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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 G06F
管理番号 1387278
総通号数
発行国 JP 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2022-08-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2021-11-04 
確定日 2022-07-25 
事件の表示 特願2019−568393「ユーザ構成され、カスタマイズされた対話型ダイアログアプリケーション」拒絶査定不服審判事件〔平成31年 4月11日国際公開、WO2019/070826、令和 2年10月22日国内公表、特表2020−530606、請求項の数(21)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 第1 手続の経緯
本願は,2018年(平成30年)10月3日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2017年10月4日,米国,2018年4月23日,米国)を国際出願日とする出願であって,その手続の経緯は以下のとおりである。

令和3年 3月17日付け 拒絶理由通知
令和3年 6月22日 意見書・手続補正書 提出
令和3年 6月30日付け 拒絶査定
令和3年11月 4日 審判請求書・手続補正書 提出

第2 原査定の概要

原査定(令和3年6月30日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。

進歩性)この出願の請求項1−21に係る発明は,下記の引用文献1および2に記載された発明に基いて,その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから,特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

<引用文献等一覧>
1.米国特許第06173266号明細書
2.米国特許出願公開第2016/0202957号明細書

第3 本願発明

本願の請求項1ないし21に係る発明(以下,「本願発明1」ないし「本願発明21」という。)は,令和3年11月4日提出の手続補正書により補正された以下の特許請求の範囲の請求項1ないし請求項21に記載された事項により特定されるとおりの発明である。

「【請求項1】
1つまたは複数のプロセッサによって実施される方法であって,
カスタマイズされた対話型ダイアログアプリケーションを作成するために,グラフィカルユーザインターフェースを介して,対話型ダイアログアプリケーションのクラスの指示と,複数のカスタム状態を含む状態マップと,複数のカスタム状態遷移とを受け取るステップであって,前記カスタム状態の各々が,前記複数のカスタム状態のうちの対応するカスタム状態についてのカスタム状態情報を定義し,前記複数のカスタム状態遷移の各々が,前記複数のカスタム状態のうちの対応するカスタム状態からのカスタム遷移情報を定義し,前記対話型ダイアログアプリケーションのクラスが,対話型ダイアログの種類を含む,ステップと,
前記カスタム状態および前記カスタム状態遷移に基づいて,カスタマイズされた構成記述を生成するステップと,
前記対話型ダイアログアプリケーションの前記クラスの指示に基づいてデフォルト構成記述を識別するステップであって,前記デフォルト構成記述が,前記クラスに固有の1つまたは複数のデフォルト状態についてのデフォルト状態情報とデフォルト遷移情報とを含む,ステップと,
ユーザによって操作されるクライアントデバイスのアシスタントインターフェースを介して与えられた自然言語入力を受け取るステップと,
前記自然言語入力が前記対話型ダイアログアプリケーションを参照すると判定するステップと,
前記自然言語入力が前記対話型ダイアログアプリケーションを参照するとの判定に応答して,
前記カスタマイズされた構成記述と前記デフォルト構成記述の両方に基づいて,前記対話型ダイアログアプリケーションを実行するステップであって,前記対話型ダイアログアプリケーションを実行するステップが,
前記ユーザと前記対話型ダイアログアプリケーションとの間の対話型ダイアログ中に,前記アシスタントインターフェースを介するレンダリングのために複数の出力のインスタンスを生成するステップであって,
前記複数の出力のインスタンスの各々が,前記対話型ダイアログアプリケーションの実行中の前記対話型ダイアログの複数のダイアログターンのうちの対応する1つについてのものであり,
前記複数の出力のインスタンスの少なくとも一部が,前記カスタマイズされた構成記述を使用して生成され,前記複数の出力のインスタンスの少なくとも一部が,前記デフォルト構成記述を使用して生成される,ステップ
を含む,ステップと
を含む方法。
【請求項2】
前記複数のダイアログターンのうちの所与のダイアログターンにおいて,前記複数の出力のインスタンスのうちの所与の出力のインスタンスを生成するステップが,
前記所与のダイアログターンにおける前記対話型ダイアログの現状態を識別するステップと,
前記対話型ダイアログの前記現状態が前記カスタマイズされた構成記述の前記カスタム状態のうちの1つであるかどうかを判定するステップと,
前記対話型ダイアログの前記現状態が前記カスタマイズされた構成記述の前記カスタム状態のうちの1つであるとの判定に応答して,
前記カスタム状態のうちの前記1つについて定義された前記カスタム状態情報に基づいて,前記所与の出力のインスタンスを生成するステップと
を含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記複数のダイアログターンのうちの所与の追加のダイアログターンにおいて,前記複数の出力のインスタンスのうちの追加の所与の出力のインスタンスを生成するステップが,
前記追加のダイアログターンにおける前記対話型ダイアログの追加の現状態を識別するステップと,
前記対話型ダイアログの前記追加の現状態が前記カスタマイズされた構成記述の前記カスタム状態のうちの1つであるかどうかを判定するステップと,
前記対話型ダイアログの前記追加の現状態が前記カスタマイズされた構成記述の前記カスタム状態のうちの1つではないとの判定に応答して,
前記追加の現状態に合致する前記デフォルト状態のうちの1つを識別するステップと,
前記デフォルト状態のうちの前記1つについて定義された前記デフォルト状態情報に基づいて,前記追加の所与の出力のインスタンスを生成するステップと
を含む請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記追加の現状態に合致する前記デフォルト状態のうちの前記1つを識別したことに応答して,
前記デフォルト状態のうちの前記1つについての前記デフォルト遷移情報を使用して,前記カスタマイズされた構成記述の前記カスタム状態のさらなるカスタム状態に遷移するステップと,
前記デフォルト状態のうちの前記1つについて定義された前記デフォルト状態情報に基づいて,前記追加の所与の出力のインスタンスを生成するステップの後,
前記追加の所与の出力のインスタンスに応答して,クライアントデバイスの前記アシスタントインターフェースを介して与えられた応答ユーザインターフェース入力を受け取るステップと,
前記さらなるカスタム状態に遷移したことに基づいて,前記さらなるカスタム状態を使用して,前記複数のダイアログターンの所与のさらなるダイアログターンにおいて,前記複数の出力のインスタンスのうちのさらなる出力のインスタンスを生成するステップとをさらに含む請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記デフォルト状態のうちの1つは,前記対話型ダイアログにおいて前記ユーザが,カスタム構成記述に準拠しない応答を入力した場合に移行するエラー状態である,請求項3または4に記載の方法。
【請求項6】
前記デフォルト状態のうちの前記1つが開始状態である,請求項3から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記複数のダイアログターンのうちの所与のダイアログターンにおいて,前記複数の出力のインスタンスのうちの所与の出力のインスタンスを生成するステップが,
前記所与のダイアログターンにおける前記対話型ダイアログの現状態を識別するステップと,
前記対話型ダイアログの前記現状態が前記カスタマイズされた構成記述の前記カスタム状態のうちの1つであるかどうかを判定するステップと,
前記対話型ダイアログの前記現状態が前記カスタマイズされた構成記述の前記カスタム状態のうちの1つであるとの判定に応答して,
前記カスタム状態のうちの前記1つについて定義された前記カスタム状態情報に基づいて,前記所与の出力のインスタンスを生成するステップであって,
前記カスタム状態のうちの前記1つについて定義された前記カスタム状態情報がカスタムオーディオを含み,前記所与の出力のインスタンスを生成するステップが前記クライアントデバイスの1つまたは複数のスピーカを介して前記カスタムオーディオをレンダリングさせるステップを含む,ステップと
を含む請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記複数のダイアログターンのうちの所与のダイアログターンにおいて,前記複数の出力のインスタンスのうちの所与の出力のインスタンスを生成するステップが,
前記所与のダイアログターンにおける前記対話型ダイアログの現状態を識別するステップと,
前記対話型ダイアログの前記現状態が前記カスタマイズされた構成記述の前記カスタム状態のうちの1つであるかどうかを判定するステップと,
前記対話型ダイアログの前記現状態が前記カスタマイズされた構成記述の前記カスタム状態のうちの1つであるとの判定に応答して,
前記カスタム状態のうちの前記1つについて定義された前記カスタム状態情報に基づいて,前記所与の出力のインスタンスを生成するステップであって,
前記カスタム状態のうちの前記1つについて定義された前記カスタム状態情報が,前記所与の出力のインスタンスを生成する際に使用するための外部リソースを含み,前記所与の出力のインスタンスを生成するステップが,前記外部リソースとインターフェースするステップを含む,ステップと
を含む請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記外部リソースとインターフェースするステップが,ネットワークを介して,アプリケーションプログラミングインターフェースを使用して,前記外部リソースと通信するステップを含む請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記カスタム状態のうちの所与のカスタム状態についての前記カスタム遷移情報が,予想される応答と,前記予想される応答を受け取った場合に遷移することになる,前記カスタム状態のうちの追加のカスタム状態とを含む請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記所与のカスタム状態についての前記カスタム遷移情報が,代替の予想される応答と,前記代替の予想される応答を受け取った場合に遷移することになる,前記カスタム状態
のうちの代替カスタム状態とをさらに含む請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記カスタム状態のうちの所与のカスタム状態についての前記カスタム遷移情報が,少なくとも1つの可能な応答についての定義のいくつかが欠けており,前記複数のダイアログターンのうちの所与のダイアログターンにおいて,前記複数の出力のインスタンスのうちの所与の出力のインスタンスを生成するステップが,
前記所与のカスタム状態の間に,前記クライアントデバイスの前記アシスタントインターフェースを介して与えられたユーザインターフェース入力を受け取るステップと,
前記ユーザインターフェース入力が前記所与のカスタム状態についての前記カスタム遷移情報に準拠していないと判定するステップと,
前記ユーザインターフェース入力が前記所与のカスタム状態についての前記カスタム遷移情報に準拠していないと判定したことに応答して,
前記ユーザインターフェース入力に準拠する前記デフォルト状態のうちの1つを識別するステップと,
前記デフォルト状態のうちの前記1つに基づいて,前記所与の出力のインスタンスを生成するステップと
を含む請求項10または11に記載の方法。
【請求項13】
1つまたは複数のプロセッサによって実施される方法であって,
カスタマイズされた対話型ダイアログアプリケーションを作成するために,グラフィカルユーザインターフェースを介して,対話型ダイアログアプリケーションのクラスの指示と,複数のカスタム状態を含む状態マップと,複数のカスタム状態遷移とを受け取るステップであって,前記カスタム状態の各々が,前記複数のカスタム状態のうちの対応するカスタム状態についてのカスタム状態情報を定義し,前記複数のカスタム状態遷移の各々が,前記複数のカスタム状態のうちの対応するカスタム状態からのカスタム遷移情報を定義し,前記対話型ダイアログアプリケーションのクラスが,対話型ダイアログの種類を含む,ステップと,
前記カスタム状態および前記カスタム状態遷移に基づいて,カスタマイズされた構成記述を生成するステップと,
前記対話型ダイアログアプリケーションの前記クラスの指示に基づいてデフォルト構成記述を識別するステップであって,前記デフォルト構成記述が,前記クラスに固有の1つまたは複数のデフォルト状態と,前記デフォルト状態の各々についてのデフォルト状態情報および少なくとも1つのデフォルト状態遷移とを含む,ステップと,
前記カスタマイズされた構成記述および前記デフォルト構成記述に基づいてマージされた構成記述を生成するステップであって,前記マージされた構成記述を生成するステップが,
前記カスタマイズされた構成記述に含まれ,前記デフォルト構成記述内の前記デフォルト状態のうちの対応する所与のデフォルト状態を含む,前記カスタム状態のうちの所与のカスタム状態を識別するステップと,
前記所与のカスタム状態が前記カスタマイズされた構成記述に含まれることに基づいて,
前記マージされた構成記述内に前記対応する所与のデフォルト状態を含めることなく,前記マージされた構成記述内に前記所与のカスタム状態を含めるステップと
を含む,ステップと
前記マージされた構成記述に基づいて,カスタマイズされたエージェントを生成するステップであって,前記カスタマイズされたエージェントが,対話型ヒューマンコンピュータダイアログに関与する際に自動化アシスタントとインターフェースするように,1つまたは複数のコンピュータのシステムによって実行可能である,ステップと
を含む方法。
【請求項14】
前記マージされた構成記述を生成するステップが,
前記カスタマイズされた構成記述に含まれ,前記デフォルト構成記述内の前記デフォルト状態遷移のうちの対応する所与のデフォルト状態遷移を含む,前記カスタム状態遷移の
うちの所与のカスタム状態遷移を識別するステップと,
前記所与のカスタム状態遷移が前記カスタマイズされた構成記述に含まれることに基づいて,
前記マージされた構成記述内に前記対応する所与のデフォルト状態遷移を含めることなく,前記マージされた構成記述内に前記所与のカスタム状態遷移を含めるステップとを含む請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記対話型ヒューマンコンピュータダイアログに関与する際に前記自動化アシスタントとインターフェースするとき,前記カスタマイズされたエージェントが,クライアントデバイスを介して前記自動化アシスタントに与えられたユーザインターフェース入力に基づいて生成される要求を前記自動化アシスタントから受け取り,前記カスタマイズされたエージェントが,応答内容を生成し,前記自動化アシスタントに前記応答内容を送る請求項13または14に記載の方法。
【請求項16】
前記デフォルト構成記述が前記自動化アシスタントに特有のものであり,前記カスタマイズされたエージェントが前記自動化アシスタントに対して個別化される請求項13から15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
追加の自動化アシスタントに特有の追加のデフォルト構成記述を識別するステップであって,前記追加のデフォルト構成記述が,追加のデフォルト状態と,前記追加のデフォルト状態の各々についての追加のデフォルト状態情報および少なくとも1つの追加のデフォルト状態遷移とを含む,ステップと,
前記カスタマイズされた構成記述および前記追加のデフォルト構成記述に基づいて追加のマージされた構成記述を生成するステップであって,前記追加のマージされた構成記述を生成するステップが,
前記カスタマイズされた構成記述に含まれ,前記追加のデフォルト構成記述内の前記追加のデフォルト状態のうちの対応する追加の所与のデフォルト状態を含む,前記カスタム状態のうちの所与の追加のカスタム状態を識別するステップと,
前記所与の追加のカスタム状態が前記カスタマイズされた構成記述に含まれることに基づいて,
前記追加のマージされた構成記述内に前記対応する追加の所与のデフォルト状態を含めることなく,前記追加のマージされた構成記述内に前記所与の追加のカスタム状態を含めるステップと
を含む,ステップと,
前記マージされた構成記述に基づいて追加のカスタマイズされたエージェントを生成するステップであって,前記追加のカスタマイズされたエージェントが,対話型ヒューマンコンピュータダイアログに関与する際に前記追加の自動化アシスタントとインターフェースするように,1つまたは複数のコンピュータの追加のシステムによって実行可能である,ステップと
をさらに含む請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記マージされた構成記述を生成するステップが,
前記デフォルト構成記述内の前記デフォルト状態のうちの追加のデフォルト状態が,前記カスタマイズされた構成記述に含まれる前記カスタム状態内の対応する1つを含まないと判定するステップと,
前記追加のデフォルト状態が前記カスタム状態内の対応する1つを含まないと判定したことに基づいて,
前記マージされた構成記述内に前記追加のデフォルト状態を含めるステップとをさらに含む請求項13に記載の方法。
【請求項19】
前記追加のデフォルト状態が前記デフォルト構成記述内で必須として示されると判定するステップをさらに含み,前記マージされた構成記述内に前記追加のデフォルト状態を含めるステップが,前記追加のデフォルト状態が必須として示されると判定するステップにさらに基づく請求項18に記載の方法。
【請求項20】
請求項1から19のいずれか一項に記載の方法を実施するように構成されたコンピューティング装置。
【請求項21】
コンピューティング装置によって実行されるとき,請求項1から18のいずれか一項に記載の方法をコンピューティング装置に実施させる機械可読命令。」

