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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  A63F
管理番号 1378765
異議申立番号 異議2021-700534  
総通号数 263 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2021-11-26 
種別 異議の決定 
異議申立日 2021-06-01 
確定日 2021-10-11 
異議申立件数
事件の表示 特許第6796218号発明「遊技機」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第6796218号の請求項1に係る特許を維持する。 
理由 1 手続の経緯
本件特許第6796218号(以下「本件特許」という。)の請求項1に係る特許についての出願は、平成26年5月23日(以下、「遡及日」という。)に出願された特願2014-106738号(以下、「原出願」という。)の一部を令和2年1月29日に特願2020-12094号として新たに特許出願されたものであって、令和2年11月2日付けで特許査定がされるとともに令和2年11月17日に特許権の設定登録がされ、令和2年12月2日に特許掲載公報が発行された。その後令和3年6月1日にその特許に対し、特許異議申立人である日本電動式遊技機特許株式会社より特許異議の申立てがされたものである。

2 本件特許の請求項1に係る発明
本件特許の請求項1に係る発明(以下、「本件発明」という。)は、本件特許の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される、次のとおりのものである(A?Xは、当審で付与した。)。

(本件発明)
「【請求項1】
A 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
B 前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンにおいて、
C 賭数の設定に使用可能な遊技用価値を記憶する遊技用価値記憶手段と、
D 1ゲームに対して設定されている賭数を記憶する賭数記憶手段と、
E 再遊技表示結果が導出されたときに、遊技者所有の遊技用価値を消費することなく次のゲームが開始可能となるように賭数を設定する再遊技導出時設定手段と、
F 遊技者により投入された遊技媒体の流下経路を外部に排出される排出側経路または内部に取り込む取込側経路に切り替える経路切替手段と、
G 前記経路切替手段の制御を行う切替制御手段とを備え、
H 前記スロットマシンは、
I ゲームが行われているときにおいて遊技者により遊技媒体が投入された場合、前記賭数記憶手段に記憶されている賭数を更新することも前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値を更新することもなく、
J 前記再遊技表示結果が導出されずにゲームが終了した後において遊技者により遊技媒体が投入された場合、前記賭数記憶手段に記憶されている賭数が予め定められた上限数未満であるときには前記賭数記憶手段に記憶されている賭数を更新し、当該上限数に達しているときには前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値を更新し、
K 前記再遊技表示結果が導出されてゲームが終了した後から前記再遊技導出時設定手段により賭数が設定されて次のゲームが開始可能となるまでにおいて遊技者により遊技媒体が投入された場合、前記賭数記憶手段に記憶されている賭数を更新することも前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値を更新することもなく、当該再遊技導出時設定手段により賭数が設定されて次のゲームが開始可能となった以降において遊技者により遊技媒体が投入された場合、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値を更新することが可能であり、
L 前記切替制御手段は、
M 前記再遊技表示結果が導出されずにゲームが終了した後、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達しているか否かを判定することなく、遊技媒体の投入が可能である旨の設定を行う第1可能設定処理を行い、
N 前記再遊技表示結果が導出されてゲームが終了し、前記再遊技導出時設定手段により賭数が設定された後、遊技媒体の投入が検出されたか否かを判定する前に、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達しているか否かを判定し、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達していない場合には、遊技媒体の投入が可能である旨の設定を行う第2可能設定処理を行い、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達している場合には、遊技媒体の投入が不可である旨の設定を行う第1不可設定処理を行い、
O 賭数が設定された後、遊技媒体が投入可能な状態において遊技媒体の投入が検出されたときに、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達するか否かを判定し、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達する場合には、遊技媒体の投入が不可である旨の設定を行う第2不可設定処理を行い、
P 前記再遊技表示結果が導出されずにゲームが終了し、前記賭数記憶手段に記憶されている賭数が上限数に到達した後、遊技媒体が投入可能な状態において遊技媒体の投入が検出されたときにも、前記再遊技表示結果が導出されてゲームが終了し、前記再遊技導出時設定手段により賭数が設定された後、遊技媒体が投入可能な状態において遊技媒体の投入が検出されたときにも、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達するか否かを共通の判定処理により判定し、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達する場合には、共通の前記第2不可設定処理を行い、
Q 前記第1不可設定処理が行われた場合にも前記第2不可設定処理が行われた場合にも共通の切替処理を行うことで、遊技媒体の投入が不可である旨の設定がされている場合に、遊技者により投入された遊技媒体の流下経路が排出側経路となるように前記経路切替手段の制御を行い、
R 前記第1可能設定処理が行われた場合にも前記第2可能設定処理が行われた場合にも共通の前記切替処理を行うことで、遊技媒体の投入が可能である旨の設定がされている場合に、遊技者により投入された遊技媒体の流下経路が取込側経路となるように前記経路切替手段の制御を行い、
S 所定条件が成立したときに発生する第1事象と、前記第1事象の発生に伴って発生し得る事象であって前記第1事象とは異なる第2事象とが発生可能であり、
T 前記第1事象が発生したときに前記第1事象が発生したことを特定可能な第1報知を第1報知手段により実行可能な第1報知実行手段と、
U 前記第1事象が発生したときに前記第1事象が発生したことを特定可能な第2報知を第2報知手段により実行可能であり、前記第2事象が発生したときに前記第2事象が発生したことを特定可能な第3報知を前記第2報知手段により実行可能な第2報知実行手段とを備え、
V 前記第1事象が発生して前記第2事象が発生しなかったときは、前記第1報知手段により前記第1報知を実行するとともに、前記第2報知手段により前記第2報知を実行し、
W 前記第1事象および前記第2事象が発生したときは、前記第1報知手段により前記第1報知を実行するとともに、前記第2報知手段により前記第2報知を実行せず、前記第3報知を実行する、
Xスロットマシン。」

3 特許異議申立ての理由の概要
特許異議申立人は、特許異議申立書において証拠方法として甲第1号証乃至甲第4号証を提出し、本件発明は、甲第1号証に記載の発明及び甲第2号証記載の事項から当業者が容易に発明をすることができたものであり、または甲第1号証に記載の発明、甲第2号証記載の事項、甲第3号証記載の事項及び甲第4号証記載の事項から、当業者が容易に発明をすることができたものであり、本件特許は同法第29条第2項の規定に違反してされたものであるから、特許法第113条第2号の規定に該当し、本件特許は取り消すべきものである旨を主張する。

(証拠方法)
甲第1号証:特開2003-190371号公報
甲第2号証:「【パチスロ】化物語 爆乗せ!!残2000!!!終わる気しない!!ハッピータイム 倖時間」2013年10月13日公開、YouTube、URL:https://www.youtube.com/watch?v=bgsk7SHpqVU
甲第3号証:特開2014-68779号公報
甲第4号証:特開2003-325749号公報

4 引用例の記載
(1) 甲第1号証
これに対して、遡及日前に日本国内又は外国において頒布された甲第1号証には、「遊技装置」の発明に関し、図面と共に以下の事項が記載されている(下線は当審で付した。以下同じ。)。

ア 「【0023】(3) 払込受付手段は、所定の払込拒絶時期以外の時期である払込受付時期に、ゲームを実行する代償としての遊技媒体の払込を所定の払込可能限度内で受け付け、遊技媒体の払込の受付により表示変化開始操作を可能とする。払込可能限度、及び払込を受け付けることにより表示変化開始操作を可能とする所定の遊技媒体は、任意に設定することができる。通常のスロットマシンの場合、払込可能限度がメダル3枚で、表示変化開始操作を可能とする所定の遊技媒体はメダル1枚であるが、例えば、払込可能限度及び表示変化開始操作を可能とする所定の遊技媒体を同数、例えば何れもメダル3枚とすることもできる。通常、払込まれた遊技媒体量(例えばメダル枚数)の増加に対応して、固定的に表示されたシンボルのうち入賞に有効となるシンボルの位置を増加させる(有効なシンボルの並びを増加させる)等により入賞となる率を高める。
・・・
【0025】払込拒絶時期というのは、例えば
1(当審注:1は丸囲いされた1)表示変化開始操作若しくは表示変化開始指示、又は表示手段の連続的変化表示開始から、表示手段により表示内容が固定的に表示されるまでの期間A、
2(当審注:2は丸囲いされた2)入賞条件達成による賞として払出手段により遊技媒体を払い出すか又はクレジットに加算する期間B、及び
3(当審注:3は丸囲いされた3)入賞条件達成による賞の一部として再遊技を有する場合に、表示手段による表示内容の固定的表示により再遊技の入賞条件が達成された後、その再遊技において表示手段により表示内容が固定的に表示されるまでの期間C等の時期のうち1又は2以上の組み合わせとすることができ、払込拒絶時期以外の時期が払込受付時期である。
【0026】再遊技というのは、次回もメダル投入なしで同じ条件で再ゲームできる賞である。
【0027】(4) クレジット受付手段は、遊技媒体を、後に払込に使用し得るクレジットとしてクレジット可能限度内(例えば遊技媒体としてのメダル50枚、又は200枚等)で受け付ける。クレジットを受け付ける時期は、払込受付時期並びに払込拒絶時期のうちのクレジット受付時期である。
【0028】払込拒絶時期のうちのクレジット受付時期は、任意に設定し得、例えば払込拒絶時期が前記期間A、期間B、及び期間Cである場合、そのうちのクレジット受付時期を、それらの期間から1又は2を選択した組み合せ及び全てを選択した場合の7通りに設定し得る。」

イ 「【0036】入賞によって遊技者に与えられる賞としては、例えば、メダルやコイン等の遊技媒体の払い出しやクレジット(遊技媒体保留情報)の加算、再遊技(リプレイ)、遊技者にとってより有利な条件の特別ゲームの開始等、又はそれらのうち2以上のものの組み合わせ等を挙げることができる。特別ゲームが開始される賞は、1種であってもよく2種以上であってもよい。また特別ゲームの内容は、1種であってもよく2種以上であってもよい。特別ゲームから更に同種又は異種の特別ゲームに移行し得るものとすることもできる。
・・・
【0038】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。
【0039】図1乃至図4は、本発明の実施の形態の例としてのスロットマシンについてのものである。」

ウ 「【0044】上下方向中央部のやや上方には、水平方向等間隔に並んだ3つのシンボル表示窓12が設けられ、スロットマシン内部における各対応位置に、3つのリール14が水平方向回転軸線を中心として互いに独立的に回転自在に支持されている。各リール14の外周面には、多種のシンボル(オレンジ、プラム、ベル、☆、チェリー等の絵、「7」の文字、「BAR」の文字、「RP」の文字(再遊技)等。図示せず。)が周方向における一定距離毎に順に表示され、そのうち周方向に連続する任意の3つのシンボルが、各リール14の停止時に、シンボル表示窓12における上中下の各位置にリール14毎に表示される。遊技者はこれらのシンボルを視認することができる。各リール14は、それぞれ別々のステッピングモータ(回転駆動装置の一例。図示せず。)によって、回転駆動され、また停止保持される。
【0045】シンボル表示窓12には、3つのリール14それぞれが停止状態で表示する3つのシンボルに関し、入賞判定において、払い込まれたメダルの枚数(1乃至3枚)に応じて有効とされる整列位置を示すライン16(線)が5本描かれている。各ライン16の左端部には、払い込まれたメダルの枚数に応じてどのライン16が有効であるかを示す有効ラインランプ18が配設されている。この例においては、払い込まれたメダルが1枚の場合、「1MEDAL」の有効ラインランプ18の点灯によって中央の水平ライン16が有効であることが示され、メダルが2枚の場合、「1MEDAL」及び2つの「2MEDALS」の有効ラインランプ18の点灯によって3本の水平ライン16が全て有効であることが示され、メダルが3枚の場合、「3MEDALS」の有効ラインランプ18を含む全ての有効ラインランプ18の点灯によって、両対角ライン16を含む全てのライン16が有効であることが示される。遊技者は、有効ラインランプ18によって示された有効ライン16上に、各リール14におけるどのようなシンボルが位置しているかを見てゲームの結果(入賞か否か、及び入賞した賞の種類)を知ることができる。ゲームの結果は、ヒットランプ10の点灯若しくは点滅等やスピーカ20からの音声出力などによっても知らされる。
【0046】メダルを払い込むには、上下中央部の右方部に設けられたメダル投入口22からメダルを投入するか、スロットマシンにクレジットされているメダルがある場合は、BETボタン24を押して必要枚数を払い込む。BETボタン24はメダル投入口22の左方に設けられている。」

エ 「【0065】メダル受容切換部54は、メダルの受容と受容拒否を切り換える。このような受容と受容拒否の切換はメダル投入口22から投入されて選択装置(図示せず)により真正と判定されたメダルが通過するメダル通路を、制御部50から出力される切換信号に応じたソレノイドの動作により切り換えることにより行うものであり、切り換えられる一方の通路はメダルをスロットマシン内に受容して取り込む通路であり、他方の通路はメダルをメダル受皿部42に排出する通路である。
・・・
【0072】なお、払込受付時期に払込可能限度(3枚)を越えて投入されたメダルは、クレジット作動選択部56によりクレジット受付が作動状態(ON)となっており、且つクレジット可能限度内であれば、受容されてメダル検出部51により検出されることにより制御部50においてクレジットとして受け付けられる。受容されたメダルがクレジット可能限度に達した場合、制御部50から出力される切換信号によりメダル受容切換部54はメダル通路を切り換え、メダルの受容拒否状態となるので、クレジット可能限度を越えて投入されたメダルはメダル受皿部42に排出される。
・・・
【0086】クレジット作動選択部56によりクレジット受付が作動状態(ON)となっており(S10-Y)、且つクレジット可能限度内であれば(S11-Y)、メダル受容切換部54はメダル受容状態にあり、メダル投入ランプ34は点滅状態にある。この場合にメダル投入口22から投入されたメダルは、受容され(S12)、メダル検出部51により検出されることにより制御部50においてクレジットとして受け付けられる。」

オ 甲第1号証の「実施の形態の例としてのスロットマシンについてのものである」「図1」(【0039】)から、スロットマシンが制御部50及びメダル受容切換部54を備えた態様を看取できる。

【図1】



そして、上記記載事項ア?オを総合すると、甲第1号証には、次の発明(以下、「甲1発明」という。)が記載されていると認められる(a?xは、本件発明のA?Xに対応させて当審にて付与した。また、丸括弧内に示された段落番号は、甲第1号証における引用箇所を示す。)。

(甲1発明)
「a 水平方向等間隔に並んだ3つのシンボル表示窓12が設けられ、スロットマシン内部における各対応位置に、3つのリール14が互いに独立的に回転自在に支持され(【0044】)、
各リール14の外周面には、多種のシンボル(オレンジ、プラム、ベル、☆、チェリー等の絵、「7」の文字、「BAR」の文字、「RP」の文字(再遊技)等。)が周方向における一定距離毎に順に表示され、そのうち周方向に連続する任意の3つのシンボルが、各リール14の停止時に、シンボル表示窓12における上中下の各位置にリール14毎に表示され(【0044】)、

b 各リール14は、それぞれ別々のステッピングモータ(回転駆動装置)によって、回転駆動され、また停止保持され(【0044】)、
遊技者は、有効ライン16上に、各リール14におけるどのようなシンボルが位置しているかを見てゲームの結果(入賞か否か、及び入賞した賞の種類)を知ることができる(【0045】)、
スロットマシンについてのものであって(【0039】)、

c 制御部50を備え(図1)、
遊技媒体を、後に払込に使用し得るクレジットとしてクレジット可能限度内(遊技媒体としてのメダル50枚、又は200枚等)で受け付け(【0027】)、
メダルを払い込むには、スロットマシンにクレジットされているメダルがある場合は、BETボタン24を押して必要枚数を払い込み(【0046】)、
クレジット作動選択部56によりクレジット受付が作動状態(ON)となっており、且つクレジット可能限度内であれば、メダル受容切換部54はメダル受容状態にあり、この場合にメダル投入口22から投入されたメダルは、受容され、メダル検出部51により検出されることにより制御部50においてクレジットとして受け付けられ(【0086】)、

d ゲームを実行する代償としての遊技媒体の払込を所定の払込可能限度内で受け付け、表示変化開始操作を可能とする所定の遊技媒体は、何れもメダル3枚とし(【0023】)、

e 入賞によって遊技者に与えられる賞として、再遊技(リプレイ)を挙げることができ(【0036】)、
再遊技というのは、次回もメダル投入なしで同じ条件で再ゲームできる賞であり(【0026】)、

f、g メダル受容切換部54を備え(図1)、
メダル受容切換部54は、メダルの受容と受容拒否を切り換え、
受容と受容拒否の切換はメダル投入口22から投入されたメダルが通過するメダル通路を、制御部50から出力される切換信号に応じたソレノイドの動作により切り換えることを行うものであり、
切り換えられる一方の通路はメダルをスロットマシン内に受容して取り込む通路であり、他方の通路はメダルをメダル受皿部42に排出する通路であり(【0065】)、

i?p 所定の払込拒絶時期以外の時期である払込受付時期に、ゲームを実行する代償としての遊技媒体の払込を所定の払込可能限度内で受け付け(【0023】)、
払込拒絶時期というのは、
表示変化開始操作若しくは表示変化開始指示、又は表示手段の連続的変化表示開始から、表示手段により表示内容が固定的に表示されるまでの期間A、
入賞条件達成による賞として払出手段により遊技媒体を払い出すか又はクレジットに加算する期間B、及び
入賞条件達成による賞の一部として再遊技を有する場合に、表示手段による表示内容の固定的表示により再遊技の入賞条件が達成された後、その再遊技において表示手段により表示内容が固定的に表示されるまでの期間Cの時期のうち1又は2以上の組み合わせとすることができ、払込拒絶時期以外の時期が払込受付時期であり(【0025】)、
遊技媒体を、後に払込に使用し得るクレジットとしてクレジット可能限度内(遊技媒体としてのメダル50枚、又は200枚等)で受け付け、クレジットを受け付ける時期は、払込受付時期並びに払込拒絶時期のうちのクレジット受付時期であり(【0027】)、
払込拒絶時期のうちのクレジット受付時期は、払込拒絶時期が前記期間A、期間B、及び期間Cである場合、そのうちのクレジット受付時期を、それらの期間から1又は2を選択した組み合せ及び全てを選択した場合の7通りに設定し得(【0028】)、
払込受付時期に払込可能限度(3枚)を越えて投入されたメダルは、クレジット可能限度内であれば、制御部50においてクレジットとして受け付けられる(【0072】)、

x スロットマシン(【0039】)。」

(2) 甲第2号証
遡及日前に日本国内又は外国において、電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった甲第2号証からは、以下の事項が看取されるとともに聞き取ることができる。

