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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G03F 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 G03F |
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管理番号 | 1371092 |
審判番号 | 不服2020-4256 |
総通号数 | 256 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2021-04-30 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2020-03-31 |
確定日 | 2021-02-12 |
事件の表示 | 特願2017-511104「感光性樹脂組成物」拒絶査定不服審判事件〔平成28年10月13日国際公開,WO2016/163540〕について,次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は,成り立たない。 |
理由 |
第1 手続等の経緯 特願2017-511104号(以下「本件出願」という。)は,2016年(平成28年)4月8日(先の出願に基づく優先権主張 2015年(平成27年)4月8日及び同年8月26日)を国際出願日とする出願であって,その手続等の経緯の概要は,以下のとおりである。 平成30年 3月 6日付け:拒絶理由通知書 平成30年 5月11日付け:意見書 平成30年 5月11日付け:手続補正書 平成30年 6月26日付け:拒絶理由通知書 平成30年 8月29日付け:意見書 平成30年 8月29日付け:手続補正書 平成30年11月26日付け:拒絶理由通知書 平成31年 2月14日付け:意見書 平成31年 2月14日付け:手続補正書 令和 元年 7月 2日付け:拒絶理由通知書 令和 元年11月 5日付け:意見書 令和 元年11月 5日付け:手続補正書 令和 元年12月27日付け:拒絶査定(以下「原査定」という。) 令和 2年 3月31日付け:審判請求書 令和 2年 3月31日付け:手続補正書 第2 補正の却下の決定 [補正の却下の決定の結論] 令和2年3月31日にした手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。 [理由] 以下,令和元年11月5日付け意見書及び審判請求書における審判請求人の主張内容等を考慮して,請求項18について検討する。 1 本件補正の内容 (1) 本件補正前の特許請求の範囲 本件補正前の(令和元年11月5日にした手続補正後の)特許請求の範囲の請求項1及び請求項18の記載は,以下のとおりである。 「【請求項1】 支持体と,以下の: (A)アルカリ可溶性高分子; (B)エチレン性不飽和結合を有する化合物;及び (C)光重合開始剤; を含む層と,を有するドライフィルムレジストであって, 前記(A)アルカリ可溶性高分子のガラス転移温度Tgの重量平均値Tgtotalが,110℃以下であり, 前記(B)エチレン性不飽和結合を有する化合物として,エチレン性不飽和結合を5個以上有し,かつアルキレンオキサイド鎖を有する(メタ)アクリレート化合物を含む,ドライフィルムレジスト。」 「【請求項18】 請求項1?17のいずれか1項に記載のドライフィルムレジストを基板に積層するラミネート工程; 前記(A)?(C)を含む層を露光する露光工程;及び 該露光された層を現像する現像工程; を含むレジストパターンの形成方法。」 (2) 本件補正後の特許請求の範囲 本件補正後の特許請求の範囲の請求項1及び請求項18の記載は,以下のとおりである。なお,下線部は,補正箇所を示す。 「【請求項1】 露光光源から放射される光を透過可能な支持体と,以下の: (A)アルカリ可溶性高分子; (B)エチレン性不飽和結合を有する化合物;及び (C)光重合開始剤; を含む層と,を有するドライフィルムレジストであって, 前記(A)アルカリ可溶性高分子のガラス転移温度Tgの重量平均値Tgtotalが,110℃以下であり, 前記(B)エチレン性不飽和結合を有する化合物として,エチレン性不飽和結合を5個以上有し,かつアルキレンオキサイド鎖を有する(メタ)アクリレート化合物を含む,ドライフィルムレジスト。」 「【請求項18】 請求項1?17のいずれか1項に記載のドライフィルムレジストを基板に積層するラミネート工程; 前記(A)?(C)を含む層を露光する露光工程;及び 該露光された層を現像する現像工程; を含むレジストパターンの形成方法。」 (3) 本件補正の内容 本件補正は,本件補正前の請求項18に記載された発明の発明を特定するために必要な事項である「請求項1」「に記載のドライフィルムレジスト」の「支持体」を,「露光光源から放射される光を透過可能な」ものに限定する補正である。また,この補正は,本件出願の国際出願日における明細書(以下「明細書」という。)