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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  G02B
審判 全部申し立て 特36条4項詳細な説明の記載不備  G02B
審判 全部申し立て 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備  G02B
管理番号 1385133
総通号数
発行国 JP 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2022-06-24 
種別 異議の決定 
異議申立日 2020-12-08 
確定日 2022-03-29 
異議申立件数
訂正明細書 true 
事件の表示 特許第6708365号発明「遮光膜用黒色感光性樹脂組成物、それを用いた硬化物、並びに当該硬化物を遮光膜とするカラーフィルター及びタッチパネル」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第6708365号の特許請求の範囲を、訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1〜6〕について訂正することを認める。 特許第6708365号の請求項1、3〜6に係る特許を維持する。 特許第6708365号の請求項2に係る特許異議の申立てを却下する。 
理由
第1 手続等の経緯

特許第6708365号の請求項1〜請求項6に係る特許(以下、総称して「本件特許」という。)についての出願は、平成27年3月6日(先の出願に基づく優先権主張 平成26年3月7日)を出願日とし、令和2年5月25日に特許権の設定の登録がされたものである。
本件特許について令和2年6月10日に特許掲載公報が発行されたところ、発行の日から6月以内である令和2年12月8日に、特許異議申立人 特許業務法人朝日奈特許事務所(以下「特許異議申立人」という。)から、全請求項に対して特許異議の申立てがされた(異議2020−700963号、以下「本件事件」という。)。
本件事件についての、その後の手続等の経緯の概要は、以下のとおりである。

令和3年 3月 3日付け:取消理由通知書
令和3年 6月 4日付け:訂正請求書
令和3年 6月 4日付け:意見書(特許権者)
令和3年 7月27日付け:意見書(特許異議申立人)
令和3年11月 1日付け:訂正拒絶理由通知書
令和3年11月22日付け:手続補正書
令和3年11月22日付け:意見書(特許権者)


第2 本件訂正請求について

1 請求の趣旨
令和3年11月22日付け手続補正書により補正された令和3年6月4日付け訂正請求書による訂正の請求(以下「本件訂正請求」という。)の趣旨は、「特許第6708365号の特許請求の範囲を、本訂正請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1〜6について訂正することを求める。」というものである。

2 訂正の内容
本件訂正請求において特許権者が求める訂正の内容は、次のとおりである。なお、下線は訂正された箇所を示す。

(1)訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1に、
「前記(D)遮光材は、その平均二次粒子径が60〜150nmであり、前記(E)有機顔料が、前記(D)遮光材と同系色の色度を持つ有機顔料であると共に、その平均二次粒子径が40〜150nmであり、光硬化後に固形分となるモノマー成分を含むとして、(H)溶剤を除いた固形分中に、(A)が10〜60質量%であり、(A)100質量部に対して、(B)が10〜60質量部、(C)が(A)と(B)の合計量100質量部に対して2〜50質量部であり、さらに固形分中(D)が30〜60質量%であり、(E)が固形分中1〜15質量%部である」
と記載されているのを、
「前記(D)遮光材はカーボンブラックであり、その平均二次粒子径が60〜150nmであり、前記(E)有機顔料が、前記(D)遮光材であるカーボンブラックと同系色の色度を持つC.I.ピグメントイエローのみであると共に、その平均二次粒子径が40〜150nmであり、光硬化後に固形分となるモノマー成分を含むとして、(H)溶剤を除いた固形分中に、(A)が10〜60質量%であり、(A)100質量部に対して、(B)が10〜60質量部、(C)が(A)と(B)の合計量100質量部に対して2〜50質量部であり、さらに固形分中(D)が30〜60質量%であり、(E)が固形分中1〜15質量%である」
に訂正する。
請求項1の記載を直接又は間接的に引用して記載された請求項3〜請求項6についても、同様に訂正する。

(2)訂正事項2
特許請求の範囲の請求項2を削除する。

(3)訂正事項3
特許請求の範囲の請求項3に、
「(A)重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂として、ビスフェノール類から誘導される2個のグリシジルエーテル基を有するエポキシ化合物と不飽和基含有モノカルボン酸との反応物に対して、(a)ジカルボン酸若しくはトリカルボン酸又はその酸無水物、及び(b)テトラカルボン酸又はその酸二無水物を反応させて得られたアルカリ可溶性樹脂を用いることを特徴とする請求項1又は2に記載の遮光膜用黒色感光性樹脂組成物。」
と記載されているのを、
「(A)重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂として、ビスフェノール類から誘導される2個のグリシジルエーテル基を有するエポキシ化合物と不飽和基含有モノカルボン酸との反応物に対して、(a)ジカルボン酸若しくはトリカルボン酸又はその酸無水物、及び(b)テトラカルボン酸又はその酸二無水物を反応させて得られたアルカリ可溶性樹脂を用いることを特徴とする請求項1に記載の遮光膜用黒色感光性樹脂組成物。」
に訂正する。
請求項3の記載を直接又は間接的に引用して記載された請求項4〜請求項6についても、同様に訂正する。

(4)訂正事項4
特許請求の範囲の請求項4に、
「請求項1〜3のいずれかに記載の遮光膜用黒色感光性樹脂組成物を用いてフォトリソグラフィー法によりパターニングした後、引き続き熱硬化させることにより得られる硬化物。」
と記載されているのを、
「請求項1又は3に記載の遮光膜用黒色感光性樹脂組成物を用いてフォトリソグラフィー法によりパターニングした後、引き続き熱硬化させることにより得られる硬化物。」
に訂正する。
請求項4の記載を直接又は間接的に引用して記載された請求項5〜請求項6についても、同様に訂正する。

(5)一群の請求項について(別の訂正単位とする求め)
本件訂正請求は、一群の請求項である請求項1〜請求項6に対して請求するものである。また、請求項3〜4及びそれを直接又は間接的に引用する請求項5〜請求項6に係る訂正事項3及び訂正事項4についての訂正の請求は、他の一群の請求項に係る訂正(訂正事項1)とは別の訂正単位として取り扱うことを求めるものである。
しかしながら、訂正後の請求項3〜6は、請求項1又は3を直接又は間接的に引用するものであるから、上記別の訂正単位として取り扱うことの求めは認められない。

