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審決分類 審判 全部申し立て 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備  F21S
審判 全部申し立て 2項進歩性  F21S
審判 全部申し立て 1項3号刊行物記載  F21S
審判 全部申し立て 特17条の2、3項新規事項追加の補正  F21S
管理番号 1357642
異議申立番号 異議2018-700577  
総通号数 241 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2020-01-31 
種別 異議の決定 
異議申立日 2018-07-13 
確定日 2019-10-21 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第6260879号発明「照明器具」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第6260879号の明細書、特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正明細書、訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1-3〕について訂正することを認める。 特許第6260879号の請求項1-3に係る特許を維持する。 
理由 第1 手続の経緯
特許第6260879号(以下、「本件特許」という。)の請求項1?3に係る特許についての出願は、平成28年5月31日に特許出願された(原出願:特願2015-115733号、出願遡及日:平成23年1月11日)ものであり、経緯は次のとおりである。

平成29年 4月 4日付け:拒絶理由通知
同年 5月26日付け:意見書及び手続補正書の提出
同年 8月 9日付け:拒絶理由通知(最後)
同年10月11日付け:意見書及び手続補正書の提出
同年10月18日付け:特許査定
同年12月22日 :特許権の設定登録
平成30年 1月17日 :特許掲載公報の発行
同年 7月13日 :特許異議申立人西村太一及び特許異議申立人
梯京子より特許異議の申立
同年11月 5日付け:取消理由通知
平成31年 1月 8日 :特許権者からの意見書及び訂正請求書の提出
同年 1月18日付け:訂正請求があった旨の通知(特許法第120
条の5第5項)
同年 2月22日 :両特許異議申立人からの意見書の提出
同年 4月12日付け:訂正拒絶理由通知
令和 1年 5月20日 :特許権者からの意見書及び手続補正書の提出
同年 6月14日付け:取消理由通知(決定の予告)
同年 8月19日 :特許権者からの意見書及び訂正請求書の提出

第2 訂正の適否
1.訂正の内容
令和1年8月19日に提出された訂正請求書による訂正の請求(以下「本件訂正請求」という。また、本件訂正請求に係る訂正を「本件訂正」という。)は、本件特許の願書に添付した明細書及び特許請求の範囲(以下、それぞれ「本件明細書」、「本件特許請求の範囲」といい、図面を含めて「本件明細書等」という。)を、訂正請求書に添付した訂正明細書及び訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを求めるものであり、その訂正の内容は以下のとおりである。(下線部は訂正個所。)
なお、平成31年1月8日にされた訂正の請求は、特許法第120条の5第7項の規定により、取下げられたものとみなす。

(1)訂正事項1
本件特許請求の範囲の請求項1が、本件訂正前に
「円形状の本体と;
環状に一体的に形成され、複数の発光素子が実装された基板と;
環状に形成された拡散部材と;
前記発光素子を実装した基板及び拡散部材を含めた前記本体の前面側を覆う拡散性を備えたカバー部材と;
を有する照明器具において、
前記拡散部材は、前記複数の発光素子に対向して配設される拡散部及びこの拡散部の幅方向である前記基板の内周側及び外周側に連続して延在する平坦部を有し、前記基板の全面を前面側から覆うように前記本体に固定されることを特徴とする照明器具。」
とあったものを、本件訂正後に、
「円形状の開口を有する円形状の本体と;
前記開口の内側に配設され、天井面に配設された配線器具と電気的かつ機械的に接続されるアダプタが係合される略円筒状の取付部と;
前記取付部を囲むように環状に一体的に形成され、複数の発光素子が前記取付部を中心とする略円周方向に実装された基板と;
環状に形成された拡散部材と;
前記発光素子を実装した基板及び拡散部材を含めた前記本体の前面側を覆う拡散性を備えたカバー部材と;
を有する照明器具において、
前記拡散部材は、前記基板に実装された複数の発光素子よりも内周側の前記略円周方向に連続して延在する第1の平坦部と当該複数の発光素子よりも外周側の前記略円周方向に連続して延在する第2の平坦部と、第1の平坦部および第2の平坦部の間に、断面形状が一定であって、前記複数の発光素子に対向するように前記略円周方向に連続して形成され、前記第1の平坦部および第2の平坦部よりも突出している突出部分とを有し、前記基板の前記複数の発光素子が実装されている側の面の全面を前面側から覆うように前記本体に固定されることを特徴とする照明器具。」
に訂正する。

(2)訂正事項2
特許請求の範囲の請求項2が、本件訂正前に、
「前記拡散部材の平坦部には、前記拡散部材を前記本体に取り付けるための固定手段が介在していることを特徴とする請求項1に記載の照明器具。」
とあったものを、本件訂正後に、
「前記拡散部材は、第1の平坦部および第2の平坦部において、ねじにより、前記本体に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の照明器具。」
に訂正する。

(3)訂正事項3
特許請求の範囲の請求項3が、本件訂正前に、
「前記基板には切欠きが形成されており、この切欠きを介して前記固定手段が配設されていることを特徴とする請求項2に記載の照明器具。」
とあったものを、本件訂正後に、
「前記基板には切欠きが形成されており、この切欠を挿通するねじにより、前記拡散部材は、前記本体に固定されることを特徴とする請求項2に記載の照明器具。」
に訂正する。

(4)訂正事項4
願書に添付した明細書の段落【0008】の記載を、
「本発明の実施形態による照明器具は、円形状の開口を有する円形状の本体と;前記開口の内側に配設され、天井面に配設された配線器具と電気的かつ機械的に接続されるアダプタが係合される略円筒状の取付部と;前記取付部を囲むように環状に一体的に形成され、複数の発光素子が前記取付部を中心とする略円周方向に実装された基板と;環状に形成された拡散部材と;前記発光素子を実装した基板及び拡散部材を含めた前記本体の前面側を覆う拡散性を備えたカバー部材と;を有する照明器具において、前記拡散部材は、前記基板に実装された複数の発光素子よりも内周側の前記略円周方向に連続して延在する第1の平坦部と当該複数の発光素子よりも外周側の前記略円周方向に連続して延在する第2の平坦部と、第1の平坦部および第2の平坦部の間に、断面形状が一定であって、前記複数の発光素子に対向するように前記略円周方向に連続して形成され、前記第1の平坦部および第2の平坦部よりも突出している突出部分とを有し、前記基板の前記複数の発光素子が実装されている側の面の全面を前面側から覆うように前記本体に固定されることを特徴とする。」
に訂正とする。

本件訂正請求の訂正事項1?3の本件特許請求の範囲に係る訂正は、一群の請求項〔1?3〕に対して請求されたものである。また、訂正事項4に係る明細書に係る訂正は、一群の請求項〔1?3〕について請求されたものである。

2.訂正の適否
(1)本件明細書等の記載事項
本件特許の願書に添付した明細書(以下「本件明細書」といい、特許請求の範囲及び図面をも併せて「本件明細書等」という。)には次の記載がある。なお、下線は当審で付したものである。

「【0007】
本発明は、上記課題に鑑みなされたもので、複数の発光素子を取付部の周囲に配置したものにおいて、照射光の均斉度の向上を図ることが可能な照明器具を提供することを目的とする。」

「【0013】
図1乃至図4において、照明器具は、本体1と、光源部2と、拡散部材3と、点灯装置4と、点灯装置カバー5と、取付部6と、カバー部材7とを備えている。また、器具取付面としての天井面Cに設置された引掛けシーリングボディCbに電気的かつ機械的に接続されるアダプタAを備えている。このような照明器具は、丸形の円形状の外観に形成され、前面側を光の照射面とし、背面側を天井面Cへの取付面としている。
【0014】
図2乃至図5に示すように、本体1は、冷間圧延鋼板等の金属材料の平板から円形状に形成されたシャーシであり、略中央部に、後述する取付部6を配設するための円形状の開口11が形成されている。また、光源部2が取付けられる内面側の平坦部12の外周側には、背面側へ向かう段差部13が形成されて樋状の凹部14が形成されている。さらに、本体1の背面側には、弾性部材15が設けられている。」

「【0018】
発光素子22は、LEDであり、表面実装型のLEDパッケージである。このLEDパッケージが複数個サークル状の基板21の周方向に沿って、つまり、取付部6を中心とする略円周上に複数列、本実施形態では、内周側及び外周側の2列に亘って実装されている。また、LEDパケージには、発光色が昼白色のものと電球色のものとが用いられており、これらが交互に並べられていて、各列の隣接する発光素子22は略等間隔を空けて配設されている。この昼白色と電球色のLEDパッケージに流れる電流等を調整することにより調色が可能となっている。」

「【0023】
拡散部材3は、レンズ部材であり、図7の参照を加えて説明するように、例えば、ポリカーボネートやアクリル樹脂等の絶縁性を有する透明合成樹脂からなり、強化絶縁性能を有している。そして、前記発光素子22の配置に沿って略サークル状に一体的に形成されていて、発光素子22を含めて基板21の全面を覆うように配設されている。
【0024】
また、レンズ部材は、図5及び図7に代表して示すように、略サークル状の内周側部分と外周側部分とに発光素子22に対向して円周方向に2条の山形であって、断面形状が一定の突条部31が連続して形成されている。この突条部31の内側には、U字状の溝32が円周方向に沿って連続して形成されている。したがって、U字状の溝32は、複数の発光素子22と対向して配置されるようになっており、複数の発光素子22は、U字状の溝32内に収められて覆われている状態となっている。
【0025】
さらに、これら突条部31からは幅方向に延出する平坦部33が形成されており、これにより基板21の全面が覆われるようになっている。」

「【0031】
上記のように構成された光源部2は、図4及び図5に代表して示すように、基板21が取付部6の周囲に位置して、発光素子22の実装面が前面側、すなわち、下方の照射方向に向けられて配設されている。また、基板21の裏面側が本体1の内面側の平坦部12に密着するように面接触して取付けられている。具体的には、基板21の前面側から拡散部材3が重ね合わされ、この拡散部材3を例えば、ねじS等の固定手段によって本体1に取付けることにより、基板21は、本体1と拡散部材3との間挟み込まれて押圧固定されるようになっている。つまり、1本のねじSによって基板21と拡散部材3とが共締めされている。」

「【0037】
取付部6は、略円筒状に形成されたアダプタガイドであり、このアダプタガイドの中央部には、アダプタAが挿通し、係合する係合口61が設けられている。このアダプタガイドは、本体1の中央部に形成された開口11に対応して配設されている。アダプタガイドの外周部には、この外周部から突出するように基台が形成されていて、この基台には赤外線リモコン信号受信部や照度センサ等の電気的補助部品62が配設されている。
【0038】
なお、取付部6は、必ずしもアダプタガイド等と指称される部材である必要はない。例えば、本体1等に形成される開口であってもよく、要は、配線器具としての引掛けシーリングボディCbに対向し、アダプタAが係合される部材や部分を意味している。」

また、以下の図が示されている。

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】


(2)訂正事項1について
訂正事項1を、「円形状の開口を有する円形状の本体と;前記開口の内側に配設され、天井面に配設された配線器具と電気的かつ機械的に接続されるアダプタが係合される略円筒状の取付部と;前記取付部を囲むように環状に一体的に形成され、複数の発光素子が前記取付部を中心とする略円周方向に実装された基板と」との訂正(以下「訂正A」という。)と、「前記拡散部材は、前記基板に実装された複数の発光素子よりも内周側の前記略円周方向に連続して延在する第1の平坦部と当該複数の発光素子よりも外周側の前記略円周方向に連続して延在する第2の平坦部と、第1の平坦部および第2の平坦部の間に、断面形状が一定であって、前記複数の発光素子に対向するように前記略円周方向に連続して形成され、前記第1の平坦部および第2の平坦部よりも突出している突出部分とを有し」との訂正(以下「訂正B」という。)と、「前記基板の前記複数の発光素子が実装されている側の面の全面を前面側から覆うように前記本体に固定される」との訂正(以下「訂正C」という。)に分けてそれぞれ検討する。

ア.訂正Aについて
訂正Aによる訂正は、訂正前の請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項である「円形状の本体」、及び「複数の発光素子が実装された基板」の構成について、本件明細書の段落【0014】の「図2乃至図5に示すように、本体1は、冷間圧延鋼板等の金属材料の平板から円形状に形成されたシャーシであり、略中央部に、後述する取付部6を配設するための円形状の開口11が形成されている。」との記載を根拠に、「円形状の本体」が「円形状の開口を有する」こと、段落【0013】の「器具取付面としての天井面Cに設置された引掛けシーリングボディCbに電気的かつ機械的に接続されるアダプタAを備えている。」との記載、及び段落【0037】の「取付部6は、略円筒状に形成されたアダプタガイドであり、このアダプタガイドの中央部には、アダプタAが挿通し、係合する係合口61が設けられている。このアダプタガイドは、本体1の中央部に形成された開口11に対応して配設されている。」との記載及び【図3】、【図4】を根拠に、「円形状の本体」の「開口の内側に」に「天井面に配設された配線器具と電気的かつ機械的に接続されるアダプタが係合される略円筒状の取付部」を配設すること、本件明細書等の段落【0031】の「上記のように構成された光源部2は、図4及び図5に代表して示すように、基板21が取付部6の周囲に位置して、発光素子22の実装面が前面側、すなわち、下方の照射方向に向けられて配設されている。」との記載、及び段落【0018】の「発光素子22は、LEDであり、表面実装型のLEDパッケージである。このLEDパッケージが複数個サークル状の基板21の周方向に沿って、つまり、取付部6を中心とする略円周上に複数列、本実施形態では、内周側及び外周側の2列に亘って実装されている。」との記載、及び【図3】?【図5】の図示内容を根拠に、「複数の発光素子が実装された基板」を「前記取付部を囲むように環状に一体的に形成され、複数の発光素子が前記取付部を中心とする略円周方向に実装された基板」に、それぞれ限定するものである。
したがって、訂正Aによる訂正は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、また、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。

