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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 G06F
管理番号 1386495
総通号数
発行国 JP 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2022-08-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2020-07-02 
確定日 2022-01-25 
事件の表示 特願2019−546630「電子機器」拒絶査定不服審判事件〔平成31年 4月11日国際公開、WO2019/069729、請求項の数(5)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 第1 手続の経緯
本願は2018年(平成30年)9月25日(優先権主張 平成29年10月2日)を国際出願日とする出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和元年11月20日 手続補正書の提出
令和2年 2月 7日付け 拒絶理由通知書
令和2年 3月13日 意見書、手続補正書の提出
令和2年 4月24日付け 拒絶査定
令和2年 7月 2日 審判請求書、手続補正書の提出

第2 原査定の概要
原査定(令和2年4月24日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。

本願請求項1ないし5に係る発明は、以下の引用文献1ないし5に基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

引用文献等一覧
1 特表2010−529555号公報
2 特開2017−168107号公報
3 特開2016−164569号公報
4 特開2016−53952号公報
5 特開2017−68865号公報

第3 本願発明
本願請求項1ないし5に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」ないし「本願発明5」という。)は、令和2年7月2日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1ないし5に記載された事項により特定される発明であり、本願発明1は以下のとおりの発明である。

「【請求項1】
折り畳み可能な筐体と、
圧電フィルムと、前記圧電フィルムの第1主面に配置される第1電極と、前記圧電フィルムの第2主面に、前記第1電極と対向するように配置される第2電極と、を備える押圧センサと、
前記筐体が折り畳まれた状態であるか否かを検知する状態検知部と、
前記状態検知部が前記筐体の折り畳まれていない状態を検知した場合に、前記圧電フィルムが押圧操作を受け付けたとき、前記押圧センサで発生する信号を第1の操作として処理し、前記状態検知部が前記筐体の折り畳まれた状態を検知した場合に、前記圧電フィルムが押圧操作を受け付けたとき、前記押圧センサで発生する信号を第2の操作として処理する処理部と、
を備え、
前記筐体は、前記筐体が折り畳まれた状態で湾曲する湾曲部分を備え、前記筐体が折り畳まれた状態で当該湾曲部分以外で前記筐体の主面同士が対向し、
前記押圧センサは、前記筐体の少なくとも前記湾曲部分に配置されており、
前記湾曲部分が押圧操作を受け付けたときに、前記押圧センサが信号を出力する電子機器。」

なお、本願発明2ないし5は、本願発明1を減縮した発明である。

第4 引用文献、引用発明等
1 引用文献1について
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献1には、図面とともに次の事項が記載されている。(下線は当審で付した。)

「【技術分野】
【0001】
本発明は、電子インタフェース装置の分野に関する。より具体的には、本発明は、触覚フィードバックを備えたユーザインタフェース装置に関する。」

