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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 G06F
管理番号 1374580
審判番号 不服2020-1142  
総通号数 259 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2021-07-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2020-01-28 
確定日 2021-06-22 
事件の表示 特願2015-131619「コミュニケーション装置、コミュニケーションシステムおよびコミュニケーションプログラム」拒絶査定不服審判事件〔平成29年 1月19日出願公開、特開2017- 16342、請求項の数(11)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成27年6月30日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
平成31年 3月12日付け:拒絶理由通知
平成31年 4月29日 :意見書、手続補正書の提出
令和 元年 5月29日付け:拒絶理由通知(最後)
令和 元年 6月25日 :意見書、手続補正書の提出
令和 元年11月 1日付け:令和元年6月25日の手続補正についての
補正の却下の決定、拒絶査定(原査定)
令和 2年 1月28日 :審判請求書、手続補正書の提出
令和 3年 3月 9日付け:拒絶理由通知(当審拒絶理由通知)
令和 3年 4月20日 :意見書、手続補正書の提出

第2 原査定の概要
原査定(令和元年11月1日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。

この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

・請求項1、2、4、10-12
・引用文献等 A、B

・請求項3
・引用文献等 A-C

・請求項5
・引用文献等 A-D

・請求項6、7
・引用文献等 A-E

・請求項8
・引用文献等 A-F

・請求項9
・引用文献等 A-G

引用文献等一覧
A.特開2001-325201号公報
B.特開2005-92897号公報
C.特開2013-3988号公報
D.特開2014-232406号公報
E.特開2013-149262号公報
F.特開2012-208779号公報
G.特開2012-168812号公報

第3 当審拒絶理由の概要
当審拒絶理由(令和3年3月9日付け拒絶理由通知)の概要は次のとおりである。

本願請求項1-11に係る発明は、以下の引用文献1-9に基づいて、当業者が容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

引用文献等一覧
1.特開2001-325201号公報(拒絶査定時の引用文献A)
2.特開2005-92897号公報(拒絶査定時の引用文献B)
3.特開2013-3988号公報(拒絶査定時の引用文献C)
4.特開2014-232406号公報(拒絶査定時の引用文献D)
5.特開2013-149262号公報(拒絶査定時の引用文献E)
6.特開2012-208779号公報(拒絶査定時の引用文献F)
7.特開2012-168812号公報(拒絶査定時の引用文献G)
8.特表平4-507158号公報(当審で新たに引用した文献)
9.特開2002-222204号公報(当審で新たに追加した文献)

第4 本願発明
本願請求項1-11に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」-「本願発明11」という。)は、令和3年4月20日提出の手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1-11に記載された事項により特定される発明であり、本願発明1-11は以下のとおりの発明である。

「 【請求項1】
複数のユーザーのうちユーザーと他のユーザーとの間でコミュニケーションをするためのコミュニケーション装置であって、
前記複数のユーザーの性格を診断し、前記複数のユーザーの性格タイプを決定する性格診断部と、
前記複数のユーザーの前記性格タイプを含む複数のデータを記憶する記憶部と、
前記ユーザーの第1のデータを取得するデータ取得部と、
前記複数のデータの中から、前記第1のデータと所定の関係を有する第2のデータを抽出し、前記ユーザーと、前記第2のデータを有する前記他のユーザーとをマッチングするマッチング部と、
前記ユーザーと、前記他のユーザーとの間で前記コミュニケーションを提供するコミュニケーション部と、
を有し、
前記マッチング部は、前記ユーザーと前記他のユーザーとのマッチング履歴情報を前記ユーザーの前記第1のデータと前記他のユーザーの前記第2のデータに付与し、
前記マッチング部は、前記マッチング履歴情報に基づいて、前記ユーザーと前記他のユーザーとの再度のマッチング確率を下げ、
前記コミュニケーション部は、前記コミュニケ-ションの文字情報と、画像情報と、音声情報と、動画情報のうちのいずれかを含むメッセージ情報の情報量が所定容量を超えたとき、前記コミュニケーションを終了させるよう、前記メッセージ情報を管理するとともに、前記文字情報、前記画像情報、前記音声情報および前記動画情報のうちのいずれかの前記所定容量までの残りのメッセージ情報量を情報端末に提供し、
前記メッセージ情報の前記情報量は、前記コミュニケーション中に前記ユーザーによって1回毎に発信された前記メッセージ情報の総量であることを特徴とするコミュニケーション装置。
【請求項2】
前記第1のデータは、前記他のユーザーを絞り込むための絞り込み用データであり、
前記第2のデータは、前記絞り込み用データを含む請求項1に記載のコミュニケーション装置。
【請求項3】
前記マッチング部は、ランダムに前記ユーザーと前記他のユーザーとをマッチングする請求項1または2に記載のコミュニケーション装置。
【請求項4】
前記マッチング部は、前記第2のデータを有する前記他のユーザーの複数の候補を提供する請求項1ないし3のいずれかに記載のコミュニケーション装置。
【請求項5】
前記コミュニケーション部は、前記コミュニケ-ションの時間に基づいて、前記コミュニケーションを終了させる請求項1ないし4のいずれかに記載のコミュニケーション装置。
【請求項6】
前記コミュニケーション部は、前記ユーザーまたは前記他のユーザーの要請に基づいて、前記コミュニケ-ションの前記時間の延長および前記所定容量の増大の少なくとも一方を行う請求項5に記載のコミュニケーション装置。
【請求項7】
前記ユーザーと、前記他のユーザーとの前記コミュニケーションのヒントを与えるコミュニケーション情報を提供する第1の情報提供部をさらに含む請求項1ないし6のいずれかに記載のコミュニケーション装置。
【請求項8】
前記コミュニケーションを通して受けた前記ユーザーおよび前記他のユーザーの評価を提供する評価部をさらに含む請求項1ないし7のいずれかに記載のコミュニケーション装置。
【請求項9】
前記複数のデータは、前記複数のユーザーからの入力によるデータと、ネットワークを介して取得されるデータとを含む請求項1ないし8のいずれかに記載のコミュニケーション装置。
【請求項10】
ユーザーと他のユーザーとを含む複数のユーザーの間でコミュニケーションをするための情報処理装置と、サーバー装置とがネットワークを介して通信可能に接続されたコミュニケーションシステムであって、
前記サーバー装置は、
前記複数のユーザーの性格を診断し、前記複数のユーザーの性格タイプを決定する性格診断部と、
前記複数のユーザーの前記性格タイプを含む複数のデータを記憶する記憶部と、
前記ユーザーの第1のデータを取得するデータ取得部と、
前記複数のデータの中から、前記第1のデータと所定の関係度を有する第2のデータを抽出し、前記ユーザーと、前記第2のデータを有する前記他のユーザーとをマッチングするマッチング部と、
前記ユーザーと、前記他のユーザーとの間で前記コミュニケーションを提供するコミュニケーション部と、
を有し、
前記マッチング部は、前記ユーザーと前記他のユーザーとのマッチング履歴情報を前記ユーザーの前記第1のデータと前記他のユーザーの前記第2のデータに付与し、
前記マッチング部は、前記マッチング履歴情報に基づいて、前記ユーザーと前記他のユーザーとの再度のマッチング確率を下げ、
前記コミュニケーション部は、前記コミュニケ-ションの文字情報と、画像情報と、音声情報と、動画情報のうちのいずれかを含むメッセージ情報の情報量が所定容量を超えたとき、前記コミュニケーションを終了させるよう、前記メッセージ情報を管理するとともに、前記文字情報、前記画像情報、前記音声情報および前記動画情報のうちのいずれかの前記所定容量までの残りのメッセージ情報量を情報端末に提供し、
前記メッセージ情報の前記情報量は、前記コミュニケーション中に前記ユーザーによって1回毎に発信された前記メッセージ情報の総量であることを特徴とするコミュニケーションシステム。
【請求項11】
複数のユーザーのうちのユーザーと他のユーザーとの間でコミュニケーションをするためのコミュニケーションプログラムであって、
前記複数のユーザーの性格を診断し、前記複数のユーザーの性格タイプを決定するステップと、
前記ユーザーの第1のデータを取得するステップと、
予め記憶されている前記複数のユーザーの前記性格タイプを含む複数のデータの中から、前記第1のデータと所定の関係を有する第2のデータを抽出し、前記ユーザーと、前記第2のデータを有する前記他のユーザーとをマッチングするステップと、
前記ユーザーと、前記他のユーザーとの前記コミュニケーションを提供するステップと、をコンピューターに実行させ、
前記マッチングするステップは、前記ユーザーと前記他のユーザーとのマッチング履歴情報を前記ユーザーの前記第1のデータと前記他のユーザーの前記第2のデータに付与するステップと、
前記マッチング履歴情報に基づいて、前記ユーザーと前記他のユーザーとの再度のマッチング確率を下げるステップと、を含み、
前記コミュニケーションを提供するステップは、前記コミュニケ-ションの文字情報と、画像情報と、音声情報と、動画情報のうちのいずれかを含むメッセージ情報の情報量が所定容量を超えたとき、前記コミュニケーションを終了させるよう、前記メッセージ情報を管理するとともに、前記文字情報、前記画像情報、前記音声情報および前記動画情報のうちのいずれかの前記所定容量までの残りのメッセージ情報量を情報端末に提供するステップを含み、
前記メッセージ情報の前記情報量は、前記コミュニケーション中に前記ユーザーによって1回毎に発信された前記メッセージ情報の総量であることを特徴とするコミュニケーションプログラム。

