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審決分類 審判 全部申し立て 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備  B22F
審判 全部申し立て 2項進歩性  B22F
管理番号 1386185
総通号数
発行国 JP 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2022-07-29 
種別 異議の決定 
異議申立日 2022-02-28 
確定日 2022-06-23 
異議申立件数
事件の表示 特許第6930806号発明「モジュール状機能ユニットを貯蔵するための設備」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第6930806号の請求項1ないし15に係る特許を維持する。 
理由 第1 手続の経緯
特許第6930806号(以下、「本件特許」という。)の請求項1〜15に係る特許についての出願は、2016年(平成28年)11月10日(パリ条約による優先権主張外国庁受理 2015年11月13日 ドイツ(DE))を国際出願日とする特願2017−553157号の一部を令和 1年12月20日に新たな特許出願(特願2019−230110号)としたものであって、令和 3年 8月16日に特許権の設定登録がされ、同年 9月1日に特許掲載公報が発行され、その後、令和 4年 2月28日にその請求項1〜15(全請求項)に係る特許に対して特許異議申立人 森山 涼子(以下、「申立人」という。)により特許異議の申立てがされたものである。

第2 本件発明
本件特許の請求項1〜15に係る発明は、本件特許の願書に添付した特許請求の範囲の請求項1〜15に記載された事項により特定される以下のとおりのものである(以下、それぞれ「本件発明1」等という。また、本件特許の願書に添付した明細書及び図面を「本件明細書等」という。)。

「【請求項1】
三次元物体を積層製造する設備で使用される、モジュール状機能ユニットを貯蔵且つ準備するための貯蔵ユニットであって、
粉末構成材料を受容するように構成されたチャンバーを備えるモジュール状機能ユニットを1つ貯蔵するように、それぞれが構成された複数の貯蔵セクションと、
前記複数の貯蔵セクションのうちの少なくとも1つに割り当てられた温度調節装置であって、それぞれの前記モジュール状機能ユニットがそれぞれの前記貯蔵セクションに貯蔵されると、前記チャンバーを加熱すること及び/又は前記粉末構成材料を加熱することを含む温度調節作業を、それぞれの前記モジュール状機能ユニットに対して行うように構成された温度調節装置と、
を備える、貯蔵ユニット。

【請求項2】
前記複数の貯蔵セクションのうちの少なくとも1つに割り当てられた充填装置であって、それぞれの前記モジュール状機能ユニットがそれぞれの前記貯蔵セクションに貯蔵されると、いくらかの前記粉末構成材料を前記チャンバー内へ追加することを含む充填作業を、それぞれの前記モジュール状機能ユニットに対して行うように構成された充填装置を備える、請求項1に記載の貯蔵ユニット。

【請求項3】
前記複数の貯蔵セクションのうちの少なくとも1つに割り当てられた排出装置であって、それぞれの前記モジュール状機能ユニットがそれぞれの前記貯蔵セクションに貯蔵されると、いくらかの前記粉末構成材料を前記チャンバーから除去することを含む排出作業を、それぞれの前記モジュール状機能ユニットに対して行うように構成された排出装置を備える、請求項1又は2に記載の貯蔵ユニット。

【請求項4】
前記複数の貯蔵セクションのうちの少なくとも1つに割り当てられた不活性化装置であって、それぞれの前記モジュール状機能ユニットがそれぞれの前記貯蔵セクションに貯蔵されると、不活性化作業をそれぞれの前記モジュール状機能ユニットに対して行うように構成された不活性化装置を備える、請求項1〜3のいずれか1項に記載の貯蔵ユニット。

【請求項5】
前記不活性化作業が、不活性ではない気体若しくは気体の混合をそれぞれの前記モジュール状機能ユニットの前記チャンバーから吸引すること、及び/又は不活性な気体若しくは気体の混合をそれぞれの前記モジュール状機能ユニットの前記チャンバー内に供給することを含む、請求項4に記載の貯蔵ユニット。

【請求項6】
前記不活性化装置が、
送風装置及び/又は吸引装置と、
それぞれの前記モジュール状機能ユニットがそれぞれの前記貯蔵セクションに貯蔵されると、それぞれの前記モジュール状機能ユニットに接続可能であるインターフェースと、
を備える、請求項4又は5に記載の貯蔵ユニット。

【請求項7】
前記不活性化装置が、前記チャンバーが少なくともいくらかの構成材料を収容している場合、前記不活性化作業を行うように構成されている、請求項4〜6のいずれか1項に記載の貯蔵ユニット。

【請求項8】
前記複数の貯蔵セクションのうちの少なくとも1つに割り当てられた検出装置であって、それぞれの前記モジュール状機能ユニット及び/又はそれぞれの前記貯蔵セクションに対して少なくとも1つの状態パラメータを検出することを含む、検出作業を行うように構成された検出装置を備え、
前記少なくとも1つの状態パラメータが、1つのモジュール状機能ユニットがそれぞれの前記貯蔵セクションに貯蔵されているかどうかに関する表示を含み、且つ/又は、
それぞれの前記モジュール状機能ユニットに対し、それぞれの前記貯蔵セクションに貯蔵されると、前記少なくとも1つの状態パラメータが、
それぞれの前記貯蔵セクションに貯蔵されているモジュール状機能ユニットの種類、及び/又は、
それぞれの前記モジュール状機能ユニットの機能能力、及び/又は、
それぞれの前記モジュール状機能ユニットの前記チャンバーの物理的状態パラメータ、及び/又は、
それぞれの前記モジュール状機能ユニットの前記チャンバー内における構成材料の充填状態
を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の貯蔵ユニット。

【請求項9】
前記検出装置が、移動可能に支承された造形プレートに連結された駆動装置に関する制御情報を、積層製造機に伝達するように構成され、且つ/又は、
前記検出装置が、前記移動可能に支承された造形プレートの移動に関する監視情報を、前記積層製造機から受信するように構成されている、
請求項8に記載の貯蔵ユニット。

【請求項10】
当該貯蔵ユニットの、前記温度調節作業を含む1つ以上の作業を制御するように構成された、制御装置を備える、請求項1〜15のいずれか1項に記載の貯蔵ユニット。

【請求項11】
前記複数の貯蔵セクションのうちの少なくとも1つに割り当てられた充填装置であって、それぞれの前記モジュール状機能ユニットがそれぞれの前記貯蔵セクションに貯蔵されると、いくらかの前記粉末構成材料を前記チャンバー内へ追加することを含む充填作業を、それぞれの前記モジュール状機能ユニットに対して行うように構成された充填装置を備え、前記制御装置が、前記充填作業を制御するように構成され、且つ/又は、
前記複数の貯蔵セクションのうちの少なくとも1つに割り当てられた排出装置であって、それぞれの前記モジュール状機能ユニットがそれぞれの前記貯蔵セクションに貯蔵されると、いくらかの前記粉末構成材料を前記チャンバーから除去することを含む排出作業を、それぞれの前記モジュール状機能ユニットに対して行うように構成された排出装置を備え、前記制御装置が、前記排出作業を制御するように構成され、且つ/又は、
前記複数の貯蔵セクションのうちの少なくとも1つに割り当てられた不活性化装置であって、それぞれの前記モジュール状機能ユニットがそれぞれの前記貯蔵セクションに貯蔵されると、不活性化作業をそれぞれの前記モジュール状機能ユニットに対して行うように構成された不活性化装置を備え、前記制御装置が、前記不活性化作業を制御するように構成され、且つ/又は、
前記複数の貯蔵セクションのうちの少なくとも1つに割り当てられた検出装置であって、それぞれの前記モジュール状機能ユニット及び/又はそれぞれの前記貯蔵セクションに対して少なくとも1つの状態パラメータを検出することを含む、検出作業を行うように構成された検出装置を備え、前記制御装置が、前記検出作業を制御するように構成されている、
請求項10に記載の貯蔵ユニット。

【請求項12】
前記複数の貯蔵セクションのうちの少なくとも1つに割り当てられた検出装置であって、それぞれの前記モジュール状機能ユニット及び/又はそれぞれの前記貯蔵セクションに対して少なくとも1つの状態パラメータを検出することを含む、検出作業を行うように構成された検出装置を備え、前記制御装置が、前記検出装置によって検出された前記少なくとも1つの状態パラメータに少なくとも部分的に基づいて、当該貯蔵ユニットの前記1つ以上の作業を制御するように構成されている、請求項10又は11に記載の貯蔵ユニット。

【請求項13】
前記複数の貯蔵セクションのうちの少なくとも1つに割り当てられた固定装置であって、機械的に且つ/又は磁力的に作用する固定要素を含む固定装置を備える、請求項1〜12のいずれか1項に記載の貯蔵ユニット。

【請求項14】
前記複数の貯蔵セクションのうちの少なくとも1つに割り当てられたハンドリング装置であって、それぞれの前記モジュール状機能ユニットを前記少なくとも1つの貯蔵セクションのそれぞれに挿入するように、且つ/又は、それぞれの前記モジュール状機能ユニットを前記少なくとも1つの貯蔵セクションのそれぞれから取り出すように構成された、把持装置を含むハンドリング装置を備える、請求項1〜13のいずれか1項に記載の貯蔵ユニット。

【請求項15】
前記複数の貯蔵セクションのそれぞれに対応するそれぞれの前記モジュール状機能ユニットが、
高さの調整が可能であると共に、その上で三次元物体を積層製造するように構成された、造形プレートを備える、造形モジュール、及び/又は、
三次元物体を積層製造する際に使用するための構成材料を保持するように構成された、配量モジュール、及び/又は、
三次元物体を積層製造する際に集められた、溢れた構成材料を保持するように構成された、オーバーフローモジュール、
を備える、請求項1〜14のいずれか1項に記載の貯蔵ユニット。」

第3 申立理由の概要
申立人は、証拠方法として、以下の証拠を提出し、後記する理由により、本件発明1〜15に係る特許は取り消されるべきものである旨主張している。

<証拠方法>
甲第1号証:独国実用新案第202013009787号明細書(以下、単に「甲1」という。以下同様。)
甲第2号証:特開2006−312310号公報(「甲2」)
甲第3号証:labautopedia.orgのウェブサイトの” Automated Storage and Retrieval Systems (AS/RS)”の項目の記事(URL:http://www.labautopedia.org/mw/Automated_Storage_and_Retrieval_Systems_(AS/RS))について、2015年10月 3日時点の内容を示すウェブページ、[online]、検索日:令和 4年 5月26日、インターネット<URL:http://web.archive.org/web/20151003121314/http://www.labautopedia.org/mw/Automated_Storage_and_Retrieval_Systems_(AS/RS)>(「甲3」)
甲第4号証:米国特許出願公開第2014/0288699号明細書(「甲4」)
甲第5号証:欧州特許出願公開第2596941号明細書(「甲5」)

1 申立理由1(進歩性:甲1を主引例とする)
本件発明1〜15は、甲1に記載された発明と甲2に記載された事項に基いて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものである。
よって、本件発明1〜15に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであるから、同法第113条第2号に該当する。

2 申立理由2(進歩性:甲3を主引例とする)
本件発明1〜15は、甲3に記載された発明に基いて、あるいは、甲3に記載された発明、甲1に記載された事項、甲2に記載された事項及び周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。
よって、本件発明1〜15に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであるから、同法第113条第2号に該当する。

3 申立理由3(進歩性:甲4を主引例とする)
本件発明1〜15は、甲4に記載された発明及び周知技術に基いて、あるいは、甲4に記載された発明、甲1に記載された事項、甲2に記載された事項及び周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。
よって、本件発明1〜15に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであるから、同法第113条第2号に該当する。

4 申立理由4(進歩性:甲5を主引例とする)
本件発明1〜15は、甲5に記載された発明及び周知技術に基いて、あるいは、甲5に記載された発明、甲1に記載された事項、甲2に記載された事項及び周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。
よって、本件発明1〜15に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであるから、同法第113条第2号に該当する。

5 申立理由5(サポート要件)
本件発明1〜15に係る特許は、特許請求の範囲の記載が特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものであるから、同法第113条第4号に該当する。

第4 各甲号証の記載事項
1 甲1の記載事項
甲1には以下の記載がある。(便宜的に、特殊文字のウムラウトa、ウムラウトo、ウムラウトu、エスツェットβについては、それぞれ、[ae]、[oe]、[ue]、[ss]で代替表記する。また、括弧内の翻訳文は、申立人が甲1と同時に提出した抄訳文を参考として当審が作成したものであり、下線は当審が付した。以下同様。)

「[0001] Die Erfindung betrifft eine Anlage, die eine Werkst[ue]ckerzeugungssektion zur Herstellung von dreidimensionalen Werkst[ue]cken durch Beaufschlagen von Pulverschichten mit elektromagnetischer Strahlung oder Teilchenstrahlung, insbesondere eine nach einem Laserschmelz-oder Lasersinterverfahren arbeitende Werkst[ue]ckerzeugungssektion umfasst.」
([0001]本発明は、粉末層を電磁放射または粒子放射にさらすことによって三次元ワークピースを製造するためのワークピース製造セクション、特にレーザ熔融またはレーザ焼結プロセスに従って動作するワークピース製造セクションを含むシステムに関する。)

「[0002] Das selektive Laserschmelzen oder Lasersintern ist ein generatives Schichtbauverfahren, durch das pulverf[oe]rmige, insbesondere metallische und/oder keramische Rohstoffe zu komplex geformten dreidimensionalen Werkst[ue]cken verarbeitet werden k[oe]nnen. Hierzu wird eine Rohstoffpulverschicht auf einen Tr[ae]ger aufgebracht und in Abh[ae]ngigkeit der gew[ue]nschten Geometrie des zu erstellenden Werkst[ue]cks ortselektiv mit Laserstrahlung beaufschlagt. Die in die Pulverschicht eindringende Laserstrahlung bewirkt eine Erw[ae]rmung und folglich eine Verschmelzung oder Versinterung der Rohstoffpulverpartikel. Anschlie[ss]end werden sukzessiv weitere Rohstoffpulverschichten auf die bereits laserbehandelte Schicht auf dem Tr[ae]ger aufgebracht bis das Werkst[ue]ck die gew[ue]nschte Form und Gr[oe][ss]e hat. Selektives Laserschmelzen oder Lasersintern kann insbesondere zur Herstellung von Prototypen, Werkzeugen, Ersatzteilen oder medizinischen Prothesen, wie zum Beispiel zahn[ae]rztlichen oder orthop[ae]dischen Prothesen, sowie zur Reparatur von Bauteilen anhand von CAD-Daten eingesetzt werden.」
([0002]選択的レーザ溶融又はレーザ焼結は、粉末状、特に金属および/またはセラミックの原料を複雑な形状の三次元ワークピースに加工できる生成層構築プロセスである。この目的のために、原料粉末層がキャリアに塗布され、製造されるワークピースの所望の形状に応じて、位置選択的な方法でレーザ光線に曝される。粉末層を透過するレーザ放射は、加熱を引き起こし、その結果、原料粉末粒子の融合または焼結を引き起こす。続いて、ワークピースが所望の形状およびサイズになるまで、さらなる原料粉末層が連続的に適用される。選択的レーザ溶融またはレーザ焼結は、特にプロトタイプ、ツール、交換部品、または歯科または整形外科用プロテーゼなどの医療用プロテーゼの製造、およびCADデータを使用したコンポーネントの修理に使用できる。)

