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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 G06Q
管理番号 1381498
総通号数
発行国 JP 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2022-02-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2021-02-25 
確定日 2022-02-01 
事件の表示 特願2016−132769「情報処理装置、および、情報処理装置による名刺情報管理方法」拒絶査定不服審判事件〔平成30年 1月11日出願公開、特開2018− 5630、請求項の数(4)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成28年7月4日を出願日とする出願であって、手続の概要は以下のとおりである。

拒絶理由通知 :令和 2年 3月30日(起案日)
意見書・手続補正書 :令和 2年 6月 5日
拒絶査定 :令和 2年11月24日(起案日)
拒絶査定不服審判請求 :令和 3年 2月25日
手続補正書 :令和 3年 2月25日

第2 原査定の概要

原査定(令和2年11月24日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。

本願請求項1−4に係る発明は、以下の引用例1に基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

引用文献等一覧
1.青木 恵美,[4]名刺管理の悩みもスマホで解決「CamCard」,日経クロステック[online],株式会社日経BP,2014年 8月28日,[検索日:令和2年3月20日],URL,https://xtech.nikkei.com/it/atcl/column/14/080800039/082100004/

第3 本願発明
本願請求項1−4に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」−「本願発明4」という。)は、令和3年2月25日にされた手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1−4に記載された事項により特定される発明であり、本願発明1は以下のとおりの発明である。

【請求項1】
端末装置とネットワークを介して接続される情報処理装置であって、
前記情報処理装置は、サーバ装置と、記憶装置とを備え、
前記記憶装置は、
名刺に記載される内容を示す名刺情報を複数含む名刺データベースと、
複数のファイルとを記憶し、
前記名刺データベースは、
一つの前記名刺情報に関連付けられて複数登録可能なメモ情報を含み、
前記サーバ装置は、
特定の前記名刺情報を管理できる名刺情報管理画面を端末装置に提供する名刺情報管理画面提供部と、
前記名刺情報管理画面から遷移可能であり、特定の前記名刺情報に関連づけられる複数の前記メモ情報をそれぞれ個別に管理できるメモ情報管理画面を端末装置に提供するメモ情報管理画面提供部と、
前記メモ情報管理画面に基づく前記端末装置の操作により、一つの前記名刺情報に関連付けられる複数の前記メモ情報のそれぞれに前記記憶装置に記憶されるファイルを関連づけるファイル選択画面を提供するファイル選択画面提供部と
を備える情報処理装置。

なお、本願発明2−4の概要は以下のとおりである。

本願発明2、3は、本願発明1を減縮した発明である。
本願発明4は本願発明1に対応する方法の発明であり、本願発明1とカテゴリ表現が異なるだけの発明である。

第4 引用例、引用発明等
引用例1について
原査定の拒絶の理由に引用された引用例1には、図とともに次の事項が記載されている。

ア.「パソコンで名刺データを管理するには、「名刺リーダー+専用ソフト」というセットが出回っている。でも「それを買うほど名刺をたくさんもらうわけじゃないし」「そこまでして限られた枚数の名刺を処理する必要があるのか」と思いとどまってしまう。」

イ.「名刺リーダーや専用ソフトにお金がかかるだけではなく、ソフトをインストールして電子化を始めるまでにはかなりの手間が必要だ。これを避けて便利に名刺を処理したい。しかも、ある程度自動の入力で。」

ウ.「「ある程度自動の入力」と言うのには理由がある。たいていの名刺管理ソフトは、スキャン後にOCR(光学式文字読み取りツールによるテキスト読み取り)で文字を認識する機能を持つ。これは正確とは限らないが、ある程度認識してくれて、ちょっと修正する程度なら、全部手入力するよりは効率的だ。」

エ.「「ある程度自動の入力」のために有用なのが、スマホの名刺管理アプリだ。同種のアプリは多数あるが、筆者のお気に入りは「CamCard」というアプリだ。」

オ.「前回解説した「CamScanner」と同様、紙の名刺表面をスマホカメラで撮影してスキャンする。データはOCR処理されるので、これを手入力で微修正すればよい。データはCamCard内のアドレス帳や、GoogleやAppleのクラウドサービスのアドレス帳にも転送できる。」

