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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 G06Q
管理番号 1372610
審判番号 不服2020-5133  
総通号数 257 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2021-05-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2020-04-15 
確定日 2021-04-20 
事件の表示 特願2018-533028「代表カード決済システム及び代表カードの決済処理方法」拒絶査定不服審判事件〔平成29年 4月20日国際公開、WO2017/065518、平成30年 9月27日国内公表、特表2018-528561、請求項の数(11)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、2016年(平成28年)10月13日(パリ条約による優先権主張外国庁受理 2015年10月13日 大韓民国)を国際出願日とする出願であって、平成31年1月30日付けで拒絶理由通知がされ、令和元年7月1日に手続補正がされ、同年12月10日付けで拒絶査定(原査定)がされ、これに対し、令和2年4月15日に拒絶査定不服審判の請求がされると同時に手続補正(以下、「本件補正」という。)がされたものである。

第2 原査定の概要
原査定(令和元年12月10日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。
令和元年7月1日付けの手続補正書によって補正された本願請求項1-11に係る発明は、以下の引用文献1-2に基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない。

引用文献1:特開2011-65199号公報
引用文献2:韓国公開特許第10-2012-0014447号公報

また、原査定において、以下の点が付言されている。
「請求項1の当該補正箇所の根拠として、記載されている段落【0013】には「アプリカードに連動される代表カード30」と連動する点については記載されているものの、代表カードにアプリカードが登録されていることは記載されていない」
「請求項7等の「代表カード決済処理方法」において、各ステップ等の処理の主体が記載されておらず不明確となっている点にも留意されたい。)」

第3 本件補正について
1 「アプリカード」と「代表カード」との「連動」に関する補正事項について
本件補正は、補正前の請求項1の「代表カード」「に登録され」た「アプリカード」の「に登録され」を「と連動し」と変更する補正事項を含むが、当該補正事項は、原査定の付言に応じて、本願の当初明細書の段落【0013】の記載に基づく誤記の訂正を目的とするものであって、当初明細書等に記載された事項の範囲内のものであるから、新規事項を追加するものではない。
請求項2、4についての補正事項、請求項7、10についての当該補正事項と同様の補正事項についても、当該補正事項と同様に、本願の当初明細書の記載に基づく誤記の訂正を目的とするものであり、新規事項を追加するものではないことは明らかである。
2 明細書の段落【0006】についての補正も、上記1と同様に、新規事項を追加するものではない。
3 請求項7の各「ステップ」を実行する動作主体を特定する補正事項について
本件補正によって、請求項7の各ステップを「カード会社サーバシステム」が実行することが特定されたが、この補正事項は、本願の当初明細書の段落【0036】、【0038】、【0047】、【0052】の記載に基づいて、原査定の付言に応じて、主体が記載されていないという誤記の訂正を目的とするものであって、当初明細書等に記載された事項の範囲内のものであるから、新規事項を追加するものではない。
4 上記1乃至3のとおり、本件補正は、特許法第17条の2第3項に規定する要件に違反するものではなく、本件補正のうち、特許請求の範囲についてする補正は、特許法第17条の2第4項に規定する要件に違反するものではなく、同法同条第5項3号に掲げる誤記の訂正を目的とする補正である。

第4 本願発明
本願請求項1-11に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」-「本願発明11」という。)は、令和2年4月15日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1-11に記載された事項により特定される発明であり、以下のとおりの発明である。

「 【請求項1】
顧客端末でアプリを介してクレジットカード、デビットカード、ギフトカードを含むカード決済に用いられるカードが登録されたアプリカードと、
前記顧客端末を介して少なくとも一つ以上の前記アプリカードと連動し、かつ、ユーザが携帯できる実物カードである代表カードと、
前記アプリまたはウェブを介してカード会社サーバシステムと接続し、前記代表カードと連動した前記アプリカードのうちいずれか一つを主決済カードとしてリアルタイムで設定または変更可能な前記顧客端末と、
前記代表カードを用いた承認要求または買入要求の送受信が行われる承認ネットワークと、
前記代表カードと連動した前記アプリカードの前記主決済カードを使用して承認または買入プロセスを処理する前記カード会社サーバシステムと、
を含む代表カード決済システム。
【請求項2】
前記アプリカードは、顧客が保有する前記カードのうち少なくとも一つ以上が登録され、
前記主決済カードは、登録された前記アプリカードのうちいずれかが選択され、
前記カード会社サーバシステムは、前記代表カードと連動した前記アプリカードの情報及び前記主決済カードか否かの情報を管理するアプリカード元帳DBと、前記代表カード、前記代表カードに対応する承認処理時点の前記主決済カード、及び承認または買入された内訳の各情報を管理する代表カード承認情報マッチングDBと、
を含む請求項1に記載の代表カード決済システム。
【請求項3】
前記カード会社サーバシステムは、
前記顧客が保有する前記カード及び前記代表カードの発行に係る処理を行う発行サーバと、
前記アプリカード元帳DBが管理する前記アプリカードの情報及び前記主決済カードか否かの情報を利用して前記代表カード承認情報マッチングDBを構成する業務処理サーバと、
を含む請求項2に記載の代表カード決済システム。
【請求項4】
前記カード会社サーバシステムは、前記カード会社サーバシステム内では前記代表カードと連動した前記アプリカードの前記主決済カードを使用して承認または買入プロセスを処理し、前記承認ネットワークに対して前記代表カードの代表カード情報を用いて承認要求に応答する承認サーバを含む請求項3に記載の代表カード決済システム。
【請求項5】
前記代表カードは、前記代表カードであることを特定するための代表カード特定データを有する請求項1ないし4のうちいずれか1つに記載の代表カード決済システム。
【請求項6】
前記代表カード特定データは、BINを含む請求項5に記載の代表カード決済システム。
【請求項7】
アプリカードと連動した代表カードを利用した代表カード決済処理方法において、
前記アプリカードは、顧客端末でアプリを介してクレジットカード、デビットカード、ギフトカードを含むカード決済に用いられるカードが登録され、
前記代表カードは、前記顧客端末を介して少なくとも一つ以上の前記アプリカードと連動し、かつ、ユーザが携帯できる実物カードであり、
カード会社サーバシステムが、前記アプリまたはウェブを介して前記代表カードと連動した前記アプリカードのうちいずれか一つが主決済カードとして選択されると、該主決済カードに対応するフラグを活性化するステップと、
前記カード会社サーバシステムが、前記代表カードであることを特定するための代表カード特定データを利用して、前記代表カードであるかどうかを判断するステップと、
前記カード会社サーバシステムが、前記代表カードの前記代表カード特定データに含まれる前記代表カードのカード番号を用いて前記代表カードにマッチングされている前記アプリカードの前記主決済カードを確認するステップと、
前記カード会社サーバシステムが、前記代表カードの代表カード情報、前記代表カードにマッチングされている前記主決済カードの決済カード情報及び決済に対する承認情報をマッチングして保存し、代表カード承認情報マッチングDBを構成するステップと、
を含む代表カードの決済処理方法。
【請求項8】
前記代表カードのカード番号を含む前記代表カード情報を用いて承認ネットワークを介して決済の承認要求を行うステップと、
前記代表カードの前記代表カード情報を用いて前記承認ネットワークを介して決済の承認応答を行うステップと、
を含む請求項7に記載の代表カードの決済処理方法。
【請求項9】
前記顧客端末の前記アプリまたはウェブを介して前記主決済カードの変更が申し込まれると、アプリカード元帳DBの主決済カード情報が変更されるステップと、
前記顧客端末の前記アプリまたはウェブを介して前記主決済カードの変更が完了したことが表示されるステップと、
を含む請求項7に記載の代表カードの決済処理方法。
【請求項10】
前記代表カードと連動した前記アプリカードの前記主決済カードの前記決済カード情報に基づき前記主決済カードを用いた決済の承認処理を行うステップと、
前記代表カードの前記代表カード情報に基づき前記代表カードを用いた決済の承認応答を行うステップと、
売上伝票買入が要求された前記代表カードに対し、前記代表カード情報と前記承認応答で付与された承認番号を用いて買入処理する前記主決済カードの前記決済カード情報及び決済の承認取引を確認するステップと、
前記主決済カードを使用して買入処理を行うステップと、
を含む請求項7に記載の代表カードの決済処理方法。
【請求項11】
決済サービスを提供するオンライン決済プラットフォームに前記代表カードの前記代表カード情報を登録するステップを含む請求項7に記載の代表カードの決済処理方法。」

第5 引用文献、引用発明等
1 引用文献1について
原査定の拒絶の理由に引用された上記引用文献1には、図面とともに次の事項が記載されている(下線は当審にて付した。後述する引用文献についても同様。)。