「[0004] Die Erfindung ist auf die Aufgabe gerichtet, eine Anlage mit einer Werkst[ue]ckerzeugungssektion zur Herstellung von dreidimensionalen Werkst[ue]cken durch Beaufschlagen von Pulverschichten mit elektromagnetischer Strahlung oder Teilchenstrahlung bereitzustellen, die zur Herstellung gr[oe][ss]erer St[ue]ckzahlen von Werkst[ue]cken geeignet ist und eine effiziente und sichere Nachbehandlung von in einer Baukammer der Werkst[ue]ckerzeugungssektion verarbeitetem Rohstoffpulver erm[oe]glicht.」
([0004]本発明は、粉末層を電磁放射または粒子放射にさらすことによって三次元ワークピースを製造するためのワークピース製造セクションをシステムに提供することを目的とし、これは、より多くのワークピースの製造に適しており、効率的であり、ワークピース製造セクションの構築チャンバでの安全な後処理は、原料粉末を処理する。)

「[0005] Diese Aufgabe wird durch eine Anlage mit den Merkmalen des Anspruchs 1 gel[oe]st.」
([0005]この目的は、請求項1の特徴を備えたシステムによって達成される。)

「[0006] Die Anlage umfasst eine Werkst[ue]ckerzeugungssektion zur Herstellung von Werkst[ue]cken durch Beaufschlagen von Rohstoffpulverschichten mit elektromagnetischer Strahlung oder Teilchenstrahlung, die eine Bestrahlungseinrichtung sowie eine gegen[ue]ber der Umgebungsatmosph[ae]re abdichtbare Prozesskammer mit einem Tr[ae]ger zur Aufnahme eines Rohstoffpulvers sowie eines durch ein generatives Schichtbauverfahren aus dem Rohstoffpulver hergestellten Werkst[ue]cks umfasst.」
([0006]このシステムは、原料粉末層を電磁放射または粒子放射にさらすことによってワークピースを製造するためのワークピース製造セクションを含み、ワークピース製造セクションは、照射装置と、原料を保持するためのキャリアで周囲大気から密閉できるプロセスチャンバと、生成層プロセスを使用して原料粉末から作られたワークピースを含む。)

「[0011] Dadurch kann in vorteilhafter Weise verhindert werden, dass in der Baukammer vorhandenes, nicht f[ue]r die Werkst[ue]ckerzeugung verbrauchtes Rohstoffpulver und das in der Baukammer aufgenommene, durch ein generatives Schichtbauverfahren erzeugte Werkst[ue]ck bei der Entnahme der Baukammer aus der Werkst[ue]ckerzeugungssektion unerw[ue]nschten chemischen Reaktionen, beispielsweise Oxidationsreaktionen ausgesetzt werden. Folglich kann die Baukammer unmittelbar nach der Fertigstellung des zu erzeugenden Werkst[ue]cks aus der Werkst[ue]ckerzeugungssektion entnommen werden, da das Werkst[ue]ck und das nicht verbrauchte Rohstoffpulver in der gegen[ue]ber der Umgebungsatmosph[ae]re abgedichteten Baukammer auch au[ss]erhalb der Werkst[ue]ckerzeugungssektion auf eine Temperatur abgek[ue]hlt werden k[oe]nnen, bei der unerw[ue]nschte chemische Reaktionen, wie zum Beispiel Oxidationsreaktionen in sehr viel geringerem Ausma[ss] auftreten. Die Werkst[ue]ckerzeugungssektion kann dann ohne Zeitverlust mit einer Ersatzbaukammer best[ue]ckt und zur Erzeugung eines neuen Werkst[ue]cks eingesetzt werden. Dadurch wird ein besonders effizienter Betrieb der Anlage erm[oe]glicht.」
([0011]これは、構築チャンバ内に存在し、ワークピースの生産に使用されない原料粉末、および構築チャンバに受け入れられ、構築チャンバがワークピース製造セクションから取り外されたとき、生成層構築プロセスによって生産されたワークピースが、望ましくない化学反応、例えば酸化反応にさらされるのを有利に防ぐことができる。その結果、周囲の雰囲気から密閉された構築チャンバ内のワークピースと未使用の原料粉末が可能になるため、生産されるワークピースが完成した直後に、構築チャンバをワークピース製造セクションから取り外すことができる。また、ワークピース製造セクションの外側で、たとえば酸化反応などの望ましくない化学反応が遙かに少ない程度で発生する温度まで冷却することもできる。ワークピース製造セクションは、時間を無駄にすることなく交換用の構築チャンバを装備し、新しいワークピースを製造するために使用できる。これにより、システムの特に効率的な運用が可能になる。)

「[0015] Eine Anlage, die mit einer oben beschriebenen Werkst[ue]ckerzeugungssektion, bei der eine Baukammer in einem gegen[ue]ber der Umgebungsatmosph[ae]re abgedichteten Zustand aus der Werkst[ue]ckerzeugungssektion entnehmbar ist, aber auch mit einer herk[oe]mmlichen Werkst[ue]ckerzeugungssektion, d. h. einer Werkst[ue]ckerzeugungssektion, bei der die Baukammer lediglich in einem "offenen" Zustand aus der Werkst[ue]ckerzeugungssektion entnehmbar ist, ausgestattet sein kann, umfasst eine Nachbehandlungssektion. Die Nachbehandlungssektion ist dazu eingerichtet, eine Baukammer zur Aufnahme eines in einer Werkst[ue]ckerzeugungssektion durch Beaufschlagung von Rohstoffpulverschichten mit elektromagnetischer Strahlung oder Teilchenstrahlung erzeugten Werkst[ue]cks in einer Wechselstation aufzunehmen. Eine Baukammer, die aus ihrer Betriebsposition in der Werkst[ue]ckerzeugungssektion entnommen wird, ist dann, sobald sie sich in ihrer Wechselposition befindet, in der Wechselstation der Nachbehandlungssektion angeordnet. Ferner kann eine in die Wechselstation der Nachbehandlungssektion gesetzte Ersatzbaukammer, beispielsweise mittels der F[oe]rdereinrichtung der Werkst[ue]ckerzeugungssektion, in die Werkst[ue]ckerzeugungssektion eingefahren und dort f[ue]r einen neuen Bauprozess, d. h. zur Erzeugung eines neuen Werkst[ue]cks genutzt werden.」
([0015]上記のワークピース製造セクションを備えたシステムで、周囲の大気に対して密閉された状態でワークピース製造セクションから構築チャンバを取り外すことができるが、従来のワークピース製造セクション、すなわち、ワーク生産セクションでも、構築チャンバが「開」状態でのみワークピース製造セクションから取り外せることができる。ワークピース製造セクションは、後処理セクションを含む。後処理セクションは、交換ステーションでの電磁放射または粒子放射による原料粉末層の曝露によってワークピース製造セクションで生成されたワークピースを受け入れるための構築チャンバを収容するように設定されている。次に、ワークピース製造セクションの操作位置から取り外された構築チャンバは、それがその変更位置にあるとすぐに、後処理セクションの変更ステーションに配置される。さらに、後処理セクションの交換ステーションに配置された交換用構築チャンバは、例えば、ワークピース製造セクションのコンベヤ装置によって、ワークピース製造セクションに移動することができ、そこで、新しい構築プロセス、すなわち、新しいワークピースを生成するために使用できる。

「[0018] In einer vollautomatischen Ausf[ue]hrungsform der Nachbehandlungssektion kann die Transportvorrichtung jedoch auch eine vollautomatisch, beispielsweise unter der Steuerung einer Steuereinheit der Nachbehandlungssektion arbeitende Transportvorrichtung sein. Insbesondere kann die Transportvorrichtung einen Greifer umfassen, der dazu eingerichtet ist, die Baukammer zu greifen und so zwischen den verschiedenen Stationen der Nachbehandlungssektion zu bewegen. Der Greifer kann entlang einer Verfahreinrichtung, die bei beispielsweise in Form eines Schienensystems oder dergleichen ausgebildet sein kann, verfahrbar sein.
([0018]しかしながら、後処理セクションの完全自動の実施形態では、輸送装置はまた、例えば、後処理セクションの制御ユニットの制御下にある完全自動輸送装置であり得る。特に、輸送装置は、構築チャンバを把持し、したがってそれを後処理セクションの様々なステーション間で移動させるように設定されたグリッパーを備えることができる。グリッパーは、例えば、レールシステムなどの形態で設計され得る変位装置に沿って変位可能であり得る。)

[0019] Die Nachbehandlungssektion kann ferner eine der Wechselstationen nachgeordnete Parkstation umfassen. Der Aufenthalt der Baukammer in der Parkstation kann dazu genutzt werden, die Baukammer, d. h. das in der Baukammer erzeugte Werkst[ue]ck sowie unverbrauchtes Rohstoffpulver auf eine gew[ue]nschte Temperatur abzuk[ue]hlen. Sobald die Baukammer die Parkstation erreicht hat, ist die Wechselstation zur Aufnahme einer Ersatzbaukammer frei, die dann unmittelbar in ihre Betriebsposition in der Werkst[ue]ckerzeugungssektion [ue]berf[ue]hrt werden kann. Die Parkstation kann beispielsweise seitlich benachbart zu der Wechselstation angeordnet sein. Es ist jedoch auch denkbar, die Parkstation oberhalb der Wechselstation anzuordnen.」
([0019]後処理セクションには、交換ステーションの下流にパーキングステーションを含めることもできる。パーキングステーションにおける構築チャンバの滞在は、構築チャンバを開くために使用できる。構築チャンバで生産されたワークピースと未使用の原料粉末を所望の温度に冷却する。構築チャンバがパーキングステーションに到着するとすぐに、交換ステーションは交換用の構築チャンバを自由に収容でき、それをワークピース製造セクションの操作位置に直接移すことができる。パーキングステーションは、例えば、交換ステーションに隣接して横方向に配置することができる。パーキングステーションは、交換ステーションの上に配置することも考えられる。)

「[0021] Der Baukammeraufsatz umfasst vorzugsweise einen Anschluss zur Verbindung des Baukammeraufsatzes mit einer Schutzgasquelle, einer Unterdruckquelle und/oder einer [ue]berdruckquelle verbunden sein. Durch diese Ausgestaltung des Baukammeraufsatzes kann in einem Innenraum des Baukammeraufsatzes, sobald er abdichtend mit der Baukammer verbunden ist, eine Atmosph[ae]re erzeugt werden, die der Atmosph[ae]re in der Baukammer entspricht. Beispielsweise kann innerhalb des Baukammeraufsatzes eine Schutzgasatmosph[ae]re erzeugt werden, die der in der Baukammer vorherrschenden Schutzgasatmosph[ae]re entspricht. Der die Baukammer abdichtend verschlie[ss]ende Deckel kann dann problemlos ge[oe]ffnet werden, sobald der Baukammeraufsatz auf die Baukammer aufgesetzt ist, ohne dass an dem in der Baukammer vorhandenen Werkst[ue]ck oder an in der Baukammer vorhandenem nicht verbrauchten Rohstoffpulver unerw[ue]nschte chemische Reaktionen, wie zum Beispiel Oxidationsreaktionen eintreten.」
([0021]構築チャンバアタッチメントは、好ましくは、構築チャンバアタッチメントを保護ガス源、負圧源および/または過圧源に接続するための接続を含む。構築チャンバアタッチメントのこの構成では、構築チャンバに密閉接続されるとすぐに、構築チャンバアタッチメントの内部に雰囲気を生成することができ、その雰囲気は、構築チャンバ内の雰囲気に対応する。例えば、保護ガス雰囲気は、構築チャンバ内で優勢な保護ガス雰囲気に対応する構築チャンバアタッチメント内で生成することができる。構築チャンバを密閉するカバーは、構築チャンバのアタッチメントが構築チャンバに配置されるとすぐに、ワークピースまたは構築チャンバ内の未使用の原料粉末で発生する酸化反応などの望ましくない化学反応なしに、問題なく開くことができる。)

「[0027] In einer halbautomatischen Ausf[ue]hrungsform der Nachbehandlungssektion kann die Entnahmestation eine gegen[ue]ber der Umgebungsatmosph[ae]re abdichtbare Handhabungskammer umfassen, die einen Anschluss zur Verbindung der Handhabungskammer mit einer Schutzgasquelle, einer [ue]berdruckquelle und/oder einer Unterdruckquelle sowie einen Rohstoffpulverauslass umfasst. Dadurch kann in der Handhabungskammer eine Atmosph[ae]re erzeugt werden, die der Atmosph[ae]re in der Baukammer entspricht. Folglich kann die Baukammer aus der Wechselstation entnommen und direkt in die Handhabungskammer der Entnahmestation eingesetzt werden. Sobald in der Handhabungskammer die gew[ue]nschte Atmosph[ae]re aufgebaut ist, kann der Deckel der Baukammer ge[oe]ffnet werden, ohne dass die Gefahr besteht, dass das in der Baukammer aufgenommene Werkst[ue]ck oder nicht verbrauchtes Rohstoffpulver unerw[ue]nschten chemischen Reaktionen mit der Au[ss]enatmosph[ae]re ausgesetzt wird.」
([0027]後処理セクションの半自動実施形態では、除去ステーションは、周囲雰囲気から密閉することができ、ハンドリングチャンバを保護ガス源、正圧源に接続するための接続を含む、ハンドリングチャンバ、または負圧源と原料粉末出口を含むことができる。その結果、構築チャンバ内の雰囲気に対応する雰囲気をハンドリングチャンバ内に生成することができる。その結果、構築チャンバを交換ステーションから取り外して、取り外しステーションのハンドリングチャンバに直接挿入することができる。ハンドリングチャンバ内に所望の雰囲気が形成されるとすぐに、構築チャンバ内に受け入れられたワークピースまたは原料粉末が外気との望ましくない化学反応にさらされるリスクなしに、構築チャンバのカバーを開くことができる。)

