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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G01N
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 G01N
審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 特許、登録しない。 G01N
審判 査定不服 4号2号請求項の限定的減縮 特許、登録しない。 G01N
管理番号 1365826
審判番号 不服2019-9878  
総通号数 250 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2020-10-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2019-07-25 
確定日 2020-09-08 
事件の表示 特願2016-526851「走査型顕微鏡撮像のための運動方略」拒絶査定不服審判事件〔平成27年 5月 7日国際公開、WO2015/066534、平成29年 1月 5日国内公表、特表2017-500541〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、2014年(平成26年)10月31日(パリ条約による優先権主張 2013年10月31日 米国)を国際出願日とする出願であって、平成30年7月19日付けで拒絶理由が通知されたが、指定した期間内に応答がなかったため平成31年3月20日付けで拒絶査定されたところ、令和元年7月25日に拒絶査定不服審判の請求がなされ、同時に手続補正がなされたものである。

第2 令和元年7月25日の手続補正についての補正の却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
令和元年7月25日の手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。

[理由]
1 本件補正について(補正の内容)
本件補正は、特許請求の範囲を補正するものであり、そのうち請求項1について、本件補正前の

「生物学的サンプルを撮像する方法であって、前記方法は、
切断ツールに対して第1の方向に前記生物学的サンプルを移動させることと、
前記切断ツールに対して前記第1の方向とは異なる第2の方向に前記生物学的サンプルを移動させることであって、前記生物学的サンプルは、前記生物学的サンプルのスライスを切り離すように、前記切断ツールに対して前記第1の方向および前記第2の方向に同時に移動させられる、ことと、
前記生物学的サンプルが前記第1の方向および第2の方向の両方に移動させられるにつれて、前記スライスの画像を生成することと
を含む、方法。」(本件補正前の請求項1。以下「本願発明」という。)



「生物学的サンプルを撮像する方法であって、前記方法は、
切断ツールに対して第1の方向に前記生物学的サンプルを移動させることと、
前記切断ツールに対して第2の速度で第2の方向に前記生物学的サンプルを移動させることであって、前記第2の方向は、前記第1の方向とは異なり、前記生物学的サンプルは、前記生物学的サンプルの単一のスライスを切り離すように、前記切断ツールに対して前記第1の方向および前記第2の方向に同時に移動させられ、前記第1の速度および前記第2の速度は、前記切断ツールが前記単一のスライスを切断して1つ以上の運動パターンを達成している間に3次元ステージを使用して別個に制御および変動させられ、前記1つ以上の運動パターンは、前記切断ツールが前記単一のスライスを切断するときに前記第1の方向および前記第2の方向における運動を協調させる、ことと、
前記生物学的サンプルが前記切断ツールに対して前記第1の方向および前記第2の方向の両方に移動させられるにつれて、前記スライスの画像を生成することと
を含む、方法。」(本件補正後の請求項1。以下「本件補正発明」という。)

と補正すること(以下、当該補正を、「請求項1についての補正」という。)を含むものである。(なお、下線は、補正箇所を示すために、請求人が付したものである。)

2 補正の適否について
(1)補正の目的について
本件補正は、実質的に、補正前の請求項1に対して「第1の速度」及び「第2の速度」についての構成を付加するとともに、補正前の請求項1「切断ツール」が、「前記切断ツールが前記単一のスライスを切断するときに前記第1の方向および前記第2の方向における運動を協調させる」「前記1つ以上の運動パターン」を「達成」するとの限定を付加するものである。
ここで、補正後の請求項1では、補正前の請求項1に記載されていない「第1の速度」という構成が付加され、それが何の速度であるのかは特定されていない。すると、請求項1についての補正のうち、「前記第1の速度及び前記第2の速度は、前記切断ツールが前記単一のスライスを切断して1つ以上の運動パターンを達成している間に3次元ステージを使用して別個に制御および変動させられ、前記1つ以上の運動パターンは、前記切断ツールが前記単一のスライスを切断するときに前記第1の方向および前記第2の方向における運動を協調させる」との技術事項を追加した点は、補正前の請求項1に記載された発明特定事項に対して「第1の速度」という新たな構成を付加するものであるから、補正前の請求項1に記載された発明特定事項を限定するものではなく、請求項1についての補正は、特許請求の範囲の限定的減縮を目的とするものとはいえない。
また、当該補正が、請求項の削除、誤記の訂正及び明瞭でない記載の釈明のいずれを目的とするものでないことは、明らかである。
したがって、本件補正のうち請求項1についての補正は、特許法第17条の2第5項第1号ないし4号のいずれに掲げる事項を目的とするものに該当しない。

