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審決分類 審判 査定不服 特36条4項詳細な説明の記載不備 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) G06Q
審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) G06Q
審判 査定不服 特17条の2、3項新規事項追加の補正 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) G06Q
管理番号 1383649
総通号数
発行国 JP 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2022-05-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2020-12-03 
確定日 2022-04-14 
事件の表示 特願2019− 98520「情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム」拒絶査定不服審判事件〔令和 2年12月 3日出願公開、特開2020−194267〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、令和元年5月27日の出願であって、同年12月23日付で拒絶理由通知がなされ、令和2年6月16日に手続補正がなされたが、同年9月1日付けで拒絶査定(原査定)がなされ、これに対し、令和2年12月3日に拒絶査定不服審判の請求がなされると同時に手続補正がなされたものである。
その後、当審において、令和3年10月21日付けで最後の拒絶理由を通知し、これに対し、同年12月16日に手続補正(以下、「本件補正」という。)がなされたものである。

第2 補正の却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
令和3年12月16日の手続補正を却下する。

[理由]
1 本件補正について
(1)本件補正後の特許請求の範囲の記載
本件補正により、特許請求の範囲の請求項1の記載は、次のとおり補正された。(下線部は、補正箇所である。)
「 キャパシティに制限がある対象である店舗に関する対象関連情報を取得する取得部と、
前記店舗とは異なる他の店舗の対象関連情報の履歴に含まれる対象関連情報を入力とし、当該対象関連情報の履歴に対応する時点での前記店舗のキャパシティに関する状態を正解情報として学習させたモデルに、前記取得部により取得された対象関連情報を入力することにより出力されたスコアに基づいて、前記店舗のキャパシティに関する状態を推定し、推定した前記店舗のキャパシティに関する状態に応じた料金に関するサービスを提供する提供部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。」

(2)本件補正前の特許請求の範囲
本件補正前の、令和2年12月3日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1の記載は次のとおりである。
「 キャパシティに制限がある対象の前記キャパシティに関する状態を示す状態情報を取得する取得部と、
前記取得部により取得された前記状態情報が示す前記状態の変動に応じて提案する料金の設定をリアルタイムに変動するサービスであって、当該変動の最新の状態と類似する過去の状態の料金の設定のうち、前記対象の過去の料金の設定の履歴を入力すると、当該履歴に対応する当該状態と当該料金の設定とに基づく当該対象の利益を出力するモデルに基づいて当該利益が最も向上すると推定された料金の設定を提案するサービスを提供する提供部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。」

2 補正の適否
本件補正が特許法第17条の2第3項の規定に適合するか否かについて、以下検討する。

本件補正により補正された請求項1(以下、「補正後請求項1」という。)の「キャパシティに制限がある対象である店舗に関する対象関連情報を取得する取得部と、前記店舗とは異なる他の店舗の対象関連情報の履歴に含まれる対象関連情報を入力とし、当該対象関連情報の履歴に対応する時点での前記店舗のキャパシティに関する状態を正解情報として学習させたモデルに、前記取得部により取得された対象関連情報を入力することにより出力されたスコアに基づいて、前記店舗のキャパシティに関する状態を推定し、推定した前記店舗のキャパシティに関する状態に応じた料金に関するサービスを提供する」という特定事項について、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下、「当初明細書等」という。)には、以下のとおりの記載がある。
「【0021】
図1に示す例では、情報処理装置100が、キャパシティに関する状態を推定する店舗(例えば、店舗SP1)に配置されたセンサにより検知されたセンサ情報を取得する場合を示した。ここで、情報処理装置100は、他の店舗(例えば、店舗SP2)に配置されたセンサにより検知されたセンサ情報を含む対象関連情報(以下、適宜「第2対象関連情報」と呼ぶ)を取得し、第2対象関連情報に基づいてモデルM1を生成してもよい。具体的には、情報処理装置100は、他の店舗の過去の第2対象関連情報の履歴を入力とし、第2対象関連情報の履歴に対応する時点での推定対象である店舗のキャパシティに関する状態を正解情報として、モデルM1を生成してもよい。これにより、情報処理装置100は、情報量が少ない場合であっても、店舗のキャパシティに関する状態を推定する精度を向上させることができる。また、情報処理装置100は、キャパシティに関する状態を推定する店舗と所定の関係を有する他の店舗のセンサ情報を取得してもよい。例えば、情報処理装置100は、キャパシティに関する状態を推定する店舗とライバル関係(競合関係)にある他の店舗のセンサ情報を取得してもよい。例えば、情報処理装置100は、キャパシティに関する状態を推定する店舗から所定の範囲内に位置する他の店舗のセンサ情報を取得してもよい。例えば、情報処理装置100は、キャパシティに関する状態を推定する店舗と類似する属性を有する他の店舗のセンサ情報を取得してもよい。」
「【0033】
〔2−5.他の店舗の情報を用いる〕
図2に示す例では、情報処理装置100が、キャパシティに関する状態を推定する店舗(店舗SP1)に配置されたセンサにより検知されたセンサ情報を含む対象関連情報に基づいて店舗SP1のキャパシティに関する状態を推定する場合を示した。ここで、情報処理装置100は、他の店舗(例えば、店舗SP2)に配置されたセンサにより検知された第2センサ情報を含む対象関連情報に基づいて店舗SP1のキャパシティに関する状態を推定してもよい。具体的には、情報処理装置100は、第2センサ情報を含む対象関連情報をモデルM1に入力して、モデルM1が出力したスコアに基づいて店舗SP1のキャパシティに関する状態を推定してもよい。この場合、情報処理装置100は、推定した店舗SP1のキャパシティに関する状態を示す状態情報に基づいて、店舗SP1のキャパシティに関するサービスを事業者CM1に提供してもよい。」(下線は、注目箇所に当審が付した。)

