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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 F02D 審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 取り消して特許、登録 F02D |
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管理番号 | 1364560 |
審判番号 | 不服2019-12783 |
総通号数 | 249 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2020-09-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2019-09-26 |
確定日 | 2020-08-18 |
事件の表示 | 特願2017-35824「内燃機関の制御装置」拒絶査定不服審判事件〔平成30年1月18日出願公開、特開2018-9562、請求項の数(4)〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本願は、平成29年2月28日(優先権主張 平成28年7月5日)の出願であって、平成31年1月31日付け(発送日:同年2月5日)で拒絶理由が通知され、平成31年3月29日に意見書及び手続補正書が提出されたが、令和元年6月25日付け(発送日:同年7月2日)で拒絶査定(以下、「原査定」という。)がされ、これに対して、令和元年9月26日に拒絶査定不服審判が請求されたものである。 第2 原査定の概要 原査定の概要は、次のとおりである。 「この出願については、平成31年1月31日付け拒絶理由通知書に記載した理由1?2によって、拒絶をすべきものです。 備考 ●理由1(特許法第29条第2項)について ・請求項1?4 ・引用文献等1?9 ●理由2(特許法第36条第6項第2号)について ・請求項1?4 請求項1?4に係る発明は、明確でない。 <引用文献等一覧> 1.特開2006-307659号公報 2.特開2011-236802号公報 3.特開2010-65539号公報(周知技術を示す文献) 4.特開2009-167853号公報(周知技術を示す文献) 5.特開2002-327646号公報 6.特開2009-133225号公報 7.特開2008-190511号公報 8.特開2007-170203号公報 9.特開2015-94339号公報」 第3 本願発明 本願の請求項1ないし4に係る発明(以下、「本願発明1」ないし「本願発明4」という。)は、平成31年3月29日の手続補正により補正がされた特許請求の範囲の請求項1ないし4に記載された事項により特定された、以下のとおりのものである。 「【請求項1】 燃焼室上部に設けられて複数の噴孔から筒内に燃料を噴射するインジェクタと、 放電火花を用いて筒内の混合気に点火する点火プラグであって、前記複数の噴孔から噴射される燃料の下流、且つ、前記複数の噴孔から噴射された燃料噴霧のうち前記点火プラグに最も近づく燃料噴霧の外郭面よりも上方に設けられる点火プラグと、 前記燃焼室からの排気を浄化する排気浄化触媒と、を備える内燃機関を制御する内燃機関の制御装置であって、 前記制御装置は、前記排気浄化触媒を活性化させる制御として、圧縮上死点よりも遅角側の点火期間で放電火花が発生するように前記点火プラグを制御すると共に、前記圧縮上死点よりも進角側での第1噴射と、前記圧縮上死点よりも遅角側での第2噴射であって、噴射期間が前記点火期間の少なくとも一部と重複する第2噴射と、を行うように前記インジェクタを制御し、 前記制御装置は更に、 前記排気浄化触媒を活性化させる制御において、前記点火期間の開始時期から前記第2噴射の噴射期間の終了時期までのインターバルを制御し、 サイクル間の燃焼変動に関連するパラメータが閾値を上回るか否かを判定し、 前記パラメータが前記閾値を上回ると判定された場合は、前記パラメータが前記閾値を下回ると判定された場合に比べて、前記インターバルが拡大するように前記点火プラグと前記インジェクタを制御する ことを特徴とする内燃機関の制御装置。 【請求項2】 前記制御装置は、前記パラメータが前記閾値を上回ると判定された場合は、前記パラメータと前記閾値の乖離量が増えるほど前記インターバルの拡大量を大きくすることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。 【請求項3】 前記第2噴射の終了時期が、前記点火期間の終了時期よりも進角側であることを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の制御装置。 