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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) A61K
管理番号 1374552
審判番号 不服2018-6621  
総通号数 259 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2021-07-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2018-05-15 
確定日 2021-06-02 
事件の表示 特願2015-538101「パーキンソン病の迅速な軽減のためのレボドパ製剤」拒絶査定不服審判事件〔平成26年 5月 1日国際公開、WO2014/066208、平成28年 1月14日国内公表、特表2016-500690〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1 手続の経緯
本願は、2013年10月21日(パリ条約による優先権主張 2012年10月22日、2013年4月18日、2013年4月19日、いずれも(US)米国)を国際出願日とする特許出願であり、その主な手続の経緯は、次のとおりである。

平成27年10月 1日 手続補正書の提出
平成29年 6月26日付け 拒絶理由通知書
同年10月27日 手続補正書及び意見書の提出
平成30年 1月10日付け 拒絶査定
同年 5月15日 手続補正書及び審判請求書の提出
同年 8月10日付け 前置報告書
平成31年 1月11日 上申書の提出
同年 1月25日付け 拒絶理由通知書(当審)
同年 4月22日 手続補正書及び意見書の提出
令和 1年 7月12日付け 拒絶理由通知書(当審)
令和 2年 1月16日 手続補正書及び意見書の提出
同年 5月21日付け 拒絶理由通知書(当審)
同年11月24日 手続補正書及び意見書の提出

2 本願発明
本願の特許請求の範囲の請求項1?6に係る発明は、令和2年11月24日提出の手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1?6に記載された事項により特定されるとおりのものであるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、次のとおりである。

「【請求項1】
パーキンソン病患者における運動症状の変動を迅速に軽減する医薬組成物であって、レボドパの微粒子用量(FPD)で20mg?50mgを、前記パーキンソン病患者に吸入投与されるように構成され、前記レボドパの微粒子用量には、乾燥重量で90%のレボドパと、乾燥重量で8%のジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)と、2%の塩化ナトリウムを含有し、かつ前記FPDの粒子は5.6μm未満の空力学的直径を有し、
吸入によるレボドパの投与の約10分以内に、前記患者の血漿レボドパ濃度が投与前の前記患者の血漿レボドパ濃度と比較して少なくとも約200ng/ml増加するが約1000ng/mlを超えて増加しない、かつ
前記患者の血漿レボドパ濃度が投与後少なくとも約15分の間少なくとも約200ng/mlの前記増加を維持し、かつ
前記医薬組成物は経口カルビドパと組合わせて使用されることを特徴とする、
医薬組成物。」

3 拒絶の理由
当審において令和2年5月21日付けで通知した拒絶の理由は、概略、以下の理由を含むものである。

本願の請求項1?6に係る発明は、引用文献1に記載された発明及び技術常識に基づいて、その優先日前に当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

<引用文献一覧>
引用文献1:特表2006-507218号公報
引用文献2:昭和医会誌,2009,第69巻,第1号,p.19-23
引用文献3:Geriatric Medicine ,2003-10,Vol.41,No.10,p.1531-1534
引用文献4:耳展,2002,Vol.45,No.5,p.381-384
引用文献5:Drug Delivery System,2005,Vol.20,No.6,p.610-619
引用文献6:BRAIN NURSING,2008,Vol.24,No.6,p.57-64

なお、引用文献2?6は技術常識を示す文献である。

4 引用文献の記載及び引用発明
(1)引用文献1について
ア 引用文献1には、次のとおり記載されている(なお、下線は当審による。)。

「【請求項1】
患者の気道に、約90重量パーセントを超えるレボドパと、非還元糖、リン脂質およびそれらの任意の組み合わせからなる群より選ばれる物質とを含む粒子を投与する工程を含み、該粒子が肺系に送達される、パーキンソン病患者の治療方法。」

