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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  G06Q
審判 全部申し立て 特36条4項詳細な説明の記載不備  G06Q
審判 全部申し立て 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備  G06Q
管理番号 1358647
異議申立番号 異議2019-700771  
総通号数 242 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2020-02-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2019-09-27 
確定日 2020-01-09 
異議申立件数
事件の表示 特許第6489659号発明「情報処理システム、商品情報処理装置、方法及びコンピュータプログラム」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第6489659号の請求項1?8に係る特許を維持する。 
理由 第1 手続の経緯
特許第6489659号の請求項1?8に係る特許についての出願は,平成28年6月13日に出願した特願2016-117303号の一部を平成29年3月2日に新たな特許出願として出願したものであって,平成31年3月8日にその特許権の設定登録がされ,平成31年3月27日に特許掲載公報が発行された。その後,その特許に対し,令和元年9月27日に特許異議申立人小林敏樹は,特許異議申立てを行った。


第2 本件発明1?8
特許第6489659号の請求項1?8の特許に係る発明は,それぞれ,その特許請求の範囲の請求項1?8に記載した事項により特定される次のとおりのものである(以下,それぞれ,「本件発明1」?「本件発明8」という。)。
「 【請求項1】
消費期限が時間で管理されている時間管理商品と,消費期限が時間で管理されていない時間管理以外の商品とを含む商品の中から発注を希望する商品を指定する商品情報及び店舗を指定する店舗情報を入力する指定端末と,上記指定端末により指定された商品の指定情報を処理する商品情報処理システムと,上記店舗の店舗システムとが通信を介して接続可能に構成されたシステムであって,
上記商品情報処理システムは,
上記指定端末により指定された店舗の商品のうち時間管理商品以外の商品の在庫情報と,当該店舗において取り扱っている商品の商品情報とを上記指定端末に送信して,これら送信された情報の中から上記指定端末によって指定された商品情報を含む指定情報を生成する処理手段と,上記指定情報を上記店舗システムに送信する送信手段と,を有し,
上記店舗システムは,
上記指定情報を受信する受信手段と,
上記商品情報処理システムから受信した指定情報に基づいて,上記店舗で指定に応じて取りそろえた商品の商品情報を登録する登録手段と,
を有してなることを特徴とする情報処理システム。

【請求項2】
上記処理手段は,上記指定された店舗で扱っている時間管理商品以外の商品のうち特定商品の在庫情報を上記店舗システムから取得する,
請求項1記載の情報処理システム。

【請求項3】
消費期限が時間で管理されている時間管理商品と,消費期限が時間で管理されていない時間管理以外の商品とを含む商品の中から発注を希望する商品を指定する商品情報及び店舗を指定する店舗情報を入力する指定端末と,上記指定端末により指定された商品の指定情報を処理する商品情報処理システムと,上記商品情報処理システムから受信した指定情報に基づいて,上記店舗で指定に応じて取りそろえた商品の商品情報を登録する店舗システムと,通信可能に構成された商品情報処理システムであって,
上記商品情報処理システムは,
上記指定端末により指定された店舗の商品のうち時間管理商品以外の商品の在庫情報と,当該店舗において取り扱っている商品の商品情報とを上記指定端末に送信して,これら送信された情報の中から上記指定端末によって指定された商品情報を含む指定情報を生成する処理手段と,
上記指定情報を上記店舗システムに送信する送信手段と,を有することを特徴とする商品情報処理システム。

【請求項4】
上記処理手段は,上記指定された店舗で扱っている時間管理商品以外の商品のうち特定商品の在庫情報を上記店舗システムから取得する,
請求項3記載の商品情報処理システム。

【請求項5】
消費期限が時間で管理されている時間管理商品と,消費期限が時間で管理されていない時間管理以外の商品とを含む商品の中から発注を希望する商品を指定する商品情報及び店舗を指定する店舗情報を入力する指定端末と,上記指定端末により指定された商品の指定情報を処理する商品情報処理システムと,上記商品情報処理システムから受信した指定情報に基づいて,上記店舗で指定に応じて取りそろえた商品の商品情報を登録する店舗システムと,通信可能に構成されたコンピュータにより行なわれる方法であって,
上記コンピュータが,
上記指定端末により指定された店舗の商品のうち時間管理商品以外の商品の在庫情報と,当該店舗において取り扱っている商品の商品情報とを上記指定端末に送信して,これら送信された情報の中から上記指定端末によって指定された商品情報を含む指定情報を生成する処理と,
上記指定情報を上記店舗システムに送信する処理と,
を行なうことを特徴とする商品情報処理方法。

【請求項6】
上記指定された店舗から時間管理商品以外の商品の商品情報を取得する際,当該指定された店舗で扱っている時間管理商品以外の商品のうち特定商品の在庫情報を上記店舗システムから取得する,
請求項5記載の情報処理方法。

【請求項7】
消費期限が時間で管理されている時間管理商品と,消費期限が時間で管理されていない時間管理以外の商品とを含む商品の中から発注を希望する商品を指定する商品情報及び店舗を指定する店舗情報を入力する指定端末と,上記指定端末により指定された商品の指定情報を処理する商品情報処理システムと,上記商品情報処理システムから受信した指定情報に基づいて,上記店舗で指定に応じて取りそろえた商品の商品情報を登録する店舗システムと,通信可能に構成されたコンピュータに対して,
上記指定端末により指定された店舗の商品のうち時間管理商品以外の商品の在庫情報と,当該店舗において取り扱っている商品の商品情報とを上記指定端末に送信して,これら送信された情報の中から上記指定端末によって指定された商品情報を含む指定情報を生成する処理と,
上記指定情報を上記店舗システムに送信する処理と,
を行なわせるコンピュータプログラム。

【請求項8】
上記指定された店舗から時間管理商品以外の商品の商品情報を取得する際,当該指定された受取店舗で扱っている時間管理商品以外の商品のうち特定商品の在庫情報を上記店舗システムから取得する,
請求項7記載のコンピュータプログラム。」


第3 申立理由の概要

特許異議申立人小林敏樹(以下,単に「申立人」という。)は,(1)請求項1?8に記載の発明は,記載に不備があるため,特許法36条6項2号の要件を満たさず(以下,「理由1」という。),(2)主たる証拠として特開2002-169983号公報(以下,「文献1」という。)を提出して,請求項1?8に係る特許は特許法29条2項の規定に違反してなされたものであり(以下,「理由2」という。),(3)請求項1?8に記載の発明は,発明の詳細な説明に記載されてないものを含むことから,特許法36条6項1号の要件を満たさず(以下,「理由3」という。),(4)発明の詳細な説明の記載が,請求項1?8に記載の発明を当業者が実施可能な程度に明確かつ十分に記載されていないから,特許法36条4項1号の要件を満たさず,請求項1?8に係る特許を取り消すべきものである旨主張する。


第4 当審の判断

1 理由1(特許法36条6項2号)について
(1)申立人は,「文章構成の混乱」として,「消費期限が時間で管理されている時間管理商品」と,「消費期限が時間で管理されていない時間管理以外の商品とを含む商品」とを区別しているにもかかわらず,実際の本構成には,「時間管理商品」には言及せず「当該店舗において取り扱っている商品」の「商品情報」を送信する旨のみ記載しているため,文書が混乱しており,「消費期限が時間で管理されている時間管理商品」と,「時間管理商品以外の商品」,「時間管理商品」及び「当該店舗において取り扱っている商品」の各語の関係も不明確であると主張する(以下,「主張1」という。)。
また,申立人は,「範囲無限定な語句の使用」として,「当該店舗において取り扱っている商品」という語自体も内容不明確であり,「商品情報」の語は,本構成では,「時間管理商品以外の商品の在庫情報」及び「店舗において取り扱っている商品の商品情報」という形で「在庫情報」と対比して用いられているが,「商品情報」の語からは,「商品に関する情報」という内容しか読み取れず,具体的にどのような情報が含まれるのか不明確であると主張する(以下,「主張2」という。)。
さらに,申立人は,「構成の除外の不十分」として,請求項1では,一部の商品について在庫情報が送信される旨を記載しているものの,他の商品について在庫情報が送信される構成を排除していないため,結局,商品の分類を行うにもかかわらず,分類された商品類型について,在庫情報が送信されるか否かすら不明確なものとなっている旨主張する(以下,「主張3」という。)。

(2)特許法36条6項2号の要件であるところの特許を受けようとする発明が明確か否かは,特許請求の範囲だけではなく,願書に添付した明細書の記載及び図面を考慮し,また,当業者の出願時における技術常識を基礎として,特許請求の範囲の記載が,第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるか否かという観点から判断されるべきである。
そのため,本願発明に係る特許請求の範囲が,第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるか否かについて,検討する。

(3)発明の詳細な説明の記載事項(下線は,当審で付与した。)
ア 「【0006】
しかし,従来のように予め決まったカタログの中から好きな商品の発注を受け付けるようにすると,このカタログに掲載されている商品すべてを物流センターにストックしていかなければならないため,取り扱う商品種類が多くなると物流コストが膨大となる。
また,カタログにない商品は,コンビニなどの店舗の販売員が御用聞きを行い,商品を届けることもできるが,現実的に,「あれが欲しい,これが欲しい」という要望を聞く時間もコストアップにつながってしまうという問題があった。
また,例えば,生鮮食品や弁当などの日持ちがしない商品を遠隔地の受取者にタイムリーに届ける仕組みは提供されていなかった。
【0007】
本発明は,上述の課題を解決するためになされたものであって,受取者の近隣の店舗にある商品在庫データに基づいて発注を行うことで,多種多様な商品であっても,物流コストをかけることなくタイムリーに商品を受け取ることができる仕組みを提供することを目的とする。」

