• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 A61B
審判 査定不服 1項3号刊行物記載 取り消して特許、登録 A61B
審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 取り消して特許、登録 A61B
管理番号 1375376
審判番号 不服2020-9699  
総通号数 260 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2021-08-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2020-07-10 
確定日 2021-07-06 
事件の表示 特願2017-524470「埋め込み式電極装置、並びに、その製造方法」拒絶査定不服審判事件〔平成28年 5月19日国際公開、WO2016/074974、平成29年11月 9日国内公表、特表2017-533053、請求項の数(12)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 第1 手続の経緯
本件出願(以下「本願」と記す。)は、2015年(平成27年)11月2日(優先権主張 平成26年11月11日 ドイツ)を国際出願日とする出願であって、令和元年10月1日付けで拒絶理由通知がされ、同年12月24日付けで手続補正がされ、令和2年3月5日付けで拒絶査定(原査定)がされ、これに対し、同年7月10日に拒絶査定不服審判の請求がされると同時に手続補正がされ、当審より令和3年1月27日付けで拒絶理由通知がされ、同年4月8日付けで手続補正がされたものである。

第2 原査定の概要
原査定(令和2年3月5日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。

(新規性)(進歩性)
本願請求項1-12は、以下の引用文献1に記載された発明であり、また、以下の引用文献1に基づいてその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明できたものであるから、特許法第29条第1項第3号及び同法第29条第2項の規定により、特許を受けることが出来ない。

引用文献等一覧
1.米国特許出願公開第2012/0112347号明細書

第3 当審拒絶理由(令和3年1月27日付け拒絶理由)の概要
当審拒絶理由の概要は次のとおりである。

理由1:(サポート要件)本件出願は、特許請求の範囲の記載が、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない。
理由2:(明確性)本件出願は、特許請求の範囲の記載が、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。

第4 本願発明
本願請求項1-12に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」-「本願発明12」という。)は、令和3年4月8日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1-12に記載された事項により特定される発明であり、本願発明1-12は、それぞれ、以下のとおりの発明である。