「【0001】
本発明は、複数のクレジットカードを1つのカードに統合した統合クレジットカードを含めてクレジットカードの決済を行なうクレジットカード決済システムに関する。」
【背景技術】
【0002】
クレジットカードは、発行するカード会社や利用する店舗によってサービスや特典が異なっているので、カード利用者は、クレジットカードを複数枚所持し、状況に応じて利用するクレジットカードを使い分けることが一般化している。
【0003】
そのため、カード利用者は財布等に多くのカードを収納せざるを得なくなり、収納スペースが少なくすむというクレジットカード本来のメリットが損なわれている。また、所持しているクレジットカードを全て管理しなければならない手間がある他、盗難や紛失の危険性が高まるという問題がある。
【0004】
これらの問題を解決するために、複数のクレジットカードを1つのクレジットカードに統合したカード(以下、「統合クレジットカード」と記す)を利用して運用する技術が特許文献1に記載されている。この特許公報に記載されている内容は、カード利用者が登録した複数のクレジットカード情報を管理し、カード利用者の設定したルールに従って、利用するクレジットカードを自動で判定し決済を行う機能を備えたシステムと、それらの機能を提供する機関(カード統合機関)を構築するものである。統合クレジットカードによる決済を導入する店舗は、カード統合機関に接続するためのインタフェースを店舗側の決済システムに導入することで、統合クレジットカードの利用を可能となる。」

「【0006】
しかしながら、上述した従来技術では、通常のクレジットカードによる取引要求とは別に、カード統合機関に接続するための決済システムを店舗側が構築する必要があり、導入コストが発生するという問題点がある。ところが、統合クレジットカードはカード利用者には利点があるが、カード決済を提供する店舗側には利点がないため、率先してコストをかけて導入する店舗は少ない。統合クレジットカードを利用可能な店舗は、カード統合機関に接続できる店舗のみに限定されるので、カード利用者はカード統合機関に接続していない店舗においてもカード決済を利用するためには、複数のクレジットカードを携帯する必要があり、統合クレジットカードの利点が損なわれている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、店舗に統合クレジットカード用の特別なシステムを導入することなく、統合クレジットカードの利用を可能とするために、統合カード決済システムを設けて各店舗対応に集中処理し、店舗はクレジットカード会社に対するのと同様の形態で統合カード決済システムと相対することを最も主要な特徴とする。」

「【0012】
本発明のクレジットカード決済システムは、複数のクレジットカードを管理し、統合クレジットカードによる決済サービスを提供する統合カード決済センタを設けて、店舗は、通常クレジットカードの決済のためにクレジットカード会社と接続するのと同様な形態で、統合クレジットカードの決済のために統合カード決済センタと通信接続可能とした。
【0013】
店舗は、統合カード決済センタと契約することで、統合クレジットカードによる取引要求を統合カード決済センタに送信する。一方、統合カード決済センタと契約していない店舗では、統合クレジットカード決済時の送信先となるクレジットカード会社を予め定めておき、そのクレジットカード会社に取引要求を送信する。統合クレジットカードによる取引要求を受信したクレジットカード会社は未契約店舗に代わり、統合カード決済センタに取引要求をする。
【実施例1】
【0014】
図1は、本発明のクレジットカード決済システムの実施例1を示す。このシステムは、クレジットカード利用者140が利用する店舗120と、クレジットカード会社130,131と、統合カード決済センタ100と、スイッチングセンタ200とで構成されている。クレジットカード会社130,131は当該取引要求の決済処理を行い、クレジットカード会社131は後述の代行送受信をも行なうように予め定めておく。以下の説明では、決済処理を行うのはクレジットカード会社130とする。なお、クレジットカード利用者140と店舗120とクレジットカード会社130,131は、勿論多数存在するが、図面の煩雑化を回避して、必要最少限の図示に留めている。
【0015】
店舗120は、通常クレジットカードと統合クレジットカードの別なく利用可能であり、また処理内容も同様である。通常クレジットカードが利用された場合はクレジットカード会社130、統合クレジットカードが利用された場合は統合カード決済センタ100またはクレジットカード会社131へそれぞれ取引要求を送信する。統合カード決済センタ100を直接に利用するためには、その旨の契約を必要とする。しかし、契約をしていなくとも、クレジットカード会社131を介して統合カード決済センタ100を利用することができる。
【0016】
クレジットカード会社131は、店舗120からの取引要求を統合カード決済センタ100へ転送し、これによって取引要求の統合カード決済センタ100への送信およびその応答につき未契約店舗を代行する。この代行は、クレジットカード会社131によらず、専用の機関によって行うようにしてもよい。
【0017】
統合カード決済センタ100は、複数のクレジットカードを管理し、店舗120または代行クレジットカード会社131からの取引要求を受信すると、統合クレジットカードの情報から決済を行うクレジットカードを選択して、クレジットカード会社130に対し取引要求を送信する統合カード決済システム101を主要な構成要素とする。この機能のために、店舗登録情報103と利用者登録情報104とカード別送信先情報105を備えている。また、統合カード決済センタ100は、決済情報103によりクレジットカードの利用明細の表示サービスを提供する明細表示システム110を備えている。
【0018】
クレジットカード利用者140の通信端末141と、店舗120のEC(Electronic Commerce:電子商取引)サイト123および明細表示システム110の明細表示サイト111とはインターネットで接続さる。また、店舗120の決済システム121と、クレジットカード会社130,131および統合カード決済センタ100の統合カード決済システム101との間、並びにクレジットカード会社130,131と統合カード決済システム101との間はスイッチングセンタ200で接続される。
【0019】
スイッチングセンタ200は、決済システム121からの取引要求をクレジットカード会社130またはクレジットカード会社131または統合カード決済システム101へ送信し、クレジットカード会社131からの取引要求を統合カード決済システム101へ転送し、統合カード決済システム101からの取引要求をクレジットカード会社130へ送信する。更に、スイッチングセンタ200は、これらの送信に対する応答の送信も行なう。これらの送信は、送信先ごとに割り振られスイッチングセンタ200が保持している識別番号を送信元で指定することにより行なわれる。」

「【0020】
次に、統合カード決済センタ100の詳細について説明する。統合カード決済システム101は、以下のような機能A?機能Fを有する。
【0021】
機能Aは、店舗120からスイッチングセンタ200を介して送信されてきた統合クレジットカードによる取引要求を受信する。また、店舗120に代行して取引要求を送信してくるクレジットカード会社131からの取引要求を受信する。
【0022】
機能Bは、カード利用者140が予め登録している利用者登録情報104から決済を行うクレジットカードを選択し、選択したクレジットカードを利用した場合に送信先となるクレジットカード会社130を店舗登録情報103またはカード別送信先情報105から検索および決定し、取引要求をスイッチングセンタ200経由でクレジットカード会社130に送信する。
【0023】
機能Cは、統合カード決済システム101が送信した取引要求に対するクレジットカード会社130からの決済処理結果を要求元の店舗120に返却し、クレジットカード会社131からの取引要求に対してはクレジットカード会社131に決済処理結果を返却する。
【0024】
機能Dは、統合カード決済センタ100を利用している店舗120が契約しているクレジットカード会社の情報を店舗登録情報103として店舗毎に管理する。
【0025】
機能Eは、利用者IDごとに登録クレジットカード情報と利用カード設定情報を利用者登録情報104して管理する。
【0026】
機能Fは、統合カード決済センタ100と未契約の店舗120からの取引要求に対して、それの送信先をカード別送信先情報105として管理する。これは、統合カード決済センタ100と未契約の統合クレジットカードによる取引要求があった場合、統合カード決済センタ100では未契約店舗の情報は保持していないため、取引元店舗が契約しているクレジットカード会社も不明となるので、クレジットカード毎に発行元クレジットカード会社を送信先として予め指定しておくのである。
【0027】
機能Gは、取引要求に対する送信先のクレジットカード会社、金額等の要求内容、および承認番号等のクレジットカード会社からの処理結果の情報を決済情報102として管理する。
【0028】
機能Hは、与信に対する取消の要求が行われた場合、決済情報102を元に取消元の取引情報を検索し、与信時に送信先となったクレジットカード会社130に対して取消の要求を送信する。
【0029】
また、明細表示システム110は、以下のような機能I?機能Kを有する。
【0030】
機能Iは、統合カード決済センタ100が利用者登録情報104に登録している利用者ID、パスワードから、決済情報102にて管理されている特定のクレジットカード利用者140の統合クレジットカード利用明細情報を検索し抽出する。
【0031】
機能Jは、明細表示サイト111にインターネットを介しアクセスしてきた通信端末141に、明細表示システム110が抽出した利用明細を表示する。
【0032】
機能Kは、統合カード決済センタ100の専用端末である明細表示端末112に、明細表示システム110が抽出した利用明細を表示する。」

「【0035】
図3は、統合カード決済システム101にて管理する利用者登録情報104の詳細を示す。図3を参照すると、利用者登録情報104は、統合クレジット決済センタ100にて割り振られる利用者ID146ごとに、登録クレジットカード情報147と利用カード設定情報148から成る。
【0036】
更に、登録クレジットカード情報147は、クレジットカード利用者140が登録した、統合対象となる複数のクレジットカード(登録クレジットカード)の情報から成る。利用カード設定情報148は、統合カード決済センタ100と契約をしている店舗120ごとに利用できるクレジットカード(利用クレジットカード)を列挙している。設定可能な利用クレジットカードは、店舗120が契約しているクレジットカード会社のクレジットカードとなるよう、設定時に統合カード決済センタ100にてチェックする。
【0037】
また、統合カード決済センタ100と契約しているが、利用クレジットカードを定めていない店舗や、統合カード決済センタ100と未契約の店舗に対して決済が行われた場合に利用するクレジットカードを、カードブランドごとにブランド別設定情報として利用カード設定情報148で管理する。ブランド別設定情報には、カードブランドに対して設定された利用クレジットカードの情報、および利用するカードブランドの優先順位を含む。
【0038】
クレジットカード利用者140は、統合クレジットカード利用前に予め利用カード設定情報を定め、統合カード決済センタ100の専用端末(不図示)から利用者登録情報104を登録、または通信端末141を利用して利用者情報登録サイト(不図示)から登録する。」