3 訂正の適否
(1)訂正事項1について
訂正事項1による訂正は、請求項1に記載された「(D)遮光材」について、「カーボンブラック」であることに限定し、また、同項に記載された「(E)有機顔料」について、「(D)遮光材と同系色の色度を持つ有機顔料である」と特定しているのを「(D)遮光材であるカーボンブラックと同系色の色度を持つC.I.ピグメントイエローのみ」に限定する訂正、及び「質量%部」との誤記を「質量%」に正す訂正である。そして、この点は、請求項1の記載を直接又は間接的に引用して記載された、請求項3〜請求項6についてみても、同じである。
そうしてみると、訂正事項1による訂正は、120条の5第2項ただし書1号に掲げる事項(特許請求の範囲の減縮)、及び同項ただし書2号に掲げる事項(誤記又は誤訳の訂正)を目的とする訂正に該当する。
また、訂正事項1による訂正は、本件特許の明細書の【0026】、【0049】〜【0050】及び【0033】の記載から導き出すことができる事項であり、当業者によって、明細書又は図面のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものである。
そうしてみると、訂正事項1による訂正は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてした訂正である。
さらに、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正に該当しない。

(2)訂正事項2について
訂正事項2による訂正は、請求項2を削除するものであって、120条の5第2項ただし書1号に掲げる事項(特許請求の範囲の減縮)を目的とする訂正に該当し、また、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてした訂正であり、さらに、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正には該当しない。

(3)訂正事項3について
訂正事項3による訂正は、上記訂正事項2による訂正により請求項2を削除することに伴い、請求項2の記載を引用する請求項3の記載を、請求項2の記載を引用しないものとする訂正であって、120条の5第2項ただし書1号に掲げる事項(特許請求の範囲の減縮)を目的とする訂正に該当し、また、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてした訂正であり、さらに、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正には該当しない。

(4)訂正事項4について
訂正事項4による訂正は、上記訂正事項2による訂正により請求項2を削除することに伴い、請求項2の記載を引用する請求項4の記載を、請求項2の記載を引用しないものとする訂正であって、120条の5第2項ただし書1号に掲げる事項(特許請求の範囲の減縮)を目的とする訂正に該当し、また、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてした訂正であり、さらに、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正には該当しない。

4 まとめ
以上のとおりであるから、本件訂正請求による訂正は、特許法120条の5第2項ただし書、同条9項において準用する同法126条5項及び6項の規定に適合する。
よって、結論に記載のとおり、特許第6708365号の特許請求の範囲を、令和3年11月22日付け手続補正書により補正された令和3年6月4日付け訂正請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1〜6〕について訂正することを認める。


第3 本件特許発明

前記「第2」のとおり、本件訂正請求による訂正は認められることとなったから、本件特許の請求項1、請求項3〜請求項6に係る発明(以下、請求項の番号とともに「本件特許発明1」などといい、総称して「本件特許発明」という。)は、特許請求の範囲の請求項1、請求項3〜請求項6に記載された事項によって特定されるとおりの、以下のものである。

「【請求項1】
(A)重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂、(B)少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有する光重合性モノマー、(C)光重合開始剤、(D)遮光材、(E)有機顔料、及び(H)溶剤を含有する遮光膜用黒色感光性樹脂組成物であり、
前記(D)遮光材はカーボンブラックであり、その平均二次粒子径が60〜150nmであり、
前記(E)有機顔料が、前記(D)遮光材であるカーボンブラックと同系色の色度を持つC.I.ピグメントイエローのみであると共に、その平均二次粒子径が40〜150nmであり、
光硬化後に固形分となるモノマー成分を含むとして、(H)溶剤を除いた固形分中に、(A)が10〜60質量%であり、(A)100質量部に対して、(B)が10〜60質量部、(C)が(A)と(B)の合計量100質量部に対して2〜50質量部であり、さらに固形分中(D)が30〜60質量%であり、(E)が固形分中1〜15質量%であることを特徴とする遮光膜用黒色感光性樹脂組成物。
【請求項2】(削除)
【請求項3】
(A)重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂として、ビスフェノール類から誘導される2個のグリシジルエーテル基を有するエポキシ化合物と不飽和基含有モノカルボン酸との反応物に対して、(a)ジカルボン酸若しくはトリカルボン酸又はその酸無水物、及び(b)テトラカルボン酸又はその酸二無水物を反応させて得られたアルカリ可溶性樹脂を用いることを特徴とする請求項1に記載の遮光膜用黒色感光性樹脂組成物。
【請求項4】
請求項1又は3に記載の遮光膜用黒色感光性樹脂組成物を用いてフォトリソグラフィー法によりパターニングした後、引き続き熱硬化させることにより得られる硬化物。
【請求項5】
請求項4に記載の黒色硬化物を遮光膜として有するカラーフィルター
【請求項6】
請求項4に記載の黒色硬化物を遮光膜として有するタッチパネル。」


第4 当合議体が通知した取消しの理由

令和3年3月3日付け取消理由通知書において当合議体が通知した取消しの理由は、概略、理由1(サポート要件)本件特許の特許請求の範囲の記載は、特許を受けようとする発明が、発明の詳細な説明に記載したものであるということができないから、特許法36条6項1号に規定する要件を満たしていない、及び、理由2(進歩性)本件特許の請求項1〜請求項6に係る発明は、先の出願前に日本国内又は外国において頒布された刊行物に記載された発明に基づいて、先の出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない、というものである。

甲1:特開2013−205474号公報


第5 当合議体の判断

1 理由1(サポート要件)について

(1)特許請求の範囲の記載が、特許法第36条6項1号に記載する要件(いわゆる、サポート要件)に適合するか否かは、特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明の記載とを対比し、特許請求の範囲に記載された発明が、発明の詳細な説明に記載された発明で、発明の詳細な説明の記載により当業者が当該発明の課題を解決できると認識できる範囲のものであるか否か、また、その記載や示唆がなくとも当業者が出願時の技術常識に照らし当該発明の課題を解決できると認定できる範囲のものであるか否かを検討して判断すべきものと解される。
これを本件特許発明についてみると以下のとおりとなる。

(2)本件特許発明1
本件特許発明1は、発明を特定するために必要な事項(以下「発明特定事項」という。)として、「(D)遮光材」及び「(E)有機顔料」を具備する。そして、「(D)遮光材」については、上記「第2」で検討したとおり「カーボンブラック」であることに限定されるとともに、「その平均二次粒子径が60〜150nm」であること及び「固形分中(D)が30〜60質量%」であることが特定されている。また、「(E)有機顔料」についても、上記「第2」で検討したとおり「(D)遮光材であるカーボンブラックと同系色の色度を持つC.I.ピグメントイエローのみ」に限定されるとともに、「その平均二次粒子径が40〜150nm」であること及び「固形分中(E)が1〜15質量%」であることが特定されている。