イ 「【0027】
以下,本発明の実施形態に係る決済処理装置について説明する。
まず,本実施形態の業務に関する概略について説明する。
本実施形態は,例えば,コンビニなどのように,多種多様な商品の品揃えがされている店舗網に最適である。現在,コンビニなどでは,商品やお食事を配達するサービスを行っている。このサービスでは,グループ企業のスーパーや百貨店,各種専門店などで注文した商品を近くのコンビニで受け取るサービスなどが行われている。
【0028】
コンビニでは,数万アイテムに及ぶ多くの種類の商品を扱っている。このような状況を前提として,例えば,親が地方に居て,遠く離れた地いる息子に仕送りする場合,息子の近くにあるコンビニの店舗の扱っている商品情報を見て,親が店舗Aの専用端末又は自分のパソコンや携帯電話などのインターネット接続可能な端末を使って,息子に届ける商品が選択できれば大変便利であるし,息子の近くの店舗から届けることができ,タイムリーに仕送りをすることができる。
このことは,遠方に居る年老いた父母などに対して仕送りする場合などでも同様である。
【0029】
また,発注者は,発注側店舗に来店しなくても,スマートフォンや自宅のパソコンからでも,受取側店舗の在庫及び,配達する時間に納品される商品情報を読み込むことができるようにすれば良い。
商品には消費期限が時間で管理されている商品があって,このように時間管理されている商品(時間管理商品)は,店舗在庫を読み込んだ時点では消費期限は切れてなくても,注文後,商品を受け渡しする時点で消費書期限が切れてしまうことがある。そのため,受取側店舗の在庫を読み込むよりも,配達する時間に納品される商品情報を読み込む方が確実に手配出来る。
この場合は,発注者が,パソコン等から本部サーバ等が提供する所定の注文サイトを通じて会員ログインし,配達先(受取者)を選択する。そして,発注者端末の画面上に受取側店舗の時間管理以外の在庫及び配達される時間に納品される商品を表示し,その中から商品を選択することで発注を行う。時間管理商品は物流センターに発注が通知される。これにより,時間管理の商品であっても確実に受取者に渡すことができる。」

ウ 「【0034】
なお,受取者側の店舗又は地域独自の商品については,コンビニの本部を通じて,受取者の地域に存在する店舗の商品情報を取得し,発注者がそれを見たうえで注文できるようにしてもよい。
また,商品代金の決済は,受取側の店舗で発注された商品が検品又は受取者に渡された時点で,発注者側に対して決済を行うようにしてもよい。また,その際,欠品などが発生した場合には,受取者側店舗での検品又は受取者に渡された商品のみについてだけ決済を行うようにしてもよい。例えば,発注者が弁当と卵を発注し,全部で1200円発注したが,受取側店舗で卵が欠品していた場合,卵の代金200円を差し引いた1000円だけの発注として,発注者の決済情報に基づいて決済を行うようにしてもよい。」

エ 「【0037】
図2に示すように,発注者端末1は,入力部11と,表示部12と,送受信処理部13とを有している。
入力処理部11は,発注側店舗において,発注者が商品を実際に見ながら選択し,発注を行う商品情報を入力する処理を行う。また,入力処理部11は,発注者から商品の購入の代金の決済を行うための決済情報の入力をさらに受け付ける処理を行う。
表示部12は,発注側店舗及び受取側店舗で取り扱われている共通商品情報と,発注側店舗では取り扱っておらず受取側店舗で取り扱っている受注側店舗商品情報を取得して表示する処理を行う。
また,表示部12は,受取店舗端末4から取得した,受取店舗で取り扱っている商品情報及び在庫情報など発注可能な商品情報を表示する処理を行う。
送受信処理部13は,入力された商品情報と,特定された受取者情報を,地区サーバ21を介して本部サーバ3に送信する処理を行う。」

オ 「【0039】
本部サーバ3は,図2に示すように,発注情報処理部31と,送信部32,配送指示部33,会員データベース(DB)34とを有している。
発注情報処理部31は,発注側店舗端末1から送信された商品情報と受取者情報を受信して,これらの情報から発注情報を生成等する処理を行う。
送信部32は,発注情報に含まれる受取者情報から,受取店舗側店舗を特定して,上記受取店舗側端末に対して発注情報を送信する処理を行う。
配送指示部33は,発注者端末1により指定された商品情報を翌日の受取店に対する配送情報に加える配送指示を後述の物流センター端末5に対して行う処理を行う。
会員データベース34は,会員の個人情報をデータベース化したものである。個人情報には,ID,パスワード,住所など種々の情報が含まれる。」

カ 「【0041】
図2に示すように,受信出力部41と,照合処理部42と,受領確認処理部43,売上処理部44,認証処理部45を有する。
受信出力部41は,発注情報を受信して出力する処理を行う。
照合処理部42は,出力された発注情報に基づいて,集められた商品の商品情報を読み取って,発注情報と照合する処理を行う。
受領確認処理部43は,照合された商品を上記受取者が受領したことを入力する処理を行う。
売上処理部44は,照合処理部42により商品の照合ができたことにより,発注者が入力した決済情報に基づいて売上決済処理を行う計上処理を行う。
認証処理部45は,受取者の本人確認情報の入力を受け付け,発注情報に含まれる受取者情報に基づいて認証する処理を行う。」

キ 「【0042】
次に,図3を参照して,第1の実施形態の処理の流れについて説明する。
本例では,発注者が福岡に居て発注者端末1を利用して,東京の受取側店舗(東京店A)を介して,東京に居る受取人に対して仕送りを行う場合を例として説明する。
図3において,発注者が,発注者端末1で発注サイトにアクセスし,サイトにログインする(S101)。ログイン情報は,あらかじめ本部サーバ3の会員データベース(DB)34に登録されている会員情報に基づいて認証を行う。
このログイン画面としては,図4に示すように,ユーザ名,パスワードなどで認証を行う。
なお,ログインには,会員番号や登録電話番号などの組み合わせでもよい。
【0043】
発注者は,発注者端末1を用いて,画面に表示された配達先選択ボタンから配達先を選択して(S102),受取者の情報を選択,入力する(S103)。
受取者の情報は,図5に示すように,あらかじめ発注者が受取者の情報を本部サーバ1などの会員DB34に登録しておき,これを読みだして画面上から選択できるようにしてもよい。また,登録されていない受取者の情報は,発注者端末1の画面上から新規に登録するようにしてもよい。
なお,会員情報,配達先情報の登録は,電話などで受取者の情報を聞き,オペレーターが登録を行ってもよい。
【0044】
次に,発注者は,発注者端末1を用いて,配達日を指定する(S104)。配達日の指定は,例えば,図6に示すように,当日と当日以外のボタンを表示し,当日ボタンが押された場合は,当日配達注文として処理する。また,当日以外が指定された場合は,図6に示すように日付入力画面やカレンダーなどを表示して,配達日の指定を受け付ける。
なお,この処理で,当日以外が指定された場合は,後述する実施形態2の処理に移行する。
【0045】
配達日が指定されると,発注者端末1の特定処理部13は,地区サーバ21へアクセスし(S105),受取人側の地区サーバ22から受取人側の店舗である東京店Aの在庫情報を取得し,表示部12により表示される(S106)。
各店舗の在庫情報は,各店舗端末2から地区サーバ2は又は本部サーバ3へ定期的又は即時的に集計され,在庫データベース(DB)に記憶されている。
なお,在庫情報は,受取側店舗端末4から読み取るようにしてもよい。
【0046】
発注者は,発注者端末1の表示部12に表示された商品情報(在庫情報)から,発注したい商品を選択することで発注情報の入力を行う(S107)。
この発注情報の入力は,図7に示すように,発注者端末1の表示部12に表示された受取側の店舗である東京店Aの在庫情報から,所望の商品をタッチパネルなどの入力手段を利用して入力させる。
【0047】
発注情報の入力が完了すると,送受信処理部13が,発注情報を地区サーバ21へ送信する(S108)。
これにより,本部サーバ3を介して,受取側の地区サーバ22へ送信され(S109),地区サーバ
そして,発注者端末2で,お客様控え(発注確認書)と店舗控えの伝票が印刷される。
【0048】
一方,受取側店舗では,受信出力部21により,発注情報を受信し,受信した発注情報に基づき,店舗内の商品を取りそろえ,取りそろえた在庫の確認と確保を行う(S111)。
この処理は,図9に示すように,受取店舗端末4により,取りそろえた商品のバーコード等を受取店舗端末4で読み取り,照合処理部42が,受注情報と照合することにより行う。そして,照合が終えた商品は,陳列されている商品とは別に取り置くことで引き渡すまで確保しておく。なお,配達の場合は,配達時間まで保管しておく。
なお,この在庫確認の際,欠品していた商品については,その旨の入力を行うことで欠品処理を行い,決済の対象から外す。
【0049】
なお,配達の場合,配達時間になったら,配達明細書を印刷し,配達商品データと照合し,入力を行う。発注商品と一致した商品が売上計上される。また,発注側店舗にもこの発注情報を通知するようにしてもよい。
【0050】
受取側店舗端末4の売上処理部44により決済登録する(S112)。
決済登録がされることで,その情報が本部サーバ3に通知される。これにより発注側地区サーバ21では,その売上が発注側店舗に計上され,発注確認書が印刷され発注者に渡される。
また,受取側店舗では,受取店に対する配達手数料や留め置き手数料などの手数料が計上される。
なお,本例では,発注側店舗に売上計上し,受取側店舗に所定の手数料を計上するようにした例で説明したが,受取側店舗に売上を計上し,発注側店舗に所定の手数料を計上する」

