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審決分類 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 G09G
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G09G
管理番号 1368663
審判番号 不服2020-609  
総通号数 253 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2021-01-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2020-01-16 
確定日 2020-11-26 
事件の表示 特願2015-541552「表示装置及び画像変形方法」拒絶査定不服審判事件〔平成27年 4月16日国際公開、WO2015/053188〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、2014年(平成26年)10月3日(優先権主張 平成25年10月10日)を国際出願日とする出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。

平成30年 7月27日付け:拒絶理由通知書
平成30年10月 1日 :意見書、手続補正書の提出
平成31年 2月28日付け:拒絶理由(最後の拒絶理由)通知書
平成31年 4月23日 :意見書、手続補正書の提出
令和 元年 8月29日付け:拒絶理由(最後の拒絶理由)通知書
令和 元年11月 5日 :意見書、手続補正書の提出
令和 元年11月11日付け:令和元年11月5日の手続補正についての補正の却下の決定、拒絶査定(令和元年11月19日送達)
令和 2年 1月16日 :審判請求書、手続補正書の提出


第2 令和2年1月16日にされた手続補正についての補正の却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
令和2年1月16日にされた手続補正を却下する。

[補正の却下の決定の理由]
1 補正の内容
令和2年1月16日にされた手続補正(以下「本件補正」という。)により、本件補正前の特許請求の範囲の請求項1が、下記の補正前請求項1から補正後請求項1に補正された。

<補正前請求項1>
「【請求項1】
開閉可能な複数の筐体と、
前記複数の筐体にそれぞれ設けられた複数の表示部と、
前記複数の筐体の開閉角度を検出する開閉角度検出部と、
前記複数の表示部がそれぞれ表示する複数の画像が連続した平面画像として視認されるように前記開閉角度検出部が検出した開閉角度に応じて複数の画像に変形処理を行なう制御部とを具備し、
前記制御部は、前記複数の表示部に表示された複数の画像に対するスクロール画像とスクロール操作の方向とを前記変形処理に応じて変更し、前記複数の表示部に表示される複数の画像に対して前記変更の後の前記スクロール画像と当該スクロール画像が示すスクロールバーの方向を示す矢印とのそれぞれを表示して報知する
表示装置。」

<補正後請求項1>
「【請求項1】
ヒンジ部を介して開閉可能な2つの筐体と、
前記筐体を閉じた場合に当該筐体の面同士が対抗する面とは異なる他の面において前記2つの筐体にそれぞれ設けられた表示部と、
前記2つの筐体の開閉角度を検出する開閉角度検出部と、
前記開閉角度が180度以上の状態において前記2つの筐体にそれぞれ設けられた表示部がそれぞれ表示する各画像が連続した平面画像として視認されるように前記開閉角度検出部が検出した前記180度以上の状態の開閉角度に応じて前記画像の変形処理を行なう制御部とを具備し、
前記制御部は、前記2つの筐体にそれぞれ設けられた表示部に表示された前記画像に対するスクロール画像とスクロール操作の方向とを前記変形処理に応じて変更し、前記2つの筐体にそれぞれ設けられた表示部に表示される前記画像に対して前記変更の後の前記スクロール画像と当該スクロール画像が示すスクロールバーの方向を示す矢印とのそれぞれを表示して報知する
表示装置。」(下線は、補正箇所を示す。)

本件補正は、(ア)本件補正前の「開閉可能な複数の筐体」について、「複数」の筐体の数を「2つ」に限定するとともに、開閉の形態について「ヒンジ部を介して」開閉可能なものに限定し、(イ)本件補正前の「複数の筐体にそれぞれ設けられた複数の表示部」の配置について、「筐体を閉じた場合に当該筐体の面同士が対抗する面とは異なる他の面において」設けられる配置に限定し、(ウ)さらに本件補正前の「複数の表示部がそれぞれ表示する複数の画像が連続した平面画像として視認されるように前記開閉角度検出部が検出した開閉角度に応じて複数の画像に変形処理を行なう」場合を、「開閉角度が180度以上の状態」であるときに限定するものであり、かつ本件補正前の請求項1に記載された発明と本件補正後の請求項1に記載される発明は、産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であることから、本件補正は、特許法第17条の2第5項第2号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とする補正である。

そこで、本件補正後の請求項1に係る発明が、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるかについて検討する。


2 本件補正後の本願発明
本件補正後の請求項1に係る発明(以下「本願補正発明」という。)は、本件補正により補正された特許請求の範囲、明細書及び図面からみて、その請求項1に記載されたとおりのものと認める。


