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審決分類 |
審判 全部申し立て 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 C08L |
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管理番号 | 1357622 |
異議申立番号 | 異議2018-700208 |
総通号数 | 241 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許決定公報 |
発行日 | 2020-01-31 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2018-03-06 |
確定日 | 2019-10-03 |
異議申立件数 | 1 |
訂正明細書 | 有 |
事件の表示 | 特許第6192822号発明「ゴム混合物および車両用タイヤ」の特許異議申立事件について,次のとおり決定する。 |
結論 | 特許第6192822号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり,訂正後の請求項〔1?6〕について訂正することを認める。 特許第6192822号の請求項2,3及び5に係る特許についての本件特許異議の申立てを却下する。 特許第6192822号の請求項1,4及び6に係る特許を取り消す。 |
理由 |
1 手続の経緯 特許第6192822号(請求項の数6。以下,「本件特許」という。)は,平成26年5月21日(パリ条約による優先権主張:平成25年7月3日,欧州特許庁)を国際出願日とする特許出願(特願2016-520338号)に係るものであって,平成29年8月18日に設定登録されたものである(特許掲載公報の発行日は,平成29年9月6日である。)。 その後,平成30年3月6日に,本件特許の請求項1?6に係る特許に対して,特許異議申立人である恒川朱美(以下,「申立人」という。)により,特許異議の申立てがされた。 本件特許異議の申立てにおける手続の経緯は,以下のとおりである。 平成30年 3月 6日 特許異議申立書 6月14日付け 取消理由通知書 9月14日 意見書,訂正請求書 9月25日付け 通知書(訂正請求があった旨の通知) 10月29日 意見書(申立人) 平成31年 1月22日付け 取消理由通知書(決定の予告) なお,上記取消理由通知書(決定の予告)に対して,特許権者は応答しなかった。 2 訂正の請求について 平成30年9月14日付けの訂正請求書による訂正(以下,「本件訂正」という。)の請求は,本件特許の特許請求の範囲を上記訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり,訂正後の請求項1?6について訂正することを求めるものである。 本件訂正は,特許法120条の5第2項ただし書1号及び3号に掲げる事項を目的とするものに該当し,同条4項に適合するとともに,同条9項において準用する同法126条5項及び6項に適合するものであるから,結論のとおり,本件訂正を認める。 3 本件発明 上記2のとおり,本件訂正は認められるので,本件特許の請求項1?6に係る発明は,本件訂正後の特許請求の範囲の請求項1?6に記載された事項により特定されるとおりのものである(以下,それぞれ「本件発明1」等という。また,本件特許の願書に添付した明細書を「本件明細書」という。)。 4 取消理由通知書(決定の予告)に記載した取消理由の概要 本件発明1,4及び6は,本件明細書の発明の詳細な説明に記載したものとはいえず,特許請求の範囲の記載が特許法36条6項1号に規定する要件(サポート要件)を満たしていないから,本件特許の請求項1,4及び6に係る特許は,同法113条4号に該当し,取り消すべきものである。 5 当審の判断 当審は,上記4のとおり,平成31年1月22日付けの取消理由通知書(決定の予告)により取消理由を通知し,期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが,特許権者は応答しなかった。 そして,上記の取消理由は妥当なものと認められるので,本件特許の請求項1,4及び6に係る特許は,この取消理由によって取り消すべきものである。 また,本件特許の請求項2,3及び5が本件訂正により削除された結果,同請求項2,3及び5に係る特許についての本件特許異議の申立ては対象を欠くこととなったため,特許法120条の8第1項において準用する同法135条の規定により決定をもって却下すべきものである。 よって,結論のとおり決定する。 |
別掲 |
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発明の名称 |
(57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 少なくとも以下の成分: - 40?55phrの少なくとも1種の天然ポリイソプレンおよび少なくとも1種の合成ポリイソプレンと、 - 15?30phrの少なくとも1種のポリブタジエンと、 - 30?55phrの少なくとも1種のカーボンブラックと、 - 1?3phrの少なくとも1種の耐オゾン劣化性ワックスと、 - 2.0?2.4phrの硫黄と、 - 0.9?1.3phrの少なくとも1種のスルフェンアミド促進剤と を含むゴム混合物であって、前記耐オゾン劣化性ワックスが、少なくとも3つの範囲AおよびBおよびCからなる以下の鎖長分布: i.範囲A:26?31個の炭素原子を有する炭化水素、 ii.範囲B:32?36個の炭素原子を有する炭化水素、 iii.範囲C:37?47個の炭素原子を有する炭化水素 を有する非分岐の炭化水素を含み、 前記範囲A:B:Cの相対的比率が、0.7?1.5:1:0.6?1.4であり、および - ASTM D 1510に準じるヨウ素吸着量が80?100g/kgでありかつASTM D 2414に準じるDBP数が115?127ml/100gである少なくとも一種のカーボンブラックが使用され、 - 前記耐オゾン劣化性ワックスにおいてイソに対するnの比が、前記耐オゾン劣化性ワックスの全体を基準として、95:5?65:35であり、および - 前記耐オゾン劣化性ワックスが、25個以下および48個以上の炭素原子を有するn-アルカンを0?18%の全比率で含む、 ゴム混合物。 【請求項2】 (削除) 【請求項3】 (削除) 【請求項4】 炭素数26?47を有する前記個々の非分岐の炭化水素の各々の前記耐オゾン劣化性ワックス中での前記相対的比率が、5.5%以下であることを特徴とする請求項1に記載のゴム混合物。 【請求項5】 (削除) 【請求項6】 車両用空気入りタイヤにおいて、少なくとも1つの外部部品中に請求項1または4に記載のゴム混合物を少なくとも1種含むことを特徴とする車両用空気入りタイヤ。 |
訂正の要旨 |
審決(決定)の【理由】欄参照。 |
異議決定日 | 2019-05-24 |
出願番号 | 特願2016-520338(P2016-520338) |
審決分類 |
P
1
651・
537-
ZAA
(C08L)
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最終処分 | 取消 |
前審関与審査官 | 小森 勇 |
特許庁審判長 |
大熊 幸治 |
特許庁審判官 |
井上 猛 佐藤 健史 |
登録日 | 2017-08-18 |
登録番号 | 特許第6192822号(P6192822) |
権利者 | コンティネンタル・ライフェン・ドイチュラント・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング |
発明の名称 | ゴム混合物および車両用タイヤ |
代理人 | 江崎 光史 |
代理人 | 上西 克礼 |
代理人 | 鍛冶澤 實 |
代理人 | 虎山 一郎 |
代理人 | 虎山 一郎 |
代理人 | 上西 克礼 |
代理人 | 鍛冶澤 實 |
代理人 | 江崎 光史 |