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審決分類 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 G06F
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G06F
管理番号 1369752
審判番号 不服2019-9855  
総通号数 254 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2021-02-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2019-07-25 
確定日 2021-01-05 
事件の表示 特願2017-523942「不安定なネットワーク接続を有するデバイスのための、多層的な、クラウドベースのファイルシステム」拒絶査定不服審判事件〔平成29年12月14日国際公開、WO2017/211421、平成30年 8月30日国内公表、特表2018-524644〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は,2016年6月9日を国際出願日とする出願であって,平成30年7月26日付けで拒絶理由通知がなされ,平成30年10月12日付けで意見書が提出されるとともに手続補正がなされたが,平成31年3月14日付けで拒絶査定がなされた。これに対し,令和1年7月25日に拒絶査定不服審判の請求がなされると同時に手続補正がなされたものである。


第2 令和1年7月25日にされた手続補正についての補正の却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
令和1年7月25日にされた手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。

[理由]
1 本件補正について(補正の内容)
(1)本件補正後の特許請求の範囲の記載
本件補正により,特許請求の範囲の請求項1の記載は,次のとおり補正された。(下線部は,補正箇所である。)

「【請求項1】
ファイルへのアクセスを管理するデバイスであって、
ネットワークインタフェースと、
ネットワークアクセス可能ストレージ内に記憶されたメディアファイルの少なくとも1つの縮小サイズバージョンを記憶するように適合されたローカルメモリと、
少なくとも1つのプロセッサとを含み、前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されるオペレーティングシステムのファイルシステムを介して、前記メディアファイルにアクセスするための要求を受信し、
前記要求の分析に基づいて、
(1) 前記メディアファイルのフルバージョンが要求されるケースでは、前記ネットワークアクセス可能ストレージへのアクセスをチェックし、
前記アクセスがある場合は前記ネットワークアクセス可能ストレージから前記メディアファイルのコピーを取り出して、前記コピーによって前記要求に応答するために前記ネットワークインタフェースを使用するか、
前記アクセスがない場合は関連するエンティティに接続失敗を通知して、対応する前記縮小サイズバージョンによって前記要求に応答し、前記関連するエンティティに前記縮小サイズバージョンは前記メディアファイルのフルバージョンの代わりに提供されることを通知するか、または、
(2) 前記メディアファイルのフルバージョンが要求されないケースでは、前記縮小サイズバージョンのうちの1つによって前記要求に応答するか
を決定し、
前記決定に従って、前記要求に応答し、
アクセスパラメータに基づいて前記メディアファイルのためのスコアを生成し、前記スコアに従って前記ローカルメモリに記憶された前記メディアファイルを処理するように適合される、デバイスであって、
前記アクセスパラメータは、最後のアクセス時刻、および使用頻度を含む、
デバイス。」

(2)本件補正前の特許請求の範囲
本件補正前の,平成30年10月12日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1の記載は次のとおりである。

「【請求項1】
ファイルへのアクセスを管理するデバイスであって、
ネットワークインタフェースと、
ネットワークアクセス可能ストレージ内に記憶されたメディアファイルの少なくとも1つの縮小サイズバージョンを記憶するように適合されたローカルメモリと、
少なくとも1つのプロセッサとを含み、前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されるオペレーティングシステムのファイルシステムを介して、前記メディアファイルにアクセスするための要求を受信し、
前記要求の分析に基づいて、
(1) 前記ネットワークアクセス可能ストレージから前記メディアファイルのコピーを取り出して、前記コピーによって前記要求に応答するために前記ネットワークインタフェースを使用するか、または、
(2) 前記縮小サイズバージョンのうちの1つによって前記要求に応答するかを決定し、
前記決定に従って、前記要求に応答し、
アクセスパラメータに基づいて前記メディアファイルのためのスコアを生成し、前記スコアに従って前記ローカルメモリに記憶された前記メディアファイルを処理するように適合される、デバイスであって、
前記アクセスパラメータは、最後のアクセス時刻、および使用頻度を含む、
デバイス。」


2 補正の適否
本件補正は,補正前の請求項1に記載された発明を特定するために必要な事項である「前記ネットワークアクセス可能ストレージから前記メディアファイルのコピーを取り出して、前記コピーによって前記要求に応答するために前記ネットワークインタフェースを使用する」ことが,「前記メディアファイルのフルバージョンが要求されるケース」であって,「前記ネットワークアクセス可能ストレージへのアクセスをチェックし、前記アクセスがある場合」であると条件を限定し,さらに,「前記アクセスがない場合は関連するエンティティに接続失敗を通知して、対応する前記縮小サイズバージョンによって前記要求に応答し、前記関連するエンティティに前記縮小サイズバージョンは前記メディアファイルのフルバージョンの代わりに提供されることを通知する」という構成を付加して限定し,また,補正前の請求項1に記載の「前記縮小サイズバージョンのうちの1つによって前記要求に応答する」ことが,「前記メディアファイルのフルバージョンが要求されないケース」であるとして条件を限定したものである。また,本件補正前の請求項1に記載された発明と本件補正後の請求項1に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題は同一である。したがって,請求項1についての本件補正は特許法第17条の2第5項第2号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
そこで,本件補正後の請求項1に記載された発明(以下,「本件補正発明」という。)が特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか否か(特許出願の際独立して特許を受けることができるものか否か)を検討する。

(1)本件補正発明
本件補正発明は,上記1(1)に記載したとおりのものである。

(2)引用文献,引用発明
ア 引用文献1
(ア)原査定の拒絶の理由において引用された,本願出願前に,頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった米国特許出願公開第2012/0110626号明細書(2012年5月3日公開,以下,「引用文献1」という。)には,図面とともに以下の事項が記載されている。(下線は,当審において付加した。以下,同じ。)

a 「FIELD OF THE INVENTION
[0001] This invention relates to memory management for computing devices,and more particularly to memory management for devices with limited storage,such as wireless communication (mobile) terminals.」
(当審訳:本発明は,コンピューティングデバイスのためのメモリ管理に関し,より詳細には,無線通信(携帯)端末のような制限された記憶装置のためのメモリ管理に関するものである。)

b 「[0025] Referring now to FIG.1, a network 100 in which embodiments of the present invention may provide for memory management will be described. As seen in FIG.1, the network 100 includes an electronic (computing) device 105, such as a mobile terminal, a server including a remote storage device 115 and a personal computer that includes a storage device 125. These devices are all illustrated as being communicatively connected through a communication network 120, such as the Internet “cloud”. Also shown is an external device, shown as a display 127 in FIG.1. The display 127 has a quality greater than a quality of a display included in the mobile terminal 105. The quality difference may include a higher resolution, greater clarity, greater contrast or the like as will be understood by those of skill in the art. However, for purposes of description herein, quality differences will be referred to with reference to resolution differences for the external device.
(当審訳:ここでFIG.1を参照すると,本発明の実施形態は,メモリ管理を提供することができるネットワーク100を説明する。FIG.1に示すように,ネットワーク100は,携帯端末のような電子(コンピュータ)装置105と,遠隔の記憶装置115を含むサーバと,記憶装置125を備えたパーソナルコンピュータを含んでいる。これらの装置は,インターネットクラウドなどのような通信ネットワーク120を介して通信可能に接続されたものとして示されている。また,外部装置は,FIG.1にディスプレイ127として示されている。ディスプレイ127は,移動端末105に含まれる表示の品質よりも高い品質である。当業者には理解されるように品質の差は,より高い解像度,高い透明性,高いコントラスト等を含んでいてもよい。しかし,本明細書の説明の目的のためには,品質の差異は,外部装置との解像度の差を参照して説明する。)

