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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 F02C
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 F02C
管理番号 1361363
審判番号 不服2018-17011  
総通号数 245 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2020-05-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2018-12-21 
確定日 2020-04-07 
事件の表示 特願2016-212423「エンジン組み込み用の熱交換器:曲線プレート」拒絶査定不服審判事件〔平成29年7月20日出願公開、特開2017-125491〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成28年10月31日(パリ条約による優先権主張2016年(平成28年)1月8日(US)アメリカ合衆国)の出願であって、その手続は以下のとおりである。
平成30年1月29日付け(発送日:同年2月13日):拒絶理由通知書
平成30年5月10日:意見書、手続補正書の提出
平成30年8月20日付け(発送日:同年8月28日):拒絶査定
平成30年12月21日:審判請求書、手続補正書の提出

第2 平成30年12月21日の手続補正についての補正却下の決定

〔補正却下の決定の結論〕
平成30年12月21日の手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。

〔理由〕
1 本件補正発明
本件補正は、特許請求の範囲について、下記(1)の本件補正前(平成30年5月10日の手続補正書)の請求項1ないし請求項10を、下記(2)の本件補正後の請求項1ないし8に補正するものである。なお、下線は、補正箇所を示す。

(1)本件補正前の請求項1ないし請求項10
「【請求項1】
複数の第1の溝(104)を定めている内側プレート(102)と、
複数の第2の溝(108)を定めている外側プレート(106)と
を備える曲線プレート(100)であって、
外側プレート(106)は、複数の第1の溝(104)と複数の第2の溝(108)とを間に複数のチャネル(110)を定めるように実質的に整列させて内側プレート(102)へと取り付けられ、
各々のチャネル(110)は、当該曲線プレート(100)の第1の端部(124)の第1の部分(122)に位置する第1の開口(120)から、第1の端部(124)の第2の部分(130)に位置する第2の開口(128)まで延在し、
第1の部分(122)と第2の部分(130)との間にスロット(134)が定められ、
スロット(134)は、実質的にU字形を有し、
各々のチャネル(110)は、当該曲線プレート(100)の第1の端部(124)の第1の部分(122)に位置する第1の開口(120)から、当該曲線プレート(100)に定められたスロット(134)を巡り、第1の端部(124)の第2の部分(130)に位置する第2の開口(128)まで、実質的にU字形に延在している、
曲線プレート(100)。
【請求項2】
チャネル(110)は、第1の開口(120)から当該曲線プレート(100)を通って第2の開口(128)まで延在している1以上の湾曲部(126)を有する非直線の経路を定めており、
外側プレート(106)は、第1の端部(124)から第2の端部(132)までの最短距離として測定される弦長を定め、外側プレート(106)は、第1の端部(124)から第2の端部(132)まで該外側プレート(106)の外面を横切って測定される弧長を定め、さらに弧長は弦長の約105%?約150%である、
請求項1に記載の曲線プレート(100)。
【請求項3】
内側プレート(102)及び外側プレート(106)の少なくとも一方は、第1の端部(124)の反対側の第2の端部(132)から延在するタブ(140)を備えている、請求項1または2に記載の曲線プレート(100)。
【請求項4】
各々チャネル(110)が内部に第1の通路(114)及び第2の通路(116)を定めるように内側プレート(102)と外側プレート(106)との間に位置する一体壁(112)をさらに備える、請求項1から3のいずれかに記載の曲線プレート(100)。
【請求項5】
一体壁(112)は、チャネルにおいて第1の通路(114)と第2の通路(116)との間の流体の流れが可能となるように複数の穴を定めており、及び/又は
一体壁(112)は、チャネル(110)内の第1の通路(114)及び第2の通路(116)において流体の流れが攪拌されるように複数のくぼみを定めており、及び/又は 一体壁(112)は、銅、銀、チタニウム、チタニウム合金、アルミニウム、又はアルミニウム合金から作られている、
請求項4に記載の曲線プレート(100)。
【請求項6】
内側プレート(102)は、約400μm?約800μmの厚さを有し、
外側プレート(106)は、約400μm?約800μmの厚さを有し、
内側プレート(102)及び外側プレート(106)は、チタニウム、アルミニウム、又はオーステナイト合金から作られている、
請求項1から5のいずれかに記載の曲線プレート(100)。
【請求項7】
複数のくぼみが、内側プレート(102)によって複数の第1の溝(104)に沿って定められており、及び/又は
複数のくぼみが、外側プレート(106)によって複数の第2の溝(108)に沿って定められている、
請求項1から6のいずれかに記載の曲線プレート(100)。
【請求項8】
第1の溝(104)の各々は、該溝の最大弦長の約1.5?約20倍の最大断面弧長を有し、
第2の溝(108)の各々は、該溝の最大弦長の約1.5?約20倍の最大断面弧長を有する、
請求項1から7のいずれかに記載の曲線プレート(100)。
【請求項9】
曲線プレート(100)を形成するための方法であって、
金属の第1の薄板をプレスして複数の第1の溝(104)を定める第1のプレート(102)を形成するステップと、
金属の第2の薄板をプレスして複数の第2の溝(108)を定める第2のプレート(106)を形成するステップと、
その後に複数の第1の溝(104)と複数の第2の溝(108)とが実質的に整列して間に複数のチャネル(110)を定めるように第1の薄板(102)を第2の薄板(106)へと積層して曲線プレート(100)を形成するステップと、
を含み、
各々のチャネル(110)は、曲線プレート(100)の第1の端部(124)の第1の部分(122)に位置する第1の開口(120)から、各々のチャネル(110)に定められた湾曲部(126)を通り、第1の端部(124)の第2の部分(130)に位置する第2の開口(128)まで延在し、
第1の部分(122)と第2の部分(130)との間にスロット(134)が定められ、
スロット(134)は、実質的にU字形を有し、
各々のチャネル(110)は、当該曲線プレート(100)の第1の端部(124)の第1の部分(122)に位置する第1の開口(120)から、当該曲線プレート(100)に定められたスロット(134)を巡り、第1の端部(124)の第2の部分(130)に位置する第2の開口(128)まで、実質的にU字形に延在している、
方法。
【請求項10】
積層に先立って、一体壁(112)を、各々のチャネル(110)が内部に第1の通路及び第2の通路を定めるように第1の薄板(102)と第2の薄板(106)との間に配置するステップをさらに含む、請求項9に記載の方法。」

