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審決分類 審判 査定不服 特36条4項詳細な説明の記載不備 取り消して特許、登録 H04W
審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 H04W
審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 取り消して特許、登録 H04W
管理番号 1371359
審判番号 不服2020-389  
総通号数 256 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2021-04-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2020-01-10 
確定日 2021-03-09 
事件の表示 特願2018-540777「制御シグナリング送信の方法及びデバイス」拒絶査定不服審判事件〔平成29年 8月10日国際公開、WO2017/133013、平成31年 2月14日国内公表、特表2019-504579、請求項の数(12)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、2016年(平成28年)2月5日を国際出願日とする出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。

平成30年 8月22日 :手続補正書の提出
令和 1年 5月10日付け:拒絶理由通知書
令和 1年 8月 5日 :意見書、手続補正書の提出
令和 1年 9月 2日付け:拒絶査定
令和 2年 1月10日 :拒絶査定不服審判の請求、手続補正書の提出
令和 2年 4月 6日 :上申書の提出
令和 2年 8月14日付け:拒絶理由通知書(当審)
令和 2年11月18日 :意見書、手続補正書の提出

第2 原査定の概要
原査定(令和1年9月2日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。
理由3(進歩性):下記の請求項に係る発明は、下記の引用文献に記載された発明に基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

理由3(進歩性)
・請求項1-6、11-17、22に対して、引用文献1、4
・請求項7、8、18、19に対して、引用文献1、2、4
・請求項9-10、20-21、23-24に対して、引用文献1、3、4

引用文献等一覧
1.国際公開第2015/200607号(以下、「引用文献1」という。)
2.国際公開第2015/158056号(以下、「引用文献2」という。)
3.国際公開第2015/065014号(以下、「引用文献3」という。)
4.国際公開第2015/170763号(以下、「引用文献4」という。)

第3 当審拒絶理由の概要
令和2年8月14日付けで当審より通知した拒絶理由(以下、「当審拒絶理由」という。)の概要は次のとおりである。
理由1.(明確性)この出願は、特許請求の範囲の記載が下記の点で、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。
理由2.(実施可能要件)この出願は、発明の詳細な説明の記載が下記の点で、特許法第36条第4項第1号に規定する要件を満たしていない。
理由3.(進歩性)この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。


理由1(明確性)及び理由2(実施可能要件)
1.請求項6-7には「S0は、前記制御シグナリングのリソースエンド位置と、前記データのリソーススタート位置との間の区間であり」と記載され、請求項7には更に「前記制御シグナリングがS0及びLを含む場合に、S1+S0とS1+S0+Lとの間のリソース区間内で前記データを受信するステップであって
、ここでS1は、前記制御シグナリングの前記リソースエンド位置である、ステップ、前記制御シグナリングがLを含む場合に、S1+1とS1+1+Lとの間のリソース区間内で前記データを受信するステップ、又は前記制御シグナリングがS0を含む場合に、S1+S0とS1+S0+Lとの間のリソース区間内で前記データを受信するステップをさらに含み、ここでLは固定値である、」と記載されている。そうすると、請求項7では、制御シグナリングのリソースエンド位置S1を特定することによって、制御シグナリングとデータの位置関係が正しく把握できるものであると解される。しかしながら、請求項6では、データの長さ、又はデータのリソーススタート位置との間の区間と長さしか特定されておらず、当該特定のみで、どのように制御シグナリング及びデータの位置が特定されるのか不明である。また、請求項7には、制御シグナリングがLを含む場合にS1+1とS1+1+Lとの間のリソース区間内でデータを受信するとあるが、S1+1の+1とは何を意味しており、+1によって制御シグナリングとデータの位置関係がどのように特定されるのか不明である。・更に、制御シグナリングがS0を含む場合と、S0及びLを含む場合、同じ内容の受信ステップ(S1+S0とS1+S0+Lとの間のリソース区間内で前記データを受信するステップ)が記載されているが、制御シグナリングがS0を含む場合と、S0及びLを含む場合の異同が不明であり、制御シグナリングがS0を含む場合が、Lが取得されない場合であったとき、Lをどのようにして取得し、L含む計算を用いたリソース区間の特定を行うのか不明である。またS1はどのように取得されるのかも不明である。
そして当該記載に関係する記載は発明の詳細な説明にも同程度の記載しかされていないから、発明の詳細な説明は、請求項6-7に係る発明を実施しうる程度に記載されていない。
したがって、請求項6-7に係る発明は明確でなく、発明の詳細な説明の記載は請求項6-7に係る発明を実施しうる程度に記載されていない。(明確性実施可能要件)
2.請求項3には、「・・・を含む請求項1又はに記載の方法。」とあるが、当該記載では請求項2の従属項であることを特定しようとしているのか不明である。
したがって、請求項3に係る発明は明確でない。(明確性)