「【0015】
ここで図面を参照すると、図1Aは、本発明の一実施形態に従い、丸めることができる可撓性画面と、触覚対応型可撓性タッチ感知表面とを有する対話型電子装置100を図説する。対話型装置100は、開いた部分102と丸められた部分103とを有する、可撓性または丸めることができる画面を含む。一実施形態においては、開いた部分102は、画像108を表示するための表示ウィンドウを有するように構成される。一方、丸められた部分103は、電力を節約するために休止状態であるように構成される。代替の実施形態においては、開いた部分102は、不透明であるように構成され、入力に応じて触覚フィードバックを提供できる。
【0016】
別の実施形態においては、丸められた部分103は通常は視認および/またはタッチすることができないが、表示ウィンドウは、開いた部分102と丸められた部分103の両方を含む可撓性画面全体に及ぶ。つまり、表示ウィンドウは、撓んでいる位置または丸めることができる表示部の状態に関わらず、変化しない。撓んでいる位置または状態は、丸めることができる表示部の撓んでいる状況を示し、表示部が丸められた状況、部分的に丸められた状況にあるかどうか等を示す。丸めることができる表示部は、電子ペーパー、eペーパー、デジタルペーパー、電子インクまたはパワーペーパーであり得ることに注意されたい。
【0017】
丸めることができる表示部は、画像を表示できる電子表示部で、表示部は筒状または巻物状に丸めることができる。丸めることができる表示部は、普通の紙の外観および物理的特性を模倣するように設計される。従来の表示部とは異なり、丸めることができる表示部は、普通の紙のような外観と機能性を有し、限られた消費電力で、または電力を全く消費せずに長時間、画像の表示を維持することができる。丸めることができる表示部の形状は、平面(または平坦)から丸められた(または筒)形状に変化され得る。丸めることができる表示部(電子ペーパー等)の利点は、軽量、耐久性があること、および柔軟性があることである。
【0018】
本発明に採用され得る、丸めることができる表示部の例は、Gyricon(登録商標)シートで、Xerox PARC(登録商標)(Palo Alto Research Center)で開発された電子ペーパーの一種である。Gyricon(登録商標)は、何回も書き直しが可能という点を除き、従来の紙と類似の物理的特性を有する。Gyricon(登録商標)技術は、基本的に、透明なプラスチックの薄い層内で何百万もの微小トナー粒子を加工する技術で、トナー粒子は電圧印加パターンに応じて配置される。Gyricon(登録商標)シートにより表示される画像は、新しい電圧パターンが印加されるまで維持される。可撓性表示部の製造に使用され得る、有機発光ダイオード(organic light-emitting diode:OLED)および/または有機/ポリマーTFT(Thin Film Transistor:薄膜トランジスタ)等、丸めることができる表示部を製造するために他の可撓性表示技術を利用可能であり得ることに注意されたい。
【0019】
図1Aを再び参照すると、可撓性タッチ感知表面は、丸めることができる表示部上に配置され、それによってユーザは、指先を使用して可撓性タッチ感知表面のある領域に触れ、可撓性表示装置上の該領域の後ろに表示される画像に従って、ボタンを押す操作を模倣する。一実施形態において、可撓性タッチ感知表面は、丸めることができる表示部の表示ウィンドウに従って、有効なタッチ感知表面110を動的に調整するようにさらに構成される。ユーザが有効なタッチ感知表面110上で意図した領域に正しく触れるためには、ユーザは、丸めることができる表示部から該領域の後ろに表示される画像を見る必要がある。したがって、一実施形態においては、有効なタッチ感知表面110の大きさを表示ウィンドウに一致させることが好ましい。
【0020】
可撓性タッチ感知表面は、そのタッチ可能または接触可能な領域を境界130により区別される複数の領域111乃至126に分割するようにさらに構成される。可撓性タッチ感知表面の各領域は、領域がユーザによりタッチまたは押されると、入力を受理するように使用される。反対に、可撓性タッチ感知表面は、境界130をタッチすると、ユーザの入力を拒否する。
【0021】
丸めることができる表示部の撓んでいる位置または状態は、一実施形態においては、例えば、新聞紙を折り畳む、または広げるのと全く同じように、ユーザが可撓性表示部を連続的に折り畳む、または広げることができるので、丸めることができる可撓性画面の丸められる状態をリアルタイムで確認する。有効なタッチ感知表面110の大きさは、撓んでいる位置の値に従って、領域を作動および/または停止させることによって調整される。つまり、撓んでいる位置は、何パーセントの表示部が丸められて、何パーセントの表示部が開いているかを示す。撓んでいる位置は、表示ウィンドウと有効なタッチ感知表面110の実際の大きさを決定するために使用される。例えば、撓んでいる位置は、図1Aに図示したように、丸めることができる表示部のおよそ50パーセント(50%)は開いた部分102にあり、一方で、丸めることができる表示部の他の50パーセント(50%)は丸められた(または閉じた)部分103にあることを示すべきである。ユーザは、丸められた部分103によって表示される画像を見て触れることはできないため、有効なタッチ感知表面110は、一実施形態においては、丸められた部分103には広がらない。
【0022】
丸めることができる可撓性画面の表示ウィンドウは、一実施形態において、表示部が丸められた位置にあるかどうかに関係なく、丸められる表示部と同じ最大の大きさに設定され得る。有効なタッチ感知表面110の大きさが表示ウィンドウの大きさに一致する場合、有効なタッチ感知表面110の大きさは、表示ウィンドウの大きさに従い調整される。したがって、表示ウィンドウが可撓性画面全体に設定されると、可撓性タッチ感知表面は、有効なタッチ感知表面110が可撓性画面全体に及ぶようにし得る。別の実施形態において、有効なタッチ感知表面110の大きさは、表示ウィンドウが丸めることができる表示部全体に広げられていても、撓んでいる位置に従って設定されるように構成される。代替の実施形態において、表示ウィンドウは、撓んでいる位置に応じて動的に設定および/または再配置されるように構成される。図1Aが図示するように、丸められた位置103が無効になっている間、開いた部分102は、有効なタッチ感知表面110と表示ウィンドウを含み、画像108を表示する。
【0023】
図1Aには図示していないが、装置100はアクチュエータをさらに含む。アクチュエータは、その方向性に依存して、触覚感覚のために、有効なタッチ感知表面110に対して平面内または平面外いずれかの運動を引き起こすことが可能である。従来の機械式アクチュエータに加えて、本発明は可撓性アクチュエータも採用する。可撓性アクチュエータは、電気活性ポリマー(electroactive polymer:「EAP」)繊維(またはナノチューブ)、圧電素子ストリップ、および/または形状記憶合金(shape memory alloy:「SMA」)繊維であり得る。例えば、生物学的筋肉または人工筋肉としても知られるEAPは、電圧の印加に応じて形状を変えることができる。EAPの物理的形状は、大きい力を受けると変形され得る。EAPは、電歪ポリマー、誘電エラストマー、導電性ポリマー、イオン性ポリマー金属複合材、応答ゲル、バッキーゲルアクチュエータ、または上記のEAP材料のいかなる組み合わせをも含み得る。
【0024】
圧電素子は、本発明で使用され得る別のタイプの可撓性アクチュエータである。圧電素子は、繊維状装置、ストリップ状装置または膜状層に製造され得る。圧電素子の寸法は、印加される電圧に依存して、拡張または収縮され得る。
【0025】
SMAは、記憶金属としても知られるが、別のタイプの可撓性アクチュエータで、銅−亜鉛−アルミニウム、銅−アルミニウム−ニッケル、ニッケル−チタン合金、または銅−亜鉛−アルミニウム、銅−アルミニウム−ニッケルおよび/またはニッケル−チタン合金の組み合わせから作製され得る。SMAは、その本来の形状から変形すると、大気温度および/または周囲環境に従って本来の形状に戻る。本発明は、特定の触覚感覚を実現するために、EAP、圧電素子および/またはSMAを組み合わせ得ることに注意されたい。
【0026】
装置100は、可撓性バッテリ104と可撓性チップ106とをさらに含む。可撓性バッテリ104は、超薄型構造に製造され得るため、丸めることができる表示部に類似の物理的可撓性を有するはずであり、これによって、難なく丸めるおよび/伸ばすことが出来る。代替として、可撓性バッテリ104を使用する代わりに、装置100は、電源を含み、これは、装置100の操作に十分な電力を生成することができる。一実施形態において、電源は、列状に配置される太陽電池または光起電力電池を含み、太陽電池は、例えば、光エネルギーを電気エネルギーに変換することができる。可撓性チップ106は、可撓性電子技術および/または可撓性回路としても知られるが、装置100で使用され得て、窓のブラインド、筒、または巻物のように丸めることが可能である。可撓性チップ106が対話型電子装置100にデータ処理能力を提供する一方で、可撓性バッテリは装置100に電力を供給する。
【0027】
動作中、対話型電子装置100は、一実施形態において、その撓んでいる位置を特定および監視し、撓んでいる位置に従って丸めることができる表示部上にグラフィック画像を表示する。次に、撓んでいる位置に応じて、有効なタッチ感知表面110が画定され作動する。領域111乃至126のうちの1つに触れると、触れられた領域に従って、アクチュエータによって触覚フィードバックが生成される。可撓性タッチ感知表面の様々な領域に対して、様々な触覚フィードバックが生成され得ることに注意されたい。
【0028】
図1Bは、本発明の一実施形態に従い、折り畳み可能な可撓性画面と、触覚対応型可撓性タッチ感知表面とを有する電子インタフェース装置140を図説する。装置140は、開いた部分142と折り畳まれた部分143とを含み、開いた部分142は画像を表示することができる。折り畳まれた部分143は、開いた部分142の後方に折り畳まれ、一実施形態において、視認できないため、画像を全く表示しない。代替として、折り畳まれた部分143は、画像は視認されることもタッチされることも不可能であるにもかかわらず、画像を表示するように構成される。装置140は、折り畳み可能な表示部の層と、可撓性タッチ感知表面の層とを含む、紙状の可撓性電子装置である。折り畳み可能な表示部は、電子ペーパー、eペーパー、デジタルペーパー、電子インク、再利用可能な電子ペーパー、またはパワーペーパーであり得る。