イ.訂正Bについて
(ア)訂正Bは、令和1年6月14日付け取消理由通知(以下「決定の予告」という。)におい指摘した、後述する記載不備の理由に対応してなされたものである。

(イ)「第1の平坦部」及び「第2の平坦部」について
本件明細書等には、「第1の平坦部」及び「第2の平坦部」という用語は記載はないが、これに関連して、本件明細書の段落【0025】には「これら突条部31からは幅方向に延出する平坦部33が形成されており、これにより基板21の全面が覆われるようになっている。」と記載され、この中で「平坦部33」という用語は記載されている。そして、【図7】を参照すると、【図7】に示されている紙面左側の「平坦部33」は、【図3】及び【図5】に示された「発光素子22」及び「拡散部材」の配置をも併せみると、複数の発光素子よりも内周側にあり、略円周方向に連続して延在することが、また、紙面右側の「平坦部33」は、複数の発光素子よりも外周側にあり、略円周方向に連続して延在することが看取できるから、紙面左側の「平坦部33」は「基板に実装された複数の発光素子よりも内周側の前記略円周方向に連続して延在する第1の平坦部」に、紙面右側の「平坦部33」は「当該複数の発光素子よりも外周側の前記略円周方向に連続して延在する第2の平坦部」に、それぞれ対応するものである。

(ウ)「突出部分」について
本件明細書等には、「突出部分」という用語は記載されていないが、これに関連して、本件明細書の上記段落【0024】には「略サークル状の内周側部分と外周側部分とに発光素子22に対向して円周方向に2条の山形であって、断面形状が一定の突条部31が連続して形成されている。」と記載され、この中で「突条部31」という用語が記載されている。さらに、本件明細書の上記段落【0018】の「発光素子22は、LEDであり、表面実装型のLEDパッケージである。このLEDパッケージが複数個サークル状の基板21の周方向に沿って、つまり、取付部6を中心とする略円周上に複数列、本実施形態では、内周側及び外周側の2列に亘って実装されている。」との記載を併せみると、上記「突条部31」は、発光素子22が取付部6を中心とする略円周上に実装されているものであることを前提として、断面形状が一定で、発光素子22に対向して円周方向に山形であって、連続して形成されているものといえる。
他方、訂正Bの「断面形状が一定であって、前記複数の発光素子に対向するように前記略円周方向に連続して形成され、前記第1の平坦部および第2の平坦部よりも突出している突出部分」は、上記訂正Aによる「略円筒状の取付部と;前記取付部を囲むように環状に一体的に形成され、複数の発光素子が前記取付部を中心とする略円周方向に実装され」との構成を併せみると、発光素子が取付部を中心とする略円周上に実装されているものであることを前提として、断面形状が一定で、発光素子に対向して円周方向に山形であって、連続して形成されているものといえるから、当該「突出部分」は、上記段落【0024】に記載されている「突条部31」に対応するものである。
また、【図7】には、上記(イ)を踏まえると、当該「突条部31」が第1の平坦部(紙面右側の「平坦部33」)および第2の平坦部(紙面左側の「平坦部33」)の間にあることが看取できる。

(エ)上記(イ)及び(ウ)を踏まえると、訂正Bによる訂正は、本件明細書等に記載された事項の範囲内において、訂正前の「拡散部」及び「平坦部」の構成を限定するとともに、記載の明瞭化を図るものである。
したがって、訂正Bによる訂正は、特許請求の範囲の減縮及び明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、また、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。

ウ.訂正Cについて
訂正Cは、決定の予告におい指摘した、後述する記載不備の理由(「第5 1.(1)イ.」を参照。)に対応して、本件明細書の上記段落【0023】の「そして、前記発光素子22の配置に沿って略サークル状に一体的に形成されていて、発光素子22を含めて基板21の全面を覆うように配設されている。」との記載及び【図2】、【図5】等の図示内容を根拠に、訂正前の「前記基板の全面を前面側から覆うように前記本体に固定される」を「前記基板の前記複数の発光素子が実装されている側の面の全面を前面側から覆うように前記本体に固定される」と訂正し、明確化するものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、また、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。

エ.以上のとおりであるから、訂正事項1(訂正A?C)は、特許請求の範囲の減縮を目的又は明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、また、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。

(3)訂正事項2について
訂正事項2は、決定の予告におい指摘した、後述する記載不備の理由(「第5 1.(2)」を参照。)に対応して、本件明細書の上記段落【0031】の「基板21の前面側から拡散部材3が重ね合わされ、この拡散部材3を例えば、ねじS等の固定手段によって本体1に取付けることにより、基板21は、本体1と拡散部材3との間挟み込まれて押圧固定されるようになっている。」との記載及び【図5】の図示内容を根拠に、訂正前の「前記拡散部材の平坦部には、前記拡散部材を前記本体に取り付けるための固定手段が介在している」との記載を「前記拡散部材は、第1の平坦部および第2の平坦部において、ねじにより、前記本体に取り付けられている」との記載に訂正し、明確化するものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、また、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。

(4)訂正事項3について
【図6】から、基板21の内周側及び外周側に「切欠き」が形成されていることが看取できる。また、【図3】には、拡散部材3の上記「切欠き」と対応する位置にネジが示されている。そして、上記段落【0013】の記載内容及び【図5】の図示内容を併せみると、基板には切欠きが形成されており、この切欠を挿通するねじにより、拡散部材は、本体に固定されることが理解できる。
したがって、訂正事項3による訂正は、本件明細書等に記載された事項の範囲内において、「本体」に対する「拡散部材」の取付構造を限定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、新規事項の追加に該当せず、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。

(5)訂正事項4について
訂正事項4による訂正は、上記訂正事項1に係る訂正に伴い特許請求の範囲の記載と明細書の記載との整合を図るためのものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、また、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。

3.小括
以上のとおりであるから、本件訂正は特許法第120条の5第2項ただし書第1号及び第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するので、訂正後の請求項〔1?3〕についての訂正を認める。

第3 本件発明
上記「第2」で述べたとおり、本件訂正は認められるので、本件特許の請求項1?3に係る発明(以下「本件発明1?3」という。)は、訂正特許請求の範囲の請求項1?3に記載された事項により特定される次のとおりのものである。

「【請求項1】
円形状の開口を有する円形状の本体と;
前記開口の内側に配設され、天井面に配設された配線器具と電気的かつ機械的に接続されるアダプタが係合される略円筒状の取付部と;
前記取付部を囲むように環状に一体的に形成され、複数の発光素子が前記取付部を中心とする略円周方向に実装された基板と;
環状に形成された拡散部材と;
前記発光素子を実装した基板及び拡散部材を含めた前記本体の前面側を覆う拡散性を備えたカバー部材と;
を有する照明器具において、
前記拡散部材は、前記基板に実装された複数の発光素子よりも内周側の前記略円周方向に連続して延在する第1の平坦部と当該複数の発光素子よりも外周側の前記略円周方向に連続して延在する第2の平坦部と、第1の平坦部および第2の平坦部の間に、断面形状が一定であって、前記複数の発光素子に対向するように前記略円周方向に連続して形成され、前記第1の平坦部および第2の平坦部よりも突出している突出部分とを有し、前記基板の前記複数の発光素子が実装されている側の面の全面を前面側から覆うように前記本体に固定されることを特徴とする照明器具。
【請求項2】
前記拡散部材は、第1の平坦部および第2の平坦部において、ねじにより、前記本体に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の照明器具。
【請求項3】
前記基板には切欠きが形成されており、この切欠を挿通するねじにより、前記拡散部材は、前記本体に固定されることを特徴とする請求項2に記載の照明器具。」

第4 決定の予告に記載した取消理由について
1.取消理由の概要
[理由1]本件発明1?3は、特許請求の範囲の記載が特許法第36条第6項第2号に適合するものではない。よって、本件発明1?3に係る特許は、同法第36条第6項の規定にする要件を満たしていない特許出願に対してされたものであるから、同法第113条第4号の規定により取り消すべきものである。

[理由2]本件発明1?3に係る特許は、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たしていない補正をした特許出願に対してされたものであるから、同法第113条第1号の規定により取り消すべきものである。

[理由3]本件発明1?3は、原出願の出願日前に頒布された以下の引用文献1?5に記載された発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。よって、本件発明1?3に係る特許は、同法第29条の規定に違反してされたものであるから、同法第113条第2号の規定により取り消すべきものである。

[理由4]本件発明1?3は、原出願の出願日前に頒布された以下の引用文献6に記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。よって、本件発明1?3に係る特許は、同法第29条の規定に違反してされたものであるから、同法第113条第2号の規定により取り消すべきものである。

[引用文献一覧]
・引用文献1:特開2010-49830号公報(異議申立書人西村太一が
提出した甲第1号証)
・引用文献2:特開2002-367406号公報(異議申立書人西村太一
が提出した甲第2号証)
・引用文献3:特開2004-71544号公報(異議申立書人西村太一が
提出した甲第3号証)
・引用文献4:特開2009-9926号公報(異議申立書人西村太一が提
出した甲第4号証)
・引用文献5:特開2007-212764号公報(異議申立書人西村太一
が提出した甲第5号証)
・引用文献6:特開2010-3683号公報(異議申立書人梯京子が提出
した甲第1号証)

第5 当審の判断
1.[理由1](特許法第36条第6項第2号)について
(1)請求項1について
ア.記載不備としての「請求項1には、『前記拡散部材は、前記複数の発光素子に対向して配設される拡散部及びこの拡散部の幅方向である前記基板の内周側及び外周側に連続して延在する平坦部を有し、前記基板の全面を前面側から覆うように前記本体に固定される』と記載されているが、『拡散部』及び『平坦部』の構成や配置が不明確であるから、『拡散部材』の構成を技術的に特定することができない。」との理由は、本件訂正の訂正事項1の訂正A(第2 2.(2))により、請求項1における「円形状の本体」及び「複数の発光素子が実装された基板」が、「円形状の開口を有する円形状の本体」及び「前記取付部を囲むように環状に一体的に形成され、複数の発光素子が前記取付部を中心とする略円周方向に実装された基板」に訂正されるとともに、訂正事項1の訂正B(同上)により、請求項1における「前記拡散部材は、前記複数の発光素子に対向して配設される拡散部及びこの拡散部の幅方向である前記基板の内周側及び外周側に連続して延在する平坦部を有し」との記載が、「前記拡散部材は、前記基板に実装された複数の発光素子よりも内周側の前記略円周方向に連続して延在する第1の平坦部と当該複数の発光素子よりも外周側の前記略円周方向に連続して延在する第2の平坦部と、第1の平坦部および第2の平坦部の間に、断面形状が一定であって、前記複数の発光素子に対向するように前記略円周方向に連続して形成され、前記第1の平坦部および第2の平坦部よりも突出している突出部分とを有し」との記載に訂正されて明瞭な記載になったので、当該取消理由は解消された。

イ.記載不備としての「『基板の全面を前面側から覆う』との構成の『基板の全面』には、基板の裏面等も含まれるから、当該『基板の全面を前面側から覆う』との構成は技術的な意味が不明確である。」との理由は、本件訂正の訂正事項1の訂正C(第2 2.(2))により、「前記基板の全面を前面側から覆うように前記本体に固定される」との記載を「前記基板の前記複数の発光素子が実装されている側の面の全面を前面側から覆うように前記本体に固定される」との記載に訂正されて明瞭な記載になったので、当該取消理由は解消された。

(2)請求項2について
記載不備としての「『前記拡散部材の平坦部には、前記拡散部材を前記本体に取り付けるための固定手段が介在している』と記載されているが、『固定手段が介在している』との構成は不明確である。」との理由は、本件訂正の訂正事項2により、「前記拡散部材は、第1の平坦部および第2の平坦部において、ねじにより、前記本体に取り付けられている」との記載に訂正されて明瞭な記載になったので、当該取消理由は解消された。

2.[理由2](特許法第17条の2第3項)について
理由2の骨子は、平成29年5月26日付けでした手続補正(以下「特許前補正」という。)により、(1)補正前の請求項1に「開口部を有する円形状の本体」とあったものを、補正後に「円形状の本体」とした補正、及び(2)補正後に請求項3として「前記基板には切欠きが形成されており、この切欠きを介して前記固定手段が配設されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の照明器具。」とした補正は、願書に最初に添付された明細書等(以下「当初明細書等」という。)に記載されているということはできず、また、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項であるということもできないから、特許前補正は、当初明細書等に記載した事項の範囲内においてするものとはいえないというものである。

(1)について
本件訂正の訂正事項1の訂正A(第2 2.(2))により、「円形状の本体」を「円形状の開口を有する円形状の本体」と訂正したので、照明器具は、開口が形成されている「円形状の本体」を有するものとなり、当初明細書等に記載した事項の範囲内の記載となったので、取消理由は解消された。

(2)について
本件訂正の訂正事項3により、請求項3は「前記基板には切欠きが形成されており、この切欠を挿通するねじにより、前記拡散部材は、前記本体に固定されることを特徴とする請求項2に記載の照明器具。」に訂正された。
当該訂正事項3は、上記第2 2.(3)で述べたように、当初明細書等に記載した事項の範囲内のものであって、新規事項の追加に当たらないから、取消理由は解消された。

3.[理由3](特許法第29条第2項)について
(1)各引用文献の記載事項等
ア.引用文献1
(ア)引用文献1の記載事項
引用文献1には、図面とともに次の記載がある。
「【0001】
本発明は室内の照明に利用されるLED照明装置に関する。本発明のLED照明装置は例えば従来のダウンライトと同様の目的(天井側から照明すること)に利用される。」

「【0022】
照明装置1は大別して筐体10、実装基板20、LED発光装置30、コンデンサ等の電子部品40、リフレクタ板50、光拡散シート60、レンズ板70、及びカバー80から構成される(図9)。筐体10はアルミ製であり、円盤状の外形を有する。」

