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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) B65D
管理番号 1362661
審判番号 不服2018-8491  
総通号数 247 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2020-07-31 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2018-06-20 
確定日 2020-05-20 
事件の表示 特願2014-534562号「縮小ゲージ王冠およびその作成方法」拒絶査定不服審判事件〔平成25年4月11日国際公開、WO2013/052194、平成26年11月27日国内公表、特表2014-531371号〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、2012年7月24日(パリ条約による優先権主張外国庁受理 2011年10月6日 米国)を国際出願日とする出願であって、平成30年2月16日付けで拒絶査定がされた。これに対し、平成30年6月20日に拒絶査定不服審判が請求され、平成31年3月5日付けで拒絶理由が通知され、令和元年9月11日に意見書及び手続補正書が提出されたものである。


第2 本願発明
特許請求の範囲の請求項1?13に係る発明は、令和元年9月11日になされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1?13に記載された事項により特定されるものであるところ、そのうち、請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は以下のとおりのものであると認める。

「容器開口部のための縮小ゲージ王冠であって、前記王冠が、
該王冠の頂部を画定する平面状の頂部部分と、
前記頂部部分と切れ目なく隣接する内側部分と、
前記頂部部分と切れ目なく隣接する外側部分と、を備え、前記外側部分が、前記頂部部分から降下する環状のスカートに形成される、容器開口部のための縮小ゲージ王冠において、
前記内側部分が、平面状の陥凹したパネルを有する中央部分を備え、
前記王冠が0.16mmから0.18mmの厚さを有し、前記王冠の材料が、ロックウェル30T硬度スケールで62よりも大きい平均硬度を有しており、
前記陥凹したパネルが、その全体にわたり一様な厚さを有するとともに、前記頂部部分と平行であるが、完全に該頂部部分よりも下方に位置し、かつ、前記陥凹したパネルの厚さよりも大きい厚さ分だけ、前記陥凹したパネルの上面が前記頂部部分の底面より下にあるように位置しており、
前記中央部分が、下方に形成された同心円状の移行面であって前記頂部部分と前記陥凹したパネルとを切れ目なくつなぐ移行面を備え、前記移行面が、前記頂部部分から下方に延在する凸状の湾曲面と、凸状の湾曲面から下方に直線状に延びる平坦面と、平坦面から延び、かつ、前記陥凹したパネルに向かって内側に湾曲する凹状の湾曲面とを有しており、
前記移行面が、前記陥凹したパネルが形成される下向きの方向に対して垂直な方向に該陥凹したパネルを強化する、容器開口部のための縮小ゲージ王冠。」


第3 拒絶の理由
平成31年3月5日付けで当審が通知した拒絶理由には、以下の理由を含むものである。

(進歩性)この出願の請求項1?15に係る発明は、その出願前日本国内又は外国において頒布された下記の刊行物に記載された発明に基いて、その優先日前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

引用文献1:米国特許第876149号明細書
引用文献2:米国特許出願公開第2010/0326949号明細書
引用文献3:米国特許第2327455号明細書(周知技術を示す文献)
引用文献4:ベルギー国特許発明第503394号明細書(周知技術を示す文献)
引用文献5:特開2006-36360号公報(周知技術を示す文献)


第4 引用文献
(1) 引用文献1
引用文献1には、次の事項が記載されている(なお翻訳は当審による。以下同様。)。
(ア)「The present invention seeks to remedy the foregoing defects by the provision of a bottle cap having a shell provided with an off-set part which greatly strengthens the shell and, further, by the provision, in connection with the improved shell, of a gasket located be-tween the off-set part of the shell and the crimped part thereof adapted to bear against the mouth of the bottle when the cap is applied and to be expanded by the application of the cap to the bottle and thereby made to very closely conform to the bottle mouth and produce a perfectly air-tight joint.」(明細書1頁左欄20?32行、翻訳:本発明は、シェルを大幅に強化するオフセット部を備えたシェルを有するボトルキャップを提供すること、及びさらに、シェルのオフセット部分と、キャップが用いられる時にボトルの口部に当接するように配置され、ボトルへのキャップの適用によって拡張し、これにより、ボトルの口部に密着し、完全に気密接合を形成するクリンプ部分との間にガスケットを提供することを目的とする。)

