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審決分類 |
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 H01L 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 H01L |
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管理番号 | 1374189 |
審判番号 | 不服2020-13423 |
総通号数 | 259 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2021-07-30 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2020-09-25 |
確定日 | 2021-05-13 |
事件の表示 | 特願2016-220802号「マルチ荷電粒子ビーム描画装置」拒絶査定不服審判事件〔平成30年5月17日出願公開、特開2018-78251号〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本願は、平成28年11月11日を出願日とする出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和2年 1月15日付け:拒絶理由通知書 令和2年 3月23日 :意見書、手続補正書の提出 令和2年 6月19日付け:拒絶査定 令和2年 9月25日 :審判請求書、手続補正書の提出 第2 令和2年9月25日にされた手続補正についての補正の却下の決定 [補正の却下の決定の結論] 令和2年9月25日にされた手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。 [理由] 1 本件補正について(補正の内容) (1)本件補正後の特許請求の範囲の記載 本件補正により、特許請求の範囲の請求項1の記載は、次のとおり補正された。(下線部は、補正箇所である。) 「【請求項1】 複数の穴が形成され、前記複数の穴を荷電粒子ビームが通過することによりマルチビームを形成するアパーチャ部材と、 前記マルチビームのうち、それぞれ対応するビームのオンオフを切り替える複数のブランカが配置されたブランキングアパーチャアレイと、 描画対象の基板が載置される移動可能なステージと、 前記ステージの位置を検出するステージ位置検出器と、 前記ステージに設けられ、前記マルチビームのうち1本のビームのみ通過させ、他のビームを遮蔽する検査アパーチャと、 前記マルチビームを偏向する偏向器と、 前記マルチビームを前記検査アパーチャ上でXY方向にスキャンして前記検査アパーチャを通過した前記マルチビームの各ビームのビーム電流を検出する電流検出器と、 検出されたビーム電流に基づいてビーム画像を作成し、前記ビーム画像と、前記ステージの位置とに基づいて、前記検査アパーチャを通過した前記マルチビームの各ビームのビーム位置を検出する制御計算機と、 を備え、 前記検査アパーチャには前記マルチビームのうち1本のビームのみが通過する貫通孔が設けられており、 前記描画対象の基板上での前記マルチビームのビームピッチをP、前記マルチビームの1本のビームのサイズをSとした場合、前記貫通孔の径φ1はS<φ1<P-Sであることを特徴とするマルチ荷電粒子ビーム描画装置。」 (2)本件補正前の特許請求の範囲 本件補正前の、令和2年3月23日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1の記載は次のとおりである。 「【請求項1】 複数の穴が形成され、前記複数の穴を荷電粒子ビームが通過することによりマルチビームを形成するアパーチャ部材と、 前記マルチビームのうち、それぞれ対応するビームのオンオフを切り替える複数のブランカが配置されたブランキングアパーチャアレイと、 描画対象の基板が載置される移動可能なステージと、 前記ステージの位置を検出するステージ位置検出器と、 前記ステージに設けられ、前記マルチビームのうち1本のビームを通過させる検査アパーチャと、 前記マルチビームを偏向する偏向器と、 前記マルチビームを前記検査アパーチャ上でXY方向にスキャンして前記検査アパーチャを通過した前記マルチビームの各ビームのビーム電流を検出する電流検出器と、 検出されたビーム電流に基づいてビーム画像を作成し、前記ビーム画像と、前記ステージの位置とに基づいて、前記検査アパーチャを通過した前記マルチビームの各ビームのビーム位置を検出する制御計算機と、 を備え、 前記検査アパーチャには前記マルチビームのうち1本のビームが通過する貫通孔が設けられており、 前記描画対象の基板上での前記マルチビームのビームピッチをP、前記マルチビームの1本のビームのサイズをSとした場合、前記貫通孔の径φ1はS<φ1<P-Sであることを特徴とするマルチ荷電粒子ビーム描画装置。」 