第5 引用文献、引用発明等
1.引用文献8について
令和3年3月9日付けの拒絶の理由に引用された引用文献8(特表平4-507158号公報)には、図面とともに次の事項が記載されている。
(a)第2ページ左上欄第15行?同ページ右上欄第18行
「14. 複数の利用者が参加する紹介システムであって、
各々の利用者に対して個人装置を具備し、前記個人装置はリモート・ページングによってアクティベートされるものであり、
さらに、複数の利用者の前記個人装置から各々の個人データを受信するローカル制御装置を具備し、前記ローカル制御装置は前記各々の利用者をその性格および興味のような個人的特徴により定義する個人データを受信し記憶する手段と、前記各々の利用者の個人データを他の利用者が入力した個人データと比較する演算手段とを有し、前記受信し記憶する手段は利用者からの電話呼び出しを受け付けて前記個人データを供給する手段を有するものであり、
さらに、前記個人装置をページングするために当該ローカル制御装置に具備されるページング手段を具備し、前記ページング手段は前記利用者のペアの個人装置をアクティベートするものであり、前記ペアは前記演算手段による比較のために予め決定された基準に従ってマッチングされるものであることを特徴とする紹介システム。
15. 請求項15記載による紹介システムであって、
前記ローカル制御装置は電話スイッチボード手段を具備し、前記ローカル制御装置は前記マッチングしたペアの各々の利用者からの電話呼び出しを受けて、両者を直接音声通信させるために相互接続することができるものであることを特徴とする紹介システム。
(合議体註:「請求項15記載による紹介システム」は、「請求項14記載による紹介システム」の誤記と認める。)
16. 請求項14記載による紹介システムであって、
マッチングした利用者のペアの個人装置は無線、超音波あるいは赤外線の送信によってアクティベートされるものであり、前記個人装置は前記送信信号を受信するための受信手段を具備することを特徴とする紹介システム。
17. 請求項14記載による紹介システムであって、
前記ローカル制御装置は当該ローカル制御装置の利用者の個人データを記憶する記憶手段をを具備することを特徴とする紹介システム。
(合議体註:「記憶手段をを具備する」は、「記憶手段を具備する」の誤記と認める。)
18. 請求項14記載による紹介システムであって、
前記ローカル制御装置の演算手段はマッチングしたペアのIDを記憶する記録保持手段と、以前にマッチングしたペアの再マッチングを回避するチェック手段とを具備することを特徴とする紹介システム。
19. 請求項14記載による紹介システムであって、
前記ローカル制御装置はマッチングのための利用者要求の処理においてリアルタイムに動作するようプログラムされていることを特徴とする紹介システム。」

(b)第3ページ右上欄第4?5行
「この発明は、友達を求めている人に新しい友達を紹介するシステムに係り、特に特徴や興味の合う人を直ちに探索し、引き合わせる紹介システムに関する。」

(c)第3ページ右下欄第20行?第4ページ左上欄10行
「この発明の紹介システムによれば、大多数の第1のパーティは、存在するかあるいは存在しないかもしれない各々の予期される第2のパーティを探し出すことができる。各々の第1のパーティと第2のパーティを探索し、確定し、そして紹介することは、この紹介システムがこれらパーティ間に介入することによって達成される。この紹介システムの利用者になることを希望する人は、自分自身に関するデータと自分が出会いたいと思う人の特徴に関するデータを提供する。この提供されたデータには予期されるマッチングした人の望むべき特徴、地理的な場所および会合にあたっての時間的制約が含まれている。すなわち、利用者になろうとする人は、自分が何処の誰であり、紹介してほしい相手にマッチングさせるべき個人的な特徴と興味が何であるかというデータをこのシステムに提供するということである。紹介が予期される他のパーティの特徴と興味を含み、かつ探し求めているパーティの地理的時間的制約を含むこれらのデータは、第1のパーティの要求とこのシステムの他の利用者のデータとのマッチングを試みる中央のコンピュータ・システムに供給される。
このシステムの利用者である各々のパーティは、この紹介システムと連絡をとる個人装置を持っており、マッチングが見つかった場合に持ち主とその個人データを確定する会員資格の暗号あるいはID番号(個々人の識別番号)を有している。また、この個人装置はこのシステムのために特別に設計されるか、あるいはこのシステムをラジオトランシーバやコードレスセルラ電話の様な既存の装置を使用できるよう対応させる。」