(イ)「In carrying out the invention,I provide a bottle cap shell having a central circular de-pressed or off-set part which defines a groove or channel between itself and the crimped part of the cap, and seat within the said channel, a pliable gasket, the specific construction and arrangement of such parts being set forth in detail hereinafter.」(明細書1頁左欄33?40行、翻訳:本発明の実施において、それ自体とキャップのクリンプ部分との間に溝又はチャネルを画定する中央円形の凹んだ又はオフセットされた部分を有するボトルキャップシェルと、上記チャネル内に収容される柔軟なガスケットを提供する。このような部品の具体的な構造および配置は以下に詳細に示される。)

(ウ)「The neck of an ordinary bottle is shown at 1,the same having the usual bead 2 at its mouth so that the cap may be crimped therearound.
The metal cap or shell 3 differs from those heretofore used in that it is provided with a central circular depression or off-set part 4, which has an inner inclined wall 5, defining between said wall and the crimped part 6 of the shell or cap,a circular channel or groove 7.
Seated within the channel 7 is a gasket 8 of rubber or other soft: and pliable material which is preferably provided with an annular ring or facing 9. This facing 9 is of tin-foil or sheeting.The facing 9 may be dispensed with if desired.
Normally, the gasket 8 is of such width that it does not quite fill the channel 7, but when the cap is applied to the mouth of the bottle and crimped around the beads 2, the bead 2 by its pressure against the gasket 8, expands it so that it conforms perfectly to the inner wall of the crimped wall 6 and to the wall 5 and also to the bead 2, the parts being so constructed that a portion of the gasket is forced against the inner surface of the bead 2.
The depressed or off-set part 4 gives the cap relatively enormous strength and prevents buckling and this insures a tight fit on the bottle mouth and prevents leakage or entrance of air in its association with the gasket 8, which forms an air-tight joint or seal with the mouth of the bottle.
The pliability of the covering 9, if used, causes it to conform perfectly to every point of the surfece of the bead 2.」(明細書1頁左欄47行?右欄83行、翻訳:通常のボトルのネック部は1で示されており、キャップはその周りにクリンプされるように、その口部に通常のビード2を有している。
金属キャップ又はシェル3は、内側傾斜壁部5を有する中央円形凹部又はオフセット部4、シェル又はキャップの前記壁とクリンプ部6との間に画定する円形チャネル又は溝7を備えている点で従来使用されているものとは異なる。
チャネル7内にはゴム又は他の軟質材料からなるガスケット8が着座しており、この材料には環状リング又はフェーシング9が設けられているのが好ましい。このフェーシング9はスズ箔またはシート材である。フェーシング9は必要であれば省略することができる。
通常、ガスケット8は、チャネル7を完全に充填するのではなく、キャップがボトルの口部に適用され、ビード2の周囲に圧着されたとき、ビード2が、ガスケット8に抗して圧力を加え、クリンプされた壁6の内面及び壁5、そしてまたビード2に対して完全に適合するように拡張し、その結果、ガスケットの一部がビード2の内面に押し付けられるように構成されている。
凹んだ又はオフセットされた部分4は、キャップに比較的大きな強度を与え、座屈を防止し、ボトル口部への緊密な嵌合を保証するとともに、ボトル口部と気密な接合部又はシール部を形成するガスケット8と協働して空気の漏れや侵入を防止する。
カバー9の柔軟性は、使用される場合、それをビード2の表面のすべての位置に完全に一致させる。)

