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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 G06K |
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管理番号 | 1380858 |
総通号数 | 1 |
発行国 | JP |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2022-01-28 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2021-04-22 |
確定日 | 2022-01-11 |
事件の表示 | 特願2016−215386「RFIDタグ」拒絶査定不服審判事件〔平成29年12月14日出願公開、特開2017−220199、請求項の数(5)〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本願は,平成28年11月2日(優先権主張 平成28年6月2日)の出願であって,令和2年8月3日付けで拒絶理由が通知され,令和2年9月30日付けで手続補正がされ,令和3年1月21日付けで拒絶査定(原査定)がされたところ,これに対し,令和3年4月22日に拒絶査定不服審判の請求がされると同時に手続補正がされ,令和3年7月21日付けで上申書が提出され,令和3年11月5日付けで拒絶理由(以下,「当審拒絶理由」という。)が通知され,令和3年11月19日付けで手続補正がされたものである。 第2 本願発明 本願請求項1−5に係る発明(以下,それぞれ「本願発明1」−「本願発明5」という。)は,令和3年11月19日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1−5に記載された事項により特定される発明であり,本願発明1は以下のとおりの発明である。 「 【請求項1】 可撓性を有するシート状の基材と, 前記基材に形成されたアンテナパターンと, 前記基材に搭載されると共に,前記アンテナパターンと接続されたICチップと, 前記ICチップと前記基材とを接着する接着材と, 前記ICチップ及び前記接着材を覆うと共に,前記ICチップ及び前記接着材に対して中央部が前記基材の長さ方向にずれた位置にある,前記基材の片面のみに1つだけの補強材と, を備え, 前記ICチップは,前記基材の幅方向を長手方向として前記基材に搭載されており, 前記基材の長さ方向において,前記ICチップ及び前記接着材は,前記補強材の中央部と前記補強材の一方の端部との間に配置されている, RFIDタグ。」 なお,本願発明2−5は,本願発明1を減縮した発明である。 第3 引用文献,引用発明等 1.引用文献1について 原査定の拒絶の理由に引用された引用文献1(特開2013−30069号公報)には,図面とともに次の事項が記載されている。 ア 「【0019】 以下,本発明に係るICタグの一例として,RFIDタグとその製造方法を図面を参照しながら説明する。なお,以下に説明する各図において,同一の構成を有する部分には同一の符号を付し,その繰り返しの説明は省略する場合もある。また,図1(a),図3(b)及び(c),図4(a),図5(a),図6〜図8(b)の各図では,図面の複雑化を回避するために,外装部材の内側に収容されているインレットを実線で示している。 (1)第1実施形態 図1(a)及び(b)は,本発明の第1実施形態に係るRFIDタグ100の構成例を示す平面図と,この平面図をX1−X´1線で切断した断面図である。また,図2は,RFIDタグ100の,外装部材20を成型する前の状態を示す断面図である。図1(a)及び(b)に示すように,このRFIDタグ100は,インレット10と,インレット10を内部に収容する軟質の外装部材20と,外装部材20の表面20a側に取り付けられた第1の補強板30と,外装部材20の裏面20b側に取り付けられた第2の補強板40と,を備える。 【0020】 インレット10は,インレット基材11と,インレット基材11上に形成されたアンテナ13と,インレット基材11上に取り付けられてアンテナ13に接続されたICチップ15と,を有する。 