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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 A61C
管理番号 1369405
審判番号 不服2019-14067  
総通号数 254 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2021-02-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2019-10-23 
確定日 2020-12-10 
事件の表示 特願2015- 37317「義歯安定剤」拒絶査定不服審判事件〔平成28年 9月 5日出願公開、特開2016-158665〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成27年2月26日の出願であって、その後の手続の概要は、以下のとおりである。
平成30年10月 4日付け:拒絶理由通知
平成31年 2月15日 :意見書及び手続補正書の提出
令和 1年 7月 9日付け:拒絶査定(以下「原査定」という。)
令和 1年10月23日 :審判請求、同時に手続補正書(以下、この手続補正書による手続補正を「本件補正」という。) の提出

第2 本件補正について
1 本件補正の内容
(1)本件補正後の特許請求の範囲の請求項1?3の記載は、次のとおり補正された。(下線は、補正箇所である。)
「【請求項1】
下記(A)及び(B)成分を含有し、(A)成分100重量部に対する(B)成分の割合が1?2.5重量部である義歯安定剤:
(A)低級アルキルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体、その誘導体、及びそれらの塩からなる群から選択される少なくとも1種の粘着成分
(B)塩化亜鉛。
【請求項2】
(A)低級アルキルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体、その誘導体、及びそれらの塩からなる群から選択される少なくとも1種の粘着成分を含む義歯安定剤組成物に、(B)塩化亜鉛を配合することにより、前記組成物に対して口腔内での粘着力増強機能を付与することを特徴とする、(B)塩化亜鉛の使用方法。
【請求項3】
義歯安定剤組成物中の(A)成分100重量部に対する(B)成分の割合が1?2.5重量部である、請求項2に記載する使用方法。」

(2)本件補正前の、平成31年2月15日提出の手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1?3の記載は、次のとおりである。
「【請求項1】
下記(A)及び(B)成分を含有し、(A)成分100重量部に対する(B)成分の割合が1?2.5重量部である義歯安定剤:
(A)低級アルキルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体、その誘導体、及びそれらの塩からなる群から選択される少なくとも1種の粘着成分
(B)塩化亜鉛。
【請求項2】
(A)低級アルキルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体、その誘導体、及びそれらの塩からなる群から選択される少なくとも1種の粘着成分を含む義歯安定剤組成物に、(B)塩化亜鉛を配合することを特徴とする、義歯安定剤の粘着力の増強のための(B)塩化亜鉛の使用方法。
【請求項3】
義歯安定剤組成物中の(A)成分100重量部に対する(B)成分の割合が1?2.5重量部である、請求項2に記載する使用方法。」

2 補正の適否について
本件補正は、本件補正前の請求項2に記載された「(B)塩化亜鉛を配合することを特徴とする、義歯安定剤の粘着力の増強のための」に代えて、「(B)塩化亜鉛を配合することにより、前記組成物に対して口腔内での粘着力増強機能を付与することを特徴とする、」としたものである。
本件補正は、「口腔内での義歯を安定に装着固定する」といった医師等の使用行為を含まないように明りょうにしたものに相当するから、本件補正は、特許法第17条の2第5項第4号の明りようでない記載の釈明を目的とする補正である。また、本件補正は、同条第3項及び第4項の規定に違反するものであるともいえない。
したがって、本件補正は適法になされたものである。

第3 原査定の拒絶の理由
原査定の拒絶の理由は、この出願の請求項1に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の引用文献に記載された発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない、という理由を含むものである。