(d)第4ページ左下欄第26行?第5ページ右上欄第1行
「この発明による紹介システム10は多くの機能を果たすマスタ制御装置12を有しており、このシステムの個々の加入者に割り当てられている分局の大多数。これら分局は個人装置14として指定される。ローカル制御装置16の大多数は与えられた領域18に定義された機能を有している。また、このローカル制御装置16はマスタ制御装置12と個人装置14の間に介在する。そして、公衆あるいは専用の電話交換機20を用いることにより、各々のローカル制御装置16はマスタ制御装置12と通信することができる。また、利用者はこの電話交換機20を用いてマスタ制御装置12あるいはローカル制御装置16と通信できる。
この紹介システムの基本的な特徴は、大多数の加入者に対して個々に割り当てられるべき個人装置が用意されていることである。各々の個人装置14は、マスタ制御装置12あるいはローカル制御装置16が他の全ての個人装置14を除いてローカル制御装置16の地理的なサービス領域18に含まれるどの個人装置14とも接続されるように個々にアドレスを持ったページング・システムを有している。
この紹介システム10の加入者になることを希望する人は、自分の興味や自分に関するデータを提供する。データはなるべく指定された住所に提出された申込書を通じて提供されるか、あるいはローカル制御装置16あるいはマスタ制御装置12に電話で提供される。このデータは、例えば2つのカテゴリに分けることができる。第1のカテゴリに含まれるものは、例えば民族的背景、宗教的所属、学歴、収入、年齢、身長あるいは喫煙や飲酒の習慣等のような必須の判断基準である。さらに、利用者の興味に含まれるデータはライフスタイル、趣味等や上手くマッチングする人の希望する性格である。
データが供給され入力された後、新しい利用者は、アドレス・コードによって個々別々であることが確認され、自分の個人データのコピーを記憶している指定された個人装置を与えられる。利用者には他に教育用小冊子、個人データを記億している暗号化された会員資格カード、更新予約申込用紙等が与えられる。この時点から、会員となった利用者はこのシステムがカバーする如何なる場所においてもこのシステムを利用することができる。
利用者は、紹介システム10のカバーするサービス領域18の範囲内であれば、いつでもタッチトーン電話からローカル制御装置16のローカル電話番号を呼び出すことにより、ある場所で利用可能状態にあることを紹介システム10に知らせることができる。そして、利用者は音声メニューに応答することによって情報を入力することができる。この情報は、例えば紹介システム10に指定された自分の個人コード、自分の現在位置、サービス領域18における滞在予定時間および第2のパーティに対する紹介が望まれるサービス領域である。
ローカル制御装置16が利用可能状態にあるところでは、例えばレストラン等で、利用者はローカル制御装置16に自分の会員資格カードを挿入することにより確定しているデータを直接入力することができる。そして、利用者はローカル制御装置16のキーボードを用いて、会合のための特定の場所に関する要求される様々な情報やその場所における滞在予定期間等を入力する。
一般に、男性は女性との出会いを女性は男性との出会いを求めていると予想されるが、この発明はこのようなものに制限されるものではない。利用者は自分が居るところと地理的に近い場所に、例えばテニス、釣り等の共通の趣味を有する同姓の人を探し求めている場合もある。
当該の要求が発生した特定のサービス領域18において、ローカル制御装置16は利用者によって入力された個人データと、この利用者によって特定される博物館や大学等のサービス領域あるいは特定の場所に位置し、かつこの利用者と同時に利用可能状態となった他の利用者によって入力された個人データとを比較する。個人装置あるいはカードが利用者の同一性を確認するのみで個人データを供給しない他の実施例においては、利用者がある新しいサービス領域、すなわちこれまでに訪れたことのない地域あるいは特定の場所に居る場合、ローカル制御装置16は電話交換機20を介してマスタ制御装置12からこの利用者の個人データを受け取る。そして、ローカル制御装置16は頻繁に用いられる利用者の個人データを記憶する。
適合したカップルが見つかると、紹介システム10は各々の個人装置をアクティベートすることによって自動的にその2人の利用者に報告しページングする。そして、会合を始めるために幾つかの方法が用いられる。ページングされたパーティは公衆あるいは私有の如何なる電話からでもローカル制御装置16を呼び出すことができる。個人のIDコード(ID番号をコード化したもの)が入力された後、両方のパーティが呼び出しを行っている場合、紹介システム10は自動的に2人のパーティを相互接続する。そして、予め決められた期間電話による会話が許可される。そして、これらパーティは会話がその方向に進めば、お互いに会合のための取り決めを行う。」

(e)第5ページ左下欄第23?28行
「この期間、ローカル制御装置16は、同じく該期間にその場所で利用できることを知らされた適合する可能性のある相手のためにシステム・メモリを走査する。このような適合する可能性のある相手が見つかった場合、一方が居なくてもローカル制御装置16は自動的に2人の間の接触を行わせる。上に述べた方法によって紹介がなされた後、ローカル制御装置16はその後の繰り返しを防ぐためにこの事実を記憶する。利用者のペアは1回のみマッチングされる。」

(f)上記記載からみて、引用文献8には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が開示されているといえる。

〈引用発明〉
「複数の利用者が参加する紹介システムであって、
各々の利用者に対して個人装置を具備し、前記個人装置はリモート・ページングによってアクティベートされるものであり、
さらに、複数の利用者の前記個人装置から各々の個人データを受信するローカル制御装置を具備し、前記ローカル制御装置は前記各々の利用者をその性格および興味のような個人的特徴により定義する個人データを受信し記憶する手段と、前記各々の利用者の個人データを他の利用者が入力した個人データと比較する演算手段とを有し、前記受信し記憶する手段は利用者からの電話呼び出しを受け付けて前記個人データを供給する手段を有するものであり、
さらに、前記個人装置をページングするために当該ローカル制御装置に具備されるページング手段を具備し、前記ページング手段は前記利用者のペアの個人装置をアクティベートするものであり、前記ペアは前記演算手段による比較のために予め決定された基準に従ってマッチングされるものである、
紹介システムのローカル制御装置において、
前記ローカル制御装置は電話スイッチボード手段を具備し、前記ローカル制御装置は前記マッチングしたペアの各々の利用者からの電話呼び出しを受けて、両者を直接音声通信させるために相互接続することができるものであり、
前記ローカル制御装置は当該ローカル制御装置の利用者の個人データを記憶する記憶手段を具備し、
前記ローカル制御装置の演算手段はマッチングしたペアのIDを記憶する記録保持手段と、以前にマッチングしたペアの再マッチングを回避するチェック手段とを具備する、
紹介システムのローカル制御装置。」

