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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 F23G
管理番号 1362928
審判番号 不服2019-10006  
総通号数 247 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2020-07-31 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2019-07-30 
確定日 2020-06-24 
事件の表示 特願2016-151606「ごみ移動速度検出機能を備えた燃焼制御装置」拒絶査定不服審判事件〔平成30年 2月 8日出願公開、特開2018- 21686、請求項の数(5)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成28年8月1日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
平成30年5月28日:拒絶理由通知書
平成30年7月27日:意見書
平成30年11月28日:拒絶理由通知書
平成31年3月29日:意見書及び手続補正書
令和元年6月7日:拒絶査定(以下「原査定」という。)
令和元年7月30日:審判請求書

第2 本願発明
本願の請求項1-5に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」-「本願発明5」という。)は、平成31年3月29日の手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1-5に記載された事項により特定される発明であり、本願発明1は以下のとおりのものである。
「【請求項1】
ストーカ上を搬送されるごみの熱画像を炎越しに連続的に撮像するための撮像手段と、
前記撮像手段によって撮像された熱画像データから乾燥段上から燃焼段上にかけてごみの所要箇所をオプティカルフローを用いてごみ流れの移動画素量を計測することによりストーカ上を移動するごみの移動速度を演算し、ストーカ駆動装置及び給じん装置の少なくとも一方を制御することにより、演算されたごみの移動速度を所要値となるように制御するコントローラと、
を備えることを特徴とする、ごみ移動速度検出機能を備えた燃焼制御装置。」

また、本願発明2-5は、本願発明1を減縮した発明である。

第3 原査定の拒絶の理由
原査定の拒絶の理由の概要は以下のとおりである。
本願の請求項1に係る発明は、下記の引用文献1-3に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条第2項の規定により特許を受けることができない。
本願の請求項2-5に係る発明は、下記の引用文献1-5に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条第2項の規定により特許を受けることができない。
引用文献1:特表2011-523022号公報
引用文献2:特開平7-4629号公報
引用文献3:特開2012-221272号公報
引用文献4:特開平7-145922号公報
引用文献5:特開2001-33017号公報

第4 引用文献及び引用発明
1.引用文献1
本願の出願日前に頒布され、原査定の拒絶の理由に引用された引用文献1には、以下の事項が記載されている(以下、下線は当審にて付与した。)。

「【0001】
本発明は、燃料が前方に送られて連続する乾燥、点火、燃焼、燃え尽きをさせる、多くの移動火格子に燃料を送る送り装置を有する燃焼設備に用いられる制御方法に関し、燃焼用の一次空気は、火格子の下から火格子上の燃料の層を通って供給されるようになった、制御方法に関する。」

「【0007】
図1から図3に示された制御装置は、燃焼設備の2つのパラメータ、すなわち、燃焼室への可燃燃料の速度1と、連続する第1燃焼火格子上の搬送速度2の各々の制御装置を備えている。2つの制御装置は、それぞれ、PID制御装置として示されており、これらは、第1に、設備の所望の蒸気・エネルギ生産に基づく火格子速度の設定値3に従って、制御される。2つの制御装置の火格子速度の設定値3の補正は、燃焼領域上の抵抗係数ζによって行われる。この抵抗係数ζは、例えば、火格子とその上の可燃材料の層の組み合わされた燃焼の対向側の圧力と、燃焼空気の流量、圧力および温度の測定などを用いて、燃焼領域のために計算される。抵抗係数ζの計算は、様々な異なる式に基づいている。例えば、以下の式がある。」

「【0012】
本発明によれば、しかしながら、抵抗係数の設定値ζspは、高すぎたり低すぎたりする可能性があり、更に補正する必要がある。この補正の必要性は、本発明によれば、火炎前面の推定位置Fpvの使用によって解決され、この推定は、燃焼領域のカメラ画像の画像解析によって解決される。カメラは、好ましい実施例では、赤・緑・青(RGB)画像カメラであるが、赤外線カメラのようなその他のカメラが用いられても良い。
【0013】
図1に示す例示的な実施例においては、火炎前面制御装置は、火炎前面用の設定値Fspと火炎前面位置のための推定値Fpvを備えており、これは、PID制御装置に提供され、火炎前面のためのPID制御装置からの出力は、制御値を補正し最終的に燃焼室への可燃燃料の速度1と連続する第1燃焼火格子上の搬送速度2の制御を補正するために、抵抗係数制御装置の設定値ζspに加えられる。」