2 補正の適否 本件補正は、本件補正前の請求項1に記載された発明を特定するために必要な事項である「検査アパーチャ」、及び、検査アパーチャの「貫通孔」について、上記のとおり限定を付加するものであって、補正前の請求項1に記載された発明と補正後の請求項1に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許法17条の2第5項2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 そこで、本件補正後の請求項1に係る発明(以下「本件補正発明」という。)が同条第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか(特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか)について、以下、検討する。 (1)本件補正発明 本件補正発明は、上記「1」「(1)」に記載したとおりのものである。 (2)引用文献の記載事項 ア 引用文献1 (ア)原査定の拒絶の理由で引用された本願の出願前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献である、特開2013-118060号公報(平成25年6月13日出願公開。以下「引用文献1」という。)には、図面とともに、次の記載がある(下線は、当審で付した。以下同じ。)。 a 「【技術分野】 【0001】 本発明は、荷電粒子ビーム装置に関する。」 b 「【0011】 図1を参照しながら本発明の荷電粒子ビーム装置の1つの実施形態である電子ビーム描画装置EBについて説明する。電子ビーム描画装置EBは、複数の電子ビーム(荷電粒子ビーム)を基板(物体)110に照射する照射部10と、基板110を移動させる基板駆動機構30と、複数の荷電粒子ビームの特性を計測するための計測器40とを備えうる。その他、電子ビーム描画装置EBは、制御部50および表示部117を備えうる。 【0012】 照射部10は、電子銃100、コンデンサレンズ102、アパーチャアレイ103、106、レンズアレイ104、ブランカアレイ105、電磁レンズ107、109、偏向器108を含みうる。電子銃100によってクロスオーバ像101が形成される。コンデンサレンズ102は、クロスオーバ像101からの電子によって平行な電子ビームを生成する。アパーチャアレイ103は、2次元配列された複数の開口を有し、該複数の開口により、コンデンサレンズ102によって生成された電子ビームから複数の電子ビームを切り出す。レンズアレイ104は、2次元配列された複数の静電レンズを有し、アパーチャアレイ103からの複数の電子ビームのそれぞれによってクロスオーバ像101の中間像を形成する。ここで、クロスオーバ像101の中間像は、ブランカアレイ105が配置された面に形成されうる。 【0013】 ブランカアレイ105は、複数の電子ビームをそれぞれ個別に偏向させることができる複数の静電ブランカが2次元配列されて構成されており、基板への複数の電子ビームの照射・非照射を個別に制御する。静電ブランカによって偏向されなかった電子ビームは、アパーチャアレイ106によって遮断されず、基板110に照射される。静電ブランカによって偏向された電子ビームは、アパーチャアレイ106によって遮断され、基板110には照射されない。 【0014】 アパーチャアレイ106を通過した電子ビームは、電磁レンズ107、109により、基板110に投影される。基板110は、基板ステージ111によって保持されている。基板駆動機構30は、基板ステージ111を移動させることによって基板110を移動させる。偏向器108は、基板110に照射される電子ビームを一括して偏向させる。偏向器108によって電子ビームを主走査方向に走査し基板駆動機構30によって基板110を副走査方向に走査しながらブランカアレイ105によって複数の電子ビームの照射・非照射を制御することによって基板110にパターンが描画される。 【0015】 偏向器108に対する偏向指令値と偏向器108による電子ビームの偏向量との関係は予め校正されていて、偏向器108に所望の偏向量で電子ビームを偏向させることができる。ここで、偏向器108によって電子ビームの偏向量を変更することは、基板110又は計測器40への電子ビームの入射位置を変更することを意味する。典型的には、基板ステージ111は、外乱等に起因して振動している。不図示の干渉計等によって基板ステージ111の変位を計測し、これを偏向指令値にフィードバックすることによって基板ステージ111の振動による基板110への電子ビームの照射位置の変動を低減することができる。 【0016】 計測器40は、基板ステージ111の上に配置されている。計測器40は、例えば、電子ビームの強度(電流)、形状(強度分布)、照射位置を計測するために用いられうる。計測器40は、計測器コントローラ113によって制御されうる。計測器コントローラ113は、制御部50からの指令に基づいて計測器40を駆動し、計測器40から出力された信号またはそれを処理した信号を制御部50に伝送する。制御部50は、計測器40から計測器コントローラ113を介して伝送されてくる信号を記憶部115に格納し、演算部116がそれを処理することによって電子ビームの特性、例えば、電子ビームの強度(電流)、形状(強度分布)、照射位置を求める。