2.引用文献1?7、9について
a.令和3年3月9日付けの拒絶の理由に引用された引用文献1(特開2001-325201号公報)には、図面と共に以下の記載がある。
「【0032】まず、移動通信端末機10使用者が本発明のチャットシステムを使用してチャットを要求する使用者であると仮定する。
【0033】移動通信端末機10使用者が端末機10の表示窓に表示されるメニューのうちのチャットサービスメニューを選択してチャットサーバー70への接続を試みると、移動通信端末機10は基地局310と無線通信して該当信号を通信社サーバー320に伝達し、通信社サーバー320は、受信する信号を通じてチャットサービス使用に関する信号であることを確認した後、通信社ゲートウェイ50に接続されたインターネット60を通じてチャットサーバー70のウェブサーバー710に該当信号を伝達して、移動通信端末機10とウェブサーバー710との通信経路を形成し、移動通信端末機10とウェブサーバー710とを相互接続させる(S10)。以下に説明される移動通信端末機10とウェブサーバー710との接続を通じたデータ伝送は前述のように遂行されるので、詳細な説明は省略する。
【0034】移動通信端末機10の使用者(以下、チャット要求者と記す)から接続要求を受けたチャットサーバー70のウェブサーバー710はチャットに関する説明などを含むホームページを表示する(S20)。この時、ホームページには会員ID及びパスワードを入力する窓があり、チャット要求者が会員でない場合の会員加入のための窓がある。
【0035】チャット要求者がチャットサーバー70の会員でない場合(S30)、チャット要求者は会員加入窓を選択することによって会員加入申請をする(S40)。会員加入申請がある場合、ウェブサーバー710は特定の会員加入手続を通じて会員IDを付与する(S50)。この時、特定の会員加入手続は次の通りである。ウェブサーバー710が会員加入者の身上情報及びヘソ情報の入力を要求し、会員加入要求者は自身の身上情報及びヘソ情報を入力し、ウェブサーバー710は入力された身上情報を会員管理DB730に保存し、ヘソ情報はヘソ情報DB750に保存する。
【0036】一方、チャット要求者が会員である場合(S30)、会員ID及びパスワードを入力する(S60)。
【0037】ウェブサーバー710は入力された会員ID及びパスワードを使用して会員認証を遂行する(S70)。会員認証段階(S70)では検索エンジン740を通じて入力された会員IDが会員管理DB730内にあるか否か判断され、会員IDがある場合には会員IDに対するパスワードが前記入力されたパスワードと一致しているかが判断される。万一、会員ID及び/またはパスワードが一致しない場合にはエラー画面がチャット要求者に表示され、会員ID及びパスワードが一致する場合にはその次の段階が遂行される。
【0038】会員認証(S70)が完了すると、ウェブサーバー710はチャット要求者が希望する相手方の条件を入力する画面を表示し(S80)、チャット要求者は前記表示される画面を通じて自身が希望する相手方の条件を入力する(S90)。この時、チャット要求者が希望する相手方の種類を選択し得るようにすることも好ましく、相手方の種類は友人、恋人などに分類されることができる。
【0039】その次に、ウェブサーバー710は、チャット要求者によって入力された相手方条件に一致する会員を検索するために、検索エンジン740を使用して会員管理DB730を検索する(S100)。
【0040】検索結果、前記入力された相手方条件に一致する会員がいない場合(S110)、ウェブサーバー710は、チャット要求者が希望する条件を満たす会員がいないので、チャットサービスを終了するという表示をする(S120)。この時、チャットサービスを終了する代わりに、チャット要求者が他の相手方条件を入力して検索を遂行し続けることができるようにしてもよい。
【0041】一方、検索結果、前記入力された相手方条件に一致する会員がいる場合、1名であるかどうかを判断し(S130)、1名でない場合、即ち2名以上である場合には検索された相手方の名前、会員IDなどをチャット要求者に表示して(S140)、チャット要求者が表示された2名以上の相手方のうちの1名を選択するようにする(S150)。
【0042】検索された相手方が1名であったり(S130)、チャット要求者によって1名が選択された場合(S150)、ウェブサーバー710は該当相手方に関する身上情報を会員管理DB730から抽出してチャット要求者に表示する(S160)。
【0043】その次に、ウェブサーバー710はヘソ情報エンジン760を使用してヘソ情報DB750に保存されたチャット要求者のヘソ情報と前記検索された相手方のヘソ情報とを検索した後、ヘソ合わせ情報(navel comparison information)、例えば恋愛指数などを生成してチャット要求者に表示する(S170)。
【0044】会員別ヘソ情報には血液型情報、好きな図形情報、じゃんけん順序情報、好きな食べ物情報、相手方と一緒に聞きたい音楽ジャンルなどがある。
【0045】ヘソ情報エンジン760はチャット要求者及び前記検索された相手方に関して検索された血液型情報、図形情報などをそれぞれ用いて相互間のヘソ合わせを遂行した後、結果情報を生成する。
【0046】添付された図4ないし図8はヘソ情報別にヘソ合わせが遂行される例が示された図面であり、図9は図4ないし図8によってヘソ合わせを遂行した結果が示された図面である。
【0047】図4には一般的な男・女血液型に対するヘソ合わせ点数が示されており、図5には図形テストに対するヘソ合わせ点数が示されており、図6には性質テストとしてじゃんけんに対するヘソ合わせ点数が示されており、図7には食べ物テストに対するヘソ合わせ点数が示されており、図8には音楽テストに対するヘソ合わせ点数が示されている。
【0048】ヘソ情報エンジン760はチャット要求者のヘソ情報と前記検索された相手方のヘソ情報とを用いて図4ないし図8に示されたヘソ合わせ点数表で該当点数を計算した後、全て合算して総点数を算出する。
【0049】チャット要求者及び前記検索された相手方のヘソ情報を用いてヘソ合わせを遂行した結果、算出された総点数に該当する結果を図9に示されたヘソ合わせ結果表を使用して獲得する。この時、ヘソ合わせ情報として前記算出された総点数を用いてもよいが、チャット要求者及び検索された相手方に効果的で示すことができる言葉、例えば“優秀”、“非常に優秀”、“努力してみれば可能性があります”などのような言葉を用いてもよい。
【0050】前記のように、チャット要求者及び前記検索された相手方に関するヘソ情報を用いると、チャット要求者に対するより理想的な相手方を選択することができる。
【0051】この時、相手方の身上情報を表示する段階(S160)とヘソ合わせ情報を表示する段階(S170)との間に、チャット要求者が相手方の身上情報が気に入らない場合にチャットサービスを終了したり他の相手方を検索することができるようにする段階があるのが好ましい。
【0052】その次に、チャット要求者は、自分の移動通信端末機10に表示される相手方の身上情報及びヘソ合わせ情報が気に入る場合にはチャット申請をする(S180)。もちろん、前記のように、表示される情報が気に入らない場合にはチャットサービスを終了したり他の相手方を検索することができる。
【0053】ウェブサーバー710は、チャット要求者から検索された相手方とのチャット申請がある場合、呼び出しエンジン770を使用して検索された相手方(以下、チャット相手方と記す)を呼び出すようにする(S190)。この時、チャット要求者に関する身上情報及びチャット要求者とのヘソ合わせ情報がメッセージで添付される。
【0054】一方、前記検索された相手方は移動通信端末機10、11、20、21使用者であったりまたはインターネット60に直接接続された個人用コンピュータ使用者であるが、本実施形態ではチャット相手方が異なる移動通信サービス業体40のサービスを受ける移動通信端末機20使用者であると仮定して説明する。
【0055】呼び出しエンジン770は、ウェブサーバー710に接続されたインターネット60及び通信社ゲートウェイ50を通じて、チャット要求者と無線通信する移動通信サービス業体ではない他の移動通信サービス業体40の通信社サーバー420に接続して、通信社サーバー420に接続された基地局410を通じてチャット相手方の移動通信端末機20と無線通信を遂行し、チャット要求者の身上情報及びヘソ合わせ情報をメッセージ形態で伝送する。従って、チャット相手方の移動通信端末機20には前記メッセージが表示される(S190’)。
【0056】前記チャット相手方がインターネット60に直接接続した個人用コンピュータ使用者である場合、呼び出しエンジン770は電子メールなどの手段を通じてチャット相手方にメッセージを送る。
【0057】その次に、ウェブサーバー710は連結エンジン780を使用してチャット相手方の移動通信端末機20がチャット可能な状態であるかどうかを判断する(S200)。この時、チャット可能な状態とはチャット相手方の移動通信端末機20がオンライン(on-line)状態及び通話していない状態をいう。従って、連結エンジン780はチャット相手方の移動通信端末機20と無線通信する通信社サーバー420を通じて該当移動通信端末機20の状態を確認しチャット可能な状態であるかどうかを判断する。この時、チャット相手方がインターネット60に直接接続した個人用コンピュータ使用者である場合、連結エンジン780は前記使用者が現在インターネット60に接続した状態であるかどうかを判断することによってチャット可能な状態であるかどうかを判断するのが好ましい。
【0058】チャット相手方がチャット可能な状態ではない場合、ウェブサーバー710はチャット要求者にチャット相手方がチャット可能な状態ではないというメッセージを表示した後、チャットサービスを終了したりまたは他のチャット相手方を検索することができるようにする(S210)。
【0059】一方、チャット相手方がチャット可能な状態である場合、ウェブサーバー710はチャット要求者の移動通信端末機10にチャット相手方への接続作業を遂行していることを表示して、チャット要求者がチャット待機状態を維持するようにする(S220、S220’)。
【0060】その次に、連結エンジン780は、チャット呼び出しを受けたチャット相手方が自分の移動通信端末機20を使用してチャットサーバー70のウェブサーバー710に接続しているかどうかを判断する(S230)。この時、チャット相手方がインターネット60に直接接続した個人用コンピュータ使用者である場合には、前記使用者が自分のウェブブラウザーなどを使用してインターネット60を通じてウェブサーバー710に接続しているかどうかを判断しなければならない。
【0061】チャット相手方が一定の時間ウェブサーバー710に接続をしない場合(S240)、連結エンジン780は接続待機時間が経過したことをチャット要求者に表示した後(S250)、チャットサービスを終了する(S260)。
【0062】一方、チャット相手方は前記段階(S190’)で表示されたチャット要求メッセージを確認した後、チャット接続するか否かを決定する(S270)。
【0063】チャット相手方がチャット連結を拒否する場合、ウェブサーバー710はチャット相手方のチャット連結拒否によってチャットが不可能であるというメッセージをチャット要求者に表示した後(S200)、チャットサービスを終了させる(S120)。
【0064】しかし、チャット相手方がチャット連結を許容してチャットサーバー70のウェブサーバー710に接続する場合(S280)、ウェブサーバー710はチャット相手方の会員ID及びパスワードなどを使用して会員認証を遂行した後(S290)、チャット要求者の身上情報を表示する(S300)。この時、身上情報以外にチャット要求者とチャット相手方とのヘソ合わせ情報が共に表示されたりまたはチャット相手方の要求によって表示されることができる。
【0065】チャット相手方は前記表示される各種情報を確認した後、チャット接続するか否かを決定する(S310)。
【0066】チャット相手方がチャット接続を拒否する場合、ウェブサーバー710はチャット要求者にチャットが不可能であるというメッセージを表示した後(S200)、チャットサービスを終了させる(S120)。
【0067】一方、チャット相手方がチャット接続を許可する場合、連結エンジン780がチャット要求者とチャット相手方とを互いに接続させてチャットが遂行されるようにする(S320)。
【0068】これによって、チャット要求者は自分の移動通信端末機10にチャット連結された移動通信端末機20を通じてチャット相手方と1:1チャットを遂行する(S330、S330’)。この時、チャット相手方がインターネット60に直接接続した個人用コンピュータ使用者である場合、チャット要求者はインターネット60を通じてチャット連結された使用者と1:1チャットを遂行するようになる。
【0069】その後、チャットはチャット要求者及び/またはチャット相手方が該当基地局310、410との接続を切ることによって終了できる。」