「【0002】
発明の背景
パーキンソン病は、基底核中のドパミンニューロンの変性により神経病理学的に、そして消耗性の震え、動作の緩慢および平衡性の問題により神経学的に特徴づけられる。パーキンソン病を患う人は100万人を超えると推定される。ほとんど全ての患者は、ドパミン前駆物質レボドパまたはL-ドパを、しばしばドパ-デカルボキシラーゼインヒビター、カルビドパ(carbidopa)と組み合わせて受けている。L-ドパは、パーキンソン病の徴候をこの病気の初期の段階で適切に抑える。しかしながら、これは、この疾患の過程において、数ヶ月?数年の間の期間後に効力を失う傾向がある。
【0003】
パーキンソン病患者におけるL-ドパの様々な効力は、少なくとも部分的には、L-ドパの血中濃度半減期に関連しており、これは極めて短い傾向にあり、カルビドパを同時に投与した場合でも1?3時間の範囲である。この疾患の初期段階では、この要因は、標的となる線条ニューロンのドパミン蓄積能により緩和される。L-ドパは、ニューロンにより吸収され、蓄積され、時間がたてば放出される。しかしながら、この疾患が進行するにつれて、ドパミン作用ニューロンが変性し、ドパミン蓄積能が低減する。したがって、L-ドパの陽性作用は、L-ドパの血漿レベルの変動にますます関連する。また、患者は、L-ドパの胃内容排出および貧弱な腸での吸収を含む問題を抱える傾向がある。患者は、血漿レベルが一次的にL-ドパ投与後に一時的に高く増大する場合のいわゆる運動障害から血漿が低下する場合の典型的なパーキンソン病の症状に戻るまでの、パーキンソン病の徴候の極めて顕著な規則的変動を示す。
【0004】
疾患が進行するにつれて、従来のL-ドパ治療は、かなり頻繁であるが、より低い投与量のスケジュールを含む。多くの患者は、たとえば、2?3時間毎にL-ドパを受ける。しかしながら、L-ドパの頻繁な投与でさえ、パーキンソン病の徴候を抑えるには不十分であることがわかっている。また、それらは患者にとって都合が悪く、しばしばノンコンプライアンスを生じる。
【0005】
1日に6?10倍のL-ドパ用量を用いても、血漿L-ドパレベルは危険なまでに低下し得、患者はかなり重篤なパーキンソン病の徴候に直面することもわかっている。これが発生した場合、脳ドパミン活性を急速に増加するために追加のL-ドパが干渉治療として投与される。しかしながら、経口的に投与される治療は、いたずらに患者が苦しむ間の約30?45分の初期の期間に関連する。また、正規に予定された容量と複合した干渉治療の効果は、入院を必要とし得る過剰投与を引き起こす。たとえば、皮下投与されるドパミンレセプターアゴニスト(アポモルヒネ)は、しばしばドパミンで誘導される吐き気を抑えるために局所作用ドパミンアンタゴニスト、たとえば、ドンぺリドンを必要とし、不都合で、かつ侵襲的である。
【0006】
したがって、従来の治療と少なくとも同じ効果があり、また上記の問題を最小にするもしくは解消した、パーキンソン病に罹患している患者を処置する方法が必要とされている。」

「【0012】
…本発明は、少数の呼吸で、好ましくは1回の呼吸でL-ドパの治療用量を肺系に投与する方法にも関する。
【0013】
本発明は、多くの利点を有する。本発明の粒子は、全ての段階のパーキンソン病を処置するのに、たとえば、この疾患の治療技術を前進する、ならびに緊急治療を提供するのに有用である。前記粒子は、高含有量のL-ドパを有し、したがって、所定の吸入カプセルに含まれ、投与され得る薬剤の量は、増加され、それにより、臨床的に有効な投与量を送達するのに必要とされる呼吸の数を低減する。本発明の方法は、乾燥、非粘着性粒子を高収率で形成し、材料の損失および製造コストを最小限にする。前記粒子は、肺送達、特に深肺への送達に有用であることを示す空気力学的特性および分散特性を有する。」

「【0016】
パーキンソン病を処置するために使用される化合物としては、レボドパ(L-ドパ)およびカルビドパが挙げられる。」

「【0026】
別の態様において、本発明の粒子は、L-ドパに加えて、1以上のリン脂質を含む。リン脂質の具体例としては、限定されないが、ホスファチジルコリン、ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)、…が挙げられる。」

「【0039】
本発明の粒子は、肺系へのL-ドパの送達に適している。気道に投与される粒子は、上気道(中咽頭および喉頭)、その後に気管支および細気管支への分岐点に続く気管を含む下気道を通過し、最終的な呼吸領域である肺胞または深肺へと至る呼吸細気管支に順に分かれる末端細気管支を通過する。粒子は、粒子群のほとんどが深肺または肺胞に沈着するように操作され得る。」

「【0044】
ACIは、最初のステージで回収された粉末の画分が微粒子画分(FPF)(5.6)と呼ばれるように較正される。このFPFは、空気力学的直径が5.6μm未満の粒子の%に相当する。ACIの最初のステージを通過し、回収フィルター上に沈着した粉末の画分は、FPF(3.4)と呼ばれる。これは空気力学的直径が3.4μm未満の粒子の%に相当する。
【0045】
FPF(5.6)画分は、患者の肺に沈着する粉末の画分と互いに関連することが示されたが、FPF(3.4)は患者の深肺に到達する粉末の画分と互いに関係があることが示された。
【0046】
本発明の粒子の少なくとも50%のFPFは約5.6μm未満である。例えば、粒子中のFPFの少なくとも60%、または70%、または80%、または90%は約5,6μm未満であるが、これらに限定されない。」