上記記載によると、当初明細書等には、他の店舗の過去の第2対象関連情報の履歴を入力とし、第2対象関連情報の履歴に対応する時点での推定対象である店舗のキャパシティに関する状態を正解情報として生成されたモデルM1に、他の店舗(例えば、店舗SP2)に配置されたセンサにより検知された第2センサ情報を含む対象関連情報を入力して、モデルM1が出力したスコアに基づいて店舗SP1のキャパシティに関する状態を推定すること、すなわち、モデルを生成する学習フェーズにおいて、他の店舗SP2の対象関連情報を入力とし、推定対象の店舗SP1のキャパシティを正解情報としてモデルM1を生成し、キャパシティを推定する推定フェーズにおいて、生成したモデルM1に対して、他の店舗SP2の対象関連情報を入力することで、推定対象の店舗SP1のキャパシティに関する状態を推定することが記載されているものであって、学習フェーズと推定フェーズで入力されるものは、どちらも他の店舗SP2の対象関連情報であり、正解データ及び正解データに対応する推定フェーズの出力は、どちらも、推定対象の店舗SP1のキャパシティに関するものである。
これに対し、補正後請求項1は、学習フェーズでは、「前記店舗とは異なる他の店舗の対象関連情報の履歴に含まれる対象関連情報を入力とし、当該対象関連情報の履歴に対応する時点での前記店舗のキャパシティに関する状態を正解情報として学習させたモデル」とし、その入力は、「他の店舗SP2」の対象関連情報であり、正解情報は、キャパシティに制限がある対象である店舗SP1のキャパシティに関する状態であり、推定フェーズでは、「キャパシティに制限がある対象である店舗に関する対象関連情報を取得する取得部」により「取得された対象関連情報」として、「キャパシティに制限がある対象である店舗」(SP1)の対象関連情報を入力とし、「前記店舗のキャパシティに関する状態を推定」する、すなわち、「キャパシティに制限がある対象である店舗」(SP1)のキャパシティに関する状態を出力するものである。
しかしながら、当初明細書等には、上述したとおり、推定フェーズにおける入力は、他の店舗SP2であることが記載されるのみで、推定対象の店舗SP1であることは、記載も示唆もされていない。さらに、機械学習の技術分野において、学習フェーズと推論フェーズの入力は、同じ意味を持つ情報(当初明細書等では、他の店舗SP2の対象関連情報)を用いることは技術常識である。これにより、推定フェーズにおいて、他の店舗SP2の対象関連情報を入力することで、正解情報の対応する、推定対象の店舗SP1のキャパシティに関する状態という出力が得られることになる。これに対して、補正後請求項1のように、推定フェーズで、「キャパシティに制限がある対象である店舗」(SP1)の対象関連情報をモデルに入力すると、「キャパシティに制限がある対象である店舗」(SP1)とは異なる他の(SP1でもSP2でもない)店舗のキャパシティの状態が出力されることも技術常識である。このように、機械学習の技術常識を考慮すると、補正後請求項1では、推定フェーズにおいて、「キャパシティに制限がある対象である店舗」(SP1)とは異なる他の(SP1でもSP2でもない)店舗のキャパシティの状態を推定することになり、このような推定は、当初明細書等には記載されておらず、新たな結果を得ることになる。
よって、本件補正は、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものであるから、特許法第17条の2第3項の規定に適合しない。

3 補正の却下の決定のむすび
以上のとおり、本件補正は、特許法第17条の2第3項の規定に適合しないから、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

第3 本願発明について
令和3年12月16日の手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1〜15に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、令和2年12月3日の手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1〜15に記載された事項により特定されるものであり、そのうち請求項1に係る発明は、前記第2[理由]1(2)に記載のとおりのものである。