[0026] As seen in the embodiments of FIG.1, the electronic device 105 may communicate with the personal computer including a storage device 125 and the display 127 over a local area wireless connection, such as Wi-Fi or Bluetooth.The electronic device in the embodiments of FIG.1 is also illustrated as being wirelessly connected to the communication network 120, for example, through the base station of a wide area cellular communications network. As such, the electronic device 105 may also be communicatively coupled to the personal computer including the storage device 125 and the server including the remote storage device 115 over the communication network 120. The electronic device 105 may, in some embodiments, have a wired connection to the storage device 125 and/or the display 127.
(当審訳:FIG.1の実施形態から分かるように,電子装置105は,Wi-Fiやブルートゥース等のような近距離無線接続を介して,記憶装置125及び表示装置127を含むパーソナルコンピュータと通信することができる。FIG.1の実施例では,電子装置は,例えば,広域セルラ通信ネットワークの基地局を介して通信ネットワーク120に無線で接続されるものとして示されている。このように,電子装置105は,通信ネットワーク120を介して遠隔の記憶装置115を含むサーバや記憶装置125を含むパーソナルコンピュータに通信可能に結合されてもよい。電子デバイス105は,いくつかの実施形態では,記憶装置125および/またはディスプレイ127への有線接続を有していてもよい。)

・・・中略・・・

[0028] The electronic computing device 105 is described as a mobile terminal for purposes of illustrating some embodiments of the present invention. It will be understood, however, that the present invention is not limited to such embodiments and that the electronic device may be embodied as any electronic device that stores volumes of files exceeding an available memory of the device. Thus, according to various embodiments of the present invention, the electronic device 105 may be a mobile terminal, such as a wireless phone, or may be relatively stationary device.
(当審訳:電子装置105は,本発明のいくつかの実施形態を説明する目的のために携帯端末として表される。しかしながら,本発明はかかる実施形態に限定されるものではないが,電子装置は,装置の利用可能なメモリを超えるファイルのボリュームを格納するための任意の電子装置として実施されてもよいことが理解されよう。このように,本発明の様々な実施形態によれば,電子装置105は,携帯端末,無線電話などであってもよいし,比較的静止した装置であってもよい。)

・・・中略・・・

[0031] Embodiments of the present invention provide such a reduction in memory required for storage while still allowing seamless to the user access to the high quality video file using a cache methodology that stores some or all of the high quality content on a remote storage device, such as a server memory or the user's home PC, in the background (i.e., not seen by the user). The methodology may create reduced size files of some or all content that may be used by the applications on the computing device. In some embodiments, traditional caching methods may be adapted for use in determining what video files should also be stored locally in the computing device memory in parallel with the reduced file size file. For example, files likely to be needed in the high quality format with some frequency may be maintained locally to avoid user detectable delays due to the retrieval process that occur so frequently that the benefit in memory savings is not advantageous. In other cases, the higher quality video file may be downloaded in the background responsive to an application requesting the video file that requires the higher quality version, for example, in picture editing and television (TV) viewing or when otherwise connected to a higher quality external device.
(当審訳:本発明の実施形態は,記憶に必要なメモリの低減を提供するものであって,バックグランド(ユーザに見えない)でサーバのメモリまたはユーザのホームPCなどの遠隔の記憶装置上に高品質のコンテンツの全てまたは一部を記憶するキャッシュ方法を使用して,高品質のビデオファイルへのユーザのアクセスをシームレスに行うものでる。この方法は,コンピュータ装置上のアプリケーションによって使用することができるいくつかの又は全てのコンテンツの縮小されたサイズのファイルを作成することができる。いくつかの実施形態では,減少したファイルサイズのファイルと並行して,ビデオファイルをコンピュータ装置のメモリにローカルに保存されるべきであるかを決定する際に伝統的なキャッシング方法が適合され得る。メモリ節約における利点が有利でなくなるほど頻繁に生じる検索プロセスによるユーザの検出可能な遅延を回避するために,ある程度の頻度で高品質のフォーマットが必要とされる可能性が高いファイルは,ローカルにそのまま維持されることができる。他の場合には,より高品質のビデオファイルが必要とされるアプリケーションに応答して,バックグラウンドで高品質のビデオファイルがダウンロードされてもよい。例えば,映像編集やテレビ(TV)視聴,または高品質外部装置が接続された場合である。)」

c 「[0032] Referring now to FIG. 2 , an exemplary mobile terminal 200 that may be used to implement a device, such as the electronic computing device 105 of FIG.1, in accordance with some embodiments of the present invention. The mobile terminal 200 includes an external device interface 201, a camera/video recorder 205, a microphone 210, a keyboard/keypad 215, a speaker 220, a display 225, a transceiver 230, and a memory 235 that communicate with a processor 240.The display 225 may be a touchscreen display and the display 225, keyboard/keypad215 and/or microphone 210 may provide a user interface for the mobile terminal 200. The transceiver 230 comprises a transmitter circuit 245 and a receiver circuit 250, which respectively transmit outgoing radio frequency signals to base station transceivers and receive incoming radio frequency signals from the base station transceivers via an antenna 255. The radio frequency signals transmitted between the mobile terminal 200 and the base station transceivers may comprise both traffic and control signals (e.g., paging signals/messages for incoming calls), which are used to establish and maintain communication with another party or destination. The radio frequency signals may also comprise packet data information, such as, for example, cellular digital packet data (CDPD) information. The external device interface 201 may be used to communicate with external devices. The external device interface 201 may be a wired interface or a wireless interface such as WiFi or Bluetooth, in which case it may use the antenna 255 or a separate antenna. In some embodiments where the external device interface 201 is a wireless interface, rather than being a separate module, the external device interface is provided by the transceiver 230.
(当審訳:ここでFIG.2を参照すると,本発明のいくつかの実施形態であって,FIG.1の電子装置105のような装置が実装される例示的な携帯端末200である。携帯端末200は,外部機器インターフェース201,カメラ/ビデオレコーダ205,マイクロホン210,キーボード/キーパッド215,スピーカ220,表示部225,送受信部230,及びプロセッサ240と通信するメモリ235とを備えている。ディスプレイ225は,タッチスクリーンディスプレイであってもよく,ディスプレイ225,キーボード/キーパッド215および/またはマイクロホン210は,携帯端末200のためのユーザインターフェースを提供することができる。トランシーバ230は,アンテナ255を介して基地局送受信機に対して無線周波数信号を送信し,また,基地局送受信機から到来する無線周波数信号を受信する,送信機回路245と受信機回路250から構成されている。携帯端末200と基地局送受信機との間で送信される無線周波数信号は,通信相手または宛先との通信を確立し,維持するのに使用されるトラフィック信号および制御信号(例えば,着信呼に対するページング信号/メッセージ)の両方を含むことができる。無線周波数信号は,例えば,セルラデジタルパケットデータ(CDPD)情報などのパケットデータ情報を含むことができる。外部機器インターフェース201は,外部装置と通信するために使用することができる。外部機器インターフェース201は,有線インターフェースまたはWiFiまたはブルートゥースなどの無線インターフェースであってもよく,その場合には,アンテナ255,または別のアンテナを使用することができる。外部機器インターフェース201は無線インターフェースであるいくつかの実施形態では,別個のモジュールではなく,外部装置インターフェースは,トランシーバ230によって提供される。)