「[0028] Ferner umfasst die Handhabungskammer vorzugsweise einen Rohstoffpulverauslass. [ue]ber den Rohstoffpulverauslass kann aus der Baukammer in die Handhabungskammer [ue]berf[ue]hrtes Rohstoffpulver abgef[ue]hrt werden. Der Rohstoffpulverauslass ist vorzugsweise mittels eines Sperrventils verschlie[ss]bar. Bei ge[oe]ffnetem Sperrventil kann dann Rohstoffpulver aus der Handhabungskammer abgelassen werden, wohingegen bei verschlossenem Sperrventil die Rohstoffpulverabfuhr aus der B Handhabungskammer unterbunden wird. Das Sperrventil ist vorzugsweise so gestaltet, dass es in geschlossenem Zustand auch eine Abdichtung der Handhabungskammer gegen[ue]ber der Umgebungsatmosph[ae]re gew[ae]hrleistet.」
([0028]さらに、ハンドリングチャンバは、好ましくは、原料粉末出口を含む。構築チャンバから処理室に移送された原料粉末は、原料粉末出口から排出することができる。原料粉末出口は、シャットオフバルブによって閉じることが好ましい。シャットオフバルブが開いているときは、原料粉末をハンドリングチャンバから排出できるが、シャットオフバルブが閉じているときは、原料粉末がハンドリングチャンバから排出されない。シャットオフバルブは、好ましくは、閉鎖状態において、それがまた、ハンドリングチャンバが周囲雰囲気から密閉されることを確実にするよう設計される。)

「[0037] Fig. 1 eine erste Ausf[ue]hrungsform einer Anlage mit einer Werkst[ue]ckerzeugungssektion zur Herstellung von Werkst[ue]cken durch Aufschlagen von Rohstoffpulverschichten mit elektromagnetischer Strahlung oder Teilchenstrahlung sowie einer vollautomatischen Nachbehandlungssektion zeigt,」
([0037]図1は、電磁放射または粒子放射で原料粉末層を破壊することによってワークピースを製造するためのワークピース製造セクションと、全自動後処理セクションを備えたシステムの第1の実施形態を示す。)

「[0038] Fig. 2 eine weitere Ausf[ue]hrungsform einer Anlage mit einer Werkst[ue]ckerzeugungssektion zur Herstellung von Werkst[ue]cken durch Beaufschlagen von Rohstoffpulverschichten mit elektromagnetischer Strahlung oder Teilchenstrahlung und einer vollautomatischen Nachbehandlungssektion zeigt und」
([0038]図2は、原料粉末層を電磁放射または粒子放射に曝すことによってワークピースを製造するためのワークピース製造セクションと、全自動後処理セクションとを備えたシステムのさらなる実施形態を示す。)

「[0039] Fig. 3 eine Ausf[ue]hrungsform einer Anlage mit einer Werkst[ue]ckerzeugungssektion zur Herstellung von Werkst[ue]cken durch Beaufschlagen von Rohstoffpulverschichten mit elektromagnetischer Strahlung oder Teilchenstrahlung und einer halbautomatischen Nachbehandlungssektion zeigt.」
([0039]図3は、原料粉末層を電磁放射または粒子放射に曝すことによってワークピースを製造するためのワークピース製造セクションと、半自動後処理セクションとを備えたシステムの実施形態を示す。)

「[0040] In den Fig. 1 und Fig. 2 gezeigte Anlagen 10 umfassen jeweils eine Werkst[ue]ckerzeugungssektion 12 zur Herstellung von Werkst[ue]cken durch Beaufschlagen von Rohstoffpulverschichten mit elektromagnetischer Strahlung oder Teilchenstrahlung. Die Werkst[ue]ckerzeugungssektion 12 umfasst eine Bestrahlungseinrichtung 14 sowie eine Prozesskammer 16. Die Prozesskammer 16 ist, ebenso wie ein die Prozesskammer 16 umgebender Bereich der Werkst[ue]ckerzeugungssektion 12 gegen[ue]ber der Umgebungsatmosph[ae]re abdichtbar und mit entsprechenden Anschl[ue]ssen versehen, [ue]ber die die Prozesskammer 16 und der sie umgebende Bereich der Werkst[ue]ckerzeugungssektion 12 mit einer Schutzgasquelle, einer Unterdruckquelle und/oder einer [ue]berdruckquelle verbunden werden kann. In der Prozesskammer 16 ist ein Tr[ae]ger 18 angeordnet, der dazu dient, Rohstoffpulver sowie ein durch ein generatives Schichtbauverfahren aus dem Rohstoffpulver hergestelltes Werkst[ue]ck 20 aufzunehmen.」
([0040]図1および図2に示されるシステム10はそれぞれ、原料粉末層を電磁放射または粒子放射にさらすことによってワークピースを製造するためのワークピース製造セクション12を備える。ワークピース製造セクション12は、照射装置14とプロセスチャンバ16とを備えている。プロセスチャンバ16は、プロセスチャンバ16を取り囲むワークピース製造セクション12の領域のように、周囲雰囲気から密閉することができ、プロセスチャンバ16およびワークピースの領域を介して対応する接続が提供される。それを取り巻くワークピース製造セクション12は、保護ガス源、負圧源、および/または過圧源に接続することができる。プロセスチャンバ16内に、原料粉末と、原料粉末から積層造形法により製造されたワークピース20とを収容するキャリア18が配置されている。)

「[0041] Der Tr[ae]ger 18 ist relativ zu der Prozesskammer 16 in vertikaler Richtung nach unten in eine Baukammer 22 verschiebbar. Die Form der Baukammer 22 ist an die Form des Tr[ae]gers 18 angepasst. In dem gezeigten Ausf[ue]hrungsbeispiel ist der Tr[ae]ger 18 kreisf[oe]rmig ausgebildet. Entsprechend hat die Baukammer 22 eine kreiszylindrische Form. Im Betrieb der Werkst[ue]ckerzeugungssektion 12, d. h. solange sich die Baukammer 22 in ihrer Betriebsposition befindet, in der eine auf den Tr[ae]ger 18 aufgebrachte Rohstoffpulverschicht mittels der Bestrahlungseinrichtung 14 mit elektromagnetischer Strahlung oder Teilchenstrahlung beaufschlagbar ist, ist die Baukammer 22 im Bereich ihrer Oberseite offen, um eine Verschiebung des Tr[ae]gers 18 in die Baukammer 22 zu erm[oe]glichen.」
([0041]キャリア18は、プロセスチャンバ16に対して垂直方向に下向きに構築チャンバ22内に変位させることができる。構築チャンバ22の形状は、キャリア18の形状に適合されている。示される実施形態では、キャリア18は円形である。それに対応して、構築チャンバ22は、円形の円筒形を有する。ワークピース製造セクション12の運転において、キャリア18に塗布された原料粉末層が、照射装置14によって電磁放射または粒子放射に曝されることができるその動作位置にある限り、キャリア18を構築チャンバ22内に移動できるように、構築チャンバ22は、その上側の領域において解放されている。)

「[0042] Die Bestrahlungseinrichtung 14 umfasst eine Strahlungsquelle, vorzugsweise eine Laserquelle, sowie eine optische Einheit, die mit optischen Elementen sowie einer Scaneinheit ausgestattet ist. Wenn von der Strahlungsquelle der Bestrahlungseinrichtung 14 abgegebene elektromagnetische Strahlung oder Teilchenstrahlung ortselektiv [ue]ber eine auf den Tr[ae]ger 18 aufgebrachte Rohstoffpulverschicht gef[ue]hrt wird, bewirkt der dadurch in der Rohstoffpulverschicht verursachte W[ae]rmeeintrag ein Verschmelzen bzw. Versintern einzelner Rohstoffpartikel, wodurch ein schichtweiser Aufbau des Werkst[ue]cks 20 erfolgt. Die schichtweise Aufbringung des Rohstoffpulvers auf den Tr[ae]ger 18 erfolgt mittels einer geeigneten Pulverauftragsvorrichtung (in den Figuren nicht gezeigt).」
([0042]照射装置14は、放射線源、好ましくはレーザ源と、光学素子と走査ユニットを備えた光学ユニットとを備える。照射装置14の放射源によって放出された電磁放射または粒子放射が、キャリア18に適用された原料粉末層上を位置選択的に導かれる場合、それによって原料粉末層に生じた入熱は、個々の原料粒子の融合または焼結を引き起こし、その結果、ワークピース20は層状に構築される。原料粉末は、適切な粉末塗布装置(図には示されていない)によってキャリア18に層状に塗布される。)

「[0043] Nach Beendigung eines Bauprozesses zur Erzeugung eines Werkst[ue]cks 20 in der Werkst[ue]ckerzeugungssektion 12 wird die Baukammer 22 aus der Werkst[ue]ckerzeugungssektion 12 entnommen. Hierzu wird die Baukammer 22 im Bereich ihrer Oberseite mit einem Deckel 24 verschlossen. Insbesondere wird der Deckel 24 mittels einer Deckelpositionieranordnung 25 aus einer Position seitlich der Baukammer 22 durch eine in den Figuren nicht n[ae]her veranschaulichte Dichtung auf die Oberseite der Baukammer 22 gefahren. Der Betrieb der Deckelpositionieranordnung 25 wird durch eine ebenfalls nicht n[ae]her veranschaulichte Steuereinheit der Werkst[ue]ckerzeugungssektion 12 gesteuert.」
([0043]ワークピース製造セクション12でワークピース20を製造するための構築プロセスが完了した後、構築チャンバ22は、ワークピース製造セクション12から取り外される。この目的のために、構築チャンバ22は、その上側の領域でカバー24で閉じられている。特に、カバー24は、カバー位置決め装置25によって、図に詳細に示されていないシールを介して、構築チャンバの上側の位置から構築チャンバ22の側に移動される。カバー位置決め装置25の動作は、同様にこれ以上詳細には示されていない、ワークピース製造セクション12の制御ユニットによって制御される。)

「[0044] Der Deckel 24 ist dazu geeignet, die Baukammer 22 gegen[ue]ber der Umgebungsatmosph[ae]re abzudichten, so dass die Baukammer 22 im gegen[ue]ber der Umgebungsatmosph[ae]re abgedichteten Zustand aus ihrer Betriebsposition in eine Wechselposition au[ss]erhalb der Werkst[ue]ckerzeugungssektion 12 [ue]berf[ue]hrbar ist. Die [ue]berf[ue]hrung der Baukammer 22 aus ihrer Betriebsposition in ihre Wechselposition erfolgt mittels einer F[oe]rdereinrichtung 28, die ein F[oe]rderband umfasst und deren Betrieb durch die Steuereinheit der Werkst[ue]ckerzeugungssektion 12 gesteuert wird.」
([0044]カバー24は、構築チャンバ22を周囲雰囲気から密閉するのに適しており、その結果、構築チャンバ22は、周囲雰囲気から密閉された状態で、その動作位置からワークピース製造セクション12の外側の変更位置に移すことができる。構築チャンバ22のその動作位置からその交換位置への移動は、コンベヤベルトを含み、その動作がワークピース製造セクション12の制御ユニットによって制御されるコンベヤ装置28によって行われる。)

「[0045] Ferner umfasst die Anlage 10 eine Nachbehandlungssektion 30, deren Betrieb mittels einer Steuereinheit 31 gesteuert wird. Die Nachbehandlungssektion 30 dient dazu, die Baukammer 22 mit dem in der Werkst[ue]ckerzeugungssektion 12 durch Beaufschlagen von Rohstoffpulverschichten mit elektromagnetischer Strahlung oder Teilchenstrahlung erzeugten Werkst[ue]cks 20 in einer Wechselstation 32 aufzunehmen. Ferner umfasst die Nachbehandlungssektion 30 in den in den Fig. 1 und Fig. 2 gezeigten vollautomatischen Anlagen 10 eine der Wechselstationen 32 nachgeordnete Parkstation 34, eine der Parkstation 34 nachgeordnete Rotationsstation 36 sowie eine der Rotationsstation 36 nachgeordnete Entnahmestation 38.」
([0045]システム10はまた、後処理セクション30を含み、その動作は、制御ユニット31によって制御される。後処理セクション30は、原料粉末層を交換ステーション32内で電磁放射または粒子放射にさらすことによって、ワークピース製造セクション12で製造されたワークピース20を備えた構築チャンバ22を収容するために使用される。さらに、図1および2に示される全自動システム10の後処理セクション30は、交換ステーション32の下流のパーキングステーション34、パーキングステーション34下流の回転ステーション36、および回転ステーション36の下流の取り外しステーション38を含む。)

「[0046] Die Wechselstation 32, die Parkstation 34, die Rotationsstation 36 und die Entnahmestation 38 sind in der Anlage 10 gem[ae][ss] Fig. 1 jeweils seitlich benachbart zueinander angeordnet. Im Gegensatz dazu ist in der Anlage 10 gem[ae][ss] Fig. 2 die Parkstation 34 oberhalb der Wechselstation 32 positioniert. Ferner ist die Entnahmestation 38 nicht seitlich neben der Rotationsstation 36, sondern zwischen der Rotationsstation 36 und der Parkstation 34 unterhalb der Rotationsstation 36 und der Parkstation 34 angeordnet. Im [ue]brigen entsprechen die Struktur und die Funktionsweise der Anlage 10 gem[ae][ss] Fig. 2 der Struktur und der Funktionsweise der in Fig. 1 dargestellten Anlage 10.」
([0046]交換ステーション32、パーキングステーション34、回転ステーション36および取り外しステーション38はそれぞれ、図1によるシステム10において互いに横方向に隣接して配置されている。これとは対照的に、図2によるシステム10では、パーキングステーション34は、交換ステーション32の上に配置されている。さらに、取り外しステーション38は、回転ステーション36の隣に横方向に配置されていないが、回転ステーション36と、回転ステーション36とパーキングステーション34の下のパーキングステーション34との間に配置されている。そうでなければ、図2によるシステム10の構造および動作モードは、図1に示されるシステム10の構造および動作モードに対応する。)

「[0047] Um die Baukammer 22 zwischen den verschiedenen Stationen 32, 34, 36, 38 der Nachbehandlungssektion 30 zu [ue]berf[ue]hren, ist die Nachbehandlungssektion 30 ferner mit einer Transportvorrichtung 40 versehen. Die Transportvorrichtung 40 umfasst einen in der Fig. 1 jeweils hinter der Baukammer 22 angeordneten und daher nicht erkennbaren Greifer 42, der dazu eingerichtet ist, die Baukammer zu greifen. Der Greifer 42 ist jedoch in der in Fig. 2 veranschaulichten Anlage 10 erkennbar. Mittels einer Verfahreinrichtung 44, die beispielsweise ein Schienensystem umfassen kann, ist der Greifer 42 zwischen den verschiedenen Stationen 32, 34, 36, 38 der Nachbehandlungssektion 30 bewegbar. Folglich kann der Greifer 42 eine in einer der Stationen 32, 34, 36, 38 der Nachbehandlungssektion 30 aufgenommene Baukammer 22 ergreifen und in eine andere Station 32, 34, 36, 38 setzen.」
([0047]後処理セクション30の様々なステーション32、34、36、38間で構築チャンバ22を移送するために、後処理セクション30はまた、輸送装置40を備えている。輸送装置40は、図1の各場合において構築チャンバ22の後ろに配置され、したがって認識できないグリッパー42を備え、これは、構築チャンバを把持するように設定されている。しかしながら、グリッパー42は、図2に示されるシステム10において見ることができる。グリッパー42は、例えばレールシステムを含むことができる変位装置44によって、後処理セクション30の様々なステーション32、34、36、38の間で移動することができる。その結果、グリッパー42は、後処理セクション30のステーション32、34、36、38の1つで受け取られた構築チャンバ22を把持し、それを別のステーション32、34、36、38に配置することができる。)