第4 当審の拒絶理由の概要
令和3年10月21日付けで当審が通知した最後の拒絶理由の要旨は、次のとおりのものである。

1 理由1(特許法第36条第6項第1号
(1) 発明の詳細な説明には、請求項1に記載される「キャパシティに関する状態を示す状態情報」「が示す」「変動の最新の状態と類似する過去の状態の料金の設定のうち、前記対象の過去の料金の設定の履歴を入力すると、当該履歴に対応する当該状態と当該料金の設定とに基づく当該対象の利益を出力するモデル」が記載されておらず、請求項1に係る発明は、発明の詳細な説明に記載したものでない。

(2) 発明の詳細な説明には、請求項1に記載された「前記取得部により取得された前記状態情報が示す前記状態の変動に応じて提案する料金の設定をリアルタイムに変動するサービス」(下線は、当審で付与した。)が記載されておらず、請求項1に係る発明は、発明の詳細な説明に記載したものでない。

(3) 請求項1に記載された「当該変動の最新の状態と類似する過去の状態の料金の設定のうち、前記対象の過去の料金の設定の履歴を入力する」(下線は、当審で付与した。)は、発明の詳細な説明に記載されておらず、請求項1に係る発明は、発明の詳細な説明に記載したものでない。

(4) 請求項1に記載された「当該変動の最新の状態と類似する過去の状態の料金の設定のうち、前記対象の過去の料金の設定の履歴を入力すると、当該履歴に対応する当該状態と当該料金の設定とに基づく当該対象の利益を出力するモデルに基づいて当該利益が最も向上すると推定された料金の設定を提案するサービスを提供する提供部」(下線は、当審で付与した。)は、発明の詳細な説明に記載されておらず、請求項1に係る発明は、発明の詳細な説明に記載したものでない。

2 理由2(特許法第36条第6項第2号
請求項1の「料金の設定の履歴」とは、技術的にどのようなものを特定しようとするのか不明である。
また、請求項1において、料金の設定は「状態の変動」に応じるものとなっている記載と、料金の設定の提案が「状態」に基づいて行われるものと解される記載が存在し、両者の記載は、技術的に整合していないため、不明確である。さらに、請求項1の「状態の変動」が技術的にどのような事項を意味するのか不明である。それに加え、請求項1の「当該変動の最新の状態と類似する過去の状態の料金の設定のうち」における「類似」が、「状態」の類似を表すのか、又は、状態の変動の類似を表すのかが明確でない。
よって、請求項1に係る発明は明確でない。

3 理由3(特許法第36条第4項第1号
請求項1の「前記対象の過去の料金の設定の履歴を入力すると、当該履歴に対応する当該状態と当該料金の設定とに基づく当該対象の利益を出力するモデルに基づいて当該利益が最も向上すると推定された料金の設定を提案するサービスを提供する提供部」について、発明の詳細な説明の記載からはどのような処理を実行することにより「店舗の使用状況と料金とに基づく店舗の利率が『最も向上』した場合の料金の設定を提案する」ことができるのか、理解することができない。
よって、この出願の発明の詳細な説明は、当業者が請求項1に係る発明を実施することができる程度に明確かつ十分に記載したものでない。