「【0086】
本発明は、さらに、少数回のステップで、好ましくは単回呼吸活性化ステップで治療投与量の医薬を肺系に投与する方法に関する。本発明はまた、少数回の呼吸で、好ましくは1または2回の単回呼吸で治療投与量の薬物を肺系に送達する方法に関する。該方法は、ある質量の粒子を有する、保持、含有、保管または封入している容器から被験体の気道に粒子を投与することを含む。
【0087】
1つの実施例において、吸入器容器に保管された粒子の質量の少なくとも80%が、被験体の呼吸系に単回呼吸活性化ステップで送達される。別の態様では、容器に封入された粒子を被験体の気道に単回呼吸で投与することにより、少なくとも1ミリグラムのL-ドパが送達される。好ましくは、少なくとも10ミリグラムのL-ドパが被験体の気道に送達される。15、20、25、30、35、40および50ミリグラム程の高量が送達され得る。」

「【0089】
本発明はまた、肺系に粉体粒子を効率的に送達する方法に関する。例えば、名目上粉体投与量の少なくとも約70%または少なくとも約80%が実際に送達されるが、これらに限定されない。本明細書で使用する場合、用語「名目上粉体投与量」は、吸入装置に使用されるものなどの容器内に保管された粉体の合計である。本明細書で使用する場合、名目上薬物投与量という用語は、名目上粉体量に含まれる医薬の合計量である。名目上粉体投与量は、粉体中の薬物の負荷パーセントによって名目上薬物投与量と関連する。」

「【0092】
本発明の方法は、例えば、上記の医薬などの医薬の有効量を肺系に送達することを含む。本明細書で使用する場合、用語「有効量」は、所望の効果または効力を達成するのに必要な量を意味する。薬物の実際の有効量は、利用される特定の薬物またはその組合せ、製剤化される特定の組成物、投与の形態、患者の年齢、体重、状態、ならびに処置対象の発現症状の重篤度により変化し得る。ドパミン前駆体、アゴニストまたはその組み合わせの場合、それは、治療を必要とするパーキンソン症状を低減する量である。特定の患者に対する用量は、本明細書に記載されており、従来の考察を用いて(例えば、適切な従来の薬理学的プロトコルによる)当業者により決定され得る。…
【0093】
本発明において、L-ドパ投与量の肺送達は、体重に対して標準化すると、経口投与と比べて血漿レベルおよび治療的利益において少なくとも2倍増加をもたらすことがわかった。経口投与と比べ、有意に高い血漿レベルおよび治療的利益が可能である。1つの実施例において、L-ドパの肺送達は、経口投与と比べた場合、約2倍?約10倍の範囲の血漿レベル増加をもたらす。静脈内注射で得られるものに近いか、または同様の血漿レベルが得られ得る。
【0094】
用量を増加してもバイオアベイラビリティは同じままであると仮定すると、本発明の方法による肺送達でもたらされるものに匹敵する血漿レベルを達成するのに必要とされる経口薬、例えば、L-ドパの量は、投与後のある特定の点で決定され得る。特定の実施例において、経口投与および本発明の方法による投与後2分での血漿レベルは、それぞれ、1μg/ml L-ドパおよび5μg/ml L-ドパである。…別の実施例では、投与後120分でのL-ドパ血漿レベルは、経口投与と比較した場合、本発明の方法では2倍も高い。したがって、本発明の方法を用いて投与される量と比べると、経口投与につづく1μg/ml投与後、2倍も多くのL-ドパが必要である。」

「【0098】
好ましくは、有効量は、作用部位への血液の「初回通過」で送達される。「初回通過」は、薬物が肺から脈管系に通過する点から標的器官およびその内部に初めて薬物が血液によって運ばれた時である。一般に、L-ドパは、血流中に放出され、処置対象の患者に治療を提供するのに充分短い時間以内にその作用部位に送達される。多くの場合において、L-ドパは、約10分未満で中枢神経系に達し得、しばしば2分という早さで、それより早いことさえある。
【0099】
好ましくは、患者の症状は、数分以内に、通常1時間以内に和らぐ。本発明の1つの態様において、医薬の放出速度論は、静脈内経路により達成される薬物の速度論に実質的に類似する。本発明の別の態様では、血流中のL-ドパのT_(max)は、約1?約10分の範囲である。本明細書で使用する場合、用語T_(max)は、レベルが最大濃度に達する点を意味する。多くの場合において、本発明の方法を使用することにより得られる処置の発現は、経口送達で得られる処置の発現よりも少なくとも2倍速い。有意により速い処置の発現が得られ得る。1つの実施例において、処置の発現は、経口送達で見られるものより約2倍?約10倍速い。」