の[0093]の記載に基づくものである。そして,本件補正前の請求項18に記載された発明と,本件補正後の請求項18に記載される発明の,産業上の利用分野及び発明が解決しようとする課題は,同一である([0001]及び[0015])。 したがって,本件補正は,同法17条の2第3項の規定に適合するとともに,同条5項2号に掲げる事項を目的とするものである。 そこで,本件補正後の請求項18に係る発明(以下「本件補正後発明」という。)が,同条6項において準用する同法126条7項の規定に適合するか(特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか)について,以下,検討する。 2 独立特許要件についての判断 (1) 引用文献3の記載 原査定の拒絶の理由において引用された引用文献3(特開2014-2285号公報)は,先の出願前に日本国内又は外国において,頒布された刊行物であるところ,そこには以下の記載がある。なお,下線は当合議体が付したものであり,引用発明の認定や判断等に活用した箇所を示す。 ア 「【技術分野】 【0001】 本発明は,隔壁形成材料,これを用いた感光性エレメント,画像表示装置の隔壁の形成方法及び画像表示装置の製造方法に関する。 …省略… 【発明が解決しようとする課題】 【0010】 …省略… 【0011】 本発明は,上記問題に鑑みてなされたものであり,ガラスなど平滑な基板上でも密着性に優れ,高アスペクト比な光硬化物パターンを形成できる隔壁形成材料,これを用いた感光性エレメントを提供する。 …省略… 【課題を解決するための手段】 【0013】 本発明は,(A)成分:バインダーポリマー,(B)成分:エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物,(C)成分:光重合開始剤,(D)成分:チオール化合物,及び,(E)成分:シランカップリング剤を含有する,隔壁形成材料を提供する。 …省略… 【0019】 また,本発明は,基板上に,上記本発明の隔壁形成材料を含む塗膜を積層する積層工程と,前記塗膜の所定部分に活性光線を照射して露光部を光硬化せしめる露光工程と,前記塗膜の前記露光部以外の部分を除去して光硬化物パターンを形成する現像工程と,を有する,隔壁の形成方法を提供する。 …省略… 【発明の効果】 【0023】 本発明によれば,ガラスなど平滑な基板上でも密着性に優れ,高アスペクト比な光硬化物パターンを形成できる隔壁形成材料,これを用いた感光性エレメントを提供することができる。」 イ 「【発明を実施するための形態】 【0026】 …省略… 【0027】 (隔壁形成材料) 本発明の隔壁形成材料は,(A)バインダーポリマー,(B)エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物,(C)光重合開始剤,(D)チオール化合物,及び,(E)シランカップリング剤を含有してなる。かかる隔壁形成材料は,光により硬化する感光性樹脂組成物である。 …省略… 【0029】 以下,各成分について詳細に説明する。 【0030】 (A)成分:バインダーポリマー 上記隔壁形成材料は,(A)成分としてバインダーポリマーの少なくとも1種を含む。バインダーポリマーは,例えば,重合性単量体(モノマー)をラジカル重合させることにより得られる。 【0031】 重合性単量体(モノマー)としては,(メタ)アクリル酸;(メタ)アクリル酸アルキルエステル,(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル,(メタ)アクリル酸ベンジル…省略…などが挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を任意に組み合わせて用いることができる。 【0032】 (A)成分は,現像性,感度,ガラスへの密着性の見地から,(メタ)アクリル酸ベンジル,(メタ)アクリル酸ベンジル誘導体,スチレン及びスチレン誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1種の重合性単量体に由来する構成単位を有することが好ましい。 …省略… 【0035】 また,(A)成分は,アルカリ現像性及び剥離性を向上させる観点から,(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来する構成単位を有することが好ましい。 …省略… 【0041】 (B)成分:エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物 本発明における(B)成分の光重合性化合物としては,分子内にエチレン性不飽和結合を1つ有する化合物,分子内にエチレン性不飽和結合を2つ以上有する化合物等が挙げられる。 …省略… 【0046】 (C)成分:光重合開始剤 上記隔壁形成材料は,(C)成分として光重合開始剤の少なくとも1種を含む。 …省略… 【0056】 (D)成分:チオール化合物 上記隔壁形成材料は,(D)成分としてチオール化合物の少なくとも1種を含む。