3 引用刊行物に記載された発明

(1)引用刊行物1
原査定の拒絶の理由に引用され、本願の優先日前の平成17年4月28日に頒布された刊行物である特開2005-115069号公報(以下「引用刊行物1」という。)には、「表示装置」(発明の名称)に関して、図面とともに以下の事項が記載されている。

<記載事項1>
「【0005】
以上の課題を解決するため、本発明は、
映像の表示領域が形成される表示媒体(例えば、図1の表示パネル40aあるいは表示パネル40b、図9の表示パネル140a,140b)を含み、該表示領域を複数集合させることによって、より大型の表示領域からなる表示画面に映像を表示することが可能な表示装置であって、複数の前記表示媒体相互を所定の接続態様(例えば、図1に示すように、蝶番により見開き状に接続する態様)で接続することにより、前記表示画面を構成可能な表示手段(例えば、1つの表示画面を構成する表示パネル40a,40bあるいは表示パネル140a,140b)と、前記表示画面を見る視点として設定された基準点(例えば、発明を実施するための最良の形態中の「視聴基準点」)の位置と、複数の前記表示媒体相互の接続態様とに基づいて、表示対象である映像を、前記表示画面に表示された場合に前記基準点から見て歪みのない補正映像に補正する補正手段(例えば、図2のマッピングコントローラ20および表示体コントローラ30a,30b、図9のマッピングコントローラ120および表示体コントローラ130a,130b)とを含み、前記表示手段は、前記表示画面に前記補正映像を表示することを特徴としている。」

<記載事項2>
「【0014】
以下、図を参照して本発明に係る表示装置の実施の形態を説明する。
本発明に係る表示装置は、複数の表示装置が接続されることによって構成され、その複数の表示装置が備える表示画面によって、見かけ上、一つの大型の表示画面が形成される。そして、複数の表示装置が平面的に並んで接続されていない場合にも、見かけ上の大型の表示画面に歪みのない映像を表示することを可能とする装置である。
(第1の実施の形態)
まず、構成を説明する。
【0015】
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る表示装置1の外観構成を示す図である。
また、図2は、表示装置1の機能構成を示すブロック図である。
図1および図2において、表示装置1は、設置条件認識部10と、マッピングコントローラ20と、表示体コントローラ30a,30bと、表示パネル40a,40bとを含んで構成される。
【0016】
設置条件認識部10は、表示パネル40a,40bの位置を認識する機能を有している。例えば、設置条件認識部10は、GPS(Global Positioning System)等、位置を認識することが可能な無線通信システムを利用したり、表示パネル40a,40bの連結角度を検出したりすることにより、表示パネル40a,40bの位置を認識することが可能である。
【0017】
そして、設置条件認識部10は、表示パネル40a,40bの位置を示す情報(以下、「パネル位置情報」と言う。)をマッピングコントローラ20に出力する。
マッピングコントローラ20は、設置条件認識部10から入力されたパネル位置情報と、設定されている視聴者の視点(以下、「視聴基準点」と言う。)とに基づいて、仮想表示領域の空間的な位置範囲を特定する。仮想表示領域とは、視聴基準点から表示パネル40a,40bの表示画面を全体として見た場合の見かけの表示画面である。そして、マッピングコントローラ20は、仮想表示領域において、各表示パネルが映像を表示する領域(以下、「部分領域」と言う。)を算出する。
【0018】
また、マッピングコントローラ20は、パネル位置情報および視聴基準点に基づいて、各部分領域に表示される映像(以下、「部分映像」と言う。)の変形すべき態様を算出(歪み補正処理)する。このとき、マッピングコントローラ20は、台形補正等を用いることにより、視聴基準点から表示パネル40a,40bを見た場合に、表示パネル40a,40bの表示画面の傾きに起因する歪みを補正するように部分映像を変形する。即ち、仮想表示領域に表示される映像が歪みのない映像となるように補正が行われる。」

<記載事項3>
「【0026】
表示パネル40aは、例えばCRT(Cathode Ray Tube)、プラズマディスプレイあるいは液晶ディスプレイ等からなる大型の表示装置によって構成され、表示コントローラ34aから入力される部分映像を表示する。また、表示パネル40aは、左右一方の側面において表示パネル40bと接続されており、表示パネル40a,40bの表示画面それぞれは、一体となって一つの表示画面を構成することが可能である。
【0027】
また、表示パネル40a,40bは、接続部分を軸に相対的な角度を調節可能に構成されている。
表示パネル40a,40b相互を接続する方法としては、蝶番によって接続することや、引き戸式にスライド可能な接続とすること等が可能である。蝶番によって表示パネル40a,40bを接続する場合、接続部分に可変コンデンサあるいは可変抵抗を組み込むことにより、表示パネル40a,40b相互の位置関係(相対角度)を検出することが可能である。」