ア 動画開始からの経過時間2:51(以下、単に時間を示した場合には、動画開始からの経過時間を示す。)には、3つのリールにベル図柄が揃ったときに、液晶表示器に獲得枚数「十枚獲得」を表示することが看取されるとともに、液晶表示器に獲得枚数が表示されるときに「ゲット」の音声が出力されることを聞き取ることができる。



イ 3:03には、別に3つのリールにベル図柄が揃ったときに、液晶表示器に「十枚獲得」を表示せずに「2000枚突破」を表示することが看取されるとともに、液晶表示器に「十枚獲得」を表示せずに「2000枚突破」が表示されるときに「ゲット」の音声が出力されることを聞き取ることができる。



ウ 5:17及び動画タイトルより、「パチスロ遊技機「化物語」」が看取される。



そして、上記記載事項を総合すると、甲第2号証には、次の事項(以下、「甲2記載の事項」という。)が開示されていると認められる。

(甲2記載の事項)
「3つのリールにベル図柄が揃ったときに、液晶表示器に獲得枚数「十枚獲得」を表示するとともに、液晶表示器に獲得枚数が表示されるときに「ゲット」の音声が出力され、
別に3つのリールにベル図柄が揃ったときに、液晶表示器に「十枚獲得」を表示せずに「2000枚突破」を表示し、当該表示がされるときに「ゲット」の音声が出力される
パチスロ遊技機「化物語」。」

(3) 甲第3号証
遡及日前に日本国内又は外国において頒布された甲第3号証には、図面と共に以下の事項が記載されている(下線は当審で付した)。

ア 「【図面の簡単な説明】
【0034】
・・・
【図37】第1実施形態の遊技制御処理の流れを示すフローチャートである。
・・・
【0035】
以下、上記図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
<第1実施形態>
まず、本発明の第1実施形態に係るスロットマシンの全体的な構成について、図1及び図2を参照しながら説明する。」

イ 「【0055】
<制御基板と各機器との接続>
スロットマシン1では、遊技に関する主たる制御が図2に示す主制御基板60上に配設された制御回路により行われ、・・・
【0056】
主制御基板60には、遊技に関する各種の演算処理を行うメインCPU61と、制御プログラム等を記憶したROM62と、一時記憶領域であるRAM63とが配設されており、ROM62に記憶された制御プログラムに従って各駆動回路等が動作することにより、スロットマシン1における遊技に関する主たる制御が行われるようになっている。
・・・
【0063】
また、メインCPU61には、インターフェイス回路68を介してブロッカ48が接続されており、このブロッカ48をON・OFF制御するように構成されている。なお、以下の説明において、ブロッカ48をON・OFF制御するための信号を、適宜「ブロッカ信号」と称する。」

ウ 「【0082】
上記ベット管理手段105は、遊技者によるベット操作(メダル投入口21への遊技メダルの投入操作(特に、投入メダルセンサ28bにより検出される投入操作)、1-BETスイッチ22またはMAX-BETスイッチ23の押圧操作)により設定されたベット数が規定枚数に達したか否かを判定するように構成されている。また、再遊技役が成立した場合に、次の遊技期間において、自動ベット処理(遊技者が保有する遊技メダルの数を減らすことなく、直前の遊技におけるベット数と同数の遊技メダルがベットされた状態を設定する処理)を行うように構成されている。また、ベット管理手段105は、所定の貯留許可条件を充足する遊技メダル(本実施形態では、投入されて有効に受け入れられた遊技メダル及び遊技の結果により獲得された遊技メダル)を、最大クレジット許容数(例えば、50枚)を超えない範囲においてクレジット(貯留)する遊技媒体貯留手段としても機能する。なお、ここでいう、クレジットされる遊技メダルとは、そのクレジット数(クレジットされている数)が電磁的に記録・管理される概念的なものであり、ホッパー50内に物理的に収容されている遊技メダルを意味するものではない。
・・・
【0085】
上記ブロッカ制御手段108は、上述のブロッカ48を制御すためのブロッカ信号を出力して、ブロッカ48をON状態(遊技メダル受入可能状態)とOFF状態(遊技メダル受入不可状態)との間で切り替えるように構成されている。なお、ブロッカ48がON状態とされる期間の詳細については後述するが、基本的には、遊技が行われていない期間(本実施形態では、後述する遊技開始準備処理が終了してからスタートレバー25の操作が有効に受け付けられるまでの期間)において、遊技メダルのクレジット数が最大クレジット許容数に達していない場合には、直前の遊技において再遊技役が成立した場合であっても、ブロッカ48はON状態とされる。ブロッカ48がOFF状態とされた場合、メダル投入口21に投入された遊技メダルは、返却通路に導かれ返却される。ただし、遊技メダルが投入されたことは、上記投入メダルセンサ28aにより検出され、上述のメダル投入信号が操作信号出力手段95から出力されるようになっている。このメダル投入信号は、上述したように、後述の第2の自動ベット処理凍結期間においては、第2の自動ベット処理凍結期間を終了させるためのキャンセル信号として扱われ、このキャンセル信号に基づき上記キャンセル時機が導出される。」

エ 「【0303】
《ベット管理処理》
遊技開始準備処理を実行した後、図37に示すように、ベット管理処理を行う。このベット管理処理では、図39に示すように、まず、再遊技状態(前回の遊技において再遊技役(再遊技役1?21の何れか)が成立した状態)であるか否かを判定する(ステップS201)。ここで、再遊技状態であると判定した場合には、ステップS221に進み、自動ベット実行時機制御処理を実行することになるが、この自動ベット実行時機制御処理については後述する。一方、再遊技状態ではないと判定した場合(前回の遊技において再遊技役が成立していない場合)には、遊技メダルのベット(ベット操作によるベットの他に自動ベット処理によるベットの場合を含む)の有無を判定する(ステップS202)。ここで、遊技メダルがベットされていた場合にはステップS207に進み、遊技メダルがベットされていなかった場合には、設定値の表示開始要求(例えば、前扉2が開けれ、設定鍵型スイッチ83がON状態とされること)の有無を判定する(ステップS203)。
【0304】
ここで、設定値の表示開始要求があった場合には、設定値の表示を開始し(ステップS204)、次いで、設定値の表示終了要求(例えば、設定鍵型スイッチ83がOFF状態とされ、前扉2が閉じられること)があるまでその状態で待機し(ステップS205)、設定値の表示終了要求があった場合には、設定値の表示を終了して(ステップS206)、上記ステップS207に進む。一方、上記ステップS204の判定において、設定値の表示開始要求がなかった場合には、上記ステップS203?S206の処理は行わずに、上記ステップS207に進む。
【0305】
ステップS207では、ベット数及びクレジット数が各上限値(最大ベット許容数及び最大クレジット許容数)に達しているか否かを判定し、共に上限値に達していると判定した場合にはステップS219に進む。なお、ベット数及びクレジット数が共に上限値に達している場合には、ブロッカ48はOFF状態とされる。一方、上記ステップS207において、ベット数及びクレジット数の少なくとも一方は上限値に達していないと判定した場合には、再遊技状態であるという条件とベット数が上限値に達しているという条件との少なくとも一方が成立しているか否かを判定し(ステップS208)、何れも成立していない(再遊技状態ではなく、かつベット数が上限値に達していない)と判定した場合には、ステップS209に進む。
【0306】
ステップS209では、ベットスイッチ(1-BETスイッチ22またはMAX-BETスイッチ23)が操作されたか否かを判定する。ここで、ベットスイッチが操作されていた場合(例えば、MAX-BET信号に基づく立上りフラグ(図35参照)がONであった場合)には、クレジット(貯留)された遊技メダルの有無を判定し(ステップS210)、クレジットされた遊技メダルがあれば、ベットスイッチの操作に応じてクレジット数(クレジット(貯留)されている遊技メダルの枚数を示す数値)を減算(ステップS211)した後、遊技メダルがベットされたことを示す遊技メダル投入情報をサブ(副制御手段200)へ送信して(ステップS212)、上記ステップS219へ進む。
【0307】
一方、上記ステップS210の判定において、クレジットされた遊技メダルがなかった場合には、上記ステップS209に戻る。また、このステップS209において、ベットスイッチ(1-BETスイッチ22またはMAX-BETスイッチ23)が操作されていないと判定した場合と、上記ステップS208において、再遊技状態であるという条件とベット数が上限値に達しているという条件との少なくとも一方が成立していると判定した場合には、メダル投入口21から投入された遊技メダル(投入遊技メダル)が受け入れられたか否かを判定する(ステップS213)。ここで、投入遊技メダルが受け入れられていた場合(例えば、投入メダルセンサ28bからの受入信号に基づく立上りフラグ(図35参照)がONであった場合)には、次述するようにクレジット数を更新(「更新」は、増加や減少の他に維持する場合を含む。以下において同じ)し(ステップS214)、遊技メダル投入情報をサブ(副制御手段200)へ送信して(ステップS215)、上記ステップS219へ進む。」

オ 「【0318】
自動ベット実行時機制御処理を終了した後は、図39に示すように、自動ベット処理が実行されたことを示す自動ベット実行情報をサブ(副制御手段200)へ送信し(ステップS222)、上述のステップS202に戻る。この場合には、ステップS202の判定において、遊技メダルのベットがあったと判定されて上記ステップS207に進み、そこから上述のステップS208,S213?S215の処理を経由して、上記ステップS219に進むことになる。このステップS219ではベット数の更新が行われ、次に、ベット数が規定枚数に一致したか否かを判定する(ステップS220)。ここで、規定枚数に一致していない場合には、上記ステップS202に戻り、規定枚数に一致している場合には、ベット管理処理を終了してリターンする。」

【図39】



そして、上記記載事項ア?オを総合すると、甲第3号証には、次の事項(以下、「甲3記載の事項」という。)が記載されていると認められる。

(甲3記載の事項)
「遊技に関する主たる制御が主制御基板60上に配設された制御回路により行われ(【0055】)、
主制御基板60には、遊技に関する各種の演算処理を行うメインCPU61が配設され(【0056】)、
メインCPU61には、ブロッカ48が接続されており、このブロッカ48をON・OFF制御するように構成され(【0063】)、
再遊技役が成立した場合に、次の遊技期間において、自動ベット処理(遊技者が保有する遊技メダルの数を減らすことなく、直前の遊技におけるベット数と同数の遊技メダルがベットされた状態を設定する処理)を行うように構成され、
投入されて有効に受け入れられた遊技メダル及び遊技の結果により獲得された遊技メダルを、最大クレジット許容数(50枚)を超えない範囲においてクレジット(貯留)し(【0082】)、
ブロッカ48をON状態(遊技メダル受入可能状態)とOFF状態(遊技メダル受入不可状態)との間で切り替えるように構成され、
遊技が行われていない期間において、遊技メダルのクレジット数が最大クレジット許容数に達していない場合には、直前の遊技において再遊技役が成立した場合であっても、ブロッカ48はON状態とされ、
ブロッカ48がOFF状態とされた場合、メダル投入口21に投入された遊技メダルは、返却通路に導かれ返却され(【0085】)、
再遊技状態(前回の遊技において再遊技役(再遊技役1?21の何れか)が成立した状態)であるか否かを判定し(ステップS201)、
再遊技状態であると判定した場合には、ステップS221に進み、自動ベット実行時機制御処理を実行し(【0303】)、
自動ベット実行時機制御処理を終了した後は、ステップS202に戻り(【0318】)、
ステップS201で再遊技状態ではないと判定した場合(前回の遊技において再遊技役が成立していない場合)には、遊技メダルのベット(ベット操作によるベットの他に自動ベット処理によるベットの場合を含む)の有無を判定し(ステップS202)、
遊技メダルがベットされていた場合にはステップS207に進み(【0303】)、
ステップS207では、ベット数及びクレジット数が各上限値(最大ベット許容数及び最大クレジット許容数)に達しているか否かを判定し、ベット数及びクレジット数が共に上限値に達している場合には、ブロッカ48はOFF状態とされ、
上記ステップS207において、ベット数及びクレジット数の少なくとも一方は上限値に達していないと判定した場合には、再遊技状態であるという条件とベット数が上限値に達しているという条件との少なくとも一方が成立しているか否かを判定し(ステップS208)、何れも成立していない(再遊技状態ではなく、かつベット数が上限値に達していない)と判定した場合には、ステップS209に進み(【0305】)、
ステップS209では、ベットスイッチ(1-BETスイッチ22またはMAX-BETスイッチ23)が操作されたか否かを判定し(【0306】)、
ここで、投入遊技メダルが受け入れられていた場合には、クレジット数を更新(「更新」は、増加や減少の他に維持する場合を含む。)する(【0307】)、
スロットマシン1【0055】。」

(4) 甲第4号証
遡及日前に日本国内又は外国において頒布された甲第4号証には、図面と共に以下の事項が記載されている(下線は当審で付した)。

ア 「【0047】
次に、本実施の形態に係るスロットマシンの動作について説明する。図3は、スロットマシン1の割り込み処理を示すフローチャートである。この割り込み処理は、スロットマシン1の動作中、随時行われている。具体的には、例えば、1msec毎にこの処理がされ得る状態となっている。図3に示すように、割り込み処理は、メダルの投入を検出するセンサが、メダルを検出したかどうかを判断する(ステップS1)。センサがメダルを検出しなかった場合は、ステップS6へ移行し、メダルを検出した場合は、クレジットが満杯、すなわち、予め決められている最大クレジット数を超えたかどうかを判断する(ステップS2)。クレジットが満杯である場合は、メダルブロックがONとなり、最大クレジットを超過した分のメダルがメダル受皿に排出される(ステップS3)。」

【図3】



そして、上記記載事項アを総合すると、甲第4号証には、次の事項(以下、「甲4記載の事項」という。)が記載されていると認められる。

(甲4記載の事項)
「動作中、随時行われている割り込み処理は、メダルの投入を検出するセンサが、メダルを検出したかどうかを判断し、
メダルを検出した場合は、クレジットが満杯、すなわち、予め決められている最大クレジット数を超えたかどうかを判断し、クレジットが満杯である場合は、最大クレジットを超過した分のメダルがメダル受皿に排出される、
スロットマシン1。」

5 対比(その1)
本件発明と甲1発明とを、分説に従い対比する。
甲1発明の構成i?pでは、
「払込拒絶時期が前記期間A、期間B、及び期間Cである場合、そのうちのクレジット受付時期を、それらの期間から1又は2を選択した組み合せ及び全てを選択した場合の7通りに設定し得」るのだから、「払込拒絶時期」の「期間C」については、「クレジット受付時期」に設定しない場合と、「クレジット受付時期」に設定する場合がありうる。そして、甲1発明において「払込拒絶時期」の「期間C」について、「クレジット受付時期」に設定しない場合と、「クレジット受付時期」に設定する場合とで、本件発明と甲1発明の一致点及び相違点は異なるものとなることから、以下、甲1発明の構成i?pの「払込拒絶時期」の「期間C」を「クレジット受付時期」に設定しない場合と設定する場合について、分けて対比し検討する。