(D)成分であるチオール化合物としては,脂肪族チオール化合物が好ましい。 …省略… 【0062】 以上のような成分を含む本発明の隔壁形成材料(以下,「感光性樹脂組成物」とも言う)は,たとえば,含有成分をロールミル,ビーズミル等で均一に混練,混合することにより得ることができる。また,必要に応じて,…省略…溶剤またはこれらの混合溶剤に溶解して,固形分30?60質量%程度の溶液として用いることができる。 【0063】 得られた感光性樹脂組成物を用いて画像表示装置用基板上に塗膜(以下,「感光性樹脂組成物層」とも言う)を形成する方法としては,特に制限はないが,前記基板上に感光性樹脂組成物を液状レジストとして塗布して乾燥する方法を用いることができる。また,必要に応じて感光性樹脂組成物層上に保護フィルムを被覆することができる。さらに,後に詳しく述べるが感光性樹脂組成物層を感光性エレメントの形態で用いることが好ましい。」 ウ 「【0064】 (感光性エレメント) 図1は,本発明の感光性エレメントの好適な一実施形態を示す模式断面図である。図1に示すように,本発明の感光性エレメント10は,支持体1と,その上に形成された上記感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層2と,感光性樹脂組成物層2上に形成された保護フィルム3と,を備える。なお,保護フィルム3は,必要に応じて設けられる。 【0065】 支持体1としては,たとえば,ポリエチレンテレフタレート,ポリプロピレン,ポリエチレン,ポリエステル等の重合体フィルムを好ましく用いることができる。 …省略… 【0069】 製造された感光性エレメント10は,通常,円筒状の巻芯に巻きとって貯蔵される。 …省略… 【0070】 (画像表示装置の隔壁の形成方法及び画像表示装置の製造方法) 次に,本発明の画像表示装置の隔壁の形成方法及び画像表示装置の製造方法について説明する。 …省略… 【0078】 まず,図2(a)に示すように,電極4と基板5とからなる画像表示装置用の電極基板30を用意する。電極4は予めパターニングしておく。 【0079】 次に,図2(b)に示すように,この電極基板30上に,上述した感光性エレメント10における感光性樹脂組成物層2及び支持体1を積層する(積層工程)。感光性樹脂組成物層2の積層後,図2(b)に示すように,マスクパターン7を用いて,感光性樹脂組成物層2に画像状に活性光線8を照射して,露光部を光硬化させる(露光工程)。 【0080】 露光後,図2(c)に示すように,未露光部の感光性樹脂組成物層2を現像により選択的に除去することにより,基板5上に光硬化物パターン20が形成される(現像工程)。 【0081】 その後,図2(d)に示すように,上記現像工程で形成した光硬化物パターン20内に,粒子等の表示媒体50を充填する。 …省略… 【0085】 本実施形態の製造方法で作製される画像表示装置においては,図2に示されるように,ガラス基板等の表面が平滑な基板5上に,隔壁となる光硬化物パターン20が形成されるが,本発明の感光性樹脂組成物を用いることにより,幅の細い光硬化物パターン20を密着性良く形成することができる。」 エ 「【実施例】 【0086】 以下に,実施例により本発明をさらに詳しく説明するが,本発明の技術思想を逸脱しない限り,本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。 【0087】 (実施例1?7及び比較例1?3) 表1に示す材料を撹拌混合し,隔壁形成材としての感光性樹脂組成物の溶液を得た。なお,表1中の(A)成分である樹脂(1)?(3)は,下記の合成例1?3に従って合成した。また,表1中,各材料の配合量の単位はgであり,樹脂(1)?(3)の配合量は,固形分の配合量を示す。 【0088】 [バインダーポリマーの合成] (合成例1) 撹拌機,還流冷却器,温度計,滴下ロート及び窒素ガス導入管を備えた加圧合成用フラスコに,アセトン71.5g,メタノール5g,プロピレングリコールモノメチルエーテル18.5g,メタクリル酸5g,スチレン5g,メタクリル酸ベンジル5gを混合した溶液(以下,「溶液a」という)を仕込み,窒素ガスを吹き込みながら撹拌して,圧力を1.2kg/cm^(2)に上げた。この溶液aを85℃まで加熱し30分保温した。一方,メタクリル酸19g,メタクリル酸メチルエステル2.5g,スチレン5g,メタクリル酸ベンジル58.5g,及びアゾビスイソブチロニトリル0.65gを混合した溶液(以下,「溶液b」という)を用意し,溶液aに溶液bを4時間かけて滴下した後,85℃で撹拌しながら2時間保温した。さらに,アセトン7.8gにアゾビスイソブチロニトリル0.1gを溶解した溶液を,40分かけてフラスコ内に滴下した。滴下後の溶液を撹拌しながら85℃で3時間保温した後,冷却して不揮発分(固形分)が51質量%になるように,アセトンで希釈してバインダーポリマー(樹脂(1))を得た。得られたバインダーポリマーの重量平均分子量は45000,分散度は2.0,酸価は77mgKOH/gであった。 …省略… 【0093】 【表1】 (A)成分は固形分量,各成分の数値は質量比を示す。 【0094】 表中の各成分は下記の通りである。 …省略… *4;ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの変性物,日本化薬株式会社製 商品名:DPEA-12 …省略… *10;2-(2-クロロフェニル)-1-[2-(2-クロロフェニル)-4,5-ジフェニル-1,3-ジアゾール-2-イル]-4,5-ジフェニルイミダゾール,保土ヶ谷化学工業株式会社製 商品名:B-CIM *11;ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトブチレート),昭和電工株式会社製 商品名:PE-1 *12;メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン,東レ・ダウコーニング株式会社製 商品名:SZ-6030 *13;1-フェニル-3-(4-メトキシスチリル)-5-(4-メトキシフェニル)ピラゾリン,株式会社日本化学工業所製 商品名:NF-PZ-501D …省略… 【0095】 表1で得られた感光性樹脂組成物の溶液を,16μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ株式会社製,商品名:FB-40)上に均一に塗布し,90℃の熱風対流式乾燥機で10分間乾燥した後,ポリエチレン製保護フィルム(フィルム長手方向の引張強さ:16MPa,フィルム幅方向の引張強さ:12MPa,商品名:NF-15,タマポリ株式会社製)で保護して感光性エレメントを得た。感光性樹脂組成物層の乾燥後の膜厚は,50μmであった。 【0096】 一方,ガラス基板(SiO_(2)ディップ;長さ370mm,幅480mm,厚さ0.7mm,株式会社倉元製作所製)を80℃に加温し,そのガラス表面(SiO_(2)ディップ面)上に,上記感光性エレメントを,感光性樹脂組成物層がガラス表面に接するように,ポリエチレン製保護フィルムを剥離しながら110℃に加熱したラミネートロールを通してラミネートした。できあがった積層物の構成は,下からガラス基板,感光性樹脂組成物層,ポリエチレンテレフタレートフィルムとなる。得られた積層物についてガラス基板上での感度及び密着性の評価を行った。 …省略… 【0098】 <密着性の評価> 高圧水銀灯ランプを有する平行光露光機(オーク製作所株式会社製)EXM-1201を用いて,密着性評価用ネガとしてライン幅/スペース幅が6/400?47/400(単位:μm,ライン幅2μmまたは3μm毎に増加,スペース幅一定)の配線パターンを有するフォトツールと,41段ステップタブレットを有するフォトツールとを上記積層物のポリエチレンテレフタレートフィルム上に密着させ,41段ステップタブレットの現像後の残存ステップ段数が26.0となるエネルギー量で露光を行った。露光後,ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し,30℃の1質量%炭酸ナトリウム水溶液で樹脂が現像できる(未露光部を除去できる)最小の時間(最小現像時間)の1.5倍の時間でスプレーすることにより,未露光部分を除去して密着性を評価した。密着性は現像液により剥離されずに残った最も細いラインの幅(μm)で表され,この数値が小さい程,細いラインでもガラス基板から剥離せずに密着していることから,密着性が高いことを示す。表2に評価結果を示す。また,実施例1の感光性エレメントを用いて形成したライン幅8μmの光硬化物パターンの走査型電子顕微鏡(SEM)写真を図3に示す。なお,アスペクト比は,レジストパターンの膜厚(μm)/レジストパターンの線幅(μm)から算出される。 【0099】 【表2】 比較例1は,パターン形成不可であった。 【0100】 表2より,実施例1?7は,平滑なガラス上でも良好な密着性を有し,アスペクト比が3以上の光硬化物のパターンを形成可能なことが明らかである。」 オ 図1 カ 図2(a)?(d) (2) 引用発明 引用文献3の【0087】?【0094】には,「実施例5の感光樹脂組成物の溶液」が記載されている。ここで,引用文献3の【0093】でいう(A)成分,(B)成分及び(C)成分とは,それぞれ「バインダーポリマー」(【0030】),「エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物」(【0041】)及び「光重合開始剤」(【0046】)のことである。そして,引用文献3の【0095】?【0099】には,「実施例5の感光樹脂組成物の溶液」から「積層物」を得て,「密着性の評価」のために「光硬化物パターン」を形成する工程が記載されている。 そうしてみると,引用文献3には,次の「光硬化物パターンの形成方法」の発明が記載されている(以下「引用発明3」という。)。 