カ.「名刺データ(画像と文字情報)をCamCard専用のクラウドサービスで管理できる。交友記録など付加情報も入力できる。CamCard利用者同士で「名刺交換」する機能も便利だ。名刺画像の補正や、誤認識した文字の再編集などの操作についても工夫されている。」

キ.「今回はAndroid用の無料版アプリを使って解説する(iPhone/iOS版の「CamCard」もある)。」

ク.「メイン画面が表示される。白い部分は本来、スキャンした名刺の一覧が表示されるが、初期時は何もない。まず「撮影」をタップして名刺を追加する。自分の名刺は後でプロフィールとして登録するので、誰か他人の名刺でやってみよう。」

ケ.「「名刺撮影のテクニック」が表示されるので、スワイプして参照し、頭に入れておく。名刺が画面全体に写るように、良好な照明環境で、かつ反射や影は避ける、手ブレを避ける、といったところがコツのようだ。」

コ.「先ほどのテクニックを参考に、撮影画面で名刺にカメラを向け、カメラアイコンをタップする。撮影した名刺はトリミングされ、「増強」(読みやすく調整)されたうえで、OCR処理が行われて、表示される。」

サ.「名刺の写真として表示される文字とOCR処理された文字を見比べて、校正をしよう。間違っていたらタップして修正する。「誤認識? 高精度校正を試してください」という帯をタップすると、「高精度校正」を試せる。だが、無料版では5枚までで、後は有料になる。」

シ.「

「×」をタップすると項目が削除される。項目の追加は「+」をタップ。下にスクロールしつつ、必要な情報を校正・修正・追加していこう。一番下の「他のアイテムを追加」「反対側の画像を追加」も利用できる。入力が終わったら右上のフロッピーディスクのアイコンをタップする。」

ス.「メイン画面の一覧に読み込んだ名刺が表示される。
名刺をタップすると、「名刺」タブには名刺画像が表示され、下の「電話」「SMS」「メール」アイコンからコンタクトを取ることができる。「マップ」では、アドレス情報から会社などの地図を、「ウェブサイト」では会社などのWebサイトを表示できる。



セ.「「情報」タブには先ほどOCR処理されたり入力したりした情報が表示される。右上の鉛筆アイコンから情報を編集・追加ができる。スマホのカメラを使って顔写真なども追加しておくと、さらに便利かもしれない。」

ソ.「「メモ」では、その人に関する面会情報などを文字や画像で残せる。下の文字と画像のアイコンから入力する。「指定の日付でリマインド」から、リマインダーの設定も可能だ。



以上の記載からみて、引用例1には、以下の事項が開示されていることがみてとれる。
(a)上記エ.の記載によれば「CamCard」というアプリは、スマホの名刺管理アプリである。
(b)上記オ.の記載によれば、「CamCard」というアプリでは、紙の名刺表面をスマホカメラで撮影してスキャンし、データはOCR処理される。
(c)上記カ.の記載によれば、名刺データ(画像と文字情報)をCamCard専用のクラウドサービスで管理できる。
(d)上記ク.ケ.コ.ス.などの記載によれば、名刺をスキャンした画像が記憶され、メイン画面の一覧に表示された名刺をタップすると、「名刺」タブでは名刺画像が表示される。
(e)上記サ.シ.セ.図13の記載によれば、名刺画像をOCR処理した文字や校正・修正・追加した文字情報が記憶され、「情報」タブを操作することにより表示でき、また、上記表示された状態で、「情報」タブの内容は、いつでも右上の鉛筆アイコンから編集・追加できる。
(f)上記ソ.の記載によれば「メモ」のタブを選択すると、画面下に表示された「文字」、「画像」のアイコンを操作することにより、表示されている名刺に対応する人に関する文字や画像を記録できる。
(g)上記(e)、(f)は、(d)においてメイン画面の一覧に表示された名刺をタップした後に「情報」タブや「メモ」タブを操作することにより実現しているから、上記メイン画面の一覧に表示された名刺をタップすることにより選択されたひとつの名刺画像の情報に関連付けられていることは明らかな事項である。
(h)上記開示された事項からなる機能は、スマホのアプリを利用したCamCard専用のクラウドサービスによって実現しているから、上記クラウドサービスを実現するために、クラウド上に、各種処理を行うためのコンピュータとスマホから入力される各種データを記憶する記憶装置とを備えた処理装置(以下、クラウド処理装置という。)があること、及び、上記クラウド処理装置とスマホがネットワークを介して接続されていることは明らかな事項である。
(i)したがって、上記(g)、(h)の事項は引用例1に記載されているに等しい事項である。
これらの開示された事項及び記載されているに等しい事項をまとめると、引用例1には以下の発明(引用発明)が記載されているといえる。