(2)本件補正後の請求項1ないし8
「【請求項1】
複数の第1の溝(104)を定めている内側プレート(102)と、
複数の第2の溝(108)を定めている外側プレート(106)と
を備える曲線プレート(100)であって、
外側プレート(106)は、複数の第1の溝(104)と複数の第2の溝(108)とを間に複数のチャネル(110)を定めるように実質的に整列させて内側プレート(102)へと取り付けられ、
各々のチャネル(110)は、当該曲線プレート(100)の第1の端部(124)の第1の部分(122)に位置する第1の開口(120)から、第1の端部(124)の第2の部分(130)に位置する第2の開口(128)まで延在し、
第1の部分(122)と第2の部分(130)との間にスロット(134)が定められ、
スロット(134)は、U字形を有し、
各々のチャネル(110)は、当該曲線プレート(100)の第1の端部(124)の第1の部分(122)に位置する第1の開口(120)から、当該曲線プレート(100)に定められたスロット(134)に沿って、第1の端部(124)の第2の部分(130)に位置する第2の開口(128)まで、U字形に延在し、
各々チャネル(110)が内部に第1の通路(114)及び第2の通路(116)を定めるように内側プレート(102)と外側プレート(106)との間に位置する一体壁(112)をさらに備え、
一体壁(112)は、チャネル(110)内の第1の通路(114)及び第2の通路(116)において流体の流れが攪拌されるように複数のくぼみを定める、
曲線プレート(100)。
【請求項2】
チャネル(110)は、第1の開口(120)から当該曲線プレート(100)を通って第2の開口(128)まで延在している1以上の湾曲部(126)を有する非直線の経路を定めており、
外側プレート(106)は、第1の端部(124)から第2の端部(132)までの最短距離として測定される弦長を定め、外側プレート(106)は、第1の端部(124)から第2の端部(132)まで該外側プレート(106)の外面を横切って測定される弧長を定め、さらに弧長は弦長の約105%?約150%である、
請求項1に記載の曲線プレート(100)。
【請求項3】
内側プレート(102)及び外側プレート(106)の少なくとも一方は、第1の端部(124)の反対側の第2の端部(132)から延在するタブ(140)を備えている、請求項1または2に記載の曲線プレート(100)。
【請求項4】
一体壁(112)は、チャネルにおいて第1の通路(114)と第2の通路(116)との間の流体の流れが可能となるように複数の穴を定めており、及び/又は
一体壁(112)は、銅、銀、チタニウム、チタニウム合金、ニッケル、ニッケル合金、アルミニウム、又はアルミニウム合金から作られている、
請求項3に記載の曲線プレート(100)。
【請求項5】
内側プレート(102)は、約400μm?約800μmの厚さを有し、
外側プレート(106)は、約400μm?約800μmの厚さを有し、
内側プレート(102)及び外側プレート(106)は、チタニウム、アルミニウム、ニッケル又はオーステナイトの合金から作られている、
請求項1から4のいずれかに記載の曲線プレート(100)。
【請求項6】
複数のくぼみが、内側プレート(102)によって複数の第1の溝(104)に沿って定められており、及び/又は
複数のくぼみが、外側プレート(106)によって複数の第2の溝(108)に沿って定められている、
請求項1から5のいずれかに記載の曲線プレート(100)。
【請求項7】
第1の溝(104)の各々は、該溝の最大弦長の約1.5?約20倍の最大断面弧長を有し、
第2の溝(108)の各々は、該溝の最大弦長の約1.5?約20倍の最大断面弧長を有する、
請求項1から6のいずれかに記載の曲線プレート(100)。
【請求項8】
曲線プレート(100)を形成するための方法であって、
金属の第1の薄板をプレスして複数の第1の溝(104)を定める第1のプレート(102)を形成するステップと、
金属の第2の薄板をプレスして複数の第2の溝(108)を定める第2のプレート(106)を形成するステップと、
その後に複数の第1の溝(104)と複数の第2の溝(108)とが実質的に整列して間に複数のチャネル(110)を定めるように第1の薄板(102)を第2の薄板(106)へと積層して曲線プレート(100)を形成するステップと、
を含み、
各々のチャネル(110)は、曲線プレート(100)の第1の端部(124)の第1の部分(122)に位置する第1の開口(120)から、各々のチャネル(110)に定められた湾曲部(126)を通り、第1の端部(124)の第2の部分(130)に位置する第2の開口(128)まで延在し、
第1の部分(122)と第2の部分(130)との間にスロット(134)が定められ、
スロット(134)は、U字形を有し、
各々のチャネル(110)は、当該曲線プレート(100)の第1の端部(124)の第1の部分(122)に位置する第1の開口(120)から、当該曲線プレート(100)に定められたスロット(134)に沿って、第1の端部(124)の第2の部分(130)に位置する第2の開口(128)まで、U字形に延在し、
前記方法は、一体壁(112)を、各々のチャネル(110)が内部に第1の通路及び第2の通路を定めるように第1の薄板(102)と第2の薄板(106)との間に配置するステップをさらに含み、
一体壁(112)は、チャネル(110)内の第1の通路(114)及び第2の通路(116)において流体の流れが攪拌されるように複数のくぼみを定める、
方法。」

(3)本件補正の目的について
本件補正後の請求項1についてみると、本件補正後の請求項1は、本件補正前の請求項1に記載された「実質的にU字形を有し」を「U字形を有し」と限定し、同じく「スロット(134)を巡り」を「スロット(134)に沿って」と限定し、同じく「実質的にU字形に延在している」を「U字形に延在し」と限定するとともに、本件補正前の請求項1に記載された「チャネル(110)」に関して、本件補正前の請求項4に記載された「各々チャネル(110)が内部に第1の通路(114)及び第2の通路(116)を定めるように内側プレート(102)と外側プレート(106)との間に位置する一体壁(112)をさらに備え」という事項を更に減縮した「各々チャネル(110)が内部に第1の通路(114)及び第2の通路(116)を定めるように内側プレート(102)と外側プレート(106)との間に位置する一体壁(112)をさらに備え、一体壁(112)は、チャネル(110)内の第1の通路(114)及び第2の通路(116)において流体の流れが攪拌されるように複数のくぼみを定める」という事項を付加して限定することにより請求項1に記載された発明を減縮するとともに、本件補正前の請求項4を削除するものであり、かつ、補正前の請求項1に記載された発明と補正後の請求項1に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、本件補正後の請求項1についての本件補正は、特許法第17条の2第5項第2号に掲げる特許請求の範囲の減縮及び同法同条同項第1号に掲げる請求項の削除を目的とするものに該当する。
そこで、本件補正後の請求項1に記載される発明(以下「本件補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか)否かについて検討する。

2 引用文献
(1)引用文献1
ア 引用文献1の記載事項
原査定の拒絶の理由に引用され、本願の優先日前に頒布された米国特許第7044207号明細書(以下「引用文献1」という。)には、「HEAT EXCHANGER AND RELATED EXCHANGE MODULE」(熱交換器及びその熱交換モジュール)に関して、図面(特に図1、2、8、9、15、16、20及び22)とともに次の事項が記載されている。下線は当審による(以下同様)。また、行数は明細書の各ページ中央に付されたスケールによる。

(ア)「The present invention relates to a heat exchange module intended to form part of the thermally active core of a heat exchanger.
The present invention also relates to a heat exchanger equipped with such a module.」(明細書1欄4行ないし8行)
(仮訳:「本発明は、熱交換器の熱的に活性なコアの一部を構成する熱交換モジュールに関する。
本発明はまた、このようなモジュールを備えた熱交換器に関する。」)

