間中にRT2信号の入力がない場合には、ARTとしては判断しない。
【0662】
設定対象の機種が、タイプ3に該当する機種であって、RTの開始時と終了時にRT2信号を出力せずに、RTの期間中においてRT2信号を出力するタイプであって、RTに移行するボーナスを識別不能で、転落役も払出メダル数から識別不能なタイプであって、報知対象小役(AT小役)が存在するタイプである場合には、タイプT3-14を選択すれば良い。
【0663】
このタイプT3-14を選択した場合には、ボーナスの終了を検知してからのNゲームのAT小役発生率が確率P以上であって、且つ、Nゲームの一般役発生率が確率R以上であることを開始条件としてARTの開始を判断するとともに、該ARTの開始を判定した後においてNゲーム中の一般役発生率が確率Q以下であることを終了条件としてARTの終了を判断する。但し、開始条件が成立してから終了条件が成立するまでの期間中にRT2信号の入力がない場合には、ARTとしては判断しない。
【0664】
設定対象の機種が、タイプ3に該当する機種であって、RTの開始時と終了時にRT2信号を出力せずに、RTの期間中においてRT2信号を出力するタイプであって、RTに移行するボーナスを識別可能で、転落役を払出メダル数から識別可能なタイプであって、報知対象小役(AT小役)が存在しないタイプである場合には、タイプT3-15を選択すれば良い。
【0665】
このタイプT3-15を選択した場合には、RT対象のボーナスの終了を検知してから転落役の入賞があったことを検知するまでの期間(ゲーム数)が、転落役に入賞する確率に該当するゲーム数以上(例えば、転落役の入賞確率が1/5.8であれば、6ゲーム数以上)、つまり、RT対象のボーナスが終了してから転落役に入賞する確率に該当するゲーム数が転落役に入賞することなく経過したことを開始条件としてARTの開始を判断し、該RT対象のボーナスが終了した時点を開始時点と判断するとともに、該開始を判断した後に転落役の入賞があったことを終了条件としてARTの終了を判断する。但し、RT対象のボーナスが終了してから転落役の入賞までの期間中にRT2信号の入力がない場合には、ARTとしては判断しない。
【0666】
設定対象の機種が、タイプ3に該当する機種であって、RTの開始時と終了時にRT2信号を出力せずに、RTの期間中においてRT2信号を出力するタイプであって、RTに移行するボーナスを識別不能で、転落役は払出メダル数から識別可能であって、報知対象小役(AT小役)が存在しないタイプである場合には、タイプT3-16を選択すれば良い。
【0667】
このタイプT3-16を選択した場合には、ボーナスの終了を検知してからのNゲームの一般役発生率が確率R以上であって、且つ、該ボーナスの終了を検知してから転落役の入賞があったことを検知するまでの期間(ゲーム数)が、転落役に入賞する確率に該当するゲーム数以上(例えば、転落役の入賞確率が1/5.8であれば、6ゲーム数以上)、つまり、ボーナスが終了してから転落役に入賞する確率に該当するゲーム数が転落役に入賞することなく経過したことを開始条件としてARTの開始を判断し、該ボーナスが終了した時点を開始時点と判断するとともに、該開始が判断されたART状態中に転落役に入賞することを終了条件としてARTの終了を判断する。但し、開始条件が成立してから転落役の入賞までの期間中にRT2信号の入力がない場合には、ARTとしては判断しない。
【0668】
設定対象の機種が、タイプ3に該当する機種であって、RTの開始時と終了時にRT2信号を出力せずに、RTの期間中においてRT2信号を出力するタイプであって、RTに移行するボーナスを識別可能であるが転落役を払出メダル数から識別不能であって、報知対象小役(AT小役)が存在しないタイプである場合には、タイプT3-17を選択すれば良い。
【0669】
このタイプT3-17を選択した場合には、RT対象のボーナスの終了を検知したゲームから終了条件であるNゲーム中の一般役発生率が確率Q以下となるまでの期間(ゲーム数)が、転落役に入賞する確率に該当するゲーム数以上(例えば、転落役の入賞確率が1/5.8であれば、6ゲーム数以上)、つまり、RT対象のボーナスが終了してから転落役に入賞する確率に該当するゲーム数が、Nゲーム中の一般役発生率が確率Q以下となることなく経過したことを開始条件としてARTの開始を判断し、該RT対象のボーナスが終了した時点を開始時点と判断するとともに、該開始を判断した後にNゲーム中の一般役発生率が確率Q以下となったことを終了条件としてARTの終了を判断する。但し、RT対象のボーナスが終了してからNゲーム中の一般役発生率が確率Q以下となるまでの期間内にRT2信号の入力がない場合には、ARTとしては判断しない。
【0670】
設定対象の機種が、タイプ3に該当する機種であって、RTの開始時と終了時にRT2信号を出力せずに、RTの期間中においてRT2信号を出力するタイプであって、RTに移行するボーナスを識別不能なタイプであるとともに転落役も払出メダル数から識別不能であって、報知対象小役(AT小役)が存在しないタイプである場合には、タイプT3-18を選択すれば良い。
【0671】
このタイプT3-18を選択した場合には、ボーナスの終了を検知してからのNゲームの一般役発生率が確率R以上であって、且つ、該ボーナスの終了を検知してから転落役の入賞があったことを検知するまでの期間(ゲーム数)が、転落役に入賞する確率に該当するゲーム数以上(例えば、転落役の入賞確率が1/5.8であれば、6ゲーム数以上)、つまり、ボーナスが終了してから転落役に入賞する確率に該当するゲーム数が転落役に入賞することなく経過したことを開始条件としてARTの開始を判断し、該ボーナスが終了した時点を開始時点と判断するとともに、該開始を判断した後にNゲーム中の一般役発生率が確率Q以下となったことを終了条件としてARTの終了を判断する。但し、開始条件の成立から終了条件の成立までの期間内にRT2信号の入力がない場合には、ARTとしては判断しない。
【0672】
尚、本実施例では、タイプT3-11?T3-18については、開始条件の成立から終了条件の成立までの期間内にRT2信号の入力がない場合には、ARTとしては判断しないようにすることで、RT2信号の入力の有無により、開始と終了の判断が正しかったことを確認できるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらRT2信号を出力しない機種についても、タイプT3-11?T3-18を設定し、開始条件の成立から終了条件の成立までの期間内にRT2信号の入力が無いばあであってもARTとして判断することで、ARTの開始と終了とを判断することが可能である。よって、図48中のTタイプT3-11?T3-18については、途中信号に関して(×)も併記している。
【0673】
図49は、ボーナスの終了でRTに移行する(RTの開始条件にボーナスの終了を含む)とともに、移行したRTが規定ゲーム数で終了する(終了条件に既定ゲーム数を含む)タイプ4に該当する機種のスロットマシンについて選択可能とされた判定条件タイプを示す図である。
【0674】
本実施例においてタイプ4には、図49に示すように、T4-1?T4-24まで、24種類の判定条件タイプが選択可能に設けられている。
【0675】
設定対象の機種が、タイプ4に該当する機種であって、RTの開始時においてRT2信号を出力するとともに、該RTの終了時においてもRT2信号を出力し、報知対象小役(AT小役)が存在するタイプである場合には、タイプT4-1を選択すれば良い。
【0676】
このタイプT4-1を選択した場合には、ボーナスの終了(BB信号、RB信号がONからOFFに変化)に伴うRT2信号の入力であり、且つ、直近ゲームテーブルにてAT小役発生率が算出される算出対象ゲーム数にNゲームが設定され、直近ゲームテーブルにて算出されるRT2信号の入力後におけるNゲームのAT小役発生率が確率P以上であること開始条件とし、該開始条件を満たしていればARTの開始によるRT2信号の入力(ARTの開始)と判断するとともに、ボーナスの終了に伴うRT2信号の入力ではないRT2信号、つまり、BB信号、RB信号がONからOFFに変化に伴わないRT2信号が入力されたこと、具体的には、ART状態中にRT2信号が入力されたことを終了条件としてARTの終了を判断する。
【0677】
設定対象の機種が、タイプ4に該当する機種であって、RTの開始時においてRT2信号を出力するとともに、該RTの終了時においてもRT2信号を出力するが、報知対象小役(AT小役)が存在しないタイプ(ARTにおいて入賞確率が向上する小役が存在しないタイプであって、転落を回避する操作態様の報知がされるタイプ)である場合には、タイプT4-2を選択すれば良い。
【0678】
このタイプT4-2を選択した場合には、ボーナスの終了(BB信号、RB信号がONからOFFに変化)に伴うRT2信号の入力であり、且つ、該RT2信号が入力されてから終了のRT2信号が入力されるまでの期間(ゲーム数)が、転落役が入賞する確率に該当するゲーム数以上(例えば、転落役の入賞確率が1/5.8であれば、6ゲーム数以上)、つまり、先のRT2信号が入力されてから転落入賞が成立する確率に該当するゲーム数が次のRT2信号が入力されることなく経過したことを開始条件としてARTの開始を判断すれば良く、ARTの終了は、ボーナスの終了に伴うRT2信号の入力ではないRT2信号、つまり、BB信号、RB信号がONからOFFに変化に伴わないRT2信号が入力されたこと、具体的には、開始が判断されたART状態中にRT2信号が入力されたことを終了条件としてARTの終了を判断する。
【0679】
設定対象の機種が、タイプ4に該当する機種であって、RTの開始時においてRT2信号を出力するとともに、該RTの終了時においてはRT2信号を出力しない(RT中においてRTの開始時のみにRT2信号を1回のみ出力する)タイプであって、報知対象小役(AT小役)が存在するとともに転落役の発生によりRTが終了し、該転落役を払出メダル数から識別可能なタイプである場合には、タイプT4-3を選択すれば良い。
【0680】
このタイプT4-3を選択した場合には、T4-1と同じく、ボーナスの終了(BB信号、RB信号がONからOFFに変化)に伴うRT2信号の入力であり、且つ、直近ゲームテーブルにてAT小役発生率が算出される算出対象ゲーム数にNゲームが設定され、直近ゲームテーブルにて算出されるRT2信号の入力後におけるNゲームのAT小役発生率が確率P以上であること開始条件とし、該開始条件を満たしていればARTの開始によるRT2信号の入力(ARTの開始)と判断するとともに、ボーナスの終了に伴うRT2信号の入力ではないRT2信号、つまり、BB信号、RB信号がONからOFFに変化に伴わないRT2信号が入力されたこと、具体的には、ART状態中にRT2信号が入力されたこと、或いは開始と判断したRT2信号の入力時からのゲーム数がRTの規定ゲーム数となったことを終了条件としてARTの終了を判断する。
【0681】
設定対象の機種が、タイプ4に該当する機種であって、RTの開始時においてRT2信号を出力するとともに、該RTの終了時においてはRT2信号を出力しない(RT中においてRTの開始時のみにRT2信号を1回のみ出力する)タイプであって、報知対象小役(AT小役)が存在するとともに転落役の発生によりRTが終了し、該転落役を払出メダル数から識別不能なタイプである場合には、タイプT4-4を選択すれば良い。
【0682】
このタイプT4-4を選択した場合には、T4-1と同じく、ボーナスの終了(BB信号、RB信号がONからOFFに変化)に伴うRT2信号の入力であり、且つ、直近ゲームテーブルにてAT小役発生率が算出される算出対象ゲーム数にNゲームが設定され、直近ゲームテーブルにて算出されるRT2信号の入力後におけるNゲームのAT小役発生率が確率P以上であること開始条件とし、該開始条件を満たしていればARTの開始によるRT2信号の入力(ARTの開始)と判断するとともに、終了に関しては、該ARTの開始を判定した後においてNゲーム中の一般役発生率が確率Q以下であること、或いは開始と判断したRT2信号の入力時からのゲーム数がRTの規定ゲーム数となったことを終了条件としてARTの終了を判断する。尚、これら一般役発生率に代えてAT小役発生率が確率Q以下であることを終了条件としてARTの終了を判断するようにしても良い。
【0683】
設定対象の機種が、タイプ4に該当する機種であって、RTの開始時においてRT2信号を出力するとともに、該RTの終了時においてはRT2信号を出力しない(RT中においてRTの開始時のみにRT2信号を1回のみ出力する)タイプであって、報知対象小役(AT小役)が存在しないとともに転落役の発生によりRTが終了し、該転落役を払出メダル数から識別可能なタイプである場合には、タイプT4-5を選択すれば良い。
【0684】
このタイプT4-5を選択した場合には、ボーナスの終了(BB信号、RB信号がONからOFFに変化)に伴うRT2信号の入力であり、且つ、該RT2信号が入力されてから転落役が入賞するまでの期間(ゲーム数)が、転落役が入賞する確率に該当するゲーム数以上(例えば、転落役の入賞確率が1/5.8であれば、6ゲーム数以上)、つまり、先のRT2信号が入力されてから転落入賞が成立する確率に該当するゲーム数が転落役が入賞することなく経過したことを開始条件としてARTの開始を判断する。一方、ARTの終了については、ART状態中において払出メダル数から転落役の入賞があったこと、或いは開始と判断したRT2信号の入力時からのゲーム数がRTの規定ゲーム数となったことを終了条件としてARTの終了を判断する。
【0685】
設定対象の機種が、タイプ4に該当する機種であって、RTの開始時においてRT2信号を出力するとともに、該RTの終了時においてはRT2信号を出力しない(RT中においてRTの開始時のみにRT2信号を1回のみ出力する)タイプであって、報知対象小役(AT小役)が存在しないとともに転落役の発生によりRTが終了し、該転落役を払出メダル数から識別不能なタイプである場合には、タイプT4-6を選択すれば良い。
【0686】
このタイプT4-6を選択した場合には、ボーナスの終了(BB信号、RB信号がONからOFFに変化)に伴うRT2信号の入力であり、且つ、該RT2信号が入力されてから終了条件であるNゲーム中の一般役発生率が確率Q以下となるまでの期間(ゲーム数)が、転落役が入賞する確率に該当するゲーム数以上(例えば、転落役の入賞確率が1/5.8であれば、6ゲーム数以上)、つまり、先のRT2信号が入力されてから転落入賞が成立する確率に該当するゲーム数が終了条件であるNゲーム中の一般役発生率が確率Q以下となることなく経過したことを開始条件としてARTの開始を判断する。一方、ARTの終了については、タイプT4-4の同じく、該ARTの開始を判定した後においてNゲーム中の一般役発生率が確率Q以下であること、或いは開始と判断したRT2信号の入力時からのゲーム数がRTの規定ゲーム数となったことを終了条件としてARTの終了を判断する。
【0687】
設定対象の機種が、タイプ4に該当する機種であって、RTの開始時においてRT2信号を出力するとともに、該RTの終了時においてはRT2信号を出力しない(RT中においてRTの開始時のみにRT2信号を1回のみ出力する)タイプであって、報知対象小役(AT小役)が存在するとともに、転落が発生せずにRTが規定ゲーム数を必ず消化するタイプ(完走タイプ)である場合には、タイプT4-7を選択すれば良い。
【0688】
このタイプT4-7を選択した場合には、ボーナスの終了(BB信号、RB信号がONからOFFに変化)に伴うRT2信号の入力であり、且つ、直近ゲームテーブルにてAT小役発生率が算出される算出対象ゲーム数にNゲームが設定され、直近ゲームテーブルにて算出されるRT2信号の入力後におけるNゲームのAT小役発生率が確率P以上であること開始条件とし、該開始条件を満たしていればARTの開始によるRT2信号の入力(ARTの開始)と判断し、終了に関しては、開始と判断したRT2信号の入力時からのゲーム数がRTの規定ゲーム数となったことを終了条件としてARTの終了を判断する。
【0689】
設定対象の機種が、タイプ4に該当する機種であって、RTの開始時においてRT2信号を出力するとともに、該RTの終了時においてはRT2信号を出力しない(RT中においてRTの開始時のみにRT2信号を1回のみ出力する)タイプであって、報知対象小役(AT小役)が存在しないとともに、転落が発生せずにRTが規定ゲーム数を必ず消化するタイプ(完走タイプ)である場合には、タイプT4-8を選択すれば良い。
【0690】
このタイプT4-8を選択した場合には、ボーナスの終了(BB信号、RB信号がONからOFFに変化)に伴うRT2信号の入力であり、且つ、直近ゲームテーブルにて一般役発生率が算出される算出対象ゲーム数にNゲームが設定され、直近ゲームテーブルにて算出されるRT2信号の入力後におけるNゲームの一般役発生率が確率R以上であればARTの開始によるRT2信号の入力(ARTの開始)と判断し、終了に関しては、開始と判断したRT2信号の入力時からのゲーム数がRTの規定ゲーム数となったことを終了条件としてARTの終了を判断する。
【0691】
設定対象の機種が、タイプ4に該当する機種であって、RTの開始時においてRT2信号を出力しないが、RTに移行するボーナスを識別可能なタイプであって、RTの終了時においてはRT2信号を出力し(RT2信号をRTの終了時においてのみ出力するタイプ)、報知対象小役(AT小役)が存在するタイプである場合には、タイプT4-9を選択すれば良い。