インレット基材11は,例えば,ポリエチレンテレフタレート(PET)等の合成樹脂フィルムで構成されており,その厚さは50μm程度である。インレット基材11の厚さは,外装部材20と比べて十分に薄い。また,インレット基材11の平面視による形状(以下,平面形状ともいう。)は,例えば角丸長方形である。インレット10は,例えば,このようなインレット基材11上に導電体から成る線状のアンテナ13が形成され,その後,異方性導電性接着剤によりアンテナ13上にICチップ15が接着されることによって形成されている。 【0021】 なお,アンテナ13の形成は,例えば,その素材として金属箔を使用し,この金属箔をインレット基材11に接着する。次に,例えばフォトリソグラフィ技術により,この金属箔をエッチングして線状に加工する。これにより,線状のアンテナ13を形成することができる。また,アンテナの形成はこれ以外の方法でもよく,例えば,インレット基材11の表面に導電性インキをアンテナ形状に印刷することにより,線状のアンテナ13を形成してもよい。なお,線状のアンテナ13は,例えば,ダイポールアンテナ,ループアンテナの何れであってもよい。」 イ 「【0028】 ところで,このRFIDタグ100では,第1の補強板30と第2の補強板40の平面形状は例えば矩形(角丸の矩形でもよい。)である。第1の補強板30と第2の補強板40は同一の平面形状で,同一の大きさである。その大きさはICチップ15よりも大きい。そして,第1の補強板30と第2の補強板40は平面視で部分的に重なると共に,当該部分的に重なる領域(即ち,重複補強領域)A1にICチップ15が配置されている。つまり,ICチップ15の表面側には第1の補強板30が配置され,ICチップ15の裏面側には第2の補強板40が配置されており,第1の補強板30と第2の補強板40とによってICチップ15が挟まれている。 【0029】 このような構造により,重複補強領域A1は,第1の補強板30と第2の補強板40とによって剛性が高められており,RFIDタグ100に屈曲負荷が加えられた場合でも,重複補強領域A1は曲がり難いため,ICチップ15に過大な負荷がかかることを防ぐことができる。これにより,屈曲負荷を原因として,ICチップ15が壊れてしまう可能性を低減することができる。 【0030】 また,第1の補強板30又は第2の補強板40のどちらか一方のみが平面視で配置されている領域(即ち,片側補強領域A2)は,重複補強領域A1よりも剛性が低くて撓み易い。このため,RFIDタグ100に屈曲負荷が加えられた場合に,片側補強領域は全体的に緩やかに湾曲して,屈曲負荷を緩和することができる。これにより,過大な負荷がアンテナ13の一部位に集中しないようにすることができる。 【0031】 この点について,より具体的に説明する。例えば,図1(a)に示したように,このRFIDタグ100では,第1の補強板30と第2の補強板40は,平面視で外装部材20の長手方向(X方向)に位置ずれした状態で配置されており,長手方向において,重複補強領域A1の両側が片側補強領域A2となっている。ここで,長手方向は,アンテナ13の延設方向でもある。 【0032】 また,長手方向において,重複補強領域A1及び片側補強領域A2のさらに両側が,第1の補強板30と第2の補強板40の何れも配置されていない領域(即ち,非補強領域)A3となっている。非補強領域A3には,補強板が設けられていないので,片側補強領域A2よりも剛性が低く,撓み易い。つまり,RFIDタグ100の剛性の大きさは,重複補強領域A1>片側補強領域A2>非補強領域A3となっている。 【0033】 このため,図1(b)において,RFIDタグ100を断面視で凸状又は凹状に曲げるような屈曲負荷が当該RFIDタグ100に加えられた場合に,重複補強領域A1と比較して,片側補強領域A2が緩やかに湾曲して屈曲負荷を緩和することができる。また,非補強領域A3は,片側補強領域A2よりもさらに湾曲することができる。つまり,RFIDタグ100の長手方向に屈曲負荷が加えられた場合に,このRFIDタグ100の片側補強領域A2と非補強領域A3は,この長辺方向において,曲率半径の大きな緩やかなカーブを描いて湾曲することができる。従って,例えば,片側補強領域A2が存在しない場合(即ち,重複補強領域と非補強領域とが直に隣り合っている場合であり,後述する比較例に係るRFIDタグ500)と比べて,RFIDタグ100の一部位に屈曲負荷が集中することを防ぐことができる。 