「[0054] In der Entnahmestation 38 wird der Baukammeraufsatz 46 von der Baukammer 22 gel[oe]st. Anschlie[ss]end kann das Werkst[ue]ck 20 aus der Baukammer 22 entnommen werden. Hierzu wird der das Werkst[ue]ck 20 aufnehmende Tr[ae]ger 18, angetrieben von einem nicht veranschaulichten Motor der Entnahmestation 38, in vertikaler Richtung nach oben gefahren, bis der Tr[ae]ger 18 eine obere Begrenzung der Baukammer 22 bildet. Das Werkst[ue]ck 20 kann dann bequem entnommen werden. Sobald das Werkst[ue]ck 20 von der Baukammer 20 getrennt ist, steht die Baukammer 22 als Ersatzbaukammer zur Verf[ue]gung, die in die Wechselstation 32 der Nachbehandlungssektion 30 eingebracht und von dort wieder die Werkst[ue]ckerzeugungssektion 12 zur[ue]ckgef[ue]hrt werden kann.」
([0054]取り外しステーションにおいて、構築チャンバアタッチメント46は、構築チャンバ22から取り外される。次に、ワークピース20を構築チャンバ22から取り外すことができる。この目的のために、取り外しステーション38のモーター(図示せず)によって駆動されるワークピース20を受け入れるキャリア18は、キャリア18が構築チャンバ22の上部境界を形成するまで、垂直方向に上方に移動される。次に、ワークピース20を容易に取り外すことができる。ワークピース20が構築チャンバ20から分離されるとすぐに、構築チャンバ22は、後処理セクション30の交換ステーション32に持ち込まれ、そこからワークピース製造セクション12に戻ることができる代替の構築チャンバとして利用可能である。)




(図1)




(図2)




(図3)

2 甲2の記載事項
甲2には以下の記載がある。

「【請求項1】
レーザ焼結装置に用いられる構築チャンバの温度を制御する方法であって、
a. 第1の構築チャンバを温度管理ステーションに接続して、該構築チャンバを、前記レーザ焼結装置の動作温度またはそれに近い温度に予熱する工程、
b. 前記構築チャンバを前記温度管理ステーションから外し、前記レーザ焼結装置中に挿入する工程、
c. 前記レーザ焼結装置を動作させて、溶融粉末と未溶融粉末からなる部品入りケーキ内に少なくとも1つの部品を形成することによって、構築を完了する工程、
d. 前記レーザ焼結装置から前記構築チャンバを取り出す工程、
e. 前記取り出された構築チャンバを前記温度管理ステーションに接続する工程、
f. 前記構築チャンバの冷却を制御して、該構築チャンバと前記部品入りケーキの温度を、該部品入りケーキを壊してその内の前記少なくとも1つの部品を取り出すことのできる温度まで低下させる工程、
を有してなる方法。
・・・
【請求項4】
前記構築チャンバに選択的に熱を供給して、前記部品入りケーキとその中の前記少なくとも1つの部品の温度を制御可能に低下させることによって、前記部品入りケーキの冷却を制御して、前記少なくとも1つの部品の熱歪みを防ぐ工程をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記部品入りケーキの周囲の選択された位置で該部品入りケーキの温度をモニタすることによって、該部品入りケーキの冷却を制御する工程をさらに含むことを特徴とする請求項4記載の方法。」

「【0001】
本発明は、広く、高速試作および製造の方法に関し、より詳しくは、レーザ焼結および最初の部品を構築し終わった後に続いての構築を開始するためにレーザ焼結システムをより迅速に次の準備をする能力に関する。」

「【0010】
それゆえ、概して、取り外された構築チャンバ内の先の構築サイクル中に形成された部品に悪影響を及ぼさずに別の構築サイクルを迅速に開始できるようにするために、レーザ焼結システムから取り外すことができ、レーザ焼結システムの動作温度でまたはその近くの温度で別の構築チャンバと交換できる取外し可能な構築チャンバを有するレーザ焼結装置および高速試作成形装置が必要とされている。これらの問題は、本発明の設計において解決される。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明のある態様では、構築の完了後、構築チャンバがプロセス・チャンバから取り外せるようになっており、部品を有する部品入りケーキは構築チャンバ内で冷却することができ、新たな予熱された構築チャンバがレーザ焼結システム中に挿入されるようになっている取外し可能な構築チャンバを有するレーザ焼結装置が提供される。
【0012】
本発明の別の態様は、交換用構築チャンバが、レーザ焼結システム中に取外しできるように挿入されたらすぐにその後の構築を開始するのに必要な温度またはその近くにあるように、このチャンバの予熱を制御するために、マイクロプロセッサにより制御された温度管理ステーションが交換用構築チャンバに接続可能であることである。
【0013】
本発明のさらに別の態様は、マイクロプロセッサにより制御された温度管理ステーションが、中に構築された部品を有する部品入りケーキの冷却を制御するように、構築された部品の完成後に、取り出された構築チャンバに接続可能であることである。
【0014】
本発明のある特徴は、マイクロプロセッサにより制御された温度管理ステーションは、未溶融の粉末とその中で新たに構築された部品を有する部品入りケーキを制御された様式で冷却できるように、取り外された構築チャンバ内の熱の下降傾斜を管理することである。
【0015】
本発明の別の特徴は、マイクロプロセッサにより制御された温度管理ステーションは、レーザ焼結システム内のプロセス・チャンバへの挿入と連結の直後に新たな構築を開始できるように、構築チャンバをレーザ焼結システムの動作温度またはその近くの温度にするように、レーザ焼結システム中への挿入前に交換用構築チャンバの予熱を管理することである。」

「【0021】
図1を参照すると、取外し可能な構築チャンバを有するレーザ焼結装置またはシステムが、示されており、概して参照番号10で表されている。レーザ焼結装置10は、プロセス・チャンバ15、関連する支持ハウジング20、および構築台車30により支持されている取外し可能な構築チャンバ25を備えている。構築台車30は、構築チャンバ25と共に、支持ハウジング20中に取外し可能に挿入されている。ある実施の形態において、レーザ焼結装置10は、構築チャンバ25を装填位置と構築位置との間で移動するように適合された昇降装置(図1には示されていない)を備えていてよい。ここに用いたように、「構築位置」という用語は、構築台の垂直移動が粉末床に対して実質的に垂直であるような構築台が粉末床に対して適切に位置決めされている構築チャンバ25の位置を称する。構築位置において、レーザ焼結装置10は、部品を構築する準備ができている。昇降装置は、水圧または油圧シリンダ、空気圧シリンダ、電気モータなどを備えていて差し支えない。レーザ焼結装置10は、プロセス・チャンバ15内でレーザビームを生成し、標的に当てるためのレーザおよび関連する機構を含む関連したレーザ・ユニット40も備えている。」

「【0024】
構築チャンバ25は、可動性構築台(図示せず)を有する構築シリンダ60(手短に図3参照)を備えている。プロセス・チャンバ15は、粉末を広げている操作中に過剰の粉末を受け入れるように適合された1つ以上の溢れ受入容器(これも図示せず)を備えていてもよい。動作中、粉末スプレッダーは、粉末を粉末床の表面に亘り広げ、可動性構築台の表面上に個別の粉末層を堆積させて、部品入りケーキを形成する。ここに用いているように、「部品入りケーキ」という用語は、焼結粉末および未溶融粉末を含む、構築台の表面上に堆積された可溶性粉末の層を称する。この構築台は、加工すべき各粉末層の厚さを定義するために、小さな段階、例えば、0.125mmずつ、粉末床の下に移動するようにモータ(図示せず)により制御されていてよい。この動きは一方向には限られない。例えば、下方への0.500mmの動きとその後の上方への0.375mmの動きによって、最後の段階から0.125mm低い最終的な下方の位置が得られる。一般に、構築台は、垂直移動の軸(図示せず)に沿って構築シリンダ内で移動可能である。」

「【0027】
プロセス・チャンバ15と構築チャンバ25の連結前に、取外し可能な構築チャンバ25は、図2に示すように、温度管理ステーション26に接続されることによって、予熱される。温度管理ステーション26は、取外し可能な構築チャンバ25が装置10のプロセス・チャンバ15内に挿入されたときに構築を開始するのに要する時間を減少させるために、構築チャンバ25をレーザ焼結装置10の動作温度にあるかまたはその近くの温度まで予熱することを制御するマイクロプロセッサを備えている。電力は、適切なコンセントに接続された220ボルトの電力供給ライン27から温度管理ステーション26に供給される。温度管理ステーション26のオン/オフ・スイッチ28が、このユニットへの電気の流れを制御する。電源コード29は、構築台車30のコード31に繋がり、コード31は、取外し可能な構築チャンバ25内の構築シリンダ60の周りに配列された3または4個のバンド・ヒータ44(1つのみが図3に示されている)およびピストン・ヒータに取り付けられたヒータ(図示せず)への電気エネルギーの流れを制御するコントロール・ボックス32に繋がっている。バンド・ヒータ44は、例えば、3個のバンド・ヒータ・システムでは、シリンダ60の底部から頂部への高さの約30%、60%および90%の位置で構築シリンダ60の周りに垂直に配列されている。
【0028】
コントロール・ボックス32は、各バンド・ヒータの4個のサーミスタ(図示せず)およびピストン・ヒータのサーミスタにより提供される構築シリンダ60内の部品入りケーキの周囲の周りの温度を示す温度記録のフィードバック、並びにバンド・ヒータが故障したときはいつでも発見するためにバンド・ヒータの各々についての現在の検出情報のフィードバックを提供するために回路基板を備えている。構築シリンダ60のそれぞれの側にサーミスタが1つ配置されているが、必要に応じて、それより多いか少ないサーミスタを使用しても差し支えない。コントロール・ボックス32は、高速シリアル・リンクでデータを温度管理ステーション26内のマイクロプロセッサに送信する。ステーションは、この情報を用いて、ヒータへの電力の供給を制御する。予熱サイクル中、レーザ焼結装置10をできるだけ早く動作できるように、取外し可能な構築チャンバ25をできるだけ早く約130℃から約165℃の範囲の温度に加熱するように電力が供給される。図3に示されるような冷却サイクル中、温度管理ステーション26は、サーミスタからの検出を用いて、構築された部品のカールや他の熱歪みを避けるために部品入りケーキの制御された冷却を行う。冷却サイクル中、温度管理ステーション26内のマイクロプロセッサは、ヒータを「つつくように動作させ(tickles)」バンド・ヒータ44およびピストン・ヒータを介して構築チャンバに少量の熱を選択的に加えて、部品入りケーキが早く冷めすぎないことを確実にする。抵抗バンド・ヒータにエネルギーを与えるべきときを合図するために、選択されたパラメータがモニタされ、アルゴリズムで用いられる。」

「【0031】
プロセス・チャンバ15と構築チャンバ25が接合された後、レーザビームがレーザ(図示せず)によって発せられ、走査システム(図示せず)を経由して標的表面または区域に向けられる。この走査システムは、一般に、レーザビームを偏向させるガルバノ・ミラーを含む。ここに用いているように、「標的区域」という用語は、部品入りケーキの頂面を称する。レーザ・システムおよびガルバノメータ・システムは通常は、レーザ窓によってプロセス・チャンバ15から隔てられている。ある実施の形態において、プロセス・チャンバ15は、部品入りケーキおよび部品入りケーキに隣接した粉末床のある区域を加熱する放射加熱器(図示せず)を1つ以上備えていてよい。レーザビームの偏向と焦点距離は、レーザエネルギーをその層に形成すべき部品の断面に対応する可溶性粉末層の位置に方向付けるために、レーザの変調と共に、制御できるものである。」

「【0043】
第3の位置決め対の受入部34cは、位置決めボール35を横の全方向に自由に移動させられる大きすぎる凹部(図示せず)を含む。受入部34cの凹部の側壁と位置決めボール35の表面との間のクリアランスは、位置決め対の受入部34aおよび34bの場合と比べて、比較的大きい。上述したように、位置決め対の受入部34cは、位置決め対の受入部34aおよび34bと一緒に水平面を画成するように後壁22またはその近くに配置されている。支持ハウジング20への位置決め対の受入部34a、34bおよび34cの配置は、位置決め対の受入部34bの軸が位置決め対の受入部34aと交差するという条件で、好みに応じて異なってもよい。」

「【0046】
部品の完成後、昇降装置36、38が下方に動き、構築チャンバ25がプロセス・チャンバ15から分かれ、装填位置に下方に動く。新たに形成された部品45(または一組の部品)が図3の構築シリンダ60内に示されている。構築チャンバ25は、支持ハウジング20から取り出され、電源コード29を介して温度管理ステーション26に接続される準備ができている。プロセス・チャンバ15は、新たに形成された部品45が、取り出された構築チャンバ25内で冷却され続けている間に、今では、第2の部品を構築するのに使用できる。ある実施の形態において、構築チャンバ25の内部空間をカバー42で囲むことが望ましいであろう。このカバー42は、制御された速度での部品の冷却を促進するのに役立つであろう。構築チャンバ25はさらに、部品を、制御された速度で冷却するのに役立つ断熱裏地を備えていてもよい。ある実施の形態において、構築チャンバ25および/またはカバー42は、制御された環境における部品の冷却をさらに促進する放射加熱器および/または不活性ガス供給源をさらに含む。これらの両方は、温度管理ステーション26により制御されている。」

「【図1】



「【図2】



「【図3】



3 甲3の記載事項
甲3には以下の記載がある。(括弧内の摘記箇所は申立人が提出した甲3の印刷物に基づく。また、括弧内の翻訳文は、申立人が甲3と同時に提出した訳文を参考として当審が作成したものである。)

(1)「Automated Storage and Retrieval Systems (AS/RS)
From LabAutopedia」(第1頁タイトル)
(自動保管および取出システム(AS/RS)
LabAutopediaより)

