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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 G06F
審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 取り消して特許、登録 G06F
管理番号 1377363
審判番号 不服2020-7215  
総通号数 262 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2021-10-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2020-05-27 
確定日 2021-09-21 
事件の表示 特願2017-518520「電子会議装置及びその制御方法、およびデジタルペン」拒絶査定不服審判事件〔平成28年 4月14日国際公開、WO2016/056733、平成29年11月30日国内公表、特表2017-535851、請求項の数(9)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、2015年(平成27年)7月15日(パリ条約による優先権主張外国庁受理 2014年10月7日 韓国)を国際出願日とする出願であって、その手続の経緯は次のとおりである。

平成30年 7月13日 :手続補正書の提出
平成31年 3月18日付け:拒絶理由通知
令和 元年 6月25日 :意見書、手続補正書の提出
令和 元年 9月24日付け:拒絶理由通知
令和 2年 1月 6日 :意見書、手続補正書の提出
令和 2年 1月16日付け:拒絶査定(原査定)
令和 2年 5月27日 :審判請求書、手続補正書の提出
令和 3年 4月20日付け:拒絶理由(当審拒絶理由)通知
令和 3年 7月26日 :意見書、手続補正書

第2 原査定の概要
原査定(令和2年1月16日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。

本願請求項1ないし10に係る発明は、以下の引用文献AないしJに記載された発明に基いて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

[引用文献等一覧]
A 特開2001-312340号公報
B 特開2013-25659号公報
C 特開2001-282443号公報(周知技術を示す文献)
D 特開2014-146233号公報(周知技術を示す文献)
E 特開2012-252459号公報(周知技術を示す文献)
F 特開2012-11245号公報(周知技術を示す文献)
G 特開2002-207565号公報(周知技術を示す文献)
H 特開2014-191662号公報
I 特開2001-313761号公報(周知技術を示す文献)
J 国際公開第2013/121455号(周知技術を示す文献)

第3 当審拒絶理由の概要
当審拒絶理由の概要は次のとおりである。

[理由1]明確性要件違反
本願請求項1ないし9に係る発明は、以下の点において明確ではないから、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。

(1)請求項1の記載において、「取得」される「手書き情報」と「獲得」される「手書き情報」とは、どのように異なるのか、明確ではない。
(2)請求項1に記載の「外部ディスプレイ装置」と「外部のディスプレイ装置」とは、同じものであるのか異なるものであるのか明確ではない。
(3)請求項1、2、4及び6の記載において、「手書き」が「入力」されるとは、日本語として明確ではない。

[理由2]進歩性欠如
本願請求項1ないし9に係る発明は、以下の引用文献1ないし4に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

[引用文献等一覧]
1 特開2001-313761号公報(原査定の引用文献I)
2 特開2001-312340号公報(原査定の引用文献A)
3 国際公開第2013/121455号(原査定の引用文献J)
4 特開2014-191662号公報(原査定の引用文献H)

第4 本願発明
本願請求項1ないし9に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」ないし「本願発明9」という。)は、令和3年7月26日に提出された手続補正書に係る手続補正(以下、「本件補正」という。)により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし9に記載された事項により特定される発明であり、このうち本願発明1は以下のとおりの発明である。なお、下線部は、本件補正により補正された箇所を示す。

「 デジタルペンと電子デバイスとを含む電子システムであって、
前記デジタルペンは、
紙に手書き入力するための第1の手書き部と、
前記第1の手書き部によって前記手書き入力が紙に入力される間、前記デジタルペンのチップ部分に加えられる圧力を検知するための感圧センサと、
前記第1の手書き部によって前記手書き入力が前記紙に入力される間、前記感圧センサによって検知される前記デジタルペンのチップ部分に加えられる圧力に基づいて、
誘導磁界を発生するための第2の手書き部と、を含み、
前記電子デバイスは、
センサ部であって、前記紙が前記センサ部上に配置される、センサ部と、
通信部と、
保存部と、
物理ボタンと、
ユーザモーションを検知するモーションセンサと、
前記感圧センサが前記圧力を検知する間、前記第2の手書き部によって発生された前記誘導磁界を検知する前記センサ部に基づいて、前記センサ部によって検知された前記誘導磁界に対応する手書き情報を取得する制御部と
を含み、
前記取得された手書き情報は、
前記手書き情報をリアルタイムで伝送するように予め設定された場合、前記手書き情報が取得されることに応答し、外部のディスプレイ装置に伝送され、
前記手書き情報をリアルタイムで伝送しないように予め設定された場合、前記手書き入力が前記第1の手書き部によって前記紙に入力された後で前記物理ボタンを選択することで、前記手書き情報を前記外部のディスプレイ装置に伝送するためのユーザ入力に応答し、前記外部のディスプレイ装置が前記手書き情報及び前記手書き情報の受信が完了していることを示すガイドメッセージを表示するように前記外部のディスプレイ装置に伝送され、
前記モーションセンサによってユーザが前記紙をめくるモーションが検知された場合、その紙をめくるモーションが検知された時点までに取得された前記手書き情報を保存し、前記第2の手書き部によって発生された誘導磁界が再び検知された場合、その誘導磁界に対応する手書き情報を新たな手書き情報として取得する電子システム。」

なお、本願発明2ないし9は、本願発明1を減縮した発明であり、本願発明1の構成をすべて備えている。

第5 引用文献、引用発明等
1 引用文献1(引用文献I)について
(1)引用文献1記載事項
当審拒絶理由に引用された引用文献1(原査定の引用文献I)には、図面とともに次の事項が記載されている。なお、下線は、強調のため当審が付与した。(以降においても同様。)

「【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1実施例について図1乃至図12を参照して説明する。図2に示すように、入力表示ボード(手書き入力データ表示装置、以下、単に入力表示装置と称す)10(1)?10(3)は、主に、筆記シート上に描かれる手書き文字や図形などを座標データとして電気的に読取るための座標データ入力部(座標データ入力装置)11と、この座標データ入力部11が読み取った座標データに基づく文字等を表示するための表示部(表示装置)12とで構成されている。
【0033】システム全体の構成を示す図5において、これらの入力表示ボード10(1)?10(3)は通信回線(例えば、電話回線等)13を介して互いに接続されており、例えば、遠隔地に分散している各会議室A、B、C夫々のテーブル上において、会議の参加者夫々の手元に配置されるようになっている。
【0034】座標データ入力部11の詳細な構成は特願平11-223530号に開示されているが、以下その概略を図2及び図3を参照して説明する。座標データ入力部11は、筆記パネル14の筆記面にユーザがペン(データ入力手段)15を用いて文字や図形などを筆記する構成である。また、筆記した文字や図形などを消去したい場合にはイレーサ16を使用するようになっている。筆記パネル14は、枠状のフレーム17に組み込まれている。そのフレーム17の一側部には、ユーザが各種の操作入力を行うための操作部18が設けられている。
【0035】図3に示すように、筆記パネル14は、筆記シート(例えば、ポリエチレンテレフタラート:PETなどで構成される)19、板状のパネル20、センスコイル21が敷設された枠形状の取付けパネル22及び板状のバックパネル23が順に積層されて構成されている。センスコイル21は、ユーザによってペン15やイレーサ16が筆記シート19上で移動された場合のX、Y座標を検出するためのXコイル、Yコイルが夫々複数本互いに直交するように配置されている。尚、Xコイル、Yコイルは、隣接するコイルとの配置ピッチをPとすると、互いにP/2ずつ重なるようにして配置されている。
【0036】図4は、ペン15の内部構成を示す縦断面図である。ペン15は、円筒形状の胴体部24の内部に、コイル25と、図4矢印F2方向に取り出し可能なインクカートリッジ26と、このインクカートリッジ26に挿入されたペン先27と、コイル25から交番磁界を発生させるための発振回路などが搭載された回路基板28と、この回路基板28に電源を供給する電池29とが配置されている。
【0037】また、インクカートリッジ26と回路基板28との間には、発振回路などに電源供給を行うための押しボタン式スイッチ30が配置されている。このスイッチ30は、ペン先27が筆記シート19上に押しつけられて矢印F1方向に移動した場合にONとなり、ペン15によって筆記が行われる場合にコイル25より交番磁界を発生させるようになっている。」

「【0040】また、図1には、入力表示ボード10の電気的構成を概略的に示している。ストロークデータ入力部(座標データ取得手段、制御手段)31は、例えば、CPU、ROM及びRAM等のメモリ、コイル25からの信号出力を切り替えるためのマルチプレクサ、信号増幅用のアンプ、A/D変換器やFSK信号復調回路、時刻データ取得用のリアルタイムクロック(RTC)ICなどを含んで構成されている。
【0041】送信部(通信手段)32は、ストロークデータ入力部31において取得された座標データを、自身の受信部(通信手段)33及び通信回線13を介して他の入力表示ボード10に送信するための通信インターフェイスである。また、受信部33は、自身の送信部32及び他の入力表示ボード10より送信されたデータを受信するための通信インターフェイスである。受信部33によって受信されたデータは、ストロークデータ記憶部(記憶手段)34に書き込まれて記憶される。
同期表示制御部(制御手段)35は、受信部33が受信してストロークデータ記憶部34に記憶された座標データに基づく文字等をリアルタイムで表示部12に表示させたり、一旦データ入力が終了した後にユーザによって表示要求が与えられると、ストロークデータ記憶部34に記憶された座標データを再度表示させるプレーバック処理を行うようになっている。尚、会議における音声などは、別個の送受信系(通信回線は共用しても良い)を用いて会議室相互間で伝送されるようになっている。」