(イ)「The purpose of the invention is to allow the production of much more compact exchangers whilst also having high performance.」(明細書1欄47行ないし49行)
(仮訳:「本発明の目的は、高い性能を有し、よりコンパクトな熱交換器を製造することである。」)

(ウ)「According to the invention, the heat exchange module including two metal sheets welded along weld lines defining between them a group of channels disposed side by side substantially in a common plane, intended to be passed through by an exchange fluid and, from the fluidic point of view, being in parallel with each other between two connection orifices of the module, is characterized in that the group of channels has a generally U-shape configuration, which connects together the connection orifices that are laterally separated from each other.」(明細書1欄53行ないし62行)
(仮訳:「本発明によれば、実質的に共通の平面内でそれらの間に配置されたチャネルの群を画成する溶接ラインに沿って溶接された2枚の金属シートを備える熱交換モジュールは、モジュールの2つの接続オリフィス間の交換流体が通過することを意図し、流体工学的見地から、互いに平行を通過させるために、チャネルのグループは、一般にU字形状の構成を有し、横方向に互いに分離されている複数の接続口を接続することを特徴とする。」)

(エ)「In the examples shown in FIGS. 1 to 14, a heat exchange module 1 (FIG. 1) is obtained by laser welding two initially flat metal sheets 2, cut out with an identical contour. The contour of the metal sheets 2 has a very generally rectangular shape whose length corresponds to the vertical direction of FIG. 1. At a rear end 9 of this length, each corner of the contour of the metal sheets 2 has a chamfer 3. At the other end 19 of its length, or “Module head”, the contour forms two domes 4 of generally semicircular shape disposed side by side, each extended by a protrusion 6 of generally trapezoidal shape, whose peak 7 corresponds to the small base of the trapezium.」(明細書4欄26行ないし37行)
(仮訳:「図1ないし図14に示す例では、熱交換モジュール1(図1)は、最初は平坦な金属シート2をレーザ溶接することによって得られ、同一の輪郭に切り出される。金属シート2の輪郭は、図1の垂直方向に対応する長さを持つ非常に一般的な長方形の形状を有している。この長さの後方端部9において、金属シート2の輪郭の各コーナーは面取り部3を有している。その長さの他端19、または“モジュールヘッド”において、隣り合って配置される一般的には半円形状の2つのドーム4の輪郭形状は、それぞれほぼ台形形状の突起部6によって延長され、そのピーク7は、その台形の短辺に対応する。」)

(オ)「The two metal sheets 2 are welded one against the other in such a way that their contours coincide. The welding is carried out by laser. This known technique makes it possible to weld the metal sheets to each other at a distance from their edges by means of a beam passing through the metal sheets and causing their localised fusion within their mass and the reciprocal interpenetration of the metal constituting the two metal sheets.
The two metal sheets are thus joined to each other by a peripheral weld seam 8 which generally follows the outer contour of the two metal sheets at a distance of a few centimeters within the contour. The peripheral weld seam 8 thus forms a continuous outer U-shape including two longitudinal sections 13a which are parallel with each other, each one running along the respective one of the longitudinal edges 14 of the contour of the metal sheets, and a semi-circular seam 11a which runs along the contour of the rear end 9 of the module and joins the two longitudinal sections 13a.
Between the two domes 4, the contour of the metal sheets forms a recess having a bottom 16 located for example a little way before a line 17 parallel with the width of the metal sheets 2 and passing through geometric centres 18 of the domes 4. In this zone, the peripheral seam 8 is locally distanced from the outer contour of the metal sheets and more particularly forms a continuous inner U-shape including two inner longitudinal seams 13g parallel with each other and with the outer longitudinal seams 13a, and an inner semicircular seam 11g. The seam 11g has the same centre 12 as the outer semicircular seam 11a and connects the two inner longitudinal seams 13g. 」(明細書4欄52行ないし5欄15行)
(仮訳:「2枚の金属シート2は、それらの輪郭が一致するような方法で互いに溶接されている。溶接は、レーザで行われる。この公知の方法は、金属シートを通過し、それらの塊内のそれらの局所的な溶融を生じさせる光線と2枚の金属シートを構成する金属の相互貫入によりそれらのエッジから距離をおいて金属シートを互いに溶接することを可能にする。
2枚の金属シートは、このようにして、輪郭内の数センチメートルの距離で2枚の金属シートの外側輪郭にほぼ従うように、周縁溶接シーム8によって互いに接合されている。周縁溶接シーム8は、2本の互いに平行な長手方向部分13a、1つの金属シートの輪郭の長手方向縁14のそれぞれの1つに沿って、モジュールの後方端部9の輪郭に沿って延びる半円形のシーム11aを含む連続外側U字形を形成し、2つの長手部分13aに接続している。
2個のドーム状部材4の間には、金属シートの輪郭は、金属シート2の幅方向と平行であり、ドーム4の幾何学的中心18を通る線17の前に僅かな距離に配置された底部16を有する凹部を形成する。このゾーンでは、周縁シーム8は、金属シートの外部輪郭から局所的に遠くに置かれ、さらに、互いに平行であり外側長手方向シーム13a及び内側半円形状シーム11gとも平行である内側長手方向シーム13gを含む連続した内側U字形状を形成している。このシーム11gは、外側半円形状シーム11aと同一の中心12を有し、2本の内側長手方向シーム13gを接続する。」)

(カ)「Between the outer U-shape 13a, 11a, 13a and the inner U-shape 13g, 11g, 13g already described, there are therefore formed several continuous U-shaped seams defining between them a group of channels 25 having a U-shape configuration. The channels 25 have a width, or “channel succession pitch”, which is the same for all of the channels and which is constant along all of the channels.
At the head 19 of the module, the intermediate longitudinal weld seams 13b and 13f are extended by seams shaped like segments of circle 21b and 21f respectively which are centred at 18 and which end along a lateral edge of a distribution chamber 26 which is on the other hand delimited by the weld seam 22 already described. In this way, the channels 25 defined between the weld seams have at each end of the U-shape a region 21ac or 21cg converging towards a distribution chamber 26 with which they are connected. The regions 21ac, contained between the outer seam 21a and the intermediate seam 21c, incurve towards the central axis B of the leg of the U-shape and towards the axis A of the module. The regions 21cg, contained between the seams 21c and 21g, incurve towards the axis B coming from the other side of the latter while diverging from the axis A. The regions 21ac emerge perpendicularly through a side of the distribution chamber 26 and the regions 21cg emerge perpendicularly through another side of the distribution chamber 26. The channels 25 preserve, even in the convergent region 21ac or 21cg, a width, or “channel succession pitch”, that is unchanged with respect to the rest of the channels. Each convergent region 21ac follows a path substantially located in the curved extension of the convergent region 21cg of another channel 25 located symmetrically with respect to the axis B in the group of channels. 」(明細書5欄58行ないし6欄22行)
(仮訳:「既に説明した外側U字形13a、11a、13aと内側U字形13g、11g、13gとの間、したがってそれらの間のU字形構造を有する流路群25を構成する幾つかの連続的なU字形シームが形成されている。チャネル25は、幅(又は“チャネル連続ピッチ”)がすべてのチャネルに対して同じであり、全てのチャネルに沿って一定である。
モジュールヘッド19、中間縦方向溶接シーム13bおよび13fは、18でセンタリングされており既に説明した溶接シーム22によって境界を定められた一方が分配室26の側縁部に沿って終わる円21bと、21fのセグメント状のシームによって延長されている。このように、溶接シーム間に画定されたチャネル25は、それらが接続されている分配チャンバ26に向かって収束するU字領域21acまたは21cgの各端部に有している。領域21acは、外側シーム21aと中間シーム21cとの間に、U字状の脚の中心軸Bに向かってカーブし、モジュールの軸Aに向かってカーブしている。領域21cg、シーム21cと21gとの間には、軸線Bの反対側から向かってカーブしている軸Aから発散する分配チャンバ26及び領域21cgの側を通って垂直に放射領域21acは分配チャンバ26の他側面を通って垂直に放射する。チャンネル25は、収束領域21acまたは21cgでも、幅、または“チャネル連続ピッチ”である残りのチャンネルと変わらないということを保持する。それぞれの収束領域21acは、実質的に通路の軸線Bに関して対称的に配置された別のチャネル25の収束領域21cgの湾曲延長部内に配置された経路をたどる。」)