(2)独立特許要件について
仮に、「第1の速度」が「切断ツールに対して第1の方向に前記生物学的サンプルを移動させる」速度を指すものであると解釈すると、請求項1の補正において「前記第1の速度及び前記第2の速度は、前記切断ツールが前記単一のスライスを切断して1つ以上の運動パターンを達成している間に3次元ステージを使用して別個に制御および変動させられ、前記1つ以上の運動パターンは、前記切断ツールが前記単一のスライスを切断するときに前記第1の方向および前記第2の方向における運動を協調させる」との技術事項を追加した点は、補正前の請求項1の「切断ツールに対して第1の方向に前記生物学的サンプルを移動させる」際の速度を限定するとともに、「前記切断ツールに対して」「第2の方向に前記生物学的サンプルを移動させる」際の速度を限定することにより、請求項1の範囲を減縮するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものといえる。
そこで、本件補正発明が、特許法17条の2第6項において準用する特許法第126条第7項の規定に適合するか(特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか)について検討する。

ア 本件補正発明
本件補正発明は、上記1に本件補正後の請求項1として記載したとおりのものである。

イ 特許法第36条第6項第2号について
本件補正後の請求項1では、「第1の速度」が何の速度であるのかが特定されていない。
また、補正後の請求項1において「前記第1の速度」との記載もあるが、この記載よりも前に「第1の速度」についての記載がないため、「前記第1の速度」が何を指しているのか、明確でない。
その結果、本件補正発明は明確でないため、特許法第36条第6項第2号の規定により特許を受けることができない。

ウ 特許法第29条第2項について
上述のように、「第1の速度」が何の速度であるか明確でないが、明細書の記載を参酌し、「第1の速度」が「切断ツールに対して第1の方向に前記生物学的サンプルを移動させる」速度を特定するものと解釈した上で、本件補正発明の新規性進歩性を検討する。

(ア)引用文献1の記載事項、引用発明
原査定の拒絶の理由で引用された本願の優先日前に頒布された刊行物である、米国特許第6744572号明細書(以下、「引用文献1」という。)には、次の記載がある(下線は当審において付与したものである。以下同じ。)。

引用文献1のコラム2第33行-コラム3第9行には、次の記載がある。

「FIG. 1A is a diagrammatic side view illustrating an imaging system 10 in accordance with one embodiment of the present invention. Imaging system 10 includes an optical element 12 , a line generator 14 , and a cutting instrument 16 . A base 18 may be provided to stabilize imaging system 10 . Additionally, an X-axis stage 20 , a Y-axis stage 22 , and a Z-axis elevator stage 24 are also provided in order to position or otherwise effect movement of a specimen 26 to be examined or otherwise evaluated using imaging system 10 . 」
(当審訳:図1Aは、本発明の一実施形態による結像システム10を示す概略側面図である。撮像システム10は、光学素子12、ライン発生器14、および切断器具16を含む。ベース18は、イメージングシステム10を安定化させるために設けられていてもよい。さらに、撮像システム10を用いて試験、評価される標本26を配置するために、もしくは動かすために、X軸ステージ20、Y軸ステージ22、及びZ軸エレベータステージ24が具備される。)

「According to the teachings of the present invention cutting instrument 16 serves as an optical prism for imaging system 10 and also serves to physically section a portion of specimen 26 . Physical sectioning of specimen 26 is performed concurrently with imaging, or data acquisition, of the portion being cut; optical element 12 and line generator 14 cooperate with each other and cutting instrument 16 in order to facilitate this process. This allows three dimensional volume imaging to be accomplished simultaneous with the sectioning of specimen 26 . 」
(当審訳:本発明の教示によれば、切断器具16は撮像システム10の光学プリズムとしての機能を果たし、標本26の断片を切断する機能を果たす。標本26の物理的切断は、切断された断片の撮像やデータ取得と同時に行われる;このプロセスを実行するために、光学要素12やライン発生器14を互いに、そして切断器具16と協働させる。これにより、標本26の分割と同時に3次元ボリュームイメージングが可能となる。)

また、同文献のコラム4第60行-コラム5第24行には、次の記載がある。

「X-axis stage 20 supports specimen 26 in order that it may be sectioned and imaged. X-axis stage 20 provides movement in one direction according to the teachings of the present invention. According to one embodiment of the present invention X-axis stage 20 is an air-bearings stage providing lateral movement and facilitating a cutting axis for cutting instrument 16 to section specimen 26 .」
(当審訳:X軸ステージ20は、切断及び撮像のために標本26を支持する。X軸ステージ20は、本発明の教示に従った一つの方向での移動を提供する。発明の一実施形態によればX軸ステージ20は空気軸受ステージであり、切断器具16が標本26を切断するための横方向の移動を提供し、切断器具16が標本26を切断するための切断軸としての機能を果たす。)

