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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 G02B |
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管理番号 | 1372613 |
審判番号 | 不服2020-12333 |
総通号数 | 257 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2021-05-28 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2020-09-02 |
確定日 | 2021-04-20 |
事件の表示 | 特願2016-555196「光拡散フィルム」拒絶査定不服審判事件〔平成28年 4月28日国際公開、WO2016/063792、請求項の数(8)〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 |
理由 |
第1 手続等の経緯 特願2016-555196号(以下「本件出願」という。)は、2015年(平成27年)10月15日(先の出願に基づく優先権主張 2014年(平成26年)10月24日)を国際出願日とする出願であって、その手続等の経緯の概要は、以下のとおりである。 令和 元年 5月 8日付け:拒絶理由通知書 令和 元年 7月19日提出:意見書 令和 元年 7月19日提出:手続補正書 令和 元年12月17日付け:拒絶理由通知書 令和 2年 3月 9日提出:意見書 令和 2年 3月 9日提出:手続補正書 令和 2年 5月27日付け:拒絶査定(以下「原査定」という。) 令和 2年 9月 2日提出:審判請求書 令和 2年 9月 2日提出:手続補正書 第2 原査定の概要 原査定の拒絶の理由は、概略、本件出願の請求項1?9に係る発明(令和2年9月2日に提出された手続補正書による補正前のもの)は、先の出願前に日本国内又は外国において、下記の頒布された刊行物に記載された発明に基づいて、先の出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない、というものである。 記 引用文献1:特開2006-111713号公報 引用文献2:特開2007-272208号公報 (当合議体注:引用文献1は、主引例であり、引用文献2は、副引例である。) 第3 本件発明 本件出願の請求項1?8に係る発明(以下、それぞれ「本件発明1」?「本件発明8」という。)は、令和2年9月2日に提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1?8に記載された事項により特定されるとおりのものであるところ、本件発明1は、以下のとおりのものである。 「 (A)ポリカーボネート樹脂 100質量部と、 (B)有機微粒子 1?10質量部と、 (C)無機微粒子 0.01?0.5質量部と を含有し、 前記(B)有機微粒子の平均粒子径が1μm?15μmであり、 前記(C)無機微粒子は、平均粒子径が0.21μm以上かつ1μm未満であり、波長 598nmでの屈折率が2.00以上であり、 前記平均粒子径は、長さ平均径で定義された一次粒子の平均粒子径であり、前記長さ平均径は、Σ(nd^(2))/Σ(nd)で規定され、dは各粒子径の代表値を表し、nは個数基準のパーセントを表し、 全光線透過率が50?90%であり、ヘイズが90%以上である、光拡散フィルム。」 また、本件発明2?8は、本件発明1に対してさらに他の発明特定事項を付加したものである。 第4 引用文献の記載事項及び引用文献に記載された発明 1 引用文献1の記載事項 原査定の拒絶理由に引用文献1として引用され、先の出願前に日本国内又は外国において頒布された刊行物である特開2006-111713号公報(以下、同じく「引用文献1」という。)には、以下の記載事項がある。なお、当合議体が発明の認定等に用いた箇所に下線を付した。 (1)「【特許請求の範囲】 【請求項1】 芳香族ポリカーボネート(A成分)100重量部に対して、シリコーン架橋粒子(B成分)0.1?30重量部、および下記一般式(1)で示されるホスファイト化合物(C成分)0.001?0.5重量部を配合してなる樹脂組成物を射出成形することにより製造された、最大投影面積が500?50,000cm^(2)を有する光拡散性ポリカーボネート樹脂組成物成形品。 【化1】 ![]() (式(1)中、X^(1)およびX^(4)はそれぞれ炭素数4?16のアルキル基または下記一般式(2)の基を表し、これらは互いに同一であっても異なっていてもよく、X^(2)およびX^(5)はそれぞれ炭素数1?16のアルキル基または下記一般式(2)の基を表し、これらは互いに同一であっても異なっていてもよく、X^(3)およびX^(6)それぞれ水素原子または炭素数1?16のアルキル基を表し、これらは互いに同一であっても異なっていてもよい。) 