【請求項4】 前記パラメータが、クランク軸が所定角度回転するまでに要する時間のばらつき、または、前記点火期間の開始時期から燃焼質量割合が所定割合に到達するまでのクランク角期間のばらつきであることを特徴とする請求項1乃至3何れか1項に記載の内燃機関の制御装置。」 第4 理由1(特許法第29条第2項)について 1 引用文献の記載及び引用発明 (1)引用文献1 原査定の拒絶の理由で引用された、本願の出願前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった文献である、特開2006-307659号公報(以下、「引用文献1」という。)には、「筒内直接噴射式内燃機関の制御装置」に関して、図面(特に図1、図3、図4及び図6を参照。)とともに以下の事項が記載されている(下線は、理解の一助のために当審が付与したものである。以下同様。)。 ア 「【0001】 本発明は、筒内直接噴射式内燃機関の制御装置に関し、特に冷間始動直後など、排気通路に備えられる排気浄化用の触媒の暖機(活性化)が要求されている時に好適な制御装置に関する。 【背景技術】 【0002】 火花点火燃焼に際し、燃料噴射弁から筒内に燃料を直接噴射し、筒内に成層化した混合気を形成することで、大幅な希薄燃焼を行う内燃機関は、特に低・中負荷において、燃料消費を大きく低減できることが知られている。」 イ 「【0006】 エンジン冷機時の触媒の早期活性化及びHC低減のため、後燃えを促進するには、点火時期の遅角化が有効であり、より大きな効果を得るためには圧縮上死点以降の点火(ATDC点火)が望ましいが、ATDC点火で安定した燃焼を行わせるためには、初期燃焼期間を短縮する(初期燃焼を速める)必要がある。そのためには点火プラグ付近の混合気濃度(リッチ化)と混合気分布(不均一化)の工夫以外に、筒内の乱れを強化して燃焼速度(火炎伝播速度)を上昇させることが効果的と考えられる。」 ウ 「【0011】 本発明は、上記課題を解決するためなされたもので、排気浄化触媒の早期活性化およびHC低減のためのATDC点火での燃焼安定性を改善することを目的とする。」 エ 「【0014】 本発明によれば、早期噴射により点火プラグ周りに成層混合気(可燃混合気)を形成し、点火時期(ATDC点火)において、後期噴射により生成した燃料噴霧の運動量(ガス乱れ)が点火プラグ近傍(混合気の中心部)のみに残存することが可能である。 【0015】 したがって、燃焼初期の速度を増大させ、ATDC点火においても安定した燃焼が可能である。更に、乱れを点火プラグ近傍(混合気の中心部)のみに配置しているため、後半の燃焼は緩慢のままとなり、排気温度を上昇させ、また未燃燃料HCの後燃え促進によりHC排出を抑制することが可能である。」 オ 「【0018】 一実施形態の構成を示す図1において、内燃機関(以下、エンジン)1は、吸気ポート2を介して吸気バルブ3を開き燃焼室4に新気を導入する。燃焼室4の下部には往復運動を行うピストン5が設けられている。一方、燃焼室4の上部略中央に燃料噴射弁6並びに点火プラグ7が設けられ、燃料噴射並びに混合気への点火を行う。 【0019】 また、燃料噴射弁6は圧縮行程後半における筒内圧上昇時にも噴霧形状の変化が小さく、指向性の強いホールノズル噴射弁を選択しているが、他に、燃料噴射孔の外側に開弁する圧電素子駆動型の噴射弁等の、他の高圧噴射弁でもよい。 【0020】 燃焼終了後の排気は、排気バルブ8を開いて排気通路9に排出される。排気通路9には空燃比センサ10が設けられ、その下流には排気浄化触媒11が設けられている。さらに、排気浄化触媒11には、触媒温度センサ12が設けられている。」 カ 「【0025】 なお、エンジン1は前記ECU18により統合的に制御される。このため、ECU18には、エアフローメータ19からの吸入空気量信号、アクセル開度センサ20からのアクセル開度信号、クランク角センサ21からのクランク角信号、水温センサ22からの冷却水温度信号、空燃比センサ10からの空燃比信号、触媒温度センサ12からの触媒温度信号が入力され、これらの信号をもとに燃料噴射弁6、点火プラグ7、並びに燃料ポンプ15等の制御を行う。」 キ 「【0027】 そして、上記通常燃焼形態とは別に、冷間始動直後など排気浄化触媒11の昇温要求時における燃焼モードが設けられ、本発明では、該触媒昇温要求時に、最適な燃焼制御を実現するものである。 【0028】 ECU17により実行される燃焼制御を、図2のフローチャートに従って説明する。 【0029】 ステップS1では、排気浄化触媒11が活性化しているか否かを、触媒温度センサ22で検出された触媒温度が所定値以上であるかによって判定する。触媒温度センサを有しない場合は、冷却水温ならびに始動後サイクル数、または、低負荷成層の連続運転の経過時間などから現時点の触媒温度を推測して判定することができる。 