<記載事項4>
「【0050】
図7は、映像調整処理の処理結果を示す説明図である。
図7において、表示装置1には“ABC”の文字を表す映像信号が入力されている。そして、上述のように部分映像を変形すると、表示パネル40a,40bが平面的でなく所定角度をもって接続されている場合、表示パネル40a,40bそれぞれに表示される部分映像は、仮想表示領域上では、歪みのない映像として表示されている。
【0051】
一方、映像調整処理が行われない場合、仮想表示領域上で“ABC”の文字が歪むこととなり、視聴者は、本来の映像を見ることができない。
以上のように、本実施の形態に係る表示装置1は、視聴者の視点(視聴基準点)と、表示パネル40a,40bの位置とに基づいて、マッピングコントローラ20が、表示対象である映像の部分映像およびその変形態様を決定する。そして、表示体コントローラ30a,30bが、各部分映像に対して変形を行い、表示パネル40a,40bに表示する。
【0052】
そのため、視聴者が、視聴基準点から表示パネル40a,40bの表示画面を全体として見た場合の見かけの表示画面(仮想表示領域)では、表示パネル40a,40bの位置関係(相対的な接続角度)に関わらず、歪みのない映像が表示されることとなる。
したがって、大型のディスプレイを室内に置く場合(図8参照)のように、限られた設置スペースに表示装置1を置く場合にも、表示パネル40a,40bを、平面的でなく、一定の相対的な角度をもたせて設置することができるため、大型ディスプレイの設置スペースをより効率化することが可能となる。」

【図1】


【図7】


図1から、表示パネル40a,40bが2つの筐体にそれぞれ設けられていること、当該2つの筐体が見開き状に接続されていることが見て取れる。

以上を総合すると、上記記載事項1-4及び上記図1,7の記載からみて、引用刊行物1には、以下の発明(以下「引用発明1」という。)が記載されているものと認められる。

「蝶番により見開き状に接続された2つの筐体と、前記2つの筐体にそれぞれ設けられた表示パネル40a,40bと(【0005】、【0027】、【図1】)、
前記表示パネル40a,40b相互の位置関係(相対角度)を検出する、前記表示パネル40a,40bの接続部分に組み込まれた可変コンデンサあるいは可変抵抗と(【0027】)、
前記表示パネル40a,40bが平面的でなく所定角度をもって接続されている場合、表示パネル40a,40bそれぞれに表示される部分映像が仮想表示領域上では歪みのない映像として表示されるように(【0050】、【図7】)、検出された連結角度により認識された前記表示パネル40a,40bの位置情報に基づいて、各表示パネルが映像を表示する領域に表示される映像の変形すべき態様を算出(歪み補正処理)するマッピングコントローラ20とを備える(【0016】、【0017】、【0018】)、
表示装置(【0014】)。」


(2)引用刊行物2
同じく原査定の拒絶の理由に引用され、本願の優先日前の平成11年3月30日に頒布された刊行物である特開平11-85108号公報(以下、「引用刊行物2」という。)には、図面とともに以下の事項が記載されている。

<記載事項5>
「【0004】
しかしながら、一般的には書物を開く場合、その開閉角度は180度ではなく、各個人の好みに応じて適度に開閉して読む。特に、電車の中のような外出時は、他人に覗き込まれるのを避けるため等の理由から、その開閉角度は自然と小さくなる傾向がある。また、電車内等の混雑の具合によっても、その開閉角度は小さくなる。ここで開閉角度が小さくなると、書物は読み難くなってしまう。読み難くなる理由は、紙面と人の目線との関係が直角を保てないためである。つまり、斜めから紙面を見ていることと等価になるからである。このことは、図10(b)に示すモニタ画面を2画面とした携帯型の情報端末装置であっても同様であり、開閉角度が小さいとモニタ画面を見づらいという問題点があった。」

<記載事項6>
「【0013】
図3は本願発明の実施の形態に係る折り畳み式の携帯型の情報端末装置の動作を示すフローチャート図である。図1?図3を用いて本願の一実施の形態を説明する。表示装置202の開閉角度を検出した検出装置202は、開閉角度に関する制御情報を情報処理手段103に送る。情報処理手段103は、検出装置202からの制御情報に基づいて表示装置202に出力する情報の処理を行なう。ここで図2に示すような情報端末装置では、開閉角度を90度として使用する場合、ユーザの目線と端末との位置関係は図4のようになる。通常に文字を表示する場合だと、表示装置を斜め45度の角度から眺めていることになるから、文字は横方向に1/√2倍、縦方向に1倍した状態で見ていることになる。同様に開閉角度を60度にすると横方向に1/2倍、縦方向に1倍した状態で見ていることになる。
【0014】
この状態の表示を図5に示す。表示装置とユーザとの視線との角度が急峻であるほど表示される文字は横方向に圧縮された表示となる。そこで情報処理手段103により、自然で見やすい画面になるように次の処理を行う。文字の場合と画像の場合も基本原理は同様なので文字の場合を例にとり、以下に情報処理手段103の動作を説明する。ここでは例えば縦方向の倍率を横方向の倍率に合わせる処理を行う。横方向が1/√2倍に縮小されて見える時は、縦方向の倍率も1/√2とする。これにより図6(a)に示すように、全体的に縮小されてしまうが全体のバランスが改善され見やすくなる。」