【化2】 ![]() (式(2)中、Zは水素または炭素数1?3のアルキル基を表す。)」 (2)「【発明の詳細な説明】 【技術分野】 【0001】 本発明は、光拡散機能を有するポリカーボネート樹脂組成物を射出成形することにより製造された大型の成形品に関する。より詳しくは、芳香族ポリカーボネート樹脂にシリコーン架橋粒子および特定のホスファイト化合物を配合してなる樹脂組成物を射出成形することにより製造された大型の射出成形品である。該樹脂組成物は改良された熱安定性を有し、大型射出成形品製造時の熱負荷への耐性に優れている。その結果光拡散性の大型射出成形品が季節変動や製造装置の差異に大きな影響を受けることなく製造される。 ・・・省略・・・ 【発明が解決しようとする課題】 【0009】 本発明の目的は、光拡散性ポリカーボネート樹脂組成物からなる大型射出成形品を安定した品質の下で提供することにある。本発明者らは、過去の知見に基づき光拡散性ポリカーボネート樹脂組成物からなる大型射出成形品の製造を試みた。しかしながら通常の(例えば試験片程度の)成形では極めて良好な成形品が得られる樹脂組成物においても、大型成形品が得られないことを見出した。熱安定性の挙動はシルバーストリークの有無として観察された。更には、各種の要因によりシルバーストリークを指標とする熱安定性の結果がバラつく場合があり、熱安定性を各種の要因を超えたレベルで大きく改良しなければ所期の目的を達成し得ないことを見出した。大型射出成形品製造時の樹脂組成物にかかる熱負荷がある程度大きいことは予想していたが、かかる結果は予想を超えたものであった。 【0010】 本発明者らは、前記課題を解決すべく更に鋭意検討した。ポリメチルシルセスキオキサン粒子に代表されるシリコーン架橋粒子が概して良好な熱安定性を示した。しかし前記の如くその挙動は十分に安定しているとはいい難かった。更に検討を進めた結果、特定のホスファイト安定剤とシリコーン架橋粒子とを芳香族ポリカーボネート樹脂に配合した樹脂組成物が、前記の課題を解決できることを見出した。かかる知見に基づき本発明者らは更に鋭意検討を進めて本発明を完成した。 【課題を解決するための手段】 【0011】 本発明によれば、前記本発明の課題は、(1)芳香族ポリカーボネート(A成分)100重量部に対して、シリコーン架橋粒子(B成分)0.1?30重量部、および下記一般式(1)で示されるホスファイト化合物(C成分)0.001?0.5重量部を配合してなる樹脂組成物を射出成形することにより製造された、最大投影面積が500?50,000cm^(2)を有する光拡散性ポリカーボネート樹脂組成物成形品により達成される。 【0012】 【化1】 ![]() (式(1)中、X^(1)およびX^(4)はそれぞれ炭素数4?16のアルキル基または下記一般式(2)の基を表し、これらは互いに同一であっても異なっていてもよく、X^(2)およびX^(5)はそれぞれ炭素数1?16のアルキル基または下記一般式(2)の基を表し、これらは互いに同一であっても異なっていてもよく、X^(3)およびX^(6)それぞれ水素原子または炭素数1?16のアルキル基を表し、これらは互いに同一であっても異なっていてもよい。) 【0013】 【化2】 ![]() (式(2)中、Zは水素または炭素数1?3のアルキル基を表す。) ・・・省略・・・ 【0026】 以下、本発明の詳細について説明する。 <A成分について> 本発明のA成分である芳香族ポリカーボネートは、通常、2価フェノールとカーボネート前駆体とを反応させて得られるものであり、反応の方法としては界面重縮合法、溶融エステル交換法、カーボネートプレポリマーの固相エステル交換法および環状カーボネート化合物の開環重合法等を挙げることができる。 ・・・省略・・・ 【0053】 <B成分:シリコーン架橋粒子について> シリコーン架橋粒子は、シロキサン結合を主骨格としてケイ素原子に有機置換基を有するものである。かかる架橋粒子には、ポリオルガノシルセスキオキサンに代表される架橋度の高いもの、並びにオルガノシリコーンゴム粒子に代表される架橋度の低いもののいずれも含む。本発明のシリコーン架橋粒子は、ポリオルガノシルセスキオキサンに代表される架橋度の高いものが好ましい。本発明のポリオルガノシルセスキオキサンは、R-SiO_(3/2)(Rは一価の有機基)で示される3官能性シロキサン単位(以下単に“T単位”と称する)が、1?4官能性シロキサン単位の合計100モル%中50モル%以上、好ましくは90モル%以上、より好ましくは95モル%以上であるものをいう。 ・・・省略・・・ 【0057】 本発明のB成分の平均粒径は好ましくは0.1?15μm、より好ましく0.3?6μm、更に好ましくは1?3μmである。