・・・中略・・・

[0035] As shown in FIG.2, the memory 235 may contain five or more categories of software and/or data: the operating system 265, a cache module 270, an internet communication module 275, a cellular communication module 280 and/or video files 285. The operating system 265 generally controls the operation of the mobile terminal 200. In particular, the operating system 265 may manage the mobile terminal's software and/or hardware resources and may coordinate execution of programs/applications by the processor 240. The cellular communication module 280 may be configured to manage the cellular communication protocols that are used to allow the mobile terminal 200 to communicate with other devices and systems. It will be understood that,while for purposes of explaining the present invention, the discussion herein will refer to video files, the present invention is not limited to managing memory usage of video files but may be suitable with other types of obtained data files stored in local memory of a device having access to a remote storage device where the obtained data files may be provided to applications with different quality levels and associated file sizes.
(当審訳:FIG.2に示すように,メモリ235は,5またはそれ以上のカテゴリーのソフトウェア及びデータ,すなわち,オペレーティングシステム265,キャッシュモジュール270,通信モジュール275,通信モジュール280及びビデオファイル285を含んでいてもよい。オペレーティングシステム265は,一般的に携帯端末200の動作を制御する。特に,オペレーティングシステム265は,携帯端末のソフトウェアおよび/またはハードウェア資源を管理することができ,プロセッサ240によるプログラムの実行を調整することができる。セルラ通信モジュール280は,携帯端末200が他のデバイス及びシステムと通信することを可能にするために用いられるセルラ通信プロトコルを管理するように構成されてもよい。本発明の説明のために,ここでの議論は,ビデオファイルについて言及するが,本発明はビデオファイルの管理,メモリの使用に限定されるものではなく,様々な品質レベルおよび関連するファイルサイズでアプリケーションが提供するデータファイルが格納されたリモート記憶装置にアクセスする装置のローカルメモリに記憶された他のタイプのデータファイルにも好適であり得る。)」

d 「[0043] Methods of managing memory usage on a computing device according to some embodiments of the present invention will now be further described with reference to the flowchart illustrations of FIGS.3 and 4. Referring first to the embodiments of FIG. 3, operations begin at Block 300 by obtaining a video file having a first quality and a first filesize (Block 300). For example, the computing device may be the mobile terminal 200 having the camera 205 and operations at Block 300 may including capturing the video file using the camera 205. The first quality may be the resolution(e.g., 12 Mpix) of the camera 205 and the first file size may be the file size for storage of the captured video file (picture or video clip) at full resolution. In other embodiments, the video file may be obtained, for example,by downloading over the internet or from a memory card coupled to the computing device.
(当審訳:本発明のいくつかの実施形態によれば,コンピュータ装置上のメモリ使用量を管理する方法を,FIG.3及びFIG.4フローチャート図を参照して以下に更に詳細に説明する。第1にFIG.3の実施形態を参照すると,動作は,第1の品質の第1のファイルのサイズを有するビデオファイルを取得することによって,ブロック300で始まる。例えば,コンピュータ装置は,カメラ205を備えた携帯端末200であってもよく,ブロック300の動作は,カメラ205を使用してビデオファイルを捕捉することを含むことができる。第1の品質は,カメラ205の解像度(例えば,12Mpix)であってもよく,第1のファイルサイズは,フル解像度でビデオファイル(画像やビデオクリップ)をキャプチャした際のファイルを記憶するためのファイルサイズであってもよい。他の実施形態では,ビデオファイルは,例えば,インターネットを介してダウンロードすることによって,またはコンピューティングデバイスに結合されたメモリ・カードから得られるものであってもよい。)

[0044] A reduced quality video file is automatically generated from the obtained video file responsive to obtaining the video file (Block 305). The reduced quality video file has a second quality and a second file size. For example, the second quality may be a resolution selected to correspond to a resolution of the display 225 of the mobile terminal 200 so that the reduced quality video file may be displayed to the user on the display 225 without any user detectable quality difference from the use of the reduced quality video file in place of the first quality obtained video file to drive the display 225. As such, the second file size may be less than the first file size.
(当審訳:低減された品質のビデオファイルは,ビデオファイルの取得に応じて,取得したビデオファイルから自動的に生成される(ブロック305)。縮小された品質のビデオファイルが第2の品質および前記第2のファイルのサイズを有する。例えば,第2品質は,モバイル端末200のディスプレイ225の解像度に応じて選択された解像度であってもよく,その結果,縮小されたビデオファイルは,ディスプレイ225を駆動するために,第1品質で取得したビデオファイルに代えて縮小されたビデオファイルを使った場合、ユーザが気付くほどの品質の差を生じることなくディスプレイ225に表示される。このように,第2のファイルは第1のファイルサイズよりも小さくてもよい。)

[0045] The reduced resolution video file is automatically stored on the memory of the computing device, such as in the video file 285 memory section of the mobile terminal 200 (Block 310). The obtained video file is automatically transferred to a storage device remote from the computing device, such as to the remote storage device 115, 225 of FIG.1(Block 315). In some embodiments of the present invention where the storage device remote from the computing device has an associated internet address, operations at Block 315 include determining a designated access method of the computing device for the associated internet address and transferring the obtained video file to the storage device using the designated access method.
(当審訳:低解像度ビデオファイルは,携帯端末200の動画ファイル285のメモリ部のようなコンピュータ装置のメモリに自動的に保存される(ブロック310)。取得したビデオファイルが自動的にコンピュータ装置から,FIG.1の遠隔の記憶装置115,225のような遠隔の記憶装置に転送される(ブロック315)。本発明のいくつかの実施形態では,コンピュータ装置から遠隔の記憶装置は関連するインターネットアドレスを有しており,ブロック315における動作では,関連するインターネットアドレスのためコンピュータ装置の指定されたアクセス方法を決定し,得られたビデオファイルを指定されたアクセス方法を用いてストレージ装置に転送するステップを含む。)」