「【0102】
1つを超えるドパミン前駆体、アゴニストまたはその組み合わせ、特にL-ドパ、カルビドパ、アポモルフィンおよび他の薬物の投与が、同時または経時的に提供され得る。例えば、カルビドパは、しばしば、末梢カルボキシラーゼ活性を完全に遮断するために投与される。筋肉内、皮下、経口および他の投与経路が使用され得る。1つの態様において、これらの他の薬剤が肺系に送達される。これらの化合物または組成物は、前、後または同時に投与され得る。好ましい態様において、気道に投与される粒子は、L-ドパおよびカルビドパの両方を含む。用語「同時投与」は、本明細書では、本明細書に記載の発現症状および潜在状態を処置するために、特定のドパミン前駆体、アゴニストもしくはその組み合わせおよび/または他の組成物を時々に投与することを意味するために使用する。
【0103】
1つの態様において、長期L-ドパ療法は、経口カルビドパを併用したL-ドパの肺送達を含む。別の態様において、L-ドパの肺送達は、症状発現中に提供されるが、長期処置では従来のL-ドパ/カルビドパの経口投与を使用することができる。」

「【0117】
実施例4-L-ドパ、DPPCおよび塩化ナトリウムを含有する粒子
L-ドパ、DPPCおよび塩化ナトリウムを含有する製剤を含む粒子を、以下のようにして調製した。水溶液を、1.125 g L-ドパおよび25 mg塩化ナトリウムを300 mlのUSP水に添加することにより形成した。有機溶液は、700 mlのエタノール中の100 mg DPPCから構成された。水溶液および有機溶液をスタティックミキサー中で合わせた。合わせた容量で合計1 Lを使用し、全溶質濃度は、70/30エタノール/水中1.25 g/Lであった。合わせた溶液はスタティックミキサーから2液アトマイザー内へと流れ、得られた霧化液滴を以下の処理条件下で噴霧乾燥した。…
【0118】
得られた粒子は、70%のFPF (5.6)および40%のFPF (3.4)(ともに2段ACIを用いて測定)を有した。体積平均幾何学的直径は、1.0バールで14μmであった。

【0120】
特定の物理的特性および化学的特性を有する乾燥粒子を得るため、上記のように、完成品乾燥粒子に関してインビトロ特性付け試験を行ない、それに応じて処理パラメータを調整することができる。この方法を用いて作製した、90 wt% L-ドパ、8 wt% DPPCおよび2 wt%塩化ナトリウムを含有する粒子は、1バールでRodosにより測定された14μmのVMGD、および2バールで11μmのVMGD、70%のFPF (5.6)を有した。このようにして、これらの粒子について、作製プロセス中にリアルタイムで所望の空気力学的直径、幾何学的直径および粒子密度を得ることができた。」

イ 上記アの記載事項によれば、引用文献1には、パーキンソン病患者の治療のための医薬組成物が開示され(【請求項1】【0092】等)、当該医薬組成物は、単回呼吸で治療投与量のL-ドパを肺系に送達するものであり(【0012】【0086】)、実施例4において、90wt%L-ドパ、8wt%ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)及び2wt%塩化ナトリウムを含有し、70%のFPF(5.6)である乾燥粒子を製造したこと(【0026】【0117】?【0120】)が記載されている。
また、引用文献1には、カルビドパを併用投与することが記載され(【0016】【0102】【0103】)、L-ドパが、ドーパデカルボキシラーゼにより末梢でドパミンに変換されるのを防ぐために、カルビドパ等のドーパデカルボキシラーゼ阻害剤を、L-ドパと併用することが、本願優先日当時の技術常識となっていたことから(引用文献2:p.19の左欄下から12?8行、引用文献6:p.58の5?9行)、引用文献1には、上記のL-ドパを含有する乾燥粒子とともに、カルビドパを併用投与する医薬組成物が記載されていると認められる。
そして、引用文献1には、「レボドパ(L-ドパ)」(【0016】)と記載され、L-ドパは、レボドパであることが記載されている。
そうすると、引用文献1には、次のとおりの発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。

「90wt%レボドパ、8wt%ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)および2wt%塩化ナトリウムの組成を有し、70%のFPF(5.6)である乾燥粒子を含有し、
単回呼吸でレボドパの治療用量を肺系に送達するものである、パーキンソン病患者の治療のための医薬組成物であって、
さらに、カルビドパを併用投与する、前記医薬組成物。」

(2)技術常識について
ア 引用文献2には、次のとおり記載されている。

「数年後には,レボドパで治療を受けていたパーキンソン病患者にwearing-off現象,on-off現象と呼ばれるMotor fluctuations(運動症状の変動)が出現することが判明してきた.Wearing-off現象とは,レボドパ内服後の薬効持続時間が短縮し,次のレボドパ内服時間より前に薬効が減弱し,パーキンソン病症状が悪化する現象をいう.」(p.19の左欄下から2行?右欄5行)