かかる平均粒子径は、レーザー回折・散乱法で求められる粒度の積算分布の50%値(D_(50))で表されるものである。粒子径の分布は単一であっても複数であってもよい。即ち平均粒子径の異なる2種以上のシリコーン架橋粒子を組み合わせることが可能である。しかしながらより好ましいシリコーン架橋粒子は、その粒径分布の狭いものである。平均粒子径の前後2μmの範囲に、粒子の70重量%以上が含有される分布を有するものがより好ましい。シリコーン架橋粒子の形状は、光拡散性の観点から球状に近いものが好ましく、真球状に近い形態であるほどより好ましい。かかる球状には楕円球を含む。 【0058】 <C成分:ホスファイト化合物について> 本発明の成形品を構成する光拡散性ポリカーボネート樹脂組成物には、上述のとおり下記一般式(1)で表される特定のホスファイト化合物が配合される。 【0059】 【化6】 ![]() (式(1)中、X^(1)およびX^(4)はそれぞれ炭素数4?16のアルキル基または下記一般式(2)の基を表し、これらは互いに同一であっても異なっていてもよく、X^(2)およびX^(5)はそれぞれ炭素数1?16のアルキル基または下記一般式(2)の基を表し、これらは互いに同一であっても異なっていてもよく、X^(3)およびX^(6)それぞれ水素原子または炭素数1?16のアルキル基を表し、これらは互いに同一であっても異なっていてもよい。) 【0060】 【化7】 ![]() (式(2)中、Zは水素または炭素数1?3のアルキル基を表す。) ・・・省略・・・ 【0072】 <各成分の量について> 本発明における光拡散性ポリカーボネート樹脂組成物における各成分の配合量は次のとおりである。シリコーン架橋粒子(B成分)の配合量は、100重量部のA成分を基準として0.1?30重量部、好ましくは0.1?8重量部、より好ましくは0.15?3重量部である。B成分がかかる下限未満では光拡散性が不足しがちである。一方B成分がかかる上限を超える場合には樹脂組成物の耐熱性や機械的特性が不足しがちとなり、また樹脂組成物製造時や成形品製造時の加工性にも劣るようになる。 【0073】 特定のホスファイト化合物(C成分)の配合量は、100重量部のA成分を基準として0.001?0.5重量部であり、好ましくは0.005?0.1重量部であり、より好ましくは0.005?0.07重量部である。C成分がかかる下限未満では熱安定性の改良効果が不足し、一方C成分がかかる上限を超える場合であっても逆に熱安定性が低下するようになる。 ・・・省略・・・ 【0076】 <必要により配合し得る付加的成分について> 本発明における光拡散性ポリカーボネート樹脂組成物には、更に所望により付加的成分として、A成分およびB成分以外の重合体や、その他の各種添加剤を加えても差し支えない。 ・・・省略・・・ 【0097】 (vii)白色顔料 本発明における光拡散性ポリカーボネート樹脂組成物には、その遮光性を調整する目的で、白色顔料として二酸化チタン、酸化亜鉛、および硫化亜鉛を配合することができる。かかる白色顔料の中でも特に二酸化チタンが好適である。かかる二酸化チタンは、アルミニウム、シリコン、チタン、ジルコニウム、アンチモン、スズおよび亜鉛などの金属の酸化物で表面処理されていることが好ましい。かかる表面処理は高密度な処理および低密度(多孔質)な処理の何れも適用できる。更に好適な二酸化チタンは有機化合物で表面処理される。かかる表面処理剤としては、アミン類化合物、シリコーン化合物、およびポリオール化合物をそれぞれ主成分とする表面処理剤などが利用される。殊にアルキルハイドロジェンポリシロキサンで被覆した二酸化チタンが好適に使用される。本発明の樹脂組成物において二酸化チタンの含有量は、100重量部のA成分を基準として0.0001?0.5重量部、より好ましくは0.0005?0.1重量部である。 ・・・省略・・・ 【発明の効果】 【0143】 本発明の光拡散性ポリカーボネート樹脂組成物成形品は、改良された熱安定性を有する光拡散性ポリカーボネート樹脂組成物からの大型の射出成形品である。かかる成形品は、従来主としてシートおよびその曲げ加工品が使用されていた各種の成形品に、飛躍的な生産性の向上と、部品のモジュール化をもたらすことができる。かかる成形品としては、例えば電灯カバー、メーター、看板(特に内照式)、樹脂窓ガラス(建築物の採光装置におけるドームの如きものを含む)、画像読取装置、表示装置用の光拡散板(例えば、液晶表示装置の如きバックライトモジュールに使用される光拡散板、およびプロジェクターテレビの如き投影型表示装置のスクリーンに使用される光拡散板などが例示される。 【0144】 更に従来あまり使用のなかった分野にも適用可能である。かかる分野としては、車両用窓、車両搭載用の内照式看板(特に立体形状を有するもの)、およびLED光源アレイによる面状発光装置の前面カバーなどが好適に例示される。