「 【請求項1】
埋め込み式電極装置(1)において、
ポリマー材料から成るキャリア(18)であって、
前記キャリア(18)は、可撓性を有し、電気的に絶縁される、キャリア(18)と、
前記キャリア(18)上に位置する導電性パッド(5)によって形成される少なくとも1つの測定電極(2)であって、
前記導電性パッド(5)は、接触面(6)を有する、測定電極(2)と、
少なくとも1つの導電性トレース(3)と、
少なくとも1つの導電性端子(4)と、を備え、
前記トレース(3)は、前記測定電極(2)及び前記端子(4)を電気的に接続し、
前記キャリア(18)の全ての表面を被覆することによって前記キャリア(18)を内封する障壁層(8,22)であって、前記導電性パッド(5)の接触面(6)は、外部環境に露出し、前記障壁層(8,22)は、電気的に絶縁され、液体に対する不浸透性を有し、前記電極装置(1)は、ストリップ形状を有し、本質的に四角形状の設置面積を有する電極装置の長辺は、直線状であり、前記電極装置(1)は、800マイクロメートル?1500マイクロメートルの範囲の厚さを有し、前記測定電極(2)が位置する側(9)における前記電極装置(1)の表面においては、前記測定電極(2)の接触面(6)と前記測定電極(2)を除く前記電極装置(1)の表面のミーンライン(10)との間の最大くぼみ深さ(11)又は最大ピーク高さが60マイクロメートル以下となるか、
前記測定電極(2)が位置する側(9)における前記電極装置(1)の表面においては、前記測定電極(2)の接触面(6)と前記測定電極(2)を除く前記電極装置(1)の表面のミーンライン(10)との間の前記最大くぼみ深さ(11)が60マイクロメートルを超え、前記接触面の最大線形拡張(17)が100マイクロメートル以下である、障壁層(8,22)を更に備えることを特徴とする埋め込み式電極装置(1)。
【請求項2】
前記測定電極(2)が位置する側(9)における前記電極装置(1)の表面においては、前記測定電極(2)の接触面(6)と前記測定電極(2)を除く前記電極装置(1)の表面のミーンライン(10)との間の前記最大くぼみ深さ(11)又は前記最大ピーク高さが50マイクロメートル以下である、請求項1に記載の埋め込み式電極装置(1)。
【請求項3】
前記測定電極(2)が位置する側(9)における前記電極装置(1)の表面においては、前記測定電極(2)の接触面(6)と前記測定電極(2)を除く前記電極装置(1)の表面のミーンライン(10)との間の前記最大くぼみ深さ(11)又は前記最大ピーク高さが30マイクロメートル以下である、請求項1に記載の埋め込み式電極装置(1)。
【請求項4】
前記障壁層(8,22)は、パリレンから成る、請求項1乃至3のいずれかに記載の埋め込み式電極装置(1)。
【請求項5】
前記障壁層は、前記キャリアの前面、後面、及び側面を被覆する、請求項1乃至4のいずれかに記載の埋め込み式電極装置(1)。
【請求項6】
前記キャリア(18)は、シリコン系有機ポリマーから成る、請求項1乃至5のいずれかに記載の埋め込み式電極装置(1)。
【請求項7】
前記キャリア(18)は、ポリジメチルシロキサンから成る、請求項1乃至5のいずれかに記載の埋め込み式電極装置(1)。
【請求項8】
前記測定電極(2)は、前記キャリア(18)上のコーティング(7)上に形成される、請求項1乃至7のいずれかに記載の埋め込み式電極装置(1)。
【請求項9】
前記障壁層(8,22)は、前記コーティング(7)上に形成される、請求項8に記載の埋め込み式電極装置(1)。
【請求項10】
前記端子(4)に電気的に連結されるインターフェース機器を更に備える、請求項1乃至9のいずれかに記載の埋め込み式電極装置(1)。
【請求項11】
データ処理部と請求項1乃至10のいずれかに記載の埋め込み式電極装置(1)との組み合わせにおいて、前記データ処理部は、使用時に、前記埋め込み式電極装置(1)のインターフェース機器と通信するインターフェース機器を備える、組み合わせ。
【請求項12】
埋め込み式電極装置の製造方法において、基板を設ける工程と、
前記基板上に液体ポリマー材料を塗布する工程と、
前記液体ポリマー材料を閉じ込めることによって、所望の高さを規定する工程と、
前記液体ポリマー材料を硬化させることによって、キャリアを構成し、電気的に絶縁された固体可撓性ポリマー材料を形成する工程と、
前記キャリア上に導電性材料を配置する工程と、
接触面を有する導電性パッドによって構成される少なくとも1つの測定電極と、少なくとも1つの導電性トレースと、少なくとも1つの導電性端子とを規定するように前記導電性材料を構成する工程であって、前記トレースは、前記測定電極及び前記端子を電気的に接続する、工程と、
前記基板を取り外す工程と、
前記キャリアと前記導電性材料とを備える構造体上を障壁層で被覆し、前記構造体の全ての表面を被覆することによって前記障壁層が前記構造体を内封する工程であって、
前記障壁層(8,22)は、電気的に絶縁され、液体に対する不浸透性を有し、
本質的に四角形状の設置面積を有する電極装置の長辺は、直線状であり、
前記電極装置(1)は、800マイクロメートル?1500マイクロメートルの範囲の厚さを有し、
前記測定電極が位置する側における前記電極装置の表面においては、前記測定電極の接触面と前記測定電極を除く前記電極装置の表面のミーンラインとの間の最大くぼみ深さ又は最大ピーク高さが60マイクロメートル以下となるか、
前記測定電極が位置する側における前記電極装置の表面においては、前記測定電極の接触面と前記測定電極を除く前記電極装置の表面のミーンラインとの間の前記最大くぼみ深さが60マイクロメートルを超え、前記接触面の最大線形拡張が100マイクロメートル以下である、工程と、
前記測定電極の接触面上方で前記障壁層を開口させることによって、前記接触面が外部環境に露出する工程と、を含む方法。」

第5 引用文献、引用発明等
1.引用文献1について
(1)原査定の拒絶の理由に引用された引用文献1(米国特許出願公開第2012/0112347号明細書)には、図面とともに次の事項が記載されている(下線は当審が付した。以下同様。)。