第4 引用文献

1 引用文献1および引用発明

(1)引用文献1の記載事項

原査定の拒絶理由に引用された引用文献1には,図面とともに次の事項が記載されている(下線は,当審が付加した。以下同様。)。

ア 「FIELD OF THE INVENTION

The present invention relates generally to a system and method for developing computer-executed interactive speech applications.」(第1欄7〜10行)
(当審訳:
発明の分野

本発明は,一般に,コンピュータで実行される対話型音声アプリケーションを開発するためのシステムおよび方法に関するものである。)

イ 図3


ウ 「I. Overview of a System for Developing Interactive Speech Applications

The invention is related to the use of a computer system for developing interactive speech applications. FIG. 3 is a block diagram that illustrates such a computer system 300 upon which an embodiment of the invention may be implemented. Computer system 300 includes a bus 302 or other communication mechanism for communicating information, and a processor 304 coupled with bus 302 for processing information. Computer system 300 also includes a main memory 306, such as a random access memory (RAM) or other dynamic storage device, coupled to bus 302 for storing information and instructions to be executed by processor 304. Main memory 306 also may be used for storing temporary variables or other intermediate information during execution of instructions to be executed by processor 304. Computer system 300 further includes a read only memory (ROM) 308 or other static storage device coupled to bus 302 for storing static information and instructions for processor 304. A storage device 310, such as a magnetic disk or optical disk, is provided and coupled to bus 302 for storing information and instructions.
(中略)
According to one embodiment of the invention, an interactive speech application is developed and executed using software running on a general purpose computer system such as computer system 300.」(第5欄18行〜第6欄17行)
(当審訳:
I.対話型音声アプリケーションを開発するためのシステムの概要

本発明は,対話型音声アプリケーションを開発するためのコンピュータシステムの使用に関するものである。図3は,本発明の実施形態が実装され得るそのようなコンピュータシステム300を示すブロック図である。コンピュータシステム300は,情報を通信するためのバス302または他の通信機構と,情報を処理するためにバス302と結合されたプロセッサ304とを含む。コンピュータシステム300はまた,プロセッサ304によって実行される情報および命令を格納するためにバス302に結合された,ランダムアクセスメモリ(RAM)または他の動的記憶装置などの主記憶306を含む。メインメモリ306はまた,プロセッサ304によって実行されるべき命令の実行中に一時的な変数または他の中間情報を格納するために使用されてもよい。コンピュータシステム300は,プロセッサ304のための静的情報及び命令を格納するために,バス302に結合された読み取り専用メモリ(ROM)308又は他の静的記憶装置を更に含む。磁気ディスクまたは光ディスクなどの記憶装置310は,情報および命令を記憶するために設けられ,バス302に結合される。
(中略)
本発明の一実施形態によれば,対話型音声アプリケーションは,コンピュータシステム300などの汎用コンピュータシステム上で動作するソフトウェアを用いて開発され,実行される。)

エ 図4



オ 「 FIG. 4 is a functional block diagram of a system 400 for developing interactive speech applications. As used herein, a "Service" 410 is a customized interactive speech application developed to perform one or more dialogue tasks to provide a user-defined service.」(第6欄23〜27行)
(当審訳:
図4は,対話型音声アプリケーションを開発するためのシステム400の機能ブロック図である。本明細書で使用するように,「サービス」410は,ユーザ定義のサービスを提供するために1つ以上の対話タスクを実行するように開発されたカスタマイズされた対話型音声アプリケーションである。)