「Y-axis stage 22 may also be a precision stage providing movement in one direction, potentially perpendicular to the movement provided by X-axis stage 20 . Y-axis stage 22 provides high resolution indexing for specimen 26 to be examined or sectioned using cutting instrument 16 . Y-axis stage 22 may also serve as a cutting axis, providing resolution in the order of approximately 20 nanometers according to one embodiment of the present invention. Y-axis stage 22 supports Z-axis elevator stage 24 .」
(当審訳:Y軸ステージ22は1つの方向、すなわち潜在的にX軸ステージ20による移動に対して垂直な動きを提供する精密ステージであってもよい。Y軸ステージ22は、切断器具16を使用して標本26を観察し、又は切断するための高分解能インデキシングを提供してもよい。発明の一実施形態によれば、Y軸ステージ22は、また、切断軸として機能し、20ナノメーターの解像度を提供してもよい。Y軸ステージ22は、Z軸エレベータステージ24を支持する。)

「Z-axis elevator stage 24 provides movement in one direction (potentially vertical with respect to base 18 ) to specimen 26 . Z-axis elevator stage 24 provides resolution in the order of approximately 25 nanometers. Optionally, a mounting chuck 30 may be supported by Z-axis elevator stage 24 ; mounting chuck 30 in turn supports specimen 26 . According to one embodiment of the present invention Z-axis elevator stage 24 , Y-axis stage 22 , and X-axis stage 20 are all digitally controlled in order to effect precise indexing of specimen 26 or cutting instrument 16 .」
(当審訳:Z軸エレベータステージ24は、(基部18に対して潜在的に垂直な)一方向への移動を標本26に提供してもよい。Z軸エレベータステージ24は、約25ナノメートルの解像度を提供してもよい。随意に、マウンティングチャック30が、Z軸エレベータステージ24によって支持されてもよく、マウウンティングチャック30は、順に、標本26を支持する。一つの実施形態によると、Z軸エレベータステージ24、Y軸ステージ22、およびX軸ステージ20は、標本26または切断器具16の精密なインデキシングを達成するために、全てデジタルで制御されてもよい。)

また、同文献のコラム5の第35行-コラム6の第2行には、次の記載がある。

「According to the teachings of the present invention, cutting instrument 16 may be rigidly mounted over Z-axis elevator stage 24 such that specimen 26 may be repeatedly sectioned into multiple sections. Under digital control, the three-axis precision stage system, as described above, may cooperate with cutting instrument 16 to function as a microtome, sectioning layers from specimen 26 approximately 0.5 microns thick, for example.」
(当審訳:提示された発明の教示によれば、切断器具16は、標本26が複数の切片に繰り返し切断され得るように、Z軸エレベータステージ24を覆って堅く搭載されてもよい。上記で説明されるような3軸精密ステージシステムは、デジタル制御下で、例えば、標本26から厚さ約0.5ミクロンの厚みの層を切断するミクロトームとして機能するように、切断器具16と協働してもよい。)

「Specimen 26 may be biological tissue according to one embodiment of the present invention, such as biological tissue, for example; however, any other suitable element, item, or object may be used according to particular needs. The tissue may be sectioned into thin sections by cutting instrument 16 while being concurrently imaged by imaging system 10 . Biological tissue may be any organic material such as bone, brain, heart, skin, or any other material to which sectioning is sought. Alternatively, specimen 26 could be fiber-embedded polymers, carbon-embedded plastics, copper, microelectronic devices (potentially beneficial in the field of reverse engineering), or any other element or object sought to be sectioned, probed, or otherwise examined using imaging system 10 . It is also contemplated by the present invention that imaging system 10 may be portable and further operable to communicate with various types of devices and components that facilitate the imaging of or otherwise interface with imaging system 10 .」
(当審訳:提示された発明の一形態では標本26は生物学的組織でよく、例えば生物学的組織でよい。しかしながら、特定の必要性に従って、任意の他の好適な要素、品目、または物体が使用されてもよい。組織は、撮像システム10によって同時に撮像されている間に切断器具16によって薄い切片に切開されてもよい。生物組織は、骨、脳、心臓、皮膚、または切断が求められる他の物質でもよい。代替として、標本26は、繊維が組み込まれたポリマー、炭素が組み込まれたプラスチック、銅、マイクロ電子デバイス(リバースエンジニアリングの分野で潜在的に有益である)、または撮像システム10を使用して切断され、探査され、もしくは別様に検査されようとする、任意の他の要素または物体であり得る。また、撮像システム10は、可搬であり、撮像システム10の撮像を促進するか、または別様に撮像システム10と連動する、種々のタイプのデバイスおよび構成要素と通信するようにさらに動作可能であり得ることも考慮される。)