「【0015】
更に、図3は、火炎前面制御装置からの出力信号が火格子の設定値3に掛けられ、同様にして、抵抗係数制御装置の出力信号がその計算結果に掛けられて、その後、燃焼室への可燃燃料の送給速度1と連続する第1燃焼火格子上の搬送速度2を制御するためのPID制御装置に供給されるようになった、代替的な構成を示している。」


段落【0012】-【0015】及び図1-3の記載によれば、燃焼領域のカメラ画像の解析によって得られる火炎前面の推定位置は、燃焼室への可燃燃料の送給速度と連続する第1燃焼火格子上の搬送速度を制御するための制御値を補正するために用いられていることから、前記推定位置により補正された制御値を用いて前記燃焼室への可燃燃料の送給速度と前記連続する第1燃焼火格子上の搬送速度が制御されていることが理解できる。

よって、引用文献1には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「燃焼領域のカメラ画像を撮影する赤外線カメラと、
前記燃焼領域のカメラ画像を画像解析して火炎前面の推定位置を推定して、当該推定位置により補正された制御値を用いて前記可燃燃料の送給速度と、前記第1燃焼火格子上の搬送速度を制御するPID制御装置、
を備える燃焼設備の制御装置。」

2.引用文献2
本願の出願日前に頒布され、原査定の拒絶の理由に引用された引用文献2には、以下の事項が記載されている。

「【0007】
【実施例】以下に実施例を説明する。ゴミ焼却炉は、図2に示すように、被焼却物であるゴミを収容するホッパ3と、ゴミを焼却する燃焼室2と、焼却済みの灰を集める灰ピット4等を設けて構成してある。燃焼室2は、ホッパ3の下端部に設けられたプッシャ5により投入されたゴミを乾燥させ着火点近傍まで加熱する乾燥帯6と、乾燥ゴミを燃焼させる燃焼帯7と、その燃焼帯7で燃焼したゴミを灰化する後燃焼帯8とからなる焼却処理帯1を上方から下方に段階的に配置して構成してある。各焼却処理帯1は、固定の火格子Gと可動の火格子Gとを搬送方向に沿って交互に配置して構成してあり、油圧シリンダC1,C2,C3により可動の火格子Gを斜め上下方向に往復摺動させてゴミを搬送する。プッシャ5は油圧シリンダC4による往復駆動で前記燃焼室2にゴミを押し出し投入し、後燃焼帯8で灰化したゴミは灰押し出し装置9に落下し、灰出しコンベア10により前記灰ピット4に搬送集積される。即ち、前記プッシャ5と油圧シリンダC4とで炉内にゴミを投入するゴミ投入機構30を構成し、油圧シリンダC1,C2,C3と火格子Gとでゴミを搬送するストーカ式の搬送機構40を構成してある。」

「【0010】前記燃焼室2の後壁部には、焼却処理帯1上のゴミ表面温度及びゴミ厚さを検出する赤外線検出手段19たる赤外線テレビカメラを焼却処理帯1を臨む姿勢で取り付けてある。赤外線検出手段19は、ゴミ表面から輻射される赤外線エネルギーを検出するもので、図3及び図4に示すように、前記燃焼帯7上で発生する火炎中のCO,CO_(2),NOX,SOX、さらにはH_(2)Oによる赤外線エネルギー吸収帯域を回避して、ガス体からの放射エネルギーを検出しないように、波長が約3.9(3.6?4)μmのバンドパスフィルタを設けた赤外線カメラ1aと、赤外線カメラ1aによる検出画像を解析する画像処理手段1b等で構成してある。赤外線カメラ1aでゴミ表面から放射される赤外線を検出して、画像処理手段1bでゴミの表面温度分布を検出するとともに、その表面温度分布から判明するゴミの表面位置に基づいて焼却処理帯1の底面からの距離、つまりゴミ厚さを演算導出する。即ち、乾燥帯6及び燃焼帯7におけるゴミ厚さを検出する赤外線検出手段19となる。
【0011】さらに、焼却炉には、コンピュータを搭載してなる燃焼制御手段20を備えて、上述の赤外線検出手段による検出温度分布、検出ゴミ厚さを入力して、油圧シリンダC1,C2,C3,C4の駆動制御によるゴミの搬送速度の調節や、燃焼用空気供給手段のダンパDの開度の調節により、設定量のゴミを焼却処理しながら所定の発電量を確保する。」