理由3(進歩性)
・請求項1-5、10-11、13-14に対して、引用文献5、1
・請求項6-7、13-14に対して、引用文献5、1、2
・請求項8、12-14に対して、引用文献5、1、2、3

引用文献等一覧
1.国際公開第2015/200607号
2.国際公開第2015/158056号
3.国際公開第2015/065014号
5.国際公開第2015/137720号(以下、「引用文献5」という。)

第4 本願発明
本願請求項1ないし12に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」ないし「本願発明12」という。)は、令和2年11月18日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし12に記載された事項により特定される発明であり、以下のとおりの発明である。

「 【請求項1】
エンドツーエンド通信のための方法であって、
前記エンドツーエンド通信に用いられる送信端デバイス及び受信端デバイスにより、予め設定された共通のルールに基づいて、制御シグナリングを送信するために用いられるリソースサブセットを決定するステップであって、前記リソースサブセットは、前記制御シグナリングを送信するために用いられるリソースプールに属し、前記リソースサブセットがN個のシンボルであり且つ特定の数量のリソースブロック(RB)又はリソースエレメントグループ(REG)であり、Nは1以上である、ステップと、
前記送信端デバイスにより、前記リソースサブセットにおいて前記制御シグナリングの送信位置を決定し、かつ前記送信位置で前記制御シグナリングを送信するステップであって、前記制御シグナリングの送信リソースの周波数が、時分割多重化方式で前記制御シグナリングとリソースを共有するデータの送信リソースの周波数より高い周波数に予め設定されるか、又は前記データの送信リソースの周波数より低い周波数に予め設定される、ステップと
を含む、方法。
【請求項2】
エンドツーエンド通信のための方法であって、
前記エンドツーエンド通信に用いられる送信端デバイス及び受信端デバイスにより、予め設定された共通のルールに基づいて、制御シグナリングを送信するために用いられるリソースサブセットを決定するステップであって、前記リソースサブセットは、前記制御シグナリングを送信するために用いられるリソースプールに属し、前記リソースサブセットがN個のシンボルであり且つ特定の数量のリソースブロック(RB)又はリソースエレメントグループ(REG)であり、Nは1以上である、ステップと、
前記受信端デバイスにより、前記リソースサブセットにおいてブラインド制御シグナリング検出を実行するステップと
時分割多重化方式で前記制御シグナリングとリソースを共有するデータの送信リソースが前記制御シグナリングの送信リソースの周波数より高い又は低い周波数に予め設定されている場合、前記受信端デバイスにより、予め設定されている前記高い又は低い周波数を使用することによって前記データを受信するステップと
を含む、方法。
【請求項3】
前記予め設定されたルールは、前記リソースサブセットが指定されたリソースセットであることを含む
請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
制御シグナリングを送信するために用いられるリソースサブセットを決定する前記ステップは、
プリセットパラメータに基づいて前記リソースサブセットを決定するステップを含み、前記プリセットパラメータは、次のパラメータ、すなわち、制御シグナリング関連パラメータ、データ関連パラメータ、送信端関連パラメータ、受信端関連パラメータ、及びリソース関連パラメータ、のうちの少なくとも1つである
請求項1又は2に記載の方法。
【請求項5】
前記制御シグナリング、前記制御シグナリングに用いられる無線ネットワーク一時識別子(RNTI)、又は前記制御シグナリングに用いられるスクランブリングコードが、データタイプ指示情報を含み、前記制御シグナリングが正しく受信された後で、前記方法は、
前記受信端デバイスにより、前記データタイプ指示情報に対応するリソース上でデータを受信するステップをさらに含む、
請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記予め設定されたルールは、前記リソースサブセットが、参照信号によって占有されるシンボルに近接した、前記データを送信するために用いられる前記RBにおける前記N個のシンボルであることを含む
請求項1又は2に記載の方法。
【請求項7】
前記予め設定されたルールは、前記リソースサブセットが、参照信号によって占有されるシンボルに近接した、前記データを送信するために用いられる前記RBにおける前記N個のシンボルであることを含み、
前記制御シグナリングは前記データの長さLを含み、前記制御シグナリングが正しく受信された後で、前記方法は、前記受信端デバイスにより、
前記データの送信リソースが前記制御シグナリングの送信リソースの周波数よりも高い周波数であるように予め設定されている場合に、前記高い周波数を使用することによって、前記制御シグナリングのリソーススタート位置又はエンド位置で、その長さがLである前記データを受信するステップ、又は
前記データの送信リソースが前記制御シグナリングの送信リソースの周波数よりも低い周波数であるように予め設定されている場合に、前記低い周波数を使用することによって、前記制御シグナリングのリソーススタート位置又はエンド位置で、その長さがLである前記データを受信するステップをさらに含む、
請求項2に記載の方法。
【請求項8】
前記制御シグナリングは、スケジューリングアサインメント(SA)又はブロードキャストメッセージである
請求項1又は2に記載の方法。
【請求項9】
前記制御シグナリングは、残りのRBペアにおいて参照信号識別子を含む、
請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記制御シグナリングは、前記リソースサブセットにおけるシンボル数が2以上のとき複数の制御シグナリング部に分割され、前記複数の制御シグナリング部は、互いに異なるシンボルに配置される、
請求項1?9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
請求項1?10のいずれか1項に記載の前記送信端デバイスとして動作するように構成された、デバイス。
【請求項12】
請求項1?10のいずれか1項に記載の前記受信端デバイスとして動作するように構成された、デバイス。」