【0030】 ステップS1で、排気浄化触媒11が活性化していないと判定された場合は、ステップS2へ進み、触媒昇温要求時の燃焼制御として、内側キャビティ5a内に分割噴射を行い、点火時期を圧縮上死点(TDC)以降まで遅角する。詳細な制御については、後述する。 【0031】 ステップS1で、排気浄化触媒11が活性化していると判定された場合は、ステップS3へ進み、前記の通常燃焼形態の制御へ移行する。 【0032】 上記ステップS2での触媒昇温要求時の燃焼制御について、詳述する。 【0033】 前記内側キャビティ5a内への分割噴射において、1回目(早期噴射)の噴射時期は圧縮行程の比較的後半に設定し、2回目(後期噴射)の噴射時期は圧縮行程後半から膨張行程前半の期間に設定する。なお、1回目の噴射により、点火時期における点火プラグ周辺に成層化された混合気が形成され、1回目の噴射時期は燃料噴射量の増大に伴い進角する。 【0034】 また、2回目の噴射時期は、点火時期に応じて変化させ、2回目の燃料噴霧により内側キャビティ5a底面を介して燃焼室4上部方向へ巻き上がる混合気が、点火時期において、燃焼室4上部に位置する点火プラグ6のギャップ近傍に到達しない間隔で設定される(図3のA参照)。 【0035】 さらに、1回目の燃料噴射終了時期と2回目の燃料噴射開始時期が所定時間間隔以下にならないようにも設定されている。点火時期はTDC近傍?35°ATDCの間で設定される。」 ク 「【0040】 エンジン回転速度の低下に伴い、2回目の噴射時期と点火時期の間隔を短縮させる。特に、エンジン回転速度が所定値以下の場合、または、2回目の噴射における燃料噴射量が所定量以下の場合は、2回目の噴射時期は点火時期近傍?点火時期の直後に設定する(図3のB参照)。 【0041】 2回目の噴射時期は2回目の噴射量の低減に伴い、点火時期からの間隔を短縮させる。 【0042】 機関負荷が所定値を超える場合、即ち、総燃料噴射量が所定量を超える場合は、前記内側キャビティ5a内への2回の分割噴射に加え、該分割噴射の前に、燃料の一部を圧縮行程中の外側キャビティ5b内に噴射する(図3のC参照)。 【0043】 次に、上記触媒昇温要求時の燃焼制御における噴霧および混合気の挙動を、図4に基づいて説明する。 【0044】 まず、圧縮行程の比較的後半にて、燃料噴射弁6より内側キャビティ5aへ向けて燃料噴霧が噴射される(1回目の早期噴射)。噴霧は、内側キャビティ5aの底面の比較的外側寄りに、即ち側壁付近に衝突するように噴射される(図4のA)。 【0045】 底面に衝突した噴霧は、一部が内側キャビティ5a内に底面に沿って広がり、一部は内側キャビティ5a側壁を乗り越えて外側キャビティ5b内の一部に広がる(図4のB)。 【0046】 次に、圧縮行程の比較的後半?膨張行程の前半にて、内側キャビティ5aへ向けて燃料噴霧が噴射される(2回目の後期噴射、図4のC)。点火時期がTDC近傍?35°ATDCの間で設定されるが、点火時期の時点で、前記2回目の噴射により、内側キャビティ5a底面を介して燃焼室4上部方向へ巻き上がる混合気は、点火プラグ7のギャップ近傍に到達させない。したがって、点火時期において、2回目の燃料噴射による乱れが混合気中心部に残存する一方で、混合気の比較的外側の乱れは強化されない(図4のD)。」 ケ 「【0049】 1度噴射時は、燃料噴射時に非常に大きな乱れが生成されるが、その乱れは減衰し、点火時期(ATDC点火)においては、乱れはあまり残存しない。一方で、分割噴射時は、2回目の燃料噴射により1回目の燃料噴射で生成した乱れを助長するように、乱れを強化でき、噴射により生成した乱れが点火時期(ATDC点火)においても残存し、ATDC点火時の初期燃焼速度の向上に有用なガス乱れが得られる。すなわち、1回目の噴射で成層混合気を形成し、該成層混合気に対し乱れを発生させるように2回目の噴射を行うこととなる。 【0050】 このようにすれば、上記のように2回目の噴射で点火プラグ近傍の成層混合気の中心部のみに乱れを生じた状態で点火が行われるので、燃焼初期の速度が増大し、ATDC点火においても安定した燃焼が行われる。また、乱れを点火プラグ近傍の混合気中心部のみに生じさせるため、後半の燃焼は緩慢のままとなり、排気温度を上昇させ、また未燃燃料HCの後燃え促進によりHC排出を抑制することができる(図7参照)。」 コ 「【0057】 一方、2回目の噴射時期は点火時期に応じて変化させ、点火時期から所定間隔前に設定させることで、2回目の噴射による噴霧乱れを、運転状態によらず常に、点火時期において、点火プラグ近傍(混合気の中心部)のみに残存させることができ、良好な性能を維持することができる。」 