第5 理由1(特許法第36条第6項第1号)について
1 本願請求項1に記載された「前記取得部により取得された前記状態情報が示す前記状態の変動に応じて提案する料金の設定をリアルタイムに変動するサービスであって、当該変動の最新の状態と類似する過去の状態の料金の設定のうち、前記対象の過去の料金の設定の履歴を入力すると、当該履歴に対応する当該状態と当該料金の設定とに基づく当該対象の利益を出力するモデルに基づいて当該利益が最も向上すると推定された料金の設定を提案するサービスを提供する提供部」(下線は、当審で付与した。)は、発明の詳細な説明のどの記載に対応するのか特定できない。
発明の詳細な説明には、
「【0011】
図1では、情報処理装置100が、キャパシティに制限がある店舗を対象とする対象に関する情報(以下、適宜、「対象関連情報」と呼ぶ)を取得する場合を示す。例えば、情報処理装置100は、店舗内の画像や音声等のセンサ情報を取得する。例えば、情報処理装置100は、店舗の検索情報やイベント情報等の店舗情報を取得する。また、図1では、情報処理装置100が、正解情報として用いる店舗に関する情報を取得する場合を示す。そして、図1では、情報処理装置100が、店舗のキャパシティに関する状態を推定するモデルを生成する場合を示す。例えば、情報処理装置100は、店舗の満空に関する状態を推定するモデルを生成する。なお、事業者は、店舗と所定の関係を有する事業者である。例えば、事業者は、店舗を運営(経営)する事業者である。なお、店舗を事業者、又は、事業者を店舗と読み替える場合がある。例えば、店舗SP1を事業者CM1、又は、事業者CM1を店舗SP1と読み替える場合がある。以下、図1を用いて、実施形態に係る情報処理の一例を説明する。」
「【0014】
情報処理装置100は、事業者装置10を介して事業者CM1が送信した店舗に関する情報を取得する(ステップS103)。情報処理装置100は、店舗のキャパシティに関する状態を示す情報を取得する。情報処理装置100は、店舗の過去の対象関連情報の履歴に対応する時点での店舗の状態を示す情報を取得する。図1に示す例を用いると、情報処理装置100は、日時DA1の対象関連情報の履歴に対応する時点として、日時DA1より未来である日時DA11の店舗の状態を示す情報を取得する。図1では、情報処理装置100が、店舗の使用状況を示す使用状況情報を取得する場合を示す。具体的には、情報処理装置100は、店舗の使用率を示す使用状況情報を取得する。図1では、情報処理装置100は、TINF1が示す情報を取得する。そして、情報処理装置100は、取得した情報を正解情報とする。情報処理装置100は、取得した情報を正解情報として用いる。情報処理装置100は、取得した情報を、店舗の過去の対象関連情報の履歴に対応する正解情報として用いる。また、情報処理装置100は、取得した正解情報を所定の記憶部に格納する。図1では、情報処理装置100は、正解情報を対象関連情報記憶部122に格納する(ステップS104)。
【0015】
情報処理装置100は、店舗のキャパシティに関する状態を推定するモデルを生成する(ステップS105)。情報処理装置100は、店舗の状態を示すスコアを出力するモデルを生成する。情報処理装置100は、対象関連情報の入力に応じて、店舗の状態を示すスコアを出力するモデルを生成する。図1では、情報処理装置100が、モデルM1を生成する場合を示す。図1に示すモデルは、以下の式(1)に対応する。式(1)に示すように、モデルは、複数の要素に応じてスコアを算出してもよい。
【0016】
(略)
【0017】
(略)
【0018】
(略)
【0019】
情報処理装置100は、対象関連情報をモデルに入力し、モデルが出力したスコアに基づいて、店舗のキャパシティに関する状態を推定する。例えば、情報処理装置100は、店舗の満空に関する状態を推定する。例えば、情報処理装置100は、店舗のキャパシティの使用率を示す状態を推定する。これにより、情報処理装置100は、店舗のキャパシティに関する情報を適切に推定することができる。
【0020】
図1に示す例では、情報処理装置100が、店舗の過去の対象関連情報の履歴に対応する時点での店舗の状態を示す情報を正解情報に用いる情報として取得する場合を示した。ここで、店舗の過去の対象関連情報の履歴に対応する時点は、どのくらい先の未来であってもよい。例えば、店舗の過去の対象関連情報の履歴に対応する時点は、1秒後でもよいし、1時間後でもよいし、1月後でもよい。また、対応付けた過去の情報と正解情報との間隔がどのくらい先の未来の予測に対応しているのかを任意に定めてもよい。例えば、図1に示す入力情報の日時と、対応する正解情報の日時との間隔が、1秒後の店舗の状態を予測するための間隔であってもよいし、1時間後の店舗の状態を予測するための間隔であってもよい。また、対応付けた過去の情報と正解情報との間隔が、リアルタイムの店舗の状態を推定するための間隔であってもよい。なお、情報処理装置100が、対応付けた過去の情報と正解情報との間隔を用いて未来の所定のタイミングでの店舗の状態を予測する場合には、実施形態に係る推定は、適宜、予測と読み替えてもよい。
【0021】