【0029】
丸めることができる表示部と同様に、折り畳み可能な表示部は、その表示ウィンドウを通して画像を表示することができる。折り畳み可能な表示部は、さらに小さい表示装置に折り畳むことが可能で、図1Bに示したように、表示ウィンドウはこれに従って調整されることが必要である。例えば、折り畳み可能な表示部は、普通の紙の物理的特性を模倣するように設計される。従来の表示部とは異なり、折り畳み可能な表示部は、普通の紙のように機能して、限られた消費電力で長時間、情報(または画像)の表示を維持することができる。一実施形態において、装置140の表示ウィンドウは、ユーザによる装置140の折り畳みや広げる動作に応じて、連続的に調整することができる。折り畳み可能な表示部(電子ペーパー等)の利点は、軽量で、耐久性があって、柔軟性があり、普通の紙とほとんど同じ柔軟性である。上記のように、丸めることができる表示部の製造に関与する多様な技術は、折り畳み可能な表示部を製造するためにも使用され得る。
【0030】
図1Bを再び参照すると、可撓性タッチ感知表面は、折り畳み可能な表示部上に配置される。可撓性タッチ感知表面は、画面に隣接する別の層であり得ることに注意されたい。一実施形態において、可撓性タッチ感知表面は、複数の領域111乃至126に編成され、少なくとも1組の領域は有効なタッチ感知表面110を形成する。一実施形態において、装置140は、折り畳める可撓性画面140の撓んでいる位置に従って、有効なタッチ感知表面110の大きさを動的に調整する。撓んでいる位置によって、折り畳み可能な表示部が、折り畳み位置または広がった位置にあるかどうかを決定する。撓んでいる位置は、折り畳み可能な表示部上の視認可能且つ接触可能な表示ウィンドウの大きさも示す。例えば、撓んでいる位置は、図1Bに図示するように、装置140の約50%(50%)の折り畳み位置を示し、表示ウィンドウの大きさが装置140の約半分に調整されることもさらに示す。一実施形態においては、有効なタッチ感知表面110も、表示ウィンドウの大きさに調整される。
【0031】
装置140は、撓んでいる位置に従って、折り畳み可能な表示部の表示ウィンドウの大きさを動的に調整するように構成される。装置140上には多様なセンサが設置され、センサは撓んでいる位置を決定するために使用される。折り畳み可能な表示部は、開いた部分142の表示ウィンドウ上に画像を投影する一方で、折り畳み可能な表示部は、折り畳まれた部分143を無視または無効にする。有効なタッチ感知表面110の大きさは、表示ウィンドウに従って調整される。
【0032】
図1Bを再び参照すると、装置145は、平坦または平面な位置にある折り畳み可能な表示部を図説する。装置145の表示ウィンドウは折り畳み可能な表示部全体に広がる。同様に、可撓性タッチ感知表面は、有効なタッチ感知表面110も、装置140の開いた部分142と折り畳まれた部分143両方を含む、画面全体まで広げる。装置140または145は、可撓性アクチュエータ、可撓性バッテリ、および/または可撓性チップも含むことに注意されたい。意図された入力の受信を確認するために、ユーザが可撓性タッチ感知表面の領域にタッチすると、アクチュエータは触覚フィードバックを生成する。
【0033】
動作中、装置140は、一実施形態において、その撓んでいる位置を特定および監視し、撓んでいる位置に従って折り畳まれた表示部上にグラフィック画像を表示する。次に、撓んでいる位置に応じて、有効なタッチ感知表面110が画定され作動する。領域111乃至126のうちの1つにタッチすると、アクチュエータにより触覚フィードバックが生成されて、領域に触れたことを確認する。可撓性タッチ感知表面の様々な領域に対して、様々な触覚フィードバックが生成され得ることに注意されたい。
【0034】
図1Cは、本発明の一実施形態に従い、曲げることができる可撓性画面と、触覚対応型可撓性タッチ感知表面とを有するインタフェース装置150を図説する。装置150は、一実施形態において、曲げることができる表示部、可撓性タッチ感知表面、可撓性アクチュエータ、可撓性バッテリ、および可撓性回路を含む。曲げることができる表示部は、電子ペーパー、eペーパー、デジタルペーパー、電子インク、再利用可能な電子ペーパー、またはパワーペーパーとしても知られるが、曲がっている位置にある場合でも画像を表示することができる。代替の実施形態において、曲げることができる可撓性画面は、不透明であるように構成され、入力に応じて触覚フィードバックを提供できる。曲げることができる表示部(電子ペーパー等)の利点は、軽量で、耐久性があり、柔軟性があることである。
【0035】
曲げることができる表示部は、通常の紙の物理的特性を模倣するように設計され、限られた消費電力で長時間、情報(または画像)の表示を維持することができる。曲げることができる表示部の一つの特徴は、鮮明なカラー画像を投影できることであり、画像の品質は、典型的に表示部が曲げられた場合も影響を受けない。別の実施形態において、曲げることができる表示部は、画像メモリ機能をさらに含み、電力を消費せずに、同じ画像の連続表示を提供する。図1Cに図示するように、曲げることができる表示部によって、表示部の形状も曲げることが可能になる。曲げることができる表示部を製造する方法は、画像メモリ機能を備えたフィルム基板ベースの曲げることができるカラー電子ペーパーを使用する。さらに、丸めることができる表示部を製造する技術は、上記で述べたように、曲げることができる表示部を製造するためにも使用され得る。
【0036】
図1Cを再び参照すると、可撓性タッチ感知表面は、曲げることができる表示部上に配置される。一実施形態において、可撓性タッチ感知表面は、複数の領域111乃至126で構成され、少なくとも1組の領域が有効なタッチ感知表面110を形成する。一実施形態において、装置150は、曲げることができる表示部全体に表示ウィンドウの大きさを設定し、有効なタッチ感知表面110を可撓性タッチ感知表面または曲げることができる表示部全体まで広げる。可撓性アクチュエータは、触覚フィードバックを提供するために使用される一方で、可撓性バッテリは、装置150の電源である。
【0037】
操作中、有効なタッチ感知表面110の領域111乃至126のうちの1つがユーザによってタッチまたは押されると、アクチュエータによって触覚フィードバックが生成されて意図した入力を確認する。一実施形態において、可撓性タッチ感知表面の特定の領域に対して、固有の触覚フィードバックが開始される。固有の触覚フィードバックは、どの領域またはオブジェクトが触れられたかを示す確認メッセージを提供する。
【0038】
図1Dは、本発明の一実施形態に従い、伸長可能な表示部を備える触覚携帯装置160を図説する。一実施形態において、触覚携帯装置160は、第1のハンドル162、第2のハンドル164、および可撓性表示部166を含む。触覚携帯装置160は、携帯電話機、携帯装置、携帯情報端末(personal digital assistant:「PDA」)、ビデオゲー
ム、ポケットPC等であり得る。触覚携帯装置160は、手で操作するように設計されることに注意されたい。別の実施形態において、本発明の特徴を実施するには、第1のハンドル162または第2のハンドル164いずれか1つのハンドルだけが必要である。触覚携帯装置160は、可撓性表示部166は収容されて、装置は閉じた位置にあることを示す。反対に、触覚携帯装置161は、可撓性表示部166は完全に伸ばされて、装置は開いた位置にあることを示す。
【0039】
図1Dを再び参照すると、可撓性タッチ感知表面は、可撓性表示部166上に配置される。代替として、可撓性タッチ感知表面の一部分が可撓性表示部166上に配置され、可撓性タッチ感知表面の別の部分は第1のハンドル162上に配置される。別の実施形態において、可撓性タッチ感知表面は第1のハンドル162、第2のハンドル164、および可撓性表示部166上に配置される。さらなる別の実施形態において、可撓性タッチ感知表面は第1のハンドル162上に配置される。
【0040】
第1のハンドル162は、キーパッド109をさらに含むが、これは、可撓性タッチ感知表面、および図1Dには図示していないがアクチュエータの一部であり得る。第2のハンドル164は、バッテリ104と回路106を含むように構成される。1組の従来のアクチュエータが、入力に応じて触覚フィードバックを生成するために、第1のハンドル162および/まだは第2のハンドル164に設置され得る。一実施形態においては、偏心回転質量体(eccentric rotating mass:「ERM」)またはリニア共振アクチュエータ(linear resonant actuator:「LRA」)等の触振モータを含む機械ベースのアクチュエータを第1のハンドル162または第2のハンドル164または両方に設置可能である。代替として、偏心回転質量体またはリニア共振アクチュエータの可撓性アクチュエータは、可撓性表示部166に組み込まれ得、有効なタッチ感知表面110に触れた場合に、触覚フィードバックを生成する。
【0041】
可撓性表示部166は、一実施形態において、丸めることができる表示部で、使用されていない時には第1のハンドル162と第2のハンドル164の間に格納可能である。可撓性表示部166は、電子ペーパー、eペーパー、デジタルペーパー、電子インク、再利用可能な電子ペーパー、またはパワーペーパーとしても知られるが、可撓性表示部166上の表示ウィンドウに画像を表示することができる電子表示部である。触覚携帯装置160または161によって、可撓性表示部166の大きさをユーザの所望に従って変更することが可能になる。表示ウィンドウは、可撓性表示部166が完全に伸長したか、半分伸長したかに依存して変化できることに注意すべきである。上記のように、丸めることができる表示部を製造する方法は、可撓性表示部166を製造するために使用され得る。
【0042】