引用文献.米国特許出願公開第2013/0195771号明細書

第4 引用文献の記載事項及び引用発明
1 引用文献の記載事項
上記引用文献には、次の記載がある。(括弧内は、当審による和訳。)
ア 「[0001] This invention relates to dental compositions based on blends of particular constituents and to the process of making such compositions, in particular to formulations and processes for making denture adhesives.」(この発明は、特定の成分の調合に基づく歯科用組成物、及びかかる組成物を製造する方法、特に義歯接着剤を製造するための調合及び方法に関する。)
イ 「[0021] The denture adhesive hydrogel of the present invention comprises an AVE/MA copolymer, mono and multivalent cationic salts comprising sodium, calcium, zinc, strontium, ferric, a PVP based tack agent, a humectant, and water.」(本発明の義歯接着剤ヒドロゲルは、AVE/MA共重合体と、ナトリウム、カルシウム、亜鉛、ストロンチウム、第二鉄の1価および多価カチオン塩と、PVPベースの粘着剤と、保湿剤と、水とからなる。)
ウ 「[0022] In accordance with some embodiments of the present invention, the denture adhesive hydrogel compositions comprise mixed salts of AVE/MA copolymer in an amount of about 25% to about 50% by weight of the hydrogel, wherein the mixed salts of the copolymer consists essentially of a bivalent cation and a monovalent cation; a humectant in an amount of about 5% to about 30% by weight of the hydrogel; a calcium compound in an amount of about 0.05% to about 10% by weight of the hydrogel; a zinc compound in an amount of about 0.05% to about 0.5% by weight of the hydrogel; a strontium compound in an amount of about 0.05% to about 0.5% by weight of the hydrogel; a ferric compound in an amount of about 0.05 to about 2% by weight of the hydrogel; a tack agent in an amount of about 0.1% to about 5.0% by weight of the hydrogel, wherein said tack agent comprises PVP; and water in amount of about 0.1% to about 5.0% by weight of the hydrogel.」(本発明のいくつかの実施形態において、義歯接着剤ヒドロゲル組成物は、
当該ヒドロゲルの約25重量%?約50重量%の量の基本的に2価の陽イオンおよび1価の陽イオンからなるAVE/MA共重合体の混合塩と;
当該ヒドロゲルの約5重量%?約30重量%の量の保湿剤と;
当該ヒドロゲルの約0.05重量%?約10重量%の量のカルシウム化合物と;
当該ヒドロゲルの約0.05重量%?約0.5重量%の量の亜鉛化合物と;
当該ヒドロゲルの約0.05重量%?約0.5重量%の量のストロンチウム化合物と;
当該ヒドロゲルの約0.05重量%?約2重量%の量の第二鉄化合物と;
当該ヒドロゲルの約0.1重量%?約5.0重量%の量のPVPを含む粘着剤と;
当該ヒドロゲルの約0.1重量%?約5.0重量%の量の水とからなる。)
エ 「[0024] The Ca/Na salts of poly(lower alkyl vinyl ether/maleic anhydride) are provided by the ISP Corporation of Wayne, N.J. under the tradename "Gantrez MS-955." Gan-trez MS-955 is a mixed sodium and calcium salt of poly(methylvinyl ether/maleic acid) and is described by the chemical structural formula:」(ポリ低級アルキルビニルエーテル/無水マレイン酸のカルシウム/ナトリウム塩は、商品名「Gantrez MS-955」として、ニュージャージー州ウェインのISP社により供給される。Gantrez MS-955は、ポリメチルビニルエーテル/マレイン酸のナトリウム塩およびカルシウム塩の混合物であり、次の化学構造式で表される。)
オ 「[0027] The mixed salts of AVE/MA copolymer are hydrophilic which provides the adhesive characteristics of the hydrogel denture adhesive. The mixed salts of AVE/MA copolymer/can be in an amount of about 25% to about 50% by weight of the hydrogel, preferably in an amount of about 25% to about 40% by weight of the hydrogel, and more preferably in an amount of about 30% by weight of the hydrogel.」(AVE/MA共重合体の混合塩は、親水性であり、義歯接着剤ヒドロゲルの接着特性を規定する。AVE/MA共重合体の混合塩は、ヒドロゲルの約25重量%?約50重量%の量、好ましくはヒドロゲルの約25重量%?約40重量%の量、より好ましくはヒドロゲルの約30重量%の量であり得る。)
カ 「[0029] It is discovered that the additional calcium compound is needed to slow down the gelling process of the copolymer. This discovery is unexpected because a calcium compound is known to crosslink the acids of the copolymer, which would normally lead to a faster gelling. Without wishing to be bound by the theory, it is believed that the additional calcium compound, introduced prior to the dispersing of the copolymer, interferes with the copolymer's access to water and thus slows down the gelling process. Because calcium cations may have already existed in Grantrez based hydrogel, a person of ordinary skill in the art, prior to the present invention, would not be likely to introduce the additional calcium compound in the composition.」(追加のカルシウム化合物は共重合体のゲル化プロセスを減速させることが見出されている。カルシウム化合物は、共重合体の酸を架橋することで知られており、一般にゲル化を早めるものであることから、この発見は予想外である。理論に拘束されることを望むものではないが、追加のカルシウム化合物は、共重合体の分散前に導入されると、共重合体の水へのアクセスを妨害し、したがってゲル化プロセスの速度を低下させると考えられる。カルシウムイオンは、Grantrezを基剤とするヒドロゲル中にすでに存在しているため、本発明以前には、当業者は、この組成物中に追加のカルシウム化合物を導入することはないだろう。)
キ 「[0030] Other salts in the compositions include the salts of zinc, ferric and strontium. Suitable salts of zinc, ferric and strontium should be water soluble and used in a safe and effective amount. The term "safe and effective adhesive amount," used hereinafter, means an amount sufficient to provide adherence to the gum, without toxicity to the user, damage to oral tissue, and alteration of the denture material.」(組成物中の他の塩は、亜鉛、第二鉄及びストロンチウムの塩を挙げることができる。適切な亜鉛、第二鉄及びストロンチウムの塩は、水に可溶で、安全且つ有効な量で使用される。以降用いる「安全且つ有効な接着成分の量」という記載は、使用者への毒性、口腔組織の損傷及び義歯材料の改変を伴わずに歯肉への接着性を付与するのに十分な量を意味する。)
ク 「[0031] Except for the monovalent cation, all of the other cations are either bivalent or trivalent cations which can function as crosslinking agents. The inclusion of the crosslinking agents can reduce the amount of AVE/MA polymer required in the hydrogel while maintaining the necessary properties of the hydrogel. While these cations can make the hydrogel cohesively strong, they may accelerate the gelling of the hydrogel during processing. Therefore, a balanced amount for each cation is preferably used in respect to the other ingredients in the formula to prevent uncontrollable gelling and to strike a balance between cohesion and adhesion.」(1価の陽イオンを除くと、その他の全ての陽イオンは、架橋剤として機能することが可能な2価または3価の陽イオンである。架橋剤を含めることにより、ヒドロゲルの必要な特性を維持しながら、ヒドロゲル中に必要なAVE/MA重合体の量を低減することができる。これらの陽イオンは、ヒドロゲルの結合力を強固なものとし、処理中のヒドロゲルのゲル化を促進する。したがって、各陽イオンは、ゲル化の制御を失わないよう、また、凝集力と接着力との間のバランスをとるように、調合においてその他の成分に関して適量を使用することが好ましい。)
ケ 「[0034] The zinc compound can be zinc chloride, zinc oxide, or a combination thereof. The zinc compound can be in an amount of about 0.05% to about 0.5% by weight, and prefer-ably about 0.1 % by weight of the hydrogel.」(亜鉛化合物は、塩化亜鉛、酸化亜鉛、又はそれらの組合せとすることができる。亜鉛化合物は、ヒドロゲルの約0.05重量%?約0.5重量%の量、好ましくは約0.1重量%の量であり得る。)