第5 当審拒絶理由についての判断
1 理由1(明確性)、理由2(実施可能要件)について
(1)請求項6及び7について
令和2年11月18日にされた手続補正により、特許請求の範囲が補正され、拒絶の理由の対象であった補正前の請求項6-7は削除された。
したがって、当審の拒絶理由で指摘した上記理由1(明確性)、理由2(実施可能要件)は解消されたため、特許法第36条第6項第2号及び特許法第36条第4項第1号に規定する要件を満たしているものと認められる。
(2)請求項3について
令和2年11月18日にされた手続補正により、特許請求の範囲が補正され、拒絶の理由の対象であった補正前の請求項3は、「・・・を含む請求項1又はに記載の方法。」から「・・・を含む請求項1又は2記載の方法。」に補正された。
したがって、当審の拒絶理由で指摘した上記理由1(明確性)は解消されたため、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしているものと認められる。

2 理由3(進歩性)について
(1)引用文献、引用発明
ア 引用文献5について
当審拒絶理由に引用された、国際公開第2015/137720号(引用文献5)には、以下の事項が記載されている。(下線は当審で付与した。)

(ア)「


([当審仮訳]
[3] 装置対装置(Device-to-Device;D2D)通信とは、端末(User Equipment;UE)間に直接的なリンクを設定し、基地局(evolved NodeB;eNB)の介入無しで端末間に音声、データなどを直接やり取りする通信方式のことをいう。D2D通信は、端末-対-端末(UE-to-UE)通信、ピア-対-ピア(Peer-to-Peer)通信などの方式を含むことができる。また、D2D通信方式は、M2M(Machine-to-Machine)通信、MTC(Machine Type Communication)などに応用することができる。)

(イ)「



([当審仮訳]:
[84] 基地局の信号強度(RSRP又はRSRQであってもよく、その他、基地局からの受信信号強度に関連した値であってもよい。)によって、ディスカバリ信号を送信する領域が別個に設定されてもよい。具体的に、ディスカバリ伝送のためのリソースプールが1つ以上設定されており(configured)、1つ以上のリソースプールのそれぞれにはRSRP(又は、RSRQなどの受信信号強度に関連した値)レンジ(range)が設定されていてもよい。このように構成することによって、特定D2D端末は、RSRPが含まれるレンジのリソースプールを選択し、リソースプールにおいてディスカバリ信号伝送のためのリソース(リソースプールからランダムに選択されたものであってもよい。)を用いてディスカバリ信号を送信することができる。すなわち、タイプ1ディスカバリが設定された端末は、1つ以上のリソースプールからリソースプールを選択し、その選択されたリソースプールのリソースを用いてディスカバリ信号を送信することができる。このとき、リソースプールはRSRP測定結果によって選択されるものである。図5及び図6にこのような例を示す。図5を参照すると、2つのリソースプールがディスカバリ信号のために構成されている。そして、この2つのリソースプールのそれぞれにはRSRPレンジが設定されている。例えば、リソースプール1はRSRPレンジ-110?-80のためのものであり、リソースプール2はRSRPレンジ-80?-60のためのものであってもよい。基地局からの距離が類似であることから類似のRSRPを有する端末(例えば、UE group #1に属した端末)は、同じリソースプールのリソースを用いてディスカバリ信号を送信することができる。図5ではリソースプールがTDM方式で構成されていると例示したが、図6のように、FDM、又は図示してはいないが、TDM+FDMで複数個のリソースプールが構成されていてもよい。)