図1に示す例では、情報処理装置100が、キャパシティに関する状態を推定する店舗(例えば、店舗SP1)に配置されたセンサにより検知されたセンサ情報を取得する場合を示した。ここで、情報処理装置100は、他の店舗(例えば、店舗SP2)に配置されたセンサにより検知されたセンサ情報を含む対象関連情報(以下、適宜「第2対象関連情報」と呼ぶ)を取得し、第2対象関連情報に基づいてモデルM1を生成してもよい。具体的には、情報処理装置100は、他の店舗の過去の第2対象関連情報の履歴を入力とし、第2対象関連情報の履歴に対応する時点での推定対象である店舗のキャパシティに関する状態を正解情報として、モデルM1を生成してもよい。これにより、情報処理装置100は、情報量が少ない場合であっても、店舗のキャパシティに関する状態を推定する精度を向上させることができる。また、情報処理装置100は、キャパシティに関する状態を推定する店舗と所定の関係を有する他の店舗のセンサ情報を取得してもよい。例えば、情報処理装置100は、キャパシティに関する状態を推定する店舗とライバル関係(競合関係)にある他の店舗のセンサ情報を取得してもよい。例えば、情報処理装置100は、キャパシティに関する状態を推定する店舗から所定の範囲内に位置する他の店舗のセンサ情報を取得してもよい。例えば、情報処理装置100は、キャパシティに関する状態を推定する店舗と類似する属性を有する他の店舗のセンサ情報を取得してもよい。」
「【0029】
〔2−1.料金〕
情報処理装置100は、店舗の使用に関連する料金に関するサービスを提供する。例えば、情報処理装置100は、推定された店舗の状態に応じて変動される料金に関するサービスを提供する。具体的な例を挙げると、情報処理装置100は、混雑が推定される日時や時間帯の料金の設定を高くして、客が来ないと推定される日時や時間帯の料金の設定を低くするような最適な料金の設定を提案するサービスを提供する。これにより、情報処理装置100は、店舗の状態に応じたダイナミック(変動的)な料金に関するサービスを提供することができる。また、情報処理装置100は、店舗の料金に関する情報を予め取得することにより、取得した料金に関する情報に基づいて最適な料金の設定を提案するサービスを提供してもよい。具体的な処理の例を挙げると、情報処理装置100は、過去の店舗の履歴と、推定される日時の店舗の状態との乖離に基づいて、最適な料金の設定を提案するサービスを提供してもよい。例えば、情報処理装置100は、過去の店舗の履歴と料金との情報と、推定される日時の店舗の状態とに基づいて、最適な料金の設定を提案するサービスを提供してもよい。例えば、情報処理装置100は、推定される日時の店舗の状態と類似する過去の店舗の履歴に対応する料金のうち、店舗の使用状況と料金とに基づく店舗の利率が最も向上した場合の料金の設定を提案するサービスを提供してもよい。」(下線は、当審で付与した。)と記載されている。
上記段落【0014】〜【0021】の記載によると、生成されるモデルは、「店舗のキャパシティに関する状態を推定する」ものであること、「モデル」は「対象関連情報の入力に応じて、店舗の状態を示すスコアを出力」し、モデルが出力したスコアに基づいて、店舗のキャパシティに関する状態を推定すること、及び、「他の店舗の過去の第2対象関連情報の履歴を入力とし、第2対象関連情報の履歴に対応する時点での推定対象である店舗のキャパシティに関する状態を正解情報として、モデルM1を生成してもよい」とすること、すなわち、結果として、キャパシティに関する状態を推定することが記載されている。
これに対し、本願請求項1の上記構成は、モデルが「キャパシティに関する状態を示す状態情報」「が示す」「変動の最新の状態と類似する過去の状態の料金の設定のうち、前記対象の過去の料金の設定の履歴を入力すると、当該履歴に対応する当該状態と当該料金の設定とに基づく当該対象の利益を出力する」ことを特定するものである。
しかしながら、発明の詳細な説明には、上述したとおり、キャパシティに関する状態を推定することは記載されているものの、「当該履歴に対応する当該状態と当該料金の設定とに基づく当該対象の利益」を出力することは記載されていない。
また、発明の詳細な説明の段落【0029】には、店舗の使用に関連する料金に関するサービスの提供について、「混雑が推定される日時や時間帯の料金の設定を高くして、客が来ないと推定される日時や時間帯の料金の設定を低くするような最適な料金の設定を提案するサービスを提供する」こと、「これにより、情報処理装置100は、店舗の状態に応じたダイナミック(変動的)な料金に関するサービスを提供することができる」こと、及び、「推定される日時の店舗の状態と類似する過去の店舗の履歴に対応する料金のうち、店舗の使用状況と料金とに基づく店舗の利率が最も向上した場合の料金の設定を提案するサービスを提供してもよい」ことは記載されているが、段落【0029】は、段落【0015】等で生成された、キャパシティに制限がある店舗を対象とする対象に関する情報である対象関連情報を入力とする「モデル」とは関係のない処理を説明するものであるから、本願請求項1の「キャパシティに関する状態を示す状態情報」「が示す」「変動の最新の状態と類似する過去の状態の料金の設定のうち、前記対象の過去の料金の設定の履歴を入力すると、当該履歴に対応する当該状態と当該料金の設定とに基づく当該対象の利益を出力するモデル」とは関係のない記載である。