車両用窓としては、ルーフウインド(サイドウインドやバックウインドまで回り込むものを含む)、バックウインド、デタッチャブルトップ、およびウインドリフレクターなどが例示される。」 (3)「【実施例】 【0146】 以下に実施例および比較例を示し、本発明をさらに具体的に説明する。ただし本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。なお、樹脂組成物および成形品の評価は下記(1)?(2)の方法により行った。 【0147】 (1)板状成形品による熱安定性評価(実施例1?5および比較例1?5) 長さ300mm、幅300mm、および厚み5mmの板状成形品をシリンダ温度350℃および該温度で10分間滞留する条件で射出成形した。かかる成形品におけるシルバーストリークの発生状況から、樹脂組成物の熱安定性を評価した。滞留のない成形条件においては十分にパージショットした後、連続15ショットの射出成形を行い、成形の安定した6?15ショット目までの計10個の成形品を使用して評価を行った。一方滞留条件においては、連続2ショットの射出成形を行うことにより計2個の成形を使用して評価を行った。評価は下記の基準に基づき行った。 ○:いずれの成形品もシルバーストリークは認められない △:一部の成形品にわずかなシルバーストリークが認められる ×:いずれの成形品にもシルバーストリークが認められる 【0148】 (2)大型射出プレス成形品による熱安定性評価(実施例6?9および比較例6?7) 図1に示す肉厚5mmの自動車屋根成形品を射出プレス成形法により成形し、その外観を確認した。成形は十分なパージショット後、連続20ショットの成形を行い、成形の安定した11?20ショット目までの計10個の成形品を使用して評価を行った。評価は上記と同様下記の基準に基づき行った。 ○:いずれの成形品もシルバーストリークは認められない △:一部の成形品にわずかなシルバーストリークが認められる ×:いずれの成形品にもシルバーストリークが認められる 【0149】 〔実施例1?9、比較例1?7〕 (i)成形用材料の作成 表1および表2記載の原料を表記載の配合割合で配合し、ヘンシェルミキサーを用いて均一に混合した。得られた混合物を押出機のスクリュー根元に位置する第1供給口に供給して押出した。押出機は径30mmφのスクリューを装備したベント付き二軸押出機((株)日本製鋼所製:TEX30α(完全かみ合い、同方向回転、2条ネジスクリュー))を使用した。ベント口手前に1箇所の混練ゾーンを有するスクリュー構成を採用した。押出条件は吐出量25kg/h、スクリュー回転数150rpm、ベントの真空度3kPaであり、また押出機のシリンダ温度は第1供給口部:270℃からダイス部:280℃とした。シリンダ温度のプロファイルはほぼブロックごとに均等に増加する配分とした。押出されたストランドをストランドカットしてペレットを得た。 【0150】 (ii)板状成形品の作成(実施例1?5および比較例1?5) 上記で得られたペレットを、熱風乾燥機を用いて120℃で5時間乾燥した。乾燥されたペレットを射出成形機(住友重機械工業(株)製:SG260M-HP)に供給し、板状成形品を射出成形した。成形条件はシリンダ温度350℃、金型温度80℃、射出速度20mm/秒、保圧50MPa、冷却時間100秒、および成形サイクル120秒とした。上記のとおり15ショット連続で成形した後、、計量が完了した状態で射出シリンダを後退させてシリンダ内で溶融樹脂を10分間滞留させた。その後再び2ショット連続で成形し、滞留後の成形品を得た。 【0151】 (iii)大型射出プレス成形品の作成(実施例6?9および比較例6?7) 上記で得られたペレットを、プラテンの4軸平行制御機構を備えた射出プレス成形可能な大型成形機((株)名機製作所製:MDIP2100、最大型締め力33540kN)を用いて射出プレス成形し、図1に示す自動車用屋根成形品を製造した。かかる成形機は、上記と同様に120℃で5時間程度のレベルまでにペレットを乾燥可能なホッパードライヤー設備を付帯しており、かかる乾燥後のペレットが成形に使用された。乾燥は110℃の雰囲気下で行った。 【0152】 成形はシリンダー温度300℃、ホットランナー設定温度280℃、固定側金型温度110℃、可動側金型温度100℃、射出速度16mm/秒、充填時間31秒、中間型締め位置から最終型締め位置までのストロークであるプレスストローク3.0mm、冷却時間230秒、および成形サイクル310秒であった。また可動側金型パーティング面は最終の前進位置において固定側金型パーティング面に接触しないものとした。ランナーはモールドマスターズ社製のバルブゲート型のホットランナー(ゲート直径:7mmφ)を用い、充填完了直前に型圧縮を開始し、充填完了後直ちにバルブゲートを閉じて溶融樹脂がゲートからシリンダーへ逆流しない条件とした。 