「【0013】同様に、赤外線検出手段19により検出された画像データから得られる乾燥帯6及び燃焼帯7のゴミ厚さ分布から得られる平均ゴミ厚さに基づいて、図5に示すように、油圧シリンダC1,C2,C3,C4を駆動制御する。即ち、乾燥帯6でのゴミ厚さが設定厚さで、燃焼帯7でのゴミ厚さが厚ければ燃焼帯7(油圧シリンダC2)のみ減速して燃焼を促進し、薄ければ、プッシャ5と乾燥帯6(油圧シリンダC1,C4)を加速して燃焼帯7でのゴミ量を増す。乾燥帯6でのゴミ厚さが設定厚さよりも厚い場合には、燃焼帯7でのゴミ厚さが厚ければ、プッシャ5と乾燥帯6と燃焼帯7(油圧シリンダC1,C2,C4)をそれぞれ減速して燃焼を促進しながらゴミの供給を抑制し、適当であれば、プッシャ5(油圧シリンダC4)を減速して乾燥帯6でのゴミ厚さを適正値に戻し、薄ければ、乾燥帯6(油圧シリンダC1)を加速して燃焼帯7にゴミを供給するとともに乾燥帯6でのゴミ厚さを適正値に戻す。一方、乾燥帯6でのゴミ厚さが設定厚さよりも薄い場合には、燃焼帯7でのゴミ厚さが厚ければ、プッシャ5(油圧シリンダC4)を加速して乾燥帯6でのゴミ厚さを適正値に戻すとともに燃焼帯7(油圧シリンダC2)を減速して燃焼を促進し、適当であればプッシャ5(油圧シリンダC4)を加速して乾燥帯6でのゴミ厚さを適正値に戻し、薄ければ、プッシャ5(油圧シリンダC4)を加速してゴミ厚さを適正値に戻すとともに乾燥帯6(油圧シリンダC1)を加速して燃焼帯7にゴミを供給する。即ち、前記燃焼制御手段20の一部が、ゴミ投入機構30又は搬送機構40によるゴミの投入速度又は乾燥帯6及び燃焼帯7の搬送速度をそれぞれ独立して調節する速度調節手段20bとなる。」

3.引用文献3
本願の出願日前に頒布され、原査定の拒絶の理由に引用された引用文献3には、以下の事項が記載されている。
「【0022】
図1に示すように、画像処理システムは、車両1を撮影するためのカメラ2を備えており、このカメラ2は、例えば、道路や交差点など車両1が走行する場所に設置されるように構成されている。また、カメラ2には、このカメラ2により取得される画像から道路を走行する車両1を検出するための検出装置3が接続されており、カメラ2および検出装置3により画像処理システムが構成されるようになっている。
【0023】
図2は本発明に係る画像処理システムの実施形態を示すブロック図である。図2に示すように、検出装置3は、カメラ2による画像を入力する画像入力部4を備えており、この画像入力部4により入力された画像は、メモリ5に一時的に記憶されるように構成されている。
【0024】
また、検出装置3は、画像入力部4から入力された画像を処理する画像処理部6を備えている。画像処理部6は、所定の画像処理領域において、画像の各画素ごとにサーチすることにより、移動体を抽出して、この移動体を、あらかじめ登録されたサンプルパターンと比較してパターン認識する移動体抽出部7を備えており、画像処理部6は、移動体抽出部7により抽出された移動体に対してオプティカルフローを利用して画像処理を行うことにより、画像中の移動体の移動方向を認識するオプティカルフロー処理部8を備えている。」