b.令和3年3月9日付けの拒絶の理由に引用された引用文献2(特開2005-92897号公報)には、図面と共に以下の記載がある。
「【0020】
サーバ1はその内部に、個人情報受付部11、希望条件受付部12、アンケート回答受付部13、性格カテゴリ確認部14、相手会員決定部15、紹介情報出力部16、会員テーブルT1、アンケートテーブルT2、性格カテゴリ算出テーブルT3、相性度テーブルT4、アドバイステーブルT51,T52,T53、とを有してなる。
【0021】
個人情報受付部11は、会員(の端末)から、会員の個人情報を受付けるための手段である。ここで個人情報の例としては、氏名、年齢、住所、家族構成、職業などがある。
【0022】
希望条件受付部12は、会員(の端末)から、希望条件を受付けるための手段である。希望条件とは、会員が、紹介相手に望む条件であり、たとえば、住所や年収、あるいは家族構成などがある。
【0023】
アンケート回答受付部13は、会員(の端末)から、アンケートの回答を受付けるための手段である。
ここでアンケートとは、性格カテゴリを算出するために会員に対して実施するものである。なお、性格カテゴリについては、後述する。
【0024】
性格カテゴリ確認部14は、前述のアンケートの回答に基づき、回答者の性格カテゴリを算出するための手段である。
【0025】
相手会員決定部15は、相手会員を決定するための手段である。
【0026】
紹介情報出力部16は、会員(の端末)に対して、紹介相手、つまり特定会員に対しては相手会員の、相手会員に対しては特定会員の情報を提供するための手段である。
【0027】
会員テーブルT1は、サーバ1が管理するすべての会員の情報が格納されたテーブルであり、少なくとも、会員ごとの、個人情報、希望条件、性格カテゴリが格納してある。
図2は、会員テーブルT1に格納されている情報の一部の例を示す図であり、男性会員M1,M2と女性会員W1,W2,W3,W4,W5の合計7人についての、性格カテゴリ、個人情報(住所)、希望条件が示してある。
【0028】
アンケートテーブルT2は、性格カテゴリの算出に用いるアンケートの質問と回答の選択肢が格納してあるテーブルである(つまり、アンケートは多枝選択式である)。
図3は、アンケートテーブルT2に格納されている情報の例を示す図であり、質問Q1,Q2と、各質問に対する回答選択肢A11,A12、A21,A22が格納してあることを示している。ここで、質問と回答選択肢の例としては、Q1が「あなたは流行に敏感ですか?」であり、A11が「はい」、A12が「いいえ」などである。
【0029】
性格カテゴリ確認テーブルT3は、性格カテゴリの確認に用いるテーブルであり、前述のアンケートに対する回答と、性格カテゴリとの関係が格納してある。
図4は、性格カテゴリ確認テーブルT3に格納された情報の例を示す図であり、質問Q1とQ2に対する回答の組合せと、3つの性格カテゴリX,Y,Zとの関係が格納してある。ここで、質問Q1とQ2の回答が共に「はい」の場合、すなわち、A11とA21の場合は、性格カテゴリがXと確認することができることを示している。
【0030】
なお性格カテゴリとは、たとえば、心理学的、文化人類学的、社会学的、医学的などの性格分析の手法による人間の性格についての分類である。
本実施の形態では、性格カテゴリは、X,Y,Zの3種類である。」

c.令和3年3月9日付けの拒絶の理由に引用された引用文献3(特開2013-3988号公報)には、図面と共に以下の記載がある。
「【0065】
本実施形態では、交換情報送受信部106からマッチング相手決定要求を受信した時点でユーザのマッチング相手を決定するとして説明を行ったが、マッチング制御部111がマッチング情報格納部102に記録されている全てのユーザの行動の開始時刻(または終了時刻)を監視し、開始時刻(または終了時刻)が近づく、あるいはその時刻がくると自動的にマッチングを実行しても良いし、設定情報受信部109がユーザから設定情報を受信したタイミングでマッチングを実行しても良い。これらの場合は、管理サーバ装置100が設定情報を受信した順番(先着順)からマッチングさせる、または評価点数が高いユーザからマッチングさせる、または利用回数が多いユーザからマッチングさせる、またはランダムにマッチングさせる等の事前に決定しておいた順序でマッチングを実行するものとする。また、マッチング相手をあらかじめ決められた人数(本実施形態の場合はマッチング相手は1人)に絞り込めない場合は、さらに管理サーバ装置100が設定情報を受信した順番が早いマッチング相手候補から、または評価点数が高いマッチング相手候補から、または利用回数が多いマッチング相手候補から、またはランダムに抽出したマッチング相手候補からマッチング相手を決めていく等の処理を行うものとする。」