カ 図5


キ 「 FIG. 5 is a flow diagram of an example of a Service 410 implemented using a system 400 such as that illustrated in FIG. 4 and having a call flow as described above with reference to FIGS. 1 and 2. The Service 410 begins 510 by calling an ItemList Dialogue Module instance 520, whose task is to identify a person to whom a caller wishes to speak. The ItemList Module 520 begins by playing a prompt object 521, which in this example, uses the Speech Output Components 440 and Telephony Interface Components 460 to output a speech signal for the customized prompts shown by blocks 110 and 120 in FIG. 1 and receiving the caller's voice response.
ItemList Module 520 accesses a customized recognized vocabulary having entries that identify people recognized by the Service 410. In the example of FIG. 1, the recognized vocabulary corresponds to employees of Company A along with an operator and/or names of departments (e.g., sales, customer service, etc.). This customized vocabulary will typically be implemented by the application developer to recognize an employee not only by full name, but also by other names by which the employee could be recognized, such as just a last name, just a first name, or a nickname, perhaps combined with a last name. For example, if an employee is named Michael A. Smith, the database should recognize not only "Michael Smith," but also other names by which a caller is likely to identify that employee, such as "Mike Smith," "Michael," "Mike," and "Smith." Such a vocabulary can be created using programs such as the Vocabulary Editor described below, or other appropriate data management applications.
In the confirmation step represented by block 523, the ItemList Module 520 identifies zero or more vocabulary entries as hypotheses of the person sought by the caller based on confidence levels determined by the Speech Input Components 450. In this embodiment, if the hypothesis having the highest confidence level has a confidence level exceeding a predefined threshold, the ItemList Module 520 assumes that hypothesis is the correct match for the caller's response. If no such hypothesis exists, the ItemList Module 520 determines hypotheses having confidence levels falling within a predefined range, indicating possible matches. The ItemList Module 520 sequentially outputs prompts for these hypotheses until a hypothesis is confirmed or the list of hypotheses is exhausted. More specifically, the confirmation step 523 receives and processes the caller's response to determine whether the response was affirmative or negative.
Processing the caller's response requires that the ItemList Module be able to understand and identify a variety of responses as affirmative or negative, including not only "yes" and "no", but also synonyms such as "correct," "incorrect," "right," "wrong," etc. Thus, the ItemList Module 520 also uses a recognized vocabulary for the confirmation step, having entries for recognized responses to the confirmation step, including information for each entry, indicating whether it represents an affirmative or a negative response.
Unlike the highly Service-specific recognized vocabulary used by the ItemList Module 520 to identify Company A employees, the recognized vocabulary of the confirmation step 523 is likely to be common in Services. Thus, the confirmation step 523 may be implemented to use a predefined default vocabulary that includes standard responses as entries. As explained below, however, if desired, the default database can be customized or replaced by the application developer for use with a specific Service. For example, in geographic areas with a Spanish-speaking population, Spanish vocabulary may be added to the database entries corresponding to affirmative responses.
If the ItemList Module 520 determines that the confirmation step 523 confused (当審注:対応する図5を参照すると,「confused」は,「confirmed」の誤記であると認められる。)a hypothesis, it saves the hypothesis and Termination Condition (SUCCESS) and returns to the main function of the Service to transfer the call to the identified person 530. If the ItemList Module 520 determines that the confirmation step 523 does not confirm the hypothesis or terminated on a TIMEOUT or ERROR condition, the ItemList Module 520 may reattempt to complete its task (repeating the cycle beginning with block 521, outputting a prompt and receiving and processing a response). Alternatively, the ItemList Module 520 can terminate on an ERROR condition 540 and take appropriate termination actions. In this example, a likely action would be to transfer the caller to a live operator.
Although not shown in FIG. 1, a Dialogue Module may include alternative fallback methods for performing the dialogue task when it is unable to recognize or is unsure of the caller's response. Examples of such methods are asking the caller to spell his or her response, or to enter the response using the keyboard of a touchtone phone. In the Service 410 represented by FIG. 5, the ItemList Dialogue Module instance 520 provides a spelling fallback 522 to callers.
After a predetermined number (which may be a default value, or a value set by the developer) of unsuccessful attempts to understand the caller during execution of the Service 410, the ItemList Module 520 uses a Spelling fallback method 522 to determine an entry in a vocabulary based on spelling received from the caller. In this example, the Spelling fallback method 522 uses the same recognition vocabulary used by the ItemList Module 520 and prompts the caller to spell the full name of the person to whom he or she wishes to speaks, first name followed by last name. The Spelling fallback method 522 searches the recognition vocabulary as it receives and converts each character of the caller's spelling.
The Spelling fallback method 522 is implemented to include a "look-ahead" feature, which is explained, for example, in copending application U.S. Ser. No. 08/720,554, entitled "Method and Apparatus for Continuous Spelling Speech Recognition with Early Identification," which is commonly assigned to the assignee of the present application. Using the look-ahead feature, the Spelling fallback method 522 will terminate successfully as soon as it has identified a unique match between the characters spoken by the caller with an entry in the vocabulary, even if the caller has not completed spelling the entire word or phrase. If the Spelling fallback method 522 successfully identifies at least one entry, it saves the results and continues to the confirmation step 523, explained above.
If the Spelling fallback method 522 does not identify a person, it saves a TIMEOUT or ERROR Termination Condition, as appropriate, and Exits 540. The action to take in case of error may be customized for various Services. As noted above, in the example of FIGS. 1 and 2, a likely termination action would be to transfer the caller to a live operator.」(第8項52行〜第10項40行)
(当審訳:
図5は,図4に示されるようなシステム400を使用して実装され,図1および図2を参照して上述したようなコールフローを有するサービス410の一例のフロー図である。サービス410は,発呼者が話すことを望む人物を特定することをタスクとするアイテムリスト対話モジュールインスタンス520を呼び出すことによって,510を開始する。アイテムリストモジュール520は,プロンプトオブジェクト521を再生することであって,この例では,音声出力コンポーネント440およびテレフォニーインターフェースコンポーネント460を使用して,図1のブロック110および120によって示されるカスタマイズされたプロンプト用の音声信号を出力すること,及び,発呼者の音声応答を受信することによって開始する。
アイテムリストモジュール520は,サービス410によって認識された人々を識別するエントリを有するカスタマイズされた認識された語彙にアクセスする。図1の例では,認識された語彙は,オペレータおよび/または部門(例えば,販売,顧客サービスなど)の名前とともに,A社の従業員に対応する。このカスタマイズされた語彙は,典型的には,フルネームによってだけでなく,姓だけ,名だけ,またはおそらく姓と組み合わせたニックネームなど,従業員が認識され得る他の名前によっても従業員を認識するために,アプリケーション開発者によって実装されるであろう。例えば,ある従業員がマイケル・A・スミスという名前の場合,データベースは,「マイケル・スミス」だけでなく,「マイク・スミス」,「マイケル」,「マイク」,「スミス」など,通話者がその従業員を識別する可能性のある他の名前も認識する必要がある。このような語彙は,後述の語彙エディタなどのプログラム,または他の適切なデータ管理アプリケーションを使用して作成することができる。
ブロック523によって表される確認ステップにおいて,アイテムリストモジュール520は,音声入力コンポーネント450によって決定された信頼度に基づいて,発信者によって求められる人物の仮説としてゼロ以上の語彙エントリを識別する。この実施形態では,最も高い信頼度を有する仮説が予め定義された閾値を超える信頼度を有する場合,アイテムリストモジュール520は,その仮説が発信者の応答に対する正しい一致であると仮定する。そのような仮説が存在しない場合,アイテムリストモジュール520は,可能性のある一致を示す,予め定義された範囲内に入る信頼度を有する仮説を決定する。アイテムリストモジュール520は,仮説が確認されるか,または仮説のリストが使い果たされるまで,これらの仮説に対するプロンプトを順次出力する。より具体的には,確認ステップ523は,発呼者の応答を受信して処理し,応答が肯定的であったか否定的であったかを決定する。
発呼者の応答を処理するには,アイテムリストモジュールが,「はい」及び「いいえ」だけでなく,「正しい」,「不正確」,「正しい」,「間違っている」などの同義語を含む様々な応答を肯定または否定として理解し識別できることが必要である。したがって,アイテムリストモジュール520はまた,確認ステップのために認識された語彙を使用し,確認ステップに対する認識された応答のためのエントリを有し,それが肯定応答または否定応答のいずれを表すかを示す,各エントリに対する情報を含んでいる。
A社の従業員を識別するためにアイテムリストモジュール520によって使用される非常にサービス固有の認識された語彙とは異なり,確認ステップ523の認識された語彙は,サービスにおいて一般的であると考えられる。したがって,確認ステップ523は,標準的な応答をエントリとして含む予め定義されたデフォルト語彙を使用するように実装されてもよい。しかしながら,以下に説明するように,所望であれば,デフォルトデータベースは,特定のサービスと共に使用するためにアプリケーション開発者によってカスタマイズまたは置換されることが可能である。例えば,スペイン語を話す人口がいる地理的地域では,肯定応答に対応するデータベースエントリにスペイン語の語彙を追加することができる。
アイテムリストモジュール520は,確認ステップ523において仮説が確認されたと判断した場合,仮説と終了条件(SUCCESS)を保存し,サービスの主機能に戻り,特定した人物530に通話を転送する。確認ステップ523が仮説を確認しないか,またはTIMEOUTまたはERROR条件で終了したとアイテムリストモジュール520が判断した場合,アイテムリストモジュール520は,そのタスクを完了する(ブロック521で始まるサイクルを繰り返し,プロンプトを出力して応答を受信して処理する)ことができる。あるいは,アイテムリストモジュール520は,ERROR条件540で終了し,適切な終了アクションを取ることができる。この例では,ありそうなアクションは,発呼者をライブオペレータに転送することであろう。
図1には示されていないが,対話モジュールは,発呼者の応答を認識できないか,または不明な場合に対話タスクを実行するための代替フォールバック方法を含んでもよい。そのような方法の例は,発呼者に自分の応答の綴りを尋ねること,またはタッチトーン電話のキーボードを使用して応答を入力することである。図5で表されるサービス410では,アイテムリスト対話モジュールインスタンス520は,スペルフォールバック522を発呼者に提供する。
サービス410の実行中に発信者を理解しようとする試みが所定数(デフォルト値でもよいし,開発者が設定した値でもよい)失敗した後,アイテムリストモジュール520は,スペルフォールバックメソッド522を用いて発信者から受け取ったスペルに基づいて語彙内のエントリを決定する。この例では,スペルフォールバックメソッド522は,アイテムリストモジュール520によって使用される同じ認識語彙を使用し,発呼者に,話したい相手のフルネーム,ファーストネームに続くラストネームを綴るように促す。スペルフォールバックメソッド522は,発呼者のスペルの各文字を受信して変換する際に,認識語彙を検索する。
スペルフォールバックメソッド522は,例えば,本願の譲受人に共通に譲渡された「Method and Apparatus for Continuous Spelling Speech Recognition with Early Identification」と題する共願米国特許出願第08/720,554号に説明されている「先読み」機能を含むよう実施される。ルックアヘッド機能を使用すると,スペルフォールバックメソッド522は,発呼者が単語またはフレーズ全体のスペリングを完了していなくても,発呼者によって話された文字と語彙内のエントリとの間の一意の一致を識別するとすぐに正常に終了する。スペリング予備手段522が少なくとも1つのエントリを正常に識別した場合,その結果を保存し,上で説明した確認ステップ523に進む。
Spelling fallbackメソッド522が人を識別しない場合,それは,適切なように,TIMEOUTまたはERROR Termination Conditionを保存し,Exits 540を行う。エラー発生時に取るべき行動は,様々なServiceに対してカスタマイズすることができる。上述したように,図1および図2の例では,考えられる終了動作は,発呼者をライブオペレータに転送することであろう。)

