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審決分類 |
審判 訂正 ただし書き3号明りょうでない記載の釈明 訂正する A01K |
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管理番号 | 1387403 |
総通号数 | 8 |
発行国 | JP |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2022-08-26 |
種別 | 訂正の審決 |
審判請求日 | 2021-12-21 |
確定日 | 2022-04-22 |
訂正明細書 | true |
事件の表示 | 特許第6979955号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 特許第6979955号の特許請求の範囲を、本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔15〜16〕、17、18、〔21〜26〕について訂正することを認める。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本件特許第6979955号は、平成29年1月12日(パリ条約による優先権主張 2016年1月13日 (US)アメリカ合衆国)を国際出願日とする出願であって、その請求項1〜26に係る発明について、令和3年11月18日に特許権の設定登録がされ、その後、令和3年12月21日に本件の訂正審判が請求されたものである。 第2 請求の趣旨及び訂正の内容 1 請求の趣旨 本件請求の趣旨は、特許第6979955号の特許請求の範囲を、本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項15〜18、21〜26について訂正することを認める、との審決を求めるものである。 2 訂正の内容 請求人が求めている訂正の内容は、以下のとおりである(訂正箇所は下線部である。)。 (1)訂正事項1 特許請求の範囲の請求項15に記載された「動作可能に連結されたイムノグロブリン重鎖可変領域」を、「動作可能に連結された再構成されていないイムノグロブリン重鎖可変領域」に訂正する(請求項15を直接的に引用する請求項16も同様に訂正する。)。 (2)訂正事項2 特許請求の範囲の請求項17に記載された「動作可能に連結されたイムノグロブリン重鎖可変領域」を、「動作可能に連結された再構成されていないイムノグロブリン重鎖可変領域」に訂正する。 (3)訂正事項3 特許請求の範囲の請求項18に記載された「動作可能に連結されたイムノグロブリン重鎖可変領域」を、「動作可能に連結された再構成されていないイムノグロブリン重鎖可変領域」に訂正する。 (4)訂正事項4 特許請求の範囲の請求項21、24及び25に記載された「前記イムノグロブリン重鎖可変領域」を、「前記再構成されていないイムノグロブリン重鎖可変領域」に訂正する(請求項21を直接的又は間接的に引用する請求項22〜26も同様に訂正する。)。 第3 当審の判断 1 一群の請求項について 特許請求の範囲の請求項16は、請求項15を引用するから、特許請求の範囲の請求項15〜16は、特許法第126条第3項に規定する一群の請求項である。同様に、特許請求の範囲の請求項22〜26は、請求項21を引用するから、特許請求の範囲の請求項21〜26は、特許法第126条第3項に規定する一群の請求項である。 2 訂正事項1〜3について (1)訂正の目的について 特許請求の範囲の請求項15、17及び18に記載された「動作可能に連結されたイムノグロブリン重鎖可変領域」の後続の記載に「前記再構成されていないイムノグロブリン重鎖可変領域が」とあることから、訂正事項1〜3は、後続の記載との整合を図るための訂正であるので、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とするものである。 (2)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて 願書に添付した特許請求の範囲の請求項1に「内因性イムノグロブリン重鎖定常領域に動作可能に連結された再構成されていないイムノグロブリン重鎖可変領域を含む生殖細胞であって、前記再構成されていないイムノグロブリン重鎖可変領域が」と記載されているように、「動作可能に連結された再構成されていないイムノグロブリン重鎖可変領域」という事項は、願書に添付した特許請求の範囲に記載されているから、訂正事項1〜3は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてするものであることは明らかであるから、特許法第126条第5項の規定に適合するものである。 (3)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて 上記(1)で述べたとおり、訂正事項1〜3は、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、また、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項の規定に適合するものである。 