d.令和3年3月9日付けの拒絶の理由に引用された引用文献4(特開2014-232406号公報)には、図面と共に以下の記載がある。
「【0014】
記憶部12に記憶されたデータベース120は、図1(d)に示すように、登録されたユーザに関連付けられた蓄積情報121を複数有している。この蓄積情報121は、例えば、図1(d)に示すように、会員情報125と、マッチング情報126と、履歴情報127と、メッセージ情報128と、を備えて概略構成されている。会員情報125は、例えば、登録したユーザを識別するための情報を含んで概略構成されている。このユーザを識別するための情報とは、一例として、マッチング装置1に登録したユーザに割り当てられたユーザID(Identification)、暗証番号、名前、性別、ニックネーム、生年月日、顔写真等の情報である。
【0015】
ここで、本実施の形態に係るマッチング装置1は、一例として、登録を希望するユーザ、及び登録が終了し、マッチング装置1の利用を希望するユーザが、会員情報蓄積装置9の提供するSNS(Social Networking Service)の会員である場合、これらのユーザがマッチング装置1に入力した情報と、会員情報蓄積装置9に登録されている当該ユーザの情報と、を比較することでユーザの確認を行うように構成されている。このSNSとは、例えば、登録された会員相互の交流を図るネットワーク上のサービスである。具体的には、マッチング装置1は、一例として、ユーザの確認を行うため、ネットワーク2を介して電気的に接続された会員情報蓄積装置9に、入力されたユーザID及び暗証番号を送信する。会員情報蓄積装置9は、自身に登録されたユーザID及び暗証番号と、マッチング装置1から取得したユーザID及び暗証番号と、を比較する。会員情報蓄積装置9は、例えば、自身に登録されたユーザID 及び暗証番号と、マッチング装置1から取得したユーザID及び暗証番号と、が一致すると、ユーザがまだマッチング装置1に登録されていない場合は、蓄積するユーザの情報の一部をマッチング装置1に提供し、ユーザが既にマッチング装置1に登録されている場合は、確認が成立したことを示す信号をマッチング装置1に送信する。マッチング装置1は、会員情報蓄積装置9 から取得したユーザの情報の一部を会員情報125の一部としてデータベース120に格納するように構成されている。このユーザの情報の一部とは、一例として、ユーザの顔画像(顔写真)、生年月日等である。
【0016】
マッチング情報126は、例えば、図2(a)に示すように、上述の特徴項目126bの他にマッチングに必要な複数の項目126eを有する基本項目126aを含み、さらに基本項目126aからマッチングを要求したユーザに選択された選択項目126cを含んで概略構成されている。マッチング装置1は、例えば、登録を希望するユーザの端末装置の後述する表示部に、図2(a)に示すような複数の項目126eを表示させ、主に選択肢126fに記載されている候補から当てはまる記載を選択していくことで、マッチング情報126を生成するように構成されている。
【0017】
マッチング情報126の基本項目126aは、一例として、「基本プロフィール」、「仕事」、「家族構成及び嗜好品」、「ライフスタイル」及び「結婚生活への希望」等のテーマ126dを有している。このテーマ126dは、上記の例に限定されず、自由に設定される。テーマ126dの「基本プロフィール」は、一例として、会員情報蓄積装置9から取得したユーザの情報を補うものであり、「氏名」、「国籍」及び「出身地」等の項目126eを有している。項目126eの「氏名」は、選択ではなく記入式である。項目126eの「国籍」は、「日本」又は「海外」を選べるように選択肢126fが構成されている。図2(a)に示す四角に付された記号は、その選択肢が選ばれたことを示している。項目126eの「出身地」は、都道府県を選択できるように選択肢126fが構成されている。テーマ126dの「仕事」は、一例として、「職業」及び「年収」等の項目126eを有している。テーマ126dの「家族構成及び嗜好品」は、一例として、「同居の有無」、「住まいの状況」及び「喫煙の有無」等の項目126eを有している。テーマ126dの「ライフスタイル」は、一例として、「ペット」及び「自家用車の保有」等の項目126eを有している。テーマ126dの「結婚生活への希望」は、一例として、「結婚観」、「結婚式・披露宴」及び「子どもについて」等の項目126eを有している。
【0018】
また、ユーザは、例えば、基本項目126aの複数の項目126eから予め定められた数以上の項目を選択して選択項目126cとすることが可能である。図2(a)の選択項目126cに示す丸は、丸が付いた項目が選択されたことを示している。本実施の形態では、この選択項目126cが、一例として、3つ以上選ばれる。この選択項目126cとは、例えば、ユーザが相手に特に満たして欲しい条件を示す項目である。例えば、ユーザが、相手が喫煙者でない方が良いと希望する場合、「喫煙の有無」の項目126eの相手に対する希望126gの「吸わない」を選択すると共に、この項目を選択項目126cとすれば良い。マッチング装置1 は、ユーザがマッチングを要求した場合、一例として、「喫煙の有無」の項目126eにおいて選択肢126fが「全く吸わない」であるユーザを抽出するので、喫煙者は候補として提示されない。
【0019】
またマッチング情報126の特徴項目126bは、例えば、相手に受け入れて欲しい身体的精神的特徴を示す複数の項目126eから概略構成されている。特徴項目126bは、一例として、ユーザがコンプレックスとして感じている「頭髪」、「体型1」、「体型2」、「身長1」及び「身長2」等の項目126eを有している。「頭髪」の項目126eは、一例として、「薄毛などが気になっている」という選択肢126fと、それを許容するか拒絶するかの意思表示となる「気にしない」という相手に対する希望126gを有している。マッチング装置1は、例えば、マッチング情報126を登録するユーザが、薄毛が気になっている場合に「薄毛などが気になっている」を選択していると、マッチングが行われる際に、少なくともこの項目126eの相手に対する希望126gにおいて「気にしない」を選択しているユーザを検索するように構成されている。また「体型1」の項目126eは、一例として、「痩せているのが気になっている」という選択肢126fと、それを許容するか拒絶するかの意思表示となる「気にしない」という相手に対する希望126gを有している。また「体型2」の項目126eは、一例として、「太っているのが気になっている」という選択肢126fと、それを許容するか拒絶するかの意思表示となる「気にしない」という相手に対する希望126gを有している。また「身長1」の項目126eは、一例として、「背が低い(目安160cm未満)のが気になっている」という選択肢126fと、それを許容するか拒絶するかの意思表示となる「気にしない」という相手に対する希望126gを有している。さらに「身長2」の項目126eは、一例として、「背が高い(目安175cm以上)のが気になっている」という選択肢126fと、それを許容するか拒絶するかの意思表示となる「気にしない」という相手に対する希望126gを有している。
【0020】
上記の特徴項目126bは、例えば、ユーザが相手に受け入れて欲しい個性として設定可能なものであれば、精神的なものであっても良い。相手に受け入れて欲しい精神的特徴としては、一例として、人見知りであるとか、内気であるとか、精神的な病とかなどでも良い。マッチング装置1は、相手に対して不利であると考えられている、言い換えるならネガティブな情報である、これらの個性を許容する、つまり受け入れてくれる相手を抽出するので、実際に会った場合に、想像と異なることから抱く違和感を抑制することが可能となる。選択項目126cは、基本項目126aの項目126eから、登録するユーザが選択するものである。後述する双方向マッチングでは、特徴項目126bと選択項目126cとに基づいて適合する相手の抽出が行われる。
【0021】
蓄積情報121の履歴情報127は、例えば、過去に行われたマッチングの履歴の情報である。またメッセージ情報128は、例えば、ユーザと、当該ユーザに適合するユーザと、の間で交換されたメッセージの情報である。」

e.令和3年3月9日付けの拒絶の理由に引用された引用文献5(特開2013-149262号公報)には、図面と共に以下の記載がある。
「【0006】
上記課題を解決するための本発明の主たる発明は、グループに所属するユーザ間においてメッセージの送受信を行うシステムであって、前記
メッセージの送受信可能な時間であるオープン時間が経過するまでの間のみ、前記グループに所属する前記ユーザ間での前記メッセージの転送を行うメッセージ転送部と、前記グループごとに、前記オープン時間が経過するクローズ時点を決定するためのクローズ情報を記憶するクローズ情報記憶部と、前記ユーザから前記グループを指定した対価の支払を受け付ける支払受付部と、前記支払に応じて、前記指定されたグループに対応する前記クローズ時点が遅くなるように前記クローズ情報を更新する延長処理部と、を備えることとする。
【0007】
本発明のメッセージ送受信システムによれば、メッセージのやり取りができるオープン時間を制限するとともに、ユーザが仮想通貨による対価の支払を行った場合にはオープン時間を延長するようにすることができる。活発なメッセージのやり取りが行われていなければユーザが対価を支払うとは考えられないので、活発なメッセージのやり取りが行われているグループのみが存続し、対価が支払われないグループはクローズしていくことになることが期待される。したがって、全体としてコミュニケーションの活発化を図ることが可能となる。」