<記載事項7>
「【0023】
また、どちらの表示装置の電源をオフにするかについては、種々の方法が考えられるが、例えば表示装置に、主表示装置と従表示装置のような優先順位を予め定めておき、180度以上の開閉に対しては、まず、従表示装置の方から電源をオフする方法等がある。なお、上記例は180度を基準に電源のオン/オフを行ったが、基準となる開閉角度は何度であっても構わない。図8(b)に示すような360度開閉可能な端末であれば、360度程度開閉した時に従表示装置の電源をオフし、主表示装置にも使用する方法も有効である。」

【図4】


【図8】


【図10】



(3)引用刊行物3
同じく原査定の拒絶の理由に引用され、本願の優先日前の2010年11月25日に頒布された刊行物である米国特許出願公開第2010/0298032号明細書(以下、「引用刊行物3」という。)には、図面とともに以下の事項が記載されている。なお、原文は英語で記載されているため、当審による仮訳を併せて示す。

<記載事項8>
「[0073]
FIG.2 is a perspective view showing the first body 101 and the second body 102 in a closed status, FIG. 3 is a perspective view showing the first body 101 and the second body 102 in a half open status, and FIGS. 4A and 4B are a front view and a side view showing the first body 101 and the second body 102 in a fully open status. The user can open and close the first body 101 and the second body 101, as illustrated in FIGS. 2, 3, 4A and 4B.
[0074]
The first body 101 includes a first touch screen 151a and the second body 102 includes a second touch screen 151b. The first and second touch screens 151a and 151b can perform both an information inputting function and an information displaying function. The information inputting function can be implemented in a touching manner.
[0075]
One side of the first body 101 to which the first touch screen 151a is attached and one side of the second body 102 to which the second touch screen 151b is attached do not come into contact with each other when the first and second bodies 101 and 102 are in the closed status. Referring to FIG. 2, the first and second touch screens 151a and 151b do not come into contact with each other when the first and second bodies 101 and 102 are in the closed status.」
([0073]
図2は、第1本体101と第2本体102を閉じた状態を示す斜視図であり、図3は第1本体101と第2本体102の半開放状態の図を示す斜視図である。図4A及び図4Bは、第1本体101及び第2本体102が完全に開いた状態を示す側面図である。ユーザは、第1の本体101と第2本体101を開閉することができる、図2 3 4a及び4bに示されている。
[0074]
第1本体101は、第1タッチスクリーン151aおよび第2の本体104のタッチスクリーン151Bを備えている。第1及び第2のタッチスクリーン151Aおよび151Bは、情報入力機能、及び情報表示機能の両方を実行することができる。情報入力機能は、タッチ方式で実装することができる。
[0075]
第1タッチパネル151aが取り付けられた第1筐体101及び第2のタッチスクリーン151Bが取り付けられる第2の筐体102の一辺側の一辺は、第1及び第2の本体101及び102を閉じた状態にしているときに互いに接触しない。図2を参照すると、第1、第2ボディ101、102が閉状態にあるときの第1及び第2タッチスクリーン151a、151bが相互に接触することがない。)

【図2】


【図3】



(4)引用刊行物4
同じく原査定の拒絶の理由に引用され、本願の優先日前の2013年8月6日に頒布された刊行物である米国特許第8502788号明細書(以下、「引用刊行物4」という。)には、以下の図面が示されている。

【図10】


【図19】



(5)引用刊行物5
同じく原査定の拒絶の理由に引用され、本願の優先日前の平成24年3月1日に頒布された刊行物である特開2012-43248号公報(以下、「引用刊行物5」という。)には、図面とともに以下の事項が記載されている。