スマホとネットワークを介して接続されるクラウド処理装置であって、
クラウド処理装置は各種処理を行うコンピュータとスマホから入力される各種データを記憶する記憶装置を備え、
スマホから入力される各種データを記憶する記憶装置には、名刺をスキャンした画像の情報、名刺画像をOCR処理した文字や校正・修正・追加した文字情報、及び、表示されている名刺に対応する人に関する文字や画像の情報が記憶され、
名刺画像をOCR処理した文字や校正・修正・追加した文字情報は、名刺画像の情報に関連付けられており、
各種処理を行うコンピュータは、メイン画面の一覧に表示された名刺をタップした後、(I)「名刺」タブを操作すると名刺画像が表示され、(II)「情報」タブを操作すると名刺画像をOCR処理した文字や校正・修正・追加した文字情報が表示され、上記表示された状態で、「情報」タブの内容は、いつでも右上の鉛筆アイコンから編集・追加でき(III)「メモ」のタブを選択すると、画面下に表示された「文字」、「画像」のアイコンを操作することにより、表示されている名刺に対応する人に関する文字や画像を記録できる画面を端末に表示する処理を行い、
上記(I)、(II)、(III)の画面は互いに遷移可能であり、
「情報」タブを操作することにより表示された文字情報はいつでも右上の鉛筆アイコンから編集・追加できる、
クラウド処理装置。

第5 対比・判断
1.本願発明1について
(1)対比
本願発明1と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。

ア.引用発明のクラウド処理装置とスマホとは互いにネットワークを介して接続されており、クラウド処理装置は、複数のスマホに対して、上記クラウドサービスを提供しているから、スマホは端末であり、クラウド処理装置は、端末のアプリを介して要求される各種処理を実行する情報処理装置といえる。したがって、引用発明の「スマホ」、「クラウド処理装置」は、それぞれ、本願発明1の「端末装置」、「情報処理装置」に相当する。
したがって、引用発明の「スマホとネットワークを介して接続されるクラウド処理装置」は、本願発明1の「端末装置とネットワークを介して接続される情報処理装置」と相違がない。

イ.クラウド処理装置は各種処理を行うコンピュータとスマホから入力される各種データを記憶する記憶装置を備えており、上記各種処理を行うコンピュータは、複数の端末から要求される各種処理を行っているからサーバということができ、記憶装置が記憶する各種データは、端末であるスマホから入力される名刺の画像や名刺をOCR処理した文字などのデータを含むから、当該データを記憶する記憶装置は、名刺データベースということができる。
したがって、引用発明は、本願発明1の「前記情報処理装置は、サーバ装置と、記憶装置とを備え、/前記記憶装置は、/名刺に記載される内容を示す名刺情報を複数含む名刺データベースと、」を備えている点で、本願発明1と相違がない。(なお、「/」は改行を示す。以下同様。)

