• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G06Q
管理番号 1388194
総通号数
発行国 JP 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2022-09-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2021-11-15 
確定日 2022-08-18 
事件の表示 特願2017−188980「コンプライアンス判断支援システム」拒絶査定不服審判事件〔平成31年 4月25日出願公開、特開2019− 66952〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成29年9月28日の出願であって、その手続の経緯の概略は以下のとおりである。
令和3年 2月17日付け: 拒絶理由通知書
同 年 4月21日 : 意見書、手続補正書の提出
同 年10月 5日付け: 拒絶査定
同 年11月15日 : 審判請求書、手続補正書の提出
同 年12月28日付け: 前置報告書
令和4年 3月 8日 : 上申書の提出

第2 本願発明
本願の請求項1ないし3に係る発明は、令和3年11月15日に提出された手続補正書に係る手続補正(以下、「本件補正」という。)で補正された特許請求の範囲の請求項1ないし3記載された事項により特定される発明であり、このうち、請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、以下のとおりの発明である。

「【請求項1】
車両の利用に付随する料金決済が、コンプライアンスを遵守するものであったか否かを判断するための情報を提供するコンプライアンス判断支援システムであって、
前記料金決済が行われたことによる前記車両の状態変化を伴うイベント情報としてイベントが起こった日の情報を当該車両から取得する車両情報取得部と、
前記料金決済の情報として料金決済が行われた日の情報を決済情報発信元から取得する決済情報取得部と、
前記車両情報取得部で取得した前記イベントが起こった日の情報と、前記決済情報取得部で取得した前記料金決済が行われた日の情報とを照合することにより、前記料金決済が前記コンプライアンスを遵守するものでない可能性があるか否かを判断する判断部とを備えていることを特徴とするコンプライアンス判断支援システム。」

なお、本件補正は、特許請求の範囲から本件補正前の請求項4を削除するものであって、本件補正後の特許請求の範囲の請求項1は、本件補正によって実質的な補正はなされていない。

第3 原査定の拒絶の理由
原査定の拒絶の理由は、本願の請求項1ないし3に係る発明は、本願の出願前に日本国内又は外国において、頒布された以下の引用文献1に記載された発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない、というものである。

引用文献1:特開2004−303017号公報

第4 引用文献の記載及び引用発明
1 引用文献について
(1)引用文献の記載事項
原査定の拒絶の理由に引用された、本願の出願日前に公知である、特開2004−303017号公報(平成16年10月28日公開、以下、これを「引用文献」という。)には、関連する図面とともに、次の事項が記載されている。(なお、下線は強調のため当審が付与した。これ以降についても同様。)

ア 「【0066】
給油カード20は、当該法人会員固有のカード番号21を所定様式の識別情報として磁気記録などしたものであり、このカード番号21が通信端末30のカードリーダーにより読み取られる。また、微弱な電磁波による極近距離通信機能を有しているICカードである。車両10は、移動体通信ネットワーク70と接続可能な移動通信機能と、差分値により補正した位置情報が得られる差分GPS(Global Positioning System)機能と、車両10を走行させる地域内の標準時計と、燃料タンクなどにおける給油残量の計測機能と、給油カード20と通信して給油口の開閉キャップが施錠・開錠されるロック機構と、これら機能および機構の統合制御を行う制御処理部とを有している。制御処理部は、標準時計による給油日時、差分GPS機能による給油時の位置情報(緯度および経度)、給油量を移動通信機能に報告している。」