ア 「[0030]・・・FIG. 1A is a cross-sectional elevation view of the packaged electronic device 150, while FIG. 1B is a corresponding plan view of the packaged electronic device 150 with certain features or components removed for illustrative purposes. The crosssection of FIG. 1A is taken along line 140 of FIG. 1B.
[0031] Referring to FIG. 1A, the packaged electronic device 150 includes a die 102 integrally bonded to a flexible circuit structure 170 (consisting of structural layers 106, 112, and electrical conductors 110) by means of an attachment layer 114. The flexible circuit structure 170 includes electrical conductors 110 disposed on or embedded in a first structural layer 106. The die 102 may include one or more active and/or passive circuitry devices (die circuitries) 104 in signal communication with electrical contacts provided on or in the die 102. The die 102 has through-wafer-interconnect structures 108 which provide signal communication between the circuitry devices 104 formed on one side of the die 102 and the embedded electrical conductors 110 of the flexible circuit structure 170 bonded to the opposing side of the die 102. The top side and all lateral sides of the die 102, as well as the electrical conductors 110, are encapsulated by a flexible insulating film (or second structural layer) 112 such that the die 102 and the electrical conductors 110 are completely embedded within flexible material (i.e., the first structural layer 106 and the second structural layer 112 in the present example). An additional conformal protective and biocompatible barrier layer 118 may be applied to cover all exposed surfaces of the article. Openings 116 may be patterned in the protective barrier layer 118 and in the flexible insulating film 112 to expose portions of the electrical conductors 110. These openings 116 enable signal communication between the device 150 and the bio-physiological environment. Alternately, these openings 116 may be filled with electrical interconnects or contacts, or occupied by wires, as needed to enable signal communication between the circuitry devices 104 and another electronic device 160 via the electrical conductors 110. In the illustrated example, the electrical conductors 110 include respective first ends 166 with which the interconnect structures 108 are in signal communication and respective second ends 168 with which the conductive structures of the openings 116 are in signal communication.」
(当審訳:「[0030]・・・図1Aはパッケージ化電子デバイス150の断面立面図であり、図1Bは例示目的のために幾らかの特徴や要素が削除されたパッケージ化電子デバイス150の対応する平面図である。図1Aの断面図は図1Bの線140に沿って取得される。
[0031] 図1Aを参照すると、パッケージ化電子デバイス150は接着層114によって可撓性回路構造170(構造層106、112と、導電体110とからなる)に一体的に接合されたダイ102を含む。可撓性回路構造170は第1の構造層106上に配置されるまたは埋め込まれる導電体110を含む。ダイ102はダイ102の上または中に設けられた電気的コンタクトと信号通信する1つ又は複数の能動的および/または受動的回路デバイス(ダイ回路)104を含むことができる。ダイ102は、ダイ102の一方側に形成された回路デバイス104とダイ102の反対側の面に接合された可撓性回路構造170の埋め込まれた導電体110との間の信号通信を提供する、ウェハ貫通相互接続構造体108を有している。ダイ102の上面と全ての側面は、導電体110と同様に、ダイ102と導電体110が可撓性材料(すなわち、本例では第1の構造層106及び第2の構造層112)内に完全に埋め込まれるように、可撓性絶縁膜(または第2の構造層)112によって封入される。付加的なコンフォーマルで保護及び生体適合性のバリア層118がその物品の全ての露出面を覆うように適用されてもよい。開口部116は保護バリア層118及び可撓性絶縁フィルムにおいて導電体110の一部を露出させるようにパターニングされ得る。これらの開口部116はデバイス150と生体の生理的環境(bio-physiological environment)との間の信号通信(signal communication)を可能にする。あるいは、これら開口部116は、回路デバイス104ともう一つの電子デバイス160との間の導電体110を介した信号通信を可能にするために、必要に応じて電気的相互接続部または接点で充填され、あるいはワイヤによって占有され得る。図示の例では、導電体110は、相互接続構造108が信号通信している各第1端部166と、開口部116の導電性構造が信号通信している各第2端部168を含む。」)

イ 「[0033] As non-limiting examples, the remote device 160 may be an electro-stimulation device configured for neuro-stimulation (for example retinal or cranial prosthesis), muscular stimulation, or the like. In such a case the remote device 160 may, for example, include an array of electrodes 162 disposed on a suitable substrate 164. Other examples of remote devices include, but are not limited to, various sensors or detectors (including sensors or detectors that acquire measurements of a desired property such as electrical signals, temperature, pressure, etc., provide an indication of a certain condition such as gas detection, biosensors, chemical sensors, etc.), optical devices, image capturing devices, radiofrequency (RF) communication devices, electro-mechanical devices, micro-electro-mechanical systems (MEMS), labson-a-chip, etc.」
(当審訳:「[0033] 非限定的な例として、遠隔デバイス160は、神経刺激(例えば網膜または頭蓋装具)、筋肉刺激等のために構成される電気刺激装置であってもよい。このような場合においては、遠隔デバイス160は、例えば、適切な基板164上に配置された電極162のアレイを含むことができる。遠隔デバイスの他の例としては、限定されないが、様々なセンサまたは検出器(電気信号、温度、圧力などのような所望の特性の測定値を取得したり、ガス検出、バイオセンサー、化学センサ等のようなある状態の指示を提供するセンサまたは検出器を含む)、光学デバイス、撮像デバイス、無線周波数(RF)通信デバイス、電気機械デバイス、微小電気機械システム(MEMS)、ラボオンチップなどが挙げられる。」)

ウ 「[0034]・・・The total thickness of the encapsulated electronic device 150 including the die 102 may range, for example, from 15μm to 250μm.」
(当審訳:[0034]・・・ダイ102を含むカプセル化された電子デバイス150の全体の厚さは例えば15μm?250μmの範囲であってもよい。)

エ 「[0035]・・・Accordingly, as noted throughout the present disclosure, the electronic devices taught herein are useful not only in more general or conventional applications but also in applications entailing environmental isolation or in vivo implantation.」
(当審訳:[0035]・・・従って、本開示の全体にわたって述べたように、ここで開示された電子デバイスは、より一般的または従来の用途のみならず、環境的隔離また生体内の埋め込みを伴う用途に有用である。)