【0692】
このタイプT4-9を選択した場合には、RT対象のボーナスの終了を検知してからのNゲームのAT小役発生率が確率P以上であって、且つ、Nゲームの一般役発生率が確率R以上であることを開始条件としてARTの開始を判断するとともに、該開始が判断されたART状態中にRT2信号が入力されたことを終了条件としてARTの終了を判断する。
【0693】
設定対象の機種が、タイプ4に該当する機種であって、RTの開始時においてRT2信号を出力しないとともに、RTに移行するボーナスを識別不能なタイプであって、RTの終了時においてはRT2信号を出力し(RT2信号をRTの終了時においてのみ出力するタイプ)、報知対象小役(AT小役)が存在するタイプである場合には、タイプT4-10を選択すれば良い。
【0694】
このタイプT4-10を選択した場合には、ボーナスの終了を検知してからのNゲームのAT小役発生率が確率P以上であって、且つ、Nゲームの一般役発生率が確率R以上であることを開始条件としてARTの開始を判断するとともに、該開始が判断されたART状態中にRT2信号が入力されたことを終了条件としてARTの終了を判断する。
【0695】
尚、これらNゲームの値や確率Pや確率Rの値としては、対象機種においてAT小役の発生確率や一般入賞役の発生確率等に基づいて設定すれば良い。
【0696】
設定対象の機種が、タイプ4に該当する機種であって、RTの開始時においてRT2信号を出力しないが、RTに移行するボーナスを識別可能なタイプであって、RTの終了時においてはRT2信号を出力し、報知対象小役(AT小役)が存在しないタイプである場合には、タイプT4-11を選択すれば良い。
【0697】
このタイプT4-11を選択した場合には、RT対象のボーナスの終了を検知してから終了のRT2信号が入力されるまでの期間(ゲーム数)が、転落役に入賞する確率に該当するゲーム数以上(例えば、転落役の入賞確率が1/5.8であれば、6ゲーム数以上)、つまり、ボーナスの終了から転落役に入賞する確率に該当するゲーム数がRT2信号が入力されることなく経過したことを開始条件としてARTの開始を判断するとともに、該開始が判断されたART状態中にRT2信号が入力されたことを終了条件としてARTの終了を判断する。
【0698】
設定対象の機種が、タイプ4に該当する機種であって、RTの開始時においてRT2信号を出力し、RTに移行するボーナスを識別不能なタイプであって、RTの終了時においてはRT2信号を出力し、報知対象小役(AT小役)が存在しないタイプである場合には、タイプT4-12を選択すれば良い。
【0699】
このタイプT4-12を選択した場合には、ボーナスの終了を検知してからのNゲームのAT小役発生率が確率P以上であって、且つ、ボーナスの終了から終了のRT2信号が入力されるまでの期間(ゲーム数)が、転落役に入賞する確率に該当するゲーム数以上(例えば、転落役の入賞確率が1/5.8であれば、6ゲーム数以上)、つまり、ボーナスの終了から転落役に入賞する確率に該当するゲーム数がRT2信号が入力されることなく経過したことを開始条件としてARTの開始を判断するとともに、該開始が判断されたART状態中にRT2信号が入力されたことを終了条件としてARTの終了を判断する。
【0700】
設定対象の機種が、タイプ4に該当する機種であって、RTの開始時と終了時にRT2信号を出力せずに、RTの期間中においてRT2信号を出力するタイプであって、RTに移行するボーナスを識別可能で、転落が発生するとともに転落役を払出メダル数から識別可能でないタイプであって、報知対象小役(AT小役)が存在するタイプである場合には、タイプT4-13を選択すれば良い。
【0701】
このタイプT4-13を選択した場合には、RT対象のボーナスの終了から直近ゲームテーブルにて算出されるNゲームのAT小役発生率が確率P以上であることを開始条件として、該NゲームのAT小役発生率が確率P以上となったときに、直前のボーナスの終了時点を開始時点と判断するとともに、該ボーナスの終了後に転落役の入賞があったこと、或いはボーナスの終了後のゲーム数がRTの規定ゲーム数となったことを終了条件としてARTの終了を判断する。但し、ボーナスの終了から終了条件の成立までの期間内にRT2信号の入力がない場合には、ARTとしては判断しない。
【0702】
設定対象の機種が、タイプ4に該当する機種であって、RTの開始時と終了時にRT2信号を出力せずに、RTの期間中においてRT2信号を出力するタイプであって、RTに移行するボーナスを識別不能で、転落が発生するとともに転落役は払出メダル数から識別可能であって、報知対象小役(AT小役)が存在するタイプである場合には、タイプT4-14を選択すれば良い。
【0703】
このタイプT4-14を選択した場合には、ボーナスの終了から直近ゲームテーブルにて算出されるNゲームのAT小役発生率が確率P以上であって、且つ、Nゲームの一般役発生率が確率R以上であることを開始条件としてARTの開始を判断するとともに、該開始が判断されたART状態中に転落役の入賞があったこと、或いはボーナスの終了後のゲーム数がRTの規定ゲーム数となったことを終了条件としてARTの終了を判断する。但し、開始条件が成立してから転落役の入賞までの期間中にRT2信号の入力がない場合には、ARTとしては判断しない。
【0704】
設定対象の機種が、タイプ4に該当する機種であって、RTの開始時と終了時にRT2信号を出力せずに、RTの期間中においてRT2信号を出力するタイプであって、RTに移行するボーナスを識別可能で、転落が発生するとともに転落役を払出メダル数から識別不能なタイプであって、報知対象小役(AT小役)が存在するタイプである場合には、タイプT4-15を選択すれば良い。
【0705】
このタイプT4-15を選択した場合には、RT対象のボーナス終了から直近ゲームテーブルにて算出されるNゲームのAT小役発生率が確率P以上であることを開始条件として、該NゲームのAT小役発生率が確率P以上となったときに、直前のボーナス終了時点を開始時点と判断するとともに、ボーナス終了後においてNゲーム中の一般役発生率が確率Q以下、或いはボーナス終了後のゲーム数がRTの規定ゲーム数となったことを終了条件としてARTの終了を判断する。但し、開始条件が成立してから終了条件が成立するまでの期間中にRT2信号の入力がない場合には、ARTとしては判断しない。
【0706】
設定対象の機種が、タイプ4に該当する機種であって、RTの開始時と終了時にRT2信号を出力せずに、RTの期間中においてRT2信号を出力するタイプであって、RTに移行するボーナスを識別不能で、転落が発生するとともに転落役を払出メダル数から識別不能なタイプであって、報知対象小役(AT小役)が存在するタイプである場合には、タイプT4-16を選択すれば良い。
【0707】
このタイプT4-16を選択した場合には、ボーナス終了から直近ゲームテーブルにて算出されるNゲームのAT小役発生率が確率P以上であって、且つ、Nゲームの一般役発生率が確率R以上であることを開始条件としてARTの開始を判断するとともに、その後においてNゲーム中の一般役発生率が確率Q以下であること、或いはボーナスが終了後のゲーム数がRTの規定ゲーム数となったことを終了条件としてARTの終了を判断する。但し、開始条件が成立してから終了条件が成立するまでの期間中にRT2信号の入力がない場合には、ARTとしては判断しない。
【0708】
設定対象の機種が、タイプ4に該当する機種であって、RTの開始時と終了時にRT2信号を出力せずに、RTの期間中においてRT2信号を出力するタイプであって、RTに移行するボーナスを識別可能で、転落が発生するとともに転落役を払出メダル数から識別可能なタイプであって、報知対象小役(AT小役)が存在しないタイプである場合には、タイプT4-17を選択すれば良い。
【0709】
このタイプT4-17を選択した場合には、RT対象のボーナスが終了から転落役の入賞があったことを検知するまでの期間(ゲーム数)が、転落役に入賞する確率に該当するゲーム数以上(例えば、転落役の入賞確率が1/5.8であれば、6ゲーム数以上)、つまり、ボーナスが終了から転落役に入賞する確率に該当するゲーム数が転落役に入賞することなく経過したことを開始条件としてARTの開始を判断し、該ボーナスが終了した時点を開始時点と判断するとともに、該開始を判断した後に転落役の入賞があったこと、或いはボーナスの終了後のゲーム数がRTの規定ゲーム数となったことを終了条件としてARTの終了を判断する。但し、開始条件が成立してから終了条件が成立するまでの期間中にRT2信号の入力がない場合には、ARTとしては判断しない。
【0710】
設定対象の機種が、タイプ4に該当する機種であって、RTの開始時と終了時にRT2信号を出力せずに、RTの期間中においてRT2信号を出力するタイプであって、RTに移行するボーナスを識別不能で、転落が発生するとともに転落役は払出メダル数から識別可能であって、報知対象小役(AT小役)が存在しないタイプである場合には、タイプT4-18を選択すれば良い。
【0711】
このタイプT4-18を選択した場合には、ボーナス終了から直近ゲームテーブルにて算出されるNゲームの一般役発生率が確率R以上であって、ボーナス終了から転落役の入賞があったことを検知するまでの期間(ゲーム数)が、転落役に入賞する確率に該当するゲーム数以上(例えば、転落役の入賞確率が1/5.8であれば、6ゲーム数以上)、つまり、ボーナス終了から転落役に入賞する確率に該当するゲーム数が転落役に入賞することなく経過したことを開始条件としてARTの開始を判断し、該開始が判断されたART状態中に転落役に入賞すること、或いはボーナスの終了後のゲーム数がRTの規定ゲーム数となったことを終了条件としてARTの終了を判断する。但し、開始条件が成立してから終了条件が成立するまでの期間中にRT2信号の入力がない場合には、ARTとしては判断しない。
【0712】
設定対象の機種が、タイプ4に該当する機種であって、RTの開始時と終了時にRT2信号を出力せずに、RTの期間中においてRT2信号を出力するタイプであって、RTに移行するボーナスを識別可能で、転落が発生するとともに転落役を払出メダル数から識別不能であって、報知対象小役(AT小役)が存在しないタイプである場合には、タイプT4-19を選択すれば良い。
【0713】
このタイプT4-19を選択した場合には、RT対象のボーナスの終了後から終了条件であるNゲーム中の一般役発生率が確率Q以下となるまでの期間(ゲーム数)が、転落役に入賞する確率に該当するゲーム数以上(例えば、転落役の入賞確率が1/5.8であれば、6ゲーム数以上)、つまり、ボーナスの終了から転落役に入賞する確率に該当するゲーム数が、Nゲーム中の一般役発生率が確率Q以下となることなく経過したことを開始条件としてARTの開始を判断し、該ボーナスの終了時点を開始時点と判断するとともに、該開始を判断した後にNゲーム中の一般役発生率が確率Q以下となったこと、或いはボーナス終了後のゲーム数がRTの規定ゲーム数となったことを終了条件としてARTの終了を判断する。但し、開始条件が成立してから終了条件が成立するまでの期間中にRT2信号の入力がない場合には、ARTとしては判断しない。
【0714】
設定対象の機種が、タイプ4に該当する機種であって、RTの開始時と終了時にRT2信号を出力せずに、RTの期間中においてRT2信号を出力するタイプであって、RTに移行するボーナスを識別不能で、転落が発生するとともに転落役を払出メダル数から識別不能であって、報知対象小役(AT小役)が存在しないタイプである場合には、タイプT4-20を選択すれば良い。
【0715】
このタイプT4-20を選択した場合には、ボーナス終了から直近ゲームテーブルにて算出されるNゲームの一般役発生率が確率R以上であって、且つ、ボーナス終了から終了条件であるNゲーム中の一般役発生率が確率Q以下となるまでの期間(ゲーム数)が、転落役に入賞する確率に該当するゲーム数以上(例えば、転落役の入賞確率が1/5.8であれば、6ゲーム数以上)、つまり、ボーナス終了から転落役に入賞する確率に該当するゲーム数が、Nゲーム中の一般役発生率が確率Q以下となることなく経過したことを開始条件としてARTの開始を判断し、該ボーナス終了時点を開始時点と判断するとともに、該開始を判断した後にNゲーム中の一般役発生率が確率Q以下となったこと、或いはボーナス終了後のゲーム数がRTの規定ゲーム数となったことを終了条件としてARTの終了を判断する。但し、開始条件の成立から終了条件の成立までの期間内にRT2信号の入力がない場合には、ARTとしては判断しない。
【0716】
設定対象の機種が、タイプ4に該当する機種であって、RTの開始時と終了時にRT2信号を出力せずに、RTの期間中においてRT2信号を出力するタイプであって、RTに移行するボーナスを識別可能で、転落が発生しない完走タイプであって、報知対象小役(AT小役)が存在するタイプである場合には、タイプT4-21を選択すれば良い。
【0717】
このタイプT4-21を選択した場合には、RT対象のボーナスの終了から直近ゲームテーブルにて算出されるNゲームのAT小役発生率が確率P以上であることを開始条件としてARTの開始を判断し、該ボーナスの終了時点を開始時点と判断するとともに、該ボーナスの終了後のゲーム数がRTの規定ゲーム数となったことを終了条件としてARTの終了を判断する。但し、開始条件が成立してから終了条件が成立するまでの期間中にRT2信号の入力がない場合には、ARTとしては判断しない。
【0718】
設定対象の機種が、タイプ4に該当する機種であって、RTの開始時と終了時にRT2信号を出力せずに、RTの期間中においてRT2信号を出力するタイプであって、RTに移行するボーナスを識別不能で、転落が発生しない完走タイプであって、報知対象小役(AT小役)が存在するタイプである場合には、タイプT4-22を選択すれば良い。
【0719】
このタイプT4-22を選択した場合には、ボーナスの終了から直近ゲームテーブルにて算出されるNゲームのAT小役発生率が確率P以上であって、且つ、Nゲームの一般役発生率が確率R以上であることを開始条件としてARTの開始を判断し、該ボーナスの終了時点を開始時点と判断するとともに、該ボーナスの終了後のゲーム数がRTの規定ゲーム数となったことを終了条件としてARTの終了を判断する。但し、開始条件が成立してから終了条件が成立するまでの期間中にRT2信号の入力がない場合には、ARTとしては判断しない。
【0720】
設定対象の機種が、タイプ4に該当する機種であって、RTの開始時と終了時にRT2信号を出力せずに、RTの期間中においてRT2信号を出力するタイプであって、RTに移行するボーナスを識別可能で転落が発生しない完走タイプであって、報知対象小役(AT小役)が存在しないタイプである場合には、タイプT4-23を選択すれば良い。
【0721】
このタイプT4-23を選択した場合には、RT対象のボーナスの終了後におけるNゲームの一般役発生率が確率R以上であることを開始条件としてARTの開始を判断し、該ボーナスの終了時点を開始時点と判断するとともに、ボーナスの終了後のゲーム数がRTの規定ゲーム数となったことを終了条件としてARTの終了を判断する。但し、開始条件が成立してから終了条件が成立するまでの期間中にRT2信号の入力がない場合には、ARTとしては判断しない。
【0722】
設定対象の機種が、タイプ4に該当する機種であって、RTの開始時と終了時にRT2信号を出力せずに、RTの期間中においてRT2信号を出力するタイプであって、RTに移行するボーナスを識別不能で転落が発生しない完走タイプであって、報知対象小役(AT小役)が存在しないタイプである場合には、タイプT4-24を選択すれば良い。
【0723】
このタイプT4-24を選択した場合には、ボーナス終了から直近ゲームテーブルにて算出されるNゲームの一般役発生率が確率R以上であって、且つ、ボーナス終了から終了条件であるNゲーム中の一般役発生率が確率Q以下となるまでの期間(ゲーム数)が、転落役に入賞する確率に該当するゲーム数以上(例えば、転落役の入賞確率が1/5.8であれば、6ゲーム数以上)、つまり、ボーナス終了から転落役に入賞する確率に該当するゲーム数が、Nゲーム中の一般役発生率が確率Q以下となることなく経過したことを開始条件としてARTの開始を判断し、該ボーナス終了時点を開始時点と判断するとともに、ボーナスの終了後のゲーム数がRTの規定ゲーム数となったことを終了条件としてARTの終了を判断する。但し、開始条件の成立から終了条件の成立までの期間内にRT2信号の入力がない場合には、ARTとしては判断しない。
【0724】
尚、本実施例では、タイプT4-13?T4-24については、開始条件の成立から終了条件の成立までの期間内にRT2信号の入力がない場合には、ARTとしては判断しないようにすることで、RT2信号の入力の有無により、開始と終了の判断が正しかったことを確認できるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらRT2信号を出力しない機種についても、タイプT4-13?T4-24を設定し、開始条件の成立から終了条件の成立までの期間内にRT2信号の入力が無い場合であってもARTとして判断することで、ARTの開始と終了とを判断することが可能である。よって、図49中のタイプT4-13?T4-24については、途中信号に関して(×)も併記している。