e 「[0047] Referring now to the embodiments of FIG.4,operations related to retrieval of a remotely stored video file will be described. For the embodiments of FIG.4, operations begin at Block 400 by receiving a request to retrieve the video file obtained at Block 300 of FIG.3(Block 400). A quality called for by the received request is determined (Block 405). For example, operations at Block 405 may include determining the received request calls for the first quality when the computing device is connected to an external device having a quality that is not supported by the reduced quality video file. In other embodiments, operations at Block 405 include identifying an application that generated the request received at Block 400 and determining if the received request calls for the first quality based on a characteristic of the application from which the request was received. For example, if the request is received from an application that drives the display 225 of the mobile terminal 200, it may be determined that the request does not call for the first quality and that the reduced quality video file may be used and provided responsive to the request. By way of further example, if the requesting application has the characteristic of including a zoom functionality or an edit functionality, it may be determined that the remotely stored video record of the first quality is called for by the request.
(当審訳:FIG.4の実施形態を参照すると,遠隔に格納されたビデオファイルの検索に係る動作について説明する。FIG.4の形態の場合,動作はFIG.3のブロック300で取得したビデオファイルを検索する要求を受信することによりブロック400で始まる(ブロック400)。受信された要求によって要求される品質が決定される(ブロック405)。例えば,ブロック405において,コンピュータ装置は,縮小された品質のビデオファイルがサポートされていない外部機器に接続されている際には,第1の品質を受信された要求のために決定することを含む。他の実施形態では,ブロック405における動作は,ブロック400で受信された要求を生成したアプリケーションを識別することと,受信された要求は,要求のあったアプリケーションの特性に基づいて,第1の品質を必要とするかを判断する段階を含む。例えば,要求は,移動端末200の表示部225を駆動するアプリケーションから受信された場合は,要求は,第1の品質を必要としないこと及び縮小された品質のビデオファイルを,要求に応じて利用,提供することを決定することができる。別の例では,要求側アプリケーションがズーム機能や編集機能が含まれるような特性を有している場合には,第1の品質の遠隔に格納されたビデオを受信された要求のために決定する。

[0048] Operations related to retrieving the remotely stored video file of the first quality will now be described with reference to Blocks 410 to 425. When it is determined at Block 410 that the first quality video is called for, the transferred obtained video file is automatically retrieved from the remote storage device (Block 415). When it is determined at Block 410 that the first quality video file is not called for,the stored reduced quality video file is automatically retrieved responsive to the received request (Block 420). The retrieved video file of the first or second quality is provided responsive to the received request (Block 425).
(当審訳:第1の品質の遠隔に格納されたビデオファイルを検索することに関連する動作は,ブロック410から425を参照して説明する。要求が第1の品質が必要とされていることであるとブロック410において決定される場合,転送されたビデオファイルが,遠隔の記憶装置から自動的に検索される(ブロック415)。第1の品質のビデオファイルが要求されていないことがブロック410において決定される場合,記憶されている縮小された品質のビデオファイルは,受信された要求に応答して自動的に検索される(ブロック420)。第1または第2の品質の取得されたビデオファイルが,受信された要求に応答して提供される(ブロック425)。)」


f 「



g 「



h 「



i 「



(イ)上記bの段落[0026]には,「電子装置105は,通信ネットワーク120を介して遠隔の記憶装置115を含むサーバや記憶装置125を含むパーソナルコンピュータに通信可能に結合されてもよい」ことが,また,段落[0028]には,「電子装置105は,」「携帯端末として表される」と記載されている。
してみると,引用文献1には,“遠隔の記憶装置を含むサーバや記憶装置を備えたパーソナルコンピュータと,通信ネットワークを介して通信可能に接続された携帯端末である電子装置”が記載されているといえる。

(ウ)上記cの段落[0032]によれば,FIG.2はFIG.1の電子装置105が実装される例示的な携帯端末200であって,そして,段落[0032]には「携帯端末200は,外部機器インターフェース201,カメラ/ビデオレコーダ205,マイクロホン210,キーボード/キーパッド215,スピーカ220,表示部225,送受信部230,及びプロセッサ240と通信するメモリ235とを備えている」ことが記載されている。また,FIG.2(上記g)によれば,携帯端末は「プロセッサ240」を備えていることが看取できる。
してみると,引用文献1には,“電子装置は,外部機器インターフェース,カメラ/ビデオレコーダ,マイクロホン,キーボード/キーパッド,スピーカ,表示部,送受信部,プロセッサ,及びプロセッサと通信するメモリとを備えて”いることが記載されているといえる。

(エ)上記cの段落[0032]には,「外部機器インターフェース201は,外部装置と通信するために使用することができる。外部機器インターフェース201は,WiFiまたはブルートゥースなどの無線インターフェース」であることが記載されている。

(オ)上記cの段落[0035]には,「メモリ235は,5またはそれ以上のカテゴリーのソフトウェア及びデータ,すなわち,オペレーティングシステム265,キャッシュモジュール270,通信モジュール275,通信モジュール280及びビデオファイル285を含んでいてもよい」こと,さらに,「オペレーティングシステム265は,一般的に携帯端末200の動作を制御する」こと,及び,「オペレーティングシステム265は,モバイル端末のソフトウェアおよび/またはハードウェア資源を管理することができ,プロセッサ240によるプログラムの実行を調整することができる」ことが記載されている。

(カ)引用文献1の段落[0043]から[0046]に記載される図3の実施形態,及び段落[0047]および[0048]に記載される図4の実施形態の「コンピュータ装置」は,上記dの段落[0043]に「コンピュータ装置は,カメラ205を備えた携帯端末200であってもよく」と記載されるように,「携帯端末」すなわち「電子装置」と認められる。
そして,上記dの段落[0043]には,「第1の品質の第1のファイルのサイズを有するビデオファイルを取得すること」が,また,「第1のファイルサイズは,フル解像度」であることが記載されている。
また,段落[0044]には,「縮小された品質のビデオファイルは,ビデオファイルの取得に応じて,取得したビデオファイルから自動的に生成される」ことが,また,「縮小された品質のビデオファイルが第2の品質および前記第2のファイルのサイズを有する」ことが記載されている。
さらに,段落[0045]には,「低解像度ビデオファイルは,携帯端末200の動画ファイル285のメモリ部のようなコンピュータ装置のメモリに自動的に保存される」ことが,さらに,「取得したビデオファイルが自動的にコンピュータ装置から,FIG.1の遠隔の記憶装置115,225のような遠隔の記憶装置に転送される」ことが記載されている。
してみると,引用文献1には,“フル解像度の第1の品質の第1のファイルのサイズを有するビデオファイルを取得すると,取得されたビデオファイルから自動的に縮小された品質である第2の品質および第2のファイルのサイズの低解像度のビデオファイルを生成し,低解像度のビデオファイルは,電子装置のメモリに保存し,取得したビデオファイルは自動的に電子装置から遠隔の記憶装置に転送する”ことが記載されているといえる。