2 引用発明
上記ア?ケを踏まえると、引用文献には、次の発明が記載されているといえる(以下「引用発明」という。)。

「以下の成分からなる義歯接着剤ヒドロゲルであって、
ヒドロゲルの約25重量%?約50重量%の量の、2価の陽イオンおよび1価の陽イオンからなるAVE/MA共重合体の混合塩である低級アルキルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体のカルシウム/ナトリウム塩と、
ヒドロゲルの約5重量%?約30重量%の量の保湿剤と、
ヒドロゲルの約0.05重量%?約10重量%の量のカルシウム化合物と、
ヒドロゲルの約0.05重量%?約0.5重量%の量の亜鉛化合物と、
ヒドロゲルの約0.05重量%?約0.5重量%の量のストロンチウム化合物と、
ヒドロゲルの約0.05重量%?約2重量%の量の第二鉄化合物と、
ヒドロゲルの約0.1重量%?約5.0重量%の量のPVPを含む粘着剤と、
ヒドロゲルの約0.1重量%?約5.0重量%の量の水と、からなり、
AVE/MA共重合体の混合塩は、義歯接着剤ヒドロゲルの接着特性を規定し、
亜鉛化合物は塩化亜鉛である、
義歯接着剤ヒドロゲル。」

第5 対比
本件補正後の特許請求の範囲の請求項1に記載される発明(以下「本願発明」という。)と引用発明とを対比する。
引用発明の「義歯接着剤ヒドロゲル」は、その機能からみて、本願発明の「義歯安定剤」に相当する。
引用発明の「低級アルキルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体のカルシウム/ナトリウム塩」は、「AVE/MA共重合体の混合塩」の一種であって、「義歯接着剤ヒドロゲルの接着特性を規定」するものであるから、引用発明の「低級アルキルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体のカルシウム/ナトリウム塩」は、本願発明の「(A)低級アルキルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体、その誘導体、及びそれらの塩からなる群から選択される少なくとも1種の粘着成分」に相当する。
また、引用発明の「塩化亜鉛」は、本願発明の「(B)塩化亜鉛」に相当する。