【0153】 (iv)ハードコート処理 実施例6?9の自動車屋根用成形品については、ハードコート処理を行った。(iv-1)ハードコート剤の調整(下記説明において“部”は“重量部”を示す) (iv-1-1)アクリル共重合体(EMA-HEMA(I))の製造 還流冷却器および撹拌装置を備え、窒素置換したフラスコ中にエチルメタクリレート(以下EMAと略称する)102.7部、2-ヒドロキシエチルメタクリレート(以下HEMAと略称する)13部、アゾビスイソブチロニトリル(以下AIBNと略称する)0.18部および1,2-ジメトキシエタン200部を添加混合し、溶解させた。次いで、窒素気流中70℃で6時間攪拌下に反応させた。得られた反応液をn-ヘキサンに添加して再沈精製し、EMA/HEMAの組成比90/10(モル比)のコポリマー(EMA-HEMA(I))98部を得た。該コポリマーの水酸基価は48.7mgKOH/g、重量平均分子量はGPCの測定(カラム;Shodex GPCA-804、溶離液;THF)からポリスチレン換算で90,000であった。 【0154】 (iv-1-2)第1層用アクリル樹脂組成物(HC-1)の調整 上記EMA-HEMA(I)10部および紫外線吸収剤(チバスペシャルティケミカルス(株)製:「チヌビン411L」(商品名))2.00部をメチルイソブチルケトン50部および2-ブタノール25部からなる混合溶媒に溶解し、さらにこの溶液にEMA-HEMA(I)のヒドロキシ基1当量に対してイソシアネート基が1当量になるようにポリイソシアネート化合物前駆体(デグサジャパン(株)製:「VESTANATB1358/100」(商品名))2.96部を添加し、さらにジメチルチンジネオデカノエート0.005部、シランカップリング剤(日本ユニカー(株)製:「APZ-6633 5%エタノール溶液」(商品名))1.5部を添加し25℃で30分間攪拌し、第1層用のアクリル樹脂組成物(HC-1)を調製した。 【0155】 (iv-1-3)第2層用オルガノシロキサン樹脂組成物(HC-2)の調整 水分散型コロイダルシリカ分散液(触媒化成工業(株)製:「カタロイドSN30」(商品名)、固形分濃度30重量%)100部に35%塩酸0.1部を加えて攪拌し、この分散液に氷水浴で冷却下メチルトリメトキシシラン136部、ジメチルジメトキシシラン20.3部を加えた。この混合液を25℃で6時間攪拌して得られた反応液に、硬化触媒およびpH調節剤として45%コリンメタノール溶液1部および酢酸4部を加えイソプロパノール200部で希釈してオルガノシロキサン樹脂組成物(HC-2)を調製した。 【0156】 (iv-2)ハードコート剤の塗布 上記で製造された車輌用屋根成形品を130℃で1時間クリーンオーブン中でアニール処理を行った。その後上記で調整された第1層用アクリル樹脂組成物(HC-1)を液だまりができないようディップコート法によって両面塗布し、25℃で20分間静置後130℃で1時間熱風循環オーブン中で熱硬化させ、4.0μmの膜厚の硬化膜を積層させた。次いで該成形品の被膜表面上に上記で調整された第2層用オルガノシロキサン樹脂組成物(HC-2)をディップコート法によって両面塗布し、25℃で20分間静置後、120℃で2時間熱風循環オーブン中で熱硬化させ、4.0μmの膜厚の硬化膜を積層させた。 【0157】 なお、表1および表2記載の各成分を示す記号は、それぞれ下記のものを意味する。 (A成分:芳香族ポリカーボネート) A-1:粘度平均分子量23,900のホスゲン法により製造されたビスフェノールA型芳香族ポリカーボネート樹脂パウダー(帝人化成(株)製:「パンライトL-1250WP」(商品名)) (B成分:シリコーン架橋粒子) TS120:ビーズ状架橋シリコーン粒子(東芝シリコーン(株)製:「トスパール120」(商品名)、平均粒径:2μm) (B成分の比較用) MBX5:ビーズ状架橋アクリル粒子(積水化成品工業(株)製:「テクポリマーMBX-5」(商品名)、平均粒径:5μm) 【0158】 (C成分) PEP24:上述の(3)式で示される化合物(旭電化工業(株)製:「アデカスタブPEP-24G」(商品名)) PEP24:上述の(4)式で示される化合物(旭電化工業(株)製:「アデカスタブPEP-36」(商品名)) PEP45:上述の(5)式で示される化合物(旭電化工業(株)製:「アデカスタブPEP-45」(商品名)) (C成分の比較用) PEP8:ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト(旭電化工業(株)製:「アデカスタブPEP-8」(商品名)) PEPQ:テトラキス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)-ビフェニレンジホスホナイトを主成分とするホスホナイト系安定剤(クラリアントジャパン(株)製:「サンドスタブP-EPQ」(商品名)) P168:トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製:「Irgafos168」(商品名)) 