「【0039】
さて、以上のように構成された本クレジットカード決済システムの動作について、図4の流れ図に沿って詳細に説明する。
【0040】
カード利用者140は、店舗120のリーダ端末122で直接に、または通信端末141から店舗120のECサイト123にアクセスして、クレジットカードを利用することができる(図4のステップS1)。店舗120の決済システム121は、リーダ端末122またはECサイト123から、利用されたクレジットカードの情報を読み込み、取引要求の送信先のカード会社を選択する。取引要求には、店舗ID,カード情報,取引情報等が伴う。カード情報は、通常クレジットカード/統合クレジットカードの別,カード番号,利用者ID等を含み、取引情報は、買い/与信/取消の別,金額等を含む。
【0041】
このとき、カード情報により通常のクレジットカードなら(ステップS2でNO)、決済システム121はクレジットカード会社130へ取引要求を送信する(ステップS3)。決済システム121とクレジットカード会社130,131の間、クレジットカード会社130,131と統合カード決済システム101の間および統合カード決済システム101と決済システム121の間は、図1に示したとおり、全てスイッチングセンタ200を経由するが、以下その記載は省略する。
【0042】
クレジットカード会社130は、取引要求に対して決済処理し(ステップS4)、取引要求の送信元が店舗であるから(ステップS5)、決済処理の結果を店舗120へ送信する(ステップS6)。店舗120では、処理結果を受信し、取引終了処理を行い(ステップS7)、クレジットカード利用者140との取引を終了する。
【0043】
一方、利用されたクレジットカードが統合クレジットカードであって(ステップS2でYES)、店舗120が統合カード決済センタ100と契約している場合(ステップS8でYES)、決済システム121は取引要求を統合カード決済センタ100へ送信する(ステップS9)。
【0044】
統合カード決済センタ100の統合カード決済システム101は、店舗120からの取引要求を受信し、利用者登録情報104により決済を行うクレジットカード、および店舗登録情報103によりそのクレジットカードによる取引要求の送信先クレジットカード会社130を決定し(ステップS10)、取引要求を当該クレジットカード会社130へ送信する(ステップS11)。
【0045】
クレジットカード会社130は、この取引要求に対して決済処理し(ステップS4)、この場合は取引要求の送信元が統合カード決済センタ100であるので(ステップS5)、決済処理の結果を統合カード決済センタ100へ送信する(ステップS12)。
【0046】
統合カード決済センタ100の統合カード決済システム101は、クレジットカード会社130から受信した処理結果をシステムに保存して管理し(ステップS13)、処理結果の受信が代行によるものではないので(ステップS14,S9)、店舗120へ処理結果を送信する(ステップS15)。店舗120では、処理結果を受信し、取引終了処理を行い(ステップS7)、クレジットカード利用者140との取引を終了する。
【0047】
また、利用されたクレジットカードが統合クレジットカードであって(ステップS2でYES)、店舗120が統合カード決済センタ100と契約していない場合(ステップS8でNO)、決済システム121は取引要求をクレジットカード会社131へ送信する(ステップS16)。
【0048】
すると、クレジットカード会社131は店舗120からの取引要求を統合カード決済センタ100に転送する(ステップS17)。統合カード決済センタ100では、店舗120が統合カード決済センタ100と契約している場合(ステップS8でYES)と同様に、ステップS10,S11,S13およびステップS14の処理を辿ることになる。この間に、クレジットカード会社130におけるステップS4,S5およびS12が介在する。 この場合は、処理結果の受信が代行によるものであるので(ステップS14,S17)、クレジットカード会社131へ処理結果を送信する(ステップS18)。クレジットカード会社131では、処理結果を店舗120へ処理結果を送信し(ステップS19)、店舗120は取引終了処理を行い(ステップS7)、クレジットカード利用者140との取引を終了する。」

「【0049】
図5は、統合カード決済システム101において統合クレジットカードから決済を行うためのクレジットカードを決定する処理(図4のステップS10)の流れの詳細を示す。この処理では、取引要求に伴うカード情報と店舗IDおよび取引要求の送信元を使用する。先ず、カード情報の内の利用者IDに対応する利用者登録情報104から利用カード設定情報148を取得する(図5のステップT1)。そして、店舗IDの店舗について、利用カード設定情報148の中に、カード情報の内のカード番号対応の利用クレジットカードが指定されているかをチェックする(図5のステップT2)。その結果、指定されている場合は、そのクレジットカードを決済を行うためのクレジットカードと決定する(ステップT3)。
【0050】
一方、指定されていない場合(ステップT2)、利用カード設定情報148のブランド別設定情報により最も優先順位の高いカードブランドの情報を取得する(ステップT4)。そして、当該取引要求の送信元が店舗の代行であるクレジットカード会社の場合(ステップT5)、未契約店舗からの取引と判断し、ステップT4で取得した最も優先順位の高いカードブランドを指定ブランドとして指定のクレジットカードを決済を行うためのクレジットカードと決定する(ステップT6)。
【0051】
また、取引要求の送信元が契約店舗の場合(ステップT5)、店舗登録情報103により、送信元の店舗の店舗ID対応の契約カード会社情報127から、指定ブランド(ステップT4)のクレジットカードに対する契約の有無を判定する(ステップT7)。その結果、指定されたブランドが店舗で契約しているカード会社の中に含まれる場合は、ステップT4で取得した最も優先順位の高いカードブランドを指定ブランドとして指定のクレジットカードを決済を行うためのクレジットカードと決定する(ステップT6)。
【0052】
しかし、ステップT7で未契約であると判定された場合、ブランド別設定情報により、次に優先順位が高いカードブランドの情報を取得し(ステップT8)、そのクレジットカードを決済を行うためのクレジットカードと決定する(ステップT9)。」

「【0072】
クレジットカード会社P?Rでは決済処理を行う(図4のステップS4)ので、以上に説明したように、統合カード決済センタ100に利用カード設定情報148を登録していれば、クレジットカード利用者は、カード決済可能なあらゆる店舗において、統合クレジットカードによる決済を可能とする。
【0073】
なお、以上は、クレジットカードに限って説明してきたが、統合クレジットカードと同様の機能を兼ね備えた、例えば携帯電話など、決済機能を備えたものであれば、同様に本発明の適用による決済が可能となる。」

「図1


図1には、店舗の決済システム121、クレジットカード会社130、131、統合カード決済センタは、スイッチングセンタを介して相互に「取引要求」を送受信していることが示されている。

「図3


図3には、以下の事項が示されている。
・利用者登録情報104には、利用者会ID146、登録クレジットカード情報147、利用カード設定情報148が含まれており、登録クレジットカード情報としてクレジットカードA、クレジットカードBが含まれていること。
・利用カード設定情報148には、店舗ごとの利用クレジットカードの情報が含まれ、店舗1、店舗2、店舗Xには、それぞれクレジットカードA、クレジットカードB、クレジットカードXが利用クレジットカードの情報として設定され、その他の店舗についてはブランド別設定情報が利用クレジットカードの情報として設定されていること。
・ブランド別設定情報には、優先順位、カードブランド、利用クレジットカードの情報が含まれており、優先順位1のカードブランド、利用クレジットカードには、それぞれ、ブランド1、クレジットカードBが設定されており、優先順位2のカードブランド、利用クレジットカードには、それぞれ、ブランド2、クレジットカードCが設定されていること。