オ 「[0040]・・・The first structural layer 210 may have any suitable electrically insulating composition for this purpose. In addition, the as-deposited material of the first structural layer 210 should be flexible. A few non-limiting examples include polymers such as polyimide (which includes copolymers of polyimide and blends of polyimide), polyparaxylylene (e.g., the class of Parylenes), liquid-crystal polymers (LCPs), and benzocyclobutene (BCB).」
(当審訳:[0040]・・・第1の構造層210はこの目的のために任意の適切な電気絶縁性組成物を有していてもよい。また、第1の構造層210の堆積される材料は可撓性であるべきである。いくつかの非限定的な例としては、ポリイミド(ポリイミドの共重合体とポリイミドの混合物を含む)、ポリパラキシリレン(例えばパリレンのクラス)、液晶ポリマー(LCP)、ベンゾシクロブテン(BCB)などのポリマーが挙げられる。)

カ 「[0048]・・・As an example, the thickness of the second structural layer 222 (over a given surface such as that of the die 216) may range from 2μm to 100 μm one specific example, the thickness of the second structural layer 222 is 10μm.」
(当審訳:[0048]・・・一例として、第2の構造層222の厚さ(ダイ216の表面のような所与の面上の)は2μm?100μmであり得、1つの特定の例では第2の構造層222の厚さは10μmである。)

キ 「[0050] Referring to FIG. 2J, to provide enhanced protection, an additional barrier coating 226 (film, layer, etc.) may be optionally deposited onto the first structural layer 210 and the second structural layer 222 including the sidewalls of these layers. The barrier coating 226 may be patterned so as to maintain the openings 224 defined by the second structural layer 222.・・・The barrier coating 226 may have any suitable thickness. In one specific example, the thickness of the barrier coating 226 is 300 nm.・・・Other examples of the barrier coating 226 include, but are not limited to, a Parylene, amorphous Si0_(2), and amorphous Si_(3)N_(4 )or combinations of the foregoing. ・・・
[0051] Depending on the specific design or purpose of the end-use article, the openings 224 (FIG. 2J) to the electrical conductors 212 may be filled with an electrically conductive material to provide electrode contacts such as, for example, bond pads (not shown).」
(当審訳:[0050] 図2Jを参照すると、強化された保護を提供するために、追加のバリアコーティング226(フィルム、層など)は第1構造層210および第2の構造層222上にこれら層の側壁を含めて必要に応じて堆積させることができる。バリアコーティング226は第2の構造層222によって画定される開口224を維持するようにパターン化することができる。・・・バリアコーティング226は任意の適切な厚さを有していてもよい。1つの具体例では、バリアコーティング226の厚さは300nmである。・・・バリアコーティング226の他の例としては、限定されないが、パリレン、アモルファスSiO_(2)、アモルファスSi_(3)N_(4)またはこれらの組合せが挙げられる。・・・
[0051] 最終用途物品の特定の設計や目的に応じて、導電体212に至る開口部224(図2J)は例えばボンディングパッドのような電極接点を提供するために導電性材料が充填されてもよい(図示せず)。)

ク 「[0053]・・・The electrical conductors 318 provide signal communication between the electrical contacts of the die areas 308 and corresponding electrode sites or bond pads 326 formed remotely from the die areas 308. Depending on the design and purpose of the electronic devices being fabricated, the electrode sites or bond pads 326 may be physically connected or wirelessly interfaced with other electronic devices.」
(当審訳:[0053]・・・導体318はダイ領域308の電気接点とダイ領域308から離れて形成された対応する電極部位又はボンドパッド326との間の信号通信を提供する。製造される電子デバイスの設計および目的に応じて電極部位又はボンドパッド326は他の電子機器と物理的に接続または無線で接続され得る。)

(2)また、引用文献1には次の図面がある。
ア Figure 1A(図1A)



イ Figure 1B(図1B)



ウ Figure 2J(図2J)



(3)上記(1)アによると上記(2)アはパッケージ化電子デバイス150の断面立面図であり、上記(2)イはパッケージ化電子デバイス150の平面図であるところ、上記(2)ア及びイより、パッケージ化電子デバイス150は薄い平面的な形状を有し、平面視においては細長い長方形状であることが看取される。