【0159】 (D成分) TMP:トリメチルホスフェート(大八化学工業(株)製:「TMP」(商品名)) (E成分) AO80:3,9-ビス[2-{3-(3-t-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオニルオキシ}-1,1-ジメチルエチル]-2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン(旭電化工業(株)製:「アデカスタブAO-80」(商品名)) (その他) CEIP:2,2’-p-フェニレンビス(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)(竹本油脂(株)製:「CEi-P」(商品名)) H-PSR:クマリン系蛍光増白剤(ハッコールケミカル(株)製:「ハッコールPSR」(商品名)) KL-OS:蛍光増白剤(日本化薬(株)製:「カヤライトOS」(商品名)) 【0160】 【表1】 ![]() 【0161】 【表2】 ![]() 【0162】 表1および表2に示す結果から、特定の高分子微粒子とホスファィト系安定剤との組合せにおいて良好な熱安定性を有する樹脂組成物が得られ、その結果安定して大型の射出成形品が得られることがわかる。また比較例5と比較例7との比較からわかるように、自動車屋根成形品の製造では、板状成形品の製造に比較してシルバーストリークの発生は顕著であった。かかる結果は、自動車屋根成形品は板状成形品に比較して大幅に低いシリンダ温度で成形されていることから、大型成形品を少ないゲート(実施例は1点ゲート)から注入する射出プレス成形特有の熱負荷が極めて高いことを反映した結果といえる。本発明の樹脂組成物はかかる大型成形品の熱負荷に十分に耐え得る熱安定性を有する光拡散性の樹脂組成物である。更にその結果大型の光拡散性の成形品が、季節変動(例えば安定剤の安定化効果の季節変動)や製造設備の差異に大きな影響を受けることなく安定して提供される。 【図面の簡単な説明】 【0163】 【図1】実施例において成形した自動車屋根成形品の概略図を示す。図示されるとおり該自動車屋根成形品はなだらかな曲面から構成される3次元形状を有する。[1-A]は正面図(成形時のプラテン面に投影した図)を示し、[1-B]は長手方向の側面図、[1-C]は流動末端側からの側面図を示す。 【符号の説明】 【0164】 11 自動車屋根成形品本体(本体部は厚み5mm、最大投影面積は約11,000cm^(2)である) 12 ホットランナーノズル先端に対応する部分 13 成形品のゲート(該ゲートは厚み5mmの平板状である) 14 成形品ゲート側長さ(成形品の最大幅に相当し、1000mmである) 15 成形品流動末端側の長さ(900mm) 16 成形品本体の長さ(1240mm) 17 ゲート部を含む成形品全体の長さ(1350mm) 18 成形品の高さ(90mm) 19 取り付け用爪部」 (4)図1 ![]() 2 引用発明 引用文献1の上記1の記載に基づけば、引用文献1には、以下の請求項1に係る発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。 「 芳香族ポリカーボネート(A成分)100重量部に対して、シリコーン架橋粒子(B成分)0.1?30重量部、および下記一般式(1)で示されるホスファイト化合物(C成分)0.001?0.5重量部を配合してなる樹脂組成物を射出成形することにより製造された、最大投影面積が500?50,000cm^(2)を有する光拡散性ポリカーボネート樹脂組成物成形品。 【化1】 ![]() (式(1)中、X^(1)およびX^(4)はそれぞれ炭素数4?16のアルキル基または下記一般式(2)の基を表し、これらは互いに同一であっても異なっていてもよく、X^(2)およびX^(5)はそれぞれ炭素数1?16のアルキル基または下記一般式(2)の基を表し、これらは互いに同一であっても異なっていてもよく、X^(3)およびX^(6)それぞれ水素原子または炭素数1?16のアルキル基を表し、これらは互いに同一であっても異なっていてもよい。) 【化2】 ![]() (式(2)中、Zは水素または炭素数1?3のアルキル基を表す。)」 第5 対比・判断 1 本件発明1について (1)本件発明1と引用発明とを対比する。 引用発明の「光拡散性ポリカーボネート樹脂組成物成形品」は、「芳香族ポリカーボネート(A成分)100重量部に対して、シリコーン架橋粒子(B成分)0.1?30重量部、および」「一般式(1)で示されるホスファイト化合物(C成分)0.001?0.5重量部を配合してなる樹脂組成物を射出成形することにより製造された」ものである(当合議体注:一般式(1)は前記「第4」2に記載のとおりのものである。)