したがって、上記引用文献1には次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「クレジットカード利用者が利用する店舗と、クレジットカード会社と、統合カード決済センタと、スイッチングセンタと、クレジットカード利用者の通信端末で構成されるクレジットカード決済システムにおいて(【0001】、【0014】、図1)、
統合クレジットカードは、前記クレジットカード利用者が、通常クレジットカードと同様に店舗のリーダ端末で直接に、または前記通信端末から前記店舗のECサイトにアクセスして利用でき、複数のクレジットカードを1つのカードに統合したカードであって(【0001】、【0040】)、
前記統合カード決済センタは、前記複数のクレジットカードを管理し、前記店舗または代行クレジットカード会社からの取引要求を受信すると、統合クレジットカードの情報から決済を行うクレジットカードを選択して、前記クレジットカード会社に対し取引要求を送信する統合カード決済システム、店舗登録情報、利用者登録情報、カード別送信先情報を備えるとともに、決済情報によりクレジットカードの利用明細の表示サービスを提供する明細表示システムを備えるものであって(【0017】、図1)、
前記クレジットカード利用者は、クレジットカード利用者の通信端末を利用して利用者情報登録サイトから前記利用者登録情報を登録し(【0038】)、
前記利用者登録情報は、登録クレジットカード情報と前記利用カード設定情報とから成り(【0035】、図3)、
前記登録クレジットカード情報は、クレジットカード利用者が統合クレジットカード利用前に、予め統合対象となる複数のクレジットカードから利用カード設定情報として登録した、統合対象となる複数のクレジットカード(登録クレジットカード)の情報から成り(【0036】、【0038】、図3)、
前記利用カード設定情報は、
統合カード決済センタと契約をしている店舗ごとに利用できるクレジットカード(利用クレジットカード)の情報、及び、統合カード決済センタと契約しているが、利用クレジットカードを定めていない店舗や、統合カード決済センタと未契約の店舗に対して決済が行われた場合に利用するクレジットカードを、カードブランドごとに管理するブランド別設定情報を含み(【0037】、図3)、
前記ブランド別設定情報は、カードブランドに対して設定された利用クレジットカードの情報、および利用するカードブランドの優先順位を含み(【0037】、図3)、
前記クレジットカード利用者によって利用されたカードが統合クレジットカードであって、前記店舗が前記統合カード決済センタと契約している場合、前記店舗の決済システムは取引要求を前記スイッチングセンタ経由で前記統合カード決済センタへ送信し(【0043】、図1)、
前記取引要求は、店舗ID、カード情報、取引情報等を伴うものであって、前記カード情報は、通常クレジットカード/統合クレジットカードの別、カード番号、利用者ID等を含み、前記取引情報は、買い/与信/取消の別、金額等を含み(【0040】)、
前記統合カード決済センタの統合カード決済システムは、前記店舗からの取引要求を前記スイッチングセンタ経由で受信し、前記利用者登録情報により決済を行うクレジットカード、および店舗登録情報によりそのクレジットカードによる取引要求の送信先クレジットカード会社を決定し、取引要求を前記スイッチングセンタ経由で当該クレジットカード会社へ送信し(【0044】、図1)、
前記クレジットカード会社は、前記スイッチングセンタ経由で受信された取引要求に対して決済処理し(【0045】、図1)、
前記統合カード決済センタの統合カード決済システムは、前記クレジットカード会社からの決済処理結果を取引要求元の前記店舗に返却する(【0023】【0046】)
クレジットカード決済システム。」

2 引用文献2について
原査定の拒絶の理由に引用された上記引用文献2には、図面とともに次の事項が記載されている(原文と仮訳を併記する。)。

「(原文摘記):


(仮訳):
[0022]本発明が改善しようとする内容の要約(コンセプト)は次のとおりである。

(原文摘記):

(仮訳):
[0023] 1. 顧客カード使用便宜性及び満足度増大を通じる信用取引活性化

(原文摘記):

(仮訳):
[0024] - 顧客が保有しているいくつかのカードを代表する有形または無形の仮想カード設計(仮想カード物理的モデル:現プラスチック実物カード、モバイルアプレット、ICカードなど一定の番号体系を伝達することができるすべての媒体)

(原文摘記):

(仮訳):
[0025] - 仮想カード使用時カード商品決定AI(人工知能、artificial intelligence)アルゴリズム適用

(原文摘記):


(仮訳):
[0026] 2. カードプロセッシング原価低減

(原文摘記):

(仮訳):
[0027] - カード追加発給時実物カード発給方式ではないカード情報のみ生成して仮想カードを利用して取り引き処理(仮想カードを通じるカード商品及びサービスの実質的統合)

(原文摘記):

(仮訳):
[0028] 3. 他産業との連携のためのビジネス拡張性向上

(原文摘記):

(仮訳):
[0029] - カード番号体系の拡張(カード番号->カード番号、携帯電話番号、住民登録番号など)

【課題を解決するための手段】

(原文摘記):

(仮訳):
[0030]一つの代表カードに対して顧客が所有しているN個の糸カード情報(data)をマッピングしてDB化して、代表カードを通じる承認要請時、特定アルゴリズムを通じて個々の顧客に最適の恩恵を与えることができる糸カード情報を選択して承認するカード使用ないし決済プロセスを提供することで達成される。
【発明の効果】

(原文摘記):

(仮訳):
[0031] 本発明が改善しようとする内容の要約(コンセプト)は次のとおりである。

(原文摘記):

(仮訳):
[0032] 1. 顧客カード使用便宜性及び満足度増大を通じる信用取引活性化

(原文摘記):

(仮訳):
[0033] - 顧客が保有しているいくつかのカードを代表する有形または無形の仮想カード設計(仮想カード物理的モデル:現プラスチック実物カード、モバイルアプレット、ICカードなど一定の番号体系を伝達することができるすべての媒体)

(原文摘記):

(仮訳):
[0034] - 仮想カード使用時カード商品決定AI(人工知能、artificial intelligence)アルゴリズム適用

(原文摘記):

(仮訳):
[0035] 2. カードプロセッシング原価低減

(原文摘記):

(仮訳):
[0036] - カード追加発給時実物カード発給方式ではないカード情報のみ生成して仮想カードを利用して取り引き処理(仮想カードを通じるカード商品及びサービスの実質的統合)

(原文摘記):

(仮訳):
[0037] 3. 他産業との連携のためのビジネス拡張性向上

(原文摘記):

(仮訳):
[0038] - カード番号体系の拡張(カード番号->カード番号、携帯電話番号、住民登録番号など)

(原文摘記):

(仮訳):
[0041] 1. 仮想カード

(原文摘記):

(仮訳):
[0042] (1) 定義: 顧客が実際所有したN個のカード情報を代表する有形または無形の支払い決済手段になりうる取り引き媒体

(原文摘記):

(仮訳):
[0043] (2) 形態: ひとりひとりの顧客に対する識別が可能であったら、有形または無形のどんな媒体であった可能(ex)住民登録証(住民登録番号)、携帯電話(携帯電話番号)、既発給された実物カード(MS、IC、RFなど)、ひとりひとりの顧客にトランザクション番号される仮想カード番号など (3) 機能

(原文摘記):

(仮訳):
[0044] - DB上で1個の仮想カード番号がN個の実際カード番号とマッピングされることによって、仮想カードを通じて多数の実際カード情報に対する接近可能

(原文摘記):


(仮訳):
[0045] - N個の実際カード情報は顧客が所有しているすべてのカード情報として、特定カード社商品単独構成及び2個以上カード社の商品に対する混合構成可能

(原文摘記):

(仮訳):
[0046] - 加盟店で仮想カードを通じる取り引き時、特定アルゴリズムによって1個の実際カード情報選択

(原文摘記):

(仮訳):
[0047] - このような構成によって、顧客は1枚の仮想カードのみを有することで保有しているN個のカード商品に対するサービスの利用が可能(N個のカードをすべて有していることと等しい効果)

(原文摘記):

(仮訳):
[0095] (3) 適用アルゴリズムの種類及び適用方式

(原文摘記):

(仮訳):
[0096] - 種類

(原文摘記):

(仮訳):
[0097] 1) 顧客指定アルゴリズム

(原文摘記):

(仮訳)
[0098] >マニュアル方式

(原文摘記):

(仮訳):
[0099] (使用者が(2)番項目で記述したカード商品選択に影響を与えることができる要素に対して直接的に判断及び決めて、決まった項目に対する優先順位指定)

(原文摘記):

(仮訳):
[0100] ※ 顧客が生成したマニュアル方式のアルゴリズムは、一定期間の間最適のカード商品を選択したと判断される場合他の会員に推薦可能

(原文摘記):

(仮訳):
[0101] >優先順位推薦方式

(原文摘記):

(仮訳):
[0102] (顧客に対する基本的な情報(ex. 性別、年、地域、職業)をベースとして、該当の顧客に適合すると判断されるいくつの優先順位組合せをすすめると、顧客は該当のリストの中で一つを選択)

(原文摘記):

(仮訳):
[0103] 2) AI方式

(原文摘記):

(仮訳):
[0104] >上端(アルゴリズム概要部分)で記述した情報などをベースとして顧客に最適と判断されるカード商品を選択する方式

(原文摘記):

(仮訳):
[0105] - 適用方式

(原文摘記):

(仮訳):
[0106] 1) 顧客の指定した優先順位が存在する場合、該当の顧客指定アルゴリズムがAI方式より優先する

(原文摘記):

(仮訳):
[0107] 2) 顧客の指定した優先順位が存在しない場合、基本的にAI方式適用

(原文摘記):

(仮訳):
[0108] (4) AIアルゴリズム管理

(原文摘記):

(仮訳):
[0109] - AIアルゴリズムは次のような項目を基準で、周期的なフィードバック作業を通じる管理及び最適化遂行

(原文摘記):

(仮訳):
[0110] 1) 一定期間の間のAI方式を通じて選択されたカードに対する顧客満足度

(原文摘記):

(仮訳):
[0111] 2) 一定数のサンプル取り引きに対して、実際選択されたカードと任意に修正されたアルゴリズムを通じて選択されたカードとの適合性判断(過去に実際選択されたカードとの一致の割合など)

(原文摘記):

(仮訳):
[0112] (5) 最終承認決定及び告知

(原文摘記):