(2)「Automated or semi-automated systems for chemical or biological library storage are now commonplace[1]. However, laboratory applications of such technology are but a tiny part of a much larger industry. Automated storage and retrieval systems (AS/RS) are inventory management systems that are widely used in distribution centers and warehouses throughout the United States and the world[2]. There is a professional AS/RS industry group, part of the Material Handling Industry of America (MHIA). An automated storage/retrieval system (AS/RS) can be defined as a storage system under which a defined degree of automation is to be implemented to ensure precision accuracy and speed in performing storage and retrieval operations[3]. These automated storage and mechanized systems eliminate human intervention in performing basic sets of operations that includes :

・・Removal of an item from a storage location automatically
・・Transferring the above item to a specific processing or interface point
・・After receiving an item from a processing or interface point, it is automatically stored at a predetermined location.」(第1頁第1〜8行)
(自動保管および取出システム(AS/RS)
(化学的または生物学的ライブラリー保管用の自動または半自動システムは、現在一般的である[1]。しかしながら、このような技術の実験室での適用は、はるかに大きな産業のごく一部に過ぎない。自動保管および取出システム(AS/RS)は、米国および世界中の流通センターおよび倉庫で広く使用されている在庫管理システムである[2]。AS/RS業界団体は、米国原料取扱業界(MHIA)の一部である。自動保管および取出システム(AS/RS)は保管および取出動作を実行する際の正確さおよび速度を保証するために、定義された程度の自動化が変換される保管システムとして定義することができる[3]。これらの自動ストレージと機械化されたシステムは、以下を含む基本的な一連の動作を実行する際の人間の介入を排除する:
・・保管場所からのアイテムの自動的な取り出し
・・上記のアイテムを特定の処理またはインターフェースポイントに転送する
・・処理ポイントまたはインターフェースポイントからアイテムを受け取ると、自動的に所定の場所に保管される。)

(3)「Environmental constraints (temperature, atmosphere, humidity)

In the case of neat chemical compounds there may be concern about compound volatility, i.e. vapors. Even well sealed vessels will tend to allow the escape of some volatile components over time and when multiplied by the size of a compound collection, air quality can be a serious concern. Thus adequate facility ventilation must be considered. Neat compound collections are generally stored at either constant room temperature or cooler, but not below freezing. Humidity control and minimal exposure to light is also desirable. The latter can be achieved via opaque containers or a dark storage environment or both.
The significant environmental concern associated with DMSO-dissolved collections is the high hygroscopicity of DMSO, since the absorption of water by such compound collections has been shown to be detrimental to compound stability. The solubility of compounds will change as the % water changes and the melting point of the solution will change[5]. Most long-term DMSO collections are stored frozen, at 4°C or -20°C. Even though storage at -80°C might lend increased stability, it is generally a complication not considered necessary. As with neat collections, minimized exposure to light is desirable. The collection may be maintained in an inert atmosphere, such as nitrogen. Avoiding the formation of frost is essential to the good operation of the AS/RS.
Collections of biological samples, or “biobanks” are often stored at -80°C or colder to ensure long-term stability and suspension of biological activity. This presents a highly challenging environment for mechanical systems, thus a more limited range of automation will be suitable for such an environment. Although biological samples are frozen, biohazard precautions must be maintained. The conditions of the entire storage and retrieval process for biological samples must suitable to maintain the biological viability of the retrieved sample. Heat, light and the physical shearing of the freeze/thaw process can have a much more profound impact that is the case with small molecules. The specifics are very case dependent.」(第3頁第7〜20行)
(環境上の制約(温度、雰囲気、湿度)
きちんとした化学化合物の場合には、化合物の揮発性、すなわち蒸気に関する懸念があり得る。十分に密閉された容器でさえ、時間の経過とともに一部の揮発性成分が逃げる傾向があり、化合物コレクションのサイズを乗じると、空気の質が深刻な懸念となり得る。したがって、適切な設備の換気を考慮しなければならない。きちんとした化合物コレクションは一般に、一定の室温またはより低温のいずれかで保管されるが、氷点下では保管されない。湿度制御と光への露出を最小限とすることも望ましい。後者は、不透明なコンテナまたは暗い保管環境、あるいはその両方を介して実現できる。
DMSOに溶解したコレクションに関連する重大な環境上の懸念は、DMSOの高い吸湿性である。なぜなら、このような化合物コレクションによる水の吸収が、化合物の安定性に悪影響を与えることが示されているためである。化合物の溶解度は水の割合が変化することにつれて変化し、溶液の融点は変化する[5]。ほとんどの長期DMSOコレクションは、4℃または−20℃で凍結保存される。−80℃で保管すると安定性が高まるかもしれないが、一般的には必要とは考えられない問題である。きちんとしたコレクションと同様に、光への露出を最小限に抑えることが望ましい。コレクションは、窒素などの不活性雰囲気中に維持することができる。AS/RSの良好な動作には、霜の形成を回避することが不可欠である。
生物学的試料のコレクション、または「バイオバンク」はしばしば、長期安定性と生物学的活性の停止を確保するために、多くの場合、−80℃またはそれ以下で保管される。これは、機械システムにとって非常に困難な環境を提示するため、このような環境には、より限定された範囲の自動化が適している。生物学的試料は凍結されているが、バイオハザードの予防措置を維持する必要がある。生物学的試料の保管および取出プロセス全体の条件は、取り出された試料の生物学的生存率を維持するのに適している必要がある。熱、光、および凍結/解凍処理での物理的せん断は、小分子の場合よりもはるかに深刻な影響を与える可能性がある。詳細は場合によって異なる。)

(4)「Desired request turnaround, degree of automation and interface to other systems

The desired degree of automation for collection management is dependent on a number of factors that are interdependent.

・・Frequency of access: Just about any collection in any storage environment can be managed manually for low frequency access. Small biological collections have been managed in standard laboratory -80°C freezers for many years. However, as the frequency of access ramps up so do the undesirable effects of manual access. Special environmental conditions will not be well maintained. The potential for human error will increase, especially if the process involves return of samples back into the collection, which is the most error-prone activity.
・・Desired request turnaround: This is the elapsed time between a sample request and presentation of that sample. Turnaround times increase as the collection size and the frequency of access (i.e. requests) increases. At some point, these factors may dictate use of AS/RS to maintain the desired turnaround. Furthermore, continued collection size and/or access demand growth may dictate use of a modular, multi-AS/RS approach, in which the collection is split into subparts, each with it’s own AS/RS.
・・Interfaces: Depending on the type and use of the collection, it may be desirable to directly interface the AS/RS P/D station to additional sample preparation automation, such as automation to thaw, reformat and/or weigh samples. One must weigh the benefits of interfacing multiple automated systems against the added complication of such an approach. For instance, at one time it was popular to envision directly interfacing AS/RS automation with HTS automation to create a completely automated “smart” loop of sample request, assay, secondary sample request, secondary assay, etc. The complexity of such an approach has generally been found to outweigh the benefits. However some degree of automation at the P/D station may be required to manage the transition of samples from a very cold, inert atmosphere environment to a room temperature, regular atmosphere environment.
・・Any collection of any size almost certainly must have an associated collection-tracking database together with an automated identification (i.e. bar coding) approach. Interface of collection informatics to other systems, such as chemical or screening data management systems, LIMS or a laboratory notebook system is almost as certainly to be required.」(第3頁第21〜35行)
(必要なリクエスト処理時間、自動化の程度、および他のシステムへのインターフェース
コレクション管理に必要な自動化の程度は、相互に依存する複数の要因に依存する。
・・アクセス頻度:低頻度アクセスのために、あらゆる保管環境の任意のコレクションを手動で管理できる。小さな生物学的コレクションは、長年にわたって標準的な実験室の−80℃の冷凍庫で管理されてきた。ただし、アクセスの頻度が増えると、手動アクセスの望ましくない影響も増える。特別な環境条件は十分に維持されない。特に、エラーが発生しやすい動作であるコレクションに試料を戻すプロセスが含まれる場合は、人為的エラーの可能性が高まる。
・・必要なリクエスト処理時間:これは、試料のリクエストからその試料を提示するまでの経過時間である。コレクションのサイズとアクセス(つまりリクエスト)の頻度が増えると、所要時間は長くなる。ある時点で、これらの要因により、AS/RSを使用して目的の処理時間を維持することが必要になる場合がある。さらに、コレクションのサイズやアクセス需要の増加が続くと、コレクションがサブパートに分割され、それぞれが独自のAS/RSを持つモジュール式のマルチAS/RSアプローチの使用が必要になる場合がある。
・・インターフェース:コレクションの種類と用途によっては、AS/RS P/Dステーションを、試料の解凍、再フォーマット、および/または計量の自動化など、追加の試料準備自動化に直接結合させることが望ましい場合がある。複数の自動化システムと結合させる利点と、そのようなアプローチにより複雑さが増すことを比較検討する必要がある。例えば、かつては、AS/RS自動化とHTS自動化を直接結合して、試料の要求、分析、次の試料の要求、次の分析などの完全に自動化された「スマート」ループを作成することを想定することが一般的である。このようなアプローチの複雑さはしばしばメリットを上回ることがわかっている。ただし、非常に低温で不活性な大気環境から室温の通常の大気環境への試料の移行を管理するには、P/Dステーションである程度の自動化が必要になる場合がある。
・・あらゆるサイズのコレクションには、ほぼ確実に、自動識別(バーコードなど)アプローチとともに、関連するコレクション追跡データベースが必要である。コレクション情報科学と他のシステム、例えば化学またはスクリーニングデータ管理システム、LIMSまたは実験ノートシステムとの結合は、ほぼ確実に必要とされる。)

4 甲4の記載事項
甲4には以下の記載がある。(括弧内の翻訳文は、申立人が甲4と同時に提出した抄訳文を参考として当審が作成したものである。)

「[0004] The present invention relates generally to an automated and modular vending machine deploying a 3D printer that may be customized using printer modules and other hardware and software.」
([0004]本発明は、一般に、プリンタモジュールおよび他のハードウェアおよびソフトウェアを使用してカスタマイズすることができる3Dプリンタを装備した自動化されたモジュール式自動販売機に関する。)

「[0005] The invention comprises apparatus and a method that provides a free standing, modular 3D printer machine or automated or point-of-sale device, The invention includes printer modules and common interfaces that reduce down time and maintenance costs. In addition, the modules that can be assembled and configured to create an automated vending unit having interfaces making it an interactive retail display of any size that may be linked to users over a number of interfaces.」
([0005]本発明は、自立型のモジュール式3Dプリンタマシンまたは自動化されたまたはPOSデバイスを提供する装置および方法を含む。本発明は、ダウンタイムおよびメンテナンスコストを削減するプリンタモジュールおよび共通インターフェースを含む。さらに、インターフェースを備えた自動販売ユニットを作成するために組み立ておよび構成できるモジュールにより、多数のインターフェースを介してユーザにリンクできる任意のサイズのインタラクティブな小売ディスプレイとすることができる。)

「[0013] FIGS. 8A-8B illustrate a part storage and retrieval mechanism of the present invention.」
([0013]図8A〜8Bは、本発明の部品の保管および引出しのメカニズムを示す。)

「[0016] This description is not to be taken in a limiting sense, but is made merely for the purpose of illustrating the general principles of the invention. The scope of the invention is defined by the appended claims. In a preferred embodiment, as shown in FIG. 1, the present invention includes a modular vending machine 100 for creating a printed three-dimensional object 101. The vending machine includes an enclosure 102 having an exterior 103 and interior 104. Interior 104 is adapted to receive and house a plurality of modular three-dimensional printers 111-114 in predetermined locations. Each of the modular printers are interchangeable in each of the predetermined positions. This permits printers to be easily located, removed and installed in the device. To facilitate removal and installation of a printer, the vending machine may use a common wiring interface and a common mounting interface at each of the predetermined positions」
([0016]この説明は、限定的な意味で取られるべきではなく、本発明の一般的な原理を例示する目的のためのものである。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって定義される。好ましい実施形態では、図1に示すように、本発明は、印刷された3次元オブジェクト101を作成するためのモジュール式自動販売機100を含む。自動販売機は、外部103と内部104を有する筐体102を含む。内部104は、所定の位置で複数のモジュール式3次元プリンタ111−114を収容するように適合されている。各モジュール式プリンタの所定位置の各々において交換可能である。これは、プリンタが容易に配置され、装置の取り外し及び再設置することを可能にする。プリンタの取り外し及び取り付けを容易にするために、自動販売機は、当該所定位置に共通配線と共通のインターフェースを使用することができる。)

「[0017] At least one interface 120 is provided. The interface may be in communication with and or include a processor or other electronics for receiving a build design of an object 101 and to transmit build design instructions to at least one of the modular three-dimensional printers. As shown in FIG. 2, one or more build materials 201-212 are located in the device. To feed the build materials to the printers, at least one manipulator 220 is provided which is in communication with build materials 201-212. Manipulator 220 is adapted to feed the build materials to the modular three-dimensional printers in accordance with the received build design instructions. Once the printing of object 101 is completed, it may first be placed in a section of the device for storage. One method of storing one or more printed objects is to provide one or more storage bins 130-133 that are adapted to receive and store printed objects. The storage section or sections of the device are spaced apart from the one or more printers and prevent users from accessing the printers. This reduces the risk of injury to the user. As shown, the bins may be doors or receptacles that swing open or pivot to allow access to a part while at the same time blocking access to the interior.」
([0017]少なくとも1つのインターフェース120が設けられている。インターフェースは、通信可能な状態にあり、又はオブジェクト101の設計をモジュール式3次元プリンタの内の少なくとも1つに、構築設計指示を送信するためのプロセッサまたは他の電子回路を含むことができる。図2に示すように、1つあるいは複数の構築材料201−212は装置内に配置されている。構築材料をプリンタに供給するために、少なくとも1つのマニピュレータ220は、構築材料201−212と通信状態で提供されている。マニピュレータ220は、受け取った構築設計指示に従って、モジュール式3次元プリンタに構築材料を供給するようになっている。オブジェクト101の印刷が完了すると、収納するための装置部分に配置することができる。1つ又は複数の印刷されたオブジェクトを収納する1つの方法は、印刷されたオブジェクトを受けとって収納するように適合された1以上の収納ビン130−133を提供することである。装置の記憶部は、1つ以上のプリンタから離れて配置され、ユーザがプリンタにアクセスするのを防止する。これは、ユーザへの傷害の危険性を減少させる。図示のように、ビンは内部へのアクセスを阻止しつつ部品へのアクセスを可能にするために開いたり回転したりするドア又は容器であってもよい。)

