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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 G06Q |
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管理番号 | 1377398 |
審判番号 | 不服2020-12733 |
総通号数 | 262 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2021-10-29 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2020-09-11 |
確定日 | 2021-09-21 |
事件の表示 | 特願2016-178057「決定装置、決定方法、及び決定プログラム」拒絶査定不服審判事件〔平成30年 3月22日出願公開、特開2018- 45331、請求項の数(19)〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本願は、平成28年9月12日の出願であって、令和元年7月1日付けで拒絶理由通知がなされ、令和元年9月4日に手続補正がなされ、令和2年2月28日付けで拒絶理由通知(最後)がなされ、令和2年4月10日に手続補正がなされたが、令和2年6月23日付けで令和2年4月10日にされた手続補正についての補正の却下の決定がなされるとともに同日付けで拒絶査定(原査定)がなされ、これに対し、令和2年9月11日に拒絶査定不服審判の請求がなされると同時に手続補正(以下、「本件補正」という。)がなされたものである。 第2 原査定の概要 原査定(令和2年6月23日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。 本願請求項1-19に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された以下の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 引用文献等一覧 1.特開2002-99739号公報 2.特開2002-324125号公報(周知技術を示す文献) 3.特開2004-326634号公報 第3 本願発明 本願の請求項1-19に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」-「本願発明19」という。)は、本件補正後の特許請求の範囲の請求項1-19に記載された事項により特定される発明であり、そのうち本願発明1は、以下のとおりの発明である。 「ユーザが対象に対して投稿したレビューへの前記ユーザとは異なる他のユーザの反応に関する情報を取得する取得部と、 前記取得部により取得された前記レビューへの前記他のユーザの反応に関する情報と、前記他のユーザが投稿した他のレビューに対する評価に基づき決定された前記他のユーザの信頼度とに基づいて、前記信頼度が高い程、前記他のユーザの反応が前記レビューの評価に与える影響を大きくすることにより、前記レビューに関する評価を決定し、前記レビューの閲覧後において前記他のユーザが前記対象に類似する商品を購入した場合、当該レビューが前記対象に対して好意的な内容であれば当該レビューに関する評価を低くし、当該レビューが前記対象に対して好意的でない内容であれば前記レビューに関する評価を高くする決定部と、 を備えたことを特徴とする決定装置。」 なお、本願発明2-19の概要は以下のとおりである。 本願発明2-17は、本願発明1を減縮した発明である。 本願発明18は、本願発明1に対応する方法の発明であり、本願発明1とカテゴリ表現が異なるだけの発明である。 本願発明19は、本願発明1に対応するプログラムの発明であり、本願発明1の各部を、コンピュータに実行させる手順とした発明である。 第4 引用文献、引用発明等 1 引用文献1について (1)引用文献1に記載されている事項 原査定の拒絶の理由で引用された本願の出願前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献である、特開2002-99739号公報(平成14年4月5日出願公開。以下「引用文献1」という。)には、図面とともに、次の記載がある(下線は、当審において付与した。)。 ア 「【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、例えば書籍データのようなコンテンツを提供する作家などのコンテンツ提供者の端末から提供される書籍データ等であるコンテンツをネットワークを介して公開し、この公開したコンテンツをネットワークを介してコンテンツ利用者である例えば読者に販売するコンテンツ販売方法および装置に関し、具体的にはインターネットを介して作家および読者の両方が書籍の書評を利用でき、書籍販売購入に還元し得る例えば書評利用の書籍販売の仲介に有効なコンテンツ販売方法および装置に関する。」 