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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) G02B
管理番号 1378506
審判番号 不服2020-9531  
総通号数 263 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2021-11-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2020-07-07 
確定日 2021-09-30 
事件の表示 特願2016- 62589「積層体、積層体の製造方法、画像表示装置、及び、画像表示装置の製造方法」拒絶査定不服審判事件〔平成29年 9月28日出願公開、特開2017-173755〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 事案の概要
1 手続等の経緯
(1) 特願2016-62589号(以下「本件出願」という。)は、平成28年3月25日を出願日とする特許出願であって、その手続等の経緯の概要は、以下のとおりである。
令和元年12月 6日付け:拒絶理由通知書
令和2年 2月13日 :意見書
令和2年 2月13日 :手続補正書
令和2年 3月31日付け:拒絶査定
令和2年 7月 7日 :審判請求書
令和2年 7月 7日 :手続補正書
令和2年 9月30日付け:拒絶理由通知書
令和2年11月10日 :意見書
令和2年11月10日 :手続補正書
令和3年 3月 5日付け:拒絶理由通知書
令和3年 5月10日 :意見書
令和3年 5月10日 :手続補正書

2 本願発明
本件出願の請求項1?請求項9に係る発明は、令和3年5月10日にした手続補正後の特許請求の範囲の請求項1?請求項9に記載された事項により特定されるとおりのものであるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、次のとおりである。
「バックライト光源を有する画像表示装置であって、前記バックライト光源に対して表示画面側に配置して用いられ、前記バックライト光源側から、少なくとも、偏光分離フィルム、面内に複屈折率を有する光透過性基材、及び、偏光子がこの順に積層された積層体を有し、
前記バックライト光源からの光は、赤色波長帯域の半値幅が60nm以下である発光強度のピークと、緑色波長帯域の半値幅が60nm以下である発光強度のピークと、青色波長帯域の半値幅が60nm以下である発光強度のピークとをそれぞれ有し、
前記積層体における、前記面内に複屈折率を有する光透過性基材と前記偏光子とは、前記面内に複屈折率を有する光透過性基材の屈折率が小さい方向である進相軸と、前記偏光子の透過軸とのなす角度の範囲が、0°±5°となるように積層されており、
前記積層体を透過した光の出射角度が30°以上となる部分を含み、
前記偏光子の透過軸を透過する光の偏光軸の方向と、前記偏光分離フィルムを透過した偏光された光の偏光軸の方向とは、一致するように設置されている
ことを特徴とする画像表示装置。」

3 拒絶の理由
令和3年3月5日付け拒絶理由通知書において当合議体が通知した拒絶の理由は、概略、(進歩性)本件出願の請求項1?9に係る発明(令和2年11月10日にした手続補正後のもの)は、本件出願の出願前に日本国内又は外国において、頒布された刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基づいて、本件出願の出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない、というものである。
(引用例一覧)
引用例1:特開2011-59488号公報
引用例2:特開2015-215577号公報
引用例3:特開2015-69171号公報
(当合議体注:引用例1?引用例3のそれぞれが主引用例であり、また、副引用例でもある。)

第2 当合議体の判断
1 引用例3を主引用例とする進歩性について
(1) 引用例の記載及び引用発明
ア 引用例3の記載
令和3年3月5日付け拒絶理由通知書において当合議体が通知した拒絶の理由において引用された、引用例3(特開2015-69171号公報)は、本件出願の出願前に日本国内又は外国において電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明が記載されたものであるところ、そこには、以下の記載がある(当合議体注:下線は当合議体が付したものであり、引用発明の認定や判断等に活用した箇所を示す。以下同じ。)。
(ア)「【特許請求の範囲】
【請求項1】
面内に複屈折率を有する光透過性基材(1)の一方の面上に光学機能層を有し、画像表示装置の表面に配置して用いられる光学積層体と、
バックライト光源側から、少なくとも、面内に複屈折率を有する光透過性基材(2)と偏光子(2)とがこの順に積層され、前記画像表示装置の前記バックライト光源側に配置して用いられる偏光板とを有する偏光板複合体であって、
前記光透過性基材(1)の屈折率が大きい方向である遅相軸が、前記画像表示装置の表示画面の上下方向と平行に配置され、
前記光透過性基材(2)に、偏光された光が入射されるものであり、
前記光透過性基材(2)と前記偏光子(2)とは、前記光透過性基材(2)の屈折率が小さい方向である進相軸と、前記偏光子(2)の透過軸とのなす角度が、0°±30°又は90°±30°となるように積層されている
ことを特徴とする偏光板複合体。
【請求項2】
光透過性基材(1)は、屈折率が大きい方向である遅相軸方向の屈折率(nx)と、前記遅相軸方向と直交する方向である進相軸方向の屈折率(ny)との差(nx-ny)が、0.05以上である請求項1記載の偏光板複合体。
【請求項3】
光透過性基材(1)は、リタデーションが3000nm以上である請求項1又は2記載の偏光板複合体。
・・・略・・・
【請求項9】
光透過性基材(2)の屈折率が大きい方向である遅相軸方向の屈折率(nx)と、前記遅相軸方向と直交する方向である進相軸方向の屈折率(ny)と、前記光透過性基材(2)の平均屈折率(N)とが、下記式の関係を有し、かつ、
前記進相軸と偏光子(2)の透過軸とのなす角度が0°±2°である
請求項1、2、3、4、5又は6記載の偏光板複合体。
nx>N>ny
・・・略・・・
【請求項16】
請求項1、2、3、4、5、6、7、8若しくは9記載の偏光板複合体、又は、請求項10、11、12、13、14若しくは15記載の偏光板セットを備えることを特徴とする画像表示装置。
【請求項17】
バックライト光源として白色発光ダイオードを備えたVAモード又はIPSモードの液晶表示装置である請求項16記載の画像表示装置。
【請求項18】
バックライト光源と面内に複屈折率を有する光透過性基材(2)との間に、偏光分離フィルムを有する請求項16又は17記載の画像表示装置。
・・・略・・・
【請求項22】
面内に複屈折率を有する光透過性基材(1)の一方の面上に光学機能層を有し、画像表示装置の表面に配置して用いられる光学積層体と、
少なくとも、面内に複屈折率を有する光透過性基材(2)と偏光子(2)とがこの順に積層され、画像表示装置のバックライト光源側に配置して用いられる偏光板を備えた画像表示装置の視認性改善方法であって、
前記光透過性基材(1)の屈折率が大きい方向である遅相軸と、前記画像表示装置の表示画面の上下方向とが平行となるように、前記光学積層体を配置するとともに、
前記光透過性基材(2)と前記偏光子(2)とを、前記光透過性基材(2)の屈折率が小さい方向である進相軸と、前記偏光子(2)の透過軸とのなす角度が、0°±30°又は90°±30°となるように積層する
ことを特徴とする画像表示装置の視認性改善方法。」