「【0043】次に、本実施例の作用について図6乃至図11をも参照して説明する。図6は、ユーザが、ペン15を用いて座標データ入力部11の筆記シート19上に文字などを描こうとする場合に、ストロークデータ入力部31が行う処理内容を示すフローチャートである。前述のように、ユーザがペン15のペン先27を筆記シート19上に押しつけると内部のスイッチ30がONとなり、コイル25より交番磁界(FSK変調信号)が発生する。
【0044】すると、ストロークデータ入力部31は、その交番磁界を受信することで手書き入力が開始されたと判断して(ステップA1、「YES」)、RTCより入力開始時刻データ(タイムスタンプ)を取得する(ステップA2)。また、ペン15により送信されるFSK変調信号の復調レベルに基づいて、ペン15のID情報と入力開始地点の座標データとを取得する(ステップA3、A4)。
…(中略)…
【0046】ペン15より発生される交番磁界が座標データ入力部11のコイル25と磁気結合することで、コイル25側に電圧信号が誘起される。そして、座標データ入力部11のストロークデータ入力部31は、コイル25のXコイル(X1、X2、…、Xm)に誘起されている電圧信号のレベルをA/D変換して順次読み込むように走査しそのレベルをメモリに記憶させ、それらの内最も高いレベルを示したXコイルの位置によりX座標データを定める。続いて、ストロークデータ入力部31は、コイル25のYコイル(Y1、Y2、…、Yn)についても、同様に誘起電圧信号のレベルをA/D変換して順次読み込むように走査して、Y座標データを定める。すると、1つの座標データ(X、Y)が求められる。
【0047】以上のようにして入力開始点Psの座標データを(xs、ys)を得ると、ストロークデータ入力部31は、次に、手書き入力が終了したか否かを判断する(ステップA5)。即ち、ユーザがペン15のペン先27を筆記シート19上より離すと、内部のスイッチ30がOFFとなって交番磁界の出力が停止するので、その磁界信号が検出されているかどうかによって判断する。手書き入力が終了していなければ(「NO」)、次回のサンプリング周期に達するのを待って(ステップA6、「YES」)ステップA4に移行し、次の座標データ(x1、y1)を得る。
【0048】そして、図7(a)に示すように、Ps、P1、P2、…の座標データを順次取得して行き、点Peにおいて手書き入力が終了したと判断すると(ステップA5、「YES」)、点Peを入力終了点とし、再びRTCを参照して入力終了時刻データを得る(ステップA7)。即ち、入力開始点Psから入力終了点Peまでの所謂一筆書きのデータが1ストロークに相当する。例えば、”A”という文字を手書き入力する場合には、通常は3ストローク分の描線が入力されることになる。
【0049】それから、ストロークデータ入力部31は、1ストローク分のデータの先頭部分に座標データ入力部11のID(ボードID)及びペン15のID(ペン属性)並びに入力開始時刻データを付し、その末尾部分には入力終了時刻データを付してパケットを作成して送信部32に出力すると、ステップA1に戻って次ストロークの入力開始を待つ。
【0050】ストロークデータ入力部31が出力したデータパケットを受け取った送信部32は、自身及び他の入力表示ボード10の受信部33に対してデータ送信要求を出力し、他の装置10が通信を行っていないことを確認した上で、1ストローク分のデータパケットを送信する。」
[当審注]
【0046】に記載の「コイル25」は、【0035】及び後記【図3】の記載を参酌すれば「コイル21」の誤記と認められる。

「【0051】次に、図8は、表示部10側の処理内容を示すフローチャートである。先ず、受信部33は、ステップB1?B5を一定の通信期間として、その間にデータの受信を行う。即ち、通信期間を開始すると(ステップB1)、何れかの送信部32よりデータ送信要求が発生しているか否かを確認し(ステップB2)、前記要求が発生している場合は(「YES」)データの受信処理を行う(ステップB3)。そして、受信したデータに付されているボードIDを判別して、そのボードID毎に、ストロークデータ記憶部34において予め定められている記憶領域に受信データを記憶させる(ステップB4)。それから、ステップB5に移行して通信期間が終了したか否かを判断し、終了していなければ(「NO」)ステップB2に移行して、次のデータ送信要求の発生を待つ。
【0052】ステップB5において通信期間が終了すると(「YES」)、同期
表示制御部35は、ストロークデータ記憶部34に記憶されたデータのボードIDの数が幾つあるかを判断し、その数に応じて表示パネル12aの画面上における表示領域を分割する。例えば、ボードIDの数が”3”であれば、図9に示すように各IDに対応して表示領域を3つに分割する(ステップB6)。そして、各ボードIDに対応した表示領域に夫々の座標データに基づく文字等を表示させる(ステップB7)。即ち、図7に示すストロークデータであれば、点Ps-点P1、点P1-点P2、…のように2点間に直線を引くことで文字や図形などを描画する。」
…(中略)…
【0054】更に、ペン15のIDに基づいて、例えば、予め対応付けた表示色を(黒、青、赤など)適宜設定して文字列の表示を行う。また、各文字列の末尾には、入力開始時刻を同時に表示する。図9では、文字列”ABCDEF”と”12345”とは、10時33分に入力が開始され、文字列”あいうえお”は10時34分に入力が開始されたことを示している。」

「【0066】更に、本実施例によれば、ストロークデータ入力部31は、座標データが取得される毎に順次データを送信し、同期表示制御部35は、ストロークデータ入力部31より順次送信されるデータに基づいて文字等を表示パネル12aにリアルタイムで表示するので、手書き入力された文字等は略リアルタイムで表示されるようになり、入力に対する表示の応答性が良好となる。」

「【0088】また、座標データ入力装置と表示装置を別個に構成しても良く、例えば、パソコンに表示部12の機能を持たせても良い。或いは、複数の座標データ入力部11に対し、表示部12として大型のディスプレイを1つだけ用意して、各参加者が手書き入力した文字等を、共通のディスプレイを見ながら会議を進めるような形態でも良い。更に、(座標データ入力装置の数)>(表示装置の数)となるように構成したり、上記の大小関係が逆になるように構成しても良い。また、第1実施例のように複数の遠隔地にある会議室間で会議を行う場合で、各会議室に複数の参加者がいる場合には、各会議室に1つずつ共通のディスプレイを配置しても良い。実際にデータが送信された入力表示ボードに対応する表示領域だけを用意するものに限らず、予め、接続されており通信可能な状態にある入力表示ボードの数に合わせて表示領域を用意するようにしても良い。入力時期の推定は、第1実施例における入力時刻データに基づく方式と、第2実施例における座標データに基づく方式とを組合わせて行っても良い。」

「【0089】座標データは、必ずしも1ストローク毎に送信する方式に限らず、送信スイッチなどを設けて、ユーザが一連の文字列を入力し終えた時点で送信スイッチをオン操作すると、それら一連の文字列の座標データをまとめて送信するようにしても良い。ペンのID(属性)を判別することによって、特定のペンにより手書き入力された文字等は、その入力表示ボードの表示領域を越えて他の入力表示ボードの表示領域にも上書きできるように構成しても良い。また、第3実施例のように、上書きの許可を指定するためのソフトキーを設けて、そのソフトキーにより指定が行われた場合に上書きを許可しても良い。第1実施例において、各ストロークデータを各群に分類する処理を、ユーザによるステップ表示要求が発生すると、1つの入力ボード10に属するストロークデータについての分類を行う毎に、各群のストロークデータを順次表示させるようにしても良い。」

「【図1】



「【図2】



「【図3】



「【図4】



(2)引用発明
引用文献1の【0032】の記載によれば、引用文献1において、「入力表示ボード」と「手書き入力データ表示装置」と「入力表示装置」とは、同じものを意味するから、以降は、「手書き入力データ表示装置」に表記を統一する。 同様に、「座標データ入力部」と「座標データ入力装置」については「座標データ入力装置」に、「ペン」と「データ入力手段」については「ペン」に、また、「表示部」と「表示装置」については、「表示装置」に、それぞれ表記を統一する。
引用文献1の【0032】の記載によると、「手書き入力データ表示装置10(1)?10(3)」の一つである「手書き入力データ表示装置10(1)」の「座標データ入力装置11」は、その筆記面にユーザが「ペン15」を用いて文字、図形などのデータを筆記(入力)するものであるから、「手書き入力データ表示装置10(1)」と「ペン15」とが協働して「座標データ」を入力するものといえる。よって、「ペン15」と「手書き入力データ表示装置10(1)」とは、これらを含む「システム」を構成しているといえる。
そうすると、前記アより、引用文献1(引用文献I)には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。