また、引用文献1には、次の図面が記載されている。




これら摘記事項を総合すると、引用文献1には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されている。
(なお、図面番号・符号は省略した。)

「 生物学的組織の標本を撮像する方法であって、
撮像システムを用いて試験、評価される標本を配置するために、もしくは動かすために、X軸ステージ、Y軸ステージ、及びZ軸エレベータステージが具備され、
X軸ステージは切断器具が標本を切断するための横方向の移動を提供し、
Y軸ステージはX軸ステージによる移動に対して垂直な動きを提供し、Y軸ステージは、切断器具を使用して標本を切断するための高分解能インデキシングを提供し、
Z軸エレベータステージ、Y軸ステージ、およびX軸ステージは、標本または切断器具の精密なインデキシングを達成するために、全てデジタルで制御され、
3軸精密ステージシステムは、デジタル制御下で、標本から厚さ約0.5ミクロンの厚みの層を切断するミクロトームとして機能するように切断器具と協調し、
標本の物理的切断は、切断された断片の撮像やデータ取得と同時に行われる
方法。」

(イ)引用文献2の記載事項

a 引用文献2の記載
引用文献2には、次の記載がある。

「【背景技術】
・・・・
【0004】
そこで、カッターの切れ味を良好な状態で長時間維持することができる装置が知られている(特許文献1参照)。・・・
【特許文献1】特許第3604593号明細書
・・・」

「【0042】
以上に述べた、セット工程S1?搬送工程S4までを、順次繰り返すことで、包埋ブロックBから複数枚の薄切片Sを次々と作製することができる。

・・・
【0044】
また、カッター3及び包埋ブロックBは、切断工程S3時にカッター3の刃先3bの同一ポイントに包埋ブロックBが接触し、その後、接近離間方向Xの速度とスライド方向Yの速度との比を同一に保った状態で同一方向にカッター3がスライドするように、初期位置からの動きが制御部4によって制御されている。そのため、包埋ブロックBから薄切片Sを何枚切り出したとしても、カッター3の刃先3bの同じ領域だけを使用し続けることができる。つまり、あるときは刃先3bの基端側で薄切し、あるときは刃先3bの先端側で薄切するといったことがなく、毎回決めた領域で薄切することができる。
【0045】
また、切断工程S3において、制御部4によって、接近離間方向X及びスライド方向Yに沿って包埋ブロックBとカッター3とを相対的に移動させる際に、それぞれの方向における移動速度が一定速度となるように接近ステージ6b及びスライダ部36の作動が制御されている。そのため、いずれの方向においても、接近ステージ6b及びスライダ部36の作動を、単に一定の作動を繰り返すように制御するだけでよい。これにより、切断工程S3における制御部4による制御を単純化することができ、構成をより簡略化することができる。
特に、2方向(接近離間方向X及びスライド方向Y)の移動速度が常に一定した速度であるので、切り出される薄切片Sには同じ合力が作用し続ける。そのため、常に同一の引き角を持たせた状態で薄切するのと同様の効果を得ることができる。その結果、安定した薄切を行うことができ、皺等がない高品質な薄切片Sを作製することができる。」

「【0048】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【0049】
例えば、本実施形態では、包埋ブロックBとカッター3とを接近離間方向X及びスライド方向Yに沿ってそれぞれ相対的に移動せるために、包埋ブロックBを接近離間方向Xに沿って、カッター3をスライド方向Yに沿ってそれぞれ移動させたが、これに限らない。例えば、カッター3をスライド方向Yに沿って移動させるスライド機構30の代わりに、図6に示すように、試料台2をスライド方向Yに沿って移動させるYステージ(スライド機構)9を備えている薄切片作製装置10でも、本実施形態と同様の作用効果を奏する。また、包埋ブロックBとカッター3との両者を、接近離間方向X及びスライド方向Yに沿って移動させてもかまわない。
・・・
【0051】
また、本実施形態では、切断工程S3において、制御部4が、Xステージ6によって移動される包埋ブロックB、及びスライド機構30によって移動されるカッター3の移動速度をそれぞれ一定速度に制御しているが、これに限らない。」

b 引用文献2に記載される事項の整理
引用文献2には、包埋ブロックBから薄切片Sを作成する工程S1?S4(【0042】)のうち、切断工程S3について、次の事項が開示されている。