(ウ)「



([当審仮訳]:
[118] 上記の提案された方式は、ディスカバリ信号の伝送に限定されるものではなく、D2D通信信号又は通信のためのスケジューリング割り当て、或いはD2D同期信号が送信される時に、提案された方法の一部が選択的に適用されてもよい。ここで、スケジューリング割り当てとは、D2D通信パケットの送信前に送る、D2D通信パケットの伝送リソース位置、IDなどを含む制御信号を意味する。また、電力制御部分は、D2D伝送信号が変更される場合、同一の電力制御パラメータが用いられてもよく、信号ごとに異なるパラメータ(例えば、P0、alpha、powerオフセットなど)が設定/シグナルされてもよい。)

(エ)「



引用文献5の上記記載、図面及びこの分野における技術常識を考慮すると、次のことがいえる。

上記「(ア)」には、「装置対装置(Device-to-Device;D2D)通信とは、端末(User Equipment;UE)間に直接的なリンクを設定し、基地局(evolved NodeB;eNB)の介入無しで端末間に音声、データなどを直接やり取りする通信方式のことをいう。」との記載があるから、引用文献1は「デバイスツーデバイス通信」についてのものであり、「端末間でデータなどを直接やり取りする通信」を行うものであるといえる。
また、上記「(イ)」には、「特定D2D端末は、RSRPが含まれるレンジのリソースプールを選択し、リソースプールにおいてディスカバリ信号伝送のためのリソース(リソースプールからランダムに選択されたものであってもよい。)を用いてディスカバリ信号を送信することができる。すなわち、タイプ1ディスカバリが設定された端末は、1つ以上のリソースプールからリソースプールを選択し、その選択されたリソースプールのリソースを用いてディスカバリ信号を送信することができる。」、「例えば、リソースプール1はRSRPレンジ-110?-80のためのものであり、リソースプール2はRSRPレンジ-80?-60のためのものであってもよい。基地局からの距離が類似であることから類似のRSRPを有する端末(例えば、UE group #1に属した端末)は、同じリソースプールのリソースを用いてディスカバリ信号を送信することができる。」との記載、上記「(ウ)」には、「上記の提案された方式は、ディスカバリ信号の伝送に限定されるものではなく、D2D通信信号又は通信のためのスケジューリング割り当て、或いはD2D同期信号が送信される時に、提案された方法の一部が選択的に適用されてもよい。」との記載がある。
そうすると、引用文献1には、「特定D2D端末は、1つ以上のリソースプール(リソースプール1又はリソーププール2)から、類似のRSRPを有する端末は、同じリソースプールのリソースを用いて、通信のためのスケジューリング割り当てを行う」ものであるといえる。
そして、上述したとおり、引用文献1は「デバイスツーデバイス通信」において、「特定D2D端末は、1つ以上のリソースプール(リソースプール1又はリソーププール2)から、類似のRSRPを有する端末は、同じリソースプールのリソースを用いて、通信のためのスケジューリング割り当てを行う」という方法が記載されるものであるから、「デバイスツーデバイス通信のための方法」であるといえる。

以上を総合すると、上記引用文献5には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されている。

「 デバイスツーデバイス通信のための方法であって、
特定D2D端末は、1つ以上のリソースプール(リソースプール1又はリソーププール2)から、類似のRSRPを有する端末は、同じリソースプールのリソースを用いて、通信のためのスケジューリング割り当てを行う、方法。」

イ 引用文献1について
当審拒絶理由及び原査定の拒絶の理由に引用された、国際公開2015/200607号(引用文献1)には、以下の事項が記載されている。(下線は当審で付与した。)