イ 「【0069】
車両管理システム60は、法人会員の管理業務用データベース61と、このデータベース61を参照しつつ通信端末30に応答することによって管理業務を行う業務端末62とを有している。データベース61は、法人会員および車両10に関する登録情報を保存するとともに、カード会社の配信サーバー41により給油代金に関する請求情報を、また、移動体通信ネットワーク70により車両10の給油状況に関する給油情報を取得して、それぞれ該当する登録情報と関連付けて蓄積している。登録情報には、カード番号21と移動体通信機能における車両10のアドレス番号などが含まれ、請求情報には、給油サービスの提供日時、ガソリンスタンドの識別符号、給油量などが含まれ、給油情報には、給油日時、給油地における位置情報、給油前後の給油残量などが含まれる。
【0070】
業務端末62は、給油カード20による支払の認証、代金の精算、給油の許可などについて一連の管理手順を遂行し、かつ前記請求情報に基づいて、会員請求書63を非会員請求書64と区別して法人会員の経理部門90に発行している。会員請求書63には、車両10の給油サービスに対する給油代金を、また、非会員請求書64には、カード契約の目的外(たとえば、私有車への給油サービス)の給油代金をそれぞれ記載してある。」

ウ 「【0072】
続いて、カード決済処理について、図3に示すフローチャートの一例および図1に示すブロック図を参照しつつ説明する。
ガソリンスタンドにおいて、前記カード認証処理と同様にして、車両10の給油情報を業務端末62に報告すると、即時には処理せず、当該車両の給油情報としてデータベース61に蓄積される(ステップST21)。また、通信端末30から、カード払いの内容が通知されると、同じく即時処理せずに、当該法人の請求情報としてデータベース61に蓄積される(ステップST22)。そして、定期的に、各請求情報について、当該車両およびガソリンスタンドの位置が位置情報により逐次に照合され(ステップST23)、また、同様にして当該車両10への給油が給油残量により逐次に照合される(ステップST24)。これにより、各カード払いの内容が当該車両10に対するものであれば会員請求書を発行するが(ステップS25)、車両10の照合または給油の照合いずれかにより否定されれば非会員請求書を発行する(ステップST26)。このように振り分けた請求書を、オートリース会社が、まとめて当該法人に送付すれば、当該法人が、自社の車両10のガソリン以外の請求書(非会員請求書)を、そのときの車両10の使用者に請求できる。したがって、私用によるガソリン代を法人に対するものと一緒にカード払いとした場合でも、両者を区別でき、カードの使用者は、用途を気にすることなく、1枚のカードを使用することができる。」

エ 「【図1】



オ 「【図2】



(2)引用文献に記載の発明
上記「(1)引用文献の記載事項」から、引用文献には次の発明(以下、これを「引用発明」という。)が記載されているものと認める。

「車両10は、移動体通信ネットワーク70と接続可能な移動通信機能と、差分値により補正した位置情報が得られる差分GPS(Global Positioning System)機能と、車両10を走行させる地域内の標準時計と、燃料タンクなどにおける給油残量の計測機能と、これら機能および機構の統合制御を行う制御処理部とを有し、該制御処理部は、標準時計による給油日時、差分GPS機能による給油時の位置情報(緯度および経度)、給油量を移動通信機能に報告するものであり、
車両管理システム60は、法人会員の管理業務用データベース61と、このデータベース61を参照しつつ通信端末30に応答することによって管理業務を行う業務端末62とを有し、
データベース61は、カード会社の配信サーバー41により給油代金に関する請求情報を、移動体通信ネットワーク70により車両10の給油状況に関する給油情報を取得して蓄積し、
請求情報には、給油サービスの提供日時、ガソリンスタンドの識別符号、給油量などが含まれ、給油情報には、給油日時、給油地における位置情報、給油前後の給油残量などが含まれ、
業務端末62は、前記請求情報に基づいて、会員請求書63を非会員請求書64と区別して法人会員の経理部門90に発行するものであるところ、
ガソリンスタンドにおいて、車両10の給油情報を業務端末62に報告すると、即時には処理せず、当該車両の給油情報としてデータベース61に蓄積され、
通信端末30から、カード払いの内容が通知されると、同じく即時処理せずに、当該法人の請求情報としてデータベース61に蓄積され、
そして、定期的に、各請求情報について、当該車両およびガソリンスタンドの位置が位置情報により逐次に照合され、また、同様にして当該車両10への給油が給油残量により逐次に照合され、各カード払いの内容が当該車両10に対するものであれば会員請求書を発行するが、車両10の照合または給油の照合いずれかにより否定されれば非会員請求書を発行し、
このように振り分けた請求書を、オートリース会社が、まとめて当該法人に送付すれば、当該法人が、自社の車両10のガソリン以外の請求書(非会員請求書)を、そのときの車両10の使用者に請求できる、
車両管理システム60。」