(キ)上記eの段落[0047]には,「取得したビデオファイルを検索する要求を受信すること」,「受信された要求によって要求される品質が決定される」ことが,さらに,段落[0048]には,「要求が第1の品質が必要とされていることであるとブロック410において決定される場合,転送されたビデオファイルが,遠隔の記憶装置から自動的に検索される(ブロック415)。第1の品質のビデオファイルが要求されていないことがブロック410において決定される場合,記憶される縮小された品質のビデオファイルは,受信された要求に応答して自動的に検索される(ブロック420)。第1または第2の品質の取得されたビデオファイルが,受信された要求に応答して提供される」ことが記載されている。
してみると,引用文献1には,“取得したビデオファイルを検索する要求を受信すると受信された要求によって要求される品質が決定され,要求が第1の品質が必要とされていることが決定される場合には転送れたビデオファイルが遠隔の記憶装置から自動的に検索され,第1の品質のビデオファイルが要求されていないことが決定される場合には記憶されている縮小された品質のビデオファイルが受信された要求に応答して自動的に検索され,受信された要求に応答して提供”することが記載されている。

(ク)上記bの段落[0031]には,「いくつかの実施形態では,減少したファイルサイズのファイルと並行して,ビデオファイルをコンピュータ装置のメモリにローカルに保存される」こと,及び「メモリ節約における利点が有利でなくなるほど頻繁に生じる検索プロセスによるユーザの検出可能な遅延を回避するために,ある程度の頻度で高品質のフォーマットで必要とされる可能性が高いファイルは,ローカルにそのまま維持されることができる」ことが記載されている。
また,引用文献1の段落[0043]から[0046]に記載される図3,及び段落[0047]および[0048]に記載される図4の実施形態においては,上記「高品質のファーマット」は「第1の品質のビデオファイル」であって、さらに,上記「ある程度の頻度で高品質のフォーマットで必要とされる可能性が高い」とは,図4の実施形態においては,検索がある程度の頻度に行われ第1の品質のビデオファイルが必要とされる可能性が高いことである。
してみると,引用文献1には“ある程度の頻度で検索される第1の品質のビデオファイルは電子装置のメモリに保存する”ことが記載されているといえる。

したがって,上記引用文献1の上記各記載及び図面を総合すると,引用文献1には,次の発明(以下,「引用発明」という。)が開示されていると認められる。

「遠隔の記憶装置を含むサーバや記憶装置を備えたパーソナルコンピュータと,通信ネットワークを介して通信可能に接続された携帯端末である電子装置において,
電子装置は,外部機器インターフェース,カメラ/ビデオレコーダ,マイクロホン,キーボード/キーパッド,スピーカ,表示部,送受信部,プロセッサ,及びプロセッサと通信するメモリとを備えており,
外部機器インターフェースは,外部装置と通信するために使用することができ,WiFiまたはブルートゥースなどの無線インターフェースであって
メモリは,オペレーティングシステム,キャッシュモジュール,通信モジュール,及びビデオファイルを含んでおり,
オペレーティングシステムは,電子装置の動作を制御し,電子装置のソフトウェアおよび/またはハードウェア資源を管理することができ,プロセッサによるプログラムの実行を調整することができるものであって,
フル解像度の第1の品質の第1のファイルのサイズを有するビデオファイルを取得すると,取得したビデオファイルから自動的に縮小された品質である第2の品質および第2のファイルのサイズの低解像度のビデオファイルを生成し,低解像度のビデオファイルは,電子装置のメモリに保存し,取得したビデオファイルは自動的に電子装置から遠隔の記憶装置に転送するものであって,
取得したビデオファイルを検索する要求を受信すると受信された要求によって要求される品質が決定され,要求が第1の品質が必要とされていることでが決定される場合には転送されたビデオファイルが遠隔の記憶装置から自動的に検索され,第1の品質のビデオファイルが要求されていないことが決定される場合には記憶されている縮小された品質のビデオファイルが受信された要求に応答して自動的に検索され,受信された要求に応答して提供し,
ある程度の頻度で検索される第1の品質のビデオファイルは電子装置のメモリに保存する,
電子装置。」

イ 引用文献2
原査定の拒絶の理由において引用された,本願出願前に,頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2008-306704号公報(以下,「引用文献2」という。)には,図面とともに以下の事項が記載されている。

「【0124】
そして、図6に示す処理に進み、サーバ装置2は、取得した新規蓄積データに基づいて、モバイル機器4の画像記憶部44に記憶されている画像データの中から消去すべきデータを洗い出す、消去対象データ洗い出し処理を実行する(ステップS12)。消去対象データ洗い出し処理の詳細については後述するが、新規蓄積データである画像データのそれぞれに付加されている付加情報を確認し、削除されないようにするための削除プロテクトがかけられていたり、印刷する必要のある情報であることを予め指示しておく印刷マーキングが付加されていたり、使用回数が更新するようにされている場合には、その使用回数が所定回以上であるなど、重要な画像データであることが予測できる画像データについては、消去対象とはせず、それ以外の画像データを消去対象として特定する処理である。

・・・中略・・・

【0140】
また、サーバ装置2の機能により、モバイル機器4からバックアップした蓄積データの中から消去可能な消去対象データを洗い出し、サーバ機器2からモバイル機器4に対して蓄積データ消去要求を提供することにより、モバイル機器4の画像記憶部44の記憶エリアを整理して、モバイル機器4の画像記憶部44の効率的な利用を図ることができるようにしている。」

ウ 引用文献3
原査定において引用された,本願出願前に,頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2008-252376号公報(以下,「引用文献3」という。)には,図面とともに以下の事項が記載されている。

「【0053】
次に、キャッシュテーブルの構成例を、図7を参照して説明する。既に述べたとおり、キャッシュテーブルは、キャッシュメモリ303内に設けられている。そして、WebページのURL毎に(ユーザ操作によるWebページの)アクセス回数、(ユーザ操作によるWebページの)最終アクセス日時、自動ダウンロード日時、自動ダウンロード周期及び、優先順位(nは自然数)が格納されている。
【0054】
尚、優先順位は、アクセス回数が多いほど高く、アクセス回数が同一の場合には、最終アクセス日時の新しい方が高くなるように決定される。

・・・中略・・・

【0065】
次に、図9のキャッシュ確保処理動作を示すフローチャートを参照して、ステップS7のキャッシュ確保処理について説明する。
【0066】
先ず、ステップS20において、キャッシュテーブルが参照され、最終アクセス日時が所定期間以上経過しているWebページが存在するか否かが調べられる。存在しないと判断された場合には、処理をステップS21に移し、優先順位が最も低いWebページのキャッシュ情報(ダウンロードされたWebページのデータ)及びキャッシュテーブル情報の削除を行い処理を終了する。
【0067】
一方、ステップS20にて、最終アクセス日時が所定期間以上経過しているWebページが存在すると判断された場合には、処理をステップS22に移し、最終アクセス日時が所定期間以上経過しているWebページが複数存在するか否かが調べられ、1つしか存在しないと判断された場合には処理をステップS24に移し、複数存在すると判断された場合には処理をステップS23に移し最も優先順位の低いWebページの検索が行われ、処理をステップS24に移す。
【0068】
ステップS24に移行すると、該当するWebページのキャッシュ情報及びキャッシュテーブル情報の削除を行い処理を終了する。」