。 ここで、引用発明の「芳香族ポリカーボネート」は、技術的にみて、ポリカーボネート樹脂に属する。また、引用発明の「シリコーン架橋粒子」は、技術的にみて、有機ケイ素化合物からなる粒子である。 そうしてみると、引用発明の「芳香族ポリカーボネート」は、本件発明1の「ポリカーボネート樹脂」に相当する。また、引用発明の「シリコーン架橋粒子」と本件発明1の「有機微粒子」は、「有機」「粒子」である点で共通する。さらに、引用発明の「光拡散性ポリカーボネート樹脂組成物成形品」と本件発明1の「光拡散フィルム」は、「光拡散部材」である点で共通するとともに、両者は、「(A)ポリカーボネート樹脂と、(B)有機」「粒子と」、「を含有」する点で共通する。 (2)一致点及び相違点 以上より、本件発明1と引用発明とは、 「 (A)ポリカーボネート樹脂と、 (B)有機粒子と、を含有する、光拡散部材。」 の点で一致し、以下の点で相違する。 (相違点1) 「(B)有機微粒子」が、本件発明1は、「(A)ポリカーボネート樹脂 100質量部」に対して「1?10質量部」であり、「(B)有機微粒子」の「平均粒子径が1μm?15μmであり」、「前記平均粒子径は、長さ平均径で定義された一次粒子の平均粒子径であり、前記長さ平均径は、Σ(nd^(2))/Σ(nd)で規定され、dは各粒子径の代表値を表し、nは個数基準のパーセントを表」すのに対してに対して、引用発明の「シリコーン架橋粒子(B成分)」は、有機「微」粒子であるか、一応、明らかではなく、また、「芳香族ポリカーボネート(A成分)100重量部に対して」、「0.1?30重量部」であり、平均粒子径は、明らかでない点。 (相違点2) 「光拡散部材」が、本件発明1は、「(A)ポリカーボネート樹脂 100質量部」に対して、「(C)無機微粒子 0.01?0.5質量部」「を含有し」、「前記(C)無機微粒子は、平均粒子径が0.21μm以上かつ1μm未満であり、波長 598nmでの屈折率が2.00以上であり」、「前記平均粒子径は、長さ平均径で定義された一次粒子の平均粒子径であり、前記長さ平均径は、Σ(nd^(2))/Σ(nd)で規定され、dは各粒子径の代表値を表し、nは個数基準のパーセントを表」すのに対して、引用発明は、そもそも無機微粒子を含有すると特定されたものでない点。 (相違点3) 本件発明1は、「全光線透過率が50?90%であり、ヘイズが90%以上である」のに対して、引用発明は、全光線透過率及びヘイズが明らかでない点。 (相違点4) 「光拡散部材」が、本件発明1は、「光拡散フィルム」であるのに対して、引用発明は、「光拡散性ポリカーボネート樹脂組成物成形品」である点。 (3)判断 本件出願の明細書の【0014】には、次の記載がある。 「-有機微粒子のみまたは無機微粒子のみを配合した場合より、有機微粒子と無機微粒子を併用した方が光拡散性および光源形状隠蔽性が向上する。 -有機微粒子と無機微粒子を併用した場合、有機微粒子の量が少なすぎると光拡散性および光源形状隠蔽性が低下し、有機微粒子が多すぎると光透過性が低下する。また、無機微粒子の量が少なすぎると光拡散性および光源形状隠蔽性が向上せず、無機微粒子が多すぎると光透過性が低下する。これらを考慮すると、ポリカーボネート樹脂、有機微粒子および無機微粒子を所定の質量割合で配合することが、光拡散性、光源形状隠蔽性等の向上に寄与すると考えられる。 -無機微粒子の粒径が大きすぎると、光拡散フィルム内に存在する無機微粒子の粒子数が減少するため、光拡散性および光源形状隠蔽性が低下する。従って、平均粒子径が1μm未満の無機微粒子を使用することが、光拡散性、光源形状隠蔽性等の向上に寄与すると考えられる。また、無機微粒子の屈折率が2.00未満であると、光拡散性が低下する。従って、屈折率が2.00以上の無機微粒子を使用することが、光拡散性の向上に寄与すると考えられる。 -さらに、フィルム表面に凹凸形状を付与することにより、光拡散性および光源形状隠蔽性により優れた光拡散フィルムの作製が可能となる。 これらを総合的に考慮すると、上記実施形態によれば、無機微粒子が有機微粒子の光拡散性を補助する役割を担うことにより光拡散フィルムの光拡散性および光源形状隠蔽率が向上し、全光線透過率等のその他の特性との間でもバランスの取れた光拡散フィルムを作製できると考えられる。」 そうしてみると、相違点3に係る本件発明1の「全光線透過率」及び「ヘイズ」は、相違点1及び相違点2に係る本件発明1の構成の組み合わせによってもたらされたものと理解される(当合議体注:「ヘイズ」は、光拡散性や光源形状隠蔽性の程度を表す量である。)。 そこで、上記相違点1?相違点3について、まとめて検討する。 