「[0018] As shown in FIGS. 8A and 8B, a manipulator 800 is provided for positioning one or more storage bins 810-812 in a position to receive a printed object from the printers and to position a bin in the interior for storage. Manipulator 800 may be a gantry or other known mechanical systems of moving objects and is further adapted to move and manipulate a storage bin into a position in which the printed object is placed into a retrieval bin 820 for removal by the user.」
([0018]図8Aおよび8Bに示されるように、マニピュレータ800は、1つまたは複数の収納ビン810〜812をプリンタから印刷されたオブジェクトを受け取る位置と内部においてビンを格納するための位置に配置するために提供される。マニピュレータ800は、オブジェクトを移動する構台または他の既知の機械的システムであってもよく、さらに、ユーザが取り出すために印刷されたオブジェクトを回収ビン820に置く位置に収納ビンを移動および操作するように適合される。)

「[0020] Additional features include the ability to (9) calculate cost from the selected digital part file based on several factors (e.g., material consumption, material color, build time, etc.) and accepting payment before printing, (10) providing the user with a means of ensuring the security of their completed part with a randomly generated passcode, user-selected passcode, physical token, key, etc. at the start of a build or via the remote monitoring application that may be provided to retrieve the completed part, (11) accept a user's digital part file via removable memory (e.g., SD card, USB drive, etc.) and either require that the removable memory be left in the system during the build or download the selected file to a digital storage location within the system to allow the user to remove their media, (12) allow users to perform a 3D scan of a physical part that may then be replicated using the system or provide access to a part file to the user for editing, (13) provide visually-appealing industrial design, including display locations for example parts, (14) print either a user-designed part from removable memory or another source of file submission (e.g., online interface, Bluetooth from phone or PC, etc.) or allow the user to select from a list of parts (with physical models likely displayed in the case) included in the system memory, (15) network with several installed systems to allow users to print from and control a printer on a separate, networked system regardless of the location from which a part file is uploaded, (16) use an easily disconnected interface for power, HCI input signals, and part data transfer, (17) the ability to remove and replace individual 3D printers for service with minimal delay in service for a single printer and no delay in service for the entire system, (18) provide easy access to all systems for maintenance personnel, (19) provide a storage location (either concealed or visible) for maintenance tools, example parts, etc., (20) provide redundancy by including multiple 3D printers to ensure continuous service, and (21) provide a stable, free-standing housing that is safe for users (e.g., no access to high temperatures, mechanical components, chemicals, etc.) and can be constructed on-site and is as mobile as possible without sacrificing stability.」
([0020]追加機能には、(9)いくつかの要因(材料消費量、材料の色、ビルド時間など)に基づいて選択したデジタルパーツファイルからコストを計算し、プリント前に支払いを受け入れ、(10)ビルドの開始時、または取得するために提供されるリモート監視アプリケーションを介して、ランダムに生成されたパスコード、ユーザが選択したパスコード、物理トークン、キーなどを使用して、完成したパーツのセキュリティを確保する手段をユーザに提供し、(11)リムーバブルメモリ(SDカード、USBドライブなど)を介してユーザのデジタルパーツファイルを受け入れ、ユーザがメディアを削除できるように、ビルド中にリムーバブルメモリをシステムに残すか、選択したファイルを内のデジタルストレージの場所にダウンロードする必要があり、(12)ユーザが物理的なパーツの3Dスキャンを実行できるようにし、システムを使用して複製したり、編集のためにパーツファイルへのアクセスをユーザに提供したりできるようにし、(13)部品などの展示場所を含む、視覚的に魅力的な工業デザインを提供し、(14)ユーザが設計した部品をリムーバブルメモリまたは別のファイル送信ソース(オンラインインターフェース、電話またはPCからのBluetoothなど)からプリントするか、ユーザが別のことを行えるようにします。システムメモリに含まれるパーツのリスト(ケースに物理モデルが表示される可能性が高い)から選択し、(15)パーツファイルのアップロード元の場所に関係なく、ユーザが別のネットワーク化されたシステムでプリンタをプリントおよび制御できるようにする、複数のシステムがインストールされたネットワーク、(16)電源、HCI入力信号、およびパーツデータ転送に簡単に切断できるインターフェースを使用し、(17)単一のプリンタのサービスの遅延を最小限に抑え、システム全体のサービスの遅延をなくして、サービスのために個々の3Dプリンタを取り外して交換する機能、(18)保守担当者がすべてのシステムに簡単にアクセスできるようにし、(19)メンテナンスツール、サンプルパーツなどの保管場所(隠しまたは表示)を提供し、(20)継続的なサービスを保証するために複数の3Dプリンタを含めることで冗長性を提供し、および(21)ユーザにとって安全で(たとえば、高温、機械部品、化学薬品などにアクセスできない)、現場で構築でき、安定性を犠牲にすることなく可能な限り移動可能な、安定した自立型のハウジングを提供する、との機能が含まれる。)

「[0031] The system may use any type of 3D printer, although there are more maintenance considerations for nearly every potential system other than standard desktop filament-based fused deposition modeling printers. This includes additive manufacturing processes such as stereolithography, selective laser sintering, selective laser melting, binder jetting 3D printing, material jetting 3D printing, electron beam melting, and other similar systems.」
([0031]システムは任意のタイプの3Dプリンタを使用できるが、標準のデスクトップフィラメントベースの溶融堆積モデリングプリンタ以外のほぼすべての潜在的なシステムには、より多くのメンテナンスの検討事項がある。これには、ステレオリソグラフィー、選択的レーザ焼結、選択的レーザ溶融、バインダージェット3Dプリント、マテリアルジェット3Dプリント、電子ビーム溶解、およびその他の同様のシステムなどの付加製造プロセスが含まれる。)




(図8A、図8B)

5 甲5の記載事項
甲5には以下の記載がある。(括弧内の翻訳文は、申立人が甲5と同時に提出した抄訳文を参考として当審が作成したものである。また、「・・・」は省略を示す。以下同様。)

「[0001] The present disclosure relates to additive manufacturing technologies for printing or otherwise building three-dimensional (3D) parts and support structures. In particular, the present disclosure relates to systems for removing support structures from 3D parts printed or built with additive manufacturing systems, such as extrusion-based additive manufacturing systems.」
([0001]本開示は、三次元(3D)部品およびサポート構造を印刷または他の方法で構築するための付加製造技術に関する。特に、本開示は、押出ベースの付加製造システムなどの付加製造システムで印刷または構築された3D部品からサポート構造を除去するためのシステムに関する。)

「[0002] An extrusion-based additive manufacturing system is used to print a 3D part from a digital representation of the 3D part in a layer-by-layer manner by extruding a flowable part material. The part material is extruded through an extrusion tip carried by an extrusion head, and is deposited as a sequence of roads on a substrate in an x-y plane. The extruded part material fuses to previously deposited part material, and solidifies upon a drop in temperature. The position of the extrusion head relative to the substrate is then incremented along a z-axis (perpendicular to the x-y plane), and the process is then repeated to form a 3D part resembling the digital representation.」
([0002]押し出しベースの付加製造システムを使用して、流動性部品材料を押し出すことにより、3D部品のデジタル表現から3D部品をレイヤーごとにプリントする。成形品の材料は、押し出しヘッドによって運ばれる押し出しチップを通して押し出され、x−y平面の基板上に一連の道路として堆積される。押し出された部品材料は、以前に堆積された部品材料と融合し、温度が下がると固化する。次に、基板に対する押し出しヘッドの位置がz軸(x−y平面に垂直)に沿って増分され、このプロセスが繰り返されて、デジタル表現に似た3D部品が形成される。)

「[0003] Movement of the extrusion head with respect to the substrate is performed under computer control, in accordance with build data that represents the 3D part. The build data is obtained by initially slicing the digital representation of the 3D model into multiple horizontally sliced layers. Then, for each sliced layer, the host computer generates tool paths for depositing roads of the part material to form the 3D part.」
([0003]基板に対する押し出しヘッドの移動は、3D部品を表すビルドデータに従って、コンピュータ制御下で実行される。ビルドデータは、最初に3Dモデルのデジタル表現を複数の水平方向にスライスされたレイヤーにスライスすることによって取得される。次に、スライスされたレイヤーごとに、ホストコンピュータは、3D部品を形成するために部品材料の経路を配置するためのツールパスを生成する。)

「[0004] In fabricating 3D parts by depositing layers of a part material, supporting layers or structures are typically built underneath overhanging portions or in cavities of 3D parts under construction, which are not supported by the part material itself. A support structure may be built utilizing the same deposition techniques by which the part material is deposited. The host computer generates additional geometry acting as a support structure for the overhanging or free-space segments of the 3D part being formed. Support material is then deposited from a second nozzle pursuant to the generated geometry during the build process. The support material adheres to the part material during fabrication, and is removable from the completed 3D part when the build process is complete.」
([0004]部品材料の層を堆積することによって3D部品を製造する場合、支持層または構造は、通常、部品材料自体によって支持されていない、張り出し部分の下または構築中の3D部品の空洞内に構築される。サポート構造は、部品材料が堆積されるのと同じ堆積技術を利用して構築され得る。ホストコンピュータは、形成される3D部品のオーバーハングまたはフリースペースセグメントのサポート構造として機能する追加のジオメトリを生成する。次に、ビルドプロセス中に生成されたジオメトリに従って、サポート材料が2番目のノズルから堆積される。サポート材料は、製造中に部品材料に付着し、ビルドプロセスが完了すると、完成した3D部品から取り外し可能になる。)

「[0005] Support structures for use in printing or building 3D parts in additive manufacturing systems are typically classified in two categories: Break-away support materials and soluble or melt-away support materials. Break-away support materials may be manually broken away from the resulting 3D parts by hand or using tools. In comparison, soluble support materials may be dissolved in aqueous solutions. Typically, optimal dissolution of a soluble support material requires heat and agitation, which is provided in various commercially-available support removal tanks or vessels designed to dissolve supports from additive-manufactured parts.」
([0005]付加製造システムで3D部品を印刷または構築するために使用するサポート構造は、通常、ブレークアウェイサポート材料と可溶性またはメルトアウェイサポート材料の2つのカテゴリに分類される。分離したサポート材料は、手作業またはツールを使用して、結果の3D部品から手動で分離することができる。比較すると、可溶性サポート材料は水溶液に溶解することができる。通常、可溶性サポート材料の最適な溶解には、熱および攪拌が必要であり、これは、添加剤で製造された部品からサポートを溶解するように設計された様々な市販のサポート除去タンクまたは容器で提供される。)

「[0009] FIG. 1 is a schematic illustration of a support structure removal system of the present disclosure in use with a 3D printing farm of additive manufacturing systems.」
([0009]図1は、積層造形システムの3D印刷ファームで使用されている本開示のサポート構造除去システムの概略図である。)

「[0010] FIG. 2 is a perspective view of the support structure removal system of the present disclosure、 which includes a reservoir tank and multiple removable vessels.」
([0010]図2は、本開示のサポート構造除去システムの斜視図であり、これは、貯蔵タンクおよび複数の取り外し可能な容器を含む。)

「[0011] FIG. 3 is a top view of the reservoir tank of the support structure removal system.」
([0011]図3は、サポート構造除去システムの貯蔵タンクの上面図である。)

「[0015] FIG. 7 is a schematic illustration of the second alternative support structure removal system in use with a 3D printing farm of additive manufacturing systems and a first robotic mechanism including a robotic arm.」
([0015]図7は、積層造形システムの3D印刷ファームで使用されている第2の代替サポート構造除去システムと、ロボットアームを含む第1のロボット機構との概略図である。)

「[0019] As shown in FIG. 1, support structure removal system 10 is utilized with a 3D printing farm of multiple additive manufacturing systems, referred to as farm 12. In the shown example, farm 12 includes multiple extrusion-based additive manufacturing systems commercially available from Stratasys, Inc., Eden Prairie, MN under the trade designation FORTUS 900mc 3D Production Systems. However, removal system 10 may be used in conjunction with a variety of different additive manufacturing systems that print or otherwise build 3D parts from part materials, along with printing or otherwise building soluble support structures from soluble support materials.・・・」
([0019]図1に示すように、サポート構造除去システム10は、フェーム12で示される、複数の追加の製造システムの3D印刷ファームが利用される。図示の例では、ファーム12は、Stratasys, Inc., Eden Prairie, MN under the trade designation FORTUS 900mc 3D Production Systemsから市販されている多数の押出による積層製造システムを含む。しかしながら、除去システム10は、プリントまたは他の方法で、印刷に伴ってから3D部品を構築する、またはそうでないと可溶性サポート材料からの可溶性サポート構造を構築する異なる添加剤製造の様々なシステムと共に使用することができる。・・・)

「[0020] During operation, the additive manufacturing systems of farm 12 individually produce 3D parts 14 and corresponding support structures 15, where each support structure 15 may be built underneath overhanging portions or in cavities of the respective 3D part 14 under construction. The portion of 3D parts 14 and support structures 15 that contain soluble support structures (e.g., as opposed to break-away support structures) may be removed from the additive manufacturing systems and placed in removal system 10 to remove (e.g., dissolve) the soluble support structures 15 from the 3D parts 14. As such, a single removal system 10 may be used in conjunction with multiple additive manufacturing systems.」
([0020]動作中、ファーム12の追加の製造システムは、個々の3D部品14および対応するサポート構造15を生成する(但し、各サポート構造15は、オーバーハング部の下または構築中の各3D部品14のキャビティ内に組み込まれていてもよい。可溶性サポート構造(例えば、剥離サポート構造に対立するものとして)を含む3次元部品14とサポート構造15の一部分に追加の製造システムから除去され、除去システム10に入れて、3D部品14から可溶性サポート構造15を除去する(例えば、溶解する)することができる。そのようなものとして、1つの除去システム10は、複数の追加の製造システムに関連して使用することができる。)

「[0029] Removal system 10 also includes heat exchanger 39, which is one or more heat exchange elements configured to heat aqueous fluid 26 to one or more desired temperatures to assist in dissolving the soluble support structures. In the shown embodiment, heat exchanger 39 is positioned downstream from supply line 28 and upstream from inlet line 30. However, reservoir tank 16 may also or alternatively include one or more heat exchange elements (e.g., heating coils, not shown) to heat aqueous fluid 26 to the one or more desired temperatures. For example, removal system 10 may include one or more pad heaters secured to the outside of tank walls 20. The use of pad heater(s) on the outside of tank walls 20 is suitable for conductively heating aqueous solution 26 through the walls of reservoir tank 16, while also preventing direct contact between the pad heater(s) and aqueous solution 26. This prevents aqueous solution 26 from damaging the pad heater(s).」
([0029]除去システム10はまた、可溶性サポート構造の溶解を助けるために水性流体システム26を1つまたは複数の所望の温度に加熱するように構成された1つまたは複数の熱交換要素である熱交換器39を含む。示されている実施形態では、熱交換器39は、供給ライン28の下流および入口ライン30の上流に配置されている。例えば、除去システム10は、タンク壁20の外側に固定された1つまたは複数のパッドヒーターを含み得る。タンク壁20の外側でのパッドピーターの使用は、リザーバーの壁を通して水溶液26を伝導的に加熱するのに適している。タンク16はまた、パッドヒーターと水溶液26との間の直接接触を防止する。これは、水溶液26がパッドヒーターを損傷することを防止する。)