イ 「【0007】本発明は、上記に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、コンテンツに対するコメントを広く収集して公開することによりコンテンツの販売を効率的に促進し得るコンテンツ販売方法および装置を提供することにある。」 ウ 「【0009】請求項1記載の本発明にあっては、コンテンツ提供者端末から提供されるコンテンツをコンテンツデータベースに登録して公開し、この公開コンテンツに対するコメントをコメントデータベースに登録し、コメントIDをコンテンツデータベースに登録し、コメントを送信してきたコンテンツ利用者名、累積コメント点数を利用者データベースに登録し、この登録コメントをネットワークを介して公開し、この公開コメントを閲読してコンテンツ利用者端末がコンテンツを購入した場合コメントデータベースのコメント点数に利用点数を加算し、利用者データベースの累積コメント点数に利用点数を加算し、コンテンツ利用者が自己の累積コメント点数をコンテンツの購入に利用する場合、コメント点数に相当する価格分をコンテンツ価格から減算し、価格分のコメント点数を累積コメント点数が減算するため、コンテンツ提供者にとってはコメントを広く収集利用でき、またコンテンツ利用者にとってはコメントを公開して利益を得ることができ、コンテンツの販売を効率的に促進することができる。」 エ 「【0020】 【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るコンテンツ販売方法を実施するコンテンツ販売装置を利用した書評利用の書籍販売仲介システムを含むシステムの構成を示すブロック図である。同図に示す書評利用の書籍販売仲介システム1は、コンテンツ提供者端末である作家から提供されるコンテンツの書籍を通信網を介して公開し、この公開した書籍に通信網を介してコンテンツ利用者である読者がアクセスして購入し得るとともに、購入した書籍の書評も通信網を介して公開し、これより書籍の販売を促進しようとするものであり、インターネットなどからなる通信網3を介してコンテンツ利用者端末である読者端末5およびコンテンツ提供者端末である作家端末7が接続されている。読者端末5はアクセス手段51を有し、また記録媒体52が接続され、作家端末7はアクセス手段71を有し、記録媒体72が接続されている。」 オ 「【0021】書籍販売仲介システム1は、ユーザデータベース(DB)11、書評データベース(DB)12、書評感想データベース(DB)13、書籍データベース(DB)14、販売ログデータベース(DB)15、ユーザ登録モジュール16、書評登録・検索モジュール17、書評ポイント計算モジュール18、書評編集モジュール19、書籍販売モジュール20から構成されている。」 カ 「【0022】ユーザ登録DB16は、図17の表1-1?2-2にデータ構造およびデータ例を示すように、作家と読者会員の利用者用のデータが保存されている。作家・読者会員用としては、ユーザ名、ユーザID、パスワード、連絡先等のユーザ情報が保持される。書評データベース12は、図18の表3-1,3-2にデータ構造およびデータ例を示すように、読者会員が入力した書評を保持する。書籍名、ISBN等で書籍を特定し、その書籍に対する書評と書評に対する書評ポイントが保持される。 【0023】書評感想データベース13は、図19の表4にデータ構造を示すように、作家や他のユーザが書評の感想や評価値を入力したものを保持する。作家自身が書いた書評に関する感想や評価を書いたり、他の読者ユーザが書評の感想を書いたりしたデータを保持する。このデータによって、書評ポイントの決定手段となる。書籍データベース14は、図20の表5-1,5-2にデータ構造、データ例を示すように、売り出す書籍の基本的な情報を保持する。販売ログデータベース15は、図21の表6-1,6-2にデータ構造、データ例を示すように、書籍の販売ログを保持する。読者会員の場合は、そのIDを販売ログとして登録しておき、このシステムで買った書籍であることを確認する手段としてログを残す。また書籍の販売に寄与した書評IDがあれば、そのことを販売ログに残し、書評ポイント加算に寄与する。 【0024】ユーザ登録モジュール16は、作家、読者会員がシステムを利用するためのユーザID、パスワード、連絡先等のデータをユーザDB11に登録するモジュールである。書評登録・検索モジュール17は、読者会員が書籍を選択し、ユーザ認証の後、その書籍に関する書評を登録し、登録した書評を書籍情報や読者会員情報等をキーとして入力し、検索実行し、検索結果を返すことができるモジュールである。書評ポイント計算モジュール18は、読者会員がシステムで購入した書籍に対する書評を書いて、書評を登録した時やその書評に関する感想・評価が高い時、またその書評ポイントが販売に寄与した時、ポイント利用時等に、書評ポイントを決定し、そのポイントの加算、減算を計算するモジュールである。」 キ 「【図17】 図17には、ユーザ名、ユーザID、パスワード、連絡先、累積書評Point等のユーザ情報を有するユーザDBが記載されている。」 ク 「【図18】 図18には、書籍名、書評著者、ユーザID、書評ID、書評内容、書評Point等の書評データを有する書評DBが記載されている。」 