「 ペン15と手書き入力データ表示装置10(1)とを含むシステムであって、
手書き入力データ表示装置10(1)?10(3)は、主に、筆記シート上に描かれる手書き文字や図形などを座標データとして電気的に読取るための座標データ入力装置11と、この座標データ入力装置11が読み取った座標データに基づく文字等を表示するための表示装置12とで構成され、
手書き入力データ表示装置10(1)?10(3)は通信回線(例えば、電話回線等)13を介して互いに接続され、
座標データ入力装置11は、筆記パネル14の筆記面にユーザがペン15を用いて文字や図形などを筆記する構成であり、筆記パネル14は、枠状のフレーム17に組み込まれ、そのフレーム17の一側部には、ユーザが各種の操作入力を行うための操作部18が設けられ、
筆記パネル14は、筆記シート(例えば、ポリエチレンテレフタラート:PETなどで構成される)19、板状のパネル20、センスコイル21が敷設された枠形状の取付けパネル22及び板状のバックパネル23が順に積層されて構成され、センスコイル21は、ユーザによってペン15が筆記シート19上で移動された場合のX、Y座標を検出するためのXコイル、Yコイルが夫々複数本互いに直交するように配置され、
ペン15は、円筒形状の胴体部24の内部に、コイル25と、インクカートリッジ26と、このインクカートリッジ26に挿入されたペン先27と、コイル25から交番磁界を発生させるための発振回路などが搭載された回路基板28と、
この回路基板28に電源を供給する電池29とが配置され、
インクカートリッジ26と回路基板28との間には、発振回路などに電源供給を行うための押しボタン式スイッチ30が配置され、このスイッチ30は、ペン先27が筆記シート19上に押しつけられて矢印F1方向に移動した場合にONとなり、ペン15によって筆記が行われる場合にコイル25より交番磁界を発生させるようになっており、
手書き入力データ表示装置10の電気的構成として、
ストロークデータ入力部(座標データ取得手段、制御手段)31は、例えば、CPU、ROM及びRAM等のメモリ、コイル25からの信号出力を切り替えるためのマルチプレクサ、信号増幅用のアンプ、A/D変換器やFSK信号復調回路、時刻データ取得用のリアルタイムクロック(RTC)ICなどを含んで構成され、
送信部(通信手段)32は、ストロークデータ入力部31において取得された座標データを、自身の受信部(通信手段)33及び通信回線13を介して他の手書き入力データ表示装置10に送信するための通信インターフェイスであり、
受信部33は、自身の送信部32及び他の手書き入力データ表示装置10より送信されたデータを受信するための通信インターフェイスであり、
受信部33によって受信されたデータは、ストロークデータ記憶部(記憶手段)34に書き込まれて記憶され、
同期表示制御部(制御手段)35は、受信部33が受信してストロークデータ記憶部34に記憶された座標データに基づく文字等をリアルタイムで表示装置12に表示させ、
ユーザがペン15のペン先27を筆記シート19上に押しつけると内部のスイッチ30がONとなり、コイル25より交番磁界(FSK変調信号)が発生し、ストロークデータ入力部31は、その交番磁界を受信することで手書き入力が開始されたと判断して、ペン15により送信されるFSK変調信号の復調レベルに基づいて、ペン15のID情報と入力開始地点の座標データとを取得し、
ペン15より発生される交番磁界が座標データ入力装置11のコイル21と磁気結合することで、コイル21側に電圧信号が誘起されると、ストロークデータ入力部31は、コイル21のXコイル(X1、X2、…、Xm)に誘起されている電圧信号のレベルをA/D変換して順次読み込むように走査しそのレベルをメモリに記憶させ、それらの内最も高いレベルを示したXコイルの位置によりX座標データを定め、続いて、ストロークデータ入力部31は、コイル21のYコイル(Y1、Y2、…、Yn)についても、同様に誘起電圧信号のレベルをA/D変換して順次読み込むように走査して、Y座標データを定め、すると、1つの座標データ(X、Y)が求められ、
以上のようにして入力開始点Psの座標データを(xs、ys)を得ると、手書き入力が終了していなければ、次回のサンプリング周期に達するのを待って、次の座標データ(x1、y1)を得、
そして、Ps、P1、P2、…の座標データを順次取得して行き、点Peにおいて手書き入力が終了したと判断すると、点Peを入力終了点とし、ここで、入力開始点Psから入力終了点Peまでの所謂一筆書きのデータが1ストロークに相当し、
それから、ストロークデータ入力部31は、1ストローク分のデータの先頭部分に座標データ入力装置11のID(ボードID)及びペン15のID(ペン属性)並びに入力開始時刻データを付し、その末尾部分には入力終了時刻データを付してパケットを作成して送信部32に出力すると、次ストロークの入力開始を待ち、
送信部32は、1ストローク分のデータパケットを送信し、
手書き入力データ表示装置10の受信部33は、何れかの送信部32よりデータ送信要求が発生しているか否かを確認し、前記要求が発生している場合はデータの受信処理を行い、各ボードIDに対応した表示領域に夫々の座標データに基づく文字等を表示させ、ペン15のIDに基づいて、例えば、予め対応付けた表示色を(黒、青、赤など)適宜設定して文字列の表示を行い、
ストロークデータ入力部31は、座標データが取得される毎に順次データを送信し、同期表示制御部35は、ストロークデータ入力部31より順次送信されるデータに基づいて文字等を表示パネル12aにリアルタイムで表示するので、手書き入力された文字等は略リアルタイムで表示されるようになり、入力に対する表示の応答性が良好となり、
座標データ入力装置と表示装置を別個に構成しても良く、例えば、パソコンに表示装置12の機能を持たせても良く、或いは、複数の座標データ入力装置11に対し、表示装置12として大型のディスプレイを1つだけ用意して、各参加者が手書き入力した文字等を、共通のディスプレイを見ながら会議を進めるような形態でも良く、各会議室に1つずつ共通のディスプレイを配置しても良い、
座標データは、必ずしも1ストローク毎に送信する方式に限らず、送信スイッチなどを設けて、ユーザが一連の文字列を入力し終えた時点で送信スイッチをオン操作すると、それら一連の文字列の座標データをまとめて送信するようにしても良い、
入力表示ボード。」

2 引用文献2ないし4について
(1)引用文献2(引用文献A)について
当審拒絶理由に引用された引用文献2(原査定の引用文献A)には、図面とともに次の事項が記載されている。

「【0039】図6及び図7は、本発明の第2の実施例を示すものである。尚、第1の実施例と同一部分には、同一符号を付している。この第2の実施例では、ディスプレイを手書き入力装置14と別体とした。
【0040】具体的には、図6に示すように、手書き入力装置14の内部には、ディスプレイは設けられておらず、外部のディスプレイ15が手書き入力装置14に接続されている。そして、図7に示すように、手書き入力装置14のタブレット4は、その上面に記入用紙16を載置した状態で該記入用紙16の上から手書き入力を実行するように構成されている。尚、上記第2の実施例のタブレット4は、第1の実施例のタブレット4と同様にして、種々の方式のタブレットで構成することが可能であるが、透明な構成にする必要はない。また、第2の実施例で使用する専用のマーカ17は、第1の実施例のマーカ9にインクが出る機能を付与したマーカで構成されている。
【0041】上記第2の実施例の場合、ユーザーは、タブレット4の上面に記入用紙16を載置した状態で、該記入用紙16の上にマーカ17で文字や絵等を手書きする。すると、マーカ17から出るインクにより記入用紙16の上に文字や絵等が描かれる。これと共に、タブレット4からストロークデータ(手書きデータ)が出力され、このストロークデータはCPU6を介してメモリ7内に記憶されるように構成されている。
【0042】そして、CPU6は、上記ストロークデータに基づいて、ユーザーが書いた筆跡イメージと同じ画像イメージをディスプレイ15に表示するための画像情報を作成し、この画像情報をメモリ7内に記憶させると共にディスプレイ15へ送って表示させるように構成されている。このディスプレイ15の表示動作は、ユーザーによるマーカ17の手書き動作に対応してほぼ同時に実行されるように構成されている。」

以上より、引用文献2(引用文献A)には、次の技術事項が記載されているといえる。

「 外部のディスプレイ15が接続されている手書き入力装置14のタブレット4は、その上面に記入用紙16を載置した状態で該記入用紙16の上から手書き入力を実行するように構成され、
ユーザーは、タブレット4の上面に記入用紙16を載置した状態で、該記入用紙16の上にマーカ17で文字や絵等を手書きすると、マーカ17から出るインクにより記入用紙16の上に文字や絵等が描かれると共に、タブレット4からストロークデータ(手書きデータ)が出力され、このストロークデータはCPU6を介してメモリ7内に記憶され、
ユーザーが書いた筆跡イメージと同じ画像イメージを外部のディスプレイ15に表示するための画像情報を作成し、この画像情報をメモリ7内に記憶させると共に外部のディスプレイ15へ送って表示させるように構成されること。」