(a)引用文献2の【0044】には、「カッター3及び包埋ブロックBは、カッター3の刃先3bの同一ポイントに包埋ブロックBが接触し、その後、接近離間方向Xの速度とスライド方向Yの速度との比を同一に保った状態で同一方向にカッター3がスライドするように、初期位置からの動きが制御部4によって制御されている。」ことが記載されている。

(b)引用文献2の【0045】には、「接近離間方向X及びスライド方向Yに沿って包埋ブロックBとカッター3とを相対的に移動させる際に、それぞれの方向における移動速度が一定速度となるように接近ステージ6b及びスライダ部36の作動が制御されている」ことが記載されている。
一方、同文献の【0051】には、「設計変更等」(【0048】)として、「切断工程S3において、制御部4が、Xステージ6によって移動される包埋ブロックB、及びスライド機構30によって移動されるカッター3の移動速度をそれぞれ一定速度に制御しているが、これに限らない。」と記載されている。
そして、引用文献2の【0004】で先行技術として引用されている特許第3604593号公報の【0037】-【0038】には、一回の薄切動作中に、カッタ21の刃先に対して平行な方向の移動速度や試料ステージ15の送り速度を変更することによって(例えば、次第に増速する)、刃先の切れ味を向上させることが記載されている。したがって、当業者であれば、引用文献2の「Xステージ6によって移動される包埋ブロックB、及びスライド機構30によって移動されるカッター3の移動速度をそれぞれ一定速度に制御」しない場合が、例えば、Xステージ6によって移動される包埋ブロックB等の移動速度を変更する場合であると理解することができる。そして、引用文献2では、「接近離間方向Xの速度とスライド方向Yの速度との比を同一に保った状態」であるため、当業者であれば、Xステージ6の移動速度の変更にともなって、Yステージ9の移動速度も変更することを理解する。
また、同文献の【0049】には、「設計変更等」(【0048】)として、包埋ブロックBを接近離間方向X及びスライド方向Yに沿って移動させ、カッタは移動させない実施態様が記載されている。
これらの記載事項より、引用文献2には、「包埋ブロックBを接近離間方向X及びスライド方向Yに沿って移動させることにより、接近離間方向X及びスライド方向Yに沿って包埋ブロックBとカッター3とを相対的に移動させる際に、X方向とY方向それぞれにおける移動速度を変更するように、接近ステージ6b及びスライダ部36の作動を制御する」ことが記載されているといえる。

c上記(a)及び(b)より、引用文献2には、「包埋ブロックから薄切片を作成する工程のうち切断工程において、包埋ブロックを接近離間方向X及びスライド方向Yに沿って移動させることにより、接近離間方向X及びスライド方向Yに沿って包埋ブロックとカッター3とを相対的に移動させる際に、カッターの刃先の同一ポイントに包埋ブロックが接触し、その後、接近離間方向Xの速度とスライド方向Yの速度との比を同一に保った状態で、同一方向にカッターがスライドするように、かつ、それぞれの移動速度を変更するように、接近ステージ及びスライダ部の作動を制御する。」(以下、「技術事項2」という。)ことが記載されている。(なお、図面番号・符号は省略した。)

(ウ)対比
本件補正発明と引用発明とを対比すると、次のとおりである。

a 引用発明の「生物学的組織の標本を撮像する方法」は、本件補正発明の「生物学的サンプルを撮像する方法」に相当する。

b 引用発明の「切断器具」は、本件補正発明の「切断ツール」に相当する。

c 引用発明の「横方向」は、本件補正発明の「切断ツールに対」する「第1の方向」に相当する。また、引用発明の「X軸ステージ」は、「標本」を動かすためのものであるから、引用発明の「X軸ステージ20は切断器具が標本を切断するための横方向の移動を提供」することは、本件補正発明の「切断ツールに対して第1の方向に前記生物学的サンプルを移動させること」に相当する。

d 引用発明の「X軸ステージ20による移動に対して垂直」な方向は、「横方向」とは異なる方向であるから、本件補正発明の「前記第1の方向とは異なる」「第2の方向」に相当する。