このようにして得られた電子ビームの特性は、オペレータによる調整作業のために、例えば表示部117に表示されうる。制御部50は、得られた電子ビームの特性に基づいて、各電子ビームの特性が目標特性となるようにレンズアレイ104および電磁レンズ107、109を制御する信号、および、ブランカアレイ105に印加する信号の位相などを調整するように構成されてもよい。 【0017】 図2を参照しながら計測器40について説明する。計測器40は、電子ビーム201を遮断するナイフエッジプレート202と、ナイフエッジプレート202の開口を通して入射する電子ビームを検出するセンサ203とを含む。ナイフエッジプレート202は、導電性のプレートで、複数の開口を有し、各開口のエッジは、ナイフエッジKEを構成している。説明の簡単化のために、図2には、1つの電子ビーム201と、1つのナイフエッジKEとが示されている。図2(a)に示す状態では、ナイフエッジプレート202によって電子ビーム201が完全に遮断されている。図2(b)に示すように、電子ビーム201が検出部112に対して相対的に移動すると、電子ビーム201が部分的にセンサ203に入射する。図2(c)に示すように、電子ビーム201が検出部112に対して相対的に更に移動すると、電子ビーム201の全体がセンサ203に入射する。 【0018】 図2(a)、(b)、(c)に示すように電子ビーム201を検出部112に対して相対的に走査すると、センサ203によって検出される電子ビーム201の量(センサ203から出力される信号)が変化することが分かる。これを利用して電子ビーム201と検出部112(結果として基板ステージ111)との相対的な位置関係、あるいは、電子ビーム201の強度分布を検出することができる。電子ビーム201を検出部112に対して相対的に走査する方法としては、偏向器108によって電子ビーム201を走査する方法と、基板駆動機構30によって基板ステージ111を走査する方法とがある。あるいは、偏向器108によって電子ビーム201を走査しながら基板駆動機構30によって基板ステージ111を走査してもよい。 【0019】 図3(a)には、ナイフエッジプレート202の構成例が模式的に示されている。図3(b)には、ナイフエッジプレート202とともに電子ビーム201が示されている。ナイフエッジプレート202は、複数のナイフエッジを有する。図3(a)、(b)に示す例では、ナイフエッジプレート202は、4個の開口を有し、これにより8個のナイフエッジ302a?302hが形成されている。ナイフエッジ302a?302hは、図2におけるナイフエッジKEに相当する。開口の個数あるいはナイフエッジの個数は、任意に定めることができる。 【0020】 ここで、図3(a)には、標準状態におけるナイフエッジプレート202(即ち、ナイフエッジ302a?302hの位置が標準状態のナイフエッジプレート202)が示されているものとする。また、図3(b)には、標準状態におけるナイフエッジプレート202、および、標準状態における電子ビーム201の配列が示されているものとする。図3(b)において、ナイフエッジ302a?302hの位置に誤差がなく、ナイフエッジ302a、302c、302e、302gの配列ピッチと電子ビーム201の配列ピッチとが等しい。標準状態とは、例えば、設計値通りの状態あるいは理想状態として考えることができる。」 c 上記bにおいて言及される図1ないし3は次のものである。 【図1】 【図2】 【図3】 (イ)上記記載から、引用文献1には、次の技術的事項が記載されているものと認められる。 a 引用文献1に記載された「荷電粒子ビーム装置」(【0001】)は、「複数の電子ビーム(荷電粒子ビーム)を基板(物体)110に照射する照射部10」(【0011】)を備えるから、マルチ荷電粒子ビーム装置であるといえる。 b 上記「(ア)」「b」の記載を踏まえて、上記「(ア)」「c」の図3を見ると、「4個の開口を有し、これにより8個のナイフエッジ302a?302hが形成されている」「ナイフエッジプレート202」(【0019】)が、「設計値通りの状態」である「標準状態」において「ナイフエッジ302a、302c、302e、302gの配列ピッチと電子ビーム201の配列ピッチとが等しい」(【0020】)ことは、ナイフエッジプレート202に設けられた各開口は、電子ビーム201のうちの1本のビームが通過するものであるといえる。 (ウ)上記(ア)、(イ)から、引用文献1には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。 