そうすると、両者は、
「下記(A)及び(B)成分を含有する義歯安定剤:
(A)低級アルキルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体、その誘導体、及びそれらの塩からなる群から選択される少なくとも1種の粘着成分
(B)塩化亜鉛。」
である点で一致し、以下の点で相違する。

[相違点]
本願発明では、「(A)成分100重量部に対する(B)成分の割合が1?2.5重量部である」のに対して、引用発明では、そのような構成を有するか明らかでない点。


第6 判断
上記相違点について検討する。
引用発明の低級アルキルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体のカルシウム/ナトリウム塩の量は「ヒドロゲルの約25重量%?約50重量%の量」であり、塩化亜鉛の量は「ヒドロゲルの約0.05重量%?約0.5重量%の量」である。これらの成分の相対的な割合を、両成分の量の範囲の最大値及び最小値を用いて再計算した場合には、低級アルキルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体のカルシウム/ナトリウム塩100重量部に対する塩化亜鉛の割合が約0.1?約2重量部であることになる。
引用文献には、上記第4の1キの[0030]に記載のとおり、亜鉛、第二鉄、ストロンチウムの化合物は、使用者の安全性等を担保しつつ、歯肉への十分な接着性を生じさせるのに適した量となることが求められる。また、同カの[0029]及び同クの[0031]に記載のとおり、陽イオン(1価の陽イオン及びカルシウムを除く、2価又は3価の陽イオン)、つまり、亜鉛、第二鉄、ストロンチウムの化合物は、ヒドロゲル中のAVE/MA重合体の量を低減することができ、また、各陽イオンはゲル化の制御を失わないよう、凝集力と接着力との間のバランスを取るように調合において適量を使用することが望ましいとされている。
引用文献の上記記載に触れた当業者であれば、義歯安定剤の必要な接着性を確保する範囲内で、ヒドロゲル中のAVE/MA重合体の量をより低減する場合や、亜鉛以外の陽イオン(すなわち第二鉄、ストロンチウム)の量を少なくする場合があることは想起でき、そのような場合には、同じ特性を有するヒドロゲルを製造するために、低級アルキルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体のカルシウム/ナトリウム塩に対する塩化亜鉛の割合をより大きな値に調整することになることは明らかである。してみると、引用発明において、低級アルキルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体のカルシウム/ナトリウム塩に対する塩化亜鉛の割合を約0.1?約2重量部の範囲内においてより大きな値となるよう調整すること、例えばその最大値である約2重量部を選択することは、当業者にとって何ら困難性はない。

また、本願発明の作用効果も、引用発明の奏する作用効果から予想される範囲内のものにすぎず、格別顕著なものということはできない。
特に、本願の明細書の【0055】の表1には実施例及び比較例が記載されているが、これは、実施例及び比較例ともに、AME/MA共重合体類に塩化亜鉛と水のみしか配合されていない材料についての実験結果であり、そのような特定の条件下であれば、請求人が審判請求書(3ページの「(b)補正後の本願発明の特許性」の(2)(b)を参照。)で主張するとおり、塩化亜鉛が含まれた場合は、塩化亜鉛が含まれていない場合に比べて粘着性の増加することは一応確認できる。

しかしながら、本願発明は、表1に記載の実施例のように、AME/MA共重合体類に塩化亜鉛と水のみしか配合していないものと特定してはおらず、それ以外の成分を含むことを許容する発明となっていることから、本願発明に含まれるすべての発明が、請求人の主張する「粘着性が増強する」という効果を奏することになるか明らかでない。
さらに、表1の実施例及び比較例では、当該割合が1.0のとき増粘度は1.9であり、当該割合が2.5のときの増粘度は1.2となっている。つまり、当該割合が少ない方が、増粘度は大きな値となっている。してみると、このような実験結果からだけでは、当該割合が0?1.0の間において、塩化亜鉛の配合割合と増粘度との間にどのような相関性があるのか明らかであるとはいえず、本願発明において当該割合の下限値を「1重量部」とする臨界的意義を見いだすこともできないといわざるを得ない。

よって、本願発明は、引用発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

第7 むすび
以上のとおり、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないから、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2020-10-05 
結審通知日 2020-10-06 
審決日 2020-10-26 
出願番号 特願2015-37317(P2015-37317)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (A61C)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 胡谷 佳津志  
特許庁審判長 芦原 康裕
特許庁審判官 栗山 卓也
和田 将彦
発明の名称 義歯安定剤  
代理人 特許業務法人三枝国際特許事務所  

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