イ 引用文献3には、次のとおり記載されている。

「●L-dopa治療における血中DOPA濃度動態の重要性
L-dopa治療を行う場合、血中薬物動態の確認が重要となる。

また、L-dopaによる治療が長期となった場合、wearing-off・不随意運動の出現、精神症状の誘発など様々な合併症状に対処すべき課題がある。こうした患者においては至適有効血中濃度域が狭くなっており、有効濃度以下でパーキンソン症状を示す時間が増え、一方on-phaseでは過剰域の時間帯が出現する。超長期経過例では、至適有効血中濃度域はみるみる狭まっていき、その結果、1日のほとんどでパーキンソン症状を示し、有効時間帯にはジスキネジアに襲われるという状態に陥る(図1)。
このような状況を鑑み、我々は日常診療において、他の薬剤と同様にL-dopa服用後の血中濃度のモニタリングを検討した。血中DOPA濃度は脳内のドパミン濃度とよく相関し、血中濃度を一定に保つことは、臨床症状の安定につながると報告されている。このことを前提に、適時サンプリングされた末梢血中濃度測定により薬剤の調整が可能となることを期待し、来院時の血中DOPA濃度を多数例で測定して、至適濃度の設定を試みた。
その結果、外来通院中の臨床的至適治療患者群における平均血中DOPA濃度のピークは直近のL-dopa製剤服用後90分で、その値は約550ng/mLであることが明らかとなった(図2)。



」(p.1531?1532の「●L-dopa治療における血中DOPA濃度動態の重要性」の項)

ウ 上記ア及びイの記載事項、及び、血中濃度は、一般に血清濃度又は血漿濃度を表し、血清濃度と血漿濃度は略同一であるから、引用文献3の図2の血中濃度は血漿濃度であると理解して差し支えないことを考慮すると、本願優先日当時、レボドパによるパーキンソン病の治療が長期となった場合には、wearing-off現象、不随意運動の出現などを含む様々な合併症状に対処すべき課題があり、こうした患者においては、至適有効血漿濃度域が狭くなっていることから、レボドパ治療を行う場合、血漿濃度の確認が重要となることが、技術常識となっていたと認められる(当審注:引用文献3のジスキネジアは不随意運動の例であると解される。)。

5 対比・判断
(1)対比
本願発明と引用発明とを対比する。
引用発明の「パーキンソン病患者の治療のための医薬組成物」と、本願発明の「パーキンソン病患者における運動症状の変動を迅速に軽減する医薬組成物」とは、「パーキンソン病患者の治療のための医薬組成物」である限りにおいて一致する。
引用発明の乾燥粒子の組成である「90wt%レボドパ、8wt%ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)および2wt%塩化ナトリウムの組成を有し」は、本願発明の「乾燥重量で90%のレボドパと、乾燥重量で8%のジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)と、2%の塩化ナトリウムを含有し」に相当する。
引用発明の「単回呼吸でレボドパの治療用量を肺系に送達するものである」は、本願発明の「パーキンソン病患者に吸入投与されるように構成され」に相当する。
そうすると、本願発明と引用発明との一致点及び相違点は、次のとおりである。

(一致点)
「パーキンソン病患者の治療のための医薬組成物であって、前記パーキンソン病患者に吸入投与されるように構成され、乾燥重量で90%のレボドパと、乾燥重量で8%のジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)と、2%の塩化ナトリウムを含有し、かつ、
前記医薬組成物は、カルビドパと組合わせて使用される、
医薬組成物。」

(相違点1)
カルビドパが、本願発明においては、「経口」であることが特定されているのに対し、引用発明においては、経口とは特定していない点。
(相違点2)
医薬組成物が、本願発明においては、「レボドパの微粒子用量(FPD)で20mg?50mg」を吸入投与されるように構成され、「かつ前記FPDの粒子は5.6μm未満の空力学的直径を有」し、また、血漿レボドパ濃度について、「吸入によるレボドパの投与の約10分以内に、前記患者の血漿レボドパ濃度が投与前の前記患者の血漿レボドパ濃度と比較して少なくとも約200ng/ml増加するが約1000ng/mlを超えて増加しない、かつ」「前記患者の血漿レボドパ濃度が投与後少なくとも約15分の間少なくとも約200ng/mlの前記増加を維持」することを特定しているのに対し、引用発明は、レボドパの用量と血漿濃度について特定していない点。
(相違点3)
本願発明は、「パーキンソン病患者における運動症状の変動を迅速に軽減する医薬組成物」であるのに対し、引用発明は、「パーキンソン病患者の治療のための医薬組成物」である点。