【0034】 例えば,長手方向の屈曲負荷が,第1の補強板30の端部31とアンテナ13との間に集中することや,第2の補強板40の端部41とアンテナ13との間に集中することを防ぐことができ,屈曲負荷の集中によりアンテナ13が鋭角に折れ曲がることを防ぐことができる。このため,屈曲負荷を原因として,アンテナ13が傷ついて断線してしまう可能性を低減することができる。」 ウ 「図1 」 エ 上記ウの図1の記載から,“第1の補強板30の中央部は,ICチップ15に対して,インレット基材11の長さ方向である右方向にずれている”ことが読み取れる。 オ 上記ウの図1の記載から,“インレット基材11の長さ方向において,ICチップ15は,第1の補強板30の中央部と前記第1の補強板30の左側の端部との間に配置されている”ことが読み取れる。 したがって,上記引用文献1には次の発明(以下,「引用発明」という。)が記載されていると認められる。 「インレット10と,インレット10を内部に収容する軟質の外装部材20と,外装部材20の表面20a側に取り付けられた第1の補強板30と,外装部材20の裏面20b側に取り付けられた第2の補強板40と,を備えたRFIDタグ100であって,(段落0019,図1) インレット10は,インレット基材11と,インレット基材11上に形成されたアンテナ13と,インレット基材11上に取り付けられてアンテナ13に接続されたICチップ15と,を有し,(段落0020,図1) インレット基材11は,ポリエチレンテレフタレート(PET)等の合成樹脂フィルムで構成されており,(段落0020) インレット10は,インレット基材11上にアンテナ13が形成され,その後,異方性導電性接着剤によりアンテナ13上にICチップ15が接着されることによって形成されており,(段落0020,図1) アンテナの形成は,インレット基材11の表面に導電性インキをアンテナ形状に印刷することにより,線状のアンテナ13を形成してもよいものであり,(段落0021) 第1の補強板30と第2の補強板40は同一の平面形状で,同一の大きさであり,その大きさはICチップ15よりも大きく,第1の補強板30と第2の補強板40は平面視で部分的に重なると共に,当該部分的に重なる領域(即ち,重複補強領域)A1にICチップ15が配置されており,(段落0028,図1) 第1の補強板30の中央部は,ICチップ15に対して,インレット基材11の長さ方向である右方向にずれており,(図1) インレット基材11の長さ方向において,ICチップ15は,第1の補強板30の中央部と前記第1の補強板30の左側の端部との間に配置されており,(図1) 長手方向において,重複補強領域A1の両側が片側補強領域A2となっており,重複補強領域A1及び片側補強領域A2のさらに両側が,第1の補強板30と第2の補強板40の何れも配置されていない領域(即ち,非補強領域)A3となっていて,RFIDタグ100の剛性の大きさは,重複補強領域A1>片側補強領域A2>非補強領域A3となっており,(段落0031,0032,図1) RFIDタグ100を断面視で凸状又は凹状に曲げるような屈曲負荷が当該RFIDタグ100に加えられた場合に,重複補強領域A1と比較して,片側補強領域A2が緩やかに湾曲して屈曲負荷を緩和することができ,また,非補強領域A3は,片側補強領域A2よりもさらに湾曲することができ,RFIDタグ100の長手方向に屈曲負荷が加えられた場合に,このRFIDタグ100の片側補強領域A2と非補強領域A3は,この長辺方向において,曲率半径の大きな緩やかなカーブを描いて湾曲することができ,RFIDタグ100の一部位に屈曲負荷が集中することを防ぐことができ,(段落0033) 長手方向の屈曲負荷が,第1の補強板30の端部31とアンテナ13との間に集中することや,第2の補強板40の端部41とアンテナ13との間に集中することを防ぐことができ,屈曲負荷の集中によりアンテナ13が鋭角に折れ曲がることを防ぐことができる,(段落0034) RFIDタグ100。」 第4 対比・判断 1.本願発明1について (1)対比 本願発明1と引用発明とを対比すると,次のことがいえる。 ア 引用発明の「インレット基材11」は,「ポリエチレンテレフタレート(PET)等の合成樹脂フィルムで構成されて」いるものであるから,“可撓性”を有することは明らかであり,また,“シート状”であるといえる。 