(キ)「For the hydroforming, the two metal sheets 2 are placed whilst still flat between two dies 31 and 32 (FIG. 3) of generally flat shape with a free distance E between them corresponding to the desired outer thickness of the modules in the region of the channels. In the region intended to correspond with the distribution chamber 26 of the module, the inner face of the dies 31 and 32 has a boss 29 intended to bring the free distance between them down to a value “e” that is smaller for the distribution chamber 26 than for the region of the channels 25.
The hydroforming operation consists in injecting a liquid such as water under pressure between the two metal sheets 2 through the nozzle 23. The water trapped between the two metal sheets inside the contour of the peripheral seam 8 produces an inflation between the weld seams and in the zone of the distribution chamber and this occurs within the limit permitted by the dies 31 and 32. In this way there is formed on the one hand the described channels 25 and on the other hand, at each end of the U-shape of the configuration of the group of channels, the distribution chamber 26. The two chambers 26 connect with each other through each of the U-shape channels defined between two adjacent weld seams, which are thus in parallel, from the fluidic point of view, between the distribution chambers 26. FIG. 4 shows in a cross-section of the channels how the latter are formed between the dies 31 and 32 and between the weld seams 11, 13 or 21.」(明細書6欄37行ないし63行)
(仮訳:「ハイドロフォーム加工用として、2枚の金属シート2が、チャネル領域内のモジュールの所望の厚さに対応して、それらの間の自由距離Eを有する全体的に平らな形状の2個の金型31及び32(図3)の間に、静かに平らに配置される。モジュールの分配チャンバ26に対応するように意図された領域では、ダイ31及び32の内側面はボス29を有し、その間の自由距離を、モジュールの分配チャンバ26のために、チャネル25の領域に比べて小さい値“e”に下げる。
ハイドロフォーミング作業は、ノズル23を介して2枚の金属シート2の間の圧力下で水のような液体を注入することからなる。周縁シーム8の輪郭の内側に2枚の金属シート間に閉じ込められた水は、分配チャンバの領域において溶接シームの間で膨張し、これはダイ31及び32によって許容される限界内で行われる。このようにして、チャネル25と、チャネルのグループの構成のU字形状の各端部で、分配チャンバ26が形成されている。2つのチャンバ26は、流体工学的見地からみて平行である2個の隣接する溶接シームの間に形成されたU字形状のチャネルの各々を接続する。図4は、ダイ31および32の間及び溶接シーム11、13または21との間に形成されるチャネルの断面図である。」)

(ク)「Furthermore, as illustrated in dotted and dashed lines in FIG. 1, there is formed by cutting out in the inner flat zone 33g located inside the inner U-shape 11g, 13g, a slot 36 along the main axis A starting from the bottom 16 of the recess between the two domes 4 and ending at about the centre 12 of the bend of the U-shape channels at the rear end 9 of the module.」(明細書7欄34行ないし40行)
(仮訳:「さらに、図1において点線と破線で図示されるように、内側U字形11g、13gの内側に位置する内側平坦部33gから切り出されることにより形成されるスロット36があり、2つのドーム4の間に凹部の底部16から始まり、軸線Aに沿ってに切断してモジュールの後端9でU字状チャネルの湾曲部の中心12a付近で終了する。」)

(ケ)「Once the stack of modules is constituted, the latter is inserted in a cover 49 (FIGS. 11 and 12) whose longitudinal direction corresponds to that of the modules 1. A peripheral wall 52 of the cover 49 has a rectangular inner profile corresponding with the outer transverse profile of the stack of modules 1, as closely as possible in view of the manufacturing tolerances. The cover 49 furthermore includes along one of the medians of its rectangular profile a median partition 53 intended to be inserted, also as closely as possible, in the slot 36 of the modules.
At the rear end of the cover 49, which corresponds to the rear end 9 of the modules, the cover 49 is closed by an end-cover 54 having chamfers 56 intended to come substantially into contact with the chamfers 3 of the modules. In general, in order to place the core in the cover, the core is slipped in through the rear of the cover until the bottom of the slot 36 of the modules abuts the rear edge of the central partition 53 of the cover, then the cover 49 is closed using the end-cover 54.」(明細書8欄36行ないし55行)
(仮訳:「モジュールの積層体が構成されると、後者は、カバー49内に挿入される(図11および12)、その長手方向は、モジュール1に対応する。カバー49の周壁52は、モジュール1のスタックの横方向外形に対応する矩形の内側輪郭を有し、製造許容差の観点から可能な限り緊密に一致している。さらに、カバー49は、その矩形形状の中央値のうちの1つに沿って、また接近可能で、モジュールのスロット36内に挿入される中央仕切り53を設ける。
カバー49の後端部において、モジュールの後方端9に対応して、カバー49は面取り面3と実質的に接触する面取り部56を有する端部カバー54により閉じられている。一般的には、コアをカバー内に配置するために、コアは、モジュールのスロット36の底部がカバーの中央仕切り53の後縁に当接するまで、カバーの後部を通って摺動し、カバー49がエンドカバー54を使用して閉じられる。」)

