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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 A63F
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 A63F
管理番号 1358224
審判番号 不服2018-14311  
総通号数 242 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2020-02-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2018-10-29 
確定日 2019-12-19 
事件の表示 特願2015-194795「ゲーム機、ゲームシステム、及びそれらに用いられるコンピュータプログラム」拒絶査定不服審判事件〔平成29年 4月 6日出願公開、特開2017- 64167〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成27年9月30日の出願であって、平成29年12月19日付けで拒絶の理由が通知され、平成30年2月26日付けで意見書が提出されるとともに、手続補正がなされ、同年7月25日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、同年10月29日付けで拒絶査定に対する不服審判請求がなされると同時に手続補正がなされたものである


第2 平成30年10月29日付け手続補正書による補正(以下「本件補正」という。)についての補正却下の決定

[補正却下の決定の結論]
本件補正を却下する。

[理由]
1 補正の内容
本件補正は、特許請求の範囲について、下記(1)に示す本件補正前の(すなわち、平成30年2月26日付けで提出された手続補正書により補正された)特許請求の範囲の請求項1乃至12を、下記(2)に示す本件補正後の特許請求の範囲の請求項1乃至12へと補正するものである。

(1)本件補正前の特許請求の範囲
「【請求項1】
ゲームを提供するゲームシステムであって、
前記ゲームをプレイするユーザが特別特典条件を満たした場合に、当該特別特典条件を満たしたプレイの機会としての具備のプレイの機会以降に提供される少なくとも一つのプレイの機会としての以降のプレイの機会において前記特別特典条件を満たしたユーザとは別のユーザが限定特典条件を満たすか否か判別する条件判別手段と、
前記限定特典条件が満たされる場合に、当該限定特典条件が満たされた前記以降のプレイの機会としての特別のプレイの機会において、当該特別のプレイの機会に限定して効果を奏する限定特典を付与する特典付与手段と、
を備える、ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
前記限定特典条件は、前記以降のプレイの機会が前記具備のプレイの機会以降の所定期間内のプレイの機会に該当する場合及び所定回数内のプレイの機会に該当する場合の少なくともいずれか一方の場合に満たされる、請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項3】
前記特別特典条件が満たされる場合に、前記ゲームが次にプレイされる機会が前記以降のプレイの機会に該当することを各ユーザに案内する機会案内手段を更に備える、請求項1又は2に記載のゲームシステム。
【請求項4】
前記ゲームをそれぞれ提供する複数のゲーム機を備え、
前記具備のプレイの機会及び前記以降のプレイの機会は、前記複数のゲーム機の少なくとも一部によって提供される、請求項3に記載のゲームシステム。
【請求項5】
前記ゲームとは別のゲームを提供する別のゲーム機を更に備え、
前記具備のプレイの機会は、前記複数のゲーム機の少なくとも一部によって提供され、
前記以降のプレイの機会は、前記別のゲーム機によって提供される、請求項4に記載のゲームシステム。
【請求項6】
前記ゲームとして、楽曲のリズムに合わせて所定のプレイ行為を実行すべき実行時期が案内される音楽ゲームが使用されている、請求項1?5のいずれか一項に記載のゲームシステム。
【請求項7】
前記音楽ゲームは、複数の楽曲からプレイ用の楽曲が選択されるように構成され、
前記複数の楽曲は、特別の権利を有するユーザに選択が制限される少なくとも一つの特別楽曲を含み、
前記特別特典条件は、前記特別の権利を有するユーザが前記ゲームをプレイした場合に満たされる、請求項6に記載のゲームシステム。
【請求項8】
前記特典付与手段は、前記限定特典として、前記特別のプレイの機会において前記特別の権利を当該特別のプレイの機会に限定して付与する、請求項7に記載のゲームシステム。
【請求項9】
前記複数の楽曲は、複数の特別楽曲を含み、
前記特典付与手段は、前記特別のプレイの機会において前記特別特典条件を満たしたユーザが有する特別楽曲の特別の権利を前記限定特典として付与する、請求項8に記載のゲームシステム。
【請求項10】
コンピュータを、請求項1?9のいずれか一項に記載のゲームシステムの各手段として機能させるように構成されたコンピュータプログラム。
【請求項11】
ゲームを提供するゲーム機であって、
前記ゲームをプレイするユーザが特別特典条件を満たした場合に、当該特別特典条件を満たしたプレイの機会としての具備のプレイの機会以降に提供される少なくとも一つのプレイ機会としての以降のプレイの機会において前記特別特典条件を満たしたユーザとは別のユーザが限定特典条件を満たすか否か判別する条件判別手段と、
前記限定特典条件が満たされる場合に、当該限定特典条件が満たされた前記以降のプレイの機会としての特別のプレイの機会において、当該特別のプレイの機会に限定して効果を奏する限定特典を付与する特典付与手段と、
を備える、ことを特徴とするゲーム機。
【請求項12】
コンピュータを、請求項11に記載のゲーム機の各手段として機能させるように構成されたコンピュータプログラム。」