「[000192] Fig. 4A support and encompass another generic example embodiment shown in Fig. 4B. The example embodiment of Fig. 4B illustrates that Fig. 4A discloses acts such as act 4B-1 and act 4B-2 which may be practiced in the manner shown in Fig. 4B. Act 4B-1 comprises the pool selector 66, and thus terminal processor 40 selecting a pool from a set of plural pools of radio resources. Act 4B-2 comprises transmitting sidelink direct transmission data using the selected pool of resources, e.g., using the pool selected as act 4B-1. As used herein, "sidelink direct transmission data" encompasses or comprises both scheduling assignment (SA) and data of the sidelink direction communication session. Stated differently, act 4B-2 comprises scheduling a device-to-device (D2D) transmission over the second radio interface using a radio resource of the selected pool.
[000193] As explained above, the device-to-device (D2D) transmission over the second interface for which the resource is selected (e.g., by the method of Fig. 4A or the method of Fig. 4B) may be either a scheduling assignment or a transmission of data (as required or requested by executable application 56) between the wireless terminal 26 and the other wireless terminal 48. In view of the use of resources from the selected pool(s) for both a scheduling assignment and transmission of data for the device-to- device (D2D) transmission, the technology disclosed herein may alternatively or additionally be described by the example method having representative acts or steps illustrated in Fig.4C.」
([当審仮訳]:
[000192]
図4Aは、図4Bに示される別の一般的な実施形態例をサポートし、かつ包含する。図4Bの実施形態例は、図4Aが図4Bに示される方法で実施されてもよい動作、例えば、動作4B-1および動作4B-2を開示することを示す。動作4B-1は、プール・セレクタ66、従って、端末プロセッサ40が複数の無線リソースの複数のプールのある1つのセットからある1つのプールを選択するステップを備える。動作4B-2は、複数のリソースのその選択されたプールを用いて、例えば、動作4B-1のように選択されたプールを用いてサイドリンク直接送信データを送信するステップを備える。本明細書では、「サイドリンク直接送信データ」は、サイドリンク直接通信セッションのスケジューリング・アサインメント(SA)およびデータの両方を包含するかまたは備える。別の言い方をすれば、動作4B‐2は、その選択されたプールのうちのある1つの無線リソースを用いた、第2の無線インターフェースを介したデバイス・ツー・デバイス(D2D)送信をスケジュールするステップを備える。
[000193]
先に説明されたように、リソースが(例えば、図4Aの方法かまたは図4Bの方法によって)選択される第2の無線インターフェース54を介したデバイス・ツー・デバイス(D2D)送信は、ワイヤレス端末26と他のワイヤレス端末48との間の(実行可能なアプリケーション56によって要求されるか、またはリクエストされるような)スケジューリング・アサインメントか、またはデータの送信のいずれであってもよい。その選択されたプール(単数または複数)からの複数のリソースをデバイス・ツー・デバイス(D2D)送信のためのスケジューリング・アサインメントおよびデータの送信の両方に用いることを考慮して、本明細書に開示される技術が、代わりにまたは加えて、図4Cに示される代表的な動作またはステップを有する方法例によって記載されてもよい。)

上記引用文献1の記載によれば、「端末プロセッサが複数の無線リソースの複数のプールのある1つのセットからある1つのプールを選択し、選択されたプールを用いてサイドリンク直接送信データを送信する」こと、「リソースが選択される第2の無線インターフェースを介したデバイスツーデバイス送信は、ワイヤレス端末26と他のワイヤレス端末48との間のスケジューリング・アサインメントである」ことが記載されている。
そうすると、引用文献1には、「デバイスツーデバイス送信において、複数の無線リソースの複数のプールから1つのプールを選択し、選択されたプールを用いて、ワイヤレス端末と他のワイヤレス端末との間でスケジューリング・アサインメントを行う。」という技術事項が記載されている。

ウ 引用文献4について
当審拒絶理由及び原査定の拒絶の理由に引用された、国際公開2015/170763号(引用文献4)には、以下の事項が記載されている。

「[0038]図5は、LTEシステムで使用される無線フレームの構成図である。LTEシステムは、下りリンク(DL)にはOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)、上りリンク(UL)にはSC-FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)がそれぞれ適用される。
[0039]図5に示すように、無線フレームは、時間方向に並ぶ10個のサブフレームで構成される。各サブフレームは、時間方向に並ぶ2個のスロットで構成される。各サブフレームの長さは1msであり、各スロットの長さは0.5msである。各サブフレームは、周波数方向に複数個のリソースブロック(RB)を含み、時間方向に複数個のシンボルを含む。各リソースブロックは、周波数方向に複数個のサブキャリアを含む。1つのサブキャリア及び1つのシンボルによりリソースエレメントが構成される。UE100に割り当てられる無線リソースのうち、周波数リソースはリソースブロックにより構成され、時間リソースはサブフレーム(又はスロット)により構成される。」