e 引用発明の「約0.5ミクロンの厚みの層」は、本件補正発明の「単一のスライス」に相当し、引用発明の「標本から約0.5ミクロンの厚みの層を切断する」ことは、本件補正発明の「前記生物学的サンプルの単一のスライスを切り離す」ことに相当する。
そして、引用発明の「3軸精密ステージシステムは、デジタル制御下で、標本から厚さ約0.5ミクロンの厚みの層を切断するミクロトームとして機能するように切断器具と協調」することと、本件補正発明の「前記生物学的サンプルは、前記生物学的サンプルの単一のスライスを切り離すように、前記切断ツールに対して第1の方向及び第2の方向に同時に移動させられ」ることとは、「前記生物学的サンプルは、前記生物学的サンプルの単一のスライスを切り離すように、前記切断ツールに対して少なくとも第1の方向に移動させられ」ることで共通する。

f 引用発明の「3軸精密ステージシステム」は、本件補正発明の「3次元ステージ」に相当する。
また、引用発明では、「デジタル制御下で、標本から厚さ約0.5ミクロンの厚みの層を切断するミクロトームとして機能するように切断器具として協調」する「3軸精密ステージシステム」が、「デジタル制御下で、標本から厚さ約0.5ミクロンの厚みの層を切断する」ための何らかのパターンで制御を行っていることは明らかであり、その制御パターンが、本願発明の「1つ以上の運動パターン」に相当する。
すると、引用発明の「デジタル制御下で、標本から厚さ約0.5ミクロンの厚みの層を切断するミクロトームとして機能するように切断器具として協調」することと、本件補正発明の「前記切断ツールが前記単一のスライスを切断して」「前記切断ツールが前記単一のスライスを切断するときに前記第1の方向および前記第2の方向における運動を協調させる」「前記1つ以上の運動パターンを達成」することとは、「前記切断ツールが前記単一のスライスを切断して1つ以上の運動パターンを達成」することで共通する。

g 引用発明において、「標本の物理的切断」は、「X軸ステージ、Y軸ステージ、及びZ軸エレベータステージ」と「切断器具」を協調して行われる。すると、引用発明の「標本26の物理的切断は、切断された断片の撮像やデータ取得と同時に行われる」ことと、本件補正発明の「前記生物学的サンプルが前記切断ツールに対して前記第1の方向および前記第2の方向の両方に移動させられるにつれて、前記スライスの画像を生成する」こととは、「前記生物学的サンプルが前記切断ツールに対して少なくとも前記第1の方向に移動させられるにつれて、前記スライス画像を生成すること」で共通する。

すると、本件補正発明と引用発明とは、次の点で一致する。

「生物学的サンプルを撮像する方法であって、前記方法は、
切断ツールに対して第1の方向に前記生物学的サンプルを移動させることと、
前記生物学的サンプルは、前記生物学的サンプルの単一のスライスを切り離すように、前記切断ツールに対して少なくとも第1の方向に移動させられ、
前記切断ツールが前記単一のスライスを切断して1つ以上運動パターンを達成し、
前記生物学的サンプルが前記切断ツールに対して少なくとも前記第1の方向に移動させられるにつれて、前記スライス画像を生成することと、を含む方法。」

また、次の各点で相違する。

(相違点1)
「切断ツールに対」する「生物学的サンプル」の「移動」が、
本件補正発明では、「前記第1の方向および」「前記第1の方向とは異な」る「前記第2の方向に同時に」行われるのに対して、
引用発明では、「横方向」に行われる点。

(相違点2)
「前記切断ツールが前記単一のスライスを切断して」「達成する」「1つ以上の運動パターン」が、
本件補正発明では、「前記切断ツールが前記単一のスライスを切断するときに前記第1の方向および前記第2の方向における運動を協調させる」ものであるのに対して、引用発明では、「標本から厚さ約0.5ミクロンの厚みの層を切断する」ための何らかのパターンである点。

(相違点3)
本件補正発明では、「第2の方向」の「移動」は「前記切断ツールに対して第2の速度で」行われ、
「前記第1の速度および前記第2の速度」は「前記切断ツールが前記単一のスライスを切断して1つ以上の運動パターンを達成している間に3次元ステージを使用して別個に制御および変動させられ」るのに対して、
引用発明では、「X軸ステージ」による「横方向の移動」の速度及び「Y軸ステージ」による「X軸ステージによる移動に対して垂直な動き」の速度について特定されていない点。

(相違点4)
「前記スライスの画像を生成する」際の「前記生物学的サンプル」の「移動」が、本件補正発明では「前記切断ツールに対して前記第1の方向および前記第2の方向の両方に移動させられる」のに対して、引用発明では、「横方向」に行われる点。