以下、甲1発明の構成i?pの「払込拒絶時期」の「期間C」を「クレジット受付時期」に設定しない場合、甲1発明は、以下の甲1発明Aと認められる。

(甲1発明A)
「a 水平方向等間隔に並んだ3つのシンボル表示窓12が設けられ、スロットマシン内部における各対応位置に、3つのリール14が互いに独立的に回転自在に支持され(【0044】)、
各リール14の外周面には、多種のシンボル(オレンジ、プラム、ベル、☆、チェリー等の絵、「7」の文字、「BAR」の文字、「RP」の文字(再遊技)等。)が周方向における一定距離毎に順に表示され、そのうち周方向に連続する任意の3つのシンボルが、各リール14の停止時に、シンボル表示窓12における上中下の各位置にリール14毎に表示され(【0044】)、

b 各リール14は、それぞれ別々のステッピングモータ(回転駆動装置)によって、回転駆動され、また停止保持され(【0044】)、
遊技者は、有効ライン16上に、各リール14におけるどのようなシンボルが位置しているかを見てゲームの結果(入賞か否か、及び入賞した賞の種類)を知ることができる(【0045】)、
スロットマシンについてのものであって(【0039】)、

c 制御部50を備え(図1)、
遊技媒体を、後に払込に使用し得るクレジットとしてクレジット可能限度内(遊技媒体としてのメダル50枚、又は200枚等)で受け付け(【0027】)、
メダルを払い込むには、スロットマシンにクレジットされているメダルがある場合は、BETボタン24を押して必要枚数を払い込み(【0046】)、
クレジット作動選択部56によりクレジット受付が作動状態(ON)となっており、且つクレジット可能限度内であれば、メダル受容切換部54はメダル受容状態にあり、この場合にメダル投入口22から投入されたメダルは、受容され、メダル検出部51により検出されることにより制御部50においてクレジットとして受け付けられ(【0086】)、

d ゲームを実行する代償としての遊技媒体の払込を所定の払込可能限度内で受け付け、表示変化開始操作を可能とする所定の遊技媒体は、何れもメダル3枚とし(【0023】)、

e 入賞によって遊技者に与えられる賞として、再遊技(リプレイ)を挙げることができ(【0036】)、
再遊技というのは、次回もメダル投入なしで同じ条件で再ゲームできる賞であり(【0026】)、

f、g メダル受容切換部54を備え(図1)、
メダル受容切換部54は、メダルの受容と受容拒否を切り換え、
受容と受容拒否の切換はメダル投入口22から投入されたメダルが通過するメダル通路を、制御部50から出力される切換信号に応じたソレノイドの動作により切り換えることを行うものであり、
切り換えられる一方の通路はメダルをスロットマシン内に受容して取り込む通路であり、他方の通路はメダルをメダル受皿部42に排出する通路であり(【0065】)、

i?p 所定の払込拒絶時期以外の時期である払込受付時期に、ゲームを実行する代償としての遊技媒体の払込を所定の払込可能限度内で受け付け(【0023】)、
払込拒絶時期というのは、
表示変化開始操作若しくは表示変化開始指示、又は表示手段の連続的変化表示開始から、表示手段により表示内容が固定的に表示されるまでの期間A、
入賞条件達成による賞として払出手段により遊技媒体を払い出すか又はクレジットに加算する期間B、及び
入賞条件達成による賞の一部として再遊技を有する場合に、表示手段による表示内容の固定的表示により再遊技の入賞条件が達成された後、その再遊技において表示手段により表示内容が固定的に表示されるまでの期間Cの時期のうち1又は2以上の組み合わせとすることができ、払込拒絶時期以外の時期が払込受付時期であり(【0025】)、
遊技媒体を、後に払込に使用し得るクレジットとしてクレジット可能限度内(遊技媒体としてのメダル50枚、又は200枚等)で受け付け、クレジットを受け付ける時期は、払込受付時期並びに払込拒絶時期のうちのクレジット受付時期であり(【0027】)、
払込拒絶時期のうちのクレジット受付時期は、払込拒絶時期が前記期間A、期間B、及び期間Cである場合、そのうちのクレジット受付時期を、それらの期間から1又は2を選択した組み合せ及び全てを選択した場合の7通りに設定し得(【0028】)、
期間Cをクレジット受付時期に設定せず、
払込受付時期に払込可能限度(3枚)を越えて投入されたメダルは、クレジット可能限度内であれば、制御部50においてクレジットとして受け付けられる(【0072】)、

x スロットマシン(【0039】)。」
(なお、下線部は、以下に示す甲1発明Bと異なる点を示す。)

本件発明と甲1発明Aとを、分説に従い対比する。

(1) 甲1発明Aの構成aの「各リール14の外周面」の「多種のシンボル(オレンジ、プラム、ベル、☆、チェリー等の絵、「7」の文字、「BAR」の文字、「RP」の文字(再遊技)等。)」、「3つのリール14が互いに独立的に回転自在に支持され」ること、「水平方向等間隔に並んだ3つのシンボル表示窓12」は、それぞれ本件発明の構成Aの「各々が識別可能な複数種類の識別情報」、「変動表示可能」であること、「可変表示部」に相当する。
してみると、甲1発明Aの構成aは本件発明の構成Aに相当する構成を有するものである。

(2) 甲1発明Aの構成bの「各リール14」が「それぞれ別々のステッピングモータ(回転駆動装置)によって、回転駆動され、また停止保持され」ること、「スロットマシン」は、それぞれ本件発明の構成Bの「前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出」すること、「スロットマシン」に相当する。
また、甲1発明Aの構成bでは、「遊技者は、有効ライン16上に、各リール14におけるどのようなシンボルが位置しているかを見てゲームの結果(入賞か否か、及び入賞した賞の種類)を知ることができる」のだから、甲1発明Aの構成bの「ゲームの結果」は本件発明の「表示結果」に相当するとともに、ゲームの結果(表示結果)に応じて「入賞が発生」するものといえる。
してみると、甲1発明Aの構成bは本件発明の構成Bに相当する構成を有するものである。

(3) 甲1発明Aの構成cの「後に払込に使用し得るクレジット」は、本件発明の「賭数の設定に使用可能な遊技用価値」に相当する。
また、甲1発明Aの構成cでは、「メダル投入口22から投入されたメダルは、受容され、メダル検出部51により検出されることにより制御部50においてクレジットとして受け付けられ」、「メダルを払い込むには、スロットマシンにクレジットされているメダルがある場合は、BETボタン24を押して必要枚数を払い込」むのだから、「クレジット」(賭数の設定に使用可能な遊技用価値)が「制御部50」において記憶されていることは自明のことであり、甲1発明Aの「制御部50」は、「遊技用価値を記憶する遊技用価値記憶手段」に相当する構成を備えたものである。
してみると、甲1発明Aの構成cは本件発明の構成Cに相当する構成を有するものである。

(4) 甲1発明Aの構成dの「メダル3枚と」された「表示変化開始操作を可能とする所定の遊技媒体」は、本件発明の構成Dの「1ゲームに対して設定されている賭数」に相当する。
そして、甲1発明Aの構成dでは、「遊技媒体の払込を所定の払込可能限度内で受け付け」るのだから、「賭数を記憶する賭数記憶手段」を有していることは自明のことである。
してみると、甲1発明Aの構成dは、本件発明の構成Dに相当する構成を有するものである。

(5) 甲1発明Aの構成eの「再遊技」、「次回もメダル投入なしで同じ条件で再ゲームできる賞であ」ることは、それぞれ本件発明の構成Eの「再遊技」、「遊技者所有の遊技用価値を消費することなく次のゲームが開始可能となる」ことに相当する。
そして、甲1発明Aの構成bによれば、「有効ライン16上に、各リール14におけるどのようなシンボルが位置しているかを見てゲームの結果(入賞か否か、及び入賞した賞の種類)を知る」のだから、甲1発明Aの「再遊技」が「有効ライン16上に、各リール14におけるどのようなシンボルが位置しているか」によって表示されるものであることが明らかであり、甲1発明Aにおいて「再遊技」が「有効ライン16上に、各リール14におけるどのようなシンボルが位置しているか」によって表示されることは、本件発明の構成Eの「再遊技表示結果が導出され」たことに相当する。
してみると、甲1発明Aの構成eは、本件発明の構成Eと、「再遊技表示結果が導出されたときに、遊技者所有の遊技用価値を消費することなく次のゲームが開始可能となるようにする」点で共通する。

(6) 甲1発明Aの構成f、gの「メダル投入口22から投入されたメダルが通過するメダル通路」、「メダルをメダル受皿部42に排出する通路」、「メダルをスロットマシン内に受容して取り込む通路」、「切り換え」ることは、それぞれ本件発明の構成Fの「遊技者により投入された遊技媒体の流下経路」、「外部に排出される排出側経路」、「内部に取り込む取込側経路」、「切り替える」ことに相当する。
そして、甲1発明Aの構成f、gでは、「メダル受容切換部54は、メダルの受容と受容拒否を切り換え、
受容と受容拒否の切換はメダル投入口22から投入されたメダルが通過するメダル通路を、制御部50から出力される切換信号に応じたソレノイドの動作により切り換えることにより行うものであ」ることから、甲1発明Aの構成f、gの「メダル受容切換部54」は、本件発明の構成Fの「経路切替手段」に相当する。
してみると、甲1発明Aの構成f、gは本件発明の構成Fに相当する構成を有するものである。

(7) 甲1発明Aの構成f、gの「制御部50」は、「制御部50から出力される切換信号に応じたソレノイドの動作により」「メダルが通過するメダル通路を」「切り換える」のだから、本件発明の構成Gの「切替制御手段」に相当する。
そして、甲1発明Aの構成f、gによれば、「メダル受容切換部54」(経路切替手段)は、「メダルの受容と受容拒否を切り換え、」「受容と受容拒否の切換は」「制御部50から出力される切換信号に応じたソレノイドの動作により切り換えることにより行うものであ」ることから、甲1発明Aの構成f、gの「制御部50」は本件発明の構成Gの「経路切替手段の制御を行う切替制御手段」に相当する。
してみると、甲1発明Aの構成f、gは本件発明の構成Gに相当する構成を有するものである。

(8) 甲1発明Aの「スロットマシン」が、本件発明の「スロットマシン」に相当することは、上記(2)にて説示のとおりである。
してみると、甲1発明Aの構成bは本件発明の構成Hに相当する構成を有するものである。

(9) 甲1発明Aの構成i?pの「払込拒絶時期」「の時期」である「表示変化開始操作若しくは表示変化開始指示、又は表示手段の連続的変化表示開始から、表示手段により表示内容が固定的に表示されるまでの期間A」は、本件発明の構成Iの「ゲームが行われているとき」に相当する。
また、甲1発明Aの構成i?pの「所定の払込拒絶時期以外の時期である払込受付時期に、ゲームを実行する代償としての遊技媒体の払込を所定の払込可能限度内で受け付け」との構成から、「所定の払込拒絶時期」である「期間A」においては、「ゲームを実行する代償としての遊技媒体の払込を所定の払込可能限度内で受け付け」ないものということができる。そうすると、甲1発明Aの構成i?pにおいて「期間A」において「ゲームを実行する代償としての遊技媒体の払込を所定の払込可能限度内で受け付け」ないことは、本件発明の構成Iの「ゲームが行われているときにおいて遊技者により遊技媒体が投入された場合」「賭数を更新すること」がないことに相当する。
また、甲1発明Aの構成i?pの「遊技媒体を、後に払込に使用し得るクレジットとしてクレジット可能限度内(遊技媒体としてのメダル50枚、又は200枚等)で受け付け、クレジットを受け付ける」ことは、本件発明の構成Iの「遊技者により遊技媒体が投入された場合」に「遊技用価値を更新すること」に相当する。
そして、甲1発明Aの構成i?pでは、「遊技媒体を、後に払込に使用し得るクレジットとしてクレジット可能限度内(遊技媒体としてのメダル50枚、又は200枚等)で受け付け、クレジットを受け付ける時期は」「払込拒絶時期のうちのクレジット受付時期であり」、「払込拒絶時期のうちのクレジット受付時期は、払込拒絶時期が前記期間A、期間B、及び期間Cである場合、そのうちのクレジット受付時期を、それらの期間から1又は2を選択した組み合せ及び全てを選択した場合の7通りに設定し得」るものなのだから、「払込拒絶時期」の「期間A」(ゲームが行われているとき)を「クレジット受付時期」に設定しない場合には、甲1発明Aの構成i?pの「期間A」(ゲームが行われているとき)は「クレジットを受け付ける」ことはなく、その場合は本件発明の構成Iの「ゲームが行われているときにおいて遊技者により遊技媒体が投入された場合」「遊技用価値を更新すること」が「な」いことに相当する。
してみると、甲1発明Aの構成i?pは本件発明の構成Iに相当する構成を有するものである。

(10) 甲1発明Aの構成i?pの「ゲームを実行する代償としての遊技媒体の払込」は本件発明の構成Jの「賭数」に相当するとともに、甲1発明Aの構成i?pの「遊技媒体の払込」の「払込可能限度」は、本件発明の構成Jの「予め定められた上限数」に相当する。そうすると、甲1発明Aの構成i?pの「ゲームを実行する代償としての遊技媒体の払込を所定の払込可能限度内で受け付け」ることは、本件発明の構成Jの「遊技媒体が投入された場合」「賭数が予め定められた上限数未満であるときには」「賭数を更新」することに相当する。
また、上記説示より甲1発明Aの構成i?pの「ゲームを実行する代償としての遊技媒体の払込を所定の払込可能限度内で受け付け」る、「払込受付時期」とは、「遊技媒体が投入された場合」「賭数が予め定められた上限数未満であるときには」「賭数を更新」する時期であるということができる。
一方、甲1発明Aの構成i?pの「払込拒絶時期というのは、
表示変化開始操作若しくは表示変化開始指示、又は表示手段の連続的変化表示開始から、表示手段により表示内容が固定的に表示されるまでの期間A、
入賞条件達成による賞として払出手段により遊技媒体を払い出すか又はクレジットに加算する期間B、及び
入賞条件達成による賞の一部として再遊技を有する場合に、表示手段による表示内容の固定的表示により再遊技の入賞条件が達成された後、その再遊技において表示手段により表示内容が固定的に表示されるまでの期間Cの時期のうち1又は2以上の組み合わせとすることができ」、「払込拒絶時期以外の時期が払込受付時期であ」るのだから、「期間A」、「期間B」、及び「期間C」のいずれにも該当しない時期は、「払込受付時期であ」るということができる。
また、甲1発明Aの構成i?pにおける「期間A」、「期間B」、及び「期間C」のいずれにも該当しない時期に、「再遊技表示結果が導出されずにゲームが終了した後」の時期が含まれることは自明であるから、甲1発明Aの構成i?pにおいて、「払込受付時期」に「再遊技表示結果が導出されずにゲームが終了した後」の時期が含まれることは自明のことである。
そして、甲1発明Aの構成i?pにおいて「払込受付時期」とは、「遊技媒体が投入された場合」「賭数が予め定められた上限数未満であるときには」「賭数を更新」する時期であることは上記説示のとおりであるから、甲1発明Aの構成i?pは、「再遊技表示結果が導出されずにゲームが終了した後」において「遊技媒体が投入された場合」「賭数が予め定められた上限数未満であるときには」「賭数を更新」するものといえる。
次に、甲1発明Aの構成i?pの「遊技媒体を、後に払込に使用し得るクレジットとしてクレジット可能限度内(遊技媒体としてのメダル50枚、又は200枚等)で受け付け」ることは、本件発明の構成Jの「遊技用価値を更新」することに相当する。
また、甲1発明Aの構成i?pの「払込受付時期に払込可能限度(3枚)を越えて投入されたメダルは、クレジット可能限度内であれば、制御部50においてクレジットとして受け付けられ」ることは、本件発明の構成Jの「当該上限数に達しているときには」前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値を更新することに相当する。
そして、「クレジット」(遊技用価値)が「制御部50」において記憶されていることは自明のことであり、甲1発明Aの「制御部50」が、「遊技用価値を記憶する遊技用価値記憶手段」に相当する構成を備えたものであることは上記(3)にて説示のとおりであることから、甲1発明Aの構成i?pの「払込受付時期に払込可能限度(3枚)を越えて投入されたメダルは、クレジット可能限度内であれば、制御部50においてクレジットとして受け付けられ」ること(当該上限数に達しているときには遊技用価値を更新すること)は、遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値を更新することに相当する。
してみると、甲1発明Aの構成i?pは本件発明の構成Jに相当する構成を有するものである。

(11) 甲1発明Aの構成i?pの「表示手段による表示内容の固定的表示により再遊技の入賞条件が達成された後、その再遊技において表示手段により表示内容が固定的に表示されるまでの期間C」は、本件発明の構成Kの「再遊技表示結果が導出されてゲームが終了した後から」「次のゲームが開始可能となるまで」、及び同構成Kの「次のゲームが開始可能となった以降」をいずれも包含するものである。
また、甲1発明Aの構成i?pの「所定の払込拒絶時期以外の時期である払込受付時期に、ゲームを実行する代償としての遊技媒体の払込を所定の払込可能限度内で受け付け」との構成から、「所定の払込拒絶時期」である「期間C」においては、「ゲームを実行する代償としての遊技媒体の払込を所定の払込可能限度内で受け付け」ないものということができる。そうすると、甲1発明Aの構成i?pにおいて「期間C」において「ゲームを実行する代償としての遊技媒体の払込を所定の払込可能限度内で受け付け」ないことは、本件発明の構成Kの「前記再遊技表示結果が導出されてゲームが終了した後から」「次のゲームが開始可能となるまでにおいて遊技者により遊技媒体が投入された場合」「賭数を更新すること」が「な」いことに相当する。
また、甲1発明Aの「遊技媒体を、後に払込に使用し得るクレジットとしてクレジット可能限度内(遊技媒体としてのメダル50枚、又は200枚等)で受け付け、クレジットを受け付ける」ことは、本件発明の構成Kの「遊技者により遊技媒体が投入された場合」に「遊技用価値を更新すること」に相当する。
そして、甲1発明Aの構成i?pでは、「遊技媒体を、後に払込に使用し得るクレジットとしてクレジット可能限度内(遊技媒体としてのメダル50枚、又は200枚等)で受け付け、クレジットを受け付ける時期は」「払込拒絶時期のうちのクレジット受付時期であり」、「払込拒絶時期のうちのクレジット受付時期は、払込拒絶時期が前記期間A、期間B、及び期間Cである場合、そのうちのクレジット受付時期を、それらの期間から1又は2を選択した組み合せ及び全てを選択した場合の7通りに設定し得」るものなのだから、「払込拒絶時期」の「期間C」(「再遊技表示結果が導出されてゲームが終了した後から」「次のゲームが開始可能となるまで」及び「次のゲームが開始可能となった以降」)を「クレジット受付時期」に設定しない場合には、甲1発明Aの構成i?pの「期間C」(再遊技表示結果が導出されてゲームが終了した後から前記再遊技導出時設定手段により賭数が設定されて次のゲームが開始可能となるまで)において遊技者により遊技媒体が投入された場合は、「クレジットを受け付ける」ことはなく、本件発明の構成Kの「前記再遊技表示結果が導出されてゲームが終了した後から」「次のゲームが開始可能となるまでにおいて遊技者により遊技媒体が投入された場合」「遊技用価値を更新すること」が「な」いことに相当する。
一方、甲1発明Aの構成i?pの「表示手段による表示内容の固定的表示により再遊技の入賞条件が達成された後、その再遊技において表示手段により表示内容が固定的に表示されるまでの期間C」は、本件発明の構成Kの「次のゲームが開始可能となった以降」を包含するものであることは上記説示のとおりであって、甲1発明Aの構成i?pの「払込拒絶時期」の「期間C」(次のゲームが開始可能となった以降)を「クレジット受付時期」に設定しない場合には、甲1発明Aの構成i?pの「期間C」(次のゲームが開始可能となった以降)は「クレジット」(遊技用価値)「を受け付ける」ことはなく、その場合には、甲1発明Aの構成i?pは、本件発明の構成Kの「遊技用価値を更新することが可能であ」るとの構成に相当する構成を有しない。
してみると、甲1発明Aの構成i?pは、本件発明の構成Kと、「前記再遊技表示結果が導出されてゲームが終了した後から」「次のゲームが開始可能となるまでにおいて遊技者により遊技媒体が投入された場合、前記賭数記憶手段に記憶されている賭数を更新することも前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値を更新することもな」い点で共通する。