一実施形態において、可撓性表示部166上に配置される有効なタッチ感知表面110は、可撓性表示部166の撓んでいる位置に従って動的に調整されるように構成される。可撓性表示部166の撓んでいる位置を決定するために、触覚携帯装置160において多様なセンサおよび検出回路が採用される。代替として、可撓性表示部166の表示ウィンドウは、可撓性表示部166が部分的に伸長しているか、または完全に伸長しているかに関係なく、可撓性表示部166の最大の大きさに設定される。
【0043】
可撓性表示部166によって、ユーザは、無線および/または有線通信ネットワークを介して配信および購入され得る、メッセージ、ニュース、映画、電子メール、ナビゲーション情報、および/または対話型報告書(transaction)を読むことが可能になる。ユーザは、可撓性タッチ感知表面の領域にタッチ、または接触すると、触覚フィードバックを感じる。どの領域がタッチされたかを示すように、固有の触覚フィードバックが生成され得る。触覚携帯装置160は、本発明の理解には不要である追加の回路および構成要素を含み得ることに注意されたい。
【0044】
図1Eは、本発明の一実施形態に従い、丸めることができる可撓性画面と、触覚対応型可撓性タッチ感知表面とを有する対話型電子装置180を図説する。対話型装置180は、開いた部分102と丸められた部分103とを有する、可撓性または丸めることができる画面を含む。一実施形態において、開いた部分102は、画像108を表示するための表示ウィンドウを有するように構成される。一方、丸められた部分103は、電力を節約するために休止状態であるように構成される。代替として、丸められた部分103は通常は視認および/またはタッチできないが、表示ウィンドウは、開いた部分102と丸められた部分103の両方を含む可撓性画面全体に及ぶ。
【0045】
可撓性タッチ感知表面は、丸めることができる表示部上に配置されるので、ユーザは、指先を使用して可撓性タッチ感知表面のある領域に触れて、可撓性表示装置上の該領域の後ろに表示される画像に従って、ボタンを押す操作を模倣する。可撓性タッチ感知表面は、丸めることができる表示部の表示ウィンドウに従って、有効なタッチ感知表面110を動的に調整するように、さらに構成される。ユーザが有効なタッチ感知表面110上で意図した領域に正しく触れるためには、ユーザは、丸めることができる表示部から該領域の後ろに表示される画像を見る必要がある。このように、有効なタッチ感知表面110の大きさを表示ウィンドウに一致させることが望ましい。
【0046】
有効なタッチ感知表面110は、表面110内の連続的な境界のない入力領域として動作するように構成される、高解像度の入力ポイントを含む。表面110は、一実施形態において、アイコンまたはポインタ182を含み、これは、入力が行われる場所を指すために使用される。つまり、アイコン182は、マウスのアイコンによって指されている場所に従って、マウスのクリックが動作を開始する、典型的なコンピュータ画面上のマウスのアイコンと同様に使用される。代替として、ユーザの指が表示部上のオブジェクト上に移動すると、オブジェクトは違う色でハイライトされて、どのオブジェクトが入力のために選択されたかを示す。
【0047】
動作中、対話型電子装置180は、一実施形態において、その撓んでいる位置を特定および監視し、撓んでいる位置に従って丸めることができる表示部上にグラフィック画像を表示する。次に、撓んでいる位置に応じて、有効なタッチ感知表面110が画定され作動する。指示アイコン182によって指される入力ポイントに触れると、触れた入力ポイントに従って、アクチュエータによって触覚フィードバックが生成される。可撓性タッチ感知表面の異なる領域に対して、異なる触覚フィードバックが生成され得ることに注意されたい。
【0048】
本発明が操作する可撓性表示装置または画面のいくつかの実施形態を簡単に説明してきたが、図2は、本発明の一実施形態に従い、可撓性表示部と触覚対応型可撓性タッチ感知表面を有する対話型装置で使用され得る、データ処理システム200を図説する。コンピュータシステム200は、可撓性チップ106に実装され得るが、処理ユニット201、インタフェースバス211と、入力/出力(input/output:「IO」)ユニット220と、を含む。処理ユニット201は、プロセッサ202と、メインメモリ204と、システムバス211と、スタティックメモリデバイス206と、バスコントロールユニット205と、マスストレージメモリ207と、アクチュエータ制御部230と、を含む。バス211は、データ処理のために多様な構成要素とプロセッサ202の間で情報を伝達するために使用される。プロセッサ202は、Pentium(登録商標)マイクロプロセッサ、Motorola(登録商標)68040、またはPower PC(登録商標)マイクロプロセッサ等、広範囲の多様な汎用目的プロセッサまたはマイクロプロセッサのうちのいずれかであり得る。アクチュエータ制御部230は、ユーザの入力に応じて触覚フィードバックを生成する。
【0049】
メインメモリ204は、複数レベルのキャッシュメモリを含み得るが、頻繁に使用されるデータや命令を記憶する。メインメモリ204は、RAM(ランダムアクセスメモリ)、MRAM(magnetic RAM:磁気式RAM)またはフラッシュメモリであり得る。スタティックメモリ206は、ROM(read-only memory:読み取り専用メモリ)であり得て、静的情報および/または命令を記憶するために、バス211に結合される。バスコントロールユニット205は、バス211及び212に結合され、メインメモリ204またはプロセッサ202等、どの構成要素がバスを使用できるかを制御する。バスコントロールユニット205は、バス211とバス212との間の通信を管理する。マスストレージメモリ207は、大量のデータを記憶するための磁気ディスク、光学式ディスク、ハードディスクドライブ、フロッピー(登録商標)ディスク、CD−ROM、および/またはフラッシュメモリであり得る。アクチュエータ制御モジュール230は、一実施形態において、触覚効果制御の機能を実行する独立した構成要素(independent component:IC)である。アクチュエータ制御部230の機能は、1つ以上の触覚アクチュエータ224を駆動することである。別の実施形態において、アクチュエータ制御モジュール230は、プロセッサ202、メインメモリ204、および/またはスタティックメモリ206内に存在し得る。
【0050】
I/Oユニット220は、一実施形態において、可撓性表示部221、キーボード222、カーソルコントロールデバイス223、および通信デバイス225を含む。キーボード222は、コンピュータシステム200とコンピュータ操作者との間で情報を伝達するための従来の英数入力デバイスであり得る。別のタイプのユーザ入力デバイスは、システム200とユーザとの間で情報を伝達するための、従来のマウス、タッチマウス、トラックボール、指または他のタイプのカーソル等のカーソルコントロールデバイス223である。通信デバイス225は、広域ネットワークを介して、サーバ104または他のコンピュータ等、リモートコンピュータまたはサーバからの情報にアクセスするためにバス211に結合される。通信デバイス225は、モデムまたはワイヤレスネットワークインタフェースデバイス、またはコンピュータ200とネットワークとの間の通信を促進する他の同様のデバイスを含み得る。
【0051】
図3は、本発明の一実施形態に従い、複数の層を有する可撓性表示装置300の構造を示す側面ブロックダイアグラムである。可撓性表示装置300は、可撓性タッチ感知表面302と、第1の可撓性アクチュエータ層304と、可撓性表示部306と、第2の可撓性アクチュエータ層308と、可撓性回路層310と、を含む。各層の厚さは一定の縮尺で描かれていないことに注意されたい。可撓性タッチ感知表面302は、可撓性表示部306上に配置され、ユーザからの入力を受信することができる。可撓性タッチ感知表面302は、一実施形態において、実質的に透明であり、それにより可撓性表示部306によって表示されるコンテンツは、可撓性タッチ感知表面302を通して視認可能である。上記のように、可撓性タッチ感知表面302は複数の領域に分割され、各領域は特定の機能を示すように構成される。例えば、領域の後方に表示される画像は、「終了(quit)」の記号で、「終了」記号を表示している領域にタッチすると現在のアプリケーションは終了する。代替の実施形態において、可撓性タッチ感知表面302、第1の可撓性アクチュエータ層304、可撓性表示部306、第2の可撓性アクチュエータ層308、および/または可撓性回路層310は、単独の可撓性タッチ感知表示装置に組み合わされるおよび/または統合される。
【0052】
一実施形態において、可撓性アクチュエータ層304は、触覚フィードバックを生成するために、可撓性タッチ感知表面302と可撓性表示部306との間に配置される。上記のように、可撓性アクチュエータ層304は、EAP、圧電素子、および/またはSMAから成り得る。例えば、圧電セラミック(または圧電物質)、SMAおよび/またはEAPの細いストリップは、触覚感覚を作るために、可撓性表示部306または可撓性タッチ感知表面302または両方と組み合わせられ得る。ストリップ状の可撓性アクチュエータは、一層または個別の複数ストリップのいずれかに作成可能である。代替として、ストリップは可撓性アクチュエータ層308として可撓性表示部306の背面に配置される。可撓性アクチュエータ層308と可撓性アクチュエータ層304は実質的に同一の層であり得ることに注意されたい。代替として、可撓性アクチュエータ層304及び308のうちの1つは、可撓性表示装置300に必要とされ得る。ストリップが可撓性表示部306上の数箇所に固定されるならば、ストリップは作動すると振動を生成する。可撓性表示部306全体を振動させるには、単独または複数のストリップを用いることができる。
【0053】
可撓性表示部306は、丸めることができる表示部、折り畳み可能な表示部、または曲げることができる表示部のいずれかであり得る。可撓性表示部306は、電子ペーパー、eペーパー、デジタルペーパー、電子インク、再利用可能な電子ペーパー、またはパワーペーパーとしても知られ、限られた消費電力で、画像の表示および維持ができる。可撓性表示部306、可撓性タッチ感知表面302、および可撓性回路層310の可撓性に関する物理的特性は実質的に類似しており、それにより実質的に同じ割合で折り畳む、丸める、または曲げることが可能である。」