「複数の荷電粒子ビームを基板110に照射する照射部10と、基板110を移動させる基板駆動機構30と、複数の荷電粒子ビームの特性を計測するための計測器40と、制御部50および表示部117を備え(【0011】)、 前記照射部10は、電子銃100、コンデンサレンズ102、アパーチャアレイ103、106、レンズアレイ104、ブランカアレイ105、電磁レンズ107、109、偏向器108を含み(【0012】)、 前記アパーチャアレイ103は、2次元配列された複数の開口を有し、該複数の開口により、コンデンサレンズ102によって生成された電子ビームから複数の電子ビームを切り出し(【0012】)、 前記ブランカアレイ105は、複数の電子ビームをそれぞれ個別に偏向させることができる複数の静電ブランカが2次元配列されて構成されており、基板への複数の電子ビームの照射・非照射を個別に制御し(【0013】)、 前記アパーチャアレイ106を通過した電子ビームは、電磁レンズ107、109により、基板110に投影され(【0014】)、 前記基板110は、基板ステージ111によって保持され、基板駆動機構30は、基板ステージ111を移動させることによって基板110を移動させ(【0014】)、 偏向器108は、基板110に照射される電子ビームを一括して偏向させ、前記偏向器108によって電子ビームを主走査方向に走査し基板駆動機構30によって基板110を副走査方向に走査しながらブランカアレイ105によって複数の電子ビームの照射・非照射を制御することによって基板110にパターンが描画され(【0014】)、 干渉計によって基板ステージ111の変位を計測し(【0015】)、 計測器40は、基板ステージ111の上に配置され、電子ビームの強度(電流)、形状(強度分布)、照射位置を計測するために用いられ、計測器コントローラ113によって制御され、前記計測器コントローラ113は、制御部50からの指令に基づいて計測器40を駆動し、計測器40から出力された信号またはそれを処理した信号を制御部50に伝送し(【0016】)、 前記制御部50は、計測器40から計測器コントローラ113を介して伝送されてくる信号を記憶部115に格納し、演算部116がそれを処理することによって電子ビームの特性、電子ビームの強度(電流)、形状(強度分布)、照射位置を求め、得られた電子ビームの特性は、オペレータによる調整作業のために、表示部117に表示され(【0016】)、 前記制御部50は、得られた電子ビームの特性に基づいて、各電子ビームの特性が目標特性となるようにレンズアレイ104および電磁レンズ107、109を制御する信号、および、ブランカアレイ105に印加する信号の位相などを調整するように構成され(【0016】)、 前記計測器40は、電子ビーム201を遮断するナイフエッジプレート202と、ナイフエッジプレート202の開口を通して入射する電子ビームを検出するセンサ203とを含み(【0017】)、 前記センサ203は、偏向器108によって電子ビーム201を走査する方法、基板駆動機構30によって基板ステージ111を走査する方法、あるいは、偏向器108によって電子ビーム201を走査しながら基板駆動機構30によって基板ステージ111を走査する方法によって、電子ビーム201を検出部112に対して相対的に走査して、電子ビーム201と検出部112との相対的な位置関係、あるいは、電子ビーム201の強度分布を検出し(【0018】)、 前記ナイフエッジプレート202の開口の個数あるいはナイフエッジの個数は、任意に定めることができ(【0019】)、 前記ナイフエッジプレート202に設けられた各開口は、電子ビーム201のうちの1本のビームが通過するものである(上記「(イ)」「b」)、 マルチ荷電粒子ビーム装置(上記「(イ)」「a」)。」 (3)引用発明との対比 ア 本件補正発明と引用発明とを対比する。 (ア)引用発明の「2次元配列された複数の開口を有し、該複数の開口により、コンデンサレンズ102によって生成された電子ビームから複数の電子ビームを切り出」す「アパーチャアレイ103」は、本件補正発明の「複数の穴が形成され、前記複数の穴を荷電粒子ビームが通過することによりマルチビームを形成するアパーチャ部材」に相当する。 (イ)引用発明の「複数の電子ビームをそれぞれ個別に偏向させることができる複数の静電ブランカが2次元配列されて構成されており、基板への複数の電子ビームの照射・非照射を個別に制御」する「ブランカアレイ105」は、本件補正発明の「前記マルチビームのうち、それぞれ対応するビームのオンオフを切り替える複数のブランカが配置されたブランキングアパーチャアレイ」に相当する。 (ウ)引用発明の「基板110は、基板ステージ111によって保持され、基板駆動機構30は、基板ステージ111を移動させることによって基板110を移動させ」る「基板ステージ111」は、本件補正発明の「描画対象の基板が載置される移動可能なステージ」に相当する。 (エ)引用発明の「基板ステージ111の変位を計測」する「干渉計」は、本件補正発明の「ステージの位置を検出するステージ位置検出器」と「ステージの変位を検出するステージ変位検出器」の点で一致する。 (オ)引用発明の「基板ステージ111の上に配置され、電子ビームの強度(電流)、形状(強度分布)、照射位置を計測するために用いられ」、「電子ビーム201を遮断するナイフエッジプレート202と、ナイフエッジプレート202の開口を通して入射する電子ビームを検出するセンサ203とを含む」「計測器40」における、電子ビーム201を遮断、あるいは、開口を通して入射する「ナイフエッジプレート202に設けられた各開口は、電子ビーム201のうちの1本のビームが通過するものである」「ナイフエッジプレート202」は、本件補正発明の「ステージに設けられ、前記マルチビームのうち1本のビームのみ通過させ、他のビームを遮蔽する検査アパーチャ」と「ステージに設けられ、前記マルチビームから選択したビームを通過させる検査アパーチャ」の点で一致する。 (カ)引用発明の「基板110に照射される電子ビームを一括して偏向させ、前記偏向器108によって電子ビームを主走査方向に走査し基板駆動機構30によって基板110を副走査方向に走査しながらブランカアレイ105によって複数の電子ビームの照射・非照射を制御することによって基板110にパターンが描画される「偏向器108」は、本件補正発明の「前記マルチビームを偏向する偏向器」に相当する。 (キ)引用発明の「前記計測器40は、偏向器108によって電子ビーム201を走査する方法、基板駆動機構30によって基板ステージ111を走査する方法、あるいは、偏向器108によって電子ビーム201を走査しながら基板駆動機構30によって基板ステージ111を走査する方法によって、電子ビーム201を検出部112に対して相対的に走査して、電子ビーム201と検出部112との相対的な位置関係、あるいは、電子ビーム201の強度分布を検出」する「センサ203」は、本件補正発明の「前記検査アパーチャを通過した前記マルチビームの各ビームのビーム電流を検出する電流検出器」に相当する。 (ク)上記(キ)での検討を踏まえると、引用発明において「電子ビームの」「照射位置」を求めることは、本件補正発明の「ステージの位置」「に基づいて」「ビームのビーム位置を検出する」ことに相当するから、引用発明の「計測器40から計測器コントローラ113を介して伝送されてくる信号を記憶部115に格納し、演算部116がそれを処理することによって電子ビームの特性、電子ビームの強度(電流)、形状(強度分布)、照射位置を求め、得られた電子ビームの特性は、オペレータによる調整作業のために、表示部117に表示され」、「得られた電子ビームの特性に基づいて、各電子ビームの特性が目標特性となるようにレンズアレイ104および電磁レンズ107、109を制御する信号、および、ブランカアレイ105に印加する信号の位相などを調整するように構成され」る「制御部50」は、本件補正発明の「検出されたビーム電流に基づいてビーム画像を作成し、前記ビーム画像と、前記ステージの位置とに基づいて、前記検査アパーチャを通過した前記マルチビームの各ビームのビーム位置を検出する制御計算機」と「検出されたビーム電流と、前記ステージの位置とに基づいて、前記検査アパーチャを通過した前記マルチビームの各ビームのビーム位置を検出する制御計算機」の点で一致する。 (ケ)引用発明「電子ビーム201のうちの1本のビームが通過するものである」「ナイフエッジプレート202に設けられた」「開口」は、本件補正発明の「前記検査アパーチャには前記マルチビームのうち1本のビームのみが通過する貫通孔が設けられて」いることと「前記検査アパーチャには前記マルチビームのうち1本のビームが通過する貫通孔が設けられて」いることの点で一致する。 (コ)引用発明の「マルチ荷電粒子ビーム装置」は、本件補正発明の「マルチ荷電粒子ビーム描画装置」に相当する。 イ 以上のことから、本件補正発明と引用発明との一致点及び相違点は、次のとおりである。 【一致点】 「複数の穴が形成され、前記複数の穴を荷電粒子ビームが通過することによりマルチビームを形成するアパーチャ部材と、 前記マルチビームのうち、それぞれ対応するビームのオンオフを切り替える複数のブランカが配置されたブランキングアパーチャアレイと、 描画対象の基板が載置される移動可能なステージと、 前記ステージの変位を検出するステージ変位検出器と、 前記ステージに設けられ、前記マルチビームから選択したビームを通過させる検査アパーチャと、 前記マルチビームを偏向する偏向器と、 前記検査アパーチャを通過した前記マルチビームの各ビームのビーム電流を検出する電流検出器と、 検出されたビーム電流と、前記ステージの位置とに基づいて、前記検査アパーチャを通過した前記マルチビームの各ビームのビーム位置を検出する制御計算機と、 を備え、 前記検査アパーチャには前記マルチビームのうち1本のビームが通過する貫通孔が設けられている、 マルチ荷電粒子ビーム描画装置。」 【相違点1】 本件補正発明の「ステージ位置検出器」は「ステージの位置を検出する」のに対して、引用発明の「干渉計」は「基板ステージ111の変位を計測」する点。 【相違点2】 本件補正発明の「前記検査アパーチャを通過した前記マルチビームの各ビームのビーム電流を検出する電流検出器」は、「前記マルチビームを前記検査アパーチャ上でXY方向にスキャン」するのに対して、引用発明の「電子ビームの強度(電流)、形状(強度分布)、照射位置を計測するために用いられ」る「センサ203」はこのようにスキャンするものであるとは特定されない点。 【相違点3】 本件補正発明の「検査アパーチャ」は、マルチビームのうち1本のビーム「のみ」通過させ、「他のビームを遮蔽する」ものであって、当該検査アパーチャに設けられている貫通孔は、マルチビームのうち1本のビーム「のみ」が通過するのに対して、引用発明の「ナイフエッジプレート202」の各開口は、電子ビーム201のうちの1本のビームが通過するものであるものの、「ナイフエッジプレート202」に設けられた開口を総合して、1本のビーム「のみ」通過させ、「他のビームを遮蔽する」ものとは特定されない点。 