(仮訳):
[0113] - 前記明示したアルゴリズムによって選択された最終カードに対する情報は顧客の選択によってSMS、伝票などのような顧客接点チャンネルを通じて告知することができる。

(原文摘記):

(仮訳):[0114] - 顧客は該当の取り引きで選択された最終カード情報に対して変更を約定された期間の内に要請することができ、顧客が変更を要請した場合、既存最終カードによる承認は取り消しされて変更要請したカードによって再承認が成り立つようになる。

(原文摘記):

(仮訳):
[0115] - 変更に対する要請はホームページ、コールセンターなどのようなすべての顧客接点チャンネルで可能である。

(原文摘記):

(仮訳):
[請求項 1]
代表カードはカード情報など取り引きのための特定情報と、顧客ひとりひとりを区別することができるUnique Key値を有している有形または無形の取り引き媒体を意味する。 このような代表カードは顧客が所有しているN個の実際カード情報(data)と1: Nの構造でDB上にMappingになっていることで顧客が所有した個別カード商品に対して代表性を有するようになる。

(原文摘記):

(仮訳):
[請求項 2]
請求項1項に対して、代表カードはモバイルカード及び携帯電話番号カード、住民登録番号カードなど新規媒体の発給又は特定クレジットカードなどのように従来所有していた媒体中、代表性が同じ媒体の中で1個を選んで代表カードとして指定することができる。 また代表カード情報(data)とMappingになった実際カード情報DBは自体カード商品単独構成あるいは自体カード商品と他のカード社カード商品の混合構成が可能である。

(原文摘記):

(仮訳):
[請求項 3]
代表カードを通じる承認方式は、既存のクレジットカード承認方式及び新規番号体系によるKey-In/IC承認方式などが可能で、このような承認方式は代表カードの識別番号体系(ex.現カード番号など)によって変わるようになる。


したがって、上記引用文献2には、以下の技術的事項が記載されていると認められる。
「一つの仮想カード番号(代表カード番号)に対して顧客が所有しているN個の実際カード番号を1:Nの構造でDB上にマッピングすることで、顧客が所有しているN個の実際カードを代表する決済手段になりうる取り引き媒体である仮想カード(代表カード)であって、仮想カード物理的モデルとして、現プラスチック実物カード、モバイルアプレット、ICカードなど一定の番号体系を伝達することができるすべての媒体であり、顧客が加盟店で仮想カードを通じて取り引きを行う際に、顧客の指定した優先順位が存在する場合、該当の顧客指定アルゴリズムがAI方式より優先するようにし、顧客の指定した優先順位が存在しない場合、基本的にAI方式を適用して、取り引きの決済に用いる1個の実際カード情報(最終カード情報)を選択し、選択された最終カードに対する情報は顧客の選択によってSMS、伝票などのような顧客接点チャンネルを通じて告知することができるものであって、顧客は該当の取り引きで選択された最終カード情報に対して変更を約定された期間の内に要請することができ、顧客が変更を要請した場合、既存最終カードによる承認は取り消しされて変更要請したカードによって再承認が成り立つようにすること。」

3 その他の文献について
当審によって、国際公開第2015/061005号を引用文献3として新たに引用する。
引用文献3には、図面とともに次の事項が記載されている(原文と仮訳を併記する。)。


(原文摘記):
[0017] This application discloses technology related to making a payment in which a consumer can carry a payment object, for example a payment card similar to a credit card, and can associate multiple payment accounts with that payment object. The payment object is referred to herein as a proxy object, or in the case of a payment card, as a proxy card. For example, the proxy card can be associated with multiple payment accounts, such as credit card accounts, automated teller machine (ATM) card accounts and/or gift card accounts, by linking the proxy card to those accounts. The consumer can have access to all of the linked payment accounts from the proxy card, and can use the proxy card to make a payment in which funds for the payment come from any of the linked payment accounts. Hence, the consumer is relieved of the burden of having to carry multiple payment cards.
(仮訳):
[0017]本出願は、消費者が支払い対象(例えば、クレジットカードと同様の支払いカードを持ち運ぶような支払いを実行に関する技術が開示されており、複数の支払い口座を決済対象とすることができる。支払い目的はプロキシ・カード、またはプリペイドカードの場合には、プロキシ・オブジェクトと呼ぶことにする。例えば、プロキシ・カードは、プロキシのカードを結合するこれらの口座、クレジットカード口座、現金自動預払機(ATM)カード口座および/またはギフトカードアカウントなどの複数の支払アカウントに関連付けることができる。消費者は、プロキシ・カードからリンクされた支払い口座の全てへのアクセスを有することができ、プロキシ・カードを使用する支払いのための資金は、リンクされた支払い口座のいずれかに由来し、支払いを行うことができる。したがって消費者は、複数の支払いカードを携帯しなければならないという負担から解放される。

(原文摘記):
[0018] In an illustrative use case, the consumer presents a proxy card to a seller to pay for a purchase. The proxy card is swiped through a card reader, and the card reader reads proxy card information from the proxy card. The term "swipe" here refers to any manner of triggering a physical card reader to read a physical card, such as passing a card through a magnetic stripe reader, smartcard reader, optical code reader, radio frequency identification (RFID) reader, etc. After a successful swipe, the process of authorizing the transaction begins. The card reader transmits the proxy card information to the point-of-sale (POS) system to which the card reader is coupled. The term "sale", as in point-of-sale (POS), refers to any type of payment-oriented transaction, including a lease or rental for example, and is not limited to an actual purchase.
(仮訳):
[0018]例示的な使用事例では、消費者は購入に対する支払いをプロキシ・カードを販売者に提示する。カードがカードリーダに挿入されると、カードリーダは、プロキシ・カードからプロキシ・カード情報を読み取る。用語「スワイプ」は、ここでは、物理的なカード、磁気ストライプリーダ、スマートカードリーダ、光学式コードリーダ、無線周波数識別(RFID)リーダなどを介してカードを通すことを読み取るように物理カードリーダをトリガする任意の様式を意味するスワイプ成功後、トランザクションを認可するためのプロセスが開始される。カードリーダは、カードリーダが結合される販売時点情報管理(POS)システムにプロキシ・カード情報を送信する。用語「販売」は、販売時点情報管理(POS)におけるように、任意のタイプの支払い取り引き、例えばリースやレンタル等を意味し、実際の購入に限定されるものではない。

(原文摘記):
[0019] In some embodiments, the POS system sends the transaction information, which includes the proxy card information and purchase information such as the amount of the purchase and the payee, to a financial system. The financial system includes a processing service, a financial service, and a banking service. The processing service receives the transaction information from the POS system. A processing sendee determines the "type" of the card, with examples of "types" of cards being VISA and MasterCard branded payment cards. In this example, the magnetic stripe of the proxy card is encoded as a VISA branded payment card, but with additional meta-data. The processing service, based on the proxy card information, recognizes the "type" of the proxy card as a VISA branded payment card, and sends the transaction information to the financial service that processes VISA branded payment cards (e.g. VISA'S VisaNet Payment System).
(仮訳):
[0019]一部の実施形態では、POSシステムは、購入及び支払先の額のようなプロキシ・カード情報および購入情報を含む取引情報を送信する金融システムにある。金融システムは、処理サービス、金融サービス、銀行サービスを含む。処理サービスは、を受信する。POSシステムから情報を取引。送信先は、カードの「タイプ」を決定する、VISAおよびMasterCardブランド支払いカードであるカードの「タイプ」の例である。この例では、プロキシ・カードの磁気ストライプは、VISAブランド支払いカードとしてではなく、付加的なメタデータで符号化される。プロキシ・カード情報に基づいて、処理サービスは、プロキシ・カードの「タイプ」を認識するVISAブランド支払いカードとして、取引情報を送って、VISAブランド・ペイメントカード(例えば、VISAのVisaNet支払いシステム)を処理する金融サービスする。

(原文摘記):
[0020] The financial service, based on the meta-data that is included in the proxy card information, determines to forward the transaction information to a computer system for further processing. In this example, the transaction information is forwarded to a computer system associated with an IP address that is contained in the meta-data. The computer system uses the proxy card information to access a database containing various data associated with the proxy card, such as the consumer's name and the associated payment accounts. The computer system selects a payment account to use for authorizing the payment based on an algorithm, or prompts the consumer to make a selection via the consumer's mobile device. The computer system sends the transaction information and the selected payment account information to the financial service that handles that "type" of account for further processing.
(仮訳):
[0020]は、プロキシ・カード情報に含まれているメタデータに基づいて、金融サービスは、トランザクション情報を転送する更なる処理のためにコンピュータシステムに出力することに決定する。この例では、取引情報は、メタデータに含まれているIPアドレスに関連付けられたコンピュータシステムに転送される。コンピュータシステムは、プロキシのカード情報を使用して、プロキシ・カードに関連する様々なデータを含むデータベースは、消費者の名前および関連する支払い口座などにアクセスする。コンピュータシステムは、アルゴリズムに基づいて支払いを承認するために使用する支払アカウントを選択する、または消費者のモバイルデバイスを介して、選択を行うように消費者を促す。コンピュータシステムは、トランザクション情報及び選択された支払口座情報を送信することは、さらに処理するための「型」を扱う金融サービスする。」