したがって,引用発明の「インレット基材11」は,本願発明1の「可撓性を有するシート状の基材」に相当する。 イ 引用発明において,「アンテナの形成は,インレット基材11の表面に導電性インキをアンテナ形状に印刷することにより,線状のアンテナ13を形成してもよ」いものであるから,引用発明の「インレット基材11上に形成されたアンテナ13」は,本願発明1の「基材に形成されたアンテナパターン」に相当する。 ウ 上記ア,イの検討から,引用発明の「インレット基材11上に取り付けられてアンテナ13に接続されたICチップ15」は,本願発明1の「前記基材に搭載されると共に,前記アンテナパターンと接続されたICチップ」に相当する。 エ 引用発明の「ICチップ15」は,「インレット基材11上にアンテナ13が形成され,その後,異方性導電性接着剤によりアンテナ13上に」「接着され」ているから,引用発明の「異方性導電性接着剤」は,「ICチップ15」と「インレット基材11」とを接着しているといえる。 したがって,引用発明の「異方性導電性接着剤」は,本願発明1の「ICチップと基材とを接着する接着材」に相当する。 オ 引用発明の「外装部材20の表面20a側に取り付けられた第1の補強板30」は,「その大きさはICチップ15よりも大き」いものであり,「外装部材20の裏面20b側に取り付けられた第2の補強板40」と「平面視で」「部分的に重なる領域(即ち,重複補強領域)A1にICチップ15が配置されて」いて,第1の補強板30は,ICチップ15を“覆う”態様で配置されているといえる。そして,「ICチップ15」と当該ICチップ15を接着する「異方性導電性接着剤」は,平面視においてほぼ同じ位置に存在するものであるから,「ICチップ15」の位置と「異方性導電性接着剤」の位置は一体のものとみることができる。 そうすると,引用発明の「第1の補強板30」と本願発明1の「補強材」とは,“前記ICチップ及び前記接着材を覆う補強材”である点で共通する。 また,引用発明の「第1の補強板30」は,「中央部」が,「ICチップ15に対して,インレット基材11の長さ方向である右方向にずれて」いるから,本願発明1の「補強材」とは,“前記ICチップ及び前記接着材に対して中央部が前記基材の長さ方向にずれた位置にある補強材”である点で共通する。 カ 引用発明の「RFIDタグ100」は,上記でア〜オで検討した「基材」,「アンテナパターン」,「ICチップ」,「接着材」及び「補強材」を備えている点で,本願発明1の「RFIDタグ」に対応する。 キ 引用発明の「RFIDタグ100」では,「インレット基材11の長さ方向において,ICチップ15は,第1の補強板30の中央部と前記第1の補強板30の左側の端部との間との間に配置されて」いるから,上記オでの検討も踏まえると,引用発明の「RFIDタグ100」と本願発明1の「RFIDタグ」とは“前記基材の長さ方向において,前記ICチップ及び前記接着材は,前記補強材の中央部と前記補強材の一方の端部との間に配置されている”点で共通している。 したがって,本願発明1と引用発明との間には,次の一致点,相違点があるといえる。 (一致点) 「可撓性を有するシート状の基材と, 前記基材に形成されたアンテナパターンと, 前記基材に搭載されると共に,前記アンテナパターンと接続されたICチップと, 前記ICチップと前記基材とを接着する接着材と, 前記ICチップ及び前記接着材を覆うと共に,前記ICチップ及び前記接着材に対して中央部が前記基材の長さ方向にずれた位置にある補強材と, を備え, 前記基材の長さ方向において,前記ICチップ及び前記接着材は,前記補強材の中央部と前記補強材の一方の端部との間に配置されている, RFIDタグ。」 (相違点) (相違点1)本願発明1の「補強材」は,「前記基材の片面のみに1つだけ」あるのに対して,引用発明の「補強板」は,外装部材20の表面20a側と裏面20b側の両方に取り付けられている点。 (相違点2)本願発明1の「ICチップ」は,「基材の幅方向を長手方向として前記基材に搭載されて」いるのに対して,引用発明はそのような構成となっていない点。 (2)相違点についての判断 事案に鑑みて,まず上記相違点1について検討する。 