サ 「【0059】 また、エンジン回転速度の低下に伴い、2回目の噴射時期と点火時期の間隔を短縮させる構成としたので、低回転時における1サイクルの実時間が長くなる場合においても、2回目の燃料噴射による乱れを、点火時期において、点火プラグ近傍(混合気中心部)のみに確実に残存させることができ、ATDC点火時の着火性並びに燃焼安定性を確保できる。特に、エンジン回転速度が所定値以下の場合は、2回目の噴射時期を点火時期近傍?点火時期の直後に設定する構成としたので、極低エンジン回転速度時においても上記の効果をより確実に得ることができる。」 シ 上記オの記載事項及び図1の図示内容並びに出願時の技術常識からみて、引用文献1記載の燃料噴射弁6は、複数の噴孔から筒内に燃料を噴射するものであるといえる。 ス 上記アの記載事項及び図1の図示内容並びに出願時の技術常識からみて、引用文献1記載の点火プラグ7は、放電火花を用いて筒内の混合気に点火するものであるといえる。 セ 上記ア、オ及びシの記載事項及び図1の図示内容からみて、引用文献1記載の点火プラグ7は、燃料噴射弁6の複数の噴孔から噴射される燃料の下流、且つ、前記複数の噴孔から噴射された燃料の噴霧のうち点火プラグ7に最も近づく燃料の噴霧の外郭面よりも上方に設けられるものであるといえる。 ソ 上記キ及びクの記載事項及び図3の図示内容からみて、引用文献1記載の燃料噴射弁6の2回目の噴射は、 触媒昇温運転Aの場合に、2回目の燃料噴霧により内側キャビティ5a底面を介して燃焼室4上部方向へ巻き上がる混合気が、点火時期において、燃焼室4上部に位置する点火プラグ6のギャップ近傍に到達しない間隔で設定され(図3のA参照)、 エンジン回転速度が所定値以下、または、2回目の噴射における燃料噴射量が所定量以下である触媒昇温運転Bの場合に、2回目の噴射時期が点火時期近傍?点火後期の直後に設定され(図3のB参照)、 機関負荷が所定値を超える、触媒昇温運転Cの場合に、膨張行程での2回の分割噴射に加えて、該分割噴射の前に、燃料の一部を圧縮行程中の外側キャビティ5b内に噴射する(図3のC参照) ものであるといえる。 上記アないしソに示した事項及び図面の図示内容を総合し、本願発明1の記載ぶりに則って整理すると、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されている。 〔引用発明〕 「燃焼室4上部略中央に設けられて複数の噴孔から筒内に燃料を噴射する燃料噴射弁6と、 放電火花を用いて筒内の混合気に点火する点火プラグ7であって、前記複数の噴孔から噴射される燃料の下流、且つ、前記複数の噴孔から噴射された燃料の噴霧のうち前記点火プラグ7に最も近づく燃料の噴霧の外郭面よりも上方に設けられる点火プラグ7と、 前記燃焼室4からの排気を浄化する排気浄化触媒11と、を備えるエンジン1を制御するエンジン1のECU18であって、 前記ECU18は、前記排気浄化触媒11の触媒昇温要求時の燃焼制御として、圧縮上死点よりも遅角側の点火時期で放電火花が発生するように前記点火プラグ7を制御すると共に、前記圧縮上死点よりも進角側での1回目の噴射と、前記圧縮上死点よりも遅角側での2回目の噴射であって、 触媒昇温運転Aの場合に、2回目の燃料噴霧により内側キャビティ5a底面を介して燃焼室4上部方向へ巻き上がる混合気が、点火時期において、燃焼室4上部に位置する点火プラグ6のギャップ近傍に到達しない間隔で設定され、 エンジン回転速度が所定値以下、または、2回目の噴射における燃料噴射量が所定量以下である触媒昇温運転Bの場合に、2回目の噴射時期が点火時期近傍?点火後期の直後に設定され、 機関負荷が所定値を超える、触媒昇温運転Cの場合に、膨張行程での2回の分割噴射に加えて、該分割噴射の前に、燃料の一部を圧縮行程中の外側キャビティ5b内に噴射する、 2回目の噴射と、を行うように前記燃料噴射弁6を制御する、 エンジン1のECU18。」 (2)引用文献2 原査定の拒絶の理由で引用された、本願の出願前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった文献である、特開2011-236802号公報(以下、「引用文献2」という。)の段落【0015】ないし【0044】並びに図1ないし2には、「内燃機関の制御装置」に関して、次の事項(以下、「引用文献2事項」という。)が記載されている。 〔引用文献2事項〕 「内燃機関10に直接噴射する混合燃料中のエタノール濃度が高い場合には、エタノール濃度が低い場合に比して、大遅角点火燃焼時の点火が行われた後の後燃え用噴射による燃料噴射量が多くなるように、膨張行程における燃料噴射回数が多くなるようにし、後燃え用噴射における最終回の燃料噴射時期がより遅角されるよう制御すること。」 (3)引用文献3 原査定の拒絶の理由で引用された、本願の出願前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった文献である、特開2010-65539号公報(以下、「引用文献3」という。)