(イ) 「【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、偏光板複合体、偏光板セット、画像表示装置、・・・略・・・及び画像表示装置の視認性改善方法に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置は、省電力、軽量、薄型等といった特徴を有していることから、従来のCRTディスプレイに替わり様々な分野で用いられている。特に、近年急速に普及している携帯電話やスマートフォン等のモバイル機器では、液晶表示装置が必須となっている。
このような液晶表示装置には液晶セルの画像表示面側に偏光素子が配置されており、通常、取扱い時に偏光素子に傷が付かないように硬度を付与することが要求されることから、偏光板保護フィルムとして、光透過性基材上にハードコート層を設けたハードコートフィルムを利用することにより、画像表示面に硬度を付与することが一般になされている。
また、このような液晶表示装置は、例えば、バックライト光源上に、観察者側とバックライト光源側とに一対の偏光板が、液晶セルを介してクロスニコルの関係となるように配置された構成が知られている。
そして、このような構成の液晶表示装置は、バックライト光源から照射された光が、バックライト光源側の偏光板、液晶セル及び観察者側の偏光板を透過し、表示画面にて映像が表示される。
【0003】
従来、ハードコートフィルムの光透過性基材として、トリアセチルセルロースに代表されるセルロースエステルからなるフィルムが用いられていた。また、通常、従来の液晶表示装置の偏光板としては、偏光子と光透過性基材とが積層された構造を有し、上記偏光板の光透過性基材にも、トリアセチルセルロースに代表されるセルロースエステルからなるフィルムが用いられている・・・略・・・。
・・・略・・・
【0004】
このようなセルロースエステルフィルムの問題点から、透明性、耐熱性、機械強度に優れ、かつ、セルロースエステルフィルムに比べて安価で市場において入手が容易な、あるいは簡易な方法で製造することが可能な汎用性フィルムを光学積層体の光透過性基材や偏光板の光透過性基材として用いることが望まれており、例えば、セルロースエステル代替フィルムとして、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルフィルムを利用する試みがなされている・・・略・・・。
【0005】
ところが、ポリエステルフィルムは、分子鎖中に分極率の大きい芳香族環を持つため固有複屈折が極めて大きく、優れた透明性、耐熱性、機械強度を付与させるための延伸処理による分子鎖の配向に伴って複屈折が発現しやすいという性質を有する。このようなポリエステルフィルムのような面内に複屈折率を有する光透過性基材を用いた光学積層体を画像表示装置の表面に設置した場合、光学積層体の表面での反射防止性能が著しく低下し、明所コントラストが低下してしまうことがあった。
【0006】
また、このような構成の液晶表示装置において、バックライト光源から照射された光を効率よく表示画面まで透過させることは、表示画面の輝度向上に重要である。特に、近年急速に普及しているスマートフォン等のモバイル機器では、バッテリーの持続時間に直接影響するため、より効率よくバックライト光源からの光を表示画面まで透過させることが求められている。
【0007】
このような液晶表示装置として、例えば、バックライト光源と該バックライト光源側の偏光板との間に、偏光分離フィルムを設ける等してバックライト光源側の偏光板に偏光された光を入射させ、表示画面の輝度を向上させたものが知られている。なお、上記偏光分離フィルムとは、特定の偏光成分を透過させるとともに、その他の偏光成分を反射してバックライト光源側に戻す機能を有するフィルムである。
ところが、このような構成の液晶表示装置のバックライト光源側の偏光板として、ポリエステルフィルムからなる保護フィルムを用いた偏光板を用いた場合、透過率が低下してしまうことがあった。これは、ポリエステルフィルムは、分子鎖中に分極率の大きい芳香族環を持つため固有複屈折が極めて大きく、優れた透明性、耐熱性、機械強度を付与させるための延伸処理による分子鎖の配向に伴って複屈折が発現しやすいという性質を有するためである。
このため、このようなポリエステルフィルムのような面内に複屈折率を有する光透過性基材を用いた偏光板を、液晶表示装置のバックライト側の偏光板として使用した場合、偏光分離フィルムを通過した特定の偏光成分の偏光状態を変化させてしまうため、透過率が低下してしまうことがあった。
・・・略・・・
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記現状に鑑み、反射防止性能と明所コントラストとに優れ、更にはニジムラも防止できるとともに、光透過率にも優れる偏光板複合体、偏光板セット、画像表示装置、偏光板複合体の製造方法、偏光板セットの製造方法、画像表示装置の製造方法及び画像表示装置の視認性改善方法を提供することを目的とする。
なお、本発明において、「視認性改善された状態」とは、少なくとも反射防止性能と明所コントラストに優れた状態を示し、更に、ニジムラも防止できている状態を、「視認性改善が極めてよくされた状態」という。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、面内に複屈折率を有する光透過性基材(1)の一方の面上に光学機能層を有し、画像表示装置の表面に配置して用いられる光学積層体と、バックライト光源側から、少なくとも、面内に複屈折率を有する光透過性基材(2)と偏光子(2)とがこの順に積層され、上記画像表示装置の前記バックライト光源側に配置して用いられる偏光板とを有する偏光板複合体であって、上記光透過性基材(1)の屈折率が大きい方向である遅相軸が、上記画像表示装置の表示画面の上下方向と平行に配置され、上記光透過性基材(2)に、偏光された光が入射されるものであり、上記光透過性基材(2)と上記偏光子(2)とは、上記光透過性基材(2)の屈折率が小さい方向である進相軸と、上記偏光子(2)の透過軸とのなす角度が、0°±30°又は90°±30°となるように積層されていることを特徴とする偏光板複合体である。
【0011】
本発明の偏光板複合体において、上記光透過性基材(1)は、屈折率が大きい方向である遅相軸方向の屈折率(nx)と、前記遅相軸方向と直交する方向である進相軸方向の屈折率(ny)との差(nx-ny)が、0.05以上であることが好ましい。
また、上記光透過性基材(1)は、リタデーションが3000nm以上であることが好ましい。
・・・略・・・
また、上記光透過性基材(2)の屈折率が大きい方向である遅相軸方向の屈折率(nx)と、上記遅相軸方向と直交する方向である進相軸方向の屈折率(ny)と、上記光透過性基材(2)の平均屈折率(N)とが、下記式の関係を有し、かつ、上記進相軸と上記偏光子(2)の透過軸とのなす角度が0°±2°であることが好ましい。
nx>N>ny
・・・略・・・
【0013】
本発明はまた、本発明の偏光板複合体又は本発明の偏光板セットを備えることを特徴とする画像表示装置でもある。
本発明の画像表示装置は、バックライト光源として白色発光ダイオードを備えたVAモード又はIPSモードの液晶表示装置であることが好ましい。
上記バックライト光源と面内に複屈折率を有する光透過性基材(2)との間に、偏光分離フィルムを有することが好ましい。
・・・略・・・
【0018】
本発明者は、・・・略・・・上記光学積層体及び偏光板を画像表示装置に設置する際に、上記光学積層体の光透過性基材の屈折率の大きい方向である遅相軸を、画像表示装置の表示画面に対して特定の方向となるようにすることで、反射防止性能及び明所コントラストを優れた画像表示装置とすることができることを見出した。
また、上記偏光板に面内に複屈折率を有する光透過性基材を用いた場合、該偏光板の光透過率には、該光透過性基材の屈折率の小さい方向である進相軸と偏光子の透過軸との間で角度依存性があることを見出した。すなわち、本発明者らは、上記偏光板の面内に複屈折率を有する光透過性基材の屈折率の小さい方向である進相軸と、上記偏光子の透過軸とが特定の角度範囲となるように積層することで、該偏光板の光透過率を向上させることができることを見出した。
・・・略・・・
【0019】
本発明の偏光板複合体は、面内に複屈折率を有する光透過性基材(1)の一方の面上に光学機能層を有し、画像表示装置の表面に配置して用いられる光学積層体を有し、上記光透過性基材(1)の屈折率が大きい方向である遅相軸が、上記画像表示装置の表示画面の上下方向と平行に配置される。
ここで、画像表示装置は、通常、室内に設置して用いられるものであるため、壁面や床面で反射した光の該画像表示装置の表示画面(光学積層体の表面)での反射を防止することで、反射防止性能を優れたものとすることができる。
本発明者らは、上記壁面や床面で反射し、上記画像表示装置の表示画面に入射する光は、その多くが上記表示画面の左右方向に振動した状態となっていることに着目し、上記光学積層体を、上記光透過性基材(1)の屈折率が大きい方向である遅相軸が、上記画像表示装置の表示画面の上下方向と平行に配置するものとしたのである。すなわち、本発明の偏光板複合体における上記光学積層体は、その用途を画像表示装置の表面に設置するものに限定し、該光学積層体を有する本発明の偏光板複合体を設置した画像表示装置は、上記光透過性基材(1)の屈折率が大きい方向である遅相軸が、上記壁面や床面で反射した光の振動方向に対して垂直な方向を向いた状態となっている。このように光透過性基材(1)の屈折率が大きい方向である遅相軸の方向を特定の方向となるように上記光学積層体を設置してなる画像表示装置は、反射防止性能と明所コントラストとに優れたものとなる。
これは、上述した特定の状態で本発明の偏光板複合体を配置した構成の画像表示装置では、上記表示画面に入射する割合の多い左右方向に振動する光(S偏光)に対し、上記光透過性基材(1)の屈折率が小さい方向である進相軸の方向が平行となり、最表面での外光反射が低減できるためである。
この理由は、Nなる屈折率を有する基材表面の反射率Rは、
R=(N-1)^(2)/(N+1)^(2)
で表されるが、上記光学積層体における光透過性基材(1)のような屈折率異方性を有する基材においては、画像表示装置において上記構成とすることにより、上記屈折率Nは、屈折率の小さい進相軸の屈折率が適用される割合が増加するからである。
また、上記理由によって、面内位相差を有する光透過性基材(1)を用いた光学積層体であるにもかかわらず、画像表示装置への配置方向を考慮せずに光学積層体を設置した場合と、本発明のように、光透過性基材(1)の屈折率が大きい方向である遅相軸の方向を特定の方向となるように光学積層体を設置した場合に、後者の場合の反射率が、前者の反射率よりも低くなっている。本発明における「反射防止性能が優れた状態」とは、このような状態のことを言う。
また、画像表示装置のコントラストは、暗所コントラストと明所コントラストとに分けられ、暗所コントラストは、(白表示の輝度/黒表示の輝度)として算出され、明所コントラストは、{(白表示の輝度+外光反射)/(黒表示の輝度+外光反射)}として算出される。いずれのコントラストの場合も分母の影響がより大きくなることで、コントラストが低下する。つまり、最表面での外光反射を低減できれば、結果として、明所コントラストが向上する。
・・・略・・・
また、本発明の偏光板複合体において、上記光透過性基材(1)の遅相軸と上記表示画面の上下方向との角度は、・・・略・・・0°±5°であることが更に好ましい。本発明の偏光板複合体において、上記光学積層体の上記光透過性基材の遅相軸と上記表示画面の上下方向との角度が0°±40°であることで、本発明の偏光板複合体による明所コントラストの向上を図ることができる。
なお、本発明の偏光板複合体では、上記光学積層体の上記光透過性基材の遅相軸と上記表示画面の上下方向との角度は0°であることが、明所コントラストの向上を図る上で最も好ましい。
・・・略・・・
【0020】
上記面内に複屈折率を有する光透過性基材(1)としては特に限定されず、例えば、ポリカーボネート、アクリル、ポリエステル等からなる基材が挙げられるが、なかでも、コスト及び機械的強度において有利なポリエステル基材であることが好適である。なお、以下の説明では、面内に複屈折率を有する光透過性基材(1)をポリエステル基材として説明する。
・・・略・・・
【0021】
上記ポリエステル基材は、ニジムラ発生を防止でき、視認性改善が極めて良好となることから、リタデーションが3000nm以上であることが好ましい。3000nm未満であると、本発明の偏光板複合体を液晶表示装置(LCD)で使用した場合、虹色の縞模様のようなニジムラが視認され、表示品位が低下することがある。一方、上記ポリエステル基材のリタデーションの上限としては特に限定されないが、3万nm程度であることが好ましい。3万nmを超えると、膜厚が相当に厚くなるため好ましくない。
上記ポリエステル基材のリタデーションは、薄膜化の観点から、5000?25000nmであることが好ましい。より好ましい範囲は、7000?2万nmであり、この範囲であると、上記光学積層体が画像表示装置に、上記ポリエステル基材の遅相軸が、上記表示画面の上下方向に対して0°±30°?40°の範囲で配置された場合、つまり、上記ポリエステル基材の遅相軸が、上記表示画面の上下方向に対して完全な平行よりも少しずれた角度を持って配置されている場合であっても、ニジムラ防止性を更に良好にできる。
・・・略・・・
【0023】
なお、本発明では、上記ポリエステル基材が後述するポリエチレンテレフタレート(PET)を原料とするPET基材である場合、上記nx-ny(以下、Δnとも表記する)は、0.05以上であることが好ましい。上記Δnが0.05未満であると、進相軸の屈折率が大きいため、上述した画像表示装置の明所コントラストの向上が図れないことがある。更に、上述したリタデーション値を得るために必要な膜厚が厚くなってしまうことがある。
・・・略・・・
【0024】
上記ポリエステル基材を構成する材料としては、上述したリタデーションを充足するものであれば特に限定されないが、芳香族二塩基酸又はそのエステル形成性誘導体とジオール又はそのエステル形成性誘導体とから合成される線状飽和ポリエステルが挙げられる。・・・略・・・特に、ポリエチレンテレフタレート(PET)からなることが好ましい。ポリエチレンテレフタレートは汎用性が高く、入手が容易であるからである。本発明においてはPETのような、汎用性が極めて高いフィルムであっても、表示品質の高い液晶表示装置を作製することが可能な、光学積層体を得ることができる。更に、PETは、透明性、熱又は機械的特性に優れ、延伸加工によりリタデーションの制御が可能であり、固有複屈折が大きく、膜厚が薄くても比較的容易に大きなリタデーションが得られる。
・・・略・・・
【0027】
上記ポリエステル基材の厚みとしては、5?500μmの範囲内であることが好ましい。5μm未満であると、裂け、破れ等を生じやすくなり、工業材料としての実用性が著しく低下することがある。一方、500μmを超えると、ポリエステル基材が非常に剛直であり、高分子フィルム特有のしなやかさが低下し、やはり工業材料としての実用性が低下するので好ましくない。上記ポリエステル基材の厚さのより好ましい下限は10μm、より好ましい上限は300μmであり、更に好ましい上限は150μmである。
・・・略・・・
【0030】
上記光学機能層は、ハードコート性能を有するハードコート層であることが好ましく、該ハードコート層は、硬度が、JIS K5600-5-4(1999)による鉛筆硬度試験(荷重4.9N)において、H以上であることが好ましく、2H以上であることがより好ましい。
・・・略・・・
【0059】
上記光学積層体は、上記光透過性基材と光学機能層との間にプライマー層を有することが好ましい。
・・・略・・・
【0063】
上記光学積層体において、上記プライマー層は、上述した材料と、必要に応じて光重合開始剤及び他の成分とを溶媒中に混合分散させて調製したプライマー層用組成物を用いて形成することができる。
・・・略・・・
【0077】
本発明の偏光板複合体は、バックライト光源側から、少なくとも、面内に複屈折率を有する光透過性基材(2)と偏光子(2)とがこの順に積層され、上記画像表示装置の上記バックライト光源側に配置して用いられる偏光板を有する。
上記光透過性基材(2)としては、面内に複屈折率を有するものであれば特に限定されず、例えば、上述した光透過性基材(1)と同様のものが挙げられるが、なかでも、コスト及び機械的強度において有利なポリエステル基材であることが好適である。なお、以下の説明では、面内に複屈折率を有する光透過性基材(2)をポリエステル基材(2)として説明する。
【0078】
上記偏光板において、上記ポリエステル基材(2)の面内において屈折率が大きい方向(遅相軸方向)の屈折率(nx)と、上記遅相軸方向と直交する方向(進相軸方向)の屈折率(ny)との差nx-ny(以下、Δnとも表記する)は、0.01以上であることが好ましい。上記Δnが0.01未満であると、透過率向上効果が少なくなることがある。一方、上記Δnは、0.30以下であることが好ましい。0.30を超えると、ポリエステル基材を過度に延伸する必要が生じるため、ポリエステル基材が裂け、破れ等を生じやすくなり、工業材料としての実用性が著しく低下することがある。
以上の観点から、上記Δnのより好ましい下限は0.05、より好ましい上限は0.27である。なお、上記Δnが0.27を超えると、耐湿熱性試験でのポリエステル基材(2)の耐久性が劣ることがある。耐湿熱性試験での耐久性が優れることから、上記Δnの更に好ましい上限は0.25である。このようなΔnを満たすことで、好適な光透過率の向上を図ることができる。
・・・略・・・
【0082】
上記ポリエステル基材(2)を構成する材料としては、上述したΔnを充足するものであれば特に限定されないが、芳香族二塩基酸又はそのエステル形成性誘導体とジオール又はそのエステル形成性誘導体とから合成される線状飽和ポリエステルが挙げられる。・・・略・・・上記ポリエステルとしてポリエチレンテレフタレート又はポリエチレンナフタレートが力学的物性や光学物性等のバランスが良いので特に好ましい。特に、ポリエチレンテレフタレート(PET)からなることが好ましい。ポリエチレンテレフタレートは汎用性が高く、入手が容易であるからである。本発明においてはPETのような、汎用性が極めて高いフィルムであっても、光透過率に優れる偏光板を得ることができる。更に、PETは、透明性、熱又は機械的特性に優れ、延伸加工によりΔnの制御が可能であり、固有複屈折が大きいため、比較的容易に複屈折率を持たせることができる。
・・・略・・・
【0084】
上記ポリエステル基材(2)の厚みとしては、5?500μmの範囲内であることが好ましい。5μm未満であると、裂け、破れ等を生じやすくなり、工業材料としての実用性が著しく低下することがある。一方、500μmを超えると、ポリエステル基材(2)が非常に剛直であり、高分子フィルム特有のしなやかさが低下し、やはり工業材料としての実用性が低下するので好ましくない。上記ポリエステル基材(2)の厚さのより好ましい下限は10μm、より好ましい上限は300μmであり、更に好ましい上限は150μmである。
・・・略・・・
【0087】
上記偏光子(2)としては特に限定されず、例えば、ヨウ素等により染色し、延伸したポリビニルアルコールフィルム・・・略・・・等を使用することができる。
【0088】
上記偏光板において、上記光透過性基材(2)と上記偏光子(2)とは、上記光透過性基材(2)の屈折率が小さい方向である進相軸と上記偏光子(2)の透過軸とのなす角度が、0°±30°又は90°±30°となるように積層されている。上記偏光板は、上記光透過性基材(2)と上記偏光子(2)とが上述のように配置されるため、上述のような光透過率を優れたものとすることができる。すなわち、上記光透過性基材(2)の進相軸と上記偏光子(2)の透過軸とのなす角度が上記範囲を外れる場合、具体的には、45°±15°未満である場合、上記偏光板の光透過率が極めて低いものとなる。これは、以下の理由によるものである。
光源と偏光子(2)との間に偏光分離フィルムを備えた偏光板では、通常、偏光子(2)の透過軸を透過する光の偏光軸の方向と、偏光分離フィルムを透過した偏光された光の偏光軸の方向とは、一致するように設置されている。このため、偏光子(2)と偏光分離フィルムとの間に、面内に複屈折率を有する光透過性基材(2)が設置され、かつ、上記光透過性基材(2)の進相軸と上記偏光子(2)の透過軸とのなす角度が、45°±15°未満の範囲である場合、偏光分離フィルムを透過した偏光された光の偏光軸が変化してしまい、偏光子(2)の吸収軸によって吸収されてしまい、偏光板の光透過率が極めて低くなってしまう。
・・・略・・・
【0090】
上記偏光板において、上記光透過性基材(2)と上記偏光子(2)とは、上記光透過性基材(2)の進相軸と上記偏光子の透過軸とのなす角度が、0°±5°となるように積層されていることがさらに好ましい。上記光透過性基材(2)の進相軸と上記偏光子(2)の透過軸とのなす角度が上記範囲にあることで、上記偏光板の光透過率が極めて良好なものとなる。これは、上記光透過性基材(2)の屈折率が小さい方向である進相軸と上記偏光子(2)の透過軸とのなす角度が、上記の範囲のとき、偏光された光が、上記光透過性基材(2)に入射する際の反射率を小さくすることができるからである。
この理由は、以下の理由による。
すなわち、偏光分離フィルムを透過した偏光された光が偏光板に入射する場合、上記光透過性基材(2)の進相軸と上記偏光子(2)の透過軸とのなす角度が0°であっても、90°であっても、上記偏光分離フィルムを透過した偏光された光は、その振動方向を保ったまま、光透過性基材(2)を通過する。しかし、この光が、空気界面から、光透過性基材(2)に入る場合、下記式によって反射が起こる。ここで、下記式中、ρは、反射率を示し、naは、光の振動方向と同じ方向の光透過性基材(2)の面内の屈折率を示す。
ρ=(1-na)^(2)/(1+na)^(2)
そして、上記偏光板の透過率τは、下記式によって求められるが、吸収率αは、材料が同じであるため、同じ値であることを考えれば、透過率τを大きくするためには、反射率ρを小さくすれば良い。
τ=1-ρ-α
すなわち、上記面内に複屈折率を有する光透過性基材(2)と上記偏光子(2)とは、該光透過性基材(2)の屈折率が小さい方向である進相軸と、上記偏光子(2)の透過軸とがなす角度が0°である場合、光は、光透過性基材(2)の面内において、最も小さい屈折率と空気の屈折率との差によって反射が起こるため、反射率を最も小さくでき、透過率を上げることができる。
・・・略・・・
【0091】
更に、上記偏光板では、上記面内に複屈折率を有する光透過性基材(2)の屈折率が大きい方向である遅相軸方向の屈折率(nx)と、上記遅相軸方向と直交する方向である進相軸方向の屈折率(ny)と、上記光透過性基材(2)の平均屈折率(N)とが、下記式の関係を有し、かつ、上記進相軸と偏光子(2)の透過軸とのなす角度が0°±2°であるとき、光透過性基材(2)を等方性材料のまま用いたときよりも透過率を向上できるため最も好ましい。
nx>N>ny
・・・略・・・
【0092】
上記偏光板は、上記面内に複屈折率を有する光透過性基材(2)に、偏光された光が入射される。
上記偏光板において、上記偏光された光としては特に限定されないが、例えば、液晶表示装置等の画像表示装置のバックライト光源から生じた光が、偏光分離フィルムを透過して偏光された光が好適に挙げられる。なお、上記偏光板の光源として従来公知の偏光光源を用いてもよい。
上記偏光分離フィルムは、上記バックライト光源から出射される光のうち、特定の偏光成分のみを透過し、それ以外の偏光成分を反射する偏光分離機能を有する部材である。上記偏光板を液晶表示装置に用いた場合、液晶セルと偏光分離フィルムとの間に上記偏光板が設けられた構成となり、上記偏光板は、特定の偏光成分のみを選択的に透過するので、偏光分離フィルムを用いて特定の偏光成分(上記偏光板を透過する偏光成分)以外の偏光成分を選択的に反射させ再利用することで、上記偏光板を通過する光の量を多くし、上記液晶表示装置の表示画面の輝度を向上させることができる。
上記偏光分離フィルムとしては、液晶表示装置に用いられている一般的なものを用いることができる。また、偏光分離フィルムとして市販品を用いてもよく、例えば、住友スリーエム社製のDBEFシリーズを用いることができる。
【0093】
上記偏光板は、光透過性基材(2)と偏光子(2)とが、光透過性基材(2)の進相軸と偏光子(2)の透過軸とが特定の関係となるように積層されているため、光透過率が改善されたものとなる。
【0094】
また、上記偏光板は、上記面内に複屈折率を有する光透過性基材(2)と上記偏光子(2)とを、上記面内に複屈折率を有する光透過性基材(2)の屈折率が小さい方向である進相軸と、上記偏光子の透過軸とのなす角度が、0°±30°又は90°±30°となるように積層することで製造することができる。
・・・略・・・
【0101】
上述した本発明の偏光板複合体、又は、本発明の偏光板セットを備えてなる画像表示装置もまた、本発明の一つである。
本発明の画像表示装置は、LCD、PDP、FED、ELD(有機EL、無機EL)・・・略・・・等の画像表示装置であってもよく、特に限定されないが、LCDが好適である。
【0102】
上記の代表的な例であるLCDは、透過性表示体と、上記透過性表示体を背面から照射する光源装置とを備えてなるものである。本発明の画像表示装置がLCDである場合、この透過性表示体の表面に、上記光学積層体又は上記偏光板が形成されてなるものである。
【0103】
本発明の画像表示装置が、本発明の偏光板複合体又は本発明の偏光板セットを有する液晶表示装置の場合、光源装置の光源は、本発明の偏光板複合体又は本発明の偏光板セットの下側から照射される。
・・・略・・・
【0106】
ここで、本発明が偏光板複合体又は偏光板セットを有する液晶表示装置の場合、該液晶表示装置において、バックライト光源としては特に限定されないが、白色発光ダイオード(白色LED)であることが好ましく、本発明の画像表示装置は、バックライト光源として白色発光ダイオードを備えたVAモード又はIPSモードの液晶表示装置であることが好ましい。
上記白色LEDとは、蛍光体方式、すなわち化合物半導体を使用した青色光又は紫外光を発する発光ダイオードと蛍光体を組み合わせることにより白色を発する素子のことである。なかでも、化合物半導体を使用した青色発光ダイオードとイットリウム・アルミニウム・ガーネット系黄色蛍光体とを組み合わせた発光素子からなる白色発光ダイオードは、連続的で幅広い発光スペクトルを有していることから反射防止性能及び明所コントラストの改善に有効であるとともに、発光効率にも優れるため、本発明における上記バックライト光源として好適である。また、消費電力の小さい白色LEDを広汎に利用可能になるので、省エネルギー化の効果も奏することが可能となる。
また、上記VA(Vertical Alignment)モードとは、電圧無印加のときに液晶分子が液晶セルの基板に垂直になるように配向されて暗表示を示し、電圧の印加で液晶分子を倒れ込ますことで明表示を示す動作モードである。
また、上記IPS(In-Plane Switching)モードとは、液晶セルの一方の基板に設けた櫛形電極対に印加された横方向の電界により、液晶を基板面内で回転させて表示を行う方式である。
上記偏光板複合体又は偏光板セットを用いた画像表示装置が、バックライト光源として白色発光ダイオードを備えたVAモード又はIPSモードであることが好ましいのは、以下の理由からである。
すなわち、本発明の画像表示装置は、表示画面に入射する割合の多い左右方向に振動する光(S偏光)の上記光学積層体又は偏光板での反射を低減させることができるが、結果として、多くのS偏光が透過することとなる。通常、これらの透過したS偏光は、表示装置内部で吸収されるが、観測者側に戻ってくる光もごく僅かであるが存在する。VAモード又はIPSモードは、液晶セルよりも観測者側に設置された偏光子の吸収軸が、表示画面に対して左右方向であるため、上記光学積層体又は偏光板を透過したS偏光を吸収することができ、より、観測者側に戻ってくる光を低下させることができるからである。
【0107】
本発明の画像表示装置は、いずれの場合も、テレビジョン、コンピュータ、電子ペーパー、タッチパネル、タブレットPCなどのディスプレイ表示に使用することができる。特に、CRT、液晶パネル(LCD)、PDP、ELD、FED、タッチパネルなどの高精細画像用ディスプレイの表面に好適に使用することができ、なかでも、LCDに好適に使用することができる。
・・・略・・・
【0109】
上述した本発明の画像表示装置は、反射防止性能と明所コントラストとに優れ、視認性が改善されたものとなる。このような本発明の画像表示装置による視認性改善方法もまた、本発明の一つである。
すなわち、本発明の画像表示装置の視認性改善方法は、面内に複屈折率を有する光透過性基材(1)の一方の面上に光学機能層を有し、画像表示装置の表面に配置して用いられる光学積層体と、少なくとも、面内に複屈折率を有する光透過性基材(2)と偏光子(2)とがこの順に積層され、画像表示装置のバックライト光源側に配置して用いられる偏光板を備えた画像表示装置の視認性改善方法であって、上記光透過性基材(1)の屈折率が大きい方向である遅相軸と、上記画像表示装置の表示画面の上下方向とが平行となるように、上記光学積層体を配置するとともに、上記光透過性基材(2)と上記偏光子(2)とを、上記光透過性基材(2)の屈折率が小さい方向である進相軸と、上記偏光子(2)の透過軸とのなす角度が、0°±30°又は90°±30°となるように積層することを特徴とする。
本発明の画像表示装置の視認性改善方法において、上記光学積層体及び上記光透過性基材(2)と偏光子(2)有する偏光板としては、上述した本発明の偏光板複合体における光学積層体及び偏光板と同様のものが挙げられ、また、上記画像表示装置としては、上述した本発明の画像表示装置と同様のものが挙げられる。
・・・略・・・
【発明の効果】
【0110】
本発明の偏光板複合体及び偏光板セットは、上述した構成からなるものであるため、ポリエステルフィルムのような面内に複屈折率を有する光透過性基材を、光学積層体及び偏光板に用いた場合であっても、反射防止性能と明所コントラストとに優れる画像表示装置を得ることができ、更に、光透過率にも優れたものとなる。」