(2)本件補正後の特許請求の範囲
「【請求項1】
各ユーザに共通のゲーム範囲を含むゲームを提供するゲームシステムであって、
前記ゲームをプレイするユーザが特別特典条件を満たした場合に、当該特別特典条件を満たしたプレイの機会としての具備のプレイの機会以降に提供される少なくとも一つのプレイの機会としての以降のプレイの機会において前記特別特典条件を満たしたユーザとは別のユーザが限定特典条件を満たすか否か判別する条件判別手段と、
前記限定特典条件が満たされる場合に、当該限定特典条件が満たされた前記以降のプレイの機会としての特別のプレイの機会において、当該特別のプレイの機会に限定して効果を奏する限定特典を付与する特典付与手段と、
を備え、
前記特典付与手段は、前記特別のプレイ機会のゲーム範囲を前記限定特典条件が満たされない場合のプレイ機会におけるゲーム範囲と相違させるように、前記限定特典を付与する、ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
前記限定特典条件は、前記以降のプレイの機会が前記具備のプレイの機会以降の所定期間内のプレイの機会に該当する場合及び所定回数内のプレイの機会に該当する場合の少なくともいずれか一方の場合に満たされる、請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項3】
前記特別特典条件が満たされる場合に、前記ゲームが次にプレイされる機会が前記以降のプレイの機会に該当することを各ユーザに案内する機会案内手段を更に備える、請求項1又は2に記載のゲームシステム。
【請求項4】
前記ゲームをそれぞれ提供する複数のゲーム機を備え、
前記具備のプレイの機会及び前記以降のプレイの機会は、前記複数のゲーム機の少なくとも一部によって提供される、請求項3に記載のゲームシステム。
【請求項5】
前記ゲームとは別のゲームを提供する別のゲーム機を更に備え、
前記具備のプレイの機会は、前記複数のゲーム機の少なくとも一部によって提供され、
前記以降のプレイの機会は、前記別のゲーム機によって提供される、請求項4に記載のゲームシステム。
【請求項6】
前記ゲームとして、楽曲のリズムに合わせて所定のプレイ行為を実行すべき実行時期が案内される音楽ゲームが使用されている、請求項1?5のいずれか一項に記載のゲームシステム。
【請求項7】
前記音楽ゲームは、複数の楽曲からプレイ用の楽曲が選択されるように構成され、
前記複数の楽曲は、特別の権利を有するユーザに選択が制限される少なくとも一つの特別楽曲を含み、
前記特別特典条件は、前記特別の権利を有するユーザが前記ゲームをプレイした場合に満たされる、請求項6に記載のゲームシステム。
【請求項8】
前記特典付与手段は、前記限定特典として、前記特別のプレイの機会において前記特別の権利を当該特別のプレイの機会に限定して付与する、請求項7に記載のゲームシステム。
【請求項9】
前記複数の楽曲は、複数の特別楽曲を含み、
前記特典付与手段は、前記特別のプレイの機会において前記特別特典条件を満たしたユーザが有する特別楽曲の特別の権利を前記限定特典として付与する、請求項8に記載のゲームシステム。
【請求項10】
コンピュータを、請求項1?9のいずれか一項に記載のゲームシステムの各手段として機能させるように構成されたコンピュータプログラム。
【請求項11】
各ユーザに共通のゲーム範囲を含むゲームを提供するゲーム機であって、
前記ゲームをプレイするユーザが特別特典条件を満たした場合に、当該特別特典条件を満たしたプレイの機会としての具備のプレイの機会以降に提供される少なくとも一つのプレイ機会としての以降のプレイの機会において前記特別特典条件を満たしたユーザとは別のユーザが限定特典条件を満たすか否か判別する条件判別手段と、
前記限定特典条件が満たされる場合に、当該限定特典条件が満たされた前記以降のプレイの機会としての特別のプレイの機会において、当該特別のプレイの機会に限定して効果を奏する限定特典を付与する特典付与手段と、
を備え、
前記特典付与手段は、前記特別のプレイ機会のゲーム範囲を前記限定特典条件が満たされない場合のプレイ機会におけるゲーム範囲と相違させるように、前記限定特典を付与する、ことを特徴とするゲーム機。
【請求項12】
コンピュータを、請求項11に記載のゲーム機の各手段として機能させるように構成されたコンピュータプログラム。」(下線は審決で付した。以下同じ。)