(コ)「In the example shown in FIGS. 20 to 22, which will be described only where it differs with respect to that of FIGS. 1 to 14, modules without a distribution chamber are formed simply by cutting off the blank 1 of FIG. 1 along the line 17. The whole region of the domes 4 has been used only for the hydroforming before being eliminated. At each end of the U-shape configuration, the connection orifice of the module is therefore formed by the open ends of the longitudinal channels.
The modules are assembled by welding, between their connection orifices, shaped bars 86 which together constitute a base onto which the connecting box 62 will be welded. The latter is of larger size than in FIG. 12 and completely closes the corresponding compartment of the cover 49. Connecting boxes 87 for the second exchange fluid are fixed in such a way as to obturate a rectangular indentation 88 formed at the top of the cover 49 in each of the two walls of the cover parallel with the partition 53. Ends 89 of the bars 86 form with the edges of the modules interposed between them a continuous surface against which a corresponding edge 91 of the connecting box 87 can be welded in a fluid-tight manner. Two connecting boxes 87 have been shown in FIG. 22 but one of them can be omitted if the enclosure 61 is used as a collector as was described with reference to FIG. 12.
FIG. 23 shows a variant for the bars 86 with a welding lip 93 along the edge of each adjacent metal sheet 2. In a way which is not shown, the bars 86 must also have at each end a transverse lip for the fluid-tight welding of the edge of the connecting box 62.
FIG. 24 shows a so-called cross-current embodiment, according to which the core of modules is mounted in a cover 95 which is open over the whole surface adjacent to the outer longitudinal edges 14 of the modules, on either side of the core. In this case there is no partition separating the two legs of the U-shape, and it is therefore no longer necessary to form the slot 36 between the two legs of the U-shape. Due to the invention, even in this version, certain advantages are however obtained if the direction of flow 94 of the second fluid is such that it passes firstly between the legs of the U-shape located downstream with respect to the direction of flow of the first fluid, as shown. This embodiment necessitates that the gap 48 reserved between the modules for the path of the second fluid should be continuous, for example as shown in FIG. 9.」(明細書10欄49行ないし11欄26行)
(仮訳:「図20ないし22に示す例では、図1ないし図14の例との相違点のみについて説明するが、分配チャンバのないモジュールが、線17に沿って図1のブランク1から切り出されることにより簡単に形成される。ドーム4の全領域は、除去前のハイドロフォーム加工用として使用された。U字形状の各端部には、モジュールの接続オリフィスが、長手方向のチャネルの開放端により形成されている。
モジュールは、それらの接続オリフィスとの間に、前記接続ボックス62は溶接されるベースを構成するバー86を溶接することによって組み立てられる。後者は、図12でより大きいサイズのものであり、カバー49の対応する区画を完全に閉止する第2の熱交換流体用の接続箱87は、前記仕切り53と平行にカバー2の各壁には、カバー49の上面に形成された矩形くぼみ88を塞ぐように固定されている。バー86の端部89は、モジュールを介しての縁部が接続箱87の対応する縁部91は、液密に溶接されることができる連続した表面を形成する。図22に示されている2本の接続ボックス87が、筐体61は、図12を参照して説明したように、コレクタとして使用される場合にはそれらのうちの1つを省略することができる。
図23は、それぞれ隣接する金属シート2の縁部に沿って溶接リップ93とバー86の変形例を示している図示されていない方法で、バー86が各端部接続ボックス62の縁部を流体密に溶接するための横方向リップを有していなければならない。
図24は、コアのいずれかの側の上に、モジュールのコアモジュールの外側の長手方向縁部14に隣接する全表面にわたってオープンカバー95に装着された、いわゆる横流の形態を示している。この場合、U字形状の2本の脚部を分離する仕切りではなく、U字状の2本の脚の間にスロット36を形成する必要がなくなる。本発明によれば、この変形例においても、第2の流体の流れ94の方向は、第1の流体の流れの方向に対して、まずU字状に配置された下流の脚部間を通過するようにすれば、特定の利点が得られる。この実施形態は、図9に示すように、第2の流体の経路のためのモジュール間の隙間48は、連続的であるべきことを必要とする。」)

(サ)「1. A heat exchange module, adapted to be part of a stack of such modules in a heat exchanger, said module comprising two metal sheets welded along weld lines defining between said metal sheets a group of channels disposed side by side substantially in a common plane, at least one said channel extending between two other said channels of the group, said channels being adapted to be passed through by an exchange fluid and, from the fluidic point of view, being in parallel with each other between at least two connection orifices of said module that are laterally separated from each other, said group of channels having a generally U-shaped configuration, wherein each channel connects said connection orifices together independently of the other said channels and wherein said two metal sheets further define between them at least one distribution chamber intercommunicating a corresponding end of said channels with a respective one of said connection orifices of said module; and wherein each of said channels essentially has a continuous cross-sectional area and a constant width between two side edges, each said side edge extending along a respective path defined by a respective weld line comprising two linear segments connected to each other by an arcuate segment.
(中略)
5. The heat exchange module according to claim 1, wherein said U-shaped configuration of said group of channels further comprises at least two legs that are separated by a zone without channels.
(中略)
7. The heat exchange module according to claim 5, wherein said zone without channels comprises a slot formed in said two metal sheets between said two legs of said U-shaped configuration of the channels, starting from one edge of each metal sheet located between the two ends of said U-shaped configuration.」(特許請求の範囲の請求項1、5及び7)
(仮訳:「1. 各チャネルは、他のチャネルから独立して前記接続口とを接続し、2枚の金属シートは、それらの間に規定する少なくとも1つの分配チャンバが、前記モジュールの前記接続開口部のそれぞれの1つと前記チャネルの対応する端部を連通させ、定義される前記流路の各々は、本質的に連続的な断面積及び2の側縁部との間に一定の幅であり、各側縁部の弓形セグメントによって互いに接続された2本の線状セグメントを含む各溶接線によって画定され、それぞれの経路に沿って延びていることを特徴とする熱交換モジュールであって、熱交換器におけるこのようなモジュールの積層体の一部は、前記モジュールに実質的に共通の平面上にチャネルが配置された側の基を金属シート間の明確な溶接線に沿って溶接された2枚の金属シートを含み、グループの2つの他の前記チャネルとの間に延在する少なくとも1つの前記チャネルは、前記交換流体が通過するようになっており、流体工学的見地から、横方向に互いに分離された2つの前記モジュールの少なくとも2個の接続オリフィスとの間に互いに並列にされるように構成された略U字形状を有する前記チャネルのグループ。
(中略)
5. 前記チャネルのグループの前記U字形状構成は、さらにチャネルを伴わない区域により分離されている少なくとも2本の脚を含むことを特徴とする、請求項1に記載の熱交換モジュール。
(中略)
7. チャネルを有さない前記ゾーンは、チャネルの前記U字形状の2本の脚部の間に前記2枚の金属シートに形成されたスロットを有し、前記U字形状の2つの端部の間に配置された各金属シートの一方のエッジから始まることを特徴とする、請求項5に記載の熱交換モジュール。」)

(シ)上記(ア)ないし(サ)及び図面(特に図1、2、8、9、15、16、20、22)の記載から、複数の溝(チャネル25の壁面となる部分)を有する金属シート2を溶接して複数のチャネル25を形成することが分かる。
また、チャネル端部には開口があることが分かる。

(ス)上記(カ)、(ク)、(ケ)、(サ)及び図面の記載から、熱交換モジュールは、端部に分配室26、26を有し、チャネル25が形成されたU字形状の2本の脚部の間に、スロット36を有してもよいことが分かる。また、図20及び22を参照すると、スロット36は細長い形状をしているといえる。
したがって、各々のチャネル25は、熱交換モジュールの端部の分配室26に位置する第1のチャネル端部から、前記熱交換モジュールのスロット36に沿って、熱交換モジュールの端部の他の分配室26に位置する第2のチャネル端部まで、U字形に形成されているといえる。