「[0058] The support structure removal systems of the present disclosure (e.g., removal systems 10 and 210) may also be incorporated into automated processes. For example, as shown in FIG. 7, system 210 and farm 12 may be operated in an automated manner, such as with one or more robotic mechanisms (e.g., robotic arm 290, which is operated with controller 292). For example, controller 292 (i.e., one or more computer-based controllers) may operate robotic arm 280 to individually insert vessels 218 (containing 3D parts and support structures from farm 12) into reservoir tank 216 in an automated manner, as illustrated by arrow 294. In this embodiment, robotic arm 292 may be calibrated to position each vessel 218 at a preset location within reservoir tank 216 with proper registration. This ensures vessels 218 are properly aligned with their respective magnet assemblies 248 when inserted. Controller 292 also desirably records the locations within reservoir tank 216 that currently retain vessels 218 and the locations that are currently available, and directs robotic arm 290 to insert and remove vessels 218 based on the recorded locations.」
([0058]本開示のサポート構造除去システム(例えば、除去システム10および210)ももまた、自動化されたプロセスに組み込まれ得る。例えば、図7に示されるように、システム210およびファーム12は、1つまたは複数のロボット機構(例えば、コントローラ292で操作されるロボットアーム290)を用いてなど、自動化された方法で操作され得る。例えば、コントローラ292(すなわち、1つまたは複数のコンピュータベースのコントローラ)は、ロボットアーム280を操作して、矢印で示されるように、自動化された方法で、容器218(ファーム12からの3D部品およびサポート構造を含む)を貯蔵タンク216に個別に挿入することができる。この実施形態では、ロボットアーム292は、適切な位置合わせにより、各容器218を貯蔵タンク216内の事前設定された位置に配置するように較正され得る。これにより、容器218は、挿入されたときに、それぞれの磁石アセンブリ248と適切に位置合わせされることが保証される。コントローラ292はまた、望ましくは、現在容器218を保持している貯蔵タンク216内の位置および現在利用可能な位置を記録し、記録された位置に基づいて容器218を挿入および除去するようロボットアーム290に指示する。)

「[0059] Controller 292 also desirably retains information on how long each vessel 218 resides in reservoir tank 216, allowing controller 292 to direct robotic arm 290 to move vessels 218 from reservoir tank 216 to rinsing tank 278 on an individual basis (as illustrated by arrow 296) after residing in aqueous fluid 226 for a suitable period of time.・・・」
([0059]また、コントローラ292は、各容器218が貯蔵タンク216内に存在する期間の情報を保持することにより、コントローラ292がロボットアーム290を誘導して、適当な時間、水性流体226に存在した後に容器218を貯蔵タンク216から個々の基準で(矢印296によって例示されるように)洗浄タンク278に供給することが可能である。・・・)




(図1)




(図2)




(図3)




(図7)

第5 当審の判断
1 申立理由1について
(1)甲1に記載された発明
上記第4の1に摘記した事項を総合勘案し、特に[0019]、[0040]〜[0047]、[0054]の記載、図1においてワークピース製造セクション12と後処理セクション30とがコンベヤ装置28を介して隣接して配置されている点に着目すると、甲1には、次の発明が記載されていると認められる。

「粉末層を電磁放射または粒子放射にさらすことによって三次元ワークピースを製造するためのワークピース製造セクションを含むシステムであって、
システムは、ワークピース製造セクション12と、後処理セクション30を含み、
ワークピース製造セクション12は、照射装置14とプロセスチャンバ16とを備えており、
プロセスチャンバ16内に、原料粉末と、原料粉末から積層造形法により製造されたワークピース20とを収容するキャリア18が配置されており、
キャリア18は、プロセスチャンバ16に対して垂直方向に下向きに構築チャンバ22内に変位させることができ、ワークピース製造セクション12の運転において、キャリア18に塗布された原料粉末層が、照射装置14によって電磁放射または粒子放射に曝されることができるその動作位置にある限り、キャリア18を構築チャンバ22内に移動できるように、構築チャンバ22は、その上側の領域において解放されており、
照射装置14は、放射線源、好ましくはレーザ源と、光学素子と走査ユニットを備えた光学ユニットとを備え、照射装置14の放射源によって放出された電磁放射または粒子放射が、キャリア18に適用された原料粉末層上を位置選択的に導かれる場合、それによって原料粉末層に生じた入熱は、個々の原料粒子の融合または焼結を引き起こし、その結果、ワークピース20は層状に構築され、
ワークピース製造セクション12でワークピース20を製造するための構築プロセスが完了した後、構築チャンバ22は、ワークピース製造セクション12から取り外され、
構築チャンバ22のその動作位置からその交換位置への移動は、コンベヤベルトを含み、その動作がワークピース製造セクション12の制御ユニットによって制御されるコンベヤ装置28によって行われ
ワークピース製造セクション12と後処理セクション30とがコンベヤ装置28を介して隣接して配置されており、
後処理セクション30は、ワークピース製造セクション12で製造されたワークピース20を備えた構築チャンバ22を収容するために使用され、
後処理セクション30は、交換ステーション32の下流のパーキングステーション34、パーキングステーション34下流の回転ステーション36、および回転ステーション36の下流の取り外しステーション38を含み、
交換ステーション32、パーキングステーション34、回転ステーション36および取り外しステーション38はそれぞれ、システム10において互いに横方向に隣接して配置されており、
後処理セクション30は、様々なステーション32、34、36、38間で構築チャンバ22を移送するために、輸送装置40を備えており、
輸送装置40は、グリッパー42を備え、レールシステムを含むことができる変位装置44によって、後処理セクション30の様々なステーション32、34、36、38の間で移動することができ、その結果、グリッパー42は、後処理セクション30のステーション32、34、36、38の1つで受け取られた構築チャンバ22を把持し、それを別のステーション32、34、36、38に配置することができ、
パーキングステーションにおける構築チャンバの滞在は、構築チャンバで生産されたワークピースと未使用の原料粉末を所望の温度に冷却し、
取り外しステーションにおいて、ワークピース20を構築チャンバ22から取り外すことができ、ワークピース20が構築チャンバ20から分離されるとすぐに、構築チャンバ22は、後処理セクション30の交換ステーション32に持ち込まれ、そこからワークピース製造セクション12に戻ることができる代替の構築チャンバとして利用可能である、
システム。」(以下、「甲1発明」という。)

(2)本件発明1について
ア 甲1発明との対比
本件発明1と甲1発明とを対比する。

甲1発明の「(三次元)ワークピース」、「原料粉末」は、それぞれ本件発明1の「三次元物体」、「粉末構成材料」に相当する。
甲1発明の「ワークピース製造セクション12」は、原料粉末から積層造形法によりワークピースを製造するものであるから、本件発明1の「三次元物体を積層製造する設備」に相当する。
甲1発明の「構築チャンバ」は、ワークピース製造セクション12のプロセスチャンバと着脱可能であるから「モジュール状」といえるものであり、かつチャンバ内部には未使用の原料粉末が存在するから、本件発明1の「粉末構成材料を受容するように構成されたチャンバーを備えるモジュール状機能ユニット」に相当する。
甲1発明の「後処理セクション30」と本件発明1の「貯蔵ユニット」は、「モジュール状機能ユニットとともに用いられる」という点で共通する。

そうすると、本件発明1と甲1発明とは、

「三次元物体を積層製造する設備で使用される、粉末構成材料を受容するように構成されたチャンバーを備えるモジュール状機能ユニットとともに用いられるもの。」

という点で一致し、以下の点で相違する。

(相違点1)
本件発明1は「三次元物体を積層製造する設備で使用される、モジュール状機能ユニットを貯蔵且つ準備するための貯蔵ユニットであって、粉末構成材料を受容するように構成されたチャンバーを備えるモジュール状機能ユニットを1つ貯蔵するように、それぞれが構成された複数の貯蔵セクションと、前記複数の貯蔵セクションのうちの少なくとも1つに割り当てられた温度調節装置であって、それぞれの前記モジュール状機能ユニットがそれぞれの前記貯蔵セクションに貯蔵されると、前記チャンバーを加熱すること及び/又は前記粉末構成材料を加熱することを含む温度調節作業を、それぞれの前記モジュール状機能ユニットに対して行うように構成された温度調節装置と、を備える、貯蔵ユニット」を有するのに対し、甲1発明はそのような構成を有していない点。

イ 相違点についての検討
a 上記第4の1で摘記したとおり、甲1には「モジュール状機能ユニットを貯蔵且つ準備するための貯蔵ユニットであって、粉末構成材料を受容するように構成されたチャンバーを備えるモジュール状機能ユニットを1つ貯蔵するように、それぞれが構成された複数の貯蔵セクションと、前記複数の貯蔵セクションのうちの少なくとも1つに割り当てられた温度調節装置であって、それぞれの前記モジュール状機能ユニットがそれぞれの前記貯蔵セクションに貯蔵されると、前記チャンバーを加熱すること及び/又は前記粉末構成材料を加熱することを含む温度調節作業を、それぞれの前記モジュール状機能ユニットに対して行うように構成された温度調節装置と、を備える、貯蔵ユニット」が直接的に記載されていない以上、甲1には相違点1に係る構成について直接的に記載されていない。
b 次に、甲1発明の「後処理セクション30」について検討する。
(a)甲1発明の「後処理セクション30」は、交換ステーション32、パーキングステーション34、回転ステーション36および取り外しステーション38に構築チャンバが配置され得るものである。
(b)しかしながら、「後処理セクション30」は構築チャンバの交換及びワークピースの取り出しのために構築チャンバを「配置」するものであって、構築チャンバを「貯蔵」するものではないから、本件発明1の「貯蔵ユニット」には該当しない。
(c)そして、上記第4の1で摘記した甲1の記載事項を参照しても、甲1発明の「後処理セクション30」を、構築チャンバを貯蔵するためのユニットとすることを示唆する記載は見当たらない。
(d)したがって、甲1の記載事項を参照しても、甲1発明において相違点1に係る構成を備えることが動機付けられるということはできない。
c また、上記第4の2で摘記した甲2の記載事項を参照しても、甲1発明において、相違点1に係る構成を備えることを動機付けるような記載を見いだせない。
d さらに、本件明細書等の【0004】、【0016】における、「貯蔵セクション」に割り当てられた「温度調節装置」は「それぞれの貯蔵セクション内に配置されている機能ユニットの、少なくとも一つの、特に少なくとも部分的に構成材料で充填されている収容スペースの温度調節のために、および/またはそれぞれの貯蔵セクション内に配置されている機能ユニットの収容スペース内に収容されている構成材料の温度調節のために設けられている」という記載を考慮すると、本件発明1が上記相違点1に係る発明特定事項を備えることにより、「貯蔵セクション内に配置されている機能ユニット」の「収容スペースの温度調節」および/または「収容スペース内に収容されている構成材料の温度調節」ができるという効果を奏すると認められる。そして、甲1発明や甲2の記載事項からこのような効果を予測することは困難であるといえる。
e 申立人は特許異議申立書の3(4)ア(ア)において、「貯蔵設備」において「複数の貯蔵セクション」と「温度調節装置」とを備えることは、当然採用すべき自明の事項である旨を主張している。
f しかしながら、仮に「貯蔵設備(貯蔵ユニット)」において「複数の貯蔵セクション」と「温度調節装置」とを備えることが自明の事項であったとしても、甲1には「貯蔵ユニット」について直接的に記載されておらず、また甲1の「後処理セクション30」が「貯蔵ユニット」に該当しないことは上記a、bで述べたとおりであるから、甲1発明が「複数の貯蔵セクション」と「温度調節装置」を備えるということはできない。
g したがって、甲1発明において、上記相違点1に係る本件発明1の発明特定事項を得ることは、当業者が容易に想到し得たとはいえない。

ウ 本件発明1についての小括
そうすると、本件発明1は、甲1発明と甲2の記載事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。

(3)本件発明2〜15について
本件発明2〜15に係る貯蔵ユニットはいずれも、本件発明1に係る貯蔵ユニットを更に技術的に特定するものであるが、上記(2)イで述べたとおり、本件発明1が、甲1発明と甲2の記載事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない以上、本件発明2〜15についても同様に、甲1発明と甲2の記載事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。

(4)申立理由1についてのまとめ
以上のとおりであるから、本件発明1〜15は、甲1発明と甲2の記載事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。

2 申立理由2について
(1)甲3に記載された発明
上記第4の3に摘記した事項を総合勘案すると、甲3には、次の発明が記載されていると認められる。

「実験室で適用される、化学的または生物学的ライブラリー保管用の自動保管および取出システムであって、
保管場所からのアイテムの自動的な取り出しと、
上記のアイテムを特定の処理またはインターフェースポイントに転送することと、
処理ポイントまたはインターフェースポイントからアイテムを受け取ると、自動的に所定の場所に保管されること
を実行し、
試料を凍結保存する機能を有し、
試料の解凍のための自動化システムと結合させるインターフェースを有する、
自動保管および取出システム。」(以下、「甲3発明」という。)

(2)本件発明1について
ア 甲3発明との対比
本件発明1と甲3発明とを対比する。

甲3発明の「自動保管および取出システム」と本件発明1の「貯蔵ユニット」は、「アイテムを貯蔵する」という点で共通する。

そうすると、本件発明1と甲3発明とは、

「アイテムを貯蔵するもの。」

という点で一致し、以下の点で相違する。

(相違点2)
本件発明1は「三次元物体を積層製造する設備で使用される、モジュール状機能ユニットを貯蔵且つ準備するための貯蔵ユニットであって、粉末構成材料を受容するように構成されたチャンバーを備えるモジュール状機能ユニットを1つ貯蔵するように、それぞれが構成された複数の貯蔵セクションと、前記複数の貯蔵セクションのうちの少なくとも1つに割り当てられた温度調節装置であって、それぞれの前記モジュール状機能ユニットがそれぞれの前記貯蔵セクションに貯蔵されると、前記チャンバーを加熱すること及び/又は前記粉末構成材料を加熱することを含む温度調節作業を、それぞれの前記モジュール状機能ユニットに対して行うように構成された温度調節装置と、を備える、貯蔵ユニット」を有するのに対し、甲3発明はそのような構成を有していない点。