(12) 甲1発明Aの構成i?pの「表示変化開始操作若しくは表示変化開始指示、又は表示手段の連続的変化表示開始から、表示手段により表示内容が固定的に表示されるまでの期間A、
入賞条件達成による賞として払出手段により遊技媒体を払い出すか又はクレジットに加算する期間B、及び
入賞条件達成による賞の一部として再遊技を有する場合に、表示手段による表示内容の固定的表示により再遊技の入賞条件が達成された後、その再遊技において表示手段により表示内容が固定的に表示されるまでの期間Cの時期」のいずれにも該当しない時期は、本件発明の構成Mの「再遊技表示結果が導出されずにゲームが終了した後」を含むものである。
一方、上記(10)にて説示のとおり、甲1発明Aの構成i?pの「期間A」、「期間B」、及び「期間C」のいずれにも該当しない時期は、「払込受付時期であ」る。
また、甲1発明Aの構成i?pの「ゲームを実行する代償としての遊技媒体の払込を所定の払込可能限度内で受け付け」ることは、本件発明の構成Mの「遊技媒体の投入が可能である」ことに相当する。
そして、甲1発明Aの構成i?pでは、「払込受付時期に、ゲームを実行する代償としての遊技媒体の払込を所定の払込可能限度内で受け付け」るのだから、甲1発明Aの構成i?pは、「再遊技表示結果が導出されずにゲームが終了した後」には、「ゲームを実行する代償としての遊技媒体の払込を所定の払込可能限度内で受け付け」る(遊技媒体の投入が可能である)ものといえる。
また、甲1発明Aの構成i?pは、「ゲームを実行する代償としての遊技媒体の払込を所定の払込可能限度内で受け付け」る(遊技媒体の投入が可能である)ものなのだから、「遊技媒体の払込を所定の払込可能限度内で受け付け」る(遊技媒体の投入が可能である)旨の設定を行っていることは自明のことであり、本件発明の構成Mの「第1可能設定処理を行」っているものといえる。
してみれば、甲1発明Aの構成i?pは、本件発明の構成L及びMと、「切替制御手段は、前記再遊技表示結果が導出されずにゲームが終了した後」「遊技媒体の投入が可能である旨の設定を行う第1可能設定処理を行」う点で共通する。

(13) 甲1発明Aの構成i?pの「期間C」において「入賞条件達成による賞の一部として再遊技を有する場合に、表示手段による表示内容の固定的表示により再遊技の入賞条件が達成され」ることは、本件発明の構成Nの「前記再遊技表示結果が導出されてゲームが終了」することに相当する。
一方、上記(11)アにて説示のとおり、甲1発明Aの構成i?pの「払込拒絶時期」の「期間C」を「クレジット受付時期」に設定しない場合、「クレジット受付時期であ」る「遊技媒体を、後に払込に使用し得るクレジットとしてクレジット可能限度内(遊技媒体としてのメダル50枚、又は200枚等)で受け付ける時期」とはならないのだから、甲1発明Aは、本件発明の構成Nの
「前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達しているか否かを判定し、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達していない場合には、遊技媒体の投入が可能である旨の設定を行う第2可能設定処理を行い、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達している場合には、遊技媒体の投入が不可である旨の設定を行う第1不可設定処理を行」う構成を備えることはない。
してみれば、甲1発明Aの構成i?pは、本件発明の構成Nと、「前記再遊技表示結果が導出されてゲームが終了」する点で共通する。

(14) 上記(11)にて説示のとおり、甲1発明Aの構成i?pの「払込拒絶時期というのは、
表示変化開始操作若しくは表示変化開始指示、又は表示手段の連続的変化表示開始から、表示手段により表示内容が固定的に表示されるまでの期間A、
入賞条件達成による賞として払出手段により遊技媒体を払い出すか又はクレジットに加算する期間B、及び
入賞条件達成による賞の一部として再遊技を有する場合に、表示手段による表示内容の固定的表示により再遊技の入賞条件が達成された後、その再遊技において表示手段により表示内容が固定的に表示されるまでの期間Cの時期のうち1又は2以上の組み合わせとすることができ」、「払込拒絶時期以外の時期が払込受付時期であ」るのだから、「期間A」、「期間B」、及び「期間C」のいずれにも該当しない時期は、「払込受付時期であ」るということができる。
また、甲1発明Aの構成i?pにおける「期間A」、「期間B」、及び「期間C」のいずれにも該当しない時期に、「賭数が設定された後」の時期が含まれることは自明であるから、甲1発明Aの構成i?pにおいて、「払込受付時期」に「賭数が設定された後」の時期が含まれることは自明のことである。
そして、甲1発明Aの構成i?pの「払込受付時期に払込可能限度(3枚)を越えて投入されたメダルは、クレジット可能限度内であれば、制御部50においてクレジットとして受け付けられ」るとの事項は、クレジット可能限度を超えた場合には制御部50においてクレジットとして受け付けられないことが明らかであり、甲1発明Aの構成i?pの当該事項は本件発明の構成Oにおける「遊技媒体が投入可能な状態において遊技媒体の投入が検出されたときに」「遊技用価値が上限数に達する場合には、遊技媒体の投入が不可である旨の設定を行う第2不可設定処理を行」うことに相当する。
また、甲1発明Aが「遊技用価値を記憶する遊技用価値記憶手段」に相当する構成を備えたものであることは上記(3)にて説示のとおりであり、また、甲1発明Aの構成i?pにおける「クレジット可能限度内であれば」との事項から「記憶されている遊技用価値が上限数に達するか否かを判定」していることは明らかである。
してみると、甲1発明Aの構成i?pは本件発明の構成Oに相当する構成を有するものである。

(15) まず、本件発明の構成Pにおける「共通の判定処理」、「共通の前記第2不可設定処理」について、発明の詳細な説明を参照すると、以下のとおり記載されている。
「【0554】
BET処理では、・・・次のゲーム(今から開始されるゲーム)がリプレイゲームであるか否かを判定する(S12)。」
「【0555】・・・メイン制御部41のRAMに設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数(ここでは3)であるか否か、すなわちゲームの開始条件となる賭数が設定されているか否かを判定し(S15)・・・」
「【0564】
S30では、投入メダルセンサ31による検出結果が適正な検出結果となり投入メダルの通過が検出されたか否か、すなわち投入メダルの通過が検出された旨を示す投入メダルフラグの有無を判定する。・・・
・・・メイン制御部41のRAMに投入不可フラグが設定されているか否かに基づいてメダルの投入が可能な状態か否かを判定し(S32)・・・
【0569】
S41においては、クレジットカウンタの値が上限値である50であるか否かが判定される。・・・クレジットカウンタの値が50であれば、S42において投入不可フラグをメイン制御部41のRAMに設定し・・・」

また、変形例4において、メイン制御部が実行するBET処理の制御内容を示すフローチャートである図39、及び変形例4において、メイン制御部が実行するBET処理の制御内容を示すフローチャートである図40(【0030】)は以下のとおりである。

【図39】



【図40】



そうすると、本件発明の構成Pのうち、
「前記再遊技表示結果が導出されずにゲームが終了し、前記賭数記憶手段に記憶されている賭数が上限数に到達した後、遊技媒体が投入可能な状態において遊技媒体の投入が検出されたときに」「前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達するか否かを共通の判定処理により判定し、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達する場合には、共通の前記第2不可設定処理を行」うとは、図39及び図40において、以下のステップの流れであるということができる。

「再遊技表示結果が導出されずにゲームが終了」(S12)(NO) → E3 →「賭数記憶手段に記憶されている賭数が上限数に到達」S33(YES) → E1 → E3 → 「遊技媒体の投入が検出された」S30(YES) → 「遊技媒体が投入可能な状態」S32(YES) → 「遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達するか否かを」「判定処理により判定し、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達する場合」S41(YES) → 「第2不可設定処理」S42

また、本件発明の構成Pのうち、
「前記再遊技表示結果が導出されてゲームが終了し、前記再遊技導出時設定手段により賭数が設定された後、遊技媒体が投入可能な状態において遊技媒体の投入が検出されたときに」「前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達するか否かを共通の判定処理により判定し、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達する場合には、共通の前記第2不可設定処理を行」うとは、図39及び図40において、以下のステップの流れであるということができる。

「再遊技表示結果が導出されてゲームが終了」S12(YES) →「再遊技導出時設定手段により賭数が設定された」S15(YES) → E1 → E3 →「遊技媒体の投入が検出された」S30 →「遊技媒体が投入可能な状態」 S32(YES) → 「遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達するか否かを」「判定処理により判定し、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達する場合」S41(YES) → 「第2不可設定処理」S42

そうすると、発明の詳細な説明を参照すると、本件発明の構成Pの「共通の判定処理」における「共通」とは、同様の判定処理を行うことではなく、フローチャートにおいて同じ処理ステップを使用することであると解するのが相当である。
同様に本件発明の構成Pの「共通の第2不可設定処理」における「共通」とは、同様の不可設定処理を行うことではなく、処理フローにおいて同じ処理ステップを使用することであると解するのが相当である。以下、上記理解に基づいて対比をする。

上記(14)にて説示のとおり、「期間A」、「期間B」、及び「期間C」のいずれにも該当しない時期は、「払込受付時期であ」るということができる。
また、甲1発明Aの構成i?pにおける「期間A」、「期間B」、及び「期間C」のいずれにも該当しない時期に、「再遊技表示結果が導出されずにゲームが終了し」た時期が含まれることは自明であるから、甲1発明Aの構成i?pにおいて、「払込受付時期」に「再遊技表示結果が導出されずにゲームが終了し」た時期が含まれることは自明のことである。
また、甲1発明Aの構成i?pの「払込受付時期に払込可能限度(3枚)を越えて投入された」こと、「クレジット可能限度内であれば、制御部50においてクレジットとして受け付けられ」は、それぞれ本件発明の構成Pの「前記賭数記憶手段に記憶されている賭数が上限数に到達した」こと、「遊技媒体が投入可能な状態において遊技媒体の投入が検出された」ことに相当する。
そうすると、甲1発明Aの構成i?pは、本件発明の構成Pの「再遊技表示結果が導出されずにゲームが終了し、前記賭数記憶手段に記憶されている賭数が上限数に到達した後、遊技媒体が投入可能な状態において遊技媒体の投入が検出され」ることに相当する。
そうすると、甲1発明Aの構成i?pにおいて、「再遊技表示結果が導出されずにゲームが終了し」た時期が含まれる「払込受付時期」に「払込可能限度(3枚)を越えて投入されたメダルは、クレジット可能限度内であれば、制御部50においてクレジットとして受け付けられ」ることは、本件発明の構成Pと、
「再遊技表示結果が導出されずにゲームが終了し、前記賭数記憶手段に記憶されている賭数が上限数に到達した後、遊技媒体が投入可能な状態において遊技媒体の投入が検出されたときに」「遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達するか否かを」「判定処理により判定し、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達する場合には」「不可設定処理を行う」点で共通する。
次に、甲1発明Aの構成i?pの「入賞条件達成による賞の一部として再遊技を有する場合に、表示手段による表示内容の固定的表示により再遊技の入賞条件が達成された後、その再遊技において表示手段により表示内容が固定的に表示されるまでの期間C」は、本件発明の構成Pの「前記再遊技表示結果が導出されてゲームが終了し」「た後」に相当する。
一方、上記(11)にて説示のとおり、甲1発明Aの構成i?p(「払込拒絶時期」の「期間C」を「クレジット受付時期」に設定しない)の場合、「クレジット受付時期であ」る「遊技媒体を、後に払込に使用し得るクレジットとしてクレジット可能限度内(遊技媒体としてのメダル50枚、又は200枚等)で受け付ける時期」とはならないのだから、甲1発明Aは、本件発明の構成Pの
「前記再遊技表示結果が導出されてゲームが終了し、前記再遊技導出時設定手段により賭数が設定された後、遊技媒体が投入可能な状態において遊技媒体の投入が検出されたとき」に相当する構成を有しない。

してみると、甲1発明Aの構成i?pと本件発明の構成Pとは、
「再遊技表示結果が導出されずにゲームが終了し、前記賭数記憶手段に記憶されている賭数が上限数に到達した後、遊技媒体が投入可能な状態において遊技媒体の投入が検出されたときに」「遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達するか否かを」「判定処理により判定し、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達する場合には」「不可設定処理を行う」点で共通する。

(16) 本件発明の構成Qの「共通の切替処理」、及び構成Rの「共通の前記切替処理」における「共通」も、上記(15)にて説示の「共通の判定処理」及び「共通の第2不可設定処理」における「共通」と同様に、処理フローにおいて「切替処理」という同じ処理ステップを使用することであると解するのが相当である。以下、上記理解に基づいて対比をする。

甲1発明Aの構成i?pの「払込受付時期に払込可能限度(3枚)を越えて投入されたメダルは、クレジット可能限度内であれば、制御部50においてクレジットとして受け付けられ」ることは、「遊技媒体が投入可能な状態において遊技媒体の投入が検出されたときに」「遊技用価値が上限数に達する場合には、遊技媒体の投入が不可である旨の設定を行う第2不可設定処理を行」うことに相当する(上記(14)参照)とともに、甲1発明Aの構成f、gによれば、
「メダル受容切換部54は、メダルの受容と受容拒否を切り換え、
受容と受容拒否の切換はメダル投入口22から投入されたメダルが通過するメダル通路を、制御部50から出力される切換信号に応じたソレノイドの動作により切り換えることを行うものであり、
切り換えられる一方の通路はメダルをスロットマシン内に受容して取り込む通路であり、他方の通路はメダルをメダル受皿部42に排出する通路であ」るのだから、甲1発明Aの構成i?pの「払込受付時期に払込可能限度(3枚)を越えて投入されたメダル」が「クレジット可能限度内であ」る場合に「制御部50においてクレジットとして受け付けられ」る(「遊技媒体が投入可能な状態において遊技媒体の投入が検出されたときに」「遊技用価値が上限数に達する場合には、遊技媒体の投入が不可である旨の設定を行う第2不可設定処理を行」う)場合に、「切り換えられる」「通路」を「メダルをメダル受皿部42に排出する通路」とするように「メダル投入口22から投入されたメダルが通過するメダル通路を、制御部50から出力される切換信号に応じたソレノイドの動作により切り換えることにより行う」(構成f、g)ことは、本件発明の構成Qの「前記第2不可設定処理が行われた場合に」「切替処理を行うことで、遊技媒体の投入が不可である旨の設定がされている場合に、遊技者により投入された遊技媒体の流下経路が排出側経路となるように前記経路切替手段の制御を行」うことに相当するとともに、本件発明の構成Rの「可能設定処理が行われた場合に」「切替処理を行うことで、遊技媒体の投入が可能である旨の設定がされている場合に、遊技者により投入された遊技媒体の流下経路が取込側経路となるように前記経路切替手段の制御を行」うことに相当する。

してみると、甲1発明Aの構成f、g及びi?pは、本件発明の構成Q及びRと、
「前記第2不可設定処理が行われた場合に」「切替処理を行うことで、遊技媒体の投入が不可である旨の設定がされている場合に、遊技者により投入された遊技媒体の流下経路が排出側経路となるように前記経路切替手段の制御を行い、」
「可能設定処理が行われた場合に」「切替処理を行うことで、遊技媒体の投入が可能である旨の設定がされている場合に、遊技者により投入された遊技媒体の流下経路が取込側経路となるように前記経路切替手段の制御を行」う点で共通する。

(17) 甲1発明Aの「スロットマシン」が、本件発明の「スロットマシン」に相当することは、上記(2)にて説示のとおりである。
してみると、甲1発明Aの構成xは本件発明の構成Xに相当する構成を有するものである。

そうすると、甲1発明A(構成i?pの「払込拒絶時期」の「期間C」を「クレジット受付時期」に設定しない場合)における、本件発明と甲1発明の一致点及び相違点は以下のとおりである。
(一致点)
「A 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、