2 各補正事項について
本件補正により、本件補正後の請求項1及び11に、「各ユーザに共通のゲーム範囲を含む」ゲームとの補正事項(以下「補正事項1」という。)、及び「前記特典付与手段は、前記特別のプレイ機会のゲーム範囲を前記限定特典条件が満たされない場合のプレイ機会におけるゲーム範囲と相違させるように、前記限定特典を付与する、」との補正事項(以下「補正事項2」という。)が追加された。

(1)補正事項1について
上記補正事項1は、本件補正前の請求項1の「ゲームシステム」及び請求項11の「ゲーム機」における「ゲーム」に関して、「各ユーザに共通のゲーム範囲を含む」と具体的に特定したものであるから、上記補正事項1は、特許法第17条の2第5項第2号に規定する「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものに該当する。
また、上記補正事項1は、特許法第17条の2第3項及び第4項に違反するところはない。

(2)補正事項2について
上記補正事項2は、本件補正前の請求項1の「ゲームシステム」及び請求項11の「ゲーム機」における「特典付与手段」に関して、「前記特別のプレイ機会のゲーム範囲を前記限定特典条件が満たされない場合のプレイ機会におけるゲーム範囲と相違させるように、前記限定特典を付与する」と、具体的に特定したものであるから、上記補正事項2は、特許法第17条の2第5項第2号に規定する「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものに該当する。
また、上記補正事項2は、特許法第17条の2第3項及び第4項に違反するところはない。

3 独立特許要件について
そこで、本件補正後の前記請求項1に係る発明(以下「本願補正発明」という。)が、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか)について、以下に検討する。

(1)本願補正発明
本願補正発明は、平成30年10月29日付け手続補正書の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される、上記「1 (2)本件補正後の特許請求の範囲の【請求項1】」に記載したとおりのものと認める。

(2)引用例
原査定の拒絶の理由において引用され、本願の出願日前の平成25年4月25日に頒布された刊行物でる特開2013-75013号公報(以下「引用例」という。)には、次の事項が記載されている。
ア.「【技術分野】
【0001】
本発明は、特定のプレイヤに特別のゲームを提供可能なゲームシステム、それに用いられる制御方法及び、コンピュータプログラムに関する。」
イ.「【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のゲーム装置では、音楽を使用するゲームが提供される。このようなゲームでは、使用される音楽によりゲームの興趣性が左右される。従って、プレイヤには、よりゲームの興趣性を高めることができる音楽へのニーズがある。このため、例えば、一定の回数以上の利用、一定の得点の獲得といった所定の条件に基づいて使用が可能になる音楽が存在すれば、ゲームへの動機づけになり得る。また、これにより、ゲームの興趣性を向上させることができる。つまり、このような特別のゲームをゲームへの動機づけ或いは、ゲームの興趣性の向上に利用する余地がある。
【0005】
そこで、本発明は、特別のゲームを利用して、ゲーム機の利用を促すことができるゲームシステム、それに用いられる制御方法及び、コンピュータプログラムを提供することを目的とする。」
ウ.「【0020】
以下、本発明に係るゲームシステムの一形態について説明する。図1は、本発明の一形態に係るゲームシステムの全体構成の概要を示す図である。図1に示すように、ゲームシステム1においては、複数のゲーム機GMと、サーバ装置としてのユーザ情報管理用サーバ3とがルータ5を介してネットワーク6にそれぞれ接続されている。ゲーム機GMは、ゲーム提供条件が満たされた場合に、1回のゲームを提供するように構成されている。ゲーム提供条件として、例えば、ゲーム機GMでは、所定の対価が消費されることにより満たされる条件が採用される。つまり、ゲーム機GMは、所定の対価の消費と引き換えに1回のゲーム機会を提供する業務用のゲーム機である。また、ゲーム機GMは、ゲーム機会として音楽ゲームを提供する音楽用のゲーム機として構成されている。ゲーム機GMは、店舗7等の商業施設に適当な台数ずつ設置される。」
エ.「【0025】
図2を参照して、ゲームシステム1の構成を更に説明する。図2は、ゲームシステム1の機能ブロック図である。図2に示すように、ゲーム機GMには、制御ユニット10が設けられている。制御ユニット10には、モニタ12と、音声出力装置16と、カードリーダ17とが接続されている。制御ユニット10は、マイクロプロセッサと、そのマイクロプロセッサの動作に必要な内部記憶装置(一例としてROM及びRAM)等の各種周辺装置とを組み合わせたコンピュータユニットとして構成されている。