4.引用文献4
本願の出願日前に頒布され、原査定の拒絶の理由に引用された引用文献4には、以下の事項が記載されている

「【0015】以下に、図1に基づいて、前記制御手段による発電量の制御について説明する。前記廃熱ボイラ3aの発生蒸気量を検出する蒸気量センサSを蒸気流路に設けてあり、前記制御手段10の一部が蒸気量制御手段として、前記蒸気量センサSによる検出蒸気量Xに基づいて、前記搬送手段6によるゴミの搬送速度(燃焼帯6bの速度にかかわる油圧シリンダC2)を調節することにより発生蒸気量を目標蒸気量SVに調節する。詳述すると、前記蒸気量制御手段10は、先ず、蒸気量センサSによる検出蒸気量Xの変化率X’を演算導出して、検出蒸気量Xとその変化率X’が増加傾向にあるのか減少傾向にあるのかでゴミの燃焼状態を判断する。つまり、検出蒸気量Xがある程度大きくその変化率X’が増加傾向にあれば燃焼状態が活発になりつつあり、減少傾向にあれば燃焼状態が悪化しつつあると相対的に評価するのである。」

5.引用文献5
本願の出願日前に頒布され、原査定の拒絶の理由に引用された引用文献5には、以下の事項が記載されている

「【0027】一方、燃焼排ガスは、炉出口7から煙突8に導かれて炉外へ排出される。排ガスが放出される炉出口7には、熱交換器9aを備えたボイラ9bが設置されている。冷却空気吹き込み口10からは、冷却空気ブロア11により冷却空気が吹き込まれ、燃焼ガス中の未燃焼成分を完全燃焼すると共に、炉壁の温度が過度に上昇することを防いでいる。
【0028】測定機器については、12は排ガス中の炉出口温度を測る温度計、13は蒸発量を測る流量計である。また、15は工業用カメラであり、画像処理装置16により火格子の燃え切り点を計測する。燃え切り点とボイラ蒸発量流量計13で得られた値は制御手段17により火格子駆動装置4aを制御する。制御手段17には、例えばコンピュータが使用されている。また、制御手段17において、第一?三の発明に基づき火格子速度の補正値を決定を行い、その値を用いて計算した給じん速度の出力値により給じん速度駆動装置3aを制御する。
【0029】次に本発明の実施形態として第二、四の発明を火格子駆動装置4aおよび給じん駆動装置3aの制御に適用した一例を説明する。以下の説明において用いられる蒸発量偏差とは「蒸発量偏差=(蒸発量測定値-蒸発量設定値)/蒸発量設定値」を表すものである。火格子駆動装置および給じん駆動装置の制御は以下の制御ルールで行われる。
【0030】制御ルール:
1)燃え切り点が適切な範囲であるときは、火格子速度を蒸発量が設定値に追従するよう制御する。また火格子速度の制御量の変化に従い、給じん速度を決定する。
蒸発量偏差が正→火格子速度を下げる、同時に給じん速度を下げる
蒸発量偏差が適→火格子速度は維持、給じん速度も維持
蒸発量偏差が負→ 火格子速度を上げる、同時に給じん速度も上げる
【0031】2)燃え切り点が許容値よりも奥(上流側)であるときは、蒸発量偏差によらず、火格子速度を上げる。同時に給じん速度も上げる。燃え切り点が許容値よりも手前(下流側)であるときは、蒸発量偏差によらず、火格子速度を下げる。同時に給じん速度も下げる。」