エ 引用文献4
原査定において引用された,本願出願前に,頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2011-86223号公報(以下,「引用文献4」という。)には,図面とともに以下の事項が記載されている。

「【0078】
ただし、先読みアドレスの探索範囲のウェブアドレスの数が多ければ、先読みアドレス決定処理の負荷や処理時間が大きくなる場合がある。そこで、データ解析部7は、解析結果から得られたウェブアドレスに優先度を付して保存しておくことが望ましい。先読みアドレス決定部8は、優先度が付されたウェブアドレスの中から優先度の順に先読みアドレスを選択することで、処理負荷の軽減を図り、先読みアドレスの推測精度を向上させることができる。たとえば、過去の閲覧回数が多い程、ウェブページに付する優先度の値を高くしたり、閲覧日時が現在日時に近い程、ウェブページに付する優先度の値を高くしたりすることができる。」

オ 参考文献1
本願出願前に,頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2008-104147号公報(以下,「参考文献1」という。)には,図面とともに以下の事項が記載されている。

a 「【0037】
撮像部320により出力された画像データは、記憶部330に一時的に記憶される。また、その画像データは、制御部350により、通信部340からサーバ360に送信される。サーバ360は、その画像データを受信し、データベースなどとして構成される記憶手段上の所定アドレスに記憶し、そのアドレスからその画像データへのアクセス情報を生成して通信部340へ送信する。サーバ360は、例えば、アドレスフィールドと、それに対応するアクセス情報フィールドとを備えるテーブルを保持し、アドレスおよびアクセス情報を対応付けて記憶することにより、アクセス情報に対応する画像データを読み出すことができる。なお、アクセス情報は、上記のURLなどとすることができる。
【0038】
制御部350は、出力された画像データから画像サイズを縮小した縮小画像データを生成し、アクセス情報と関連付けて記憶部に記憶させることができる。すなわち、制御部350は、撮像部320により出力された画像データから、サムネイルなどとして参照される縮小画像のデータを生成する。なお、この縮小画像は、撮像装置の記憶空間を不要に圧迫しないように、原画像データを、低解像度化、減色、または低解像度化および減色の両方を適用し、JPEG、JPEG2000、GIF、PNG、TIFFなどの画像圧縮として、原画像データとは独立したデータとして作成される。
【0039】
このため、原画像データが削除された後であっても、原画像データから縮小画像がオンザフライ式に作成されないので、ユーザは、その希望に応じて縮小画像を見ることができる。また、生成した縮小画像データには、サーバ360から返信されたアクセス情報、例えばURLまたはURI(Uniform Resource Identifier)を関連付けて記憶させる。アクセス情報の関連付けは、例えば、液晶ディスプレイに表示される画像にURLを埋め込むことにより行うことができる。
【0040】
HTMLファイルにおいて、例えば、?といったリンクタグ、といった画像を貼るタグを使用し、AにURL、Bに縮小画像データが格納されているメモリ上のアドレス、またはネットワーク上で画像データを固有に指定する絶対パス値で指定されるアドレスなどをそれぞれ挿入することにより、URLを埋め込むことができる。これにより、通信リンクが確立されている場合、ユーザのキーボタンによる縮小画像の選択に応答して、URLで示されるリンク先の画像データをダウンロードし、それを表示させることができる。
【0041】
制御部350は、通信部340とサーバ360との通信が可能であるか否かを判定する。これは、ワイヤレス通信の場合、中継機までの距離や障害の有無などの通信環境によって、それらの間の接続が通信途中で切断されたり、接続できない場合があるためである。通信が可能である場合には、アクセス情報に基づいてサーバ360から画像データをダウンロードすることができる。通信が不可能である場合には、画像データをダウンロードすることができないため、記憶部330に記憶された縮小画像データを読み出し、表示部310に表示させる。いずれにしろ、画像を表示させることができるため、画像データの内容を容易に確認することができる。 」

b「【0051】
次に、制御部350は、通信部340と外部機器との間の通信が可能であるか否かを判定する(S630)。通信が可能である場合、縮小画像データに埋め込まれたURLにアクセスし、外部機器からそのURLに存在する画像データをダウンロードする(S640)。ダウンロードした画像データは、表示部310に画像として表示される(S650)。これに対し、通信が不能である場合には、URLにアクセスすることはできず、外部機器から画像データをダウンロードすることもできないため、処理を終了する(S660)。この場合、画像を表示することはできないものの、縮小画像であるサムネイルを表示することができるため、データ内容の確認をすることはできる。 」

カ 参考文献2
本願出願前に,頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2009-95017号公報(以下,「参考文献2」という。)には,図面とともに以下の事項が記載されている。

a 「【0039】
C.第2実施形態
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本第2実施形態では、撮影した画像を、内部メモリ、外部メモリに加えて、図1におけるデータベースサービス会社306のデータベース309に保存することを選択可能とした。また、撮影された画像の縮小画像と、WWW305などからダウンロードした画像の縮小画像とを混在させて一覧表示する際、元の画像データの所在、すなわち内部メモリ、外部メモリあるいは、WWW305等の外部ネットワーク上に設置されたデータベースのうち、どこに保存されているのかを、一目で確認できるようにする。

・・・中略・・・

【0053】
一方、いずれかのサムネイルが選択された場合には、対応する画像データが取り出し可能であるか否かを判断する(S98)。すなわち、グレー表示されているサムネイルが選択された場合には、対応する画像データが外部メモリまたはデータベース309に保存されており、その外部メモリが装着されていないか、基地局300がカバーするエリア圏外か、WWW305の混雑等によってデータベースサービス会社306へ接続できない場合であり、この場合、対応する画像データを取得することができないと判断される。ここで、グレー表示されているサムネイルが選択された場合には、元の画像データを取得することができないので、その旨のメッセージを表示するなどして、ステップS94へ戻り、アルバムモードを継続する。
【0054】
一方、グレー表示されていないサムネイル、すなわち元の画像データが取得可能である場合には、元の画像データの保存先がデータベース309であるか否かを判断する(S100)。ここで、選択されたサムネイルに対応する元の画像デーの保存先が内部メモリ(RAM124)または外部メモリ(外部記録媒体145)である場合には、保存先から画像データを読み出し(S102)、読み出した画像データをメイン表示部102に表示する(S112)。その後、アルバムモードが終了したか否かを判断し(S114)、アルバムモードが終了していなければ、ステップS94へ戻り、アルバムモードを継続する。一方、アルバムモードが終了すると、表示バッファを消去する(S116)。
【0055】
一方、選択されたサムネイルに対応する元の画像デーの保存先がデータベース309である場合には、図16に示すように、データベースサービス会社306に接続してよいか確認するための通信確認メッセージ(例えば、「この画像を表示するためには通信を行う必要があります。通信を行いますか?」)をメイン表示部102に表示する。ここで、ユーザが通信を行わないことを選択した場合には、対応する画像データを表示することなく、アルバムモードが終了したか否かを判断し(S114)、アルバムモードが終了していなければ、ステップS94へ戻り、アルバムモードを継続する。一方、アルバムモードが終了すると、表示バッファを消去する(S116)。
【0056】
一方、ユーザが通信を行うことを選択した場合には、データベースサービス会社306との通信を確立し(S108)、図9に示す画像データの一覧テーブル1241を参照し、保存先のURL情報に従ってデータベース309から画像データをダウンロードする(S110)。次に、データベース309からダウンロードした画像データをメイン表示部102に表示する(S112)。その後、アルバムモードが終了したか否かを判断し(S114)、アルバムモードが終了していなければ、ステップS94へ戻り、アルバムモードを継続する。一方、アルバムモードが終了すると、表示バッファを消去する(S116)。」