(ウ) 「【発明を実施するための形態】
【0112】
(明所コントラスト評価法)
反射率測定時のS偏光と光透過性基材の進相軸との関係が同じとなるように、液晶モニター(FLATORON IPS226V(LG Electronics Japan社製))の観察者側の偏光素子上に、光学機能層を観測者側となるように光学積層体を設置し、周辺照度400ルクス(明所)において、表示画面の明所コントラストを目視にて評価した。
具体的には、明所コントラストは下記式により表され、一般に明所白輝度の変化率は小さく明所黒輝度の変化率は大きいので、明所コントラストは明所黒輝度に支配される。また、パネル本来の黒輝度は明所黒輝度に比べて小さく無視できるので、下記要領で黒さ(明所黒輝度)を評価して実質的に明所コントラストの評価とした。
すなわち、S偏光と光透過性基材の進相軸との角度が異なる2種類の液晶モニターについて、一方を液晶モニターA、他方を液晶モニターBとし、液晶モニターA、Bを並べ、15人の被験者により官能評価(黒表示した液晶モニターを50?60cm離れた位置から目視観察し、どちらが黒く見えるかを評価)を行い、黒いと答えた人数が12人以上の液晶モニターを明所コントラストが優れ、人数が12人に満たない場合、つまりは11人以下の場合は劣る評価とした。なお、液晶モニターA、Bへ光学積層体を設置する角度は、各実施例、比較例毎に適宜角度を振って評価を行っている。なお、13人以上の被験者が、黒いと答えた場合には、特に優れているとした。
明所コントラスト:CR=LW/LB
明所白輝度(LW):外光がある明所(周辺照度400ルクス)にて、表示装置を白表示した時の輝度
明所黒輝度(LB):外光がある明所(周辺照度400ルクス)にて、表示装置を黒表示した時の輝度
【0113】
(反射率測定方法)
測定側である、光学積層体の光学機能層を設けた側とは反対側に、黒ビニールテープ(ヤマトビニールテープNo200-38-21 38mm幅を貼った後、分光光度計(V7100型、自動絶対反射率測定ユニットVAR-7010 日本分光社製)を用いて、偏光測定:S偏光に対して、光透過性基材(1)の遅相軸を平行に設置した場合と、進相軸を平行に設置した場合との5度反射率を測定した。
【0114】
(ニジムラの評価)
各実施例、比較例、参考例にて、上記明所コントラスト評価用に光学積層体を設置した液晶モニターを、正面及び斜め方向(約50°)、50?60cm離れた位置から目視及び偏光サングラス越しに表示画像の観察を行い、ニジムラを評価した。
図4に、使用した液晶モニターのバックライト光源スペクトルを示す。
【0115】
(リタデーションの測定)
・・・略・・・
【0116】
(屈折率の測定)
・・・略・・・
【0117】
(実施例1、比較例1)
ポリエチレンテレフタレート材料を290℃で溶融して、フィルム形成ダイを通して、シート状に押出し、水冷冷却した回転急冷ドラム上に密着させて冷却し、未延伸フィルムを作製した。この未延伸フィルムを二軸延伸試験装置(東洋精機社製)にて、120℃にて1分間予熱した後、120℃にて、延伸倍率4.5倍に延伸した後、その延伸方向とは90度の方向に延伸倍率1.5倍にて延伸を行い、nx=1.70、ny=1.60、(nx-ny)=0.10、膜厚120μm、リタデーション=12000nmの光透過性基材を得た。
次に、光学機能層として、ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)を、MIBK溶媒に30質量%溶解させ、光重合開始剤(Irg184、BASF社製)を固形分に対して5質量%添加した光学機能層用組成物を、バーコーターにより、乾燥後の膜厚が5μmとなるように塗工し塗膜を形成した。
次いで、形成した塗膜を70℃で1分間加熱して、溶剤を除去し、塗工面に紫外線を照射することにより、固定化し、屈折率(nf)1.53の光学機能層を有する光学積層体を得た。S偏光と光透過性基材の進相軸を平行(S偏光と光透過性基材の進相軸との角度が0°)に設置して測定した実施例1の光学積層体の反射率は、4.45%であり、S偏光と光透過性基材の遅相軸とを平行(S偏光と光透過性基材の進相軸との角度が90°)に設置して測定した比較例1の反射率は、4.73%であり、実施例1の光学積層体の方が反射防止性能に優れていた。
また、反射率測定時のS偏光と光透過性基材の進相軸との関係が同じとなるように、液晶モニター(FLATORON IPS226V(LG Electronics Japan社製))の観察者側の偏光素子上に、光学機能層を観測者側となるように光学積層体を設置し、周辺照度400ルクス(明所)において、表示画面の明所コントラストを目視にて評価した。
実施例1の場合、表示画面に入射する割合の多い該表示画面に対して左右方向に振動するS偏光と、光透過性基材の進相軸を平行(光透過性基材の遅相軸が、表示画面の上下方向と平行、すなわち、光透過性基材の遅相軸と表示画面の上下方向との角度が0°)となるように設置し、比較例1の場合、S偏光と光透過性基材の遅相軸を平行(光透過性基材の遅相軸と表示画面の上下方向の角度を90°)に設置し、評価した。その結果、実施例1の光学積層体を用いた液晶モニターAは、比較例1の光学積層体を用いた液晶モニターBよりも表示画面の明所コントラストが特に優れていた。また、実施例1の光学積層体を用いた液晶モニターAは、ニジムラも無く、視認性改善が極めてよくされた状態であった。一方、比較例1の光学積層体を用いた液晶モニターBは、ニジムラは見られないが、実施例1の光学積層体を用いた液晶モニターAと比較して明所コントラストに劣り、反射防止性能も劣るものであった。
・・・略・・・
【0119】
(実施例3、比較例3)
ポリエチレンテレフタレート材料を290℃で溶融して、フィルム形成ダイを通して、シート状に押出し、水冷冷却した回転急冷ドラム上に密着させて冷却し、未延伸フィルムを作製した。この未延伸フィルムを二軸延伸試験装置(東洋精機社製)にて、120℃にて1分間予熱した後、120℃にて、延伸倍率4.5倍に延伸した後、片側にポリエステル樹脂の水分散体28.0質量部と水72.0質量部とからなるプライマー層用樹脂組成物を、ロールコーターにて均一に塗布した。次いで、この塗布フィルムを95℃で乾燥し、先の延伸方向とは90度の方向に延伸倍率1.5倍にて延伸を行い、nx=1.70、ny=1.60、(nx-ny)=0.10、膜厚120μm、リタデーション=12000nmのフィルム上に、屈折率1.56、膜厚100nmのプライマー層を設けた光透過性基材を得た。
得られた光透過性基材を用いた以外、実施例1と同様の方法にて、屈折率(nf)1.53の光学機能層を有する光学積層体を得た。得られた光学積層体を用いて、実施例1と同様(S偏光と光透過性基材の進相軸との角度を0°)にして反射率を測定し、明所コントラストを評価したところ、実施例3の光学積層体の反射率は4.36%であり、S偏光と光透過性基材の遅相軸を平行(S偏光と光透過性基材の進相軸との角度を90°)に設置して測定した比較例3の光学積層体の反射率は、4.48%であり、実施例3の光学積層体の方が反射防止性能に優れていた。
また、実施例1と同様にして評価した実施例3の光学積層体を用いた液晶モニターAは、比較例3の光学積層体を用いた液晶モニターBよりも表示画面の明所コントラストが特に優れていた。また、実施例3の光学積層体を用いた液晶モニターAは、ニジムラもなく、視認性改善が極めてよくされた状態であった。一方、比較例3の光学積層体を用いた液晶モニターBは、ニジムラは見られないが、実施例3の光学積層体を用いた液晶モニターAと比較して明所コントラストに劣るものであった。
・・・略・・・
【0132】
(光透過性基材の作製)
・・・略・・・
【0136】
(面内に複屈折率を有さない光透過性基材(2)Cの作製)
ポリエチレンテレフタレート材料を290℃で溶融して、ガラス上にて、ゆっくりと冷却し、光透過性基材(2)Cを得た。波長550nmにおけるΔn=0.00035であり、平均屈折率N1.6167であった。
【0137】
(面内に複屈折を有する光透過性基材(2)c1の作製)
光透過性基材(2)Cを、120℃で4.0倍固定端一軸延伸して、面内に複屈折を有する光透過性基材(2)c1を作製した。分光光度計を用いて、屈折率波長分散(nx、ny)を計算した。波長550nmにおける屈折率nx=1.701、ny=1.6015であり、nz=1.5476であった。
【0138】
(面内に複屈折を有する光透過性基材(2)c2の作製)
光透過性基材(2)Cを、120℃で2.0倍自由端一軸延伸して、面内に複屈折を有する光透過性基材(2)c2を作製した。分光光度計を用いて、屈折率波長分散(nx、ny)を計算した。波長550nmにおける屈折率nx=1.6511、ny=1.5998であり、nz=1.5992であった。
【0139】
(面内に複屈折を有する光透過性基材(2)c3の作製)
光透過性基材(2)Cを、120℃で二軸延伸の倍率を調整して、面内に複屈折を有する光透過性基材(2)c3を作製した。分光光度計を用いて、屈折率波長分散(nx、ny)を計算した。波長550nmにおける屈折率nx=1.6652、ny=1.6153であり、nz=1.5696であった。
【0140】
(面内に複屈折を有する光透過性基材(2)c4の作製)
光透過性基材(2)Cを、120℃で二軸延伸の倍率を調整して、面内に複屈折を有する光透過性基材(2)c4を作製した。分光光度計を用いて、屈折率波長分散(nx、ny)を計算した。波長550nmにおける屈折率nx=1.6708、ny=1.6189であり、nz=1.5604であった。
【0141】
(面内に複屈折率を有さない光透過性基材(2)Dの作製)
ポリエチレンナフタレート材料を290℃で溶融して、ガラス上にて、ゆっくりと冷却し、光透過性基材(2)Dを得た。波長550nmにおけるΔn=0.0004であり、平均屈折率N=1.6833であった。
【0142】
(面内に複屈折を有する光透過性基材(2)dの作製)
光透過性基材(2)Dを、120℃で4.0倍固定端一軸延伸して、面内に複屈折を有する光透過性基材(2)dを作製した。分光光度計を用いて、屈折率波長分散(nx、ny)を計算した。波長550nmにおける屈折率nx=1.8472、ny=1.6466であり、nz=1.5561であった。
【0143】
(偏光板透過率の計算)
透過率の計算は、2×2行列法や4×4行列法、拡張ジョーンズ行列法を用いて計算できる。実施例、比較例、参考例においては、シミュレーションソフト(LCDMaster、シンテック社製)を用いて、偏光板の透過率を計算した。図5に偏光板の層構成を示す。・・・略・・・各層の膜厚は、実施例、比較例、保護フィルム部分は80μmとし、偏光子(2)部分は20μmとした。
光源のスペクトルは図4に示した通りである。入射する光の偏光状態は、偏光分離フィルム透過後の偏光状態と同じとなるよう、直線偏光とし、偏光子(2)の透過軸方向に振動する光とした。
・・・略・・・
【0150】
(実施例15)
光透過性基材c1の3次元屈折率波長分散を用いて、光透過性基材の進相軸と、偏光子の透過軸とのなす角度が0°となるように設置し、偏光板の透過率を計算した。
【0151】
(実施例16)
光透過性基材c1の3次元屈折率波長分散を用いて、光透過性基材の進相軸と、偏光子の透過軸とのなす角度が2°となるように設置し、偏光板の透過率を計算した。
【0152】
(実施例17)
光透過性基材c1の3次元屈折率波長分散を用いて、光透過性基材の進相軸と、偏光子の透過軸とのなす角度が30°となるように設置し、偏光板の透過率を計算した。
【0153】
(実施例18)
光透過性基材c1の3次元屈折率波長分散を用いて、光透過性基材の進相軸と、偏光子の透過軸とのなす角度が60°となるように設置し、偏光板の透過率を計算した。
【0154】
(実施例19)
光透過性基材c1の3次元屈折率波長分散を用いて、光透過性基材の進相軸と、偏光子の透過軸とのなす角度が90°となるように設置し、偏光板の透過率を計算した。
【0155】
(比較例15)
光透過性基材c1の3次元屈折率波長分散を用いて、光透過性基材の進相軸と、偏光子の透過軸とのなす角度が45°となるように設置し、偏光板の透過率を計算した。
【0156】
(実施例20)
光透過性基材c2の3次元屈折率波長分散を用いて、光透過性基材の進相軸と、偏光子の透過軸とのなす角度が0°となるように設置し、偏光板の透過率を計算した。
【0157】
(実施例21)
光透過性基材c2の3次元屈折率波長分散を用いて、光透過性基材の進相軸と、偏光子の透過軸とのなす角度が90°となるように設置し、偏光板の透過率を計算した。
【0158】
(比較例16)
光透過性基材c2の3次元屈折率波長分散を用いて、光透過性基材の進相軸と、偏光子の透過軸とのなす角度が45°となるように設置し、偏光板の透過率を計算した。
【0159】
(実施例22)
光透過性基材c3の3次元屈折率波長分散を用いて、光透過性基材の進相軸と、偏光子の透過軸とのなす角度が0°となるように設置し、偏光板の透過率を計算した。
【0160】
(実施例23)
光透過性基材c3の3次元屈折率波長分散を用いて、光透過性基材の進相軸と、偏光子の透過軸とのなす角度が90°となるように設置し、偏光板の透過率を計算した。
【0161】
(比較例17)
光透過性基材c3の3次元屈折率波長分散を用いて、光透過性基材の進相軸と、偏光子の透過軸とのなす角度が45°となるように設置し、偏光板の透過率を計算した。
【0162】
(実施例24)
光透過性基材c4の3次元屈折率波長分散を用いて、光透過性基材の進相軸と、偏光子の透過軸とのなす角度が0°となるように設置し、偏光板の透過率を計算した。
【0163】
(実施例25)
光透過性基材c4の3次元屈折率波長分散を用いて、光透過性基材の進相軸と、偏光子の透過軸とのなす角度が90°となるように設置し、偏光板の透過率を計算した。
【0164】
(比較例18)
光透過性基材c4の3次元屈折率波長分散を用いて、光透過性基材の進相軸と、偏光子の透過軸とのなす角度が45°となるように設置し、偏光板の透過率を計算した。
【0165】
(実施例26)
光透過性基材dの3次元屈折率波長分散を用いて、光透過性基材の進相軸と、偏光子の透過軸とのなす角度が0°となるように設置し、偏光板の透過率を計算した。
【0166】
(実施例27)
光透過性基材dの3次元屈折率波長分散を用いて、光透過性基材の進相軸と、偏光子の透過軸とのなす角度が90°となるように設置し、偏光板の透過率を計算した。
【0167】
(比較例19)
光透過性基材dの3次元屈折率波長分散を用いて、光透過性基材の進相軸と、偏光子の透過軸とのなす角度が45°となるように設置し、偏光板の透過率を計算した。
・・・略・・・
【0176】
実施例11?27、比較例13?19及び参考例4?11に係る各評価結果を表1に示す。
入射する光の偏光状態を直線偏光としたときの透過率は、各材料ごとに、面内に複屈折を有さない場合の透過率を100として、面内に複屈折を有する偏光板の透過率を示している。入射する光の偏光状態をランダム光とした時の透過率も同様に、面内に複屈折を有さない場合の透過率を100として、面内に複屈折を有する偏光板の透過率を示している。
【0177】
【表1】