イ 引用発明
上記ア(ア)ないし(ス)及び図面から、引用文献1には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されている。

「複数の溝を有する金属シート2と、
複数の溝を有する他の金属シート2とを備える熱交換モジュールであって、
他の金属シート2は、複数の溝を間に複数のチャネル25を設けるようにして金属シート2へと溶接され、
各々のチャネル25は、前記熱交換モジュールの端部の分配室26に位置する第1のチャネル端部から、熱交換モジュールの端部の他の分配室26に位置する第2のチャネル端部まで形成されており、
分配室26と他の分配室26との間にスロット36が設けられ、
スロット36は細長い形状を有し、
各々のチャネル25は、前記熱交換モジュールの端部の分配室26に位置する第1のチャネル端部から、前記熱交換モジュールのスロット36に沿って、熱交換モジュールの端部の他の分配室26に位置する第2のチャネル端部まで、U字形に形成されている、
熱交換モジュール。」

(2)引用文献2
ア 引用文献2の記載事項
原査定の拒絶の理由に引用され、本願の優先日前に頒布された米国特許出願公開第2001/0032477号明細書(以下「引用文献2」という。)には、「HEAT EXCHANGER FOR COOLING AND FOR A PRE-COOLER FOR TURBINE INTAKE AIR CONDITIONING」(タービン吸気空調のための冷却並びに予備冷却用熱交換器)に関して、図面とともに次の事項が記載されている。

(ア)「[0006] The present invention comprises novel heat exchangers and methods of constructing the heat exchangers for use in indirect evaporative cooling applications. The heat exchanger is useful for both single and multiple unit (where a plurality of heat exchangers are back-to-back) indirect evaporative processes. The evaporative apparatus for cooling comprises both a multi-stage indirect evaporative cooling heat exchanger; and a multi-stage sump where each sump stage, in a one-to-one relationship with a stage of the multi-stage heat exchanger has sump water at progressively cooler temperatures as one progresses further into the heat exchanger. Because there are separate stages of the heat exchanger and the water sumps, progressive cooling is induced on dry side output air. Other multistage heat exchangers with their associated multistage sumps can be combined, with the cooled air of a first multistage evaporative assembly feeding into the intake end of a second multistage evaporative assembly, and so on.
[0007] As a multi-stage process, for n stages, as n approaches infinity, the thermodynamic efficiency may approach a maximum, since the entropy production dS=Σdq/T may be minimized (S=entropy, dq=heat transferred at temperature T). This is the case where the operational cycle of the multi-stage process is as close to a reversible process as possible. In actual practice most of the thermodynamic efficiency gain may be achieved with four to six stages.
[0008] These heat exchangers can be used for comfort cooling, pre-cooling of intake air for gas turbines and for supplying cooling air for other applications such as electrical generators and lubricating oil coolers. As a comfort, or other cooler, the present invention may be used as either a stand-alone cooling unit or as a precooler for another air conditioning device where it precools the ambient air.
[0009] As an application, the indirect-direct evaporative apparatus can be considered as an entire assembly for the pre-cooling and cleaning of the air going to a gas turbine or any other air-breathing device. As such, an additional stage is included, viz., an air washer stage in which air is directly evaporatively cooled and where simultaneously the air is also cleaned of dust, dirt and other impurities.」
(仮訳:「[0006] 本発明は、間接蒸発冷却用途で使用される熱交換器を製作する新規な熱交換器および方法を含む。熱交換器が単一および複数ユニット(複数の熱交換器は背中合わせであるが)間接蒸発プロセスの両方に有用である。冷却のための蒸発装置は、各サンプ段階、多段階熱交換器の段と1対1の関係では、別の熱交換器へ進むにつれて次第に低温で湧水を有する多段間接蒸発冷却の熱交換器、および多段サンプの両方を含む。熱交換器及び水だめの別個の段階があるので、漸進的な冷却はドライサイド上の出てきた空気が誘導される。それらの関連する多段式溜めを備えた他の多段式熱交換器は、第2多段蒸発アセンブリの吸気側に供給する第1の多段蒸発アセンブリの冷却された空気などであることができる。
[0007] 多段階プロセスとして、n段の場合、nが無限に近づくにつれて、熱力学的効率が最大に近づくが、エントロピー生成dS=Σdq/Tを最小化することができる(S=エントロピー、dq=温度Tにおける熱伝達)。これは、多段階方法の運転サイクルが可能であるように可逆的なプロセスに近い場合がある。実際には、熱力学的効率の利得の大部分は4ないし6段階で達成されうる。
[0008] これらの熱交換器は、ガスタービン用の吸入空気を快適に冷却又は予冷するために、そして発電機と潤滑油冷却器のような他の用途のための冷却空気を供給するために使用することができる。快適な、又は他の冷却器として、周囲空気を予備冷却する本発明は、スタンドアローンユニットとして、または他の空気調和装置のための前置冷却器として使用することができる。
[0009] 応用例として、間接直接蒸発装置は、ガスタービン又は他の任意の空気呼吸装置に入る空気の予備冷却とクリーニングをするための全体のアセンブリとして考えることができる。このように、付加的な段階は、空気を直接蒸発によって冷却され、同時に、空気は、塵、埃、及び他の不純物を洗浄する空気洗浄工程を含んでいる。」)

(イ)「[0107] The new heat exchanger design utilizes plates or sheets of material in either a or a sinusoidal 1002 shape (FIG. 1A) or a polygonal 1004 shape (FIG. 1B) in cross section, either one of which closely approximates a repeating wave form. The plates 1004 (FIG. 1C) may be arranged in pairs forming channels for air flow; the arrows in FIG. 1C indicate the air flow. Optionally, as an enhancement of the heat exchanger, pairs of plates may optionally utilized an intermediate plate 1006 to separate the plate pair and to provide a uniformly shaped channel between them. The purpose of this intermediate plate 1004 (FIG. 1D) is to form another heat transfer surface, transferring heat between the center of the airflow and the polygonal walls.
[0108] The plates may be fabricated from one or more of a number of materials. Any thermally conductive material may be a candidate. Without limiting or restricting the material or materials of which the sheets of material might be fabricated, a number of candidate materials are nevertheless listed. These include steel, galvanized iron, galvanized steel, stainless steel, thermally conductive plastic, thermally conductive ceramic, metal coated with paint, metal coated with varnish, metal coated with plastic, metal coated with ceramic, metal coated with glass, metal coated with diamond-like coating, titanium thermally conductive composite, aluminum, magnesium, copper or silver. 」
(仮訳:[0107]新たな熱交換器設計は、断面が正弦波1002の形状(図1A)又は多角形1004の形状(図1B)のいずれかの材料の板またはシートを利用し、いずれか一方は、繰返し波形に近似する。プレート1004(図1C)は、空気流のためのチャネルを形成する対に配置されてもよい;図1C内の矢印は、空気の流れを示している。任意選択的に、熱交換器の改良として、対のプレートは、場合により、中間プレート1006は、プレート対を分離し、それらの間の均一に成形されたチャネルを提供するために利用できる。この中間プレート1004(審決注:「中間プレート1006」の誤記と認める。)(図1D)の目的は、空気流の中心と多角形の壁との間の熱を伝達するために、別の伝熱面を形成することである。
[0108] プレートは、多数の材料のうちの1つまたは複数から製造することができる。任意の熱伝導性材料が候補になり得る。材料のシートは製造されるであろう材料または物質を限定または制限することなく、いくつかの候補材料は、それにもかかわらず記載されている。これらは、鋼鉄、亜鉛メッキされた鉄、亜鉛メッキ鋼、ステンレス鋼、熱伝導性プラスチック、伝導性セラミック、塗料で被覆された金属、ワニスで被覆された金属、プラスチック、コーティングされた金属、セラミックで被覆された金属、ガラスでコーティングされた金属、ダイヤモンドライクコーティングでコーティングされた金属、チタン、熱伝導性複合材、アルミニウム、マグネシウム、銅又は銀を含む。」)

