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審決分類 審判 訂正 ただし書き1号特許請求の範囲の減縮 訂正する C12N
管理番号 1374114
審判番号 訂正2020-390062  
総通号数 259 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2021-07-30 
種別 訂正の審決 
審判請求日 2020-07-29 
確定日 2021-02-15 
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第6518257号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 特許第6518257号に係る特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項7及び8について訂正することを認める。 
理由 第1 手続の経緯
本件特許第6518257号は、平成27年1月8日を国際出願日として出願された特願2016-545837号の請求項1?24に係る発明について、平成31年4月26日に特許権の設定登録がされ、その後、令和2年7月29日に訂正審判が請求がされたものである。

第2 請求の趣旨及び訂正の内容
1 請求の趣旨
本件請求の趣旨は、特許第6518257号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項7及び8について訂正することを認める、との審決を求めるものである。

2 訂正の内容
請求人が求めている訂正の内容は、以下のとおりである。
(1)訂正事項1
特許請求の範囲の請求項7に「配列番号:24、27、68、69、70および71の群から選択されるヌクレオチド配列を含む、請求項1に記載の核酸発現構築物。」と記載されているのを、「配列番号:69のヌクレオチド配列を含む、請求項1に記載の核酸発現構築物。」に訂正する。

(2)訂正事項2
特許請求の範囲の請求項8に「配列番号:72、73、74、75、76および77の群から選択されるヌクレオチド配列を含む、請求項2に記載の核酸発現構築物。」と記載されているのを、「配列番号:75のヌクレオチド配列を含む、請求項2に記載の核酸発現構築物。」に訂正する。

第3 当審の判断
1 訂正事項1について
(1)訂正の目的について
訂正事項1は、訂正前の請求項7に記載のヌクレオチド配列の選択肢から配列番号:24、27、68、70および71のヌクレオチド配列を削除するもので、択一的に記載された事項の一部を削除するものであり、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるから、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる事項を目的とするものである。

(2)新規事項の追加について
訂正事項1は、上記(1)で述べたとおり、択一的に記載された事項の一部を削除するものであり、願書に添付した明細書等に記載した事項の範囲内においてするものであることは明らかであるから、特許法第126条第5項の規定に適合するものである。

(3)特許請求の範囲の実質的な拡張又は変更について
訂正事項1は、上記(1)で述べたとおり、択一的に記載された事項の一部を削除するものであり、また、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項の規定に適合するものである。

(4)独立特許要件について
訂正後の特許請求の範囲の請求項7に記載されている事項により特定される発明が特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由は見出せないから、特許法126条7項に適合するものである。

2 訂正事項2について
(1)訂正の目的について
訂正事項2は、訂正前の請求項8に記載のヌクレオチド配列の選択肢から配列番号:72、73、74、76および77のヌクレオチド配列を削除するもので、択一的に記載された事項の一部を削除するものであり、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるから、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる事項を目的とするものである。

(2)新規事項の追加について
訂正事項2は、上記(1)で述べたとおり、択一的に記載された事項の一部を削除するものであり、願書に添付した明細書等に記載した事項の範囲内においてするものであることは明らかであるから、特許法第126条第5項の規定に適合するものである。

(3)特許請求の範囲の実質的な拡張又は変更について
訂正事項2は、上記(1)で述べたとおり、択一的に記載された事項の一部を削除するものであり、また、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項の規定に適合するものである。

(4)独立特許要件について
訂正後の特許請求の範囲の請求項8に記載されている事項により特定される発明が特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由は見出せないから、特許法126条7項に適合するものである。