(3)発明の課題について
本件特許の明細書【0006】の記載からみて、本件特許発明の課題は、「遮光性が高い黒色の遮光膜であり、かつ反射光が無彩色の黒色という色特性を有する液晶カラーフィルター用ブラックマトリックス等の遮光膜を提供すること」、「すなわち、遮光材を樹脂中に分散せしめてなる遮光膜用黒色感光性樹脂組成物を使用して、C光源における遮光膜の反射光のL*a*b*表色系における色度座標(a*,b*)≒(0.0、0.0)とすることが目的であるが、実用的には、黒色ベゼルと色度を一致させるための色度調整をすることが可能であることが重要であり、a*、b*を−側(マイナス側)に色度調整して黒色ベゼルの色相に合わせた遮光膜を得ること」にあると認める。(なお、黒色ベゼルの色相に関して、甲1の【0003】及び【0014】によれば、「無彩色から青みの色調」であって「a*≦0.5かつb*≦0」とされている。)

(4)課題を解決するための手段及び作用機序
本件明細書の発明の詳細な説明には、次の黒色感光性樹脂組成物(実施例1〜2、参考例3及び比較例1〜2)が記載されている。(【0049】〜【0050】)

「【0049】
[黒色感光性樹脂組成物の作製]
表1に示す組成によって配合を行い、実施例1〜2、参考例3、及び比較例1、2の黒色感光性樹脂組成物を調製した。下記に各組成に使用した成分を示す。
・・・省略・・・
(D)遮光材:カーボンブラック(平均二次粒子径109nm)25質量%、高分子分散剤6質量%のPGMEA溶剤のカーボンブラック分散体
(E)有機顔料、染料:
(E)−1:Y139(平均二次粒子径108nm)が15質量%、高分子分散剤が9質量%のPGMEA溶剤のYELLOW顔料分散体
(E)−2:Y139(平均二次粒子径123nm)が15質量%、高分子分散剤が9質量%のPGMEA溶剤のYELLOW顔料分散体
(E)−3:Y139(平均二次粒子径158nm)が15質量%、高分子分散剤が9質量%のPGMEA溶剤のYELLOW顔料分散体
(E)−4:Solvent Blue 45(青染料:粉体)
・・・省略・・・
【0050】
【表1】



また、これら黒色感光性樹脂組成物(実施例1〜2、参考例3及び比較例1〜2)の[反射色の評価]として、同明細書には次の結果が示されている。(【0051】〜【0053】)

「【0051】
[反射色の評価]
実施例1〜2、参考例3、及び比較例1、2の黒色感光性樹脂組成物をガラス板(5インチ角)上にスピンコートして、90℃で1分ホットプレートにて乾燥した後、230℃で30分間ポストベークした。このようにして、厚み1.45μmの黒色硬化物を得た。
この黒色硬化物のベタ基板を用いて・・・省略・・・反射色測定を行った。・・・省略・・・
【0052】
【表2】

【0053】
比較例1では遮光材のみの反射色の色度を示しているが、無彩色にするためにはa*およびb*を0に近づける必要性があり、特に反射色が無彩色から若干ずれた場合に茶色系よりも青系統の色相が求められる状況からは、b*を−の数値にする必要性がある。それに対して、実施例1〜2及び参考例3では、遮光材と同系色の色度を持つ黄色の有機顔料を添加することにより、反射色のa*を大きく動かすことなく、b*を−側(マイナス側)に動かすことができたことが分かる。
一方、比較例2のように遮光材の反対色の色度を持つ青染料を添加すると、逆にb*の値が大きくなって反射色を無彩色の方向とは逆方向に動かし、所望の無彩色または若干青系統の色相を得ることはできないことが分かる。
従って、本発明のように、遮光材と同系色の有機顔料(又は染料)を選定し、少量添加することによってのみ、黒色硬化物の反射色を無彩色化または所望の色相への調整が可能であることが明らかになった。」

さらに、同明細書には、上記(3)の課題を解決するための手段である上記黒色感光性樹脂の作用機序について、カーボンブラックを遮光材とする遮光膜用黒色感光性樹脂組成物に含有させる有機顔料を、カーボンブラックの無彩色からずれた色相(茶色系)と同系色である黄色顔料とすること、さらに、その有機顔料の平均二次粒子径について遮光材の平均二次粒子径と同等かそれより小さくすることが、遮光膜の反射色のb*をマイナス側にするために有効であるとの記載(明細書【0007】、【0027】ないし【0029】)につづき、有機顔料の含有量が同じであっても、その平均二次粒子径を参考例3から実施例2そして実施例1へと小さくするに従い、遮光膜の反射色は、b*の−側(マイナス側)への動きが大きくなること(課題を解決できる作用を奏すること)、一方で、a*の+側(プラス側)への望ましくない動きはb*の動きに比較して大きくならないことが記載されており、これらの記載から、当業者は、有機顔料を適切に選択(顔料の種類、含有量、平均二次粒子径)することによって遮光膜の色度を黒色ベゼルに合わせることができること及びその作用機序を理解するといえる。そして、遮光材の含有量が求められる遮光膜の膜厚ないし黒色感光性樹脂組成物の現像性等の兼ね合いで選択されることが慣用手段であるところ、上記作用機序を理解した当業者は、そうして選択された遮光材の含有量に応じて、有機顔料の含有量ないし平均二次粒子径等を、例えば上記下線部に示される知見を参考にして最適化すればよいことも直ちに理解し得るところである。

(5)本件出願時の技術常識から理解できる事項
加えて、例えば、甲8(「有機顔料講座(7)有機顔料の粒子の大きさと性質」橋爪清,色材協会誌40(1967)第608−613頁)の第608頁右欄第1〜4行に記載されているように、黄色顔料はその平均二次粒子径を小さくすることで緑味が増した鮮明で着色力が大きい黄色の色調にできることは、本件出願時における技術常識である。そうすると、上記(4)で述べた黄色顔料の平均二次粒子径の最適化にあたり、平均二次粒子径を小さくすることによるa*の増加をある程度抑制できることは当業者であれば十分期待し得ることである。

(6)判断
上記(4)〜(5)によれば、当業者は、本件特許の発明の詳細な説明の上記記載(各実施例、作用機序等)及び技術常識に基づいて、遮光材がカーボンブラックであることが特定された遮光膜用黒色感光性樹脂組成物においては、含有させる有機顔料を本件特許発明1で特定されたものとすることによって、具体的には「カーボンブラックと同系色の色度を持つC.I.ピグメントイエローのみ」とし、少なくとも「その平均二次粒子径が40〜150nm」であることに特定することによって、発明の課題である「a*、b*を−側(マイナス側)に色度調整して黒色ベゼルの色相に合わせた遮光膜を得ること」に寄与する作用が得られること、すなわち、上記(2)の発明特定事項を全て具備する本件特許発明1であれば、上記(3)に示した本件特許発明の課題を解決することができることを当業者が認識できるといえる。