【0178】
表1に示したように、実施例11、12と比較例13との比較、実施例13、14と比較例14との比較、実施例15?19と比較例15との比較、実施例20、21と比較例16との比較、実施例22、23と比較例17との比較、実施例24、25と比較例18との比較、及び、実施例26、27と比較例19との比較より、光透過性基材(2)の遅相軸と偏光子(2)の透過軸とが所定の角度範囲内にある実施例に係る偏光板は、当該角度範囲を外れる比較例に係る偏光板よりも光透過性に優れていた。
また、実施例11と参考例4との比較、実施例13と参考例5との比較、実施例15、20、22と参考例6との比較、実施例26と参考例7との比較より、面内に複屈折率を有する光透過性基材(2)を用いた実施例に係る偏光板は、面内に複屈折率を有さない光透過性基材(2)を用いた比較例に係る偏光板よりも、光透過性に優れていた。
実施例15、19、比較例15、参考例6と、参考例8?11との比較より、偏光された光が入射することにより、光透過性基材(2)の遅相軸と偏光子(2)の透過軸とが所定の角度範囲内にある実施例に係る偏光板は、当該角度範囲を外れる比較例に係る偏光板よりも光透過性に優れていることが確認できた。
【0179】
更に、実施例1?10に係る光学積層体と、実施例11?27に係る偏光板とを適宜組み合わせて偏光板複合体を製造したところ、得られた偏光板複合体は、反射防止性能と明所コントラストとに優れ、更にはニジムラも防止できるとともに、光透過率にも優れるものであることが確認できた。」