【0028】
記憶装置20には、更に、権利情報データとしての解禁フラグデータ23が記憶される。解禁フラグデータ23は、ゲーム機GMにて音楽ゲームをプレイした特定のプレイヤを管理するためのデータである。解禁フラグデータ23では、特定のプレイヤとして、特別のゲームとしての特別な楽曲の使用が解禁されたプレイヤ、つまり特別な楽曲をプレイする権利が付与されたプレイヤ(以下、付与プレイヤと呼ぶことがある)が管理される。解禁フラグデータ23の詳細は、後述する。なお、記憶装置20には、その他にも各種プログラム及び各種データが記憶されているが、それらの図示は省略した。
【0029】
制御ユニット10がゲームプログラム21を読み取って実行することにより、制御ユニット10の内部には、ゲーム提供部26及び、条件判断部27が設けられる。ゲーム提供部26は、ゲーム機GMが音楽ゲームを提供するために必要な各種処理を実行する。一方、条件判断部27は、解禁フラグデータ23を管理するための処理を実行する。ゲーム提供部26及び、条件判断部27は、いずれもコンピュータハードウェアとコンピュータプログラムとの組み合わせにより実現される論理的装置である。なお、制御ユニット10には、その他にも各種の論理的装置が設けられ得るが、それらの図示は省略した。」
オ.「【0034】
次に、ゲーム機GMにて提供される音楽ゲームの一例について、簡単に説明する。例えば、ゲーム機GMでは、音楽(楽曲)のリズムに合わせて、プレイヤに適切な操作が要求される音楽ゲームが提供される。このような音楽ゲームとして、例えば、操作時期に対応するオブジェクトと現在時刻を示す現在時刻標識とを利用して、適切な操作を実行すべき時期が案内されるゲームが提供されてよい。具体的には、モニタ12上に表示されたオブジェクトが現在時刻標識に向かって時間の減少に伴って現在時刻標識との距離を減少させるように移動し、そのオブジェクトと現在時刻標識との一致により、適切な操作時期が案内されるゲームである。また、このような適切な操作の入力に、ギターやドラム等、実際の楽器を模した入力装置が利用されてもよい。また、適切な操作として、これらの楽器を演奏するような操作が採用されてもよいし、単にボタンを押す操作が採用されてもよい。このように、ゲーム機GMでは、周知な各種の音楽ゲームが提供されてよい。
【0035】
また、ゲーム機GMにて提供される音楽ゲームでは、プレイに使用可能な楽曲が複数用意され、それらのうちからプレイに使用される楽曲がプレイヤによって選択される。更に、音楽ゲームにおいて、所定の条件が満たされた場合には、所定のプレイヤに特別な楽曲が解禁される。つまり、所定の条件が満たされた場合には、所定のプレイヤには、特別な楽曲を音楽ゲームのプレイに使用する権利(以下、特別な楽曲の使用権と呼ぶことがある)が付与される。従って、特別な楽曲が解禁されたプレイヤは、プレイに使用する楽曲として、特別な楽曲を選択することができる。一方、特別な楽曲が解禁されていないプレイヤ、つまり特別な楽曲をプレイに使用する権利が付与されていないプレイヤ(以下、未付与プレイヤと呼ぶことがある)がゲームをプレイする場合、この特別な楽曲は使用可能な楽曲の選択肢に含まれない。つまり、この特別な楽曲を音楽ゲームでプレイに使用できない。これにより、特別な楽曲の解禁がプレイヤへの特典として利用されている。なお、所定の条件として、プレイ回数が一定以上になった場合に満たされる回数条件、一定以上の得点を獲得した場合に満たされる得点条件等、各種の条件が採用されてよい。また、所定のプレイヤには、例えば、回数条件を満たしたプレイヤ、得点条件を満たしたプレイヤ等が該当する。
【0036】
更に、所定の条件の一つとして、特別な楽曲の使用権を付与するために、ゲーム機GMを媒体として利用する所定の付与条件が採用されている。所定の付与条件は、次の2つの要件を含んでいる。第1の要件は、付与プレイヤによって音楽ゲームがプレイされた場合に満たされる要件である。プレイ時に使用される楽曲は、特別な楽曲でなくてもよい。第2の要件は、第1の要件を満たしたゲーム機GM、つまり付与プレイヤが音楽ゲームをプレイしたゲーム機GMが未付与プレイヤに音楽ゲームを提供した場合に満たされる要件である。また、第2の要件は、第1の要件を満たした後、所定の終了条件を具備するまでに満たす必要がある。つまり、第1の要件を満たした後から所定の終了条件を具備するまでに未付与プレイヤによりゲーム機GMが音楽ゲームに利用された場合に、第2の要件は満たされる。また、所定の終了条件として、例えば、未付与プレイヤによって1回プレイされるという条件が採用されている。つまり、第1の要件を満たした後、そのゲーム機GMにて最初に音楽ゲームをプレイした未付与プレイヤにより第2の要件が満たされる。従って、第1の要件を満たした後、一人の未付与プレイヤのみが第2の要件を満たし得る。
【0037】
第2の要件は第1の要件を満たすことを要求しているので、第2の要件を満たすことにより、第1の要件及び、第2の要件の両方が満たされる。そして、第2の要件が満たされることにより、所定の付与条件が満たされると、未付与プレイヤに特別な楽曲の使用権が付与される。つまり、新たに一人の付与プレイヤが誕生する。新たに特別な楽曲の使用権が付与される未付与プレイヤは、例えば、第2の要件を満たした未付与プレイヤである。従って、第2の要件が満たされることにより、第2の要件を満たした未付与プレイヤ、即ち、付与プレイヤのプレイ後に、ゲーム機GMを利用した未付与プレイヤに特別な楽曲の使用権が付与される。このように、ゲーム機GMでは、当該ゲーム機GM自体を特別な楽曲を解禁するための媒体として利用する音楽ゲームが提供されている。」
カ.「【0046】
次に、図5及び、6を参照して、ゲーム機GMが媒介して所定の付与条件が満たされる場合の処理について説明する。なお、ゲームシステム1では、各種情報を保存するサービスを提供するための処理、サイトを提供するための処理、音楽ゲームを提供するための処理、或いは、特別な楽曲を付与プレイヤに提供するための処理等、その他にも各種の周知な処理が実行されるが、これらの詳細の説明は省略する。
【0047】
図5は、ゲーム機GMの制御ユニット10が実行する解禁フラグデータ更新処理ルーチンのフローチャートの一例を示す図である。制御ユニット10は、条件判断部27を通じて、図5のルーチンを実行する。また、条件判断部27は、図5のルーチンを、ゲーム機GMにて、音楽ゲームの提供が要求される毎に実行する。音楽ゲームの提供の要求は、例えば、カード18を利用して、所定の対価が消費される毎、或いは、その後に楽曲選択等のゲーム開始条件が満たされる毎に実行される。