引用文献1の【0097】には、「白色顔料」として、「本発明における光拡散性ポリカーボネート樹脂組成物には、その遮光性を調整する目的で、白色顔料として二酸化チタン、酸化亜鉛、および硫化亜鉛を配合することができる。」と記載されているから、引用文献1には、無機微粒子に関する言及があるとまではいえる。しかしながら、上記記載からすると、引用発明の「光拡散性ポリカーボネート樹脂組成物成形品」において、二酸化チタン等の無機微粒子を用いるのは、「白色顔料」として遮光性を調整するためであって、相違点1に係る平均粒子径及び分量の「有機微粒子」との併用により、所望の全光線透過率やヘイズの向上を図るためではない。また、引用文献1には「光拡散性ポリカーボネート樹脂組成物成形品」を「全光線透過率」や「ヘイズ」により定量評価することは記載されていない。そして、引用文献1の【0151】には、実施例6?9として、自動車用屋根成形品を製造したことが記載されている。上記記載に接した当業者であれば、引用文献1の【0097】に記載された「白色顔料」としての「二酸化チタン」等の無機微粒子は、大型射出成形品としての実施例6?9である自動車用屋根成形品のようなものおいて、遮光性を調整するためのものと理解するにとどまる。 そうしてみると、たとえ当業者といえども、引用発明の「光拡散性ポリカーボネート樹脂組成物成形品」のヘイズ(光拡散性及び光源形状隠蔽性)を向上させ、全光線透過率とのバランスを取ることを目的として、引用発明の「シリコーン架橋粒子(B成分)」及び引用文献1の【0097】に記載された「二酸化チタン」等の平均粒子径及び分量に着目するとはいえず、まして、これらを相違点1及び相違点2の平均粒子径及び分量の範囲内のものとして、相違点3の全光線透過率及びヘイズの範囲を満たすものにするとはいえない。 なお、引用文献1の【0002】には、「表示装置用の光拡散板」の例として、「液晶表示装置の如きバックライトモジュールに使用される光拡散板」という記載がある。しかしながら、上記記載は、「芳香族ポリカーボネート樹脂に、無機微粒子や高分子微粒子からなる光拡散剤を配合した光拡散機能を有する成形品」の用途として、「例えば、電灯カバー、メーター、看板(特に内照式)、樹脂窓ガラス(建築物の採光装置におけるドームの如きものを含む)、画像読取装置、表示装置用の光拡散板(例えば、液晶表示装置の如きバックライトモジュールに使用される光拡散板、プロジェクターテレビの如き投影型表示装置のスクリーンに使用される光拡散板等に代表される)等」があることを、背景技術として列挙したにとどまる。 また、ポリカーボネート樹脂と有機微粒子とを含有する光拡散フィルムにおいて、上記相違点1?相違点3の構成とすることは、引用文献1の他の箇所や、原査定の拒絶理由に引用された特開2007-272208号公報(以下「引用文献2」という。)にも記載されておらず、周知技術であるともいえない。 そうしてみると、当業者であっても、引用発明及び引用文献1?2に記載された事項を適用して上記相違点2及び相違点3に係る本件発明1の構成とすることが、容易になし得たということはできない。 (4)小括 以上のとおりであるから、他の相違点について検討するまでもなく、本件発明1は、当業者であっても、引用発明及び引用文献1?2に記載された事項に基づいて容易に発明をすることができたということができない。 2 本件発明2?8について 本件発明2?8は、本件発明1の構成を全て具備するものであるから、本件発明2?8も、本件発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明及び引用文献1?2に記載された事項に基づいて容易に発明をすることができたということができない。 第6 原査定について 上記第5で述べたように、本件の請求項1?8に係る発明は、当業者であっても、原査定の拒絶の理由において引用された引用文献1?2に記載された発明に基づいて、容易に発明をすることができたということができない。 したがって、原査定の理由を維持することはできない。 第7 むすび 以上のとおり、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2021-03-31 |
出願番号 | 特願2016-555196(P2016-555196) |
審決分類 |
P
1
8・
121-
WY
(G02B)
|
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 藤岡 善行 |
特許庁審判長 |
樋口 信宏 |
特許庁審判官 |
関根 洋之 井口 猶二 |
発明の名称 | 光拡散フィルム |
代理人 | 潮 太朗 |
代理人 | 小林 浩 |
代理人 | 小林 浩 |
代理人 | 杉山 共永 |
代理人 | 鈴木 康仁 |
代理人 | 鈴木 康仁 |
代理人 | 杉山 共永 |
代理人 | 潮 太朗 |