(エ) 「【図4】



(オ) 「【図5】



イ 引用発明
上記(1)アの引用例3の特許請求の範囲の【請求項1】、【請求項2】、【請求項3】、【請求項9】、【請求項16】、【請求項17】及び【請求項18】の記載からみて、請求項1、請求項2、請求項3、請求項9、請求項16及び請求項17の記載を引用して記載された請求項18には、次の「画像表示装置」の発明(以下「引用発明」という。)が記載されているものと認められる。
「 面内に複屈折率を有する光透過性基材(1)の一方の面上に光学機能層を有し、画像表示装置の表面に配置して用いられる光学積層体と、
バックライト光源側から、少なくとも、面内に複屈折率を有する光透過性基材(2)と偏光子(2)とがこの順に積層され、前記画像表示装置の前記バックライト光源側に配置して用いられる偏光板とを有する偏光板複合体であって、
前記光透過性基材(1)の屈折率が大きい方向である遅相軸が、前記画像表示装置の表示画面の上下方向と平行に配置され、
光透過性基材(1)は、屈折率が大きい方向である遅相軸方向の屈折率(nx)と、前記遅相軸方向と直交する方向である進相軸方向の屈折率(ny)との差(nx-ny)が、0.05以上であり、
光透過性基材(1)は、リタデーションが3000nm以上であり、
前記光透過性基材(2)に、偏光された光が入射されるものであり、
前記光透過性基材(2)と前記偏光子(2)とは、前記光透過性基材(2)の屈折率が小さい方向である進相軸と、前記偏光子(2)の透過軸とのなす角度が、0°±2°となるように積層され、
光透過性基材(2)の屈折率が大きい方向である遅相軸方向の屈折率(nx)と、前記遅相軸方向と直交する方向である進相軸方向の屈折率(ny)と、前記光透過性基材(2)の平均屈折率(N)とが、nx>N>nyの関係を有する偏光板複合体を備えた画像表示装置であって、
バックライト光源として白色発光ダイオードを備えたVAモード又はIPSモードの液晶表示装置であり、
バックライト光源と面内に複屈折率を有する光透過性基材(2)との間に、偏光分離フィルムを有する画像表示装置。」