「【0062】
延長処理部216は、当該チャンネルのチャンネルI D が設定された延長要求を受信した場合(S614:YES)、延長要求に設定されている出資額を100で割り600を乗じて延長時間を算出し、延長要求に設定されているチャンネルIDに対応するチャンネル管理部235のクローズ日時に上記延長時間を加算するとともに(S615)、出資総額に出資額を加算する(S616)。延長処理部216は、延長要求に設定されているユーザIDに対応する残高管理部232の残高から出資額を減算し(S617)、延長要求に設定されているチャンネルID、ユーザID及び出資額と現在の日時とを対応付けて出資履歴管理部236に登録する(S618)。なお、上述したように、チャンネルがクローズしている場合には、延長処理部216は、現在の日時に上記延長時間を加算した日時をチャンネル管理部235のクローズ日時に設定する。
【0063】
画面情報送信部215は、当該チャンネルのチャンネルIDに対応するクローズ日時をチャンネル管理部235から読み出し、現在の日時からクローズ日時までの秒数を残り時間として算出する(S619)。残り時間が所定の閾値(図16の例では、5分とするが、任意の長さを設定することができる。) 未満である場合には(S620:YES)、チャンネルに参加している全てのユーザのユーザ端末10に対して、延長を促すメッセージを表示するための画面情報を送信する(S621)。例えば、図1の例では、「あと3分でクローズです! 出資して延長しましょう」というメッセージが表示されており、このようなメッセージを表示するための画面情報がここで送信されることになる。
【0064】
残り時間が0またはそれ未満となった場合(S622:YES)、処理が終了する。
残り時間が0より大きい場合(S622:NO)、動画再生コマンド送信部213は、当該チャンネルのチャンネルIDに対応する開始日時を再生管理部234から取得し、取得した開始日時から現在の日時までの秒数を動画の長さから減算して動画残り時間を算出する(S623)。動画残り時間が3秒又はそれ未満になった場合には(S624:YES)、ステップS601に進み、次のリクエストに係る動画を再生するようにする。動画残り時間が0より大きい場合には(S624:NO)、ステップS605からの処理を繰り返す。
【0065】
以上のようにして、本実施形態のチャットシステムによれば、チャットを行うことができるオープン時間を制限するとともに、ユーザが仮想通貨による対価を支払うことによりオープン時間を延長することができる。仮想通貨とはいえ、チャンネルにおいて活発なコミュニケーションが行われていなければ、ユーザは支払いをする動機付けはなされないと考えられるので、活発なコミュニケーションが行われているチャンネルはオープン時間が延長され、コミュニケーションが活発でないチャンネルについてはクローズの状態(チャットができない状態)となるように仕向けることが可能となる。これにより、チャットサービス全体として、コミュニケーションの活発化を図ることができる。」

f.令和3年3月9日付けの拒絶の理由に引用された引用文献6(特開2012-208779号公報)には、図面と共に以下の記載がある。
「【0020】
表示部112は、例えば液晶ディスプレイなどの表示画面を有し、アプリケーション実行部117の制御に従って、動画像や静止画像やテキストなど、各種画像を表示する。特に、表示部112は、自らの携帯端末装置110(当該表示部112を含んで構成される携帯端末装置110。以下同様に、ある部分を具備する携帯端末装置110を、当該部分との関係において「自らの携帯端末装置110」と称する。) の
ユーザと、他の携帯端末装置110のユーザとの関連性を示す情報(例えば、両ユーザに共通する好みを示すキーワード、あるいは、両ユーザの行動に関連性があるということを示す情報)を表示する。
【0021】
図2は、表示部112の表示画面の例を示す説明図である。この画面は、自らの携帯端末装置110のユーザと、他の携帯端末装置110のユーザとの関連性を示す情報の一例である。
この画面は、自らの携帯端末装置110が、近傍に位置する(近距離通信可能な)他の携帯端末装置110を自動的に検出した際に表示する画面であり、当該他の携帯端末装置110と近距離通信可能であることを示している。ここで、携帯端末装置110は、後述するように、近距離通信を自動的に行うことで、近傍に位置する他の携帯端末装置110を検出する。
【0022】
図2に示される「関連性ポイント」は、自らの携帯端末装置110のユーザの行動の特徴と、他の携帯端末装置110のユーザの行動との関連性(共通性や偶然性)を示す指標値である。すなわち、この関連性ポイントは、両ユーザの行動に関連性があるということを示す情報の一例である。
また、この画面は、関連性ポイントが所定の値以上の場合のみ表示される。すなわち、この画面自体が、両ユーザの行動に関連性があるということを示す情報の一例である。
【0023】
また、同図に示される「偶然の地域」は、両ユーザが訪れたことのある地域から、普段生活している地域を除いた地域である。この偶然の地域は、旅行等で訪れた地域と考えられ、両ユーザが好む地域と考えられる。すなわち、この偶然の地域は、両ユーザに共通する好みを示すキーワードの一例である。
また、同図に示される「キーワード」は、両ユーザの行動(例えば旅行やウェブページの閲覧など)に共通する特徴を示すキーワードである。このキーワードは、ユーザの行動の特徴を示していることから、ユーザの好みに合致すると考えられる。すなわち、このキーワードは、両ユーザに共通する好みを示すキーワードの一例である。
【0024】
このように、携帯端末装置110が、他の携帯端末装置110と通信可能であることを示すので、ユーザは、直ちに当該他の携帯端末装置110のユーザとの通信を試みることが出来る。また、携帯端末装置110が、自らのユーザの行動の特徴と関連性のある行動の特徴を有するユーザと通信可能であることを表示するので、ユーザは、好みが共通し、気が合う相手と通信できることを期待できる。また、携帯端末装置110は、両ユーザに共通する好みを示すキーワードを表示することにより、ユーザに話題を提供することができる。
このようにして、コミュニケーション支援システム1(携帯端末装置110)は、ユーザのコミュニケーションを支援する。」

g.令和3年3月9日付けの拒絶の理由に引用された引用文献7(特開2012-168812号公報)には、図面と共に以下の記載がある。
「【0026】
レーティング部16は、通話終了後、発呼・着呼側双方がお互いの評価を行う機能である。これによりコミュニティにおけるメンバの評価を設定することができ、別の機会における着呼を受け入れるかを決定する際等に参照することができる。」

「【0040】
図9は、メンバのレーティング処理のシーケンス図である。通話終了後、メンバAは、レーティング部16を用いてメンバBの評価を行う(ステップS601)。レーティング部16は、評価情報をメンバ情報管理部13に通知し(ステップS602)、メンバ情報管理部13は、メンバBの評価情報を更新する(ステップS603)。同様に、メンバBは、レーティング部16を用いてメンバAの評価を行う(ステップS604)。レーティング部16は、評価情報をメンバ情報管理部13に通知し(ステップS605)、メンバ情報管理部13は、メンバAの評価情報を更新する(ステップS606)。これによりコミュニティにおけるメンバの評価を設定することができる。なお、コミュニティにおける評価は各メンバに1つだけ設定する場合と、発呼側・着呼側等、役割毎に設定する場合が考えられる。」

h.令和3年3月9日付けの拒絶の理由に引用された引用文献9(特開2002-222204号公報)には、図面と共に以下の記載がある。
「【請求項3】 上記請求項1または請求項2のいずれかに記載のコミュニケーションプログラムにおいて、上記マッチング条件情報記憶手段は、マッチングの確率を増減させるための確率増減情報を追加する記憶領域を有しており、上記マッチング可否判定手段は同記憶領域に記憶された確率増減情報に基づいてマッチングの確率を変化させることを特徴とするコミュニケーションプログラム。」

第6 対比・判断
1.本願発明1について
(1)対比
本願発明1と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。
(a)引用発明の「ローカル制御装置」は、「マッチングしたペアの各々の利用者からの電話呼び出しを受けて、両者を直接音声通信させるために相互接続することができるもの」であるから、本願発明1の「複数のユーザーのうちユーザーと他のユーザーとの間でコミュニケーションをするためのコミュニケーション装置」に相当する。

(b)引用発明の「ローカル制御装置」は、「当該ローカル制御装置の利用者の個人データを記憶する記憶手段を具備し」、「各々の利用者をその性格および興味のような個人的特徴により定義する個人データを受信し記憶する」ことから、引用発明の「記憶手段」は本願発明1の「記憶部」に対応し、両者は「前記複数のユーザーの性格情報を含む複数のデータを記憶する記憶部」である点で共通する。