ケ 「【図20】 図20には、書籍名、著者、書籍ID等の書籍データを有する書籍DBが記載されている(なお、図20の「書評DB」の記載は「書籍DB」の誤記である。)。」 コ 「【0028】次に、図4および図5を参照して、本実施形態の書籍販売仲介システム1の操作手順および処理フローについて説明する。図4は操作手順を示したものであり、図5はこの操作手順に呼応して実際のシステムの処理フローを示したものである。図4、図5において、A,A1,B,B1,…,Qなどは、処理手順の順番であるステップを示している。 【0029】まず、図4の最初のステップAのユーザ登録を説明する。図6のユーザ登録画面に示すように、システムへのアクセス認証のため、作家と読者双方のユーザ情報のユーザDB11への登録をユーザ登録モジュール16を用いて行ない、その確認を行なう。次に、図7の書籍販売・購入画面に示すように、書籍販売・購入の仲介を行なう。まず、ステップBのユーザ認証では、作家は、ユーザIDとパスワード等で認証を受ける。ステップCの処理である書籍販売は、図7の書籍販売・購入画面に示すように販売する書籍情報を入力し、書籍販売登録を確認する。また購入処理であるステップD,E,E′は、読者会員の場合は、ユーザ認証の後に、書籍購入処理である購入書籍情報を選択し、購入情報をシステムに送信すると、システムは、販売ログDB15へ残す処理を行なう。また購入者が書評を読んで購入に至った場合、書評IDが同時にシステムに送信され、販売ログDB15の販売に寄与した書評IDに蓄積される。ここまでは、販売処理モジュールが行なう。その処理と同時に書籍販売モジュール20から書評IDをキーとして、書評ポイント計算モジュール18へ書評IDと書籍販売数が送信され、書評IDをキーとして書評データを割り出し、そのデータベーステーブルで管理される書評ポイントに加算される。 【0030】購入書籍に対して読者会員が書評を登録するステップF,Gについて説明する。図8の書評登録画面に示すように、ユーザIDとパスワード等により認証を受けた後、読者会員は、書評を記入の上、システムの送信処理がなされると、登録確認の後、書評登録モジュールにより書評DB12へ書評が登録される。 【0031】以上のように登録された書評に対して、作家や他の読者が感想や評価を書き込むステップH,I,Jについて説明する。図9の書評感想登録画面が示すように、作家が感想を書き込む場合、作家のユーザ認証を行ない、その後に書評IDとその書評に対する感想、評価を入力し、システムに登録要求を行なう。一般の読者においても認証を除いて手順は同様に行なわれる。システムで書評登録モジュールが書評感想を書評感想DB13へ登録し、書評の評価や書評に対する感想の数等がある決められた条件をクリアすると、書評ポイント計算モジュール18が書評ポイントの加算などを行なう。システム側で登録が完了すると、登録した情報が返信される。」 サ 「【0039】次に、図15を参照して、書籍購入処理における購入寄与ポイント処理について説明する。この処理では、まず書籍購入時、ユーザの購入手続きにより書籍名、購入書籍ID、作家ID、内容要約、出版社、販売価格、購入者ユーザID、販売寄与書評ID、販売寄与冊数、書評ポイント利用可否を受信する(ステップS21)。このように販売寄与書評IDを受信した場合、購入寄与ポイントを書評IDをキーとして書評DB12の書評ポイントに利用ポイントを加算し、書評DB12のユーザIDをキーとしてユーザDB11の累積書評ポイントにも同様にポイントを加算する(ステップS23)。」 シ 「【0043】次に、図16を参照して、書籍購入処理におけるポイント利用処理について説明する。この処理でも、まず書籍購入時、ユーザの購入手続きにより書籍名、購入書籍ID、作家ID、内容要約、出版社、販売価格、購入者ユーザID、販売寄与書評ID、販売寄与冊数、書評ポイント利用可否を受信する(ステップS31)。この受信したデータにおいて、書評ポイント可否がYesである場合には、購入ユーザIDをキーにユーザDB11の累積書評ポイントを取り出し、ポイントを減算する(ステップS33)。」 (2)引用文献1に記載された発明 前記(1)の摘記事項から、引用文献1には、次の技術的事項が記載されている。 ア 前記(1)イの「コンテンツに対するコメントを広く収集して公開することによりコンテンツの販売を効率的に促進し得るコンテンツ販売方法および装置を提供する」の記載、及び、前記(1)エの「書籍販売仲介システム1は、コンテンツ提供者端末である作家から提供されるコンテンツの書籍を通信網を介して公開し、この公開した書籍に通信網を介してコンテンツ利用者である読者がアクセスして購入し得るとともに、購入した書籍の書評も通信網を介して公開し、これより書籍の販売を促進しようとするものであり」の記載によれば、引用文献1には「書籍に対する書評を公開することにより書籍の販売を促進する書籍販売仲介システム1」が記載されているといえる。 イ 前記(1)オの「書籍販売仲介システム1は、ユーザデータベース(DB)11、書評データベース(DB)12、書評感想データベース(DB)13、書籍データベース(DB)14、販売ログデータベース(DB)15、」「から構成されている。」