上記引用文献4の記載によれば、「LTEシステムで使用される無線フレームは10個のサブフレームで構成され、各サブフレームは、時間方向に並ぶ2個のスロットで構成される。各サブフレームは、周波数方向に複数個のリソースブロック(RB)を含み、時間報告に複数個のシンボルを含む」という技術事項が記載されている。そして、当該事項は当該技術分野における技術常識である。

(2)対比・判断
ア 本願発明1について
本願発明1と引用発明とを対比すると、以下のことがいえる。

引用発明の方法は「デバイスツーデバイス通信」の方法であるから、「特定D2D端末」は、デバイスツーデバイス通信において送受信を行う端末であり、本願発明1の「送信端デバイス及び受信端デバイス」に含まれるものであり、各端末は通信における終点(エンド)といえるものであるから、引用発明の「デバイスツーデバイス通信の方法」は、本願発明1の「エンドツーエンド通信の方法」に相当する。そして、1つ以上のリソースプール(リソースプール1又はリソースプール2)から、類似のRSRPを有する端末は同じリソースプールのリソースを用いて通信のためのスケジューリング割り当てを行い、デバイスツーデバイス通信を行うのであるから、特定D2D端末と同じリソースプールのリソースを用いて通信を行う受信端デバイスとして動作するD2D端末が存在することは自明であり、受信端デバイスとして動作するD2D端末も、類似のRSRPを有する端末であるから、1つ以上のリソースプール(リソースプール1又はリソースプール2)から送信端デバイスが使用するリソースプールと同じリソースプールを用いることは自明である。そうすると、受信端デバイスとして動作するD2D端末も、類似のRSRPを有する端末と同じリソースプールを用いて通信のためのリソースプールを選択するものであるといえる、すなわち特定D2D端末が通信のためのスケジューリング割り当てを行うリソースプールと同じリソースプールを受信端デバイスも選択するものであるから、受信端デバイスとして動作するD2D端末及び送信端デバイスとして動作する特定D2D端末は、それぞれの端末が予め設定された共通のルールに基づいてリソースプールを選択するものであるといえる。そして、リソースプール1又はリソースプール2は、本願発明1の「リソースサブセット」に、全体のリソースプールが本願発明1の「リソースプール」に相当するといえる。
また、引用発明の「通信のためのスケジューリング割り当て」は、「制御シグナリング」に含まれる。そして、制御シグナリングであるスケジューリング割り当ては、リソースプールにおいて送信位置を決定することによって送信するものであることも自明である。
更に、引用文献4にも記載されているように、「LTEシステムで使用される無線フレームは10個のサブフレームで構成され、各サブフレームは、時間方向に並ぶ2個のスロットで構成される。各サブフレームは、周波数方向に複数個のリソースブロック(RB)を含み、時間報告に複数個のシンボルを含む」ことは、当該技術分野において技術常識であるから、引用発明においても「リソースサブセットがN個のシンボルでありかつ特定の数量のリソースブロック(RB)であり、Nは1以上である」ことは自明である。
そうすると、本願発明1と引用発明は、「エンドツーエンド通信のための方法」であって、「エンドツーエンド通信に用いられる送信端デバイス及び受信端デバイスにより、予め設定された共通のルールに基づいて、制御シグナリングを送信するために用いられるリソースサブセットを決定するためのステップであって、前記リソースサブセットは、制御シグナリングを送信するために用いられるリソースプールに属し、リソースサブセットがN個のシンボルでありかつ特定の数量のリソースブロック(RB)であり、Nは1以上である、ステップと、送信端デバイスにより、リソースサブセットにおいて制御シグナリングの送信位置を決定し、かつ送信位置で制御シグナリングを送信するステップ」で一致する。

以上を総合すると、本願発明1と引用発明とは、以下の点で一致し、また、相違している。

(一致点)
「エンドツーエンド通信のための方法であって、
エンドツーエンド通信に用いられる送信端デバイス及び受信端デバイスにより、予め設定された共通のルールに基づいて、制御シグナリングを送信するために用いられるリソースサブセットを決定するためのステップであって、リソースサブセットは、制御シグナリングを送信するために用いられるリソースプールに属し、リソースサブセットがN個のシンボルでありかつ特定の数量のリソースブロック(RB)であり、Nは1以上である、ステップと、
送信端デバイスにより、リソースサブセットにおいて制御シグナリングの送信位置を決定し、かつ送信位置で制御シグナリングを送信するステップと
を含む方法。」