の段落【0006】には、「火花点火式直噴エンジンの制御方法およびその装置」に関して、次の事項(以下、「引用文献3事項」という。)が記載されている。 〔引用文献3事項〕 「ガソリンとエタノールの混合燃料を使用する火花点火式直噴エンジンにおいて、エタノールの含有割合が多い燃料では、エンジンの燃焼安定性が悪いものとなること。」 (4)引用文献4 原査定の拒絶の理由で引用された、本願の出願前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった文献である、特開2009-167853号公報(以下、「引用文献4」という。)の段落【00016】及び【0019】には、「内燃機関の制御装置」に関して、次の事項(以下、「引用文献4事項」という。)が記載されている。 〔引用文献4事項〕 「エタノール混合燃料を使用したエンジン11において、燃焼安定性に基づいて燃料のエタノール濃度を推定することが可能であること。」 (5)引用文献5 原査定の拒絶の理由で引用された、本願の出願前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった文献である、特開2002-327646号公報(以下、「引用文献5」という。)の段落【0029】ないし【0031】並びに図1、2及び5には、「筒内噴射型火花点火式内燃機関の排気浄化装置」に関して、次の事項(以下、「引用文献5事項」という。)が記載されている。 〔引用文献5事項〕 「エンジン1の副噴射時期の制御において、点火時期を基準として大きく遅角させ、スモークの発生が最低になるように、点火時期と副噴射終了時期との間隔であるインターバルDTを60°以上に大きく設定変更すること。」 (6)引用文献6 原査定の拒絶の理由で引用された、本願の出願前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった文献である、特開2009-133225号公報(以下、「引用文献6」という。)の段落【0026】ないし【0036】並びに図2には、「筒内直接燃料噴射式火花点火エンジンの燃焼制御装置」に関して、次の事項(以下、「引用文献6事項」という。)が記載されている。 〔引用文献6事項〕 「エンジン冷機時における触媒の早期活性化のために点火時期を遅角させる超リタード燃焼において、2回目の燃料噴射である膨張行程噴射を点火時期設定期間よりも前に行うこと。」 (7)引用文献7 原査定の拒絶の理由で引用された、本願の出願前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった文献である、特開2008-190511号公報(以下、「引用文献7」という。)の段落【0038】ないし【0040】並びに図8には、「直噴ガソリンエンジンの排気低減装置」に関して、次の事項(以下、「引用文献7事項」という。)が記載されている。 〔引用文献7事項〕 「クランク角センサ301によって検出されるクランク軸300の回転速度の変動について、サイクルにおける回転変動の標準偏差を、燃焼安定性の指標とすること。」 (8)引用文献8 原査定の拒絶の理由で引用された、本願の出願前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった文献である、特開2007-170203号公報(以下、「引用文献8」という。)の段落【0002】には、「内燃機関の燃焼変動検出装置」に関して、次の事項(以下、「引用文献8事項」という。)が記載されている。 〔引用文献8事項〕 「各気筒の燃焼行程を含む一定のクランク角だけクランク軸が回転するのに要する時間をその燃焼行程の経過時間Tとして検出し、隣接した気筒の燃焼行程経過時間T間の偏差ΔTから、更に各偏差ΔT間の偏差Δを算出し、偏差Δが所定値を越えて増大したとき、不完全な燃焼が生じていると判定すること。」 (9)引用文献9 原査定の拒絶の理由で引用された、本願の出願前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった文献である、特開2015-94339号公報(以下、「引用文献9」という。)の要約、段落【0038】ないし【0041】及び【0050】には、「内燃機関の制御装置」に関して、次の事項(以下、「引用文献9事項」という。)が記載されている。 〔引用文献9事項〕 「点火時期(SA)から10%燃焼点であるCA10までのクランク角期間(SA-CA10)は、必然的に発生する燃焼変動分を含む所定のばらつきを有するものであること。」 