B 前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンにおいて、
C 賭数の設定に使用可能な遊技用価値を記憶する遊技用価値記憶手段と、
D 1ゲームに対して設定されている賭数を記憶する賭数記憶手段と、
E′再遊技表示結果が導出されたときに、遊技者所有の遊技用価値を消費することなく次のゲームが開始可能となるようにし、
F 遊技者により投入された遊技媒体の流下経路を外部に排出される排出側経路または内部に取り込む取込側経路に切り替える経路切替手段と、
G 前記経路切替手段の制御を行う切替制御手段とを備え、
H 前記スロットマシンは、
I ゲームが行われているときにおいて遊技者により遊技媒体が投入された場合、前記賭数記憶手段に記憶されている賭数を更新することも前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値を更新することもなく、
J 前記再遊技表示結果が導出されずにゲームが終了した後において遊技者により遊技媒体が投入された場合、前記賭数記憶手段に記憶されている賭数が予め定められた上限数未満であるときには前記賭数記憶手段に記憶されている賭数を更新し、当該上限数に達しているときには前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値を更新し、
K′ 前記再遊技表示結果が導出されてゲームが終了した後から次のゲームが開始可能となるまでにおいて遊技者により遊技媒体が投入された場合、前記賭数記憶手段に記憶されている賭数を更新することも前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値を更新することもなく、
L 前記切替制御手段は、
M′ 前記再遊技表示結果が導出されずにゲームが終了した後、遊技媒体の投入が可能である旨の設定を行う第1可能設定処理を行い、
N′ 前記再遊技表示結果が導出されてゲームが終了し、
O 賭数が設定された後、遊技媒体が投入可能な状態において遊技媒体の投入が検出されたときに、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達するか否かを判定し、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達する場合には、遊技媒体の投入が不可である旨の設定を行う第2不可設定処理を行い、
P′ 前記再遊技表示結果が導出されずにゲームが終了し、前記賭数記憶手段に記憶されている賭数が上限数に到達した後、遊技媒体が投入可能な状態において遊技媒体の投入が検出されたときに、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達するか否かを判定処理により判定し、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達する場合には、不可設定処理を行い、
Q′ 第2不可設定処理が行われた場合に切替処理を行うことで、遊技媒体の投入が不可である旨の設定がされている場合に、遊技者により投入された遊技媒体の流下経路が排出側経路となるように前記経路切替手段の制御を行い、
R′ 可能設定処理が行われた場合に前記切替処理を行うことで、遊技媒体の投入が可能である旨の設定がされている場合に、遊技者により投入された遊技媒体の流下経路が取込側経路となるように前記経路切替手段の制御を行う、
X スロットマシン。」

(相違点1)(構成E)
本件発明では、「遊技者所有の遊技用価値を消費することなく次のゲームが開始可能となるように賭数を設定する再遊技導出時設定手段」を備えるのに対し、甲1発明Aでは、「再遊技」で「次回もメダル投入なしで同じ条件で再ゲームできる」(遊技者所有の遊技用価値を消費することなく次のゲームが開始可能となる)ようにするための「賭数を設定する再遊技導出時設定手段」を備えているか不明である点。

(相違点2)(構成K)
本件発明では、「前記再遊技表示結果が導出されてゲームが終了した後から」「次のゲームが開始可能となるまで」に「前記再遊技導出時設定手段により賭数が設定され」るのに対し、甲1発明Aでは「表示手段による表示内容の固定的表示により再遊技の入賞条件が達成された後」(再遊技表示結果が導出されてゲームが終了した後)から次のゲームが開始可能となるまでに再遊技導出時設定手段により賭数が設定されているか不明であり、
また、本件発明では「前記再遊技表示結果が導出されてゲームが終了した後から」「次のゲームが開始可能となった以降において遊技者により遊技媒体が投入された場合、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値を更新することが可能であ」るのに対し、甲1発明Aでは「表示手段による表示内容の固定的表示により再遊技の入賞条件が達成された後、その再遊技において表示手段により表示内容が固定的に表示されるまでの期間C」(次のゲームが開始可能となった以降)においては「ゲームを実行する代償としての遊技媒体の払込を所定の払込可能限度内で受け付け」ない(遊技者により遊技媒体が投入された場合、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値を更新することがない)ものであって、「遊技者により遊技媒体が投入された場合、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値を更新することが可能」なものでない点。

(相違点3)(構成M)
本件発明では、「前記再遊技表示結果が導出されずにゲームが終了した後」、「遊技媒体の投入が可能である旨の設定を行う」「可能設定処理を行」う際に、「前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達しているか否かを判定すること」が「な」いのに対し、
甲1発明Aでは、「表示変化開始操作若しくは表示変化開始指示、又は表示手段の連続的変化表示開始から、表示手段により表示内容が固定的に表示されるまでの期間A、
入賞条件達成による賞として払出手段により遊技媒体を払い出すか又はクレジットに加算する期間B、及び
入賞条件達成による賞の一部として再遊技を有する場合に、表示手段による表示内容の固定的表示により再遊技の入賞条件が達成された後、その再遊技において表示手段により表示内容が固定的に表示されるまでの期間Cの時期」のいずれにも該当しない時期(再遊技表示結果が導出されずにゲームが終了した後)に「ゲームを実行する代償としての遊技媒体の払込を所定の払込可能限度内で受け付け」る(遊技媒体の投入が可能である)際に、「クレジット」(遊技用価値)が「上限数に達しているか否かを判定することなく、遊技媒体の投入が可能である旨の設定を行う第1可能設定処理を行」っているか否か不明である点。

(相違点4)(構成N)
本件発明では、「前記再遊技表示結果が導出されてゲームが終了し、前記再遊技導出時設定手段により賭数が設定された後、遊技媒体の投入が検出されたか否かを判定する前に、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達しているか否かを判定し、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達していない場合には、遊技媒体の投入が可能である旨の設定を行う第2可能設定処理を行い、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達している場合には、遊技媒体の投入が不可である旨の設定を行う第1不可設定処理を行」うのに対し、甲1発明Aでは、「入賞条件達成による賞の一部として再遊技を有する場合に、表示手段による表示内容の固定的表示により再遊技の入賞条件が達成された後、その再遊技において表示手段により表示内容が固定的に表示されるまでの期間C」(前記再遊技表示結果が導出されてゲームが終了した後)において、「再遊技導出時設定手段により賭数が設定され」ているか不明であることに加え、「前記再遊技導出時設定手段により賭数が設定された後」の「遊技媒体の投入が検出されたか否かを判定する前に」、「後に払込に使用し得るクレジット」(前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値)が上限数に達しているか否かを判定し、「後に払込に使用し得るクレジット」(前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値)が上限数に達していない場合には、遊技媒体の投入が可能である旨の設定を行う第2可能設定処理を行い、「後に払込に使用し得るクレジット」(前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値)が「上限数に達している場合には、遊技媒体の投入が不可である旨の設定を行う第1不可設定処理を行」っていない点。

(相違点5)(構成P)
本件発明では、「前記再遊技表示結果が導出されずにゲームが終了し、前記賭数記憶手段に記憶されている賭数が上限数に到達した後、遊技媒体が投入可能な状態において遊技媒体の投入が検出されたときにも、前記再遊技表示結果が導出されてゲームが終了し、前記再遊技導出時設定手段により賭数が設定された後、遊技媒体が投入可能な状態において遊技媒体の投入が検出されたときにも、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達するか否かを共通の判定処理により判定し、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達する場合には、共通の前記第2不可設定処理を行」うのに対し、甲1発明Aでは、「再遊技表示結果が導出されずにゲームが終了し」た時期が含まれる「払込受付時期」に「払込可能限度(3枚)を越えて投入されたメダルは、クレジット可能限度内であれば、制御部50においてクレジットとして受け付けられ」る(再遊技表示結果が導出されずにゲームが終了し、前記賭数記憶手段に記憶されている賭数が上限数に到達した後、遊技媒体が投入可能な状態において遊技媒体の投入が検出されたときに遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達するか否かを判定処理により判定し、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達する場合には不可設定処理を行う)ものの、「入賞条件達成による賞の一部として再遊技を有する場合に、表示手段による表示内容の固定的表示により再遊技の入賞条件が達成された後、その再遊技において表示手段により表示内容が固定的に表示されるまでの期間C」(「前記再遊技表示結果が導出されてゲームが終了し」「た後」)に、「遊技媒体が投入可能な状態において遊技媒体の投入が検出され」ることはなく、「前記再遊技表示結果が導出されてゲームが終了し、前記再遊技導出時設定手段により賭数が設定された後、遊技媒体が投入可能な状態において遊技媒体の投入が検出されたときに」「前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達するか否かを共通の判定処理により判定」するものではなく、また、「遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達する場合には、共通の前記第2不可設定処理を行」うものでもなく、また、「入賞条件達成による賞の一部として再遊技を有する場合に、表示手段による表示内容の固定的表示により再遊技の入賞条件が達成され」る(「前記再遊技表示結果が導出されてゲームが終了」する)と、「前記再遊技導出時設定手段により賭数が設定され」るか不明である点。

(相違点6)(構成Q)
本件発明では「前記第1不可設定処理が行われた場合にも前記第2不可設定処理が行われた場合にも共通の切替処理を行うことで、遊技媒体の投入が不可である旨の設定がされている場合に、遊技者により投入された遊技媒体の流下経路が排出側経路となるように前記経路切替手段の制御を行」うのに対し、甲1発明Aでは、「前記第1不可設定処理」を有さず(上記「(相違点4)(構成N)」参照)、また甲1発明Aでは、「前記第1不可設定処理が行われた場合にも」「払込受付時期に払込可能限度(3枚)を越えて投入されたメダルは、クレジット可能限度内であれば、制御部50においてクレジットとして受け付けられ」ること(「第2不可設定処理を行」う場合)「にも共通の切替処理を行う」ことで、「切り換えられる」「通路」を「メダルをメダル受皿部42に排出する通路」とするように「メダル投入口22から投入されたメダルが通過するメダル通路を、制御部50から出力される切換信号に応じたソレノイドの動作により切り換えることにより行う」(「遊技媒体の投入が不可である旨の設定がされている場合に、遊技者により投入された遊技媒体の流下経路が排出側経路となるように前記経路切替手段の制御を行」う)ものでもない点。

(相違点7)(構成R)
本件発明では「前記第1可能設定処理が行われた場合にも前記第2可能設定処理が行われた場合にも共通の前記切替処理を行うことで、遊技媒体の投入が可能である旨の設定がされている場合に、遊技者により投入された遊技媒体の流下経路が取込側経路となるように前記経路切替手段の制御を行」うのに対し、甲1発明Aでは、「第1可能設定処理が行われ」るか否か不明であり(上記「(相違点3)(構成M)」参照)、また甲1発明Aでは、「第2可能設定処理」に相当する構成を有しない(上記「5 対比(その1)」(13)参照)から、「前記第1可能設定処理が行われた場合にも前記第2可能設定処理が行われた場合にも共通の前記切替処理を行うことで、遊技媒体の投入が可能である旨の設定がされている場合に、遊技者により投入された遊技媒体の流下経路が取込側経路となるように前記経路切替手段の制御を行」うものでない点。

(相違点8)(構成S-W)
本件発明では、
「所定条件が成立したときに発生する第1事象と、前記第1事象の発生に伴って発生し得る事象であって前記第1事象とは異なる第2事象とが発生可能であり、
前記第1事象が発生したときに前記第1事象が発生したことを特定可能な第1報知を第1報知手段により実行可能な第1報知実行手段と、
前記第1事象が発生したときに前記第1事象が発生したことを特定可能な第2報知を第2報知手段により実行可能であり、前記第2事象が発生したときに前記第2事象が発生したことを特定可能な第3報知を前記第2報知手段により実行可能な第2報知実行手段とを備え、
前記第1事象が発生して前記第2事象が発生しなかったときは、前記第1報知手段により前記第1報知を実行するとともに、前記第2報知手段により前記第2報知を実行し、
前記第1事象および前記第2事象が発生したときは、前記第1報知手段により前記第1報知を実行するとともに、前記第2報知手段により前記第2報知を実行せず、前記第3報知を実行する」のに対し、甲1発明Aではそのような構成を有しない点。

6 当審の判断(その1)
上記相違点1-8について検討する。

(1) 上記相違点1-8のうち、相違点5(構成P)について検討する。
ア まず、本件発明の構成Pにおける「共通の前記第2不可設定処理を行」うとは、処理フローにおいて「第2不可設定処理」という同じ処理ステップを使用することであると解するべきであることは、上記「5 対比(その1)」(15)にて説示のとおりである。

次に、甲3記載の事項の「再遊技役が成立した場合に、次の遊技期間において、自動ベット処理(遊技者が保有する遊技メダルの数を減らすことなく、直前の遊技におけるベット数と同数の遊技メダルがベットされた状態を設定する処理)を行う」ことは、本件発明の構成Pの「再遊技表示結果が導出されてゲームが終了し、前記再遊技導出時設定手段により賭数が設定され」ることに相当する。
また、甲3記載の事項の「再遊技状態(前回の遊技において再遊技役(再遊技役1?21の何れか)が成立した状態)であるか否かを判定し(ステップS201)」「ステップS201で再遊技状態ではないと判定した場合(前回の遊技において再遊技役が成立していない場合)には、遊技メダルのベット(ベット操作によるベットの他に自動ベット処理によるベットの場合を含む)の有無を判定(ステップS202)」することは、「ステップS201で再遊技状態ではないと判定した場合(前回の遊技において再遊技役が成立していない場合)に「賭数が上限数に到達し」ているか否かを判定していないのだから、「賭数が上限数に到達し」ている場合も含まれていると解することが相当である。そうすると、甲3記載の事項の「再遊技状態(前回の遊技において再遊技役(再遊技役1?21の何れか)が成立した状態)であるか否かを判定し(ステップS201)」「ステップS201で再遊技状態ではないと判定した場合(前回の遊技において再遊技役が成立していない場合)には、遊技メダルのベット(ベット操作によるベットの他に自動ベット処理によるベットの場合を含む)の有無を判定(ステップS202)」することは、本件発明の構成Pの「再遊技表示結果が導出されずにゲームが終了し、前記賭数記憶手段に記憶されている賭数が上限数に到達した後、遊技媒体が投入可能な状態において遊技媒体の投入が検出されたときに相当するといえる。
また、甲3記載の事項の「再遊技状態(前回の遊技において再遊技役(再遊技役1?21の何れか)が成立した状態)であるか否かを判定し(ステップS201)、
再遊技状態であると判定した場合には、ステップS221に進み、自動ベット実行時機制御処理を実行し、
自動ベット実行時機制御処理を終了した後は、ステップS202に戻り、」「遊技メダルのベット(ベット操作によるベットの他に自動ベット処理によるベットの場合を含む)の有無を判定し(ステップS202)、
遊技メダルがベットされていた場合」は、本件発明の構成Pの「再遊技表示結果が導出されてゲームが終了し、前記再遊技導出時設定手段により賭数が設定された後、遊技媒体が投入可能な状態において遊技媒体の投入が検出されたとき」に相当する。
また、甲3記載の事項の「ステップS207では、ベット数及びクレジット数が各上限値(最大ベット許容数及び最大クレジット許容数)に達しているか否かを判定し、ベット数及びクレジット数が共に上限値に達している場合には、ブロッカ48はOFF状態とされ」ることにおける、「ブロッカ48はOFF状態とされ」ることは、本件発明の構成Pの「共通の第2不可設定処理」と、「不可設定処理」である点で共通する。
しかし、甲3記載の事項の「遊技メダルがベットされていた場合にはステップS207に進み、」「ステップS207で」「ベット数及びクレジット数が各上限値(最大ベット許容数及び最大クレジット許容数)に達しているか否かを判定」し、「達している」ことには、「クレジット数」が「上限値」「に達している」のみならず、「ベット数」も「上限値」「に達している」ことが必要であることから、甲3記載の事項において「ステップS207で」「ベット数及びクレジット数が各上限値(最大ベット許容数及び最大クレジット許容数)に達しているか否かを判定」した場合、「達して」いる場合にも「達して」いない場合にも、「クレジット数」が「上限値」「に達している」場合が含まれているといえる。そうすると、甲3記載の事項の「ステップS207で」「ベット数及びクレジット数が各上限値(最大ベット許容数及び最大クレジット許容数)に達しているか否かを判定」することは、本件発明の構成Pの「前記賭数記憶手段に記憶されている賭数が上限数に到達」することを判定しているものではない。
また、甲1発明Aと甲3記載の事項は、「再遊技表示結果が導出されずにゲームが終了し、前記賭数記憶手段に記憶されている賭数が上限数に到達した後、遊技媒体が投入可能な状態において遊技媒体の投入が検出されたとき」という共通の前提が存在しない。してみると、甲1発明Aに甲3記載の事項を適用することは容易想到ということができない。

さらに、仮に甲1発明Aに甲3記載の事項を適用することができるとして検討しても、甲1発明Aの構成i?pの「払込受付時期に払込可能限度(3枚)を越えて投入されたメダルは、クレジット可能限度内であれば、制御部50においてクレジットとして受け付けられ」ること(「遊技用価値が上限数に達する場合には、遊技媒体の投入が不可である旨の設定を行う第2不可設定処理を行」うことと、甲3記載の事項の「ステップS207では、ベット数及びクレジット数が各上限値(最大ベット許容数及び最大クレジット許容数)に達しているか否かを判定し、ベット数及びクレジット数が共に上限値に達している場合」の「ブロッカ48はOFF状態とされ」ること(不可設定処理)を、処理フローにおいて同じ処理ステップとして、「共通の第2不可設定処理」とすることまで容易想到とする理由は甲1発明A及び甲3記載の事項には存在せず、また、甲第1号証及び甲第3号証には、「共通の第2不可設定処理」とすべき課題や示唆等が記載されているわけでもない。