3 訂正事項4について (1)訂正の目的について 特許請求の範囲の請求項21には、「前記イムノグロブリン重鎖可変領域」と記載されているが、該記載の前には、「再構成されていないイムノグロブリン重鎖可変領域」と記載されており、また、特許請求の範囲の請求項24及び25には、「前記イムノグロブリン重鎖可変領域」と記載されているが、請求項24及び25が引用する請求項21には、「再構成されていないイムノグロブリン重鎖可変領域」と記載されているから、訂正事項4は、請求項内及び請求項間の記載の整合を図るための訂正であるので、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とするものである。 (2)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて 願書に添付した特許請求の範囲の請求項1に「内因性イムノグロブリン重鎖定常領域に動作可能に連結された再構成されていないイムノグロブリン重鎖可変領域を含む生殖細胞であって、前記再構成されていないイムノグロブリン重鎖可変領域が」と記載されているように、「前記再構成されていないイムノグロブリン重鎖可変領域」という事項は、願書に添付した特許請求の範囲に記載されているから、訂正事項4は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてするものであることは明らかであるから、特許法第126条第5項の規定に適合するものである。 (3)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて 上記(1)で述べたとおり、訂正事項4は、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、また、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項の規定に適合するものである。 第4 むすび 以上のとおりであるから、本件審判の請求は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第5項及び第6項の規定に適合するものである。 よって、結論のとおり審決する。 |
発明の名称 |
(57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 ラットまたはマウスであって、 (A)内因性重鎖遺伝子座において、内因性イムノグロブリン重鎖定常領域に動作可能に連結された再構成されていないイムノグロブリン重鎖可変領域を含む生殖細胞であって、前記再構成されていないイムノグロブリン重鎖可変領域が、動作可能に連結した、 (i)再構成されていないヒトVH(hVH)遺伝子セグメント、 (ii)一つ以上の内因性DHセグメントと置き換わった、操作されたDH領域であって、前記操作されたDH領域が、26個のヌクレオチド配列を含み、その配列の各々が (a)μ−コノトキシンおよび/またはタランチュラ毒素の一部をコードし、そして、配列番号180、配列番号182、配列番号184、配列番号186、配列番号188、配列番号190、配列番号192、配列番号194、配列番号196、配列番号198、配列番号200、配列番号202、配列番号204、配列番号206、配列番号208、配列番号210、配列番号212、配列番号214、配列番号216、配列番号218、配列番号220、配列番号222、配列番号224、配列番号226、配列番号228または配列番号230として示された配列に対して、少なくとも95%同一、または同一であり、かつ、 (b)第一の組み換えシグナル配列および第二の組み換えシグナル配列と隣接する、操作されたDH領域、および (iii)再構成されていないヒトJH(hJH)遺伝子セグメントを含む、生殖細胞と (B)B細胞と を含み、 (i)の前記再構成されていないhVH遺伝子セグメント、(ii)の前記一つ以上のヌクレオチド配列、および、(iii)の前記再構成されていないhJH遺伝子セグメントが、前記B細胞において組み換わって、前記内因性イムノグロブリン重鎖定常領域に動作可能に連結された、再構成された重鎖可変領域hVH/eDH/hJH配列を形成し、 前記B細胞が、前記内因性イムノグロブリン重鎖定常領域に動作可能に連結された前記再構成されたVH/eDH/hJH配列を発現する、 前記ラットまたはマウス。 【請求項2】 前記26個のヌクレオチド配列の一つ以上が、前記一つ以上のヌクレオチド配列の体細胞超変異を増やす配列を含む、請求項1に記載のラットまたはマウス。 【請求項3】 前記第一の組み換えシグナル配列が、配列番号51〜112のいずれか1つとして示された 第一の組み換えシグナル配列に対して少なくとも95%同一である配列を含む、請求項1または請求項2に記載のラットまたはマウス。 