(エ)「



(オ)図1?4から、キャップ3の傾斜壁5とクリンプ部6との間に平らな頂部部分が形成されている点、クリンプ部6が頂部部分から下方に環状のスカートに形成されている点、中央円形凹部又はオフセット部4のうち内側傾斜壁部5を除く中央部分は平面状の板である点、及び頂部部分、中央円形凹部又はオフセット部4及びクリンプ部6が一体で形成されている点が看取できる。

(2)引用文献1に記載された発明
上記(1)の摘記事項を総合すると、引用文献1には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されている。

「ボトル1の口部をクリンプするビード2を備えるキャップ3であって、前記キャップ3が、
平らな頂部部分と、
内側傾斜壁部5を有する中央円形凹部又はオフセット部4と、
クリンプ部6と、を備え、クリンプ部6が、頂部部分から下方に環状のスカートに形成され、
頂部部分、中央円形凹部又はオフセット部4及びクリンプ部6が一体で形成されており、
中央円形凹部又はオフセット部4が、平面状の板である中央部分を備える、ボトル1の口部をクリンプするビード2を備えるキャップ3。」

(3)引用文献2
引用文献2には、次の事項が記載されている。
(ア)「[0002]The technology relates to closures for containers, and more particularly to a fluted crown cap for sealing a bottle or container opening.」(翻訳:この技術は、容器のための閉塞部材に関し、より詳細には、ボトルまたは容器開口部を封止するために溝付きのクラウンキャップに関するものである。)

(イ)「[0034」The crown caps 10a through 10f and 10' (referred to generally by reference numeral 10) preferably are formed with steel of increased hardness compared with conventional crown caps presently in commercial production. For example, conventional crown caps are often formed of single reduced, T4, tinplate having a thickness of from 0.21 mm to 0.23 mm. Such tinplate has an average hardness (that is, the reported hardness value regardless of +/- variations) of approximately 61 on a 30T hardness scale, in accordance with ASTM 623. Crown caps 10 described herein may be made thinner and lighter weight compared with the prior art, for example, crown caps 10 may be formed of a material having a thickness of about 0.16 mm to 0.18 mm that have the same or roughly equal performance as conventional, thicker caps.」(翻訳:王冠10a?10fおよび10'(参照番号10によって一般的に言及される)の商業的製造では、現在、従来の王冠と比較して、高い硬度の鋼で形成されていることが好ましい。例えば、従来の王冠は、一回圧延、T4、0.21mm?0.23mmの厚さのブリキ板により形成されることが多い。このようなブリキ板は、ASTM623に従い、30T硬さスケールで約61の平均硬度(+/-値に関係なく、報告された硬さ値である)を有する。本明細書に記載された王冠10は、従来技術と比較して、より薄く、より軽量とすることができる。例えば、王冠10は、従来のより厚いキャップと同じまたはほぼ同等の性能を有する厚さ約0.16mm?0.18mmの厚さを有する材料で形成することができる。)

(ウ)「[0035]The crown caps 10 preferably have an average hardness of greater than 62 on the 30T scale (conforming to ASTM 623), more preferably greater than about 65, more preferably greater than about 68, more preferably greater than about 71. The embodiments shown in FIG. 1 and FIG. 3A were demonstrated to be effective using steel having a hardness of 73. 」(翻訳:王冠10は、30Tスケール(ASTM623に準拠)で好ましくは62より大きく、更に好ましくは約65より大きく、より好ましくは約68より大きく、より好ましくは約71より大きい平均硬度を有する。図1と図3Aに示した実施形態は、73の硬度を有する鋼を用いると効果的であることが実証された。)

(4)引用文献3
引用文献3には、次の事項が記載されている。
(ア)「



3 本願発明と引用発明の対比・判断
(1) 対比
本願発明と引用発明とを対比する。
(ア)引用発明の「ボトル1の口部」は、その機能及び構造から、本願発明の「容器開口部」に相当し、同様に、「中央円形凹部又はオフセット部4」は「内側部分」に、「クリンプ部6」は「外側部分」にそれぞれ相当する。また、引用発明の「キャップ3」と本願発明の「縮小ゲージ王冠」とは、王冠の限りで一致する。