(3)引用発明との対比
本件補正発明と引用発明とを対比する。

ア 引用発明の「電子装置」は,ビデオファイルを保存し検索可能なものであり,ファイルへのアクセスを管理するデバイスといえるから,本件補正発明の「ファイルへのアクセスを管理するデバイス」に相当する。

イ 引用発明の「外部機器インターフェース」は,WiFiまたはブルートゥースなどの無線インターフェースであるから,本件補正発明の「ネットワークインタフェース」に相当する。

ウ 引用発明の「遠隔の記憶装置」は,通信ネットワークを介して通信可能に接続されたものであるから,本件補正発明の「ネットワークアクセス可能ストレージ」に相当する。
また,引用発明の取得される「フル解像度の第1の品質の第1のファイルのサイズを有するビデオファイル」は,遠隔の記憶装置に転送されるものであって,遠隔の記憶装置に記憶されているものと認められることから,本件補正発明の「ネットワークアクセス可能ストレージ内に記憶されたメディアファイル」に相当する。
さらに,引用発明の「縮小された品質である第2の品質および第2のファイルのサイズの低解像度のビデオファイル」は,遠隔の記憶装置に転送される取得したビデオファイルから作成したものであって低解像度のものであるから,本件補正発明の「メディアファイルの少なくとも1つの縮小サイズバージョン」に相当する。
そして,引用発明の「電子装置のメモリ」には,「低解像度のビデオファイル」が保存されるものであるから,本件補正発明の「ネットワークアクセス可能ストレージ内に記憶されたメディアファイルの少なくとも1つの縮小サイズバージョンを記憶するように適合されたローカルメモリ」に相当する。

エ 引用発明の「プロセッサ」は,本件補正発明の「少なくとも1つのプロセッサ」に相当する。

オ 引用発明の「取得したビデオファイルを検索する要求」は,本件補正発明の「メディアファイルにアクセスするための要求」に相当する。
そして,引用発明の「オペレーティングシステム」は,電子装置の動作を制御し,電子装置のソフトウェアおよび/またはハードウェア資源を管理することができ,プロセッサによるプログラムの実行を調整するものであって,また,通常,オペレーティングシステムはファイルの管理を行うファイルシステムを有しているものと認められることから,引用発明の「携帯端末である電子装置」が「取得したビデオファイルを検索する要求を受信する」際には,プロセッサによって実行されるオペレーティングシステムのファイルシステムを介して,取得したビデオファイルにアクセスするための要求を受信しているものと認められる。

カ 引用発明の「受信された要求によって要求される品質が決定され,要求が第1の品質が必要とされていることが決定される場合には転送されたビデオファイルが遠隔の記憶装置から自動的に検索され,第1の品質のビデオファイルが要求されていないことが決定される場合には記憶されている縮小された品質のビデオファイルが受信された要求に応答して自動的に検索され,受信された要求に応答して提供される」ことは,要求を分析し品質によって,(1)第1の品質が必要とされている場合には,ビデオファイルを遠隔の記憶装置から自動的に検索し提供するか,(2)第1の品質のビデオファイルが要求されない場合には,縮小された品質のビデオファイルが検索され提供するか,を決定し要求に応答するものである。
そして,上記(1)の場合の提供では,当然,ビデオファイルのコピーを取り出し,外部機器インターフェースを使用して電子装置に提供するものと認められる。
してみると,引用発明の「受信された要求によって要求される品質が決定され,要求が第1の品質が必要とされていることが決定される場合には転送されたビデオファイルが遠隔の記憶装置から自動的に検索され,第1の品質のビデオファイルが要求されていないことが決定される場合には記憶されている縮小された品質のビデオファイルが受信された要求に応答して自動的に検索され,受信された要求に応答して提供される」ことと,本件補正発明の「前記要求の分析に基づいて,(1) 前記メディアファイルのフルバージョンが要求されるケースでは,前記ネットワークアクセス可能ストレージへのアクセスをチェックし,前記アクセスがある場合は前記ネットワークアクセス可能ストレージから前記メディアファイルのコピーを取り出して,前記コピーによって前記要求に応答するために前記ネットワークインタフェースを使用するか,前記アクセスがない場合は関連するエンティティに接続失敗を通知して,対応する前記縮小サイズバージョンによって前記要求に応答し,前記関連するエンティティに前記縮小サイズバージョンは前記メディアファイルのフルバージョンの代わりに提供されることを通知するか,または,(2) 前記メディアファイルのフルバージョンが要求されないケースでは,前記縮小サイズバージョンのうちの1つによって前記要求に応答するかを決定し,前記決定に従って,前記要求に応答する」こととは,後記する点で相違するものの“前記要求の分析に基づいて,(1)前記メディアファイルのフルバージョンが要求されるケースでは,前記ネットワークアクセス可能ストレージから前記メディアファイルのコピーを取り出して,前記コピーによって前記要求に応答するために前記ネットワークインタフェースを使用するか,または,(2) 前記メディアファイルのフルバージョンが要求されないケースでは,前記縮小サイズバージョンのうちの1つによって前記要求に応答するかを決定し,前記決定に従って,前記要求に応答する”という点で共通する。

したがって,本件補正発明と引用発明とを対比すると,両者は,以下の点で一致し,また,相違している。

(一致点)

「ファイルへのアクセスを管理するデバイスであって,
ネットワークインタフェースと,
ネットワークアクセス可能ストレージ内に記憶されたメディアファイルの少なくとも1つの縮小サイズバージョンを記憶するように適合されたローカルメモリと,
少なくとも1つのプロセッサとを含み,前記少なくとも1つのプロセッサは,
前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されるオペレーティングシステムのファイルシステムを介して,前記メディアファイルにアクセスするための要求を受信し,
前記要求の分析に基づいて,
(1)前記メディアファイルのフルバージョンが要求されるケースでは,前記ネットワークアクセス可能ストレージから前記メディアファイルのコピーを取り出して,前記コピーによって前記要求に応答するために前記ネットワークインタフェースを使用するか,または,
(2) 前記メディアファイルのフルバージョンが要求されないケースでは,前記縮小サイズバージョンのうちの1つによって前記要求に応答するか
を決定し,
前記決定に従って,前記要求に応答する,
デバイス。」