引用発明は,第1の補強板30と第2の補強板40が平面視で部分的に重なる領域(即ち,重複補強領域)A1にICチップ15を配置し,長手方向において,重複補強領域A1の両側を片側補強領域A2とし,重複補強領域A1及び片側補強領域A2のさらに両側を,第1の補強板30と第2の補強板40の何れも配置されていない領域(即ち,非補強領域)A3としたときに,RFIDタグ100の剛性の大きさを,「重複補強領域A1>片側補強領域A2>非補強領域A3」となるようにすることで,「RFIDタグ100を断面視で凸状又は凹状に曲げるような屈曲負荷が当該RFIDタグ100に加えられた場合に,重複補強領域A1と比較して,片側補強領域A2が緩やかに湾曲して屈曲負荷を緩和することができ,また,非補強領域A3は,片側補強領域A2よりもさらに湾曲することができ,RFIDタグ100の長手方向に屈曲負荷が加えられた場合に,このRFIDタグ100の片側補強領域A2と非補強領域A3は,この長辺方向において,曲率半径の大きな緩やかなカーブを描いて湾曲することができ,これにより,RFIDタグ100の一部位に屈曲負荷が集中することを防ぐことができ」るという作用・効果を奏するものである。 そして,上記の作用・効果は,「補強板」を外装部材20の表面20a側と裏面20b側の両方に取り付けることによって奏することができるものであるから,引用発明において,第1の補強板30と第2の補強板40のうちの一方だけを備える構成に変更して,上記した作用・効果を奏することができなくなるような構成とすることには阻害要因がある。 したがって,上記相違点2について判断するまでもなく,本願発明1は,当業者であっても引用発明に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。 2.本願発明2−5について 本願発明2−5は,本願発明1を直接・間接に引用するものであって,本願発明1と同一の構成を備えるものであるから,本願発明1と同じ理由により,当業者であっても,引用発明に基づいて容易に発明できたものとはいえない。 第5 原査定の概要及び原査定についての判断 原査定は,請求項1−6ついて上記引用文献1に基づいて,当業者が容易に発明できたものであるから,特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないというものである。しかしながら,令和3年11月19日付け手続補正により補正された請求項1は,「前記基材の片面のみに1つだけの補強材」という事項を有するものとなっており,上記のとおり,本願発明1−5は,上記引用発明に基づいて,当業者が容易に発明できたものではない。したがって,原査定を維持することはできない。 第6 当審拒絶理由について <特許法第36条第6項第2号について> 当審では,請求項1の「前記ICチップ及び前記接着材を覆うと共に,前記ICチップ及び前記接着材に対して中央部が前記基材の長さ方向にずれた位置にある,前記基材の片面に1つだけの補強材」との記載では,「補強材」の「中央部」が,「基材の長さ方向」にどの程度ずれた位置にあるのかが不明確であるとの拒絶の理由を通知しているが,令和3年11月19日付けの補正において,「前記基材の長さ方向において,前記ICチップ及び前記接着材は,前記補強材の中央部と前記補強材の一方の端部との間に配置されている」と補正された結果,この拒絶の理由は解消した。 第7 むすび 以上のとおり,本願発明1−5は,当業者が引用発明に基づいて容易に発明をすることができたものではない。 したがって,原査定の理由によっては,本願を拒絶することはできない。 また,他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって,結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2021-12-22 |
出願番号 | P2016-215386 |
審決分類 |
P
1
8・
121-
WY
(G06K)
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最終処分 | 01 成立 |
特許庁審判長 |
田中 秀人 |
特許庁審判官 |
山澤 宏 須田 勝巳 |
発明の名称 | RFIDタグ |
代理人 | 加藤 和詳 |
代理人 | 中島 淳 |
代理人 | 加藤 和詳 |
代理人 | 福田 浩志 |
代理人 | 福田 浩志 |
代理人 | 中島 淳 |