ウ 引用例2の記載
令和3年3月5日付け拒絶理由通知書において当合議体が通知した拒絶の理由において引用された、引用例2(特開2015-215577号公報)は、本件出願の出願前に日本国内又は外国において電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明が記載されたものであるところ、そこには、以下の記載がある。
(ア) 「【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示装置に関する。より詳しくは、光源、液晶セル、偏光子、及び保護フィルムを有する液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、液晶表示装置・・略・・・の用途は拡大しており、テレビ、モニター、スマートフォン、カーナビゲーション、デジタルカメラ、デジタルサイネージなどに利用されている。
【0003】
・・・略・・・保護フィルムとしては、一般にセルロースアセテートに代表されるセルロースアシレート系の保護フィルムが、透明性が高く、偏光子に使用されるポリビニルアルコールとの密着性を容易に確保できることから広く使用されてきた。
・・・略・・・
【0005】
特許文献1には、ポリエチレンテレフタレートフィルムなどの透湿性の小さいフィルムを保護フィルムとして用いることで、高温高湿環境下に保存した後に点灯した際の液晶セルの反りを抑制し、表示ムラを抑えられることが示されている。
【0006】
一方、セルロースアシレート系のフィルムよりも大きな複屈折性を有するポリエステルフィルムを保護フィルムとして用いた場合、虹状の色ムラ(虹ムラ)が生じ、視認性を損なう問題があることが知られている・・・略・・・。
【0007】
この問題に対し、特許文献2および3では光源が白色発光ダイオード(白色light?emitting diode、白色LED)のように連続的な発光スペクトルを有し、かつ保護フィルムの面内方向のレタデーション(以下、Reとも言う)が十分に大きな値である液晶表示装置が開示されている。特許文献2および3における白色LEDとは、蛍光体方式、すなわち化合物半導体を使用した青色光、もしくは紫外線を発する発光ダイオードと蛍光体を組み合わせることにより白色を発する素子のことである。このような構成にすることで、液晶表示装置からの出射光が波長毎に透過率が異なったとしても、白色LEDの発光する連続的な発光スペクトルを有する光を構成する赤色、緑色、青色の各種波長の光が保護フィルムを透過してくるため、保護フィルムを透過した光は全体として白色に見え、虹ムラが視認されない。なお、Reが大きな保護フィルムを有する液晶表示装置を正面からではなく斜めから観察した場合、保護フィルムの見かけ上の位相差Reが液晶表示装置を正面から観察したときと比べて小さな値になってしまう場合があり、虹ムラが視認されてしまうことがある。特許文献2および3では、液晶表示装置を斜めから観察した場合でも、保護フィルムが見かけ上大きなReを有するように、保護フィルムのReおよび膜厚方向のレタデーション(以下、Rthとも言う)の効果的な範囲を規定している。
・・・略・・・
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献2および3に開示されている液晶表示装置は、連続的な発光スペクトルを有する白色LEDを光源としているため、表示画像の色再現性が低いという問題があった。
このように、液晶表示装置の表示品位向上のために色再現性を高め、液晶表示装置を高温高湿環境下に保存した後に点灯した場合の表示ムラを抑制し、虹ムラの発生を抑制された液晶表示装置は、これまでのところ見出されていない。
【0010】
本発明が解決しようとする課題は、色再現性が高く、液晶表示装置を高温高湿環境に保存した後に点灯した場合に生じる表示ムラが抑制され、虹ムラの発生抑制された液晶表示装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
特許文献2および3においては、保護フィルムとしてポリエチレンテレフタレートフィルムのように透湿性が低いもののReが大きなフィルムを用いる場合、虹ムラを生じさせないためには白色LEDのような連続的な発光スペクトル(少なくとも可視光の領域において光の強度がゼロとなる波長が存在しないこと)を有する光源を用いる必要があると記載されている。また、特許文献2および3には、赤・緑・青の各色を発するLEDを組み合わせて白色光源として用いる方式(三色LED方式。三色独立LED、RGB独立制御型LEDなどと呼ばれることもある)も実用化されているが、この方式では発光スペクトルが狭くかつ不連続であるため、発明の効果(すなわち虹ムラの抑制効果)を得ることが困難になると予想され、好ましくない旨が記載されている。
しかしながら、本発明者らは鋭意検討を行った結果、従来知られている一般的な白色LEDではなく、光源の発光スペクトルを特定の波長領域において極小値での発光強度に対する極大値での発光強度の割合を高めた光源(例えば青色、緑色、赤色のそれぞれに独立した発光ピークを有する光源)を用いた場合であっても、特許文献2および3の記載に反して保護フィルムの位相差を適切な範囲に調整すれば虹ムラが生じないことを見出した。さらに、保護フィルムを透湿性の低いフィルムとし、光源の発光スペクトルを適切に調整することで、色再現性を高くし、液晶表示装置を高温高湿環境に保存した後に点灯した場合に生じる表示ムラを抑制できることを見出した。
・・・略・・・
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、色再現性が高く、液晶表示装置を高温高湿環境に保存した後に点灯した場合に生じる表示ムラが抑制され、虹ムラの発生が抑制された液晶表示装置を提供することができる。」

(イ) 「【発明を実施するための形態】
【0015】
・・・略・・・
本明細書中、発光ピークの「半値全幅」とは、その発光ピークにおいて、発光スペクトルが頂点の高さの1/2の値となる波長間の幅のことを言う。
【0016】
[液晶表示装置]
本発明の液晶表示装置は、少なくとも400?500nmの波長帯域に発光中心波長を有する青色の発光ピーク(以下、青色の発光ピークと略す)と500?600nmの波長帯域に発光中心波長を有する緑色の発光ピーク(以下、緑色の発光ピークと略す)と600?680nmの波長帯域に発光中心波長を有する赤色の発光ピーク(以下、赤色の発光ピークと略す)を有する光を出射する光源ユニットと、光源ユニット側の偏光板と、液晶セルと、視認側の偏光板とをこの順で含む液晶表示装置であって、光源ユニットが出射する光は、緑色および赤色の発光ピークの半値全幅が20nm以上であり、波長460nm?520nmの間に少なくともひとつの極小値L1を有し、波長520nm?560nmの間に少なくともひとつの極大値L2を有し、波長560nm?620nmの間に少なくともひとつの極小値L3を有し、極小値L1および極小値L3の値が極大値L2の35%未満であり、光源ユニット側の偏光板および視認側の偏光板のうち少なくとも一方が偏光子と、偏光子の液晶セルから遠い側の表面に配置された第1の保護フィルムとを有し、第1の保護フィルムの波長589nmにおける面内方向のレタデーションRe(589)が5000nm以上であり、第1の保護フィルムの温度40℃、相対湿度90%における透湿度が100g/m^(2)/day以下である。
このような構成により、本発明の液晶表示装置は、色再現性が高く、液晶表示装置を高温高湿環境に保存した後に点灯した場合に生じる表示ムラが抑制され、虹ムラの発生が抑制される。
・・・略・・・
また、偏光子を透過した光は直線偏光となるが、保護フィルムが大きなReを有する場合、光は保護フィルムの位相差によって、波長毎に種々の位相変動を受ける。さらに保護フィルムと空気との界面において、光はその位相に応じて異なる反射率を有するため、波長毎に光の透過率が異なることになり、これが虹ムラの原因となる。これに対し、本発明では、上述の第1の保護フィルムのReを特定の範囲以上とすることによって、虹ムラを抑制することができる。
【0017】
<光源ユニット>
本発明の液晶表示装置は、少なくとも青色と緑色と赤色の発光ピークを有する光を出射する光源ユニット(バックライトユニットと呼ばれることもある)を有する。
本発明の液晶表示装置の光源ユニットが出射する光(言い換えると光源ユニットの発光スペクトル)は、少なくとも青色と緑色と赤色の発光ピークを有する光であり、緑色、および赤色の発光ピークの半値全幅が20nm以上であり、波長460nm?520nmの間に少なくともひとつの極小値L1を有し、波長520nm?560nmの間に少なくともひとつの極大値L2を有し、波長560nm?620nmの間に少なくともひとつの極小値L3を有し、極小値L1および極小値L3の値が極大値L2の35%未満である。
緑色および赤色の発光ピークの半値全幅は20nm以上60nm以下であることが好ましく、20nm以上40nm以下であることがより好ましく、25nm以上40nm以下であることが特に好ましい。緑色および赤色の発光ピークの半値全幅が小さいと、液晶表示装置の色再現性を向上させることができるため、好ましい。また、半値全幅が20nm以上であると、5000nm以上のReを有する第1の保護フィルムを用いることによって、虹ムラの発生を抑制することができるため、好ましい。
なお、青色の発光ピークの半値全幅は10nm以上40nm以下であることが好ましく、20nm以上40nm以下であることがより好ましい。
極小値L1および極小値L3の値は極大値L2の20%未満であることが好ましく、10%未満であることがより好ましい。極小値L1および極小値L3の値が極大値L2の35%未満であると、光源ユニットが出射する光の青色、緑色、および赤色の発光ピークがそれぞれ分離され、このように各色の発光ピークがそれぞれ分離された光を用いることで液晶表示装置の色再現性を向上させることができるため、好ましい。
【0018】
本発明の液晶表示装置では、極小値L1が波長460nm?520nmの間の極小値かつ最小値L1’であることが好ましい。また、極大値L2が波長520nm?560nmの間の極大値かつ最大値L2’であることが好ましい。また、極小値L3が波長560nm?620nmの間の極小値かつ最小値L3’であることが好ましい。
【0019】
上記光源ユニットは本発明の趣旨に反しない限り、光源ユニットが有する発光部材に制限はない。・・・略・・・コスト低減の観点から、光源ユニットは発光部材として、青色発光ダイオードまたは紫外線発光ダイオードと、青色発光ダイオードまたは紫外線発光ダイオードからの光によって励起されて発光できる蛍光体とを有していることが好ましい。光源ユニットに青色発光ダイオードを使用する場合には、蛍光体として青色発光ダイオードからの光によって励起されてそれぞれ緑色に発光する蛍光体および赤色に発光できる蛍光体を有していることが好ましい。一方、光源ユニットに紫外線発光ダイオードを使用する場合には、蛍光体として紫外線色発光ダイオードからの光によって励起されてそれぞれ青色に発光する蛍光体、緑色に発光する蛍光体および赤色に発光できる蛍光体を有していることが好ましい。
・・・略・・・
前述の蛍光体は量子ドットを含んでいることが好ましい。量子ドットは、ナノメートルサイズの半導体粒子である。量子ドットを含む蛍光体は、その蛍光体が発光する色の光の発光ピークの半値全幅を小さくすることが可能であり、そのため量子ドットを含む蛍光体を光源ユニットの内部に用いると液晶表示装置の色再現性を向上させることができ、好ましい。
【0020】
また、一般に量子ドットを含む蛍光体を用いた光源ユニットは発光効率が高いため、青色発光ダイオード、緑色発光ダイオードおよび赤色発光ダイオードを有する光源ユニットや、白色LEDを有する光源ユニットや冷陰極管(CCFL)を用いた光源ユニットに比較して、光源ユニットからの発熱を同輝度とした場合に抑制することができる。そのため、量子ドットを含む蛍光体を用いた光源ユニットを用いることで、液晶表示装置を高温高湿環境に保存した後に点灯した場合の温度上昇を抑制でき、液晶セルの反りを抑制でき、湿熱経時後の表示ムラをより低減することができる。
・・・略・・・
【0022】
図1は、一般的な冷陰極管(CCFL)を用いた光源ユニットの発光スペクトルである。図1ならびに後述の図2および図3中、グラフの横軸はWavelength(波長)を表し、縦軸はSpectral radiance(分光放射輝度)の相対値を表す。CCFLを用いた光源ユニットの発光スペクトルは、青色、緑色および赤色に鋭い発光ピークを有しており、そのため青色、緑色および赤色の発光が分離されるため、一般にCCFLを用いた液晶表示装置の色再現性は白色LEDを用いた液晶ディスプレイよりも優れる。一方、緑色および赤色の発光ピークの半値全幅が約2nm以下と小さいため、第1の保護フィルムとして高いReを有するフィルムを用いた場合、虹ムラが視認されてしまう。
【0023】
図2は、一般的な白色LEDを用いた光源ユニットの発光スペクトルである。白色LEDは通常、青色発光ダイオードの内部に、黄色に発光する蛍光体、または緑色と赤色に発光する蛍光体(好ましくは有機蛍光体)を封入して作製される。この場合、白色LEDを用いた光源ユニットの発光スペクトルは、緑色および赤色の発光ピークの半値全幅は20nm以上となり、そのため一般に白色LEDを用いた液晶表示装置では、第1の保護フィルムとして高いReを有するフィルムを用いた場合に、虹ムラが抑制される。一方、波長460nm?520nmの間、および波長560nm?620nmの間に極小値を有さないか、もしくは極小値が波長520nm?560nmの間の極大値L2に比べて大きいため、青色、緑色および赤色の発光の分離が不十分となり、その結果、一般的な白色LEDを用いた光源ユニットを有する液晶表示装置よりも、本発明の液晶表示装置に用いる液晶表示装置の方が色再現性が良好となる。
【0024】
図3は、量子ドットを含む蛍光体を用いた光源ユニットの発光スペクトルである。量子ドット蛍光体を含む光源ユニットの発光スペクトルは、一般的に、緑色および赤色の発光ピークの半値全幅が20nm以上であり、波長460nm?520nmの間に少なくともひとつの極小値L1を有し、波長520nm?560nmの間に少なくともひとつの極大値L2を有し、波長560nm?620nmの間に少なくともひとつの極小値L3を有し、L1、およびL3の値がL2の35%未満であるため、本発明の液晶表示装置の光源ユニットとして好適に使用することができる。
・・・略・・・
【0027】
(第1の保護フィルム)
第1の保護フィルムは、液晶表示装置の液晶セルの両面に配置された光源ユニット側の偏光板と視認側の偏光板の少なくとも一方における、偏光子の液晶セルから遠い側の表面に配置され、波長589nmにおける面内方向のレタデーションRe(589)が5000nm以上であり、温度40℃、相対湿度90%における透湿度が100g/m^(2)/day以下である。
以下、第1の保護フィルムの好ましい態様について説明する。
【0028】
-特性-
--位相差--
第1の保護フィルムは、波長589nmにおける面内方向のリターデーションRe(589)が5000nm以上であり、7000?30000nmの範囲であることが好ましく、8000?30000nmであることがさらに好ましい。
Re(589)を上記範囲内とすることにより、第1の保護フィルムを液晶表示装置に組み込んだ際に、虹ムラの発生を抑制することができる。
・・・略・・・
【0029】
また、第1の保護フィルムは、波長589nmにおける面内方向のレタデーションRe(589)と、厚さ方向のレタデーションRth(589)との比Re(589)/Rth(589)が0.8?2.0であることが好ましく、0.9?1.5であることがさらに好ましい。Re(589)/Rth(589)が0.8以上であると、第1の保護フィルムを液晶表示装置に組み込んだ際に、斜めから液晶表示装置を観察した場合であっても虹ムラの発生を抑制することができるため、好ましい。また、Re(589)/Rth(589)が2.0以下であると第1の保護フィルムの製造が容易となるため好ましく、0.9以上1.5以下であると、より第1の保護フィルムの製造が容易となるため、より好ましい。
また、光源ユニットの緑色および赤色の発光ピークの半値全幅が小さい場合(例えば20?30nm程度の場合)に虹ムラの発生を抑制する観点からは、Re(589)/Rth(589)が1.1?1.5であることが好ましく、1.2?1.5であることがより好ましく、1.3?1.5であることが特に好ましい。
・・・略・・・
【0065】
[製造例]
<光源ユニットの準備>
(実施例1、9、および比較例1、6に使用する光源ユニット)
青色LEDを光源として有し、かつ、量子ドットを含む蛍光体がガラスチューブに封入され、光源と液晶セルとの間に設置された、ソニー株式会社製液晶テレビ「KDL-46W900A」の光源ユニットを、実施例1、9、および比較例1、6の光源ユニットとして使用した。この光源ユニットの発光スペクトルを分光放射計(商品名SR-3、トプコンテクノハウス社製)を用いて測定した結果、青色、緑色、赤色のそれぞれに発光ピークを有しており、緑色発光ピークの半値全幅は37nm、赤色発光ピークの半値全幅は31nmであり、波長491nmに極小値L1を有し、波長531nmに極大値L2を有し、波長580nmに極小値L3を有し、L1/L2が11%であり、L3/L2が4%であった。なお、これらの測定結果を下記表1に示した。
・・・略・・・
【0105】
[実施例1?9および比較例1?6]
<液晶表示装置の作製>
ソニー株式会社製液晶テレビ「KDL-46W900A」、「KDL-52ZX5」、「KDL-40ZX1」、または「KDL-40F1」の液晶セルの視認側(フロント側)の偏光板を剥がし、代わりに上記のようにして得た実施例1?9および比較例1?6で用いる各種偏光板を、綜研化学株式会社製の粘着フィルム「SK2057」を用いてそれぞれの第1の保護フィルムが偏光子の両面のうち液晶セルから遠い側の表面に配置されるように液晶セルに貼り合わせ、実施例1?9、および比較例1?6の液晶表示装置を得た。
【0106】
[評価]
<色再現性(NTSC比)>
作製した実施例および比較例の液晶表示装置にて順次、赤色の画素のみ、緑色の画素のみ、および青色の画素のみを点灯し、それぞれの色度をトプコンテクノハウス社製色彩輝度計「BM-5A」を用いて測定した。上記方法で測定された赤色、緑色、および青色の色度点をxy色度図上で結んで作られる三角形の面積を、NTSC規格の3原色点を結んで作られる三角形の面積で除して、NTSC比(%)を求めた。NTSC比は、実用上、90%以上であることが好ましく、100%以上であることがより好ましい。
下記表1に評価結果を示す。
・・・略・・・
【0108】
<虹ムラ>
作製した各実施例および比較例の画像表示装置を正面、および斜め方向から観察した。その際、以下の基準で虹ムラを評価した。AまたはB評価であることが実用上必要であり、A評価であることがより好ましい。
(評価基準)
A:あらゆる方位、極角において、虹ムラが視認されない。
B:ごく弱く虹ムラが視認される場合がある。
C:虹ムラが強く視認される。
下記表1に評価結果を示す。
【表1】