の記載によれば、引用文献1には、書籍販売仲介システム1が「ユーザデータベース11、書評データベース12、書評感想データベース13、書籍データベース14、販売ログデータベース15を備える」ことが記載されているといえる。 ウ 前記(1)アの「書籍データのようなコンテンツを提供する作家などのコンテンツ提供者の端末から提供される書籍データ等であるコンテンツをネットワークを介して公開し」の記載、前記(1)ウの「コンテンツ提供者端末から提供されるコンテンツをコンテンツデータベースに登録して公開し」の記載、前記イの「書籍販売仲介システム1は、コンテンツ提供者端末である作家から提供されるコンテンツの書籍を通信網を介して公開し」の記載、前記(1)エの「コンテンツ提供者端末である作家端末7」の記載、前記(1)カの「書籍データベース14は、図20の表5-1,5-2にデータ構造、データ例を示すように、売り出す書籍の基本的な情報を保持する。」の記載、前記(1)ケの「書籍名、著者、書籍ID等の書籍データを有する書籍DB」の記載、前記(1)クの「ステップBのユーザ認証では、作家は、ユーザIDとパスワード等で認証を受ける。ステップCの処理である書籍販売は、図7の書籍販売・購入画面に示すように販売する書籍情報を入力し、書籍販売登録を確認する。」の記載によれば、引用文献1には「作家端末7から提供される販売書籍の書籍情報を書籍データベース14に登録して公開」することが記載されているといえる。 エ 前記(1)ウの「この公開コンテンツに対するコメントをコメントデータベースに登録し、コメントIDをコンテンツデータベースに登録し」の記載、前記(1)カの「書評データベース12は、図18の表3-1,3-2にデータ構造およびデータ例を示すように、読者会員が入力した書評を保持する。書籍名、ISBN等で書籍を特定し、その書籍に対する書評と書評に対する書評ポイントが保持される。」の記載、前記(1)クの「書籍名、書評著者、ユーザID、書評ID、書評内容、書評Point等の書評データを有する書評DB」の記載、前記(1)コの「購入書籍に対して読者会員が書評を登録するステップF,Gについて説明する。図8の書評登録画面に示すように、ユーザIDとパスワード等により認証を受けた後、読者会員は、書評を記入の上、システムの送信処理がなされると、登録確認の後、書評登録モジュールにより書評DB12へ書評が登録される。」の記載によれば、引用文献1には、「読者会員は、購入書籍に対する書評を記入して書評データベース12に登録し、当該書評データベース12には、当該読者会員のユーザIDと書評IDと書評内容と当該書評に対する書評ポイントとが保持され」ることが記載されているといえる。 オ 前記(1)ウの「コメントを送信してきたコンテンツ利用者名、累積コメント点数を利用者データベースに登録し」の記載、前記(1)カの「ユーザ登録DB16は、図17の表1-1?2-2にデータ構造およびデータ例を示すように、作家と読者会員の利用者用のデータが保存されている。作家・読者会員用としては、ユーザ名、ユーザID、パスワード、連絡先等のユーザ情報が保持される。」の記載、前記キの「ユーザ名、ユーザID、パスワード、連絡先、累積書評Point等のユーザ情報を有するユーザDB」の記載によれば、引用文献1には「読者会員のユーザID、累積書評ポイントをユーザデータベース11に登録」することが記載されているといえる。 カ 前記(1)ウの「この登録コメントをネットワークを介して公開し」の記載、前記(1)エの「購入した書籍の書評も通信網を介して公開し」の記載、前記(1)コの「読者会員は、書評を記入の上、システムの送信処理がなされると、登録確認の後、書評登録モジュールにより書評DB12へ書評が登録される」の記載によれば、引用文献1には「書評データベース12に登録された書評を公開」することが記載されているといえる。 キ 前記(1)ウの「この公開コメントを閲読してコンテンツ利用者端末がコンテンツを購入した場合コメントデータベースのコメント点数に利用点数を加算し、利用者データベースの累積コメント点数に利用点数を加算し」の記載、前記(1)コの「また購入処理であるステップD,E,E′は、読者会員の場合は、ユーザ認証の後に、書籍購入処理である購入書籍情報を選択し、購入情報をシステムに送信すると、システムは、販売ログDB15へ残す処理を行なう。また購入者が書評を読んで購入に至った場合、書評IDが同時にシステムに送信され、販売ログDB15の販売に寄与した書評IDに蓄積される。ここまでは、販売処理モジュールが行なう。その処理と同時に書籍販売モジュール20から書評IDをキーとして、書評ポイント計算モジュール18へ書評IDと書籍販売数が送信され、書評IDをキーとして書評データを割り出し、そのデータベーステーブルで管理される書評ポイントに加算される。」の記載、前記(1)サの「このように販売寄与書評IDを受信した場合、購入寄与ポイントを書評IDをキーとして書評DB12の書評ポイントに利用ポイントを加算し、書評DB12のユーザIDをキーとしてユーザDB11の累積書評ポイントにも同様にポイントを加算する(ステップS23)。」