発明の詳細な説明の他の段落にも、「キャパシティに関する状態を示す状態情報」「が示す」「変動の最新の状態と類似する過去の状態の料金の設定のうち、前記対象の過去の料金の設定の履歴を入力すると、当該履歴に対応する当該状態と当該料金の設定とに基づく当該対象の利益を出力するモデル」は記載されておらず、上記「第2」の「2」でみた技術常識を考慮しても、発明の詳細な説明に記載されているに等しい事項であるということはできない。
よって、請求項1に係る発明は、発明の詳細な説明に記載したものでなく、本願請求項1の記載は、特許法第36条第6項第1号に適合するものではない。

2 本願請求項1に記載された「前記取得部により取得された前記状態情報が示す前記状態の変動に応じて提案する料金の設定をリアルタイムに変動するサービスであって、当該変動の最新の状態と類似する過去の状態の料金の設定のうち、前記対象の過去の料金の設定の履歴を入力すると、当該履歴に対応する当該状態と当該料金の設定とに基づく当該対象の利益を出力するモデルに基づいて当該利益が最も向上すると推定された料金の設定を提案するサービスを提供する提供部」(下線は、当審で付与した。)について、「前記状態の変動に応じて提案する料金の設定をリアルタイムに変動するサービス」は、発明の詳細な説明のどの記載に対応するのか特定できない。
段落【0029】には、「店舗の状態に応じたダイナミック(変動的)な料金に関するサービスを提供する」こと、すなわち、店舗の状態に応じて料金を変動すること、「過去の店舗の履歴と、推定される日時の店舗の状態との乖離に基づいて、最適な料金の設定を提案する」ことは記載されているが、「『状態の変動』に応じて『料金の設定』を変動させる」こと、「料金の設定を『リアルタイム』に変動させる」ことは、記載されていない。このため、段落【0029】は、「前記状態の変動に応じて提案する料金の設定をリアルタイムに変動するサービス」とは無関係の記載である。
なお、「リアルタイム」に関して、段落【0020】には、「対応付けた過去の情報と正解情報との間隔が、リアルタイムの店舗の状態を推定するための間隔であってもよい。」と記載されているが、モデルを生成するための、過去の情報と正解情報との間隔についての記載であり、料金の設定を「リアルタイム」に変動させることとは無関係の説明である。
発明の詳細な説明の他の段落にも、「『状態の変動』に応じて『料金の設定』を変動させること」、及び、「料金の設定を『リアルタイム』に変動させること」は、記載されていない。
よって、請求項1に係る発明は、発明の詳細な説明に記載したものでなく、本願請求項1の記載は、特許法第36条第6項第1号に適合するものではない。

3 本願請求項1に記載された「前記取得部により取得された前記状態情報が示す前記状態の変動に応じて提案する料金の設定をリアルタイムに変動するサービスであって、当該変動の最新の状態と類似する過去の状態の料金の設定のうち、前記対象の過去の料金の設定の履歴を入力すると、当該履歴に対応する当該状態と当該料金の設定とに基づく当該対象の利益を出力するモデルに基づいて当該利益が最も向上すると推定された料金の設定を提案するサービスを提供する提供部」(下線は、当審で付与した。)について、「当該変動の最新の状態と類似する過去の状態の料金の設定のうち、前記対象の過去の料金の設定の履歴を入力する」ことは、発明の詳細な説明のどの記載に対応するのか特定できない。
段落【0029】には、「推定される日時の店舗の状態と類似する過去の店舗の履歴に対応する料金のうち、店舗の使用状況と料金とに基づく店舗の利率が最も向上した場合の料金の設定を提案するサービスを提供してもよい。」のように、推定される日時の店舗の状態と類似する過去の店舗の履歴に対応する料金に基づいて料金の設定を提案すること、及び、過去の店舗の履歴に基づいて最適な料金の設定を提案するサービスを提供することは記載されているが、段落【0029】には、「推定される日時の店舗の状態」が「最新の状態」であること、及び、対象の過去の料金の設定の「履歴を入力する」ことは記載されていない。このため、段落【0029】は、「当該変動の最新の状態と類似する過去の状態の料金の設定のうち、前記対象の過去の料金の設定の履歴を入力する」こととは無関係の記載である。
発明の詳細な説明の他の段落にも、「推定される日時の店舗の状態」が「最新の状態」であること、及び、対象の過去の料金の設定の「履歴を入力する」ことは記載されていない。
よって、請求項1に係る発明は、発明の詳細な説明に記載したものでなく、本願請求項1の記載は、特許法第36条第6項第1号に適合するものではない。