(原文摘記):
[0035] Fig, 2 is an illustration of a process for paying for a purchase using a payment object in accordance with various aspects of the disclosed technology. In the example illustrated in Fig. 2, the purchase process has three phases. The first phase is object presentation 205. A consumer has object 250, which is referred to herein as both a proxy object as well as a payment object. Object 250 has associated payment accounts, and can be a proxy card with associated payment accounts. The consumer presents object 250 to the seller to pay for a purchase. Because object 250 is compatible with financial system 160, object 250 can be presented to the seller in a way which enables the seller to obtain information related to object 250 sufficient to enable initiation of payment authorization 230.
(仮訳):
[0035]図2は、開示される技術のさまざまな態様にしたがって、決済対象を用いて購入に対する支払いをするためのプロセスの図である。図2に示す例では、購入プロセスは3つのフェーズを有する。第1のフェーズは、オブジェクト表示205である。消費者は、オブジェクト250を保持し、プロキシ・オブジェクト及び決済対象として本明細書に言及される。オブジェクト250は、関連する支払い口座を有し、関連する支払アカウントをプロキシ・カードとすることができる。消費者は、購入に対して支払うためにオブジェクト250を販売者に提示する。オブジェクト250は、金融システム160と互換性があるので、オブジェクト250は、販売者は支払い許可230の開始を可能にするのに十分なオブジェクト250に関する情報を得ることを可能にするように販売者に提示することができる。

(原文摘記):
[0036] As a first example, object 250 can be proxy card 150 of Fig. 1 . Object presentation 205 includes presenting the proxy card so that the proxy card can be read by object identifier 255. In this example, object identifier 255 is a POS system including a card reader in which the card reader is able to obtain information associated with object 250 (i.e. the proxy card) sufficient to initiate payment authorization 230. As a second example, object 250 can be a finger. Object presentation 205 can be, for example, presenting the finger so that the fingerprint of the finger can be read by object identifier 255. In this second example, object identifier is a biometric finger scanner capable of obtaining information related to object 250 (i.e. the finger) sufficient to enable initiation of payment authorization 230.
(仮訳):
[0036]第1の例として、オブジェクト250は、図1のプロキシ・カード150とすることができるオブジェクト表示205は、プロキシ・カードを提示することを含み、プロキシ・カードは、オブジェクト識別子255によって読み取ることができるようになっている。この例では、オブジェクト識別器255は、カードリーダが支払い許可230を開始するのに十分なオブジェクト250(すなわちプロキシ・カード)に関連する情報を得ることが可能なカードリーダを含むPOSシステムである。第2の例として、オブジェクト250は、指の提示とすることができる。指の指紋は、オブジェクト識別器255によって読み取ることができるように、オブジェクト表現205は、例えば、指を提示することができる。この第2の例において、オブジェクト識別子は、支払い許可230の開始を可能にするのに十分なオブジェクト250(すなわち、指)に関する情報を得ることが可能なバイオメトリック指スキャナである。

(原文摘記):
[0037] Object identifier 255 begins the second phase, which is payment authorization 230 and includes steps 210, 215, 220, 225, and 280. Payment authorization 230 includes the steps for obtaining authorization for the payment related to the purchase transaction. Payment authorization 230 starts with step 210. At step 210, object identifier 255 obtains object information associated with object 250. For example, a POS system obtains proxy card information from the magnetic stripe of the proxy card. Step 210 continues with the transmission of the object information to financial system 160, for example the POS system transmits the proxy card information to financial system 160. Information related to the purchase transaction (i.e. the transaction information), such as the amount of the purchase , is also transmitted to financial system 160.
(仮訳):
[0037]オブジェクト識別器255は、第2のフェーズであり、これは支払い許可230を開始し、ステップ210、215、220、225、および280を含む。支払い許可230は、購入トランザクションに関する支払いの許可を得るステップを含んでいる。支払い許可230はステップ210で開始する。ステップ210では、オブジェクト識別器255は、オブジェクト250に関連するオブジェクト情報を取得する。例えば、POSシステムは、プロキシ・カードの磁気ストライプからプロキシ・カード情報を取得する。ステップ210では、続いて、オブジェクト情報を金融システム160に送信し、例えばPOSシステムは、プロキシ・カード情報を金融システム160に送信する。購入金額などの購入取引(すなわち取引情報)に関連する情報も、金融システム160へ送信される。

(原文摘記):
[0038] Object identifier 255 can be, for example, a card reader which transmits the object information and the transaction information to financial system 160. Financial system 160 receives the transmitted information, and based on this information, decides to relay the transmitted information to computer system 170 for further processing. At step 215, financial system 160 relays the transmitted information, along with other information, to computer system 170.
(仮訳):
[0038]オブジェクト識別器255は、例えば、オブジェクト情報および取引情報を金融システム160に送信するカードリーダとすることができる。金融システム160は、送信された情報を受信し、この情報に基づいて、さらなる処理のために、送信された情報をコンピュータシステム170に中継伝送することを決定する。ステップ215において、金融システム160は、他の情報とともに、送信された情報をコンピュータシステム170に中継伝送する。

(原文摘記):
[0039] For example, financial system 160 receives the transmitted proxy card information, which includes meta-data, and the purchase amount. Upon receiving the proxy card information, and based on the proxy card information, financial system 160 decides to relay the transmitted information to computer system 170. At this point in time, financial system 160 does not have the information needed to complete or authorize the purchase transaction, as financial system 160 without computer system 170 is not able to determine a payment account associated with the proxy card to use for the purchase transaction.
(仮訳):
[0039]例えば、金融システム160は、メタデータ、および購入額を含む送信されたプロキシ・カード情報を受信する。プロキシ・カード情報を受信すると、プロキシ・カード情報に基づいて、金融システム160は、送信された情報をコンピュータシステム170に中継伝送することを決定する。この時点では、金融システム160は購入取引を完了または認証に必要な情報を有しておらず、コンピュータシステム170なしで金融システム160は、購入取引に使用するプロキシ・カードに関連する支払い口座を特定することができない。

(原文摘記):
[0040] Computer system 170, upon receiving the proxy card information, accesses a database access to obtain payment account information associated with the proxy card information. At step 280, computer system 170 applies an algorithm, which can be customized by the consumer, to select the payment account to use for the purchase transaction. The following are example algorithms which can additionally be used for step 180 of Fig. 1. 1) When there are multiple payment accounts associated with object 250 and until changed by the consumer or some other entity, the same one payment account is used for all payment made using object 250. 2) The payment account used can be different for each purchase transaction as well for each line item of a purchase transaction based on a payment account selection algorithm.
(仮訳):
[0040]コンピュータシステム170は、プロキシ・カード情報を受信すると、データベースにアクセスするプロキシ・カード情報に関連する支払い口座情報を取得する。ステップ280において、コンピュータシステム170は、消費者がカスタマイズすることができるアルゴリズムを適用して購入取引に使用する支払アカウントを選択する。次に、さらに図1のステップ180のために使用することができる例示的なアルゴリズムとして以下のものを挙げる。1)オブジェクト250に関連する複数の支払い口座がある場合には、消費者または他の何らかのエンティティによって変更されるまで、同じ1つの支払い口座は、対象物250を用いてなされた全ての支払いのために使用される。2)使用される支払い口座は、支払い口座選択アルゴリズムに基づいて購入トランザクションの各品目の各購入トランザクションについて異なるものとすることができる。

(原文摘記):
[0041] For example, a consumer can use a proxy card to purchase gas and a snack item at a gas station as part of a single purchase transaction. For this purchase transaction, the payment account selection algorithm can select a gas credit card associated with the proxy card for the gas line item, and can select a VISA credit card associated with the proxy card for the snack line item. In some embodiments, the consumer can set, modify, or change the algorithm for selecting the payment account to use for a purchase transaction. In some embodiments, the algorithm is based on inputs received from the consumer.
(仮訳):
[0041]例えば、消費者は、プロキシ・カードを使用して、単一の購入トランザクションの一部としてガソリンスタンドでガス及びスナックアイテムを購入することができる。この購入取引のために、支払い口座選択アルゴリズムは、ガスラインアイテムのためのプロキシ・カードに関連するガスクレジットカードを選択することができ、スナックラインアイテムのためのプロキシ・カードに関連したVISAのクレジットカードを選択することができる。いくつかの実施形態では、消費者が設定、変更、または購入取引に使用する支払アカウントを選択するためのアルゴリズムを変更することができる。いくつかの実施形態では、アルゴリズムは、消費者から受け取った入力に基づいている。

(原文摘記):
[0042] At step 220, computer system 170 transmits the transaction information and the payment account information to financial system 160, and financial system 160 determines the results of payment authorization 230 using the selected payment account. If the payment account has access to adequate funds for the payment, and no other issue exists, financial system 160 determines that the result of payment authorization 230 is that the payment is authorized.
(仮訳):
[0042]ステップ220において、コンピュータシステム170は、取引情報および支払い口座情報を金融システム160に送信し、金融システム160は、選択された支払アカウントを用いて支払い許可230の結果を決定する。もし支払い口座が、支払いのために十分な資金へのアクセスを有し、他の問題が存在しない場合は、金融システム160は、支払い許可230の結果は、支払いが承認されていると決定する。