第5 本願発明と引用発明との対比
本願発明と引用発明とを対比する。

1 引用発明の「車両管理システム60」は、「各カード払いの内容が当該車両10に対するものであれば会員請求書を発行するが、車両10の照合または給油の照合いずれかにより否定されれば非会員請求書を発行する」ものである。
引用発明の「カード払い」は、車両10について、給油カード20により給油サービスを受けさせるためのものである(引用文献1の段落0065参照)から、本願発明の「車両の利用に付随する料金決済」に相当する。
また、引用発明の「非会員請求書」は「そのときの車両10の使用者に請求」するためのものであるから、カード払いは自社の車両10のみへの給油に限られるとのコンプライアンスが設定され、該車両管理システム60は、該コンプライアンスを遵守するものであったか否かを判断しているといえる。そして、引用発明の「車両管理システム60」が法人に送付する「会員請求書」または「非会員請求書」は、「カード払い」が上記「コンプライアンスを遵守するものであったか否かを判断するための情報」といえるから、引用発明において「会員請求書」または「非会員請求書」を送付することは、本願発明の「車両の利用に付随する料金決済が、コンプライアンスを遵守するものであったか否かを判断するための情報を提供する」ことに相当する。
そうすると、引用発明の「車両管理システム60」は、本願発明の「車両の利用に付随する料金決済が、コンプライアンスを遵守するものであったか否かを判断するための情報を提供するコンプライアンス判断支援システム」に相当する。

2 引用発明の「給油情報には、給油日時、給油地における位置情報、給油前後の給油残量などが含まれ」るから、該「給油情報」には、少なくとも「給油日」が含まれているといえる。
引用発明の「データベース61」は、「移動体通信ネットワーク70により車両10の給油状況に関する給油情報を取得して蓄積」するものであるから、「給油情報を取得」する手段を有していると認められ、該給油情報は、車両10が有する、燃料タンクなどにおける給油残量の計測機能により計測された給油量を移動通信機能により、車両10からデータベース61へ通信されることで、データベース61が車両10から取得した情報である。
以上のことと、引用発明では給油した給油量に応じてカード払いにて料金決済が行われることからみて、前記データベース61における給油情報を取得する手段は、本願発明の「前記料金決済が行われたことによる前記車両の状態変化を伴うイベント情報としてイベントが起こった日の情報を当該車両から取得する車両情報取得部」に相当する。

3 引用発明の「請求情報には、給油サービスの提供日時」「が含まれ」るから、該「請求情報」には、少なくとも「給油サービスの提供日」が含まれているといえる。
引用発明の「データベース61は、カード会社の配信サーバー41により給油代金に関する請求情報」「を取得して蓄積」するものであるから、「請求情報を」「カード会社の配信サーバー41」から「取得する」手段を有していると認められ、該請求情報は、給油した給油量に応じてカード払いにて料金決済が行われることで生成される情報であり、カード会社の配信サーバー41は該「請求情報」の発信元といえる。
以上のことから、引用発明における「データベース61」の「請求情報を」「取得する」手段は、本願発明の「前記料金決済の情報として料金決済が行われた日の情報を決済情報発信元から取得する決済情報取得部」に相当する。

4 引用発明の「各カード払いの内容が当該車両10に対するものであれば会員請求書を発行するが、車両10の照合または給油の照合いずれかにより否定されれば非会員請求書を発行」する手段は、上記「1」を踏まえれば、本願発明の「前記料金決済が前記コンプライアンスを遵守するものでない可能性があるか否かを判断する判断部」に対応する。