【0054】
ステップS17(或いは、ステップS16)の判別結果が否定的結果の場合、つまり第2の要件を満たさないと判別した場合には、条件判断部27は、以降の処理をスキップして今回のルーチンを終了する。」
キ.「【0065】
上述の形態では、所定の終了条件として、特別な楽曲の使用権を未付与プレイヤに一度付与した場合に具備される条件が採用されているが、所定の終了条件は、このような形態に限定されない。例えば、一定回数、一定時間、或いは、第1の要件を満たした付与プレイヤとは無関係の未付与プレイヤに付与するまで等、各種の条件が採用されてよい。」
ク.上記オ.【0036】より、「所定の条件」とは、付与プレイヤによって音楽ゲームがプレイされた場合に満たされる要件である第1の要件と、第1の要件を満たした後、所定の終了条件を具備するまでに、付与プレイヤが音楽ゲームをプレイしたゲーム機が未付与プレイヤに音楽ゲームを提供し、未付与プレイヤによって1回プレイされること、により満たされる要件である第2の要件、からなるものであると認められる。
ケ.上記オ.【0035】及び【0037】より、所定の条件が満たされた場合に、特別な楽曲が解禁される所定のプレイヤとは、「特別な楽曲をプレイに使用する権利が付与されていない未付与プレイヤ」であると認められる。
コ.上記オ.及びカ.より、音楽ゲームの提供が要求される毎に実行される解禁フラグデータ更新処理ルーチンは、条件判断部により、所定の条件が判断され、第2の要件を満たさないと判別した場合に終了し、プレイヤはプレイに使用可能な楽曲を選択するものと認められる。