ク 「【0052】
このように,第1の実施形態によれば,受取店舗の当日の在庫情報を取得したうえで発注が行えることから,物流センターから商品を1個単位の配送をしなくとも受取側店舗の在庫を使って仕送りすることができる。特に,弁当などの日配品などは消費期限が大変短いため,宅配便等で遠方への配達ができなったが,このような仕組みにより遠方に居ながら,発注者が実際に見て気に入った商品を受取者に仕送りすることができる。
また受取側店舗も商品の売上増加,手数料収入の増加が見込むことができる。」

ケ 「【0059】
(1)当日が選択された場合
当日引き渡しの場合には,図13に示すように,発注情報処理部31は,当日当該受取側店舗への物流センターから入荷する1個単位商品及びロット単位商品の入荷予定情報を取得する(S301)。
この情報の取得は,本部サーバ3にその情報が届いている場合にはそれを利用し,受取側店舗端末4又は物流センター端末5にその情報がある場合には,それらの端末から取得する。
また,同時に発注情報処理部31は,1個単位商品及びロット単位商品について,受取側店舗端末4から当該店舗の在庫情報を取得する(S302)。
そして,発注情報処理部31は,取得した1個単位商品及びロット単位商品の入荷予定商品情報と,当該店舗の1個単位商品及びロット単位商品の在庫情報を合わせて利用者端末に表示させ,この表示された情報に基づいて発注可能とする(S303)。
この場合の画面の例を図16に示す。図16に示すように品目ごとに取得した商品情報が表示され,在庫がある場合には在庫数,在庫がない場合には在庫なしが表示される。
なお,配達時点で賞味期限や消費期限が切れてしまう商品が出た場合は,店舗端末が自動的に欠品としてキャンセル処理を行うことが表示される。
この表示された商品情報から発注された発注情報は,本部サーバ3,地区サーバ22を介して,受取側店舗端末4に通知され,受取側店舗で仕送りに該当する商品の取り置き,配達等ができるようになる。
以降は,前述のS109と同じ処理を行う。
【0060】
(2)翌日が選択された場合
図14に示すように,発注情報処理部31は,物流センターから当該受取側店舗へ翌日に入荷予定の1個単位商品及びロット単位商品を取得する(S311)。
また,同時に発注情報処理部31は,受取側店舗の現時点の1個単位商品及びロット管理商品の在庫情報を取得する(S312)。
なお,上述の場合と同様に,配達時点で賞味期限や消費期限が切れてしまう商品が出た場合には,自動的に欠品としてキャンセル処理を行うことが表示される。
そして,発注情報処理部31は,上述S311,S312の処理で取得した入荷予定情報と在庫情報を合わせて利用者端末に表示させ,発注を受け付けるようにする(S313)。
これにより,発注者は,表示された商品情報から発注された発注情報は,本部サーバ3,地区サーバ22を介して,受取側店舗端末4に通知され,受取側店舗で仕送りに該当する商品の取り置き,配送等ができるようになる。
以降は,前述のS109と同じ処理を行う。」

コ 「【0063】
第4の実施形態
上述の実施形態3において,翌日分の処理について暦日を単位として分けるのではなく,商品配送締切時間を基準に処理を分けてもよい。
ここで商品配送締切時間とは,店舗から本部ないしは物流センターへの翌日の商品配送依頼の入力を行う締切時間である。この商品配送締切時間は,例えば,翌日店舗に配送される商品であれば,前日の午前10時などというように決められている。
この場合,翌日の発注締切時間前であれば,まだ店舗から物流センターに対して仕入れる商品を発注できる状態であることから,発注処理部22は,翌々日以降の発注と同様に,上述のS321以下と同様な処理(翌々日以降の処理)を行う。
一方,翌日の発注締切時間後の場合であれば,上述のS311以下と同様な処理(翌日の処理)を行うようにしてもよい。
これにより,例えば,翌日店舗に配送される商品の発注締切時間が,前日の午前10時と決められている場合,6月2日に商品を届けるのであれば,6月1日の午前10時前の発
注のうち,時間管理商品が指定されていれば,本部サーバ3から物流センター端末5に対して,翌日の6月2日の配送される商品に発注された商品を含めるように指示することで確実に届けることができる。また,6月1日の午前10時以降の発注で,6月2日お届けの場合には,本部サーバ3にアクセスして,翌6月2日に当該受取側店舗に配送される商品の情報を取得し,店舗の在庫と合わせ,その中から発注者が選択できるようにすることで,翌日,確実に商品を届けることができる。
【0064】
また,商品の店舗への入荷は1日1回だけではなく,例えば,商品の配送が,朝,昼,晩などのように1日に数回,時間ごとに分けられている場合は,その受取時間の直近の入荷時間の配送便を指定するようにすればよい。また,店舗の在庫商品については,受取時間に消費期限内の商品のみに絞って,発注を受けるようにすればよい。
この場合の処理について,図17から図19を参照して説明する。なお,上述の実施形態と同様の処理については,説明を省略する。
【0065】
(1)当日が選択された場合
当日引き渡しの場合には,図17に示すように,発注情報処理部31は,配達時間が選択される(S401)と,当日受取側店舗に対して,当該配達時間に対応した時間に物流センターから入荷する時間管理商品の入荷予定情報を取得する(S402)。例えば,配達時間として午後12時が指定されている場合は,その直近の入荷時間が午前9時ならば,その入荷情報を取得することになる。
そして,発注情報処理部31は,時間管理以外の商品について受取側店舗端末4を介して当該店舗の在庫情報を取得する(S403)。
この後は,上述のS303以下の処理と同様の処理を行う。
【0066】
(2)翌日が選択された場合
翌日引き渡しの場合には,図18に示すように,発注情報処理部31は,配達時間が選択される(S411)と,物流センター5から当該受取側店舗へ翌日の受取時間に応じて入荷する時間管理商品及び時間管理以外の商品の入荷予定情報を取得する(S412)。例えば,配達時間として翌日の午後2時が指定されている場合は,その直近の配送時間である翌日の昼ごろの入荷情報を取得することになる。
なお,ここで,まだ翌日の受取時刻の直近の配送の発注に間に合う場合には,当該注文された商品を通常の店舗の発注に加えて発注商品とすることができる。
そして,発注情報処理部31は,時間管理以外の商品について受取側店舗端末から当該店舗の在庫情報と当日入荷予定の商品情報を取得し,上述のS303以下の処理と同様の処理を行う。
【0067】
(3)翌々日以降が選択された場合
翌々日以降引き渡しの場合には(S421),図19に示すように,発注情報処理部31は,当該受取側店舗へ配送可能な商品の情報を全て取得する(S422)。この情報は,あらかじめ発注可能な商品情報として,本部サーバ3又は地域サーバ22に記憶しておいてもよい。
同時に発注情報処理部31は,時間管理以外の商品については,受取側店舗の在庫情報と,当日入荷予定の商品情報と翌日当該受取日時に物流センターから受取側店舗へ配送される時間管理以外の商品情報を取得する(S423)。
発注情報処理部31は,取得した商品情報と,S423で取得した時間管理外の商品の在庫情報及び配送商品情報を合わせて利用者端末に表示させ発注を受け付け(S423),以降,前述のS109以下の処理を行う。
【0068】
このように,上述の実施形態によれば,1日で複数の消費期限がある商品は,お届け時間の直近に入荷する商品を届けることができ,確実に消費期限内の商品を届けることがで
きるし,また新鮮な商品を届けることができる。」

(4)主張1?3について検討をする。
ア 主張1について
(ア)「消費期限が時間で管理されている時間管理商品」と,「消費期限が時間で管理されていない時間管理以外の商品とを含む商品」について,上記(3)を参照すると,発明の詳細な説明には次の事項が記載されている。
「商品には消費期限が時間で管理されている商品があって,このように時間管理されている商品(時間管理商品)は,店舗在庫を読み込んだ時点では消費期限は切れてなくても,注文後,商品を受け渡しする時点で消費期限が切れてしまうことがある。」(【0029】)
「弁当などの日配品などは消費期限が大変短い」(【0052】)
「配達時点で賞味期限や消費期限が切れてしまう商品が出た場合は,店舗端末が自動的に欠品としてキャンセル処理を行うことが表示される。」(【0059】)
「配達時点で賞味期限や消費期限が切れてしまう商品が出た場合には,自動的に欠品としてキャンセル処理を行うことが表示される。」(【0060】)
上記記載から,「消費期限が時間で管理されている時間管理商品」とは,例えば弁当など商品であって,店舗在庫を読み込んだ時点では消費期限は切れてなくても,注文後,商品を受け渡しする時点で消費期限が切れてしまうおそれのある商品であると認められる。
他方,「時間管理商品以外の商品」については,明確な定義の記載はないものの,発明の詳細な説明【0063】?【0067】には,「当該配達時間に対応した時間に物流センターから入荷する時間管理商品の入荷予定情報を取得する」こととは別に,「発注情報処理部31は,時間管理以外の商品について受取側店舗端末4を介して当該店舗の在庫情報を取得する」ことが記載されていることから,「時間管理商品以外の商品」とは,文言どおり,「時間管理商品以外」の「商品」と解釈すれば十分であることは明らかである。
このように,「消費期限が時間で管理されている時間管理商品」と「時間管理商品以外」との関係は明確であって,第三者の利益が不当に害されるほど不明確であるとはいえない。