4 本願請求項1に記載された「前記取得部により取得された前記状態情報が示す前記状態の変動に応じて提案する料金の設定をリアルタイムに変動するサービスであって、当該変動の最新の状態と類似する過去の状態の料金の設定のうち、前記対象の過去の料金の設定の履歴を入力すると、当該履歴に対応する当該状態と当該料金の設定とに基づく当該対象の利益を出力するモデルに基づいて当該利益が最も向上すると推定された料金の設定を提案するサービスを提供する提供部」(下線は、当審で付与した。)について、「利益が最も向上すると推定された料金の設定を提案する」ことは、発明の詳細な説明のどの記載に対応するのか特定できない。
段落【0029】には、「店舗の利率が最も向上した場合の料金の設定を提案する」ことは記載されている。また、一般に「利率」とは、利息の金額を算定するための元本に対する一定の割合を意味し、「利益」とは、収益から費用を差し引いたものを意味する。そうすると、段落【0029】には、利息の金額を算定するための元本に対する一定の割合が最も向上した場合の料金の設定を提案する、ことが記載されているといえるが、「利益が最も向上すると推定された料金の設定を提案する」ことは記載されていない。また、段落【0029】の上記記載の「利率」が「利益」の誤記であると仮定すると、段落【0029】の当該記載は、収益から費用を差し引いたものが最も向上した場合の料金の設定を提案する、ことを意味する。しかしながら、段落【0029】は、「具体的な例を挙げると、情報処理装置100は、混雑が推定される日時や時間帯の料金の設定を高くして、客が来ないと推定される日時や時間帯の料金の設定を低くするような最適な料金の設定を提案するサービスを提供する。」、「また、情報処理装置100は、店舗の料金に関する情報を予め取得することにより、取得した料金に関する情報に基づいて最適な料金の設定を提案するサービスを提供してもよい。具体的な処理の例を挙げると、情報処理装置100は、過去の店舗の履歴と、推定される日時の店舗の状態との乖離に基づいて、最適な料金の設定を提案するサービスを提供してもよい。」であり、このような流れの中で「例えば、情報処理装置100は、推定される日時の店舗の状態と類似する過去の店舗の履歴に対応する料金のうち、店舗の使用状況と料金とに基づく店舗の利率が最も向上した場合の料金の設定を提案するサービスを提供してもよい。」と説明するものであるから、ここでの「料金の設定」は、最適な料金の設定を意味していることは明らかである。そのため、段落【0029】の「利率」を「利益」の誤記であると仮定をしても、収益から費用を差し引いたものと「最適な料金の設定」との間には直接的な関係がない(「最適な料金」は、設定された料金と費用との間の関係を説明するものではない)ことから、誤記であるとの仮定は成り立たない。このため、段落【0029】には、「利益が最も向上すると推定された料金の設定を提案する」ことは記載されておらず、段落【0029】は、「利益が最も向上すると推定された料金の設定を提案する」こととは無関係の記載である。
発明の詳細な説明の他の段落にも、店舗の「利益」が最も向上すると推定された料金の設定を提案することは記載されていない。
よって、請求項1に係る発明は、発明の詳細な説明に記載したものでなく、本願請求項1の記載は、特許法第36条第6項第1号に適合するものではない。

第6 理由2(特許法第36条第6項第2号)について
1 本願請求項1の「前記取得部により取得された前記状態情報が示す前記状態の変動に応じて提案する料金の設定をリアルタイムに変動するサービスであって、当該変動の最新の状態と類似する過去の状態の料金の設定のうち、前記対象の過去の料金の設定の履歴を入力すると、当該履歴に対応する当該状態と当該料金の設定とに基づく当該対象の利益を出力するモデルに基づいて当該利益が最も向上すると推定された料金の設定を提案するサービスを提供する提供部」の「当該変動の最新の状態と類似する過去の状態の料金の設定のうち、前記対象の過去の料金の設定の履歴を入力する」について、
「当該変動の最新の状態と類似する過去の状態の料金の設定『のうち』」との記載が表す事項が特定できないが、「当該変動の最新の状態と類似する過去の状態の料金の設定」の中から、「前記対象の過去の料金の設定」の「履歴」を入力する、ことであると解釈すると、過去の状態の料金の「設定」と、過去の状態の料金の設定の「履歴」との技術的な関係が不明である。
また、「前記対象の過去の料金の設定の履歴を入力する」について、「前記」が、「対象」にのみ係るのか、それとも「対象の過去の料金の設定」にまで係るのかが不明である。このため、「『当該変動の最新の状態と類似する』過去の状態の料金の設定」と、「前記対象の過去の料金の設定の履歴を入力する」の「過去の料金の設定」とが、例えば包含関係や異同関係のような、どのような関係にあるのか不明である。
上記のとおり本願請求項1の記載が不明であるため、「料金の設定の履歴」とは、技術的にどのようなものを特定しようとするのか(例えば、複数の「過去の料金の設定」等)不明である。
よって、請求項1に係る発明は明確でなく、本願請求項1の記載は、特許法第36条第6項第2号に適合するものではない。