【請求項4】 前記第一の組み換えシグナル配列が、配列番号51〜112のいずれか1つとして示された 第一の組み換えシグナル配列に対して少なくとも50%同一である配列を含む、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のラットまたはマウス。 【請求項5】 前記第一の組み換えシグナル配列が、配列番号51〜112のいずれか1つとして示された 第一の組み換えシグナル配列に対して同一である配列を含む、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のラットまたはマウス。 【請求項6】 前記第二の組み換えシグナル配列が、配列番号51〜112のいずれか1つとして示された 第二の組み換えシグナル配列に対して少なくとも95%同一である配列を含む、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のラットまたはマウス。 【請求項7】 前記第二の組み換えシグナル配列が、配列番号51〜112のいずれか1つとして示された 第二の組み換えシグナル配列に対して少なくとも50%同一である配列を含む、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のラットまたはマウス。 【請求項8】 前記第二の組み換えシグナル配列が、配列番号51〜112のいずれか1つとして示された 第二の組み換えシグナル配列に対して同一である配列を含む、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のラットまたはマウス。 【請求項9】 前記第一の組み換えシグナル配列および第二の組み換えシグナル配列が配列番号51〜112のいずれか1つとして示される配列から選択される、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のラットまたはマウス。 【請求項10】 前記ラットまたはマウスが、一つ以上の野生型内因性DH遺伝子セグメントを保持する、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のラットまたはマウス。 【請求項11】 (i)前記再構成されていないヒトVH(hVH)遺伝子セグメントが複数の再構成されていないhVH遺伝子セグメントを含み、 (ii)前記操作されたDH領域が、内因性DH遺伝子セグメントと置き換わり、かつ (iii)前記再構成されていないヒトJH(hJH)遺伝子セグメントが複数の再構成されていないhJH遺伝子セグメントを含む、 請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のラットまたはマウス。 【請求項12】 (i)前記再構成されていないヒトVH(hVH)遺伝子セグメントが内因性VH遺伝子セグメントと置き換わり、 (ii)前記操作されたDH領域が、内因性DH遺伝子セグメントと置き換わり、かつ (iii)前記再構成されていないヒトJH(hJH)遺伝子セグメントが内因性JH遺伝子セグメントと置き換わる、 請求項1から請求項11のいずれか1項に記載のラットまたはマウス。 【請求項13】 (i)前記再構成されていないヒトVH(hVH)遺伝子セグメントが内因性VH遺伝子セグメントと置き換わり、 (ii)前記操作されたDH領域が、内因性DH遺伝子セグメントと置き換わり、かつ (iii)前記再構成されていないヒトJH(hJH)遺伝子セグメントがすべての内因性JH遺伝子セグメントと置き換わる、 請求項1から請求項12のいずれか1項に記載のラットまたはマウス。 【請求項14】 マウスである、請求項1から請求項13のいずれか1項に記載のラットまたはマウス。 【請求項15】 単離された齧歯類細胞であって、そのゲノムが、内因性重鎖遺伝子座において、内因性イムノグロブリン重鎖定常領域に動作可能に連結された再構成されていないイムノグロブリン重鎖可変領域を含み、前記再構成されていないイムノグロブリン重鎖可変領域が、 (i)再構成されていないヒトVH(hVH)遺伝子セグメント、 (ii)操作されたDH領域であって、前記操作されたDH領域が26個のヌクレオチド配列を含み、その配列の各々が (a)μ−コノトキシンおよび/またはタランチュラ毒素の一部をコードし、そして、配列番号180、配列番号182、配列番号184、配列番号186、配列番号188、配列番号190、配列番号192、配列番号194、配列番号196、配列番号198、配列番号200、配列番号202、配列番号204、配列番号206、配列番号208、配列番号210、配列番号212、配列番号214、配列番号216、配列番号218、配列番号220、配列番号222、配列番号224、配列番号226、配列番号228または配列番号230として示された配列に対して、少なくとも95%同一、または同一、かつ、 (b)第一の組み換えシグナル配列および第二の組み換えシグナル配列と隣接する、操作されたDH領域、および (iii)再構成されていないヒトJH(hJH)遺伝子セグメント を含むことにより、(i)の前記再構成されていないhVH遺伝子セグメント、(ii)の前記一つ以上のヌクレオチド配列、および、(iii)の前記再構成されていないhJH遺伝子セグメントが、B細胞において組み換わって、前記内因性イムノグロブリン重鎖定常領域に動作可能に連結された、再構成された重鎖可変領域hVH/eDH/hJH配列を形成し、 前記齧歯類細胞が、ラット細胞またはマウス細胞である、前記細胞。 