ク 「A. User Interfaces
Various user interfaces may be provided to allow different methods of creating the Service. For example, a non-graphic application programming interface may allow a developer to create the Service using traditional programming methods. Alternatively, graphical user interfaces (GUIs) may be used. For example, the GUI 700 illustrated in FIG. 7 includes a stencil palette 710 having icons representing States (such as wait for call and transfer call) 720 and Dialogue Module templates 730, allowing the developer to structure the call flow of the Service by creating states and instances of Dialogue Modules by "dragging and dropping" the appropriate icons into the main workspace 740. The GUI 700 also includes a variety of connectors to link states and templates in the appropriate order and specifying appropriate conditions. In the embodiment shown, the stencil palette 710 is displayed along the left margin of the GUI window 700 and the various connector types are available in the pull-down menu 750. The Service icons are displayed in the main workspace 740 of the window.」(第16欄26〜45行)
(当審訳:
A. ユーザーインターフェイス
サービスを作成するための様々な方法を可能にするために,様々なユーザインタフェースが提供されるかもしれない。例えば,非グラフィックのアプリケーションプログラミングインタフェースは,開発者が伝統的なプログラミング方法を使用してサービスを作成することを可能にするかもしれない。あるいは,グラフィカルユーザインタフェース(GUI)が使用されてもよい。例えば,図7に示されるGUI700は,状態(待機コールおよび転送コールなど)720および対話モジュールテンプレート730を表すアイコンを有するステンシルパレット710を含み,開発者が適切なアイコンをメインワークスペース740に「ドラッグ&ドロップ」して状態および対話モジュールのインスタンスを作成し,サービスのコールフローを構成することを可能にする。GUI700はまた,状態およびテンプレートを適切な順序で,適切な条件を指定してリンクするための様々なコネクタを含む。図示の実施形態では,ステンシルパレット710はGUIウィンドウ700の左マージンに沿って表示され,様々なコネクタタイプはプルダウンメニュー750で利用可能である。サービスアイコンは,ウィンドウのメインワークスペース740に表示される。)

ケ 図7


コ 「 To insert a state or Dialogue Module instance in the Service, a developer selects the appropriate icon from the stencil palette 710 and drops it into the main workspace 740, where it is displayed with the state or template name beneath the icon and the instance name above the icon. Initially, the GUI 700 automatically assigns a descriptive generic name to the instance, such as Instance #1. The developer can rename the instance by selecting and editing the text.
The menu bar 750 includes a "Connectors" option, which provides connector types to connect icons in the main workspace 740 in accordance with the desired callflow of the Service. Various connectors are provided. For example, an unconditional connector, represented in the main workspace 740 by a solid line, connecting a first and second icon indicates that the Service always proceeds to the second icon upon completion of the first. A conditional connector, represented in the main workspace 740 by a broken line, indicates that the Service proceeds to the second icon only if a condition is satisfied.

B. Customizing Dialogue Modules Instances in a Service

As explained above with reference to FIG. 4, each Dialogue Module instance is based on a Dialogue Module template for accomplishing a discrete dialogue task and can be modified for specific Services. The relationship between a Service 410 and the Dialogue Modules 430, including both templates and instances, is illustrated in greater detail in FIG. 8.」(第16欄46行〜第17欄5行)
(当審訳:
サービスに状態または対話モジュールインスタンスを挿入するために,開発者はステンシルパレット710から適切なアイコンを選択し,メインワークスペース740にドロップすると,アイコンの下に状態またはテンプレート名,アイコンの上にインスタンス名とともに表示される。初期状態では,GUI700は自動的にインスタンスに説明的な一般名,例えばインスタンス#1を割り当てる。開発者は,テキストを選択して編集することにより,インスタンスの名前を変更することができる。
メニューバー750には「コネクタ」オプションがあり,サービスの所望のコールフローに従ってメインワークスペース740内のアイコンを接続するためのコネクタタイプが提供される。様々なコネクタが提供されている。例えば,メインワークスペース740において実線で表される無条件コネクタは,第1のアイコンと第2のアイコンを接続することで,本サービスが第1のアイコンの完了時に必ず第2のアイコンに進むことを示す。メインワークスペース740において破線で表される条件付きコネクタは,条件が満たされた場合にのみ,本サービスが第2のアイコンに進むことを示す。

B. サービスにおけるダイアログモジュールインスタンスのカスタマイズ

図4を参照して上で説明したように,各対話モジュールインスタンスは,個別の対話タスクを達成するための対話モジュールテンプレートに基づいており,特定のサービス用に変更することができる。テンプレートとインスタンスの両方を含むサービス410と対話モジュール430の関係は,図8でより詳細に説明されている。)

サ 図8


シ 「 1. Dialogue Module Templates
The Dialogue Module Templates 810 include configuration libraries which define the behavior of the Dialogue Module instances 850 used in a Service 840. The configuration libraries include a "Baseline" configuration library 820 of default settings, including standard default parameters, prompt files, recognized vocabularies, header functions, and templates for the various dialogue tasks performed by the Dialogue Modules. A developer can customize the baseline configuration settings by providing an optional "System" configuration library 830, providing settings that override the default settings of the Baseline Library 820. The System Library 830 can provide override settings for any portion or all of the default settings.

2. Dialogue Module Instances in a Service
A developer can further customize a service by customizing the Dialogue Module Instances 850 in a Service 840. As noted above, each call within a service to a specified Dialogue Module is implemented by creating a separate "instance" of the corresponding Dialogue Module template and identifying each instance with a unique name. This enables Dialogue Module instances of the same template to be customized differently within a single Service. For example, as shown in FIG. 8, the Service 840 makes two separate calls to Dialogue Module #2, represented by two separate instances 856A and 856B of the Dialogue Module templates 836, 826, which are based on the System Library settings 830 and any default Baseline Library settings 820 not overridden by the System Library 830.
The templates for the various Dialogue Modules share similarities, as illustrated by the above discussion with reference to FIG. 6. These basic similarities allow customizable features common to multiple Dialogue Modules to be defined, including output prompts, parameters for recognition features such as the number of recognition candidates to consider, recognized vocabularies, and error recovery parameters.
Features can be customized during development or execution of a Service. For example, a developer can customize the features of a Service using text-based configuration files, which allows the developer to change the parameters (and behavior during execution) of the Service without having to recompile the Service. Alternatively, features can be customized through runtime application programming interfaces contained within the Dialogue Modules. In embodiments integrated within a graphical development environment, a Graphical User Interface (GUI) can be provided to allow a developer to configure the Dialogue Modules by, for example, checking boxes or inserting text.
For example, using the GUI 700 of FIG. 7, a Dialogue Module instance can be customized by selecting an icon such as the Directory Module 742 in the main workspace 740, which opens a dialogue window 900 such as that shown in FIG. 9. This window 900 displays the name of the Dialogue Module instance 910 and provides four selections: Configuration Information 920, which allows the developer to view and modify the configuration information for the instance based on the information provided in the Baseline 820 and System 830 Libraries of the Dialogue Module Templates 810; Features 930, which allows the developer to customize various features for the instance; Vocabulary 940, which allows the developer to view, create, and edit recognized vocabulary for the instance; and Error Recovery 950, which allows the developer to view and modify the error recovery parameters for the instance.」(第17欄6行〜第18欄3行)
(当審訳:
1. 対話モジュールテンプレート
対話モジュールテンプレート810は,サービス840で使用される対話モジュールインスタンス850の動作を定義する構成ライブラリを含む。構成ライブラリは,標準デフォルトパラメータ,プロンプトファイル,認識された語彙,ヘッダー関数,および対話モジュールによって実行される様々な対話タスクのテンプレートを含む,デフォルト設定の「ベースライン」構成ライブラリ820を含む。開発者は,ベースラインライブラリ820のデフォルト設定をオーバーライドする設定を提供する,オプションの「システム」構成ライブラリ830を提供することにより,ベースライン構成設定をカスタマイズすることができる。システムライブラリ830は,デフォルト設定の一部または全部に対してオーバーライド設定を提供することができる。