イ また、甲4記載の事項は上記「4 引用例の記載」「(4) 甲第4号証」にて記載のとおりである。
甲4号証記載の事項の「メダルの投入を検出するセンサが、メダルを検出したかどうかを判断し、メダルを検出した場合」、「クレジットが満杯、すなわち、予め決められている最大クレジット数を超えたかどうかを判断」すること、「クレジットが満杯である場合は、最大クレジットを超過した分のメダルがメダル受皿に排出される」ことは、それぞれ本件発明の構成Pの「遊技媒体の投入が検出されたとき」、「遊技用価値が上限数に達するか否かを」「判定処理により判定」すること、「遊技用価値が上限数に達する場合には」「不可設定処理を行」うことに相当する。
しかし、甲1発明Aに甲4記載の事項を適用してみても、甲4記載の事項は、そもそも上記相違点5に係る本件発明の構成Pの「再遊技表示結果が導出されてゲームが終了し、前記再遊技導出時設定手段により賭数が設定された後、遊技媒体が投入可能な状態において遊技媒体の投入が検出されたとき」に相当する構成を備えないのだから、甲1発明Aに甲4記載の事項を適用しても、相違点5に係る「前記再遊技表示結果が導出されてゲームが終了し、前記再遊技導出時設定手段により賭数が設定された後、遊技媒体が投入可能な状態において遊技媒体の投入が検出されたときにも、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達するか否かを共通の判定処理により判定」するものとはならない。

ウ また、甲2記載の事項が上記相違点5に係る事項でないことは明らかである。

エ してみると、甲2記載の事項、甲3記載の事項、及び甲4記載の事項は、「前記再遊技表示結果が導出されずにゲームが終了し、前記賭数記憶手段に記憶されている賭数が上限数に到達した後、遊技媒体が投入可能な状態において遊技媒体の投入が検出されたときにも、前記再遊技表示結果が導出されてゲームが終了し、前記再遊技導出時設定手段により賭数が設定された後、遊技媒体が投入可能な状態において遊技媒体の投入が検出されたときにも、」「前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達する場合に」行う「不可設定処理」を、「賭数が設定された後、遊技媒体が投入可能な状態において遊技媒体の投入が検出されたときに、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達するか否かを判定し、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達する場合に」「行う」「遊技媒体の投入が不可である旨の設定」である「第2不可設定処理」(本件発明の構成O)と共通のステップで行うことが容易想到であるとする証拠とはならない。また、相違点5に係る上記構成が、原出願の出願の時において周知の構成であったとする事情もない。

(2) 上記相違点1-8のうち、相違点4(構成N)、相違点6(構成Q)について検討する。

ア 甲3記載の事項の「再遊技状態(前回の遊技において再遊技役(再遊技役1?21の何れか)が成立した状態)であるか否かを判定し(ステップS201)、
再遊技状態であると判定した場合には、ステップS221に進み、自動ベット実行時機制御処理を実行し、
自動ベット実行時機制御処理を終了した後は、ステップS202に戻り、」「遊技メダルのベット(ベット操作によるベットの他に自動ベット処理によるベットの場合を含む)の有無を判定(ステップS202)」すること、「ステップS207で」「ブロッカ48はOFF状態とされ」ることは、それぞれ本件発明の構成Nの「再遊技表示結果が導出されてゲームが終了し、前記再遊技導出時設定手段により賭数が設定された後、遊技媒体の投入が検出されたか否かを判定する」こと、「遊技媒体の投入が不可である旨の設定を行う」「不可設定処理」に相当する。
しかし、甲3記載の事項は、「再遊技状態(前回の遊技において再遊技役(再遊技役1?21の何れか)が成立した状態)であるか否かを判定し(ステップS201)、
再遊技状態であると判定した場合には、ステップS221に進み、自動ベット実行時機制御処理を実行し、
自動ベット実行時機制御処理を終了した後は、ステップS202に戻り、」「遊技メダルのベット(ベット操作によるベットの他に自動ベット処理によるベットの場合を含む)の有無を判定(ステップS202)」すること、「ステップS207で」「ブロッカ48はOFF状態とされ」ること(「再遊技表示結果が導出されてゲームが終了し、前記再遊技導出時設定手段により賭数が設定された後、遊技媒体の投入が検出されたか否かを判定する」こと)の前に、「遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達しているか否かを判定し」ているものではない。
また、甲3記載の事項の「遊技メダルがベットされていた場合にはステップS207に進み、」「ステップS207で」「ベット数及びクレジット数が各上限値(最大ベット許容数及び最大クレジット許容数)に達しているか否かを判定」し、「達している」ことには、「クレジット数」が「上限値」「に達している」のみならず、「ベット数」も「上限値」「に達している」ことが必要であることから、甲3記載の事項において「ステップS207で」「ベット数及びクレジット数が各上限値(最大ベット許容数及び最大クレジット許容数)に達しているか否かを判定」した場合、「達して」いる場合にも「達して」いない場合にも、「クレジット数」(遊技用価値)が「上限値」「に達している」場合が含まれているといえる。そうすると、甲3記載の事項の「ステップS207で」「ベット数及びクレジット数が各上限値(最大ベット許容数及び最大クレジット許容数)に達しているか否かを判定」することは、本件発明の構成Nの「遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達している」ことを判定しているものではない。
そうすると、甲3記載の事項は、本件発明の構成Nの「前記再遊技表示結果が導出されてゲームが終了し、前記再遊技導出時設定手段により賭数が設定された後、遊技媒体の投入が検出されたか否かを判定する前に、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達しているか否かを判定し」「前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達している場合には、遊技媒体の投入が不可である旨の設定を行う第1不可設定処理を行」うことに相当する構成を有しない。また当該構成が、原出願の出願の時において周知の構成であったとする事情もない。
そして、甲3記載の事項から、本件発明の構成Nの「第1不可設定処理」を行うことが容易想到といえないのだから、上記相違点6(構成Q)に係る、「前記第1不可設定処理が行われた場合にも前記第2不可設定処理が行われた場合にも共通の切替処理を行うこと」もまた、甲3記載の事項から、容易想到ということはできない。

イ また、甲2記載の事項及び甲4記載の事項から、本件発明の構成Nの「第1不可設定処理」を行うことが容易想到といえないことは明らかである。

ウ してみると、甲2記載の事項、甲3記載の事項、及び甲4記載の事項は、「前記再遊技表示結果が導出されてゲームが終了し、前記再遊技導出時設定手段により賭数が設定された後、遊技媒体の投入が検出されたか否かを判定する前に、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達しているか否かを判定し」「前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達している場合には、遊技媒体の投入が不可である旨の設定を行う第1不可設定処理を行」い(構成N)、
「前記第1不可設定処理が行われた場合にも前記第2不可設定処理が行われた場合にも共通の切替処理を行うこと」(構成Q)が容易想到であるとする証拠とはならない。また、相違点4、6に係る上記構成が、原出願の出願の時において周知の構成であったとする事情もない。

(3) したがって、上記相違点1-8のうち、相違点4(構成N)に係る構成、相違点5(構成P)に係る構成、相違点6(構成Q)に係る構成は、いずれも甲1発明A、甲2記載の事項、甲3記載の事項及び甲4記載の事項から当業者が容易に発明をすることができたものではないから、他の相違点1?3、7、8について検討するまでもなく、本件発明は甲1発明A、甲2記載の事項、甲3記載の事項及び甲4記載の事項からから当業者が容易に発明をすることができたものではない。

7 対比(その2)
甲1発明の構成i?pの「払込拒絶時期」の「期間C」を「クレジット受付時期」に設定する場合、甲1発明は、以下の甲1発明Bと認められる。

(甲1発明B)
「a 水平方向等間隔に並んだ3つのシンボル表示窓12が設けられ、スロットマシン内部における各対応位置に、3つのリール14が互いに独立的に回転自在に支持され(【0044】)、
各リール14の外周面には、多種のシンボル(オレンジ、プラム、ベル、☆、チェリー等の絵、「7」の文字、「BAR」の文字、「RP」の文字(再遊技)等。)が周方向における一定距離毎に順に表示され、そのうち周方向に連続する任意の3つのシンボルが、各リール14の停止時に、シンボル表示窓12における上中下の各位置にリール14毎に表示され(【0044】)、

b 各リール14は、それぞれ別々のステッピングモータ(回転駆動装置)によって、回転駆動され、また停止保持され(【0044】)、
遊技者は、有効ライン16上に、各リール14におけるどのようなシンボルが位置しているかを見てゲームの結果(入賞か否か、及び入賞した賞の種類)を知ることができる(【0045】)、
スロットマシンについてのものであって(【0039】)、

c 制御部50を備え(図1)、
遊技媒体を、後に払込に使用し得るクレジットとしてクレジット可能限度内(遊技媒体としてのメダル50枚、又は200枚等)で受け付け(【0027】)、
メダルを払い込むには、スロットマシンにクレジットされているメダルがある場合は、BETボタン24を押して必要枚数を払い込み(【0046】)、
クレジット作動選択部56によりクレジット受付が作動状態(ON)となっており、且つクレジット可能限度内であれば、メダル受容切換部54はメダル受容状態にあり、この場合にメダル投入口22から投入されたメダルは、受容され、メダル検出部51により検出されることにより制御部50においてクレジットとして受け付けられ(【0086】)、

d ゲームを実行する代償としての遊技媒体の払込を所定の払込可能限度内で受け付け、表示変化開始操作を可能とする所定の遊技媒体は、何れもメダル3枚とし(【0023】)、

e 入賞によって遊技者に与えられる賞として、再遊技(リプレイ)を挙げることができ(【0036】)、
再遊技というのは、次回もメダル投入なしで同じ条件で再ゲームできる賞であり(【0026】)、

f、g メダル受容切換部54を備え(図1)、
メダル受容切換部54は、メダルの受容と受容拒否を切り換え、
受容と受容拒否の切換はメダル投入口22から投入されたメダルが通過するメダル通路を、制御部50から出力される切換信号に応じたソレノイドの動作により切り換えることを行うものであり、
切り換えられる一方の通路はメダルをスロットマシン内に受容して取り込む通路であり、他方の通路はメダルをメダル受皿部42に排出する通路であり(【0065】)、

i?p 所定の払込拒絶時期以外の時期である払込受付時期に、ゲームを実行する代償としての遊技媒体の払込を所定の払込可能限度内で受け付け(【0023】)、
払込拒絶時期というのは、
表示変化開始操作若しくは表示変化開始指示、又は表示手段の連続的変化表示開始から、表示手段により表示内容が固定的に表示されるまでの期間A、
入賞条件達成による賞として払出手段により遊技媒体を払い出すか又はクレジットに加算する期間B、及び
入賞条件達成による賞の一部として再遊技を有する場合に、表示手段による表示内容の固定的表示により再遊技の入賞条件が達成された後、その再遊技において表示手段により表示内容が固定的に表示されるまでの期間Cの時期のうち1又は2以上の組み合わせとすることができ、払込拒絶時期以外の時期が払込受付時期であり(【0025】)、
遊技媒体を、後に払込に使用し得るクレジットとしてクレジット可能限度内(遊技媒体としてのメダル50枚、又は200枚等)で受け付け、クレジットを受け付ける時期は、払込受付時期並びに払込拒絶時期のうちのクレジット受付時期であり(【0027】)、
払込拒絶時期のうちのクレジット受付時期は、払込拒絶時期が前記期間A、期間B、及び期間Cである場合、そのうちのクレジット受付時期を、それらの期間から1又は2を選択した組み合せ及び全てを選択した場合の7通りに設定し得(【0028】)、
期間Cをクレジット受付時期に設定し、
払込受付時期に払込可能限度(3枚)を越えて投入されたメダルは、クレジット可能限度内であれば、制御部50においてクレジットとして受け付けられる(【0072】)、

x スロットマシン(【0039】)。」
(なお、下線部は、上記甲1発明Aと異なる点を示す。)

本件発明と甲1発明Bとを、分説に従い対比する。

(1) 甲1発明Bの構成aは本件発明の構成Aに相当する構成を有するものである(上記「5 対比(その1)」(1)における説示を参照。)。

(2) 甲1発明Bの構成bは本件発明の構成Bに相当する構成を有するものである(上記「5 対比(その1)」(2)における説示を参照。)。

(3) 甲1発明Bの構成cは本件発明の構成Cに相当する構成を有するものである(上記「5 対比(その1)」(3)における説示を参照。)。

(4) 甲1発明Bの構成dは、本件発明の構成Dに相当する構成を有するものである(上記「5 対比(その1)」(4)における説示を参照。)。

(5) 甲1発明Bの構成eは、本件発明の構成Eと、「再遊技表示結果が導出されたときに、遊技者所有の遊技用価値を消費することなく次のゲームが開始可能となるようにする」点で共通する(上記「5 対比(その1)」(5)における説示を参照。)。

(6) 甲1発明Bの構成f、gは本件発明の構成Fに相当する構成を有するものである(上記「5 対比(その1)」(6)における説示を参照。)。

(7) 甲1発明Bの構成f、gは本件発明の構成Gに相当する構成を有するものである(上記「5 対比(その1)」(7)における説示を参照。)。

(8) 甲1発明Bの構成bは本件発明の構成Hに相当する構成を有するものである(上記「5 対比(その1)」(8)における説示を参照。)。

(9) 甲1発明Bの構成i?pは本件発明の構成Iに相当する構成を有するものである(上記「5 対比(その1)」(9)における説示を参照。)。

(10) 甲1発明Bの構成i?pは本件発明の構成Jに相当する構成を有するものである(上記「5 対比(その1)」(10)における説示を参照。)。

(11) 甲1発明Bの構成i?pの「表示手段による表示内容の固定的表示により再遊技の入賞条件が達成された後、その再遊技において表示手段により表示内容が固定的に表示されるまでの期間C」は、本件発明の構成Kの「再遊技表示結果が導出されてゲームが終了した後から」「次のゲームが開始可能となるまで」、及び同構成Kの「次のゲームが開始可能となった以降」をいずれも包含するものである。
また、甲1発明Bの構成i?pの「所定の払込拒絶時期以外の時期である払込受付時期に、ゲームを実行する代償としての遊技媒体の払込を所定の払込可能限度内で受け付け」との構成から、「所定の払込拒絶時期」である「期間C」においては、「ゲームを実行する代償としての遊技媒体の払込を所定の払込可能限度内で受け付け」ないものということができる。そうすると、甲1発明Bの構成i?pにおいて「期間C」において「ゲームを実行する代償としての遊技媒体の払込を所定の払込可能限度内で受け付け」ないことは、本件発明の構成Kの「前記再遊技表示結果が導出されてゲームが終了した後から」「次のゲームが開始可能となるまでにおいて遊技者により遊技媒体が投入された場合」「賭数を更新すること」が「な」いことに相当する。
また、甲1発明Bの「遊技媒体を、後に払込に使用し得るクレジットとしてクレジット可能限度内(遊技媒体としてのメダル50枚、又は200枚等)で受け付け、クレジットを受け付ける」ことは、本件発明の構成Kの「遊技者により遊技媒体が投入された場合」に「遊技用価値を更新すること」に相当する。
そして、甲1発明Bの構成i?pでは、「遊技媒体を、後に払込に使用し得るクレジットとしてクレジット可能限度内(遊技媒体としてのメダル50枚、又は200枚等)で受け付け、クレジットを受け付ける時期は」「払込拒絶時期のうちのクレジット受付時期であり」、「払込拒絶時期のうちのクレジット受付時期は、払込拒絶時期が前記期間A、期間B、及び期間Cである場合、そのうちのクレジット受付時期を、それらの期間から1又は2を選択した組み合せ及び全てを選択した場合の7通りに設定し得」るものなのだから、「払込拒絶時期」の「期間C」(「再遊技表示結果が導出されてゲームが終了した後から」「次のゲームが開始可能となるまで」及び「次のゲームが開始可能となった以降」)を「クレジット受付時期」に設定する場合について検討する。
甲1発明Bの構成i?pの「遊技媒体を、後に払込に使用し得るクレジットとしてクレジット可能限度内(遊技媒体としてのメダル50枚、又は200枚等)で受け付け、クレジットを受け付ける」ことは、本件発明の構成Kの「遊技者により遊技媒体が投入された場合」に「遊技用価値を更新すること」に相当する。
そして、甲1発明Bの構成i?pで「払込拒絶時期」の「期間C」(「再遊技表示結果が導出されてゲームが終了した後から」「次のゲームが開始可能となるまで」及び「次のゲームが開始可能となった以降」)を「クレジット受付時期」に設定する場合には、甲1発明Bの構成i?pの「期間C」(再遊技表示結果が導出されてゲームが終了した後から前記再遊技導出時設定手段により賭数が設定されて次のゲームが開始可能となるまで)において遊技者により遊技媒体が投入された場合は、「クレジットを受け付ける」のだから、本件発明の構成Kの「前記再遊技表示結果が導出されてゲームが終了した後から」「次のゲームが開始可能となるまでにおいて遊技者により遊技媒体が投入された場合」「遊技用価値を更新すること」が「な」いことに相当しない。
一方、甲1発明Bの構成i?pの「表示手段による表示内容の固定的表示により再遊技の入賞条件が達成された後、その再遊技において表示手段により表示内容が固定的に表示されるまでの期間C」は、本件発明の構成Kの「次のゲームが開始可能となった以降」を包含するものであることは上記説示のとおりであって、甲1発明Bの構成i?pの「払込拒絶時期」の「期間C」(次のゲームが開始可能となった以降)を「クレジット受付時期」に設定する場合には、甲1発明Bの構成i?pの「期間C」(次のゲームが開始可能となった以降)は「クレジット」(遊技用価値)「を受け付ける」のだから、その場合には、甲1発明Bの構成i?pは、本件発明の構成Kの「遊技用価値を更新することが可能であ」るとの構成に相当する構成を有する。
してみると、甲1発明Bの構成i?pは、本件発明の構成Kと、
「前記再遊技表示結果が導出されてゲームが終了した後から」「次のゲームが開始可能となった以降において遊技者により遊技媒体が投入された場合、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値を更新することが可能であ」る点で共通する。