(7)小括
したがって、本件特許発明1は、発明の詳細な説明に記載したものであるということができる。
本件特許発明3〜6についても、同様である。


2 理由2(進歩性)について

(1)甲1の記載
先の出願前に日本国内又は外国において頒布された刊行物である甲1(特開2013−205474号公報)には、以下の記載がある。なお、下線は当合議体が付したものであり、引用発明の認定や判断等に活用した箇所を示す。

ア 「【請求項1】
少なくとも遮光材として、(A)黒色顔料、かつ(B)非黒色顔料を含有し、(C)アルカリ可溶性樹脂、(D)多官能アクリルモノマ、(E)光ラジカル重合開始剤、および(F)有機溶剤を含有する感光性黒色樹脂組成物であって、遮光材の総重量にしめる(A)黒色顔料の重量比率が60重量%以上95重量%以下であり、かつ(A)黒色顔料として、(A−1)カーボンブラック、(B)非黒色顔料として、(B−1)黄色顔料、かつ(B−2)赤色顔料を含有することを特徴とする感光性黒色樹脂組成物。
・・・省略・・・
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1項に記載の黒色樹脂組成物を透明基板上に塗布し、パターン形成して得られた樹脂ブラックマトリックスが形成されていることを特徴とする樹脂ブラックマトリックス基板。
【請求項10】
請求項9記載の樹脂ブラックマトリックス基板を含むタッチパネル。」

イ 「【発明の詳細な説明】
・・・省略・・・
【0007】
本発明は、かかる従来技術の欠点に鑑み創案されたもので、その目的とするところは、高い遮光性および高い絶縁性を有しながら、青みの反射色特性を有し視認性に優れた樹脂ブラックマトリクスを簡便に形成可能な感光性黒色樹脂組成物を提供する。このような感光性黒色樹脂組成物を用いることにより、視認性に優れかつ十分な遮光性を有する樹脂ブラックマトリクスを薄膜で形成可能となる。」