【相違点4】 本件補正発明の「制御計算機」は、検出されたビーム電流「に基づいてビーム画像を作成し、前記ビーム画像」と、前記ステージの位置とに基づいて、前記検査アパーチャを通過した前記マルチビームの各ビームのビーム位置を検出するのに対して、引用発明の制御部50は、「ビーム電流に基づいてビーム画像を作成」し、当該「ビーム画像」と基板ステージ111の位置とに基づいて、ナイフエッジプレート202の「開口」を通過した電子ビーム201の各ビームのビーム位置を検出するものとは特定されない点。 【相違点5】 本件補正発明の「検査アパーチャ」の「貫通孔」は、「描画対象の基板上での前記マルチビームのビームピッチをP、前記マルチビームの1本のビームのサイズをSとした場合、前記貫通孔の径φ1はS<φ1<P-Sである」のに対して、引用発明のナイフエッジプレート202の「開口」はこのように特定されない点。 (4)判断 以下、相違点について検討する。 ア 相違点1について 引用発明が「基板110にパターンが描画され」る「マルチ荷電粒子ビーム装置」である以上、「基板ステージ111を移動させることによって基板110を移動させ」る「基板駆動機構30」が「基板ステージ111」の位置を把握する必要があることは明らかである。 そして、「基板ステージ111」の位置を把握する手段としてのステージ位置検出器を備えることは本願出願日当時の技術常識であるから、引用発明も、「基板ステージ111の変位を計測」する「干渉計」のみならず、ステージ位置検出器を実質的に備えていると認められる。 したがって、相違点1は実質的な相違点ではない。 また、例え相違点であったとしても、引用発明において、「基板駆動機構30」が「基板ステージ111」の位置を把握するためにステージ位置検出器を備える構成となすことは当業者が容易になし得たことにすぎない。 イ 相違点2について (ア)引用発明の「制御部50」は、「得られた電子ビームの特性に基づいて、各電子ビームの特性が目標特性となるように」「ブランカアレイ105に印加する信号の位相などを調整するように構成され」ているところ、当該「ブランカアレイ105」は、「複数の静電ブランカが2次元配列されて構成されており、基板への複数の電子ビームの照射・非照射を個別に制御」するものであるから、「各電子ビームの特性」が目標特性となっているかどうかを確認するには、「計測器40」が、当該「2次元配列」の電子ビームを個別に検出する必要があることは明らかである。 ここで、上記「(2)」「ア」「(ア)」「c」の図1及び3を見ると、「ブランカアレイ105」はXY方向に「2次元配列」されていると解されるから、当該「ブランカアレイ105」を通過した「電子ビーム」もXY方向に「2次元配列」されているといえる。 (イ)そして、「計測器40」が、当該XY方向に「2次元配列」された電子ビームを個別に検出するためには、偏向器108によって電子ビームを(計測器40上で)X方向に移動させ基板駆動機構30によって(計測器40とともに)基板110をY方向に移動させるか、偏向器108によって電子ビームを(計測器40上で)X方向及びY方向に移動させるか、あるいは、基板駆動機構30によって(計測器40とともに)基板110をX方向及びY方向に移動させればよいことは当業者が容易に想到し得ることである。 ここで、「基板ステージ111の上に配置され」る「計測器40」をXY方向に「2次元配列」された各ビームと対向させるために、上記X方向及びY方向に移動させることは、本件補正発明における「マルチビームを検査アパーチャ上でXY方向にスキャン」することに相当する。 (ウ)したがって、引用発明における、「制御部50」が、「得られた電子ビームの特性に基づいて、各電子ビームの特性が目標特性となるように」「ブランカアレイ105に印加する信号の位相などを調整するように構成され」ることを具体的に実施するに際して、「基板ステージ111の上に配置され」る、「センサ203」を含む「計測器40」をXY方向に「2次元配列」された各ビームと対向させるために、上記X方向及びY方向に移動(走査)する構成となすことにより上記相違点2に係る本件補正発明の構成となすことは当業者が容易になし得たことである。 ウ 相違点3について (ア)引用発明の「計測器40」は、引用文献1によれば、「電子ビーム201を遮断するナイフエッジプレート202と、ナイフエッジプレート202の開口を通して入射する電子ビームを検出するセンサ203とを含む」ものであって、「ナイフエッジプレート202は、導電性のプレートで、複数の開口を有し、各開口のエッジは、ナイフエッジKEを構成してい」て、「図2(a)に示す状態では、ナイフエッジプレート202によって電子ビーム201が完全に遮断されている。図2(b)に示すように、電子ビーム201が検出部112に対して相対的に移動すると、電子ビーム201が部分的にセンサ203に入射する。図2(c)に示すように、電子ビーム201が検出部112に対して相対的に更に移動すると、電子ビーム201の全体がセンサ203に入射する」(【0017】、及び、上記「(2)」「ア」「(ア)」「b」図2参照)ものであると説明されている。 