【0109】
上記表1より、本発明の液晶表示装置は、色再現性が高く、液晶表示装置を高温高湿環境に保存した後に点灯した場合に生じる表示ムラが抑制され、虹ムラの発生が抑制された液晶表示装置であることがわかった。
具体的には、本発明の液晶表示装置はNTSC比が90%以上と、広い色再現性を実現できていることがわかる。
・・・略・・・
【0111】
本発明の液晶表示装置は、正面、および斜め方向から観察しても、実用上問題になる程度の虹ムラが観察されず、良好な表示性能を有していることがわかった。」

(ウ) 「【図1】



(エ) 「【図2】



(オ) 「【図3】



(2) 対比
本願発明と引用発明を対比すると、以下のとおりとなる。
ア 引用発明の「偏光板複合体」は、「バックライト光源側から、少なくとも、面内に複屈折率を有する光透過性基材(2)と偏光子(2)とがこの順に積層され、前記画像表示装置の前記バックライト光源側に配置して用いられる偏光板とを有する」ものである。
上記「偏光板複合体」の構造からみて、引用発明の「光透過性基材(2)」及び「偏光子」は、それぞれ本願発明の、「面内に複屈折を有する」とされる「光透過性基材」、及び「偏光子」に相当する。

イ 引用発明の「画像表示装置」は、「偏光複合板を備え」るとともに、「バックライト光源として白色発光ダイオードを備えたVAモード又はIPSモードの液晶表示装置であ」る。
上記引用発明の構造及び上記アより、引用発明の「偏光板複合体」、「バックライト光源」(「白色発光ダイオード」)及び「画像表示装置」(「液晶表示装置」)は、それぞれ本願発明の「積層体」、「バックライト光源」及び「画像表示装置」に相当する。
また、上記アの「偏光板複合体」の構造から理解される配置関係からみて、引用発明の「偏光板複合体」と、本願発明の「積層体」は、「前記バックライト光源に対して表示画面側に配置して用いられ、前記バックライト光源側から、少なくとも」、「面内に複屈折率を有する光透過性基材、及び、偏光子がこの順に積層され」ている点で共通する。
また、引用発明の「画像表示装置」と、本願発明の「画像表示装置」とは、「バックライト光源を有する」及び「積層体を有し」との点で共通する。

ウ 引用発明の「偏光複合体」は、「前記光透過性基材(2)の屈折率が小さい方向である進相軸と、前記偏光子(2)の透過軸とのなす角度が、0°±2°となるように積層され」ている。
そうすると、上記アとイより、引用発明の「画像表示装置」は、本願発明の「画像表示装置」における、「前記積層体における、前記面内に複屈折率を有する光透過性基材と前記偏光子とは、前記面内に複屈折率を有する光透過性基材の屈折率が小さい方向である進相軸と、前記偏光子の透過軸とのなす角度の範囲が、0°±5°となるように積層され」との要件を満たす。

(3) 一致点及び相違点
ア 一致点
本願発明と引用発明は、次の構成で一致する。
「バックライト光源を有する画像表示装置であって、前記バックライト光源に対して表示画面側に配置して用いられ、前記バックライト光源側から、少なくとも、面内に複屈折率を有する光透過性基材、及び、偏光子がこの順に積層された積層体を有し、
前記積層体における、前記面内に複屈折率を有する光透過性基材と前記偏光子とは、前記面内に複屈折率を有する光透過性基材の屈折率が小さい方向である進相軸と、前記偏光子の透過軸とのなす角度の範囲が、0°±5°となるように積層されている、
画像表示装置。」

イ 相違点
本願発明と引用発明は、次の点で相違、あるいは一応相違する。
(相違点1)
本願発明は、「積層体」が、「前記バックライト光源側から、少なくとも、偏光分離フィルム、面内に複屈折率を有する光透過性基材、及び、偏光子がこの順に積層された」ものであり、「前記偏光子の透過軸を透過する光の偏光軸の方向と、前記偏光分離フィルムを透過した偏光された光の偏光軸の方向とは、一致するように設置されている」のに対して、引用発明は、「バックライト光源と面内に複屈折率を有する光透過性基材(2)との間に、偏光分離フィルムを有」しているにとどまり、また、「偏光板」の「偏光子(2)」の透過軸を透過する光の偏光軸の方向と、「偏光分離フィルム」を透過した偏光された光の偏光軸の方向との関係は、一応、不明である点。

(相違点2)
「前記バックライト光源からの光」が、本願発明は、「赤色波長帯域の半値幅が60nm以下である発光強度のピークと、緑色波長帯域の半値幅が60nm以下である発光強度のピークと、青色波長帯域の半値幅が60nm以下である発光強度のピークとをそれぞれ有し」ているのに対して、引用発明は、「バックライト光源として白色発光ダイオードを備え」ている点。

(相違点3)
本願発明は、「前記積層体を透過した光の出射角度が30°以上となる部分を含」んでいるのに対して、引用発明は、これが一応明らかでない点。

(4) 判断
ア 相違点2について
事案に鑑み相違点2から検討する。
(ア) 引用例3でいう発明が解決しようとする課題は、「反射防止性能と明所コントラストとに優れ、更にはニジムラも防止できるとともに、光透過率にも優れる偏光板複合体、」「画像表示装置」「を提供すること」(【0009】)である。

(イ) 引用発明の「バックライト光源」としての「白色発光ダイオード」について、引用例3の【0106】には、「本発明が偏光板複合体又は偏光板セットを有する液晶表示装置の場合、該液晶表示装置において、バックライト光源としては特に限定されないが、白色発光ダイオード(白色LED)であることが好ましく、本発明の画像表示装置は、バックライト光源として白色発光ダイオードを備えたVAモード又はIPSモードの液晶表示装置であることが好ましい。」、「上記白色LEDとは、蛍光体方式、すなわち化合物半導体を使用した青色光又は紫外光を発する発光ダイオードと蛍光体を組み合わせることにより白色を発する素子のことである。」、「なかでも、化合物半導体を使用した青色発光ダイオードとイットリウム・アルミニウム・ガーネット系黄色蛍光体とを組み合わせた発光素子からなる白色発光ダイオードは、連続的で幅広い発光スペクトルを有していることから反射防止性能及び明所コントラストの改善に有効であるとともに、発光効率にも優れるため、本発明における上記バックライト光源として好適である。」との記載がある。
ここで、引用例3の【0005】、【0007】、【0018】?【0019】、【0088】、【0090】?【0091】、【0117】、【0119】、【0143】、【0150】?【0179】等の記載から理解される引用例3でいう発明の技術思想によれば、引用例3でいう「反射防止性能及び明所コントラストの改善」は、光入射側の偏光板においては、光透過性基板(2)の進相軸と偏光子(2)の透過軸とを一致させ(0°±2°とする)、光出射側の偏光板においては、光透過性基板(1)の進相軸と偏光子(1)の吸収軸とを一致させ、しかもこれらの軸を画像表装置の水平方向と一致させることにより、光入射側及び光出射側において空気との界面での反射を低いものとすることにより得られると理解できる。そうすると、引用例3でいう「反射防止性能」及び「明所コントラスト」の改善作用・効果に関して、光源の発光スペクトル形状は原理的に直接関係するものではない。
そして、引用例3の【0009】の「本発明において、「視認性改善された状態」とは、少なくとも反射防止性能と明所コントラストに優れた状態を示し、更に、ニジムラも防止できている状態を、「視認性改善が極めてよくされた状態」という。」との記載、【0021】の「上記ポリエステル基材は、ニジムラ発生を防止でき、視認性改善が極めて良好となることから、リタデーションが3000nm以上であることが好ましい。3000nm未満であると、本発明の偏光板複合体を液晶表示装置(LCD)で使用した場合、虹色の縞模様のようなニジムラが視認され、表示品位が低下することがある。」との記載や、実施例1や実施例3の光透過性基材(1)のリタデーションやニジムラの評価結果(【0114】、【0117】及び【0119】)から、光出射側の偏光板の光透過性基板(1)のリタデーションを3000nm以上とすることで、ニジムラが防止でき、「視認性改善が極めてよくされた状態」とできると理解できる。
そうすると、引用例3の【0106】における、白色発光ダイオードとして、連続的で幅広い発光スペクトルを有するものが有効・好適との記載は、高リタデーションの光透過性基板(保護フィルム)を用いることにより、斜め方向の透過光のスペクトルを、白色光に近似させることが容易であることから、ニジムラ発生を防止でき、視認性を「極めて」よく改善することができるから有効であるとのことと理解するのが自然である。