【0725】
図50は、ボーナスの終了ではなくボーナスの内部当選によりリプレイタイムに移行し、当選したボーナスが入賞するまでRTが継続するが、該リプレイタイムにおいてアシストが付与されるか否かが不定であり、かつアシストが付与されていればメダルの払出率が1を越える一方、アシストが付与されなければメダルの払出率が1以下となる機種のスロットマシンについて選択可能とされた判定条件タイプを示す図である。
【0726】
本実施例においてタイプ5には、図50に示すように、T5-1?T5-4まで、4種類の判定条件タイプが選択可能に設けられている。
【0727】
設定対象の機種が、タイプ5に該当する機種であって、RTの開始時においてRT2信号を出力するとともに、該RTの終了時においてもRT2信号を出力するタイプである場合には、タイプT5-1を選択すれば良い。
【0728】
このタイプT5-1を選択した場合には、直近ゲームテーブルにて直近ベースが算出される算出対象ゲーム数にNゲームが設定され、直近ゲームテーブルにて算出されるRT2信号の入力後におけるNゲームの直近ベース、すなわちRT2信号の入力後Nゲーム間のメダルの払出率が1を越えていればARTの開始によるRT2信号の入力(ARTの開始)と判断するとともに、ART状態中にRT2信号が入力される(ボーナス入賞)か、直近ゲームテーブルにて算出されるNゲームの直近ベース、すなわち過去Nゲーム間のメダルの払出率が1以下であることを終了条件としてARTの終了を判断する。
【0729】
設定対象の機種が、タイプ5に該当する機種であって、RTの開始時においてRT2信号を出力するとともに、該RTの終了時においてはRT2信号を出力しない(RT中においてRTの開始時のみにRT2信号を1回のみ出力する)タイプである場合には、タイプT5-2を選択すれば良い。
【0730】
このタイプT5-2を選択した場合には、直近ゲームテーブルにて直近ベースが算出される算出対象ゲーム数にNゲームが設定され、直近ゲームテーブルにて算出されるRT2信号の入力後におけるNゲームの直近ベース、すなわちRT2信号の入力後Nゲーム間のメダルの払出率が1を越えていればARTの開始によるRT2信号の入力(ARTの開始)と判断するとともに、ART状態中にボーナスに移行する(BB中信号、RB中信号などの受信)か、直近ゲームテーブルにて算出されるNゲームの直近ベース、すなわち過去Nゲーム間のメダルの払出率が1以下であることを終了条件としてARTの終了を判断する。
【0731】
設定対象の機種が、タイプ5に該当する機種であって、RTの開始時においてはRT2信号を出力せず、該RTの終了時においてRT2信号を出力する(RT中においてRTの終了時のみにRT2信号を1回のみ出力する)タイプである場合には、タイプT5-3を選択すれば良い。
【0732】
このタイプT5-3を選択した場合には、直近ゲームテーブルにて直近ベースが算出される算出対象ゲーム数にNゲームが設定され、直近ゲームテーブルにて算出されるNゲームの直近ベース、すなわち過去Nゲーム間のメダルの払出率が1を越えていればARTの開始と判断する(ただし、終了時信号を受信せずにNゲームの直近ベースが1以下となった場合は除く)とともに、ART状態中にRT2信号が入力されることを終了条件としてARTの終了を判断する。
【0733】
設定対象の機種が、タイプ5に該当する機種であって、RTの開始時と終了時にRT2信号を出力せずに、RTの期間中においてRT2信号を出力するタイプである場合には、タイプT5-4を選択すれば良い。
【0734】
このタイプT5-3を選択した場合には、直近ゲームテーブルにて直近ベースが算出される算出対象ゲーム数にNゲームが設定され、直近ゲームテーブルにて算出されるNゲームの直近ベース、すなわち過去Nゲーム間のメダルの払出率が1を越えていればARTの開始と判断する(ただし、終了時信号を受信せずにNゲームの直近ベースが1以下となった場合は除く)とともに、ART状態中にボーナスに移行する(BB中信号、RB中信号などの受信)ことを終了条件としてARTの終了を判断する。
【0735】
尚、本実施例では、タイプT5-4については、開始条件の成立から終了条件の成立までの期間内にRT2信号の入力がない場合には、ARTとしては判断しないようにすることで、RT2信号の入力の有無により、開始と終了の判断が正しかったことを確認できるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらRT2信号を出力しない機種についても、タイプT5-4を設定し、開始条件の成立から終了条件の成立までの期間内にRT2信号の入力が無いばあであってもARTとして判断することで、ARTの開始と終了とを判断することが可能である。よって、図50中のタイプT5-4については、途中信号に関して(×)も併記している。
【0736】
そして、これらART関連設定画面における各項目において設定内容を指定した後に、該ART関連設定画面の下方に設けられている「設定」の選択入力部を選択入力することで、該ART関連設定画面にて選択した内容を特定可能なデータを含むART関連設定情報が、「設定対象台」の項目において指定した台番号(島の場合は島に設置される全ての台番号)に対応して本日遊技情報テーブルに記憶されている呼び出しランプIDの呼び出しランプ装置200、すなわち、「設定対象台」の項目にて指定した台番号のスロットマシン1に対応して設置されている呼び出しランプ装置200と、「設定対象台」の項目において指定した台番号に対応して本日遊技情報テーブルに記憶されている収集ユニットIDの収集ユニット50、すなわち、「設定対象台」の項目にて指定した台番号のスロットマシン1に接続されている収集ユニット50に対して送信され、呼び出しランプ装置200のEEPROM276、並びに収集ユニット50のEEPROM576においてART関連設定情報記憶処理が制御マイコン(MPU)279、579により実施されることで、これら送信されたART関連設定情報がEEPROM276,576に記憶されて、該呼び出しランプ装置200並びに収集ユニット50において実施される後述の各処理において使用される。尚、収集ユニット50においては、接続されているスロットマシン1が複数の4台であるので、接続されているスロットマシン1の各台番号に対応付けて設定情報が記憶される。
【0737】
つまり、ホールコンピュータ140において、設定対象とする呼び出しランプ装置200や収集ユニット50が対応するスロットマシン1の機種に応じた判定方法と判定条件(開始条件、終了条件)が設定される。
【0738】
また、本実施例のホールコンピュータ140においては、所定の操作を実施することで、図45に示す1単位関連設定画面が表示され、各呼び出しランプ装置200並びに収集ユニット50における1単位に関する設定を行うことができるようになっている。
【0739】
この本実施例の1単位関連設定画面は、図45に示すように、設定対象とする呼び出しランプ装置200並びに収集ユニット50が対応するスロットマシン1を選択指定するための「設定対象台」の項目と、ARTやボーナスが発生した場合に単位継続と判定する期間であるゲーム数を設定するたの「単位継続判定ゲーム数」の項目とが設けられている。
【0740】
この1単位関連設定画面における「設定対象台」の項目は、ART関連設定画面と同一とされ、排他選択可能とされた「島単位」と「台単位」の各選択メニュー毎にチェックボックス並びに選択ウインドウとが設けられており、「島単位」を選択して島番号を入力することで、設定対象とする呼び出しランプ装置200並びに収集ユニット50が対応するスロットマシン1を「島単位」毎に指定可能とされているとともに、スロットマシン1の台番号を指定することで、1台のスロットマシン1に対応する呼び出しランプ装置200並びに収集ユニット50を設定対象として指定可能とされている。
【0741】
また、「単位継続判定ゲーム数」の項目には、「BB・RB終了時」の項目と、「ART終了時」の項目とが設けられており、個々の項目毎にゲーム数の設定部が設けられていることで、BB・RBが終了した場合とARTが終了した場合とで、単位継続と判定するゲームを個別に設定できるようになっている。
【0742】
該1単位関連設定画面において設定するゲーム数としては、例えば、設定の対象とするスロットマシン1が、スロットマシン1の一例として前述したように、RTの終了後に移行するRT1状態から再度、RT2に移行する際にはRT0状態のみを経由するのに対し、ボーナスからRT2に移行する場合には、RT3状態→RT1状態→RT0状態(図11参照)の複数の遊技状態を経由する必要がある機種のスロットマシンである場合には、ボーナスが終了する以前にRT2に移行することが決定されていたとしても、ボーナス終了後に再度RT2に移行する際には、RTが終了する以前にRTに移行することが決定されていて、該RTの終了後に再度RTに移行する場合よりも長いゲーム数が必要となることから、ART終了に対して設定されるRT0状態の経由に必要とされる平均ゲーム数に適宜な余裕値を加算したゲーム数よりも大きいゲーム数、具体的には、RT3状態→RT1状態→RT0状態の経由に必要とされる平均ゲーム数に適宜な余裕値を加算したゲーム数を設定すれば良い。
【0743】
つまり、ボーナス後に直接RT2に移行することのできないRT3状態に移行した後、該RT3状態が終了することでRT2(ART)に移行するためのRT0状態に移行可能なRT1状態に移行する機種の場合には、ARTの終了に対して設定する期間(ゲーム数)よりも長い期間(大きいゲーム数)をボーナスの終了に対して設定するようにすれば良い。
【0744】
また、設定対象とするスロットマシンが、ボーナスの終了後においてRT3状態に移行せずに、RT2(有利RT)の終了と同じくRT1状態に移行する機種の場合には、ARTの終了に対して設定する期間(ゲーム数)と同じゲーム数をボーナスの終了に対して設定するようにすれば良い。
【0745】
尚、設定対象とするスロットマシンが、例えば、ボーナスの終了後においてRT0状態に移行することで、RT2(有利RT)終了時よりも短期間にRT2(有利RT)に移行する可能性が高い機種の場合には、ARTの終了に対して設定する期間(ゲーム数)と同じゲーム数をボーナスの終了に対して設定すれば、これらボーナスの終了後において再度発生したRT2(ART)も、1の単位に含まれるようになるので問題はない。
【0746】
そして、これら1単位関連設定画面における各項目において設定内容を指定した後に、該1単位関連設定画面の下方に設けられている「設定」の選択入力部を選択入力することで、該1単位関連設定画面にて選択した内容を特定可能なデータを含む1単位関連設定情報が、「設定対象台」の項目において指定した台番号(島の場合は島に設置される全ての台番号)に対応して本日遊技情報テーブルに記憶されている呼び出しランプIDの呼び出しランプ装置200、すなわち、「設定対象台」の項目にて指定した台番号のスロットマシン1に対応して設置されている呼び出しランプ装置200と、「設定対象台」の項目において指定した台番号に対応して本日遊技情報テーブルに記憶されている収集ユニットIDの収集ユニット50、すなわち、「設定対象台」の項目にて指定した台番号のスロットマシン1に接続されている収集ユニット50に対して送信され、これら1単位関連設定情報が呼び出しランプ装置200のEEPROM276、並びに収集ユニット50のEEPROM576に記憶されて、該呼び出しランプ装置200並びに収集ユニット50において実施される後述の1単位判定処理において利用される。尚、収集ユニット50においては、接続されているスロットマシン1が複数の4台であるので、接続されているスロットマシン1の各台番号に対応付けて設定情報が記憶される。
【0747】
以下、本実施例の各機種のスロットマシン1から、BB信号、RB信号、メダルIN信号、メダルOUT信号、RT2信号、ドア開放信号、エラー信号の出力に応じて呼び出しランプ装置200において実施される各種処理について、図51?図57のフロー図に基づいて以下に説明する。尚、以下の説明においては、呼び出しランプ装置200を例に説明するが、ARTの発生報知に関する処理以外については、収集ユニット50における処理と同一である。
【0748】
まず、これらBB信号、RB信号、メダルIN信号、メダルOUT信号、RT2信号、ドア開放信号、エラー信号の信号変化の有無や入力の有無が、図51に示す割込監視処理を制御マイコン(MPU)279(収集ユニット50では579)が実施することにより、常時監視されている。尚、収集ユニット50の制御マイコン(MPU)579は、これら割込監視処理を各ポート毎に、同時並行して個別に実施する。
【0749】
つまり、該割込監視処理においては、図51に示すように、まず、メダルIN信号の入力の有無を判定し(SK1)、該判定においてメダルIN信号の入力が無い場合にはSK2のステップに進んでメダルOUT信号の入力の有無を判定し、該判定においてメダルOUT信号の入力が無い場合にはSK3のステップに進んで、BB信号、RB信号に変化があるか否かを判定し、該判定においてBB信号、RB信号に変化が無い場合にはSK4のステップに進んでRT2信号の入力の有無を判定し(SK4)、該判定においてRT2信号の入力が無い場合にはSK5のステップに進んでドア開放信号の入力の有無を判定し(SK5)、ドア開放信号の入力が無い場合にはSK6のステップに進んでエラー信号の入力の有無を判定し(SK6)、該判定においてエラー信号の入力が無い場合にはSK1のステップに戻ることで、これらSK1?SK6のステップを巡回実施することにより、メダルIN信号の入力の有無、メダルOUT信号の入力の有無、並びにBB信号またはRB信号の変化の有無、RT2信号の入力の有無、ドア開放信号の入力の有無、エラー信号の入力の有無を監視する。
【0750】
そして、対応するスロットマシン1において、ゲームが開始されることにより、メダルIN信号が入力された場合には、該メダルIN信号の入力がSK1のステップにおいて検知されて図52に示すSt1?St3の各ステップから成るSK7の投入関連処理とともに、SK8?SK11の各処理が実施される。
【0751】
また、対応するスロットマシン1において、ゲームが終了して、小役入賞またはリプレイが発生することに応じてメダルOUT信号が信号入力部278eに入力された場合には、該メダルOUT信号の入力がSK2のステップにおいて検知されて図54に示すSh1?Sh3の各ステップから成るSK12の払出関連処理とともに、SK9?SK11の各処理が実施される。
【0752】
また、BB信号、RB信号に変化があった場合には、該信号変化がSK3のステップにおいて検知されてSK13の図56に示すS1?S39の各ステップから成る遊技状態特定処理が実施される。
【0753】
また、対応するスロットマシン1からRT2信号が入力された場合には、該RT2信号の入力がSK4のステップにおいて検知されてSK15とSK16のステップが実施される。
【0754】
また、対応するスロットマシン1において、全面扉が開放されたことに応じてドア開放信号が入力された場合には、該ドア開放信号の入力がSK5のステップにおいて検知されてSK16のステップに進み、対応するスロットマシン1において全面扉が開放されたことを所定の点灯態様にて報知するドア開放報知処理が実施される。尚、収集ユニット50の場合には、該収集ユニット50のユニットIDを含み、全面扉が開放されたことを通知するドア開放通知をホールコンピュータ140に対して送信するドア開放通知送信処理が実施される。
【0755】
また、対応するスロットマシン1において、払出エラーや投入エラーが発生することでエラー信号が入力された場合には、該エラー信号の入力がSK6のステップにおいて検知されてSK17のステップに進み、対応するスロットマシン1においてエラーが発生したことを所定の点灯態様にて報知するエラー報知処理が実施される。尚、収集ユニット50の場合には、該収集ユニット50のユニットIDを含み、エラーが発生されたことを通知するエラー発生通知をホールコンピュータ140に対して送信するエラー発生通知送信処理が実施される。
【0756】
図51に示す割込監視処理においてメダルIN信号が入力された場合には、該メダルIN信号の入力がSK1にて検知されてSK7に進み、図52に示す投入関連処理が実施される。
【0757】
本実施例のSK7の投入関連処理においては、図52に示すように、入力されてきたメダルIN信号を構成するパルス数により、ゲームに使用されたメダル数(投入メダル数)を特定する(St1)。具体的に、メダルIN信号を構成するパルス数が1パルス(例えばボーナス中)であれば投入メダル数を1として特定し、メダルIN信号を構成するパルス数が3パルス(ボーナス中以外)であれば投入メダル数を3として特定する。
【0758】
そしてSt2のステップに進み、St1のステップにおいて特定した投入メダル数を、遊技情報テーブルの総投入メダル数に加算更新する。尚、該総投入メダル数の更新に伴って差メダル数も更新される。
【0759】
次に、St3のステップに進み、総ゲーム回数、ボーナス間ゲーム数に1を加算更新する。尚、RAMのカウンタにゲーム数カウンタがセットされている場合には、該ゲームカウンタから1を減算する。
【0760】
該投入関連処理の後、SK9のステップに進み、ボーナス信号(BB、RBのいずれかの信号)が入力中(ON状態)であるか否かを判定する。