ウ 「【発明を実施するための形態】
・・・省略・・・
【0012】
本発明の黒色樹脂組成物は、印刷インク、インクジェットインク、フォトマスク作製材料、印刷用プルーフ作製用材料、エッチングレジスト、ソルダーレジスト、プラズマディスプレイパネル(PDP)の隔壁、誘電体パターン、電極(導体回路)パターン、電子部品の配線パターン、導電ペースト、導電フィルム、ブラックマトリックス等の遮光画像等の作製に用いることができる。好ましくは、カラー液晶表示装置等に用いるカラーフィルターの表示特性向上のために、着色パターンの間隔部、周辺部分、及びTFTの外光側等に遮光画像(ブラックマトリックスを含む。)を設けるためや、タッチパネル用遮光膜に好適に用いることができる。
・・・省略・・・
【0014】
本発明の黒色樹脂組成物は、遮光材として、(A)黒色顔料、かつ(B)非黒色顔料を含有し、少なくとも(A)黒色顔料として、(A−1)カーボンブラック、(B)非黒色顔料として(B−1)黄色顔料、かつ(B−2)赤色顔料を用いることが重要であり、更には、遮光材の総重量にしめる(A)黒色顔料の重量比率を60重量%以上95重量%以下とすることが必要である。遮光材の組成を上記の通りとすることにより、高い遮光性を有し、かつ青みの反射色特性を有するブラックマトリクスを形成可能な、黒色樹脂組成物を得ることができる。ここで、青みの反射色特性とは、具体的には、透明基板上に形成したブラックマトリクスの反射色度を透明基板の面より測定を行った際に、標準光源D65に対する反射スペクトルを用いて、CIE L*a*b*表色系により計算された色度値(a*、b*)において、a*≦0.5かつb*≦0となることをいう。
【0015】
本発明における(A)黒色顔料としては、少なくとも(A−1)カーボンブラックを用いることが重要であり、カーボンブラックを用いることにより、塗膜の反射色度を容易に無彩色とすることが可能となる。
・・・省略・・・
【0017】
本発明における(B)非黒色顔料として、(B−1)黄色顔料、かつ(B−2)赤色顔料を用いることが重要であり、黄色顔料と赤色顔料を併用することで、塗膜の反射色度が黄みになることを抑えて青みに調整することが可能となり、より視認性のよい塗膜を形成することができる。
【0018】
本発明における(B−1)黄色顔料の例としては、特に制限無く用いることができるが、具体的には、ピグメントイエロー(以下PYと略す)PY12、PY13、PY17、PY20、PY24、PY83、PY86、PY93、PY95、PY109、PY110、PY117、PY125、PY129、PY137、PY138、PY139、PY147、PY148、PY150、PY153、PY154、PY166、PY168、PY185などが挙げられる。着色力や耐熱性、耐光性の観点から、PY129、PY138、PY139、PY150、PY185を用いることがより好ましい
・・・省略・・・
一方、より細かな色度調整を行う目的において他の非黒色顔料を併用しても良く、有機顔料および無機顔料から特に制限はなく用いることができる。
・・・省略・・・
【0024】
本発明で使用するカーボンブラックの比表面積としては、特に限定されないが、窒素吸着のBET法にて測定した値が、10m2/g以上600m2/g以下で有ることが好ましく、更には20m2/g以上200m2/g以下で有ることが好ましく、より好ましくは20m2/g以上100m2/g以下である。比表面積が大きい、すなわち一次粒子径が小さい場合、粒子が凝集し易いため、分散安定化が困難となり、保存安定性が悪化する。一方、比表面積が小さい、すなわち一次粒子径が大きい場合、遮光性が低下したり、樹脂塗膜中においてカーボンブラック同士が接触することにより黒色樹脂塗膜の絶縁性が低下するため好ましくない。
・・・省略・・・
【0040】
前記(A)黒色顔料が遮光材の総重量和にしめる比率としては、60重量%以上95重量%以下であることが必要であり、更には70重量%以上90重量%以下であることが好ましい。黒色顔料の占める割合が小さいと、反射の色目はより青みの無彩色を呈するため好ましいが、単位膜厚当たりの遮光性が低下するため、所望の遮光性を得るためには遮光膜の膜厚を厚くする必要があり、遮光膜の上に透明電極を形成した際に断線等の不具合が生じる。一方、黒色顔料の占める割合が大きいと、反射の色味を所望の色調とすることができない。
【0041】
本発明における効果を顕著なものとするために、(B)非黒色顔料の総重量に占める(B−1)黄色顔料の重量比率としては、25重量%以上75重量%以下とすることが好ましく、30重量%以上が好ましく、50重量%以上とすることがより好ましい。また70%以下とすることがより好ましい。黄色顔料の占める割合が小さいと、遮光膜の反射色度b*が大きくなり、青みが弱くなり好ましくない。一方、黄色顔料の占める割合が大きいと、遮光膜の反射色度a*が大きくなり、黄みを呈するため好ましくない。
【0042】
前記(A)黒色顔料の総重量にしめる(A−1)カーボンブラックの重量比率としては、25重量%以上であることが好ましく、50重量%以上であることがより好ましい。カーボンブラックの占める比率が小さくなると、塗膜の反射色度が無彩色ではなくなるため好ましくない。
【0043】
本発明では、(C)アルカリ可溶性樹脂を必須成分とするが、顔料に対してバインダーとして作用し、かつブラックマトリクス等のパターンを形成する際に、その現像工程においてアルカリ現像液に可溶するものであれば、特に限定されるものではない。中でも、カルボキシル基を有するアルカリ可溶性樹脂が好ましく、不飽和カルボン酸とエチレン性不飽和化合物の共重合体を好ましく用いることができる。不飽和カルボン酸の例としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ビニル酢酸などのモノカルボン酸類、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸などのジカルボン酸またはその酸無水物、フタル酸モノ(2−(メタ)アクリロイロキシエチル)などの多価カルボン酸モノエステル類などがあげられる。特に(メタ)アクリル酸から導かれる構成単位を含んでなるアクリル系ポリマーが好ましく、さらに、構成単位に含まれるカルボン酸に、エチレン性不飽和基とエポキシ基を含有してなる化合物を反応させて得られたアクリル系ポリマーを用いると、露光、現像の際の感度がよくなるので好ましく用いることができる。エチレン性不飽和基としては、アクリル基、メタクリル基が好ましい。
・・・省略・・・
【0046】
また、上記記載の構成単位に含まれる(メタ)アクリル酸に、エチレン性不飽和基とエポキシ基を含有してなる化合物を反応させて得られたアクリル系ポリマー以外にも、側鎖にエチレン性不飽和基を有するアクリル系ポリマーを好ましく用いることができる。具体例としては、特許第3120476号公報、特開平8−262221号公報に記載されている共重合体、あるいは市販のアクリル系ポリマーである光硬化性樹脂「サイクロマー(登録商標)P」(ダイセル化学工業(株))、アルカリ可溶性カルド樹脂などが挙げられる。
・・・省略・・・
【0048】
(D)反応性モノマーとしては、多官能、単官能のアクリル系モノマーあるいはオリゴマーを用いることができる。多官能モノマーとしては、例えば、ビスフェノールAジグリシジルエーテル(メタ)アクリレート、ポリ(メタ)アクリレートカルバメート、変性ビスフェノールAエポキシ(メタ)アクリレート、アジピン酸1,6−ヘキサンジオール(メタ)アクリル酸エステル、無水フタル酸プロピレンオキサイド(メタ)アクリル酸エステル、トリメリット酸ジエチレングリコール(メタ)アクリル酸エステル、ロジン変性エポキシジ(メタ)アクリレート、アルキッド変性(メタ)アクリレート、特許第3621533号公報や特開平8−278630号公報に記載されているようなフルオレンジアクリレート系オリゴマー、あるいはトリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリアクリルホルマール、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート及びその酸変性体、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート及びその酸変性体、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート及びその酸変性体、2,2−ビス[4−(3−アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]プロパン、ビス[4−(3−アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]メタン、ビス[4−(3−アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]エーテル、4,4′−ビス[4−(3−アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]シクロヘキサン、9,9−ビス[4−(3−アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]フルオレン、9,9−ビス[3−メチル−4−(3−アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]フルオレン、9,9−ビス[3−クロロ−4−(3−アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]フルオレン、ビスフェノキシエタノールフルオレンジアクリレート、ビスフェノキシエタノールフルオレンジメタアクリレート、ビスクレゾールフルオレンジアクリレート、ビスクレゾールフルオレンジメタアクリレート、などがあげられる。これらは単独または混合して用いることができる。
・・・省略・・・
【0050】
(E)光ラジカル重合開始剤としては、特に制限はないが、アルキルフェノン系および/あるいはオキシムエステル系光重合開始剤をビスすることが好ましい。
・・・省略・・・
【0054】
本発明の黒色樹脂組成物に用いられる(F)有機溶剤としては、特に限定されるものではなく、エステル類、脂肪族アルコール類、ケトン類などが使用できる。
・・・省略・・・
【0069】
本発明での感光性黒色樹脂組成物では、分散機を用いて樹脂溶液中に直接顔料を分散させる方法や、分散機を用いて水または有機溶剤中に顔料を分散して顔料分散液を作製し、その後樹脂溶液と混合する方法などにより製造される。顔料の分散方法には特に限定はなく、ボールミル、サンドグラインダー、3本ロールミル、高速度衝撃ミルなど、種々の方法をとりうるが、分散効率と微分散化からビーズミルが好ましい。ビーズミルとしては、コボールミル、バスケットミル、ピンミル、ダイノーミルなどを用いることができる。ビーズミルのビーズとしては、チタニアビーズ、ジルコニアビーズ、ジルコンビーズなどを用いるのが好ましい。分散に用いるビーズ径としては0.01mm以上5.0mm以下が好ましく、更に好ましくは0.03mm以上1.0mm以下である。顔料の一次粒子径及び一次粒子が凝集して形成された二次粒子の粒子径が小さい場合には、0.03mm以上0.10mm以下といった微小な分散ビーズを用いる事が好ましい。この場合、微小な分散ビーズと分散液とを分離することが可能な遠心分離方式によるセパレーターを有するビーズミルを用いて分散することが好ましい。一方、サブミクロン程度の粗大な粒子を含む顔料を分散させる際には、0.10mm以上の分散ビーズを用いる事により十分な粉砕力が得られ顔料を微細に分散できるため好ましい。
・・・省略・・・
【0076】
得られた黒色樹脂組成物の塗膜パターンは、その後、加熱処理(ポストベーク)することによってパターンニングされる。加熱処理は通常、空気中、窒素雰囲気中、あるいは、真空中などで、150〜300℃、好ましくは180〜250℃の温度のもとで、0.25〜5時間、連続的または段階的に行われる。」