<記載事項9>
「【0050】
図11(b)はフリック入力方向が垂直ではない、すなわち「それ以外」と認識された場合の描画処理を説明するものである。この場合は、フリック方向に応じた情報オブジェクト300のスライド移動が起こる。図11(b)の例示では、フリック入力は疑似3D空間内におけるZ軸(奥行き)方向と見なされ、その方向へのスライド移動が発生する。
ステップS205における描画処理の結果、情報オブジェクト描画制御部206は描画データを出力する。この描画データを受けた画面表示制御部207は、第一の画面デバイス制御部208と第二の画面デバイス制御部209に対して表示命令セットを出力する。この命令セットに応じて、第一の画面デバイス制御部208と第二の画面デバイス制御部209はそれぞれ第一の表示デバイス103ならびに第二の表示デバイス104に情報オブジェクトを表示する。この結果、情報オブジェクト300は、第一の表示デバイスと第二の表示デバイスを跨って移動するように表示される。
【0051】
本実施の形態の効果は、画面操作入力処理の操作性を向上させることである。その理由は、ヒンジの角度によって動的に替わる3D表示された情報オブジェクト300に対して、ユーザが直感的に抱くフリック入力動作のイメージ通りに、フリック入力を行うことができるからである。これを具体的に述べると、本実施の形態では、垂直とみなされないすべてのフリックは画像の移動の命令とみなされる。したがって、ユーザが画面の表示で判断して直感的に正しいと思う方向にフリックすることで、所望の画像の移動が実現する。これは、ヒンジの角度に応じて変化する疑似3D空間における仮想視点座標と、フリック入力の内容に応じて、操作内容制御部203がフリック入力によって決まる情報オブジェクト300に対する操作内容を動的に変化させることによって可能となる。」

【図11】



(6)引用刊行物6
同じく原査定の拒絶の理由に引用され、本願の優先日前の平成12年6月16日に頒布された刊行物である特開2000-165745号公報(以下、「引用刊行物6」という。)には、図面とともに以下の事項が記載されている。

<記載事項10>
「【0011】
図2は、図1に示すパーソナルコンピュータ1のモニタ2上に表示された、一般的なウィンドウズ・アプリケーションの画面表示の一例である。モニタ2には、ウィンドウズ・アプリケーションによる画面データが、図2の様なウィンドウ形式で表示されているが、表示画面サイズの制限により、全ての画面データを一度に表示することができない為、画面上にはスクロールによる表示を実現する為のいくつかの補助的な手段が表示される。
【0012】
即ち、垂直スクロール・バー6、水平スクロール・バー9、及び垂直スクロール・バー6の一方の端部に配置されるスクロール・アップ矢印アイコン7、他方の端部に配置されるスクロール・ダウン矢印アイコン8、水平スクロール・バー9の一方の端部に配置されるスクロール・レフト矢印アイコン10、他方の端部に配置されるスクロール・ライト矢印アイコン11がこれにあたる。以下では、矢印アイコンを単に矢印と記載し、スクロール・アップ矢印7、スクロール・ダウン矢印8、スクロール・レフト矢印10、及びスクロール・ライト矢印11を特に区別する必要がないとき、それらを総称して、単にスクロール用矢印と記載することにする。」

【図2】



(7)引用刊行物7
同じく原査定の拒絶の理由に引用され、本願の優先日前の平成12年9月29日に頒布された刊行物である特開2000-270075号公報(以下、「引用刊行物7」という。)には、図面とともに以下の事項が記載されている。

<記載事項11>
「【0026】
複数の実施例を有するダイナミック・スクロール・インジケータ308がディスプレイ208上に提示され、可能なスクロール方向を示す。図示される実施例においては、ダイナミック・スクロール・インジケータ308はディスプレイ208の側部330に提示される。別の実施例においては、ダイナミック・スクロール・インジケータ308をディスプレイ308の異なる位置に提示することができる。さらに、図示される実施例においては、タイトル・メッセージ300はタイトル・メッセージ300の右側から延在する右水平ライン332とタイトル・メッセージ300の左側から延在する左水平ライン334とを有する。タイトル・メッセージ300が表示されると、ダイナミック・スクロール・インジケータ308はタイトル・メッセージ300の左水平線334に結合される下向き矢尻336をもつ下向きの矢印となる。」

【図4】



4 対比

(1)本願補正発明と引用発明1の対比
本願補正発明と引用発明1を対比する。

ア 引用発明1の「蝶番」、「見開き状に接続された」及び「表示パネル40a,40b」は、それぞれ本願補正発明の「ヒンジ部」、「開閉可能な」、「表示部」に相当する。
よって、引用発明1の「蝶番により見開き状に接続された2つの筐体と、前記2つの筐体にそれぞれ設けられた表示パネル40a,40b」と、本願補正発明の「ヒンジ部を介して開閉可能な2つの筐体と、前記筐体を閉じた場合に当該筐体の面同士が対抗する面とは異なる他の面において前記2つの筐体にそれぞれ設けられた表示部」は、「ヒンジ部を介して開閉可能な2つの筐体と、前記2つの筐体にそれぞれ設けられた表示部」という点で共通する。