によれば、引用文献1には「読者会員が書評を読んで書籍を購入した場合、その書評IDを販売に寄与した書評IDとして販売ログデータベース15に蓄積し、書評IDをキーとして書評データベース12の書評ポイントに利用ポイントを加算し、書評データベース12のユーザIDをキーとしてユーザデータベース11の累積書評ポイントにも同様にポイントを加算」することが記載されているといえる。 ク 前記(1)カの「書評ポイント計算モジュール18は、読者会員がシステムで購入した書籍に対する書評を書いて、書評を登録した時やその書評に関する感想・評価が高い時、またその書評ポイントが販売に寄与した時、ポイント利用時等に、書評ポイントを決定し、そのポイントの加算、減算を計算するモジュールである。」の記載、前記(1)コの「以上のように登録された書評に対して、作家や他の読者が感想や評価を書き込むステップH,I,Jについて説明する。図9の書評感想登録画面が示すように、作家が感想を書き込む場合、作家のユーザ認証を行ない、その後に書評IDとその書評に対する感想、評価を入力し、システムに登録要求を行なう。一般の読者においても認証を除いて手順は同様に行なわれる。システムで書評登録モジュールが書評感想を書評感想DB13へ登録し、書評の評価や書評に対する感想の数等がある決められた条件をクリアすると、書評ポイント計算モジュール18が書評ポイントの加算などを行なう。」の記載によれば、引用文献1には「登録された書評に対して作家や他の読者が感想や評価を書き込むと、当該感想や評価を書評感想データベース13に登録し、書評に関する感想・評価が高い時には、当該書評の書評ポイントを加算」することが記載されているといえる。 ケ 前記(1)ウの「コンテンツ利用者が自己の累積コメント点数をコンテンツの購入に利用する場合、コメント点数に相当する価格分をコンテンツ価格から減算し、価格分のコメント点数を累積コメント点数が減算する」の記載、前記(1)シの「次に、図16を参照して、書籍購入処理におけるポイント利用処理について説明する。この処理でも、まず書籍購入時、ユーザの購入手続きにより書籍名、購入書籍ID、作家ID、内容要約、出版社、販売価格、購入者ユーザID、販売寄与書評ID、販売寄与冊数、書評ポイント利用可否を受信する(ステップS31)。この受信したデータにおいて、書評ポイント可否がYesである場合には、購入ユーザIDをキーにユーザDB11の累積書評ポイントを取り出し、ポイントを減算する(ステップS33)。」の記載によれば、引用文献1には「前記累積書評ポイントは、書籍の購入に利用することができる」ことが記載されているといえる。 上記ア?ケを総合すると、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されている。 「書籍に対する書評を公開することにより書籍の販売を促進する書籍販売仲介システム1であって、 ユーザデータベース11、書評データベース12、書評感想データベース13、書籍データベース14、販売ログデータベース15を備え、 作家端末7から提供される販売書籍の書籍情報を書籍データベース14に登録して公開し、 読者会員は、購入書籍に対する書評を記入して書評データベース12に登録し、当該書評データベース12には、当該読者会員のユーザIDと書評IDと書評内容と当該書評に対する書評ポイントとが保持され、 読者会員のユーザID、累積書評ポイントをユーザデータベース11に登録し、 書評データベース12に登録された書評を公開し、 読者会員が書評を読んで書籍を購入した場合、その書評IDを販売に寄与した書評IDとして販売ログデータベース15に蓄積し、書評IDをキーとして書評データベース12の書評ポイントに利用ポイントを加算し、書評データベース12のユーザIDをキーとしてユーザデータベース11の累積書評ポイントにも同様にポイントを加算し、 登録された書評に対して作家や他の読者が感想や評価を書き込むと、当該感想や評価を書評感想データベース13に登録し、書評に関する感想・評価が高い時には、当該書評の書評ポイントを加算し、 前記累積書評ポイントは、書籍の購入に利用することができる、 書籍販売仲介システム1。」 2 引用文献2について 原査定の拒絶の理由で引用された本願の出願日前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献である、特開2002-324125号公報(平成14年11月8日公開。以下「引用文献2」という。)には、図面とともに次の記載がある(下線は、当審において付与した。)。 ア 「【0024】判断情報入出力システム1は、情報の閲覧を希望するユーザが有するユーザ端末10と、ネットワーク11を介してデータの送受信が可能なサーバ2である。サーバ2は、ステップ手段3、経験手段4、認証手段5、コンタクト手段12、概略情報手段13、概略情報データベース6、ステップデータベース7、経験データベース8、ユーザデータベース9を有している。」 イ 「【0026】経験手段4は、各ステップに対するユーザによる経験情報(例えば、このステップではどのような質問が面接官から為された、どのような問題が出題された等のいわば口コミ情報。