ウ.また、引用発明の記憶装置は、「メモ」のタブを選択すると、(図14の)画面下に表示された「文字」、「画像」のアイコンを操作することにより、表示されている名刺に対応する人に関する文字や画像を記録できる画面を端末に表示しているから、上記表示された画面から入力される表示されている名刺に対応する人に関する文字や画像を記憶していることは明らかであり、当該文字や画像のファイルを記憶しているといえるから、記憶装置は、複数のファイルを記憶している点で、本願発明1と相違がない。

エ.引用発明の、名刺をOCR処理した文字などのデータを記憶する記憶装置において、OCR処理した文字などのデータは、引用例1の図9、図13などを参酌すれば、端末であるスマホから入力される、名刺の画像に関連付けられた、「電話番号」、「メールアドレス」、「住所」、「会社名」などの複数の項目を有する、メモの情報といえるから、「前記名刺データベースは、/一つの前記名刺情報に関連付けられて複数登録可能なメモ情報を含」んでいる点で本願発明1と相違がない。

オ.図11ないし図14も参酌すると、引用発明の「メイン画面の一覧に表示された名刺をタップした後」の(I)の画面は、図11、図12も参酌すると、図11の名刺一覧の画面で選択した「青木恵美子」の名刺の画像を表示し、その状態で、画面下の「電話」、「SMS」「メール」、「マップ」、「ウェブサイト」などのアイコンにタッチすることにより、「青木恵美子」にコンタクトをとれるから、「特定の前記名刺情報を管理できる名刺情報管理画面を端末装置に提供する名刺情報管理画面」といいうるものであり、当該画面は、サーバ装置から端末に提供されていることは明らかである。
したがって、引用発明は、「前記サーバ装置は、/特定の前記名刺情報を管理できる名刺情報管理画面を端末装置に提供する名刺情報管理画面提供部」を備えている。

カ.上記エ.のとおり、引用発明において、「情報」タブを選択すると表示される「電話番号」などは、本願発明1の「メモ情報」といえるところ、「情報」タブを選択する画面は、「名刺」タブを選択したときに表示される画面から遷移可能であり、「情報」タブを選択した画面では、表示された状態で、「情報」タブの内容は、いつでも右上の鉛筆アイコンから編集・追加できるから、「前記名刺情報管理画面から遷移可能であり、特定の前記名刺情報に関連づけられる複数の前記メモ情報をそれぞれ個別に管理」しているといえる。そして、上記オ.で検討したのと同様、スマホとクラウドとの関係から見て、引用発明の当該「情報」タブを選択したときの画面は、クラウドから端末装置に提供されていることは明らかである。
以上のことから見て、引用発明は、「(前記サーバ装置は)前記名刺情報管理画面から遷移可能であり、特定の前記名刺情報に関連づけられる複数の前記メモ情報をそれぞれ個別に管理できるメモ情報管理画面を端末装置に提供するメモ情報管理画面提供部」を備えている点で、本願発明1と相違がない。

キ.引用発明の「メモ」タブを選択したとき、「文字」、「画像」のアイコンを操作することにより表示されている名刺に対応する人に関する文字や画像を記録できる画面は、「前記端末装置の操作により、一つの前記名刺情報に関連付けられて前記記憶装置に記憶されるファイルを関連づけるファイル選択画面」といえる。そして、当該画面は、上記オ.、カ.と同様クラウドから端末装置に提供されていることは明らかである。
したがって、引用発明は、「(サーバ装置は)前記端末装置の操作により、一つの前記名刺情報に関連付けられて前記記憶装置に記憶されるファイルを関連づけるファイル選択画面を提供するファイル選択画面提供部」を備えている点で、本願発明1と共通する。