(c)引用発明の「ローカル制御装置」は、「前記各々の利用者の個人データを他の利用者が入力した個人データと比較する演算手段とを有し」、「ペアは前記演算手段による比較のために予め決定された基準に従ってマッチングされるもの」であるから、引用発明の「演算手段」は本願発明1の「前記ユーザーの第1のデータを取得するデータ取得部」と「前記複数のデータの中から、前記第1のデータと所定の関係を有する第2のデータを抽出し、前記ユーザーと、前記第2のデータを有する前記他のユーザーとをマッチングするマッチング部」に相当する。

(d)引用発明の「ローカル制御装置」は、「前記個人装置をページングするために当該ローカル制御装置に具備されるページング手段を具備し」、「前記ページング手段は前記利用者のペアの個人装置をアクティベートするものであり」、「前記ペアは前記演算手段による比較のために予め決定された基準に従ってマッチングされるもの」であり、「電話スイッチボード手段を具備し、マッチングしたペアの各々の利用者からの電話呼び出しを受けて、両者を直接音声通信させるために相互接続することができるもの」であるから、引用発明の「ページング手段」と「電話スイッチボード手段」は本願発明1の「前記ユーザーと、前記他のユーザーとの間で前記コミュニケーションを提供するコミュニケーション部」に相当する。

(e)引用発明の「演算手段」は、「マッチングしたペアのIDを記憶する記録保持手段と、以前にマッチングしたペアの再マッチングを回避するチェック手段とを具備する」から、引用発明の「演算手段」と本願発明1の「マッチング部」は、「前記ユーザーと前記他のユーザーとのマッチング履歴情報を取得し」、「前記マッチング履歴情報に基づいて、前記ユーザーと前記他のユーザーとの再度のマッチングを低下する」点で共通する。

そうしてみると、本願発明1と引用発明には、以下の一致点と相違点が認められる。

〈一致点〉
「複数のユーザーのうちユーザーと他のユーザーとの間でコミュニケーションをするためのコミュニケーション装置であって、
前記複数のユーザーの性格情報を含む複数のデータを記憶する記憶部と、
前記ユーザーの第1のデータを取得するデータ取得部と、
前記複数のデータの中から、前記第1のデータと所定の関係を有する第2のデータを抽出し、前記ユーザーと、前記第2のデータを有する前記他のユーザーとをマッチングするマッチング部と、
前記ユーザーと、前記他のユーザーとの間で前記コミュニケーションを提供するコミュニケーション部と、
を有し、
前記マッチング部は、前記ユーザーと前記他のユーザーとのマッチング履歴情報を取得し、
前記マッチング部は、前記マッチング履歴情報に基づいて、前記ユーザーと前記他のユーザーとの再度のマッチングを低下するコミュニケーション装置。」

〈相違点1〉
本願発明1では、「前記複数のユーザーの性格を診断し、前記複数のユーザーの性格タイプを決定する性格診断部」を有し、記憶部に前記複数のユーザーの「前記性格タイプ」を含む複数のデータを記憶するのに対し、引用発明では、「複数のユーザーの性格を診断して前記複数のユーザーの性格タイプを決定し、前記性格タイプの情報を記憶部のデータに含めること」について特定されていない点。

〈相違点2〉
本願発明1の「マッチング部」では、「前記ユーザーと前記他のユーザーとのマッチング履歴情報を前記ユーザーの前記第1のデータと前記他のユーザーの前記第2のデータに付与し」ているのに対し、引用発明の「演算手段」では、「記憶保持手段」に「マッチングしたペアのIDを記憶する」点。

〈相違点3〉
本願発明1の「マッチング部」では、「再度のマッチング確率を下げる」のに対し、引用発明の「演算手段」では、「再マッチングを回避する」点。

〈相違点4〉
本願発明1では、「前記コミュニケーション部は、前記コミュニケ-ションの文字情報と、画像情報と、音声情報と、動画情報のうちのいずれかを含むメッセージ情報の情報量が所定容量を超えたとき、前記コミュニケーションを終了させるよう、前記メッセージ情報を管理するとともに、前記文字情報、前記画像情報、前記音声情報および前記動画情報のうちのいずれかの前記所定容量までの残りのメッセージ情報量を情報端末に提供し」、「前記メッセージ情報の前記情報量は、前記コミュニケーション中に前記ユーザーによって1回毎に発信された前記メッセージ情報の総量である」のに対し、引用発明では、メッセージ情報の情報量が所定容量を超えたとき、コミュニケーションを終了させるよう、前記メッセージ情報を管理すること、前記所定容量までの残りのメッセージ情報量を情報端末に提供することについて、特定されていない点。

(2)相違点についての判断
事案に鑑みて、上記相違点4について先に検討すると、相違点4に係る本願発明1の「前記コミュニケーション部は、前記コミュニケ-ションの文字情報と、画像情報と、音声情報と、動画情報のうちのいずれかを含むメッセージ情報の情報量が所定容量を超えたとき、前記コミュニケーションを終了させるよう、前記メッセージ情報を管理するとともに、前記文字情報、前記画像情報、前記音声情報および前記動画情報のうちのいずれかの前記所定容量までの残りのメッセージ情報量を情報端末に提供し」、「前記メッセージ情報の前記情報量は、前記コミュニケーション中に前記ユーザーによって1回毎に発信された前記メッセージ情報の総量である」という構成は、上記引用文献1-7、9には記載されておらず、本願出願日前において周知技術であるともいえない。
したがって、他の相違点について判断するまでもなく、本願発明1は、当業者であっても引用発明及び引用文献1-7、9に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。

2.本願発明2-9について
本願発明2-9は、本願発明1を減縮した発明であり、相違点4に係る本願発明1の構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明及び引用文献1-7、9に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものとはいえない。

3.本願発明10、11について
本願発明10及び本願発明11は、それぞれ本願発明1に対応するシステムの発明及びプログラムの発明であり、相違点4に係る本願発明1の構成に対応する構成を備えるものであるから、本願発明1と同様の理由により、当業者であっても、引用発明及び引用文献1-7、9に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものとはいえない。

第7 原査定についての判断
令和3年4月20日付けの補正により、補正後の請求項1-9は、「前記コミュニケーション部は、前記コミュニケ-ションの文字情報と、画像情報と、音声情報と、動画情報のうちのいずれかを含むメッセージ情報の情報量が所定容量を超えたとき、前記コミュニケーションを終了させるよう、前記メッセージ情報を管理するとともに、前記文字情報、前記画像情報、前記音声情報および前記動画情報のうちのいずれかの前記所定容量までの残りのメッセージ情報量を情報端末に提供し」、「前記メッセージ情報の前記情報量は、前記コミュニケーション中に前記ユーザーによって1回毎に発信された前記メッセージ情報の総量である」という技術的事項を有し、また、請求項10、11も当該技術的事項に対応する技術的事項を有するものとなった。当該技術的事項は、原査定における引用文献A-G(当審拒絶理由における引用文献1-7)には記載されておらず、本願出願日前における周知技術でもないので、本願発明1-11は、当業者であっても、原査定における引用文献A-Gに基づいて容易に発明できたものではない。したがって、原査定を維持することはできない。

第8 むすび
以上のとおり、原査定の理由によって、本願を拒絶することはできない。
他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審決日 2021-06-01 
出願番号 特願2015-131619(P2015-131619)
審決分類 P 1 8・ 121- WY (G06F)
最終処分 成立  
前審関与審査官 北川 純次  
特許庁審判長 角田 慎治
特許庁審判官 ▲吉▼田 耕一
野崎 大進
発明の名称 コミュニケーション装置、コミュニケーションシステムおよびコミュニケーションプログラム  
代理人 江部 武史  
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