2. サービス内の対話モジュールインスタンス
開発者は,サービス840内の対話モジュールインスタンス850をカスタマイズすることにより,サービスをさらにカスタマイズすることができる。上述したように,サービス内の特定の対話モジュールへの各コールは,対応する対話モジュールテンプレートの個別の「インスタンス」を作成し,各インスタンスを一意の名前で識別することにより実施される。これにより,同じテンプレートの対話モジュールインスタンスを1つのサービス内で異なるようにカスタマイズすることができる。例えば,図8に示すように,サービス840は,システムライブラリ設定830及びシステムライブラリ830によって上書きされない任意のデフォルトベースラインライブラリ設定820に基づく対話モジュールテンプレート836,826の2つの別々のインスタンス856A及び856Bによって表される対話モジュール#2への2つの別々の呼び出しを行う。
様々な対話モジュールのテンプレートは,図6を参照した上記の議論によって示されるように,類似性を共有する。これらの基本的な類似性により,出力プロンプト,考慮すべき認識候補の数などの認識機能のパラメータ,認識された語彙,及びエラー回復パラメータを含む,複数の対話モジュールに共通するカスタマイズ可能な機能を定義することができる。
サービスの開発中や実行中に機能をカスタマイズすることができる。例えば,開発者はテキストベースの設定ファイルを使ってサービスの機能をカスタマイズすることができる。これにより,開発者はサービスを再コンパイルすることなく,サービスのパラメータ(および実行中の動作)を変更することができる。また,対話モジュールに含まれるランタイムアプリケーションプログラミングインターフェースを使用して機能をカスタマイズすることもできる。グラフィカル開発環境内に統合された実施形態では,グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)を提供して,開発者が例えばボックスをチェックしたりテキストを挿入したりして対話モジュールを構成することができるようにすることができる。
例えば,図7のGUI700を使用して,メインワークスペース740内のディレクトリモジュール742のようなアイコンを選択することによって対話モジュールインスタンスをカスタマイズすることができ,これにより,図9に示すような対話ウィンドウ900が開かれる。このウィンドウ900は,対話モジュールインスタンス910の名前を表示し,4つのオプション(構成情報920,機能930,語彙940およびエラー回復950)を提供する。ここで,構成情報920は,開発者が対話モジュールテンプレート810のベースライン820及びシステム830ライブラリで提供される情報に基づいてインスタンスの構成情報を表示及び修正することを可能にし,機能930は,開発者がインスタンスの様々な機能をカスタマイズすることを可能にし,語彙940は,開発者がインスタンスの認識語彙の表示,作成及び編集を可能にし,エラー回復950は,開発者がインスタンスのエラー回復パラメータを表示及び修正することを可能にする。)

(2)引用発明

上記(1)の,特に下線を付加した記載に着目すると,引用文献1には,以下の発明(以下,「引用発明」という。)が記載されていると認められる。

「コンピュータで実行される対話型音声アプリケーションを開発するための方法であって,
対話型音声アプリケーションを開発するためのコンピュータシステムの使用方法であり,
コンピュータシステム300は,情報を処理するためにバス302と結合されたプロセッサ304を含んでおり,
対話型音声アプリケーションは,コンピュータシステム300などの汎用コンピュータシステム上で動作するソフトウェアを用いて開発され,実行されるものであり,
ユーザ定義のサービスを提供するために1つ以上の対話タスクを実行するように開発されたカスタマイズされた対話型音声アプリケーションであり,
システム400を使用して実装され,コールフローを有するサービス410において,
サービス410は,発呼者が話すことを望む人物を特定することをタスクとするアイテムリスト対話モジュールインスタンス520を呼び出すことによって,開始し,
アイテムリストモジュール520は,音声出力コンポーネント440およびテレフォニーインターフェースコンポーネント460を使用して,カスタマイズされたプロンプト用の音声信号を出力すること,及び,発呼者の音声応答を受信することによって開始しており,
アイテムリストモジュール520は,サービス410によって認識された人々を識別するエントリを有するカスタマイズされた認識された語彙にアクセスし,
確認ステップにおいて,アイテムリストモジュール520は,音声入力コンポーネント450によって決定された信頼度に基づいて,発信者によって求められる人物の仮説としてゼロ以上の語彙エントリを識別し,
アイテムリストモジュール520は,仮説が確認されるか,または仮説のリストが使い果たされるまで,これらの仮説に対するプロンプトを順次出力し,発呼者の応答を受信して処理し,応答が肯定的であったか否定的であったかを決定し,
アイテムリストモジュール520は,仮説が確認されたと判断した場合,仮説と終了条件(SUCCESS)を保存し,サービスの主機能に戻り,特定した人物530に通話を転送しており,
サービスを作成するためのユーザインタフェースとして,グラフィカルユーザインタフェース(GUI)が使用され,GUI700は,状態(待機コールおよび転送コールなど)720および対話モジュールテンプレート730を表すアイコンを有するステンシルパレット710を含み,開発者が適切なアイコンをメインワークスペース740に「ドラッグ&ドロップ」して状態および対話モジュールのインスタンスを作成し,サービスのコールフローを構成することを可能にするものであり,
GUI700はまた,状態およびテンプレートを適切な順序で,適切な条件を指定してリンクするための様々なコネクタを含んでおり,
ステンシルパレット710はGUIウィンドウ700の左マージンに沿って表示され,様々なコネクタタイプはプルダウンメニュー750で利用可能であり,
サービスアイコンは,ウィンドウのメインワークスペース740に表示されており,
サービスに状態または対話モジュールインスタンスを挿入するために,開発者はステンシルパレット710から適切なアイコンを選択し,メインワークスペース740にドロップすると,アイコンの下に状態またはテンプレート名,アイコンの上にインスタンス名とともに表示され,
メニューバー750には「コネクタ」オプションがあり,サービスの所望のコールフローに従ってメインワークスペース740内のアイコンを接続するためのコネクタタイプが提供されており,例えば,メインワークスペース740において実線で表される無条件コネクタは,第1のアイコンと第2のアイコンを接続することで,本サービスが第1のアイコンの完了時に必ず第2のアイコンに進むことを示しており,メインワークスペース740において破線で表される条件付きコネクタは,条件が満たされた場合にのみ,本サービスが第2のアイコンに進むことを示すものであり,
対話モジュールテンプレート810は,サービス840で使用される対話モジュールインスタンス850の動作を定義する構成ライブラリを含んでおり,
構成ライブラリは,標準デフォルトパラメータ,プロンプトファイル,認識された語彙,ヘッダー関数,および対話モジュールによって実行される様々な対話タスクのテンプレートを含む,デフォルト設定の「ベースライン」構成ライブラリ820を含んでおり,開発者は,ベースラインライブラリ820のデフォルト設定をオーバーライドする設定を提供する,オプションの「システム」構成ライブラリ830を提供することにより,ベースライン構成設定をカスタマイズすることができ,
システムライブラリ830は,デフォルト設定の一部または全部に対してオーバーライド設定を提供することができ,
開発者は,サービス840内の対話モジュールインスタンス850をカスタマイズすることにより,サービスをさらにカスタマイズすることができ,GUI700を使用して,メインワークスペース740内のディレクトリモジュール742のようなアイコンを選択することによって対話モジュールインスタンスをカスタマイズすることができ,これにより,対話ウィンドウ900が開かれ,このウィンドウ900は,対話モジュールインスタンス910の名前を表示し,4つのオプション(構成情報920,機能930,語彙940およびエラー回復950)を提供している,
対話型音声アプリケーションを開発,実行するための方法。」

2 引用文献2

原査定の拒絶理由に引用された引用文献2には,図面とともに次の事項が記載されている。

「SUMMARY

[0004] This Summary is provided to introduce a selection of concepts in a simplified form that are further described below in the Detailed Description. This Summary is not intended to identify key features or essential features of the claimed subject matter, nor is it intended to be used to limit the scope of the claimed subject matter.
[0005] In accordance with one or more aspects, a computing device that includes a processing unit, memory coupled to the processing unit, one or more microphones, one or more speakers, and at least one display, may be configured with a reactive agent development environment (RADE) to perform operations for generating a reactive agent definition. The RADE may include a visual editing tool (e.g., the visual tool illustrated in FIGS. 2A-2E, herein referred to as RADE tool) or an alternate development environment. The operations may include acquiring an extensible markup language (XML) schema template. The XML schema template may contain a plurality of XML code segments for defining a reactive agent of a digital personal assistant running on the computing device. The RADE tool may receive input identifying a domain and at least one intent for the domain. The domain may be associated with a category of functions performed by the computing device. The at least one intent may be associated with at least one action used to perform at least one function of the category of functions for the identified domain. A multi-turn dialog flow defining a plurality of states for the at least one intent may be generated using a graphical user interface of the RADE tool. Alternatively, a single-turn dialog flow defining one or more states for the at least one intent may also be generated using the RADE tool. The XML schema template may be updated using the RADE tool, based on the received input and the multi-turn dialog flow, to produce an updated XML schema specific to the identified domain and the at least one intent. Programming code causing the computing device to perform the at least one action may be provided and combined with the updated XML schema to generate the reactive agent definition.」
(当審訳:
概要