「 以下に示すバインダーポリマーとしての樹脂(1)を固形分量で50質量部,エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物としてのジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの変性物を50質量部,光重合開始剤としての2-(2-クロロフェニル)-1-[2-(2-クロロフェニル)-4,5-ジフェニル-1,3-ジアゾール-2-イル]-4,5-ジフェニルイミダゾールを2.9質量部,ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトブチレート)を6質量部,メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを3質量部,1-フェニル-3-(4-メトキシスチリル)-5-(4-メトキシフェニル)ピラゾリンを0.02質量部,メタノールを4質量部,トルエンを12質量部,メチルエチルケトンを2.5質量部,を撹拌混合し,隔壁形成材としての感光性樹脂組成物の溶液を得, 感光性樹脂組成物の溶液を,ポリエチレンテレフタレートフィルム上に均一に塗布し,乾燥した後,ポリエチレン製保護フィルムで保護して感光性エレメントを得, ガラス基板のガラス表面上に,感光性エレメントを,感光性樹脂組成物層がガラス表面に接するように,ポリエチレン製保護フィルムを剥離しながらラミネートし,下からガラス基板,感光性樹脂組成物層,ポリエチレンテレフタレートフィルムからなる積層物を得, 高圧水銀灯ランプを有する平行光露光機を用いて,密着性評価用ネガとして配線パターンを有するフォトツールを積層物のポリエチレンテレフタレートフィルム上に密着させ,露光を行い,露光後,ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し,1質量%炭酸ナトリウム水溶液で樹脂が現像できる(未露光部を除去できる)最小の時間(最小現像時間)の1.5倍の時間でスプレーすることにより,未露光部分を除去する, 光硬化物パターンの形成方法。 <バインダーポリマーとしての樹脂(1)> アセトン71.5g,メタノール5g,プロピレングリコールモノメチルエーテル18.5g,メタクリル酸5g,スチレン5g,メタクリル酸ベンジル5gを混合した溶液aを仕込み, 一方,メタクリル酸19g,メタクリル酸メチルエステル2.5g,スチレン5g,メタクリル酸ベンジル58.5g,及びアゾビスイソブチロニトリル0.65gを混合した溶液bを用意し, 溶液aに溶液bを滴下した後,さらに,アセトン7.8gにアゾビスイソブチロニトリル0.1gを溶解した溶液を滴下し,保温した後,冷却して固形分が51質量%になるようにアセトンで希釈して得た,バインダーポリマー。」 (3) 対比 ア 支持体 引用発明3の「光硬化物パターンの形成方法」は,「感光性樹脂組成物の溶液を,ポリエチレンテレフタレートフィルム上に均一に塗布し,乾燥した後,ポリエチレン製保護フィルムで保護して感光性エレメントを得」る工程を具備する。 この工程からみて,引用発明3の「ポリエチレンテレフタレートフィルム」は,「感光性エレメント」において,支持体として機能する物である。 また,引用発明3の「光硬化物パターンの形成方法」は,「高圧水銀灯ランプを有する平行光露光機を用いて,密着性評価用ネガとして配線パターンを有するフォトツールを積層物のポリエチレンテレフタレートフィルム上に密着させ,露光を行」う工程を具備する。 この工程からみて,引用発明3の「ポリエチレンテレフタレートフィルム」は,露光光源から放射される光を透過可能な物である。 以上勘案すると,引用発明3の「ポリエチレンテレフタレートフィルム」は,本件補正後発明の「露光光源から放射される光を透過可能な」とされる,「支持体」に相当する。 イ 層 引用発明3の「感光性樹脂組成物層」は,その材料として,「バインダーポリマーとしての樹脂(1)」,「エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物としてのジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの変性物」及び「光重合開始剤としての2-(2-クロロフェニル)-1-[2-(2-クロロフェニル)-4,5-ジフェニル-1,3-ジアゾール-2-イル]-4,5-ジフェニルイミダゾール」を含む。また,引用発明3の「樹脂(1)」の材料は,「メタクリル酸」,「メタクリル酸メチルエステル」,「スチレン」及び「メタクリル酸ベンジル」である。そして,引用発明3の「感光性樹脂組成物層」は,「1質量%炭酸ナトリウム水溶液で樹脂が現像できる(未露光部を除去できる)」。 上記の構成及び性質からみて,引用発明3の「樹脂(1)」は,アルカリ可溶性の樹脂(高分子)である。また,引用発明3の「ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの変性物」及び「2-(2-クロロフェニル)-1-[2-(2-クロロフェニル)-4,5-ジフェニル-1,3-ジアゾール-2-イル]-4,5-ジフェニルイミダゾール」は,上記のとおり,それぞれ「エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物」及び「光重合開始剤」としてのものである。 