そうすると、上記ア乃至キの記載事項並びに上記ク乃至コの認定事項から、引用例には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されているものと認められる。
「複数のゲーム機と、サーバ装置としてのユーザ情報管理用サーバとがルータを介してネットワークにそれぞれ接続されている、ゲームシステムであって、
ゲーム機では、内部に、条件判断部が設けられる制御ユニットが設けられ、音楽(楽曲)のリズムに合わせて、プレイヤに適切な操作が要求される音楽ゲームが提供され、
音楽ゲームは、所定の条件が満たされた場合には、特別な楽曲をプレイに使用する権利が付与されていない未付与プレイヤに特別な楽曲が解禁されるものであり、
所定の条件とは、特別な楽曲をプレイする権利が付与された付与プレイヤによって音楽ゲームがプレイされた場合に満たされる要件である第1の要件と、第1の要件を満たした後、所定の終了条件を具備するまでに、付与プレイヤが音楽ゲームをプレイしたゲーム機が未付与プレイヤに音楽ゲームを提供し、未付与プレイヤによって1回プレイされること、により満たされる要件である第2の要件、からなるものであり、
音楽ゲームの提供が要求される毎に実行される解禁フラグデータ更新処理ルーチンは、条件判断部により、所定の条件が判断され、第2の要件を満たさないと判別した場合に終了し、プレイヤはプレイに使用可能な楽曲を選択する、ゲームシステム。」

(3)対比
そこで、本願補正発明と引用発明とを対比すると、
ア.後者の「プレイヤ」、「ゲームシステム」は、それぞれ、前者の「ユーザ」、「ゲームシステム」に相当する。
イ.前者の「ゲーム範囲」とは、本願の発明の詳細な説明の「通常モードは、標準的なゲーム範囲をプレイするための通常のプレイの機会を提供するモードである。」(【0033】参照。)との記載を参酌すると、ゲームにおけるパート、フェーズ、ステージ等の、ゲームの一部と解することができる。
そして、後者の「特別な楽曲をプレイする」ことや「プレイに使用可能な楽曲を選択」しプレイすることは、音楽ゲームの一部を構成するものであって、「プレイに使用可能な楽曲」は、所定の条件を満たさなくても選択可能なものであるから、後者の「プレイに使用可能な楽曲を選択」した音楽ゲームは、前者の「各ユーザに共通のゲーム範囲」に相当する。
そして、後者の「ゲーム機」は、「プレイヤ」によって操作されるものであって、後者の「ゲーム機では」、「プレイヤに適切な操作が要求される音楽ゲームが提供され」るのであるから、ゲーム機により「プレイヤ」に「音楽ゲームが提供され」ることは明らかである。
ウ.後者の「特別な楽曲をプレイする権利」は、前者の「特別特典」に相当する。そして、「特別な楽曲をプレイする権利が付与された」とは、特別な楽曲をプレイすることができることであるから、特別な楽曲をプレイする「条件を満たした」といえる。してみると、後者の「特別な楽曲をプレイする権利が付与されたプレイヤ」は、前者の「特別特典条件を満たしたユーザ」に相当する。
また、後者の「特別な楽曲をプレイに使用する権利が付与されていない未付与プレイヤ」と前者の「別のユーザ」とは、「特別特典条件を満たしたユーザとは別のユーザ」との概念で共通する。
エ.前者の「特別特典条件を満たしたプレイの機会としての具備のプレイの機会」とは、特別特典条件を満たした際のプレイの機会を意味するものと解し得る。
そうすると、前者の「特別特典条件を満たしたプレイの機会としての具備のプレイの機会以降に提供される少なくとも一つのプレイの機会としての以降のプレイの機会」とは、特別特典条件を満たした際のプレイの機会以降のプレイの機会を意味するものと解し得る。
同様に、「前記限定特典条件が満たされる場合に、当該限定特典条件が満たされた前記以降のプレイの機会としての特別のプレイの機会」とは、限定特典条件を満たした際のプレイの機会以降のプレイの機会であって、特別のプレイの機会であるプレイの機会と解し得る。
そうすると、後者の「特別な楽曲をプレイする権利が付与された付与プレイヤによって音楽ゲームがプレイされた場合」は、前者の「特別特典条件を満たしたプレイの機会としての具備のプレイの機会」に相当する。
また、「特別な楽曲をプレイする権利が付与された付与プレイヤによって音楽ゲームがプレイされた場合に満たされる要件である第1の要件と、第1の要件を満たした後、所定の終了条件を具備するまで」は、前者の「特別特典条件を満たしたプレイの機会としての具備のプレイの機会以降に提供される少なくとも一つのプレイの機会としての以降のプレイの機会」に相当する。
オ.後者の「第2の要件」とは、「第1の要件を満たした後、所定の終了条件を具備するまでに、付与プレイヤが音楽ゲームをプレイしたゲーム機が未付与プレイヤに音楽ゲームを提供し、未付与プレイヤによって1回プレイされること、により満たされる要件」であって、「特別な楽曲をプレイする権利が付与された付与プレイヤ」とは異なる「特別な楽曲をプレイに使用する権利が付与されていない未付与プレイヤ」を対象とした条件であるから、前者の「限定特典条件」と後者の「第2の要件」とは、「特別特典条件を満たしたユーザとは別のユーザが満たすか否か判別される」「条件」との概念で共通する。
そして、後者の「第2の要件」は、第1の要件を満たした後、所定の終了条件を具備するまでに、未付与プレイヤによって1回プレイされること、により満たされる要件であるから、前者の「限定特典条件」と後者の「第2の要件」とは、「特別特典条件を満たしたプレイの機会としての具備のプレイの機会以降に提供される少なくとも一つのプレイの機会としての以降のプレイの機会において」「判別」されるとの概念で共通する。
してみると、後者の「所定の条件が満たされた場合には、特別な楽曲をプレイに使用する権利が付与されていない未付与プレイヤに特別な楽曲が解禁される」場合は、前者の「前記限定特典条件が満たされる場合に、当該限定特典条件が満たされた前記以降のプレイの機会としての特別のプレイの機会」に相当する。
カ.後者の「条件判断部」は、「第1の要件を満たした後、所定の終了条件を具備するまでに、未付与プレイヤによって1回プレイされること、により満たされる要件である第2の要件」が満たされるかを判断するものであるから、前者の「条件判別手段」と後者の「条件判断部」とは、「特別特典条件を満たしたユーザとは別のユーザが条件を満たすか否か判別する条件判別手段」である点で共通する。
キ.後者の「音楽ゲーム」は、所定の条件が満たされた場合には、特別な楽曲をプレイに使用する権利が付与されていない未付与プレイヤに特別な楽曲が解禁されるものであるから、後者の「音楽ゲーム」を提供する「ゲームシステム」は、前者の「限定特典条件が満たされる場合に、当該特別のプレイの機会に効果を奏する限定特典を付与する特典付与手段」を備えるといえる。
ク.後者の「ゲームシステム」は、音楽ゲームの提供が要求される毎に実行される解禁フラグデータ更新処理ルーチンにおいて、第2の要件を満たさないと判別した場合は、前記ルーチンを終了し、プレイヤはプレイに使用可能な楽曲を選択するものであって、その場合は、特別な楽曲のプレイをする権利が付与されないのであるから、特別な楽曲を除いた通常の楽曲のプレイが提供されるものと推認できる。そうすると、前者の「ゲームシステム」と後者の「ゲームシステム」とは、「特別のプレイ機会のゲーム範囲を前記限定特典条件が満たされない場合のプレイ機会におけるゲーム範囲と相違させるように、前記限定特典を付与する」「特典付与手段」を備える点で共通する。