以下、口コミ情報)を、ユーザ端末10から受信し、その受信した口コミ情報を経験データベース8に格納する手段である。又、前記経験情報を登録したユーザのユーザ端末10に対して、他のユーザによる従前に経験データベース8に格納している口コミ情報を表示させる手段でもある。」 ウ 「【0047】ユーザは、閲覧した口コミ情報が役に立ったと思えば、該当する口コミ情報に対して評価を行う。即ち、口コミ情報の評価が高いものが優先的に表示されることによって、ユーザにとって信頼性の高い情報を提供することが可能となる。 【0048】つまり、ある口コミ情報が役に立ったと思えば、口コミ情報画面の「評価」を選択することによって、経験手段4は経験データベース8に於ける該当口コミ情報の評価をインクリメントする。経験手段4は、次回口コミ情報を経験データベース8から抽出する際には、評価が高い口コミ情報を優先的に表示させることによって、口コミ情報の信憑性の向上を図れる。又役に立たなかった場合には、評価を下げられるようにしても良い。」 前記ア?ウによれば、引用文献2には、次の技術的事項が記載されている。 「情報の閲覧を希望するユーザが有するユーザ端末10と、ネットワーク11を介してデータの送受信が可能なサーバ2とを備え(【0024】)、 サーバ2は経験手段4を有し(【0024】)、経験手段4は、口コミ情報をユーザ端末10から受信し、その受信した口コミ情報を経験データベース8に格納し、前記口コミ情報を登録したユーザのユーザ端末10に対して、他のユーザによる従前に経験データベース8に格納している口コミ情報を表示させ(【0026】)、 ユーザは、閲覧した口コミ情報が役に立ったと思えば、該当する口コミ情報に対して評価を行い(【0047】)、 経験手段4は、次回口コミ情報を経験データベース8から抽出する際には、評価が高い口コミ情報を優先的に表示させる(【0048】)、 判断情報入出力システム1(【0024】)。」 3.引用文献3について 原査定の拒絶の理由で引用された本願の出願日前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献である、特開2004-326634号公報(平成16年11月18日出願公開。以下「引用文献3」という。)には、図面とともに次の記載がある(下線は、当審において付与した。)。 ア 「【要約】 【解決手段】掲示板のサーバログ、メーリングリストのログ、メール配信途中経路におけるサーバログの少なくともいずれか一つを用いて、利用者間の信頼関係を推定し、各利用者ごとに、信頼できる他の利用者が奨める情報を選択する。 【効果】本発明は、商品やサービスに対する直接的な評価情報に加え、ユーザの信頼関係を併用し、ユーザが信頼する他ユーザ(パートナー)の評価情報のみを限定的に集めることができ、またパートナーが他ユーザから支持されている程度を、商品のお奨め度に反映できる。これにより、従来のパーソナリゼーションの技術では扱いに難があった主観的な口コミ情報に対して、定量的にお奨め度合いを確定することが可能になる。」 イ 「【0009】 すなわち本発明は、お奨めデータを決定する過程で、ユーザ間の信頼関係に基づいて、評価データあるいは口コミ情報を選別する仕組みを備えるため、評価データが主観的なデータであっても、ユーザにとって好ましい情報を選ぶための手段を提供することが可能になる。」 ウ 「【0011】 図1は装置100の構成とデータの流れを示している。101は使用許可データ入力装置、102は評価データ入力装置、103は信頼度入力装置、104は使用許可データ蓄積装置、105は評価データ蓄積装置、106は信頼データ蓄積装置、107はお奨めデータ決定装置、108はお奨めデータ出力装置、109は配信用データ蓄積装置である。 【0012】 各ユーザは評価データ入力装置102を用いて、お奨めデータを決定するための基礎情報となる商品、サービスへの評価データを入力する。使用許可データ入力装置101は、各ユーザが他のユーザに対し、評価データを公開するか否かを指定するために用いられる。また、各ユーザは信頼度入力装置103を用いて、信頼できる他のユーザを指定する。 【0013】 お奨めデータ決定装置107は、使用許可データ蓄積装置104、評価データ蓄積装置105、信頼データ蓄積装置106に蓄積されたデータを用いて、各ユーザに対するお奨めデータを決定する。お奨めデータ出力装置108は、決定されたお奨めデータに該当する商品、サービスの詳細を配信用データ蓄積装置109から取得し、データ選択装置100の出力を与える。」 第5 対比・判断 1.本願発明1について (1)対比 本願発明1と引用発明とを、以下で対比する。 ア 引用発明の「読者会員は、購入書籍に対する書評を記入して書評データベース12に登録」することは、読者会員が書籍という対象に対するレビューを投稿することといえる。 したがって、引用発明の、読者会員が購入書籍に対して登録した書評は、本願発明1の「ユーザが対象に対して投稿したレビュー」に相当する。 イ 引用発明の「読者会員が書評を読んで書籍を購入」すること及び「書評に対して作家や他の読者が感想や評価を書き込む」ことは、いずれも、本願発明1の「ユーザが対象に対して投稿したレビューへの前記ユーザとは異なる他のユーザの反応」に相当する。 