(イ)引用発明の「ボトル1の口部をクリンプするビード2を備えるキャップ3」と本願発明の「容器開口部のための縮小ゲージ王冠」とは、容器開口部のための王冠の限りで一致する。

(ウ)本願発明の「平面状の頂部部分」は、図面(特に【図4B】)の記載を根拠とするものであり、単に頂部部分が平らであることを意味していると解されるから、引用発明の「平らな頂部部分」は、本願発明の「該王冠の頂部を画定する平面状の頂部部分」に相当する。

(エ)引用発明の「頂部部分、中央円形凹部又はオフセット部4及びクリンプ部6が一体で形成されて」いる「内側傾斜壁部5を有する中央円形凹部又はオフセット部4」は、中央円形凹部又はオフセット部4が、一体で形成されているから、頂部部分と切れ目なく隣接しているといえるので、本願発明の「前記頂部部分と切れ目なく隣接する内側部分」に相当する。

(オ)引用発明の「頂部部分、中央円形凹部又はオフセット部4」と「一体で形成されて」いる「クリンプ部6」は、「クリンプ部6」が、頂部部分と切れ目なく隣接しているといえるから、本願発明の「前記頂部部分と切れ目なく隣接する外側部分」に相当する。

(カ)引用発明の「クリンプ部6が、頂部部分から下方に環状のスカートに形成され」ることは、本願発明の「前記外側部分が、前記頂部部分から降下する環状のスカートに形成される」に相当する。

(キ)引用発明の「央円形凹部又はオフセット部4が、平面状の板である中央部分を備える」態様は、本願発明の「前記内側部分が、平面状の陥凹したパネルを有する中央部分を備え」る態様に相当する。

(ク)引用発明の「頂部部分、」及び「クリンプ部6」と「一体で形成されて」「中央円形凹部又はオフセット部4」は、図1?4を参照すると、内側傾斜壁部5が下方に向けた同心円状の面であって、頂部部分と中央部分とを切れ目なくつないでいる面であり、頂部部分から下方に凸状の湾曲面と、中央部分に向かって内側に湾曲する凹状の湾曲面とを連続的に繋いでいるから、当然に凸状の湾曲面と凹状の湾曲面との間に平坦面を有している。したがって、引用発明の「中央円形凹部又はオフセット部4」は、本願発明の「下方に形成された同心円状の移行面であって前記頂部部分と前記陥凹したパネルとを切れ目なくつなぐ移行面を備え、前記移行面が、前記頂部部分から下方に延在する凸状の湾曲面と、凸状の湾曲面から下方に直線状に延びる平坦面と、平坦面から延び、かつ、前記陥凹したパネルに向かって内側に湾曲する凹状の湾曲面とを有して」いる「中央部分」に相当する。

(ケ)引用発明の「キャップ3」は、上記2(1)の摘記事項(ア)及び(ウ)の記載を参酌すると、中央円形凹部又はオフセット部4を有することで、大きな強度を有し、座屈に強いことが記載されており、その形状から、内側傾斜壁部5が、中央部分を下向き方向に対して垂直な方向に強化していることは明らかであるから、引用発明の当該態様は、本願発明の「前記移行面が、前記陥凹したパネルが形成される下向きの方向に対して垂直な方向に該陥凹したパネルを強化する」態様に相当する。