「【0024】
実装基板20はFPCであり、収容部11の形状に合わせて略円状に成形されている。・・・実装基板20にはLED発光装置30及びその他の電子部品40が実装される。この実施例では合計6個のLED発光装置30を使用する。図示の通り、バランスのよい光を得るため、正六角形の頂点位置にLED発光装置30が配置される。」

「【0027】
リフレクタ板50は白色樹脂からなり、6個の開口部51を備える(図9)。開口部51は正面側に向かって拡径する、断面円形の貫通孔である。照明装置1の組立の際、各開口部51の中心位置にLED発光装置30が配置される。」

「【0029】
レンズ板70はポリカーボネート樹脂製である。レンズ板70は平面視円形であり、裏面側には外縁部を残して凹部が形成されている(断面が略コ字状となる。図5、6を参照)。当該凹部にはリフレクタ板50及び光拡散シート60が収容されることになる。当該凹部の径はリフレクタ板50の径よりも僅かに大きい。
レンズ板70は6箇所のレンズ部71を備える。照明装置1の組立の際、リフレクタ板50の開口部51の直上にレンズ部71が配置されることになる。レンズ部71は正面側が凸レンズ形状である。」

「【0034】
次に、照明装置1の照明態様を説明する。給電を受けてLED発光装置30が点灯状態になると、各LED発光装置30からレンズ板70に向かう白色光が生ずる。各LED発光装置30が放射する光の一部はリフレクタ板50が形成するリフレクタ面による反射を受けた後、レンズ板70に向かう。このようなリフレクタ面の作用によって光の利用率が高められる。レンズ板70に向かった光は光拡散シート60を通る際に拡散した後、レンズ板70に入射する。レンズ板70に入射した光はレンズ効果によってその方向性が調整され、所定の指向性をもつ光としてレンズ板70から出射する。尚、レンズ入射前に光拡散シート60で光を拡散させることから、均一性の高い照明光を生成できる。」

「【実施例2】
【0036】
他の実施例である照明装置2を図12?17に示す。図12は照明装置2の正面図、図13は同平面図、図14は同斜視図(上段は正面側の斜視図、下段は裏面側の斜視図)、図15及び16は同断面図(順に図12のA-A線断面、B-B線断面)、図17は同分解斜視図である。尚、上記実施例と同一の部材・要素には同一の符合を付し、その説明を省略する。また、特に説明しない事項(例えば筐体の材質など)については照明装置1の場合と同様である。
【0037】
照明装置2は大別して筐体100、仕切板110、制御回路用の実装基板120、制御回路用の各種電子部品121、LED発光装置用の実装基板130、LED発光装置30、リフレクタ板140、光拡散シート150、レンズ板160、及びカバー170から構成される(図17)。照明装置2では比較的大型の電子部品を収容できるように収容部101を深くしている。そのため収容部101の一部が筐体正面側の平坦部18よりも前方に突出する(図13、14)。収容部101内には仕切板110が嵌め込まれる。仕切板110によってLED発光装置30が配置される中央部(第1収容部)の側方に溝部111(第2収容部)が形成され、その中にLED発光装置30の駆動・制御用の各種電子部品121が配置される。このようにして仕切板110は光源部と制御部を隔てる隔壁を形成し、光源部への電磁ノイズの影響を防止する。
【0038】
実装基板130、リフレクタ板140、光反射シート150及びレンズ板160のそれぞれ中央にはこれらの部材を筐体100に固定するためのネジ孔131、141、151、161が穿設されている。実装用基板130、リフレクタ板140、光反射シート150及びレンズ板160のその他の構成は細部(位置決め用の切り欠きや孔など)を除いて照明装置1の対応する部材と同様である。
【0039】
カバー170は半透明の白色樹脂からなり、光を拡散する。照明装置1の場合と異なり、カバー170には孔は設けられていない。カバー170を取り付けるとカバー170の内側にレンズ板160が完全に収容される。カバー170の裏面側には4箇所に固定用の係止脚82が備えられる。
【0040】
照明装置2は次のように組み立てられる。まず、筐体100の収容部101に仕切板110を嵌め込む。次に電子部品121を実装した実装基板120を仕切板110の溝部111の中に載置する。溝部111の底部には、実装基板120の位置決めと位置ずれ防止のための保持部112が所定間隔で備えられている。続いて、LED発光装置30を実装した実装基板130を収容部101に載置する。その後、リフレクタ板140及び光拡散シート150を順に位置調整しつつ積層した後、レンズ板160をリフレクタ板140に被せる。次に、ネジ90をレンズ板160の中央に設けられた孔161に挿通し、レンズ板160を筐体100にネジ止めする。これによってレンズ板160の裏面側が光拡散シート150を介してリフレクタ板140を押圧した状態が形成される。即ち、レンズ板160と筐体100との間に実装基板130、リフレクタ板140、光拡散シート150が狭持された構造が形成される。
【0041】
・・・
【0042】
照明装置2の場合、レンズ板160を通った光がカバー170を介して外部に放射する。これによって眩しさの少ない、やわらかな照明光となる。一方、照明装置2においても、レンズ板160と筐体100との間に実装基板130、リフレクタ板140、光拡散シート150が狭持された構造が形成され、実装基板130の裏面は筐体100と直接接触する。また、LED発光装置30のLED搭載基板を介した放熱ルートも形成される。これらの放熱対策を含め、照明装置1と同様に放熱対策が複合的ないし重畳的に講じられていることから、照明装置2は非常に高い放熱効果を発揮する。
以上、二つの実施例を説明したが、以下に例示するように様々な変形や追加が可能である。」

また、引用文献1には、以下の図が示されている。


(イ)引用文献1の認定事項
引用文献1には、照明装置1に係る【実施例1】と照明装置2に係る【実施例2】が記載されているところ、該照明装置2に係る【実施例2】の説明が始まる段落【0036】には「上記実施例と同一の部材・要素には同一の符合を付し、その説明を省略する。また、特に説明しない事項(例えば筐体の材質など)については照明装置1の場合と同様である。」と記載され、段落【0038】には「実装用基板130、リフレクタ板140、光反射シート150及びレンズ板160のその他の構成は細部(位置決め用の切り欠きや孔など)を除いて照明装置1の対応する部材と同様である。」と記載されているから、照明装置1の「筐体10」、「実装基板20」、「レンズ板70」及び「レンズ部71」の構成は、照明装置2の「筐体100」、「実装基板130」、「レンズ板160」及び「レンズ部71」の構成に該当するものといえる。

(ウ)引用文献1に記載された発明
上記(ア)及び(イ)によれば、引用文献1には、以下の発明(以下「引用発明」という。)が記載されているものと認められる。
「筐体100、仕切板110、制御回路用の実装基板120、制御回路用の各種電子部品121、LED発光装置用の実装基板130、LED発光装置30、リフレクタ板140、光拡散シート150、レンズ板160、及びカバー170から構成される照明装置2であって、
筐体100は円盤状の外形を有し、
実装基板130は略円状に成形され、合計6個のLED発光装置30が正六角形の頂点位置に実装され、
リフレクタ板140は6個の開口部51を備え、各開口部51の中心位置にLED発光装置30が配置され、
レンズ板160は平面視円形であり、6箇所のレンズ部71を備え、リフレクタ板140の開口部51の直上にレンズ部71が配置され、レンズ部71は正面側が凸レンズ形状であり、レンズ板160に向かった光は光拡散シート150を通る際に拡散した後、該レンズ板160に入射し、レンズ効果によってその方向性が調整され、所定の指向性をもつ光としてレンズ板160から出射し、
カバー170は半透明の白色樹脂からなり、光を拡散し、該カバー170を取り付けるとカバー170の内側にレンズ板160が完全に収容されるものであり、実装基板130、リフレクタ板140、光反射シート150及びレンズ板160のそれぞれ中央にはこれらの部材を筐体100に固定するためのネジ孔131、141、151、161が穿設され、ネジ90をレンズ板160の中央に設けられた孔161に挿通し、レンズ板160を筐体100にネジ止めする照明装置2。」

イ.引用文献2
引用文献2には、図面とともに次の記載がある。
「【請求項1】 リング状発光源と、ほぼ半円形の断面形状をしたリング状拡散板とを有し、
前記リング状発光源はリング状に配列した複数個のLEDを備えており、
前記リング状拡散板は、その湾曲状内周面に前記リング状発光源からの光が直接に照射するように配置されていることを特徴とするリング状LED照明装置。
【請求項2】 請求項1において、
前記リング状発光源はリング状LED基板を備え、このリング状LED基板の表面に、前記LEDが所定の間隔で、半径方向および円周方向に配列されていることを特徴とするリング状LED照明装置。
【請求項3】 請求項1または2において、
放熱性のリング状本体板を有し、
前記リング状LED基板はその裏面に導電性パターンが除去された露出部分を備え、
この露出部分が前記リング状本体板に密着した状態で、前記リング状LED基板は当該リング状本体板に取り付けられていることを特徴とするリング状LED照明装置。」

ウ.引用文献3
引用文献3には、図面とともに次の記載がある。
「【請求項1】切頭円錐形状の発光体装着面を有しその発光体装着面上に複数の発光体を装着してなる発光体装着部材と、切頭円錐形状の支持面を有し前記発光体装着部材を保持する保持枠と、可撓性及び柔軟性を有し全体が同一素材により構成された平板状且つ円環状の放熱部材とを備えてなり、平面状の前記放熱部材を、前記発光体装着面の裏面及びその裏面に対向する前記保持枠の支持面に装着する際に、可撓性及び/又は柔軟性を利用して前記発光体装着面の裏面及び前記保持枠の支持面に沿うように立体形状に変形させ、前記裏面及び前記支持面にそれぞれ密着させていることを特徴とする光照射装置。
・・・
【請求項5】前記発光体装着部材が、厚み方向に湾曲可能であって一部に切り欠きを有した円環状のプリント基板であり、その一方の面に発光体装着面を設定してなるものであって、その発光体装着部材の一方の切り欠き辺と他方の切り欠き辺とを、前記発光体装着面が凹面側に位置するように接合または近接保持することにより、前記発光体装着面を切頭円錐凹面に形成している1、2、3又は4記載の光照射装置。」

エ.引用文献4
引用文献4には、図面とともに次の記載がある。
「【請求項1】
円環状のレンズ本体、このレンズ本体の軸方向一端面に形成された環状溝、このレンズ本体の少なくとも外周側の内側面に形成されてこの内側面に入射された光を投光面側へ全反射させる全反射面を有する円環状レンズと;
この円環状レンズの環状溝に光学的に対向配置されてこの環状溝の周方向に所要の間隔を置いて配置された複数の発光ダイオード装置と;
を具備していることを特徴とする発光ダイオード照明装置。」

オ.引用文献5
引用文献5には、図面とともに次の記載がある。
「【請求項1】
円環状の基板と、前記基板の一表面に設けられた複数のLEDと、を有するリングライトにおいて、
第1間隔をあけて一列に周方向に配置された前記LEDからなる第1LED群と、
前記第1LED群の内周側において第2間隔をあけて一列に周方向に配置された前記LEDからなる第2LED群と、
前記両LED群に属するLEDから照射された光を拡散する円環状の拡散板と、を備え、
前記第1LED群のLEDの個数と、前記第2LED群のLEDの個数とは同一であり
、前記第1のLED群のLEDは、前記第2のLED群の隣り合う2つのLEDの間に配
置され、
前記拡散板は、前記第1LED群の隣り合う2つのLEDから照射される光の重なる領域である第1重複領域と、前記第2LED群の隣り合う2つのLEDから照射される光の重なる領域である第2重複領域とにわたって設置される、
ことを特徴とするリングライト。」