エ 「【実施例】
・・・省略・・・
【0089】
アクリルポリマー(P−1)の合成
特許第3120476号公報の実施例1に記載の方法により、メチルメタクリレート/メタクリル酸/スチレン共重合体(重量組成比30/40/30)を合成後、グリシジルメタクリレート40重量部を付加させ、精製水で再沈、濾過、乾燥することにより、平均分子量(Mw)10,000、酸価110(mgKOH/g)の特性を有するアクリルポリマー(P−1)粉末を得た。
【0090】
カーボンブラック分散液(C−1)の作成
スルホン酸基により表面を修飾したカーボンブラック(CB−Bk1、キャボット製)の表面元素組成はC元素:95%、O元素:6%、Na元素:3%、S元素:2%。更には、S2pピーク成分のうちC−SおよびS−Sに帰属される成分と、SOおよびSOxに帰属される成分の比率は、90:10。また、粉体体積抵抗は97Ω・cm、およびBET値は54m2/gであった。
【0091】
高抵抗カーボンブラック(CB−Bk1)を175g、アクリルポリマー(P−1)のプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート35重量%溶液を107g、高分子分散剤としてディスパービックLPN−21116(ビックケミー社製)を94gおよびプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート624gをタンクに仕込み、ホモミキサー(プライミクス製)で20分撹拌し、予備分散液を得た。その後、0.05mmφジルコニアビーズ(ネツレン製、YTZボール)を75%充填した遠心分離セパレーターを具備したウルトラアペックスミル(寿工業製)に予備分散液を供給し、回転速度8m/sで3時間分散を行い、固形分濃度25重量%、着色材/樹脂(重量比)=70/30のカーボンブラック分散液C−1を得た。
・・・省略・・・
【0094】
黄色顔料分散液(Y−1)の作成
有機顔料PY150(Y−1、ランクセス社製)を120g、アクリルポリマー(P−1)のプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート35重量%溶液を114g、高分子分散剤としてディスパービックLPN−21116(ビックケミー社製)を100gおよびプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート666gをタンクに仕込み、ホモミキサー(プライミクス製)で20分撹拌し、予備分散液を得た。その後、0.05mmφジルコニアビーズ(ネツレン製、YTZボール)を75%充填した遠心分離セパレーターを具備したウルトラアペックスミル(寿工業製)に予備分散液を供給し、回転速度8m/sで3時間分散を行い、固形分濃度20重量%、着色材/樹脂(重量比)=60/40の黄色顔料分散液Y−1を得た。
【0095】
赤色顔料分散液(R−1)の作成
顔料として有機顔料PY254(R−1、BASF社製)を用いた以外は黄色顔料分散液Y−1と同様にして、赤顔料分散液R−1を得た。
・・・省略・・・
【0098】
実施例1
カーボンブラック分散液C−1(459.8g)と黄色顔料分散液Y−1(17.6g)と赤色顔料分散液R−1(17.6g)を混合し、アクリルポリマー(P−1)のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート35重量%溶液(81.2g)、多官能モノマーとして日本化薬(株)製ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(31.4g)、光ラジカル重合開始剤としてADEKA(株)“アデカクルーズ”NCI−831(11.8g)、密着性改良剤として信越化学(株)製KBM503(6.0g)、シリコーン系界面活性剤のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート10重量%溶液(3.0g)を、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(371.5g)に溶解した溶液を添加し、全固形分濃度20重量%、顔料/樹脂(重量比)=45/55の黒色樹脂組成物1を得た。
【0099】
この黒色樹脂組成物1を無アルカリガラスAN100基板上にミカサ(株)製スピンナー1H−DSで塗布し、100℃で10分間プリベイクして塗膜を作製した。ユニオン光学(株)製マスクアライナーPEM−6Mを用い、フォトマスクを介して露光(200mJ/cm2)し、0.045質量%KOH水溶液を用いて現像し、続いて純水洗浄することにより、パターンニング基板を得た。さらに、230℃で30分間キュアした。このようにして、厚みが1.00μmのブラックマトリクス1を作成した。
・・・省略・・・
【0120】
比較例1
カーボンブラック分散液C−1(483.9g)に、アクリルポリマー(P−1)のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート35重量%溶液(83.4g)、多官能モノマーとして日本化薬(株)製ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(31.6g)、光ラジカル重合開始剤としてADEKA(株)“アデカクルーズ”NCI−831(11.8g)、密着性改良剤として信越化学(株)製KBM503(6.0g)、シリコーン系界面活性剤のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート10重量%溶液(3.0g)を、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(380.2g)に溶解した溶液を添加し、全固形分濃度20重量%、顔料/樹脂(重量比)=45/55の黒色樹脂組成物12を得た。
【0121】
黒色樹脂組成物12を用いて実施例1と同様に厚みが1.00μmのブラックマトリクス12を作成した。
【0122】
比較例2
黄色顔料分散液Y−1を70.6gとし、赤色顔料分散液R−1を添加しなかった以外は実施例2と同様にして、黒色樹脂組成物13を得た。
【0123】
また、黒色樹脂組成物13を用いて実施例1と同様に厚みが1.00μmのブラックマトリクス13を作成した。
【0124】
比較例3
黄色顔料分散液Y−1を141.4gとし、赤色顔料分散液R−1を添加しなかった以外は実施例3と同様にして、黒色樹脂組成物14を得た。
・・・省略・・・
【0133】
【表1】



(2)甲1発明
甲1の【0089】〜【0099】等の記載からみて、甲1には実施例1として、次の「黒色樹脂組成物1」に係る発明が記載されている(以下「甲1発明」という。)。

「メチルメタクリレート/メタクリル酸/スチレン共重合体(重量組成比30/40/30)を合成後、グリシジルメタクリレート40重量部を付加させ、精製水で再沈、濾過、乾燥することによりアクリルポリマー(P−1)粉末を得た上で、
高抵抗カーボンブラック(CB−Bk1)を175g、アクリルポリマー(P−1)のプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート35重量%溶液を107g、高分子分散剤としてディスパービックLPN−21116(ビックケミー社製)を94gおよびプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート624gから得た、固形分濃度25重量%のカーボンブラック分散液C−1(459.8g)と、
有機顔料PY150(Y−1、ランクセス社製)を120g、アクリルポリマー(P−1)のプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート35重量%溶液を114g、高分子分散剤としてディスパービックLPN−21116(ビックケミー社製)を100gおよびプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート666gから得た、固形分濃度20重量%の黄色顔料分散液Y−1(17.6g)と、
有機顔料PR254(R−1、BASF社製)を用いた以外は黄色顔料分散液Y−1と同様にして得た、固形分濃度20重量%の赤顔料分散液R−1(17.6g)とを混合し、
アクリルポリマー(P−1)のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート35重量%溶液(81.2g)、多官能モノマーとして日本化薬(株)製ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(31.4g)、光ラジカル重合開始剤としてADEKA(株)“アデカクルーズ”NCI−831(11.8g)、密着性改良剤として信越化学(株)製KBM503(6.0g)、シリコーン系界面活性剤のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート10重量%溶液(3.0g)を、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(371.5g)に溶解した溶液を添加して得た、全固形分濃度20重量%、顔料/樹脂(重量比)=45/55の黒色樹脂組成物1」
(当合議体注:【0095】の「PY254」の記載は、甲1に記載の全趣旨に鑑み「PR254」の誤記と認めた。)