(2)判断
事案に鑑み、相違点3、相違点1、相違点2の順に検討する。
なお、本願明細書及び引用文献1等の記載を「」書きで摘記する場合を除き、L-ドーパやL-ドパとの記載をレボドパと表記する。

ア 相違点3について
(ア)本願明細書には、パーキンソン病は、数ヶ月?数年の期間後にレボドパの効果が低減する「運動症状の変動」が進行するところ、「運動症状の変動」とは、ある期間は治療薬が良好な効果を発揮するが他の期間では治療薬はほとんど影響を及ぼさないように思われるように、被験体がドーパミン補充療法に対する様々な反応を示し始めることを意味すること(【0002】【0003】)が記載されている。
また、(i)運動症状の変動は、有効性のウェアリングオフとして現れ得、オンオフ症候群が結果として生じ得ること(【0003】)、(ii)疾患が進行するにつれて、ドーパミン作動性ニューロンが変性し、ドーパミン貯蔵容量の減少をもたらし、レボドパの正の効果は、レボドパの血漿レベルの変動にますます関連するようになること(【0004】【0005】)、(iii)さらに、レボドパの不規則な胃排出は、可動性におけるランダム変動の一因であり、パーキンソン病症状においてますます顕著な揺れを示し、その変動の程度は、血漿レベルが落ちる際の典型的なパーキンソン病症状の再発から、血漿レベルがレボドパ投与後に一時的に非常に高くなる際のいわゆる運動障害にまで及ぶこと(【0005】)が記載されている。
そして、その効果が臨床的に意味のある期間に生じ、かつその効果により患者が十分な期間応答できるような、パーキンソン病患者における運動症状の変動の迅速な軽減を提供する必要性があるところ(【0006】)、「本発明」の方法は、患者において十分に制御されていないレボドパ血漿レベルの結果として生じる運動症状の変動の治療に特に有用であること(【0007】)が記載されている。

上記記載によれば、本願発明の「運動症状の変動を迅速に軽減する医薬組成物」とは、レボドパの吸入により患者の所望の血漿レボドパ濃度とすることで、ウェアリングオフとして現れ得、オンオフ症候群が結果として生じ得たり、血漿レベルがレボドパ投与後に一時的に非常に高くなる際のいわゆる運動障害などの、被験体がドーパミン補充療法に対する様々な反応を示す「運動症状の変動」を、迅速に軽減する医薬組成物である。

(イ)引用文献1の【0003】【0013】には、レボドパの陽性作用は、レボドパの血漿レベルの変動に関連し、患者は血漿レベルが一時的に増大する場合の運動障害から、当該レベルが低下する場合の典型的なパーキンソン症状に戻るまでの、パーキンソン病の徴候の極めて顕著な規則的変動を示すところ、「本発明」(当審注:引用発明を含む)は、緊急治療を提供するのに有用であり、臨床的に有効な投与量を肺送達するのに必要とされる呼吸の数を低減することが記載されていることから、引用発明に係る医薬組成物は、緊急治療を提供するのに有用であるといえる。
他方、本願優先日当時、レボドパによるパーキンソン病の治療が長期となった場合には、wearing-off現象、不随意運動の出現などを含む様々な合併症状に対処すべき課題があり、こうした患者においては、至適有効血漿濃度域が狭くなっていることから、レボドパ治療を行う場合、血漿薬物動態の確認が重要となることが、技術常識となっていた(上記4(2)ウ)ことに照らすと、パーキンソン病の治療において、wearing-off現象、不随意運動の出現などを含む様々な合併症状が生じないように、血漿薬物動態を確認し、至適有効血漿濃度に維持しようとすることは、当業者が通常行っていたといえる。
そうすると、緊急治療を提供するのに有用である引用発明に係る医薬組成物を、レボドパの至適有効血漿濃度を維持して、wearing-off現象、不随意運動の出現などを含む様々な合併症状が生じないように、緊急に対処するために用いることは、当業者が容易に行う事項にすぎない。
このように、レボドパの至適有効血漿濃度を維持して、wearing-off現象、不随意運動の出現などの様々な合併症状が生じないように、緊急に対処することは、上記(ア)で説示したように、相違点3に係る本願発明の「運動症状の変動を迅速に軽減する」という発明特定事項と実質的に同義である。

仮に、本願発明の「運動症状の変動を迅速に軽減する」ことが、レボドパの至適有効血漿濃度を維持して、ウェアリングオフ(あるいは、その結果として生じるオンオフ症候群を含む)を軽減することと限定解釈したとしても、上記技術常識に照らし、緊急治療を提供するのに有用である引用発明に係る医薬組成物を、レボドパの至適有効血漿濃度を維持して、wearing-off現象が生じないように、緊急に対処するために用いて、相違点3に係る本願発明の発明特定事項とすることは、当業者が容易に行う事項にすぎない。