(エ)相違点についての判断
a 相違点1
前記相違点1について、検討する。
引用文献2には、「包埋ブロックから薄切片を作成する工程のうち切断工程」において、包埋ブロックを接近離間方向X及びスライド方向Yに沿って移動させることにより、「接近離間方向X及びスライド方向Yに沿って包埋ブロックとカッター3とを相対的に移動させる際に、カッターの刃先の同一ポイントに包埋ブロックが接触し、その後、接近離間方向Xの速度とスライド方向Yの速度との比を同一に保った状態で、同一方向にカッターがスライドするように、かつ、接近離間方向Xの速度とスライド方向Yの速度を変更するように、接近ステージ及びスライダ部の作動を制御する」技術(技術事項2)が記載されている。
そして、引用文献2の技術事項2は、ミクロトームの技術分野において、包埋ブロックから薄切片を作成する工程おける包埋ブロックの移動の技術である点で、引用発明の「標本を切断するための」「移動」と共通する技術である。そして、例えば、特許第3604593号公報の【0037】-【0038】に、カッタ21の刃先に対して平行な方向の移動速度や試料ステージ15の送り速度を変更することによって(例えば、次第に増速する)、刃先の切れ味を向上させることが記載されるように、ミクロトームの技術分野において、切断ツールの切れ味を向上させることは周知の課題である。
したがって、前述の周知の課題に基づいて、引用発明の「標本」の「移動」について、技術事項2を適用することにより、「横方向」の移動に替えて、「横方向」の速度と「X軸ステージによる移動に対して垂直」な方向の速度との比が同一に保った状態で移動させることにより、「前記第1の方向および」「前記第1の方向とは異な」る「前記第2の方向に同時に」行われるものとすることは、当業者であれば容易に想到し得ることである。

b 相違点2
前記相違点2について検討する。
前記相違点1の検討のとおり、引用発明において技術事項2を採用することにより、「標本から厚さ約0.5ミクロンの厚みの層を切断する」際の「標本」の「移動」が、「前記第1の方向および」「前記第1の方向とは異な」る「前記第2の方向に同時に」行われるものとすると、「前記切断ツールが前記単一のスライスを切断して」「達成する」「1つ以上の運動パターン」は、「前記切断ツールが前記単一のスライスを切断するときに前記第1の方向および前記第2の方向における運動を協調させる」ものとなる。

c 相違点3
前記相違点3について検討する。
引用発明において、「標本」の「移動」は「3軸精密ステージ」により行われる。
一方、技術事項2は、「接近離間方向Xの速度とスライド方向Yの速度との比を同一に保った状態で、同一方向にカッターがスライドするように、かつ、それぞれの移動速度を変更するように」「制御する」ものである。
そして、前記相違点1の検討のとおり、引用発明において技術事項2を採用することにより、「標本から厚さ約0.5ミクロンの厚みの層を切断する」際の「標本」の「移動」を、「横方向」の速度と「X軸ステージによる移動に対して垂直」な方向の速度との比を同一に保った状態で、かつそれぞれの移動速度を変更するように「3軸精密ステージ」の「X軸ステージ」及び「Y軸ステージ」を制御することとなる。
すると、「横方向」の速度は「3軸精密ステージ」の「X軸ステージ」により変更・制御され、「X軸ステージによる移動に対して垂直」な方向の速度は「Y軸ステージ」により変更・制御されるから、「前記第1の速度および前記第2の速度」は「3次元ステージを使用して別個に制御および変動させられ」るといえる。また、「横方向」の速度及び「X軸ステージによる移動に対して垂直」な方向の速度の制御・変更は、「標本から厚さ約0.5ミクロンの厚みの層を切断する」際に行われるから、「前記切断ツールが前記単一のスライスを切断して1つ以上の運動パターンを達成している間」に「3次元ステージを使用して」「制御および変更させられ」るといえる。

d 相違点4
前記相違点4について検討する。
前記相違点1の検討のとおり、引用発明2において技術事項2を適用することにより、「標本から厚さ約0.5ミクロンの厚みの層を切断する」際の「標本」の「移動」を「前記第1の方向および」「前記第1の方向とは異な」る「前記第2の方向に同時に」行われるものとすると、「前記スライスの画像を生成する」際の「前記生物学的サンプル」の「移動」も、「前記切断ツールに対して前記第1の方向および前記第2の方向の両方に移動させられる」ことになる。