(ウ)「[0109] Since turbulent air flow over a water surface can increase the evaporation rate for a given net air flow rate, increased roughness and vortex generators are used to increase the turbulence of the air flowing over the water film as the water film itself gravitationally flows down toward a sump. Extrapolation of known data of ocean surface roughness related to evaporation rates yields a factor of three or more for the rate of increased evaporation for turbulent air flow compared to a laminar type of air flow over a smooth ocean.
[0110] Another use of this intermediate plate is to provide a support surface for tabs and fins which help enable turbulence in the air flowing over them. The turbulence will improve the heat transfer by changing the laminar flow to turbulent flow.
[0111] One method of initiating turbulence in the air flow is the use of irregularities (1008, FIG. 2A) mechanically or otherwise produced on the surface of the preformed sheets 1002 (FIG. 1A), 1004 (FIG. 1B) used to produce the “pairs” (FIG. 1C). The roughness of these irregularities gives rise to a mixing length of increased turbulent vertical mixing into the airflow. These irregularities can be produced either by embossing the material 1008 (FIG. 2A, 2B) or by mechanically attaching tabs, fins 1010 (FIG. 3A, 3B, 3C) or “turbulators”, to which these tabs, fins, embossments and bumps will be generically referred. The embossments 1008 (FIG. 2A) may be applied to the inside of the outer walls of the plate pair channels as shown in FIGS. 2A and 2B.
[0112] The tabs 1010 (FIG. 3B) are shown formed on an intermediate plate 1006. FIG. 3A shows the assembly as in FIG. 1D, but with the intermediate plate 1006 having tabs 1010. The turbulators act on the process air flow produce vortex eddies and breakup the laminar flow. FIG. 3D shows an air flow condition (arrows) 1012 on a tab 1010 on an intermediate plate 1006.
[0113] Bumps or tab-like elements can also be added from any material compatible with the basic structure. These may include such materials as sintered metal powder and foamed metal, which, when applied act to increase surface roughness, and may also act to increase the total wetted surface. For many of the tabs or bumps, water flowing gravitationally down a channel may encounter a vertex or edge of a tab, bump or other attached material, and may fall off that object as a droplet, with the potential to provide a greater evaporation rate, as a droplet will expose more surface area. The net effect of introducing methods and devices for producing turbulence is to increase the efficiency of operation of the overall apparatus. 」
(仮訳:[0109] 水面上の乱れた空気の流れは、所定の正味空気流量の蒸発速度を増加させることができるので、増加した粗さと渦発生器は、水膜それ自体が排液溜めに向かって流下するときに、水膜の上を流れる空気の乱流を増加させるために使用される。蒸発速度に関連する広がり表面粗さの既知データの外挿から、滑らかな広がりの上の空気流の層流型と比較して、乱れた空気の流れのために増加した蒸発速度は、3倍以上の係数をもたらす。
[0110] 中間プレートの別の用途は、上を流れる空気に乱流を助けるタブとフィンのための支持表面を提供することである。乱流から層流へ流れを変化させることによって、乱流は熱伝達を向上させる。
[0111] 空気流の乱流を開始する1つの方法は、予備形成されたシート1002(図1A)、1004(図1B)の表面に機械的またはその他の方法で、“ペア”(図1C)を生成するために使用される凹凸(1008、図2A)の使用である。この凹凸の粗さは、空気流中に混合する増加した垂直乱流の混合長さを生じる。これらの不規則性は、材料1008(図2A、2B)をエンボス加工することによって、又はタブ、フィン(図1010)又は“タービュレータ”を機械的に取付けることによって、製造することができる。これらタブ、フィン、エンボスおよびこぶは、総称的に称される。エンボス1008(図2A)は、図2A及び2Bに示されるように、プレート対の流路の外壁の内側に適用することができる。
[0112] タブ1010(図3B)は、中間プレート1006に形成されている。図3は、図1Dのようなアセンブリを示すが、中間プレート1006はタブ1010を有する。タービュレータは、処理空気流の乱流渦を生成するために作用し、層流を破壊する。図3Dは、中間プレート1006上のタブ1010上の空気流の状態(矢印)1012を示す。
[0113] こぶ又はタブのような要素は、基本的な構造と適合する任意の材料から加えることができる。これらは、焼結した金属粉末と発泡金属のような材料を含むことができ、それらは、表面粗さを増大させるように作用するとき、総濡れ面積を増加させるためにも作用することができる。タブまたはこぶの多くについて、チャネルを流下する水は、タブの頂点またはエッジ、隆起、または他の付着物に遭遇することがあり、水滴として対象物から落ち、その結果、潜在的に大きい蒸発速度を提供するために、水滴は、より大きな表面領域を曝すことになる。乱流を生成するための方法および装置を導入することの正味の効果は、装置全体の稼働効率を高めることである。」)

(エ)上記(ア)ないし(ウ)及び図面(特に図1D)から、引用文献2には、熱交換器において、空気流のためのチャネルを形成する対のプレート1004の間に中間プレート1006を設ける技術が記載されていることが分かる。

(オ)上記(ウ)及び図面(特に図2A、2B、3A、3B)から、引用文献2には、熱交換器において、空気流に乱流を生じさせるために、チャネルを形成するプレート1004、1006の表面にタブ、フィン、エンボス、こぶ等の凹凸1008、1010を設ける技術が記載されていることが分かる。

イ 引用文献2技術1及び2
上記ア(ア)ないし(オ)及び図面から、引用文献2には、次の発明(以下「引用文献2技術1」及び「引用文献2技術2」という。)が記載されている。