[0004] 本要約は,詳細な説明において後述される概念の一部を簡略化して紹介するために提供される。この要約は,請求された主題の重要な特徴または本質的な特徴を特定することを意図しておらず,請求された主題の範囲を限定するために使用することを意図していない。
[0005] 一つ以上の態様によれば,処理装置と,処理装置に結合されたメモリと,一つ以上のマイクと,一つ以上のスピーカーと,少なくとも一つのディスプレイとを含む計算装置は,リアクティブエージェント開発環境(RADE)を用いて,リアクティブエージェント定義を生成するための操作を行うように構成されてもよい。RADEは,視覚的編集ツール(例えば,図2A−2Eに例示される視覚的ツール,本明細書ではRADEツールと呼ぶ)または代替の開発環境を含んでもよい。操作は,XML(extensible markup language)スキーマテンプレートの取得を含んでもよい。XMLスキーマテンプレートは,コンピューティングデバイス上で実行されるデジタルパーソナルアシスタントの反応エージェントを定義するための複数のXMLコードセグメントを含むことができる。RADEツールは,ドメインおよびドメインのための少なくとも1つのインテントを特定する入力を受け取ることができる。ドメインは,計算装置によって実行される機能のカテゴリと関連付けられてもよい。少なくとも1つのインテントは,識別されたドメインのための機能のカテゴリの少なくとも1つの機能を実行するために使用される少なくとも1つのアクションと関連付けられてもよい。少なくとも1つのインテントに対する複数の状態を定義するマルチターンダイアログフローは,RADEツールのグラフィカルユーザーインターフェースを使用して生成されてもよい。あるいは,少なくとも1つのインテントのための1つ以上の状態を定義するシングルターンダイアログフローも,RADEツールを使用して生成することができる。XML スキーマテンプレートは,RADE ツールを使用して,受信した入力およびマルチターンダイアログフローに基づいて更新され,識別されたドメインおよび少なくとも 1 つのインテントに固有の更新された XML スキーマを生成することができる。コンピューティングデバイスに少なくとも1つのアクションを実行させるプログラミングコードが提供され,更新されたXMLスキーマと組み合わされて,リアクティブエージェント定義が生成され得る。)

第5 対比・判断

1 本願発明1について

(1)対比

本願発明1と引用発明とを対比すると,次のことが認められる。

ア 引用発明は,「コンピュータで実行される対話型音声アプリケーションを開発するための方法であって,
対話型音声アプリケーションを開発するためのコンピュータシステムの使用方法であり,
コンピュータシステム300は,情報を処理するためにバス302と結合されたプロセッサ304を含んでおり,
対話型音声アプリケーションは,コンピュータシステム300などの汎用コンピュータシステム上で動作するソフトウェアを用いて開発され,実行されるものであ」るとされている。

ここで,引用発明は,「コンピュータで実行される対話型音声アプリケーションを開発するための方法であって,」「プロセッサ304を含ん」だ「コンピュータシステム300などの汎用コンピュータシステム上で動作するソフトウェアを用いて開発され,実行されるものであ」るから,本願発明1と同様に「プロセッサによって実施」されているといえる。

また,汎用コンピュータシステムは,1つまたは複数のプロセッサを備えることが技術常識であるから,引用発明における「プロセッサ304」も,「1つまたは複数のプロセッサ」のいずれも包含した概念であるといえる。

したがって,本願発明1と引用発明とは,「1つまたは複数のプロセッサによって実施される方法であ」るという点で共通しているといえる。

イ 引用発明は,「コンピュータで実行される対話型音声アプリケーションを開発するための方法であって,」「ユーザ定義のサービスを提供するために1つ以上の対話タスクを実行するように開発されたカスタマイズされた対話型音声アプリケーションであり,」「サービスを作成するためのユーザインタフェースとして,グラフィカルユーザインタフェース(GUI)が使用され,GUI700は,状態(待機コールおよび転送コールなど)720および対話モジュールテンプレート730を表すアイコンを有するステンシルパレット710を含み,開発者が適切なアイコンをメインワークスペース740に「ドラッグ&ドロップ」して状態および対話モジュールのインスタンスを作成し,サービスのコールフローを構成することを可能にするものであり,
GUI700はまた,状態およびテンプレートを適切な順序で,適切な条件を指定してリンクするための様々なコネクタを含んでおり,
ステンシルパレット710はGUIウィンドウ700の左マージンに沿って表示され,様々なコネクタタイプはプルダウンメニュー750で利用可能であり,
サービスアイコンは,ウィンドウのメインワークスペース740に表示されており,
サービスに状態または対話モジュールインスタンスを挿入するために,開発者はステンシルパレット710から適切なアイコンを選択し,メインワークスペース740にドロップすると,アイコンの下に状態またはテンプレート名,アイコンの上にインスタンス名とともに表示され,
メニューバー750には「コネクタ」オプションがあり,サービスの所望のコールフローに従ってメインワークスペース740内のアイコンを接続するためのコネクタタイプが提供されており,例えば,メインワークスペース740において実線で表される無条件コネクタは,第1のアイコンと第2のアイコンを接続することで,本サービスが第1のアイコンの完了時に必ず第2のアイコンに進むことを示し,メインワークスペース740において破線で表される条件付きコネクタは,条件が満たされた場合にのみ,本サービスが第2のアイコンに進むことを示すものであり,
対話モジュールテンプレート810は,サービス840で使用される対話モジュールインスタンス850の動作を定義する構成ライブラリを含んでおり,
構成ライブラリは,標準デフォルトパラメータ,プロンプトファイル,認識された語彙,ヘッダー関数,および対話モジュールによって実行される様々な対話タスクのテンプレートを含む,デフォルト設定の「ベースライン」構成ライブラリ820を含んでおり,開発者は,ベースラインライブラリ820のデフォルト設定をオーバーライドする設定を提供する,オプションの「システム」構成ライブラリ830を提供することにより,ベースライン構成設定をカスタマイズすることができ」るとされている。

ここで,上記第4の1(1)キに示す図7を参照すると,引用発明の「対話モジュールテンプレート730」は,「状態(待機コールおよび転送コールなど)720」と共に,「ステンシルパレット710」内に「アイコン」として表示されており,「ステンシルパレット710から適切なアイコンを選択し,メインワークスペース740にドロップすると,アイコンの下に状態またはテンプレート名,アイコンの上にインスタンス名とともに表示され」ている。

また,同図を参照すると,「サービスの所望のコールフロー」は,「メインワークスペース740」内に状態遷移図として表示されているといえる。

よって,引用発明の「対話モジュールテンプレート730」は,「状態(待機コールおよび転送コールなど)720」と共に,状態遷移図として表示された「サービスの所望のコールフロー」において,状態を示すものであるといえる。

そして,引用発明において,「対話モジュールテンプレート810は,サービス840で使用される対話モジュールインスタンス850の動作を定義する構成ライブラリを含んでおり,
構成ライブラリは,標準デフォルトパラメータ,プロンプトファイル,認識された語彙,ヘッダー関数,および対話モジュールによって実行される様々な対話タスクのテンプレートを含む,デフォルト設定の「ベースライン」構成ライブラリ820を含んでおり,開発者は,ベースラインライブラリ820のデフォルト設定をオーバーライドする設定を提供する,オプションの「システム」構成ライブラリ830を提供することにより,ベースライン構成設定をカスタマイズすることができ」ることから,「対話モジュールテンプレート」は,「カスタマイズすることができ」るものであるといえる。

また,「対話モジュールテンプレート」は,「カスタマイズすることができ」る「状態」であるといえるから,本願発明1の「複数のカスタム状態を含む状態マップ」に相当するといえる。

さらに,引用発明において,「ベースライン構成設定をカスタマイズ」して,「オプションの「システム」構成ライブラリ」を生成して,「対話モジュールテンプレート」として使用することは,本願発明1の「複数のカスタム状態のうちの対応するカスタム状態についてのカスタム状態情報を定義」することに相当する。

よって,引用発明も,本願発明1と同様に,「複数のカスタム状態を含む状態マップ」を「受け取」り,「前記複数のカスタム状態のうちの対応するカスタム状態についてのカスタム状態情報を定義し」ているといえる。

また,引用発明の「状態およびテンプレートを適切な順序で,適切な条件を指定してリンクするための様々なコネクタ」は,「サービスの所望のコールフローに従ってメインワークスペース740内のアイコンを接続する」ものであり,「メインワークスペース740内のアイコン」は,上述したように,状態遷移図として表示された「サービスの所望のコールフロー」において,遷移を示すものであるから,「条件を指定してリンクするための様々なコネクタ」は,状態遷移図として表示された「サービスの所望のコールフロー」において,状態遷移を示すものであるといえる。

さらに,「実線で表される無条件コネクタは,第1のアイコンと第2のアイコンを接続することで,本サービスが第1のアイコンの完了時に必ず第2のアイコンに進むことを示し,」「破線で表される条件付きコネクタは,条件が満たされた場合にのみ,本サービスが第2のアイコンに進むことを示して」おり,開発者は,状態遷移のための「条件」をカスタマイズできるから,「条件を指定してリンクするための様々なコネクタ」は,本願発明1の「複数のカスタム状態遷移」に相当する。

そして,引用発明において,「条件を指定してリンクするための様々なコネクタ」の「条件」を定義することは,状態遷移のための「条件」を定義することに他ならないから,本願発明1の「複数のカスタム状態遷移の各々が,前記複数のカスタム状態のうちの対応するカスタム状態からのカスタム遷移情報を定義」することに相当する。

よって,引用発明も,本願発明1と同様に,「複数のカスタム状態遷移とを受け取」り,「前記複数のカスタム状態遷移の各々が,前記複数のカスタム状態のうちの対応するカスタム状態からのカスタム遷移情報を定義し」ているといえる。

したがって,本願発明1の「カスタマイズされた対話型ダイアログアプリケーションを作成するために,グラフィカルユーザインターフェースを介して,対話型ダイアログアプリケーションのクラスの指示と,複数のカスタム状態を含む状態マップと,複数のカスタム状態遷移とを受け取るステップであって,前記カスタム状態の各々が,前記複数のカスタム状態のうちの対応するカスタム状態についてのカスタム状態情報を定義し,前記複数のカスタム状態遷移の各々が,前記複数のカスタム状態のうちの対応するカスタム状態からのカスタム遷移情報を定義し,前記対話型ダイアログアプリケーションのクラスが,対話型ダイアログの種類を含む,ステップ」と,引用発明とは,「カスタマイズされた対話型ダイアログアプリケーションを作成するために,グラフィカルユーザインターフェースを介して,」「複数のカスタム状態を含む状態マップと,複数のカスタム状態遷移とを受け取るステップであって,前記カスタム状態の各々が,前記複数のカスタム状態のうちの対応するカスタム状態についてのカスタム状態情報を定義し,前記複数のカスタム状態遷移の各々が,前記複数のカスタム状態のうちの対応するカスタム状態からのカスタム遷移情報を定義」する「ステップ」を「含む」点で共通しているといえる。