また、引用文献1には、「ナイフエッジプレート202は、複数のナイフエッジを有する。図3(a)、(b)に示す例では、ナイフエッジプレート202は、4個の開口を有し、これにより8個のナイフエッジ302a?302hが形成されている。ナイフエッジ302a?302hは、図2におけるナイフエッジKEに相当する。開口の個数あるいはナイフエッジの個数は、任意に定めることができる。」(【0019】、及び、上記「(2)」「ア」「(ア)」「b」図3参照)とも記載されている。 (イ)そして、引用文献1には、「この 図2(a)、(b)、(c)に示すように電子ビーム201を検出部112に対して相対的に走査すると、センサ203によって検出される電子ビーム201の量(センサ203から出力される信号)が変化することが分かる。これを利用して電子ビーム201と検出部112(結果として基板ステージ111)との相対的な位置関係、あるいは、電子ビーム201の強度分布を検出することができる」(【0018】)ものであると説明されている。 (ウ)上記(ア)及び(イ)によれば、引用発明の「計測器40」は、「電子ビーム201を遮断するナイフエッジプレート202」において、1つの開口と、当該開口に設けられる2つのナイフエッジKEがあれば、「ナイフエッジプレート202によって電子ビーム201が完全に遮断されている」状態、「電子ビーム201が部分的にセンサ203に入射する」状態、及び、「電子ビーム201の全体がセンサ203に入射する」状態とすることができ、「電子ビーム201と検出部112(結果として基板ステージ111)との相対的な位置関係、あるいは、電子ビーム201の強度分布を検出することができる」るものであるといえる。 (エ)したがって、「ナイフエッジプレート202の開口の個数あるいはナイフエッジの個数は、任意に定めることができ」るものである引用発明は、「ナイフエッジプレート202には電子ビーム201のうち1本のビームが通過する開口が」「1個」「設けられてい」るものであっても、「電子ビーム201と検出部112(結果として基板ステージ111)との相対的な位置関係、あるいは、電子ビーム201の強度分布を検出することができる」るものであるといえる。 そして、「ナイフエッジプレート202には電子ビーム201のうち1本のビームが通過する開口が」「1個」「設けられてい」るものである場合は、「ナイフエッジプレート202」及び「ナイフエッジプレート202の開口」を通過できるのはマルチビームのうち1本のビームのみであり、他のビームは遮蔽されることは明らかである。 したがって、引用発明において、「ナイフエッジプレート202の開口の個数」を1個とすることは当業者が容易になし得たことであり、当該場合は、「ナイフエッジプレート202」及び「ナイフエッジプレート202の開口」を通過できるのは、マルチビームのうちのは1本のビームのみであり、他のビームは遮蔽されるから、引用発明において相違点3に係る本件補正発明の構成となすことは当業者が想到し得たことにすぎない。 エ 相違点4について 引用発明の「制御部50」は、「計測器40から計測器コントローラ113を介して伝送されてくる信号を記憶部115に格納し、演算部116がそれを処理することによって電子ビームの特性、電子ビームの強度(電流)、形状(強度分布)、照射位置を求め、得られた電子ビームの特性は、オペレータによる調整作業のために、表示部117に表示」するところ、「電子ビームの特性」を「表示部117に表示」する際に、「オペレータによる調整作業のために」、オペレータが容易に把握できるような表示とすることは明らかである。 ここで、引用発明における「複数の電子ビーム」は、「前記アパーチャアレイ103は、2次元配列された複数の開口を有し、該複数の開口により、コンデンサレンズ102によって生成された電子ビームから複数の電子ビームを切り出し、前記ブランカアレイ105は、複数の電子ビームをそれぞれ個別に偏向させることができる複数の静電ブランカが2次元配列されて構成されており、基板への複数の電子ビームの照射・非照射を個別に制御」するものであるから、当該「2次元配列された複数の開口」の形(ビーム画像の形)に合わせて、得られた「電子ビームの特性」を配置して表示すると、オペレータが容易に把握できることは容易に想定し得ることである。 したがって、引用発明において、得られた電子ビームの特性を、オペレータによる調整作業のために、ビームの画像の形に配置して表示して表示部117に表示し、当該ビームの画像と基板ステージ111とに基づいてビーム位置を検出する構成となすことで、上記相違点4に係る本件補正発明の構成となすことは当業者が容易になし得たことにすぎない。 オ 相違点5について (ア)引用発明は、「ナイフエッジプレート202に設けられた各開口は、電子ビーム201のうちの1本のビームが通過するものである」から、当該開口(以下径を「φ2」とする。)は、電子ビーム201のうち1本のビームのサイズ(以下サイズを「S2」とする。)より大きいことは明らかである。 すなわち、S2<φ2であるといえる。 (イ)また、「電子ビーム201のうちの1本のビームが通過するものである」「ナイフエッジプレート202に設けられた」「開口」であるから、当該開口が、「電子ビーム201のうち」2本のビーム(それぞれがビームの1部である場合を含む)が同時に「通過する開口」より小さいことは明らかである。 