(4)したがって、上記引用文献1には次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。

「生体内に埋め込まれるパッケージ化電子デバイスであって、
第1の構造層及び第2の構造層と導電体とからなる可撓性回路構造と、
可撓性回路構造に接着層によって一体的に接合されるダイと、を含み、
導電体は第1の構造層上に配置され、
ダイは、ダイの一方側に形成された回路デバイスとダイの反対側の面に接合された可撓性回路構造の埋め込まれた導電体の第1端部との間の信号通信を提供するウェハ貫通相互接続構造体を有し、
ダイの上面と全ての側面は導電体と同様に第2の構造層によって封入され、
バリア層が第1構造層および第2の構造層上にこれら層の側壁を含めて堆積されて露出面が覆われ、
開口部がバリア層及び第2の構造層において導電体の一部を露出させるようにパターニングされ、開口部はパッケージ化電子デバイスと生体の生理的環境との間の信号通信を可能にし、
第1の構造層は電気絶縁性組成物を有し、可撓性であり、材料はポリマーであり、
第2の構造層の厚さは10μmであり、
バリア層はパリレンであり、厚さは300nmであり、
パッケージ化電子デバイスは、薄い平面的な形状を有し、平面視においては細長い長方形状であり、厚さは15μm?250μmの範囲である、
パッケージ化電子デバイス。」

2.引用文献2、引用文献3について
当審において新たに引用する引用文献2(特表2012-517597号公報)(特に段落【0097】-【0098】、図10)、引用文献3(米国特許出願公開第2006/0225274号明細書)(特に段落〔0017〕-〔0020〕、請求項10-11、図1)には、次の周知技術が記載されていると認められる。

「生体内に配置される測定装置を第1の構造層、導電体、第2の構造層をこの順に積層した積層構造とし、一方の構造層に導電体の一部を露出させる開口部を形成し、開口部に面した導電体の一部を測定電極として用いる技術。」

第6 対比・判断
1.本願発明1について
(1)対比
ア 本願発明1と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。
(ア)引用発明における「生体内に埋め込まれるパッケージ化電子デバイス」は、本願発明1における「埋め込み式電極装置(1)」と、「『埋め込み式』の電子『装置』」で共通する。

(イ)引用発明における「第1の構造層」は、電気絶縁性組成物を有し、可撓性であり、材料はポリマーであるから、本願発明1における「ポリマー材料から成るキャリア(18)であって、前記キャリア(18)は、可撓性を有し、電気的に絶縁される、キャリア(18)」に相当する。

(ウ)引用発明において、導電体は第1の構造層上に配置されると共に開口部がバリア層及び第2の構造層において導電体の一部を露出させるようにパターニングされるところ、引用発明のその開口部に面した導電体の一部は、本願発明1における「測定電極(2)」と、「『前記キャリア(18)上に位置する導電性』部材」で共通する。

(エ)引用発明における「導電体」は、本願発明1における「少なくとも1つの導電性トレース(3)」に相当する。

(オ)引用発明における「導電体の第1端部」は、本願発明1における「少なくとも1つの導電性端子(4)」に相当する。

(カ)引用発明において、開口部に面した導電体の一部と導電体の第1端部とは導電体の両者間の部分により電気的に接続されるのは明らかであるから、引用発明は、本願発明1における「前記トレース(3)は、前記測定電極(2)及び前記端子(4)を電気的に接続し」と、「『前記トレース(3)は』、『前記キャリア(18)上に位置する導電性』部材及び『前記端子(4)を電気的に接続し』」で共通する。

(キ)引用発明の「バリア層」は、第1構造層および第2の構造層上にこれら層の側壁を含めて堆積されて露出面を覆うから、本願発明1の「前記キャリア(18)の全ての表面を被覆することによって前記キャリア(18)を内封する障壁層(8,22)」に相当する。

(ク)引用発明においてバリア層はパリレンである。パリレンは本願明細書の段落【0027】にも記載されているように電気的に絶縁性であると共にほとんどの液体に対して不浸透性であり、また、本願の実施形態においても障壁層としてパリレンが用いられていることから(段落【0025】)、引用発明は本願発明1と「前記障壁層(8,22)は、電気的に絶縁され、液体に対する不浸透性を有し」で一致すると認められる。

(ケ)引用発明においてパッケージ化電子デバイスは薄い平面的な形状を有し、平面視において細長い長方形状である。薄い平面的な形状を有し、平面視において細長い長方形状であることから、ストリップ形状ということができる。また、パッケージ化電子デバイスが生体内に埋め込まれた際にはその生体における設置面積は細長い長方形状であるということができ、また、細長い長方形の長辺は直線状である。よって、引用発明は本願発明1と「前記電極装置(1)は、ストリップ形状を有し、本質的に四角形状の設置面積を有する電極装置の長辺は、直線状であり」で一致する。

イ したがって、本願発明1と引用発明との間には、次の一致点、相違点があるといえる。

(一致点)
「埋め込み式の電子装置において、
ポリマー材料から成るキャリアであって、
前記キャリアは、可撓性を有し、電気的に絶縁される、キャリアと、
前記キャリア上に位置する導電性部材と、
少なくとも1つの導電性トレースと、
少なくとも1つの導電性端子と、を備え、
前記トレースは、前記キャリア上に位置する導電性部材及び前記端子を電気的に接続し、
前記キャリアの全ての表面を被覆することによって前記キャリアを内封する障壁層であって、前記障壁層は、電気的に絶縁され、液体に対する不浸透性を有し、前記電子装置は、ストリップ形状を有し、本質的に四角形状の設置面積を有する電子装置の長辺は、直線状である、障壁層を更に備える、埋め込み式の電子装置。」