「【0061】
図6は、本発明の一実施形態に従い、可撓性表示部に配置される触覚対応側可撓性タッチ感知表面を提供するプロセスを図説するフローチャートである。ブロック602で、プロセスは、可撓性タッチ感知表面の第1の表面上の複数の領域を監視する。プロセスは、可撓性表示部の表示ウィンドウに従って、可撓性タッチ感知表面の複数の領域を配置する。プロセスは、一実施形態において、センサを読み取ることによって、可撓性表示部の撓んでいる位置を決定し、この結果、該撓んでいる位置を使用して、可撓性タッチ感知表面の有効なタッチ感知表面を決定する。該可撓性タッチ感知表面の第2の表面は可撓性表示部上に配置される。ブロック602の後、プロセスは次のブロックに移動する。」

【図1B】

上記図1Bでは、電子インタフェース装置140は、折り畳まれた状態では、開いた部分142と折り畳まれた部分143の間に湾曲部分を備え、折り畳まれた状態では、開いた部分142と折り畳まれた部分143とは対向していると認められる。

そうすると、引用文献1には、以下の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。

「折り畳み可能な可撓性画面と、ユーザがタッチする触覚対応型可撓性タッチ感知表面110とを有し、
撓んでいる位置を決定するためのセンサを備え、
折り畳める可撓性画面の撓んでいる位置に従って、有効なタッチ感知表面110の大きさを動的に調整し、
撓んでいる位置によって、折り畳み可能な表示部が、折り畳み位置または広がった位置にあるかどうかを決定し、
撓んでいる位置は、折り畳み可能な表示部上の視認可能且つ接触可能な表示ウィンドウの大きさ示すものであって、
開いた部分142と折り畳まれた部分143とを含み、また、開いた部分142と折り畳まれた部分143の間に湾曲部分を備え、折り畳まれた状態では、開いた部分142と折り畳まれた部分143とは対向しており、
折り畳まれた状態では、開いた部分142は画像を表示することができ、折り畳まれた部分143は、開いた部分142の後方に折り畳まれ、画像を全く表示せず、撓んでいる位置は、折り畳み可能な表示部上の視認可能且つ接触可能な表示ウィンドウの大きさを示し、有効なタッチ感知表面110は、表示ウィンドウの大きさに調整され、
広がった状態では、表示ウィンドウは折り畳み可能な表示部全体に広がり、可撓性タッチ感知表面は、有効なタッチ感知表面110も、装置140の開いた部分142と折り畳まれた部分143両方を含む、画面全体まで広がる、
電子インタフェース装置140。」

2 引用文献2について
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献2には、図面とともに次の事項が記載されている。

「【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばディスプレイ表面上に設けられ、ユーザーが指で直接触れるもしくは専用の器具を用いて触れることにより、平面上の位置情報と押圧情報とを同時に入力できるタッチ式入力装置に関するものである。」

「【0024】
分子配向されたポリ乳酸フィルムは圧電性を有し、かつその透明度はアクリルに匹敵する。従って本発明によれば、ポリ乳酸フィルムに透明電極を設けることにより、透明度が非常に高く、位置情報のみではなく押圧情報も同時得られる安価なタッチパネルおよびタッチ式入力装置が実現できる。」