e 小括
したがって、相違点1-4はいずれも、引用発明に対して技術事項2を適用することにより、当業者が容易に想到し得る構成である。

(オ)本願発明の効果
また、本願発明の奏する作用効果は、引用文献1-2の記載から当業者が予測可能な範囲のものであり、当業者に格別顕著な効果ではない。

(カ)請求人の主張について
請求人は、審判請求書(令和元年7月31日付け手続補正書(方式)にて補正)において、「引用文献1も引用文献2も、少なくとも、補正後の請求項1が必要とする「前記第1の速度および前記第2の速度は、前記切断ツールが前記単一のスライスを切断して1つ以上の運動パターンを達成している間に3次元ステージを使用して別個に制御および変動させられ」、「前記1つ以上の運動パターンは、前記切断ツールが前記単一のスライスを切断するときに前記第1の方向および前記第2の方向における運動を協調させる、」なる規定について何ら記載していません。」と主張している。しかしながら、「(エ)相違点の判断」で前述したとおり、これらの構成は、引用発明に技術事項2を適用することにより、当業者が容易に想到し得るものである。したがって、請求人の主張は採用することができない。
また、請求人は、「なお、引用文献2は、スライスの固定された(所定の)厚みの切断について具体的に議論しています(段落0028をご参照ください)」とも主張している。しかしながら、引用文献2において所定の厚みのスライスを切断することは、引用文献2の「カッター3の刃先3bの同一ポイントに包埋ブロックBが接触し、その後、接近離間方向Xの速度とスライド方向Yの速度との比を同一に保った状態で、同一方向にカッター3がスライドするように、かつ、それぞれの移動速度を変更するように、初期位置からの動きが制御部4によって制御され」ることと直接関係するものではないから、上記の進歩性の判断を左右するものではない。

(キ)小括
よって、本件補正発明は、引用発明及び引用文献2に記載された技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができない。

3 補正却下の決定についての結び
以上のとおり、本件補正は、特許法第17条の2第5項第1号ないし4号のいずれに掲げる事項を目的とするものに該当しない事項を含むものであるから、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下されるべきものである。
加えて、本件補正が、特許法第17条の2第5項第2号に掲げる事項を目的とするものとしても、本件補正発明について、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしておらず、また、本件補正発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものである。
そうすると、本件補正発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるから、特許法第17条の2第6項で準用する同法第126条第7項の規定に違反するものであり、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下されるべきものでもある。
よって、上記補正の却下の決定の結論のとおり決定する。

第3 本願発明について
1 本願発明
本件補正は上記のとおり却下されたので、本願の特許請求の範囲は、平成28年8月25日付け手続補正書の特許請求の範囲に記載されたものであり、そのうち請求項1に係る発明(本願発明)は、上記第2の[理由]1で「補正前の請求項1」として記載されたとおりのものである。

2 原査定の拒絶理由
原査定の拒絶理由は、次のとおりである。

理由1.(略)

理由2.(略)

理由3.(進歩性)この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

記 (引用文献等については引用文献等一覧参照)

●理由3(進歩性について)
・請求項1-8、12-16
・引用文献等1-2

<引用文献等一覧>
1. 米国特許第06744572号公報
2. 特開2009-128309号公報

3 引用文献の記載事項
原査定の拒絶の理由で引用された引用文献1及び2の記載事項は、上記第2の[理由]2(2)ウ(ア)及び(イ)に記載したとおりである。

4 対比・判断
本願発明は、本件補正発明の「第1の速度」及び「第2の速度」についての構成を削除し、「切断ツール」について、「前記切断ツールが前記単一のスライスを切断するときに前記第1の方向および前記第2の方向における運動を協調させる」「前記1つ以上の運動パターン」を「達成」するとの限定を削除することにより、本件補正発明を上位概念化したものであるといえる。(上記第2の[理由]2(1)を参照。)
すると、本願発明は、本件補正発明と同様に、引用発明及び引用文献2に記載された技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。

第4 結び
以上のとおり、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないから、他の請求項について検討するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
 
別掲
 
審理終結日 2020-03-31 
結審通知日 2020-04-01 
審決日 2020-04-21 
出願番号 特願2016-526851(P2016-526851)
審決分類 P 1 8・ 537- Z (G01N)
P 1 8・ 121- Z (G01N)
P 1 8・ 572- Z (G01N)
P 1 8・ 575- Z (G01N)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 小野 郁磨長谷川 聡一郎  
特許庁審判長 森 竜介
特許庁審判官 ▲高▼見 重雄
東松 修太郎
発明の名称 走査型顕微鏡撮像のための運動方略  
代理人 山本 健策  
代理人 森下 夏樹  
代理人 山本 秀策  
代理人 飯田 貴敏  
代理人 石川 大輔  
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