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審決分類 審判 一部申し立て 2項進歩性  H04N
審判 一部申し立て 1項3号刊行物記載  H04N
管理番号 1371668
異議申立番号 異議2020-700536  
総通号数 256 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2021-04-30 
種別 異議の決定 
異議申立日 2020-07-30 
確定日 2020-12-13 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第6641620号発明「支持構造」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第6641620号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1?3、5及び6〕について訂正することを認める。 特許第6641620号の請求項1及び2に係る特許についての特許異議の申立てを却下する。 
理由 第1 手続の経緯
特許第6641620号(以下、「本件特許」という。)の請求項1?6に係る特許についての出願は、平成27年11月9日に出願されたものであって、令和2年1月8日にその特許権の設定登録(特許公報発行日 令和2年2月5日)がされ、その後、令和2年7月30日に特許異議申立人石田志保により請求項1及び2(一部の請求項)に対して特許異議の申立てがされたものである。
そして、令和2年9月15日付けで当審は取消理由を通知し、令和2年11月20日に特許権者は訂正請求書及び意見書を提出した。

第2 訂正の適否についての判断
1 請求の趣旨、訂正の内容
(1)請求の趣旨
令和2年11月20日に特許権者により行われた、願書に添付した特許請求の範囲の訂正(以下、「本件訂正」という。)の請求の趣旨は、特許第6641620号の特許請求の範囲を、本訂正請求書(以下、「本件訂正請求書」という。)に添付した訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1?3、5及び6について訂正することを求める、というものである。

(2)訂正の内容
本件訂正の内容は以下ア?エのとおりである。

ア 訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1を削除する。

イ 訂正事項2
特許請求の範囲の請求項2を削除する。

ウ 訂正事項3
特許請求の範囲の請求項3に、「請求項2に記載の支持構造であって、前記収納部内に配置され、内部に前記ケーブルを収納する第二ガイド部材をさらに備え、前記第二ガイド部材は、前記第一ガイド部材の下端部に接続された第一端部と、前記筐体の内部に固定された第二端部と、前記第一端部と前記第二端部との間に設けられ、湾曲変位可能に構成された中間部と、を有する支持構造。」とあるうち、請求項2を引用するものについて、独立形式に改め、「什器に設けられた機能部を支持する支持構造であって、前記機能部を支持する上端部と、前記什器の筐体に固定された下端部と、を有し、上下方向に伸縮可能な支持手段を備え、前記筐体の上端部には、前記支持手段が前記上下方向に挿通する挿通孔と、前記機能部に接続されたケーブルを前記筐体の内部に案内する案内孔と、が形成され、前記筐体の内部には、前記案内孔と連通し、前記支持手段の伸縮動作に伴って前記ケーブルを前記案内孔から前記上下方向に進退可能に収納する収納部が設けられ、前記案内孔は、前記挿通孔と隣接して設けられ、前記挿通孔と連通しており、内部に前記ケーブルを収納する第一ガイド部材をさらに備え、前記支持手段は、前記伸縮動作に伴って前記挿通孔から前記筐体の外部に出没する露出部を有し、前記第一ガイド部材は、前記露出部に沿って前記案内孔を挿通するように配置されており、前記収納部内に配置され、内部に前記ケーブルを収納する第二ガイド部材をさらに備え、前記第二ガイド部材は、前記第一ガイド部材の下端部に接続された第一端部と、前記筐体の内部に固定された第二端部と、前記第一端部と前記第二端部との間に設けられ、湾曲変位可能に構成された中間部と、を有する支持構造。」に訂正する。(請求項3の記載を直接的又は間接的に引用する請求項5及び6も同様に訂正する。)

エ 訂正事項4
特許請求の範囲の請求項5に、「請求項1から4のいずれか一項に記載の支持構造であって、前記筐体の内部には、前記収納部が配置された第一空間と、前記支持手段を挟んで前記第一空間の反対側に設けられた第二空間と、が形成され、前記第二空間には、前記ケーブルが接続可能な接続部を有する電源供給部が設けられ、前記筐体の前記上端部には、前記第一空間と前記第二空間とを連通し、前記ケーブルを支持する第三ガイド部材が設けられている支持構造。」とあるのを、「請求項3又は4に記載の支持構造であって、前記筐体の内部には、前記収納部が配置された第一空間と、前記支持手段を挟んで前記第一空間の反対側に設けられた第二空間と、が形成され、前記第二空間には、前記ケーブルが接続可能な接続部を有する電源供給部が設けられ、前記筐体の前記上端部には、前記第一空間と前記第二空間とを連通し、前記ケーブルを支持する第三ガイド部材が設けられている支持構造。」に訂正する。

2 一群の請求項について
訂正前の請求項1?3、5及び6について、請求項2、3、5及び6は請求項1を直接的又は間接的に引用しているものであって、訂正事項1によって記載が訂正される請求項1に連動して訂正されるものである。したがって、訂正前の請求項1?3、5及び6に対応する訂正後の請求項1?3、5及び6は、特許法120条の5第4項に規定する一群の請求項である。

3 訂正事項1、2について
(1)訂正の目的、新規事項、特許請求の範囲の拡張・変更について
訂正事項1及び2は、本件特許の請求項1及び2の記載を削除するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものであり、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正(特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項に適合するもの)であり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない(特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第6項に適合する)ものである。

4 訂正事項3について
(1)訂正の目的について
訂正事項3は、訂正前の請求項3が訂正前の請求項2を引用する記載であったものを、請求項2を引用するものについて請求項間の引用関係を解消して、独立形式請求項へ改めるための訂正であるから、特許法第120条の5第2項ただし書第4号に規定する「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること」を目的とするものである。