(イ)「当該店舗において取り扱っている商品」について,「当該店舗」がどのような意味で用いられているかを見ることで,その意味を検討する。
請求項1には「上記指定端末により指定された店舗の商品のうち時間管理商品以外の商品の在庫情報と,当該店舗において取り扱っている商品の商品情報とを上記指定端末に送信して,」とあることから,「当該店舗」は「上記指定端末により指定された店舗」であることは明らかである。
そうすると,「当該店舗において取り扱っている商品」とは,指定端末により指定された店舗で取り扱っている商品という程度の意味であることは明らかであって,第三者の利益が不当に害されるほど不明確であるとはいえない。

(ウ)上記(ア)(イ)から,「消費期限が時間で管理されている時間管理商品」,「時間管理商品以外の商品」及び「当該店舗において取り扱っている商品」の「商品」は,明確に使い分けられており,各語の関係も明確であって,文章も混乱しておらず,申立人の主張する「文章構成の混乱」であるとはいえない。
よって,申立人の主張1は,採用できない。

イ 主張2について
(ア)「当該店舗において取り扱っている商品」という語自体の意味は,上記ア(イ)のとおり,指定端末により指定された店舗で取り扱われている商品という程度の意味であるから,明確であって,第三者の利益が不当に害されるほど不明確であるとはいえない。

(イ)「商品情報」について,請求項1には,(a)「消費期限が時間で管理されている時間管理商品と,消費期限が時間で管理されていない時間管理以外の商品とを含む商品の中から発注を希望する商品を指定する商品情報」,(b)「当該店舗において取り扱っている商品の商品情報」,(c)「これら送信された情報の中から上記指定端末によって指定された商品情報」,(d)「上記店舗で指定に応じて取りそろえた商品の商品情報」として,4つの「商品情報」がある。これらの「商品情報」が単なる「商品に関する情報」であるか,発明の詳細な説明の記載を参照することで検討をする。

(a)「消費期限が時間で管理されている時間管理商品と,消費期限が時間で管理されていない時間管理以外の商品とを含む商品の中から発注を希望する商品を指定する商品情報」について
「消費期限が時間で管理されている時間管理商品」と,消費期限が時間で管理されていない「時間管理以外の商品」については,上記アで検討したとおりであるから,「消費期限が時間で管理されている時間管理商品と,消費期限が時間で管理されていない時間管理以外の商品」とを含む「商品」とは,文言どおり,「消費期限が時間で管理されている時間管理商品」と,消費期限が時間で管理されていない「時間管理以外の商品」の両方をまとめたものにすぎない。
そして,請求項1では,この「商品情報」は,「指定端末」によって入力されるとある。そこで,これがどのような意味を持つか,発明の詳細な説明の記載を参酌することで検討をする。

「発注者は,発注側店舗に来店しなくても,スマートフォンや自宅のパソコンからでも,受取側店舗の在庫及び,配達する時間に納品される商品情報を読み込むことができるようにすれば良い。…発注者端末の画面上に受取側店舗の時間管理以外の在庫及び配達される時間に納品される商品を表示し,その中から商品を選択することで発注を行う。」(【0029】)
「受取者側の店舗又は地域独自の商品については,コンビニの本部を通じて,受取者の地域に存在する店舗の商品情報を取得し,発注者がそれを見たうえで注文できるようにしてもよい。」(【0034】)
「表示部12は,発注側店舗及び受取側店舗で取り扱われている共通商品情報と,発注側店舗では取り扱っておらず受取側店舗で取り扱っている受注側店舗商品情報を取得して表示する処理を行う。また,表示部12は,受取店舗端末4から取得した,受取店舗で取り扱っている商品情報及び在庫情報など発注可能な商品情報を表示する処理を行う。」(【0037】)
「発注者が,発注者端末1で発注サイトにアクセスし,サイトにログインする」(【0042】)
「発注者は,発注者端末1を用いて,画面に表示された配達先選択ボタンから配達先を選択して」(【0043】)
「受取人側の地区サーバ22から受取人側の店舗である東京店Aの在庫情報を取得し,表示部12により表示される」(【0045】)
「発注者は,発注者端末1の表示部12に表示された商品情報(在庫情報)から,発注したい商品を選択することで発注情報の入力を行う…この発注情報の入力は,図7に示すように,発注者端末1の表示部12に表示された受取側の店舗である東京店Aの在庫情報から,所望の商品をタッチパネルなどの入力手段を利用して入力させる。」(【0046】)

これらの記載から,指定端末によって入力される「商品情報」とは,発注者端末1の表示部12に表示された情報であって,注文者が,発注したい商品を所望の商品をタッチパネルなどで選択可能な情報であると解釈することが自然である。

(b)「当該店舗において取り扱っている商品の商品情報」について
「当該店舗において取り扱っている商品」は上記(ア)のとおりであり,さらに,発明の詳細な説明【0037】(上記(a)の発明の詳細な悦名の記載の参酌箇所参照。)から,「当該店舗において取り扱っている商品の商品情報」とは,指定端末により指定された店舗で取り扱われている商品の「商品情報」である。

(c)「これら送信された情報の中から上記指定端末によって指定された商品情報」について
請求項1の記載から,「これら送信された情報」とは,「上記指定端末により指定された店舗の商品のうち時間管理商品以外の商品の在庫情報」と,「当該店舗において取り扱っている商品の商品情報」である。「当該店舗において取り扱っている商品の商品情報」は上記(b)で検討したとおりである。
また,「時間管理商品以外の商品」は,上記アで検討したとおりであるから,「上記指定端末により指定された店舗の商品のうち時間管理商品以外の商品の在庫情報」とは,文言どおり,指定端末により指定された店舗で取り扱っている商品のうち,時間管理商品以外の商品についての在庫情報と解釈することが自然である。
そうすると,「これら送信された情報」とは,指定端末により指定された店舗で取り扱っている商品のうち,時間管理商品以外の商品についての在庫情報と,指定端末で指定された店舗で取り扱っている商品の情報を含む情報である。
そして,「これら送信された情報の中から上記指定端末によって指定された商品情報」は,指定端末によって「指定された」商品情報であることから,上記(a)の発明の詳細な記載の参酌した箇所から,発注者端末1の表示部に表示された商品情報の中から,タッチパネルなど入力された所望の商品の商品情報であると認められる。

(d)「上記店舗で指定に応じて取りそろえた商品の商品情報」について
「上記店舗で指定に応じて取りそろえた商品」とは,発明の詳細な説明には次の記載がある。
「受取側店舗では,受信出力部21により,発注情報を受信し,受信した発注情報に基づき,店舗内の商品を取りそろえ,取りそろえた在庫の確認と確保を行う…この在庫確認の際,欠品していた商品については,その旨の入力を行うことで欠品処理を行い,決済の対象から外す。」(【0048】)
これらの記載から,「上記店舗で指定に応じて取りそろえた商品」とは検品により,在庫の確認が行われた商品であり,「上記店舗で指定に応じて取りそろえた商品の商品情報」とは,在庫の確認が行われた商品の商品情報であると認められる。

以上,(a)?(d)のように,「商品情報」とは,単なる「商品に関する情報」ではなく,その文脈に応じて解釈をする必要があり,請求項1に記載された,各「商品情報」は上記(a)?(d)の意味であると解釈されることから,記載は明確である。
そして,「在庫情報」との関係についても,上記(c)のとおりであって,指定端末により指定された店舗で取り扱っている商品のうち,時間管理商品以外の商品についての在庫情報であり,上記(b)で検討した,指定端末で指定された店舗で取り扱っている商品の情報とは,互いに概念の異なる情報であることは明らかであるから,「当該店舗において取り扱っている商品の商品情報」との違いは明確であって,第三者の利益が不当に害されるほど不明確であるとはいえない。

(ウ)上記(ア)(イ)のとおりであるから,特許請求の範囲の記載は明確であり,申立人の主張する「範囲無限定な語句の使用」であるとはいえない。
よって,申立人の主張2は,採用できない。

ウ 主張3について
「上記指定端末により指定された店舗の商品のうち時間管理商品以外の商品の在庫情報」は,上記イ(イ)(c)で検討したとおり,指定端末により指定された店舗で取り扱っている商品のうち,時間管理商品以外の商品についての在庫情報であり,「当該店舗において取り扱っている商品の商品情報」は,上記イ(イ)(b)で検討したとおり,指定端末で指定された店舗で取り扱っている商品の情報を意味するものである。
そして,上記イで検討したとおり,「上記指定端末により指定された店舗の商品のうち時間管理商品以外の商品の在庫情報」と「当該店舗において取り扱っている商品の商品情報」とは,互いに概念の異なる情報であり,さらに,指定端末に送信されるものは「上記指定端末により指定された店舗の商品のうち時間管理商品以外の商品の在庫情報」と「当該店舗において取り扱っている商品の商品情報」であることが,明確に特定されており,第三者の利益が不当に害されるほど不明確であるとはいえない。このため,申立人の主張する「構成の除外の不十分」とはいえない。
よって,申立人の主張3は,採用できない。