(2)引用文献3(引用文献J)について
当審拒絶理由に引用された引用文献3(原査定の引用文献J)には、図面とともに次の事項が記載されている。

「[0011]
以下、本発明による図形入力・表示装置の具体的な実施例を、図を用いて説明する。
図1は、本発明による図形入力・表示装置、携帯端末を構成する、各機器間の接続と、具体的な動作イメージを示す説明図である。
白板を壁面やスクリーンに投射するデバイスは、インテリジェント液晶プロジェクタ10010である。これは液晶プロジェクタ10020と、コントローラ10030により構成され、液晶プロジェクタ10020と、コントローラ10030は、同一筐体内への内蔵でも、別体で構成して、コントローラ10030より投射イメージデータを液晶プロジェクタ10020にアナログもしくはデジタル信号により伝送する方式のいずれでもよい。伝送された投射イメージは、壁面に投射され(10011)、大画面のイメージとして会議の参加者全員が閲覧することが出来る。会議の参加者は、各自タッチパネル及び同寸のディスプレイを一体としたタッチパネル付端末(10040?10070)を有し、タッチパネルにペン(10041、10042)により、手書き線画の入力や編集を行うことが出来る。
インテリジェント液晶プロジェクタ10010内のコントローラと、各タッチパネール付端末(10040?10070)の間は、本実施例においては、無線で構成されるLAN(Local Area Network)により接続されている。このLAN環境は、一般のオフィスなどで共有利用されている無線LAN環境を用いてもよいが、本実施例では、コントローラ10030をルータとして、該コントローラからIPアドレスを提供されて接続される各タッチパネル付端末(10040?10070)の間だけに接続環境がクローズされるLANにて構成される。会議開始時の動作は、既にコントローラにMACアドレス等が登録されている複数のタッチパネル付端末との間でのIPアドレスの配信や、会議参加者が持ち込んだタッチパネル付端末を、コントローラに設けた操作スイッチや、コントローラから液晶プロジェクタにより投影されたIDコードなどを端末に入力することで、通信接続環境が構築される。
具体的な動作を以下に説明する。各タッチパネル付端末(10040?10070)にペン(10041、10042)で入力された線は、この例において、タッチパネル付端末(10040)及びタッチパネル付端末(10070)の二台で、同時に線画の入力が行われている状態である。即ち、最終的に表示される白板イメージ上では、二本の線画が同時に伸び続けており、あたかも二名の参加者が同時に従来の白板に物理的に記入をしているのと同じ状態で表示される。投射された白板イメージ10011と同一のイメージは、各タッチパネル付端末(10040?10070)に同時に表示され、会議参加者は、最新の白板イメージを見ながら、そこに加筆・修正を行うことが出来る。
投射及びタッチパネル付端末(10040?10070)に表示されたイメージには、会議に参加している参加者の各タッチパネル付端末(10040?10070)の状況を示すアイコン10012が重畳表示されている。本実施例では4台の端末が参加しているが、この例での会議システムでは最大6台の端末が参加可能であり、そのうち4番目と6番目は参加者が欠席もしくはタッチパネル付端末が稼動していない状態である。会議に参加している参加者が有する各タッチパネル付端末(10040?10070)は、ここでは端末ID#1(10040)、端末ID#2(10050)、端末ID#3(10060)、端末ID#5(10070)として識別され、このうちID#1(10040)及びID#2(10050)の端末が、同時に線画を入力している状態となっている。
…(以下省略)」

「[0036]
無線LANルータ80062にて、各端末と接続し、接続した端末より送信された入力された手書き線画を構成する線分データは、無線LANドライバ70052によりOSに入力され、API70042を経由して白板アプリケーションに入力される。このデータは複数の端末から送信されるが、それらを受信した時系列順にデータリスト化し、白板アプリケーションにて保存を行うと同時に、API70041、OS70050を経由して、液晶プロジェクタドライバ70051により液晶プロジェクタハードウェアに送信し、投影画面70061として表示する。
[0037]
同時に、複数の端末から受信した線分データの集合は、API70042、OS70050を経由して、無線LANドライバ70052により無線LANルータ70062からの電波発信にて、各端末に再配布される。
[0038]
図2で説明した線分毎のパケットデータに変換し、API70003、OS70010、LCDドライバ70013を経由して、LCDに表示する(70023)。同時に、API70002、OS70010、無線LANドライバ70012を経由して、無線LAN70022よりインテリジェント液晶プロジェクタに向けて送信される。」

「[0077]
図14は、本発明による図形入力・表示装置、携帯端末において、参加者が描画する線をリアルタイムで描画中も含めて表示せず、一定単位の線画をすべて描画してから、まとめて表示する方法を示した説明図である。
[0078]
図14(a)は、ある端末の表示画面140000を示している。ここで、右側の描線140011は参加者がこの端末を用いてペン140011によって線画を入力している最中でああることを示す。ここで、この端末の動作モードは図15にて後述する方法で、SUBMITモードに切り替えてあり、この状態では、端末にて描画した線は、即時線分に分割されつつ送信されず、端末の操作者がひととおりの描画を完了してから、まとめて送信するまで端末は送信を行わない。
[0079]
図14(b)は、図14(a)において参加者が描画中のときのプロジェクタの投影画面140030を示している。前記したように、端末から描画データが送信されていないので、プロジェクタにはなにも表示されない。
[0080]
図14(c)は、図14(a)において操作者が一連の描画を完了して、表示を希望して「SUBMIT」ボタンをペンや指でタッチした後の画面を示している。この画面はプロジェクタや他の端末でも同一であり、図14(a)にて入力された一定端の線画が一括描画され(140040)、表示される。そのとき端末#2のユーザーが入力したことを示すために、ここでは図10(c)に示したように、一括描画後に所定時間の間、端末#2が描画したことを示す吹き出しメッセージ140041が表示され、これは既に説明した実施例と同様に、所定時間の表示の後、吹き出しメッセージは消え、予め設定した色の線として表示される。」

「[0084]
次の構成要素は、線の太さ、そして線の色で各々3種類を事例として記述そている。その次は、「DRAW」モードと「SUBMIT」モードの切替ボタンで、SUBMITモードを選択することで、図14に示したような一括描画を行うモードに切り替えることが出来る。」

以上より、引用文献3(引用文献J)には、次の技術事項が記載されているといえる。

「 白板を壁面やスクリーンに投射するデバイスは、インテリジェント液晶プロジェクタ10010であり、
会議の参加者は、各自タッチパネル及び同寸のディスプレイを一体としたタッチパネル付端末(10040?10070)を有し、タッチパネルにペン(10041、10042)により、手書き線画の入力や編集を行い、
投射された白板イメージ10011と同一のイメージは、各タッチパネル付端末(10040?10070)に同時に表示され、会議参加者は、最新の白板イメージを見ながら、そこに加筆・修正を行うことが出来、
端末より送信された入力された手書き線画を構成する線分データは、白板アプリケーションに入力され、各端末に再配布され、インテリジェント液晶プロジェクタに向けて送信され、
参加者が描画する線をリアルタイムで描画中も含めて表示せず、一定単位の線画をすべて描画してから、まとめて表示する方法において、
SUBMITモードに切り替えてある状態では、端末にて描画した線は、即時線分に分割されつつ送信されず、端末の操作者がひととおりの描画を完了してから、まとめて送信するまで端末は送信を行わず、
操作者が一連の描画を完了して、表示を希望して「SUBMIT」ボタンをペンや指でタッチした後の画面はプロジェクタや他の端末でも同一であり、入力された一定端の線画が一括描画され、表示され、そのとき端末#2のユーザーが入力したことを示すために、一括描画後に所定時間の間、端末#2が描画したことを示す吹き出しメッセージ140041が表示され、
「DRAW」モードと「SUBMIT」モードの切替ボタンで、SUBMITモードを選択することで、一括描画を行うモードに切り替えることが出来ること。」

(3)引用文献4(引用文献H)について
当審拒絶理由に引用された引用文献4(原査定の引用文献H)には、図面とともに次の事項が記載されている。

「【0015】
手書入力システム1は、読取装置2、電子ペン3、PC4等を含む。手書入力システム1では、ユーザが電子ペン3を用いて、読取装置2に固定された紙媒体100にテキスト(文字、数字、記号、及び図形等)によって情報を記入する。読取装置2は、紙媒体100に情報を記入する電子ペン3の軌跡を検出して、後述のストロークデータを取得する。PC4は、読取装置2で取得されたストロークデータに基づいて、紙媒体100に記入された情報を電子化したデータ等を作成することができる。
【0016】
読取装置2は、左右一対のセンサ基板7L、7Rを主体とする。センサ基板7L、7Rは、同一の矩形薄板状であり、左右方向に見開き可能に配置されている。各センサ基板7L、7Rには、X軸方向及びY軸方向の各々に細長いループコイルが多数配列されている。読取装置2は、センサ基板7L、7Rを折り畳んで携行可能な、薄型軽量の手書き入力装置である。
【0017】
電子ペン3は、公知の電磁誘導式の電子ペンであり、芯体31、コイル32、可変容量コンデンサ33、基板34、コンデンサ35、及びインク収納部36を備える。芯体31は、電子ペン3の先端部に設けられている。芯体31は図示外の弾性部材によって、電子ペン3の先端側に付勢されている。芯体31の先端部は、電子ペン3の外部に突出している。芯体31の後端側は、インクが収納されているインク収納部36に接続されている。インク収納部36は、芯体31にインクを供給する。ユーザが電子ペン3を用いて筆記すると、筆記されたテキストがインクで形成される。」