イ 引用発明1の「表示パネル40a,40b相互の位置関係(相対角度)」は、本願補正発明の「2つの筐体の開閉角度」に相当する。
よって、引用発明1の「前記表示パネル40a,40b相互の位置関係(相対角度)を検出する、前記表示パネル40a,40bの接続部分に組み込まれた可変コンデンサあるいは可変抵抗」は、本願補正発明の「前記2つの筐体の開閉角度を検出する開閉角度検出部」に相当する。

ウ 引用発明1の「前記表示パネル40a,40bが平面的でなく所定角度をもって接続されている場合」と、本願補正発明の「前記開閉角度が180度以上の状態において」とは、「前記開閉角度が所定角度である状態において」という点で共通する。
引用発明1の「表示パネル40a,40bそれぞれに表示される部分映像」は、本願補正発明の「2つの筐体にそれぞれ設けられた表示部がそれぞれ表示する各画像」に相当する。
引用発明1の「仮想表示領域上では歪みのない映像として表示されるように」は、引用刊行物1の図7からみて、本願補正発明の「連続した平面画像として視認されるように」に相当する。
引用発明1の「検出された連結角度により認識された前記表示パネル40a,40bの位置情報に基づいて」と、本願補正発明の「前記開閉角度検出部が検出した前記180度以上の状態の開閉角度に応じて」とは、「前記開閉角度検出部が検出した所定角度である開閉角度に応じて」という点で共通する。
引用発明1の「各表示パネルが映像を表示する領域に表示される映像の変形すべき態様を算出(歪み補正処理)するマッピングコントローラ20」、は、本願補正発明の「前記画像の変形処理を行なう制御部」に相当する。
よって、引用発明1の「前記表示パネル40a,40bが平面的でなく所定角度をもって接続されている場合、表示パネル40a,40bそれぞれに表示される部分映像が仮想表示領域上では歪みのない映像として表示されるように、検出された連結角度により認識された前記表示パネル40a,40bの位置情報に基づいて、各表示パネルが映像を表示する領域に表示される映像の変形すべき態様を算出(歪み補正処理)するマッピングコントローラ20とを備える」と、本願補正発明の「前記開閉角度が180度以上の状態において前記2つの筐体にそれぞれ設けられた表示部がそれぞれ表示する各画像が連続した平面画像として視認されるように前記開閉角度検出部が検出した前記180度以上の状態の開閉角度に応じて前記画像の変形処理を行なう制御部とを具備し」は、「前記開閉角度が所定角度である状態において前記2つの筐体にそれぞれ設けられた表示部がそれぞれ表示する各画像が連続した平面画像として視認されるように前記開閉角度検出部が検出した所定角度である開閉角度に応じて前記画像の変形処理を行なう制御部とを具備し」という点で共通する。

(2)一致点及び相違点
上記(1)の検討を総合すると、本願補正発明と引用発明1の両者は、以下の一致点で一致し、以下の相違点1から相違点3の点で相違する。

<一致点>
ヒンジ部を介して開閉可能な2つの筐体と、
前記2つの筐体にそれぞれ設けられた表示部と、
前記2つの筐体の開閉角度を検出する開閉角度検出部と、
前記開閉角度が所定角度である状態において前記2つの筐体にそれぞれ設けられた表示部がそれぞれ表示する各画像が連続した平面画像として視認されるように前記開閉角度検出部が検出した所定角度である開閉角度に応じて前記画像の変形処理を行なう制御部と、
を具備する表示装置、である点。

<相違点1>
2つの筐体にそれぞれ設けられた表示部が、本願補正発明では、「前記筐体を閉じた場合に当該筐体の面同士が対抗する面とは異なる他の面において」「それぞれ設けられ」ているのに対して、引用発明1では、表示パネル40a,40bが見開き状に接続されており、当該パネルを閉じた場合に表示部同士が対抗する面に設けられている点。

<相違点2>
2つの筐体にそれぞれ設けられた表示部がそれぞれ表示する各画像が連続した平面画像として視認されるように前記開閉角度検出部が検出した開閉角度に応じて前記画像の変形処理を行なう制御部について、本願補正発明では、「180度以上の状態の開閉角度」に応じて変形処理を行なう」のに対して、引用発明1では、平面的でなく所定角度をもって接続されている場合に、変形すべき態様の算出(歪み補正処理)を行っている点。