(原文摘記):
[0048] Object 250 is compatible with financial system 160. In various embodiments, object 250 can be a magnetic stripe card, a smart card, a proximity card, a re-programmable magnetic stripe card, an card containing an optical code such as a quick response (QR) code or a bar code, or a biometrically identifiable object, such as a finger, a hand, an iris, or a face, among others. Object 250 can be associated with various payment objects and payment object accounts, including accounts associated with credit cards, charge cards, ATM cards, debit cards, pre-paid credit cards, pre-paid debit cards, gift cards, pre-paid gift cards, stored value cards, and fleet cards, among others. The payment accounts can be associated with object 250 by, for example, being linked to object 250. The link can be implemented, for example, using a database which links object 250 with the payment accounts. Further, object 250 can be associated with loyalty programs, wherein the loyalty programs are another type of payment account which can be used to make the purchase. In some embodiments, object 250 can be a mobile device. Examples of mobile devices include smart phones, tablets, portable media devices, wearable devices, laptops, and other portable computers.
(仮訳):
[0048]オブジェクト250は、金融システム160と互換性がある。様々な実施形態において、オブジェクト250は、磁気ストライプカード、スマートカード、近接型カード、再プログラム可能な磁気ストライプカード、QR(Quick Response)コードやバーコードなどの光学コードを含むカード、またはとりわけバイオメトリック的に識別可能な物体、指、手、虹彩、または顔などとすることができる。オブジェクト250は、様々な支払い目的および決済対象口座に関連付けることができ、クレジットカード、チャージカード、ATMカードに関連する口座を含む。デビットカード、プリペイドクレジットカード、プリペイドデビットカード、ギフトカード、プリペイドギフトカード、ストアドバリューカード、フリートカード、その他である。支払い口座は、例えば、オブジェクト250にリンクされてオブジェクト250に関連付けることができる。リンクは、例えば、オブジェクト250をリンクする支払アカウントを備えたデータベースを用いることができる。さらに、オブジェクト250は、ロイヤリティプログラムに関連付けることができ、ロイヤルティプログラムは、購入を行うために使用することができる支払い口座の別のタイプである。いくつかの実施形態では、オブジェクト250は、モバイルデバイスとすることができる。モバイルデバイスの例は、スマートフォン、タブレット、携帯型メディアデバイス、ウェアラブルデバイス、ラップトップ、および他の携帯用コンピュータが挙げられる。


したがって、上記引用文献3には、以下の技術的事項が記載されていると認められる。
(技術的事項1)
「決済対象を用いて購入に対する支払いをするためのプロセスにおいて、消費者は、購入に対して支払うためにプロキシ・カードを販売者に提示し、プロキシ・カードは、プロキシのカードを結合するこれらの口座、クレジットカード口座、現金自動預払機(ATM)カード口座および/またはギフトカードアカウントなどの複数の支払アカウントに関連付けることができ、プロキシ・カードは、カードリーダを含むPOSシステムによってプロキシ・カード情報を読み取ることができるようになっており、POSシステムは購入トランザクションに関する支払いの許可を得るステップを含む支払い許可を開始し、POSシステムは、プロキシ・カード情報、購入金額などの購入取引(すなわち取引情報)に関連する情報を、金融システムへ送信し、金融システムは、送信された取引情報を受信し、この情報に基づいて、さらなる処理のために送信される情報を中継伝送し、コンピュータシステムは、プロキシ・カード情報を受信すると、データベースアクセスにアクセスするプロキシ・カード情報に関連する支払い口座情報を取得し、コンピュータシステムは、消費者がカスタマイズすることができるアルゴリズムを適用して購入取引に使用する支払アカウントを選択し、例示的なアルゴリズムとして、1)プロキシ・カードに関連する複数の支払い口座がある場合には、消費者または他の何らかのエンティティによって変更されるまで、同じ1つの支払い口座が、プロキシ・カードを用いてなされた全ての支払いのために使用されるアルゴリズム、2)使用される支払い口座は、支払い口座選択アルゴリズムに基づいて購入トランザクションの各品目の各購入トランザクションについて異なるものとするアルゴリズムであって、コンピュータシステムは、トランザクション情報および支払い口座情報を金融システムに送信し、金融システムは、選択された支払アカウントを用いて支払許可の結果を決定し、支払い口座は、支払いのために十分な資金へのアクセスを有し、他の問題が存在しない場合は、金融システムは、支払許可の結果は、支払が承認されていると決定すること。」

(技術的事項2)
「オブジェクト250(すなわちプロキシ・カード)として、磁気ストライプカード、スマートカード、近接型カード、再プログラム可能な磁気ストライプカード、QR(Quick Response)コードやバーコードなどの光学コードを含むカード、またはとりわけバイオメトリック的に識別可能な物体、指、手、虹彩、または顔などとすることができ、オブジェクト250は、様々な支払い目的および決済対象口座に関連付けることができ、クレジットカード、チャージカード、ATMカードに関連する口座、デビットカード、プリペイドクレジットカード、プリペイドデビットカード、ギフトカード、プリペイドギフトカード、ストアドバリューカード、フリートカード、その他を含む。」

第6 対比・判断
1 本願発明1について
(1)対比
本願発明1と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。
ア 引用発明における「クレジットカード利用者の通信端末」は、本願発明1における「顧客端末」に相当する。
イ 引用発明の「統合対象となる複数のクレジットカード」と本願発明1の「顧客端末でアプリを介してクレジットカード、デビットカード、ギフトカードを含むカード決済に用いられるカードが登録されたアプリカード」とは、「カード決済に用いられるカード手段」である点で共通する。
ウ 引用発明の「クレジットカード利用者」は、本願発明1における「ユーザ」に相当する。
エ 引用発明における「統合クレジットカード」は、クレジットカード利用者が、通常クレジットカードと同様に店舗のリーダ端末で直接的に、利用できるカードであるので、本願発明1の「クレジットカード利用者が携帯できる実物カード」に相当する。
オ 引用発明における「統合クレジットカード」は、複数のクレジットカードを1つのカードに統合したカードであり、クレジットカード利用者が、予め統合対象となる複数のクレジットカードから利用カード設定情報として登録しておき、利用者登録情報により決済を行うクレジットカードが決定されるものであるから、「統合対象となる複数のクレジットカード」を「代表」するカード、すなわち本願発明1の「代表カード」に相当する。
カ 引用発明における「統合クレジットカード」は、クレジットカード利用者の通信端末を利用して利用者情報登録サイトから登録された登録クレジットカード情報と利用カード設定情報により決済を行うクレジットカードが決定される点で、カード決済に用いられるカード手段と連動しているといえる。してみると、引用発明における「統合クレジットカード」は、上記エ、オから、本願発明1の「前記顧客端末を介して少なくとも一つ以上の前記アプリカードと連動し、かつ、ユーザが携帯できる実物カードである代表カード」と、「少なくとも一つ以上のカード手段と連動し、かつ、ユーザが携帯できる実物カードである代表カード」という点で共通する。
キ 引用発明において、「クレジットカード利用者は、クレジットカード利用者の通信端末を利用して利用者情報登録サイトから利用者登録情報を登録」するものであり、利用者登録情報は、統合カード決済システムで管理されるものであるから、引用発明における「クレジットカード利用者の通信端末」は、統合カード決済システムと接続し、クレジットカード利用者に利用者情報登録サイトから利用者登録情報を登録させることができるものといえる。ここで、引用発明の「クレジットカード利用者の通信端末」は、利用者情報登録サイトから利用者登録情報を登録させるから、「ウェブを介して」利用者登録情報を登録させることができるものである。引用発明の「統合カード決済システム」は、「統合クレジットカード」と「統合対象となる複数のクレジットカード」とを登録した「利用カード設定情報」を管理するものであるから、引用発明の「統合カード決済システム」は、本願発明1の「カード会社サーバシステム」と同様の「カード会社サーバシステム」であるといえる。そして、引用発明において、「前記クレジットカード利用者によって利用されたカードが統合クレジットカードであって、前記店舗が前記統合カード決済センタと契約している場合」、決済を行うクレジットカードは当該利用者登録情報に基づいて決定される。してみると、引用発明の「ウェブを介して」「統合カード決済システムと接続し」、「統合クレジットカードに登録されたカード手段のうち」、「決済に用いるカード手段」を「設定可能」な「クレジットカード利用者の通信端末」は、本願発明1の「前記アプリまたはウェブを介してカード会社サーバシステムと接続し、前記代表カードに登録された前記アプリカードのうちいずれか一つを主決済カードとしてリアルタイムで設定または変更可能な前記顧客端末」と択一的に記載された一方の「ウェブを介してカード会社サーバシステムと接続し、前記代表カードに登録されたカード手段のうち」、「決済に用いるカード手段」を「設定可能」な「前記顧客端末」という点で共通する。
ク 引用発明における「店舗の決済システム」及び「統合カード決済センタ」は、「スイッチングセンタ」を介して、「クレジットカード会社」に対して、統合クレジットカードを用いた取引要求の送受信を行うものであり、当業者の本願出願時の技術常識から、これらが「通信ネットワーク」を介して接続されていることは明らかである。また、引用発明の「取引要求」は、店舗ID、通常クレジットカード/統合クレジットカードの別、カード番号、利用者ID、買い/与信/取消の別、金額等を含むものであるから、カードの承認をして買入を行うための要求であることは明らかである。よって、引用発明の「店舗の決済システム」、「統合カード決済センタ」、「スイッチングセンタ」を接続する「通信ネットワーク」は、本願発明1の「前記代表カードを用いた承認要求または買入要求の送受信が行われる承認ネットワーク」に相当する。
ケ 引用発明の「統合カード決済センタ」は、「前記店舗からの取引要求を」「送信先クレジットカード会社を決定し」、「当該クレジットカード会社へ送信し」、当該「クレジットカード会社」は、受信した「取引要求に対して決済処理し」、「前記統合カード決済センタの統合カード決済システムは、前記クレジットカード会社からの決済処理結果を取引要求元の前記店舗に返却する」から、引用発明の「統合カード決済センタ」の「統合カード決済システム」は、「クレジットカード会社」と協働して、クレジットカードの承認または買入プロセスを処理しているといえ、引用発明の「統合カード決済センタ」の「統合カード決済システム」と「クレジット会社」とが協働したものは、本願発明1の「前記代表カードと連動した前記アプリカードの前記主決済カードを使用して承認または買入プロセスを処理する前記カード会社サーバシステム」と、いずれも、「前記代表カードと連動した前記カード手段を使用して承認または買入プロセスを処理する前記カード会社サーバシステム」である点で共通する。
コ 引用発明の「クレジットカード決済システム」は、「統合クレジットカード」を用いた決済を行うシステムであるので、後述する相違点は別として、本願発明1の「代表カード決済システム」に相当する。