したがって、両者は、
「各ユーザに共通のゲーム範囲を含むゲームを提供するゲームシステムであって、
前記ゲームをプレイするユーザが特別特典条件を満たした場合に、当該特別特典条件を満たしたプレイの機会としての具備のプレイの機会以降に提供される少なくとも一つのプレイの機会としての以降のプレイの機会において前記特別特典条件を満たしたユーザとは別のユーザが限定特典条件を満たすか否か判別する条件判別手段と、
前記限定特典条件が満たされる場合に、当該特別のプレイの機会に効果を奏する限定特典を付与する特典付与手段と、
を備え、
前記特典付与手段は、前記特別のプレイ機会のゲーム範囲を前記限定特典条件が満たされない場合のプレイ機会におけるゲーム範囲と相違させるように、前記限定特典を付与する、ゲームシステム。」
の点で一致し、以下の点で一応、相違する。

[相違点]
限定特典条件が満たされる場合に、特別のプレイの機会に効果を奏する限定特典を付与する機会が、本願補正発明では、「当該限定特典条件が満たされた以降のプレイの機会としての特別のプレイの機会に限定」したものであるのに対し、引用発明は、第1の要件を満たした後、所定の終了条件を具備するまでに、未付与プレイヤによって1回プレイされた後である点。

(4)判断
上記相違点について検討する。
一般に、ユーザに特典を付与する機会に、条件を付加し、限定的なものとすることは、周知の技術手段である(例えば、特開2013-146590号公報(【0062】、【0063】参照。)以下「周知技術」という。)。
そして、上記(3)オ.のとおり、前者の「限定特典条件」と後者の「第2の要件」とは、「特別特典条件を満たしたユーザとは別のユーザが満たすか否か判別される」「条件」との概念で共通するものであるところ、上記相違点に係る本願補正発明は、特別特典条件を満たしたユーザとは別のユーザに限定特典を付与する機会が、特別特典条件を満たしたユーザがプレイした後のプレイの機会に限定したものか、別のユーザが1回プレイした後のプレイの機会かの違いにすぎず、別のユーザがプレイする機会に限定して特典を付与するのか、別のユーザが1回プレイした後の機会に特典を付与するのかは、特典を付与する機会に条件を付加することが周知技術であることからすれば、当業者が適宜採用し得る事項といえる。
してみると、引用発明において、上記周知技術を適用し、上記相違点に係る本願補正発明とすることは、当業者が容易に想到し得るものである。