【0761】
これらボーナス信号が入力中である場合には、対応するスロットマシン1の遊技状態は、ビッグボーナス或いはレギュラーボーナスのいずれかであるので、直近ゲームテーブルを更新したりARTであるか否かを判定する必要がないので、SK1?SK6の監視状態に戻る一方、ボーナス信号が入力中でない場合には、SK10のステップに進んで、図53に示す直近ゲームテーブル更新処理を実施する。
【0762】
この本実施例の直近ゲームテーブル更新処理においては、まず、SK7を経由しての処理であるか否か、つまり、メダルIN信号の入力に応じて実施する処理であるか否かを判定する(Sg1)。
【0763】
メダルIN信号の入力に応じて実施する処理である場合には、「Yes」と判定されてSg2のステップに進み、新規ゲームを直近ゲームテーブルに登録した後、該登録した新規ゲームの「ゲーム番号」の項目に、遊技情報テーブルの総ゲーム数の値、つまり、本日の営業開始時点からのゲーム番号を格納するとともに、RT信号の項目に初期値である入力なしを示す「0」を格納し、「賭数」の項目に投入関連処理のSt1にて特定した投入メダル数を格納し、「リプレイ」の項目に初期値である「0」を格納して処理を終了する。
【0764】
尚、この新規ゲームの登録の際、直近ゲームテーブルに登録されているゲーム数が30ゲームに達している場合には、最も古いゲームを削除することで、直近ゲームテーブルに登録されているゲーム数は最大で30ゲームとされる。
【0765】
そして、Sg3+のステップに進み、該新規ゲームの直前のゲームの登録データの払出数が未登録のままであるか否かを判定し、未登録でない場合には当該処理を終了する一方、未登録である場合には、ステップSg4に進んで該払出数に「0」を格納した後、ART関連設定情報から特定される算出対象ゲーム数に基づいて、直近ベース、直近リプレイ発生率、直近一般役発生率、直近AT小役発生率を算出して格納する(Sg6)。
【0766】
具体的にベース、直近リプレイ発生率の算出としては、ベースの算出対象ゲーム数が、例えば、Xゲームであれば、払出数に「0」を格納した直前のゲームからXゲーム前までの該直近ゲームテーブルにおけるゲームの「払出数」の合計を「賭数」の合計で除した値に100を乗じた値を算出して格納すれば良いとともに、リプレイ発生率の算出対象ゲーム数が、同じくXゲームであれば、払出数に「0」を格納したゲームからXゲーム前までにリプレイとなったゲーム、つまり、「払出数」の項目に「3」が格納されているゲームの数を分子とし、分母をXゲームとしてリプレイ発生率を算出して格納すれば良く、一般役発生率の算出対象ゲーム数が、同じくXゲームであれば、払出数に「0」を格納したゲームからXゲーム前までに一般役が発生したゲーム、つまり、「払出数」の項目に「0」以外が格納されているゲームの数を分子とし、分母をXゲームとして一般役発生率を算出して格納すれば良く、AT小役発生率の算出対象ゲーム数が、同じくXゲームであれば、払出数に「0」を格納したゲームからXゲーム前までにARTにおける操作報知の対象小役、例えば、対象小役がベルであればベルの入賞による払出枚数(例えば8枚)が「払出数」の項目に格納されているゲームの数を分子とし、分母をXゲームとしてAT小役発生率を算出して格納すれば良い。
【0767】
また、Sg1のステップにおいて「No」と判定される場合は、SK12のステップを経由するメダルOUT信号の入力に応じて実施する処理であり、直近ゲームテーブルには、該メダルOUT信号が出力されるゲームの開始におけるメダルIN信号の入力によりSg2のステップが既に実施されていることにより、「払出数」の項目が未登録である新規ゲームが登録されているので、該新規ゲームの「払出数」の項目に、後述するSK12の払出関連処理にて特定される払出枚数を格納した後(Sg5)、直近ベース、直近リプレイ発生率、直近一般役発生率、直近AT小役発生率を上述したように算出して格納し(Sg6)、当該処理を終了する。
【0768】
次にSK11のステップに進み、図55に示すART判定処理を実施する。本実施例のART判定処理においては、まず、移行前に実施されていた処理が、後述するステップSK14における直近ゲームテーブルへのRT2信号の入力を記憶する処理であるか、つまり、今回のART判定処理が、RT2信号の入力に応じて実施される処理であるか否かを判定する。
【0769】
ステップSr1でNoと判定された場合、つまり、メダルIN信号またはメダルOUT信号の入力に応じて実施される処理である場合にはステップSr20に進み、ステップSr1でYesと判定された場合、つまり、RT2信号の入力に応じて実施される場合にはステップSr2に進む。
【0770】
ステップSr2においては、その時点の遊技状態(遊技情報テーブルの現在に登録されている遊技状態)が、既にARTであるか否かを判定し、ARTでない場合にはステップSr3に進んで、ARTの開始を判定するためのART開始条件を、EEPROM276(576)に記憶されているART関連設定情報に基づいて特定した後、該特定したART開始条件を満たしているか否かを判定する(Sr4)。
【0771】
これらART開始条件は、前述したように、判定条件のタイプIDにて詳述したように、各機種によって異なる条件が設定されており、例えば、直近AT小役発生率が所定値(閾値)以上であることや、直近一般役発生率が所定値(閾値)以上であることや、直近リプレイ発生率が所定値(閾値)以上であること等とされており、該時点において直近ゲームテーブルに記憶されている直前のゲームに対応する直近AT小役発生率や直近一般役発生率や直近リプレイ発生率等が所定値(閾値)以上である場合においてART開始条件を満たしていると判定されることで、ARTの移行(開始)と判断される。
【0772】
つまり、本実施例では、RT2信号が入力された場合には、該RT2信号が入力される前の所定期間(算出対象ゲーム数の期間)のAT小役や一般役やリプレイ役の入賞状況を、直近ゲームテーブルを用いて予め監視しておき、これら直近ゲームテーブルにて監視されたRT2信号が入力される前の入賞状況に基づいてARTの移行(開始)を判断することで、例えば、RT状態に移行した時点ではRT2信号を出力せずに、該RT状態となってから所定ゲーム数が経過した時点でRT2信号を出力するタイプに機種について、これらRT2信号が入力されてからの所定期間において入賞状況を監視して判断する場合に比較して、ARTの移行(開始)の判断を迅速に実施することができるようになっている。
【0773】
このステップSr4の判定においてART開始条件を満たさないと判定された場合には、ステップSr10に進んで、移行判定中フラグをセットして当該処理を終了する。
【0774】
尚、本実施例では、これら移行判定中フラグを有効とする有効ゲーム数が設定されており、該有効ゲーム数が経過した場合には、移行判定中フラグがリセットされることで無効とされる。
【0775】
一方、ステップSr4の判定においてART開始条件を満たすと判定された場合には、ステップSr5に進み、ARTの遊技状態の開始(移行)と判断して、遊技情報テーブルにおける遊技状態を「ART」に更新するとともに、総ART回数に1を加算更新した後、例えば、図58(c)に示すように、表示画面261を構成する液晶表示装置266に「ART発生中」を点滅表示するとともに、電球267の点灯状態をART発生中に対応する所定の点灯状態(例えば、緑色の点滅点灯)としてARTが発生したことの報知を開始する(Sr5+)。尚、収集ユニット50では、該報知の処理は実施しない。
【0776】
次いで、Sr6のステップに進んで、開始(移行)と判断したARTの遊技状態を遊技状態履歴テーブルに登録して遊技状態履歴テーブルを更新する。具体的には、該開始(移行)と判定したARTの、その当日の発生回数(何回目か)を、更新後の遊技情報テーブルにおける総ART回数にて特定するとともに、状態別データを新規に追加登録し、該追加登録した状態別データの遊技状態として、「ART」とその回数、並びにその時点の時刻を登録(格納)し、「総ゲーム数」の項目には、該移行したと特定したゲームのゲーム番号を格納し、「総投入メダル数」の項目には、該移行したと特定したゲームまでの賭数の合計をその時点の総投入メダル数から減じたものを格納し、「総払出メダル数」の項目には、該移行したと特定したゲームまでの払出数の合計をその時点の総投入メダル数から減じたものを格納する。
【0777】
そしてSr7のステップに進んで、1単位判定処理を実施する。この1単位判定処理においては、開始(移行)と判断したARTと、その直前のボーナスまたはARTとのゲーム数が、設定されている所定ゲーム数以内であるか否かにより、1単位の継続か否かを判定し、継続でない場合には新たな1単位の開始と判定し、遊技状態履歴テーブルに追加登録したARTの状態別データの「単位」の項目に、既に単位番号として格納されている最も大きな番号に1を加えた単位番号を格納して、新たな単位の開始を登録する一方、1単位の継続であると判定した場合には、追加登録したARTの状態別データの「単位」の項目に、その直前のボーナスまたはARTの単位番号を格納して1単位の継続を登録する。
【0778】
次にSr8のステップに進み、Sr4のステップの判定に用いたART開始条件がタイプ2(T2)またはタイプ4(T4)、つまり、規定のゲーム数を消化することでART状態が終了するタイプのスロットマシンであるか否かを判定し、タイプ2(T2)またはタイプ4(T4)である場合には、該規定のゲーム数をゲーム数カウンタにセットした後(Sr9)、当該処理を終了し、タイプ2(T2)またはタイプ4(T4)でない場合には、ゲーム数カウンタをセットすることなく当該処理を終了する。
【0779】
一方、ステップSr2の判定において、その時点の遊技状態がARTである場合には、ステップSr11に進んで、ARTの終了と判断して、遊技情報テーブルにおける遊技状態を「通常」に更新した後(Sr12)、ステップSr5+で開始したARTの発生報知を終了する(Sr13)。
【0780】
そして、終了したARTの遊技状態のデータを確定して、遊技状態履歴テーブルを更新するとともに(Sr14)、ゲーム数カウンタにゲーム数のセットが残存している場合には、該残存しているゲーム数をリセットして(Sr15)、当該処理を終了する。
【0781】
具体的に、このステップSr14においては、遊技状態履歴テーブルに状態別データを新規に追加登録し、該追加登録した状態別データの遊技状態として「通常」を登録(格納)するとともに、ARTが終了したと判断したゲームの次のゲーム、つまり通常状態の開始ゲーム(次のゲーム)を特定し、「総ゲーム数」の項目には、該特定した開始ゲームのゲーム番号を格納し、「総投入メダル数」の項目には、該特定した開始ゲームまでの賭数の合計をその時点の総投入メダル数から減じたものを格納し、「総払出メダル数」の項目には、該特定した開始ゲームまでの払出数の合計をその時点の総投入メダル数から減じたものを格納し、遊技単位には前述の遊技単位の終了判定に基づいて「-」を格納するとともに、前述したように、該状態別データの1つ前の状態別データ(ART)の必要データ(その時点までの総払出メダル数や総投入メダル数と当該ARTの開始時の総払出メダル数や総投入メダル数との差から該ART中の総払出メダル数や投入メダル数等)を算出して確定する。
【0782】
尚、これら遊技状態履歴テーブルの更新に伴い、終了したART中に実施されたゲーム数を確認し、該確認されたゲーム数が規定のゲーム数以上である場合には遊技情報テーブルの上乗せ有りART回数に1を加算し、規定のゲーム数未満である場合には遊技情報テーブルの上乗せなしART回数に1を加算するとともに、これらに関連するデータ(上乗せ有りART突入率等)のデータも更新する。
【0783】
つまり、RT2信号が入力されたときにART開始条件が満たされている場合には、その時点でARTの移行(開始)が判断されて、ART回数やARTの遊技状態履歴が記憶されるとともに、その後の遊技情報がART中に発生したものとして集計、管理され、RT2信号を出力する機種に関するART終了条件であるRT2信号が入力されたことが満たされたときにARTの終了が判断されて、ARTに関する情報としての集計、管理が終了される。
【0784】
なお、本実施例のスロットマシン1のように、RT2信号が、図24?図28に示したようにRT2が実際に開始あるいは終了した後のゲームが開始されて以降に出力されるような場合には、RT2信号が入力されたときよりもさらに前に遡って、ART回数やARTの遊技状態履歴が記憶されるとともに、ARTに関する情報としての集計、管理が行なわれる。すなわち、遊技状態がARTでないときに、RT2信号を受信して、ART開始条件を満たしていると判定されたときには、当該RT2信号を受信したタイミングが、ゲーム終了時であったときには当該終了した1ゲームがART中のゲームとして集計、管理され、メダルIN信号の出力が完了した直後であったときには、実行中の今回ゲームと、前回ゲームとがART中のゲームとして集計、管理される。また、遊技状態がART中であるときに、RT2信号を受信したときには、当該RT2信号を受信したタイミングが、ゲーム終了時であったときには当該終了した1ゲームがART中のゲームでなかったとして集計、管理され、メダルIN信号の出力が完了した直後であったときには、実行中の今回ゲームと、前回ゲームとがART中でないゲームとして集計、管理される。
【0785】
一方、Sr1においてNo、つまり、メダルIN信号またはメダルOUT信号の入力に応じて実施される処理である場合にはステップSr20に進み、ステップSr10にてセットされる移行判定中フラグがセットされているか否かを判定する。
【0786】
そして、移行判定中フラグがセットされている場合には、ステップSr21に進んで、EEPROM276(576)に記憶されているART関連設定情報に基づいてART開始条件を特定し、該特定したART開始条件を満たしているか否かを判定する。
【0787】
ART開始条件を満たしていない場合には、当該処理を終了する一方、ART開始条件を満たしている場合には、ステップSr22に進み、開示時期繰上処理を実施した後、前述したSr7のステップに進む。
【0788】
この開示時期繰上処理においては、まず、ARTの遊技状態の開始(移行)と判断して、遊技情報テーブルにおける遊技状態を「ART」に更新するとともに、総ART回数に1を加算更新して移行判定中フラグをリセットした後、ARTが発生したことの報知を開始する。
【0789】
次いで、開始(移行)と判断したARTの遊技状態を遊技状態履歴テーブルに登録して遊技状態履歴テーブルを更新する。具体的には、該開始(移行)と判定したARTの、その当日の発生回数(何回目か)を、更新後の遊技情報テーブルにおける総ART回数にて特定するとともに、状態別データを新規に追加登録し、該追加登録した状態別データの遊技状態として、「ART」とその回数を格納する。そして、「総ゲーム数」の項目には、該移行したと特定したゲームのゲーム番号ではなく、直近にRT2信号の入力があったゲームを、直近ゲームテーブルから特定し、該特定したRT2信号の入力があったゲームのゲーム番号を格納し、「総投入メダル数」の項目には、該特定したRT2信号の入力があったゲームまでの賭数の合計を該ゲームまでの総投入メダル数から減じたものを格納し、「総払出メダル数」の項目には、該特定したRT2信号の入力があったゲームまでの払出数の合計をその時点の総投入メダル数から減じたものを格納する。
【0790】
つまり、RT2信号の入力時においてART開始条件が満たされておらず、その後においてART開始条件が満たされた場合には、該ART開始条件が満たされた時点をARTの開始時点とするのではなく、RT2信号の入力時にARTが開始されたものと見なして、遊技状態履歴テーブルの当該ARTとなった「総ゲーム数」や「総投入メダル数」や「総払出メダル数」項目に、ART開始条件が満たされた時点のゲーム番号等ではなく、RT2信号の入力があったゲームのゲーム番号や、該RT2信号の入力があったゲームにおける総投入メダル数や総払出メダル数を格納することで、RT状態の開始に伴ってRT2信号(有利RT信号)を出力する機種について、これらRT2信号が入力されたゲームからART開始条件が満たされた時点のゲームまでの払出メダル数や獲得メダル数も、当該ART状態に対応するデータとして遊技状態履歴テーブルに集計、管理されるようになっている。
【0791】
なお、本実施例のスロットマシン1のように、RT2信号が、図24?図28に示したようにRT2が実際に開始あるいは終了した後のゲームが開始されて以降に出力されるような場合には、移行判定中フラグをセットする契機となったRT2信号が入力されたときよりもさらに前に遡って、ART回数やARTの遊技状態履歴が記憶されるとともに、ARTに関する情報としての集計、管理が行なわれる。すなわち、遊技状態がARTでないときに、RT2信号を受信してセットされた移行判定中フラグであって、ART開始条件を満たしていると判定されたときには、当該RT2信号を受信したタイミングが、ゲーム終了時であったときには当該終了した1ゲームからART中のゲームとして集計、管理され、メダルIN信号の出力が完了した直後であったときには、前回ゲームからART中のゲームとして集計、管理される。
【0792】