ここで、当該「電子ビーム201のうち」2本のビーム(それぞれがビームの1部である場合を含む)が同時に「通過する開口」の大きさは、電子ビーム201のビームピッチ(以下サイズを「P2」とする。)から、1本のビームのサイズを除いた大きさ(P2-S2)であることは明らかである。 そうすると、「電子ビーム201のうちの1本のビームが通過するものである」「ナイフエッジプレート202に設けられた」「開口」であるから、当該開口が、「電子ビーム201のうち」2本のビーム(それぞれがビームの1部である場合を含む)が同時に「通過する開口」より小さいことは、φ2<P2-S2であるといえる。 (ウ)上記(ア)及び(イ)での検討によれば、引用発明において、「ナイフエッジプレート202に設けられた各開口は、電子ビーム201のうちの1本のビームが通過するものである」ことは、S2<φ2<P2-S2であることを意味するから、相違点5は実質的な相違点ではない。 また、例え相違点であったとしても、引用発明において、「ナイフエッジプレート202に設けられた各開口は、電子ビーム201のうちの1本のビームが通過するものである」ものとなすために、「ナイフエッジプレート202の開口」をS2<φ2<P2-S2を満たすように設けることは当業者が容易になし得たことである。 カ そして、これらの相違点を総合的に勘案しても、本件補正発明の奏する作用効果は、引用発明の奏する作用効果から予測される範囲内のものにすぎず、格別顕著なものということはできない。 キ したがって、本件補正発明は、引用発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法29条2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。 3 本件補正についてのむすび よって、本件補正は、特許法17条の2第6項において準用する同法126条7項の規定に違反するので、同法159条1項の規定において読み替えて準用する同法53条1項の規定により却下すべきものである。 よって、上記補正の却下の決定の結論のとおり決定する。 第3 本願発明について 1 本願発明 令和2年9月25日にされた手続補正は、上記のとおり却下されたので、本願の請求項1ないし5に係る発明は、令和2年3月23日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし5に記載された事項により特定されるものであるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、その請求項1に記載された事項により特定される、前記「第2」[理由]「1」「(2)」に記載のとおりのものである。 2 原査定の拒絶の理由 原査定の拒絶の理由は、この出願の請求項1ないし4に係る発明は、本願の出願前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の引用文献1に記載された発明に基づいて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない、というものである。 引用文献1:特開2013-118060号公報 3 引用文献 原査定の拒絶の理由で引用された引用文献1及びその記載事項は、前記「第2」[理由]「2」「(2)」に記載したとおりである。 4 対比・判断 本願発明は、前記「第2」[理由]「2」で検討した本件補正発明から、「検査アパーチャ」、及び、検査アパーチャの「貫通孔」についての、「マルチビームのうち1本のビームのみ通過させ、他のビームを遮蔽する検査アパーチャ」及び「マルチビームのうち1本のビームのみが通過する貫通孔」に係る限定事項(下線部)を削除したものである。 そうすると、本願発明の発明特定事項を全て含み、さらに他の事項を付加したものに相当する本件補正発明が、前記「第2」[理由]「2」「(3)」及び「(4)」に記載したとおり、引用発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、引用発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 第4 むすび 以上のとおり、本願発明は、特許法29条2項の規定により特許を受けることができないから、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2021-03-05 |
結審通知日 | 2021-03-09 |
審決日 | 2021-03-25 |
出願番号 | 特願2016-220802(P2016-220802) |
審決分類 |
P
1
8・
575-
Z
(H01L)
P 1 8・ 121- Z (H01L) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 今井 彰 |
特許庁審判長 |
瀬川 勝久 |
特許庁審判官 |
近藤 幸浩 松川 直樹 |
発明の名称 | マルチ荷電粒子ビーム描画装置 |
代理人 | 重野 剛 |