そうしてみると,引用発明3の「樹脂(1)」,「ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの変性物」及び「光重合開始剤」は,それぞれ本件補正後発明の「(A)アルカリ可溶性高分子」,「(B)エチレン性不飽和結合を有する化合物」及び「(C)光重合開始剤」に相当する。また,引用発明3の「感光性樹脂組成物層」は,本件補正後発明の「以下の:」「(A)アルカリ可溶性高分子;」「(B)エチレン性不飽和結合を有する化合物;及び」「(C)光重合開始剤;」「を含む」とされる,「層」に相当する。 ウ ドライフィルムレジスト 引用発明3の「感光性エレメント」は,「感光性樹脂組成物の溶液を,ポリエチレンテレフタレートフィルム上に均一に塗布し,乾燥した後,ポリエチレン製保護フィルムで保護して」得たものである。 ここで,本件補正後発明でいう「ドライフィルムレジスト」とは,「支持体,感光性樹脂組成物から成る層(以下,「感光性樹脂層」ともいう),及び所望により保護層,を順次積層することにより得られる感光性樹脂積層体」(本件出願の明細書の[0003])のことである。 そうしてみると,引用発明3の「感光性エレメント」は,本件補正後発明の「支持体と」,「層と,を有する」とされる、「ドライフィルムレジスト」に相当する。 エ ガラス転移温度Tgの重量平均値Tgtotal 引用発明3の「樹脂(1)」の材料は,「メタクリル酸」,「メタクリル酸メチルエステル」,「スチレン」及び「メタクリル酸ベンジル」である。 ここで,引用発明3の「樹脂(1)」の「ガラス転移温度Tgの重量平均値Tgtotal」を,本件出願の明細書の【0124】の定義及び【0143】【表1】に記載のデータに基づいて計算すると,次の表から,10164g・℃÷100.0g=101.64℃と計算される。 そうしてみると,引用発明3の「樹脂(1)」は,本件補正後発明の「(A)アルカリ可溶性高分子」における,「ガラス転移温度Tgの重量平均値Tgtotalが,110℃以下であり」という要件を満たす。 オ ラミネート工程 引用発明3の「光硬化物パターンの形成方法」は,「ガラス基板のガラス表面上に,感光性エレメントを,感光性樹脂組成物層がガラス表面に接するように,ポリエチレン製保護フィルムを剥離しながらラミネートし,下からガラス基板,感光性樹脂組成物層,ポリエチレンテレフタレートフィルムからなる積層物を得」る工程を具備する。 ここで,引用発明3の「ガラス基板」は,その文言が意味するとおり,基板である。そして,上記の工程は「感光性樹脂組成物層」を「ガラス基板」に「ラミネート」により「積層」する工程であるから,ラミネート工程と称することができる。 そうしてみると,引用発明3の「ガラス基板」は,本件補正後発明の「基板」に相当する。また,引用発明3の上記の工程は,本件補正後発明の「ドライフィルムレジストを基板に積層する」とされる,「ラミネート工程」に相当する。 カ 露光工程 引用発明3の「光硬化物パターンの形成方法」は,「高圧水銀灯ランプを有する平行光露光機を用いて,密着性評価用ネガとして配線パターンを有するフォトツールを積層物のポリエチレンテレフタレートフィルム上に密着させ,露光を行」う工程を具備する。また,引用発明3の「積層物」は,「下からガラス基板,感光性樹脂組成物層,ポリエチレンテレフタレートフィルムからなる」。 これら構成からみて,引用発明3の上記の工程は,「感光性樹脂組成物層」を露光する露光工程といえる。また,引用発明3の「感光性樹脂組成物層」の材料は前記イで述べたとおりである。 そうしてみると,引用発明3の上記の工程は,本件補正後発明の「前記(A)?(C)を含む層を露光する」とされる,「露光工程」に相当する。 キ 現像工程 引用発明3の「光硬化物パターンの形成方法」は,「1質量%炭酸ナトリウム水溶液で樹脂が現像できる(未露光部を除去できる)最小の時間(最小現像時間)の1.5倍の時間でスプレーすることにより,未露光部分を除去する」工程を具備する。 ここで,上記「未露光部分」とは,「感光性樹脂組成物層」の「未露光部分」のことである。そうしてみると,引用発明3の上記の工程は,「露光」された「感光性樹脂組成物層」を「現像」する現像工程といえる。 以上勘案すると,引用発明3の上記の工程は,本件補正後発明の「該露光された層を現像する」とされる,「現像工程」に相当する。 ク レジストパターンの形成方法 以上オ?キからみて,引用発明3の「光硬化物パターンの形成方法」と本件補正後発明の「レジストパターンの形成方法」は,「ラミネート工程;」,「露光工程;及び」,「現像工程;」「を含む」「パターンの形成方法」の点で共通する。 (4) 一致点及び相違点 ア 一致点 本件補正後発明と引用発明3は,次の構成で一致する。 「 露光光源から放射される光を透過可能な支持体と,以下の: (A)アルカリ可溶性高分子; (B)エチレン性不飽和結合を有する化合物;及び (C)光重合開始剤; を含む層と,を有するドライフィルムレジストであって, 前記(A)アルカリ可溶性高分子のガラス転移温度Tgの重量平均値Tgtotalが,110℃以下であり, 前記ドライフィルムレジストを基板に積層するラミネート工程; 前記(A)?