【請求項16】 胚性幹細胞または生殖細胞である、請求項15に記載の単離された齧歯類細胞。 【請求項17】 胚性幹細胞を含む齧歯類胚であって、 各胚性幹細胞のゲノムが、内因性重鎖遺伝子座において、内因性イムノグロブリン重鎖定常領域に動作可能に連結された再構成されていないイムノグロブリン重鎖可変領域を含み、前記再構成されていないイムノグロブリン重鎖可変領域が、 (i)再構成されていないヒトVH(hVH)遺伝子セグメント、 (ii)操作されたDH領域であって、前記操作されたDH領域が26個のヌクレオチド配列を含み、その配列の各々が (a)μ−コノトキシンおよび/またはタランチュラ毒素の一部をコードし、そして、配列番号180、配列番号182、配列番号184、配列番号186、配列番号188、配列番号190、配列番号192、配列番号194、配列番号196、配列番号198、配列番号200、配列番号202、配列番号204、配列番号206、配列番号208、配列番号210、配列番号212、配列番号214、配列番号216、配列番号218、配列番号220、配列番号222、配列番号224、配列番号226、配列番号228または配列番号230として示された配列に対して、少なくとも95%同一、または同一であり、かつ、 (b)第一の組み換えシグナル配列および第二の組み換えシグナル配列と隣接する、操作されたDH領域、および (iii)再構成されていないヒトJH(hJH)遺伝子セグメント を含むことにより、(i)の前記再構成されていないhVH遺伝子セグメント、(ii) の前記一つ以上のヌクレオチド配列、および、(iii)の前記再構成されていないhJH遺伝子セグメントが、B細胞において組み換わって、前記内因性イムノグロブリン重鎖定常領域に動作可能に連結された、再構成された重鎖可変領域hVH/eDH/hJH配列を形成し、 前記齧歯類胚が、ラット胚またはマウス胚である、前記齧歯類胚。 【請求項18】 細胞を含む単離された齧歯類組織であって、 前記細胞のゲノムが、内因性重鎖遺伝子座において、内因性イムノグロブリン重鎖定常領域に動作可能に連結された再構成されていないイムノグロブリン重鎖可変領域を含み、前記再構成されていないイムノグロブリン重鎖可変領域が、 (i)再構成されていないヒトVH(hVH)遺伝子セグメント、 (ii)操作されたDH領域であって、前記操作されたDH領域が26個のヌクレオチド配列を含み、その配列の各々が (a)μ−コノトキシンおよび/またはタランチュラ毒素の一部をコードし、そして、配列番号180、配列番号182、配列番号184、配列番号186、配列番号188、配列番号190、配列番号192、配列番号194、配列番号196、配列番号198、配列番号200、配列番号202、配列番号204、配列番号206、配列番号208、配列番号210、配列番号212、配列番号214、配列番号216、配列番号218、配列番号220、配列番号222、配列番号224、配列番号226、配列番号228または配列番号230として示された配列に対して、少なくとも95%同一、または同一であり、かつ、 (b)第一の組み換えシグナル配列および第二の組み換えシグナル配列と隣接する、操作されたDH領域、および (iii)再構成されていないヒトJH(hJH)遺伝子セグメント を含むことにより、(i)の前記再構成されていないhVH遺伝子セグメント、(ii)の前記一つ以上のヌクレオチド配列、および、(iii)の前記再構成されていないhJH遺伝子セグメントが、B細胞において組み換わって、前記内因性イムノグロブリン重鎖定常領域に動作可能に連結された、再構成された重鎖可変領域hVH/eDH/hJH配列を形成し、 前記齧歯類組織が、ラット組織またはマウス組織である、前記齧歯類組織。 【請求項19】 ラットまたはマウスであって、そのゲノムが、操作されたDH領域を含むイムノグロブリン重鎖可変領域を備えた、前記ラットまたはマウスを作製する方法であって、 (a)ラットまたはマウス胚性幹細胞を得ることであって、前記ラットまたはマウス胚性幹細胞が、内因性イムノグロブリン重鎖遺伝子座において、内因性イムノグロブリンVH遺伝子セグメント、内因性イムノグロブリンDH遺伝子セグメントおよび内因性イムノグロブリンJH遺伝子セグメントを含む内因性配列の、再構成されていないヒトVH遺伝子セグメント、再構成されていないヒトイムノグロブリンDH遺伝子セグメントおよび再構成されていないヒトJH遺伝子セグメントを含むヒトゲノム配列での置き換えを含む、前記ラットまたはマウス胚性幹細胞を得ることと、 (b)操作されたDH遺伝子セグメントが、前記再構成されていないヒトVH遺伝子セグメントおよび再構成されていないヒトJH遺伝子セグメントの間に動作可能に連結して挿入されるように、一つ以上の前記再構成されていないヒトイムノグロブリンDH遺伝子セグメントを、操作されたDH領域で置き換えることであって、前記操作されたDH領域が26個のヌクレオチド配列を含み、その配列の各々が (i)μ−コノトキシンおよび/またはタランチュラ毒素の一部をコードし、そして、配列番号180、配列番号182、配列番号184、配列番号186、配列番号188、配列番号190、配列番号192、配列番号194、配列番号196、配列番号198、配列番号200、配列番号202、配列番号204、配列番号206、配列番号208、配列番号210、配列番号212、配列番号214、配列番号216、配列番号218、配列番号220、配列番号222、配列番号224、配列番号226、配列番号228または配列番号230として示された配列に対して、少なくとも95%同一、または同一であり、かつ、 (ii)第一の組み換えシグナル配列および第二の組み換えシグナル配列と隣接し、その結果、前記再構成されていないhVH遺伝子セグメント、操作されたDH領域、および、再構成されていないヒトJH遺伝子セグメントが、内因性イムノグロブリン重鎖定常領域に動作可能に連結され、かつ、B細胞において組み換わって、また前記内因性イムノグロブリン重鎖定常領域に動作可能に連結された、再構成された重鎖可変領域hVH/eDH/hJH配列を形成できる、前記挿入することと、 (c)(b)に記載の胚性幹細胞を使用してラットまたはマウスを作製することとを含む、前記方法。 【請求項20】 前記ヒトゲノム配列がヒトイムノグロブリン重鎖可変領域を含み、前記ヒトイムイムノグロブリン重鎖可変領域が内因性イムノグロブリン重鎖定常領域に動作可能に連結されている、請求項19に記載の方法。 【請求項21】 齧歯類において抗体を生成する方法であって、 (a)抗原を用いて、ラットまたはマウスである齧歯類を免疫化する工程であって、前記齧歯類が、内因性重鎖遺伝子座において、内因性イムノグロブリン重鎖定常領域に動作可能に連結された再構成されていないイムノグロブリン重鎖可変領域を含む生殖細胞を含み、前記再構成されていないイムノグロブリン重鎖可変領域が、動作可能に連結した、 (i)再構成されていないヒトVH(hVH)遺伝子セグメント、 (ii)一つ以上の内因性DHセグメントと置き換わった、操作されたDH領域であって、前記操作されたDH領域が26個のヌクレオチド配列を含み、その配列の各々がμ−コノトキシンおよび/またはタランチュラ毒素の一部をコードし、そして、配列番号180、配列番号182、配列番号184、配列番号186、配列番号188、配列番号1 90、配列番号192、配列番号194、配列番号196、配列番号198、配列番号200、配列番号202、配列番号204、配列番号206、配列番号208、配列番号210、配列番号212、配列番号214、配列番号216、配列番号218、配列番号220、配列番号222、配列番号224、配列番号226、配列番号228または配列番号230として示された配列に対して、少なくとも95%同一、または同一であり、かつ、第一の組み換えシグナル配列および第二の組み換えシグナル配列と隣接する、操作されたDH領域、および (iii)再構成されていないヒトJH(hJH)遺伝子セグメント を含む、前記齧歯類を免疫化する工程と、 (b)前記齧歯類が前記抗原に対する免疫反応を生じさせるのに十分な条件下で、前記齧歯類を維持する工程と、 (c)前記齧歯類または齧歯類細胞から、前記抗原を結合させる抗体を回収する工程と、を含む前記方法。 【請求項22】 前記齧歯類細胞がB細胞である、請求項21に記載の方法。 【請求項23】 前記B細胞を骨髄腫細胞と融合させてハイブリドーマを形成する工程をさらに含む、請求項22に記載の方法。 【請求項24】 前記再構成されていないイムノグロブリン重鎖可変領域がヒトイムノグロブリン重鎖可変領域である、請求項21から請求項23のいずれか1項に記載の方法。 【請求項25】 前記再構成されていないイムノグロブリン重鎖可変領域がイムノグロブリン重鎖定常領域に動作可能に連結されている、請求項21から請求項24のいずれか1項に記載の方法。 【請求項26】 前記イムノグロブリン重鎖定常領域が内因性イムノグロブリン重鎖定常領域である、請求項25に記載の方法。 |
訂正の要旨 |
審決(決定)の【理由】欄参照 |
審理終結日 | 2022-03-23 |
結審通知日 | 2022-03-28 |
審決日 | 2022-04-13 |
出願番号 | P2018-536884 |
審決分類 |
P
1
41・
853-
Y
(A01K)
|
最終処分 | 01 成立 |
特許庁審判長 |
福井 悟 |
特許庁審判官 |
高堀 栄二 平林 由利子 |
登録日 | 2021-11-18 |
登録番号 | 6979955 |
発明の名称 | 操作された重鎖可変領域を有する齧歯類 |
代理人 | 山本 秀策 |
代理人 | 森下 夏樹 |
代理人 | 森下 夏樹 |
代理人 | 山本 秀策 |