(5)以上のとおりであるから,本件発明1に係る特許は,第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるとはいえない。
よって,本件発明1に係る特許は,明確である。また,本件発明1と同様の記載を含む本件発明3,5,7係る特許についても,同様の理由で明確であり,本件発明1,3,5,7にそれぞれ従属する本件発明2,4,6,8に係る特許も明確である。

2 理由3(特許法36条6項1号),理由4(特許法36条4項1号)について
(1)申立人は,「時間管理商品」及び「時間管理商品以外の商品」と,「店舗において取り扱っている商品」とを区別する実施形態は記載されていないため,サポート要件及び実施可能要件を満たしていないと主張する。

(2)ア サポート要件について,特許請求の範囲が,サポート要件に適合するか否かは,特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明の記載とを比較し,特許請求の範囲に記載された発明が,発明の詳細な説明に記載された発明で,発明の詳細な説明の記載により,当業者が当該発明の課題を解決することができると認識できる範囲のものであるか否か,また,その記載や示唆がなくとも当業者が出願時の技術常識に照らして当該発明の課題を解決できると認識できる範囲のものであるか否かを検討して判断すべきである。
そのため,サポート要件について,特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明の記載とを比較し,特許請求の範囲に記載された発明が,発明の詳細な説明に記載された発明であるか否か,また,発明の詳細な説明の記載により,当業者が当該発明の課題を解決することができると認識できる範囲のものであるか否かについて検討をする。

実施可能要件について,特許制度は,発明を公開する代償として,一定期間にわたり発明者に当該発明の実施につき独占的な権利を付与するものであるから,明細書には,特許請求の範囲に記載された当該発明の技術的内容を一般に開示する内容を記載しなければならない。特許法36条4項1号が「その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者がその実施をすることができる程度に明確かつ十分に記載したものであること」という実施可能要件を定める趣旨は,明細書の発明の詳細な説明に,当業者がその実施をすることができる程度に発明の構成等が記載されていない場合には,実質において発明が公開されていないことになり,発明者に対して特許法の規定する独占的権利を付与する前提を欠くことになるからであると解される。
そのため,発明の詳細な説明が,実施可能要件に適合するか否かについて,発明の詳細な説明に,当業者がその実施をすることができる程度に発明の構成等が記載されているか否かとの観点で検討をする。

(3)ア サポート要件について,「消費期限が時間で管理されている時間管理商品」とは,上記1(4)アのとおり,例えば弁当など商品であって,店舗在庫を読み込んだ時点では消費期限は切れてなくても,注文後,商品を受け渡しする時点で消費期限が切れてしまうおそれのある商品であり,「消費期限が時間で管理されていない時間管理以外の商品」とは,発明の詳細な説明【0063】?【0067】には,「当該配達時間に対応した時間に物流センターから入荷する時間管理商品の入荷予定情報を取得する」こととは別に,「発注情報処理部31は,時間管理以外の商品について受取側店舗端末4を介して当該店舗の在庫情報を取得する」ことが記載されているように,請求項1の文言どおり,「時間管理商品以外」の「商品」と解釈することができることを裏付ける記載がある。
また,「当該店舗において取り扱っている商品」とは,「消費期限が時間で管理されている時間管理商品と,消費期限が時間で管理されていない時間管理以外の商品とを含む商品の中から発注を希望する商品を指定する商品情報」のうち,指定端末によって指定された店舗において取り扱っている商品の商品情報で特定される商品であることも明らかであって,発明の詳細な説明【0037】等に記載されている事項である。
このように,本件発明1は,発明の詳細な説明に記載された発明であって,受取者の近隣の店舗にある商品在庫データに基づいて発注を行うことで,多種多様な商品であっても,物流コストをかけることなくタイムリーに商品を受け取ることができる仕組みを提供することが可能であるものである。
さらに,本件発明1は,「しかし,従来のように予め決まったカタログの中から好きな商品の発注を受け付けるようにすると,このカタログに掲載されている商品すべてを物流センターにストックしていかなければならないため,取り扱う商品種類が多くなると物流コストが膨大となる。また,カタログにない商品は,コンビニなどの店舗の販売員が御用聞きを行い,商品を届けることもできるが,現実的に,「あれが欲しい,これが欲しい」という要望を聞く時間もコストアップにつながってしまうという問題があった。」【0006】との課題を解決するために,発明の詳細な説明の「第4実施形態」で「時間管理以外の商品について受取側店舗端末4を介して当該店舗の在庫情報」を取得し,これを利用者端末に表示させ発注を受け付ける構成が記載されており(発明の詳細な説明【0067】参照),本件発明1では,これを「上記指定端末により指定された店舗の商品のうち時間管理商品以外の商品の在庫情報と,当該店舗において取り扱っている商品の商品情報とを上記指定端末に送信して」とするものである。
そうすると,本件発明1は,発明の詳細な説明に記載されており,上記課題を解決できると当業者が認識できる程度に記載されているといえる。

実施可能要件について,上記アのとおり,「消費期限が時間で管理されている時間管理商品」とは,例えば弁当など商品であって,店舗在庫を読み込んだ時点では消費期限は切れてなくても,注文後,商品を受け渡しする時点で消費期限が切れてしまうおそれのある商品であり,「消費期限が時間で管理されていない時間管理以外の商品」とは,発明の詳細な説明【0063】?【0067】には,「当該配達時間に対応した時間に物流センターから入荷する時間管理商品の入荷予定情報を取得する」こととは別に,「発注情報処理部31は,時間管理以外の商品について受取側店舗端末4を介して当該店舗の在庫情報を取得する」ことが記載されているように,請求項1の文言どおり,「時間管理商品以外」の「商品」と解釈することができることを裏付ける記載があり,これらの記載は,当業者が発明を実施することができる程度に記載されているものである。
また,「当該店舗において取り扱っている商品」とは,「消費期限が時間で管理されている時間管理商品と,消費期限が時間で管理されていない時間管理以外の商品とを含む商品の中から発注を希望する商品を指定する商品情報」のうち,指定端末によって指定された店舗において取り扱っている商品の商品情報で特定される商品であることが明らかであって発明の詳細な説明【0037】等に記載されている事項であって,これらの記載は,当業者が発明を実施することができる程度に記載されているものである。

(4)そうすると,理由3,4についての申立人の主張は採用できない。

(5)よって,本件発明1?8に係る特許は,発明の詳細な説明に記載された事項であり,発明の詳細な説明には,当業者が本件発明1?8に係る特許を実施することができる程度に明確かつ十分に記載されている。

3 理由2(特許法29条2項)について
(1)文献1の記載事項(下線は,当審で付与した。)
ア 「【0015】
【発明の実施の形態】次に,本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0016】図1は本発明の系列小売店を統合した商品販売システムの一実施形態を示すブロック図である。
【0017】図1に示す本実施の形態においては,先ず,複数の系列小売店が存在するものとする。系列小売店の系列の数は任意であるが,本実施形態においては,説明の便宜上,A系列,B系列,C系列の3系列の系列小売店が存在するものとする。そして,各系列小売店は,それぞれ自系列の系列小売店の店頭で販売している商品の注文をインターネット経由で受け付ける小売店販売システムと,自系列の系列小売店の扱う商品の在庫状況を管理すると共に,商品の仕入れ管理を行う在庫管理システムとを備えているものとする。
【0018】すなわち,図1に示す本実施の形態は,インターネット等の公衆データ通信網であるところのネットワーク100と,ネットワーク100に接続されたA系列小売店30の小売店販売システム31と在庫管理システム32と,ネットワーク100に接続されたB系列小売店40の小売店販売システム41と在庫管理システム42と,ネットワーク100に接続されたC系列小売店50の小売店販売システム51と在庫管理システム52と,ネットワーク100に接続され,各系列小売店30,40,50の扱う商品を統合して注文販売を取り扱う統合商品販売システム20と,ネットワーク100に接続され,統合商品販売システム20へのアクセス手段を備えた複数の注文者端末10とから構成されている。
【0019】注文者端末10は,パーソナルコンピュータ,モバイルコンピュータ,携帯電話等のインターネット接続ができるアクセス手段を備えた情報処理装置である。注文者端末10は,ネットワーク100を介して統合商品販売システム20に接続し,統合商品販売システム20が取り扱う商品に関する情報を画面に表示させる機能を有すると共に,画面表示を行った商品を注文する機能を有する。また,商品を注文した後に統合商品販売システム20が生成する注文識別番号を,ネットワーク100を介して受信する機能を有する。
【0020】統合商品販売システム20は,サーバ等の情報処理装置によって構成され,インターネット上にWWW(World Wide Web)を開設するWWWサーバとしての機能を有する。統合商品販売システム20は,各系列小売店30,40,50の扱う商品を,各系列小売店の小売店販売システム31,41,51とネットワーク100を介して接続することにより,統合して注文販売を取り扱う機能を有する。
【0021】A系列小売店30は,コンビニエンスストアである。A系列の小売店販売システム31は,A系列小売店30の店頭で販売している商品の注文をインターネット経由で受け付けるシステムで,サーバ等の情報処理装置によって構成される。小売店販売システム31は,統合商品販売システム20から送信する系列別注文情報及び注文識別番号を,ネットワーク100を介し,受信する機能を有する。A系列の在庫管理システム32は,商品の在庫状況を管理及び商品の仕入れ注文を管理するシステムで,サーバ等の情報処理装置によって構成される。A系列の在庫管理システム32は,A系列の小売店販売システム31が受信した系列別注文情報をもとに,仕入れ注文に反映させる機能を持つ。」