「【0023】
センサ基板7L、7R上で電子ペン3による記入動作が行われた場合にストロークデータが取得される原理を、概略的に説明する。CPU21はASIC28A、29Aを制御して、センサ基板7L、7Rの各々のループコイルに、一本ずつ特定の周波数の電流(励磁用送信電流)を流す。これにより、センサ基板7L、7Rの各々のループコイルから磁界が発生する。この状態で、例えばユーザが電子ペン3を用いて読取装置2に固定された紙媒体100に情報を記入する動作を行うと、電子ペン3はセンサ基板7L、7Rに近接する。そのため、電子ペン3の共振回路は電磁誘導によって共振し、誘導磁界を生じる。
【0024】
次に、CPU21はASIC28A、29Aを制御して、センサ基板7L、7Rの各々のループコイルからの磁界の発生を停止させる。さらに、電子ペン3の共振回路から発せられる誘導磁界を、センサ基板7L、7Rの各々のループコイルで受信する。CPU21は、ASIC28A、29Aを制御して、センサ基板7L、7Rの各々のループコイルに流れる信号電流(受信電流)を検出させる。ASIC28A、29Aがこの動作を全てのループコイルについて一本ずつに実行することで、受信電流に基づいて電子ペン3の位置が座標情報として検出される。」

以上より、引用文献4(引用文献H)には、次の技術事項が記載されているといえる。

「 読取装置2、電子ペン3、PC4等を含む手書入力システム1において、
読取装置2は、左右一対のセンサ基板7L、7Rを主体とし、各センサ基板7L、7Rには、X軸方向及びY軸方向の各々に細長いループコイルが多数配列され、
センサ基板7L、7Rの各々のループコイルに、一本ずつ特定の周波数の電流(励磁用送信電流)を流すことによりセンサ基板7L、7Rの各々のループコイルから磁界が発生し、
この状態で、電子ペン3はセンサ基板7L、7Rに近接すると、電子ペン3の共振回路は電磁誘導によって共振し、誘導磁界を生じ、
センサ基板7L、7Rの各々のループコイルからの磁界の発生を停止させ、電子ペン3の共振回路から発せられる誘導磁界を、センサ基板7L、7Rの各々のループコイルで受信し、センサ基板7L、7Rの各々のループコイルに流れる信号電流(受信電流)を検出し、受信電流に基づいて電子ペン3の位置が座標情報として検出すること。」

3 原査定に引用された他の引用文献について
(1)引用文献Bについて
原査定に引用された引用文献Bには、図面とともに次の事項が記載されている。

「【0015】
図1に示すように、手書き入力システム1は、電子筆記装置2と、いわゆる電磁誘導式の電子ペン3(筆記具)と、ディスプレイ4と、を備えている。
【0016】
<電子筆記装置>
電子筆記装置2は、平面視で上下方向に長い薄型の直方体状の形状を備えている。電子筆記装置2の右上部には、種々の情報を表示可能な小型のディスプレイ21が設けられている。ディスプレイ21の左側には、ユーザが電子筆記装置2を操作するための入力部22が設けられている。ディスプレイ21及び入力部22の下側に、電子筆記装置2の手前側の大部分を占めるように、凹部形状の載置部24(保持手段)が設けられている。載置部24には、紙媒体70(後述の図4参照)が載置され、また当該載置部24とほぼ同一の範囲となるように座標検出部25が設けられている。座標検出部25は、電子ペン3の位置を表す座標情報(例えば載置部24の左上部を原点(0,0)とする。詳細は後述)を検出する。そして、載置部24は、紙媒体70を、この例では紙媒体70の左上の隅部が上記原点に一致する姿勢で保持する。なお、電子筆記装置2は、この例では、例えば無線(又は有線でもよい)通信により、ネットワークNWを介し、外部記憶装置としてのサーバSVに接続されている。
【0017】
<電子ペン>
以下の説明では、電子ペン3において、ペン先31が設けられている方向を先端方向という。また、先端方向の反対方向を後端方向という。電子ペン3は、この例では、芯37と、検出スイッチ33と、ボタン型の電池34と、コイル35と、基板36と、を備えている。芯37は金属製であり、ペン先31とインク収納部32とで構成されている。また、芯37は、電子ペン3の先端部の内部に設けられ、そのペン先31が外部に突出している。インク収納部32にはインクが収納され、当該インクはペン先31に供給される。これにより、ユーザ(操作者)は、電子ペン3を使用して紙媒体70に所望の文字や図形等を記載することができる。
【0018】
芯37の後端方向には、上記基板36が設けられている。基板36の先端部には検出スイッチ33が実装され、基板36の後端方向には上記電池34が設けられている。電池34は基板36に接続されており、電池34のマイナス側の電極は、基板36上の配線を介し上記コイル35に電気的に接続されている。また、電池34のプラス側の電極は、基板36上の配線を介し上記検出スイッチ33に電気的に接続されている。検出スイッチ33は、基板36上の配線を介しコイル35に電気的に接続されている。コイル35は、電子ペン3の内部の先端部において芯37の周囲に巻回されている。
【0019】
<電子ペンの座標情報の検出>
ここで、芯37は、図示しない弾性部材により常に先端方向に付勢されている。芯37は、ユーザが紙媒体70に文字等を記載する場合の押圧力によって、上記弾性部材の付勢力に抗して電子ペン3の内部にやや退入する。この退入によって、芯37の後端部が検出スイッチ33を押下し、検出スイッチ33がオン状態になる。これによって、電池34とコイル35とが導通して電池34からコイル35に向かって電流が流れ、コイル35に電流が流れることで磁界が発生する。
【0020】
電子筆記装置2の座標検出部25は、上記のようにしてコイル35から発生する磁界を電磁誘導に基づき検出する。なお、この検出は公知の手法で足りるので、詳細な説明は省略する。この座標検出部25の検出結果に基づき、CPU201は、ユーザが電子ペン3を用いて紙媒体70へ筆記動作を行ったときの電子ペン3の移動に対応する、複数の位置情報(すなわち、上記座標情報)を取得する。なお、前述したように、本実施形態では、座標検出部25の左上部の座標(X,Y)を原点(0,0)とし、右方向をX軸、下方向をY軸とする座標系を用いる。すなわち、X座標の値が座標検出部25(載置部24)における左右方向の位置を表し、Y座標の値が上下方向の位置を表す。
【0021】
<ディスプレイ>
なお、ディスプレイ4は、電子筆記装置2に接続されており、ユーザが電子筆記装置2の載置部24に載置した紙媒体70の外観に相当する画像データや、ユーザによる紙媒体70への記載内容に相当する画像データ(ストロークデータの集合体)を表示することができる。」

「【0029】
図4に、本実施形態で用いられる紙媒体70の一例を示す。図示のように、この例では、紙媒体70(被筆記媒体)には、ユーザが所望の文字・図形等(以下適宜、単に「書き込み文字」という)Rを自由に記載可能なフリー書き込み領域71と、紙媒体70の上端部近傍に位置する複数の(この例では4つの)チェックボックス72a,72b,72c,72dと、紙媒体70の下端部近傍に位置する少なくとも1つの(この例では2つの)チェックボックス73a,73bとが、設けられている。なお、図中には、前述のX座標及びY座標の値を表す目盛表記を(説明の便宜上)併せて示している。」

「【0034】
図4に示したように、ユーザが、例えば上記チェックボックス72a?72dのうち「予定」チェックボックス72cにチェックを行い、かつ、「保存」チェックボックス73aにチェックを行う。すると、CPU201の制御によって、図5に示すように、上記書き込み文字Rに対応したストロークデータが、サーバSVへ送信されると共に、当該サーバSVの「メモ」フォルダF1、「TODO」フォルダF2、「予定」フォルダF3、及び「その他」フォルダF4、のうちの上記選択された「予定」フォルダF3へと自動的に振り分けられ、保存される。」

以上より、引用文献Bには、次の技術事項が記載されているといえる。

「 電子筆記装置2と、いわゆる電磁誘導式の電子ペン3(筆記具)と、ディスプレイ4と、を備える手書き入力システム1において、
電子筆記装置2の手前側の大部分を占めるように、凹部形状の載置部24(保持手段)が設けられ、載置部24には、紙媒体70が載置され、また当該載置部24とほぼ同一の範囲となるように座標検出部25が設けられ、座標検出部25は、電子ペン3の位置を表す座標情報を検出し、
電子ペン3は、芯37と、検出スイッチ33と、ボタン型の電池34と、コイル35と、基板36と、を備え、芯37は金属製であり、ペン先31とインク収納部32とで構成され、ユーザ(操作者)は、電子ペン3を使用して紙媒体70に所望の文字や図形等を記載することができ、
芯37は、弾性部材により常に先端方向に付勢されており、芯37は、ユーザが紙媒体70に文字等を記載する場合の押圧力によって、上記弾性部材の付勢力に抗して電子ペン3の内部にやや退入し、芯37の後端部が検出スイッチ33を押下し、検出スイッチ33がオン状態にり、電池34とコイル35とが導通して電池34からコイル35に向かって電流が流れ、コイル35に電流が流れることで磁界が発生し、
電子筆記装置2の座標検出部25は、コイル35から発生する磁界を電磁誘導に基づき検出し、
ディスプレイ4は、電子筆記装置2に接続されており、ユーザが電子筆記装置2の載置部24に載置した紙媒体70の外観に相当する画像データや、ユーザによる紙媒体70への記載内容に相当する画像データ(ストロークデータの集合体)を表示することができ、
紙媒体70には、ユーザが所望の文字・図形等(以下適宜、単に「書き込み文字」という)Rを自由に記載可能なフリー書き込み領域71と、紙媒体70の上端部近傍に位置する複数の(この例では4つの)チェックボックス72a,72b,72c,72dと、紙媒体70の下端部近傍に位置する少なくとも1つの(この例では2つの)チェックボックス73a,73bとが、設けられ、
ユーザが、例えば上記チェックボックス72a?72dのうち「予定」チェックボックス72cにチェックを行い、かつ、「保存」チェックボックス73aにチェックを行うと、CPU201の制御によって、上記書き込み文字Rに対応したストロークデータが、サーバSVへ送信されると共に、当該サーバSVの「メモ」フォルダF1、「TODO」フォルダF2、「予定」フォルダF3、及び「その他」フォルダF4、のうちの上記選択された「予定」フォルダF3へと自動的に振り分けられ、保存される、こと。」