「【0026】
(実施例1)
図1は第1の実施例を示す斜視図である。図1は本発明のタッチ式入力装置の主要構成部であるタッチパネル1を拡大して示したものである。タッチパネル1は処理装置に接続され本発明のタッチ式入力装置を成す。尚、処理装置については後述する。タッチパネル1は基体2と、基体2の両主面に形成された電極から構成されている。基体2の第1の主面には電極分割線5aおよび5bにより電気的に分割された電極3a〜3dが形成されている。電極分割線5aおよび5bはフィルムの中心を通り互いに略90°の角度を成して交わっている。基体2はポリ乳酸フィルムで構成されており、ポリ乳酸フィルムの延伸軸は電極分割線5aの長手方向と略一致する方向とされている。尚、図は説明のために各部を誇張して描いており実際の寸法関係とは異なっている。また、ここではタッチパネルをほぼ正方形として示したが、特に正方形に限られるものではない。
【0027】
図2(a)はタッチパネル1の平面図である。矢印10はポリ乳酸フィルムの延伸軸方向を示している。矢印10は説明を分かりやすくするために平面図上に書き入れた物で、実際のタッチパネル1にはこのような矢印は描かれていない。電極3a〜3dは電圧を検出する装置に電気的に接続されているが本図ではこれを省略している。
【0028】
図2(b)は、図2(a)に示したタッチパネル1の第2の主面(裏面)の一例を示す平面図であり、電極分割線50aを軸として図2(a)を裏返しにして示したものである。第2の主面には、第1の主面の電極3a〜3dのそれぞれと過不足無く対向するように、電極分割線50a,50bによって分割された電極30a〜30dが形成されている。電極30a〜30dは、この順序で電極3a〜3dとそれぞれ対向している。電極30a〜30dは電圧を検出する装置に電気的に接続されているが本図ではこれを省略している。
【0029】
図2(c)は、図2(a)に示したタッチパネル1の第2の主面の他の一例を示す平面図である。第2の主面には、第1の主面の電極3a〜3dの全てを含めて対向するように一様な電極4が形成されている。電極4はグランド電位とされている。電極4はタッチパネル1が装備される機器のグランドに電気的に接続されているが本図ではこれを省略している。
【0030】
また、通常タッチパネルの表面および裏面には反射防止フィルムや保護フィルムが設けられる、もしくは反射防止層や保護層がコーティングされているが本実施例ではこれを省略している。
【0031】
第1の主面の電極に対して、第2の主面の電極を図2(b)に示したような分割電極とするか、図2(c)に示したような一様な電極とするかは実施時に適宜選択できる設計事項である。それぞれの利点については後述する。
【0032】
電極3a〜3d、電極30a〜30dもしくは電極4はZnO、ITO、IZO(登録商標)、またはこれらを主成分とする無機電極、もしくはポリチオフェンを主成分とする有機電極で構成されており、このような電極を用いることにより電極を透明とすることが可能である。尤も透明性が必要とされない場合には金属による電極を構成しても良い。電極の構成方法としては蒸着、スパッタ、メッキ、箔の貼り付け等様々な方法が適用可能である。また、第1の主面の電極と第2の主面の電極は必ずしも同じ種類とする必要はなく、異なる種類の電極を用いても良い。
【0033】
特にZnOは常温での成膜が可能で透明度も高いためポリ乳酸に好適に用いられる。元来ZnOは大気中の水分との反応によりキャリア供給源である酸素欠損が再酸化され抵抗の上昇を招くという欠点があった。ZnOにIIIB族元素であるGaを7重量%以上の高濃度でドープし、オフアクシスタイプのマグネトロンスパッタリング法で形成した透明電極は、H2OとZnOとの反応の活性化エネルギーが上昇し優れた耐湿性を示すため実用上問題はない。また実使用上においては、タッチパネル1には保護フィルムが設けられるか、保護層がコーティングされるのが通例であり、ZnOに対して直接水分が供給される確率は極めて低い。
【0034】
ここでポリ乳酸の圧電性について説明する。ポリ乳酸フィルムは分子を配向させた後、熱処理を施したフィルムである。通常1軸延伸を施すことにより延伸軸方向にポリマーの主鎖を配向させることが出来る。ポリ乳酸は乳酸の縮合重合体であり、乳酸モノマーは不斉炭素を含むためキラリティがある。そのためポリ乳酸には主鎖が左巻きとなるL型ポリ乳酸と、主鎖が右巻きとなるD型ポリ乳酸がある。前者をPLLA、後者をPDLAと呼ぶ。一般的に流通する物はPLLAであるため、以降本明細書内ではポリ乳酸をPLLAと表記する。
【0035】
PLLAはポリマー内にC=Oをはじめとして、永久双極子を発生する分子群が存在する。一本の分子鎖全体について双極子の和を求めると螺旋軸方向に大きな双極子が残る。一方、PLLAの結晶単位胞内では逆向きの分子鎖がそれぞれ一本ずつ存在し結晶全体としては双極子はうち消されてしまう。PLLA結晶の点群はD2に属し、圧電歪み定数としてd14,d25,d36のテンソル成分がある。
【0036】
フィルムを1軸延伸して配向させるとポリマーの螺旋構造の影響で一部の対称性が崩れ、ズリ圧電性が発現することが知られている。圧電歪み定数として観測される成分はd14,d25であり、d36に関しては垂直な鏡面の存在によりその成分がうち消されてしまう。
【0037】
延伸倍率は3〜8倍程度が好適である。延伸後に熱処理を施すことにより、延びきり鎖結晶の結晶化が促進され圧電定数が向上する。尚、2軸延伸した場合はそれぞれの軸の延伸倍率を異ならせることによって1軸延伸と同様の効果を得ることが出来る。例えばある方向をX軸としてその方向に8倍、その軸に直交するY軸方向に2倍の延伸を施した場合、圧電定数に関してはおよそX軸方向に4倍の1軸延伸を施した場合と同等の効果が得られる。単純に1軸延伸したフィルムは延伸軸方向に沿って裂け易いため、前述したような2軸延伸を行うことにより幾分強度を増すことが出来る。
【0038】
PLLAを配向させる方法に関しては、ここに述べた1軸延伸もしくは2軸延伸以外にも方法がある。例えばポリマーの側鎖の一部をメソゲン基で置換し、磁場もしくは電場によりメソゲン基が配向する性質を用いて、主鎖そのものを溶液中で配向させ、この状態で溶媒を蒸発させて配向したフィルムを得る等の方法がある。またフィルムの厚み方向に高圧をかけることによっても配向が可能である。
【0039】
図3はPLLAの圧電現象による変形を説明した概念図である。紙面の手前から奥に向かう軸を1軸、矢印10で示される延伸軸を3軸としている。PLLAフィルム2aに対し1軸の方向に向かって電場をかけると、d14によるズリ弾性の影響により、対角線12aとほぼ一致する方向に伸び、対角線12bとほぼ一致する方向に縮む様な変形を生じる。結果的にPLLAフィルムは2bで示される形へと変形する。シンボル11は電場の向きを表しており、紙面手前から奥に向かって電場が存在していることを示す。尚、変形量は誇張して表現されている。
【0040】
PLLAのd14は、延伸条件、熱処理条件、添加物の配合等の条件を整えることにより10〜20pC/Nもの値が得られることが知られている。
【0041】
このような圧電性を有するフィルムは、上述したように電場をかけると変形を生ずるが、逆に変形を与えると電圧が生じる。このような性質を論ずる指標として圧電応力定数(g定数)がある。PLLAの場合、g14は300〜500×10-3Vm/Nにも達し、PVDF(g31=216×10-3Vm/N)、PZT(g31=11×10-3Vm/N)と比較して非常に大きい。従ってPLLAはセンシング用途として非常に好適である。」