5 以上の検討結果を踏まえると、本願発明と引用発明とは、次の一致点及び相違点を有する。

<一致点>
「車両の利用に付随する料金決済が、コンプライアンスを遵守するものであったか否かを判断するための情報を提供するコンプライアンス判断支援システムであって、
前記料金決済が行われたことによる前記車両の状態変化を伴うイベント情報としてイベントが起こった日の情報を当該車両から取得する車両情報取得部と、
前記料金決済の情報として料金決済が行われた日の情報を決済情報発信元から取得する決済情報取得部と、
前記料金決済が前記コンプライアンスを遵守するものでない可能性があるか否かを判断する判断部とを備えていることを特徴とするコンプライアンス判断支援システム。」

<相違点>
「判断部」において、本願発明では、「前記車両情報取得部で取得した前記イベントが起こった日の情報と、前記決済情報取得部で取得した前記料金決済が行われた日の情報とを照合する」のに対して、引用発明では給油情報の「給油日」と請求情報の「給油サービスの提供日」とを照合することが特定されていない点で相違する。

第6 判断
1 相違点について
引用発明では、「各請求情報について、」給油情報に含まれる「位置情報」及び「給油残量」を「照合」しているところ、「位置情報」及び「給油残量」は給油情報に含まれるものであることからみて、各「請求情報」について、対応する「給油情報」とを照合していると解される。一方、該照合は、「即時処理」ではなく、「定期的に」行われることからみて、データベース61には、通常、複数の給油情報が蓄積されているといえる。
ここで、引用発明における「照合」は、「請求情報」に対応する「給油情報」を特定するために行うところ、「請求情報」に含まれる「給油サービスの提供日」と異なる「日の情報」である「給油日」を含む「給油情報」は、明らかに当該「請求情報」に対応する「給油情報」ではないから、たとえ、同一の車両のものであったとしても、該「日の情報」が異なる「各請求情報」と「給油情報」とを照合することに技術的意味はなく、引用発明における「請求情報」の「給油サービスの提供日」と同じ日の「給油日」を含む「給油情報」でなければ、「位置情報」及び「給油残量」が合致したとしても、そもそも「照合」したとはいえない。

また、業務端末62において、ある請求情報を照合する際に、すべての給油日の給油情報における、位置情報及び給油残量と照合することを、すべての請求情報に対して繰り返し行うことは極めて非効率な照合であるところ、照合対象を絞り込んだ上で照合を行うことはコンピュータによる一般的な照合手法であるから、引用文献1の「定期的に、各請求情報について、」「照合」するとの記載に接した当業者であれば、請求情報及び給油情報に含まれる「日の情報」を用いて照合対象を絞り込んだ上で、位置情報及び給油残量を照合することは適宜なし得ることと認められる。
このように、引用発明において、照合する「請求情報」及び「給油情報」の「日の情報」が同じであることは当然の前提であるから、給油情報の「給油日」と請求情報の「給油サービスの提供日」とを照合するようにすることは当業者が適宜なし得たことと認められる。

2 効果について
上記相違点に係る本願発明の構成を引用発明に付加することの効果は、当業者が予測し得る範囲のものにすぎない。

3 請求人の主張について
(1)審判請求書について
請求人は、審判請求書第8−9頁において、
「つまり、この引用文献1に記載された発明における技術的思想は、位置情報のみに基づいて料金決済がコンプライアンスを遵守したものであったか否かを判断するものとなっており、時間的条件を直接的に照合することなく、料金決済がコンプライアンスを遵守したものであったか否かを判断するものであるため、誤った判断をしてしまう可能性がある。」、・・・(中略)・・・「具体的に、本願請求項1に係る発明では、「日(時間的条件)」を考慮して、料金決済がコンプライアンスを遵守したものであったか否かを判断するものとなっているため、例えば、休日の社用車の使用を禁止している場合に、休日に給油カードでの給油料金の決済や休日にETCカードでの有料道路料金の決済が行われた場合には、その決済はコンプライアンスを遵守するものでない可能性があると判断することが可能となっている。このような効果は、時間的条件の直接的な照合といった技術的思想を有していない引用文献1に記載された発明からは得ることのできないものである。」と主張する。