イ 「【0025】図2は,統合商品販売システムの一例を示す詳細ブロック図である。
【0026】図2において,統合商品販売システム20は,ユーザ認証手段21と,地域情報検索手段22と,商品情報検索手段23と,商品発注手段24と,地域情報DB(Data Base:データベース)26と,小売店情報DB27と,商品分類DB28と,商品情報DB29とを備えている。
【0027】地域情報DB26は,全国各地の地図を住所情報と共に記憶保持するDBであり,地域情報検索手段22が,或る住所を検索キーとして地域情報DB26を検索した際に,該住所近辺の地域の地図を住所情報と共に出力する。
【0028】小売店情報DB27は,全国各地に存在する各系列小売店の全ての小売店の店名と住所情報を記憶保持するDBであり,地域情報検索手段22が,或る住所を検索キーとして小売店情報DB27を検索した際に,該住所近辺の地域内に存在する各系列小売店の店名を住所情報と共に出力する。
【0029】商品分類DB28は,各系列小売店が取り扱っている全ての商品の商品分類を記憶保持するDBであり,商品分類とは,例えば弁当,パン,ジュース,酒,菓子,新聞などである。
【0030】商品情報DB29は,各系列小売店が取り扱っている全ての商品の商品情報を記憶保持するDBであり,商品情報とは,商品ごとのイメージ画像,品名,商品番号,価格,在庫情報,入庫予定情報などである。商品情報としては,各系列小売店の店頭で販売している,弁当,パン,飲料,菓子,新聞,雑誌等の全商品を対象としている。商品情報は,商品情報検索手段23が各系列小売店の小売店販売システム31,41,51と接続して,各系列小売店が取り扱っている商品を検索した結果として得られるものである。」

ウ 「【0032】地域情報検索手段22は,注文者端末10から住所を指定して地域情報検索の依頼を受信した場合に,該住所を検索キーとして地域情報DB26及び小売店情報DB27を検索し,該住所近辺の地域の地図と該地域内に存在する各系列小売店の店名とを住所情報により関連付け,地域情報検索結果画面として注文者端末10に送信する。また,地域情報検索結果画面により注文者端末10から小売店一覧の情報表示依頼を受信した場合には,該住所近辺の地域内に存在する各系列小売店の店名と住所とを,小売店一覧画面として注文者端末10に送信する。また,地域情報検索結果画面により注文者端末10から商品分類一覧の情報表示依頼を受信した場合には,該住所近辺の地域内に存在する各系列小売店で取り扱っている商品分類の情報を,商品分類DB28を検索して収集し,商品分類一覧画面として注文者端末10に送信する。
【0033】商品情報検索手段23は,小売店一覧画面により注文者端末10から特定の系列小売店の情報を受信した場合に,該系列小売店の小売店販売システム31,或いは小売店販売システム41,或いは小売店販売システム51と接続して,該系列小売店が取り扱っている商品情報を検索し,検索した商品情報を商品情報DB29に記憶させると共に,検索した商品情報を小売店別商品一覧画面,或いは商品注文画面として注文者端末10に送信する。また,商品分類一覧画面により注文者端末10から特定の商品分類の情報を受信した場合に,各系列小売店の小売店販売システム31,小売店販売システム41,小売店販売システム51と接続して,各系列小売店が取り扱っている商品情報を検索し,検索した商品情報を商品情報DB29に記憶させると共に,検索した商品情報を商品別小売店一覧画面,或いは商品注文画面として注文者端末10に送信する。
【0034】商品発注手段24は,商品注文画面により注文者端末10から注文内容を受信した場合に,注文識別番号を生成して注文者端末10に送信すると共に,注文識別番号を付して注文内容に指定された商品の注文を行う。商品の注文先は,該商品を取り扱う系列小売店の小売店販売システム31,或いは小売店販売システム41,或いは小売店販売システム51である。注文内容としては,注文者が注文したい商品の品名,商品番号,数量,来店予定時間若しくは配達希望時間等が含まれている。」

エ 「【0047】認証が終了すると,統合商品販売システム20の地域情報検索手段22は地域情報検索画面を注文者端末10に送信し(ステップS21),注文者端末10には図9に示す地域情報検索画面が表示される。
【0048】注文者は注文者端末10を操作して,図9の地域情報検索画面で検索したい住所を入力し(図9の91),確定ボタン(図9の92)を選択して地域情報検索の依頼とし,統合商品販売システム20へ送信する(ステップS22)。入力した住所に誤りがある場合には,リセットボタン(図9の93)の選択により入力内容が初期化されるので,正しく再入力を行う。統合商品販売システム20の地域情報検索手段22は,該当する住所を中心とする地域に関して地域情報DB26及び小売店情報DB27を検索し,該当地域の地域情報検索結果画面を生成して注文者端末10に送信し(ステップS23),注文者端末10には図10に示す地域情報検索結果画面が表示される。
【0049】注文者は注文者端末10を操作して,図10の地域情報検索結果画面から,小売店一覧(図10の101),或いは,商品分類一覧(図10の102)の何れかのボタンを判定して(ステップS24)選択し,統合商品販売システム20へ送信する。小売店一覧ボタン(図10の101)は,希望する小売店から商品を購入したい場合に選択し,当該地域の小売店の一覧を表示させるためのボタンである。商品分類一覧ボタン(図10の102)は,希望する商品からそれを販売している小売店を知りたい場合に選択し,当該地域で販売されている商品の分類一覧を表示させるためのボタンである。先ず,小売店一覧ボタン(図10の101)が選択された場合の動作について説明する。
【0050】図10の地域情報検索結果画面から,小売店一覧ボタンを選択すると(ステップS25),小売店一覧ボタンが選択された情報が小売店一覧の情報表示依頼となって統合商品販売システム20に送信され,統合商品販売システム20の地域情報検索手段22は小売店一覧画面を作成して注文者端末10に送信し(ステップS26),注文者端末10には図11に示す小売店一覧画面が表示される。図11の小売店一覧画面に表示される内容は,ステップS22において入力した住所(図9の91)の地域にある小売店を系列小売店毎にまとめた一覧である。
【0051】注文者は注文者端末10を操作して,図11の小売店一覧画面に表示されている中から希望する小売店を選択し,統合商品販売システム20へ送信する(ステップS27)。統合商品販売システム20の商品情報検索手段23は,ステップS27にて選択された希望の小売店の情報を受信し,該小売店の属する系列を判定して,該系列の系列小売店(A系列小売店30,B系列小売店40,C系列小売店50の何れか1系列小売店)の小売店販売システム(小売店販売システム31,小売店販売システム41,小売店販売システム51の何れか1小売店販売システム)と接続を行い,該系列小売店で販売している商品の商品情報を検索する(ステップS28)。
【0052】系列小売店(A系列小売店30,B系列小売店40,C系列小売店50の何れか1系列小売店)の小売店販売システム(小売店販売システム31,小売店販売システム41,小売店販売システム51の何れか1小売店販売システム)は,統合商品販売システム20からの商品情報検索要求を受け,自系列の在庫管理システム(在庫管理システム32,在庫管理システム42,在庫管理システム52の何れか1在庫管理システム)から最新の商品情報を入手し,商品情報検索回答を作成し,商品情報検索回答を統合商品販売システム20に送信する(ステップS29)。
【0053】統合商品販売システム20の商品情報検索手段23は,商品情報検索回答を商品情報DB29に記憶させると共に,商品情報検索回答をもとに,小売店別商品一覧画面を生成して注文者端末10に送信し(ステップS30),注文者端末10には図12に示す小売店別商品一覧画面が表示される。
【0054】注文者は注文者端末10を操作して,図12の小売店別商品一覧画面から,希望する商品類を選択し,統合商品販売システム20へ送信する(ステップS31)。ここで,商品類とは商品の種類を示す名称のことであり,図12の小売店別商品一覧画面の例においては,弁当,パン,ジュースなどである。統合商品販売システム20の商品情報検索手段23は,ステップS31にて選択された希望の商品類の情報を受信し,商品情報DB29を検索して該商品類のイメージ画像,品名,商品番号,価格,在庫状況情報及び入庫予定情報等から成る商品注文画面を生成して注文者端末10に送信し(ステップS32),注文者端末10には図13に示す商品注文画面が表示される。
【0055】注文者は注文者端末10を操作して,図13の商品注文画面から,希望する商品を選択し,購入する数量を入力する(ステップS33)。例えば,図13の○○弁当を注文したい場合には,図13の1301に示す○○弁当を選択し,1301-1の数量欄に購入する数量を入力する。また,△△弁当も併せて注文したい場合には,同様に,1302に示す△△弁当を選択し,1302-1の数量欄に購入する数量を入力する。希望する商品を全て選択終了した後,確定ボタン(図13の1304)を選択する。また,選択及び入力に誤りがあった場合は,リセットボタン(図13の1305)を選択すれば,選択入力した内容が初期化されるので,正しく再入力を行うことが可能となる。選択終了した全ての商品の商品注文情報は一時的に注文者端末10に蓄えられる。
【0056】次に,図13の小売店一覧ボタン(図13の1307)を選択すれば(ステップS34),ステップS26に戻りステップS26からステップS33の動作を繰り返し行えるため,他の小売店などからの商品注文を追加することが可能となる。一方,図13の注文確認ボタン(図13の1306)を選択すれば(ステップS35),それまで注文者端末10に蓄えられた商品注文情報を確認することが可能となり,注文者端末10の処理は「イ2」に進み,統合商品販売システム20の処理は「ロ2」に進む。」