(12) 甲1発明Bの構成i?pは、本件発明の構成L及びMと、「切替制御手段は、前記再遊技表示結果が導出されずにゲームが終了した後」「遊技媒体の投入が可能である旨の設定を行う第1可能設定処理を行」う点で共通する(上記「5 対比(その1)」(12)における説示を参照。)。

(13) 甲1発明Bの構成i?pの「入賞条件達成による賞の一部として再遊技を有する場合に、表示手段による表示内容の固定的表示により再遊技の入賞条件が達成された後、その再遊技において表示手段により表示内容が固定的に表示されるまでの期間C」は、本件発明の構成Nの「前記再遊技表示結果が導出されてゲームが終了し」「た後」に相当する。
一方、上記(11)にて説示のとおり、甲1発明Bの構成i?pの「払込拒絶時期」の「期間C」を「クレジット受付時期」に設定する場合、「期間C」は「クレジット受付時期であ」る「遊技媒体を、後に払込に使用し得るクレジットとしてクレジット可能限度内(遊技媒体としてのメダル50枚、又は200枚等)で受け付ける時期」となり、「クレジット受付時期であ」る「遊技媒体を、後に払込に使用し得るクレジットとしてクレジット可能限度」を超えた場合に「受け付け」ない時期となるから、甲1発明Bは、本件発明の構成Nの
「前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達しているか否かを判定し、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達していない場合には、遊技媒体の投入が可能である旨の設定を行う第2可能設定処理を行い、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達している場合には、遊技媒体の投入が不可である旨の設定を行う第1不可設定処理を行」う構成を備える。
してみれば、甲1発明Bの構成i?pは、本件発明の構成Nと、
「前記再遊技表示結果が導出されてゲームが終了した後、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達しているか否かを判定し、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達していない場合には、遊技媒体の投入が可能である旨の設定を行う第2可能設定処理を行い、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達している場合には、遊技媒体の投入が不可である旨の設定を行う第1不可設定処理を行」う点で共通する。

(14) 甲1発明Bの構成i?pは本件発明の構成Oに相当する構成を有するものである(上記「5 対比(その1)」(14)における説示を参照。)。

(15) 発明の詳細な説明を参照すると、本件発明の構成Pの「共通の判定処理」における「共通」とは、同様の判定処理を行うことではなく、フローチャートにおいて同じ処理ステップを使用することであると解するのが相当である(上記「5 対比(その1)」(15)における説示を参照。)。
同様に本件発明の構成Pの「共通の第2不可設定処理」における「共通」とは、同様の不可設定処理を行うことではなく、処理フローにおいて同じ処理ステップを使用することであると解するのが相当である。以下、上記理解に基づいて対比をする(上記「5 対比(その1)」(15)における説示を参照。)

甲1発明Bの構成i?pの「払込拒絶時期」の「期間C」を「クレジット受付時期」に設定する場合について、以下検討する。
上記「5 対比(その1)」(15)にて説示のとおり、「期間A」、「期間B」、及び「期間C」のいずれにも該当しない時期は、「払込受付時期であ」るということができる。
また、甲1発明Bの構成i?pにおける「期間A」、「期間B」、及び「期間C」のいずれにも該当しない時期に、「再遊技表示結果が導出されずにゲームが終了し」た時期が含まれることは自明であるから、甲1発明Bの構成i?pにおいて、「払込受付時期」に「再遊技表示結果が導出されずにゲームが終了し」た時期が含まれることは自明のことである。
また、甲1発明Bの構成i?pの「払込受付時期に払込可能限度(3枚)を越えて投入された」こと、「クレジット可能限度内であれば、制御部50においてクレジットとして受け付けられ」は、それぞれ本件発明の構成Pの「前記賭数記憶手段に記憶されている賭数が上限数に到達した」こと、「遊技媒体が投入可能な状態において遊技媒体の投入が検出された」ことに相当する。
そうすると、甲1発明Bの構成i?pは、本件発明の構成Pの「再遊技表示結果が導出されずにゲームが終了し、前記賭数記憶手段に記憶されている賭数が上限数に到達した後、遊技媒体が投入可能な状態において遊技媒体の投入が検出され」ることに相当する。
そうすると、甲1発明Bの構成i?pにおいて、「再遊技表示結果が導出されずにゲームが終了し」た時期が含まれる「払込受付時期」に「払込可能限度(3枚)を越えて投入されたメダルは、クレジット可能限度内であれば、制御部50においてクレジットとして受け付けられ」ることは、本件発明の構成Pと、
「再遊技表示結果が導出されずにゲームが終了し、前記賭数記憶手段に記憶されている賭数が上限数に到達した後、遊技媒体が投入可能な状態において遊技媒体の投入が検出されたときに」「遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達するか否かを」「判定処理により判定し、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達する場合には」「不可設定処理を行う」点で共通する。

次に、甲1発明Bの構成i?pの「入賞条件達成による賞の一部として再遊技を有する場合に、表示手段による表示内容の固定的表示により再遊技の入賞条件が達成された後、その再遊技において表示手段により表示内容が固定的に表示されるまでの期間C」は、本件発明の構成Pの「前記再遊技表示結果が導出されてゲームが終了し」「た後」に相当する。
一方、上記(11)にて説示のとおり、甲1発明Bの構成i?pの「払込拒絶時期」の「期間C」を「クレジット受付時期」に設定する場合、「期間C」は、「クレジット受付時期であ」る「遊技媒体を、後に払込に使用し得るクレジットとしてクレジット可能限度内(遊技媒体としてのメダル50枚、又は200枚等)で受け付ける時期」となるから、甲1発明Bの構成i?pの「遊技媒体を、後に払込に使用し得るクレジットとしてクレジット可能限度内(遊技媒体としてのメダル50枚、又は200枚等)で受け付け、クレジットを受け付ける時期は、払込受付時期並びに払込拒絶時期のうちのクレジット受付時期であり、
払込拒絶時期のうちのクレジット受付時期は、払込拒絶時期が前記期間A、期間B、及び期間Cである場合、そのうちのクレジット受付時期を、それらの期間から1又は2を選択した組み合せ及び全てを選択した場合の7通りに設定し得」ることは、本件発明の構成Pと
「再遊技表示結果が導出されてゲームが終了し」「た後、遊技媒体が投入可能な状態において遊技媒体の投入が検出されたときに」「前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達するか否かを」「判定処理により判定し、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達する場合には、」「不可設定処理を行」う点で共通する。

してみると、甲1発明Bの構成i?pと本件発明の構成Pとは、「前記再遊技表示結果が導出されずにゲームが終了し、前記賭数記憶手段に記憶されている賭数が上限数に到達した後、遊技媒体が投入可能な状態において遊技媒体の投入が検出されたときにも、前記再遊技表示結果が導出されてゲームが終了し」「た後、遊技媒体が投入可能な状態において遊技媒体の投入が検出されたときにも、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達するか否かを」「判定処理により判定し、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達する場合には、」「不可設定処理を行」う点で共通する。

(16) 甲1発明Bの構成f、g及びi?pは、本件発明の構成Q及びRと、
「前記第2不可設定処理が行われた場合に」「切替処理を行うことで、遊技媒体の投入が不可である旨の設定がされている場合に、遊技者により投入された遊技媒体の流下経路が排出側経路となるように前記経路切替手段の制御を行い、」
「可能設定処理が行われた場合に」「切替処理を行うことで、遊技媒体の投入が可能である旨の設定がされている場合に、遊技者により投入された遊技媒体の流下経路が取込側経路となるように前記経路切替手段の制御を行」う点で共通する(上記「5 対比(その1)」(16)における説示を参照。)。

(17) 甲1発明Bの構成xは本件発明の構成Xに相当する構成を有するものである(上記「5 対比(その1)」(17)における説示を参照。)。

そうすると、甲1発明B(構成i?pの「払込拒絶時期」の「期間C」を「クレジット受付時期」に設定する場合)における、本件発明と甲1発明Bの一致点及び相違点は以下のとおりである。
(一致点)
A 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、

B 前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンにおいて、
C 賭数の設定に使用可能な遊技用価値を記憶する遊技用価値記憶手段と、
D 1ゲームに対して設定されている賭数を記憶する賭数記憶手段と、
E′再遊技表示結果が導出されたときに、遊技者所有の遊技用価値を消費することなく次のゲームが開始可能となるようにし、
F 遊技者により投入された遊技媒体の流下経路を外部に排出される排出側経路または内部に取り込む取込側経路に切り替える経路切替手段と、
G 前記経路切替手段の制御を行う切替制御手段とを備え、
H 前記スロットマシンは、
I ゲームが行われているときにおいて遊技者により遊技媒体が投入された場合、前記賭数記憶手段に記憶されている賭数を更新することも前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値を更新することもなく、
J 前記再遊技表示結果が導出されずにゲームが終了した後において遊技者により遊技媒体が投入された場合、前記賭数記憶手段に記憶されている賭数が予め定められた上限数未満であるときには前記賭数記憶手段に記憶されている賭数を更新し、当該上限数に達しているときには前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値を更新し、
K″ 前記再遊技表示結果が導出されてゲームが終了した後から次のゲームが開始可能となった以降において遊技者により遊技媒体が投入された場合、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値を更新することが可能であり、
L 前記切替制御手段は、
M′ 前記再遊技表示結果が導出されずにゲームが終了した後、遊技媒体の投入が可能である旨の設定を行う第1可能設定処理を行い、
N″ 前記再遊技表示結果が導出されてゲームが終了した後、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達しているか否かを判定し、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達していない場合には、遊技媒体の投入が可能である旨の設定を行う第2可能設定処理を行い、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達している場合には、遊技媒体の投入が不可である旨の設定を行う第1不可設定処理を行い、
O 賭数が設定された後、遊技媒体が投入可能な状態において遊技媒体の投入が検出されたときに、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達するか否かを判定し、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達する場合には、遊技媒体の投入が不可である旨の設定を行う第2不可設定処理を行い、
P″ 前記再遊技表示結果が導出されずにゲームが終了し、前記賭数記憶手段に記憶されている賭数が上限数に到達した後、遊技媒体が投入可能な状態において遊技媒体の投入が検出されたときにも、前記再遊技表示結果が導出されてゲームが終了した後、遊技媒体が投入可能な状態において遊技媒体の投入が検出されたときにも、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達するか否かを判定処理により判定し、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達する場合には、不可設定処理を行い、
Q′ 第2不可設定処理が行われた場合に切替処理を行うことで、遊技媒体の投入が不可である旨の設定がされている場合に、遊技者により投入された遊技媒体の流下経路が排出側経路となるように前記経路切替手段の制御を行い、
R″ 前記第2可能設定処理が行われた場合に前記切替処理を行うことで、遊技媒体の投入が可能である旨の設定がされている場合に、遊技者により投入された遊技媒体の流下経路が取込側経路となるように前記経路切替手段の制御を行う、
X スロットマシン。」

(相違点A)(構成E)
本件発明では、「遊技者所有の遊技用価値を消費することなく次のゲームが開始可能となるように賭数を設定する再遊技導出時設定手段」を備えるのに対し、甲1発明Bでは、「再遊技」で「次回もメダル投入なしで同じ条件で再ゲームできる」(遊技者所有の遊技用価値を消費することなく次のゲームが開始可能となる)ようにするための「賭数を設定する再遊技導出時設定手段」を備えているか不明である点。

(相違点B)(構成K)
本件発明では、「前記再遊技表示結果が導出されてゲームが終了した後から前記再遊技導出時設定手段により賭数が設定されて次のゲームが開始可能となるまでにおいて遊技者により遊技媒体が投入された場合、前記賭数記憶手段に記憶されている賭数を更新することも前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値を更新することもなく、当該再遊技導出時設定手段により賭数が設定され」るのに対し、甲1発明Bでは、「前記再遊技表示結果が導出されてゲームが終了した後から」「次のゲームが開始可能となるまで」に「前記再遊技導出時設定手段により賭数が設定され」るかどうか不明であり、「前記再遊技表示結果が導出されてゲームが終了した後から」「次のゲームが開始可能となるまでにおいて遊技者により遊技媒体が投入された場合、前記賭数記憶手段に記憶されている賭数を更新することも前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値を更新することもなく、当該再遊技導出時設定手段により賭数が設定され」るものではない点。

(相違点C)(構成M)
本件発明では、「前記再遊技表示結果が導出されずにゲームが終了した後」、「遊技媒体の投入が可能である旨の設定を行う」「可能設定処理を行」う際に、「前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達しているか否かを判定すること」が「な」いのに対し、
甲1発明Bでは、「表示変化開始操作若しくは表示変化開始指示、又は表示手段の連続的変化表示開始から、表示手段により表示内容が固定的に表示されるまでの期間A、
入賞条件達成による賞として払出手段により遊技媒体を払い出すか又はクレジットに加算する期間B、及び
入賞条件達成による賞の一部として再遊技を有する場合に、表示手段による表示内容の固定的表示により再遊技の入賞条件が達成された後、その再遊技において表示手段により表示内容が固定的に表示されるまでの期間Cの時期」のいずれにも該当しない時期(再遊技表示結果が導出されずにゲームが終了した後)に「ゲームを実行する代償としての遊技媒体の払込を所定の払込可能限度内で受け付け」る(遊技媒体の投入が可能である)際に、「クレジット」(遊技用価値)が「上限数に達しているか否かを判定することなく、遊技媒体の投入が可能である旨の設定を行う第1可能設定処理を行」っているか否か不明である点。

(相違点D)(構成N)
本件発明では、「前記再遊技表示結果が導出されてゲームが終了し、前記再遊技導出時設定手段により賭数が設定された後、遊技媒体の投入が検出されたか否かを判定する前」に、「前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達しているか否かを判定し、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達していない場合には、遊技媒体の投入が可能である旨の設定を行う第2可能設定処理を行い、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達している場合には、遊技媒体の投入が不可である旨の設定を行う第1不可設定処理を行」うのに対し、甲1発明Bでは、「期間C」で「クレジット受付時期であ」る「遊技媒体を、後に払込に使用し得るクレジットとしてクレジット可能限度内(遊技媒体としてのメダル50枚、又は200枚等)で受け付け」、「クレジット受付時期であ」る「遊技媒体を、後に払込に使用し得るクレジットとしてクレジット可能限度」を超えた場合に「受け付け」ないこと(「前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達しているか否かを判定し、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達していない場合には、遊技媒体の投入が可能である旨の設定を行う第2可能設定処理を行い、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達している場合には、遊技媒体の投入が不可である旨の設定を行う第1不可設定処理を行」うこと)が、「前記再遊技導出時設定手段により賭数が設定された後、遊技媒体の投入が検出されたか否かを判定する前」であるかどうか不明である点。

(相違点E)(構成P)
本件発明では、「前記再遊技表示結果が導出されずにゲームが終了し、前記賭数記憶手段に記憶されている賭数が上限数に到達した後、遊技媒体が投入可能な状態において遊技媒体の投入が検出されたときにも、前記再遊技表示結果が導出されてゲームが終了し、前記再遊技導出時設定手段により賭数が設定された後、遊技媒体が投入可能な状態において遊技媒体の投入が検出されたときにも、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達するか否かを共通の判定処理により判定し、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達する場合には、共通の前記第2不可設定処理を行」うのに対し、甲1発明Bでは、「入賞条件達成による賞の一部として再遊技を有する場合に、表示手段による表示内容の固定的表示により再遊技の入賞条件が達成され(「前記再遊技表示結果が導出されてゲームが終了し」)てから「前記再遊技導出時設定手段により賭数が設定され」るか否か不明であるとともに、
「再遊技表示結果が導出されずにゲームが終了し」た時期が含まれる「払込受付時期」に「払込可能限度(3枚)を越えて投入された」とき(「再遊技表示結果が導出されずにゲームが終了し、前記賭数記憶手段に記憶されている賭数が上限数に到達した後、遊技媒体が投入可能な状態において遊技媒体の投入が検出されたときに」)にも、
「入賞条件達成による賞の一部として再遊技を有する場合に、表示手段による表示内容の固定的表示により再遊技の入賞条件が達成された後、その再遊技において表示手段により表示内容が固定的に表示されるまでの期間C」(「前記再遊技表示結果が導出されてゲームが終了し」「た後」)を「「クレジット受付時期」に設定」(遊技媒体が投入可能な状態において遊技媒体の投入が検出される)したこととして「遊技媒体が投入可能な状態において遊技媒体の投入が検出されたとき」にも、「前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達するか否かを共通の判定処理により判定」しているか否か不明であり、
また、「前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達する場合」に、「払込受付時期に払込可能限度(3枚)を越えて投入されたメダルは、クレジット可能限度」を越えた場合であれば「制御部50においてクレジットとして受け付け」ない処理(第2不可設定処理)(上記「5 対比(その1)」(14)参照)を「共通の前記第2不可設定処理」として行っているか不明である点。