そして、引用発明の書籍販売仲介システム1が、「読者会員が書評を読んで書籍を購入した場合、その書評IDを販売に寄与した書評IDとして販売ログデータベース15に蓄積」すること、及び、「登録された書評に対して作家や他の読者が感想や評価を書き込むと、当該感想や評価を書評感想データベース13に登録」することは、本願発明1の「ユーザが対象に対して投稿したレビューへの前記ユーザとは異なる他のユーザの反応に関する情報を取得する取得部」に相当する手段によって取得されてなされていることは明らかである。 ウ 引用発明の「読者会員が書評を読んで書籍を購入した場合、その書評IDを販売に寄与した書評IDとして販売ログデータベース15に蓄積し、書評IDをキーとして書評データベース12の書評ポイントに利用ポイントを加算し、書評データベース12のユーザIDをキーとしてユーザデータベースの11の累積書評ポイントにも同様にポイントを加算」することは、ユーザの反応に関する情報に基づいて、レビューが「販売に寄与した」という評価を決定することといえる。 また、引用発明の「登録された書評に対して作家や他の読者が感想や評価を書き込むと、当該感想や評価を書評感想データベース13に登録し、書評に関する感想・評価が高い時には、当該書評の書評ポイントを加算」することも、ユーザの反応に関する情報に基づいて、レビューの評価を決定することといえる。 したがって、引用発明の上記構成と本願発明1の「前記取得部により取得された前記レビューへの前記他のユーザの反応に関する情報と、前記他のユーザが投稿した他のレビューに対する評価に基づき決定された前記他のユーザの信頼度とに基づいて、前記信頼度が高い程、前記他のユーザの反応が前記レビューの評価に与える影響を大きくすることにより、前記レビューに関する評価を決定し、前記レビューの閲覧後において前記他のユーザが前記対象に類似する商品を購入した場合、当該レビューが前記対象に対して好意的な内容であれば当該レビューに関する評価を低くし、当該レビューが前記対象に対して好意的でない内容であれば前記レビューに関する評価を高くする決定部」は、「前記取得部により取得された前記レビューへの前記他のユーザの反応に関する情報に基づいて、前記レビューに関する評価を決定する決定部」という点で共通する。 エ 引用発明の「書籍販売仲介システム」は、書評というレビューに対する評価を決定するといえるから、本願発明1と同様の「決定装置」といえる。 (2)一致点及び相違点 以上のことから、本願発明1と引用発明との一致点及び相違点は、次のとおりである。 <一致点> 「ユーザが対象に対して投稿したレビューへの前記ユーザとは異なる他のユーザの反応に関する情報を取得する取得部と、 前記取得部により取得された前記レビューへの前記他のユーザの反応に関する情報に基づいて、前記レビューに関する評価を決定する決定部と、 を備えた決定装置。」 <相違点1> 決定部が、本願発明1では、「前記他のユーザが投稿した他のレビューに対する評価に基づき決定された前記他のユーザの信頼度とに基づいて、前記信頼度が高い程、前記他のユーザの反応が前記レビューの評価に与える影響を大きくする」のに対し、引用発明では、書評を読んで書籍を購入した読者会員、または、書評に対する感想・評価を登録した作家や他の読者が投稿した他の書評に対する評価に基づいて、読者会員または作家や他の読者の信頼度を決定するものではなく、また、その信頼度が高い程、読者会員または作家や他の読者が書評の評価に与える影響を大きくするものでもない点。 <相違点2> 決定部が、本願発明1では「前記レビューの閲覧後において前記他のユーザが前記対象に類似する商品を購入した場合、当該レビューが前記対象に対して好意的な内容であれば当該レビューに関する評価を低くし、当該レビューが前記対象に対して好意的でない内容であれば前記レビューに関する評価を高くする」のに対し、引用発明では、書評を読んで書籍を購入した場合、すなわち、レビューの閲覧後において他のユーザが対象の商品を購入した場合にレビューを評価するものであり、他のユーザが対象に類似する商品を購入した場合にレビューを評価しておらず、また、レビューが対象に対して好意的な内容であれば評価を低くし、好意的でない内容であれば評価を高くするものでもない点。 (3)相違点についての判断 事案に鑑みて、相違点2を先に検討する。 引用文献2には、評価が高い口コミ情報を優先的に表示させることが記載されており、また、引用文献3には、ユーザが信頼する他ユーザ(パートナー)の商品への評価情報に基づいて、ユーザに対するお奨めデータを決定することが記載されているが、相違点2に係る「前記レビューの閲覧後において前記他のユーザが前記対象に類似する商品を購入した場合、当該レビューが前記対象に対して好意的な内容であれば当該レビューに関する評価を低くし、当該レビューが前記対象に対して好意的でない内容であれば前記レビューに関する評価を高くする」構成は、引用文献2及び引用文献3に、記載も示唆もされていない。 このため、引用文献2及び引用文献3の記載を参酌しても、引用発明から相違点2に係る事項を当業者が容易に想到し得たとはいえない。 