オ 「【0059】図4において注文者が注文確認ボタンを選択(ステップS35)の後は,それまで注文者端末10に蓄えられた商品注文情報を確認するための注文内容確認画面(図14)が注文者端末10に表示される(図5のステップS40)。図14に示す注文内容確認画面は,それまで注文者端末10に蓄えられた商品注文情報の商品と数量を確認する画面であり,商品注文の内容が合っていれば,次に,商品の受け取り方法として,小売店へ受け取りに行くか配達かを選択し,前者の場合は,小売店名の指定(図14の1401の何れかの欄にチェックを入力)及び受取予定時間(図14の1402)を入力し,後者の場合は,配達場所の住所(図14の1404)及び配達希望時間(図14の1403)を入力し,最後に確定ボタン(図14の1405)を選択して注文内容とし,この注文内容を統合商品販売システム20へ送信する(図5のステップS41)。ここで,受取予定時間及び配達希望時間は各系列小売店の小売店販売システムの在庫情報及び入庫予定情報により,入力時間の範囲が制限される。続けて注文をしたい場合は続けて注文ボタン(図14の1406)を選択すると,図4のステップS23に戻ったと同等となり,図10に示した地域情報検索結果画面が注文者端末10に表示されるため,図4のステップS24以降を繰り返し行うことにより,続けて注文を行うことが可能となる。また,図14の注文内容確認画面で商品注文の内容に誤りがあった場合は,戻るボタン(図14の1407)を選択し,前画面へ戻る。さらに,注文を取り消す場合は,キャンセルボタン(図14の1408)を選択し,入力内容を初期化する。
【0060】統合商品販売システム20の商品発注手段24は,注文者端末10からの注文内容を受信し,注文識別番号を生成し(図5のステップS42),注文者端末10へは該注文識別番号を送信し(ステップS43),注文者端末10は,統合商品販売システム20からの該注文識別番号を受信し表示する。
【0061】統合商品販売システム20の商品発注手段24は,注文者端末10からの注文内容を系列ごとに分割し,系列別注文情報を生成する(ステップS44)。系列別注文情報とは,注文内容を系列別に分けた注文情報であり,図14に示した注文内容確認画面の例では,A系列は○○弁当(A系列○○店)と△△パン(A系列××店)が各1個であり,C系列は××ジュース(C系列○○店)1個である。統合商品販売システム20の商品発注手段24は,系列別注文情報を注文識別番号と共に各系列小売店(A系列小売店30,B系列小売店40,C系列小売店50)の小売店販売システム(小売店販売システム31,小売店販売システム41,小売店販売システム51)に送信する(ステップS45)。
【0062】各系列小売店の小売店販売システム31,41,51は,統合商品販売システム20からの系列別注文情報及び注文識別番号を受信し,系列別注文情報の商品を指定の小売店に配送する(ステップS46,S47,S48)。指定の小売店とは,図14に示した注文内容確認画面において,注文者が小売店受け取りを指定した場合は,該小売店のことであり,注文者が配達を指定した場合は,配達担当となる小売店のことである。配達担当となる小売店は,基本的に配達場所まで最短時間で到着できる小売店が自動的に決定される。なお,図5においては,説明の便宜上,指定の小売店がA系列の小売店である場合を例示しており,A系列はA系列の指定の小売店に配送し(ステップS46),B系列はA系列の指定の小売店に配送し(ステップS47),C系列もA系列の指定の小売店に配送している(ステップS48)。」

カ 「【0071】注文者は注文者端末10を操作して,図16の商品別小売店一覧画面から,希望する商品類を選択し,統合商品販売システム20へ送信する(ステップS69)。ここで,商品類とは商品の種類を示す名称のことであり,図16の商品別小売店一覧画面の例においては,○○弁当,××弁当,△△弁当などである。統合商品販売システム20の商品情報検索手段23は,ステップS69にて選択された希望の商品類の情報を受信し,商品情報DB29を検索して該商品類のイメージ画像,店名,品名,商品番号,価格,在庫状況情報及び入庫予定情報等から成る第2の商品注文画面を生成して注文者端末10に送信し(ステップS70),注文者端末10には図17に示す第2の商品注文画面が表示される。
【0072】注文者は注文者端末10を操作して,図17の第2の商品注文画面から,希望する商品を選択し,購入する数量を入力する(ステップS71)。例えば,図17の○○弁当をA系列○○店に注文したい場合には,図17の1701に示すA系列○○店を選択し,1701-1の数量欄に購入する数量を入力する。また,B系列○○店にも併せて注文したい場合には,同様に,1702に示すB系列○○店を選択し,1702-1の数量欄に購入する数量を入力する。希望する商品を全て選択終了した後,確定ボタン(図17の1704)を選択する。また,選択及び入力に誤りがあった場合は,リセットボタン(図17の1705)を選択すれば,選択入力した内容が初期化されるので,正しく再入力を行うことが可能となる。選択終了した全ての商品の商品注文情報は一時的に注文者端末10に蓄えられる。」

キ そうすると,文献1には次の発明(以下,「引用発明1」という。)が記載されているといえる。

「インターネット等の公衆データ通信網であるところのネットワーク100と,ネットワーク100に接続されたある系列小売店の小売店販売システムと在庫管理システムと,ネットワーク100に接続され,各系列小売店の扱う商品を統合して注文販売を取り扱う統合商品販売システム20と,ネットワーク100に接続され,統合商品販売システム20へのアクセス手段を備えた複数の注文者端末10とから構成されたシステムであって(【0018】),
注文者端末10は,ネットワーク100を介して統合商品販売システム20に接続し,統合商品販売システム20が取り扱う商品に関する情報を画面に表示させる機能を有すると共に,画面表示を行った商品を注文する機能を有し(【0019】),
統合商品販売システム20は,各系列小売店の扱う商品を,各系列小売店の小売店販売システムとネットワーク100を介して接続することにより,統合して注文販売を取り扱う機能を有し(【0020】),
小売店販売システムは,統合商品販売システム20から送信する系列別注文情報及び注文識別番号を,ネットワーク100を介し,受信する機能を有し,A系列の在庫管理システム32は,商品の在庫状況を管理及び商品の仕入れ注文を管理するシステムで,サーバ等の情報処理装置によって構成される。A系列の在庫管理システム32は,ある系列の小売店販売システムが受信した系列別注文情報をもとに,仕入れ注文に反映させる機能を持ち(【0021】),
統合商品販売システム20は,地域情報検索手段22と,商品情報検索手段23と,商品発注手段24と,商品情報DB29とを備えており(【0027】),
商品情報DB29は,各系列小売店が取り扱っている全ての商品の商品情報を記憶保持するDBであり,商品情報とは,在庫情報,入庫予定情報などであり,商品情報としては,各系列小売店の店頭で販売している,弁当,パン,飲料,菓子,新聞,雑誌等の全商品を対象としており,商品情報は,商品情報検索手段23が各系列小売店の小売店販売システムと接続して,各系列小売店が取り扱っている商品を検索した結果として得られるものであり(【0030】),
地域情報検索手段22は,注文者端末10から住所を指定して地域情報検索の依頼を受信した場合に,該住所を検索キーとして地域情報DB26及び小売店情報DB27を検索し,該住所近辺の地域の地図と該地域内に存在する各系列小売店の店名とを住所情報により関連付け,地域情報検索結果画面として注文者端末10に送信し,地域情報検索結果画面により注文者端末10から小売店一覧の情報表示依頼を受信した場合には,該住所近辺の地域内に存在する各系列小売店の店名と住所とを,小売店一覧画面として注文者端末10に送信し(【0032】),
商品情報検索手段23は,小売店一覧画面により注文者端末10から特定の系列小売店の情報を受信した場合に,該系列小売店の小売店販売システム,と接続して,該系列小売店が取り扱っている商品情報を検索し,検索した商品情報を商品情報DB29に記憶させると共に,検索した商品情報を小売店別商品一覧画面,或いは商品注文画面として注文者端末10に送信し(【0033】),
商品発注手段24は,商品注文画面により注文者端末10から注文内容を受信した場合に,注文識別番号を生成して注文者端末10に送信すると共に,注文識別番号を付して注文内容に指定された商品の注文を行い(【0034】),
注文者は注文者端末10を操作して,地域情報検索画面で検索したい住所を入力し,確定ボタンを選択して地域情報検索の依頼とし,統合商品販売システム20へ送信し,統合商品販売システム20の地域情報検索手段22は,該当地域の地域情報検索結果画面を生成して注文者端末10に送信し(【0046】),
注文者が地域情報検索結果画面から,小売店一覧ボタンを選択すると,注文者端末10には小売店一覧画面が表示され(【0050】),注文者は注文者端末10を操作して,小売店一覧画面に表示されている中から希望する小売店を選択し,統合商品販売システム20へ送信し(【0051】),
統合商品販売システム20の商品情報検索手段23は,選択された希望の小売店の情報を受信し,該小売店の属する系列小売店で販売している商品の商品情報を検索し,該系列小売店の小売店販売システムは,統合商品販売システム20からの商品情報検索要求を受け,自系列の在庫管理システムから最新の商品情報を入手し,商品情報検索回答を作成し,商品情報検索回答を統合商品販売システム20に送信し,統合商品販売システム20の商品情報検索手段23は,商品情報検索回答を商品情報DB29に記憶させると共に,商品情報検索回答をもとに,小売店別商品一覧画面を生成して注文者端末10に送信し(【0052】?【0053】),
注文者は注文者端末10を操作して,小売店別商品一覧画面から,希望する商品類を選択し,統合商品販売システム20へ送信し(【0054】),
商品類とは商品の種類を示す名称のことであり,弁当,パン,ジュースなどであり(【0054】),
統合商品販売システム20の商品情報検索手段23は,選択された希望の商品類の情報を受信し,商品情報DB29を検索して該商品類のイメージ画像,品名,商品番号,価格,在庫状況情報及び入庫予定情報等から成る商品注文画面を生成して注文者端末10に送信し(【0054】),
注文者は注文者端末10を操作して,商品注文画面から,希望する商品を選択し,購入する数量を入力し,選択終了した全ての商品の商品注文情報は一時的に注文者端末10に蓄えられ,注文者が,注文確認ボタンを選択すれば,それまで注文者端末10に蓄えられた商品注文情報を確認することが可能となり(【0055】?【0056】),
注文者端末10に商品注文情報を確認するための注文内容確認画面が注文者端末10に表示され,最後に確定ボタンを選択して注文内容とし,この注文内容を統合商品販売システム20へ送信し(【0059】),
統合商品販売システム20の商品発注手段24は,注文者端末10からの注文内容を受信し,注文識別番号を生成し,統合商品販売システム20の商品発注手段24は,注文者端末10からの注文内容を系列ごとに分割し,統合商品販売システム20の商品発注手段24は,系列別注文情報を注文識別番号と共に各系列小売店の小売店販売システムに送信し(【0060】?【0061】),
各系列小売店の小売店販売システムは,統合商品販売システム20からの系列別注文情報及び注文識別番号を受信し,系列別注文情報の商品を指定の小売店に配送する
システム。」