第4 むすび
したがって、本件訂正審判の請求は、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第5項ないし第7項の規定に適合するものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
発明の名称 (57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
発現エンハンサー配列の3’に位置する目的の異種配列に作動可能に連結した発現エンハンサー配列を含む核酸発現構築物であって、
発現エンハンサー配列が配列番号:1のヌクレオチド1-160からなり、またはG115Aの置換を有する配列番号:1のヌクレオチド1-160からなり、かつ発現エンハンサー配列または目的の異種配列が、配列番号:4のヌクレオチド161-509を含まない、核酸発現構築物。
【請求項2】
目的の異種配列が、植物コザック配列、マルチプルクローニングサイト、リンカー、ポリリンカー、組換え部位、目的のタンパク質をコードするヌクレオチド配列、およびそれらの組合せからなる群から選択される、請求項1に記載の核酸発現構築物。
【請求項3】
目的の異種配列が植物コザック配列を含む、請求項2に記載の核酸発現構築物。
【請求項4】
目的の異種配列が、マルチプルクローニングサイトをさらに含む、請求項3に記載の核酸発現構築物。
【請求項5】
コザック配列が配列番号:5-17に示される配列の群から選択される、請求項3に記載の核酸発現構築物。
【請求項6】
配列番号:2のヌクレオチド配列を含む、請求項2に記載の核酸発現構築物。
【請求項7】
配列番号:69のヌクレオチド配列を含む、請求項1に記載の核酸発現構築物。
【請求項8】
配列番号:75のヌクレオチド配列を含む、請求項2に記載の核酸発現構築物。
【請求項9】
発現エンハンサー配列が制御領域に作動可能に連結している、請求項1に記載の核酸発現構築物を含む、植物発現系。
【請求項10】
核酸発現構築物がコモウイルス3’UTRをさらに含む、請求項9に記載の植物発現系。
【請求項11】
サイレンシングのサプレッサーをコードする第二の核酸配列をさらに含む、請求項9に記載の植物発現系。
【請求項12】
サイレンシングのサプレッサーが、HcProおよびp19の群から選択される、請求項11に記載の植物発現系。
【請求項13】
制御領域がプラストシアニンプロモーター、CaMV 35Sプロモーター、2xCaMV35Sプロモーター、CASプロモーター、RbcSプロモーター、Ubiプロモーター、またはアクチンプロモーターから選択される、請求項9に記載の植物発現系。
【請求項14】
目的の異種配列がウイルスタンパク質または抗体をコードするヌクレオチド配列を含む、請求項9に記載の植物発現系。
【請求項15】
ウイルスタンパク質がH1、H2、H3、H4、H5、H6、H7、H8、H9、H10、H11、H12、H13、H14、H15、H16、およびインフルエンザB型ヘマグルチニンからなる群から選択されるインフルエンザヘマグルチニンである、請求項14に記載の植物発現系。
【請求項16】
ウイルスタンパク質または抗体をコードするヌクレオチド配列が、天然シグナルペプチド配列、または非天然シグナルペプチドを含む、請求項14に記載の植物発現系。
【請求項17】
非天然シグナルペプチドがタンパク質ジスルフィドイソメラーゼ(PDI)由来である、請求項16に記載の植物発現系。
【請求項18】
請求項9に記載の植物発現系を、植物または植物の部分に導入すること、ここで目的の種配列は目的のタンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む、および目的のタンパク質をコードするヌクレオチド配列の発現を可能にする条件下で、植物もしくは植物の部分をインキュベートすることを含む、植物または植物の部分において目的のタンパク質を生産する方法。
【請求項19】
目的の異種配列が、目的のタンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む、請求項9に記載の植物発現系を含む、目的のタンパク質を発現するための、植物。
【請求項20】
目的の異種配列が、目的のタンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む、請求項9に記載の植物発現系を含む、目的のタンパク質を発現するための植物の部分。
【請求項21】
目的のタンパク質が、B HA、C、H1、H2、H3、H4、H5、H6、H7、H8、H9、H10、H11、H12、H13、H14、H15、およびH16から選択されるインフルエンザヘマグルチニン(HA)である、請求項2に記載の核酸発現構築物。
【請求項22】
HAが、キメラHAであり、HAの天然膜貫通ドメインが異種膜貫通ドメインと置き換わっている、請求項21に記載の核酸発現構築物。
【請求項23】
異種の膜貫通ドメインがH1 Californiaから得られる、請求項22に記載の核酸発現構築物。
【請求項24】
発現エンハンサー配列が目的の異種配列に融合されている、請求項2に記載の核酸発現構築物。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
審理終結日 2021-01-21 
結審通知日 2021-01-22 
審決日 2021-02-04 
出願番号 特願2016-545837(P2016-545837)
審決分類 P 1 41・ 851- Y (C12N)
最終処分 成立  
前審関与審査官 飯室 里美  
特許庁審判長 中島 庸子
特許庁審判官 高堀 栄二
千葉 直紀
登録日 2019-04-26 
登録番号 特許第6518257号(P6518257)
発明の名称 CPMVエンハンサーエレメント  
代理人 稲井 史生  
代理人 冨田 憲史  
代理人 山尾 憲人  
代理人 冨田 憲史  
代理人 笹倉 真奈美  
代理人 稲井 史生  
代理人 山尾 憲人  
代理人 笹倉 真奈美  

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