また、ステップSr20において移行判定中フラグがセットされていないと判定された場合には、ステップSr30に進んで、その時点の遊技状態(遊技情報テーブルの現在に登録されている遊技状態)がARTであるか否かを判定する。
【0793】
そして、遊技状態がARTではでない場合には、ステップSr31に進んで、対応するスロットマシン1が、ARTの開始に対応するRT2信号を出力しないRT信号開始非出力タイプの機種であるかをEEPROM276(576)に記憶されているART関連設定情報に基づいて判定する。
【0794】
RT信号開始非出力タイプの機種である場合には、ARTの開始を判定するためのART開始条件を、EEPROM276(576)に記憶されているART関連設定情報に基づいて特定した後、該特定したART開始条件を満たしているか否かを判定し、満たしている場合には、ARTの開始と判断して、前述したステップSr5に進み、Sr5以降の処理を実施する。
【0795】
一方、ステップSR30で遊技状態がARTでないと判定された場合や、ステップSr31またはステップSr32でNoと判定された場合には、ステップSr35に進んで、対応するスロットマシン1が、ARTの終了に対応するRT2信号を出力しないRT信号終了非出力タイプの機種であるかをEEPROM276(576)に記憶されているART関連設定情報に基づいて判定する。
【0796】
RT信号終了非出力タイプの機種である場合には、ARTの終了を判定するためのART終了条件を、EEPROM276(576)に記憶されているART関連設定情報に基づいて特定した後、該特定したART終了条件を満たしているか否かを判定し、満たしている場合には、ARTの終了と判断して、前述したステップSr11に進み、Sr11?Sr15の処理を実施する一方、ステップSr35またはステップSr36でNoと判定された場合には当該処理を終了する。
【0797】
これらART終了条件は、前述したように、判定条件のタイプIDにて詳述したように、各機種によって異なる条件が設定されており、例えば、払出メダル数が固有とされた特定の転落役に入賞したことや、ゲーム数カウンタが「0」であることや、直近AT小役発生率が所定値(閾値)以下であることや、直近一般役発生率が所定値(閾値)以下であることや、直近リプレイ発生率が所定値(閾値)以下であること等とされており、これらのART終了条件が満たされたときに、RT2信号の入力がなくてもARTの終了と判断される。
【0798】
つまり、本実施例では、RT2信号をARTの期間中の所定のタイミング、例えば、RT2の状態となってから、例えば2、3ゲームが経過した場合において1回のみ出力し、ARTの終了時にはRT2信号を出力しない機種や、ARTに規定ゲーム数が設定されていることで、RT2の状態に移行したときには規定ゲーム数に達してARTが終了するときにRT2信号を出力する機種であっても、ARTの開始や終了を正確に判断できるようになっている。
【0799】
以上のように、SK11において上述したART判定処理が実施されることにより、RT2信号の入力時においてART開始条件が満たされていなくても、その後にART開始条件が満たされた時点でARTへの移行(開始)が判断されるようになっている。
【0800】
また、図2?図30にて詳述した、RT2信号の開始並びに終了においてRT2信号を出力するタイプであるT1-1タイプについては、開始のRT2信号と判断されたRT2信号の入力に応じて、入力タイミングがゲーム終了時であったときには当該ゲームからARTと判断され、入力タイミングがメダルIN信号入力直後であったときには前回ゲームからARTと判断される。また、終了のRT2信号と判断されたRT2信号の入力に応じて、入力タイミングがゲーム終了時であったときには前回ゲームでARTの終了と判断され、入力タイミングがメダルIN信号入力直後であったときには前々回ゲームでARTの終了と判断される。これにより、開始のRT2信号の入力されたゲームあるいは前回ゲームから、終了のRT2信号の入力されたゲームの前回ゲームあるいは前々回ゲームまでの期間に入力されたメダルIN信号がART期間中に賭数として使用されたメダル数として集計されるので、ART中の賭数を正確に集計される。
【0801】
次に、メダルOUT信号が入力された場合において実施される処理の流れについて説明すると、該メダルOUT信号の入力がSK2にて検知されてSK12に進むことで、まず、図54に示す払出関連処理が実施される。
【0802】
本実施例の払出関連処理においては、図54に示すように、まず、入力されてきたメダルOUT信号を構成するパルス数により、払出されたメダル数(払出メダル数)を特定する。具体的に、メダルOUT信号を構成するパルス数が1パルスであれば払出メダル数を1として特定し、メダルOUT信号を構成するパルス数が3パルスであれば払出メダル数を3として特定し、メダルOUT信号を構成するパルス数が5パルスであれば払出メダル数を5として特定し、メダルOUT信号を構成するパルス数が8パルスであれば払出メダル数を8として特定し、メダルOUT信号を構成するパルス数が10パルスであれば払出メダル数を10として特定する(Sh1)。
【0803】
そしてSh2のステップに進み、Sh1のステップにおいて特定した払出メダル数を、遊技情報テーブルの総払出メダル数に加算更新する。尚、該総払出メダル数の更新に伴って差メダル数も更新される。
【0804】
次に、Sh3のステップに進み、Sh1のステップにおいて特定した払出メダル数に対応する小役の発生を特定する。
【0805】
そして、これらSK12の払出関連処理が実施された後、前述のSK9のステップに進み、図51に示すSK9?SK11の各ステップの処理が実施される。
【0806】
つまり、ボーナス中でない場合には、SK10の直近ゲームテーブル更新処理やSK11のART判定処理が、入賞が発生してメダルOUT信号が入力された場合だけでなく、入賞が発生しないことでメダルOUT信号が入力されなくても、次のゲームにおいてメダルIN信号が入力されることに応じて実施されるようになっている。
【0807】
次に、BB信号、RB信号に変化があった場合における処理の流れについて説明すると、BB信号、RB信号に変化があった場合には、該変化がSK3のステップにて検知されてSK13に進み、図56に示す遊技状態特定処理が実施される。
【0808】
本実施例のSk13の遊技状態特定処理においては、図56に示すように、まず、S1のステップを実施することで、変化した信号が、BB信号であるか、RB信号であるかを特定する。尚、S1で「No」である場合は、RB信号の変化に該当する。
【0809】
変化した信号がBB信号である場合には、S1のステップにおいて「Yes」と判定されてS2のステップに進み、当該BB信号の変化が「OFF」状態から「ON」状態に移行した変化であるか、つまり、変化後のBB信号の入力状態が「ON」状態であるか否かを判定する。
【0810】
該判定においてBB信号の変化が「OFF」状態から「ON」状態に移行した変化でない場合、つまり、変化後のBB信号の入力状態が「OFF」状態である場合には、S31のステップに進む一方、変化後のBB信号の入力状態が「ON」状態である場合には、S3のステップに進み、対応するスロットマシン1においてビッグボーナスへの移行を伴う特別入賞が発生したと特定する。
【0811】
そして、S4のステップに進んで、その時点の遊技状態、つまりビッグボーナスが発生した遊技状態がARTであるか否かを判定し、ARTでない場合には、ステップS7に進む一方、ARTである場合には、S5のステップに進んで、ビッグボーナスの発生をARTの終了と判定し、終了したARTの遊技状態のデータを確定して、遊技状態履歴テーブルを更新するとともに、ゲーム数カウンタにゲーム数のセットが残存している場合には、該残存しているゲーム数をリセットする(S6)。
【0812】
具体的に、このステップS5においては、遊技状態履歴テーブルにおける最新の状態別データ(ART)の必要データ(その時点までの総払出メダル数や総投入メダル数と当該ARTの開始時の総払出メダル数や総投入メダル数との差から該ART中の総払出メダル数や投入メダル数等)を算出して確定する。
【0813】
そしてS7のステップに進み、遊技情報テーブルにおける遊技状態を「BB(ビッグボーナス)」に更新した後、BB発生回数に1を加算するとともに、BB発生率などの関連するデータを更新するとともに、呼び出しランプ装置200の制御マイコン(MPU)279の場合には、BBの発生報知を開始する。
【0814】
そして、遊技状態履歴テーブルに状態別データを新規に追加登録し、該追加登録した状態別データの遊技状態として「BB(ビッグボーナス)」を登録(格納)するとともに、ARTまたは通常状態が終了したと判断したゲームまたは次のゲーム、つまりビッグボーナスの開始ゲーム(終了したと判断したゲーム次のゲーム)を特定し、「総ゲーム数」の項目には、該特定した開始ゲームのゲーム番号を格納し、「総投入メダル数」の項目には、該特定した開始ゲームまでの賭数の合計をその時点の総投入メダル数から減じたものを格納し、「総払出メダル数」の項目には、該特定した開始ゲームまでの払出数の合計をその時点の総投入メダル数から減じたものを格納する(ステップS8)。尚、遊技単位には不定を示す「0」を格納し、該遊技単位のデータは、後述するステップS21の1単位判定処理にて更新される。
【0815】
次にS20に進んで、ボーナス間ゲーム数を確定し、該ボーナス間ゲーム数を新たに確定したボーナス間ゲーム数として記憶するとともに、ボーナス間ゲーム数のカウント値をリセットした後、ステップS21の図57に示す1単位判定処理を実施する。
【0816】
尚、該1単位判定処理を実施することで、前述した「0」の遊技単位データは、ビッグボーナスの発生がARTの終了から予め設定された所定ゲーム数(ART中の発生を含む)である場合には、該ARTの遊技単位の値と同一の単位データが格納され、ARTの終了から所定ゲーム数以上経過している場合には、新規の遊技単位の開始と判定されて、終了したARTの遊技単位の値に1を加えた単位データが格納される。
【0817】
変化した信号がRB信号であって、ステップS1の判定が「No」である場合は、ステップS11において、BB信号がON状態、つまり、ビッグボーナス中のRBの発生であるか否かを判定し、BB信号がON状態である場合には処理を終了する一方、BB信号がOFF状態である場合には、ステップS12に進んで、当該RB信号の変化が「OFF」状態から「ON」状態に移行した変化であるか、つまり、変化後のRB信号の入力状態が「ON」状態であるか否かを判定する。
【0818】
該判定においてRB信号の変化が「OFF」状態から「ON」状態に移行した変化でない場合、つまり、変化後のRB信号の入力状態が「OFF」状態である場合には、S31のステップに進む一方、変化後のRB信号の入力状態が「ON」状態である場合には、S13のステップに進み、対応するスロットマシン1においてレギュラーボーナスへの移行を伴う特別入賞が発生したと特定する。
【0819】
そして、S14のステップに進んで、その時点の遊技状態、つまりレギュラーボーナスが発生した遊技状態がARTであるか否かを判定し、ARTでない場合には、ステップS17に進む一方、ARTである場合には、S15のステップに進んで、レギュラーボーナスの発生をARTの終了と判定し、終了したARTの遊技状態のデータを確定して、遊技状態履歴テーブルを更新するとともに、ゲーム数カウンタにゲーム数のセットが残存している場合には、該残存しているゲーム数をリセットする(S16)。
【0820】
具体的に、このステップS15においては、遊技状態履歴テーブルにおける最新の状態別データ(ART)の必要データ(その時点までの総払出メダル数や総投入メダル数と当該ARTの開始時の総払出メダル数や総投入メダル数との差から該ART中の総払出メダル数や投入メダル数等)を算出して確定する。
【0821】
そしてS17のステップに進み、遊技情報テーブルにおける遊技状態を「RB(レギュラーボーナス)」に更新した後、RB発生回数に1を加算するとともに、RB発生率などの関連するデータを更新するとともに、呼び出しランプ装置200の制御マイコン(MPU)279の場合には、RBの発生報知を開始する。
【0822】
そして、遊技状態履歴テーブルに状態別データを新規に追加登録し、該追加登録した状態別データの遊技状態として「RB(レギュラーボーナス)」を登録(格納)するとともに、ARTまたは通常状態が終了したと判断したゲームまたは次のゲーム、つまりレギュラーボーナスの開始ゲーム(終了したと判断したゲーム次のゲーム)を特定し、「総ゲーム数」の項目には、該特定した開始ゲームのゲーム番号を格納し、「総投入メダル数」の項目には、該特定した開始ゲームまでの賭数の合計をその時点の総投入メダル数から減じたものを格納し、「総払出メダル数」の項目には、該特定した開始ゲームまでの払出数の合計をその時点の総投入メダル数から減じたものを格納する(ステップS18)。尚、遊技単位には不定を示す「0」を格納し、該遊技単位のデータは、後述するステップS21の1単位判定処理にて更新される。
【0823】
次にS20に進んで、ボーナス間ゲーム数を確定し、該ボーナス間ゲーム数を新たに確定したボーナス間ゲーム数として記憶するとともに、ボーナス間ゲーム数のカウント値をリセットした後、ステップS21の図57に示す1単位判定処理を実施する。
【0824】
尚、該1単位判定処理を実施することで、前述した「0」の遊技単位データは、レギュラーボーナスの発生がARTの終了から予め設定された所定ゲーム数(ART中の発生を含む)である場合には、該ARTの遊技単位の値と同一の単位データが格納され、ARTの終了から所定ゲーム数以上経過している場合には、新規の遊技単位の開始と判定されて、終了したARTの遊技単位の値に1を加えた単位データが格納される。
【0825】
次いで、BB信号、RB信号がONからOFFになったとき、つまり、ボーナスが終了したときに実施されるS31のステップ以降の処理について説明する。
【0826】
BB信号、RB信号(BB信号がON中を除く)がONからOFFになったときは、上述したように、これらの信号の変化がS2、S12の各ステップにて判定されてS31のステップに進み、該S31のステップ以降の処理が実施される。
【0827】
まず、S31のステップにおいては、ビッグボーナス(S2から)またはレギュラーボーナス(S12から)の終了と判断し、該終了したビッグボーナスまたはレギュラーボーナスのデータを確定する。
【0828】
具体的には、遊技状態履歴テーブルにおける最新の状態別データ(ビッグボーナスまたはレギュラーボーナス)の必要データ(その時点の総ゲーム数から当該ビッグボーナスまたはレギュラーボーナスの開始時点の総ゲーム数との差から得られるボーナス中のゲームや、その時点までの総払出メダル数や総投入メダル数と当該ビッグボーナスまたはレギュラーボーナスの開始時の総払出メダル数や総投入メダル数との差から該ボーナス中の総払出メダル数や投入メダル数等)を算出して確定する。尚、呼び出しランプ装置200の制御マイコン(MPU)279の場合には、BBの発生報知を終了する。
【0829】
そして、ステップS34のART判定処理を実施して、該ビッグボーナスまたはレギュラーボーナスの終了が、ARTの開始条件を満たすか否かによってARTの開始の有無を判断する(ステップS35)。
【0830】
ARTの開始と判断した場合には(ステップS35でYes)、遊技情報テーブルにおける遊技状態を「ART」に更新するとともに、総ART回数に1を加算更新した後、ARTが発生したことの報知を開始する。尚、収集ユニット50では、該報知の処理は実施しない。
【0831】
次いで、S37のステップに進んで、開始(移行)と判断したARTの遊技状態を遊技状態履歴テーブルに登録して遊技状態履歴テーブルを更新した後、ステップS21に進んで、1単位判定処理が実施されることで、該ARTが終了したビッグボーナスまたはレギュラーボーナスと同じ1単位と判定される。
【0832】
このステップS37において具体的には、該開始(移行)と判定したARTの、その当日の発生回数(何回目か)を、更新後の遊技情報テーブルにおける総ART回数にて特定するとともに、状態別データを新規に追加登録し、該追加登録した状態別データの遊技状態として、「ART」とその回数、並びにその時点の時刻を登録(格納)し、「総ゲーム数」の項目には、該移行したと特定したゲームのゲーム番号を格納し、「総投入メダル数」の項目には、該移行したと特定したゲームまでの賭数の合計をその時点の総投入メダル数から減じたものを格納し、「総払出メダル数」の項目には、該移行したと特定したゲームまでの払出数の合計をその時点の総投入メダル数から減じたものを格納する。
【0833】
一方、ARTの開始でない判断した場合には(ステップS35でNo)、遊技情報テーブルにおける遊技状態を「通常」に更新するとともに(ステップS38)、通常の遊技状態を遊技状態履歴テーブルに登録して遊技状態履歴テーブルを更新する。具体的には、該通常の状態別データを新規に追加登録し、該追加登録した状態別データの遊技状態として、「通常」とその時点の時刻を登録(格納)し、「総ゲーム数」の項目には、該通常に移行したと特定したゲームのゲーム番号を格納し、「総投入メダル数」の項目には、該移行したと特定したゲームまでの賭数の合計をその時点の総投入メダル数から減じたものを格納し、「総払出メダル数」の項目には、該移行したと特定したゲームまでの払出数の合計をその時点の総投入メダル数から減じたものを格納して(ステップS39)、当該処理を終了する。