(2)引用文献Cについて
原査定に引用された引用文献Cには、図面とともに次の事項が記載されている。

「【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、座標入力手段から発生する交番磁界により、座標入力シートに敷設された導線に発生する信号に基づいて上記座標入力手段の位置座標を読み取る座標読取装置に関する。」

「【0009】フレーム11の前面右側には、操作部30が設けられている。操作部30には、操作音や警告音などの音を再生するスピーカ31と、筆記面21aに筆記された内容を示すデータ(以下、筆記データと略称する)を記憶したページ数を7セグメントのLEDによって表示するページ数表示LED32と、押すごとに1ページずつ戻るページ戻りボタン33と、押すごとに1ページずつ送るページ送りボタン34と、記憶されている筆記データを押すごとに1ページずつ消去する消去ボタン35と、記憶されている筆記データをプリンタ200(図2)へ出力するために押すプリンタ出力ボタン36と、記憶されている筆記データをPC100(図2)へ出力するために押すPC出力ボタン37と、この電子黒板1を起動あるいは停止するために押す電源ボタン38とが設けられている。」

以上より、引用文献Cには、次の技術事項が記載されているといえる。

「 座標読取装置において、
フレーム11の前面右側には、操作部30が設けられ、操作部30には、記憶されている筆記データをプリンタ200へ出力するために押すプリンタ出力ボタン36と、記憶されている筆記データをPC100へ出力するために押すPC出力ボタン37とが設けられていること。」

(3)引用文献Dについて
原査定に引用された引用文献Dには、図面とともに次の事項が記載されている。

「【0006】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、他の端末装置において資料に付加された注釈の位置が表示範囲外である場合、注釈の受信を報せ、注釈の表示後に元の表示範囲に戻せるように、現在の表示範囲を記憶する処理をコンピュータに実行させる資料共有プログラム、端末装置、資料共有方法を提供することを目的とする。」

「【0049】
次に、図6に戻り、S67において、新規に受信した注釈データに含まれる注釈領域の位置が、現在表示されている資料5の表示範囲72外である場合(S67:NO)、CPU11は、処理をS71に進める。CPU11は、新規に受信した注釈データよりも先に受信した注釈データで、未表示フラグがONのデータを読み出す。新規に受信した注釈データよりも先に受信した注釈データで、未表示フラグがONのデータがない場合(S71:NO)、CPU11は、処理をS77に進める。
【0050】
CPU11は、注釈の受信を報せる通知処理を行う(S77)。図7に示すように、CPU11は、通知バー81に通知内容を表示することによって、ユーザに対する通知を行う。例えば、CPU11は、通知バー81に「注釈を受信しました。」と表示する。さらにCPU11は、上記同様、表示領域61に枠線82を表示し、且つ、枠線を点滅表示することによって、ユーザに対する通知を行う。CPU11は、処理を図4の資料表示処理に戻す。」

以上より、引用文献Dには、次の技術事項が記載されているといえる。

「 端末装置において、
新規に受信した注釈データに含まれる注釈領域の位置が、現在表示されている資料5の表示範囲72外である場合、注釈の受信を報せる通知処理を行い、通知バー81に通知内容を表示することによって、ユーザに対する通知を行うこと。」

(4)引用文献Eについて
原査定に引用された引用文献Eには、図面とともに次の事項が記載されている。

「【請求項1】
原寸大のコンテンツにおける基準の手書き文字のサイズを示す基準文字サイズ情報と第1の操作者の手書き文字のサイズを示す手書き文字サイズ情報とに基づいて、ディスプレイに表示する、前記第1の操作者が閲覧する、コンテンツの表示拡大率を算出し、出力するコンテンツ拡大率算出手段と、
前記表示拡大率に基づいた大きさで前記ディスプレイに前記コンテンツを表示させる表示内容制御手段とを含む
表示制御装置。」

(5)引用文献Fについて
原査定に引用された引用文献Eには、図面とともに次の事項が記載されている。

「【要約】
【課題】
通信にて、手書入力情報の送受信を3人以上で行う場合に、発信者の識別が困難である。
【解決手段】
手書き入力情報の送受信の際に、送信者の入力した座標ベクトル情報に加えて、送信者の端末の端末識別情報を併せて送信し、受信側の端末において端末識別情報と予め紐付けられた表示色で当該端末から送信された手書き入力情報を表示することにより、表示画面に表示される色が確認でき、当該情報の送信者を容易に識別することが可能となる。」

(6)引用文献Gについて
原査定に引用された引用文献Gには、図面とともに次の事項が記載されている。

「【0030】また、入力装置20からコンピュータ装置10への入力データの伝送に際しては、入力された座標情報のみならず、色情報や、線の太さ情報、線種の情報等の属性情報を付加して伝送している。従来では、入力装置からは座標情報だけが伝送されていたことから、色等を変える場合には、コンピュータ装置におけるアプリケーションソフトにて色等の選択を別途、行う必要があった。本実施の形態では、座標情報のみならず、色や線種、線の太さ等の属性情報も伝送されることから、ユーザは、自らが紙に記すものをそのまま、即ち、入力装置20におけるペン30の状態からそのまま色等の情報を伝送することが可能となり、多様な入力を簡易な操作によって実現することができる。」

第6 当審拒絶理由についての判断
1 理由1(明確性要件違反)について
本件補正により、
(1)本件補正前の請求項1に記載されていた「獲得」はすべて「取得」に補正され、
(2)本件補正前の請求項1に記載されていた「外部ディスプレイ」はすべて「外部のディスプレイ」に補正され、
(3)本件補正前の請求項1、2、4及び9に記載されていた、「入力」の対象となる「手書き」はすべて「手書き入力」に補正された。

以上のとおりであるから、当審拒絶理由の理由1(明確性要件違反)は、解消した。

2 理由2(進歩性欠如)について
(1)本願発明1について
ア 対比
本願発明1と引用発明とを対比する。

(ア)引用発明の「ペン15」と本願発明1の「デジタルペン」とは、「ペン」である点において共通する。
また、引用発明の「手書き入力データ表示装置10(1)」は、本願発明1の「電子デバイス」に相当する。
また、引用発明の「ペン15と手書き入力データ表示装置10(1)とを含むシステム」は、「電子システム」といい得るものである。
そうすると、引用発明の「ペン15と手書き入力データ表示装置10(1)とを含むシステム」と、本願発明1の「デジタルペンと電子デバイスとを含む電子システム」とは、「ペンと電子デバイスとを含む電子システム」である点において共通する。

(イ)引用発明の「ペン15」は、「コイル25と、インクカートリッジ26と、このインクカートリッジ26に挿入されたペン先27」を備え、かつ、引用発明は、「筆記パネル14の筆記面にユーザがペン15を用いて文字や図形などを筆記する構成」を備え、「筆記パネル14」は、「筆記シート(例えば、ポリエチレンテレフタラート:PETなどで構成される)19、板状のパネル20、センスコイル21が敷設された枠形状の取付けパネル22及び板状のバックパネル23が順に積層されて構成され」る構造を備え、また、「ユーザがペン15のペン先27を筆記シート19上に押しつけると内部のスイッチ30がONとなり、コイル25より交番磁界(FSK変調信号)が発生し、ストロークデータ入力部31は、その交番磁界を受信することで手書き入力が開始されたと判断」する構成を備えることから、引用発明においては、「ペン15」の「ペン先27」を「筆記パネル14」の筆記面となる「筆記シート19」上に押しつけることにより、「ペン先27」に挿入された「インクカートリッジ26」内のインクにより「筆記シート19」に対して「手書き入力」を開始するものである。
ここで、引用発明の「筆記シート19」は「手書き入力」の対象物、すなわち、「手書き入力対象物」である点において、本願発明1の「紙」と共通する。
また、引用発明において、「筆記シート19」に「手書き入力」するために使用される「ペン先27」及び「インクカートリッジ26」を「第1の手書き部」と称することは任意である。
よって、引用発明の「筆記シート19」に「手書き入力」するために使用される「ペン先27」及び「インクカートリッジ26」(「第1の手書き部」)と本願発明1の「紙に手書き入力するための第1の手書き部」とは、「手書き入力対象物に手書き入力するための第1の手書き部」である点において共通する。