そして、当該事項を記載する他の引用文献も発見されない。 したがって、他の相違点について検討するまでもなく、本願発明1は、引用発明、引用文献2及び引用文献3に記載された技術的事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。 2.本願発明2-17について 本願発明2-17も、本願発明1の「前記取得部により取得された前記レビューへの前記他のユーザの反応に関する情報と、前記他のユーザが投稿した他のレビューに対する評価に基づき決定された前記他のユーザの信頼度とに基づいて、前記信頼度が高い程、前記他のユーザの反応が前記レビューの評価に与える影響を大きくすることにより、前記レビューに関する評価を決定し、前記レビューの閲覧後において前記他のユーザが前記対象に類似する商品を購入した場合、当該レビューが前記対象に対して好意的な内容であれば当該レビューに関する評価を低くし、当該レビューが前記対象に対して好意的でない内容であれば前記レビューに関する評価を高くする決定部」と同一の構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、引用発明、引用文献2及び引用文献3に記載された技術的事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。 3.本願発明18について 本願発明18は、本願発明1に対応する方法の発明であり、本願発明1の「前記取得部により取得された前記レビューへの前記他のユーザの反応に関する情報と、前記他のユーザが投稿した他のレビューに対する評価に基づき決定された前記他のユーザの信頼度とに基づいて、前記信頼度が高い程、前記他のユーザの反応が前記レビューの評価に与える影響を大きくすることにより、前記レビューに関する評価を決定し、前記レビューの閲覧後において前記他のユーザが前記対象に類似する商品を購入した場合、当該レビューが前記対象に対して好意的な内容であれば当該レビューに関する評価を低くし、当該レビューが前記対象に対して好意的でない内容であれば前記レビューに関する評価を高くする決定部」に対応する構成を備えるものであるから、本願発明1と同様の理由により、引用発明、引用文献2及び引用文献3に記載された技術的事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。 4.本願発明19について 本願発明19は、本願発明1に対応するプログラムの発明であり、本願発明1の「前記取得部により取得された前記レビューへの前記他のユーザの反応に関する情報と、前記他のユーザが投稿した他のレビューに対する評価に基づき決定された前記他のユーザの信頼度とに基づいて、前記信頼度が高い程、前記他のユーザの反応が前記レビューの評価に与える影響を大きくすることにより、前記レビューに関する評価を決定し、前記レビューの閲覧後において前記他のユーザが前記対象に類似する商品を購入した場合、当該レビューが前記対象に対して好意的な内容であれば当該レビューに関する評価を低くし、当該レビューが前記対象に対して好意的でない内容であれば前記レビューに関する評価を高くする決定部」に対応する構成を備えるものであるから、本願発明1と同様の理由により、引用発明、引用文献2及び引用文献3に記載された技術的事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。 第6 原査定について 審判請求時の補正により、本願発明1-19は「前記取得部により取得された前記レビューへの前記他のユーザの反応に関する情報と、前記他のユーザが投稿した他のレビューに対する評価に基づき決定された前記他のユーザの信頼度とに基づいて、前記信頼度が高い程、前記他のユーザの反応が前記レビューの評価に与える影響を大きくすることにより、前記レビューに関する評価を決定し、前記レビューの閲覧後において前記他のユーザが前記対象に類似する商品を購入した場合、当該レビューが前記対象に対して好意的な内容であれば当該レビューに関する評価を低くし、当該レビューが前記対象に対して好意的でない内容であれば前記レビューに関する評価を高くする決定部」という事項、または、これに対応する事項を有するものとなっており、拒絶査定において引用された引用文献1-3に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。したがって、原査定の理由を維持することはできない。 第7 むすび 以上のとおり、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2021-09-02 |
出願番号 | 特願2016-178057(P2016-178057) |
審決分類 |
P
1
8・
121-
WY
(G06Q)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 原 忠 |
特許庁審判長 |
渡邊 聡 |
特許庁審判官 |
中野 浩昌 畑中 高行 |
発明の名称 | 決定装置、決定方法、及び決定プログラム |
代理人 | 特許業務法人酒井国際特許事務所 |