2 対比・判断 (1)本願発明1について 本願発明1と引用発明とを対比すると、その機能、構成及び技術的意義からみて、引用発明の「燃焼室4」は本願発明1の「燃焼室」に相当し、以下同様に、「上部略中央」は「上部」に、「複数の噴孔」は「複数の噴孔」に、「筒内」は「筒内」に、「燃料」は「燃料」に、「燃料噴射弁6」は「インジェクタ」に、「放電火花」は「放電火花」に、「混合気」は「混合気」に、「点火」は「点火」に、「点火プラグ7」は「点火プラグ」に、「燃料の噴霧」は「燃料噴霧」に、「外郭面よりも上方」は「外郭面よりも上方」に、「排気」は「排気」に、「排気浄化触媒11」は「排気浄化触媒」に、「エンジン1」は「内燃機関」に、「ECU18」は「制御装置」に、「触媒昇温要求時の燃焼制御」は「排気浄化触媒を活性化させる制御」に、「圧縮上死点」は「圧縮上死点」に、「遅角側の点火時期」は「遅角側の点火期間」に、「進角側での1回目の噴射」は「進角側での第1噴射」に、それぞれ相当する。 引用発明の「遅角側での2回目の噴射」は本願発明1の「遅角側での第2噴射」に対応するところ、引用発明の 「前記圧縮上死点よりも遅角側での2回目の噴射であって、 触媒昇温運転Aの場合に、2回目の燃料噴霧により内側キャビティ5a底面を介して燃焼室4上部方向へ巻き上がる混合気が、点火時期において、燃焼室4上部に位置する点火プラグ6のギャップ近傍に到達しない間隔で設定され、 エンジン回転速度が所定値以下、または、2回目の噴射における燃料噴射量が所定量以下である触媒昇温運転Bの場合に、2回目の噴射時期が点火時期近傍?点火後期の直後に設定され、 機関負荷が所定値を超える、触媒昇温運転Cの場合に、膨張行程での2回の分割噴射に加えて、該分割噴射の前に、燃料の一部を圧縮行程中の外側キャビティ5b内に噴射する、 2回目の噴射」と 本願発明1の 「前記圧縮上死点よりも遅角側での第2噴射であって、 噴射期間が前記点火期間の少なくとも一部と重複する第2噴射」とは、 「前記圧縮上死点よりも遅角側での第2噴射であって、排気浄化触媒を活性化させる制御において特定の条件を満たす場合に、噴射期間が前記点火期間の少なくとも一部と重複することを含む、第2噴射」という限りで一致する。 そうすると、本願発明1と引用発明1とは、次の一致点、相違点がある。 〔一致点〕 「燃焼室上部に設けられて複数の噴孔から筒内に燃料を噴射するインジェクタと、 放電火花を用いて筒内の混合気に点火する点火プラグであって、前記複数の噴孔から噴射される燃料の下流、且つ、前記複数の噴孔から噴射された燃料噴霧のうち前記点火プラグに最も近づく燃料噴霧の外郭面よりも上方に設けられる点火プラグと、 前記燃焼室からの排気を浄化する排気浄化触媒と、を備える内燃機関を制御する内燃機関の制御装置であって、 前記制御装置は、前記排気浄化触媒を活性化させる制御として、圧縮上死点よりも遅角側の点火期間で放電火花が発生するように前記点火プラグを制御すると共に、前記圧縮上死点よりも進角側での第1噴射と、前記圧縮上死点よりも遅角側での第2噴射であって、排気浄化触媒を活性化させる制御において特定の条件を満たす場合に、噴射期間が前記点火期間の少なくとも一部と重複することを含む、第2噴射と、を行うように前記インジェクタを制御する、 内燃機関の制御装置。」 〔相違点1〕 「前記圧縮上死点よりも遅角側での第2噴射」に関して、本願発明1においては「噴射期間が前記点火期間の少なくとも一部と重複する第2噴射」であるのに対して、引用発明においては、「触媒昇温運転Aの場合に、2回目の燃料噴霧により内側キャビティ5a底面を介して燃焼室4上部方向へ巻き上がる混合気が、点火時期において、燃焼室4上部に位置する点火プラグ6のギャップ近傍に到達しない間隔で設定され、 エンジン回転速度が所定値以下、または、2回目の噴射における燃料噴射量が所定量以下である触媒昇温運転Bの場合に、2回目の噴射時期が点火時期近傍?点火後期の直後に設定され、 機関負荷が所定値を超える、触媒昇温運転Cの場合に、膨張行程での2回の分割噴射に加えて、該分割噴射の前に、燃料の一部を圧縮行程中の外側キャビティ5b内に噴射する」ものであって、「排気浄化触媒を活性化させる制御において特定の条件を満たす場合に、噴射期間が前記点火期間の少なくとも一部と重複することを含む、第2噴射」ではあるものの、特定の条件を満たさない触媒昇温運転A及びCの場合は2回目の噴射の噴射期間が前記点火期間の少なくとも一部と重複するものではない点。 〔相違点2〕 本願発明1は、 「前記制御装置は更に、 前記排気浄化触媒を活性化させる制御において、前記点火期間の開始時期から前記第2噴射の噴射期間の終了時期までのインターバルを制御し、 サイクル間の燃焼変動に関連するパラメータが閾値を上回るか否かを判定し、 前記パラメータが前記閾値を上回ると判定された場合は、前記パラメータが前記閾値を下回ると判定された場合に比べて、前記インターバルが拡大するように前記点火プラグと前記インジェクタを制御する」のに対し、 引用発明は、かかる事項を有していない点。 