(2)本件発明1と引用発明1との対比
ア 引用発明1の「注文者端末10」は,注文者によって,希望する小売店が選択される機能,及び,希望する商品類が選択される機能を有することから,本件発明1の「指定端末」に相当する。

イ 引用発明1の「統合商品販売システム20」は,後述する相違点は別にして,注文者端末10から選択された希望の商品類の情報を受信する機能を有する点で,本件発明1の「商品情報処理システム」に対応する。

ウ 引用発明1の「小売店販売システム」は,後述する相違点は別にして,統合商品販売システム20からの系列別注文情報及び注文識別番号を受信する機能を有する点で,本件発明1の「店舗システム」に対応する。

エ 引用発明1の「商品類」は,商品の種類を示す名称のことであり,弁当,パン,ジュースなどを含み,さらに,小売店の店頭では,弁当,パン,飲料,菓子,新聞,雑誌等が販売されおり,一般に「弁当」は消費期限が時間で管理されていることから,本件発明1の「消費期限で管理されている時間管理商品」及び「消費期限が時間で管理されていない時間管理以外の商品」に相当する。

オ 引用発明1の「商品注文画面」は,商品類のイメージ画像,品名,商品番号,価格,在庫状況情報及び入庫予定情報等からなるものであって,注文者が,商品注文画面から希望する商品を選択する画面である点で,本件発明1の「発注を希望する商品を指定する商品情報」に相当する。

カ 引用発明1の「小売店」は,本件発明1の「店舗」に相当する。

キ 引用発明1の「小売店一覧画面」は,注文者が,注文者端末10を操作して,希望する小売店を選択することができる情報を提示する画面であることから,本件発明1の「店舗を指定する店舗情報」に相当する。

ク 引用発明1の「商品注文情報」は,注文者が注文者端末10を操作して,商品注文画面から,希望する商品を選択し,購入する数量を入力して生成される情報であることから,本件発明1の「指定端末により指定された商品の指定情報」に相当する。

ケ 引用発明1の「ネットワーク100」は,本件発明1の「通信」に相当する。

コ 引用発明1において,注文者は注文者端末10を操作して,小売店別商品一覧画面から,希望する商品類を選択すると,選択された商品類のイメージ画像,品名,商品番号,価格,在庫状況情報及び入庫予定情報等から成る商品注文画面が,統合商品販売システム20によって生成され,かつ,注文者端末10に送信され,注文者が注文者端末10を操作して商品注文画面から商品を選択可能にする点で,本件発明1の「商品情報処理システム」が「上記指定端末により指定された店舗の商品の在庫情報と,当該店舗において取り扱っている商品の商品情報とを上記指定端末に送信」すること対応する。

サ 引用発明1では,商品販売システム20によって注文者端末10に送信され商品注文画面に基づき,注文者が希望する商品を選択し,統合商品販売システム20は,注文者端末10からの注文内容を受信し,注文識別番号を生成し,統合商品販売システム20は,系列別注文情報を注文識別番号と共に各系列小売店の小売店販売システムに送信するものである。
そうすると,引用発明1の「注文内容」は,本件発明1の「指定端末によって指定された商品情報」に相当し,引用発明1の「系列別注文情報」及び「注文識別番号」は,本件発明1の「指定情報」に相当する。そして,引用発明1の統合商品販売システム20が,本件発明1の指定情報を生成する「処理手段」,及び,「上記指定情報を上記店舗システムに送信する送信手段」に相当する手段を備えることは明らかである。

シ 引用発明1は,小売店販売システム20が,合商品販売システム20からの系列別注文情報及び注文識別番号を受信することから,系列別注文情報及び注文識別番号を受信する手段を備えることは明らかであるから,この受信する手段は,本件発明1の「上記指定情報を受信する手段」に相当する。

ス そうすると,本件発明1と,引用発明1とでは,次の点で一致又は相違する。

<一致点>
「消費期限が時間で管理されている時間管理商品と,消費期限が時間で管理されていない時間管理以外の商品とを含む商品の中から発注を希望する商品を指定する商品情報及び店舗を指定する店舗情報を入力する指定端末と,上記指定端末により指定された商品の指定情報を処理する商品情報処理システムと,上記店舗の店舗システムとが通信を介して接続可能に構成されたシステムであって,
上記商品情報処理システムは,
上記指定端末により指定された店舗の商品の在庫情報と,当該店舗において取り扱っている商品の商品情報とを上記指定端末に送信して,これら送信された情報の中から上記指定端末によって指定された商品情報を含む指定情報を生成する処理手段と,
上記指定情報を上記店舗システムに送信する送信手段と,を有し,
上記店舗システムは,
上記指定情報を受信する受信手段と,
を有してなることを特徴とする情報処理システム。」

<相違点>
(相違点1)
本件発明1は,指定端末に送信する在庫情報が,「時間管理商品以外の商品」の在庫情報であるのに対し,引用発明1は,注文者端末10に送る在庫状況情報は,時間管理商品以外の商品の在庫情報であるとの限定がない点。

(相違点2)
本件発明1は,店舗システムが「上記商品情報処理システムから受信した指定情報に基づいて,上記店舗で指定に応じて取りそろえた商品の商品情報を登録する登録手段」を備える構成であるのに対し,引用発明1には,そのような構成がない点。

(3)相違点の判断
相違点1について検討をする。
引用文献1には,在庫状況の管理において,「消費期限が時間で管理されている時間管理商品」及び「消費期限が時間で管理されていない時間管理以外の商品」との観点で商品の在庫の管理を行うことは記載されておらず,示唆もされていない。
そして,本件発明1は,相違点1の構成を採用することで,商品の消費期限に関係なく,発注可能な商品情報を利用者端末に表示させることができるという効果を奏するものである。
そうすると,引用発明1の,注文者端末10に送る在庫状況情報は,時間管理商品以外の商品の在庫状況情報であるとの限定がないとの構成に代えて,指定端末に送信する在庫情報を,「時間管理商品以外の商品」の在庫情報とする構成にすることは,当業者にとって容易とはいえない。仮に,在庫状況の管理において,「消費期限が時間で管理されている時間管理商品」及び「消費期限が時間で管理されていない時間管理以外の商品」との観点で商品の在庫の管理を行うことが周知技術であったとしても,引用発明1に該事項を組み合わせる動機付けるべき理由がない。
よって,相違点2について検討をするまでもなく,本件発明1は,引用発明1から,当業者が容易に発明をすることができたものではない。

(4) 本件発明2?8
本件発明3は,本件発明1の「商品情報処理システム」の構成の一部である「商品情報処理システム」に限定した発明であり,本件発明5,7は,それぞれ,商品情報処理システムである本件発明3に対応する方法発明及びプログラム発明である。これらについても,上記相違点1に対応する構成を有し,この相違点1について容易想到ということはできない。
さらに,本件発明2,4,6,8は,それぞれ,本件発明1,3,5,7の従属請求項に係る発明であり,上記相違点1に対応する構成を有し,この相違点について容易想到ということはできない。


第5 むすび

したがって,特許異議申立ての理由及び証拠によっては,請求項1?8に係る特許を取り消すことはできない。
また,他に請求項1?8に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって,結論のとおり決定する。

 
異議決定日 2019-12-25 
出願番号 特願2017-39885(P2017-39885)
審決分類 P 1 651・ 537- Y (G06Q)
P 1 651・ 121- Y (G06Q)
P 1 651・ 536- Y (G06Q)
最終処分 維持  
前審関与審査官 青柳 光代  
特許庁審判長 佐藤 聡史
特許庁審判官 田内 幸治
松田 直也
登録日 2019-03-08 
登録番号 特許第6489659号(P6489659)
権利者 下村 俊樹
発明の名称 情報処理システム、商品情報処理装置、方法及びコンピュータプログラム  
代理人 清水 喜幹  
代理人 粕川 敏夫  
代理人 石橋 佳之夫  
代理人 狩生 咲  

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