(相違点)
本願発明1は、
「埋め込み式電極装置(1)において」、
「前記キャリア(18)上に位置する導電性パッド(5)によって形成される少なくとも1つの測定電極(2)であって、前記導電性パッド(5)は、接触面(6)を有する、測定電極(2)」を備え、
「トレース(3)」は、「前記測定電極(2)及び前記端子(4)を電気的に接続し」、
「前記導電性パッド(5)の接触面(6)は、外部環境に露出し」、
「前記電極装置(1)は、800マイクロメートル?1500マイクロメートルの範囲の厚さを有し」、
「前記測定電極(2)が位置する側(9)における前記電極装置(1)の表面においては、前記測定電極(2)の接触面(6)と前記測定電極(2)を除く前記電極装置(1)の表面のミーンライン(10)との間の最大くぼみ深さ(11)又は最大ピーク高さが60マイクロメートル以下となるか、前記測定電極(2)が位置する側(9)における前記電極装置(1)の表面においては、前記測定電極(2)の接触面(6)と前記測定電極(2)を除く前記電極装置(1)の表面のミーンライン(10)との間の前記最大くぼみ深さ(11)が60マイクロメートルを超え、前記接触面の最大線形拡張(17)が100マイクロメートル以下である」のに対し、
引用発明は、
埋め込み式の電子装置において、
キャリア上に位置し、障壁層及び第2の構造層において導電体の一部を露出させるようにパターニングされた開口部に面した前記導電体の一部である導電性部材を備え、
トレースは、前記導電性部材及び端子を電気的に接続するが、
前記導電性部材は外部環境に露出する接触面を有する導電性パッドによって形成される測定電極であるか、そして、前記電子装置は電極装置であるかは不明であり、
また、
前記電子装置は、15マイクロメートル?250マイクロメートルの範囲の厚さを有しており、
「前記測定電極(2)が位置する側(9)における前記電極装置(1)の表面においては、前記測定電極(2)の接触面(6)と前記測定電極(2)を除く前記電極装置(1)の表面のミーンライン(10)との間の最大くぼみ深さ(11)又は最大ピーク高さが60マイクロメートル以下となるか、前記測定電極(2)が位置する側(9)における前記電極装置(1)の表面においては、前記測定電極(2)の接触面(6)と前記測定電極(2)を除く前記電極装置(1)の表面のミーンライン(10)との間の前記最大くぼみ深さ(11)が60マイクロメートルを超え、前記接触面の最大線形拡張(17)が100マイクロメートル以下である」か不明である点。

(2)相違点についての判断
引用文献1には、「遠隔デバイスの他の例としては、限定されないが、様々なセンサまたは検出器(電気信号、温度、圧力などのような所望の特性の測定値を取得」(段落〔0033〕)と記載されており、パッケージ化電子デバイスを電気信号を測定するセンサとして用いることが示唆されている。
また、引用文献1には、「これらの開口部116はデバイス150と生体の生理的環境(bio-physiological environment)との間の信号通信(signal communication)を可能にする。あるいは、これら開口部116は、回路デバイス104ともう一つの電子デバイス160との間の導電体110を介した信号通信を可能にするために、必要に応じて電気的相互接続部または接点で充填され、あるいはワイヤによって占有され得る。」(段落〔0031〕)とも記載されている。そして、当該記載において第一文と第二文とが「あるいは」により接続されていることも踏まえると、開口部116に面した導電体110の一部が生体の生理的環境との間の信号通信を行うこと、そして、それを開口部116を電気的相互接続部または接点で充填等したりもう一つの電子デバイス160を用いることなく行うことも示唆されていると認められる(ここで、開口部を電気的相互接続部または接点で充填等したりもう一つの電子デバイスを用いないことは段落〔0051〕、〔0053〕にも記載乃至は示唆されている。)。
以上を踏まえると、引用発明において引用文献2-3に記載の周知技術を採用して、開口部に面した導電性部材を測定電極とし、生体の生理的環境に対して露出させて接触させることは、当業者が容易に想到できたことである。
しかし、何れの文献にも本願明細書の段落【0035】等に記載されているように電極装置をその一端で引っ張ることによって患者の皮膚の小さな切り込みを通じて引っ張り出すことにより患者の体から回収可能とするという課題は開示されていないことに鑑みるに、本願発明1の「前記測定電極(2)が位置する側(9)における前記電極装置(1)の表面においては、前記測定電極(2)の接触面(6)と前記測定電極(2)を除く前記電極装置(1)の表面のミーンライン(10)との間の最大くぼみ深さ(11)又は最大ピーク高さが60マイクロメートル以下となるか、前記測定電極(2)が位置する側(9)における前記電極装置(1)の表面においては、前記測定電極(2)の接触面(6)と前記測定電極(2)を除く前記電極装置(1)の表面のミーンライン(10)との間の前記最大くぼみ深さ(11)が60マイクロメートルを超え、前記接触面の最大線形拡張(17)が100マイクロメートル以下である」という構成とする動機付けは認められない。
ここで、引用発明において第2の構造層の厚さは10マイクロメートル、障壁層(バリア層)の厚さは300ナノメートルであるから、障壁層及び第2の構造層に形成される開口部の深さは約10.3マイクロメートルであると考えられる。しかし、引用発明において、上記のとおり開口部に面した導電性部材を測定電極として生体の生理的環境に対して露出させることとし、また、厚さが15マイクロメートル?250マイクロメートルである電子装置の厚さを本願発明1の電極装置の厚さである800マイクロメートル?1500マイクロメートルに仮に変更することができたとしても、変更後の開口部の深さが依然として約10.3マイクロメートルであり、「最大くぼみ深さ」が「60マイクロメートル以下」となるかは明らかではない。むしろ、引用発明において電子装置は第1の構造層と第2の構造層とからなる2層構造を有し、開口部の深さは電子装置の厚さの略半分であることから(図1Aより)、開口部の深さは800マイクロメートル?1500マイクロメートルの略半分である400マイクロメートル?750マイクロメートル程度となるのが自然であると考えられる。
そして、本願発明1は上記構成を備えることにより、封入成長を低減する又は封入成長の発生後に電極装置を適所に保持する力が小さくなるという格別の効果を奏するものである。
したがって、本願発明1は、当業者であっても、引用発明及び引用文献2-3に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものとはいえない。