相違点について検討する。 事案に鑑み、上記相違点1及び2をあわせて検討する。 上記「第4 1」の(2)ないし(9)で述べたとおり、引用文献2事項は、「内燃機関10に直接噴射する混合燃料中のエタノール濃度が高い場合には、エタノール濃度が低い場合に比して、大遅角点火燃焼時の点火が行われた後の後燃え用噴射による燃料噴射量が多くなるように、膨張行程における燃料噴射回数が多くなるようにし、後燃え用噴射における最終回の燃料噴射時期がより遅角されるよう制御すること。」であり、引用文献3事項は、「ガソリンとエタノールの混合燃料を使用する火花点火式直噴エンジンにおいて、エタノールの含有割合が多い燃料では、エンジンの燃焼安定性が悪いものとなること。」であり、引用文献4事項は、「エタノール混合燃料を使用したエンジン11において、燃焼安定性に基づいて燃料のエタノール濃度を推定することが可能であること。」であり、引用文献5事項は、「エンジン1の副噴射時期の制御において、点火時期を基準として大きく遅角させ、スモークの発生が最低になるように、点火時期と副噴射終了時期との間隔であるインターバルDTを60°以上に大きく設定変更すること。」であり、引用文献6事項は、「エンジン冷機時における触媒の早期活性化のために点火時期を遅角させる超リタード燃焼において、2回目の燃料噴射である膨張行程噴射を点火時期設定期間よりも前に行うこと。」であり、引用文献7事項は、「クランク角センサ301によって検出されるクランク軸300の回転速度の変動について、サイクルにおける回転変動の標準偏差を、燃焼安定性の指標とすること。」であり、引用文献8事項は、「各気筒の燃焼行程を含む一定のクランク角だけクランク軸が回転するのに要する時間をその燃焼行程の経過時間Tとして検出し、隣接した気筒の燃焼行程経過時間T間の偏差ΔTから、更に各偏差ΔT間の偏差Δを算出し、偏差Δが所定値を越えて増大したとき、不完全な燃焼が生じていると判定すること。」であり、引用文献9事項は、「点火時期(SA)から10%燃焼点であるCA10までのクランク角期間(SA-CA10)は、必然的に発生する燃焼変動分を含む所定のばらつきを有するものであること。」というものであって、いずれも上記相違点1及び2に係る本願発明1の発明特定事項を開示ないし示唆するものではない。 引用文献3事項及び引用文献4事項に開示されるように、エタノール濃度が燃焼安定性すなわち燃焼変動に関連するパラメータであることは当業者における周知技術といえるものの、引用発明は「燃料」の種類を特定しておらず、引用発明は引用文献2事項における「エタノール」を含有する「混合燃料」以外の燃料でも成立する発明であるから、上記「混合燃料」に着目した引用文献2事項を引用発明に適用すべき動機がない。 さらに、引用発明は、排気浄化触媒11を活性化させる制御において特定の条件を満たす場合に、噴射期間が前記点火期間の少なくとも一部と重複する2回目の噴射を行うものの、膨張行程における2回目の噴射時期と点火時期の間隔を短縮させる制御を行うものであり(引用文献1の段落【0040】及び【0041】参照。)、一方、引用文献2事項は「大遅角点火燃焼時の点火が行われた後の後燃え用噴射による燃料噴射量が多くなるように、膨張行程における燃料噴射回数が多くなるようにし、後燃え用噴射における最終回の燃料噴射時期がより遅角されるよう制御すること」であり、点火時期から後燃え用噴射における最終回の燃料噴射時期までの間隔を拡大するものである。したがって、引用発明と引用文献2事項とは、噴射時期と点火時期との間隔を短縮するか拡大するかで相反する制御であるから、当業者であっても引用発明に引用文献2事項を直ちに組み合わせることはできず、阻害要因があるというべきである。 また、引用発明においては、触媒昇温運転AないしCという3種類の触媒の早期活性化の制御態様があるところ、このうち、触媒昇温運転Bの場合という特定の条件を満たす場合に、引用文献2事項を適用して、上記相違点1及び2に係る発明特定事項とすることは、当業者といえども容易に想到し得たことではない。 引用文献2事項と同様に、引用文献5事項の「点火時期と副噴射終了時期との間隔であるインターバルDTを60°以上に大きく設定変更すること」を引用発明に適用することにも阻害要因があるといえる。そして、引用発明において引用文献5事項を適用して上記相違点1及び2に係る発明特定事項とすることは、当業者といえども容易に想到し得たことではない。 