したがって、本願発明1と引用発明との間には、次の一致点、相違点がある。
(一致点)
「カード決済に用いられるカード手段と、
少なくとも一つ以上の前記カード手段と連動し、かつ、ユーザが携帯できる実物カードである代表カードと、
ウェブを介してカード会社サーバシステムと接続し、前記代表カードに登録された登録されたカード手段のうち決済に用いるカード手段を設定可能な前記顧客端末と、
前記代表カードを用いた承認要求または買入要求の送受信が行われる承認ネットワークと、
前記代表カードと連動した前記カード手段を使用して承認または買入プロセスを処理するカード会社サーバシステムと、
を含む代表カード決済システム。」

(相違点)
(相違点1)カード手段が、本願発明1では「顧客端末でアプリを介してクレジットカード、デビットカード、ギフトカードを含むカード決済に用いられるカードが登録されたアプリカード」であるのに対して、引用発明では「クレジットカード」であり、そのため、代表カードと連動するカード手段が、本願発明1では「アプリカード」であるのに対して、引用発明では実物カードである「クレジットカード」である点。
(相違点2)「顧客端末」による「ウェブを介してカード会社サーバシステムと接続」した「前記代表カードに登録されたカード手段のうち、決済に用いるカード手段」の設定が、本願発明1はリアルタイムに設定変更可能であるのに対し、引用発明は、リアルタイムに設定変更可能かが明らかでない点。
(相違点3)「前記代表カードと連動した前記アプリカードのうち、決済に用いるカード手段」が、本願発明1では、一つの主決済のカード手段であるのに対し、引用発明では、そうではない点。

(2)相違点についての判断
上記相違点1について検討する。
ア 上記「第5 1 ク」に記載のとおり、引用文献1の段落【0073】には「なお、以上は、クレジットカードに限って説明してきたが、統合クレジットカードと同様の機能を兼ね備えた、例えば携帯電話など、決済機能を備えたものであれば、同様に本発明の適用による決済が可能となる。」という記載がある。しかしながら、引用文献1の当該記載は、統合クレジットカードを携帯電話などの決済機能を備えたものに置き換えることができるという記載であり、統合対象となるカードを置き換えることを意味するものではない。また、引用発明の統合クレジットカードは、カード利用者は財布等に多くのカードを収納せざるを得ないという状況や所持しているクレジットカードを全て管理しなければならない手間、盗難や紛失の危険性が高まるという課題を解決するためのものであるところ、携帯電話のアプリのアプリカードは何枚あっても持ち運びに不便はないことから、引用発明において、統合対象となるカードを携帯電話などの決済機能を備えたものに置き換える動機もない。
よって、引用文献1には、上記相違点1に係る構成が開示も示唆もされておらず、上記相違点1に係る構成は、当業者が容易に想到し得たものでもない。
イ 上記「第5 2」に記載のとおり、引用文献2に記載された技術的事項は、「仮想カード(代表カード)」を「現プラスチック実物カード」などの物理カードにするとともに、当該「仮想カード(代表カード)」に紐づけをする実際カードを「モバイルアプレット」などの仮想カードにすることを開示するものでも示唆するものでもない。そして、上記のとおり、引用発明には、統合対象となるカードを統合対象となるカードを携帯電話などの決済機能を備えたものに置き換える動機はないから、引用文献2に「モバイルアプレット」などの仮想カードが開示されているとしても、引用発明の統合対象となるカードを仮想カードに置き換える動機はない。
ウ 上記「第5 3」に記載のとおり、引用文献3に記載された技術的事項1及び技術的事項2は、いずれも「プロキシ・カード」を「磁気ストライプカード」などの物理カードにするとともに、当該「プロキシ・カード」に紐づけをするカードをアプリカードにすることを開示するものでも示唆するものでもない。そして、上記のとおり、引用発明には、統合対象となるカードを統合対象となるカードを携帯電話などの決済機能を備えたものに置き換える動機はないから、引用文献3に「プロキシカードをバイオメトリック的に識別可能な物」とする示唆があるとしても、引用発明の統合対象となるカードをアプリカードに置き換える動機はない。
エ 上記ア乃至ウから、引用文献1-3には、上記相違点1に係る構成は記載されておらず示唆もされておらず、引用発明の統合対象となるカードをアプリカードに置き換える動機付けもない。また、上記相違点1に係る構成は、出願時における当業者の技術常識であったとも認められない。
オ 本願明細書の段落【0015】【0016】の記載によれば、本願発明1は、上記相違点1に係る構成を有することによって、「前記顧客端末10は、主決済カードの登録、設定、変更が必要な場合でなければ、決済に利用されない可能性があるので、前記顧客端末10を持参していなかったり、バッテリーがない場合にも前記代表カード30を利用して決済することができる。」「また、決済時に前記顧客端末10のアプリまたはウェブページを駆動させる必要がないので複雑な手続きを経る必要はなく、パスワードの漏洩などの危険もなく且つ決済のための待機時間を必要としない。」という効果を奏する。
カ よって、当業者といえども、引用発明及び引用文献2-3に記載された技術的事項から、上記相違点1に係る本願発明1の「顧客端末でアプリを介してクレジットカード、デビットカード、ギフトカードを含むカード決済に用いられるカードが登録されたアプリカードと、前記顧客端末を介して少なくとも一つ以上の前記アプリカードが登録され、かつ、ユーザが携帯できる実物カードである代表カード」を含むという構成を容易に想到することはできない。
キ 上記相違点2及び相違点3は、いずれも上記相違点1の構成を前提とするものであるから、当業者といえども、引用発明及び引用文献2-3に記載された技術的事項に基づいて、上記相違点2及び相違点3に係る構成を容易に想到することはできない。
ク したがって、本願発明1は、当業者であっても、引用発明及び引用文献2-3に記載された技術的事項に基づいて容易に発明をすることができたものとはいえない。

2 本願発明2-6について
本願発明2-6も、本願発明1と同一の構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明及び引用文献2-3に記載された技術的事項に基づいて容易に発明をすることができたものとはいえない。

3 本願発明7について
本願発明7は、本願発明1に対応する代表カードの決済処理方法の発明であり、実質的に本願発明1の構成を備えるものであるから、本願発明1と同様の理由により、当業者であっても、引用発明及び引用文献2-3に記載された技術的事項に基づいて容易に発明をすることができたものとはいえない。

4 本願発明8-11について
本願発明8-11は、本願発明7と同一の構成を備えるものであるから、本願発明7と同様の理由により、当業者であっても、引用発明及び引用文献2-3に記載された技術的事項に基づいて容易に発明をすることができたものとはいえない。

第7 むすび
以上のとおり、本願発明1-11は、当業者が引用発明及び引用文献2-3に記載された技術的事項に基づいて容易に発明をすることができたものではない。
したがって、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。

 
審決日 2021-03-31 
出願番号 特願2018-533028(P2018-533028)
審決分類 P 1 8・ 121- WY (G06Q)
最終処分 成立  
前審関与審査官 青柳 光代  
特許庁審判長 高瀬 勤
特許庁審判官 松田 直也
岡 裕之
発明の名称 代表カード決済システム及び代表カードの決済処理方法  
代理人 藤田 考晴  
代理人 河合 利恵  
代理人 川上 美紀  
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