(C)を含む層を露光する露光工程;及び 該露光された層を現像する現像工程; を含むパターンの形成方法。」 イ 相違点 本件補正後発明と引用発明3は,以下の点で相違する,又は一応相違する。 (相違点1) 「ドライフィルムレジスト」が,本件補正後発明は,「前記(B)エチレン性不飽和結合を有する化合物として,エチレン性不飽和結合を5個以上有し,かつアルキレンオキサイド鎖を有する(メタ)アクリレート化合物を含む」のに対して,引用発明3は,一応,これが明らかではない点。 (相違点2) 本件補正後発明は,「レジストパターンの形成方法」であるのに対して,引用発明3は,「光硬化物パターンの形成方法」である点。 (当合議体注:本件補正後発明でいう「レジストパターン」は,本件出願の明細書の【0002】?【0013】の記載からみて,基板上に導体パターンを形成するためのものである。これに対して,引用発明3の「光硬化物パターン」は,「隔壁」である。) (5) 判断 ア 相違点1について 引用発明3の「ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの変性物」は,商品名では「日本化薬株式会社製 商品名:DPEA-12」とされている(引用文献3の【0093】【表1】及び【0094】(*4)参照。)。 そこで,商品名を手がかりに調べると,上記「ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの変性物」は,「エチレンオキサイド変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート」である(例えば,特開2014-152320号公報の【0127】を参照。)。そして,「エチレンオキサイド変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート」は,その名称からみて,1分子あたり6個のアクリロイル基が,エチレンオキサイド鎖を介してジペンタエリスリトール骨格に結合してなる化合物である。 そうしてみると,引用発明3の「ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの変性物」は,本件補正後発明の「エチレン性不飽和結合を5個以上有し,かつアルキレンオキサイド鎖を有する(メタ)アクリレート化合物」という要件を満たす。 したがって,相違点1は,実質的な相違点ではない。 イ 相違点2について 引用発明3の,ラミネート法による「光硬化物パターンの形成方法」の技術分野と,例示するまでもなく周知であるラミネート法による「レジストパターンの形成方法」の技術分野とは,その工程や材料・装置からみて,近接した技術分野と理解される。そして,引用文献3の【0097】?【0099】に記載された評価結果からみて,引用発明3の「感光性エレメント」は,密着性よくパターンの形成が成されていることから、基板上に導体パターンを形成するための「感光性エレメント」としても優れた性能を発揮すると理解される(露光に対する感度,平坦への密着性,パターンの精細度とも,申し分ないと理解される。)。 そうしてみると,引用発明3の「光硬化物パターンの形成方法」において,「ガラス基板」を導体パターン形成用の基板に替えて,「レジストパターンの形成方法」とすることは,当業者が試みる範囲内の創意工夫といえる。 (6) 発明の効果について 本件補正後発明の効果に関して,本件出願の明細書の【0017】には,「本発明によれば,密着性,解像性及び保存安定性の少なくとも1つに優れる感光性樹脂組成物を提供することができる。」と記載されている。 しかしながら,このような効果は,上記(5)イで検討したとおり、引用発明3も奏する効果であるか,少なくとも当業者が期待し得る効果である。 (7) 請求人の主張について 請求人は,令和元年11月5日付け意見書「3.(1)」において,引用発明3は,画像表示装置の隔壁形成材料に関するものであり,ドライフィルムレジストに関するものではない旨,主張する。 しかしながら,前記(5)イで述べたとおりである。 請求人は,審判請求書「2.」において,本件補正後発明は,露光光源から放射される光を透過可能な支持体を,成分(A)?(C)を含む感光層に積層したまま露光可能であると主張する。 しかしながら,このような露光形態は,引用発明3も具備するものであって、それによる効果(ラジカルの失活の抑制等)は引用発明3が奏する効果でもある。 (8) 小括 本件補正後発明は,先の出願前の当業者が,引用文献3に記載された発明及び周知技術に基づいて容易に発明をすることができたものであるから,特許法29条2項の規定により,特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。 3 引用文献1について 引用文献3に替えて,特開2014-126653号公報(以下「引用文献1」という。)を主たる引用文献として検討しても,同様である。 