(3)本件特許発明1について

ア 対比
本件特許発明1と甲1発明を対比する。
甲1発明の「アクリルポリマー(P−1)」、「ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート」、「光ラジカル重合開始剤」、「高抵抗カーボンブラック(CB−Bk1)」、「PY150」及び「プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート」は、それぞれ本件特許発明1の「(A)重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂」、「(B)少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有する光重合性モノマー」、「(C)光重合開始剤」、「(D)遮光材」、「(E)有機顔料」及び「(H)溶剤」に相当し、これらを含む甲1発明の「黒色樹脂組成物1」は、本件特許発明1の「遮光膜用黒色感光性樹脂組成物」に相当する。
また、甲1発明の「高抵抗カーボンブラック(CB−Bk1)」は、本件特許発明1の「(D)遮光材」における「カーボンブラックであり」という要件を満たす。さらに、甲1発明の「PY150」は、本件特許発明1の「(E)有機顔料」における「前記(D)遮光材であるカーボンブラックと同系色の色度を持つC.I.ピグメントイエロー」であるという要件を満たす。

そして、甲1発明の「黒色樹脂組成物1」に含まれる成分の分量を計算すると、光硬化後に固形分となるモノマー成分を含むとして、
(α)溶剤を除いた固形分中に、「アクリルポリマー(P−1)」が約24質量%であり、
(β)「光ラジカル重合開始剤」が「アクリルポリマー(P−1)」と「ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート」の合計量100質量部に対して約15質量部であり、
(γ)固形分中「高抵抗カーボンブラック(CB−Bk1)」が約42質量%であり、
(δ)「PY150」が固形分中約1.3質量%である。
すると、甲1発明の「黒色樹脂組成物1」と本件特許発明1の「遮光膜用黒色感光性樹脂組成物」は、「光硬化後に固形分となるモノマー成分を含むとして、(H)溶剤を除いた固形分中に、(A)が10〜60質量%であり」、「(C)が(A)と(B)の合計量100質量部に対して2〜50質量部であり、さらに固形分中(D)が30〜60質量%であり、(E)が固形分中1〜15質量%である」点で共通する。
(当合議体注:甲1発明の「PR254」を含めて本件特許発明1の「(E)有機顔料」と認定しても、「PY150」と「PR254」の合計量は固形分中約2.6質量%であり、結論に変わりはない。)

イ 一致点及び相違点

(ア)一致点
本件特許発明1と甲1発明は、次の構成で一致する。
「(A)重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂、(B)少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有する光重合性モノマー、(C)光重合開始剤、(D)遮光材、(E)有機顔料、及び(H)溶剤を含有する遮光膜用黒色感光性樹脂組成物であり、
前記(D)遮光材はカーボンブラックであり、
前記(E)有機顔料が、前記(D)遮光材であるカーボンブラックと同系色の色度を持つC.I.ピグメントイエローを含むものであり、
光硬化後に固形分となるモノマー成分を含むとして、(H)溶剤を除いた固形分中に、(A)が10〜60質量%であり、(C)が(A)と(B)の合計量100質量部に対して2〜50質量部であり、さらに固形分中(D)が30〜60質量%であり、(E)が固形分中1〜15質量%である遮光膜用黒色感光性樹脂組成物。」

(イ)相違点
本件特許発明1と甲1発明は、以下の点で相違する。

(相違点1)
「(D)遮光材」が、本件特許発明1は、「その平均二次粒子径が60〜150nmであり」という要件を満たすものであるのに対して、甲1発明は、これが明らかではない点。

(相違点2)
「(E)有機顔料」が、本件特許発明1は、「C.I.ピグメントイエローのみ」であり「その平均二次粒子径が40〜150nm」という要件を満たすものであるのに対して、甲1発明は、C.I.ピグメントイエローの他に赤色顔料の「PR254」を含み、それらの平均二次粒子径は明らかではない点。

(相違点3)
「遮光膜用黒色感光性樹脂組成物」が、本件特許発明1は、「(A)100質量部に対して、(B)が10〜60質量部」という要件を満たすものであるのに対して、甲1発明は、この要件を満たさない(約67質量部)点。

ウ 判断
事案に鑑み、相違点2について検討する。
甲1発明は、以下に詳述するとおり、赤色顔料を併用することを必須とする発明と理解するのが相当である。
甲1の【0121】〜【0125】及び【0133】の【表1】等には、有機顔料として「C.I.ピグメントイエローのみ」を用いた「比較例2」及び「比較例3」の黒色樹脂組成物と、同組成物を用いた遮光膜が記載されている。しかし、その反射色度は、有機顔料を含有しない場合(「比較例1」)に比較してb*が小さくなる一方で、a*が大きくなる結果が看取できる。これに関して同【0041】には「黄色顔料の占める割合が小さいと、遮光膜の反射色度b*が大きくなり、青みが弱くなり好ましくない。一方、黄色顔料の占める割合が大きいと、遮光膜の反射色度a*が大きくなり、黄みを呈するため好ましくない」と記載され、さらに同【0017】には「黄色顔料と赤色顔料を併用することで、塗膜の反射色度が黄みになることを抑えて青みに調整することが可能」と記載され、甲1発明における赤色顔料の作用が示されている。以上によれば、甲1発明における「赤色顔料」の使用は必須といえる。
したがって、甲1発明の改良を試みる当業者が、相違点1に係る本件特許発明1の構成(「(E)有機顔料」が「C.I.ピグメントイエローのみ」)を採用することには阻害要因があるといえる。

また、上記のとおり、甲1は、有機顔料として黄色顔料のみを使用する比較例を開示する。そして、特許異議申立人は、甲8を示して主張するとおり「顔料の・・・粒子が小さくなると・・・黄色顔料は緑味・・・を増し・・・概して鮮明になり着色力が大きくなる」ことは技術常識であり、この技術常識に基づいて、赤色顔料を用いることなく黄色顔料の平均二次粒子系を小さくすることは当業者が容易に想到し得たことである旨主張する。
しかしながら、甲1に記載された課題解決手段の技術思想(課題解決のための作用機序)に照らせば、比較例に当業者が敢えて着目して、当該比較例から発明を認識し、その発明の改良を試みるという動機づけは本件特許発明を知ったからなし得る改良であって、いわゆる後知恵の論理といえるから採用することができない。