(2)対比・判断
(2-1)本件発明1について
ア.対比
本件発明1と引用発明とを対比する。
(ア)後者の「円盤状の外形を有」する「筐体100」と、前者の「円形状の開口を有する円形状の本体」とは、「円形状の本体」の限度で共通する。
(イ)後者の「合計6個のLED発光装置30」は前者の「複数の発光素子」に相当し、「合計6個のLED発光装置30が正六角形の頂点位置に実装され」る構成は、【図17】を参照すると、合計6個のLED発光装置30が略円周方向に実装される構成といえるものであり、同じく【図17】を参照すると、基板130は、一体的に形成されることは明らかであるから、後者の「略円状に成形され、合計6個のLED発光装置30が正六角形の頂点位置に実装され」る「実装基板130」と、前者の「前記取付部を囲むように環状に一体的に形成され、複数の発光素子が前記取付部を中心とする略円周方向に実装された基板」とは、「一体的に形成され、複数の発光素子が略円周方向に実装された基板」の限度で共通する。
(ウ)後者の「平面視円形であ」り、「レンズ効果によってその方向性が調整され、所定の指向性をもつ光として」「出射」する「レンズ板160」と、前者の「環状に形成された拡散部材」とは、「円形に形成された光学部材」という限度で共通する。
(エ)後者の「半透明の白色樹脂からなり、光を拡散し、」「内側にレンズ板160が完全に収容される」「カバー170」は、【図17】を参照すると、実装基板130及びレンズ板160を含めた筐体100の前面側を覆っていることは明らかであるから、前者の「前記発光素子を実装した基板及び拡散部材を含めた前記本体の前面側を覆う拡散性を備えたカバー部材」とは、「前記発光素子を実装した基板及び光学部材を含めた前記本体の前面側を覆う拡散性を備えたカバー部材」の限度で共通し、後者の「照明装置2」は前者の「照明器具」に相当する。
(オ)後者の「レンズ板160」の構成に関し、後者の「レンズ部71」は突出部分といえるところ、後者は「リフレクタ板140は6個の開口部51を備え、各開口部51の中心位置にLED発光装置30が配置され、」「リフレクタ板140の開口部51の直上にレンズ部71が配置され」ているから、後者の該「レンズ部71」は「LED発光装置30」に対向して配設されているといえる。また、【図17】を参照すると、後者の「6箇所のレンズ部71」は周方向に配列されていて、その内周側及び外周側に連続して延在する平坦部を有していることが看取できるところ、該内周側及び外周側に連続して延在する平坦部は、前者の「前記基板に実装された複数の発光素子よりも内周側の前記略円周方向に連続して延在する第1の平坦部と当該複数の発光素子よりも外周側の前記略円周方向に連続して延在する第2の平坦部」に相当する。さらに、同じく【図17】を参照すると、内周側及び外周側に連続して延在する平坦部の間に、前記内周側及び外周側に連続して延在する平坦部よりも突出している「レンズ部71」を有しているといえるから、後者のかかる「レンズ部71」と前者の「第1の平坦部および第2の平坦部の間に、断面形状が一定であって、前記複数の発光素子に対向するように前記略円周方向に連続して形成され、前記第1の平坦部および第2の平坦部よりも突出している突出部分」とは、「第1の平坦部および第2の平坦部の間に、前記複数の発光素子に対向するように形成され、前記第1の平坦部および第2の平坦部よりも突出している突出部分」の限度で共通する。さらにまた、同じく【図17】を参照すると、後者の「レンズ板160」は、実装基板130の合計6個のLED発光装置30が実装されている側の面の全面を前面側から覆うように筐体100に固定されていることは明らかであるから、後者のかかる「レンズ板160」と、前者の「前記基板の前記複数の発光素子が実装されている側の面の全面を前面側から覆うように前記本体に固定される」「拡散部材」とは、「前記基板の前記複数の発光素子が実装されている側の面の全面を前面側から覆うように前記本体に固定される」「光学部材」の限度で共通する。
そうすると、後者のかかる「レンズ板160」の構成と前者の「拡散部材は、前記基板に実装された複数の発光素子よりも内周側の前記略円周方向に連続して延在する第1の平坦部と当該複数の発光素子よりも外周側の前記略円周方向に連続して延在する第2の平坦部と、第1の平坦部および第2の平坦部の間に、断面形状が一定であって、前記複数の発光素子に対向するように前記略円周方向に連続して形成され、前記第1の平坦部および第2の平坦部よりも突出している突出部分とを有し、前記基板の前記複数の発光素子が実装されている側の面の全面を前面側から覆うように前記本体に固定される」構成とは、「光学部材は、前記基板に実装された複数の発光素子よりも内周側の前記略円周方向に連続して延在する第1の平坦部と当該複数の発光素子よりも外周側の前記略円周方向に連続して延在する第2の平坦部と、第1の平坦部および第2の平坦部の間に、前記複数の発光素子に対向するように形成され、前記第1の平坦部および第2の平坦部よりも突出している突出部分とを有し、前記基板の前記複数の発光素子が実装されている側の面の全面を前面側から覆うように前記本体に固定される」構成の限度で共通する。

以上によれば、本件発明1と引用発明とは、
「円形状の本体と;
一体的に形成され、複数の発光素子が略円周方向に実装された基板と;
円形に形成された光学部材と;
前記発光素子を実装した基板及び光学部材を含めた前記本体の前面側を覆う拡散性を備えたカバー部材と;
を有する照明器具において、
前記光学部材は、前記基板に実装された複数の発光素子よりも内周側の前記略円周方向に連続して延在する第1の平坦部と当該複数の発光素子よりも外周側の前記略円周方向に連続して延在する第2の平坦部と、第1の平坦部および第2の平坦部の間に、前記複数の発光素子に対向するように形成され、前記第1の平坦部および第2の平坦部よりも突出している突出部分とを有し、前記基板の前記複数の発光素子が実装されている側の面の全面を前面側から覆うように前記本体に固定される照明器具。」の点で一致し、以下の点で相違する。

<相違点1>
本件発明1は、「円形状の開口を有する円形状の本体と;前記開口の内側に配設され、天井面に配設された配線器具と電気的かつ機械的に接続されるアダプタが係合される略円筒状の取付部と;前記取付部を囲むように環状に一体的に形成され、複数の発光素子が前記取付部を中心とする略円周方向に実装された基板と」を有する構成であるのに対し、
引用発明は、「筐体100」は円形状の開口を有する構成が特定されず、かかる「取付部」がなく、「実装基板130」は前記取付部を囲むように環状に形成されておらず、かつ合計6個のLED発光装置30が前記取付部を中心とする略円周方向に実装された構成ではない点。

<相違点2>
「光学部材」に関し、
本件発明1は、「拡散部材」であり、「環状に形成され」、「突出部分」は「断面形状が一定であって、」「前記略円周方向に連続して形成され」ているのに対し、
引用発明は、「レンズ板160」であり、「レンズ効果によってその方向性が調整され、所定の指向性をもつ光として」「出射」するものであるから、拡散の機能を有するものでなく、「平面視円形であり」、「6箇所のレンズ部71」は「正面側が凸レンズ形状であ」るから、断面形状が一定であって、前記略円周方向に連続して形成された構成ではない点。

イ.判断
(ア)事案に鑑み上記相違点2について検討する。
上記(1)イ.及びオ.の記載事項によれば、引用文献2及び5には、本件発明1の「環状に形成された拡散部材」に相当する、引用文献2の「リング状拡散板」及び引用文献5の「円環状拡散板」が記載されているといえるが、該引用文献2の「リング状拡散板」及び引用文献5の「円環状拡散板」は、本件発明1の「第1の平坦部および第2の平坦部」の構成を有していない。また、引用文献4の「円環状レンズ」は、光を拡散させるものでないし、本件発明1の「第1の平坦部および第2の平坦部」の構成を有していない。
そうすると、引用発明の「レンズ板160」の構成に代えて、当該引用文献2の「リング状拡散板」、引用文献4の「円環状レンズ」、及び引用文献5の「円環状拡散板」の構成を採用しても、本件発明1の「第1の平坦部および第2の平坦部」と「突出部分」を有する「拡散部材」の構成には至らない。
また、引用発明の「6箇所の正面側が凸レンズ形状であるレンズ部71」は「レンズ効果によってその方向性が調整され、所定の指向性をもつ光として」「出射」するものであって、上記引用文献2の「リング状拡散板」及び引用文献5の「円環状拡散板」の各々有する拡散する機能とは異にするものであるから、引用発明の「レンズ板160」の「レンズ部71」だけを取り出して、該「レンズ部71」に代えて、当該引用文献2の「リング状拡散板」及び引用文献5の「円環状拡散板」の構成を採用する動機付けは存在しない。また、引用文献4の「円環状レンズ」は、「円環状のレンズ本体、このレンズ本体の軸方向一端面に形成された環状溝、このレンズ本体の少なくとも外周側の内側面に形成されてこの内側面に入射された光を投光面側へ全反射させる全反射面を有する円環状レンズ」(【請求項1】)であり、引用発明の「レンズ板160」とは、レンズの構成及び機能を異にするものであるから、引用発明の「レンズ板160」の「レンズ部71」だけを取り出して、該「レンズ部71」に代えて、当該引用文献4の「円環状レンズ」の構成を採用する動機付けは存在しない。
よって、上記相違点2に係る本件発明1の構成が当業者にとって容易想到であるということはできない。

なお、甲第3号証((1)ウ.)は、本件発明1の「円形状の開口を有する円形状の本体」に関する技術を例示するものであり、上記相違点2に係る本件発明1の構成に関する技術を開示するものではない。

ウ.小括
以上のとおりであるから、本件発明1は、上記相違点1を検討するまでもなく、引用発明及び引用文献2?5に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものということはできない。

(2-2)本件発明2、3について
本件発明2、3は、本件発明1の発明特定事項を全て含み、さらに限定して発明を特定したものであるから、本件発明1と同様に、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。

4.[理由4](特許法第29条第1項第3号)について
(1)引用文献の記載事項等
ア.引用文献6の記載事項
引用文献6には、図面とともに次の記載がある。
「【0001】
本発明は、LED(発光ダイオード)のような発光素子を光源に使用した照明灯(ランプ)に関するものである。」

「【0026】
【図1】第1実施形態を示す図で、(a)は縦断面図、(b)は(a)のIb-Ib線矢視断面図、(c)は要部の分解斜視図である。
【図2】(a)はコネクタ近傍の斜視図、(b)は連結式光源ユニットの側面図、(c)は単一で長い光源ユニットの側面図である。
【図3】(a)は複数の照明灯を直列に配置した状態の側面図、(b)は照明灯を平面視多角形に構成した状態の平面図、(c)は照明灯を天井設置式照明装置に適用した状態の斜視図である。
【図4】第1実施形態に係るカバー部材の変形例である第2?第8実施形態を示す図である。
【図5】円環状照明灯に適用した第9実施形態を示す図で、(a)は平面図、(b)は(a)のVb-Vb視断面図である。
【図6】第10実施形態を示す図で、(a)は縦断面図、(b)は照明灯を直列配置した状態の側面図である。
【図7】第11実施形態を示す図で、(a)は縦断面図、(b)は(a)のVIIb-VIIb線矢視図、(c)は(a)のVIIc-VIIc線矢視断面図、(d)は要部の分解斜視図、(e)は導光体の外周面の模式的拡大図である。
【図8】第12実施形態を示す図で、(a)は平面図(天井に設置した状態であると底面図)、(b)は正面図、(c)は側面図、(d)は底面図である。
【図9】第12実施形態の分離斜視図である。
【図10】(a)は第12実施形態の一部破断分離正面図、(b)はエンドコネクタの正面図、(c)は別例の一部破断部分正面図である。
【図11】(a)は反射板の平面図、(b)は照明灯を(a)のb-b視線に沿って切った断面図、(c)は(b)の部分拡大図、(d)は(b)及び(c)に表示している取付け補助具の斜視図、(e)は取付け補助具の部分側面図である。
【図12】第12実施形態の変形例である第13実施形態を示す図で、(a)は分離正面図、(b)は(a)のb-b視断面図、(c)は(a)のc-c視断面図、(d)は(a)のd-d視断面図、(e)は端部の斜視図である。」

「【0036】
主カバー体10a,補助カバー体10b,第1キャップ体17及び第2キャップ体18はいずれも合成樹脂製であり、主カバー体10aと補助カバー体10bとは押し出し成形品を使用している。主カバー体10aはLED12の光が透過する必要があるので透光性を有する樹脂で製造されており、LED12を外部から視認できないように乳白色が好ましい。敢えて述べるまでもないが、LED12はダイオードチップを透光材で封止した構造になっている。」

「【0068】
(3).第9実施形態(図5)
第9実施形態として示すように、カバー部材10は円環状(リング状)に形成することも可能である(多角形のような非円形の環状の形態と成すことも可能である。)。これは請求項3を具体化したものである。
【0069】
カバー部材10は、光源ユニット13をLED12が実装された側から覆う主カバー体10a(請求項3の第1カバー体に相当する)15と、LED12と反対側から覆う補助カバー体10b(請求項3の第2カバー体に相当する)とで中空に構成されている。すなわち、カバー部材10は半割り状の主カバー体10aと補助カバー体10bとで構成されていてい、その内部に光源ユニット13が配置されている。
【0070】
図5(b)に示すように、主カバー体15と補助カバー体16とは略U字状(或いは半円状)の断面形状であり、開口端を互いに重ね合わせることで全体として中空の形態を成している。
そして、主カバー体10aと補助カバー体10bとの重なり合う部分に嵌合溝31aが形成されている。主カバー体10aと補助カバー体10bとは射出成形法で製造されていて、互いに嵌り合うことで位置決めされている。 【0071】
光源ユニット13の回路基板11は、1枚の回路基板によって平面視リング状に形成してもよいが、部品コストが嵩むため、リングを分割した円弧状の回路基板を複数連結することによって平面視リング状にしている。ここでは、4つの光源ユニット13を用い、接続部22によって基板同士を物理的に連結するとともに、電気的にも接続している。また、連結された光源ユニット13はカバー部材10の円周上の1箇所に設けられた接続部6に電気的に接続されていて、この接続部6に電源コネクタ7が差し込まれることでLED12に給電されている。
【0072】
補助カバー体10bのうち主カバー体10aと対向する面には、嵌合溝31aと成る段部が形成されていて、各基板11はその両側縁が嵌合溝31aに嵌め込まれている。主カバー体10aと補助カバー体10bには、これらをねじ19で固定するためのスペースとして、内周側に出っ張った固定部10e,10fが、周方向に間隔をあけて複数箇所設けられている(図10(a)では1箇所のみ図示している。)。従って、補助カバー体10bと主カバー体10aとをねじ19で固定するで、補助カバー体10bと主カバー体10aとの間に光源ユニット13が挟持される。
【0073】
ここでは、図5(b)に示すように、主カバー体10aと光源ユニット13との間には湾曲した断面形状の拡散板25が配置されていて、拡散板25の両側縁も光源ユニット13と重なった状態で嵌合溝31aに嵌まっている。なお、拡散板25は、予め主カバー体10aの曲面部15に密着させておいたり、主カバー体10aの内周面に二色成形法等にて一体的に形成しておいたりしてもよい。
【0074】
この実施形態でも、光源ユニット13は、その全長に亙って主カバー体10aと補助カバー体10bとで挟持されるため、安定的に保持される。また、光源ユニット13は主カバー体10aと補助カバー体10bとの組み付けに際して簡単にセットできる。この環状のカバー部材10の構成は、図4(a),(c),(d),(e)の実施形態に適用することも可能である。また、図4(b),(f),(g)の例を第9実施形態のように2つのカバー体で構成することに適用しても良い。」