(ウ) 一方、引用例2の【0006】、【0007】、【0009】?【0011】、【0013】、【0016】?【0017】、【0019】?【0020】、【0023】?【0024】、【0028】、【0065】、【0106】、【0108】【表1】、図2?図3等には、(図2に例示されたような)青色発光ダイオードの内部に、黄色に発光する蛍光体、または緑色と赤色に発光する蛍光体を封入して作製される一般的な白色LED(【0023】)によらなくても、(図3に例示されたような、)緑色及び赤色の発光ピークの半値全幅を20nm以上60nm以下、青色の発光ピークの半値全幅を10nm以上40nm以下とした白色LED光源(【0017】、【0019】?【0020】、【0024】、【0065】)と、レタデーションを5000nm以上と、より高めた保護フィルム(【0016】)とにより、虹ムラの発生を抑制できることが記載されている(当合議体注:さらに、引用例2の【0028】には、Re(589)を10000以上、さらには14000以上にすれば、光源ユニットの緑色及び赤色の発光ピークの半値全幅が20?30nmにまで狭くとも、虹ムラの発生を抑制できることが記載されている。保護フィルムのレタデーションを高めれば、発光ピークの半値全幅が狭くても(連続光源でなくとも)、虹ムラの発生が抑えられることは、原理上、明らかである。)。
また、引用例2(【0009】?【0010】、【0013】、【0016】?【0017】、【0019】、【0106】、【0108】【表1】(「評価」欄)等)には、赤色、緑色及び青色の発光ピークの半値全幅が狭い白色光源を用いることにより、色再現性を向上できることが記載されている。

(エ) 引用発明の「画像表示装置」においても、色再現性が優れたものが好ましいことはいうまでもない。また、引用発明の「光透過性基材(1)」のリタデーションについて、引用例3の【0021】には、虹ムラの発生防止及び薄膜化の観点から「5000?25000nmであることが好ましい」とも記載されている。
そうすると、上記(イ)及び(ウ)より、高リタデーションの光透過性基板(保護フィルム)による虹ムラ(虹斑)防止技術についての技術常識を備えた当業者であれば、引用例2に記載の、緑色及び赤色の発光ピークの半値全幅を20nm以上60nm以下、青色の発光ピークの半値全幅を10nm以上40nm以下とした白色LED光源は、十分に高いリタデーションの光透過性基板(保護フィルム)を備える画像表示装置のバックライト光源として、虹ムラを抑制する(視認性を「極めて」よく改善する)とともに、色再現性を向上するとの観点から好ましいものと理解できる。
してみると、引用発明の「光透過性基材(1)」のリタデーションをより高いものにするとともに、引用発明の「バックライト光源」(「白色発光ダイオード」)として、引用例2に記載された白色LED光源を採用して、相違点2に係る本願発明の構成とすることは、当業者が容易になし得たことである。

イ 相違点1について
バックライト光源と偏光子との間に偏光分離フィルムを備えた偏光板では、偏光子の透過軸を透過する光の偏光軸の方向と、偏光分離フィルムを透過した偏光された光の偏光軸の方向とは、一致するように設置される(例えば、引用例3の【0088】等。)。
してみると、「前記光透過性基材(2)の屈折率が小さい方向である進相軸と、前記偏光子(2)の透過軸とのなす角度が、0°±2°となるように積層され」、「バックライト光源と面内に複屈折率を有する光透過性基材(2)との間に、偏光分離フィルムを有」している引用発明においても、偏光子(2)の透過軸を透過する光の偏光軸の方向と、偏光分離フィルムを透過した偏光された光の偏光軸の方向とが一致するように設置されていることは、技術的にみて明らかである。
仮に、そうでないとしても、引用例3の【0088】において示唆される範囲のことである。
さらに、「偏光板」と「偏光分離フィルム」とを積層・一体化することが常套手段であるところ、このようにしてなるものは、相違点1に係る本願発明の「前記バックライト光源側から、少なくとも、偏光分離フィルム、面内に複屈折率を有する光透過性基材、及び、偏光子がこの順に積層された」という構成を具備したものとなる。

ウ 相違点3について
引用発明は、「光透過性基材(1)は、リタデーションが3000nm以上であ」るから、「ニジムラ発生を防止でき、視認性改善が極めて良好」(【0021】)なものである。また、引用例3の【0114】には、「ニジムラの評価」として、「液晶モニターを、正面及び斜め方向(約50°)、50?60cm離れた位置から目視及び偏光サングラス越しに表示画像の観察を行い、ニジムラを評価した。」(特に、下線部参照。)と記載されている。
そうすると、「ニジムラ発生を防止でき」る引用発明は、バックライト光源側の「偏光板」(積層体)を通過した光の出射角度が30°以上となる部分を含んでいる蓋然性が高い。あるいは、引用発明は、広視野角特性に優れる「VAモード又はIPSモードの液晶表示装置」であるから、バックライト光源側の「偏光板」(積層体)を通過した光の出射角度が30°以上となる部分を含むような設計である蓋然性が高い。してみると、上記相違点3は、相違点を構成しない。
仮に、そうでないとしても、ニジムラの抑制(引用例3の【0114】)、あるいは、「VAモード又はIPSモードの液晶表示装置」の広視野角特性に着目する当業者の設計上のことである。相違点1及び相違点2に係る設計変更も含めて検討しても同様である。

エ 本願発明の効果について
(ア) 本願発明の効果について、本件出願の明細書の【0043】には、「本発明の積層体は、上述した構成からなるものであるため、広色域、かつ、出射角を大きくしても正しい色を再現できる画像表示装置を得ることができる。」との記載がある。また、本件出願の明細書の【0029】には、「上記光透過性基材と上記偏光子とは、上記光透過性基材の進相軸と上記偏光子の透過軸とのなす角度の範囲が、0°±5°又は90°±5°となるように積層されていることが更に好ましく、上記光透過性基材と上記偏光子とは、上記光透過性基材の進相軸と上記偏光子の透過軸とのなす角度が、0°又は90°となるように積層されていることが更により好ましい。上記光透過性基材の進相軸と上記偏光子の透過軸とのなす角度が上記範囲にあることで、出射角を更に大きくしても(例えば、出射角45°)、正しい色を再現することができる。」との記載がある。

(イ) しかしながら、「広色域、かつ、出射角を大きくしても正しい色を再現できる画像表示装置を得ることができる。」、あるいは、「出射角を更に大きくしても(例えば、出射角45°)、正しい色を再現することができる。」とのことは、上記ア?ウで述べたように容易推考する当業者が、「ニジムラ発生を防止でき、視認性改善が極めて良好」(【0021】)な引用発明に上記相違点1?3に係る設計変更を施してなるものにおいて、引用例3や引用例2の記載から予測する、あるいは期待する効果にすぎない(当合議体注:当合議体が通知した拒絶の理由において引用された引用例1の【0074】の「本発明の偏光板を、偏光性の強いバックライト光源を備える液晶表示装置のバックライト光源側(入射側)偏光板として適用する場合、延伸ポリエチレンテレフタレートの面内位相差に由来する正面方向からの干渉色の発現を防ぐため、偏光フィルムと延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの軸ズレ角度は小さい方が好ましい。」との記載からも、「前記光透過性基材(2)の屈折率が小さい方向である進相軸と、前記偏光子(2)の透過軸とのなす角度が、0°±2°となるように積層され」いることが前提の引用発明においては、干渉色が発現しにくいものとなっていることが理解できる。)。あるいは、上記(ア)の効果は、上記相違点1?3に係る設計変更を施してなる引用発明も奏する効果である。

オ 審判請求書及び令和3年5月10日提出の意見書について
(ア) 請求人は、令和3年5月10日提出の意見書の「(4)補正後の本願発明(請求項1)と引用例に記載の発明との対比」「(ウ)引用例3との対比」において、引用例3について、「(ii)しかしながら、引用例2に記載の発明は上述したように視認側の偏光板に高リタデーションの第1の保護フィルムを用いることで虹ムラを抑制していると考えられ、そうすると、バックライト光源側の積層体を特定の構成としたことで高色域かつ出射角を大きくしても正しい色を再現できるという補正後の本願発明(請求項1)の優れた効果は、引例2に記載の発明からは容易に導き出せず、当然に引用例3にもこのような効果の記載や示唆はありません。」、「(iii)そうすると、引用例3に引用例2に記載のバックライト光源を用いて本発明の構成が得られたとしても、補正後の本願発明(請求項1)はこれらの引用例に記載も示唆もされていない優れた効果を奏するものであるから、補正後の本願発明(請求項1)は、当業者であっても引用例に記載の発明に基づき予測できない優れた効果を発揮するものであります。」と主張する。
また、請求人は、審判請求書において、引用例3(原査定の拒絶の理由における引用文献1)に関し、「引用文献1には、バックライト光源の波長領域種類、及び、出射角の大きさにより、意図した色が得られないという課題は一切記載も示唆もされておらず、・・・略・・・「出射角が30°以上となる部分を含む」という構成も当然に記載も示唆もされていません。」、「当業者であれば、引用文献1に記載のバックライト光源は、白色発光ダイオードのような連続的で幅広い発光スペクトルを有する光源が用いられると理解します。」と主張する。

(イ) しかしながら、引用発明において相違点1?3に係る本願発明の構成に至ることが、当業者が容易になし得たことであることは、前記ア?ウで述べたとおりである。本願発明の効果についても、前記エで述べたとおりである。
してみると、審判請求書及び意見書における請求人の主張を採用することはできない。

(5) まとめ
本願発明は、引用例3に記載された発明及び引用例2に記載された技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。

第3 むすび
本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、その他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本件出願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2021-06-29 
結審通知日 2021-07-06 
審決日 2021-08-13 
出願番号 特願2016-62589(P2016-62589)
審決分類 P 1 8・ 121- WZ (G02B)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 後藤 大思吉川 陽吾  
特許庁審判長 榎本 吉孝
特許庁審判官 早川 貴之
河原 正
発明の名称 積層体、積層体の製造方法、画像表示装置、及び、画像表示装置の製造方法  
代理人 特許業務法人 安富国際特許事務所  
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