したがって、本願発明1と引用発明との間には、次の一致点、相違点があるといえる。

(一致点)
「 端末装置とネットワークを介して接続される情報処理装置であって、
前記情報処理装置は、サーバ装置と、記憶装置とを備え、
前記記憶装置は、
名刺に記載される内容を示す名刺情報を複数含む名刺データベースと、
複数のファイルとを記憶し、
前記名刺データベースは、
一つの前記名刺情報に関連付けられて複数登録可能なメモ情報を含み、
前記サーバ装置は、
特定の前記名刺情報を管理できる名刺情報管理画面を端末装置に提供する名刺情報管理画面提供部と、
前記名刺情報管理画面から遷移可能であり、特定の前記名刺情報に関連づけられる複数の前記メモ情報をそれぞれ個別に管理できるメモ情報管理画面を端末装置に提供するメモ情報管理画面提供部と、
前記端末装置の操作により、一つの前記名刺情報に関連付けられて前記記憶装置に記憶されるファイルを関連づけるファイル選択画面を提供するファイル選択画面提供部と
を備える情報処理装置。」

(相違点)
「ファイル選択画面提供部」が、本願発明1では、「前記メモ情報管理画面に基づく前記端末装置の操作により、一つの前記名刺情報に関連付けられる複数の前記メモ情報のそれぞれに前記記憶装置に記憶されるファイルを関連づけるファイル選択画面を提供するファイル選択画面提供部」であるのに対し、引用発明では「複数の前記メモ情報のそれぞれに前記記憶装置に記憶されるファイルを関連づける」技術思想はなく、したがって、操作する画面が、引用発明では、本願発明1の「メモ情報管理画面」に対応する「情報」タブを選択したときの画面ではなく、これとは別の「メモ」タブを選択した画面である点。

(2)相違点についての判断
引用発明では、本願発明の「メモ」及び「ファイル」に、それぞれ対応する、「情報」タブを選択したときに表示される各種情報、及び「メモ」タブを選択したときに入力される情報について、関連付ける技術思想はなく、したがって、上記「ファイル選択画面」について、本願発明1では「前記メモ情報管理画面に基づく前記端末装置の操作により」提供されるのに対し、引用発明ではそのような構成ではない。
すなわち、引用発明の「情報」タブを選択したときに表示される各種情報、及び「メモ」タブを選択したときに入力される情報について、関連付けるという技術思想は、引用発明の記載から当業者が容易に為し得たものであるということはできず、また、本願出願前知られていたということもできない。
そして、本願発明1は、相違点の構成を備えることにより、「名刺情報管理画面から遷移するメモ情報管理画面により名刺情報にメモ情報を関連付け、さらに、記憶しているファイルをメモ情報に関連づけることができるため、これら一連の操作性を向上させることが可能となる」(本願明細書【0019】)という効果を奏するものである。
したがって、本願発明1は、引用発明に基づき当業者が容易に発明をすることができたものであるということはできない。

2.本願発明2、3について
本願発明2、3も、本願発明1の「前記メモ情報管理画面に基づく前記端末装置の操作により、一つの前記名刺情報に関連付けられる複数の前記メモ情報のそれぞれに前記記憶装置に記憶されるファイルを関連づけるファイル選択画面を提供するファイル選択画面提供部」と同一の構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明に基づいて容易に発明をすることができたものとはいえない。

3.本願発明4について
本願発明4は、本願発明1に対応する方法の発明であり、本願発明1の「前記メモ情報管理画面に基づく前記端末装置の操作により、一つの前記名刺情報に関連付けられる複数の前記メモ情報のそれぞれに前記記憶装置に記憶されるファイルを関連づけるファイル選択画面を提供するファイル選択画面提供部」に対応する構成を備えるものであるから、本願発明1と同様の理由により、当業者であっても、引用発明に基づいて容易に発明をすることができたものとはいえない。

第6 むすび
以上のとおり、本願発明1−4は、当業者が引用発明に基づいて容易に発明をすることができたものではない。したがって、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。

 
審決日 2022-01-17 
出願番号 P2016-132769
審決分類 P 1 8・ 121- WY (G06Q)
最終処分 01   成立
特許庁審判長 高瀬 勤
特許庁審判官 渡邊 聡
中野 浩昌
発明の名称 情報処理装置、および、情報処理装置による名刺情報管理方法  
代理人 新居 広守  

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