イ 相違点1について
上記4(1)イに説示したとおり、レボドパが、ドーパデカルボキシラーゼにより末梢でドパミンに変換されるのを防ぐために、カルビドパ等のドーパデカルボキシラーゼ阻害剤を、レボドパと併用することが、本願優先日当時の技術常識となっており、また、引用文献1には、「1つの態様において、長期L-ドパ療法は、経口カルビドパを併用したL-ドパの肺送達を含む。」(【0103】)と記載されている。
そうすると、引用発明におけるカルビドパを、経口カルビドパとすることは、当業者が適宜なし得る事項にすぎない。

ウ 相違点2について
(ア)引用文献1には、「本発明の粒子は、肺系へのL-ドパの送達に適している。気道に投与される粒子は、上気道(中咽頭および喉頭)、その後に…下気道を通過し、最終的な呼吸領域である肺胞または深肺へと至る呼吸細気管支に順に分かれる末端細気管支を通過する。粒子は、粒子群のほとんどが深肺または肺胞に沈着するように操作され得る。」(【0039】)、「最初のステージで回収された粉末の画分が微粒子画分(FPF)(5.6)と呼ばれるように較正される。このFPFは、空気力学的直径が5.6 μm未満の粒子の%に相当する。」(【0044】)及び「FPF(5.6)画分は、患者の肺に沈着する粉末の画分と互いに関連することが示された」(【0045】)と記載されていることから、引用文献1において気道に送達される粒子は、肺に沈着する粒子、すなわち、空気力学的直径が5.6μm未満であるFPF(5.6)画分の粒子であるといえる。
そうすると、引用文献1の「好ましくは、少なくとも10ミリグラムのL-ドパが被験体の気道に送達される。15、20、25、30、35、40および50ミリグラム程の高量が送達され得る」(【0087】)との記載における気道に送達される量は、FPF(5.6)画分の量、すなわち、本願発明における「FPDの粒子は5.6μm未満の空力学的直径を有」する「微粒子用量(FPD)」のことを意味すると解される。
したがって、引用文献1の記載に接した当業者であれば、引用発明に係る医薬組成物をパーキンソン病患者に投与するに当たり、実際に気道に送達されるレボドパのFPF(5.6)画分の粒子を、「15、20、25、30、35、40および50ミリグラム」の用量の範囲内である「20mg?50mg」とすることは、当業者が適宜なし得る事項にすぎない。

(イ)また、上記ア(イ)に説示したとおり、緊急治療を提供するのに有用である引用発明に係る医薬組成物を、レボドパの至適有効血中濃度を維持して、パーキンソン病患者における運動症状の変動を迅速に軽減するために用いることは、当業者が容易に行う事項にすぎない。

そして、レボドパの投与後に、投与前と比較して約200ng/ml?約1000ng/mlの血漿レボドパ濃度の増加量の範囲内とし、少なくとも約15分の間少なくとも約200ng/mlの増加を維持することは、引用文献3の図2に示されるように、従来から至適有効血漿濃度域及びその継続時間とされていた範囲と重なっていると解されること、及び、引用文献1には「血流中のL-ドパのT_(max)は、約1?約10分の範囲である。」(【0099】)、「投与後120分でのL-ドパ血漿レベルは、経口投与と比較した場合、本発明の方法では2倍も高い。」(【0094】)と記載されていることを併せ考慮すると、引用発明に係る医薬組成物を、上記(ア)において検討した用量を患者に投与する際に、血漿濃度が最高となる投与後10分以内に、従来から至適有効血漿濃度域及びその継続時間とされていた範囲と重なる、約200ng/ml?約1000ng/mlの血漿レボトパ濃度の増加量の範囲とし、投与後少なくとも約15分の間少なくとも約200ng/mlの増加を維持することは、当業者が容易になし得る事項であるといえる。

エ 効果について
(ア)本願明細書の実施例1のパートB(【0079】【0089】【0122】【0123】)において示された、40mgのレボドパFPD(乾燥重量で90%のレボドパ、8%のジパルミトイルホスファチジルコリン、2%の塩化ナトリウム)を健康な成人に投与すると、カルビドパ前治療がある場合の方が、無い場合に比べ、レボドパの最高血漿濃度及び暴露が高かったという結果(【0123】の表8及び【図7】)は、カルビドパのドーパデカルボキシラーゼ阻害作用から、当業者が予測可能な範囲のものにすぎない。