引用文献6には、以下の図が示されている。
【図5】




イ.引用文献6の認定事項
【図5】(a)から、回路基板11は複数のLED12を実装していること、及び拡散板25が円環状であることが看取できる。

ウ.引用文献6に記載された発明
上記(1)及び(2)によれば、引用文献6には、以下の発明(以下「引用発明6」という。)が記載されているものと認められる。
「カバー部材10は円環状に形成され、光源ユニット13をLED12が実装された側から覆う乳白色の主カバー体10aと、LED12と反対側から覆う補助カバー体10bとで中空に構成され、
光源ユニット13の回路基板11は複数のLED12を実装し、1枚の回路基板によって平面視リング状に形成され、光源ユニット13はカバー部材10の円周上の1箇所に設けられた接続部6に電気的に接続されていて、この接続部6に電源コネクタ7が差し込まれることでLED12に給電され、
主カバー体10aと補助カバー体10bとの重なり合う部分に嵌合溝31aが形成され、
主カバー体10aと光源ユニット13との間には湾曲した断面形状の円環状の拡散板25が配置されていて、拡散板25の両側縁も光源ユニット13と重なった状態で嵌合溝31aに嵌まっており、
補助カバー体10bと主カバー体10aとをねじ19で固定することで、補助カバー体10bと主カバー体10aとの間に光源ユニット13が挟持されている発光素子を光源に使用した照明灯。」

(2)対比・判断
(2-1)本件発明1について
ア.対比
本件発明1と引用発明6とを対比する。
(ア)後者の「カバー部材10は円環状に形成され」ているところ、「カバー部材10」を構成する「補助カバー体10b」も円環状に形成されているといえることから、後者の「補助カバー体10b」は前者の「円形状の開口を有する円形状の本体」に相当する。
(イ)後者の「複数のLED12」は、前者の「複数の発光素子」に相当し、後者の「複数のLED12を実装し、1枚の回路基板によって平面視リング状に形成され」ている「光源ユニット13の回路基板11」と、前者の「前記取付部を囲むように環状に一体的に形成され、複数の発光素子が前記取付部を中心とする略円周方向に実装された基板」とは、「環状に一体的に形成され、複数の発光素子が略円周方向に実装された基板」の限度で共通する。
(ウ)後者の「円環状の拡散板25」は前者の「環状に形成された拡散部材」に相当する。
(エ)後者の「光源ユニット13を複数のLED12が実装された側から覆う乳白色の主カバー体10a」は、【図5】(b)を参照すると「拡散板25」を含めた「補助カバー体10b」の前面側を覆っていることが看取できるから、前者の「前記発光素子を実装した基板及び拡散部材を含めた前記本体の前面側を覆う拡散性を備えたカバー部材」に相当する。
(オ)後者の「発光素子を光源に使用した照明灯」は前者の「照明器具」に相当する。
(カ)後者の「拡散板25」は、【図5】(a)(b)を参照すると、断面形状が一定であって、複数のLED12に対向するように略円周方向に連続して形成され、回路基板11の前記複数のLED12が実装されている側の面の全面を前面側から覆うように補助カバー体10bに固定されることは明らかであるから、後者の「主カバー体10aと補助カバー体10bとの重なり合う部分に嵌合溝31aが形成され、主カバー体10aと光源ユニット13との間には湾曲した断面形状の円環状の拡散板25が配置されていて、拡散板25の両側縁も光源ユニット13と重なった状態で嵌合溝31aに嵌まっており、補助カバー体10bと主カバー体10aとをねじ19で固定することで、補助カバー体10bと主カバー体10aとの間に光源ユニット13が挟持されている」構成と、前者の「前記拡散部材は、前記基板に実装された複数の発光素子よりも内周側の前記略円周方向に連続して延在する第1の平坦部と当該複数の発光素子よりも外周側の前記略円周方向に連続して延在する第2の平坦部と、第1の平坦部および第2の平坦部の間に、断面形状が一定であって、前記複数の発光素子に対向するように前記略円周方向に連続して形成され、前記第1の平坦部および第2の平坦部よりも突出している突出部分とを有し、前記基板の前記複数の発光素子が実装されている側の面の全面を前面側から覆うように前記本体に固定される」構成とは、「前記拡散部材は、断面形状が一定であって、前記複数の発光素子に対向するように前記略円周方向に連続して形成され、前記基板の前記複数の発光素子が実装されている側の面の全面を前面側から覆うように前記本体に固定される」構成の限度で共通する。

以上によれば、本件発明1と引用発明6とは、
「円形状の開口を有する円形状の本体と;
環状に一体的に形成され、複数の発光素子が略円周方向に実装された基板と;
環状に形成された拡散部材と;
前記発光素子を実装した基板及び拡散部材を含めた前記本体の前面側を覆う拡散性を備えたカバー部材と;
を有する照明器具において、
前記拡散部材は、断面形状が一定であって、前記複数の発光素子に対向するように前記略円周方向に連続して形成され、前記基板の前記複数の発光素子が実装されている側の面の全面を前面側から覆うように前記本体に固定される照明器具。」の点で一致し、以下の点で相違する。

<相違点1’>
本件発明1は、「前記開口の内側に配設され、天井面に配設された配線器具と電気的かつ機械的に接続されるアダプタが係合される略円筒状の取付部と;前記開口の内側に配設され、天井面に配設された配線器具と電気的かつ機械的に接続されるアダプタが係合される略円筒状の取付部と;前記取付部を囲むように環状に一体的に形成され、複数の発光素子が前記取付部を中心とする略円周方向に実装された基板と」を有する構成であるのに対し、
引用発明6は、かかる「取付部」がないから、「回路基板11」は前記取付部を囲むように形成された構成ではなく、「複数のLED12」が前記取付部を中心とする略円周方向に実装された構成ではない点。

<相違点2’>
「拡散部材」に関し、
本件発明1は、「前記基板に実装された複数の発光素子よりも内周側の前記略円周方向に連続して延在する第1の平坦部と当該複数の発光素子よりも外周側の前記略円周方向に連続して延在する第2の平坦部と、第1の平坦部および第2の平坦部の間に、」「前記第1の平坦部および第2の平坦部よりも突出している突出部分」を有する構成であるのに対し、
引用発明6は、「主カバー体10aと補助カバー体10bとの重なり合う部分に嵌合溝31aが形成され、主カバー体10aと光源ユニット13との間には湾曲した断面形状の円環状の拡散板25が配置されていて、拡散板25の両側縁も光源ユニット13と重なった状態で嵌合溝31aに嵌まっており」との構成である点。

イ.小括
以上のとおり、本件発明1と引用発明6とは、上記相違点1’及び2’が存在するから、本件発明1は引用発明6とはいえない。

(2-2)本件発明2、3について
本件発明2、3は、本件発明1の発明特定事項を全て含み、さらに限定して発明を特定したものであるから、本件発明1と同様に、引用発明6とはいえない。

第6 取消理由通知において採用しなかった特許異議申立理由について
1.本件取消理由において採用しなかった特許異議申立理由の要旨は、次のとおりである。
(1)特許異議申立人西村太一からの特許異議の申立について
(1-1)申立理由1(特許法第36条第6項第1号)
請求項1?3に係る特許ついて
請求項1?3に係る発明は、段落【0024】の「略サークル状の内周側部分と外周側部分とに発光素子22に対向して円周方向に2条の山形であって、断面形状が一定の突条部31が連続して形成されている。この突条部31の内側には、U字状の溝32が円周方向に沿って連続して形成されている。」との事項、及び段落【0042】の「拡散部材3とカバー部材7との間の距離は、20?60mm・・・に設定されている。」との事項を発明特定事項とすることなく目的を達成しようとするものであるから、発明の詳細な説明に記載されたものではない。(特許異議申立書の3.(4)ア)

(1-2)申立理由2(特許法第17条の2第3項)
請求項1?3に係る特許について
当初明細書等には、「複数の発光素子を取付部の周囲に配置したもの」以外の配置の照明器具は記載されておらず、また、「突条部」以外の「拡散部」は記載されていないから、特許前補正は、当初明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものではない。(特許異議申立書の3.(4)ウ)

(2)特許異議申立人梯京子からの特許異議の申立について
上記申立理由1及び2以外の、取消理由通知において採用しなかった申立理由は次のとおりである。
(2-1)申立理由3(特許法第36条第4項第1号)
請求項1?3に係る特許について
発明の詳細な説明には、「突条部」及び「平坦部」は記載されているが、「拡散部」の記載はないから、発明の詳細な説明の記載は、当業者が本件発明の実施をすることができる程度に明確かつ十分に記載したものでない。(特許異議申立書の3(4)イ(ア))

(2-2)申立理由4(特許法第36条第6項第1号)
請求項2、3に係る特許について
発明の詳細な説明には、請求項2の「介在」、請求項3の「切欠き」との用語は記載されていないから、発明の詳細な説明に記載されたものではない。(特許異議申立書の3(2)、(3)及び(4)イ(イ))

(2-3)申立理由5及び6(特許法第29条第2項)
(2-3-1)申立理由5
請求項1?3に係る発明は、原出願の出願日前に頒布された以下の甲第1号証?甲第7号証に記載された発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。(特許異議申立書の3(4)ウ(ア)?(ウ))

(2-3-2)申立理由6
請求項1?3に係る発明は、原出願の出願日前に頒布された以下の甲第6号証、甲第1号証?甲第5号証、及び甲第7号証に記載された発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。(特許異議申立書の3(4)ウ(エ))

[各甲号証一覧]
・甲第1号証:特開2010-3683号公報(決定の予告の引用文献6)
・甲第2号証:特開2008-10435号公報
・甲第3号証:特開2010-49830号公報(決定の予告の引用文献1
)
・甲第4号証:特開2002-109912号公報
・甲第5号証:特開2002-367406号公報(決定の予告の引用文献
2)
・甲第6号証:登録実用新案第3154761号公報
・甲第7号証:特開2008-124008号公報

2.検討
(1)申立理由1(特許法第36条第6項第1号)について
本件発明1の「拡散部材」は、「前記基板に実装された複数の発光素子よりも内周側の前記略円周方向に連続して延在する第1の平坦部と当該複数の発光素子よりも外周側の前記略円周方向に連続して延在する第2の平坦部と、第1の平坦部および第2の平坦部の間に、断面形状が一定であって、前記複数の発光素子に対向するように前記略円周方向に連続して形成され、前記第1の平坦部および第2の平坦部よりも突出している突出部分とを有」するものである。そして、上記「第2 2.(1)イ.」で述べたように、該「突出部分」は「突条部」に対応するものと認められるので、本件発明1の「拡散部材」は、段落【0024】の「略サークル状」「に発光素子22に対向して円周方向に」「山形であって、断面形状が一定の突条部31が連続して形成されている」構成を実質的に含んでいる。
「突出部分」を内周側部分と外周側部分とに2条形成すること、該「突出部分」の内側に、U字状の溝32が円周方向に沿って連続して形成されていること、及び拡散部材とカバー部材との間の距離は、20?60mmに設定することは、本件発明1の課題である、「複数の発光素子を取付部の周囲に配置したものにおいて、照射光の均斉度の向上を図ることが可能な照明器具を提供すること」(段落【0007】)を達成する上で、必須の構成とは認められない。
したがって、本件発明1?3は、発明の詳細な説明に記載されたものではないとはいえない。
よって、申立理由1によって、本件請求項1?3に係る特許を取り消すことはできない。

(2)申立理由2(特許法第17条の2第3項)について
本件発明1?3は、「前記取付部を囲むように環状に一体的に形成され、複数の発光素子が前記取付部を中心とする略円周方向に実装された基板」、及び「突条部」に対応する「突出部分」を発明特定事項として含むものである。そうすると、本件発明1?3は、「複数の発光素子を取付部の周囲に配置した」構成、及び「突条部」を実質的に含むものであるから、当初明細書等に記載した事項の範囲内のものである。
よって、申立理由2によって、本件請求項1?3に係る特許を取り消すことはできない。

(3)申立理由3(特許法第36条第4項第1号)について
本件発明1?3は、「突条部」に対応する「突出部分」並びに「平坦部」に対応する「第1の平坦部」及び「第2の平坦部」を発明特定事項として含むものである。そして、かかる「突条部」及び「平坦部」は、本件明細書の段落【0024】及び段落【0025】等に説明されているから、発明の詳細な説明の記載が、本件発明1?3を当業者が実施をすることができる程度に明確かつ十分に記載したものでないとはいえない。
よって、申立理由3によって、本件請求項1?3に係る特許を取り消すことはできない。

(4)申立理由4(特許法第36条第6項第1号)について
請求項2に「介在」との用語は存在しない。また、請求項3の「前記基板には切欠きが形成されており、この切欠を挿通するねじにより、前記拡散部材は、前記本体に固定されること」は、上記「第2 2.(3)」で述べたように、本件明細書等の記載に記載されているものと認められる。
よって、申立理由4によって、本件請求項1?3に係る特許を取り消すことはできない。

(5)申立理由5(特許法第29条第2項)について
(5-1)本件発明1について
甲第1号証は、上記「第4 1.」で記載した引用文献6であるから、甲第1号証には、上記「第5 4.(1)ウ.」のとおりの発明(以下「甲1発明」という。)が記載され、上記「第5 4.(2)(2-1)ア.対比」で述べた一致点及び相違点があるところ、その相違点は、以下のとおりである。

<相違点1’>
本件発明1は、「前記開口の内側に配設され、天井面に配設された配線器具と電気的かつ機械的に接続されるアダプタが係合される略円筒状の取付部と;前記開口の内側に配設され、天井面に配設された配線器具と電気的かつ機械的に接続されるアダプタが係合される略円筒状の取付部と;前記取付部を囲むように環状に一体的に形成され、複数の発光素子が前記取付部を中心とする略円周方向に実装された基板と」を有する構成であるのに対し、
甲1発明は、かかる「取付部」がないから、「回路基板11」は前記取付部を囲むように形成された構成ではなく、「複数のLED12」が前記取付部を中心とする略円周方向に実装された構成ではない点。

<相違点2’>
「拡散部材」に関し、
本件発明1は、「前記基板に実装された複数の発光素子よりも内周側の前記略円周方向に連続して延在する第1の平坦部と当該複数の発光素子よりも外周側の前記略円周方向に連続して延在する第2の平坦部と、第1の平坦部および第2の平坦部の間に、」「前記第1の平坦部および第2の平坦部よりも突出している突出部分」を有する構成であるのに対し、
甲1発明は、「主カバー体10aと補助カバー体10bとの重なり合う部分に嵌合溝31aが形成され、主カバー体10aと光源ユニット13との間には湾曲した断面形状の円環状の拡散板25が配置されていて、拡散板25の両側縁も光源ユニット13と重なった状態で嵌合溝31aに嵌まっており」との構成である点。