本願明細書の段落【0035】記載には「決済情報取得部13で取得した料金決済の情報(給油カードが利用された日の情報;この場合は休日に給油カードが利用されたことの情報)」が記載されているものの、イベント情報との照合の前に料金決済の情報に示されており、段落【0030】−【0033】の記載によれば、「予め顧客からホストコンピュータ10に送信されている」「顧客(会社)の休日の日付についての情報」と「料金決済の情報」(本願発明の「請求情報」に対応する。)の「給油カードが利用された日の情報」(本願発明の「料金決済が行われた日の情報」に対応する。)を用いて、データベース11から抽出することで特定したと解される。
段落【0031】に「顧客(会社)の休日の日付についての情報」を送付する例示があるとおり、顧客(会社)ごとに休日は異なるから、「顧客(会社)の休日の日付についての情報」は「顧客(会社)」の「休日」か否かを判断する際の必須の情報であると認められる。
そして、本願の請求項1には、該段落【0031】記載の「顧客(会社)の休日の日付についての情報」に対応する情報が規定されていないから、上記主張は、上記本願発明の構成に基づくものではなく、採用することができない。

(2)令和4年3月8日に提出された上申書について
ア 上記上申書の第2頁には、「また、審査官は、前置報告書において「どのような情報を照合するかは当業者が適宜決定し得た事項であることから、そのように構成することは当業者であれば適宜なし得たことである」とされていますが、この「適宜なし得たこと」の判断の根拠については示されておりません。」と主張する。
上記「1 相違点について」のとおり、当業者であれば、引用発明の請求情報及び給油情報に含まれる「日の情報」を用いて照合することは適宜なし得ることと認められる。

イ さらに、上記上申書の第2頁には、「また、引用文献1におきましては、請求情報に給油サービスの「提供日時」の情報を含ませ、給油情報に「給油日時」の情報を含ませているにも拘わらず、あえて、「物件の所在地と役務の提供地との照合」および「提供役務の照合(給油であるか否か)」といった手段を用いて段落[0074]に記載の作用効果を奏するようにした点に技術的特徴があります。つまり、取得日時について役務の提供地と物件の所在地とを照合するといった技術的手段を放棄して「日の情報」同士の直接的な照合を行うといった技術的手段を採用することは、引用文献1の技術的思想に反するものであり、このことは、本願請求項1に係る発明の技術的思想に至るまでの阻害要因となるものと思料致します。言い換えますと、引用文献1の技術的思想として、「物件の所在地と役務の提供地との照合」および「提供役務の照合(給油であるか否か)」といった手段を用いることに対して、本願請求項1に係る発明の技術的思想の如く「車両情報取得部で取得したイベントが起こった日の情報と、決済情報取得部で取得した料金決済が行われた日の情報とを照合する」ことへの移行は、もはや別発明への移行に相当するものであり、当業者が適宜決定し得た事項と言うことはできないものであると思料致します。」と主張する。
上記「1 相違点について」のとおり、当業者であれば、請求人が主張する「放棄」することなく「日の情報」を用いて照合することは、当然のことであって、なんら引用発明の技術的思想に反するものではなく、適宜なし得ることと認められる。

ウ 上記「ア」、「イ」のとおり、請求人の主張は採用できない。

第7 むすび
以上のとおり、本願発明は、引用文献1に記載された発明に基いて、その出願前に当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
別掲 (行政事件訴訟法第46条に基づく教示) この審決に対する訴えは、この審決の謄本の送達があった日から30日(附加期間がある場合は、その日数を附加します。)以内に、特許庁長官を被告として、提起することができます。
 
審理終結日 2022-06-14 
結審通知日 2022-06-21 
審決日 2022-07-06 
出願番号 P2017-188980
審決分類 P 1 8・ 121- Z (G06Q)
最終処分 02   不成立
特許庁審判長 ▲吉▼田 耕一
特許庁審判官 野崎 大進
宮下 誠
発明の名称 コンプライアンス判断支援システム  
代理人 特許業務法人あーく特許事務所  
  • この表をプリントする

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