<相違点3>
本願補正発明では、「前記制御部は、前記複数の表示部に表示された複数の画像に対するスクロール画像とスクロール操作の方向とを前記変形処理に応じて変更し、前記複数の表示部に表示される複数の画像に対して前記変更の後の前記スクロール画像と当該スクロール画像が示すスクロールバーの方向を示す矢印とのそれぞれを表示して報知する」のに対して、引用発明1では、そのような処理を行ってはいない点。


5 当審の判断

(1)相違点1、2
上記相違点1、2について、併せて検討する。

モニタ画面を2画面とした携帯型の情報端末装置において、360度開閉可能とすることは周知技術である(例えば、引用刊行物2の【0023】、【図8(b)】を参照。)。
また、その開閉角度は各個人の好みに応じて適度に開閉するが、ここで表示面側の開閉角度が小さくなると、表示面と人の目線との関係が直角を保てなくなるために見づらくなることは、従来からよく知られた事項である(例えば、引用刊行物2の【0004】、【図10(b)】を参照。)。
さらに、モニタ画面を2画面とした携帯型の情報端末装置において、各表示面を外側にして折り畳んだ状態を、「閉じた状態」として用いることも周知である(例えば、引用刊行物3の[0073]、[図2]を参照。)。
そうすると、引用発明1の、表示パネルが平面的でなく所定角度をもって接続されている場合に、歪みのない映像を表示するための構成を、周知の表示装置であるとともに、引用発明1と同じく開閉角度が小さくなると見づらくなる、360度開閉可能な2画面の情報端末装置に適用することに、格別の困難性があるとはいえない。また、その際、各表示面を外側にして折り畳んだ状態と各表示面を内側にして折り畳んだ状態のいずれを「閉じた状態」とするかは、当業者が適宜選択すべき設計事項であり、前者を選択することは格別なことではない。また、その場合に、検出する表示パネルの相対角度として、2つの表示面間の角度と、閉じた状態で対向する2つの面の間の角度のいずれを選択するかも、設計事項に過ぎず、 後者を選択した際には、表示面と人の目線との関係が直角を保てなくなるために見づらくなるのは「180度以上の状態の開閉角度」となることから、その場合に、変形処理を行うべきことは明らかである。

したがって、上記相違点1、2に係る本願補正発明の発明特定事項は、引用発明1及び周知技術に基づいて当業者が容易に想到し得るものである。


(2)相違点3
上記相違点3について、検討する。

表示装置一般において、スクロール画像とともにスクロールバーを表示すること、当該スクロールバーの端部に、スクロール操作の方向を指示するための矢印アイコンを表示することは周知技術である(例えば、引用刊行物4の[図10]、[図19]、引用刊行物6の【0011】、【0012】、【図2】を参照)。
また、そのようなスクロール可能な方向を示すインジケータを、ディスプレイの側部に限らず、様々な位置に表示することも周知技術である(例えば、引用刊行物7の【0011】、【0026】、【図4】を参照)。
そして、画面操作入力処理の操作性を向上させるために、ヒンジの角度によって動的に替わる情報オブジェクトに対して、ユーザが直感的に抱くフリック入力動作のイメージ通りに、フリック入力を行わせる技術も、従来からよく知られている(例えば、引用刊行物5の【0050】、【0051】、【図11】を参照。)
そうしてみれば、引用発明1の表示装置において、表示画像をスクロールさせる際に、上記周知技術を適用して、スクロール画像とともに、スクロールバーや、スクロール操作の方向を示す矢印アイコンやインジケータを表示することに格別の困難性があるとはいえず、その場合には、スクロールバーや、矢印アイコン又はインジケータの向きを、変形処理後の画像に対してユーザが直感的に抱く方向に一致させることは当然に考慮されるべきことであるから、引用発明1において、「前記制御部は、前記複数の表示部に表示された複数の画像に対するスクロール画像とスクロール操作の方向とを前記変形処理に応じて変更し、前記複数の表示部に表示される複数の画像に対して前記変更の後の前記スクロール画像と当該スクロール画像が示すスクロールバーの方向を示す矢印とのそれぞれを表示して報知する」ようにすることは、当業者が容易に想到し得るものである。

したがって、上記相違点3に係る本願補正発明の発明特定事項は、引用発明1及び周知技術に基づいて当業者が容易に想到し得るものである。

(3)小括
上記(1)及び(2)で検討したとおり、上記相違点1、2、及び3に係る本願補正発明の発明特定事項は、いずれも、引用発明1及び周知技術に基づいて当業者が容易に想到し得るものである。
そして、本願補正発明によって奏される効果は、引用発明1及び周知技術から当業者が予測し得る程度のものにすぎない。