ア.判断
上記相違点1’について検討する。
(ア)甲1発明の課題は、甲第1号証の段落【0008】に記載されるように「LEDは点光源であるため、蛍光灯方式の細長い照明灯に適用するとLEDがポツポツと見えて人に違和感を与える問題がある。」といことを解決するものであり、蛍光灯方式の細長い照明灯に適用することを前提としたものである。
そうすると、本件発明1の「円形状の開口を有する円形状の本体」に相当する甲1発明の「円環状に形成され」た「補助カバー体10b」の構成において、「補助カバー体10b」の開口の内側に配設され、天井面に配設された配線器具と電気的かつ機械的に接続されるアダプタが係合される略円筒状の取付部を有する構成にする動機付けは存在しない。

(イ)特許異議申立人梯京子は、平成31年2月22日に提出された意見書の16ページにおいて、天井面に配設された配線器具と電気的かつ機械的に接続されるアダプタが係合される略円筒状の取付部を有することは、甲第4号証、甲第7号証に記載されたとおり周知の技術にすぎない旨述べているが、上記(ア)のとおり、甲1発明には、「補助カバー体10b」の開口の内側に、取付部を有する構成にする動機付けが存在しないのだから、甲1発明と当該周知技術に基づいて、甲1発明において、上記相違点1’に係る本件発明1の構成が当業者にとって容易想到であるということはできない。
なお、甲第2号証、甲第3号証、及び甲第6号証は、本件訂正前の「円形状の本体」に関する技術を開示するたの証拠であり、甲第5号証は、本件発明1の「拡散部材」に関する技術を開示するたの証拠であって、上記相違点1’に係る本件発明1の構成に関する技術を開示するものではない。

(ウ)以上のとおりであるから、本件発明1は、上記相違点2’を検討するまでもなく、甲1発明及び甲第2号証?甲第7号証に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものということはできない。

(5-2)本件発明2、3について
本件発明2、3は、本件発明1の発明特定事項を全て含み、さらに限定して発明を特定したものであるから、本件発明1と同様に、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。

(5-3)小括
よって、申立理由5によって、本件請求項1?3に係る特許を取り消すことはできない。

(5)申立理由6(特許法第29条第2項)について
ア.甲号証の記載事項等
(ア)甲第6号証の記載事項
甲第6号証には、図面とともに次の記載がある。
「【請求項1】
主として、
アルミニウム金属材質からなり、底板があり、底板の周縁から上へ周壁が延び、底板の中心に、固定枠が設けられる灯座と、
上記灯座に嵌設され、中心に、開口が形成される灯笠と、
脱着自在に灯座の底板に設置され、各LED発光モジュールに、基板と、基板に設置された複数のLEDとが、備えられ、基板の一側に、差込口金が設けられ、上記基板の底部に、更に、直接に灯座の底板に貼り付くように、放熱弾性ゴムが設けられる複数のLED発光モジュールと、
脱着自在に灯座の底板に設置され、上記LED発光モジュールに対応するように、LED発光モジュールの基板にある差込口金が差し込まれる複数の差込ソケットが設けられる電源制御回路板と、
脱着自在に灯座の固定枠に設置され、その上端が、灯笠の開口を通して灯笠から露出する検出センサ
が含有される
ことを特徴とする修理可能な環境保全多機能モジュール式LED灯具。
【請求項2】
上記灯座が、円形で、各LED発光モジュールの基板が、扇形で、上記LED発光モジュールが、リング状に灯座の底板に配列され、上記電源制御回路板が、底板の中心に設置されることを特徴とする請求項1に記載の修理可能な環境保全多機能モジュール式LED灯具。
・・・
【請求項9】
上記LED発光モジュールは、上記放熱弾性ゴムのもう一側に、更に、色調整マスクが設けられることを特徴とする請求項1に記載の修理可能の環境保全多機能モジュール式LED灯具。」

「【0001】
本考案は、LED灯具に関するものであり、さらに詳しくは、修理可能な環境保全多機能モジュール式LED灯具に関するものである。」

「【0003】
従って、本考案の主な課題は、簡単に交換でき廃棄物を増加させることなど環境に負荷を与えることがなく、環境保全の面からも好ましく、また、省エネルギーの利点が得られる修理可能な環境保全多機能モジュール式LED灯具を提供する点にある。」

「【0013】
本考案による修理可能の環境保全多機能モジュール式LED灯具は、上記の通り、主として、金属材質からなり、底板があり、底板の周縁から上へ周壁が延び、上記灯座の中心に、固定枠が設けられる灯座と、上記灯座に嵌設され、中心に、開口が形成される灯笠と、脱着自在に灯座の底板に設置され、各発光モジュールに、基板と基板に設置された複数のLEDとが、備えられ、基板の一側に、差込口金が設けられ、上記基板の底部に、更に、直接に灯座の底板に貼り付くように、放熱弾性ゴムが設けられる複数のLED発光モジュールと、脱着自在(装卸可能的)に灯座の底板に設置され、上記LED発光モジュールに対応するように、基板にある差込口金がし込まれる複数の差込ソケットが、設けられる電源制御回路板と、非常照明でき、また、人体や各種類の災害を検出や警報できる機能を有し、固定枠に固定され、その上端が、灯笠の開口に通して灯笠から露出する検出センサと、が備えられるように構成されたものである。
【0014】
本考案に係るLED灯具は、上記の通り、複数のLED発光モジュールと、電源制御回路板と、検出センサと、飾りリングを着脱自在のものとしたので、一つのLEDが故障した場合でも、一つのLEDモジュールの交換のみで対応することができる。また、灯笠、電源制御回路板、検出センサ及び飾りリング等もそれぞれ簡単に交換することができ、廃棄物量を低減させることができる。また、検出センサについてもユーザーのニーズに応じて所定機能を付与することができ、照明と合わせて使用することにより著しく顕著な使用効果を奏する。」

「【0016】
図1乃至図3を参照しながら、本考案に係るLED灯具について詳細に説明する。
本考案に係るLED灯具は、灯座10と、灯笠20と、LED発光モジュール30と、電源制御回路板40と、検出センサ50と、飾りリング60とから構成されたものである。
【0017】
灯座10は、放熱し易いアルミニウム金属材質からなり、ほぼディスク状で、底板11と底板11の周縁から上へ伸びる周壁12があり、また、底板11の中心に、固定枠13が設けられ、上記固定枠13の上方に、リング状シート131が設置され、リング状シート131の中心に、バイアホール132が形成され、また、固定枠13のリング状シート131の両側から、それぞれ、下へスタンド133が設けられて、固定枠13が、そのスタンド133により、底板11に固定され、また、底板11において、周縁に沿って、一体的にプレスされて、中央が上へ突出するリング状突縁111が形成され、上記底板11にも、複数の、下へ突出し、一体的にプレスされるリブ112が形成されてある。
【0018】
灯笠20は、透過材質からなり、上記灯座10に対応して、ほぼ円弧面のディスク状であり、上記灯座10に設置され、また、中心に、開口21が形成されて、ロック蓋22があり、上記ロック蓋22が、灯笠20の開口21に通せる約筒状で、ロック蓋22の上段の外周に、突縁221が設けられ、灯笠20に対して位置付けでき、また、上記ロック蓋22の内壁に螺条222が形成されてある。
【0019】
LED発光モジュール30は、複数設けられてあり、灯座10の底板11のリング状突縁111に設置され、それぞれに、基板31と外蓋32及び放熱弾性ゴム33が備えられる。上記基板31が、上記底板11のリング状突縁111に対応して、扇形になり、基板31が、リング状突縁111の上に設置され、他のLED発光モジュール30と、リング状に囲み、また、それぞれの基板31に、複数のLED311が配列され、基板31の一側に、ともに、差込口金312が設けられてある。
【0020】
また、上記LED発光モジュール30の基板31の上方に、上記外蓋32が嵌設され、上記外蓋32が、基板31に対応して扇形になり、その両側に、それぞれ、ラグ321が形成され、これにより、その外蓋32で、底板11に固定され、また、簡単に交換できるようにしてある。上記外蓋32が、所定の色を有する透過材質からなり、それにより、光混合の作用が実現される。
【0021】
また、基板31の底部に、上記放熱弾性ゴム33が設置され、LED311による熱エネルギーが、放熱弾性ゴム33を介して直接に、アルミニウム金属からなる底板11に伝達されて、放熱の効果が得られる。
そして、上記基板31と上記外蓋32との間に、更に、色調整マスク34が介在し、上記色調整マスク34により、上記LED311に合わせて光の色を調整できるようにしてある。」

「【0025】
図2で示すように、本考案のより良い実施例であるLED灯具は、天井式の円盤灯であり、上記灯座10の底板11を、一般の部屋の天井に組立てた場合、上記灯座10が、底板11のリブ112により、天井との間に、隙間が形成されて、放熱の効果が得られる。
【0026】
LED311が故障した場合、LED発光モジュール30の外蓋32に固定するネジを弛め、故障した発光モジュール30の差込口金312を、電源制御回路板40の差込ソケット41から抜き出して、故障したLED発光モジュール30だけを上記灯座10から直接に取り外して、新しいLED発光モジュール30を実装すればよい。また、上記灯具の他のパーツも、例えば、灯笠20や電源制御回路板40、検出センサ50及び飾りリング60等も、簡単に交換できる。」

また、以下の図が示されている。


(イ)甲第6号証に記載された発明
上記(ア)の請求項2の「上記灯座が、円形で、各LED発光モジュールの基板が、扇形で、上記LED発光モジュールが、リング状に灯座の底板に配列され、」との記載、段落【0019】の「LED発光モジュール30は、複数設けられてあり、灯座10の底板11のリング状突縁111に設置され、・・・上記基板31が、上記底板11のリング状突縁111に対応して、扇形になり、基板31が、リング状突縁111の上に設置され、他のLED発光モジュール30と、リング状に囲み、また、それぞれの基板31に、複数のLED311が配列され」との記載、及び【図2】を参照すると、LED発光モジュールが、リング状に灯座の底板に配列されることで基板がリング状に一体的に形成され、該基板には複数のLEDは略円周方向に実装されていることが認定できる。また、【図2】から、後者の「上記灯座に嵌設され、中心に、開口が形成される灯笠」は、「複数のLED」を設置した「基板」及び「色調整マスク」を含めた「灯座」の前面側を覆うことが看取できる。
そうすると、甲第6号証には、以下の発明(以下「甲6発明」という。)が記載されているものと認められる。
「主として、
アルミニウム金属材質からなり、底板があり、底板の周縁から上へ周壁が延び、底板の中心に、固定枠が設けられる灯座と、
上記灯座に嵌設され、中心に、開口が形成される灯笠と、
脱着自在に灯座の底板に設置され、各LED発光モジュールに、基板と、基板に設置された複数のLEDとが、備えられ、
基板の一側に、差込口金が設けられ、上記基板の底部に、更に、直接に灯座の底板に貼り付くように、放熱弾性ゴムが設けられる複数のLED発光モジュールと、
脱着自在に灯座の底板に設置され、上記LED発光モジュールに対応するように、LED発光モジュールの基板にある差込口金が差し込まれる複数の差込ソケットが設けられる電源制御回路板と、
脱着自在に灯座の固定枠に設置され、その上端が、灯笠の開口を通して灯笠から露出する検出センサが含有され、
上記灯座が、円形で、各LED発光モジュールの基板が、扇形で、上記LED発光モジュールが、リング状に灯座の底板に配列されることで基板がリング状に一体的に形成され、該基板には複数のLEDは略円周方向に実装され、上記電源制御回路板が、底板の中心に設置され、
上記LED発光モジュールは、上記放熱弾性ゴムのもう一側に、更に、色調整マスクが設けられ、
灯笠は複数のLEDを設置した基板及び色調整マスクを含めた灯座の前面側を覆う、修理可能な環境保全多機能モジュール式LED灯具。」

イ.対比・判断
イ-1.本件発明1について
(ア)対比
本件発明1と甲6発明とを対比する。
(ア-1)後者の「アルミニウム金属材質からなり、底板があり、底板の周縁から上へ周壁が延び、底板の中心に、固定枠が設けられるディスク状の灯座」は「円形で」あるから、前者の「円形状の開口を有する円形状の本体」とは、「円形状の本体」の限度で共通する。
(ア-2)後者の「複数のLED」は前者の「複数の発光素子」に相当し、後者の「各LED発光モジュールの基板が、扇形で、上記LED発光モジュールが、リング状に灯座の底板に配列されることで基板がリング状に一体的に形成され、該基板には複数のLEDは略円周方向に実装され」る構成における「基板」と、前者の「前記取付部を囲むように環状に一体的に形成され、複数の発光素子が前記取付部を中心とする略円周方向に実装された基板」とは、「環状に一体的に形成され、複数の発光素子が略円周方向に実装された基板」の限度で共通する。
(ア-3)後者の「リング状に灯座の底板に配列され」た「LED発光モジュール」「のもう一側に、更に、」「設けられる」「色調整マスク」と、前者の「環状に形成された拡散部材」とは、「環状に形成された光学部材」の限度で共通する。
(ア-4)後者の「複数のLEDを設置した基板及び色調整マスクを含めた灯座の前面側を覆う」「灯笠」と、前者の「前記発光素子を実装した基板及び拡散部材を含めた前記本体の前面側を覆う拡散性を備えたカバー部材」とは、「前記発光素子を実装した基板及び前記本体の前面側を覆うカバー部材」の限度で共通する。
(ア-5)後者の「上記LED発光モジュールは、上記放熱弾性ゴムのもう一側に、更に、色調整マスクが設けられる」構成と前者の「前記拡散部材は、前記基板に実装された複数の発光素子よりも内周側の前記略円周方向に連続して延在する第1の平坦部と当該複数の発光素子よりも外周側の前記略円周方向に連続して延在する第2の平坦部と、第1の平坦部および第2の平坦部の間に、断面形状が一定であって、前記複数の発光素子に対向するように前記略円周方向に連続して形成され、前記第1の平坦部および第2の平坦部よりも突出している突出部分とを有し、前記基板の前記複数の発光素子が実装されている側の面の全面を前面側から覆うように前記本体に固定される」構成とは、「前記光学部材は、前記基板の前記複数の発光素子が実装されている側の面の全面を前面側から覆うように前記本体に固定される」構成の限度で共通する。
(ア-6)後者の「修理可能な環境保全多機能モジュール式LED灯具」は、前者の「照明器具」に相当する。