第5 対比・判断
1.本願発明1について
(1)対比
引用発明は、「第1燃焼火格子」を備えており、その上で燃料を燃焼させていることは明らかであるから、引用発明の「燃焼領域」は、本願発明1の「ストーカ上」に相当しており、引用発明の「燃焼領域のカメラ画像を撮影する赤外線カメラ」は、燃焼設備中の燃焼領域を撮影しているものであるから、本願発明1の「ストーカ上を搬送されるごみの熱画像」を「連続的に撮像するための撮像手段」に相当する。
引用発明の「燃焼設備」は、給じん装置やストーカ駆動装置を備える一般的な燃焼設備を前提とするものと認められるから、引用発明には「前記可燃燃料の送給速度と、前記第1燃焼火格子上の搬送速度を制御」する対象として、可燃燃料を供給する「給じん装置」、第1燃焼火格子を駆動させる「ストーカ駆動装置」が備わっているのは明らかである。よって、引用発明の「燃焼領域のカメラ画像を画像解析して」、「(推定位置により)補正された制御値を用いて前記可燃燃料の速度と、前記第1燃焼火格子の搬送速度を制御する」ことは、本願発明1の「前記撮像手段によって撮像された熱画像データから」、「ストーカ駆動装置及び給じん装置の少なくとも一方を制御する」ことに相当する。
引用発明の「PID制御装置」は、本願発明1の「コントローラ」に相当する。
引用発明の「燃焼設備の制御装置」は、本願発明1の「燃焼制御装置」に相当する。

よって、本願発明1と引用発明との一致点、相違点は、以下のとおりである。
[一致点]
ストーカ上を搬送されるごみの熱画像を連続的に撮像するための撮像手段と、
前記撮像手段によって撮像された熱画像データから、ストーカ駆動装置及び給じん装置の少なくとも一方を制御するコントローラと、
を備える燃焼制御装置」

[相違点1]
本願発明1は、ごみの熱画像を「炎越しに」撮像しているのに対し、引用発明は炎越しに撮像しているか不明な点。

[相違点2]
本願発明1は、「乾燥段上から燃焼段上にかけてごみの所要箇所をオプティカルフローを用いてごみ流れの移動画素量を計測することによりストーカ上を移動するごみの移動速度を演算し」、「演算されたごみの移動速度を所要値となるように制御」しているのに対し、引用発明はオプティカルフローを用いてごみの移動速度を演算しておらず、また、ごみの移動速度を所要値になるよう制御していない点。

(2)判断
相違点2について判断する。
引用文献3には、オプティカルフローを利用して移動体の移動方向を認識する点が記載されている。
しかしながら、引用文献3は、車両等の移動体を対象とした画像処理システムに関するものであり、ごみそのものを撮像することも、ごみ流れの移動画素量を計測することも、ごみの移動速度を演算することも、ごみそのものの移動速度を制御することも開示されていない。また、引用発明は、ごみの移動速度を求めるものではないから、引用文献3からオプティカルフローを利用する点のみを抽出して引用発明に適用する動機付けもなく、適用したところで、上記相違点2に係る本願発明1の構成とはならない。
さらに、ごみの移動速度を計測し、ごみの移動速度を制御する点については、引用文献2、4及び5にも開示がされていない。
よって、当業者といえども、引用発明及び引用文献2-5の技術事項から、相違点2にかかる本願発明1の構成に容易に想到することはできない。
したがって、他の相違点について検討するまでもなく、本願発明1は、当業者であっても、引用発明及び引用文献2-5に記載された技術事項に基いて容易に発明できたものとはいえない。

2.本願発明2-5について
本願発明2-5は、本願発明1の発明特定事項を全て含み、さらに他の限定を付加したものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明及び引用文献2-5に記載された技術事項に基いて容易に発明できたものとはいえない。


第6 むすび
以上のとおり、本願発明1-5は、当業者が引用発明及び引用文献2-5に記載された技術事項に基いて容易に発明をすることができたものではない。したがって、原査定の拒絶の理由によっては、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。

 
審決日 2020-06-04 
出願番号 特願2016-151606(P2016-151606)
審決分類 P 1 8・ 121- WY (F23G)
最終処分 成立  
前審関与審査官 藤原 弘  
特許庁審判長 紀本 孝
特許庁審判官 川上 佳
松下 聡
発明の名称 ごみ移動速度検出機能を備えた燃焼制御装置  
代理人 吉武 賢一  
代理人 谷田 龍一  
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