(相違点1)
前記「前記ネットワークアクセス可能ストレージから前記メディアファイルのコピーを取り出して,前記コピーによって前記要求に応答するために前記ネットワークインタフェースを使用する」のが,本件補正発明では「前記ネットワークアクセス可能ストレージへのアクセスをチェックし,前記アクセスがある場合」であって,さらに,「前記アクセスがない場合は関連するエンティティに接続失敗を通知して,対応する前記縮小サイズバージョンによって前記要求に応答し,前記関連するエンティティに前記縮小サイズバージョンは前記メディアファイルのフルバージョンの代わりに提供されることを通知する」ものであるのに対して,引用発明ではそのような特定がされていない点。

(相違点2)
本件補正発明では,「アクセスパラメータに基づいて前記メディアファイルのためのスコアを生成し,前記スコアに従って前記ローカルメモリに記憶された前記メディアファイルを処理するように適合される,デバイスであって,前記アクセスパラメータは,最後のアクセス時刻,および使用頻度を含む」ものであるのに対して,引用発明では,その旨の特定がされていない点。


(4)判断
上記各相違点について検討する。
(相違点1について)
要求されたファイルをネットワークから取得する際に,ネットワークの接続状況を確認して,接続ができない場合には端末に記憶された関連ファイルを代替ファイルとして要求に応答したり,さらに,これら動作に関連してネットワークへの接続を促したり、接続できない場合にはネットワークから取得できないなどの動作に関連した報知を行うことは周知の技術(上記「(2) オ」、「(2) カ」」)である。また,動作に関連した報知の具体的な内容に関しては,端末の操作者の状況などに応じて設計時に適宜変更なし得たものと認められる。
してみると,引用発明において,第1の品質のビデオファイルが要求されて遠隔の記憶装置から取得する際に周知の技術を適用し,上記相違点1の構成とすることは,当業者が容易に想到し得たことである。

(相違点2について)
モバイル機器のメモリを効率的に利用するために,外部サーバ等へ保存されているモバイル機器内のメディアファイルを選択消去する際に,当該メディアファイルの使用回数等のアクセスに関する指標に基づいて選択することは周知の技術(上記「(2) イ」)である。また,データへのアクセスに関する指標として最後のアクセス時間及び使用頻度を用いることは常套手段(上記「(2) ウ」,上記「(2) エ」)に過ぎない。
そして,引用発明は,使用頻度の高いビデオファイルをユーザの利便性のために電子装置のメモリに保存するものであるが,携帯端末である電子装置のメモリの容量は限られたものであるから,使用頻度が低下したり,最後のアクセス時間から十分時間が経過したものまで保存にしておく必要がないことは明らかである。
してみれば,引用発明における使用頻度が高いために保存したビデオファイルに関して周知の技術を適用して,その後の使用回数や最後のアクセス時間などのアクセスパラメータに基づいて,電子装置のメモリに保存したビデオファイルを処理するように構成することは,当業者が容易に想到し得たことと認められる。

そして,本件補正発明の作用効果も,引用発明に基づいて当業者が予測できる範囲のものである。

したがって,本件補正発明は,引用発明,引用文献2乃至引用文献4,参考文献1,及び参考文献2に記載の技術事項に基づいて当業者が容易に発明することができたものであるから,特許法第29条第2項の規定により,特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

(5)結語
以上検討したとおり,本件補正は,特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので,同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。
よって,上記補正の却下の決定の結論のとおり決定する。


第3 本願発明について
1 本願発明
令和1年7月25日付けの手続補正(本件補正)は,上記のとおり却下されたので,本願の請求項1ないし14に係る発明は,平成30年10月12日に補正された特許請求の範囲の請求項1ないし14に記載された事項により特定されるものであるところ,その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は上記「第2 1 (2)本件補正前の特許請求の範囲」に本件補正前の請求項1として記載したとおりのものである。

2 原査定の拒絶の理由
原査定の拒絶の理由は,この出願の請求項1ないし14に係る発明は,引用文献1(米国特許出願公開第2012/0110626号明細書)に記載された発明,及び,引用文献2(特開2008-306704号公報),引用文献3(特開2008-252376号公報),引用文献4(特開2011-86223号公報)に記載の技術事項に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものであるから,特許法29条2項の規定により特許を受けることができない,という理由を含むものである。

3 引用文献,引用発明
原査定の拒絶の理由で引用された引用文献1及びその記載事項並びに引用発明,及び,引用文献2ないし4及びその記載事項は,上記「第2 2(2) ア 引用文献1,イ 引用文献2,ウ 引用文献3,エ 引用文献4」で説示したとおりである。

4 対比・判断
本願発明は,上記「第2 2 補正の適否」で検討した本件補正発明の発明特定事項である「前記ネットワークアクセス可能ストレージから前記メディアファイルのコピーを取り出して,前記コピーによって前記要求に応答するために前記ネットワークインタフェースを使用する」こと,及び,「前記縮小サイズバージョンのうちの1つによって前記要求に応答する」ことに関する条件の限定を省き,さらに,「前記アクセスがない場合は関連するエンティティに接続失敗を通知して,対応する前記縮小サイズバージョンによって前記要求に応答し,前記関連するエンティティに前記縮小サイズバージョンは前記メディアファイルのフルバージョンの代わりに提供されることを通知する」という構成を削除したものである。
そうすると,本願発明と引用発明は、上記相違点2のみで相違する。
そして,上記「第2 2 (4)判断」に記載したとおり,相違点2は引用発明及び引用文献2ないし引用文献4に記載された技術事項から,当業者が容易に発明をすることができたものであるから,本願発明も引用発明及び引用文献2ないし引用文献4に記載された技術事項に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものである。


第4 むすび
以上のとおり,本願の請求項1に係る発明は引用文献1に記載された発明及び引用文献2ないし引用文献4に記載された技術事項に基づいて当業者が容易に発明することができたものであるから,特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないから,他の請求項について検討するまでもなく,本願は拒絶されるべきものである。

よって,結論のとおり審決する。



 
別掲
 
審理終結日 2020-07-27 
結審通知日 2020-08-03 
審決日 2020-08-17 
出願番号 特願2017-523942(P2017-523942)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (G06F)
P 1 8・ 575- Z (G06F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 田中 啓介  
特許庁審判長 田中 秀人
特許庁審判官 山澤 宏
月野 洋一郎
発明の名称 不安定なネットワーク接続を有するデバイスのための、多層的な、クラウドベースのファイルシステム  
代理人 木内 敬二  
代理人 実広 信哉  

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