そして、引用発明において、「第2噴射の噴射期間を前記点火期間の少なくとも一部と重複するように制御すること」、及び、「制御装置は排気浄化触媒を活性化させる制御において、点火期間の開始時期から第2噴射の噴射期間の終了時期までのインターバルを制御し、サイクル間の燃焼変動に関連するパラメータが閾値を上回るか否かを判定し、前記パラメータが前記閾値を上回ると判定された場合は、前記パラメータが前記閾値を下回ると判定された場合に比べて、前記インターバルが拡大するように点火プラグとインジェクタを制御すること」は、本願の出願前の周知技術であったというべき証拠は無く、当業者が適宜決定し得た設計的な事項であるともいえない。 さらに、引用発明において、引用文献2事項ないし引用文献9事項を参酌しても、上記相違点1及び2に係る本願発明1の発明特定事項とすることはできず、本願発明1が有する「初期火炎がある程度成長するまで第2噴射の開始が待機され、誘引された初期火炎と放電火花に第2噴射による燃料噴霧の接触が不十分となるような状況が回避され」(明細書の段落【0009】参照。)、「インジェクタによる燃料噴射の期間に点火プラグへの高電圧の印加期間を重複させる制御を排気浄化触媒の活性化に適用する場合において、サイクル間の燃焼変動を抑えることができる」(明細書の段落【0016】参照。)という特有の作用効果を奏することはできない。 したがって、本願発明1は、引用発明及び引用文献2事項ないし引用文献9事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。 (2)本願発明2ないし4について 本願の特許請求の範囲における請求項2ないし4は、請求項1の記載を置換することなく引用するものであるから、本願発明2ないし4は、本願発明1の発明特定事項を全て含むものである。 したがって、本願発明2ないし4は、本願発明1について述べたものと同様の理由により、引用発明及び引用文献2事項ないし引用文献9事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。 3 小括 本願発明1ないし4は、原査定の拒絶の理由で引用された引用文献1に記載された発明及び引用文献2ないし9に記載された事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。 第5 理由2(特許法第36条第6項第2号)について ・請求項1ないし4について 請求項1の「サイクル間の燃焼変動に関連するパラメータが閾値を上回るか否かを判定し、前記パラメータが前記閾値を上回ると判定された場合は、前記パラメータが前記閾値を下回ると判定された場合に比べて、前記インターバルが拡大するように前記点火プラグと前記インジェクタを制御する」という記載が明確であるか否かについて検討する。 「サイクル間の燃焼変動に関連するパラメータ」の1つは、本願の請求項4及び明細書の段落【0052】及び【0059】に記載されるとおり、「クランク軸が所定角度回転するまでに要する時間のばらつき、または、前記点火期間の開始時期から燃焼質量割合が所定割合に到達するまでのクランク角期間のばらつき」であり、「サイクル間の燃焼変動」に関連する「パラメータ」という意味において、明確である。また、前記パラメータが「閾値」を上回るか否かを判定することも、何らかの「閾値」を設定して前記パラメータが当該「閾値」を上回るか否かを判定するという意味において、明確である。そして、「前記パラメータが前記閾値を上回ると判定された場合は、前記パラメータが前記閾値を下回ると判定された場合に比べて、前記インターバルが拡大するように前記点火プラグと前記インジェクタを制御する」ことは、「前記パラメータが前記閾値を上回ると判定された場合」に、「前記パラメータが前記閾値を下回ると判定された場合」に比べて、「前記インターバルが拡大する」ように「前記点火プラグと前記インジェクタを制御する」ことを特定するものであって、「前記インターバル」によって「サイクル間の燃焼変動に関連するパラメータ」の多寡を制御するか否かを特定しているわけではないから、上記の意味において明確であるといえる。 したがって、請求項1の上記記載は、明確である。 また、他に請求項1ないし4において明確でない記載はないから、本願の請求項1ないし4の記載は、特許を受けようとする発明が明確であるといえる。 第6 むすび 以上のとおり、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2020-07-31 |
出願番号 | 特願2017-35824(P2017-35824) |
審決分類 |
P
1
8・
537-
WY
(F02D)
P 1 8・ 121- WY (F02D) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 戸田 耕太郎 |
特許庁審判長 |
北村 英隆 |
特許庁審判官 |
西中村 健一 渡邊 豊英 |
発明の名称 | 内燃機関の制御装置 |
代理人 | 大西 秀和 |
代理人 | 高田 守 |
代理人 | 高橋 英樹 |