しかし,本願発明1のグラフィカルユーザインターフェースでは,「対話型ダイアログアプリケーションのクラスの指示」も受け取り,「前記対話型ダイアログアプリケーションのクラスが,対話型ダイアログの種類を含」んでいるのに対して,引用発明のグラフィカルユーザインターフェースでは,「対話型ダイアログアプリケーションのクラスの指示」を受け取っていない点で相違している。

ウ 引用発明は,「サービスを作成するためのユーザインタフェースとして,グラフィカルユーザインタフェース(GUI)が使用され,GUI700は,状態(待機コールおよび転送コールなど)720および対話モジュールテンプレート730を表すアイコンを有するステンシルパレット710を含み,開発者が適切なアイコンをメインワークスペース740に「ドラッグ&ドロップ」して状態および対話モジュールのインスタンスを作成し,サービスのコールフローを構成することを可能にするものであ」るとされている。

ここで,引用発明の「サービスのコールフローを構成すること」は,本願発明1の「カスタマイズされた構成記述を生成する」に相当する。

したがって,本願発明1と引用発明とは,「前記カスタム状態および前記カスタム状態遷移に基づいて,カスタマイズされた構成記述を生成するステップ」を「含む」点で共通しているといえる。

エ 引用発明において,「対話型音声アプリケーションは,コンピュータシステム300などの汎用コンピュータシステム上で動作するソフトウェアを用いて開発され,実行されるものであり,」「システム400を使用して実装され,コールフローを有するサービス410において,
サービス410は,発呼者が話すことを望む人物を特定することをタスクとするアイテムリスト対話モジュールインスタンス520を呼び出すことによって,開始し,
アイテムリストモジュール520は,音声出力コンポーネント440およびテレフォニーインターフェースコンポーネント460を使用して,カスタマイズされたプロンプト用の音声信号を出力すること,及び,発呼者の音声応答を受信することによって開始して」いるとされている。

ここで,引用発明の「発呼者の音声応答を受信」することは,本願発明1の「自然言語入力を受け取る」ことに相当する。

また,引用発明において,「対話型音声アプリケーションは,コンピュータシステム300などの汎用コンピュータシステム上で動作するソフトウェアを用いて」「実行されるものであ」り,ユーザが操作するスタンドアローンの「汎用コンピュータシステム」あるいは「汎用コンピュータシステム」であるサーバと接続されたユーザ端末は,「ユーザによって操作されるクライアントデバイス」に相当するといえるから,引用発明の「対話型音声アプリケーションも,本願発明1と同様に,「ユーザによって操作されるクライアントデバイスのアシスタントインターフェースを介して」「自然言語入力を受け取」っているといえる。

したがって,本願発明1と引用発明とは,「ユーザによって操作されるクライアントデバイスのアシスタントインターフェースを介して与えられた自然言語入力を受け取るステップ」を「含む」点で共通しているといえる。

オ 引用発明において,「サービス410は,発呼者が話すことを望む人物を特定することをタスクとするアイテムリスト対話モジュールインスタンス520を呼び出すことによって,開始」するとされている。

ここで,引用発明における「発呼者が話すことを望む人物を特定することをタスクとするアイテムリスト対話モジュールインスタンス520を呼び出すこと」は,本願発明1の「前記自然言語入力が前記対話型ダイアログアプリケーションを参照すると判定する」に相当する。

したがって,本願発明1と引用発明とは,「前記自然言語入力が前記対話型ダイアログアプリケーションを参照すると判定するステップ」を「含む」点で共通しているといえる。

カ 引用発明において,「対話型音声アプリケーションは,コンピュータシステム300などの汎用コンピュータシステム上で動作するソフトウェアを用いて開発され,実行されるものであり,
ユーザ定義のサービスを提供するために1つ以上の対話タスクを実行するように開発されたカスタマイズされた対話型音声アプリケーションであり,」「対話モジュールテンプレート810は,サービス840で使用される対話モジュールインスタンス850の動作を定義する構成ライブラリを含んでおり,
構成ライブラリは,標準デフォルトパラメータ,プロンプトファイル,認識された語彙,ヘッダー関数,および対話モジュールによって実行される様々な対話タスクのテンプレートを含む,デフォルト設定の「ベースライン」構成ライブラリ820を含んでおり,開発者は,ベースラインライブラリ820のデフォルト設定をオーバーライドする設定を提供する,オプションの「システム」構成ライブラリ830を提供することにより,ベースライン構成設定をカスタマイズすることができ,」「システムライブラリ830は,デフォルト設定の一部または全部に対してオーバーライド設定を提供することができ,」「サービスを作成するためのユーザインタフェースとして,グラフィカルユーザインタフェース(GUI)が使用され,GUI700は,状態(待機コールおよび転送コールなど)720および対話モジュールテンプレート730を表すアイコンを有するステンシルパレット710を含み,開発者が適切なアイコンをメインワークスペース740に「ドラッグ&ドロップ」して状態および対話モジュールのインスタンスを作成し,サービスのコールフローを構成することを可能にするものであ」り,「開発者は,サービス840内の対話モジュールインスタンス850をカスタマイズすることにより,サービスをさらにカスタマイズすることができ,GUI700を使用して,メインワークスペース740内のディレクトリモジュール742のようなアイコンを選択することによって対話モジュールインスタンスをカスタマイズすることができ,」「システム400を使用して実装され,コールフローを有するサービス410において,サービス410は,発呼者が話すことを望む人物を特定することをタスクとするアイテムリスト対話モジュールインスタンス520を呼び出すことによって,開始」するとされている。

ここで,引用発明において,「対話モジュールテンプレート730を表すアイコンを」「メインワークスペース740に「ドラッグ&ドロップ」して状態および対話モジュールのインスタンスを作成し」,「対話モジュールインスタンスをカスタマイズ」して作成した「コールフローを有するサービス」を実行することは,本願発明1の「前記カスタマイズされた構成記述」「に基づいて,前記対話型ダイアログアプリケーションを実行する」に相当する。

また,引用発明において,「デフォルト設定の「ベースライン」構成ライブラリ820を」「カスタマイズ」せずに使用して,「対話モジュールテンプレート730を表すアイコンを」「メインワークスペース740に「ドラッグ&ドロップ」して状態および対話モジュールのインスタンスを作成し」た「サービスのコールフロー」を実行することは,本願発明1の「前記デフォルト構成記述」「に基づいて,前記対話型ダイアログアプリケーションを実行する」に相当する。

したがって,本願発明1と,引用発明とは,「前記カスタマイズされた構成記述と前記デフォルト構成記述の両方に基づいて,前記対話型ダイアログアプリケーションを実行するステップ」を「含む」点で共通しているといえる。

キ 引用発明において,「システム400を使用して実装され,コールフローを有するサービス410において,
サービス410は,発呼者が話すことを望む人物を特定することをタスクとするアイテムリスト対話モジュールインスタンス520を呼び出すことによって,開始し,
アイテムリストモジュール520は,音声出力コンポーネント440およびテレフォニーインターフェースコンポーネント460を使用して,カスタマイズされたプロンプト用の音声信号を出力すること,及び,発呼者の音声応答を受信することによって開始しており,
アイテムリストモジュール520は,サービス410によって認識された人々を識別するエントリを有するカスタマイズされた認識された語彙にアクセスし,
確認ステップにおいて,アイテムリストモジュール520は,音声入力コンポーネント450によって決定された信頼度に基づいて,発信者によって求められる人物の仮説としてゼロ以上の語彙エントリを識別し,
アイテムリストモジュール520は,仮説が確認されるか,または仮説のリストが使い果たされるまで,これらの仮説に対するプロンプトを順次出力し,発呼者の応答を受信して処理し,応答が肯定的であったか否定的であったかを決定し,
アイテムリストモジュール520は,仮説が確認されたと判断した場合,仮説と終了条件(SUCCESS)を保存し,サービスの主機能に戻り,特定した人物530に通話を転送して」いるとされている。

ここで,引用発明において,「カスタマイズされたプロンプト用の音声信号を出力」したり,「これらの仮説に対するプロンプトを順次出力し」たり,「特定した人物530に通話を転送し」たりすることは,いずれも,本願発明1の「アシスタントインターフェースを介するレンダリングのために複数の出力のインスタンスを生成する」ことに相当する。

また,これらの出力は,「コールフロー」中の各状態(ダイアログターン)ごとに出力されるものであるから,本願発明1と同様に,「対話型ダイアログアプリケーションの実行中の前記対話型ダイアログの複数のダイアログターンのうちの対応する1つについてのものであ」るといえる。

そして,上記カを踏まえると,これらの出力は,本願発明1と同様に,「複数の出力のインスタンスの少なくとも一部が,前記カスタマイズされた構成記述を使用して生成され,前記複数の出力のインスタンスの少なくとも一部が,前記デフォルト構成記述を使用して生成され」たものであるといえる。

さらに,引用発明の「コールフローを有するサービス410において,」「対話モジュールインスタンス520を呼び出すこと」は,本願発明1の「前記ユーザと前記対話型ダイアログアプリケーションとの間の対話型ダイアログ」を呼び出すことに相当するといえる。