3 引用文献3について
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献3には、図面とともに次の事項が記載されている。

「【0002】
本発明は、接触センサと触覚アクチュエータとの透明複合圧電材結合体を含む触覚装置に関する。」

「【0045】
図6は、触覚装置60の一実施形態を示す。この触覚装置60は、方形の複合圧電セル62の格子を含む。複合圧電セル62は、接触センサとして機能するように構成され、個別の局所的な触覚フィードバックを一度に提供する。図示された実施形態は4x4のマトリクス状に配置された方形セル62の格子を示しているが、セル62の数は図示したものよりも多くても少なくてもよく、また、セル62の形状を方形以外の形状としてもよい。図示した実施形態は、如何なる意味においても本発明を限定することを意図するものではない。例えば、図示したセル62のマトリックスは、携帯型装置のタッチスクリーン又はタッチパッドとして機能するより大きなセル格子の一部であってもよい。図6に示したセル62の各々は、透明な複合圧電材の方形に形成された一片である。このセル62は、実装の設定に応じて、(矢印72で表されているように触覚装置の平面に対して)横方向又は法線方向のいずれかの方向の触覚効果を提供することができる。
【0046】
図6に示されるとおり、電極層64、66が、図示された格子の上面及び底面に配置される。また、各セル62を他のセル62から独立して駆動できるように電極経路68が設けられる。局所的な個別の触覚効果は、制御駆動信号を個別のセル62にそれぞれ送信することによって実現できる。電極層64、66は実質的に透明である。一実施形態において、電極層64、66は、層内に組み込まれた複合圧電材を有してもよい。」

4 引用文献4について
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献4には、図面とともに次の事項が記載されている。

「【0001】
本発明は、移動端末機及びその駆動方法に関するものであって、より具体的には、意図しないタッチによるロック解除を防止できるようにした移動端末機及びその駆動方法に関するものである。」

「【0036】
具体的に、第1例による制御部140は、ロックモードで検出される複数のタッチ強度各々を弱タッチ又は強タッチに分類して入力タッチ強度の組み合わせを検出し、ユーザーの設定により予め設定され格納部150に格納されている複数のタッチシナリオの中から検出された入力タッチ強度の組み合わせとマッチングするタッチシナリオが存在する場合、ロックモードを解除すると同時に、前記入力タッチ強度の組み合わせとマッチングするタッチシナリオに設定された機能を実行し、前記複数のタッチシナリオの中から検出された入力タッチ強度の組み合わせとマッチングするタッチシナリオが存在しない場合、ロックモードの実行を維持する。ここで、前記複数のタッチシナリオ各々は、ユーザーにより選択されたそれぞれ異なる前記弱タッチと強タッチの組み合わせからなり、ユーザーにより選択されたそれぞれ異なる移動端末機の機能に設定される。例えば、複数のタッチシナリオ各々は、下記の表1のように設定されることができる。
【0037】
【表1】



5 引用文献5について
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献5には、図面とともに次の事項が記載されている。

「【0001】
本発明は、表示装置、及び表示方法に関する。」

「【0025】
例えば、図3(a)に示すように、タッチパネル5aが第1領域A1と第2領域A2の二つの領域に区分されている場合、ユーザの接触領域が「第1領域A1」で、接触数が「1」では1倍速で順方向にフレーム画像を切替える「1倍速順方向再生」となり、接触数が「2」では2倍速で順方向にフレーム画像を切替える「2倍速順方向再生」となり、接触数が「3」では3倍速で順方向にフレーム画像を切替える「3倍速順方向再生」となる。また、ユーザの接触領域が「第1領域A2」で、接触数が「1」では1倍速で逆方向にフレーム画像を切替える「1倍速逆方向再生」となり、接触数が「2」では2倍速で逆方向にフレーム画像を切替える「2倍速逆方向再生」となり、接触数が「3」では3倍速で逆方向にフレーム画像を切替える「3倍速逆方向再生」となる。
また、例えば、図3(b)に示すように、タッチパネル5aが第1〜第4領域A1〜A4の四つの領域に区分されている場合、ユーザの接触領域が「第1領域A1」及び「第2領域A2」では、上記した図3(a)と同様の処理となる。また、ユーザの接触領域が「第3領域A3」で、接触数が「1」では1倍速で順方向にフレーム画像を切替える「1倍速順方向再生」となり、接触数が「2」では1/2倍速で順方向にフレーム画像を切替える「1/2倍速順方向再生」となり、接触数が「3」では1/3倍速で順方向にフレーム画像を切替える「1/3倍速順方向再生」となる。また、ユーザの接触領域が「第4領域整理番号:1502260000 特願2015-117912 (Proof) 提出日:平成27年 6月11日 6A4」で、接触数が「1」では1倍速で逆方向にフレーム画像を切替える「1倍速逆方向再生」となり、接触数が「2」では1/2倍速で逆方向にフレーム画像を切替える「1/2倍速逆方向再生」となり、接触数が「3」では1/3倍速で逆方向にフレーム画像を切替える「1/3倍速逆方向再生」となる。」

第5 対比・判断
1 本願発明1について
(1)対比
本願発明1と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。
ア 引用発明は、「折り畳み可能な可撓性画面と、ユーザがタッチする触覚対応型可撓性タッチ感知表面110とを有し」ているから、「電子インタフェース装置140」は、折り畳み可能であり、また、この「可撓性画面」と「触覚対応型可撓性タッチ感知表面」を格納するための筐体を備えているといえる。
そうすると、引用発明は、本願発明1の「折り畳み可能な筐体」と同様の構成を備えているといえる。

イ 引用発明の「触覚対応型可撓性タッチ感知表面110」は、ユーザがタッチ(押圧)するものであるから、ユーザの押圧操作を検出するものであり、そのためのセンサを備えているといえる。
そうすると、引用発明の上記押圧操作を検出するセンサを備えることと、本願発明1の「圧電フィルムと、前記圧電フィルムの第1主面に配置される第1電極と、前記圧電フィルムの第2主面に、前記第1電極と対向するように配置される第2電極と、を備える押圧センサ」を備えることとは、「押圧センサ」を備える点で共通する。

ウ 引用発明の「撓んでいる位置を決定するためのセンサ」は、「撓んでいる位置によって、折り畳み可能な表示部が、折り畳み位置または広がった位置にあるかどうかを決定し」ていると認められるから、引用発明の「撓んでいる位置を決定するためのセンサ」は、折り畳まれた状態であるか否かを検知するためのセンサであるといえる。
そうすると、引用発明の「撓んでいる位置を決定するためのセンサ」は、本願発明1の「前記筐体が折り畳まれた状態であるか否かを検知する状態検知部」に相当する。