【0834】
ここで、S21のステップにて実施される本実施例の1単位判定処理について以下に説明すると、本実施例の1単位判定処理では、図57に示すように、その時点の遊技状態に移行する前の遊技状態が通常状態であるか否かを遊技状態履歴テーブルにより判定する。
【0835】
移行する前の遊技状態が通常状態ではない場合には、ステップSt7に進み、1単位の継続と判定して、遊技状態履歴テーブルにおける最新の状態別データの遊技単位のデータに、その前の状態別データの遊技単位のデータと同一の遊技単位のデータを記憶して当該処理を終了する。
【0836】
一方、移行する前の遊技状態が通常状態である場合には、ステップSt2に進み、該通常状態となる前の遊技状態がARTであるか否かを遊技状態履歴テーブルにより判定する。
【0837】
通常状態となる前の遊技状態がARTである場合には、ステップSt3に進み、該ART終了後の通常状態のゲーム数が、1単位関連設定画面においてARTの終了に対して設定されている継続判定ゲーム数以上であるか否かを、さらに判定し、継続判定ゲーム数以上でない場合には、ステップSt7に進むことで、単位継続と判定して、当該遊技状態と、その前の通常状態の単位データに直近のARTの単位と同一の単位データを格納する。
【0838】
一方、継続判定ゲーム数以上である場合には、ステップSt4に進むことで、新たな1単位の開始と判定し、直近のARTの単位に1を加えた単位データを、当該遊技状態の状態別データ(最新の状態別データ)の単位データに格納する(St4)とともに、直近の通常状態の単位データに、該通常状態の移行によって1単位が終了したことを示す「-」のデータを格納して(ステップSt5)、当該処理を終了する。
【0839】
また、通常状態となる前の遊技状態がARTでない場合、つまり、通常状態となる前の遊技状態がBBまたはRBである場合には、該ボーナス状態の終了後の通常状態のゲーム数が、1単位関連設定画面においてボーナスの終了に対して設定されている継続判定ゲーム数以上であるか否かを、さらに判定し、継続判定ゲーム数以上でない場合には、ステップSt7に進むことで、単位継続と判定して、当該遊技状態と、その前の通常状態の単位データに直近のボーナスの単位と同一の単位データを格納して当該処理を終了する。
【0840】
一方、継続判定ゲーム数以上である場合には、ステップSt4に進むことで、新たな1単位の開始と判定し、直近のボーナス状態の単位に1を加えた単位データを、当該遊技状態の状態別データ(最新の状態別データ)の単位データに格納する(St4)とともに、直近の通常状態の単位データに、該通常状態の移行によって1単位が終了したことを示す「-」のデータを格納して(ステップSt5)、当該処理を終了する。
【0841】
つまり、本実施例では、ARTの終了後に通常状態となった後に新たに有利状態(ARTまたはボーナス)が発生しても、該通常状態のゲーム数が、ARTの終了に対して設定されている継続判定ゲーム数未満である場合には1単位の継続と判定されるとともに、ボーナスの終了後に通常状態となった後に新たに有利状態(ARTまたはボーナス)が発生しても、該通常状態のゲーム数が、ボーナスの終了に対して設定されている継続判定ゲーム数未満である場合には1単位の継続と判定されるようになっている。
【0842】
よって、1単位の継続判定に使用される継続判定ゲーム数として、ARTの終了とボーナスの終了とで異なるゲーム数、例えば、前述したように、ボーナスの終了の継続判定ゲーム数に、ARTの終了の継続判定ゲーム数よりも長いゲーム数を設定することで、ボーナスの終了後に、通常の場合よりも多い遊技状態を経なければART状態が発生しない機種のスロットマシンであっても、1単位を正確に判定することができる。
【0843】
次に、本実施例の呼び出しランプ装置200の表示画面261に表示される表示内容について、図58に基づき説明すると、本実施例の呼び出しランプ装置200の表示画面261には、図58(a)に示すように、通常においては対応するスロットマシン1の台データを含む通常画面が表示されている。
【0844】
この通常画面中の台データは、遊技情報テーブルにおいて集計された本日データに基づいて表示されるものであり、「総ゲーム数」の表示に対応付けて本日データの総ゲーム回数が表示され、「BB回数」の表示に対応付けて本日データのBB回数が表示され、「RB回数」の表示に対応付けて本日データのRB回数が表示され、「B間ゲーム数」の表示に対応付けて本日データのボーナス間ゲーム数が表示されるとともに、「BB確率」の表示に対応付けて本日データのBB回数を本日データの総ゲーム数で除した値が分数形式にて表示され、「RB確率」の表示に対応付けて本日データのRB回数を本日データの総ゲーム数で除した値が分数形式にて表示されるようになっている。
【0845】
また、表示画面261の下方表示領域には、前記入力ボタン255a?dにそれぞれ対応する位置に、「次データ」、「前日」、「前々日」、「呼出」の各入力メニューが表示されるようになっている。
【0846】
この入力メニューの内、「呼出」のメニューに対応する入力ボタン255dを操作した場合には、電球267が点灯制御されて係員の呼び出しの報知が実施される。
【0847】
また、入力メニューの内、「前日」のメニューに対応する入力ボタン255bを操作した場合や、「前々日」のメニューに対応する入力ボタン255cを操作した場合には、遊技情報テーブルの前日データ並びに前々日データに基づく台データ(総ゲーム数、BB回数、RB回数、BB確率、RB確率)が表示される。
【0848】
また、入力メニューの内、「次データ」のメニューに対応する入力ボタン255aを操作した場合には、遊技情報テーブルの各データに基づき、1単位に関連する台データを含む台データ3画面等の各台データ画面を表示する台データ表示処理が、制御マイコン(MPU)279において実施されることにより各台データ画面が表示される。
【0849】
本実施例の台データ2画面には、図58(b)に示すように、遊技情報テーブルにおいて集計された本日データにおける総ART発生回数と、ART中の平均ゲーム数と、ART中の最大ゲーム数と、ART中の最小ゲーム数と、総ART確率等のデータが表示される。
【0850】
尚、台データ2画面は、複数の画面にて構成されており、台データ2画面の下方に設けられている「次へ」の表示を選択することで、遊技情報テーブルにおいて集計された本日データにおけるARTに関連するデータである、上乗せ有りART発生回数、上乗せなしART発生回数、上乗せ有りしART確率、上乗せなしART確率、上乗せ有りART突入率等の各種のデータが表示される。
【0851】
また、台データ3画面においては、遊技情報テーブルにおいて集計された本日データにおける1単位に関連するデータである、1単位平均ART回数、1単位最大ART回数、1単位最小ART回数、1単位平均獲得枚数、1単位平均払出し枚数等のデータが表示されるとともに、次データを選択することで、遊技状態履歴テーブルのデータに基づく、1単位の分布並びに各1単位に含まれる各遊技状態を特定可能なグラフ等が表示される。
【0852】
次に、本実施例の収集ユニット50において実施される処理についてまとめると、前述したように、収集ユニット50の制御マイコン(MPU)579が実施する処理は、呼び出しランプ装置200における表示画面261の表示に係わる処理や呼び出しランプ(ランニング点灯等)の点灯処理等がないことが異なるのみで、基本的には、呼び出しランプ装置200における制御マイコン(MPU)279が実施する前述の各処理と同じである。
【0853】
つまり、収集ユニット50の制御マイコン(MPU)579も、呼び出しランプ装置200における制御マイコン(MPU)279と同様に、図51に示す割込監視処理を各ポート毎に割り当てられた4つの個別のタスクにおいて実施することで、第1ポート581から第4ポート584までの4つのポート毎に割込監視処理、並びに該割込監視処理に付随して実施することになる、前述したSK7?SK17の各処理を、独立して実施できるようになっている。
【0854】
このように、収集ユニット50の制御マイコン(MPU)579が、各ポート毎に上述した処理を各ポートに接続されている台番号に対応する設定情報、ART関連設定情報、1単位設定情報等に基づいて実施することにより、各ポートに接続されているスロットマシン1の台番号に対応して遊技情報テーブルに記憶されている各遊技情報、並びに台番号に対応して遊技状態履歴テーブルに記憶されている状態別データ(遊技状態履歴)が更新されることで、呼び出しランプ装置200における遊技情報テーブルの本日データの遊技情報並びに遊技状態履歴テーブルの本日データの遊技状態履歴と同一データが、図39並びに図40に示すように、収集ユニット50の遊技情報テーブル並びに遊技状態履歴テーブルに記憶、管理される。
【0855】
そして、これら収集ユニット50の遊技情報テーブル並びに遊技状態履歴テーブルに記憶、管理された各遊技情報や、遊技状態履歴(状態別データ)は、前述したように、図37(b)に示す台遊技情報データ(送信データ列1)、遊技状態履歴データ(送信データ列2)としてホールコンピュータ140に送信され、該台遊技情報データの受信に応じて本日遊技情報テーブル内の当該台番号の各遊技情報が更新され、遊技状態履歴データの受信に応じて台別遊技状態履歴テーブル(本日)内の当該台番号の遊技状態履歴への追加登録による更新が実施される。
【0856】
そして、このようしてホールコンピュータ140の本日遊技情報テーブルにおいて管理されている各遊技情報は、該ホールコンピュータ140において所定の表示操作を実施する、具体的には、台データを表示させたいスロットマシン1の台番号の指定操作を実施することにより、該指定した台番号に対応付けて本日遊技情報テーブルにおいて記憶されている各遊技情報並びに台別遊技状態履歴テーブルにおいて記憶されている遊技状態履歴に関する各情報が、台別遊技情報表示処理がCPU142において実施されることにより、図59に示す台別遊技情報画面並びに図60に示す台別遊技状態画面において表示される。
【0857】
本実施例の台別遊技情報画面には、図59に示すように、本日遊技情報テーブルにおいて表示対象として選択されたスロットマシンの台番号に対応付けて管理している各遊技情報である、総投入メダル数、総払出メダル数と、差メダル数と、総ゲーム数と、BB回数と、RB回数と、総ART回数と、上乗せなしART回数と、上乗せ有りART回数と、総ゲーム数を総ART回数にて除した値を分母とする分数形式にて表示される総ART確率と、総ゲーム数を上乗せなしART回数にて除した値を分母とする分数形式にて表示される上乗せなしART確率と、総ゲーム数を上乗せ有りART回数にて除した値を分母とする分数形式にて表示される上乗せ有り確率と、上乗せ有りART発生回数を総ART回数で除して得られる上乗せ有りART突入率と、ARTの期間中に実施されたゲーム数の平均であるART中の平均ゲーム数と、ART中の最大ゲーム数と、ART中の最小ゲーム数と、ART中の平均払出枚数と、ART中の最大払出枚数と、ART中の最小払出枚数と、ART中の平均獲得枚数と、ART中の最大獲得枚数と、ART中の最小獲得枚数と、1単位平均ART回数と、1単位最大ART回数と、1単位最小ART回数と、1単位平均獲得枚数と、1単位平均払出し枚数と、ボーナス間ゲーム数と、各1単位において獲得されたメダルの数とが一覧表示されるようになっている。尚、各1単位において獲得されたメダルの数は、台別遊技状態履歴テーブル(本日)において表示対象として選択されたスロットマシンの台番号に対応付けて記憶されている台状態データのうち、単位データに同一の数値が記憶されている遊技状態履歴(状態別データ)の差メダル数の合計算出することにより集計される。
【0858】
尚、これら台別遊技情報画面は本日データのみではなく、前日遊技情報テーブルや前々日遊技情報テーブル、台別遊技状態履歴テーブル(前日)や台別遊技状態履歴テーブル(前々日)に基づいて、前日、前々日の台別遊技情報画面も、ホールコンピュータ140において表示可能とされている。
【0859】
また、ホールコンピュータ140において、所定の表示操作を実施した場合には、図60に示す台別遊技状態画面が表示されて、遊技場内に設置されている各スロットマシン1の、その時点の遊技状態を把握することができるようになっている。
【0860】
具体的に、本実施例の台別遊技状態画面には、図60に示すように、遊技場内に設置されている各スロットマシン1のレイアウト画面が表示されるとともに、各スロットマシン1の表示色により、各スロットマシン1の遊技状態がBB中であるか、RB中であるか、ART中であるか、通常状態であるかが表示される。
【0861】
具体的には、本日遊技状態テーブルに各スロットマシンの台番号に対応付けて記憶されている遊技状態データに基づいて、各スロットマシン1の遊技状態が特定され、遊技状態がビッグボーナス(BB)であれば赤色、レギュラーボーナス(RB)であれば黄色、ARTであれば緑色、通常であれば白色に表示される。
【0862】
尚、該台別遊技状態画面の表示中に遊技状態の変化があって表示色が変化した場合には、該変化があったことを認識し易いように、変化した台の色表示が点滅表示される。
【0863】
また、本実施例では、ホールコンピュータ140において、台別遊技情報画面や台別遊技状態画面を表示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの画面以外に、呼び出しランプ装置200における台データ画面3等のように、各台にて発生した遊技状態の発生状況を示すグラフ等を表示するようにしても良いし、その他の台データを表示するための画面を表示するようにしても良い。
【0864】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0865】
例えば、前記実施例においては、遊技用価値としてメダルやクレジットを使用するスロットマシン1を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら遊技機として遊技球(パチンコ玉)を使用して遊技を行うスロットマシンとしても良いし、更には、これらパチンコ玉やメダル等の遊技媒体が、遊技機内部に内封され、貸し出されたパチンコ玉やメダルの数や、入賞に応じて付与されたパチンコ玉やメダルの数が加算される一方、遊技に使用されたパチンコ玉やメダルの数が減算されて記憶される封入式遊技機や、パチンコ玉やメダルを用いずに、例えば貸出要求に応じて貸し出されたポイントや点数等の価値や入賞に応じて付与されたポイントや点数等の価値を全てクレジットとして記憶し、クレジットとして記憶された価値のみを使用して遊技を行うことが可能な遊技機であっても良い。
【0866】
また、前記実施例では、ARTの開始と終了を判定する対象機種として、タイプ1?タイプ5の機種を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらタイプ1?5以外の機種を対象機種としても良く、この場合には、該対象機種とするスロットマシンの仕様に合わせて、判定条件を選択可能に設定すれば良い。
【0867】
また、前記実施例においては、ホールコンピュータ140にて各機種の判定条件や1単位の継続判定ゲーム数等の設定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら各種設定の全部或いは一部を、前述したように、呼び出しランプ装置200のディップスイッチ277或いは前述したリモコンを操作することにより各呼び出しランプ装置200毎、或いは収集ユニット50毎に設定するようにしたり、更には、例えば、1つの遊技島の1の呼び出しランプ装置200や収集ユニット50にて設定した設定内容を、当該遊技島に同一機種(タイプ)のスロットマシン1に対応して設置されている他の呼び出しランプ装置200や収集ユニット50に対して送信して、同じ設定を実施するようにしても良い。
【0868】
また、前記実施例においては、スロットマシン1にて発生した小役の種別をメダルOUT信号に基づいて特定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら小役の種別を、例えば、リプレイ入賞が発生した場合にリプレイ信号を出力するスロットマシンや、AT小役(例えばベル)の入賞が発生した場合にAT小役信号を出力するスロットマシンである場合には、これらリプレイ信号やAT小役信号の出力に応じて、発生した小役の種別を特定するようにすれば良い。
【0869】
また、前記実施例では、情報表示装置である呼び出しランプ装置200として、各種の処理等を実施する制御マイコン(MPU)279が搭載された制御ユニット300と、各種の情報を表示する液晶表示装置266を有する表示ユニット209とが別体の構成とされ、該制御ユニット300をスロットマシン1の近傍位置に配置することが可能とされたものとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、制御ユニット300と表示ユニット209とが一体とされたものであっても良い。
【0870】