したがって、本願発明と引用発明とは、
「容器開口部のための王冠であって、前記王冠が、
該王冠の頂部を画定する平面状の頂部部分と、
前記頂部部分と切れ目なく隣接する内側部分と、
前記頂部部分と切れ目なく隣接する外側部分と、を備え、前記外側部分が、前記頂部部分から降下する環状のスカートに形成される、容器開口部のための王冠において、
前記内側部分が、平面状の陥凹したパネルを有する中央部分を備え、
前記中央部分が、下方に形成された同心円状の移行面であって前記頂部部分と前記陥凹したパネルとを切れ目なくつなぐ移行面を備え、前記移行面が、前記頂部部分から下方に延在する凸状の湾曲面と、凸状の湾曲面から下方に直線状に延びる平坦面と、平坦面から延び、かつ、前記陥凹したパネルに向かって内側に湾曲する凹状の湾曲面とを有しており、
前記移行面が、前記陥凹したパネルが形成される下向きの方向に対して垂直な方向に該陥凹したパネルを強化する、容器開口部のための王冠。」
の点で一致し、以下の点で相違する。

<相違点1>
本願発明は、「縮小ゲージ王冠」であって、「前記王冠が0.16mmから0.18mmの厚さを有し、前記王冠の材料が、ロックウェル30T硬度スケールで62よりも大きい平均硬度を有して」いるのに対して、引用発明では、金属キャップ3の厚さや硬度が不明である点。
<相違点2>
本願発明は、「前記陥凹したパネルが、その全体にわたり一様な厚さを有するとともに、前記頂部部分と平行であるが、完全に該頂部部分よりも下方に位置し、かつ、前記陥凹したパネルの厚さよりも大きい厚さ分だけ、前記陥凹したパネルの上面が前記頂部部分の底面より下にあるように位置して」いるのに対して、引用発明では、中央円形凹部又はオフセット部4についてそのように特定されていない点。

(2) 当審の判断
上記相違点について検討する。
<相違点1について>
上記2(3)の摘記事項から、引用文献2には、王冠について、0.16mmから0.18mmの厚さを有し、ASTM623で30T硬度スケールで62よりも大きい平均硬度とする点が記載されている。
そして、引用発明と引用文献2に記載された事項とは、王冠の技術分野で共通し、強度を強化する課題も共通するから、引用文献2に記載された事項を引用発明に適用して、相違点1に係る本願発明の発明特定事項とすることは、当業者が容易に想到し得たものである。

<相違点2について>
引用文献3の図5?図14から、図番6の部分(本願発明の「陥凹したパネルを有する中央部分」に相当。)が、その全体にわたり一様な厚さを有し、図番7の部分(本願発明の「頂部部分」に相当。)と平行であって、完全に図番7の部分よりも下方に位置し、かつ、図番6の部分の厚さよりも大きい厚さ分だけ、図番6の部分の上面が図番7の部分の底面より下にある点が看取できるから、本願発明の文言で表現すると、陥凹したパネルが、その全体にわたり一様な厚さを有するとともに、頂部部分と平行であるが、完全に頂部部分よりも下方に位置し、かつ、陥凹したパネルの厚さよりも大きい厚さ分だけ、陥凹したパネルの上面が頂部部分の底面より下とすることは、周知であるといえる。
引用発明と上記周知技術とは、共にボトルの蓋に関するものであって、技術分野が共通するから、引用発明において、周知技術を適用して、相違点2に係る本願発明の発明特定事項とすることは、当業者が容易に想到し得たものである。

<本願発明の効果について>
そして、本願発明の奏する効果は、引用発明、引用文献2に記載された事項及び周知技術から、予測される範囲内のものにすぎず、格別顕著なものということはできない。

4 むすび
したがって、本願発明は、引用発明、引用文献2に記載された事項及び周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができない。


第3 まとめ
以上のとおり、本願発明は、特許法第29条第2項の規定より特許を受けることができないものであるから、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
別掲
 
審理終結日 2019-12-16 
結審通知日 2019-12-17 
審決日 2020-01-07 
出願番号 特願2014-534562(P2014-534562)
審決分類 P 1 8・ 121- WZ (B65D)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 長谷川 一郎  
特許庁審判長 石井 孝明
特許庁審判官 杉山 悟史
佐々木 正章
発明の名称 縮小ゲージ王冠およびその作成方法  
代理人 恩田 博宣  
代理人 恩田 誠  
代理人 本田 淳  

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