2.本願発明2-11について
本願発明2-11も、本願発明1と同一の構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明及び引用文献2-3に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものとはいえない。

3.本願発明12について
本願発明12は、本願発明1に対応する製造方法の発明であり、本願発明1の「前記電極装置(1)は、800マイクロメートル?1500マイクロメートルの範囲の厚さを有し、前記測定電極(2)が位置する側(9)における前記電極装置(1)の表面においては、前記測定電極(2)の接触面(6)と前記測定電極(2)を除く前記電極装置(1)の表面のミーンライン(10)との間の最大くぼみ深さ(11)又は最大ピーク高さが60マイクロメートル以下となるか、前記測定電極(2)が位置する側(9)における前記電極装置(1)の表面においては、前記測定電極(2)の接触面(6)と前記測定電極(2)を除く前記電極装置(1)の表面のミーンライン(10)との間の前記最大くぼみ深さ(11)が60マイクロメートルを超え、前記接触面の最大線形拡張(17)が100マイクロメートル以下である」に対応する構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明及び引用文献2-3に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものとはいえない。

第7 原査定についての判断
令和3年4月8日付け手続補正により、補正後の請求項1-11は「前記電極装置(1)は、800マイクロメートル?1500マイクロメートルの範囲の厚さを有し、前記測定電極(2)が位置する側(9)における前記電極装置(1)の表面においては、前記測定電極(2)の接触面(6)と前記測定電極(2)を除く前記電極装置(1)の表面のミーンライン(10)との間の最大くぼみ深さ(11)又は最大ピーク高さが60マイクロメートル以下となるか、前記測定電極(2)が位置する側(9)における前記電極装置(1)の表面においては、前記測定電極(2)の接触面(6)と前記測定電極(2)を除く前記電極装置(1)の表面のミーンライン(10)との間の前記最大くぼみ深さ(11)が60マイクロメートルを超え、前記接触面の最大線形拡張(17)が100マイクロメートル以下である」という事項を有し、また、請求項12は当該事項に対応する事項を有するものとなっており、上記のとおり、本願発明1-12は、引用発明及び引用文献2-3に記載された技術的事項に基づいて、当業者が容易に発明できたものではない。したがって、原査定を維持することはできない。