(ウ)引用発明の「ペン15」は、「インクカートリッジ26と回路基板28との間には、発振回路などに電源供給を行うための押しボタン式スイッチ30が配置され、このスイッチ30は、ペン先27が筆記シート19上に押しつけられて矢印F1方向に移動した場合にONとなり、ペン15によって筆記が行われる場合にコイル25より交番磁界を発生させる」構成を備え、また、引用発明は、「ユーザがペン15のペン先27を筆記シート19上に押しつけると内部のスイッチ30がONとなり、コイル25より交番磁界(FSK変調信号)が発生し、ストロークデータ入力部31は、その交番磁界を受信することで手書き入力が開始されたと判断」する構成」を備えることから、前記(イ)を参酌すると、引用発明の「ペン15」は、「ペン先27」及び「インクカートリッジ26」(「第1手書き部」)によって「手書き入力」が「筆記シート19」に入力される間、「ペン15」の「ペン先27」が「筆記シート19」に押しつけられる力、すなわち、「ペン先27」に加えられる圧力によって作用する「スイッチ30」を備えるものといえる。
そうすると、引用発明の「ペン先27」は、本願発明1の「チップ部分」に相当し、引用発明の「スイッチ30」と本願発明1の「感圧センサ」とは、「圧力によって作用する手段」である点において共通する。
よって、前記(ア)及び(イ)を参酌すると、引用発明の「ペン15」と、本願発明の「前記第1の手書き部によって前記手書き入力が紙に入力される間、前記デジタルペンのチップ部分に加えられる圧力を検知するための感圧センサ」とは、「前記第1の手書き部によって前記手書き入力が手書き入力対象物に入力される間、前記ペンのチップ部分に加えられる圧力によって作用する手段」を備える点において共通する。

(エ)前記(イ)及び(ウ)を参酌すると、引用発明の「ペン15」は、「ペン先27」及び「インクカートリッジ26」(「第1手書き部」)によって「手書き入力」が「筆記シート19」に入力される間、「スイッチ30」によって検知される「ペン先27」に加えられる圧力に基づいて、電源が供給されることにより「交番磁界」を発生するための「コイル25」を備えるものである。
ここで、引用発明において、「コイル25」に電源を供給することによって発生(誘導)される「交番磁界」は、本願発明1の「誘導磁界」に相当し、また、引用発明において、「手書き入力」に使用される「コイル25」を「第2の手書き部」と称することは任意である。
よって、前記(ア)ないし(ウ)を参酌すると、引用発明の「ペン15」と、本願発明の「前記第1の手書き部によって前記手書き入力が前記紙に入力される間、前記圧力によって作用する手段を作用させる前記デジタルペンのチップ部分に加えられる圧力に基づいて、誘導磁界を発生するための第2の手書き部」とは、「前記第1の手書き部によって前記手書き入力が前記手書き入力対象物に入力される間、前記圧力によって作用する手段を作用させる前記ペンのチップ部分に加えられる圧力に基づいて、誘導磁界を発生するための第2の手書き部」との構成を備える点において共通する。

(オ)前記(イ)ないし(エ)をまとめると、引用発明と、本願発明1の
「 前記デジタルペンは、
紙に手書き入力するための第1の手書き部と、
前記第1の手書き部によって前記手書き入力が紙に入力される間、前記デジタルペンのチップ部分に加えられる圧力を検知するための感圧センサと、
前記第1の手書き部によって前記手書き入力が前記紙に入力される間、前記感圧センサによって検知される前記デジタルペンのチップ部分に加えられる圧力に基づいて、誘導磁界を発生するための第2の手書き部と、を含み、」
とは、
「 前記ペンは、
手書き入力対象物に手書き入力するための第1の手書き部と、
前記第1の手書き部によって前記手書き入力が手書き入力対象物に入力される間、前記ペンのチップ部分に加えられる圧力によって作用する手段と、
前記第1の手書き部によって前記手書きが前記手書き入力対象物に入力される間、前記圧力によって作用する手段を作用させる前記ペンのチップ部分に加えられる圧力に基づいて、誘導磁界を発生するための第2の手書き部と、を含み、」
との構成を備える点において共通する。

(カ)引用発明の「手書き入力データ表示装置10(1)」の「座標データ入力装置11」の「(センス)コイル21」は、「ペン15より発生される交番磁界」と「磁気結合」することにより「電圧信号」を誘起するもの、すなわち、「交番磁界」を検出(センス)してその結果として「電圧信号」を出力するものであるから、本願発明1の「センサ部」に相当する。
また、引用発明の「座標データ入力装置11」の「筆記パネル14」は、「筆記シート(例えば、ポリエチレンテレフタラート:PETなどで構成される)19、板状のパネル20、センスコイル21が敷設された枠形状の取付けパネル22及び板状のバックパネル23が順に積層されて構成」されたものであるから、「筆記シート19」が「(センス)コイル21」の上に配置されているといえる。
よって、前記(イ)を参酌すると、引用発明の「手書き入力データ表示装置10(1)」と、本願発明1の「センサ部であって、前記紙が前記センサ部上に配置される、センサ部」とは、「センサ部であって、前記手書き入力対象物が前記センサ部上に配置される、センサ部」との構成を備える点において共通する。

(キ)引用発明の「手書き入力データ表示装置10(1)」の「送信部(通信手段)32」は、本願発明1の「通信部」に相当する。

(ク)引用発明の「手書き入力データ表示装置10(1)」の「ストロークデータ記憶部(記憶手段)34」は、本願発明1の「保存部」に相当する。

(ケ)引用発明の「手書き入力データ表示装置10(1)」の「座標データ入力装置11」の「操作部18」(【図2】を参酌されたい。)及び「送信スイッチ」は、本願発明1の「物理ボタン」に相当する。

(コ)引用発明の「手書き入力データ表示装置10(1)」の「ストロークデータ入力部31」は、所定のサンプリング周期で「コイル21」に誘起されている誘起電圧信号をAD変換することにより「ペン15」による「手書き入力」に応じた「座標データ」を取得するものである。
前記(イ)ないし(エ)を参酌すると、当該「座標データ」は、「スイッチ30」が「ペン先27」に加えられる圧力を検知する間、「コイル25」によって発生された「交番磁界」を検知する「(センサ)コイル21」に基づいて、「(センサ)コイル21」によって検知された「交番磁界」に対応するものといえる。
そうすると、引用発明の「座標データ」及び「ストロークデータ入力部31」はそれぞれ、本願発明1の「手書き情報」及び「制御部」に相当し、前記(イ)ないし(エ)を参酌すると、引用発明の「手書き入力データ表示装置10(1)」と、本願発明1の「前記感圧センサが前記圧力を検知する間、前記第2の手書き部によって発生された前記誘導磁界を検知する前記センサ部に基づいて、前記センサ部によって検知された前記誘導磁界に対応する手書き情報を取得する制御部」とは、「前記圧力によって作用する手段が前記圧力によって作用する間、前記第2の手書き部によって発生された前記誘導磁界を検知する前記センサ部に基づいて、前記センサ部によって検知された前記誘導磁界に対応する手書き情報を取得する制御部」との構成を備える点において共通する。

(サ)上記(カ)ないし(コ)をまとめると、引用発明と本願発明1の
「 前記電子デバイスは、
センサ部であって、前記紙が前記センサ部上に配置される、センサ部と、
通信部と、
保存部と、
物理ボタンと、
ユーザモーションを検知するモーションセンサと、
前記感圧センサが前記圧力を検知する間、前記第2の手書き部によって発生された前記誘導磁界を検知する前記センサ部に基づいて、前記センサ部によって検知された前記誘導磁界に対応する手書き情報を取得する制御部と
を含み、」
とは、
「 前記電子デバイスは、
センサ部であって、前記手書き入力対象物が前記センサ部上に配置される、センサ部と、
通信部と、
保存部と、
物理ボタンと、
前記圧力によって作用する手段が前記圧力によって作用する間、前記第2の手書き部によって発生された前記誘導磁界を検知する前記センサ部に基づいて、前記センサ部によって検知された前記誘導磁界に対応する手書き情報を取得する制御部と
を含み、」
との構成を備える点において共通する。