(イ)本願明細書の実施例2において、24人の患者に、オフ状態で、肺レボドパの2つの用量(治療薬25mg及び50mg)を投与し、運動機能をタッピング試験、統一パーキンソン病評価尺度パートIII(USPDRS III)、並びに「意味のある」オン及びオフの主観的評価を用いて測定した結果、「図8からわかるように、…200?400ng/mlほど低いレボドパ血漿濃度が、オフ状態にある患者とオン状態にある患者との間に違いをもたらす。…患者集団中での異なる有効用量または有効濃度にもかかわらず、オフからオンになるのに必要な血漿濃度の増加は非常に小さい。」と記載されている(【0125】【0126】)。
しかし、実施例2は、肺レボドパと経口カルビパとを組み合わせて投与したことは記載されておらず、また、図8に示された結果は、肺レボドパ投与から、何分経過した後のものであるかは明示されておらず、約10分以内の血漿濃度か否か不明である。
そして、引用文献3の図1に示されるように、パーキンソン病患者においては、血漿レボドパ濃度が、至適有効血漿濃度域より下がればオフ状態になり、当該濃度域内に上昇すればオン状態になるのであり、引用文献3の図2に示された経口L-dopa(レボドパ)服用後60?330分までの血漿濃度変化からみれば、オフ状態の患者おいて血漿レボドパ濃度が200?400ng/ml上昇した結果、至適有効血漿濃度となること、及び、それによりオン状態となることは、当業者が予測可能な程度のものであり、格別顕著な効果であるとはいえない。
そして、本願明細書の図8の「0202-003」の患者においては、血漿レボドパの増加量が1000ng/mlを超えている場合(ONの一番右端の点についての増加量)も包含されているが、この場合に、特段予測できない不都合が生じたことは記載されていないから、特に「約1000ng/mlを超えて増加しない」とすることにより当業者が予測し得ない格別顕著な効果を奏するともいえない。

オ 小括
以上のとおりであるから、本願発明は、引用文献1に記載された発明及び技術常識に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。

(3)請求人の主張について
請求人は、本願明細書の図7は、経口カルビドパの有無にかかわらず、吸引された90/8/2のFPDレボドパ40mgが本願の請求項1に示す血漿レボドパ濃度をもたらすことを証明しており、また、図8は、患者が経口カルビドパを服用していない場合、本願の医薬組成物を被験者に25mg又は50mg投与すると、約200?400ng/mlの血漿レボドパ濃度の僅かな増加によって、OFF状態とON状態の間の差が生まれていることが示されていることから、実施例2(図8)に、経口カルビドパを既に摂取した追加の被験者グループがいれば、これら被験者の血漿レボドパ濃度は、図7に示すように、「吸入によるレボドパの投与の約10分以内に、前記患者の血漿レボドパ濃度が投与前の前記患者の血漿レボドパ濃度と比較して少なくとも約200ng/ml増加するが約1000ng/mlを超えて増加しない」ことを示しており、図8における結果は、驚くべき予期し得ないものである旨を主張する(令和2年11月24日提出の意見書2?3頁)。

しかしながら、上記(2)エ(イ)に説示したように、実施例2には、肺レボドパと経口カルビドパとを組み合わせて投与したことは記載されていないのであるから、請求人の上記主張における「実施例2(図8)に、経口カルビドパを既に摂取した追加の被験者グループがいれば」という根拠が不明である。
また、請求人が本願発明の予期し得ない効果として主張する、「吸入によるレボドパの投与の約10分以内に、前記患者の血漿レボドパ濃度が投与前の前記患者の血漿レボドパ濃度と比較して少なくとも約200ng/ml増加するが約1000ng/mlを超えて増加しない」ことは、相違点2に係る本願発明の発明特定事項であり、上記(2)ウ(ア)及び(イ)に説示したとおり、引用発明において相違点2に係る本願発明の発明特定事項とすることは当業者が容易になし得るものであるといえる以上、当該発明特定事項を本願発明の効果として理解しても、当該効果が予測し得ない顕著なものであるとはいえない。
そして、上記(2)ウ(イ)、エ(ア)及び(イ)に説示したように、オフ状態の患者において、血漿レボドパ濃度が200?400ng/ml上昇した結果至適有効血漿濃度となりオン状態となること、及び、肺レボドパを経口カルビドパと組み合わせることで、至適有効血漿濃度が少なくとも15分持続することは、当業者が予測可能な程度のものにすぎない。
したがって、請求人の上記主張は採用できない。

6 むすび
以上のとおり、本願請求項1に係る発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
別掲
 
審理終結日 2020-12-15 
結審通知日 2020-12-22 
審決日 2021-01-12 
出願番号 特願2015-538101(P2015-538101)
審決分類 P 1 8・ 121- WZ (A61K)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 伊藤 清子  
特許庁審判長 前田 佳与子
特許庁審判官 滝口 尚良
藤原 浩子
発明の名称 パーキンソン病の迅速な軽減のためのレボドパ製剤  
代理人 高岡 亮一  
代理人 小田 直  
代理人 高橋 香元  
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