そして、本願補正発明の発明特定事項によって奏される効果も、引用発明及び上記周知技術から、当業者が予測しうる範囲内のものである。

請求人は、「引用発明の音楽ゲームでは、特別の楽曲が解禁されるのは次回のプレイからであって、今回のプレイでは通常どおりの楽曲が選択され、特別の楽曲は選択できない」旨、主張する。
しかし、引用発明において、「未付与プレイヤによって1回プレイ」することが、必須の構成要件であるとはいえないのであるから、上記のとおり、別のユーザがプレイする機会に特典を付与するのか、別のユーザが1回プレイした後の機会に特典を付与するのかは、当業者が適宜採用し得る事項といえるものである。

よって、本願補正発明は、引用発明及び上記周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際、独立して特許を受けることが出来ない。

(5)むすび
以上のとおりであって、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。


第3 本願発明について
1 本願発明
本件補正は上記第2のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明は、平成30年2月26日付けの手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項によって特定される次のとおりのものである。
「ゲームを提供するゲームシステムであって、
前記ゲームをプレイするユーザが特別特典条件を満たした場合に、当該特別特典条件を満たしたプレイの機会としての具備のプレイの機会以降に提供される少なくとも一つのプレイの機会としての以降のプレイの機会において前記特別特典条件を満たしたユーザとは別のユーザが限定特典条件を満たすか否か判別する条件判別手段と、
前記限定特典条件が満たされる場合に、当該限定特典条件が満たされた前記以降のプレイの機会としての特別のプレイの機会において、当該特別のプレイの機会に限定して効果を奏する限定特典を付与する特典付与手段と、
を備える、ことを特徴とするゲームシステム。」(以下「本願発明」という。)

2 引用例
平成29年12月19日付けの拒絶の理由に引用された引用例、及び、その記載内容は上記「第2 3 (3) ア 引用例」に記載したとおりである。

3 対比・判断
本願発明は、実質的に、上記「第2 3 (1)本願補正発明」で検討した本願補正発明の「各ユーザに共通のゲーム範囲を含む」ゲーム、及び「前記特典付与手段は、前記特別のプレイ機会のゲーム範囲を前記限定特典条件が満たされない場合のプレイ機会におけるゲーム範囲と相違させるように、前記限定特典を付与する、」との限定を省くものである。
そうすると、本願発明と引用発明とを対比すると、上記「第2 3 (3)進歩性について」での検討を勘案すると、両者は、
「ゲームを提供するゲームシステムであって、
前記ゲームをプレイするユーザが特別特典条件を満たした場合に、当該特別特典条件を満たしたプレイの機会としての具備のプレイの機会以降に提供される少なくとも一つのプレイの機会としての以降のプレイの機会において前記特別特典条件を満たしたユーザとは別のユーザが限定特典条件を満たすか否か判別する条件判別手段と、
前記限定特典条件が満たされる場合に、当該特別のプレイの機会に限定して効果を奏する限定特典を付与する特典付与手段と、
を備える、ゲームシステム。」
の点で一致し、上記「第2 3 (3) イ 対比」で挙げた相違点である、以下の点で相違する。
[相違点]
限定特典条件が満たされる場合に、特別のプレイの機会に限定して効果を奏する限定特典を付与する機会が、本願発明では、「当該限定特典条件が満たされた前記以降のプレイの機会としての特別のプレイの機会」であるのに対し、引用発明は、未付与プレイヤによって1回プレイされること、により満たされる要件である第2の要件が満たされた後である点。
そして、上記「第2 3 (3) ウ 判断」における検討内容を踏まえれば、本願発明は、引用発明及び上記周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。

4 むすび
以上のとおりであるから、本願発明は、引用発明及び上記周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。


よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2019-10-15 
結審通知日 2019-10-23 
審決日 2019-11-06 
出願番号 特願2015-194795(P2015-194795)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (A63F)
P 1 8・ 575- Z (A63F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 彦田 克文  
特許庁審判長 吉村 尚
特許庁審判官 塚本 丈二
藤本 義仁
発明の名称 ゲーム機、ゲームシステム、及びそれらに用いられるコンピュータプログラム  
代理人 山本 晃司  

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