(相違点)
本願発明1の「制御シグナリング」は「制御シグナリングの送信リソースの周波数が、時分割多重化方式で制御シグナリングとリソースを共有するデータの送信リソースの周波数より高い周波数に予め設定されるか、又はデータの送信リソースの周波数より低い周波数に予め設定される」のに対し、引用発明の「スケジューリング割り当て」は、当該特定がされていない点。

上記相違点について検討すると、上記相違点に係る本願発明1の「制御シグナリング」は「制御シグナリングの送信リソースの周波数が、時分割多重化方式で制御シグナリングとリソースを共有するデータの送信リソースの周波数より高い周波数に予め設定されるか、又はデータの送信リソースの周波数より低い周波数に予め設定される」という発明特定事項は、引用文献5及び引用文献1には記載も示唆もされておらず、また、原査定において他の請求項に係る発明に対して引用された引用文献2ないし引用文献4にも記載も示唆もされておらず、さらに、当該技術分野において周知技術であるともいえない。

よって、当業者といえども、引用発明において、上記相違点に係る「スケジューリング割り当て」を「制御シグナリングの送信リソースの周波数が、時分割多重化方式で制御シグナリングとリソースを共有するデータの送信リソースの周波数より高い周波数に予め設定されるか、又はデータの送信リソースの周波数より低い周波数に予め設定される」ものとすることは、容易に想到し得たとはいえない。
したがって、本願発明1は、当業者であっても、引用発明、及び引用文献1に記載の技術事項に基いて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。

イ 本願発明2について
本願発明2と引用発明とを対比すると、以下のことがいえる。

(ア)上記アで説示した事項については、本願発明2と引用発明との対比にもあてはまる。

(イ)そして、引用発明は「デバイスツーデバイス通信のための方法」であって、通信のためのスケジューリング割り当てを行うものであるから、受信端デバイスでは、送信端デバイスと通信を行うために同じリソースプールにおいてブラインド制御シグナリング検出を実行するものであることは自明である。
そうすると、本願発明2と引用発明は、「エンドツーエンド通信に用いられる送信端デバイス及び受信端デバイスにより、予め設定された共通のルールに基づいて、制御シグナリングを送信するために用いられるリソースサブセットを決定するためのステップであって、リソースサブセットは、制御シグナリングを送信するために用いられるリソースプールに属し、リソースサブセットがN個のシンボルでありかつ特定の数量のリソースブロック(RB)であり、Nは1以上である、ステップと、受信端デバイスにより、リソースサブセットにおいてブラインド制御シグナリング検出を実行する」点で一致する。

以上を総合すると、本願発明2と引用発明とは、以下の点で一致し、また、相違している。

(一致点)
「エンドツーエンド通信のための方法であって、
エンドツーエンド通信に用いられる送信端デバイス及び受信端デバイスにより、予め設定された共通のルールに基づいて、制御シグナリングを送信するために用いられるリソースサブセットを決定するためのステップであって、リソースサブセットは、制御シグナリングを送信するために用いられるリソースプールに属し、リソースサブセットがN個のシンボルでありかつ特定の数量のリソースブロック(RB)であり、Nは1以上である、ステップと、
受信端デバイスにより、リソースサブセットにおいてブラインド制御シグナリング検出を実行するステップと
を含む方法。」

(相違点)
本願発明2の「受信端デバイス」は「時分割多重方式で制御シグナリングとリソースを共有するデータの送信リソースが制御シグナリングの送信リソースの周波数より高い又は低い周波数に予め設定されている場合、受信端デバイスにより、予め設定されている高い又は低い周波数を使用することによって前記データを受信する」のに対し、引用発明の「D2D端末」は、当該特定がされていない点。

上記相違点について検討すると、上記相違点に係る本願発明2の「受信端デバイス」は「時分割多重方式で制御シグナリングとリソースを共有するデータの送信リソースが制御シグナリングの送信リソースの周波数より高い又は低い周波数に予め設定されている場合、受信端デバイスにより、予め設定されている高い又は低い周波数を使用することによって前記データを受信する」という発明特定事項は、引用文献5及び引用文献1には記載も示唆もされておらず、また、原査定において他の請求項に係る発明に対して引用された引用文献2ないし引用文献4にも記載も示唆もされておらず、さらに、当該技術分野において周知技術であるともいえない。