第8 当審拒絶理由について
1.特許法第36条第6項第1号について
当審では、請求項1の「前記測定電極(2)が位置する側(9)における前記電極装置(1)の表面においては、前記測定電極(2)の接触面(6)と前記測定電極(2)を除く前記電極装置(1)の表面のミーンライン(10)との間の最大くぼみ深さ(11)又は最大ピーク高さが60マイクロメートル以下となるか、前記測定電極(2)が位置する側(9)における前記電極装置(1)の表面においては、前記測定電極(2)の接触面(6)と前記測定電極(2)を除く前記電極装置(1)の表面のミーンライン(10)との間の前記最大くぼみ深さ(11)又は前記最大ピーク高さが60マイクロメートルを超え、前記接触面の最大線形拡張(17)が100マイクロメートル以下である」という記載が指す発明特定事項のうち、「測定電極(2)の接触面(6)と前記測定電極(2)を除く前記電極装置(1)の表面のミーンライン(10)との間」の「最大ピーク高さ」が60マイクロメートルを超え、かつ「接触面」の「最大線形拡張」が100マイクロメートル以下であるという発明特定事項は、本願発明の課題を解決するものとは認められないから、請求項1に係る発明には発明の課題を解決するための手段が反映されておらず、請求項1に係る発明は発明の詳細な説明に記載した範囲を超えるという拒絶の理由を通知しているが、令和3年4月8日付けの補正において、「前記測定電極(2)が位置する側(9)における前記電極装置(1)の表面においては、前記測定電極(2)の接触面(6)と前記測定電極(2)を除く前記電極装置(1)の表面のミーンライン(10)との間の最大くぼみ深さ(11)又は最大ピーク高さが60マイクロメートル以下となるか、前記測定電極(2)が位置する側(9)における前記電極装置(1)の表面においては、前記測定電極(2)の接触面(6)と前記測定電極(2)を除く前記電極装置(1)の表面のミーンライン(10)との間の前記最大くぼみ深さ(11)が60マイクロメートルを超え、前記接触面の最大線形拡張(17)が100マイクロメートル以下である」と補正された結果、この拒絶の理由は解消した。
また、当審では、請求項11の「測定電極が位置する側における前記電極装置の表面においては、前記測定電極の接触面と前記測定電極を除く前記電極装置の表面のミーンラインとの間の最大くぼみ深さ又は最大ピーク高さが60マイクロメートル以下となるか、前記測定電極が位置する側における前記電極装置の表面においては、前記測定電極の接触面と前記測定電極を除く前記電極装置の表面のミーンラインとの間の前記最大くぼみ深さ又は前記最大ピーク高さが60マイクロメートルを超え、前記接触面の最大線形拡張が100マイクロメートル以下である」という記載について、同様の拒絶の理由を通知しているが、同補正において、「前記測定電極が位置する側における前記電極装置の表面においては、前記測定電極の接触面と前記測定電極を除く前記電極装置の表面のミーンラインとの間の最大くぼみ深さ又は最大ピーク高さが60マイクロメートル以下となるか、前記測定電極が位置する側における前記電極装置の表面においては、前記測定電極の接触面と前記測定電極を除く前記電極装置の表面のミーンラインとの間の前記最大くぼみ深さが60マイクロメートルを超え、前記接触面の最大線形拡張が100マイクロメートル以下である」と補正された結果、この拒絶の理由は解消した。

2.特許法第36条第6項第2号について
(1)当審では、請求項3の「測定電極(2)の接触面(6)と前記測定電極(2)を除く前記電極装置(1)の表面のミーンライン(10)との間の前記最大くぼみ深さ(11)又は前記最大ピーク高さが5マイクロメートル以上、好ましくは10マイクロメートル以上、更に好ましくは12マイクロメートル以上である」という記載の技術的意味が明確でないとの拒絶の理由を通知しているが、令和3年4月8日付けの補正において、請求項3は削除された結果、この拒絶の理由は解消した。

(2)当審では、請求項2、3、6において「好ましくは」の文言により数値範囲及び材料が明確でないとの拒絶の理由を通知しているが、令和3年4月8日付けの補正において、請求項3は削除され、また、請求項2、6における「好ましくは」以降の限定事項はそれら請求項とは別の請求項において特定されることとなった結果、この拒絶の理由は解消した。

(3)当審では、請求項8には「前記コーティング(7)上に形成される」とあるが、請求項8が請求項7を引用しない場合に「前記コーティング(7)」が指し示すものが不明確となるとの拒絶の理由を通知しているが、令和3年4月8日付けの補正において、請求項9(元の請求項8)は請求項8(元の請求項7)のみを引用することとなった結果、この拒絶の理由は解消した。

第9 むすび
以上のとおり、本願発明1-12は、当業者が引用発明及び引用文献2-3に記載された技術的事項に基づいて容易に発明をすることができたものではない。
したがって、原査定の理由及び当審の拒絶理由によっては、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。


 
審決日 2021-06-21 
出願番号 特願2017-524470(P2017-524470)
審決分類 P 1 8・ 537- WY (A61B)
P 1 8・ 113- WY (A61B)
P 1 8・ 121- WY (A61B)
最終処分 成立  
前審関与審査官 清水 裕勝福田 千尋  
特許庁審判長 森 竜介
特許庁審判官 伊藤 幸仙
蔵田 真彦
発明の名称 埋め込み式電極装置、並びに、その製造方法  
代理人 堅田 多恵子  
代理人 石川 好文  
代理人 林 道広  
代理人 秋庭 英樹  
代理人 重信 和男  
代理人 溝渕 良一  
  • この表をプリントする

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