また、前記実施例では、スロットマシン1から出力される信号を収集ユニット50に入力し、収集ユニット50が、中継端末60を介してホールコンピュータ140に対して台遊技情報データを送信するようにしており、このようにすることで、各スロットマシン1において判定条件を満たしているか否かの判定を行うための処理負荷を分散することができることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、スロットマシン1から出力される信号の情報をホールコンピュータ140にて収集して、ホールコンピュータ140側において判定条件が満たされたか否かの判定(ART判定処理)や1単位判定処理等を各スロットマシン毎に実施するようにしても良い。
【0871】
また、前記実施例では、ARTの終了時においてRT2信号を出力する機種の場合には、該終了のRT2信号が出力されてきたときに、ARTの終了を判定する(RT2信号を出力が終了条件)ようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら終了のRT2信号が出力されてきたときにおいても、例えば、該RT2信号の入力後のNゲームについて一般役発生率が確率Q以下であること、或いは、入力後のNゲームについてAT小役発生率が確率P未満であること等の条件を満たしたことに応じて、RT2信号の入力時点にARTが終了したものと判断するようにしても良い。なお、本実施例のスロットマシン1のように、RT2信号が、図24?図28に示したようにRT2が実際に終了した後のゲームが開始されて以降に出力されるような場合には、RT2信号が入力されたゲームより前のゲーム(前回ゲームあるいは前々回ゲーム)を含むNゲームについて一般役発生率が確率Q以下であること、或いは、AT小役発生率が確率P未満であること等の条件を満たしたことに応じて、RT2信号が入力されたゲームより前のゲーム(前回ゲームあるいは前々回ゲーム)に遡って、ARTが終了したものと判断するようにしても良い。
【0872】
また、前記実施例では、信号を入力可能な端子数が少ない旧来の呼び出しランプ装置200やホールコンピュータ140に対応するために、ARTの開始と終了において同じ信号線に同じ信号形態のRT2信号を出力するスロットマシン1をARTの判定対象とした形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、開始に信号と終了信号とを異なる信号線に出力可能なスロットマシンや、同じ信号線であっても、開始に信号と終了信号とで異なる信号形態のRT2信号を出力するスロットマシンを判定対象としても良く、この場合には、信号線が異なることで開始であるか終了であるかを判別したり、信号形態が開始の信号形態であるか終了の信号形態であるかにより開始であるか終了であるかを判別すれば良い。
【0873】
また、前記実施例では、直近AT小役発生率や直近一般役発生率等を直近ゲームテーブルにて予め算出する形態を例示しており、このようにすることは判定を迅速に実施できることかた好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら直近AT小役発生率や直近一般役発生率等を、判定を実施する時点において直近ゲームテーブルに記憶されている直近ゲームの賭数や払出枚数等に基づいて算出して判定を実施するようにしても良い。
【0874】
また、前記実施例では、スロットマシン1において有利RTであるRT2状態において出力されることから、有利RT信号をRT2信号と呼称しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらRT2信号の呼称はスロットマシンの仕様に応じて変更しても良い。
【0875】
また、前記実施例では、アシストのあるARTと判定された回数である総ART回数のみを集計していが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、有利RT信号(RT2)を出力する機種の場合に、有利RT信号(RT2)が出力された回数に基づいて総RT回数についても集計し、該総RT回数に占める総ART回数の割合であるART突入率を算出して表示するようにしても良い。
【0876】
また、前記実施例では、図46?図50において、ATの制御が終了することでAT小役を入賞させるためのナビ演出とともに転落役への入賞を回避するナビ演出が終了することで、転落役への入賞が発生してリプレイタイム(RT)状態も終了する機種について、ARTの開始判定と終了判定の条件を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、転落役の入賞によってATの制御が終了してナビ演出は終了するがリプレイタイム(RT)状態は終了しないタイプの機種であれば、ATの制御におけるナビ演出の対象とされるAT小役の入賞確率が所定値であるP値以上であることを移行(開始)の条件とし、AT小役の入賞確率が所定値であるQ値以下(P値≧Q値)であることを条件としてARTの移行(開始)や終了を判定するようにすれば良い。
【0877】
また、前記実施例では、ステップSk4において、有利RT信号(RT2信号)の入力有りと判定する入力期間を設定していないが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら有利RT信号(RT2信号)の入力期間については、対応するスロットマシンからの有利RT信号(RT2信号)の出力携帯に応じて設定するようにしても良い。つまり、図28に示すように、古い管理装置等に対応できるように、有利RT信号(RT2信号)を最低でも2000ミリ秒に亘り出力する機能を有する機種のスロットマシンであれば、2000ミリ秒に対応する入力期間を設定し、古い管理装置等に対応できる機能を有しておらず、短い期間、例えば、100ミリ秒だけ有利RT信号(RT2信号)を出力する機種のスロットマシンであれば、該100ミリ秒に対応する入力期間を設定するようにすれば良い。
【0878】
また、前記実施例によれば、特殊リプレイ役に入賞する操作態様がナビ演出によって報知されない場合において偶発的に特殊リプレイ役に入賞してRT2状態に移行した場合には、ナビ演出が実施されない(報知遊技状態を伴わない)ことにより転落役に直ぐに入賞してRT2状態が終了するスロットマシンであっても、これらRT2に移行することでRT2信号が出力されたとしても、ナビ演出が実施されない(報知遊技状態を伴わない)ことで所定条件であるAT小役発生率がP値以上と成らないことにより、ART(報知遊技状態を伴う有利遊技状態)と判定されないので、これら偶発的に特殊リプレイ役に入賞してRT2状態となったとしても、ART回数等のARTに関するデータが不正確になってしまうことも防止できる。
【0879】
次に、前述した実施例により得られる主な効果を説明する。
(1) 前述した実施例におけるスロットマシン1においては、RT2信号の出力は、RT2信号の出力開始後において新たに次のゲームが開始された後であってメダルIN信号やメダルOUT信号が出力される期間に含まれない特定タイミングに到達するまでRT2信号の出力を継続されるため、呼び出しランプ装置200などの外部機器がRT2信号を受信するのに必要となる時間をゲームの進行を阻害することなく確保できる。また、メダルIN信号やメダルOUT信号などを出力しているときにRT2信号の出力を停止することがないので、呼び出しランプ装置200などの外部機器側において受信したメダルIN信号やメダルOUT信号などが通常・RT2中における信号であるか否かを容易に特定することができる。
【0880】
(2) 前述した実施例におけるスロットマシン1においては、通常・RT2への制御契機である特殊リプレイ入賞が成立して通常・RT2への制御が開始されたときにRT2信号を出力することができるため、外部機器側において通常・RT2への制御タイミングを適切に特定することができる。
【0881】
なお、割込処理との関係で、特殊リプレイ入賞タイミングと、通常・RT2への制御を開始するタイミングとに若干のズレが生じる場合(たとえば、一の割込処理において特殊リプレイ入賞と判定され、次の割込処理で通常・RT2への制御が開始されるような場合)には、RT2信号を特殊リプレイ入賞時に出力するものであってもよい。
【0882】
(3) 前述した実施例におけるスロットマシン1においては、RT2信号を少なくとも所定期間(2秒)にわたり出力する。このため、RT2信号を検出するのに比較的長い時間を要する古い外部機器でもRT2信号を確実に検出できる。
【0883】
(4) 前述した実施例におけるスロットマシン1においては、図23のSk110?Sk113、図26、図28で示したように、RT2信号の出力を開始してから2000ms経過するまでに、新たに開始されたゲームが終了したときには、特定タイミングであるゲーム終了時と異なるメダルIN信号の出力が完了したときにRT2信号の出力を終了する。このため、外部機器においてRT2信号を確実に検出できるとともに、検出タイミングが特定タイミングであったか、特定タイミングと異なる所定タイミングであったかに応じて、受信したメダルIN信号やメダルOUT信号などが通常・RT2中における信号であるか否かを明確に特定することができる。
【0884】
なお、特定タイミングと、ゲーム終了時とは必ずしも一致するものに限らず、若干のズレが生じるものであってもよい。たとえば、一の割込処理において次のゲームが実際に終了したと判定され、次の割込処理で特定タイミングに到達したと判定されるものであってもよい。
【0885】
(5) 前述した実施例におけるスロットマシン1においては、図21のSa14、Sa16、および図27などで示したように、RT2信号出力中に電断復帰したときには、復帰後に少なくとも所定期間にわたりRT2信号が出力される。このため、RT2信号出力中に電断が生じても、復帰後に、外部機器側でRT2信号を確実に受信することができる。
【0886】
(6) 前述した実施例におけるスロットマシン1においては、図21のSa15、Sa16、および図27などで示したように、電断復帰したときの遊技状態が通常・RT2であるときには、復帰後に少なくとも所定期間にわたりRT2信号が出力される。このため、外部機器側で電断復帰後の遊技状態が通常・RT2であるか否かを特定することができるとともに、開店時に、前日の通常・RT2が復帰した場合でも、外部機器に対して、当該通常・RT2を本日の通常・RT2として認識させることができる。
【0887】
(7) 前述した実施例におけるスロットマシン1においては、通常・RT2の終了時にもRT2信号を出力する。このため、外部機器側で通常・RT2の終了時期を特定することができる。
【0888】
本発明は、上記の実施例に限られず、さらに種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な変形例について説明する。
【0889】
(1) 前述した実施例におけるスロットマシン1においては、通常・RT2への制御契機である特殊リプレイ入賞が成立したときにRT2信号を出力する例について説明したが、RT2信号を出力する契機は、これに限るものではない。以下に具体例を説明する。
【0890】
(a) 通常・RT2の開始後、前述のATにおいてのみ導出される可能性が高まる役(通常・RT2においてナビ演出がないと出現する可能性が極めて低い役)の入賞が成立したときに、RT2信号を出力する。これにより、外部機器側では、RT2信号を受信することにより、通常・RT2中であることに加えてATに制御されている可能性が高いことを特定することができる。
【0891】
(b) 通常・RT2の開始後、前述のATがなしの場合に通常・RT2が終了するゲーム数の期待値よりも多い特定ゲーム数の経過時において、未だ通常・RT2への制御が継続していると判定されたときに、RT2信号を出力するものであってもよい。また、通常・RT2の開始後、前述のATがなしの場合に獲得することを期待できるメダル枚数の期待値よりも多いメダル枚数を獲得している時に、RT2信号を出力するものであってもよい。これにより、外部機器側では、RT2信号を受信することにより、通常・RT2中であることに加えてATに制御されている可能性が高いことを特定することができる。
【0892】
(c) 特殊リプレイが通常・RT0以外の遊技状態においても内部抽選において当選(ボーナスと同時当選を除く)可能であって、通常・RT0のときに特殊リプレイ入賞することにより通常・RT2に制御可能で、通常・RT0以外の遊技状態において特殊リプレイ入賞しても通常・RT2に制御されないスロットマシンにおいて、特殊リプレイ入賞が通常・RT0において成立したときにのみ、RT2信号を出力する。これにより、通常・RT0に制御されている状態でかつ特殊リプレイ入賞が成立したときのみRT2信号を出力する構成とする場合でも、遊技状態に応じて内部抽選により抽選の対象となる入賞役の組合せあるいは種類などを設計する際の自由度を広げることができる。
【0893】
(2) 前述した実施例におけるスロットマシン1においては、通常・RT2への制御に関連してRT2信号を毎回出力する例について説明した。しかし、AT中であって通常・RT2中において、遊技者の操作ミスやボーナスの当選などによりATおよび通常・RT2が中断された場合に、その後、再びATおよび通常・RT2へ移行させることも可能となるが、この場合、一連のATに対してRT2信号を複数回送信してしまい、外部機器において初当りAT回数を正確に把握することができない。よって、一連のAT中において1回だけRT2信号を出力するようにしてもよい。一連のATとは、たとえば、初当りのATからサブ制御部91により制御することが決定されるATが終了するまでや、ナビストック1に対応する50ゲームのATなどをいい、潜伏期間や遊技者の操作ミスなどにより制御される非AT中を含む概念をいう。以下に具体例を説明する。
【0894】
(a) 通常・RT2中において、操作手順に応じて第1の入賞役(たとえば下段リプレイ)か第2の入賞役(たとえば通常リプレイ)を入賞させ得る特定の抽選対象役について抽選し、一連のATに制御されてからRT2信号を1回出力するまで(すなわち下段リプレイが1回入賞するまで)は、特定の抽選対象役に当選したときに第1の入賞役を入賞させ得る操作手順を示唆するナビ演出を実行し、RT2信号がすでに出力済みの一連のATにおいて特定の抽選対象役に当選したときには第2の入賞役を入賞させ得る操作手順を示唆するナビ演出を実行するようにし、第1の入賞役が入賞したときにRT2信号を出力するようにしてもよい。このように構成する場合には、通常・RT2が終了したときにRT2信号を出力しないようにする。以下、より具体的に説明する。
【0895】
前述した実施例における通常・RT2の抽選対象役として、たとえば、リプレイGR41、リプレイGR42、リプレイGR43、およびリプレイGR44を含める。リプレイGR41とは、通常リプレイ+下段リプレイであり、リプレイGR42とは、通常リプレイ+下段リプレイ+特殊リプレイであり、リプレイGR43とは、通常リプレイ+下段リプレイ+転落リプレイであり、リプレイGR44とは、通常リプレイ+下段リプレイ+昇格リプレイ1であるとする。通常・RT2においては、リプレイGR41、リプレイGR42、リプレイGR43、およびリプレイGR44が高確率で当選するように抽選確率が定められている。
【0896】
また、リプレイGR41、リプレイGR42、リプレイGR43、およびリプレイGR44のうちいずれかに当選したときには、操作手順(停止操作のタイミング、停止順)に応じて、通常リプレイか下段リプレイのいずれかが必ず入賞するようにリール制御が行なわれ、特に下段リプレイを入賞させるための操作手順は、リプレイGR41、リプレイGR42、リプレイGR43、およびリプレイGR44のうちいずれに当選するかで異なるように定められている。メイン制御部41は、通常・RT2において下段リプレイに入賞することにより、RT2信号を出力する。
【0897】
さらに、サブ制御部91は、一連のAT中の、通常・RT2においてリプレイGR41?リプレイGR44のいずれかに当選したと判定したときに、下段リプレイを入賞させるための操作手順を示唆する特殊ナビ演出を実行し、下段リプレイが入賞したときにRT2信号出力済フラグを設定し、当該一連のAT中の、通常・RT2においてリプレイGR41?リプレイGR44のいずれかに当選したと判定したときで、RT2信号出力済フラグが設定されているときには、下段リプレイを入賞させず通常リプレイを入賞させる操作手順を示唆する特殊ナビ演出を実行する。
【0898】
以上のように構成することにより、一連のAT中においてリプレイGR41?リプレイGR44のいずれかに当選したときに、サブ制御部91は、RT2信号出力済フラグが設定されているか否かを判定して、RT2信号出力済フラグが設定されていないときには下段リプレイを入賞させるための操作手順を示唆して下段リプレイ入賞させ、その結果、RT2信号を出力させるのに対し、RT2信号出力済フラグが設定されているときには通常リプレイを入賞させるための操作手順を示唆して通常リプレイ入賞させて、RT2信号を出力させないようにすることができる。すなわち、一連のAT中において1回だけRT2信号を出力するように構成されている。
【0899】
これにより、サブ制御部91によって一連のAT中においてすでにRT2信号を出力したか否かにより、メイン制御部41からRT2信号を出力させるか否かをコントロールできるようになる。このため、外部機器において一連のATに制御された回数を正確に認識することができる。