よって、当業者といえども、引用発明において、上記相違点に係る「D2D端末」を「時分割多重方式で制御シグナリングとリソースを共有するデータの送信リソースが制御シグナリングの送信リソースの周波数より高い又は低い周波数に予め設定されている場合、受信端デバイスにより、予め設定されている高い又は低い周波数を使用することによって前記データを受信する」ものとすることは、容易に想到し得たとはいえない。
したがって、本願発明2は、当業者であっても、引用発明、及び引用文献1に記載の技術事項に基いて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。

ウ 本願発明3ないし10について
本願発明3-5、7-9は、本願発明1又は本願発明2の発明特定事項を全て含むから、本願発明1又は本願発明2と同じ理由により、引用発明及び引用文献1に基いて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
本願発明6、10は、本願発明1又は本願発明2の発明特定事項を全て含むから、本願発明1又は本願発明2と同じ理由により、引用発明、引用文献1、引用文献2及び引用文献3に基いて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。

エ 本願発明11ないし12について
本願発明11は、本願発明1?10に記載の方法を送信端デバイスとして動作するように記載したものあって、本願発明11は、本願発明1?10における送信端デバイスとして動作するように構成されたデバイスの発明であり、上記ア又はイで説示した相違点に係る本願発明1又は本願発明2の発明特定事項を少なくとも備えるものであるから、本願発明1又は本願発明2と同じ理由により、引用発明及び引用文献1、引用文献2及び引用文献3に基いて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
本願発明12は、本願発明1?10に記載の方法を受信端デバイスとして動作するように記載したものあって、本願発明12は、本願発明1?10における受信端デバイスとして動作するように構成されたデバイスの発明であり、上記ア又はイで説示した相違点に係る本願発明1又は本願発明2の発明特定事項を少なくとも備えるものであるから、本願発明1又は本願発明2の発明特定事項を全て含むから、本願発明1又は本願発明2と同じ理由により、引用発明及び引用文献1、引用文献2及び引用文献3に基いて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。

第6 原査定の理由についての判断
理由3(進歩性)について
令和2年11月18日に提出された手続補正により、本願発明1ないし12は、「制御シグナリング」は「制御シグナリングの送信リソースの周波数が、時分割多重化方式で制御シグナリングとリソースを共有するデータの送信リソースの周波数より高い周波数に予め設定されるか、又はデータの送信リソースの周波数より低い周波数に予め設定される」という発明特定事項、又は「受信端デバイス」は「時分割多重方式で制御シグナリングとリソースを共有するデータの送信リソースが制御シグナリングの送信リソースの周波数より高い又は低い周波数に予め設定されている場合、受信端デバイスにより、予め設定されている高い又は低い周波数を使用することによって前記データを受信する」という発明特定事項を有するものとなっており、当該発明特定事項は、上記第5 2(2)の「ア」ないし「エ」で説示したとおり、原査定において引用された引用文献1及び4には記載も示唆もされておらず、当該技術分野における周知技術であるともいえない。
したがって、本願の請求項1ないし5、7ないし9に係る発明は、当業者であっても、引用文献1に記載された発明及び引用文献4に記載された技術事項に基いて、容易に発明をすることができたものとはいえない。
本願の請求項6、10に係る発明は、当業者であっても、引用文献1に記載された発明及び引用文献3に記載された技術事項並びに引用文献4に基いて、容易に発明をすることができたものとはいえない。
本願の請求項11、12に係る発明は、当業者であっても、引用文献1に記載された発明及び引用文献3並びに引用文献4に記載された技術事項に基いて、容易に発明をすることができたものとはいえない。
したがって、原査定を維持することはできない。

第7 むすび
以上のとおり、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。

 
審決日 2021-02-18 
出願番号 特願2018-540777(P2018-540777)
審決分類 P 1 8・ 536- WY (H04W)
P 1 8・ 537- WY (H04W)
P 1 8・ 121- WY (H04W)
最終処分 成立  
前審関与審査官 伊東 和重  
特許庁審判長 國分 直樹
特許庁審判官 本郷 彰
畑中 博幸
発明の名称 制御シグナリング送信の方法及びデバイス  
代理人 窪田 郁大  
代理人 赤澤 克豪  
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