以上によれば、本件発明1と甲6発明とは、
「円形状の本体と;
環状に一体的に形成され、複数の発光素子が略円周方向に実装された基板と;
環状に形成された光学部材と、
前記発光素子を実装した基板及び光学部材を含めた前記本体の前面側を覆うカバー部材と;
を有する照明器具において、
前記光学部材は、前記基板の前記複数の発光素子が実装されている側の面の全面を前面側から覆うように前記本体に固定される照明器具。」の点で一致し、以下の点で相違する。

<相違点A>
本件発明1は、「円形状の開口を有する円形状の本体と;前記開口の内側に配設され、天井面に配設された配線器具と電気的かつ機械的に接続されるアダプタが係合される略円筒状の取付部と;前記取付部を囲むように環状に一体的に形成され、複数の発光素子が前記取付部を中心とする略円周方向に実装された基板と」を有する構成であるのに対し、
甲6発明は、「灯座」は円形状の開口を有する構成が特定されず、かかる「取付部」がなく、「基板」は前記取付部を囲むように形成されておらず、かつ「複数のLED」がかかる取付部を中心とする略円周方向に実装された構成ではない点。

<相違点B>
「光学部材」に関し、
本件発明1は、「拡散部材」であり、「前記基板に実装された複数の発光素子よりも内周側の前記略円周方向に連続して延在する第1の平坦部と当該複数の発光素子よりも外周側の前記略円周方向に連続して延在する第2の平坦部と、第1の平坦部および第2の平坦部の間に、断面形状が一定であって、前記複数の発光素子に対向するように前記略円周方向に連続して形成され、前記第1の平坦部および第2の平坦部よりも突出している突出部分とを有」するのに対し、
甲6発明は、「色調整マスク」であり、かかる「第1の平坦部および第2の平坦部」及び「突出部分」を有しない点。

(イ)判断
(イ-1)上記相違点Aについて検討する。
a.甲6発明の課題は、甲第6号証の段落【0003】に記載されるように「簡単に交換でき廃棄物を増加させることなど環境に負荷を与えることがなく、環境保全の面からも好ましく、また、省エネルギーの利点が得られる修理可能な環境保全多機能モジュール式LED灯具を提供する」ものであり、その具体的構成として、「底板の中心に、固定枠が設けられる灯座と、」「脱着自在に灯座の固定枠に設置され、その上端が、灯笠の開口を通して灯笠から露出する検出センサが含有され、」「上記電源制御回路板が、底板の中心に設置され」る構成を有するものである。そして、段落【0014】に記載されるように「複数のLED発光モジュールと、電源制御回路板と、検出センサと、飾りリングを着脱自在のものとしたので、一つのLEDが故障した場合でも、一つのLEDモジュールの交換のみで対応することができる。また、灯笠、電源制御回路板、検出センサ及び飾りリング等もそれぞれ簡単に交換することができ、廃棄物量を低減させることができる。」との効果を奏するものである。
そうすると、甲6発明は、灯座の底板の中心に、電源制御回路板が設置されること及び検出センサが設置される固定枠が設置されることが必須の構成といえるから、甲6発明において、灯座の底板の中心に、灯座に円形状の開口を設けたり、該開口に上記相違点Aに係る取付部を有する構成にする動機付けは存在しない。

b.特許異議申立人梯京子は、平成31年2月22日に提出された意見書の16ページにおいて、天井面に配設された配線器具と電気的かつ機械的に接続されるアダプタが係合される略円筒状の取付部を有することは、甲第4号証、甲第7号証に記載されたとおり周知の技術にすぎない旨述べているが、上記a.のとおり、甲6発明には、灯座の底板の中心に、灯座に円形状の開口を設けたり、該開口に取付部を有する構成にする動機付けが存在しないのだから、甲6発明と当該周知技術に基づいて、甲6発明において、上記相違点Aに係る本件発明1の構成が当業者にとって容易想到であるということはできない。
なお、甲第1号証及び甲第5号証は、本件発明1の「拡散部材」に関係する技術を開示するたの証拠であり、甲第2号証及び甲第3号証は、本件訂正前の「円形状の本体」に関する技術を開示するたの証拠であるから、上記相違点Aに係る本件発明1の構成に関する技術を開示するものではない。

(イ-2)上記相違点Bについて検討する。
甲第1号証及び甲第5号証には、本件発明1の「環状に形成された拡散部材」に相当する、甲第1号証の「拡散板25」(段落【0037】及び【図5】を参照。)及び引用文献5の「リング状拡散板3」(段落【0021】及び【図2】を参照。)が記載されているといえるが、該甲第1号証の「拡散板25」及び甲第5号証の「リング状拡散板3」は、本件発明1の「第1の平坦部および第2の平坦部」の構成を有していない。
そうすると、引用発明の「色調整マスク」の構成に代えて、当該甲第1号証の「拡散板25」及び甲第5号証の「リング状拡散板3」の構成を採用しても、本件発明1の「第1の平坦部および第2の平坦部」と「突出部分」を有する「拡散部材」の構成には至らない。
また、甲6発明の「色調整マスク」は、光の色を調整するものであって、上記甲第1号証の「拡散板25」及び甲第5号証の「リング状拡散板3」の有する拡散する機能とは異にするものであるから、甲6発明の「色調整マスク」に代えて、当該甲第1号証の「拡散板25」及び甲第5号証の「リング状拡散板3」の構成を採用する動機付けも存在しない。
よって、上記相違点Bに係る本件発明1の構成が当業者にとって容易想到であるということはできない。
なお、甲第2号証及び甲第3号証は、本件発明1の「円形状の本体」に関する技術を例示するものであり、甲第4号証、甲第6号証及び甲第7号証は、本件発明1の「環状に一体的に形成され、複数の発光素子が略円周方向に実装された基板」に関する技術を例示するものであって、上記相違点Bに係る本件発明1の構成に関する技術を開示するものではない。

(イ-3)以上のとおりであるから、本件発明1は甲6発明、甲第1号証?甲第5号証、及び甲第7号証に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものということはできない。

イ-2.本件発明2、3について
本件発明2、3は、本件発明1の発明特定事項を全て含み、さらに限定して発明を特定したものであるから、本件発明1と同様に、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。