イ 相違点についての検討
a 上記第4の3で摘記したとおり、甲3には相違点2に係る構成について直接的に記載されていない。
b また、甲3発明の「自動保管および取出システム」は、単に「化学的または生物学的ライブラリー(アイテム、試料)」を保管する機能を有するにとどまり、「三次元物体を積層製造する設備で使用される、モジュール状機能ユニット」を保管するものではないから、甲3発明の「三次元物体を積層製造する設備で使用される、モジュール状機能ユニットを貯蔵且つ準備するための貯蔵ユニット」には該当しない。
c そして、上記第4の3で摘記した甲3の記載事項を参照しても、甲3発明の「自動保管および取出システム」を、三次元物体を積層製造する設備で使用される、モジュール状機能ユニットを保管するものとすることを示唆する記載は見当たらない。
d したがって、甲3の記載事項を参照しても、甲3発明において相違点2に係る構成を備えることが動機付けられるということはできない。
e また、上記第4の1、2で摘記した甲1、甲2の記載事項を参照しても、甲3発明において、相違点2に係る構成を備えることを動機付けるような記載を見いだせない。
f したがって、甲3発明において、上記相違点2に係る本件発明1の発明特定事項を得ることは、当業者が容易に想到し得たとはいえない。

ウ 本件発明1についての小括
そうすると、本件発明1は、甲3発明に基いて、あるいは、甲3発明と甲1の記載事項、甲2の記載事項及び周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。

(3)本件発明2〜15について
本件発明2〜15に係る貯蔵ユニットはいずれも、本件発明1に係る貯蔵ユニットを更に技術的に特定するものであるが、上記(2)イで述べたとおり、本件発明1が、甲3発明に基いて、あるいは、甲3発明と甲1の記載事項、甲2の記載事項及び周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない以上、本件発明2〜15についても同様に、甲3発明に基いて、あるいは、甲3発明と甲1の記載事項、甲2の記載事項及び周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。

(4)申立理由2についてのまとめ
以上のとおりであるから、本件発明1〜15は、甲3発明に基いて、あるいは、甲3発明と甲1の記載事項、甲2の記載事項及び周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。

3 申立理由3について
(1)甲4に記載された発明
上記第4の4に摘記した事項を総合勘案し、特に[0016]〜[0018]、[0020]の記載、図8においてモジュール式自動販売機の内部において収納ビンを格納するための位置では収納ビンが複数配置されている点に着目すると、甲4には、次の発明が記載されていると認められる。

「印刷された3次元オブジェクトを作成するためのモジュール式自動販売機であって、
内部は、所定の位置で複数のモジュール式3次元プリンタを収容するように適合されており、
オブジェクトの印刷が完了すると、1以上の収納ビンは印刷されたオブジェクトを受けとって収納するように適合されており、
モジュール式3次元プリンタは構築材料を供給され、
マニピュレータは、1つまたは複数の収納ビンをプリンタから印刷されたオブジェクトを受け取る位置と内部においてビンを格納するための位置に配置するために提供され、さらに、ユーザが取り出すために印刷されたオブジェクトを回収ビンに置く位置に収納ビンを移動および操作するように適合されており、
内部において収納ビンを格納するための位置では収納ビンが複数の列および/または段に配置されており、
ユーザにとって安全で(たとえば、高温、機械部品、化学薬品などにアクセスできない)、現場で構築でき、安定性を犠牲にすることなく可能な限り移動可能な、安定した自立型のハウジングを提供し、
任意のタイプの3Dプリンタを使用でき、ステレオリソグラフィー、選択的レーザ焼結、選択的レーザ溶融、バインダージェット3Dプリント、マテリアルジェット3Dプリント、電子ビーム溶解、およびその他の同様のシステムなどの付加製造プロセスが含まれる、
モジュール式自動販売機。」(以下、「甲4発明」という。)

(2)本件発明1について
ア 甲4発明との対比
本件発明1と甲4発明とを対比する。

甲4発明の「(3次元)オブジェクト」は、本件発明1の「三次元物体」に相当する。
甲4発明の「モジュール式3次元プリンタ」を有する「モジュール式自動販売機」は、三次元物体を積層製造するためのものである点において、本件発明1の「三次元物体を積層製造する設備」と共通する。
甲4発明の複数の「収納ビン」が格納される「内部」と本件発明1の「貯蔵ユニット」は、「三次元物体を積層製造する設備で使用される」という点で共通する。

そうすると、本件発明1と甲4発明とは、

「三次元物体を積層製造する設備で使用されるもの。」

という点で一致し、以下の点で相違する。

(相違点3)
本件発明1は「三次元物体を積層製造する設備で使用される、モジュール状機能ユニットを貯蔵且つ準備するための貯蔵ユニットであって、粉末構成材料を受容するように構成されたチャンバーを備えるモジュール状機能ユニットを1つ貯蔵するように、それぞれが構成された複数の貯蔵セクションと、前記複数の貯蔵セクションのうちの少なくとも1つに割り当てられた温度調節装置であって、それぞれの前記モジュール状機能ユニットがそれぞれの前記貯蔵セクションに貯蔵されると、前記チャンバーを加熱すること及び/又は前記粉末構成材料を加熱することを含む温度調節作業を、それぞれの前記モジュール状機能ユニットに対して行うように構成された温度調節装置と、を備える、貯蔵ユニット」を有するのに対し、甲4発明はそのような構成を有していない点。

イ 相違点についての検討
a 上記第4の4で摘記したとおり、甲4には相違点3に係る構成について直接的に記載されていない。
b 次に、甲4発明の「収納ビン」について検討する。
(a)甲4発明の「収納ビン」は、モジュール式3次元プリンタにて印刷されたオブジェクトを受け取って収納し、ユーザが取り出すために回収ビンに置く位置に移動されるものである。
(b)しかしながら、「収納ビン」は単に印刷されたオブジェクトを受け取って収納する機能を有するにとどまり、内部に粉末構成材料が受容されない以上、「粉末構成材料を受容するように構成されたチャンバーを備える」ものではないから、本件発明1の「モジュール状機能ユニット」には該当しない。
(c)そして、上記第4の4で摘記した甲4の記載事項を参照しても、甲4発明の「収納ビン」を、粉末構成材料を受容するように構成されたチャンバーを備えるものとすることを示唆する記載は見当たらない。
(d)したがって、甲4の記載事項を参照しても、甲4発明において相違点3に係る構成を備えることが動機付けられるということはできない。
c また、上記第4の1、2で摘記した甲1、甲2の記載事項を参照しても、甲4発明において、相違点3に係る構成を備えることを動機付けるような記載を見いだせない。
d したがって、甲4発明において、上記相違点3に係る本件発明1の発明特定事項を得ることは、当業者が容易に想到し得たとはいえない。

ウ 本件発明1についての小括
そうすると、本件発明1は、甲4発明及び周知技術に基いて、あるいは、甲4発明と甲1に記載された事項、甲2に記載された事項及び周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。

(3)本件発明2〜15について
本件発明2〜15に係る貯蔵ユニットはいずれも、本件発明1に係る貯蔵ユニットを更に技術的に特定するものであるが、上記(2)イで述べたとおり、本件発明1が、甲4発明及び周知技術に基いて、あるいは、甲4発明と甲1の記載事項、甲2の記載事項及び周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない以上、本件発明2〜15についても同様に、甲4発明及び周知技術に基いて、あるいは、甲4発明と甲1の記載事項、甲2の記載事項及び周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。

(4)申立理由3についてのまとめ
以上のとおりであるから、本件発明1〜15は、甲4発明及び周知技術に基いて、あるいは、甲4発明と甲1の記載事項、甲2の記載事項及び周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。

4 申立理由4について
(1)甲5に記載された発明
上記第4の5に摘記した事項を総合勘案し、特に[0019]、[0020]、[0029]、[0058]、[0059]の記載、図7において容器が貯蔵タンク中に縦方向および横方向に配列されている点及び容器上方がロボットアームにて吊り下げられる点に着目すると、甲5には、次の発明が記載されていると認められる。

「3D印刷ファームと共に使用されるサポート構造除去システムであって、
3D印刷ファームは、個々の3D部品および対応するサポート構造を生成する積層製造システムを含んでおり、
サポート構造除去システムは、3D部品およびサポート構造を含む容器が挿入されて水性流体によってサポート構造を溶解する洗浄タンクと、
容器が縦方向および横方向に配列されている貯蔵タンクと、
容器を貯蔵タンクに個別に挿入および除去し、貯蔵タンクと洗浄タンクとの間で容器を移動させるとともに、容器を貯蔵タンク216内の事前設定された位置に配置するロボットアームを有し、
容器上方がロボットアームにて吊り下げられる、
サポート構造除去システム。」(以下、「甲5発明」という。)

(2)本件発明1について
ア 甲5発明との対比
本件発明1と甲5発明とを対比する。

甲5発明の「3D部品」は、本件発明1の「三次元物体」に相当する。
甲5発明の「3D印刷ファーム」は、三次元物体を積層製造するためのものである点において、本件発明1の「三次元物体を積層製造する設備」と共通する。
甲5発明の「貯蔵タンク」と本件発明1の「貯蔵ユニット」は、「三次元物体を積層製造する設備で使用される」という点で共通する。

そうすると、本件発明1と甲5発明とは、

「三次元物体を積層製造する設備で使用されるもの。」

という点で一致し、以下の点で相違する。

(相違点4)
本件発明1は「三次元物体を積層製造する設備で使用される、モジュール状機能ユニットを貯蔵且つ準備するための貯蔵ユニットであって、粉末構成材料を受容するように構成されたチャンバーを備えるモジュール状機能ユニットを1つ貯蔵するように、それぞれが構成された複数の貯蔵セクションと、前記複数の貯蔵セクションのうちの少なくとも1つに割り当てられた温度調節装置であって、それぞれの前記モジュール状機能ユニットがそれぞれの前記貯蔵セクションに貯蔵されると、前記チャンバーを加熱すること及び/又は前記粉末構成材料を加熱することを含む温度調節作業を、それぞれの前記モジュール状機能ユニットに対して行うように構成された温度調節装置と、を備える、貯蔵ユニット」を有するのに対し、甲5発明はそのような構成を有していない点。

イ 相違点についての検討
a 上記第4の5で摘記したとおり、甲5には相違点4に係る構成について直接的に記載されていない。
b 次に、甲5発明の「容器」について検討する。
(a)甲5発明の「容器」は、3D印刷ファームで生成された3D部品が、サポート構造を除去するためのサポート構造除去システムで用いるために配置されるものである。
(b)しかしながら、「容器」は単に生成された3D部品を配置する機能を有するにとどまり、内部に粉末構成材料が受容されない以上、「粉末構成材料を受容するように構成されたチャンバーを備える」ものではないから、本件発明1の「モジュール状機能ユニット」には該当しない。
(c)そして、上記第4の5で摘記した甲5の記載事項を参照しても、甲5発明の「容器」を、粉末構成材料を受容するように構成されたチャンバーを備えるものとすることを示唆する記載は見当たらない。
(d)したがって、甲5の記載事項を参照しても、甲5発明において相違点4に係る構成を備えることが動機付けられるということはできない。
c また、上記第4の1、2で摘記した甲1、甲2の記載事項を参照しても、甲5発明において、相違点4に係る構成を備えることを動機付けるような記載を見いだせない。
d したがって、甲5発明において、上記相違点4に係る本件発明1の発明特定事項を得ることは、当業者が容易に想到し得たとはいえない。

ウ 本件発明1についての小括
そうすると、本件発明1は、甲5発明及び周知技術に基いて、あるいは、甲5発明と甲1に記載された事項、甲2に記載された事項及び周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。

(3)本件発明2〜15について
本件発明2〜15に係る貯蔵ユニットはいずれも、本件発明1に係る貯蔵ユニットを更に技術的に特定するものであるが、上記(2)イで述べたとおり、本件発明1が、甲5発明及び周知技術に基いて、あるいは、甲5発明と甲1の記載事項、甲2の記載事項及び周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない以上、本件発明2〜15についても同様に、甲5発明及び周知技術に基いて、あるいは、甲5発明と甲1の記載事項、甲2の記載事項及び周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。

(4)申立理由4についてのまとめ
以上のとおりであるから、本件発明1〜15は、甲5発明及び周知技術に基いて、あるいは、甲5発明と甲1の記載事項、甲2の記載事項及び周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。

5 申立理由5について
(1)申立人は、特許異議申立書の3(4)オにおいて、本件明細書等の【0005】、【0007】、【0014】の記載を考慮すれば、本件発明が解決しようとする課題(以下、単に「課題」という。)は「三次元物体の生成的な製造の枠内で使用されるかまたは使用されたモジュール状機能ユニットを貯蔵するための、改善された設備を提供すること」であり、ここでの「改善された設備」とは「少なくとも一つの貯蔵装置と、少なくとも一つの、貯蔵装置に割り当てられるかまたは割り当てられたハンドリング装置を含む」ものであると解される一方、本件発明1には「貯蔵セクション」と「温度調節装置」を備えることは記載されているものの、「少なくとも一つの貯蔵装置と、少なくとも一つの、貯蔵装置に割り当てられるかまたは割り当てられたハンドリング装置」を含む「貯蔵設備」が記載されていない以上、当業者が課題を解決できると認識することはできない旨を主張している。

(2)しかしながら、本件明細書等の【0029】、【0056】には「貯蔵セクション」に割り当てられた「温度調節装置」は「それぞれの貯蔵セクション内に配置されている機能ユニットの、少なくとも一つの、特に少なくとも部分的に構成材料で充填されている収容スペースの温度調節のために、および/またはそれぞれの貯蔵セクション内に配置されている機能ユニットの収容スペース内に収容されている構成材料の温度調節のために設けられている」と記載されているから、本件明細書等において、「貯蔵ユニット」は少なくとも「機能ユニット」の「温度調節」を行う機能を有する分だけ「改善された設備を提供する」ものといえる。

(3)してみると、本件発明1は「貯蔵ユニット」が「複数の貯蔵セクション」及び「複数の貯蔵セクションのうちの少なくとも1つに割り当てられた温度調節装置」という発明特定事項を備えることにより上記課題を解決するものといえるから、本件発明1及び請求項1を直接又は間接的に引用する本件発明2〜15は、この点で、特許請求の範囲の記載が特許法第36条第6項第1号の要件に適合しないということはない。

(4)よって、本件発明1〜15に係る特許が、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものとはいえない。

第6 むすび
以上のとおりであるから、異議申立理由によっては、本件発明1〜15に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に本件発明1〜15に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
異議決定日 2022-06-13 
出願番号 P2019-230110
審決分類 P 1 651・ 537- Y (B22F)
P 1 651・ 121- Y (B22F)
最終処分 07   維持
特許庁審判長 井上 猛
特許庁審判官 平塚 政宏
境 周一
登録日 2021-08-16 
登録番号 6930806
権利者 ツェーエル・シュッツレヒツフェアヴァルトゥングス・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
発明の名称 モジュール状機能ユニットを貯蔵するための設備  
代理人 加藤 和詳  
代理人 中島 淳  
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