よって、本願補正発明は、引用発明1及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができない。


6 まとめ
以上のとおり、本件補正は、特許法第17条の2第6項で準用する同法第126条第7項の規定に違反するものであり、同法第159条第1項で読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下されるべきものである。
よって、上記補正の却下の決定の結論のとおり決定する。


第3 本願発明
本件補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、平成31年4月23日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲、明細書及び図面の記載からみて、その請求項1に記載された次のとおりのものと認める。

「【請求項1】
開閉可能な複数の筐体と、
前記複数の筐体にそれぞれ設けられた複数の表示部と、
前記複数の筐体の開閉角度を検出する開閉角度検出部と、
前記複数の表示部がそれぞれ表示する複数の画像が連続した平面画像として視認されるように前記開閉角度検出部が検出した開閉角度に応じて複数の画像に変形処理を行なう制御部とを具備し、
前記制御部は、前記複数の表示部に表示された複数の画像に対するスクロール画像とスクロール操作の方向とを前記変形処理に応じて変更し、前記複数の表示部に表示される複数の画像に対して前記変更の後の前記スクロール画像と当該スクロール画像が示すスクロールバーの方向を示す矢印とのそれぞれを表示して報知する
表示装置。」


第4 原査定における拒絶の理由

原査定の拒絶の理由は、この出願の請求項1-8に係る発明は、本願の優先日前に日本国内又は外国において、頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の引用文献1-12に記載された発明に基づいて、その優先日前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない、というものである。

引用文献1.特開2010-91764号公報
引用文献2.特開2005-115069号公報(上記引用刊行物1と同じ)
引用文献3.米国特許出願公開第2011/0148739号明細書
引用文献4.特開平11-85108号公報(周知技術を示す文献、上記引用刊行物2と同じ)
引用文献5.米国特許出願公開第2010/0298032号明細書(周知技術を示す文献、上記引用刊行物3と同じ)
引用文献6.特開2005-107681号公報(周知技術を示す文献)
引用文献7.特開2012-231274号公報(周知技術を示す文献)
引用文献8.米国特許第8502788号明細書(周知技術を示す文献、上記引用刊行物4と同じ)
引用文献9.特開2001-292415号公報(周知技術を示す文献)
引用文献10.特開2012-43248号公報(周知技術を示す文献、上記引用刊行物5と同じ)
引用文献11.特開2000-165745号公報(周知技術を示す文献、上記引用刊行物6と同じ)
引用文献12.特開2000-270075号公報(周知技術を示す文献、上記引用刊行物7と同じ)


第5 引用文献に記載された発明
引用文献2に記載された発明及び引用文献4、5、8、10-12に記載された技術は、前記「第2」の「3 引用刊行物に記載された発明」及び「5 当審の判断」において、引用刊行物1に記載された発明及び引用刊行物2-7に記載された技術として示したとおりである。


第6 対比・判断
本願発明は、前記「第2」の「5 当審の判断」で検討した本願補正発明の「ヒンジ部を介して開閉可能な2つの筐体」について、「ヒンジ部を介して」という接続手段の限定を省くとともに、筐体の個数を「2つ」から「複数」に上位概念化し、本件補正発明の「表示部」について、「筐体を閉じた場合に当該筐体の面同士が対抗する面とは異なる他の面において前記2つの筐体にそれぞれ設けられ」るという配置に関する限定を省き、さらに本件補正発明の「開閉角度が180度以上の状態において前記2つの筐体にそれぞれ設けられた表示部がそれぞれ表示する各画像が連続した平面画像として視認されるように前記開閉角度検出部が検出した前記180度以上の状態の開閉角度に応じて前記画像の変形処理を行なう」について、「開閉角度が180度以上」という限定を省いたものである。
そうすると、本願発明の発明特定事項を全て含み、さらに当該発明特定事項の一部を限定したものに相当する本願補正発明が、前記「第2」の「5 当審の判断」において記載したとおり、引用発明1及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も同様の理由により、引用発明1及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。


第7 むすび
以上のとおり、本願発明は、引用発明1及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、他の請求項に係る発明について審理するまでもなく、本件出願は拒絶すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。




 
審理終結日 2020-09-24 
結審通知日 2020-09-29 
審決日 2020-10-12 
出願番号 特願2015-541552(P2015-541552)
審決分類 P 1 8・ 575- Z (G09G)
P 1 8・ 121- Z (G09G)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 越川 康弘  
特許庁審判長 中塚 直樹
特許庁審判官 岡田 吉美
濱本 禎広
発明の名称 表示装置及び画像変形方法  
代理人 棚井 澄雄  
代理人 森 隆一郎  
代理人 伊藤 英輔  
代理人 松沼 泰史  

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