イ-3.小括
よって、申立理由6によって、本件請求項1?3に係る特許を取り消すことはできない。

第7 むすび
以上のとおりであるから、本件取消理由通知に記載した取消理由及び特許異議申立書に記載した申立理由によっては、本件請求項1?3に係る特許を取り消すことはできないし、他に本件請求項1?3に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
照明器具
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、光源としてLED等の発光素子を用いた照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
一般住宅用の照明器具においては、主光源に環状の蛍光ランプを用い、この環状の蛍光ランプの下方側を覆うようにカバー部材(セード)を設けて、外観形状を丸形に構成するものが普及している。
【0003】
一方、近時、LED等の発光素子の高出力化、高効率化及び普及化に伴い、光源として発光素子を用いて長寿命化が期待できる照明器具が開発されている。光源として発光素子を用いて、従来のように環状の蛍光ランプを用いた照明器具と同様な態様で照明器具を構成するには、例えば、天井面に設置された引掛けシーリングボディへの取付部の周囲に複数の発光素子を配置し、これら発光素子から出射される光を直下方向の所定の範囲に照射させる必要がある。
【0004】
このように光源として複数の発光素子を取付部の周囲に配置した場合には、従来の環状の蛍光ランプを用いた場合と同様な態様で構成でき、また、長寿命化や薄型化が期待できる照明器具を実現することができる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】シャープ/LEDシーリングライト[平成23年1月6日検索](http://www.sharp.co.jp/corporate/news/100819-a-2.html)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、光源としてLED等の発光素子を用いると、発光素子はその出射光の指向性が強く輝度が高いため、粒々感が目立ち、輝度が均一化されにくく、照射光の均斉度が低下するという問題が生じる。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みなされたもので、照明光の均斉度の向上を図ることが可能な照明器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の実施形態による照明器具は、円形状の開口を有する円形状の本体と;前記開口の内側に配設され、天井面に配設された配線器具と電気的かつ機械的に接続されるアダプタが係合される略円筒状の取付部と;前記取付部を囲むように環状に一体的に形成され、複数の発光素子が前記取付部を中心とする略円周方向に実装された基板と;環状に形成された拡散部材と;前記発光素子を実装した基板及び拡散部材を含めた前記本体の前面側を覆う拡散性を備えたカバー部材と;を有する照明器具において、前記拡散部材は、前記基板に実装された複数の発光素子よりも内周側の前記略円周方向に連続して延在する第1の平坦部と当該複数の発光素子よりも外周側の前記略円周方向に連続して延在する第2の平坦部と、第1の平坦部および第2の平坦部の間に、断面形状が一定であって、前記複数の発光素子に対向するように前記略円周方向に連続して形成され、前記第1の平坦部および第2の平坦部よりも突出している突出部分とを有し、前記基板の前記複数の発光素子が実装されている側の面の全面を前面側から覆うように前記本体に固定されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の実施形態によれば、照射光の均斉度の向上を図ることが可能な照明器具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施形態に係る照明器具を示す斜視図である。
【図2】同照明器具を示す分解斜視図である。
【図3】同照明器具においてカバー部材及び点灯装置カバーを取外して下方から見て示す概略の平面図である。
【図4】同照明器具を示す断面図である。
【図5】図4中、A部を示す拡大図である。
【図6】同照明器具における1枚の基板を取り出して示す平面図である。
【図7】同照明器具における光源部と拡散部材とを組み合わせた状態で一部拡大して示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について図1乃至図7を参照して説明する。各図においてリード線等による配線接続関係は省略して示している場合がある。なお、同一部分には同一符号を付し、重複した説明は省略する。
【0012】
本実施形態の照明器具は、器具取付面に設置された配線器具としての引掛けシーリングボディに取付けられて使用される一般住宅用のものであり、基板に実装された複数の発光素子を有する光源部から放射される光によって室内の照明を行うものである。
【0013】
図1乃至図4において、照明器具は、本体1と、光源部2と、拡散部材3と、点灯装置4と、点灯装置カバー5と、取付部6と、カバー部材7とを備えている。また、器具取付面としての天井面Cに設置された引掛けシーリングボディCbに電気的かつ機械的に接続されるアダプタAを備えている。このような照明器具は、丸形の円形状の外観に形成され、前面側を光の照射面とし、背面側を天井面Cへの取付面としている。
【0014】
図2乃至図5に示すように、本体1は、冷間圧延鋼板等の金属材料の平板から円形状に形成されたシャーシであり、略中央部に、後述する取付部6を配設するための円形状の開口11が形成されている。また、光源部2が取付けられる内面側の平坦部12の外周側には、背面側へ向かう段差部13が形成されて樋状の凹部14が形成されている。さらに、本体1の背面側には、弾性部材15が設けられている。
【0015】
光源部2は、図6の参照を加えて説明するように、基板21と、この基板21に実装された複数の発光素子22とを備えている(図2においては発光素子22の図示を省略している)。基板21は、所定の幅寸法を有した円弧状の4枚の基板21が繋ぎ合わされるように配設されて全体として略サークル状に形成されている。つまり、全体として略サークル状に形成された基板21は、4枚の分割された基板21から構成されている。
【0016】
このように分割された基板21を用いることにより、基板21の分割部で熱的収縮を吸収して基板21の変形を抑制することができる。なお、複数に分割された基板21を用いることが好ましいが、略サークル状に一体的に形成された一枚の基板を用いるようにしてもよい。
【0017】
基板21は、絶縁材であるガラスエポキシ樹脂(FR-4)の平板からなり、表面側には銅箔によって配線パターンが形成されている。また、配線パターンの上、つまり、基板21の表面には反射層として作用する白色のレジスト層が施されている。なお、基板21の材料は、絶縁材とする場合には、セラミックス材料又は合成樹脂材料を適用できる。さらに、金属製とする場合は、アルミニウム等の熱伝導性が良好で放熱性に優れたベース板の一面に絶縁層が積層された金属製のベース基板を適用できる。
【0018】
発光素子22は、LEDであり、表面実装型のLEDパッケージである。このLEDパッケージが複数個サークル状の基板21の周方向に沿って、つまり、取付部6を中心とする略円周上に複数列、本実施形態では、内周側及び外周側の2列に亘って実装されている。また、LEDパケージには、発光色が昼白色のものと電球色のものとが用いられており、これらが交互に並べられていて、各列の隣接する発光素子22は略等間隔を空けて配設されている。この昼白色と電球色のLEDパッケージに流れる電流等を調整することにより調色が可能となっている。
【0019】
なお、特定の基板21(図3中、右側)には、常夜灯用の発光素子22aが実装されている。この発光素子22aには、サークル状に実装された主光源における電球色のものと同じLEDパッケージが用いられている。これにより部材の共通化が図られている。
【0020】
なお、発光素子22は、必ずしも複数列に実装する必要はない。例えば、周方向に沿って1列に実装するようにしてもよい。所望する出力に応じて発光素子22の列数や個数を適宜設定することができる。
【0021】
LEDパッケージは、概略的にはセラミックスや合成樹脂で形成された本体に配設されたLEDチップと、このLEDチップを封止するエポキシ系樹脂やシリコーン樹脂等のモールド用の透光性樹脂とから構成されている。LEDチップは、青色光を発光する青色のLEDチップである。透光性樹脂には、昼白色や電球色の光を出射できるようにするために蛍光体が混入されている。
【0022】
なお、LEDは、LEDチップを直接基板21に実装するようにしてもよく、また、砲弾型のLEDを実装するようにしてもよく、実装方式や形式は、格別限定されるものではない。
【0023】
拡散部材3は、レンズ部材であり、図7の参照を加えて説明するように、例えば、ポリカーボネートやアクリル樹脂等の絶縁性を有する透明合成樹脂からなり、強化絶縁性能を有している。そして、前記発光素子22の配置に沿って略サークル状に一体的に形成されていて、発光素子22を含めて基板21の全面を覆うように配設されている。
【0024】
また、レンズ部材は、図5及び図7に代表して示すように、略サークル状の内周側部分と外周側部分とに発光素子22に対向して円周方向に2条の山形であって、断面形状が一定の突条部31が連続して形成されている。この突条部31の内側には、U字状の溝32が円周方向に沿って連続して形成されている。したがって、U字状の溝32は、複数の発光素子22と対向して配置されるようになっており、複数の発光素子22は、U字状の溝32内に収められて覆われている状態となっている。
【0025】
さらに、これら突条部31からは幅方向に延出する平坦部33が形成されており、これにより基板21の全面が覆われるようになっている。
【0026】
このように構成されたレンズ部材によれば、図5に示すように複数の発光素子22から出射された光は、突条部31によって、主として円周上の内周方向及び外周方向に拡散されて放射される。すなわち、発光素子22から出射された光は、発光素子22が配置されたところのサークル状の中心を原点とする半径方向へ主として拡散して放射されるようになる。
【0027】
したがって、レンズ部材によって複数の発光素子22から出射される光による照射光の均斉度を向上することが可能となる。さらに、各発光素子22の輝度による粒々感を抑制することができる。この場合、拡散による配光角度を120度?160度程度に設定するのが望ましい。
【0028】
また、拡散部材3には、平坦部33が形成されて基板21の全面を覆うようになっているので、充電部が強化絶縁性能を有する拡散部材3によって覆われ保護される。
【0029】
なお、拡散部材3は、略サークル状に一体的に形成されていなくてもよい。例えば、分割された基板21に対応して、これらの基板21ごとに分割して形成するようにしてもよい。この場合には、一つの基板21に実装された複数の発光素子22ごとに連続して拡散部材3によって覆われるようになる。
【0030】
また、拡散部材3は、レンズ部材に限らず、拡散シート等を適用するようにしてもよい。
【0031】
上記のように構成された光源部2は、図4及び図5に代表して示すように、基板21が取付部6の周囲に位置して、発光素子22の実装面が前面側、すなわち、下方の照射方向に向けられて配設されている。また、基板21の裏面側が本体1の内面側の平坦部12に密着するように面接触して取付けられている。具体的には、基板21の前面側から拡散部材3が重ね合わされ、この拡散部材3を例えば、ねじS等の固定手段によって本体1に取付けることにより、基板21は、本体1と拡散部材3との間挟み込まれて押圧固定されるようになっている。つまり、1本のねじSによって基板21と拡散部材3とが共締めされている。
【0032】
したがって、基板21は、本体1と熱的に結合され、基板21からの熱が裏面側から本体1に伝導され放熱されるようになっている。なお、基板21と本体1との面接触は、基板21の全面が本体1に接触する場合に限らない。部分的な面接触であってもよい。
【0033】
加えて、拡散部材3における平坦部33は、基板21の実装面側に密着するように面接触しているので、基板21の実装面側から熱が拡散部材3に伝わり、拡散部材3を経由して放熱することが可能となる。つまり、基板21の前面側からも放熱できるようになっている。
【0034】
点灯装置4は、図2乃至図4に示すように、回路基板41と、この回路基板41に実装された制御用IC、トランス、コンデンサ等の回路部品42とを備えている。回路基板41は、取付部6の周囲を囲むように略円弧状に形成されていて、アダプタA側が電気的に続されて、アダプタAを介して商用交流電源に接続されている。したがって、点灯装置4は、この交流電源を受けて直流出力を生成し、リード線を介してその直流出力を発光素子22に供給し、発光素子22を点灯制御するようになっている。
【0035】
このような点灯装置4は、取付部6と光源部2、すなわち、基板21との間に配設されている。
【0036】
点灯装置カバー5は、図2及び図4に示すように、冷間圧延鋼板等の金属材料によって略短円筒状に形成され、点灯装置4を覆うように本体1に取付けられている。側壁51は、背面側に向かって拡開するように傾斜状をなしており、前面壁52には、取付部6と対応するように開口部53が形成されている。したがって、発光素子22から出射される一部の光は、側壁51によって前面側に反射され有効に利用されるようになる。また、この開口部53に周縁には背面側へ凹となる円弧状のガイド凹部54が形成されている。
【0037】
取付部6は、略円筒状に形成されたアダプタガイドであり、このアダプタガイドの中央部には、アダプタAが挿通し、係合する係合口61が設けられている。このアダプタガイドは、本体1の中央部に形成された開口11に対応して配設されている。アダプタガイドの外周部には、この外周部から突出するように基台が形成されていて、この基台には赤外線リモコン信号受信部や照度センサ等の電気的補助部品62が配設されている。
【0038】
なお、取付部6は、必ずしもアダプタガイド等と指称される部材である必要はない。例えば、本体1等に形成される開口であってもよく、要は、配線器具としての引掛けシーリングボディCbに対向し、アダプタAが係合される部材や部分を意味している。
【0039】
カバー部材7は、アクリル樹脂等の透光性を有し、乳白色を呈する拡散性を備えた材料から略円形状に形成されており、中央部には不透光性の円形状の化粧カバー71が取付けられている。また、この化粧カバー71には、前記電気的補助部品62と対向するように略三角形状の透光性を有する受光窓72が形成されている。さらに、カバー部材7の内面側の中央寄りには、内面方向に突出する突出ピン73が形成されている。
【0040】
そして、カバー部材7は、光源部2を含めた本体1の前面側を覆うように本体1の外周縁部に着脱可能に取付けられるようになっている。具体的には、カバー部材7を回動することによって、カバー部材7に設けられた図示しないカバー取付金具を本体1の外周縁部の凹部14に配設されたカバー受金具75に係合することにより取付けられる。
【0041】
このようにカバー部材7が本体1に取付けられた状態においては、主として図4に示すように、カバー部材7の内面側は、点灯装置カバー5の前面壁52に面接触するようになる。したがって、点灯装置4等から発生する熱を点灯装置カバー5へ伝導し、さらにカバー部材7へ伝導させて放熱を促進することが可能となる。
【0042】
また、拡散部材3とカバー部材7との間の距離は、20?60mm、好ましくは30?50mmに設定されている。これにより、照射光の均斉度が良好となり、基板21の実装面側から拡散部材3に伝導された熱がカバー部材7を経由して効果的に放熱されるようになる。
【0043】
ここで、カバー部材7は、回動させて本体1に取付けられるが、受光窓72の位置を電気的補助部品62と対向するように位置合わせをする必要がある。このため、本実施形態においては、詳細な説明は省略するが、カバー部材7側に形成された突出ピン73と点灯装置カバー5に形成されたガイド凹部54とによって位置規制手段が構成されている。この位置規制手段によって受光窓72が電気的補助部品62と対向して位置されるようになり、例えば、赤外線リモコン信号受信部が赤外線リモコン送信器からの制御信号を受信できるようになる。
【0044】
アダプタAは、天井面Cに設置された引掛けシーリングボディCbに、上面側に設けられた引掛刃によって電気的かつ機械的に接続されるもので略円筒状をなし、周壁の両側には一対の係止部A1が、内蔵されたスプリングによって常時外周側へ突出するように設けられている。この係止部A1は下面側に設けられたレバーを操作することにより没入する
【0045】
ようになっている。また、このアダプタAからは、前記点灯装置4へ接続する電源コードが導出されていて、点灯装置4とコネクタを介して接続されるようになっている(図3参照)。
【0046】
次に、照明器具の天井面Cへの取付状態について図4を参照して説明する。まず、予め天井面Cに設置されている引掛けシーリングボディCbにアダプタAが電気的かつ機械的に接続されている。この状態から取付部6としてのアダプタガイドの係合口61をアダプタAに合わせながら、アダプタAの係止部A1がアダプタガイドの係合口61に確実に係合するまで器具本体を下方から手で押し上げて取付け操作を行う。そして、カバー部材7を本体1に取付ける。この取付完了状態が図4に示す状態であり、このとき、弾性部材15が天井面Cと本体1の背面側との間に密着状態で介在され、照明器具は、天井面Cに固定状態となる。
【0047】
また、照明器具を取外す場合には、カバー部材7を取外し、アダプタAに設けられているレバーを操作してアダプタAの係止部A1の係合を解くことにより取外すことができる。
【0048】
照明器具の天井面Cへの取付状態において、点灯装置4に電力が供給されると、基板21を介して発光素子22に通電され、各発光素子22が点灯する。発光素子22から出射された光は、複数の発光素子22を連続して覆う拡散部材3によって半径方向へ拡散されるとともに、前面側へ放射される。前面側へ放射された光は、カバー部材7を透過して外方へ照射される。したがって、照射光の均斉度の向上を図ることができるとともに、各発光素子22の輝度による粒々感を抑制することが可能となる。
【0049】
また、半径方向の内周側へ向かう一部の光は、点灯装置カバー5における傾斜状の側壁51によって前面側に反射され有効に利用されるようになる。
【0050】
一方、発光素子22から発生する熱は、基板21の裏面側が本体1に面接触しているため、本体1に効果的に伝導され、広い面積で放熱されるようになる。また、基板21の外周側近傍には、基板21の外周に沿って段差部13が形成されているため、この段差部13によって放熱面積を増大させることができ、本体1外周部での放熱効果を高めることが可能となる。加えて、この段差部13は、本体1の補強効果を奏することができるものとなっている。
【0051】
また、点灯装置4は、取付部6と基板21との間に配設されているため、点灯装置4は、基板21から熱的影響を受けるのを軽減される。これは、基板21の熱は、本体1の外周方向に向かって伝導し、放熱される傾向にあることに起因するものである。
【0052】
さらに、カバー部材7は、点灯装置カバー5に面接触するようになっているので、点灯装置4から発生する熱を点灯装置カバー5へ伝導し、さらにカバー部材7へ伝導させて放熱をさせることができる。
【0053】
加えて、拡散部材3における平坦部33は、基板21の実装面側に面接触しているので、基板21の実装面側から拡散部材3を経由して前面側からも放熱することが可能となる。また、この場合、拡散部材3は、基板21の全面を覆うようになっているので充電部が保護されるようになる。
【0054】
以上のように本実施形態によれば、照射光の均斉度の向上を図ることが可能な照明器具を提供することができる。
【0055】
なお、本発明は、上記各実施形態の構成に限定されることなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。例えば、発光素子は、LEDや有機EL等の固体発光素子が適用でき、この場合、発光素子の個数は特段限定されるものではない。
【符号の説明】
【0056】
1・・・本体、2・・・光源部、3・・・拡散部材(レンズ部材)、4・・・点灯装置、5・・・点灯装置カバー、6・・・取付部(アダプタガイド)、7・・・カバー部材、13・・・段差部、21・・・基板、22・・・発光素子(LED)、31・・・突条部、33・・・平坦部、A・・・アダプタ、C・・・器具取付面(天井面)、Cb・・・配線器具(引掛けシーリングボディ)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
円形状の開口を有する円形状の本体と;
前記開口の内側に配設され、天井面に配設された配線器具と電気的かつ機械的に接続されるアダプタが係合される略円筒状の取付部と;
前記取付部を囲むように環状に一体的に形成され、複数の発光素子が前記取付部を中心とする略円周方向に実装された基板と;
環状に形成された拡散部材と;
前記発光素子を実装した基板及び拡散部材を含めた前記本体の前面側を覆う拡散性を備えたカバー部材と;
を有する照明器具において、
前記拡散部材は、前記基板に実装された複数の発光素子よりも内周側の前記略円周方向に連続して延在する第1の平坦部と当該複数の発光素子よりも外周側の前記略円周方向に連続して延在する第2の平坦部と、第1の平坦部および第2の平坦部の間に、断面形状が一定であって、前記複数の発光素子に対向するように前記略円周方向に連続して形成され、前記第1の平坦部および第2の平坦部よりも突出している突出部分とを有し、前記基板の前記複数の発光素子が実装されている側の面の全面を前面側から覆うように前記本体に固定されることを特徴とする照明器具。
【請求項2】
前記拡散部材は、第1の平坦部および第2の平坦部において、ねじにより、前記本体に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の照明器具。
【請求項3】
前記基板には切欠きが形成されており、この切欠を挿通する前記ねじにより、前記拡散部材は、前記本体に固定されることを特徴とする請求項2に記載の照明器具。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2019-10-07 
出願番号 特願2016-108767(P2016-108767)
審決分類 P 1 651・ 561- YAA (F21S)
P 1 651・ 121- YAA (F21S)
P 1 651・ 537- YAA (F21S)
P 1 651・ 113- YAA (F21S)
最終処分 維持  
前審関与審査官 竹中 辰利  
特許庁審判長 中川 真一
特許庁審判官 島田 信一
出口 昌哉
登録日 2017-12-22 
登録番号 特許第6260879号(P6260879)
権利者 東芝ライテック株式会社
発明の名称 照明器具  
代理人 河野 仁志  
代理人 河野 仁志  
代理人 特許業務法人酒井国際特許事務所  
代理人 特許業務法人酒井国際特許事務所  
代理人 熊谷 昌俊  
代理人 熊谷 昌俊  
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