(2)新規事項、特許請求の範囲の拡張・変更について
訂正事項3は、独立形式請求項へ改めることが何ら実質的な内容の変更を伴うものではないから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正(特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項に適合するもの)であり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない(特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第6項に適合する)ものである。

5 訂正事項4について
(1)訂正の目的について
訂正事項4は、訂正事項1及び2により請求項1及び2を削除したことに伴い、請求項5が引用していた請求項から請求項1及び2を削除することにより、多数項を引用している請求項の引用請求項数を削減するものである。
よって、訂正事項4は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものである。

(2)新規事項、特許請求の範囲の拡張・変更について
訂正事項4は、引用請求項数を削減するものであるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正(特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項に適合するもの)であり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない(特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第6項に適合する)ものである。

6 むすび
以上のとおりであるから、本件訂正請求書による訂正(訂正事項1?4)は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号及び第4号に規定する事項を目的とするものであり、かつ、同条第4項並びに同条第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。
したがって、特許請求の範囲を、訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1?3、5、6〕について訂正することを認める。

第3 特許異議の申立てについて
上記第2のとおり、本件特許の請求項1及び2に係る発明は、訂正により削除された。
これにより、本件特許の請求項1及び2に係る特許異議の申立ては、申立ての対象が存在しないものとなったため、特許法第120条の8第1項で準用する同法第135条の規定により却下する。

よって、結論のとおり決定する。

 
発明の名称 (57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(削 除)
【請求項2】
(削 除)
【請求項3】
什器に設けられた機能部を支持する支持構造であって、
前記機能部を支持する上端部と、前記什器の筐体に固定された下端部と、を有し、上下方向に伸縮可能な支持手段を備え、
前記筐体の上端部には、
前記支持手段が前記上下方向に挿通する挿通孔と、
前記機能部に接続されたケーブルを前記筐体の内部に案内する案内孔と、
が形成され、
前記筐体の内部には、前記案内孔と連通し、前記支持手段の伸縮動作に伴って前記ケーブルを前記案内孔から前記上下方向に進退可能に収納する収納部が設けられ、
前記案内孔は、前記挿通孔と隣接して設けられ、前記挿通孔と連通しており、
内部に前記ケーブルを収納する第一ガイド部材をさらに備え、
前記支持手段は、前記伸縮動作に伴って前記挿通孔から前記筐体の外部に出没する露出部を有し、
前記第一ガイド部材は、前記露出部に沿って前記案内孔を挿通するように配置されており、
前記収納部内に配置され、内部に前記ケーブルを収納する第二ガイド部材をさらに備え、
前記第二ガイド部材は、
前記第一ガイド部材の下端部に接続された第一端部と、
前記筐体の内部に固定された第二端部と、
前記第一端部と前記第二端部との間に設けられ、湾曲変位可能に構成された中間部と、
を有する
支持構造。
【請求項4】
什器に設けられた機能部を支持する支持構造であって、
前記機能部を支持する上端部と、前記什器の筐体に固定された下端部と、を有し、上下方向に伸縮可能な支持手段を備え、
前記筐体の上端部には、
前記支持手段が前記上下方向に挿通する挿通孔と、
前記機能部に接続されたケーブルを前記筐体の内部に案内する案内孔と、
が形成され、
前記筐体の内部には、前記案内孔と連通し、前記支持手段の伸縮動作に伴って前記ケーブルを前記案内孔から前記上下方向に進退可能に収納する収納部が設けられ、
内部に前記ケーブルを収納する第一ガイド部材と、
前記収納部内に配置され、内部に前記ケーブルを収納する第二ガイド部材とをさらに備え、
前記支持手段は、前記伸縮動作に伴って前記挿通孔から前記筐体の外部に出没する露出部を有し、
前記第一ガイド部材は、前記露出部に沿って前記案内孔を挿通するように配置されており、
前記第二ガイド部材は、
前記第一ガイド部材の下端部に接続された第一端部と、
前記筐体の内部に固定された第二端部と、
前記第一端部と前記第二端部との間に設けられ、湾曲変位可能に構成された中間部と、
を有する
支持構造。
【請求項5】
請求項3又は4に記載の支持構造であって、
前記筐体の内部には、
前記収納部が配置された第一空間と、
前記支持手段を挟んで前記第一空間の反対側に設けられた第二空間と、
が形成され、
前記第二空間には、前記ケーブルが接続可能な接続部を有する電源供給部が設けられ、
前記筐体の前記上端部には、前記第一空間と前記第二空間とを連通し、前記ケーブルを支持する第三ガイド部材が設けられている
支持構造。
【請求項6】
請求項5に記載の支持構造であって、
前記電源供給部は、前記接続部が前記支持手段に対して反対側を向くように配置されている
支持構造。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2020-11-30 
出願番号 特願2015-219933(P2015-219933)
審決分類 P 1 652・ 121- XA (H04N)
P 1 652・ 113- XA (H04N)
最終処分 決定却下  
前審関与審査官 大室 秀明  
特許庁審判長 五十嵐 努
特許庁審判官 樫本 剛
小池 正彦
登録日 2020-01-08 
登録番号 特許第6641620号(P6641620)
権利者 株式会社オカムラ
発明の名称 支持構造  
代理人 鈴木 三義  
代理人 鈴木 三義  
代理人 松沼 泰史  
代理人 松沼 泰史  

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