したがって,本願発明1と,引用発明とは,「前記対話型ダイアログアプリケーションを実行するステップが,
前記ユーザと前記対話型ダイアログアプリケーションとの間の対話型ダイアログ中に,前記アシスタントインターフェースを介するレンダリングのために複数の出力のインスタンスを生成するステップであって,
前記複数の出力のインスタンスの各々が,前記対話型ダイアログアプリケーションの実行中の前記対話型ダイアログの複数のダイアログターンのうちの対応する1つについてのものであり,
前記複数の出力のインスタンスの少なくとも一部が,前記カスタマイズされた構成記述を使用して生成され,前記複数の出力のインスタンスの少なくとも一部が,前記デフォルト構成記述を使用して生成される,ステップ
を含む」点で共通しているといえる。

(2)一致点・相違点

本願発明1と,引用発明とは,以下アの点で一致し,以下イの点で相違する。

ア 一致点

「1つまたは複数のプロセッサによって実施される方法であって,
カスタマイズされた対話型ダイアログアプリケーションを作成するために,グラフィカルユーザインターフェースを介して,複数のカスタム状態を含む状態マップと,複数のカスタム状態遷移とを受け取るステップであって,前記カスタム状態の各々が,前記複数のカスタム状態のうちの対応するカスタム状態についてのカスタム状態情報を定義し,前記複数のカスタム状態遷移の各々が,前記複数のカスタム状態のうちの対応するカスタム状態からのカスタム遷移情報を定義している,ステップと,
前記カスタム状態および前記カスタム状態遷移に基づいて,カスタマイズされた構成記述を生成するステップと,
ユーザによって操作されるクライアントデバイスのアシスタントインターフェースを介して与えられた自然言語入力を受け取るステップと,
前記自然言語入力が前記対話型ダイアログアプリケーションを参照すると判定するステップと,
前記自然言語入力が前記対話型ダイアログアプリケーションを参照するとの判定に応答して,
前記カスタマイズされた構成記述と前記デフォルト構成記述の両方に基づいて,前記対話型ダイアログアプリケーションを実行するステップであって,前記対話型ダイアログアプリケーションを実行するステップが,
前記ユーザと前記対話型ダイアログアプリケーションとの間の対話型ダイアログ中に,前記アシスタントインターフェースを介するレンダリングのために複数の出力のインスタンスを生成するステップであって,
前記複数の出力のインスタンスの各々が,前記対話型ダイアログアプリケーションの実行中の前記対話型ダイアログの複数のダイアログターンのうちの対応する1つについてのものであり,
前記複数の出力のインスタンスの少なくとも一部が,前記カスタマイズされた構成記述を使用して生成され,前記複数の出力のインスタンスの少なくとも一部が,前記デフォルト構成記述を使用して生成される,ステップ
を含む,ステップと
を含む方法。」

イ 相違点

(ア) <相違点1>

本願発明1のグラフィカルユーザインターフェースでは,「対話型ダイアログアプリケーションのクラスの指示」も受け取り,「前記対話型ダイアログアプリケーションのクラスが,対話型ダイアログの種類を含」んでいるのに対して,引用発明のグラフィカルユーザインターフェースでは,「対話型ダイアログアプリケーションのクラスの指示」を受け取っていない点。

(イ) <相違点2>

本願発明1では,「前記対話型ダイアログアプリケーションの前記クラスの指示に基づいてデフォルト構成記述を識別するステップであって,前記デフォルト構成記述が,前記クラスに固有の1つまたは複数のデフォルト状態についてのデフォルト状態情報とデフォルト遷移情報とを含む,ステップ」を含んでいるのに対して,
引用発明では,このような構成を備えていない点。

(3)相違点についての判断

ア <相違点1>について

本願発明1の<相違点1>に係るグラフィカルユーザインターフェースでは,「対話型ダイアログアプリケーションのクラスの指示」も受け取り,「前記対話型ダイアログアプリケーションのクラスが,対話型ダイアログの種類を含」む構成について,引用文献1および2には,記載も示唆も無く,当該構成が周知であったとも認められない。

したがって,引用発明および引用文献2の記載に基づいて,当業者は本願発明1の<相違点1>に係る構成を容易に想到することができたとはいえない。

イ <相違点2>について

本願発明1の<相違点2>に係る「前記対話型ダイアログアプリケーションの前記クラスの指示に基づいてデフォルト構成記述を識別するステップであって,前記デフォルト構成記述が,前記クラスに固有の1つまたは複数のデフォルト状態についてのデフォルト状態情報とデフォルト遷移情報とを含む,ステップ」を含むという構成は,本願発明1の<相違点1>に係る構成の存在を前提としたものであり,本願発明1の<相違点1>に係る構成と同様に,引用文献1および2には,記載も示唆も無く,当該構成が周知であったとも認められない。

したがって,引用発明および引用文献2の記載に基づいて,当業者は本願発明1の<相違点2>に係る構成を容易に想到することができたとはいえない。

ウ 作用効果について

本願発明1の<相違点1>および<相違点2>に係る構成を備えることにより,「対話型ダイアログの種類を含」む「対話型ダイアログアプリケーションのクラスの指示」を受け取り,「対話型ダイアログアプリケーションの前記クラスの指示に基づいてデフォルト構成記述を識別する」ことで,「対話型ダイアログの種類」に応じた「クラスに固有の1つまたは複数のデフォルト状態についてのデフォルト状態情報とデフォルト遷移情報とを含」んだ「デフォルト構成記述」を容易に生成可能となり,このような「対話型ダイアログの種類」に応じた「デフォルト構成記述」を用いることで,「機能的および/またはロバストなアプリケーションおよび/またはエージェントのために必要な様々な状態および/または状態遷移を明示的に定義する追加のユーザインターフェース入力の必要をなくすためにデフォルト構成記述を活用し得る。これらおよび他の方式において,アプリケーションおよび/またはエージェントの作成に必要なユーザインターフェース入力の量が削減され得,そのことは,カスタマイズされた対話型ダイアログアプリケーションを生成する際に展開ユーザによって利用されるクライアントデバイスの様々なリソースを節約し得る。さらに,クライアントデバイスによって,カスタマイズされた対話型ダイアログアプリケーションを生成するリモートコンピュータシステムに,様々な状態および/または状態遷移に対応するデータを送る必要がないので,ネットワークリソースが削減され得る。さらに,削減されるユーザインターフェース入力の量は,器用でない展開ユーザにとって恩恵となり得る。」(本願明細書段落0006)という作用効果を奏し得るといえる。

(4) 小括

以上から,本願発明1は,引用発明および引用文献2に記載された技術に基づいて,当業者が容易に発明できたものであるとはいえない。

2 本願発明2ないし12について

本願発明2ないし本願発明12は,いずれも,本願発明1を減縮したものであって,本願発明1と同一の構成を備えるものであるから,上記1で述べた本願発明1と同じ理由により,引用発明および引用文献2に記載された技術に基づいて,当業者が容易に発明できたものであるとはいえない。

3 本願発明13について

本願発明13も,以下のような,上記<相違点1>に係る構成と同じ構成,および,<相違点2>に係る構成と同様の構成を備えているから,上記1で述べた本願発明1と同じ理由により,引用発明および引用文献2に記載された技術に基づいて,当業者が容易に発明できたものであるとはいえない。

<相違点1>に係る構成と同じ構成

「 カスタマイズされた対話型ダイアログアプリケーションを作成するために,グラフィカルユーザインターフェースを介して,対話型ダイアログアプリケーションのクラスの指示と,複数のカスタム状態を含む状態マップと,複数のカスタム状態遷移とを受け取るステップであって,前記カスタム状態の各々が,前記複数のカスタム状態のうちの対応するカスタム状態についてのカスタム状態情報を定義し,前記複数のカスタム状態遷移の各々が,前記複数のカスタム状態のうちの対応するカスタム状態からのカスタム遷移情報を定義し,前記対話型ダイアログアプリケーションのクラスが,対話型ダイアログの種類を含む,ステップ」

<相違点2>に係る構成と同様の構成

「前記対話型ダイアログアプリケーションの前記クラスの指示に基づいてデフォルト構成記述を識別するステップであって,前記デフォルト構成記述が,前記クラスに固有の1つまたは複数のデフォルト状態と,前記デフォルト状態の各々についてのデフォルト状態情報および少なくとも1つのデフォルト状態遷移とを含む,ステップ」

4 本願発明14ないし19について

本願発明14ないし19は,いずれも,本願発明13を減縮したものであって,本願発明13と同一の構成を備えるものであるから,上記3で述べた本願発明13と同じ理由により,引用発明および引用文献2に記載された技術に基づいて,当業者が容易に発明できたものであるとはいえない。

5 本願発明20および21について

本願発明20および本願発明21は,いずれも,本願発明1または本願発明13を減縮したものであって,本願発明1あるいは本願発明13と同一の構成を備えるものであるから,上記1で述べた本願発明1と同じ理由,あるいは,上記3で述べた本願発明13と同じ理由により,引用発明および引用文献2に記載された技術に基づいて,当業者が容易に発明できたものであるとはいえない。

第6 原査定について

審判請求時の補正により,本願発明1ないし本願発明21は,いずれも,「対話型ダイアログアプリケーションのクラス」について,
「前記対話型ダイアログアプリケーションのクラスが,対話型ダイアログの種類を含む」と限定していることから,当該補正後の本願発明1ないし本願発明21は,原査定において引用された引用発明および引用文献2に記載された技術に基づいて,当業者が容易に発明できたものであるとはいえない。

したがって,原査定の理由(進歩性)は,維持することはできない。

第7 むすび

以上のとおり,原査定の理由によっては,本願を拒絶することはできない。
また,他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。

 
審決日 2022-07-12 
出願番号 P2019-568393
審決分類 P 1 8・ 121- WY (G06F)
最終処分 01   成立
特許庁審判長 ▲吉▼田 耕一
特許庁審判官 富澤 哲生
野崎 大進
発明の名称 ユーザ構成され、カスタマイズされた対話型ダイアログアプリケーション  
代理人 阿部 達彦  
代理人 実広 信哉  
代理人 村山 靖彦  
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