(シ)引用発明は、「ストロークデータ入力部31は、座標データが取得される毎に順次データを送信し、同期表示制御部35は、ストロークデータ入力部31より順次送信されるデータに基づいて文字等を表示パネル12aにリアルタイムで表示するので、手書き入力された文字等は略リアルタイムで表示されるようになり、入力に対する表示の応答性が良好となり」との構成(以下、「構成A」という。)を備える一方、「座標データは、必ずしも1ストローク毎に送信する方式に限らず、送信スイッチなどを設けて、ユーザが一連の文字列を入力し終えた時点で送信スイッチをオン操作すると、それら一連の文字列の座標データをまとめて送信するようにしても良い」との構成(以下、「構成B」という。)も備えている。
よって、引用発明は、構成Aを採用する場合、すなわち、取得された座標データを順次(リアルタイムに)送信(伝送)する場合には、座標データが取得される毎に、すなわち取得に応答して送信(伝送)し、一方、構成Bを採用する場合、すなわち、取得された座標データを順次(リアルタイムに)送信(伝送)しない場合には、ユーザが一連の文字列を入力し終えた時点で、すなわち、「ペン先27」及び「インクカートリッジ26」(「第1手書き部」)によって「手書き入力」が「筆記シート19」に入力された後で、ユーザが「送信スイッチ」を選択することで、座標データを送信(伝送)するためのユーザ入力に応答して、座標データが送信(伝送)されるものといえる。
また、引用発明は「手書き入力データ表示装置10(1)?10(3)は通信回線(例えば、電話回線等)13を介して互いに接続され」及び
「送信部(通信手段)32は、ストロークデータ入力部31において取得された座標データを、自身の受信部(通信手段)33及び通信回線13を介して他の手書き入力データ表示装置10に送信するための通信インターフェイスであり、
受信部33は、自身の送信部32及び他の手書き入力データ表示装置10より送信されたデータを受信するための通信インターフェイスであり、
受信部33によって受信されたデータは、ストロークデータ記憶部(記憶手段)34に書き込まれて記憶され、
同期表示制御部(制御手段)35は、受信部33が受信してストロークデータ記憶部34に記憶された座標データに基づく文字等をリアルタイムで表示装置12に表示させ」との構成を備えることから、「手書き入力データ表示装置10(1)」の「送信部(通信手段)32」から送信される「座標データ」は、他の「手書き入力データ表示装置」である「手書き入力データ表示装置10(2)」及び「手書き入力データ表示装置10(3)」によって受信されて、これらの「表示装置12」に表示されることが予定されている。
そして、「手書き入力データ表示装置10(1)」から見ると、「手書き入力データ表示装置10(2)」及び「手書き入力データ表示装置10(3)」はいずれも「外部」にあるものであり、かつ、受信した「座標データ」を「表示装置12」に表示する機能からすると「ディスプレイ装置」といい得るものであるから、「外部のディスプレイ装置」といい得るものである。
以上より、引用発明と本願発明1の
「 前記取得された手書き情報は、
前記手書き情報をリアルタイムで伝送するように予め設定された場合、前記手書き情報が取得されることに応答し、外部のディスプレイ装置に伝送され、
前記手書き情報をリアルタイムで伝送しないように予め設定された場合、前記手書き入力が前記第1の手書き部によって前記紙に入力された後で前記物理ボタンを選択することで、前記手書き情報を外部のディスプレイ装置に伝送するためのユーザ入力に応答し、前記外部のディスプレイ装置が前記手書き情報及び前記手書き情報の受信が完了していることを示すガイドメッセージを表示するように前記外部のディスプレイ装置に伝送され」ること
とは、
「 前記取得された手書き情報は、
前記手書き情報をリアルタイムで伝送する場合、前記手書き情報が取得されることに応答し、外部のディスプレイ装置に伝送され、
前記手書き情報をリアルタイムで伝送しない場合、前記手書き入力が前記第1の手書き部によって前記手書き入力対象物に入力された後で前記物理ボタンを選択することで、前記手書き情報を外部のディスプレイ装置に伝送するためのユーザ入力に応答し、前記外部のディスプレイ装置が前記手書き情報を表示するように外部のディスプレイ装置に伝送され」ること
との構成を備える点において共通する。

イ 一致点、相違点
したがって、本願発明1と引用発明との間には、次の点において一致ないし相違する。

[一致点]
「 ペンと電子デバイスとを含む電子システムであって、
前記ペンは、
手書き入力対象物に手書き入力するための第1の手書き部と、
前記第1の手書き部によって前記手書き入力が手書き入力対象物に入力される間、前記ペンのチップ部分に加えられる圧力によって作用する手段と、
前記第1の手書き部によって前記手書きが前記手書き入力対象物に入力される間、前記圧力によって作用する手段を作用させる前記ペンのチップ部分に加えられる圧力に基づいて、誘導磁界を発生するための第2の手書き部と、を含み、
前記電子デバイスは、
センサ部であって、前記手書き入力対象物が前記センサ部上に配置される、センサ部と、
通信部と、
保存部と、
物理ボタンと、
前記圧力によって作用する手段が前記圧力によって作用する間、前記第2の手書き部によって発生された前記誘導磁界を検知する前記センサ部に基づいて、前記センサ部によって検知された前記誘導磁界に対応する手書き情報を取得する制御部と
を含み、
前記取得された手書き情報は、
前記手書き情報をリアルタイムで伝送する場合、前記手書き情報が取得されることに応答し、外部のディスプレイ装置に伝送され、
前記手書き情報をリアルタイムで伝送しない場合、前記手書き入力が前記第1の手書き部によって前記手書き入力対象物に入力された後で前記物理ボタンを選択することで、前記手書き情報を外部のディスプレイ装置に伝送するためのユーザ入力に応答し、前記外部のディスプレイ装置が前記手書き情報を表示するように外部のディスプレイ装置に伝送される、
電子システム。」

[相違点]
<相違点1>
「ペン」が、本願発明1は「デジタルペン」であるのに対し、引用発明は「ペン15」が「デジタルペン」とは特定されていない点。

<相違点2>
「手書き入力対象物」が、本願発明1は「紙」であるのに対し、引用発明の「筆記シート19」は、「例えば、ポリエチレンテレフタラート:PETなどで構成される」ものであって「紙」とは特定していない点。

<相違点3>
「圧力によって作用する手段」が、本願発明1は、「感圧センサ」であるのに対し、引用発明は、「スイッチ30」である点。これに伴って、本願発明1の「第2の手書き部」は、「前記第1の手書き部によって前記手書きが前記紙に入力される間、前記感圧センサによって検知される前記デジタルペンのチップ部分に加えられる圧力に基づいて、誘導磁界を発生するための」ものであり、また、「制御部」が、「前記感圧センサが前記圧力を検知する間、前記第2の手書き部によって発生された前記誘導磁界を検知する前記センサ部に基づいて、前記センサ部によって検知された前記誘導磁界に対応する手書き情報を取得する」ものであるのに対し、引用発明の「コイル25」及び「ストロークデータ入力部31」は、「スイッチ30」が「圧力」により作用している間に機能するものである点。

<相違点4>
「前記手書き情報をリアルタイムで伝送する場合」及び「前記手書き情報をリアルタイムで伝送しない場合」が、それぞれ、本願発明1は、「前記手書き情報をリアルタイムで伝送するように予め設定された場合」及び「前記手書き情報をリアルタイムで伝送しないように予め設定された場合」であるのに対し、引用発明は、前記それぞれの「場合」が「予め設定された」ものであるか否か具体的に特定されていない点。

<相違点5>
前記手書き情報をリアルタイムで伝送しない場合に、本願発明1は、「前記外部のディスプレイ装置」が「前記手書き情報」のみならず、「前記手書き情報の受信が完了していることを示すガイドメッセージ」を表示するのに対し、引用発明は、当該構成について特定していない点。

<相違点6>
本願発明1に係る「電子デバイス」は、「ユーザモーションを検知するモーションセンサ」を備え、「前記モーションセンサによってユーザが前記紙をめくるモーションが検知された場合、その紙をめくるモーションが検知された時点までに取得された前記手書き情報を保存し、前記第2の手書き部によって発生された誘導磁界が再び検知された場合、その誘導磁界に対応する手書き情報を新たな手書き情報として取得する」という機能を備えるのに対し、引用発明は、これに対応する事項を特定していない点。

ウ 相違点についての判断
事案に鑑みて、上記相違点6について先に検討するに、相違点6に係る本願発明1の構成は、「紙」が、「紙をめくるモーション」によってめくることができるような態様で「配置」されていることを前提とし、かつ、「紙をめくるモーション」が検出されたことを契機に取得済みの「手書き情報」の保存を行い、その後の「誘導磁界」の検出を契機として新たな「手書き情報」の取得を開始するというものである。
しかしながら、引用文献2ないし4はいずれも、相違点6に係る本願発明1の構成を開示するものではなく、また、そのような構成が、本願優先日前の周知技術であったともいえない。
加えて、引用発明の「筆記シート」が積層される「筆記パネル14」は、「枠状のフレーム17」に組み込まれたものであるから、これを、「(紙を)めくるモーション」によってめくることができるような態様で「配置」すると共に、「(紙を)めくるモーション」の検出により手書き情報の保存を行うように変更する動機付けが存在しない。
よって、当業者といえども、相違点6に係る本願発明1の構成は容易に想到することができたものではない。
したがって、他の相違点について判断するまでもなく、本願発明1は、当業者であっても引用発明、引用文献2ないし4に記載された技術的事項に基いて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。

(2)本願発明2ないし9について
本願発明2ないし9も、相違点6に係る本願発明1構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明、引用文献2ないし4に記載された技術的事項に基いて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。

以上のとおりであるから、当審拒絶理由の理由2(進歩性欠如)は、解消した。

第7 原査定についての判断
本件補正により、補正後の請求項1ないし9は、前記相違点6に係る本願発明1の構成を有するものとなった。当該構成は、原査定における引用文献AないしJ(当審拒絶理由における引用文献1ないし4を含む。)には記載されておらず、本願優先日前における周知技術でもないので、本願発明1ないし9は、当業者であっても、原査定における引用文献AないしJに記載された発明に基いて容易に発明をすることができたものではない。
したがって、原査定を維持することはできない。

第8 むすび
以上のとおり、原査定の理由によって、本願を拒絶することはできない。
他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審決日 2021-08-31 
出願番号 特願2017-518520(P2017-518520)
審決分類 P 1 8・ 121- WY (G06F)
P 1 8・ 537- WY (G06F)
最終処分 成立  
前審関与審査官 梅本 章子田内 幸治  
特許庁審判長 ▲吉▼田 耕一
特許庁審判官 野崎 大進
林 毅
発明の名称 電子会議装置及びその制御方法、およびデジタルペン  
代理人 実広 信哉  
代理人 崔 允辰  
代理人 阿部 達彦  
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