2 本願請求項1の「前記取得部により取得された前記状態情報が示す前記状態の変動に応じて提案する料金の設定をリアルタイムに変動するサービスであって、当該変動の最新の状態と類似する過去の状態の料金の設定のうち、前記対象の過去の料金の設定の履歴を入力すると、当該履歴に対応する当該状態と当該料金の設定とに基づく当該対象の利益を出力するモデルに基づいて当該利益が最も向上すると推定された料金の設定を提案するサービスを提供する提供部」と記載されており、「前記取得部により取得された前記状態情報が示す前記状態の変動に応じて提案する料金の設定をリアルタイムに変動するサービス」との記載からは、料金の設定は「状態の変動」に応じるものとなっている。
一方、請求項1の「当該変動の最新の状態と類似する過去の状態の料金の設定のうち、前記対象の過去の料金の設定の履歴を入力すると、当該履歴に対応する当該状態と当該料金の設定とに基づく当該対象の利益を出力するモデルに基づいて当該利益が最も向上すると推定された料金の設定を提案する」との記載からは、変動の最新の状態と類似する「過去の状態」の料金設定に基づいて料金の設定を提案するもの、すなわち、料金の設定の提案は、「状態」に基づいて行われるものと解される。
このため、上記本願請求項1の両者の記載は、技術的に整合しておらず、不明確である。
また、本願請求項1では、「状態」は「キャパシティに制限がある対象の前記キャパシティに関する状態」に限定されており、「状態」は、店舗の座席数や集客容量に関するものと解釈でき、静的な(固定された、変化のないもの)ものである。他方、「変動」とは、一般に、事態に動きがあって、変化することを意味することから、「状態の変動」の技術的意味する事項を理解することができない。発明の詳細な説明においては、「状態」とは、「店舗のキャパシティ」や「店舗の満空」に関する事項を特定するものと解釈できることから、仮に、「状態」が「店舗の満空」に関するものであって、「状態の変動」は、例えば、図2の符号GR1で示されるようなグラフを意味するとしても、請求項1には「キャパシティに関する情報」とするのみであるから、このように解釈することもできない。このため、「状態の変動」が技術的にどのような事項を意味するのか不明である。
さらに、請求項1の上記記載を考慮すると、「当該変動の最新の状態と類似する過去の状態の料金の設定のうち」における「類似」は、「状態」の類似を表すのか、又は、状態の変動の類似を表すのかが明確でない。
よって、請求項1に係る発明は明確でなく、本願請求項1の記載は、特許法第36条第6項第2号に適合するものではない。

第7 理由3(特許法第36条第4項第1号)について
本願請求項1には「前記取得部により取得された前記状態情報が示す前記状態の変動に応じて提案する料金の設定をリアルタイムに変動するサービスであって、当該変動の最新の状態と類似する過去の状態の料金の設定のうち、前記対象の過去の料金の設定の履歴を入力すると、当該履歴に対応する当該状態と当該料金の設定とに基づく当該対象の利益を出力するモデルに基づいて当該利益が最も向上すると推定された料金の設定を提案するサービスを提供する提供部」と記載されており、上記「第5」の「4」のとおり、発明の詳細な説明に記載したものではないが、発明の詳細な説明の記載の段落【0029】を、一応対応する記載として検討する。
段落【0029】には、「例えば、情報処理装置100は、推定される日時の店舗の状態と類似する過去の店舗の履歴に対応する料金のうち、店舗の使用状況と料金とに基づく店舗の利率が最も向上した場合の料金の設定を提案するサービスを提供してもよい。」と記載されているものの、上記「第5」の「4」で検討したとおり、「利率」とは、利息の金額を算定するための元本に対する一定の割合であるから、「店舗の使用状況と料金とに基づく店舗の利率が『最も向上』した場合の料金の設定」を、どのような処理を行えば得られるのか記載されておらず、「店舗の使用状況と料金とに基づく店舗の利率が最も向上した場合の料金の設定」を得る処理は、出願時の技術常識でもないため、どのような処理を実行することにより「店舗の使用状況と料金とに基づく店舗の利率が『最も向上』した場合の料金の設定を提案する」ことができるのか、発明の詳細な説明の記載からは理解することができない。
よって、この出願の発明の詳細な説明は、当業者が本願請求項1に係る発明を実施することができる程度に明確かつ十分に記載したものでない。
したがって,本願明細書の発明の詳細な説明は,特許法第36条第4項第1号に適合するものではない。

第8 むすび
以上のとおり、本願請求項1に係る発明について、特許請求の範囲の記載は、特許法第36条第6項第1号及び第2号に規定する要件を満たしておらず、また、発明の詳細な説明の記載は、特許法第36条第4項第1号に規定する要件を満たしていないから、本願は拒絶されるべきものである。

よって、結論のとおり審決する。

 
別掲 (行政事件訴訟法第46条に基づく教示) この審決に対する訴えは、この審決の謄本の送達があった日から30日(附加期間がある場合は、その日数を附加します。)以内に、特許庁長官を被告として、提起することができます。
 
審理終結日 2022-01-27 
結審通知日 2022-02-01 
審決日 2022-02-22 
出願番号 P2019-098520
審決分類 P 1 8・ 536- WZ (G06Q)
P 1 8・ 561- WZ (G06Q)
P 1 8・ 537- WZ (G06Q)
最終処分 02   不成立
特許庁審判長 高瀬 勤
特許庁審判官 吉田 誠
松田 直也
発明の名称 情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム  
代理人 特許業務法人酒井国際特許事務所  

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