エ 引用発明は、「折り畳まれた状態では、開いた部分142は画像を表示することができ、折り畳まれた部分143は、開いた部分142の後方に折り畳まれ、画像を全く表示せず、撓んでいる位置は、折り畳み可能な表示部上の視認可能且つ接触可能な表示ウィンドウの大きさを示し、有効なタッチ感知表面110は、表示ウィンドウの大きさに調整され、広がった状態では、表示ウィンドウは折り畳み可能な表示部全体に広がり、可撓性タッチ感知表面は、有効なタッチ感知表面110も、装置140の開いた部分142と折り畳まれた部分143両方を含む、画面全体まで広が」っている。
このことは、引用発明では、広がった状態(本願発明1の「前記状態検知部が前記筐体の折り畳まれていない状態を検知した場合」に相当。)と、折り畳まれた状態(本願発明1の「前記状態検知部が前記筐体の折り畳まれた状態を検知した場合」に相当。)で、それぞれ押圧センサで発生する信号について、異なる操作を行っていることを示すものであり、これらの異なる操作をそれぞれ「第1の操作」および「第2の操作」とみることができる。
してみると、引用発明における上記操作を行う処理と、本願発明1の「前記状態検知部が前記筐体の折り畳まれていない状態を検知した場合に、前記圧電フィルムが押圧操作を受け付けたとき、前記押圧センサで発生する信号を第1の操作として処理し、前記状態検知部が前記筐体の折り畳まれた状態を検知した場合に、前記圧電フィルムが押圧操作を受け付けたとき、前記押圧センサで発生する信号を第2の操作として処理」とは、「前記状態検知部が前記筐体の折り畳まれていない状態を検知した場合に、押圧操作を受け付けたとき、前記押圧センサで発生する信号を第1の操作として処理し、前記状態検知部が前記筐体の折り畳まれた状態を検知した場合に、押圧操作を受け付けたとき、前記押圧センサで発生する信号を第2の操作として処理」する点で共通することから、引用発明と本願発明1とは、「前記状態検知部が前記筐体の折り畳まれていない状態を検知した場合に、押圧操作を受け付けたとき、前記押圧センサで発生する信号を第1の操作として処理し、前記状態検知部が前記筐体の折り畳まれた状態を検知した場合に、押圧操作を受け付けたとき、前記押圧センサで発生する信号を第2の操作として処理する処理部」を備える点で共通するといえる。

オ 引用発明は、湾曲部分を備えているから、上記アで検討した筐体にも、湾曲部分を備えていると認められる。
また、折り畳まれた状態で、「開いた部分142」と「折り畳まれた部分143」とは対向しているから、これらの部分に対応する筐体の主面同士も、折り畳まれた状態では対向していると認められる。
そうすると、引用発明も、本願発明1の「前記筐体は、前記筐体が折り畳まれた状態で湾曲する湾曲部分を備え、前記筐体が折り畳まれた状態で当該湾曲部分以外で前記筐体の主面同士が対向」するものと、同様の構成を備えているといえる。

カ 引用発明の「湾曲部分」は、「触覚対応型可撓性タッチ感知表面」であるから、引用発明も、本願発明1の「前記押圧センサは、前記筐体の少なくとも前記湾曲部分に配置されて」いると同様の構成を備えているといえる。

キ そして、引用発明の「電子インタフェース装置140」は、本願発明1の「電子機器」に対応する。

ク 以上のことから、本願発明1と引用発明との一致点及び相違点は次のとおりである。

【一致点】
「折り畳み可能な筐体と、
押圧センサと、
前記筐体が折り畳まれた状態であるか否かを検知する状態検知部と、
前記状態検知部が前記筐体の折り畳まれていない状態を検知した場合に、押圧操作を受け付けたとき、前記押圧センサで発生する信号を第1の操作として処理し、前記状態検知部が前記筐体の折り畳まれた状態を検知した場合に、押圧操作を受け付けたとき、前記押圧センサで発生する信号を第2の操作として処理する処理部と、
を備え、
前記筐体は、前記筐体が折り畳まれた状態で湾曲する湾曲部分を備え、前記筐体が折り畳まれた状態で当該湾曲部分以外で前記筐体の主面同士が対向し、
前記押圧センサは、前記筐体の少なくとも前記湾曲部分に配置されている
電子機器。」

【相違点1】
「押圧センサ」について、本願発明1は、「圧電フィルムと、前記圧電フィルムの第1主面に配置される第1電極と、前記圧電フィルムの第2主面に、前記第1電極と対向するように配置される第2電極と、を備え」ているのに対して、引用発明の「触覚対応型可撓性タッチ感知表面110」を構成する押圧センサについて、そのように特定はされていない点。

【相違点2】
本願発明1は、「前記状態検知部が前記筐体の折り畳まれていない状態を検知した場合に、前記圧電フィルムが押圧操作を受け付けたとき、前記押圧センサで発生する信号を第1の操作として処理し、前記状態検知部が前記筐体の折り畳まれた状態を検知した場合に、前記圧電フィルムが押圧操作を受け付けたとき、前記押圧センサで発生する信号を第2の操作として処理する処理部」を備えているのに対して、引用発明は、「圧電フィルム」等について特定されていないために、押圧操作についても特定されていない点。

【相違点3】
本願発明1は「前記湾曲部分が押圧操作を受け付けたときに、前記押圧センサが信号を出力する」のに対して、引用発明は「折り畳める可撓性画面の撓んでいる位置に従って、有効なタッチ感知表面110の大きさを動的に調整し」ており、「有効なタッチ感知表面110は、表示ウィンドウの大きさに調整され」ている点。

(2)判断
事案に鑑み、相違点3について先に検討する。
引用文献2ないし5には、相違点3に係る「前記湾曲部分が押圧操作を受け付けたときに、前記押圧センサが信号を出力する」ことは記載されておらず、また、この「信号を出力する」点が、本願優先日前に周知技術であったともいえない。
そうすると、引用発明において、引用文献2ないし5に記載された技術的事項を適用しても、上記相違点3に係る本願発明1の構成を容易に発明することができたとはいえない。
したがって、他の相違点について判断するまでもなく、本願発明1は、当業者であっても、引用発明及び引用文献2ないし5に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。

2 本願発明2ないし5について
本願発明2ないし5も、上記相違点3に係る本願発明1の「前記湾曲部分が押圧操作を受け付けたときに、前記押圧センサが信号を出力する」ことと同一の構成を備えているから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明及び引用文献2ないし5に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。

第6 原査定について
審判請求時の補正により、本願発明1ないし5は、「前記湾曲部分が押圧操作を受け付けたときに、前記押圧センサが信号を出力する」という技術的事項を有するものとなっており、当業者であっても、拒絶査定において引用された引用文献1ないし5に基づいて、容易に発明できたものとはいえない。
従って、原査定の理由を維持することはできない。

第7 むすび
以上のとおり、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審決日 2022-01-04 
出願番号 P2019-546630
審決分類 P 1 8・ 121- WY (G06F)
最終処分 01   成立
特許庁審判長 辻本 泰隆
特許庁審判官 小田 浩
▲吉▼澤 雅博
発明の名称 電子機器  
代理人 特許業務法人 楓国際特許事務所  
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