【0900】
また、サブ制御部91は、RT2信号を外部出力する必要があるか否かに応じて、メイン制御部41が決定した操作手順を報知するか否かを決定し、メイン制御部41は下段リプレイ入賞を基にRT2信号を外部に出力するため、サブ制御部91の正確な制御状態を示す情報を外部に出力することができる。従って、サブ制御部91の制御状態もメイン制御部41が外部に出力することができるため、外部出力するための信号経路を複雑にすることなく、サブ制御部91の制御状態であっても、正確にスロットマシン外部に伝達することができる。
【0901】
なお、一連のATをナビストック1に対応する50ゲームのATとした場合には、ナビストック1に対応してRT2信号を1回出力することができ、その結果、外部機器において、ナビストック1に対応するATに制御された回数を正確に認識することができる。
【0902】
なお、リプレイGR41、リプレイGR42、リプレイGR43、およびリプレイGR44は、通常・RT2においてのみ抽選されるものであり、下段リプレイは、通常・RT2においてのみ入賞(あるいは当選)し得るものであってもよい。これにより、メイン制御部41は、通常・RT2中であるか否かを判定することなく、下段リプレイ入賞が成立したときに、一律にRT2信号を出力する制御を行うことで、通常・RT2に制御されている状態でかつ下段リプレイ入賞が成立したときのみRT2信号を出力することができる。
【0903】
また、これとは逆に、下段リプレイは、通常・RT2以外の遊技状態においても入賞(あるいは当選)し得るものであってもよい。この場合には、メイン制御部41は、下段リプレイ入賞が成立したときに、通常・RT2であるか否かを判定し、通常・RT2であることを条件にRT2信号を出力するようにすればよい。これにより、通常・RT2に制御されている状態でかつ下段リプレイ入賞が成立したときのみRT2信号を出力する構成とする場合でも、遊技状態に応じて事前決定手段により決定されうる決定結果を設計する際の自由度を広げることができる。
【0904】
(b) 通常・RT2において、操作手順に関わらず入賞可能な所定役に当選したときにメイン制御部41により操作手順を決定し、当該操作手順を特定するための情報を特定するためのコマンドをサブ制御部91に送信し、サブ制御部91では、一連のATに制御されてからRT2信号を1回出力するまで(すなわち操作手順が所定回数連続して正解するまで)は、所定役に当選したときにコマンドから特定される操作手順を示唆するナビ演出を実行し、メイン制御部41では所定役当選ゲームにおける操作手順が所定回数連続して決定した操作手順と合致したと判定したときにRT2信号を出力するようにし、サブ制御部91では、一連のATに制御されてからRT2信号を1回出力した後は(すなわち操作手順が所定回数連続して正解した後)は、所定役に当選したときに操作手順が所定回数連続してメイン制御部41側で決定した操作手順と合致しないようにナビ演出を実行して、メイン制御部41からさらにRT2信号が出力されないようにしてもよい。このように構成する場合には、通常・RT2が終了したときにRT2信号を出力しないようにする。以下、より具体的に説明する。
【0905】
メイン制御部41は、通常・RT2において操作手順に関わらず入賞し得る通常リプレイに当選したときに、第1停止として左リール、中リール、右リールのうちいずれにするかを決定し、決定されたリールを特定するための情報を通常リプレイ当選を特定するための内部当選コマンドに含めて、サブ制御部91に送信する。
【0906】
サブ制御部91は、一連のAT中の、通常・RT2において、通常リプレイ当選と判定したときに、内部当選コマンドから特定されるリールを示唆する特殊ナビ演出を実行するとともに、通常リプレイ当選ゲームにおける操作手順が決定した操作手順であったときに正解カウンタを1加算し、通常リプレイ当選ゲームにおける操作手順が決定した操作手順でなかったときに正解カウンタをリセットし、正解カウンタの値が所定値(たとえば3)に到達したとき(すなわち通常リプレイ当選ゲームにおいて所定回数連続正解したとき)にRT2信号出力済フラグを設定する。
【0907】
メイン制御部41では、通常・RT2において、通常リプレイ当選したゲームにおける操作手順が、決定した操作手順であったときにメイン側正解カウンタを1加算し、通常リプレイ当選ゲームにおける操作手順が決定した操作手順でなかったときにメイン側正解カウンタをリセットし、メイン側正解カウンタの値が所定値(たとえば3)に到達したとき(すなわち通常リプレイ当選ゲームにおいて所定回数連続正解したとき)にRT2信号を出力する。
【0908】
一方、サブ制御部91は、一連のAT中の、通常・RT2において、すでにRT2信号出力済フラグが設定されているときであって、通常リプレイ当選したときで、さらに正解カウンタの値が所定値より1少ない値(たとえば2)であるときには、内部当選コマンドから特定されるリールと異なるリールを示唆する特殊ナビ演出を実行することにより、メイン制御部41からRT2信号を出力させないようにする。
【0909】
以上のように構成することにより、サブ制御部91は、RT2信号を外部出力する必要があるか否かに応じて、メイン制御部41が決定した操作手順を報知するか否かを決定し、メイン制御部41は正解操作の連続回数を基にRT2信号を外部に出力するため、サブ制御部91の正確な制御状態を示す情報を外部に出力することができる。従って、サブ制御部91の制御状態もメイン制御部41が外部に出力することができるため、外部出力するための信号経路を複雑にすることなく、サブ制御部91の制御状態であっても、正確にスロットマシン外部に伝達することができる。
【0910】
なお、一連のATをナビストック1に対応する50ゲームのATとした場合には、ナビストック1に対応してRT2信号を1回出力することができ、その結果、外部機器において、ナビストック1に対応するATに制御された回数を正確に認識することができる。
【0911】
なお、通常リプレイは、前述したとおり、操作手順に関わらず、通常リプレイに対応する同一の図柄組合せを導出させる入賞役である。このため、メイン制御部41により第1停止として決定される操作手順に影響を受けずに、同一の図柄組合せを導出させることができるため、興趣の向上に寄与することができる。
【0912】
(3) 前述した実施例におけるスロットマシン1では、RT2信号の出力を開始してから2000ms経過するまでに、当該RT2信号の出力を停止させる特定タイミングに到達し得るために、この場合には特定タイミング以降の所定タイミングに到達するまでRT2信号の出力を継続させる例について説明した。
【0913】
しかし、特定タイミングは、遊技者からの操作に関わらず、RT2信号の出力を開始してから必ず所定期間経過した後となるタイミングとなるように設定してもよい。たとえば、RT2信号の出力を開始した後の2回目のゲーム終了時に、当該RT2信号の出力を停止するようにしてもよい。この場合、外部機器側では、たとえば、通常・RT2であることが特定されていないときに、RT2信号の出力が停止したときに、通常・RT2に制御されたことを特定し、今回終了したゲームと前回ゲームにおけるメダルIN信号およびメダルOUT信号から特定されるメダルを、通常・RT2中におけるメダルと判定することができる。また、通常・RT2であることが特定されているときに、RT2信号の出力が停止したときに、通常・RT2が終了したことを特定し、当該終了したゲームと前回ゲームにおけるメダルIN信号およびメダルOUT信号から特定されるメダルを、通常・RT2中ではないメダルと判定することができる。これにより、外部機器においてRT2信号を確実に検出できるとともに、RT2信号の出力を開始してから特定タイミングに到達したときに未だ所定期間経過していないとった不都合の発生を未然に防止することができる。
【0914】
また、スロットマシン1においては、RT2信号の出力を開始してから、特定タイミングに到達するまでには、少なくとも、新たなゲームを開始するためにスタートスイッチ7を操作するための時間、リール2L?2Rの回転が開始されてからリール2L?2Rが一定速になるまでの時間、および、ストップスイッチ8L?8Rすべてを操作するための時間を要する。このことから、スロットマシン1においては、RT2信号の出力を開始してから2000ms経過するまでに特定タイミングに到達するといった状況が発生し難い。また、外部機器においてRT2信号を確実に検出するために要する時間を、スロットマシン1において1ゲーム消化するのに要する最短時間よりも短くすることも可能であり、このような場合には、そもそも、RT2信号の出力を開始してから2000ms経過するまでに、当該RT2信号の出力を停止させる特定タイミングに到達するという状況が発生しない。よって、RT2信号の出力時間を計時する処理、およびRT2信号の出力時間に応じてRT2信号の出力を終了させるタイミングを遅延させる処理を行なわないものであってもよい。具体的には、図23のSk104、Sk106、Sk108、Sk110、Sk111?Sk113の処理を行なわず、Sk103からSk114へ移行させ、Sk105においてYESの場合にはSk107へ移行させ、Sk107においてYESの場合にはSk109へ移行させ、Sk107においてNOの場合にはSk114に移行させるようにしてもよい。これにより、RT2信号の出力に要する処理負担を軽減することができる。
【0915】
(4) 前述した実施例では、外部に出力されるゲーム関連信号としてメダルIN信号やメダルOUT信号を例示したが、ゲーム関連信号はこれに限るものではない。ゲーム関連信号は、ゲームの進行に応じて出力される信号であれば、例えば、ゲーム開始を示すゲーム開始信号、リールの停止を示すリール停止信号、メダルが投入された旨を示すメダル投入信号、クレジットや設定済みの賭数の精算がなされた旨を示す精算信号などであってもよい。特定遊技状態信号としてのRT2信号の出力は、これらのゲーム関連信号が出力され得る期間に含まれないタイミングで終了させるように構成すればよい。
【0916】
(5) 前述した実施例では、3つのリール2L、2C、2Rを有する可変表示装置を備え、全てのリールが停止した時点で1ゲームが終了し、3つのリールに導出された表示結果の組合せに応じて入賞が発生するスロットマシンについて説明した。すなわち、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な複数の可変表示領域のそれぞれに表示結果を導出表示させることが可能な可変表示装置を備え、遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記複数の可変表示領域のすべてに前記表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として前記複数の可変表示領域のそれぞれに導出表示された前記表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンについて説明した。しかし、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであれば、3つのリールを有する可変表示装置を備えるものに限らず、1のリールしか有しないものや、3以外の複数のリールを有する可変表示装置を備えるスロットマシンであってもよい。
【0917】
(6) 前述した実施例における呼び出しランプ装置200などの外部機器である遊技用装置は、実施例におけるスロットマシン1やその他の種類のスロットマシンに対応させて設けられる。また、実施例におけるスロットマシン1に対応させる場合には、当該スロットマシン1からのRT2信号の受信を完了したときに、受信完了タイミングに応じたゲーム数分遡って、ART期間中の賭数や払出数を特定して集計する必要がある。このため、呼び出しランプ装置200などの遊技用装置は、RT2信号受信完了時から遡るゲーム数(たとえば、前回ゲーム、前々回ゲームなど)を設定するための設定手段を備えているものであってもよい。さらに、当該設定手段は、RT2信号受信タイミング(ゲーム終了時かメダルIN信号受信時かなど)に応じて、遡るゲーム数を設定するものであってもよい。これにより、実施例におけるスロットマシン1やその他の種類のスロットマシンを含む複数種類のスロットマシンに対応させて、ART中の情報を正確に集計することができる。
【0918】
(7) なお、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0919】
1 スロットマシン、2L,2C,2R リール、6 MAXBETスイッチ、7 スタートスイッチ、8L,8C,8R ストップスイッチ、41 メイン制御部、91 サブ制御部、140 ホールコンピュータ、142 CPU、143 RAM、145 記憶装置、146 入力装置、147 表示装置、149 通信部、200 呼び出しランプ装置、200’ 呼び出しランプ装置、209 表示ユニット、257 受信窓、260 表示基板、261 表示画面、264 表示基板、265 受信ユニット、267 電球、268 点灯制御回路、269 通信部、270 制御基板、277 ディップスイッチ、278a?g 信号入力部、278L 信号入出力部、278R 信号入出力部、279 制御マイコン、280 基体、300 制御ユニット、569 通信部、575 RAM、576 EEPROM、579 制御マイコン、581 第1ポート、582 第2ポート、583 第3ポート、584 第4ポート、581a?g 信号入力部、582a?g 信号入力部、583a?g 信号入力部、584a?g 信号入力部、1000 外部出力基板。
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンにおいて、
ゲームを進行可能な状態において進行操作がなされた場合に、ゲームを進行させる制御を行うゲーム進行制御手段と、
ゲームに関連する信号を外部出力する制御を行う外部出力制御手段と、
遊技用価値の付与を伴う付与表示結果と遊技用価値が用いられることなく次のゲームを行うことが可能な再遊技表示結果とを含む複数種類の表示結果のうちのいずれかの導出を許容する事前決定手段と、
ゲームの結果に応じて、前記事前決定手段によって前記再遊技表示結果の導出が許容される確率が所定遊技状態よりも高い特定遊技状態に制御する遊技状態制御手段と、
表示結果を導出させる際に操作される導出操作手段と、
前記導出操作手段の操作態様を報知可能な報知期間に、所定ゲーム数にわたって制御する報知制御手段と、を備え、
前記外部出力制御手段は、
遊技に用いられる賭数を示す賭数信号を出力する賭数信号出力手段と、
前記特定遊技状態への制御に基づいて、該特定遊技状態に制御された最初のゲームにおける前記賭数信号が出力される前に特定遊技状態信号の出力を開始可能な特定遊技状態信号出力手段と、
前記付与表示結果が導出されたときに付与信号を出力する付与信号出力手段とを含み、
前記特定遊技状態信号出力手段は、
前記特定遊技状態信号の出力を開始してから該特定遊技状態信号が所定期間以上の期間にわたって出力されるように該特定遊技状態信号の出力を継続し、
前記報知期間中において前記特定遊技状態への制御が開始し該特定遊技状態への制御に基づいて前記特定遊技状態信号の出力を開始した後に、該報知期間中において該特定遊技状態への制御が中断した場合であっても、前記所定期間が経過していなければ、該特定遊技状態信号が前記所定期間以上の期間にわたって出力されるように該特定遊技状態信号の出力を継続し、
前記報知期間中において前記特定遊技状態への制御が開始し該特定遊技状態への制御に基づいて前記特定遊技状態信号の出力を開始した後に、該報知期間中において該特定遊技状態への制御が中断した後、該報知期間中において前記特定遊技状態へ再度制御されたときは、該特定遊技状態への再度の制御に基づいて前記特定遊技状態信号の再度の出力を開始せず、
前記特定遊技状態信号の出力を開始した以降で開始される所定ゲームにおいて、前記付与表示結果が導出されずに前記付与信号が出力されなかったときには前記特定遊技状態信号の出力を終了する一方、前記付与表示結果が導出されて前記付与信号が出力されたときには前記特定遊技状態信号の出力を前記付与信号の出力が終了するまで継続させた後に終了する、スロットマシン。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2019-09-13 
出願番号 特願2016-121647(P2016-121647)
審決分類 P 1 651・ 113- YAA (A63F)
P 1 651・ 537- YAA (A63F)
P 1 651・ 121- YAA (A63F)
P 1 651・ 55- YAA (A63F)
最終処分 維持  
前審関与審査官 安藤 達哉  
特許庁審判長 長崎 洋一
特許庁審判官 大谷 純
田邉 英治
登録日 2018-06-08 
登録番号 特許第6348144号(P6348144)
権利者 株式会社三共
発明の名称 スロットマシン  
代理人 特許業務法人深見特許事務所  
代理人 特許業務法人 武和国際特許事務所  
代理人 特許業務法人深見特許事務所  

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