(相違点F)(構成Q)
本件発明では「前記第1不可設定処理が行われた場合にも前記第2不可設定処理が行われた場合にも共通の切替処理を行うことで、遊技媒体の投入が不可である旨の設定がされている場合に、遊技者により投入された遊技媒体の流下経路が排出側経路となるように前記経路切替手段の制御を行」うのに対し、甲1発明Bの「クレジット受付時期であ」る「遊技媒体を、後に払込に使用し得るクレジットとしてクレジット可能限度」を超えた場合に「受け付け」ないこと(第1不可設定処理)(上記「7 対比(その2)」(13)参照)の「第1不可設定処理」が行われた場合にも、「払込受付時期に払込可能限度(3枚)を越えて投入されたメダルは、クレジット可能限度」を越えた場合であれば「制御部50においてクレジットとして受け付け」ない処理(第2不可設定処理)(上記「5 対比(その1)」(14)参照)が行われた場合にも「共通の切替処理を行う」ことで、「切り換えられる」「通路」を「メダルをメダル受皿部42に排出する通路」とするように「メダル投入口22から投入されたメダルが通過するメダル通路を、制御部50から出力される切換信号に応じたソレノイドの動作により切り換えることにより行う」(切替処理を行うことで、遊技媒体の投入が不可である旨の設定がされている場合に、遊技者により投入された遊技媒体の流下経路が排出側経路となるように前記経路切替手段の制御を行う)(上記「5 対比(その1)」(16参照))(構成f、g)ものでない点。


(相違点G)(構成R)
本件発明では「前記第1可能設定処理が行われた場合にも前記第2可能設定処理が行われた場合にも共通の前記切替処理を行うことで、遊技媒体の投入が可能である旨の設定がされている場合に、遊技者により投入された遊技媒体の流下経路が取込側経路となるように前記経路切替手段の制御を行」うのに対し、甲1発明Bでは、「第1可能設定処理が行われ」るか否か不明である(上記「(相違点C)(構成M)」参照)から、「前記第1可能設定処理が行われた場合と、
「払込受付時期に払込可能限度(3枚)を越えて投入されたメダル」が「クレジット可能限度内であ」る場合に「制御部50においてクレジットとして受け付けられ」る(「遊技媒体が投入可能な状態において遊技媒体の投入が検出されたときに」「遊技用価値が上限数に達する場合には、遊技媒体の投入が不可である旨の設定を行う第2不可設定処理を行」う)場合に、「切り換えられる」「通路」を「メダルをメダル受皿部42に排出する通路」とするように「メダル投入口22から投入されたメダルが通過するメダル通路を、制御部50から出力される切換信号に応じたソレノイドの動作により切り換えることにより行う」こと(「第2可能設定処理が行われた場合に」「切替処理を行うことで、遊技媒体の投入が可能である旨の設定がされている場合に、遊技者により投入された遊技媒体の流下経路が取込側経路となるように前記経路切替手段の制御を行」うこと)を共通の前記切替処理で行うものでない点。

(相違点H)(構成S-W)
本件発明では、
「所定条件が成立したときに発生する第1事象と、前記第1事象の発生に伴って発生し得る事象であって前記第1事象とは異なる第2事象とが発生可能であり、
前記第1事象が発生したときに前記第1事象が発生したことを特定可能な第1報知を第1報知手段により実行可能な第1報知実行手段と、
前記第1事象が発生したときに前記第1事象が発生したことを特定可能な第2報知を第2報知手段により実行可能であり、前記第2事象が発生したときに前記第2事象が発生したことを特定可能な第3報知を前記第2報知手段により実行可能な第2報知実行手段とを備え、
前記第1事象が発生して前記第2事象が発生しなかったときは、前記第1報知手段により前記第1報知を実行するとともに、前記第2報知手段により前記第2報知を実行し、
前記第1事象および前記第2事象が発生したときは、前記第1報知手段により前記第1報知を実行するとともに、前記第2報知手段により前記第2報知を実行せず、前記第3報知を実行する」のに対し、甲1発明Bではそのような構成を有しない点。

8 当審の判断(その2)
甲1発明Bの構成i?pの「払込拒絶時期」の「期間C」を「クレジット受付時期」に設定する場合を前提とした、上記相違点A-Hについて検討する。

(1) 上記相違点A-Hのうち、相違点D(構成N)について検討する。
甲3記載の事項が、本件発明の構成Nの「前記再遊技表示結果が導出されてゲームが終了し、前記再遊技導出時設定手段により賭数が設定された後、遊技媒体の投入が検出されたか否かを判定する前に、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達しているか否かを判定」することに相当する構成を有さないことは、上記「6 当審の判断(その1)」(2)アにて説示のとおりである。
また、甲2記載の事項及び甲4記載の事項から、本件発明の構成Nの
「前記再遊技表示結果が導出されてゲームが終了し、前記再遊技導出時設定手段により賭数が設定された後、遊技媒体の投入が検出されたか否かを判定する前に、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達しているか否かを判定」することが容易想到といえないことは明らかである。さらに、当該構成が、原出願の出願の時において周知の構成であったとする事情もない。

してみれば、甲1発明Bに甲2記載の事項、甲3記載の事項、及び甲4記載の事項を適用しても、相違点Dに係る本件発明の構成Nの構成とすることを容易想到ということはできない。

(2) 次に、上記相違点A-Hのうち、相違点F(構成Q)について検討する。
ア まず、本件発明の構成Qの「共通の切替処理」、及び構成Rの「共通の前記切替処理」とは、処理フローにおいて「切替処理」という同じ処理ステップを使用することであると解するべきであることは、上記「7 対比(その2)」(15)にて説示のとおりである。

イ 次に、甲3記載の事項の
甲3記載の事項が、本件発明の構成Nの「前記再遊技表示結果が導出されてゲームが終了し、前記再遊技導出時設定手段により賭数が設定された後、遊技媒体の投入が検出されたか否かを判定する前に、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達しているか否かを判定」することに相当する構成を有さないことは、上記アにて説示のとおりであるから、甲3記載の事項は、本件発明の構成Nの「前記再遊技表示結果が導出されてゲームが終了し、前記再遊技導出時設定手段により賭数が設定された後、遊技媒体の投入が検出されたか否かを判定する前に、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達しているか否かを判定し」「前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達している場合には、遊技媒体の投入が不可である旨の設定を行う第1不可設定処理を行」うことに相当する構成を有しない。また当該構成が、原出願の出願の時において周知の構成であったとする事情もない。

ウ 次に、甲3記載の事項の「遊技メダルのベット(ベット操作によるベットの他に自動ベット処理によるベットの場合を含む)の有無を判定(ステップS202)」すること、「ステップS207で」「ブロッカ48はOFF状態とされ」ることは、それぞれ本件発明の構成Oの「遊技媒体が投入可能な状態において遊技媒体の投入が検出された」こと、「遊技媒体の投入が不可である旨の設定を行う第2不可設定処理」に相当する。
しかし、甲3記載の事項は、「遊技メダルがベットされていた場合にはステップS207に進み、」「ステップS207で」「ベット数及びクレジット数が各上限値(最大ベット許容数及び最大クレジット許容数)に達しているか否かを判定」し、「達している」ことには、「クレジット数」が「上限値」「に達している」のみならず、「ベット数」も「上限値」「に達している」ことが必要であることから、甲3記載の事項において「ステップS207で」「ベット数及びクレジット数が各上限値(最大ベット許容数及び最大クレジット許容数)に達しているか否かを判定」した場合、「達して」いる場合にも「達して」いない場合にも、「クレジット数」(遊技用価値)が「上限値」「に達している」場合が含まれているといえる。そうすると、甲3記載の事項の「ステップS207で」「ベット数及びクレジット数が各上限値(最大ベット許容数及び最大クレジット許容数)に達しているか否かを判定」することは、本件発明の構成Oの「遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達するか否かを判定」するものではない。
そうすると、甲3記載の事項は、本件発明の構成Oの「賭数が設定された後、遊技媒体が投入可能な状態において遊技媒体の投入が検出されたときに、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達するか否かを判定し、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達する場合には、遊技媒体の投入が不可である旨の設定を行う第2不可設定処理を行」うことに相当する構成を有しない。また当該構成が、原出願の出願の時において周知の構成であったとする事情もない。

エ 甲3記載の事項の「ステップS207で」「ブロッカ48はOFF状態とされ」、「ブロッカ48がOFF状態とされた場合、メダル投入口21に投入された遊技メダルは、返却通路に導かれ返却され」ることは、本件発明の構成Oの「切替処理」に相当する。
しかし、上記ア及びイのとおり、甲3記載の事項は、そもそも「第1不可設定処理を行」うこと、及び「第2不可設定処理を行」う構成を有しないのだから、甲3記載の事項の「ステップS207で」「ブロッカ48はOFF状態とされ」、「ブロッカ48がOFF状態とされた場合、メダル投入口21に投入された遊技メダルは、返却通路に導かれ返却され」ること(切替処理)は、「第1不可設定処理が行われた場合にも前記第2不可設定処理が行われた場合にも共通」の「切替処理」ではない。
してみると、上記相違点F(構成Q)に係る、「前記第1不可設定処理が行われた場合にも前記第2不可設定処理が行われた場合にも共通の切替処理を行うこと」は、甲1発明B及び甲3記載の事項から、容易想到ということはできない。

オ また、甲4記載の事項の「クレジットが満杯、すなわち、予め決められている最大クレジット数を超えたかどうかを判断」すること、「クレジットが満杯である場合は、最大クレジットを超過した分のメダルがメダル受皿に排出される」ことは、それぞれ本件発明の構成Nの「遊技用価値が上限数に達しているか否かを判定」すること、「遊技用価値が上限数に達している場合には、遊技媒体の投入が不可である旨の設定を行う」ことにそれぞれ相当する。
しかし、本件発明の構成Nが、「遊技媒体の投入が検出されたか否かを判定する前」に、「遊技用価値が上限数に達しているか否かを判定し」ているのに対し、甲4記載の事項は「メダルを検出した場合」に「クレジットが満杯、すなわち、予め決められている最大クレジット数を超えたかどうかを判断」(遊技用価値が上限数に達しているか否かを判定)する点で異なるものである。
そうすると、甲4記載の事項は、「前記再遊技表示結果が導出されてゲームが終了し、前記再遊技導出時設定手段により賭数が設定された後、遊技媒体の投入が検出されたか否かを判定する前に、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達しているか否かを判定し、」「前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達している場合には、遊技媒体の投入が不可である旨の設定を行う第1不可設定処理を行」うものではない。

カ また、甲4記載の事項の「メダルの投入を検出するセンサが、メダルを検出したかどうかを判断し、」「メダルを検出した場合」、「クレジットが満杯、すなわち、予め決められている最大クレジット数を超えたかどうかを判断」すること、「クレジットが満杯である場合は、最大クレジットを超過した分のメダルがメダル受皿に排出される」ことは、それぞれ本件発明の構成Oの「遊技媒体の投入が検出されたとき」、「遊技用価値が上限数に達するか否かを判定」すること、「前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達する場合には、遊技媒体の投入が不可である旨の設定を行う第2不可設定処理を行」うことに相当する。

キ 甲4記載の事項の、「クレジットが満杯である場合は、最大クレジットを超過した分のメダルがメダル受皿に排出される」ことは、メダルの流路を切り替えているものといえるから、本件発明の構成Qの「切替処理」に相当するものといえる。
しかし、上記オにて説示のとおり、甲4記載の事項は、そもそも本件発明の構成Nの「前記再遊技表示結果が導出されてゲームが終了し、前記再遊技導出時設定手段により賭数が設定された後、遊技媒体の投入が検出されたか否かを判定する前に、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達しているか否かを判定し、」「前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達している場合には、遊技媒体の投入が不可である旨の設定を行う第1不可設定処理を行」うことに相当する構成を有しないのだから、甲4記載の事項は、本件発明の構成Qの「前記第1不可設定処理が行われた場合にも前記第2不可設定処理が行われた場合にも共通の切替処理を行う」ことに相当する構成を有しない。

してみると、上記相違点F(構成Q)に係る、「前記第1不可設定処理が行われた場合にも前記第2不可設定処理が行われた場合にも共通の切替処理を行うこと」は、甲1発明B及び甲4記載の事項から、容易想到ということはできない。

(3) したがって、上記相違点A-Hのうち、相違点D(構成N)に係る構成、及び相違点F(Q)に係る構成は、甲1発明B、甲2記載の事項、甲3記載の事項及び甲4記載の事項から当業者が容易に発明をすることができたものではないから、他の相違点A?C、E、G、Hについて検討するまでもなく、本件発明は甲1発明B、甲2記載の事項、甲3記載の事項及び甲4記載の事項からから当業者が容易に発明をすることができたものではない。

9 特許異議申立人の主張について
なお、特許異議申立人は、「4 申立ての理由」「(4)具体的理由」「エ 相違点の検討」「(e)その他」(特許異議申立書65ページ)にて以下のとおり主張している。
「仮に、本件特許発明の構成Pの「共通の判定処理」を本件明細書の段落0569の記載及び図40のS41の記載に基づいてフローチャート内の共通のステップで実行される処理であると解釈した上で甲1発明Bと対比すると・・・甲1発明Bにおける「受容されたメダルがクレジット可能限度に達したか否か判定」することがフローチャート内の共通のステップで実行される処理であるか否かが不明である点で相違する。
しかし、例えば甲3号証の段落0303?段落0309及び図39に・・・が記載されており、また甲第4号証の段落0047及び図3に・・・が記載されているように本件特許発明の構成Pの「共通の判定処理」をフローチャート内の共通のステップで実行することは、周知の技術事項である。」

(1) しかし、甲1発明Aの構成i?pの「払込拒絶時期」の「期間C」を「クレジット受付時期」に設定しない場合を前提とした、上記相違点1-8のうち、相違点4(構成N)に係る構成、相違点5(構成P)に係る構成、相違点6(構成Q)に係る構成は、いずれも甲1発明B、甲2記載の事項、甲3記載の事項及び甲4記載の事項から当業者が容易に発明をすることができたものではないから、他の相違点1?3、7、8について検討するまでもなく、本件発明は甲1発明B、甲2記載の事項、甲3記載の事項及び甲4記載の事項からから当業者が容易に発明をすることができたものではない。
また、甲1発明Aと甲3記載の事項は、「再遊技表示結果が導出されずにゲームが終了し、前記賭数記憶手段に記憶されている賭数が上限数に到達した後、遊技媒体が投入可能な状態において遊技媒体の投入が検出されたとき」という共通の前提が存在しない。してみると、甲1発明Aに甲3記載の事項を適用することは容易想到ということができない(「6 当審の判断(その1)」(1)ア参照)。

仮に、甲1発明Aに甲3記載の事項を適用することができるとし、甲1発明Aに甲3記載の事項を適用しても、甲1発明Aの構成i?pの「払込受付時期に払込可能限度(3枚)を越えて投入されたメダルは、クレジット可能限度内であれば、制御部50においてクレジットとして受け付けられ」ること(「遊技用価値が上限数に達する場合には、遊技媒体の投入が不可である旨の設定を行う第2不可設定処理を行」うことと、甲3記載の事項の「ステップS207では、ベット数及びクレジット数が各上限値(最大ベット許容数及び最大クレジット許容数)に達しているか否かを判定し、ベット数及びクレジット数が共に上限値に達している場合」の「ブロッカ48はOFF状態とされ」ること(不可設定処理)を、処理フローにおいて同じ処理ステップとして、「共通の第2不可設定処理」とすることまで容易想到とする理由は甲1発明B及び甲3記載の事項には存在せず、また、甲第1号証及び甲第3号証には、「共通の第2不可設定処理」とすべき課題や示唆等が記載されているわけでもない(同(1)ア参照)。
また、甲1発明Aに甲4記載の事項を適用してみても、甲4記載の事項にはそもそも上記相違点5に係る本件発明の構成Pの「再遊技表示結果が導出されてゲームが終了し、前記再遊技導出時設定手段により賭数が設定された後、遊技媒体が投入可能な状態において遊技媒体の投入が検出されたとき」に相当する構成を備えないのだから、甲1発明Bに甲4記載の事項を適用しても、相違点5に係る「前記再遊技表示結果が導出されてゲームが終了し、前記再遊技導出時設定手段により賭数が設定された後、遊技媒体が投入可能な状態において遊技媒体の投入が検出されたときにも、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値が上限数に達するか否かを共通の判定処理により判定」するものとはならない(同(1)イ参照)。
そして、甲1発明Aの構成i?pの「払込拒絶時期」の「期間C」を「クレジット受付時期」に設定しない場合を前提とした、上記相違点1-8のうち、相違点4(構成N)に係る構成、相違点5(構成P)に係る構成、相違点6(構成Q)に係る構成は、いずれも甲1発明B、甲2記載の事項、甲3記載の事項及び甲4記載の事項から当業者が容易に発明をすることができたものではないから、他の相違点1?3、7、8について検討するまでもなく、本件発明は甲1発明B、甲2記載の事項、甲3記載の事項及び甲4記載の事項からから当業者が容易に発明をすることができたものではない。

(2) また、甲1発明Bの構成i?pの「払込拒絶時期」の「期間C」を「クレジット受付時期」に設定する場合を前提とした、上記相違点A-Hのうち、相違点D(構成N)に係る構成、及び相違点F(構成Q)に係る構成は、甲1発明B、甲2記載の事項、甲3記載の事項及び甲4記載の事項から当業者が容易に発明をすることができたものではないから、他の相違点A?C、E、G、Hについて検討するまでもなく、本件発明は甲1発明B、甲2記載の事項、甲3記載の事項及び甲4記載の事項からから当業者が容易に発明をすることができたものではない。

10 むすび
以上のことから、特許異議申立ての理由及び証拠方法によっては、本件の請求項1に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に本件の請求項1に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。

よって、結論のとおり決定する。
 
異議決定日 2021-09-28 
出願番号 特願2020-12094(P2020-12094)
審決分類 P 1 651・ 121- Y (A63F)
最終処分 維持  
前審関与審査官 鶴岡 直樹  
特許庁審判長 瀬津 太朗
特許庁審判官 蔵野 いづみ
石井 哲
登録日 2020-11-17 
登録番号 特許第6796218号(P6796218)
権利者 株式会社三共
発明の名称 遊技機  
代理人 特許業務法人 武和国際特許事務所  
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