そして、甲1や甲2〜甲8のいずれにも、遮光膜用黒色感光性樹脂組成物に含有させる黄色顔料の平均二次粒子径を小さくすることが遮光膜の反射色度(a*やb*)に及ぼす作用について、すなわち「a*を大きく動かすことなく、b*を−側(マイナス側)に動かす」ことや、当該作用により赤色顔料の併用を不要にできることについて記載や示唆はない。

なお、甲1の【0069】には顔料の「粒子径が小さい場合」との記載があり、また、上述のとおり有機顔料の平均二次粒子径として150nm以下のものも、150nmを越えるものも周知であるとしても、甲1において「C.I.ピグメントイエローのみ」を用いた例として記載された「比較例2」及び「比較例3」において、その平均二次粒子径が「40〜150nm」の要件を満たすものが記載されているとすることはできない。

以上のとおりであるから、相違点2に係る本願特許発明1の構成に、当業者が容易に想到し得たとすることはできない。

エ 小括
したがって、他の相違点について検討するまでもなく、本件特許発明1は、甲1に記載された発明及び甲第2号証〜甲第8号証に記載された事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたということはできない。

(4)本件特許発明3〜6について
本件特許の特許請求の範囲の請求項3〜6は、いずれも、請求項1を直接又は間接的に引用して記載したものであって、本件特許発明3〜6は、いずれも、本件特許発明1の構成を全て具備し、これに限定を加えたものに該当する。そうすると、前記(3)のとおり、本件特許発明1が、甲1に記載された発明及び甲第2号証〜甲第8号証に記載された事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたということはできない以上、本件特許発明3〜6は、いずれも、甲1に記載された発明及び甲第2号証〜甲第8号証に記載された事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたということはできない。


第6 取消理由通知において採用しなかった特許異議申立理由について

特許異議の申立ての理由として、特許異議申立人は「当業者であっても、発明の詳細な説明の開示に基づいて、「平均二次粒子径が60〜150nmである(D)遮光材」(構成要件1D、1H)、および、「平均二次粒子径が40〜150nmである(E)有機顔料」(構成要件1E、1J)を具備する本件特許発明1を、過度の試行錯誤なく実施することはできない」とし、本件特許の発明の詳細な説明の記載は、特許法第36条第4項第1号に規定する要件を満たしていない旨も主張する。
しかしながら、遮光材(カーボンブラック)や有機顔料(C.I.ピグメントイエロー)の平均二次粒子径それ自体の調整は、当業者が適宜になし得ることである。
また、仮に特許異議申立人が主張するように「カーボンブラック」や「C.I.ピグメントイエロー」という特定だけでは、種々の特性を持つものがそれぞれ含まれ得るとしても、それらの特性にかかわらず、両者を含む遮光膜について後者の平均二次粒子径を小さいものに構成すること自体は当業者が容易に実施できることであり、当該構成に基づいて「a*を大きく動かすことなく、b*を−側(マイナス側)に動かす」という作用は自ずと生じると認められ、したがって、「黒色ベゼルに対して、カラーフィルターやタッチパネルの遮光膜の色度を一致させる」という本願特許発明の効果を得るために、過度の試行錯誤をする必要があるとは認められない。
以上のとおりであるから、本件特許の発明の詳細な説明の記載は、当業者が本願特許発明を実施することができる程度に記載されたものといえる。


第7 むすび

1 請求項1、3〜6に係る特許は、いずれも、特許異議申立書に記載した特許異議申立ての理由及び当合議体が通知した取消しの理由によっては取り消すことはできない。また、他に請求項1、3〜6に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。

2 請求項2に係る特許は、本件訂正請求による訂正で削除された。これにより、特許異議申立人による特許異議の申立てのうち、本件特許の請求項2に係る申立ては、申立ての対象が存在しないものとなったため、特許法第120条の8第1項で準用する同法第135条の規定により却下すべきものである。

3 よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂、(B)少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有する光重合性モノマー、(C)光重合開始剤、(D)遮光材、(E)有機顔料、及び(H)溶剤を含有する遮光膜用黒色感光性樹脂組成物であり、
前記(D)遮光材はカーボンブラックであり、その平均二次粒子径が60〜150nmであり、
前記(E)有機顔料が、前記(D)遮光材であるカーボンブラックと同系色の色度を持つC.I.ピグメントイエローのみであると共に、その平均二次粒子径が40〜150nmであり、
光硬化後に固形分となるモノマー成分を含むとして、(H)溶剤を除いた固形分中に、(A)が10〜60質量%であり、(A)100質量部に対して、(B)が10〜60質量部、(C)が(A)と(B)の合計量100質量部に対して2〜50質量部であり、さらに固形分中(D)が30〜60質量%であり、(E)が固形分中1〜15質量%であることを特徴とする遮光膜用黒色感光性樹脂組成物。
【請求項2】(削除)
【請求項3】
(A)重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂として、ビスフェノール類から誘導される2個のグリシジルエーテル基を有するエポキシ化合物と不飽和基含有モノカルボン酸との反応物に対して、(a)ジカルボン酸若しくはトリカルボン酸又はその酸無水物、及び(b)テトラカルボン酸又はその酸二無水物を反応させて得られたアルカリ可溶性樹脂を用いることを特徴とする請求項1に記載の遮光膜用黒色感光性樹脂組成物。
【請求項4】
請求項1又は3に記載の遮光膜用黒色感光性樹脂組成物を用いてフォトリソグラフィー法によりパターニングした後、引き続き熱硬化させることにより得られる硬化物。
【請求項5】
請求項4に記載の黒色硬化物を遮光膜として有するカラーフィルター
【請求項6】
請求項4に記載の黒色硬化物を遮光膜として有するタッチパネル。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2022-03-10 
出願番号 P2015-044959
審決分類 P 1 651・ 121- YAA (G02B)
P 1 651・ 536- YAA (G02B)
P 1 651・ 537- YAA (G02B)
最終処分 07   維持
特許庁審判長 里村 利光
特許庁審判官 植前 充司
榎本 吉孝
登録日 2020-05-25 
登録番号 6708365
権利者 日鉄ケミカル&マテリアル株式会社
発明の名称 遮光膜用黒色感光性樹脂組成物、それを用いた硬化物、並びに当該硬化物を遮光膜とするカラーフィルター及びタッチパネル  
代理人 成瀬 勝夫  
代理人 佐々木 一也  
代理人 久本 秀治  
代理人 佐々木 一也  
代理人 原 克己  
代理人 原 克己  
代理人 中村 智廣  
代理人 成瀬 勝夫  
代理人 中村 智廣  
代理人 久本 秀治  
代理人 佐野 英一  
代理人 佐野 英一  
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