すなわち,引用文献1には,「実施例1」の「硬化性樹脂組成物」(16頁19?29行)の「解像性」(19頁19?26行)の試験に際して行われた,回路パターンの形成方法の発明が記載されている(以下,「引用発明1」という。)。 そこで,引用発明1と本件補正後発明を対比すると,両者は,以下の点で相違し,その余の構成では一致する。 (相違点A) 「レジストパターンの形成方法」が,本件補正後発明は,「露光光源から放射される光を透過可能な支持体と」「層と,を有するドライフィルムレジスト」「を基板に積層するラミネート工程;」「を含む」のに対して,引用発明は,「硬化性樹脂組成物」をガラス基板上に塗布し,乾燥,脱溶剤を行った層を,露光,現像している点。 しかしながら,「回路パターンの形成方法」において,「硬化性樹脂組成物」を,塗布,乾燥,脱溶剤による方法ではなく,ドライフィルムレジストの形態として,ラミネート法で基板上に積層することは,例示するまでもなく周知である。 さらに進んで検討すると,「ドライフィルムレジスト」の「支持体」が「露光光源から放射される光を透過可能」とされたものに限ってみても,やはり,周知技術である(例えば,特開2014-145826号公報の【0002】,【0046】及び【0048】,特許第5234868号公報の【0037】及び【0038】,特開2007-199135号公報の【0001】?【0003】,特開2005-227397号公報の【0002】,【0038】,【0259】,【0296】及び【0298】を参照。)。 そうしてみると,引用発明の「硬化性樹脂組成物」をドライフィルムとした上で,回路パターンを形成すること(相違点Aに係る本件補正後発明の構成を採用すること)は,当業者が容易に発明をすることができたものである。 以上のとおりであるから,本件補正後発明は,先の出願前の当業者が,引用文献1に記載された発明及び周知技術に基づいて容易に発明をすることができたものであるから,特許法29条2項の規定により,特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。 4 補正の却下の決定のむすび 本件補正は,特許法17条の2第6項において準用する同法126条7項の規定に違反するので,同法159条1項の規定において読み替えて準用する同法53条1項の規定により却下すべきものである。 よって,前記[補正の却下の決定の結論]のとおり決定する。 第3 本願発明について 1 本願発明 以上のとおり,本件補正は却下されたので,本件出願の請求項18に係る発明(以下「本願発明」という。)は,前記「第2」[理由]1(1)に記載のとおりのものである。 2 原査定の拒絶の理由 原査定の拒絶の理由は,本願発明は,先の出願前に日本国内又は外国において頒布された刊行物である引用文献3(特開2014-2285号公報)又は引用文献1(特開2014-126653号公報)に記載された発明,及び周知技術に基づいて,先の出願前に当業者が容易に発明をすることができたものであるから,特許法29条2項の規定により特許を受けることができない,という理由を含むものである。 3 引用文献及び引用発明 引用文献3の記載及び引用発明3並びに引用発明1は,前記「第2」[理由]2(1)及び(2)並びに3に記載したとおりである。 4 対比及び判断 本願発明は,前記「第2」[理由]2及び3で検討した本件補正後発明から,前記「第2」[理由]1(3)で述べた限定を除いたものである。また,本願発明の構成をすべて具備し,これにさらに限定を付したものに相当する本件補正後発明は,前記「第2」[理由]2(3)?(8)で述べたとおり,引用文献3又は引用文献1に記載された発明,及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。 そうしてみると,本願発明も,引用文献3又は引用文献1に記載された発明,及び周知技術に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものである。 第4 むすび 以上のとおり,本願発明は,特許法29条2項の規定により特許を受けることができないから,他の請求項に係る発明について検討するまでもなく,本件出願は拒絶されるべきものである。 よって,結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2020-11-27 |
結審通知日 | 2020-12-01 |
審決日 | 2020-12-25 |
出願番号 | 特願2017-511104(P2017-511104) |
審決分類 |
P
1
8・
575-
Z
(G03F)
P 1 8・ 121- Z (G03F) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 川口 真隆 |
特許庁審判長 |
里村 利光 |
特許庁審判官 |
植前 充司 樋口 信宏 |
発明の名称 | 感光性樹脂組成物 |
代理人 | 三間 俊介 |
代理人 | 三橋 真二 |
代理人 | 齋藤 都子 |
代理人 | 中村 和広 |
代理人 | 青木 篤 |