(引用文献2技術1)
「熱交換器において、チャネルを形成する対のプレート1004の間に中間プレート1006を設ける技術。」

(引用文献2技術2)
「熱交換器において、空気流に乱流を生じさせるために、チャネルを形成するプレート1004又は1006の表面に凹凸を設ける技術。」

3 対比・判断
(1)対比
本件補正発明と引用発明とを対比すると、後者の「溝」は、その機能及び作用等を踏まえると、前者の「第1の溝」及び「第2の溝」に相当し、以下同様に、「金属シート2」は「内側プレート(102)」及び「外側プレート(106」に、「熱交換モジュール」は「曲線プレート(100)」に、「チャネル25」は「チャネル(110)」に、「端部」は「第1の端部(124)」に、「分配室26」及び「他の分配室26」は「第1の部分(122)」及び「第2の部分(130)」に、「形成されており」は「延在し」に、「スロット36が設けられ」は「スロット(134)が定められ」に、「第1のチャネル端部」は「第1の開口(120)」に、「第2のチャネル端部」は「第2の開口(128)」に、それぞれ相当する。

したがって、後者の「複数の溝を有する金属シート2」及び「複数の溝を有する他の金属シート2」は、その機能及び作用等を踏まえると、前者の「複数の第1の溝(104)を定めている内側プレート(102)」及び「複数の第2の溝(108)を定めている外側プレート(106)」に相当する。
同様に、後者の「間に複数のチャネル25を設けるようにして金属シート2へと溶接され」は、前者の「間に複数のチャネル(110)を定めるように実質的に整列させて内側プレート(102)へと取り付けられ」に相当する。
また、後者の「スロット36は細長い形状を有し」と、前者の「スロット(134)は、U字形を有し」とは、「スロット36は、形状を有し」という限りにおいて一致する。

したがって、両者は、
「複数の第1の溝を定めている内側プレートと、
複数の第2の溝を定めている外側プレートと
を備える曲線プレートであって、
外側プレート、複数の第1の溝と複数の第2の溝とを間に複数のチャネルを定めるように実質的に整列させて内側プレートへと取り付けられ、
各々のチャネルは、当該曲線プレートの第1の端部の第1の部分に位置する第1の開口から、第1の端部の第2の部分に位置する第2の開口まで延在し、
第1の部分と第2の部分との間にスロットが定められ、
スロットは、形状を有し、
各々のチャネルは、当該曲線プレートの第1の端部の第1の部分に位置する第1の開口から、当該曲線プレートに定められたスロットに沿って、第1の端部の第2の部分に位置する第2の開口まで、U字形に延在する、
曲線プレート」
という点で一致し、次の相違点で相違する。

〔相違点〕
〔相違点1〕
スロットの形状に関して、本件補正発明のスロットは、「U字形」を有しているが、引用発明のスロットは「細長い形状」である点。

〔相違点2〕
一体壁に関して、本件補正発明は「各々チャネル(110)が内部に第1の通路(114)及び第2の通路(116)を定めるように内側プレート(102)と外側プレート(106)との間に位置する一体壁(112)をさらに備え、
一体壁(112)は、チャネル(110)内の第1の通路(114)及び第2の通路(116)において流体の流れが攪拌されるように複数のくぼみを定める」
のに対し、引用発明は、そのような一体壁を有していない点。

(2)判断
上記相違点について検討する。
ア 相違点1について
引用発明においてはチャネルがU字形に延在することが記載されているのであるから、U字形のチャネルの間のスロットの形状を、チャネルに沿う形状であるU字形にすることは、当業者が容易に想到できたことである。
してみると、引用発明において、上記相違点1に係る本件補正発明の発明特定事項を想到することは、当業者が容易になし得たことである。

イ 相違点2について
引用文献2には、上記のように、「熱交換器において、チャネルを形成する対のプレート1004の間に中間プレート1006を設ける技術。」(引用文献2技術1)、及び「熱交換器において、空気流に乱流を生じさせるために、チャネルを形成するプレート1004又は1006の表面に凹凸を設ける技術。」(引用文献2技術2)が記載されている。
ここで、熱交換器のプレートに設けられた凹凸は、空気流に乱流を生じさせるためのものである。
また、プレートに凹部を設ける技術は本願の優先日前の周知技術(例えば、特開2004-93107号公報の段落【0004】ないし【0012】及び図3を参照。)である。
そして、引用文献1と、引用文献2とは、ともに、熱交換器という共通の技術分野において、高性能の熱交換器を製造するという共通の技術的課題を解決するものである
してみると、引用発明において、引用文献2技術1及び引用文献2技術2を適用することにより、上記相違点2に係る本件補正発明の発明特定事項を想到することは、当業者が容易になし得たことである。

ウ 効果について
本件補正発明は、全体としてみて、引用発明、引用文献2技術1及び引用文献2技術2から予測される以上の格別な効果を奏するものではない。

エ まとめ
したがって、本件補正発明は、引用発明、引用文献2技術1及び引用文献2技術2に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

オ むすび
よって、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

第3 本願発明について
1 本願発明
本件補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明は、平成30年5月10日の手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載されたとおりのものであると認められるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、前記「第2〔理由〕1」に本件補正前の請求項1として記載したとおりのものである。

2 原査定の拒絶の理由の概要
本願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

・請求項1ないし3について 引用文献1
・請求項4について 引用文献1及び引用文献2

<引用文献一覧>
1.米国特許第7044207号明細書
2.米国特許出願公開第2001/0032477号明細書

3 引用文献
原査定の拒絶の理由に引用した引用文献1及び引用文献2、その記載事項、引用発明、引用文献2技術1及び引用文献2技術2は、前記「第2〔理由〕2及び3」に記載したとおりである。

4 対比・判断
本願発明は、前記「第2〔理由〕」で検討した本件補正発明における「U字形を有し」を「実質的にU字形を有し」と拡張し、「スロット(134)に沿って」を「スロット(134)を巡り」と拡張し、「U字形に延在し」を「実質的にU字形に延在している」と拡張するとともに、「各々チャネル(110)が内部に第1の通路(114)及び第2の通路(116)を定めるように内側プレート(102)と外側プレート(106)との間に位置する一体壁(112)をさらに備え、一体壁(112)は、チャネル(110)内の第1の通路(114)及び第2の通路(116)において流体の流れが攪拌されるように複数のくぼみを定める」という事項を削除したものに相当する。
そうしてみると、本願発明の発明特定事項をすべて含んだものに実質的に相当する本件補正発明が、前記「第2〔理由〕3」に記載したとおり、引用発明、引用文献2技術1及び引用文献2技術2に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、実質的に同様の理由により、引用発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。

5 まとめ
したがって、本願発明は、引用発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができない。

第4 むすび
以上のとおり、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができないから、本願は、他の請求項について検討するまでもなく、拒絶をすべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
別掲
 
審理終結日 2019-11-11 
結審通知日 2019-11-12 
審決日 2019-11-25 
出願番号 特願2016-212423(P2016-212423)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (F02C)
P 1 8・ 575- Z (F02C)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 山崎 孔徳池田 匡利西中村 健一  
特許庁審判長 水野 治彦
特許庁審判官 齊藤 公志郎
金澤 俊郎
発明の名称 エンジン組み込み用の熱交換器:曲線プレート  
代理人 飯田 雅人  
代理人 荒川 聡志  
代理人 崔 允辰  
代理人 田中 拓人  
代理人 田中 研二  
代理人 小倉 博  

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